Fuel3Dは1000ドル以下でテクスチャーも取り込める高速立体スキャナ―Kickstarterで予約募集中

3Dプリンタのメーカーやユーザーは、上の動画で紹介されているガジェットを使えば現実世界の対象を簡単に3Dデータ化することができる。形状だけでなく、表面の色やテクスチャーも同時に取り込める優れものだ。このFuel3Dは高精細度のハンドヘルド3Dスキャナーだ。現実世界の対象を3D写真に撮り、クリエーターの使用するソフトと連動して、フルカラーの正確な3Dモデルを作り上げる。

3Dプリンターが離陸しつつある現在、3Dスキャナの需要はかつてなく高まっている。特に一般ユーザーでも手が届く低価格製品は有望な市場だ。Fuel3Dのチームはこのハイレゾ3Dスキャナーを1000ドル以下で市場に出そうと努力している。そのため7万5000ドルを目標にKickstarterで資金集めをしているところだ。キャンペーン期間はあと31日残っているが、もうあと 1万ドル集めればよいところまで来ているという。

1000ドル以下という価格帯はわれわれが4月に紹介したPhoton 3Dスキャナーなどに比べると安くはない。こちらはIndiegogoプロジェクトで、予定価格は399ドルだった。 だがこのデバイスは比較的小さな対象をターンテーブルに載せてスキャンするタイプだった。Fuel3Dはもっと自由が効くデザインで、たとえば人間の顔をキャプチャーすることもできる。Fuel3Dを構えて写真を撮るだけでよいという手軽さだ(小さいマーカーを顔の横にセットする必要がある)。

利用しているカメラは高精細度で表面形状の3Dデータに加えて詳細なテクスチャー情報もキャプチャーされる。これによって3Dプリンタからの出力ばかりでなく、アニメーション、ゲーム、製品開発など3Dイメージが必要とされるさまざまな場面で利用することができる。

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3Dプリントは消費者の家庭で毎年2000ドルの節約になる?

Michigan工科大学の研究者が発表した3Dプリンターが一般消費者の家計に与える影響を予測した研究はなかなか面白かった。それによると、3Dプリンティングを利用することによる消費の節約による利益は年間で最大2000ドルにも上るという。

その部分:

調査結果によれば、ユーザーが年間に特定の20品目しか出力しないというきわめて控えめな前提でも節約額は年間300ドルから2000ドルに上ると判明した。

この予測は「控えめ」と言っているが、かなり希望的観測が入っていそうだ。私自身、MakeXYZを使って数百ドル分のパーツを依頼者のために出力しているが、自分の家庭用としてはドライヤーのハンドル(20ドル)、ホースのクランプ(5ドル)、息子用のチェスのセット(5ドル)くらいだ。私のMakerbotはまだ元を取るところまで行っていない。まあ来年はどうかわからないが。

しかし3Dプリンティングの本当の影響は、短期的な節約の額にあるのではない。このレポートの結論にもこう書かれている。

潜在的にもっとも重要な影響は、 i)オープンソース3Dプリンティングによる分散マニュファクチャリングの急速な進展、ii) l大規模な普及にともなう消費者のライフサイクル志向へのシフト、iii) 小規模なコテージ産業の成長、iv) 手工業的生産技術教育の復活

この要約は的確だ。RepRapのような安価なオープンソースのデバイスが製造業を変貌させ、私のような1個人が他人の求めに応じてすてきな部品を作ってやることを可能にする。たとえば、上の写真のクアドラコプターの脚は私がAnthonyというMakeXYZユーザーの注文で出力したものだ。私は料金として40ドル請求したが、ホビーショップで買おうとしたらはるかに高くついたことだろう。Anthonyは脚を自分で設計し、私は自分のプリンタで出力した。そして私は自分の手間とプラスティック材料を少々の料金と交換することができた。これが3Dプリンタの製造業にもたらす驚くべき影響の第一歩だろう。

3Dプリンタは間違いなく家庭に普及する。それが家計にどれほどの節約をもたらすかは未知数だ。しかし3Dプリンタがわれわれと製造業との関係を長期的に大きく変えていくことになるのは疑問の余地がない。その点、この調査の結論は正しいと思う。

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家庭用3Dプリンターは有害物質を放出している[研究報告]

家庭用3Dプリンター ― 特にFDM、Makerbotの類 ― は未だ初期段階にあり、安全面に関しては試されていない。そこでイリノイ工科大学の構築環境研究グループの研究者らは、人気モデルの超微粒子放出をテストし、これらのプリンターを使うとどんな有害物質が排出されるかを測定することにした。

結果は? PLA(ポリラクチド)というデンプン由来の材料は、毎分200億個の粒子を放出したのに対して、プラスチックであるABSは、2000億個を放出した。これは、ガスコンロを使ってタバコに火をつけたり、香りのろうそくをともすのに似ている。要するに、これはフィルターされていない環境における著しい汚染の可能性を意味しているが、これは既にわれわれが日々行っていないことでも何でもない。

