新型コロナで好調のエクササイズコーチングアプリFutureが約25億円調達

米国中の何千というジムが新型コロナウイルスパンデミックの間に閉鎖を余儀なくされたが、在宅ソリューションを提供するフィットネス企業はかつていないほどのチャンスを手にしている。こうした状況はPeloton(ペロトン)のような上場企業の株価を驚くほどのものにした。同時にベンチャーキャピタリストを数多くのフィットネス業界ディールに向かわせた。なお、時価総額は約400億ドル(4兆2000億円だ)。

Future(ヒューチャー)は、ユーザーと実在のフィットネスコーチがバーチャルでチームを組む月額150ドル(約1万6000円)のサブスクを消費者に提供している。Apple Watchの健康情報を追跡できる能力を活用し、Futureはチームモチベーションやアカウンタビリティ、フィットネス洞察のためのプラットフォーム構築を目指してきた。

画像:Future

Kleiner PerkinsがリードしたシリーズAラウンドを発表してから18カ月近くたち、Futureは2400万ドル(約25億円)のシリーズBをクローズしたとTechCrunchに語った。本ラウンドはTrustbridge Partnersがリードし、既存投資家のCaffeinated CapitalとKleiner Perkinsが参加した。

在宅フィットネスブームでFutureの利用はかなり増えている。 CEOのRishi Mandal(リシ・マンダル)氏は、何千ものジムが閉鎖されたためにここ数カ月で同社は3倍に成長したと話す。外出禁止が、現在も続いているテックを使ったフィットネスサービスへのシフトを加速させた、と指摘する。忙しいユーザーはテックを活用したサービスによってエクササイズの時間を確保することができる。

「現代の生活はパンデミック期間に限らず通常においても本質的にはクレイジーだと当社は考えています」とマンダル氏は話す。「セットルーティーンを持つという考えは完全に誤っています」。

Futureは月149ドル(約1万5700円)で、PelotonやFitbit(フィットビット)、Apple(アップル)が提供しているデジタルフィットネスプログラムがターゲットとする消費者マーケットを取り込もうとしているわけではない。Futureはどちらかというと、パーソナルトレーナーを見つけようとしているがまだ実際にはそこまでいっていない、あるいは全体的なガイドラインやアカウンタビリティを必要としつつガイド付きのインストラクションはさほど求めていない、といったユーザーをターゲットとしている。

前回よりも大きな額を調達し、Futureはネットワーク拡大という大きな目標を掲げている。来年の今頃までにFutureプラットフォームのコーチの数を1000人にすることを目指す。規模を拡大することで、Futureは新たな取り組みができる。マンダル氏は、「人々の健康全般をサポートするところに真の機会があります」と話し、成長に伴ってコーチングサービスの対象をフィットネス以外にも拡大することにチャンスを見出している。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:Future、資金調達

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(翻訳:Mizoguchi

渋滞時に誰もが夢見た「あの乗り物」、中国が本気で現実化

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Facebookなどのソーシャルメディア上でいろいろなビデオを眺める習慣のある人ならば、きっと「車の上を超えていく乗り物」のコンセプトビデオを見たことがあると思う。ビデオは中国が制作したもので、乗り物は電車とバスのハイブリッドのような感じだ。

写真やビデオはあちこちに出回っていた。ただしそれらは合成によるもので、ほとんどの人はアイデアとしてはありだけれど実現するわけはないと考えていたと思うのだ。

しかし、中国がやってみせてくれた

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中国の新華社通信によると、実際の路上テストも行う段階なのだとのこと。名前はTransit Elevated Bus(TEB)というそうだ。実験は秦皇島市で行われた。ブレーキングによる燃費性能の変化に関する調査も行ったのだとのこと。

このTEBは電気で動く。長さは72フィート(22mほど)で幅25フィート(8m弱)だそうだ。すなわち複数レーンをまたいで走ることになる。定員は300名(複数台をつなげてより多くの人を運べるようにする考えもあるらしい)だ。実用走行時には時速40マイル(時速65kmほど)を考えているらしい。路上公共交通機関として、十分な速度だといえそうだ。

