自動運転におけるAI技術を競う「自動運転AIチャレンジ 決勝」が9月23日から開催

自動運転におけるAI技術を競う「自動運転AIチャレンジ 決勝」が9月23日から開催

公益社団法人自動車技術会は9月7日、「第2回自動運転AIチャレンジ 決勝」を開催すると発表した。開催期日は2020年9月23日~11月6日(予定)。後援は経済産業省(予定)、東京大学生産技術研究所、一般社団法人日本自動車工業会、一般社団法人日本ディープラーニング協会。

競技では、自動運転車で複数課題をクリアしながら注文品を損なうことなく迅速丁寧に届けるというタスクをオンライン上のシミュレーターで競う。競技詳細と参加チームは後日発表予定。

同大会は当初、2020年6月14日に東京大学生産技術研究所附属千葉実験所(柏キャンパス内)で実車を使用し「認識部門」と「制御部門」の競技を行う予定だったもの。新型コロナウィルス感染防止の観点から実車競技を中止し両部門をまとめ、オンラインシミュレーションによる決勝実施を決定。参加者はプログラムを提出しシミュレーションの結果で優劣を競う。

12月中旬に結果を公表し、表彰式(一部オンライン)を開催予定。12月下旬には、各チームが作成したプログラムから走行映像を作成し、仮想的に並走させた動画を解説付きで公開する予定。

Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)からなる「CASE」と呼ばれる新たな技術領域が自動車業界の競争の中心となる中、AIおよびIT技術者が不足しており、自動車業界全体で急速に必要性が高まっているという。

そこで、今後の自動車業界を牽引する技術者の発掘・育成の為の新たな取り組みとして、自動運転におけるAI技術を競う国際的な大会を開催。産官学が協力して行うこの大会を起点に、自動車産業のさらなる発展に寄与する枠組みの構築を目指すとしている。

なお、「認識部門」は経済産業省主催 第2回AIエッジコンテスト上位チームを招待。当初は、同コンテストで開発した物体認識アルゴリズムをFPGAに実装し、これを自動運転ソフトウェアと連携させる競技を新たに実施するものとしていた。

「制御部門」は本会主催オンラインシミュレーション予選通過チームの参加を予定しており、現在参加意思の確認中という。制御部門ではFPGAを用いず、ノートPCにインストールした既定の物体認識アルゴリズムを自動運転ソフトウェアと連携させて競技を実施予定だった。

また現在「認識部門」から6チーム、「制御部門」から9チームが参加候補としている。

現実のHAL9000が開発される – その名はCASE

慌てないで! たしかに、現実は芸術を模倣するが、Cognitive Architecture for Space Exploration(宇宙探査のための認識アーキテクチャー):CASEの開発者たちは、映画『2001年宇宙の旅』から教訓を学んでいる。彼らが作るAIは人を殺さないし、人間を未知の物体に遭遇させて宇宙の涅槃の境地に導いたりはしない(たしか、そんな話だったと思うが)。
CASEは、数十年間にわたりAIやロボット工学に携わってきたPete Bonassoが行っている研究で、始まったのは、今のバーチャルアシスタントや自然言語処理が流行するずっと前のことだ。今では忘れられようとしているが、この分野の研究の発端は、1980年代1990年代のコンピューター科学とロボット工学が急速に発達してブームとなった時代に遡る。
問題は、宇宙ステーション、有人宇宙船、月や火星のコロニーといった複雑な環境を、いかにしてインテリジェントに観察し管理運営するかだ。このシンプルな問題には答えが出ているが、この数十年で変化し続けてきた。国際宇宙ステーション(20年目に入った)には、それを管理する複雑なシステムがあり、時とともにどんどん複雑化してきた。それでも、みんなが想像しているHAL9000には遠く及ばない。それを見て、Bonassoは研究を始めたのだ。

20歳を迎えた国際宇宙ステーション:重要な11の瞬間

「何をしているのかと聞かれたとき、いちばん簡単な答は『HAL9000を作ってる』というものだ」と、彼は本日(21日)公開のScience Robotics誌で語っている。現在、この研究は、ヒューストンの調査会社TRACLabsの後援のもとで進められている。
このプロジェクトには数々の難題が含まれているが、そのなかのひとつに、いくつもの認知度の層と行動の層を合体させることがある。たとえば、住環境の外にある物をロボットアームで動かすといった作業があるだろう。または、誰かが他のコロニーにビデオ通話を発信したいと思うときもある。ロボットとビデオ通話用のソフトウエアへの命令や制御を、ひとつのシステムで行わなければならない理由はないが、ある地点で、それら層の役割を知り、深く理解する包括的なエージェントが必要になる。

