不正経費自動検知クラウドStena Expense、飲食店の相場価格から会議費・交際費の異常利用を検知するAI機能を追加

不正経費自動検知クラウドStena Expense、飲食店の相場価格から会議費・交際費の異常利用を検知するAI機能を追加

AI活用検知クラウドやサイバーセキュリティ技術を開発・提供するChillStackは3月15日、個人立替領域の不正経費自動検知クラウド「Stena Expense」(ステナエクスペンス)において、飲食店で会議費・交際費として使用された経費が一般的な相場金額から大きく逸脱していないかを判定・抽出する新機能の実装と提供開始を発表した。

今回の新機能では、外部APIとの連携により、飲食店で使用された経費(交際費・会議費に該当する明細)が、該当店舗の1人あたりの相場金額から大きく逸脱していないかを同社独自AIで識別・抽出する。飲食店データベースと連携したStena独自のAI識別エンジンが飲食店データベースを照合して金額の妥当性を判断するという。

不正経費自動検知クラウドStena Expense、飲食店の相場価格から会議費・交際費の異常利用を検知するAI機能を追加

Stena Expenseは、企業における個人立替経費の申請・承認データを元に、AIが自動的に不正や不適切な経費利用を検知する。経費の重複申請や交通費の水増しといった不正検出に加えて、個々の従業員の申請履歴を踏まえて判断することで、「特定個人との多頻度利用」や「特定店舗での多頻度利用」といった不適切もしくは異常と推察される経費利用も検出できる。AI技術を活用することで、人の目では不可能な時系列的・網羅的に経費申請というビッグデータの解析を行い、間接部門の生産性とガバナンス向上を実現する。

主な特徴

  • 経費の承認・チェック業務の負担を増やすことなく、全データの網羅的かつ時系列での精査が可能
  • 申請履歴・傾向を踏まえたチェックにより、経費利用の妥当性確認が可能
  • 不正・不適切・異常の根拠が表示されるため、原因・理由が明瞭
  • 経理部門・業務部門のどちらも使える分かりやすいウェブUI

2018年11月設立のChillStackは、「AIで守り、AIを守る」というビジョンを掲げ、AIで進化させたサイバーセキュリティ技術、AI自身を守るセキュリティなどの技術開発・提供を行っている。Stena Expenseをはじめ、AI技術を活用した不正検知システム「Stena」シリーズを展開している。

グルメコミュニティアプリSARAHや外食ビッグデータサービスFoodDataBankを運営するSARAHが2.2億円調達

グルメコミュニティアプリ「SARAH」(Android版iOS版)や外食ビッグデータサービス「FoodDataBank」などを運営するSARAHは11月25日、第三者割当増資により総額2億2000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、既存投資家のセブンーイレブン・ジャパン、Social Entrepreneur3投資事業有限責任組合(PE&HR)、DD Holdings Open Innovation Fund投資事業有限責任組合、クロスボーダーインベストメント、新規引受先であるインフォマート、エー・ピーホールディングス。累計調達総額は7億7000万円となった。

調達した資金は、各サービスのマーケティング・セールス・カスタマーサクセス、飲食店向け電子メニュー化サービス「Smart Menu」の体制強化と組織増強に投資予定。

SARAHが展開する事業は3種類。累計投稿数80万件(2021年10月現在)のSARAHは、レストランの1皿に対する投稿を中心としたグルメコミュニティアプリ。レストラン単位ではなくメニュー単位での投稿や検索が可能だ。FoodDataBankは、SARAH内の膨大なユーザーの声を抽出し分析することで外食市場とその顧客ニーズをデータで定量化する。Smart Menuは、2020年5月よりβ版が稼働中のサービス。SARAHのデータを組み合わせることで来店客ごとにお勧めのメニューを表示でき、客単価向上に貢献することを目標としている。