研究では、放出された材料の内容は考慮に入れていないが、それはさらに気になるところだ。例えば、PhysOrgによると、ABSは実験用ラットに有害であることが知られており、一方PLAは、なぜか、薬物送達のためのナノテクノロジーで使用されている。

結論? 3Dプリンターを換気すること。

現在殆どの3Dプリンターはスタンドアローン機器として販売されており、排気やフィルター処理が行われていないため、換気が不十分あるいはフィルターされていない室内環境で使用するには注意が必要だ。さらに、実験結果を踏まえると、さまざまな種類の3Dプリンターから放出される粒子をより基本的に評価するために、制御された実験をさらに実施すべきである。

当然のことながらこれらのプリンターは家庭やオフィスで使用されることを想定しており、実験室グレードの換気フードの下で使われることは今後もおそらくないだろう。しかし、3Dオブジェクトを作るために用いられる様々なプロセスを考えると、学校で使うかもしれない子供たちや教員、デザイナー、さらには日常的に使用する作り手の人々に超微粒子が与える影響を減少させるために、この研究が行われたことは重要である。

報告書の全文はここで読める。あるいは換気扇のスイッチを入れるだけでもよい。

via Physorg

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(翻訳:Nob Takahashi)


3Dプリンティングを底辺への競争にしないために

今日のビッグニュースは、Quartzによると、2014年の3Dプリンティング界を変えるレーザー焼結特許の期限切れについてだ。簡単に言えば、「良い」3Dプリンター ― 具体的には堅牢な射出成型スタイルの作品を作る機種 ― が安くあるいはすぐ手に入らない理由は、古い3Dプリンター会社がレーザー焼結プロセスを人質に取っているからだ。例えば、Form Labsの3Dプリンター、Form Oneはこれらの特許に抵触する。特許にはレーザーを使って微細粉を溶かして作品を作るプリンターが詳細に説明されてるのに対し、Form Oneは液体を使用するのにもかかわらずである。

しかし、それも取るに足らないことだ。なぜならそれらの特許が切れることによって、近々3Dプリンティング品質における底辺への競争が勃発し、過去10年間の家電製品と同じ道を歩むことになるからだ。最初のタブレット群が流行し価格が下がると、市場にひメーカーが溢れた。次は3Dテレビが良さそうだとなると誰もが作った。場所をとらないパソコンでさえ10年ほど前にはちょっとしたブームだった。ひとたび市場に人気があると判断されれば、品質は急激に低下し供給はたちまち増加する。

念のために書いておくと、良い3Dプリンターは5000ドルもする必要がなく、私は2000ドルすら必要ないことに賭ける。しかし、ひとたび3Dプリンターが300ドルの境界を割ったら、要注意だ。この価格ラインでは質が消滅しコストの中心は材料となりABSその他の材料は高騰する。2Dプリンターとインクの価格を思い浮かべれば何が起こるかわかるだろう。

私はアメリカ中の家庭に3Dプリンターがあればいいと思っている。しかし、もっと大切なのは、アメリカ中の家庭に〈良い〉3Dプリンターがあることだ。不安定で設計が悪くサポートが貧弱な3Dプリンターは、誰にも何もいいことがない。MakerbotやForm Labsをはじめとする現在のプレーヤーたちは、ほぼあらゆる消費者向けエレクトロニクス製品に欠けている細部に対して、本気で注意を払っている。人気商品になった時にそれが続くとは私には思えない。

現時点で、3Dプリンティングは生まれたてのインディーズだ。サーファーローザ以前のピクシーズと言ってもいい。ひとたび特許が切れれば、世界は流行に乗って儲けに走る安いハードウェアで溢れるだろう。何を買うべきかに気をつけるのは、われわれの責任だ。

第一に、私はできる限りオープンソフトウェアと教育市場向けのDIYを支持する。DIYは小規模な会社を助ける ― 家では作れない部品を作る連中だ。多くの3Dプリンターのゴールは、自分自身を作れるマシンを作ることだ。これは今後も焦点であり続けなければならない。

第二に、この市場に大企業が出しゃばることを許してはならない。StratasysがMakerbotを買収した時、オープンソース支持者たちを大いに残念がらせたのはもちろんだが、もしDell、HP、Vizio等が市場に参入すれば、どんなゴミが地元の量販店に溢れるかは想像に難くない。3Dプリンティングは一般消費者にもたらすのが困難なテクノロジーだ。巨大メーカーがやるべき仕事ではないと私は思う。

3Dプリンターは、来年間違いなく熱くなる。私はワクワクしている。そして、少しの準備と理解があれば、PalmよりAppleのような未来を約束してくれるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


本を3Dプリントで作ることに十分な意味がある, という作例

デザイナーのTom Burtonwoodがデザインした本は、その中に、彼が住むシカゴの博物館/美術館や建築物から採取したテクスチャ(立体組織)がある。その本はアコーディオンのような形をしていて、orihon(折り本)と呼ばれ、だいたいどんな3Dプリンタでも作れる。

彼はこう書いている:

このプロジェクトのきっかけは、シカゴのColumbia CollegeのCenter for Book and Paperから作品を依頼されたことだった。その展覧会のテーマは、“オンデマンド印刷”と“写真集”だったが、それへのぼくの答えがこの“本”だ。

この本は、紙の代わりに3Dプリントされたプラスチックの板を折りたたんだもので、使われているプラスチックの量も多く、相当複雑だ。でもBurtonwoodは、お遊びと実用性をうまく両立させている。多くのアーチストたちにとって、3Dプリントを作品に利用するときの参考になりそうだ。

その本はここでダウンロードできるが、もちろんあなた自身が、彼のテンプレートを利用して怪獣図鑑や市内各地のトイレットの座面集などを3Dプリントで作ってもよい。あるいは、彼がデザインしたペッツ・ディスペンサRMuttを3Dプリントでコピーしてみるのはどうだろう。いずれにしても、クールな作品だね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


研究者が作る奇妙に魅力的な3Dプリント金属


BGMに軽快なストリングスを使う3Dプリンティング・プロジェクトはまずないが、このビデオにはふさわしい。これは新しい注射器ベースの金属プリンティングシステムで、ノースカロライナ州の研究者らが作った。使用するのはガリウムとインジウムの合金で、空気中で酸化して液滴が固着する。このプロセスで3Dピストルを作ることはできない ― 非常に遅くサイズは極小 ― が、自己修復ワイヤーや伸縮可能な回路を作ることはできる。

「私たちは、ガリウムとインジウムの液体合金が、室温で空気中の酸素と反応して「皮」を作り、液体金属がその形状を維持できるようになることを発見した」とDr. Michael Dickeyは語る。

また彼らは、液体金属を鋳型に注入し、その後鋳型を溶かすことによって金属だけを残すシステムも開発した。射出された金属は「盛られる」のではなく、液滴同士が「固着」するため、小さな金属の「塊」ではなく3D作品を作ることができる。

このプロセスを通常のプラスチック3Dプリンティングと併用すれば、作品内部に通じるリードを作ることもできる。材料は非毒性だが ― 大量に食べてもいいかもしれない ― 相当高価なので、今すぐステンレス製のネズミができることは期待しない方がいい。

via New Scientist

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(翻訳:Nob Takahashi)


シンガポールの300ドル3Dプリンタ–Kickstarterで目標額の14倍に,しかし会社は今後ソフトウェアに注力

Pirate3DのBuccaneerプリンタはKickstarterにおける資金募集に成功し、目標額10万ドルの14倍を上回る143万8765ドルを集めた。

このシンガポールのスタートアップは今年の5月に、比較的安価な3Dプリンタをひっさげてテクシーンに闖入してきた。BuccaneerはKickstarter上で347ドル(出資者価格は247ドル)、Makerbot Replicator 2.0の2199ドルよりも相当安い。最近発売を開始したForm Oneは、Kickstarterで2299ドルだ。

このプリンタは消費者製品と位置づけられ、Pirate3Dはドラッグ&ドロップでダウンロードできるオブジェクトライブラリをWeb上に開設している。CADなんかとまったく無縁なしろうとでも、十分に3Dプリントを楽しめる。Web以外にAndroidアプリもあるので、スマホやタブレットからのダウンロードもできる。

Pirate3Dは、オブジェクトライブラリのユーザインタフェイスを一般人向けに使いやすくすることに、とくに力を入れている。なぜなら、協同ファウンダのRoger Changによると、3Dプリントというビジネスは、ハードウェアよりもむしろソフトウェアに、長期的な生き残りの鍵があるからだ。“安い3Dプリンタなんて、これから、いろんなところが続々出してくるからね、しかもBuccaneer互換で”、…だからハードウェアはメインの経営資源にはなりえない。

この業界では、ハードウェアではそっくりさんが続々出てくるから、それらにやられないために、Pirate3Dは今後は社内にハードウェアチームを抱えない、すべてアウトソースする、という極端なプランを抱えている。

そっくりさんを作ったメーカー企業も、完全な互換性のためには、Pirate3Dのソフトウェアライブラリに依存するだろう。だからPirate3Dは、ソフトウェア主体の企業として、しかもリーダー的な存在として、生き残ることができる。同社は、Buccaneer用のオブジェクト規格Smart Objectsのライブラリを作るためのSDKを近くリリースし、コミュニティがこのオブジェクトでいっぱいにあふれるようになることを、期待している。

Kickstarterで集まった予約は、3000台を超えている。製造は今、シンガポールのメーカー企業に発注して行っている。…とは言っても、実際の生産は中国で行われるのだが。

うまくいけば、最初のプロトタイプが出るのが今年の12月、本格発売は来年の2月、とChangは言っている。

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Hyrel 3Dプリンタはシリコンラバーや粘土を出力素材に使えるスグレもの

Hyrel 3Dプリンターはシングル・ノズルの標準的なマシンに見える。しかしHYREL Emulsifiable Extruder (EMO-25)と呼ばれる非常にユニークなノズルを採用しているため、 通常のプリンタで使えない素材、プレイドー(Play-Doh)、粘土、ゴム粘土、Sugru(自然に固化する耐熱性シリコンラバー)などを出力することが可能になっている。