今回紹介されたものは、あくまでも実験段階のものだ。しかしそうであるにせよ、こんなものを実際に作ってしまうのは面白い。ブラジルやフランス、インド、あるいはインドネシアなどが導入も視野に興味を示しているのだとのこと。

新華社通信のサイトには、走行実験の様子を示すビデオも公開されている。

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(翻訳:Maeda, H

未来を描く短編ムービー‘Uncanny Valley’はVRに起こりうる予期せぬ結果を探究する

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われわれは日に日に、仮想現実(virtual reality, VR)に深入りしつつあるが、それの、遠い未来の、‘予期せぬ結果’はどういうことになるのだろう。

“Uncanny Valley”(不気味な谷)と題する短編ムービーが、それを探究している。ストーリーと雰囲気は、“Ender’s Game”的だ。作者のFederico Hellerが、概要を述べている:

未来のスラムでは、仮想現実ジャンキーたちがネット上のエンタテイメントで自分たちの暴力衝動を満たしていた。一人の名人プレーヤーが、ゲームと現実の境界がなくなろうとしていることに、気づく。3DARの最新の短編ムービーは、われわれの次の技術革命の恐るべき可能性を探究する。それは予告なくやってくる! ずっとネットに接続していよう。でも、のめり込みすぎないように。 ;)

一見の価値は、あるよ。

遠い未来っていつのこと? あまりにリアルってどんだけリアル?

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[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

近づきたがる人々とVR

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バーチャルリアリティーに関する数多くの話題は、もはや誰にとっても驚きではないだろう。長年に渡って、われわれはあらゆるタイプのコンテンツに近づこう近づこうとしてきた。

たとえば、映画を見るようになる前、人々は劇場に出かけて生の舞台を見ていた。すすんで後ろの席に座る人はほとんどいない。おそらくそこに座る理由は、来るのが遅かったかお金が足りなかったかだ。映画館ができると、人々はスクリーンすぐ近くの中央の席へと殺到するようになった。そして、スポーツの試合へ行けば、選手たちに近い席ほど料金が高い。そして、3Dがわれわれをさらに近づけた。もちろん、料金は通常のチケットよりも高い。

人は、自分の見るもの、することの近くに行きたがる。

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携帯電話は時として気をそらすものとみられる。われわれは自分を孤立させているのだろうか?無関心なのだろうか。友達何人かとバーにいて、全員がそれぞれの小さな世界をチェックしていると、笑われることがある。全く「ソーシャル」ではないと。しかし、実際にはソーシャルなのだ。驚くほど。われわれは近づこうとしている。気にかけている人やものすべてに。レストランで友達の隣に座ったまま、自分たちの写真を大陸の反対側にいるママたちとシェアできるのはすごいことだ。

近さに対するこの欲求と要望が、バーチャルリアリティーやオーグメンテッドリアリティー(拡張現実)という、より没頭的な体験へとわれわれを誘う。これは何かから逃避しようとしているのではなく、興味を引くなにかにもっと近づこうとしているのだ。ニューヨーク市の美術館に行けない?ヘッドセットを着けてそこへ行ったように感じられるのなら、美術品の平坦な写真を見ることはない。

悩む必要すらない。これは必然だ。

バーチャルリアリティーは、われわれが生きている現実の代替品ではない。単なる拡張だ。

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2016年を迎えるにあたり、多くの人々が「VRの年」と呼んでいる。しかし実際のところ、それは空間と時間の進化にすぎない。数々のすぐれたテクノロジーとそれを作る人々のおかけで、われわれはどこへでも好きな場所へ、好きな時間に行くことができ、ただ見るだけでなく、いじったり遊んだりできるようになった。

われわれは映画館の座席や裏側にガムの張り付いたバーの椅子から自分たちを解き放ち、全く新しい世界へと旅立っている。そして、アリゾナ州で宇宙を遊泳したり、あのワシントンDCの戦没者慰霊碑を訪れたりしているその時にも、あなたの座っているバーの椅子には、知らない誰かが会いにくる。実際に人と出会うことを願って。

