今晩午前3時からのアップルイベントで期待される新製品、iPhone SE、MacBook、iPad Airそして新チップ

一連のバーチャルイベントについていえることは、メーカーが我々に近づく確かな方法を手に入れたということだ。古き良き出張の時代、大きなショーの数週間前には、Palo Alto Travelodge(パロ・アルト・トラベロッジ)(良好のWi-Fiと、そうでもない朝食)の宿泊を予約したものだ。バーチャルへの移行は、企業が社員にパソコンの前で1時間過ごさせるために、スターの登場を約束する必要がなくなったことも意味している。

最近のニュースに流れる絶え間ないリークからは、Appleにとってかなり控えめなイベントが予想される。その予想は、会社の標準的リリース間隔によっていっそう増強される。Appleは2021年秋のイベントに、それはそれはたくさんの商品を詰め込んだ。そこにはiPhone 13、Apple Watch 7、iOS、そしてショーの人気をさらったいくつかのiPadがあった。半導体の遅れとホリデーシーズンが完璧に重なり合って、最近の記憶の中で最大のAppleイベントになった。

画像クレジット:TechCrunch

というわけで今週はiPhone 14もApple Watch 8もない。それでも新しいiPhoneは見られそうだ。Appleが新しいiPhone SEを出す期限を過ぎているというわけではない。なぜならこのお手頃端末のリリース間隔は、よくいって不定期だから。今回は、2016年と2020年に続くSE第3世代になる。お手頃iPhone(前世代は399ドル、日本では4万9800円からだった)は過去数年にわたって多くのファンを獲得し、その1人でもあるTechCrunchのDevin Coldewey(デビン・コールドウェイ)記者は、かつて同製品の「死」を悼んだこともあった。

このラインは、Appleの歴史的工業デザインの最後の痕跡を残す商品としてよく知られている。iPhoneがフルスクリーンになって切り欠きが付く前のデザインだ。長年のApple予言者であるMing-Chi Kuo(ミンチー・クオ)氏は、2年の空白の後にこの端末が戻ってくることをいち早く指摘した1人だ。同氏は、ほとんど変わらないデザイン、A15チップ、ストレージは64~256 GBと伝えている。しかし、ショウの呼び物は、入門レベル機種への5Gの追加だ。

iPadが再び話題をさらうかもしれない。第5世代のAir(エア)が予想されており、2021年のmini(ミニ)から多くの特徴を引き継ぐだろう。iPhone SEと同じく、この機種も2020年以来改定されていない。オプションの5G、A15チップ、カメラハードウェアとソフトウェアのアップグレードなどが噂されている。

画像クレジット:TechCrunch

2021年は2020年版M1チップのスーパーチャージ版が2種類登場したが、2022年のどこかの時点でM2がやってくる可能性が高い(イベントのタイトル、Peek Performanceにあるパフォーマンスのチラ見せはこれのこと?)。Appleが新しいチップを発表するとすれば、まず間違いなく新しいMacハードウェアと一緒だ。2022年、噂の先頭を切っているのは、薄くて軽い長年の人気機種、MacBook Airの新バージョンだ。Mac Miniも、そして大きくてよりPro(プロ)ライクなiMacも期待されている。

画像クレジット:TechCrunch

噂の最後を飾るのは27インチのAppleディスプレイだ。現在同社が販売している32インチPro Display XDRのハードルを下げるものだ。ここ数年で世界の大部分がリモートワークに移行していることから、この種の製品の需要が高まっていることをAppleは間違いなく知っている。しかし5000ドル(日本では58万2780円)という価格はどうみてもほとんどの人の手には届かない。

最後に、この種のハードウェア・イベントには、いくつかのOSアップデートが必ずついてくる。macOS、iOS、およびiPadOSのアップデートが予想される。

イベントは米国時間3月8日太平洋時刻午前10時、東海岸時刻午後1時(日本時間3月9日午前3時)に始まる。それでは現地でお会いしましょう。

Read more about the Apple March 2022 event on TechCrunch

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルの次期ハードウェアイベントは3月上旬か、新iPhone SE、iPad Air、27インチiMac Pro登場のウワサ

Bloombergによると、Appleは3月8日前後に次のハードウェアイベントを開催する予定だ。このイベントでは、第3世代のiPhone SE2020年のiPad Airの後継モデル、Apple Siliconチップを搭載した新しいMacが発表されるという。BloombergのMark Gurman(マーク・ガーマン)氏は、この日程は以前AppleがSEのデビューのために設定した3月から4月のタイムフレームと一致するが、潜在的な生産の遅れにより、同社が計画を変更せざるを得なくなる可能性があると警告している。

これまでどおり、記事ではiPhone SEシリーズとしては初となる5Gに対応すると報じられている。また、より高速なプロセッサやより優れたカメラも搭載されると予想されているが、現行モデルのiPhone 8時代のデザインは維持されるという。新型iPad Airにはプロセッサが刷新され、5G接続が追加される。Bloombergは、Appleが同イベントで発表するかもしれない新型Macについて多くを語らなかったが、最近のほとんどの報道では、同社が27インチのiMac Proの新モデルを発表すると指摘している。

新しいiPhone SEの話がいまいち盛り上がらなかった人への朗報は、AppleがiOS 15.4も2022年3月前半にリリースするとBloombergが報じていることだ。このアップデートでは、マスクを着用していてもFace IDでiPhoneのロック解除できる機能が追加される予定だ。

