Facebook、盗んだコンテンツのサイトをニュースフィードで降格

Facebookは、低俗なニュースパブリッシャーや他の情報源から不正に記事を転載するウェブサイトのランキングを下げる。本日(米国時間10/16)同社は、コンテンツの信憑性に関するこの新基準に加えて、クリックベイトや低俗広告満載のランディングページのサイトへのリンクを、ニュースフィードで目立たなくすることをTechCrunchだけに伝えた。これはFacebookが行ったアンケート調査と対面インタビューで、かき集めコンテンツをユーザーが嫌っているとわかったことを受けての動きだ。

不正入手された知的財産がニュースフィードで配信されにくくなれば、参照トラフィックが減り広告収入も減るので、悪党共が記事や写真やビデオを盗む動機づけがそもそもなくなる。その結果ウェブ全体でコンテンツの信憑性が改善される効果が期待できる。

そして、 最近起きたFacebookの大規模セキュリティー侵害によって2900万ユーザーが盗まれたプロィールデータが万一オンライン公開されたたときに備えて、Facebookはデータへのリンクをフィードから事実上排除するポリシーをすでに制定している。

Facebookの最新ニュースフィードポリシー変更によって降格されるタイプのサイトは、たとえばこれだ。”Latest Nigerian News” は、最近の私のTechCrunch記事を抜き取り、山のような広告で包み込んだ。

An ad-filled site that scraped my recent TechCrunch article. This site might be hit by a News Feed demotion

「当社は本日より、他サイトのコンテンツを複製、転載するだけで独自の価値を持たない低級なサイトにリンクする投稿を、ユーザーが見ることが少なくなるアップデートを公開する。これに伴い当社のパブリッシャー向けガイドラインを修正する」とFacdbookが低俗広告満載サイトの降格について書いた2017年5月の投稿への補遺書いた。Facebookは新しいガイドラインで、報道機関はコンテンツを転載する際に独自コンテンツや価値を付加しなければFacebookコミュニティーの怒りを買う、と警告するつもりだと本誌に語った。

個人的には、こうした話題に関する透明さの重要性を考えると、Facebookは元記事の更新だけでなく、新たな記事を書くべきだと私は思う。

さて、Facebookはどうやってコンテンツが盗まれたものだと決めるのか? システムはあるページのテキストコンテンツが他のあらゆるコンテンツと一致しているかどうか比較する。この一致の程度に基づいてサイトがコンテンツを盗んだかどうかを予測する。この予測値を、サイト見出しのクリックベイト加減やサイト広告の質と量と組み合わせて盗難コンテンツを決定する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

InstagramのアルゴリズムをInstagramのチームが詳しく説明

Instagramが2016年に逆時系列フィードのアルゴリズムを捨てるまでは、すべてのポストの70%、友だちのポストの50%が失われていた。順序の混乱に対する批判はあったが、今のInstagramは、関連性ソート(relevancy sorting)によって8億あまりのユーザーが友だちのポストの90%を見ており、このアプリ上で過ごす時間が増えている、と同社は主張する。

しかしInstagramはこれまで、そのアルゴリズムがどのようにしてユーザーに見せるものを選んでいるのか、説明したことはなかった。そして、オーナーがFacebookであるこの企業は今日(米国時間6/1)、サンフランシスコに建築中の新しいオフィスに記者たちを集め、Instagramのフィードのランク付けアルゴリズムの蓋を開けて見せた。

InstagramのプロダクトリードJulian Gutmanがアルゴリズムを説明している

Instagramのフィードのランク付けの基準

Instagramは、ユーザーの過去のビヘイビアに基づく機械学習により、誰にとってもユニークな(その人だけの)フィードを作っている。誰かと同じアカウントをフォローしていても、それらのアカウントとの対話の内容に基づいて個人化されたフィードが来る。

Instagramのフィードで何を見るかを決める、三つの主な要素は次のとおり:

  1. 関心: ユーザーが関心を持つ、あるいは気にする物事は、類似のコンテンツに対する過去のビヘイビアや、ポストのコンテンツに対するマシンビジョン(機械視覚)の分析で判断している。
  2. 新しさ: そのポストが共有されたのはどれぐらい最近だったか。何週間も前のものより、至近のポストが優先される。
  3. 関係: 共有したその人とどれだけ親(ちか)しかったか。ポストにコメントした、写真にタグをつけたなど、過去のInstagram上で多く対話した人ほど、ランクが高くなる。