風味と言語の総合変換を行う日本酒ソムリエAI「KAORIUM for Sake」を京都酒蔵館が導入

風味と言語の総合変換を行う日本酒ソムリエAI「KAORIUM for Sake」を京都酒蔵館が導入

香りを言語化するAIシステムであらゆるものに情緒的な体験価値をプラスする香りのビジネスデザイン集団SCENTMATIC(セントマティック)は、香りと言葉の相互変換を行うAIシステム「KAORIUM」(カオリウム)の技術を用いた日本酒ソムリエAI「KAORIUM for Sake」を、10月1日より、京都42酒蔵の日本酒が楽しめる居酒屋「京都酒蔵館」に関西で初めて導入した。

「KAORIUM for Sake」は、インターネット上の膨大な言語表現、ユーザーの1万件以上の感性データ、酒ソムリエ赤星慶太氏の感性を学習した、日本酒の風味を言葉で可視化するAIシステム。今まで感じ取ることが難しかった奥深い味わいが感じられる体験を提供するという。

日本酒を「すずしげ」、「ふくよか」、「あたたかみ」の3要素のバランスに加え、香りや印象、情景に喩えた表現や言葉で可視化することで、日本酒の特徴がわかりやすくなり、好みの酒が選びやすくなる。SCENTMATICによれば、「キーワードを見ながら言葉を意識して味わうことで、今まで感じることのでき なかった風味や味わいに気付くことができます」とのことだ。同時に、客がタブレットで酒の印象を表す言葉をタップれば、さらにAIの学習が進む。

「接客を頑張りたい」が人的に限界があり悩んでいたという京都酒蔵館は、「KAORIUM for Sake」の画面を見ながら酒を楽しむ客の姿を見て、客と会話ができなくとも日本酒の魅力が伝えられるようになったと話している。

EBILABが日本で初めて伊勢海老の脱皮をAIで検知するシステムを開発、映像解析で食材の「最旬」の見極め目指す

EBILABが日本で初めて伊勢海老の脱皮をAIで検知するシステムを開発、食材の「最旬」の見極め目指すEBILAB(エビラボ)は10月7日、日本で初めてAI映像解析により伊勢海老の脱皮を検知するシステムを開発し、10月1日から実証実験を行っていることを発表した。これは、伊勢海老の水槽を暗視カメラで監視し、AIが伊勢海老の脱皮を検知するとユーザーのモバイル端末に通知されるというもの。実験終了後は、三重県伊勢市の老舗伊勢海老料理店「倭庵黒石」(やまとあんくろいし)に導入される予定。EBILABが日本で初めて伊勢海老の脱皮をAIで検知するシステムを開発、食材の「最旬」の見極め目指す

エビの香の大部分は皮に含まれているため、皮ごと食べるのがおいしいとされている。皮が非常に固い伊勢海老も、脱皮直後なら柔らかい。その瞬間が伊勢海老がもっともおいしくなる最旬とされている。このシステムを導入予定の倭庵黒石でも、脱皮直後にさばいた伊勢海老を「幻の伊勢海老」として提供している。ところが、伊勢海老の脱皮には特定の周期がなく、生育環境や個体差によるばらつきもあり、その時期を見極めるには、現状では職人の勘と経験に頼るしかない。しかも夜行性のため、寝ずの番になることもある。そんな苦労が、このシステムを使うことで軽減されるという。EBILABが日本で初めて伊勢海老の脱皮をAIで検知するシステムを開発、食材の「最旬」の見極め目指すこのシステムでは、映像解析にMicrosoftの「Azure Cognitive Services」を利用している。これは、言語や音声や視覚など、人の認知を模した機能をウェブAPIとして簡単に利用できるAIサービスだ。このサービスを導入したことで、開発コストや運用コストを、飲食店が導入しやすいレベルにまで抑えることができた。

EBILABは、三重県伊勢市で150年の歴史を誇る老舗「ゑびや」の経営メソッドから生まれたサービス産業のためのシンクタンク。飲食店向けのクラウドサービスの開発、提供を行っている。このシステムは、「人の経験や勘に頼らず正確かつ効率的に食材の『最旬』を見極める仕組み」として、伊勢海老以外にも応用できると、EBILABは話している。