関連記事:ついにマスク姿でもiPhoneのロック解除可能に!アップルの最新ベータ版OSはマスク着用に対応したFace IDや待望のユニバーサルコントロールを提供

編集者注:本記事の初出はEngadget。執筆者のIgor BonifacicはEngadgetの寄稿ライター。

原文へ

(文:Igor Bonifacic、翻訳:Hiroshi Iwatani)

アップル、自分でiPhoneやMacを修理するための純正パーツ・ツールを提供するプログラムを発表

Apple(アップル)からうれしい、そして予想外のアップデートがあった。同社は、ユーザーが自宅でデバイスの一般的な修理を行えるようにするための新しいプログラム「Self Service Repair」を発表した。このプログラムでは、故障したデバイスを持っているユーザーに、同社のGenius Bar(ジーニアスバー)で使用しているものと同じ「Apple純正」のツールや部品が提供される。

また、新しいApple Self Service Repair Online Storeでは、オンラインの修理マニュアル(動画ではなくテキスト)を提供する。これは、同社が独立系修理業者(現在、米国内に2800社とApple正規サービスプロバイダー5000社が存在)向けに、ディスプレイ、バッテリー、カメラの修理を中心にiPhone 12と13から展開してきたものと似ている。また、M1Mac向けの同様のサービスも「間もなく」開始する予定だ。

COOのJeff Williams(ジェフ・ウィリアムズ)氏は今回の発表のリリースの中で「Apple純正部品へのアクセスを拡大することで、修理が必要になった際の顧客の選択肢がさらに広がります」と述べている。「Appleは過去3年間で、Apple純正部品、ツール、トレーニングを利用できるサービス拠点の数を約2倍に増やしてきましたが、今回、自分で修理をしたい人のための選択肢を提供します」。

Appleは具体的な価格をまだ公表していないが、顧客が破損した部品をリサイクルのために郵送した場合、最終的な価格に対するクレジットを得る。2022年初めに米国でサービスを開始する際には、約200種類の部品やツールを提供する予定だ。修理作業を自宅で行っても機器の保証は無効にはならないが、修理の過程でさらに製品を破損させてしまった場合は無効になるかもしれない。なのでマニュアルをしっかりと読んだ方がいい。これらを確認した上で、Apple Self Service Repair Online Storeから部品を購入できる。

今回のニュースは、修理する権利の法制化を求める動きが強まっている中でのものだ。これには家電業界の一部の大物が反対している。米議会図書館は最近、ユーザーによる修理を妨げるDMCA(デジタルミレニアム著作権法)の適用除外を承認した。「違法な修理制限に対処するために、FTC(米連邦取引委員会)は法的権限に基づいて、適切な法執行や規制、消費者教育などの選択肢を追求していく」と記されたFTCの5月の議会への書簡を受けて、大統領までもがこの問題に取り組んでいる。FTCはまた、消費者が購入・所有した製品を修理する際の選択肢を確保するために、州または連邦レベルで議員と協力する用意がある、としている。

修理できるようにすることを支持する人たちは、計画的な陳腐化による価格負担の軽減や、E-waste(廃棄物)に関する世界的な関心の高まりなど、多くの問題を挙げているが、後者は過去数年間にわたってAppleが取り組んできた問題でもある。スマートフォンの技術が高度化するにつれ、家庭での修理がますます困難になっている。バッテリー交換が可能だった時代からは程遠い状況だ。こうした中、ユーザーの修理性を前面に押し出したFairphoneのようなブティック系の製品が生まれた。

Appleの新しいプログラムは、2022年以降、さらに多くの国で展開される予定だ。それでも同社は明らかに、状況が許す限りユーザーに正規販売店での修理を奨励しているが(特にAppleCare+に加入している場合)、自分の手で解決したいと考える多くのユーザーにとっては、これはすばらしい一歩となる。

画像クレジット:Apple

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

インテルの第12世代CoreプロセッサーはアップルM1 Maxより性能も消費電力も高いと明らかに

インテルの第12世代Coreプロセッサー「Alder Lake」はアップルM1 Maxより性能も消費電力も高いと明らかに

Intel

今年10月、アップルは新型14インチとおよび16インチMacBook Proとともに、最新AppleシリコンのM1 ProとM1 Maxを発表しました。ほどなくインテルが第12世代Coreプロセッサ「Alder Lake」を正式発表しましたが、その性能がM1 ProとM1 Maxをはるかに凌駕しながらも、代償として消費電力が高くなっているとのベンチマーク結果が公開されています。

第12世代Coreプロセッサの中で注目が集まっているのは、最上位モデルのCore i9-12900Kです。これには8基のPコア(高性能コア)と8基のEコア(省電力コア)が搭載され、高いパフォーマンスと電力効率の両立がうたわれています。

第12世代Coreプロセッサはデスクトップ向けですが、アップルのM1 ProおよびM1 Maxも今後27インチの新型iMacへの採用が噂されており、これらの性能を比較するのは興味深いことと言えます。

さて最初に登場したCore i9-12900Kのベンチマーク結果は、定番テストアプリGeekbenchの公式集計サイトGeekbench Browserに投稿されたものです。それによると同プロセッサの平均マルチコアスコアは約1万8500に対して、M1 ProおよびM1 Maxの平均マルチコアスコアは約1万2500であり、約1.5倍の数値となっています。