以上の中心的な要素のほかに、以下もランク付けに影響する:

  • 頻度: どれぐらい頻繁にInstagramを開くか。最後の訪問以降のベストポストを、なるべく見せようとする。
  • フォロー: たくさんの人をフォローしている人ほど、広い範囲からコンテンツを拾う。
  • 使い方: 短時間、ベストポストだけを見たか、それともカタログをじっくり見て閲覧に多くの時間を割いたかで、見せるコンテンツが決まる。

Instagramの神話を退治する

Instagramのチームは、フィードに関する陰謀説などの疑問にも答えた。本誌TechCrunchは、その答の真偽を検証できない:

  • Instagramは現時点で古い逆時系列フィードをオプションとして検討していない。それは、複雑さをさらに増したくないからである。ユーザーは、今がどのフィードか忘れてしまうだろう。ただし、そのアルゴリズムが嫌いなユーザーには耳を傾けている。
  • Instagramはポストをフィード中へ隠していない。スクロールすれば、フォローしている人全員のすべてのポストを見ることができる。
  • フィードのランキングに写真やビデオのフォーマットは関係しない。ユーザーがエンゲージしているコンテンツに基づいて、フィードもチューニングされる。ビデオを見ることが少なければ、フィード中のビデオも少ないだろう。
  • InstagramのフィードはStoriesやLiveなど、特定の機能を好むユーザーを優遇しない。
  • Instagramは、あまりにも頻繁にポストする人や、特定のビヘイビアを繰り返す人のランクを下げないが、頻繁なポストの合間に別のコンテンツを入れることはある。
  • Instagramは個人アカウントや企業アカウントをフィードで優遇することはないから、アカウントを切り替えてもリーチに変わりはない。
  • シャドウバンは(shadowbanning)は実際にはない。Instagramは人びとのコンテンツを、ハッシュタグが多すぎるなど、特定のアクションを理由として隠すことはない。

〔shadowbanning, ポストが投稿した本人には見えるが、そのほかの人には見えない(見せない)こと。〕

今日のInstagramの、初めての記者たちとのホワイトボードセッションで、やっと誤解の多くが解けたと思われる。自分のポストが自分のお気に入りの人たちに届いているという、確信を持てるなら、広いオーディエンスを確実に構築できる。そして、いつもすばらしいコンテンツが見られるなら、Instagramのアプリをもっと頻繁に開くだろう。

しかし、地平線上には、Facebookのアルゴリズムが2015年に経験したものと同種の問題が、首をもたげている。それは、競争によるリーチの減少だ。Instagramの個人会員や企業会員が増えてポストが増え、しかし一ユーザーあたりの滞在時間が同じなら、多くのポストが水底で溺れ死に、そうでないポストもビューは少なくなる。人びとは必然的に、Instagramは広告が多すぎると不平を言うが、でもそれは、アルゴリズムでフィードを作っている人気サイトの宿命だ。

余剰コンテンツをStoriesに押し込めたり、フィードについてユーザーを教育してこの問題を和らげる努力をすれば、不平は減るだろう。Facebookはすでにクールでなくなったが、Instagramがユーザーの人気を失ってはいけない。

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Facebook、「有意義な時間」重視で、利用時間が「1ユーザー1日当たり2分」減少

Facebookは短期的利益にこだわっていないことを、口先だけではなく行動で示している。ユーザーの幸福度向上のためにバイラルなビデオの存在を減らしている。今日(米国時間1/31)Facebookの2017年Q4決算報告で、CEOの Mark Zuckerbergは、「すでに前四半期からバイラルビデオの露出を減らし人々の時間が有意義に使われるようにシステムを変更してきた。その結果Facebookに費やされた時間は、全体で1日あたり5000万時間減少した。

現在Facebookのユーザー数が14億人だとすれば、1日1人あたり約2.14分の減少だ。後にZuckerbergは、Facebook全体の消費時間が5%減少したと語った。

バイラルビデオを減らした結果、米国・カナダ地域では1日のアクティブユーザー数(DAU)が70万人減った。これは2004年のスタート以来成長を続けてきたFacebookにとって前例のない下落だ。Facebook CFOのDavid Wehnerは、これは一時的な現象でありトレンドではないと考えていると語った。それは、Facebookが今後何回こうした変更を行うかによるかもしれない。