そのためCASEは、超越的な知能を持つ全能のAIではなく、いくつものシステムやエージェントを取りまとめるアーキテクチャーであり、それ自体がインテリジェントなエージェントという形になっている。Science Robotics誌の記事で、またその他の詳細な資料でもBonassoは解説しているが、CASEはいくつかの「層」から構成されていて、制御、ルーチン作業、計画を統括する仕組みだ。音声対応システムは、人間の言葉による質問や命令を、それぞれを担当する層が処理できるようにタスクに翻訳する。しかし、もっとも重要なのは「オントロジー」システムだ。
宇宙船やコロニーを管理するAIには、人や物、そしてうまうやっていく手段を直感的に理解することが求められる。つまり、初歩的なレベルで説明すると、たとえば部屋に人がいないときは、電力を節約するために照明を消したほうがよいが、減圧をしてはいけない、といった状況を理解することだ。または、誰かがローバーを車庫から出してソーラーパネルの近くに駐車したときは、AIは、ローバーが出払っていること、どれが今どこにあるか、ローバーの無い間のプランをどう立てるかを考えなければならない。
このような常識的な理屈は、一見簡単そうに思えるが、じつは大変に難解なものであり、今日、AI開発における最大の課題のひとつに数えられている。私たちは、原因と結果を何年もかけて学び、視覚的な手がかりをかき集めて、周囲の世界を頭の中に構築するなどしている。しかしロボットやAIの場合は、そうしたことは何も無いところから作り出さなければならない(彼らは即興的な行動が苦手だ)。その点、CASEは、いくつものピースを組み合わせることができる。

TRACLabsのもうひとつのオントロジー・システム PRONTOEの画面

Bonassoはこう書いている。「たとえば、利用者が『ローバーを車庫に戻してくれ』と言ったとする。するとCASEはこう答える。『ローバーは2台あります。ローバー1は充電中です。ローバー2を戻しますか?』と。ところが『ポッドベイのドアを開けろ』(居住区にポッドベイのドアがある場合)と言うと、HALとは違い、CASEは『わかりました、デイブ』と答える。システムに妄想をプログラムする予定ははいからだ」
なぜ彼は「ところが」と書いたのか、理由は定かではない。しかし、どんなに映画好きでも、生きたいという意欲に映画が勝ることがないのは確かだ。
もちろん、そんな問題はいずれ解決される。CASEはまだまだ発展途上なのだ。
「私たちは、シミュレーションの基地で4時間のデモンストレーションを行ったが、実際の基地で使用するまでには、やらなければならないことが山ほどある」とBonassoは書いている。「私たちは、NASAがアナログと呼ぶものと共同開発を行っている。それは、遠い他の惑星や月の環境を再現した居住空間だ。私たちは、ゆっくりと、ひとつひとつ、CASEをいろいろなアナログで活動させ、未来の宇宙探査におけるその価値を確実なものにしていきたいと考えている」
私は今、Bonassoに詳しい話を聞かせてくれるよう依頼している。返答があり次第、この記事を更新する予定だ。
CASEやHALのようなAIが宇宙基地を管理するようになることは、もはや確定した未来の姿だ。たくさんのシステムをまとめる極めて複雑なシステムになるであろうものを管理できる合理的な方法は、これしかないからだ。もちろん、言うまでもないが、それは一から作られるものであり、そこでとくに重要になるのが、安全性と信頼性、そして……正気だ。

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(翻訳:金井哲夫)

コンピュータービジョン機能を搭載した多機能ボード、IntelのJouleは各種リアルタイム機器の可能性を広げる

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Intelがメイカーたちのために作ったボードJouleは、メイカーが強力なコンピュータービジョン製品を作るためのプラットホームを提供する。今日(米国時間8/16)行われたIntelの今年のデベロッパーカンファレンスでIntelのCEO Brian Krzanichは、“プロトタイプから実寸大のロボットや、マシンビジョン、ドローンなどの製品へシームレスに移行できる”、と説明した。

ひとつの例として、PivotHeadはこのボードを使って、超小型で高性能なシステムモジュールを作っている。そこには、同じくIntelの奥行き追跡カメラシステムRealSenseも載っている。

PivotHeadはJouleを主役とするシステムモジュールを利用して、工場労働者等のための安全眼鏡を作っている。それには高度なコンピュータービジョン能力があり、仕事中のリアルタイムにフィードバックを返すことができる。画像の分析と処理はすべてJouleの上で行われるので、別のモジュール等は不要だ。またWi-Fiやセルラーなどによるクラウド等への接続性も要らない。

このように、PivotHeadの考え方は、労働者が今使っている眼鏡に代えて今すぐ使える、というコンセプトにある。そして航空機などの電圧チェックも、リアルタイムでできる。Intelは、その作業の様子を今日のデモで見せた。