提供メニューの「仕込み」を発注できる飲⾷店向けアプリ「シコメル」を運営するシコメルフードテックが1.5億円調達

提供メニューの「仕込み」を発注できる飲⾷店向けアプリ「シコメル」を運営するシコメルフードテックが1.5億円調達

飲食店の経営効率を上げる「シコメル」「タノメルbyシコメル」「タノメルクラファン」を提供するシコメルフードテックは9月21日、総額1億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、ユナイテッド、セブンスターズキャピタル、グローウィング、塚本郵便逓送、個人投資家4名。

シコメルフードテックは、「食のサプライチェーンDXで世界をもっと美味しく豊かに簡単に」を事業ミッションとし、先に挙げた3つのサービスを展開。その1つであるシコメル(Android版iOS版)は、飲⾷店と⾷品⼯場間の仕込みレシピ共有や受発注データのAI解析を推進することで⼯数削減・受発注最適化を⾏うアプリとなっている。調達した資金により、シコメル業態の開発、アカウントの増加、アプリの機能開発を成長戦略とし、事業拡大に向け加速するとしている。提供メニューの「仕込み」を発注できる飲⾷店向けアプリ「シコメル」を運営するシコメルフードテックが1.5億円調達提供メニューの「仕込み」を発注できる飲⾷店向けアプリ「シコメル」を運営するシコメルフードテックが1.5億円調達

サラダのチェーン店SweetgreenがキッチンロボットのSpyceを買収

パンデミックでロボットの世界にも多くの変化が訪れたが、キッチンの自動化への関心が加速したこともその1つだ。結局のところ、食品とレストランの業界は、店舗などの閉鎖が相次ぐ中でもエッセンシャル(必要不可欠)と見なされたが、キッチンスタッフの確保が難しくなり、ウイルスの感染に関する疑問が多かった初期には、求職者を見つけるのも困難だった。

カリフォルニアのサラダのファストフード店Sweetgreenが、Spyceを買収して本格的に自動化を進めると発表した。2015年にボストンに登場したSpyceは当時、MITの機械工学の学生たちのスピンアウトとして話題になった。最初は学生食堂で配膳の自動化を手がけたが、その後、ボストンで自動化レストランを2店開いた。買収が決まってもSpyceのレストランは営業を続けると告知している。

最終的にSweetgreenは、Spyceの技術をレストランに取り入れるつもりだ。ただしチェーン店は全米に120以上あるため、行き渡るまでには時間がかかるだろう。

画像クレジット:Spyce

SweetgreenのCEOで共同創業者のJonathan Neman(ジョナサン・ネマン)氏は、声明で次のように述べている。「多くの人たちに本物の食べ物を提供して、健康的なファストフードの大型チェーン店を次世代のために作りたいと考えています。Spyceには、そのビジョンにぴったりの最新技術があります。両社の、各分野最高のチームが力を合わせれば、チームのメンバーの仕事の内容を高めることができ、顧客にはもっと均質な体験を提供して、本物の食べ物を多くのコミュニティに広げていけるでしょう」。

ピザと同様に、サラダも初期の食品自動化の明確なターゲットだ。人気があり、比較的簡単に自動化できる。基本的には、さまざまなシュートの材料をボウルに混ぜ合わせるだけだからだ。

Sweetgreenは、従業員がすぐにクビになることはないと声明の最後に付け加えている:

「高度なテクノロジーと一緒に仕事をすることによって、チームのメンバーは料理の調整準備やホスピタリティにより集中できるようになります。教育訓練と人材開発への投資を増やし、チームのメンバーをサポートしてヘッドコーチになってもらいます。テクノロジーに関心のあるチームメンバーは自らスキルを磨いて、Spyceの技術の運用やメンテナンスを担当してもらいます」。

買収の完了は、第3四半期を予定している。価額などの条件は公表されていない。

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画像クレジット:Spyce

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

外食産業向け業務支援DXおよび店舗・エンドユーザーの接点を一元管理可能なSaaSのイデア・レコードが5億円調達

外食産業向け業務支援DXおよび店舗・エンドユーザーの接点を一元管理可能なSaaSのイデア・レコードが5億円調達

外食産業に特化した「業務支援DXサポート事業」と、店舗とエンドユーザーの接点を一元管理する「一気通貫型SaaS事業」を行うイデア・レコードは8月4日、Global Catalyst Partners Japanとニッセイ・キャピタルを新規引受先とする総額5億円の資金調達の実施を発表した。