Facebookは、仮に米国・カナダのデイリーユーザーを70万人減らさなかったとしても、四半期毎のDAU成長は2.24%となって過去最低だった。2.18%という数字は2016年Q4と2017年Q4の3%成長よりもかなり低い。

それでも、米国・カナダのDAUの減少がバイラルビデオと幸福度のための変更の結果だとFacebookが説明したあと、時間外取引きの株価は4%安から4%高へと急上昇した。投資家は、Facebookがこの変更でユーザー数を大きく減らすことはなく、全体的な成長傾向は続くと信じているのかもしれない。

Facebookは前四半期の決算会見でZuckerbergが話した「私たちのコミュニティーを守ることは利益を最大化するよりも重要」という約束を果たそうとしている。Facebookは、今月発表したビデオやニュースなどの受動的閲覧を減らし、親しい友人との積極的対話を推進するニュースフィードの大改訂を、着実に遂行している。

今日Zuckerbergは、人々に最も意味のあるコンテンツを見せることから、最も意味のある交流を促すコンテンツを見せることへと、社員への指示を変更したことを説明した。これは地味だが重要な変更であり、ユーザーが有益で楽しいと感じるコンテンツであっても、シェアしたりそれについて話したくなるほど特別でないものは露出が減るかもしれないという意味だ。Zuckerbergによると、今後は、「オンラインオフラインを問わず、人々が有意義だとわれわれに報告した交流の数」で会社を自己評価すると語った。

Facebookが、利益よりもユーザーの幸福を優先する意向を推進していることは、大企業としては異例だ。これを思いやりのある行動と見る向きもある。一方ではこれを、大がかりな「Facebookを捨てろ」運動が起きて今日発表された消費時間減少どころではない打撃を受けることを防ぐための、長期的戦略にすぎないと考える人たちもいる。

しかし今のところ投資家たちは、この会社がより意味のある、受動的ではないニュースフィードを機能させられると信じている。消費時間が短くなれば広告のインプレッションは減るが、誰もが見るような深い交流は入札競争を呼び広告費が高くなる可能性がある。Zuckerbergはこれについて、もし意味のないコンテンツに慣れてしまうと、ニュースフィードの中身をスキップすることが益々習慣になり、それが広告にも波及しかねない、と説明した。

つまりFacebookは、ユーザーの無意識なスクロール中毒への依存をやめても、変わらず収益を上げられるのかもしれない。

Facebookの〈有意義に過ごす時間〉への取組みの詳細については、本誌の特集記事、“The difference between good and bad Facebooking.”を参照されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook株、パブリッシャーの優先度を下げるアルゴリズム変更で5%安

金曜日(米国時間1/12)Facebook株が約5%値を下げた。同社がニュースフィードを改訂し、パブリッシャーの記事よりもソーシャルなやりとりを優先すると発表したのを受けてのことだ。Mark Zuckerbergは木曜日に自身のFacebookページに、このニュースを投稿した。

「はっきりさせておきたいことがあります。この変更によって、みなさんがFacebookで過ごす時間や、一部のエンゲージメントの数値が減ることが予想されます」とZuckerbergは認めた。「しかし、同時にみなさんがFacebookで過ごす時間の価値は高くなると考えています。そして私たちが適切に行動すれば、それはコミュニティーにとってもFacebookのビジネスにとっても長期的に良いことだと信じています」。

金曜日の始値は178ドルで前日の最高値188ドルから急落した。本稿執筆時には181ドルまで戻している。この値下がりは木曜日の方針変更に関するビッグニュースが主な理由だが、株価は12月始めに記録した171ドルの月間最安値には至っていない。。

Zuckerberも明言しているが、この下落は意外ではない。それでも投資家は、大きな方針変更が実際に適用されつつある間も、株価に注目し続けるに違いない。

Facebookは、2012年に公開企業になって以来絶え間なく成長を追求し、成功を収めてきた。そして、同社の主要な指標であるエンゲージメントを強化すべく、あらゆる犠牲を払ってニュースフィードを支える伝説的アルゴリズムに手を入れようとしている。2017年にFacebookを襲ったフェイクニュースやロシア偽情報のスキャンダルは、Facebookの不気味なほど強力なソーシャルのしくみに,負の面があることを浮き彫りにした。そして、Facebookが維持可能な未来を描くためには、2018年にその答えを見つける必要がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookの「スヌーズ」ボタンは、友達を一時的にフィードから外す

