IKEAの家具を組み立てるロボットをMITとシンガポールNTUが開発

世の中には2種類の人間がいる。IKEAの家具を組み立てるのが嫌いな人と狂人だ。しかし今ではIkeaBotのおかげで狂人をリプレースできる。〔IKEAの家具を組み立てるのが好きな人は狂人だ、という意味〕

こちらのIkeaBotは、シンガポールNTU(南洋理工大学)Control Robotics Intelligenc(CRI)グループのプロジェクトだ。チームはロボットに、ピンを挿入してIKEAのパーツを扱うやり方から教え始めて、それから徐々に、ロボットに家具の扱い方を教えていった。結果は、Billy〔IKEAの書棚〕の組み立てで誰かと競争したことのある人を、元気づけるものだった。

以下はIEEE Spectrumより:

CRIの組み立て工程は必ずしも自律的ではない; “すべてのステップが自動的に計画され制御されるが、それらの順序は相当量の技術的努力によりハードコードされた”。研究者たちによると、“順序の自動的決定を、組み立てマニュアルや、人間監督者の自然言語による対話や、最終的には椅子の画像から行うことは構想可能である”。しかしわれわれは、彼らがRoss Knepperとチャットすべきだったと感ずる。彼の方のIkeaBotは、そういうことをいっさいせずに、上手に仕事をするからだ。

つまり、そのNTUのロボットは半自動だが、無駄な努力ではない。そして、ベーシックなヒューリスティクスにより、次のステップを見つけ出せる。そのロボットは今、椅子を約20分で組み立てるが、それは誰にでも真似できる偉業ではないだろう。最後のダンスは、ロボットが自分をほめているようだ。

ベストシーンは? ロボットもいらついて部品を放り投げることがある:

ぼくとしては、IKEAの椅子作りロボットに人類が支配されてもよい、と思うね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Kronos Liftは、高級感漂うスタンディングデスク

私は数年前からスタンディングデスクが普及し始めたのを見ていて、今も毎日使っている。この10年でテクノロジーは殆ど変わっていないが、デザインと品質は日々改善を続けている。BDIのKronos Liftに注目するのはそのためだ。

これは驚くほどエレガントなデスクで機械部分は殆ど目に見えない ーー モーターはテーブルトップと脚の間に隠されている。同社はこの2100ドルのデスクにしっかりとした機能をいくつか追加して、オフィス環境似合う気の利いた家具に仕上げた。

BDIはオフィス家具を作っている。これは、弁護士事務所か資金を得たスタートアップで見るような道具だ。ホームオフィスにはちょっと似合わないが、しゃれたデザインのホームオフィスであればその限りではない。私はといえば、IKEAの組み立て家具を並べる方が好きだ。

ともあれ、Kronosは機能的で使いやすいデスクだ。4つのプリセットポジションのほか手動で29インチから54インチまで高さを調節できる。事務用品を置いたり、モニターを目の高さより少し上に位置させるための「中2階」もある。中2階の後部は塞がれているのでデスクを動かした時に何かが落ちる心配はない。無駄のないデザインの中で気が利いている。引き出し式のキーボード台があるので作業スペースを広く使える。

組み立ては簡単だったが、トップシェルフにちょっとした問題があり、ひび割れができてしまった。私は30分で組み立て終わり数分後には使い始めていた。脚とモーターの組み立ても簡単で、必要なのはテーブルトップと中2階を設置することくらいだ。モーターは非常に静かでは速く今使っているモーター式デスクよりずっと速くて静かだ。

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この手の製品はよく見かけるようになり今やコモディティ化している。Spotifyの操作ができるモデルを別にすると、スタンディングデスクにできることといえばお尻を休ませることだけだ。2100ドルという価格なので、本当に欲しいものかどうかよく考えることをオススメするが、平均的ホームオフィスワーカーがこれを選ぶとは思えない。おそらく原始的だがチャーミングで調節ハンドルが股間を突き刺すIkea Skarstaに決めるだろう。でも、よく考えてみるとスーパーロボティックなハイエンドデスクも悪くないかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

元Appleエンジニアがオフィス・デスクをスマート化―Stir Kinetic Deskにザッポス創業者らが150万ドル投資

最近、われわれの身の回りのものが次々にOSによって操られるスマート・ハードウェ化している。今度はJP Labrosseという元Appleのエンジニアがソフトウェアとエレガントな工業デザインを組み合わせてオフィスのデスクに革命をもたらそうと意気込んでいる。

今日(米国時間3/20)、LabrosseのStirというスタートアップは最初のプロダクト、Stir Kinetic Deskを市場に出すための資金、150万ドルを調達することに成功したと発表した。このラウンドをリードしたのは(現在はAmazon傘下の靴の通販ショップ)Zapposのファウンダー、CEOのTonyHsiehが設立したVegas TechFunとその幹部のZach Ware、バイオメディカル起業家のJosh Makower、John R. Woodard、Richard Kleinを始めとする元Apple社員だ。

Labrosseはありきたりの起業家ではない。AppleではiPodのチーフ・エンジニアであったし、その後何度も起業して一度ならずエグジットに成功している。同様にStirも単なるオフィス・デスクではない。

Stirは立っても座っても使える。しかも内蔵する頭脳がユーザーごとに最適の高さを学習していく。座っている時間、立っている時間をモニタし、消費カロリーを計算し、適切な間隔でストレッチを勧める。Labrosseは「魔法のデスクだ」と表現している。

デスクの横にあるボタンを押してアクティブ・モードを作動させておくと、適度な間隔を置いてデスクが数センチほど静かに上下して姿勢を変えるようユーザーに勧める。”Stirではこの機能を“Whisperbreath”〔ささやき〕と呼んでいる。これはカオス理論で有名になったバタフライ効果のようなもので、長年の間にユーザーの健康の改善に大きく貢献するはずだという。

もちろん立ち上がって作業したり、座って作業するためにマニュアルでデスクの高さを変えることもできる。

デスクにはWiFiとbluetoothが内蔵されており、表面のコンパートメントには各種の接続や充電のためのポートが収められている。

Labrosseによれば、Stirは「一連の生活を改善する物理的プロダクトの最初の試み」だという。

Stirのビジネスは順調に立ち上がっている。テクノロジー・メディアで好意的に紹介されたこともあり、最初のロットは1台4000ドルで完売したという。顧客には評価用に購入したFortune100の大企業も含まれる。.

Labrosseは明言しなかったが、Zapposの創業者でラスベガス経済界の大立者であるTony Hsiehの根回しが大企業への売り込みに貢献しているかもしれない。

Tony Hsiehらから調達した資金は新たなプロダクトの強化と流通チャンネルの拡大に充てられる(Labrosseによればいくつかの小売業者と交渉中だという)。

オフィス用品のスマート化が今後の大きなトレンドになっていくことを期待したい。私はファイル・キャビネットに言ってやりたいことがいくつもあるのだが、今のところ連中は聞く耳もたないのだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+