開発者のDaniel HutchisonはKickstarterで15万ドルの資金を調達ずみで、今後数ヶ月で製品を出荷できるようにしようと努力中だ。3Dプリンターにはフル機能のパソコンが付属する。

さまざまな素材が使えることは実用上、きわめて大きな可能性を開くものだ。2ノズル・システムに拡張された場合、たとえば、プラスチックの外郭の内側にSugruのような耐熱ゴム素材でガスケットを同時に出力できるだろう。

このマシンは学校やアーティストの利用にも理想的だ。ゴム粘土でストップモーションのアニメのフィギュアを作るのにも使える。またゴム粘土なら出力物が気に入らなかった場合、捏ねて素材に戻して再利用できるから運用コストが最小限ですむし、プラスチックと違って出力後にヘラなどで簡単に整形仕上げできる。

Hyrel 3Dプリンターの価格は1995ドルから3000ドルまで。ハイエンド・モデルにはパソコンの他にABS樹脂用の加熱機能(ABSは射出する際に加熱して溶かす必要がある)が含まれている。

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消費者向け3DプリンタのMakerBotを工業用3DPの雄Stratasysが買収

今日(米国時間6/19)、本誌が前に報じたように、工業用3Dプリンタの大手Stratasysが、消費者向け3DプリンタのリーダーMakerBotを買収したと発表した。買収価額の4億300万ドルは、現在の株価に基づいてStratasysの株で支払われる。これにより、業務用3Dプリントのリーダーとデスクトップ3Dプリントの新進リーダーが結婚するわけだが、両社はプレスリリースで、これにより、あらゆる分野における3Dプリントの採用が加速される、と述べている。

買収の条件として、MakerBotの企業としての独立性は維持される。すなわち今回の買収は、いわゆる持ち株交換方式らしい。M社はS社の子会社として消費者/デスクトップ市場をターゲットとし、S社はこれまでと同じく業務用分野を対象とする。

MakerBotは2009年に創業され、今日まで22000台あまりの3Dプリンタを売った。そのうちの11000は、昨年9月発売の最新機種Replicator 2だ。今回の買収は、M社の上昇機運のさなかに行われたことになり、その経過はさぞかし順調だったものと思われる。

Stratasysは、本誌の読者にはなじみが薄いと思われるが、この前報じた買収交渉の記事を読んで、その名前を知った方もおられよう。われわれ一般人にとって無名とはいえ、同社は3Dプリンタの世界ではすでに有名企業である。同社の製品は、各種のプロトタイプやコンセプト、コンポーネント、部品、などなどを高精度実物大で3Dプリントし、それらを企業顧客が業務用〜商業目的で使用している。すでに公開企業であり、2012年にはObject Ltd.と合併して業容を拡大した。本社はミネアポリスとイスラエルのレホヴォトの両方にある。

これまでの動きを見ると、Stratasysには3Dプリントの世界を支配したいという意思があるようだ。このパズルにおいてMakerBotは、消費者向け製品という名の大きなピースだ。またMakerBotとしては、Stratasysの豊富な経験から学ぶものが大きいし、今後の新しい技術導入も可能だ。S社の技術力やマーケティング〜営業力から得るところも大きいだろう。

MakerBotは4年前の発足以来、ハードウェアとソフトウェアのアップデートを一貫して真摯に行っている。つい先週にも、最終プリント物の品質向上のために、ファームウェアと設計ソフトの更新を行った。消費者向け3Dプリンタのメーカーとしては、最近新製品のテストを行ったForm Labsをはじめとして、競合他社も多いが、その中でMakerBotはリーダーの位置につけており、また今回のStratasysとの合体で、成長のために吸収する栄養成分がぐんと増えるだろう。

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3Dプリンタはここまで来た―Form Labsのステレオリソグラフィー方式のハイエンドマシンForm 1をテスト

先週、私はForm LabsのForm 1 3Dプリンターをテストする機会に恵まれた。これは3Dプリンターの進む方向をはっきり示す未来的プロダクトだった。一言でいえばForm 1は今まで私が見た中でももっとも使いやすくもっとも高性能のプリンタだ。もちろん改良の余地はあるが、評判どおりの(そして高価格に見合う)性能といってよいだろう。

Form 1はステレオリソグラフィー方式〔Form 1はこの図とは上下が逆のメカニズム〕の3Dプリンタだ。この点は非常に重要だ。われわれに馴染みがある3DプリンタはMakerbotのような細い素材フィラメントをノズルから押し出して対象を整形する方式だ。これに対してForm 1は金属プラットフォームを感光性レジンの液体素材に浸し、表面をレーザー光でスキャンすることによって液体を固化させて整形する。一層が固化すると金属プラットフォームをその分だけ上昇させ次の層を固化させる。こうしてレジンの層を重ねていくわけだ。Makerbotとは逆にForm 1の出力物は上から下に成層されていく。