2012年設立のイデア・レコードは、外食特化型コールセンターサービス、グルメサイト編集、店舗集客におけるウェブマーケティングなどを行う「業務支援DXサポート事業」の一方で、2018年には一気通貫型SaaS業務支援ソリューション「GATE」(ゲイト)をリリースし、「外食業界における新たな価値創造」を目的としたDXを推進している。

今回調達した資金でイデア・レコードは、「GATE」のサービス品質向上を目的とした機能開発、外部連携サービスの拡張、マーケティング強化、サービス強化のための人材採用と環境作りを行うという。

代表取締役の柏田康雄氏は、予約台帳、テイクアウトとデリバリー、モバイルオーダー、受付と順番待ちシステム、マルチペイメント、店舗アプリ、CRMシステム、LINEを利用したミニアプリの提供などで「店舗とエンドユーザーの接点すべてのデジタル化を促進」すると話している。

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カテゴリー:フードテック
タグ:イデア・レコード(企業)飲食業界(用語)資金調達(用語)日本(国・地域)

モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」を手がけるdiniiが約3.5億円のシリーズA調達

モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」を手がけるdiniiが約3.5億円のシリーズA調達

モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」を手がけるdinii(ダイニー)は7月27日、第三者割当増資による約3億5000万円の資金調達を2021年6月に実施したと発表した。引受先は、リード投資家のグロービス・キャピタル・パートナーズ、またCoral Capital、ANRI、個人投資家。累計調達額は4億8000万円となった。

調達した資金により、採用・マーケティングへの積極投資とともに、全国の飲食店への導入・サクセスを行うカスタマーサクセスチーム、サービスの認知拡大・ブランディングを行うマーケティングチーム、新たなプロダクト開発を行うエンジニアチームの組織づくりを行う。また2021年内には、飲食店と飲食客がオンラインで対話できる機能を複数リリース予定。

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2018年6月設立のダイニーは、「飲食をもっと楽しく、おもしろく」をミッションに掲げ、2018年より飲食店内モバイルオーダーPOS「ダイニーセルフ」の開発・提供を行うスタートアップ。現在ダイニーセルフを中心に、飲食店の店舗運営に欠かせない10のプロダクトを開発運営しているという。飲食店運営の基幹となるPOSシステム、その販売情報を顧客情報とつなぎ、来店客のより良い体験につなげることを目指しているそうだ。

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食材受発注サービス「クロスオーダー」が卸売業者・中小飲食店間の入金サイクルを早める「クロスオーダー決済」機能公開

食材受発注サービス「クロスオーダー」が卸売業者・中小飲食店間の入金サイクルを早める決済サービス「クロスオーダー決済」機能公開

XTechグループで、食品流通のDXを推進するクロスマートは7月8日、クレディセゾンおよびDGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)と提携し、中小飲食店向けの決済サービス「クロスオーダー決済」を提供開始すると発表した。クロスオーダー決済により卸売業者・飲食店間の入金サイクルを早めることで、卸売業者の資金繰りを改善し、飲食店の経理業務を効率化できるという。

卸売業者が商品を仕入れて飲食店に納品を行う際、卸売業者・飲食店間では、納品月の翌月末に売掛金が振り込まれるというサイクルが一般的だ。ただ卸売業者側では、商品の仕入れ代金について、飲食店からの入金前である仕入れ後5営業日程度で支払っているため、キャッシュフローが悪化することが課題となっている。またコロナ禍の影響で飲食店の廃業が増加し、売掛金の未回収リスクが高まっているという。

一方飲食店側は、平均10社の卸売業者と取引があるため月末の請求が立て込み、1社ずつの支払い処理により経理業務が煩雑化していることが課題となっている。万が一支払い期日を過ぎてしまうと、卸売業者との関係性が悪化し、好条件で取引できなくなる。