友だちのエンドレスな休暇の写真にうんざり? どこかの企業ページのグランドオープニングの話題なんか聞きたくない? グループからの今度の会合の話題が止まらない? Facebookにスヌーズボタンが出来る。友達やFacebookページやグループを、一時的に24時間または30日間フォローから外す機能だ。

スヌーズボタンの狙いは、ユーザーにある程度フィード内容を制御させることで、完全にフォローを外したり、友達を解除するのを思いとどまらせることだ。Facebookは、ユーザーが密なソーシャルネットワークを維持することで、広告ターゲティングにも、遠方の知り合いからの重要な知らせを届けることにも役立てられる。つまり、これからは面倒な人や物ごとに悩まされたときでも、つながり完全に絶つことなく問題を解決できるようになる。

TechCrunchは、今日の午前(米国時間9/14)に米国内のFacebookデスクトップサイトでスヌーズボタンを目撃した。

【アップデート 11:30am PT:Facebook広報はスヌーズ機能をテストしていることを正式に認め、TechCrunchに次のように話した。「われわれはユーザーがニュースフィードを制御して、自分にいちばん関係のある話題とつながるための新しい方法をテストしている」】

誰かをスヌーズするには、その人の投稿の右上にあるドロップダウン矢印をクリックする。「フォローをやめる」の代わりに「フォローをやめるまたはスヌーズ」というオプションが表示されるので、クリックすると、1日、1週間、あるいは1カ月スヌーズするか、永久にフォローを外すかを選べる。

Facebookはこれまでにも、ユーザーが混乱することなくニュースフィードを制御するベストな方法を追求してきた。2012年には、友だちのプロフィールに“See Less”[見る機会を減らす]オプションが加わった。しかし、結局Facebookは、これがユーザーに混乱をもたらすことに気づいた。なぜなら、その友達はその後もフィードに現われるので、オプションの効果があったのかどうかはっきりしないからだ。2014年、Facebookは “See Less” をやめ、明白な「フォローを外す」ボタンを導入し、友達関係は続けるがフィードから消すことができるようになった。

Facebookはスヌーズを導入することで、おしゃべりな人やグループやページの雑音を、明確で直観的な方法で減らしつつ、今後も最も重要な投稿をユーザーに届けることを可能にする手段を得た。

企業ページやグループも、スヌーズの恩恵にあずかることができる。いいね!を外されたり脱退されたりする機会を減らせるからだ。さらには、多すぎる投稿やスパムを自粛するきっかけにもなるはずだ。さもないと、押し入れに入れられてしまう。

今でもFacebook、ユーザーのいいね!やクリック、コメント、シェアなどによる暗黙の信号に基づいて、フィードの表示内容を定期的に調整している。私はスヌーズを、その人が戻ってきたら出現頻度を減らしてほしい、という信号として使うつもりだ。Facebookによる顔のないアルゴリズムが集めたニュースフィードを読むことに、生活の大きな部分を費やしている今、この会社がわれわれ人間に二択だけでない制御方法を与えるのは喜ばしいことだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookがフィードアルゴリズムを再変更。有益性の予測はニュース記事に有利か

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Facebookが6月に実施した、パブリッシャーより友達を優先するフィードアルゴリズムの変更によって、ニュース配信会社は集客力を失ったが、その一部を取り戻せるかもしれない。今日(米国時間8/12)Facebookは、有益な記事を予測し、「ユーザーの興味に関連が深い、活溌な議論の材料になる、あるいはニュース価値がある」記事を優先して表示する計画を発表した。

どんなフィード記事が有益であるかを知るために、Facebookは夥しい人数を対象に調査を行った。その結果上に挙げたような基準で人々が記事を認識していることがわかった。それを元にFacebookは、パーソナル化したニュースフィードのモデルを作り、関連性の高い記事と共通点の多い記事や、ユーザーが以前から好んでいる記事と似た記事を選ぶ。

Screen Shot 2016-08-11 at 10.05.31 AM「それは今起きてる出来事のニュースかもしれない」とFacebookは書いている。しかし、何が有益かについては誰もが主観的な視点をもっているので、「好きな有名人の話題やローカルニュース、近日公開の映画やレシピなど、その人にとって意味のある情報ならなんでも」選ばれるかもしれない。