Form 1の出力物はインジェクション・モールドで作られたように見える。各レイヤーの厚さは25μm(0.025mm)と極めて薄いので表面は滑らかでエッジは鋭い。素材は市販のオモチャなどに使われるぐらいの強さがある。

しかしForm 1はオモチャの製造機ではない。実験室レベルの精度を持つ極めて強力なマシンだ。まだ開発途上なので操作やメンテナンスではときおり不具合に遭遇する可能性がある。使いこなせるのはおそらく16歳以上だろう。

オブジェクトの出力のためにはまずPreFormというアプリを使ってSTLフォーマットのファイルをForm 1に転送する必要がある。このプログラムは現在はWindows版のみだが、OS X版が開発中だという。

高精細度で出力すれば時間はそれだけ長くかかる。下の写真の右側の高さ5センチぐらいの透明なチェスの駒(ルーク)を出力するのに6時間かかった。インドの天女、アプサラの像の場合は4時間20分だった。さいわいこのプリンタはほとんど無音で作動する。精細度を落とせば出力時間は大幅に短縮される。

ここで強調しておきたいのは、この写真の出力オブジェクトは文字通りマシンから取り出したままだという点だ。オブジェククトを位置決めするための小さなサポートが接続されていた跡もそのままに残してある。この突起は簡単に折り取ることができる。

感光性レジンは1壜1リットルあたり149ドルで、現在は透明のみ入手可能だ。Form Labはオブジェクト出力後に加熱して中身を溶かし、プラスチックなどの射出成形に使えるモールドを出力できるようにしようと実験を重ねている。

3299ドルというForm 1の価格は安いとはいえない。しかし個人に手が届かないほど高いわけではない。Makerbot Replicator 2は2200ドルくらいだ。用いられているテクノロジーと成果物の精度を考えると当然予想される程度の価格差といってよいだろう。

いくつかスペックを確認しておくと、出力物の高さは余裕があるが幅は狭い。最大サイズは4.9 x 4.9 x 6.5インチ(12.5 x 12.5 x 16.5 cm)だ。Makerbotは 11.2 x 6.0 x 6.1(28.5 x 15.2 x 15.5 cm)だ。これより大きいサイズのオブジェクトが必要な場合は分割出力して後で組立ないし接着することになる。

第2に、Form 1では出力の際にオブジェクトを正確な位置に固定するための多数の支柱が必要になる点に注意が必要だ。下の写真で分かるように、elow,these prints of 私の胸像の表面には小さな突起が多数見られる。この支柱は簡単に折り取り、切り取ることができる。そのため若干の仕上げ工程が必要になる。

最後に、成果物は出力が終了してからさらに10分程度イソプロピル・アルコールに浸す養生が必要だ。これはさしたる手間ではないが、熱を発する装置の近くに大量のイソプロピル・アルコールを置いておくことには(特に学校などでは)やや不安を感じるかもしれない。

3Dプリント・テクノロジーはまだまったくの発生期にある。Form 1はステレオリソグラフィー・テクノロジーを採用することでこれまでのホビー的なマシンから3Dプリンティングを大きく前進させた。Form1はすぐに産業用3Dプリンタに取って代わるわけではないが、Shapewaysのような出力サービスに迫る品質の出力を得られる。

私は3Dプリンティングにかなり経験を積んでいるが、Form 1は圧倒的に優れたマシンであり、プリンター性能、レジン素材、それらの価格などを総合的に考慮して投資に見合う価値があることは保証できる。大量のイソプロピル・アルコールを必要とする点に監督者の注意が必要だが、教育目的での利用にも理想的だろう。

Product Page

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Amazon、3Dプリンターと消耗品のショップを開設―新テクノロジーのメインストリーム化を後押し

Amazonは先ほど3Dプリンタとそのサプライやアクセサリ、参考書専門のオンラインショップオープンした。これで小規模な3Dプリンタのメーカーもメインストリームに乗り出す足がかかりが得られそうだ。

このウェブストア(というのか何と呼ぶのか知らないが)ではAfiniaやFlashforge(Makerbotのデッド・コピーだ)が売られている。また本家のMakerbotも中古品が1点出品されている。要するにあまり専門的知識のないユーザーに直接に売り込むチャンネルができたということのようだ。それはそれで大いに結構。

オフィスサプライの大手チェーンストアのStaplesがCube 3Dプリンターを売り、Toys “R” Usが香港の巨大アヒルの3Dプリントされたミニチュア・カスタマイズ版を売る世の中だ。3Dプリントはすでにわれわれのポップカルチャーの一部を占めるようになってきた。しかし一般ユーザーにはまだまだバズワードとして効き目があるので、Amazonのような機を見るに敏な大企業がちょっとしたコーナーをオープンしたのも不思議ではない。

いやはや。3Dプリンターもメインストリーム化したものだ。私はプログレ・ロックのファンだったが、父親に「それを何曲か選んでくれ」と頼まれたときに、もはやこの音楽ジャンルがそれほどプログレッシブな存在ではなくなったことを知った。3Dプリンティングにも同様の事態が訪れているようだ。