今の自分を大切に。今持っているものを大切に。しかし、あえてもっと多くを望もう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Disrupt キーノート―Google Xの責任者、Astro Tellerがテクノロジーの理想のあり方を語る

Astro TellerがTechCrunch Disrupt NYでキーノート講演を行った。TellerはGoogleのムーンショット・プロジェクト〔月旅行のような遠大な計画〕を進めるGoogle Xの責任者だ。このチームは自動走行車、Project LoonGoogle Glassなどを開発している。しかしTellerがキーノートで語ったビジョンは意外なものだった。

Tellerによると、テクノロジーにおける真のイノベーションというのはわれわれの生活の中でまったくそれと気づかづに使えるようなものでなくてはならないという。Tellerはその例として自動車のブレーキのABSシステムを取り上げた。ドライバーがABS装着車のブレーキを踏むとき、実はブレーキそのものを作動させているのではなく、ある種のロボットに指示を出しているのだ、という。

「これこそすばらしいテクノロジーだ。ユーザーは一切面倒なことをする必要がない。やりたいことするだけでよい。日常生活の中でテクノロジーにこのレベルの不可視性を獲得“させることがわれわれの最終的目標だ。それは生活に溶け込み、自らの存在を消してしまう。そのようなテクノロジーは『あなたがそれをする必要はない。私が代わってそれをする』と語る」とTellerは述べた。

いちいち持ちあるく必要がなくなったとき電話は素晴らしいものになる。

Tellerによれば、「現在われわれはテクノロジーといえば、スマートフォン、ノートパソコン、スマートウォッチなどのことだと考える。現在のテクノロジーは人間の認識力を強化するというより、むしろ妨げている。それは生活の中に無用な煩わしさを持ち込んでいる。電話というテクノロジーはデザインやバッテリー駆動時間が改良されたからといって本質的に良いものになるわけではない。いちいち持ちあるく必要がなくなったとき電話は素晴らしいものになる」という。

これがGoogle Xのさまざまなプロジェクトの背後にあるビジョンだ。ある意味、反テクノロジー的なアプローチといえる。Google Xチームは「テクノロジーは自らを背景に消し去ったときにもっとも効果的なものとなる」と考えている。

邪魔なテクノロジーを消し去るためにどのようにテクノロジーを利用したらよいかをわれわれは追求している。われわれはみなたいへんな労力をかけて自動車の運転を習う。そして運転しながらメッセージを入力したりブリトー食べたりメークを直したりする。その結果、アメリカでは交通事故で毎年3万人もの人々が死亡している。

自動車は将来、すべてGoogle Xが開発しているような自動走行車に置き換えられるはずだ。われわれは過去を振り返って、自動車をいちいち人間が操縦していたことを不思議に思うようになるに違いない。

次にTellerはウェアラブル・テクノロジーについて語った。Google Glassについては「ユーザーを現実から引き離し、上の空にさせる」という批判をよく聞く。ではTeller自身はどう考えているのか?

「理想的な世界ではユーザーはユーザーインターフェースを意識さえしないですむ。ユーザーがユーザーインターフェースを意識するのは何らかの事情でそれが作動を停止したときだけだ。そういうテクノロジーは人間性を減らすのではなく豊富にする」とTellerは主張する。

Google Xはそういう未来を探り、創りだすための活動だという。「しかしテクノロジーをそのような不可視性のレベルにまで高めるための前途はまだ遠い。われわれはテクノロジーを意識させないテクノロジーを生み出すことにはまだ成功していない」とTellerは結論した。

〔日本版:アストロ・テラーは本名Eric Teller。コンピュータ科学者、起業家、作家。2010年からGoogle Xの責任者を務めている。祖父は水爆開発やスターウォーズ計画に大きな貢献をしたハンガリー生まれの科学者エドワード・テラー。知性と人格を獲得したプログラムとプラグラマーの女性との心の交流を描いた異色のSF小説は日本語にも翻訳されている。〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+