このような背景を受け、クロスマートとクレディセゾン、DGFTが連携しクロスオーダー決済の提供を開始したという。

このクロスオーダー決済は、受発注サービス「クロスオーダー」のオプション機能にあたる。クロスオーダーを利用する飲食店は、クレジットカードを登録することで卸売業者への支払いにおいてカード決済が可能となる。なお決済用カードは、クレディセゾン発行のセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードをはじめ、すべてのセゾンカードが対象。

例えば飲食店から30日後(翌月末払い)に入金される売掛金が、クロスオーダー決済を利用することで、売上計上日より最短1営業日後に入金可能という。代金の入金作業が不要となるため飲食店の業務効率化につながり、売掛金の代金回収をクレディセゾンが担うため卸売業者も未回収リスクがなくなるとしている。

卸売業者側のメリット

  • 経理業務を効率化できる:毎月の請求書発行や督促業務の負荷を低減できる。与信・代金回収はカード会社であるクレディセゾンが行うため、入金遅延や未回収のリスクがない
  • 入金サイクルが早い:納品後、最短1営業日で入金。そのため商品仕入れ代金支払いの前に回収が可能

飲食店側のメリット

  • カード決済でポイントが貯まる:飲食店様は日々の仕入れで「永久不滅ポイント」を貯められる。有効期限のないポイントなので、ポイント失効の心配はないとしている
  • 支払い業務の簡素化:セゾンカードの支払いとして口座引き落としができるので、月末の振り込み作業がなくなる。支払い期日を気にする必要がないという

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カテゴリー:フィンテック
タグ:飲食業界(用語)クロスマート(企業)日本(国・地域)

仕込み調理のアウトソース化を請け負うセントラルキッチンサービス「ロカルメ・オーダー」が生鮮食品の製造に対応

仕込み調理のアウトソース化を手がけるセントラルキッチンサービス「ロカルメ・オーダー」が生鮮食品の製造に対応

「フード産業を持続可能な仕組みへアップデートする」をミッションに、飲食店向けの食品OEMを行うスパイスコードは7月5日、大手居酒屋チェーンのテング酒場を運営するテンアライドと共同で、生鮮食品や日配食品の製造に対応したサービス「ロカルメ for 生鮮」を共同開発したと発表した。

スパイスコードは、飲食店のオリジナルメニューの仕込みや加工をオンラインで請け負うセントラルキッチンサービス「ロカルメ・オーダー」を運用している。セントラルキッチンや食品工場をオンラインでネットワーク化することで、仕込み調理のアウトソース化やEコマース製品の製造を小ロットでも行えるというものだ。これにより飲食店のシェフは、「毎日の仕込みやクリエイティビティの低い業務から解放」され、生産性を高めることができるという。

ロカルメ for 生鮮は、ロカルメ・オーダーを生鮮食品や冷蔵を必要とする日配食品に対応させたセントラルキッチンサービス。日持ちしない生鮮野菜などを使ったミールキットやサラダは、これまでセントラルキッチンサービスでの提供が不可能だった。そこを、AIで需要予測を行い、テンアライドのセントラルキッチンで製造することで、「最小のリードタイム」で提供できるようになった。生鮮食品の加工や、冷凍に向かないデリバリーメニューの製造をアウトソース化でき、また生鮮食品を使ったミールキットのEC商品化の立ち上げも早くできる。

ソフトウェア技術者で、スパイスコードを共同創設者しCEOを務める中河宏文氏は、「シェフである妻の話から食産業でのDXの実現が急務だと確信」して2019年にスパイスコードを設立。「テクノロジーの力を使って消費者起点のなめらかで、無駄のない食料生産・供給ネットワークを社会実装し、飲食店様、強いては『食』の社会インフラを担っていらっしゃる皆様が、より誇りと自信を持って価値を発揮できる環境を創出したいと考えています」と、スパイスコードは話している。

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カテゴリー:フードテック
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ハイネケンがキンキンにビールを冷やしながら自走するクーラーボックスロボ「B.O.T」発表

ハイネケンがキンキンにビールを冷やしながら自走するクーラーボックスロボ「B.O.T」発表

Heineken

ビール大手ハイネケンの米国法人が、缶ビール用自走式クーラーボックス「Heineken B.O.T.」を発表しました。B.O.T.とは、Beer Outdoor Transporterの略。B.O.T.には缶のハイネケン12本を氷と共に収納でき、持ち主の後ろに付いて走行する機能を備えます。