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ぐにゃぐにゃ3Dプリントができる弾性素材Elasto PlasticをShapewaysが開発

“Elasto Plastic”(弾性プラスチック)という名前は、80年代のパンクバンドみたいだけど、実はそれは、3DプリントのShapewaysが作った新しい素材だ。そのプラスチックはある程度の伸縮性があり、伸ばしても縮めても元の形を保つ。引っ張りすぎると破れるが、現状はまだ開発途上の製品だ。

素材の色はオフホワイトで、表面はざらざらしている。レーザーで加工されるが、層状の構造になるためぎざぎざが生じる。Shapewaysは、“まだ加工用素材として完成していない”と言っているが、個人や実験目的では十分に使えそうだ。

Shapewaysは最近、本誌のMakerシリーズで取りあげたが、同社はこの素材による3Dプリントを、合衆国工場にあるナイロン用の機械で行った。注文すると、プリント結果の納期は約8日だが、各種3Dプリント製品用のヒンジ素材としておもしろそうだ。すでに十分な弾性構造はあるようだから、この素材の今後の進化が楽しみだ。

出典: 3DPrintingIndustry

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ぐにゃぐにゃ3Dプリントができる弾性素材をElasto PlasticをShapewaysが開発

“Elasto Plastic”(弾性プラスチック)という名前は、80年代のパンクバンドみたいだけど、実はそれは、3DプリントのShapewaysが作った新しい素材だ。そのプラスチックはある程度の伸縮性があり、伸ばしても縮めても元の形を保つ。引っ張りすぎると破れるが、現状はまだ開発途上の製品だ。

素材の色はオフホワイトで、表面はざらざらしている。レーザーで加工されるが、層状の構造になるためぎざぎざが生じる。Shapewaysは、“まだ加工用素材として完成していない”と言っているが、個人や実験目的では十分に使えそうだ。

Shapewaysは最近、本誌のMakerシリーズで取りあげたが、同社はこの素材による3Dプリントを、合衆国工場にあるナイロン用の機械で行った。注文すると、プリント結果の納期は約8日だが、各種3Dプリント製品用のヒンジ素材としておもしろそうだ。すでに十分な弾性構造はあるようだから、この素材の今後の進化が楽しみだ。

出典: 3DPrintingIndustry

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347ドルの3DプリンタPirate3D BuccaneerがKickstarter支援者には247ドルで

さあ、あなたも急いでKickstarterへ行こう。3DプリンタPirate3D BuccaneerKickstarterに登場し、最初の350名の支援者はこの347ドルの製品を247ドルで買える。

同社のファウンダによると、この3Dプリンタは家庭用および入門用という位置づけで、本誌のJohn Biggsはそのクォリティについて疑念を表明している。できあがった物の表面が、ざらざらしている、と彼は言うのだ。でも、347ドル(急げば247ドル)にしては上出来だと思うけど。

プリントの精細度は100ミクロンで、一番人気のMakerbotと同じだが、後者、Makerbot Replicator 2.0は2199ドルする。最近発売を開始したForm Oneは、Kickstarterの支援者向けの価格が2299ドルだった。

Pirate3Dの協同ファウンダRoger Changによると、お値段はともかくとして、ねらいはCADソフトのことなど何も知らないビギナーの関心をそそることだ。このプリンタにはSmart Objectsと名付けたオブジェクトライブラリがあり、ユーザはオブジェクト(のデータ)をカスタマイズして自分のプリンタに送り込める。そのためのAndroidアプリを、Pirate3Dのサイトからダウンロードできる。

Pirate3Dはシンガポールの会社で、協同ファウンダはChang、Brendan Goh、Tsang You Jun、そしてNeo Kok Bengだ。

〔関連記事: Pirate3D Buccaneerがわずか10分で目標額10万ドルに到達(未訳)。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


プラスチックではなく砂糖を使う3Dプリントでケーキ屋さんが大成功

KyleとLiz、すなわちvon Hasseln夫妻は、ちょっと変わったデザイナーだ。もともとは建築家なのだが、友だちの誕生日のために特製のケーキを作ろうと思ったとき、おもしろいビジネスアイデアがひらめいた。それが、Sugar Labだ。

“友だちのChelseaの誕生日に、うちにはケーキを焼くオーブンがなかったので、代わりに3Dプリントでケーキを作ろうと思ったの”、とLiz von Hasselnは言う。“最初は何回か失敗したけど、最後には簡単なカップケーキのトッピングをプリントして、その上に同じく砂糖を使った筆記体の飾り文字で’Chelsea’と書いたわ。誕生日から何か月も経っていたけど、でもChelseaはとっても喜んでくれたから、3Dプリントで作ったお菓子をほかの人たちもおもしろいと思うかしら、と真剣に考えるようになった。その後二人は大学を卒業したので、3Dプリントの砂糖菓子を受注生産する小さなデザイン会社を作った”。

彼らがカリフォルニア州Echo Parkの会社で作っているものは、3Dプリンタで作る本物の砂糖細工だ。その作品はWilly Wonka的というよりもむしろ、Jim Jenningsの建築デザインに似ている。