これだけ見ればCore i9-12900Kの性能は圧倒的ですが、ハードウェア情報サイトAnandTechは追加のベンチマークを公開しています。そちらでもCore i9プロセッサがM1 ProおよびM1 Maxよりもかなり高速であるには違いありませんが、同時にはるかに多くの電力を消費していると確認できます。インテルはこのチップにつきベース周波数で最大125W、Turbo Boost時には最大241Wの電力を使用すると記載しています。

また下位モデルの第12世代Core i7-12700Kも、Geekbench 5の結果ではM1 ProおよびM1 Maxよりも高速ではあるものの、やはり電力を多く消費しています。

デスクトップならば無制限に電力を使っても問題がなさそうではありますが、より小さな電力かつ発熱の低さ(およびファンが回らないこと)や、モバイルで使うときのバッテリー駆動での効率を重視する人には、M1 ProおよびM1 Maxが用途に合っていると言えそうです。

アップルは2020年6月にMacをAppleシリコンに移行すると発表したさい、自社のチップが市場で最も高速になるとは言わず「ワット当たりのパフォーマンス」が業界最高になると約束していました。最新のM1 ProとM1 Maxも確かに公約を達成しており、デスクトップ向けとしても性能のために電力消費を(ある程度は)度外視するインテル製チップとは上手く棲み分けできるかもしれません。

(Source:Geekbench BrowserAnandTech。Via MacRumorsEngadget日本版より転載)

【レビュー】アップルの24インチM1 iMac、明るい色とコンパクトさで「キュート」だが最重要ポイントは「M1」

2020年9月、私たちは27インチiMac(アイマック)のレビューをこのように締めくくった

「ここでの大きな疑問は、iMacの未来がどうなるのか――そしてそれを見るために私たちはどれくらい待たなければならないのか、というものだ。それはもちろん、何年も続くハードウェアのアップグレードに関する疑問だが、Arm(アーム)ベースのシステムが差し迫っていることや、再設計にまつわる噂があることで、それはさらに切迫したものになっている」。

このような状況から、このとき発表されたAppleの最新のオールインワンマシンは全面的に支持できるものではなかった。このような評価をしたのは私たちだけではなかった。それはこのコンピューターにとっての、そしてMac一般にとっての、奇妙なポジションだったのだ。2020年6月のWWDCでは、インテルから自社製チップへの移行という異例の発表が行われたが、その際にはハードウェアは一切用意されていなかった。

関連記事:AppleのM1搭載MacBook Proは特にバッテリー駆動時間が驚異的

その理由はもっともなものだった。開発者たちが実際の発売前に先立って対策をできるようにと、Appleが考えていたからだ。2005年以来、Macのラインがこのように大きく変化するのは初めてのことで、それはかなり困難なものになると思われた。15年というのは長い時間であり、それだけ多くのレガシーソフトウェアと闘うことになるからだ。すべてのmacOS(マックOS)ソフトウェアが完全に壊れてしまうわけではないが、開発者にとっては、同社が提供するMac Mini(マックミニ)開発者キットを使って、新しいハードウェアに最適化することが、最重要の方法であることは間違いなかった。発表時、新しいAppleシリコンへの完全な移行には2年を要するとAppleは語っていた。

画像クレジット:Apple

2020年11月には、Appleは最初のM1 Macとして、新しいMac Mini(マックミニ)、MacBook Air(マックブックエア)、13インチMacBook Pro(マックブックプロ)を発表した。TechCrunchは3つのシステムのレビューにはそれなりの文字数を費やしたが、最終的にMatthew(マシュー)記者が「Appleの新しいM1搭載MacBookは、Intelのチップを一夜にして陳腐化させるほどの印象的なパフォーマンスの向上を見せた」と簡潔に表現している。

関連記事:AppleのM1搭載MacBook Proは特にバッテリー駆動時間が驚異的

これは、そのわずか2カ月前に発売されていたオールインワン(iMac)に対して、厳しい印象を与えるものだった。根本的な再設計がしばらく行われていなかったシステムであっただけに、その厳しさもなおさらだ。発売から2カ月が経過したiMac 2020は、その時点ですでに古さを感じさせ始めていた。

画像クレジット:Brian Heater

そして2021年4月になって、Appleは立て続けに行ったハードウェアニュースの中で、新しいiMacを発表した。これこそが、私たちがずっと待ち望んでいたiMacだったのだと思えた。この新システムは、この10年間で最も根本的な再設計が行われたもので、超コンパクトな新フォームファクターの提供、リモートワーク時代の大きな考慮点であるオーディオとビデオの改善とともに、おそらく最も重要なものとして新しいM1チップが導入された。

画像クレジット:Brian Heater

2020年版iMacの最大の特徴は、まあ要するに「大きい」ということだった。パンデミックの間、日々の仕事の多くを27インチiMacで行っていた私は、今回の24インチiMacを前にして、この3インチ分の余剰がどれほど恋しいものかを思い知った。当初私は、20インチを超えたら、画面の大きさの違いは無視できるだろうと考えていたのだが、実際には他のものと同様、慣れるのには時間がかかることがわかった。