Facebookはこれについて、劇的な変更ではなくすでにフィードの上位に来るような記事の順番が変わる程度で、特定の記事が選ばれたり外れたりするものではないと言っている。「ほとんどのFacebookページにとってニュースフィードへの配信状況が変わることはない。参照トラフィックがわずかに増えるページもあれば、わずかに減るページもある」。

この変更によって、友達の他愛もないコンテンツが重要なニュースより上に表示されてしまうのではないかという恐れを、一部のパブリッシャーに抱かせるかもしれない。パブリッシャーは2ヶ月前の「友達と家族優先」という変更の影響を今も評価しているところだ。伝聞ではあるが、フィードに現れるパブリッシャーの記事が明らかに減ったというユーザー報告もある。

Facebookはこうして有益性を予測する

今日の変更を発表したFacebookのブログ記事は少々曖昧だったが、私はどうやって新しい予測モデルを構築したのかを同社に問いただした。

開発チームはまず、クラウドソースによる調査結果と、フィード品質プログラムの結果を検討した。後者は、記事の重要さ、面白さ、および有益性を1(全く有益でない)から5(非常に有益)までの尺度でユーザーにランク付けさせたものだ。有益性ランク4と5の記事を予測モデルに取り込み、何を探すべきかを教えこむ。

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次に、ユーザー毎に記事の著者との関係、過去の投稿へのコメント頻度、どんな記事をよくクリックしているか等に基づき、モデルをパーソナル化する。こうして得られたヒントを、ユーザーが関心を持った記事のコンテンツ解析に従来から使用している機械学習アルゴリズムと組み合わせることによって、そのユーザーがどんな話題を気にかけているかを判定する。

ニュースフィードのアルゴリズムは、このモデルを使って閲覧可能なあらゆる投稿を解析する。その人にとって有益であると予測された記事は、露出度が高くなる。

Facebookによると、何が有益と考えるかは人によって異なるため、この変更によってニュースの認知度が上がるとは限らないという。それでも、ウェブ広告ブロッカーを回避する ― パブリッシャーの嫌悪する行為 ― という最近の発表と同じように、今日の変更はFacebookとニュース業界との関係を改善するかもしれない。ニュースに関心のある人は、さらにニュースを見るようになるのだから。

このようにニュースフィードの変更を詳しく公表することは、参照トラフィックをフィードに頼っている企業の不安を掻き立てるおそれがある。しかし、Facebookがフィードの法則を密かに変更している、というかつて繰り返し囁かれた疑惑はなくなるはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookがまたもニュースフィードを変更。実際に読むサイトを優先

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Facebookのニュースフィードの表示方法にようやく慣れてきたと思ったら、またまた一新されるようだ。今回ソーシャルメディアの大御所は、ユーザーが読むのに長時間を費すと思われるサイトへのリンクを優先するよう、フィードを改訂する。

この改訂は、Facebookの「フィード品質プログラム」という、全員のニュースフィード体験を改善するための大がかりな取り組みの一環だ。同社は毎日数千人の人たちに、ニュースフィードに表示されるものが好きかどうかを尋ね、調査結果に基づいてアルゴリズムを調整している。

この調査から得られた最大の知見は、人々がFacebook上で取る行動 ― いいね!、クリック、コメント、投稿のシェア ― は、彼らにとって何が重要かを必ずしも表していないことだとFacebookは言う。

例えば、人は重大な事故に関する記事や、友人の悲しいニュースに対して行動を起こすことは多くないが、だからといって必ずしもFacebookユーザーがニュースフィードでそれを見たくない、という兆候ではない。いいね!をつけたり、コメントしたくなるような記事ばかりではない。

この変更は、Facebookがフィードのランク付けに用いる主要な指標、例えばユーザーがコンテンツの作者にどれほど関心を持っているか、記事が他のユーザーからどう見られているか、投稿者の過去の記事がどれほど強力だったか、コンテンツのタイプは何か、投稿されてからどのくらい時間が経過したか等に、新たに加えられる。