“デザインには見本も3Dプリント用のファイルも何もなくて、お客さんの話を聞いてゼロから考える”、とLizは言う。“お客さんの心の中にある考えやテーマやフィーリングを聞くのよ。お気に入りのガウンのレースの切れ端や、古い建物の鉄門の精巧な彫り物の写真、故郷の町のスカイラインが写ってる絵はがきなど、参考になるものは何でも見せてね”。

二人がこのラボを立ち上げたのは2年前だが、軌道に乗ってきたのは半年前ぐらいからだ。今ではそれが二人の“本職”と言ってもいい。“砂糖細工の3Dプリントは、専門的な職人技(わざ)と言っても過言ではない。将来の大きな可能性がある。作品の構造を考えること、そしてそれを実際にプリントすることに、いつも真剣なチャレンジがある”。

今彼らが作っているのは、台や砂糖製の柱まである四層の大きなケーキだ。これに限らず、多くの作品が、“本物の優れたパティシエやハリウッドの有名なベーカリーとのコラボレーションなんだ”。

Hersheyを廃業に追い込むのはまだ先の話だが、でもこれは、デザインと物作りとそして“甘いもの”の三者が巧みに合体している。ぼくもそのうち、うちにあるMakerbotで、チョコレートバーをプリントしてみようかな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


3Dプリントしたチューブが気道に障害のある赤ちゃんの命を救った

新テクノロジーが得点を挙げた。緊急気道確保のためのチューブを3Dプリントして埋め込む手術によって1年8ヶ月の赤ちゃんの命が救われた。C.S.Mot小児病院の医師たちは赤ちゃんの気道の異常を画像によって確認した後、100個の部品からなる小さいチューブを3Dプリンタで出力し、気道にレーザー手術で埋め込んだ(下のビデオ)。

当初の診察ではこの赤ちゃんは病院を生きて退院できない可能性が十分あるということだった。重症の気管気管支軟化症で、気管がつぶれているために呼吸困難を引き起こすのだ。

医師でミシガン大学の教授であるGlenn Green博士と協力者でエンジニアリングの専門家、Scott Hollister博士は3D出力されたステントを気道に埋め込む手術の緊急承認をFDAから得た。「ステントが装着されると同時に初めて肺が自発的に呼吸を始めた。驚くべき効果だった。これで大丈夫だと分かった」とGreen博士は語る

「生体適応プラスティックはこの目的には理想的だった。成長に伴って気道が正常に発達するまでに2年から3年かかる。その頃にはこの材料は生体に溶け込んで消滅してしまう」とHollister博士は説明する。

最近の3Dプリント技術の話題といえば探知できないプラスティックの銃の話ばかりだが、このテクノロジーが人道的な目的のために使われて成果を挙げている実例を見られるのはうれしいことだ。

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3Dプリントしたチューブが気道に障害のある赤ちゃんの命を救った

新テクノロジーが得点を挙げた。緊急気道確保のためのチューブを3Dプリントして埋め込む手術によって1年8ヶ月の赤ちゃんの命が救われた。C.S.Mot小児病院の医師たちは赤ちゃんの気道の異常を画像によって確認した後、100個の部品からなる小さいチューブを3Dプリンタで出力し、気道にレーザー手術で埋め込んだ(下のビデオ)。

当初の診察ではこの赤ちゃんは病院を生きて退院できない可能性が十分あるということだった。重症の気管気管支軟化症で、気管がつぶれているために呼吸困難を引き起こすのだ。

医師でミシガン大学の教授であるGlenn Green博士と協力者でエンジニアリングの専門家、Scott Hollister博士は3D出力されたステントを気道に埋め込む手術の緊急承認をFDAから得た。「ステントが装着されると同時に初めて肺が自発的に呼吸を始めた。驚くべき効果だった。これで大丈夫だと分かった」とGreen博士は語る

「生体適応プラスティックはこの目的には理想的だった。成長に伴って気道が正常に発達するまでに2年から3年かかる。その頃にはこの材料は生体に溶け込んで消滅してしまう」とHollister博士は説明する。

最近の3Dプリント技術の話題といえば探知できないプラスティックの銃の話ばかりだが、このテクノロジーが人道的な目的のために使われて成果を挙げている実例を見られるのはうれしいことだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


「平和のための3Dプリント」コンテストをミシガン工科大学が主催

3Dプリント銃のDefense Distributedが今守勢なのを機に、3Dプリントの本来の意味をすこし真剣に考えてみよう。そのためにミシガン工科大学が、 平和のための3Dプリンタコンテストを主催する。世界を良くするために3Dプリンタを使ってすばらしいものを作る、という趣旨だ。このプロジェクトを立ち上げたJoshua Pearce博士は、“残念ながら人びとが3Dプリントについて今知っているのは、それで銃が作れるということだけだ”、と述べている。

“課題や制約は何もないコンテストだが、アイデアのヒントとしては、Mother TheresaやMartin Luther KingやGandhiが3Dプリンタを使えたら何を作っただろう、と考えてみるのもよいだろう”。