もちろん、すぐにわかる良い点もある。これまでのiMacと比較して、新しいデザインがいかにコンパクトであるかに、本当に驚いた。これまでの21.5インチから2.5インチサイズアップしたにもかかわらず、新システムは11.5mm(スタンドを含めると14.7mm)という超薄型を実現している

このシステムを包み込むテーマは「キュート」(cute、カワイイ)だ。この言葉を、私がテクノロジーに当てはめることは滅多にない。こういったときに一般的好まれるのは「クール」(cool、カッコいい)や「スリーク」(sleek、均整美がある)といった言葉だ。しかし、iMac G3の精神を真に受け継ぐものと感じさせるこの製品を表現するのに、これ以外の適切な言葉を見つけることができない。あのカラフルなiMac G3たちは、フォルクスワーゲンのニュービートルによって象徴される世紀末の年に、Steve Jobs(スティーブ・ジョブズ)氏がAppleで2度目の成功を収めるきっかけとなった。

もちろん、最初のiMacが登場してから約四半世紀の間に、スタイルの変化や、当然ながら縮小を続ける部品サイズなどにより、デザイン言語は劇的に進化してきた。フラットパネルのデザインは今世紀初頭に登場し、2012年頃に最新のデザインへと落ち着いた。確かに、その後も多くのアップデートが行われてきたが、Appleのデザインが大きく更新されないまま9年が経過したのはとても長かった。

画像クレジット:Brian Heater

Appleは、これまでの一見インダストリアルなデザインから、より温かみと受容性のあるデザインへと変化させている。ここでは色が大切だ。これは、TechCrunchの(仮想)オフィスで最も頻繁に議論された疑問だった。みんなが、どの色を選ぶかということを知りたがった。私はイエローを選んだ。明るく春らしくていい色だ。正直なところ、思っていた以上にゴールドがかっていて、明るい輝きがある。このシステムを購入するつもりなら、もし近くに行きやすいアップルストアがあれば、実際に訪問することをお勧めしたい。可能なら、実際に目でみることが本当に意味があるような製品なのだ。

そして、なんともすごいのがAppleはそのテーマを徹底していることだ。キーボードも、ケーブルも、かわいらしいパッケージもテーマにマッチしているし(そういう意味では開封するのも楽しい)、デスクトップの壁紙も、そしてOSボタンのようなちょっとした工夫もマッチしている。最後の2つは、当然ながら自分で少しずつ変えていくことができる。しかし、本体やキーボードまでもが、少しばかり強いこだわりを持っている。結局のところ、これはおそらく何年も持ち続けたいと思うようなものなので、決定を下す前に照明と室内装飾の両方を検討する価値がある。デスクトップパソコンの話をしているときに、このようなことを考えようというのは奇妙だとは思うが、まあ、iMacだからね。

同社は、新しいiMacが周囲の環境にどのようにマッチするかを確認するためのAR iOSアプリを提供している。これは巧妙な、そしておそらく有用なアプローチだ。また、このシステムの重さは10ポンド(約4.54kg)以下だ。これは正直なところ、これまでのデスクトップでは考えられなかった軽さだ。デスクトップの大きさを形容するのに「ポータブル」という表現は奇妙だが、特に他のデスクトップシステムと比較してみた場合は、ぴったりな表現かもしれない。少なくとも、必要に応じて部屋から部屋へと移動させる可能性が、まったくないとはいえない。

画像クレジット:Brian Heater

大まかに言えば、フロントデザインはこれまでのiMacと同様だが、ボトムパネルと大きなAppleロゴは、色のついたものに変更されている。ガラス面はスクリーンとそれを縁取る白いベゼルに高さが合わされている。ベゼルと下部のパネルを合わせると、ディスプレイの下にはそれなりの場所がとられているが、ここは内蔵部品や、コンピューターの底部全長にわたって配置されている下向きのスピーカーグリルが収納されている場所だ。一番上部には、新しくアップグレードされた1080pのHDウェブカムが装備されているが、これは全Macを通して初めてのことだ。

これまでのiMacと同様に、本体はスタンドに装着されている。少なくともイエローモデルの場合には、このスタンドはシステムの前面に比べて明らかに暗い色をしている。購入時にVESAマウントオプションを選ぶことができるが、スタンド自身はユーザーが交換できないように設計されている。ヒンジの動作はスムーズだ。ウェブカムのフレームに自分がよく収まるように、システムをしばしば上下に動かしたが、それも簡単に行うことができた。

画像クレジット:Brian Heater

左側には、昔からのお馴染みである3.5mmのヘッドフォンジャックがある。私は、ケーブルを側面や底面から迂回させる必要がある、ジャックの背面への配置よりも、この側面への配置の方が好きだ。

画像クレジット:Brian Heater

スタンドには、特に電源ケーブルを通すための穴が開けられている。Magsafe(マグセーフ)――おっと、マグネット式充電コネクタだった――は、思いがけない登場だった。昔のMacBookで提供されていたもののような簡単な接続解除が目的ではなく、ケーブルを簡単にカチリと固定させることが主眼だ。だが移動されない(少なくとも滅多に移動されない)デスクトップのケーブルにつまずく人は少ないのではないかと思う。