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充実した時間を過ごす

今日から適用が開始される最大の変更は、ユーザーがクリックしたコンテンツを読んだり見たりするのに費やす時間の長さは、彼らがどんなコンテンツを好んでいるかを示す強力な指標であるという認識に基づいている。おそらく、私のニュースフィードが子猫の動画とTechCrunchニュースで埋まっているのは、それが理由だろう。

これからは、Instant Articleへのモバイルリンクをクリックしたり、内蔵ブラウザーでページを開いたとき、Facebookはコンテンツが読み込まれた後ユーザーがどれだけの時間そこで過ごしたかを測定する。長い時間を費すサイトや記事は、ニュースフィードでより上位に、より頻繁に表示され、すぐに見限られた記事はランクを下げられる。

これはFacebookがクリックの「釣り」と戦い、人々が見ずにいられない質の高いコンテンツを増やす取り組みの一環だ。

Facebookは、ニュースフィード内のFacebookページの多様化も進めている。彼らは、単独の出版元からの大量の記事がフィードを埋めつくすことにユーザーが腹を立てていることを知った。今後は、ユーザーがいいね!をつけた様々なページに、広く愛を与えようとする。

「この変更によって、どの記事が興味をひくかを、ユーザーがそれを読む時間の長さに基づいて知ることができるため、ユーザーは読みたくなる記事を見る機会が増えるはずだ」とFacebook広報は言った。

新しいニュースフィード方式は既に展開されていて、数週間のうちに完了する予定だ。これは個人のフィードだけでなく、プラットフォーム上に持っているどのページも対象だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、ニュースフィードの内容をユーザー制御可能に

「アルゴリズムが完全でないことはわかっている」、とニュースフィード製品担当マネージャーのGreg Marraは本誌に語った。Facebookが楽しく魅力であり続けるために、彼らはユーザーが見たいものを直接自分でコントロールできるようにニュースフィードの設定を改訂した。

News Feed PreferencesFacebookはフィードで投稿を「最初に見る[”See First”]」友達やFacebookページを選ぶ機能を米国向けに提供開始した。先月私はこの機能をテストしているところを発見した。アップグレードされた設定セクションには、ユーザーのフィードに多く現れた人々の名前が表示され、アンフォローしたり、非表示にした人を再フォローしたり、興味に基づいてFacebookページを発見したりできる。新機能は今日から米国のiOSに登場し、他のプラットフォームもすぐに続く予定だ。

何年も前から誰を友達に追加すべきかを推奨してきたFacebookが、ようやくニュースフィードに誰が出てくるかを選択、整理できるようにした。これで親友が疎遠な知人に埋もれる心配がなくなる。”Discover New Pages”セクションでは、ユーザーが自主的に情報を明示することによって、Facebookをニュースリーダーとして使いやすくする。

その一方でSee Firstは、リーチが減少する中でFacebookページの読者を増やしたいマーケターにとって新たな聖杯となる。ブランドはユーザーがSee Firstセクションに自社を追加して記事を見逃がされないようにするべく、キャンペーンを行うだろう。

Facebookは昨年11月、「ニュースフィードの設定」を追加し、アンフォローの助言と再フォローの機能を提供したが、殺風景なインターフェースが設定作業を面倒に感じさせていたことをMarraは認めた。新バージョンは明快なアニメーションと日常用語を使った説明で、誰にでもわかりやすくなっている。

「ここを何か作業をする場所だと感じてほしくなかった」とMarraは言った。いたずらっぽいカニのマスコットは、設定を楽しくさえするかもしれない。これはFacebookを楽しくパーソナライズされたものにする、という重大な問題に対する気の張らない解決策だ。

News Feed Settings

ニュースフィードの設定はモバイルFacebookの設定メニューの奥深く隠されている。あまりに深すぎて多くの人が気付かないのは残念だ。多少なりとも目立たせるために、ユーザーがフィード内で何かを非表示にしたりアンフォローしたりすると、設定画面へ行くようFacebookが薦める。

4つのセクションの機能は以下の通り:

優先的にトップに表示する人を選択 – 投稿されるたびにフィードのトップに表示させたい友達やページを選択する。これは現在の、気に入った人たちの投稿が通知される機能よりはるかに役立つ。Se Firstがフィードを読んでいるその場所に投稿を挿入してくれるからだ。