締め切りは9月1日、入賞作品は4日に発表される。主催者が求めているのは、人を傷つけるのではなくて人を助ける何かだ。

・ローコストな医療機器
・人びとを貧困から抜け出させるためのツール
・人種問題を軽減するデザイン
・エネルギーの利用効率や再生可能エネルギー源を改良し石油をめぐる争いを少なくするもの
・軍事衝突と軍事支出を減らし世界をより安全に住みやすくするためのツール
・持続可能な経済開発を促進するもの(たとえば途上国に適した技術とデザイン/設計により稀少性を軽減するもの)

優勝賞品は3DプリンタType A Machines Series 1、準優勝賞品はよりシンプルな3DプリンタRepRap Prusa Mendelだ。

マスコミが一斉に、3Dプリントによる火器の野放し化に注目している今、それとはまったく違う方向が提示されたことには、ほっとする。3Dプリントという技術と関連の技術者や企業を窮地に陥れているDefDistや政府は、恐怖を利用して何かの目的を達成しようとしている。その結果は、無意味に厳しい規制と、間違った計画をかえって世界中に広めてしまうストライサンド効果だ。政府がDVDの暗号解読コードを禁止したら、そのコードを印刷したTシャツを買えばよい。でも今回のコードは、人の指を吹き飛ばし、お役人たちに家庭用3Dプリンタを全面禁止する口実を与えてしまう。

コンテストに参加した人は、そのことを教えてほしい(幸運を祈る!)。貧困に勝つための武器はもっともっと必要だが、人がお互いを殺し合うための武器は、これ以上要らない。

[画像出典: Thingiverse]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


3Dプリントショップの全国展開を進めるShapeways, ロングアイランド市の新開店をビデオ取材した

スタートアップの時期をとっくに卒業して安定企業になっているのに、それでもなお前衛的、というShapewaysみたいな企業は本当に珍しい。同社は2007年にRoyal Philips Electronicsからスピンオフして、個別注文制の3Dプリントサービスを開始し、またプリント済みのプラスチック製品もオンラインで売っている。しかしここ数年、同社は素材をびっくりするほど多様化して、スチールやセラミック、あるいはサンドストーンにまで手を広げている。どれも、フルカラーの3Dプリントで提供できるのだ。

今では同社は合衆国各地に店開きしつつあり、今日(米国時間5/15)はニューヨークのロングアイランド市のプリントショップの開店に、われわれ報道陣が招待された。大きな倉庫のような建物にアクリル樹脂用のプリンタ数台と少人数のカスタマサービスのチームがいる。プリンタの列は今すでに壮観だが、今後も増やす計画だ。目標は合衆国のすべての大都市圏にプリントショップを開き、プリントの待ち時間を減らすとともに、いろんな工場の製造工程でも3Dプリントを利用してもらうことだ。ロングアイランド市のプリントショップは、プリンタの総台数の目標が30から50台だ。

協同ファウンダのPeter Weijmarshausenに、Shapewaysのやり方、プリンタ、そして3Dプリントという若い市場で強力な企業を築いた秘訣などについて聞いた。このようなクールな企業がどんどん成長している様子を見るのはすばらしいし、また開店直前直後のあわただしい店内を見るのも楽しい。上のビデオでその楽しさを共有していただくとともに、今後のTechCrunch Makers!
シリーズもお楽しみに!

TechCrunch Makersのビデオシリーズは、クールな物を作っている人たちを特集する。自分も出たい、という方はメールをください!。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


347ドルの3Dプリンタが登場–Pirate3D社がBuccaneerプリンタの資金をKickstarterで募集へ

3Dプリンタがついに1000ドルを切った。Pirate3D社のBuccaneerプリンタは、その予告価格が347ドル、これまでで最安の押出成形タイプの3Dプリンタよりも約1700ドル安い。印刷能力は最大100ミクロン(Makerbotと同じ)で、速度は50mm/sだ。コンピュータやモバイルデバイスにWiFiで接続して使用し、本体はプレス鋼板製だ。

このプリンタの出力のクォリティは、お値段に見合った許容範囲ぎりぎりかもしれない。でも一連の写真でご覧のように、Buccaneerのビルドエリアのサイズは5.8×3.9×4.7で、Replicator 2 の約半分、プリントの表面はややぎざぎざしている。写真から判断すると、3Dプリンタとしてのクォリティは、良くってForm One並かな。

これは本当に発売されるのだろうか? それはまだ未定で、今後の話題と人気の盛り上がり次第、ということらしい。それに、347ドルは安すぎる。良品のエクストルーダーが50ドルから75ドルぐらい、電子的・機械的な部分をできるだけ簡単にし、そのほかの無駄を省けば、かろうじて実現可能な価格か。でも今は、Androidゲーム専用機が99ドルで売られる時代だから、3Dプリンタが安くなっても不思議ではない。ただし、ユーザが347ドルに何を求めるか…だな。

同社は近くKickstarterで資金募集を開始する。ぜひ欲しい人は、その行列に並ぼう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))