画像クレジット:Brian Heater

電源ケーブルの状況への大きな変化は、もちろん、電源アダプター本体にEthernetポートが追加されたことだ。特に、MacBookに慣れているユーザーには、このアダプターはかなり大きく感じられるだろう。とはいえ、たぶん邪魔にはならないだろう。このことによって、システムの背面からさらに余分なものがなくなり、コンピュータ自体の厚さをより薄くすることができた。有線接続にアクセスできる場合には、ほとんどの人にとってうれしい追加機能だ。

画像クレジット:Brian Heater

一方で、本体のポートそのものの状況は、あまりうれしいものではない。私はポート好きだ。なにしろコンピュータの背面に接続する必要があるものをたくさん持っているのだが、ポートはそれらを接続するのに最も便利な手段だ。エントリーモデルでは、Thunderbolt / USB(サンダーボルト / USB)ポートが2つ搭載されている。これは4つまでアップグレードできる。絶対にそうすべきだ。本心からそう言っておこう。そうしておいて悔やむことはない。

私はワイヤレスキーボードやトラックパッド / マウスをほとんどの時間、接続したままにしている人間だ。それがワイヤレスという目的に反していることはわかっているが、しかし、充電器の心配は、今の私には不要のストレスなのだ。これで2つのポートが必要となる。そこでAVアクセサリーをいくつかつないだら、ほーら!もうポートがないのだ。

1299ドル版(日本では税込15万4800円)のシステムには、Magic Keyboard(マジックキーボード)が同梱されている。これは最近のMagic Keyboardsとほとんど同じものだ。万人向けというわけではないと私は思っている。メカニカルキーボードが好きな人にとっては、触り心地に不満があるかもしれない。しかしそれはMacBookのものよりはステップアップしているし、私がそれを使い慣れているのも事実だ。ベースモデルにはテンキーがついていないが、カラーリングはMac本体とマッチしている。

画像クレジット:Brian Heater

1699ドル(日本では税込19万9800円)以上のモデルでは、デスクトップシステムでは長らく実現されてこなかったTouch ID(タッチID)を搭載したバージョンにアップグレードされる。他のMac(および古いiPhone)と同様に、指紋認証によるログインはほぼ瞬時に行われる。しばらく前からApple Watchを身に付けていれば、それでログインすることもできるようになってはいたが、デスクトップにTouch IDが追加されたのはすばらしいことだ。基本バージョンにはMagic Mouse(マジックマウス)が付属している。トラックパッドへのアップグレードは50ドル(日本では税込5000円)、両方注文すると129ドル(日本では税込1万3800円)だ。私はトラックパッドを気に入っているのでそのアップグレードを行うだろう(両方を必要とする人は多くないと思う)。

画像クレジット:Brian Heater

これまで同様、同社が製品ラインをUSB-Cに移行させてきたたくさんの理由を私は理解している。特に、デバイスの背面にどれだけのスペースが解放されたかを見ればそれは明らかだ。でも私には、2020年版のiMacにあったレガシーなUSB-Aポートが失われたことが残念だ。ともあれ、注文確定の前に、AからCへのUSBアダプターを2つほどカートに入れておくとよいだろう。ともあれ、それがAppleとともに生きるということだ。100%勇気あるのみ。

これは、AppleがiMac Pro(アイマックプロ)の復活に向けてM1ラインを位置づけていることを意味しているのだろうか。これまでもより奇妙なことは起きてきた。もちろん今は、AppleははるかにハイエンドのMac Pro(マックプロ)に注力している。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

期待どおり、新しいM1チップがシステムに新たな息吹を吹き込んだ。Geekbench 5のスコアを見てみよう。シングルが1720、マルチコアが7606だ。これは、21.5インチシステムの、平均1200と6400という結果を吹き飛ばすものだ。当然、Rosetta(Intel)版ではそれぞれ1230、5601と落ち込むが、トランスレーションレイヤーを介してもしっかりとした性能を発揮している。しかし、Appleが開発者たちに対して、新しいAppleシリコンへの移行を積極的に呼びかけてきた理由もこれで明らかになった。全体的に、これまでに発表された他の新しいM1システムと同様の成果が得られている。これはMacの未来に向けた、健全ですばらしい飛躍といえるだろう。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

自分のワークフローにどの程度の影響があるのかを知りたい場合は、この資料から調べ始めると良いだろう。全体的には、私の日常的なアプリのほとんどは問題ないことがわかった。もちろん、問題も多少はある。Spotify(スポティファイ)とAudacity(オーダシティ)がそれに当てはまる。どちらもパフォーマンスに影響があるものの、全体的にはRosettaを使って動作できている。しかし、使用にはより多くのリソースが必要となる。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

Spotifyの場合は、このApple Musicの競合会社が新バージョンにどれだけのリソースを投入したいかという問題だし、Audacityの場合は会社が自由に使えるリソースがどれだけあるかという問題だろう。もしMicrosoft(マイクロソフト)やAdobe(アドビ)のような大手企業でなければ、徐々に不確実性は増えていく。しかし、大手企業のサポートにも問題がある。たとえば私は、Zoom(ズーム)をAppleシリコン版にアップグレードしたのだが、私が使っている「Canon EOS」のウェブカメラソフトのインテルバージョンが動作しないことがわかったので、結局Zoomをダウングレードした。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