つまりこれさえあれば、これからの季節、ビールを冷やしているクーラーボックスを駐車場からBBQをしている場所まで抱えて歩き、腰を痛めることがなくなる…というわけです。

ハイネケンは、B.O.T.にはピクサーの映画『ウォーリー』の主人公ロボットのような「チャーミングなAIパーソナリティ」を備えていると述べ、どういう仕組みか不明ながら、夏の暑さのなか人の喉の渇き具合をチェックすると主張します。要するに、目の前の人を常に監視して、後を追いかけるように作られているということのようです。

B.O.T.の外観はハイネケンカラーに彩られていることを除けば、ここ最近よくテクノロジー系ニュースで取り上げられている、食料品などの”ラストマイル”自動配送用の出前ロボットのようにも見えます。ただ、車輪で走行する以上、砂利浜や河原、段差のあるキャンプ場などでは思うように走行できないかもしれません。とすると、よく整備されたプールサイドなどでの使用になら向いていそうですが、自宅にプールがある海外ならともかく、日本ではなかなか上手く使える場所を探す方が難しそうです。

ハイネケンがキンキンにビールを冷やしながら自走するクーラーボックスロボ「B.O.T」発表

Heineken

まあ、どちらかと言えば実用性よりも見た目の面白さと、こうしたニュースで露出することによる宣伝効果のための製品といえるかもしれません。ハイネケンはB.O.Tを商品として販売する予定はなく、わずかな数を7月1日からのキャンペーンに応募、当選した人にプレゼントするとのこと。残念ながら応募対象者は米国の方々です。

(Source:HeinekenEngadget日本版より転載)

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タグ:飲食業界(用語)オンデマンド配送(用語)酒 / アルコール飲料(用語)Heineken / ハイネケン(企業・サービス)配送 / 宅配 / デリバリー(用語)ビール(用語)物流 / ロジスティクス / 運輸(用語)

複数デリバリー・テイクアウトサービスからの注文を一元管理できる飲食店向けSaaS「CAMEL」のtacomsが資金調達

複数のデリバリーおよびテイクアウトサービスからの注文を一元管理できる飲食店向けSaaS「CAMEL」(キャメル)を手がけるtacoms(タコムス)は5月20日、第三者割当増資による資金調達を発表した。調達額は非公開だが、数千万円規模と見られる。引受先は、ANRI、EastVentures、複数の個人投資家。

調達した資金により、飲食店のデリバリーインフラとなれるべく、製品の開発と採用の強化に注力するとしている。

tacomsによると、コロナ禍の影響もあり、多くの飲食店が複数のデリバリーサービスの導入を進めているという。その結果、飲食店の厨房内が各サービス用の注文受注用端末であふれる、サービスごとに管理画面にログインしてメニューの更新作業を行わなくてはならないなどの課題が発生しているという。

その解決策としてCAMELでは、複数のデリバリー・テイクアウトサービスの注文受注やメニュー管理などを1つのタブレットで利用できるようにした。これにより、簡潔な店内オペレーションのもと新しいデリバリープラットフォームに出店可能となり、管理コストの削減・売り上げの最大化も実現できるとしている。

またCAMELでは、注文の受注だけでなく、商品の品切れ設定やレシートプリンターと連動した帳票の印字なども行えるという。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:飲食業界(用語)資金調達(用語)食材宅配 / フードデリバリー(用語)tacoms(企業)日本(国・地域)

飲食店の予約・顧客台帳サービス手がけるトレタと凸版印刷が提携、フードデリバリー領域新サービスを2021年末までに提供

凸版印刷と飲食店向けの予約・顧客台帳サービスを開発・提供するトレタは5月18日、資本業務提携を締結したと発表した。

現在の新型コロナウイルスの状況下において、飲食店では業務効率化や顧客単価向上を目的としたDXの導入が求められている。そこで、凸版印刷の店頭POP、キャンペーンといった販促支援ソリューションやBPO事業と、飲食店に特化したトレタのソリューションとを掛け合わせることが、提携の目的だ。