すなわち安全眼鏡をPivotHeadの製品に代えても、ユーザー(現場労働者)には新たな作業が発生しないし、仕事のやり方を変える必要もない。昨日までと同じく、ふつうに仕事を続けるだけだ。そして眼鏡自身が、そのコンピュータービジョンの能力で電圧のミスマッチをモニタでき、不整合があればただちに音声で警報するから、対策もすぐにとれる。これまで、航空機の電圧チェックという作業は、面倒な手作業が多くて時間がかかる仕事だった。

システムがリアルタイムで追跡し、全領域をカバーするから見逃しがない。現場作業員は、警報が鳴るまではほかの作業に専念できる。

以上はユースケースのごく一例にすぎないが、Krzanichによれば、“Jouleはオンボードコンピューティングと大量のメモリと人間的な感知能力を提供する”。試してみたいと思った読者には、オンラインで今日注文すると今日発送される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

LogitechのiPadケース、AnyAngleはSurface風キックスタンド付き


Logitechはゆっくりとしかし確実にiPadをMicrosoft Surfaceに近づけている ― これはWindows端末の一部の生産性機能は羨しいが、ソフトウェアや全体的フォームファクターはそうでもないと思っている人たちにとっては良いニュースだろう。新製品のLogitech Keys-To-Goは、Microsoft Type Coverのキーボードに良く似ているが、今度のスタンド兼ケース、AnyAngleは、事実上Surfaceの傾斜自在キックスタンドの真似だ。

AnyAngleは、前面カバーフラップ、周囲の完全カバー、ゴールド、シルバー、スペースグレイを楽しむための透明窓付き背面カバーで、あなたのiPadを守ってくれる。iPad Air 2が心地よくフィットし、必要に応じて簡単に出し入れできる。パススルーボタンによって、全スイッチを操作することができ、充電、写真、スピーカー用に開口部が設けられている。

AnyAngleの複数素材フロントカバーは、ビジュアルにちょっとしたオシャレさを付加し、見開きスタイルのルックスはオフィスでの使用にもマッチする。そして最大の呼び物は、生産性愛好者を狙ったに違いない折り畳み式キックスタンドだ。フラップを動かすことによって、あなたのiPadを無段階の角度で立てることができる。

この支持力によってAnyAngleは、出張の多いビジネスマンや、Keys-To-GoやApple純正ワイヤレスキーボード、その他ケースの付いてこないBluetoothキーボードでタイプしたい人たちにとって、最高の相棒となるだろう。キーボードを使う使わないを選べるのは良いことだ。

しかしAnyAngleは、やはりiPad Air 2にかなりの体積を付加すると共に、これだけで59.99ドルする。欲しいのがケースだけでキーボードはいらないのなら、キーボードケースより安いし、キーボードだけ欲しければKeys-To-Goの方がキーボードケースより安い ― しかし、いつも両方を持っていたいなら、キーボードケースが最適な選択肢だ。あえて選びたい人、どちらか一方がいい人には、Logitechの新製品ラインの中に答があるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


iPhone 5c純正ケースを自慢する時がやってきた! ケースの丸い穴を使うゲーム、Flipcase登場

確かにiPhone 5cのケースは「ホームラン」ではなかったかもしれない。丸い穴など必要ないと思うのだ。しかしこの穴に魅力を感じる人もいるようなのだ。ストリーミングやソーシャル機能も備えた音楽発見アプリケーションを世に送り出しているDave McKinneyとStuart Hallのオーストラリア人デュオが、Flipcaseというゲームをリリースしたのだ。このゲームはiPhone 5cのケースがなければ楽しめない。

このFlipcaseはMcKinneyとHallが趣味で作り上げたものだ。そのせいもあってか、決して「奥の深い」ゲームというわけではない。上のビデオでもおわかりのように、タッチ対応の「四目並べ」(Connect Four)に過ぎない。しかし、iPhone 5c用ケースをひっくり返して、画面側につけて遊ぶのが面白い。ケースの穴をドットの置き場所として、4目並べを遊ぶわけだ。ひとりないし2人で遊ぶことができる。

画面をロックさせずにケースを画面側に付けるのにちょっとしたコツが必要かもしれない(実は何度かロックさせてしまった)。しかしなんとか成功すると、5cの穴あきケースを完璧に活かしたUIを持つ、これまでにないゲームを経験することができる。「革新的」ということはできないかもしれないが、シンプルで面白い。どのように感じるのが正しいのかよくわからなかったiPhone 5c用公式ケースだった。しかしCaseCollageやFlipcaseの登場で、ついに公式ケースを「自慢」できる時がやってきたのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H