これは非常に特殊な問題であるとわかっているし、ワークフローも非常に特殊なものだ。しかし、M1システムがMacの主流になるに従い、最終的には開発者にも選択の余地がなくなる。Appleシリコンに対応していないと、時代遅れになるリスクがあるからだ。このような変化にともなう成長の痛みは避けることはできないが、結果がその痛みを正当化してくれる。AppleシリコンはMacの未来であり、それはまさに、起動が速くスムーズに動く未来なのだ。

私が仕事でビデオを撮るときに使っている外部マイクやカメラの話をすると、Appleチームから怒られるのが目に浮かぶ。なにしろ新しいiMacは、これらの機能に対して久しぶりの大きなアップグレードを行ったからだ。パンデミックによって仕事や会議のやり方が変わり始めていた2020年なら、新しいマイクシステムや、Macに搭載された初の1080p HDカメラを導入するのには最善な時期だっただろう。次善の時期は、もちろん今だ。

Appleは2020年のMacBookではカメラシステムの改善を宣伝していたが、それはチップ上の画像信号処理に関係するものだった。それはホワイトバランスなどの改善にもつながるものの、本当に意味のある映像の改善には、一般にカメラの新しいハードウェアが必要となる。以下の画像を見て欲しい。

画像クレジット:Brian Heater

左が2020 iMac、右が新しいM1 iMacだ。(できれば)私のたわんで半分麻痺したような顔(2020年だよな?)は一瞬忘れて欲しい。画像は夜と昼のものだし、この後、パンデミックの日々を重ねて、多少ましになったからというわけでもない。720pから1080pへのアップグレードによる変化は、画質の違いとしてすぐに現れている。今やテレビ会議は生活の一部になっているので、Appleが全面的にシステムをアップグレードすることを期待していた。

iMac 2020

iMac 2021

カメラに加えて、マイクシステムも改良された。2020年11月に旧システムで録音したものと同じ内容のものを再び録音してみた。3つのマイクアレイはより鮮明で、バックグラウンドノイズの多くを取り除き、よりクリアなものとなった。また、6スピーカーのオーディオシステムも改善されている。音楽や映画の再生には適しているものの、リモート会議では相手のマイクの質によってはクリアさに欠けることがあった。オーディオは、私の好みとしては少し低音が強いかもしれない。

全体的に見て、ほとんどの人が日常的に使用するには、今回のオーディオとビデオのアップグレードは十分だと思う。たまにZoom通話をしたり、音楽を聴いたりする程度の用途であれば、問題ないだろう。だが、これらの製品から何を得ようとしているのかにもよるが、適切な外付けカメラ、マイク、スピーカーを買うのは決して悪い投資ではない。

新型iMacは、デスクトップ型オールインワンの基本的な部分で大きな飛躍を遂げていて、長い間改良の必要性が指摘されてきた同社の最も人気のあるシステムの1つに、新たな息吹を吹き込んでいる。繰り返すが、私は失われたポートを懐かしんでいるし、今では2020年のモデルにSDリーダーが搭載されていたことを夢のようだったと思い返している。いずれは27インチのシステムも登場して欲しいと思う(つまりiMac Proのリブートということ。賛成の人いるよね?)。全体的にみて、これまでの他のモデルに比べて、クリエイティブなプロをターゲットにしたシステムではないものの、それでもM1と搭載されたML(機械学習)は、オーディオ、ビデオ、静止画に対するすばらしい編集機能を備えている。

しかし、カラーコーディネイトされたキュートなデザインや、長い間待れていた遠隔会議機能のアップグレードはさておき、これまでのMacBookやMac Miniと同様に、ここでもApple Siliconが主役を果たしている。このシステムの価格は、発表当初、周辺ではちょっとした騒動のもととなった。すべての機能を搭載した最上位レベルでは2628ドル(日本では税込30万1600円)となるが、最小限のモデルは1299ドル(日本では税込15万4800円)なのだ。

最も基本的なレベルとして、3つの主要な構成が選べる。

  • 1299ドル(税込15万4800円):8コアのCPUと7コアのGPU、8GBのRAM、256GBのストレージ、2つのUSBポート、標準のMagic Keyboard
  • 1499ドル(税込17万7800円):GPUを8コアにアップグレード、Ethernetと2つのUSBポートを追加、キーボードにTouch IDを搭載
  • 1699ドル(税込19万9800円):ストレージを512GBにアップグレード(私たちが試用した構成)。

このシステムは現在予約を受け付けており、今週の金曜日以降顧客の手元に届く予定だ。

関連記事
【レビュー】新iMac パープル先行動画レビュー。周辺機器まで統一されたカラーデザインに感動
【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準
【レビュー】グリーンのiMacに想う─新しいiMacは「見た目で選んでいいMac」だった

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleiMacApple M1Appleシリコンレビュー

画像クレジット:Brian Heater

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:sako)

【レビュー】新iMac パープル先行動画レビュー。周辺機器まで統一されたカラーデザインに感動

【レビュー】新iMac パープル先行動画レビュー。周辺機器まで統一されたカラーデザインに感動

Appleが4月20日に発表、7色展開が目を惹いたiMac 2021年モデル。24インチの画面にM1チップを搭載したこの新iMacが、いよいよ5月21日に発売となります。ひと足早く実機に触れる機会がありましたので、音を出せる環境の方は、ぜひ動画をご覧いただき、感動体験を共有できたらうれしいです。

SKUドンと来い?