具体的には飲食店向けコールセンターのDXとして、トレタの飲食店向けBPOサービス「トレタコンタクトセンター」とトッパングループのTBネクストコミュニケーションズと連携する。将来はトレタが研究開発した自動応答予約サービスをTBネクストコミュニケーションズが持つ他業界の顧客へ展開していくことも検討している。

また、トレタの提供する店内飲食の注文から決済までを顧客自身のスマホで行うモバイルオーダーシステム「トレタO/X」(オーエックス)と、凸版印刷が行っている販促支援ノウハウを連携させる。これにより、顧客に合わせた1to1の広告コンテンツの表示など、より効果的なプロモーションが可能となる。また今後は、プロモーションコンテンツの共同開発も進める。

今後凸版印刷とトレタは、トレタO/Xと連動したフードデリバリー領域における新たなサービスを2021年末までに開発・提供するとしている。飲食店のDX化により、新型コロナの現在の苦境を成長のきっかけに変えられるかが注目されそうだ。

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カテゴリー:フードテック
タグ:飲食業界(用語)トレタ凸版印刷 / TOPPAN(企業)日本(国・地域)

全エンジニアがGoogle出身のスマイルロボがアーム付搬送ロボットによる配膳・下膳の自動化に向け実環境で試験運用実施

全エンジニアがGoogle出身のスマイルロボがアーム付搬送ロボットによる配膳・下膳の自動化に向け実環境で試験運用実施

スマイルロボティクス(スマイルロボ)は4月28日、野口観光グループの野口リゾートマネジメントが運営する「源泉のお宿 湯河原千代田荘」のメインダイニングさくらにおいて、開発中の「アーム付搬送ロボットACUR-C」(アキュラシー)の試験運用を実施したと発表した。

ACUR-C(Autonomous Clear Up Robot Type-C)とは、配膳・下膳を全自動・非対面で行えるようにした開発中のロボット。これにより、スタッフが「人にしかできないおもてなし業務」に注力することで、オペレーション改善および売上・利益貢献を目指すという。

特徴としては、「既存の配膳ロボットとは異なり『ロボットアーム』を有する」「既存の配膳ロボット同様に『自律移動』が可能」の2点を挙げている。これらにより「つかむ」「はこぶ」を完全自動で行い、店員も飲食客も皿の乗せ換えをする必要がなくなり、配膳・下膳の無人化を実現できる。

試験運用の内容は、施設側のオペレーションに合わせて「下膳」にフォーカスして実施した(ロボット自体は配膳も対応可能)。具体的な動作は以下の通り。

  1. タブレットでテーブル番号を指示
  2. ロボットが自律移動で障害物を回避しながら指定テーブルに移動
  3. アームを使ってトレイを体内の棚に回収
  4. 別の空トレイをテーブルに設置(動画では割愛)
  5. 再び自律移動で障害物を回避しながら所定の下膳口まで移動
  6. 回収したトレイを下膳口に置く

全エンジニアがGoogle出身のスマイルロボがアーム付搬送ロボットによる配膳・下膳の自動化に向け実環境で試験運用実施

飲食客が食べ終えた後の実際の食器には、汁物が残っていたり、バランス悪く積まれていたりなどもあったが、落下させるなどのトラブルもなく、想定通り一連の動作を実現できたという。

今回の試験運用で確認できた各種技術の有効性と新たに得られた課題を踏まえて、引き続き同社は、ロボットの社会実装・実用化に向け、様々な環境下での試験運用を行い、追加開発を行うとしている。またアーム付搬送ロボットに限らず、ロボティクス技術の社会実装・実用化を見据えた開発全般(共同開発・受託開発含む)も積極的に進めるとしている。

スマイルロボティクスは「ロボット技術で全世界に笑顔を」をミッションとする、2019年に創業したロボットスタートアップ。元Google(Alphabet傘下でロボットの研究開発を手がけていた「SCHAFT」)のロボットエンジニアが集まり立ち上げたという。

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カテゴリー:ロボティクス
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