フォローをやめて投稿を非表示にする – ここでは、誰が自分のフィードを独占しているか、最近の投稿数を見て知ることができる。これでその人をアンフォローするとどれだけスペースが空くかがわかるので、数年来フィードを混雑させてきた「友達追加の推奨」を相殺できる。
フォローをやめた人やページをもう一度フォロー – 彼らをソーシャルネットワークの深淵に沈める代わりに、Facebookはあなたがアンフォローした人々の一覧を表示する ― 万が一気が変わった時のために。

Discover新しいページを発見 – 新しいニュースソースやブランドやミュージシャンや有名人を見つけてフィードに追加するのは、困難で厄介な作業だ。この新しい発見セクションは、私が2010年に紹介した機能の強化版だ。ユーザーの行動、似ている人がどのページをいいね!して推奨したか等、Facebook上のあらゆるデータを使用する。これは有償プレースメントに利用するチャンスにもなると思うが、Facebookは現時点でその計画はないと言った。

Marraは、これらの設定がマーケターに大きなインパクトを与えることはないはずだと言っているが、私はそう思わない。数年来、ブランドはFacebookの「いいね!」広告を買ってリーチを増やすよう言わてきた。Facebookは、時間と共に価値の下がったものを企業に売ることに関してちゃんの謝ったことがない。今彼らは、もはや「いいね!」だけではリーチに役立たないことを事実上認めたことになり、これが、自社ブランドをSee Firstに追加してもらうためのマーケティングキャンペーンを誘発するかもしている。

毎日、友達やFacebookページがFacebookに登録するたびに、人々のつながりが蓄積し、誰もがまた投稿する。それはわれわれがフィードを読む時間を上回る早さで増加し、その結果競争は激化しみんなのコンテンツとの有機的つながりは減少する。 Facebookは、限られたフィード空間を何で埋めるべきかを推論するために、これまで主としてテクノロジーに依存しきた。

しかし、今Facebookは、ユーザーに直接尋ねることが関連性を改善するだけでないことを知った。ユーザーは何が自分のオンライン時間を占めているかを、自分で制御していると感じられるようになるのだ。

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【日本語版注:記事には「米国のみ」と書かれているが、訳者の日本語環境(モバイル)でも利用できた】

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、「いいね!」をねだるなどのページにペナルティーを課すと発表

Facebookを騙そうとしてはならない。

今日(米国時間4/10)、Facebookが発表したところによると、「いいね!」を要求したり、同じリンクや写真を繰り返し投稿したり、ユーザーを偽って広告ページに誘導したりすると、そのページのニュースフィードでの表示ランクは大幅に下げられるという。ページ運営者は読者が興味を持つような独自性のあるコンテンツを投稿するよう務めなければならない。

先週私はFacebookページの表示回数が自然に減少する理由とニュースフィードの仕組み について書いた。長すぎて読まなかった人のために一言でまとめると、ユーザーがFacebookで過ごす時間は一定であるのにFacebookページの数がどんどん増えていくから競争は激化し続ける、ということだ。競争相手が増えるのに応じて読者のアテンションが増えないのであれば表示回数は減少するのは当然だ。

ページの内容が面白くて大勢のユーザーが共有したり「いいね!」を押したりすれば、Facebookのニュースフィードのアルゴリズムはその投稿の表示範囲を広げる。下の図はFacebookが表示する投稿を選択する上で考慮するトップ5の要因を示している。

〔日本版:I=投稿者に対する関心、P=投稿の反響、C=投稿者の過去の実績、T=種別(近況、写真、リンク等)、R=最近である度合い〕

今日の発表はFacebookがニュースフィードの仕組みの透明性を高める努力 の一環で、どういうことをするとページが「隔離」されてしまうかをはっきりさせたものだ。おそらくこの基準は以前からアルゴリズムに組み込まれていたのだろうが、ここで改めてページ運営者の注意を喚起すると同時にペナルティーも一層厳しいものにしたのだと思われる。

  • テキスト、画像をとわずユーザーに明示的に「いいね!」を要求する投稿は表示ランクを引き下げられる。
  • 同一のコンテンツを繰り返し投稿すると表示ランクを引き下げられる。同じリンクを繰り返し投稿したい場合は説明を変え、写真を変えるなどして別コンテンツとしなければならない。
  • リンク先を偽ってはならない。「写真アルバムを見てね」と書いてあったのにリンク先がショッピングサイトだったり広告だけのページだったりするとFacebookは即座にペナルティーを課す

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+