Kanoのハリー・ポッター・キットで70以上の“魔法”をプログラミングできる

Kanoは、文句なしのサクセスストーリーだ。最初はKickstarterのプロジェクトだったが、そのRaspberry Piのプログラミング・キットを昨年までに20万以上も売った。さらに2017年には2800万ドルの資金を調達し、Sesame Street(セサミ・ストリート)のSesame Venturesからも支援された。

今日(米国時間7/23)同社はまたひとつ、子どもの好きなキャラクターをキットに加えるライセンスを発表した。しかもそれは、セサミ…の場合と違って、ハードウェア製品が伴っている。そのHarry Potter Kano Coding Kit(ハリー・ポッターKanoプログラミング・キット)はしかし、標準のキットにキャラのブランドをくっつけただけのものではない。

そのシステムには“build it yourself”(自分で作りましょう)という魔法使いの杖があって、ジャイロスコープや加速度計、磁力計などを使って画面上のプログラミングのコンテンツと対話する。70あまりの“魔法の課題”(wizard challenges)と呼ばれるプログラミングの演習課題は、ハリー・ポッターのいろいろな知財を利用している。コードが行なうアクションと杖の動きを、子どもたちはいろんなプログラミングで試行する。たとえば、杖を上げたら、フクロウが現れる、とか。杖を振ったら、ベルが鳴る、とか。いろいろだ。

このキットは、ハリー・ポッターのブランドが子どもの理科系学習を助ける初めてのブランドライセンス製品だ。それはiOSとAndroidのタブレット、そしてWindowsとMacのコンピューターに対応している。今予約を受けているが、発売は10月1日、価格は100ドルだ。Kano Computer Kitの半分のお値段だね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Niantic、ポケモンGOの次はハリー・ポッターと発表――噂のARゲームは来年リリースへ

Niantic LabsのポケモンGOは世界的ヒットとなった。モバイルデバイスで作動するロケーション・ベースのAR〔拡張現実〕テクノロジーと膨大なファンを持つIP〔知的財産〕を組み合わせたことが同社の大成功のカギだった。ならばハリー・ポッター・シリーズをテーマにしても同様の熱狂的なファンの反応を期待してもよいはずだ。

Harry Potter: Wizards Unite〔ハリー・ポッター:ウィザーズ・ユナイト〕と題されたARゲームは2018年にリリースされる。開発はNianticとWarner Bros. Interactiveおよびその新たな子会社のPortkey Gamesだ。

NianticがポケモンGOスタイルのハリー・ポッター・ゲームを開発しているという噂は昨年、同社がハリー・ポッターのゲーム化ライセンスを取得したときから出ていた。しかし近くゲームが公開されるという噂はすぐに否定され、オリジナル記事もウェブから削除された。

ハリー・ポッター・ゲームの存在はついに公式のものとなったが、詳細はまだ明かされていない。リリース時期についても「来年のいつか」というだけだ。ただし内容についてはNianticのARゲーム、Ingressの影響を強く受けたものになる。このゲームではプレイヤーは2つの陣営のいずれかに所属し、現実世界を広く歩き回り、パワーアップ・アイテムを集め、ポータル地点を守り、コントロール範囲を広げていく。

このIngressの仕組みはハリー・ポッターの世界観に非常にうまく適合する。IngressのSF的設定を剥がせばその骨格はハリー・ポッターをARゲーム化するために生まれたといっていいぐらいだ。また当初Ingressで(後にポケモンGOで)収集された位置情報データベースがそのままゲーム化に活用できるはずだ。

アップデート: Nianticの公式発表はこちら。Harry Potter: Wizards Unite

画像:Warner Bros.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

オリジナルアニメーションや著者注のついたiBooks専用の「ハリー・ポッター」シリーズが登場

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「ハリー・ポッター」ファンに朗報だ。改めてシリーズ7作を楽しむ機会がやってきた。すなわち、Appleが自らのプラットフォーム専用のシリーズiBooks Storeで扱いはじめたのだ。そして今回販売開始となるシリーズでは、J.K. Rowlingのチームと共同で、「拡張版」を販売することとなった。ページ中にアニメーションが埋め込まれていたり、オリジナルの著者注が入っていたり、また独自のフォントやドロップキャップが用いられていたりもする。

これまで、ハリー・ポッターシリーズの電子版はPottermore Shopのみで扱われていた。こちらでの価格は各巻8ドル99セント(訳注:日本語版は1100円)で、購入後にKindleやiPhone、iPad、Nook、Kobo、などに転送して読む形式となっていた。扱っているのは英語版、ドイツ語版、スペイン語版、フランス語版、イタリア語版、日本語版、およびポルトガル語版となっている。

今回リリースされたiBook版は英語版だが、32ヵ国から購入できるようになっている。価格は9ドル99セントで、11月9日にはフランス語版、ドイツ語版、そしてスペイン語版が公開されることになっている。

Appleが自ら販売するのは、これがePub形式のものではないからだ。iBooks Author(IBA)のフォーマットで、これはAppleプラットフォーム専用となっているのだ。プラットフォームを限定することで、文字装飾やイラストレーションの入れ方も細かく設定することができるようになっており、またアニメーションやオーディオ、あるいはインタラクティブな仕掛けを入れ込むこともできるようになっている。

このフォーマットは2012年1月に発表されたものだが、この形式のメリットを活用した書籍というのはあまり数が多くはなかった。iBooks形式のみにしか通用しない要素を入れ込むことに対して、出版社にも躊躇いがあったわけだ。今回のハリー・ポッターシリーズはIBAフォーマットの魅力を伝えるサンプルともなるもので、もしかすると他にも追随する出版社などが出てくるかもしれない。

多くの人が感じているように、ハリー・ポッターシリーズはふつうに本で読んで楽しめる作品だ。しかしiPhoneやiPadの上に、新たな魅力とともに現れてくるのなら、それもまた試してみたいと感じる人が多いことだろう。

小説自体はこれまでにPottermore.comで売られていたものと同じものだ。しかし小説中に挿入されている新たなコンテンツはいずれも魅力的なものばかりだ。新しいフォーマットの電子書籍は90MBないし150MBの容量となっている。一般の電子書籍と比べればはるかに大きなものとなっているが、それでもiPadゲームなどと比べれば小さなものだ。

この容量いっぱいに、ハリー・ポッターの魅力がつまっているのだ。

(訳注:日本で利用可能なのかどうかの確認は行なっておりません)

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(翻訳:Maeda, H