ご紹介するのはパープルの実機になります。今回、ボックスもとても凝っています。飛び出す絵本みたい

ご紹介するのはパープルの実機になります。今回、ボックスもとても凝っています。飛び出す絵本みたい

Magic Keyboard、Magic Trackpad、Magic Mouseも、きちんと色がそろえてあるんです

Magic Keyboard、Magic Trackpad、Magic Mouseも、きちんと色がそろえてあるんです

付属品を充電するために同梱されたLightningケーブルもパープル。iPhone 12 パープルの充電に使いたくなってしまいますね

付属品を充電するために同梱されたLightningケーブルもパープル。iPhone 12 パープルの充電に使いたくなってしまいますね

同色のアクセサリーはAppleCareサポートによる保守は可能ですが、単品での販売予定はないとのこと

同色のアクセサリーはAppleCareサポートによる保守は可能ですが、単品での販売予定はないとのこと

いや〜、これらすべてに7色のカラーバリエーションがあるのかと思うと、ちょっとスゴイですよねぇ。「SKUドンと来い」なんて誰かが言ったのも頷けます。

まさに機能美

iMacの背面。コバルトブルーに近い濃い目の色です

iMacの背面。コバルトブルーに近い濃い目の色です

向かって左下にUSB-C、Thunderboltがそれぞれ2基の計4つ。大きな端子(Aとか)なんて、もうApple製品にはあり得ない? とにかくスッキリしています

向かって左下にUSB-C、Thunderboltがそれぞれ2基の計4つ。大きな端子(Aとか)なんて、もうApple製品にはあり得ない? とにかくスッキリしています

向かって右下に電源ボタン

向かって右下に電源ボタン

中央の電源プラグ回りも新設計の機構。電源プラグのケーブルはiMac本体とマグネットでピタッとくっつきます

中央の電源プラグ回りも新設計の機構。電源プラグのケーブルはiMac本体とマグネットでピタッとくっつきます

ACアダプターと電源プラグは一体型。ケーブルは本体と同色で、編み込みされた頑丈なタイプです

ACアダプターと電源プラグは一体型。ケーブルは本体と同色で、編み込みされた頑丈なタイプです

ACアダプターには有線LANの端子があります(一部モデルはオプション扱い)。アクセサリー類はすべてBluetoothによりワイヤレス接続なので、電源プラグ1本だけでスッキリとしたデスク周りを実現できます

ACアダプターには有線LANの端子があります(一部モデルはオプション扱い)。アクセサリー類はすべてBluetoothによりワイヤレス接続なので、電源プラグ1本だけでスッキリとしたデスク周りを実現できます

ワイヤレスでTouch IDを初搭載

キーボードのデザインも一新。Spotlight、音声入力、おやすみモード、絵文字キーがあります

キーボードのデザインも一新。Spotlight、音声入力、おやすみモード、絵文字キーがあります

右上にロック解除やApplePayの支払いなどを指紋認証で利用できるTouch IDを搭載しています。Touch IDのワイヤレスでの実装は初(一部モデルはオプション扱い)

右上にロック解除やApplePayの支払いなどを指紋認証で利用できるTouch IDを搭載しています。Touch IDのワイヤレスでの実装は初(一部モデルはオプション扱い)

ファーストユーザースイッチをオンにすれば、家族でiMacを共有する際、ロック画面から指紋認証でサクッとユーザーを交代できます

ファーストユーザースイッチをオンにすれば、家族でiMacを共有する際、ロック画面から指紋認証でサクッとユーザーを交代できます

同色アクセは超貴重品

Touch ID搭載Magic Keyboardは、M1搭載のMacであればminiなどほかのモデルでも利用できるとのことですが、単品販売はされません。ほかの同色アクセサリーも同様、AppleCareによる保守部品としては入手可能ですが、単体では手に入らないので貴重です!

Touch ID搭載Magic Keyboardは、M1搭載のMacであればminiなどほかのモデルでも利用できるとのことですが、単品販売はされません。ほかの同色アクセサリーも同様、AppleCareによる保守部品としては入手可能ですが、単体では手に入らないので貴重です!

関連記事:Touch ID内蔵Magic Keyboard、当面は新iMacとのセット販売のみ

真っ平な画面

24インチと言うとテレワーク向けにピッタリなサイズですが、意外にもiMacでは初となるディスプレイサイズ。解像度は4480×2520ドットの4.5Kで、27インチモデルの5Kディスプレイと画素密度は、ほぼ同等です

24インチと言うとテレワーク向けにピッタリなサイズですが、意外にもiMacでは初となるディスプレイサイズ。解像度は4480×2520ドットの4.5Kで、27インチモデルの5Kディスプレイと画素密度は、ほぼ同等です

デザイン上のアクセントとなっている顎の部分に施されたカラーリングですが、画面とベゼルからこの部分は完全にツライチになっています

デザイン上のアクセントとなっている顎の部分に施されたカラーリングですが、画面とベゼルからこの部分は完全にツライチになっています

FaceTimeカメラは1080pに。暗所での画質もアップしました。マイクもスタジオ品質でインプットでき、ビデオチャットが対面で会話しているかのようにストレスなく行なえました

FaceTimeカメラは1080pに。暗所での画質もアップしました。マイクもスタジオ品質でインプットでき、ビデオチャットが対面で会話しているかのようにストレスなく行なえました

ノートPCより場所取りません

ニューiMac、なんといっても、この「佇まい」ですよね。わずか11.5ミリの薄型ディスプレイとシンプルなスタンドに、電源以外のすべてが詰め込まれているなんて、ちょっと信じられません

ニューiMac、なんといっても、この「佇まい」ですよね。わずか11.5ミリの薄型ディスプレイとシンプルなスタンドに、電源以外のすべてが詰め込まれているなんて、ちょっと信じられません

iPhoneより少し厚みがあるくらいです

iPhoneより少し厚みがあるくらいです

ファンレスではないのですが、ノイズは10dB以下に抑えられていて、動作音らしいものを感じることは一時もありませんでした。

スタンドの底部のゴム足までパープル。個人的には、もう少し滑りにくい素材にしてほしかった気もしました

スタンドの底部のゴム足までパープル。個人的には、もう少し滑りにくい素材にしてほしかった気もしました

短期間ですがニューiMacを実際に使ってみた印象は……冒頭の動画で語っているので、ぜひそちらを再生してご覧いただきたいのですが、画面のインパクト、音質、デザイン性、どれを取っても「洗練」という言葉がピッタリと思いました。あと、カラバリの表現に対するAppleの異常とも言える細部へのこだわりですね。ほかのカラーもすべて細かく見てみたくなっております。

デスクトップというと置き場所が……となりがちですが、ぶっちゃけノートパソコンより面積取らない印象ですので、外ではスマホやタブレットで十分という人は、せっかくなら自宅では大きな画面、最高の音質を備えたニューiMacで贅沢三昧してほしいです。

より詳しい使い勝手やベンチマーク結果など掲載していますので、引き続きEngadget 日本版にご注目いただけましたらと思います。

グリーンのiMacに想う──新しいiMacは「見た目で選んでいいMac」だった
ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準

Engadget日本版より転載)

関連記事
Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が17万7800円
M1 iMacの電源アダプターは磁気コネクタとEthernetポートを搭載、他製品でも採用か
アップルがカラフルな新iMacを発表
アップルが「Spring Loaded」で発表した新製品まとめ、新iMac、iPad Pro、AirTagなど
アップルがMagic KeyboardにTouch IDを搭載
新型iMacがついに高画質なウェブカメラを搭載

カテゴリー:ハードウェア
タグ:iMac(製品・サービス)Apple / アップル(企業)レビュー(用語)日本(国・地域)

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準

IntelからArmへ。昨年6月、Mac搭載プロセッサの変更を発表したApple。M1と名付けられたSoCはさまざまな製品に搭載されているが、MacBook Pro、MacBook Airへの採用に続き、このたびデスクトップ機のiMacにも搭載された。

さらに驚かされたのは7つものカラーバリエーションが選べることだ。選んだカラーに合わせ、本体色はもちろん、付属キーボード、マウス、トラックパッド、付属ケーブルなども同じカラーテーマで揃えられている。

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準
本体のみのカラーバリエーションはありがちだが、付属品のほとんどが選んだカラーに統一され、それがさらに7色も用意されているということには素直に敬意を表したい。

しかし、ポップなカラーリングとは裏腹に11.5ミリ、ぱっと見はただのディスプレイとも思えるスリムなボディながら、コンピュータとしてはパワフルかつ洗練された使い勝手と完成度を誇る。それが今回のiMacだ。

関連記事:
アップルが新iMac発表、M1搭載で性能とデザイン大刷新 全7色展開
薄型ディスプレイにM1 Mac miniが内蔵されただけではない24インチiMacの価値

高精細ディスプレイ+Mac mini=24インチiMacではない

24インチ(正確には23.5インチ)の4.5Kディスプレイは市販品で探しても見つからない。このサイズではもっとも高精細なディスプレイのひとつで、他のApple製品と同じように事前に色調整が行われたDisplay-P3対応の広色域に対応している。この点は期待通りの仕上がりとなっている。

最大500nitsの範囲でHDR表示も行えるため、iPhone 12シリーズで撮影したHDR動画を美しく表示できる。標準に準拠していながらも、異なるApple製品との互換性がきっちりと取られているので気持ちいい。

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準
本体の配色に関しては、ベゼルがホワイトであるため、見づらさなどに繋がらないか懸念していたが、実際には明るいグレー。ディスプレイの輝度が適度であるならば特に気になることはない。むしろ一般的な家庭の室内の白系の壁紙であれば、部屋の壁などと馴染んでベゼルの存在感を和らげると感じられるチューニングだ。

同様に、ディスプレイ下の部分(この中にメイン基板が入っている)がテーマカラーごとの明るい色合いで組み合わされ(側面と背面は濃い配色)、ベゼルの明るいグレー(あるいはやや暗めの白)と馴染む濃度で、こちらもカラフルな外観を損ねない範囲でアクセントとなっている。

側面と背面のヴィヴィッドな配色は好みもあるだろうが、ウェブページ上で見るよりも実物は落ち着いた印象で、筆者が評価したブルーが鮮やかすぎるとは感じなかった。もちろん、もっと透明感のある選択をしたいならばシルバーという選択肢を選べばいい。

付属品を含めたトータルのデザインコーディネートを考えれば、その佇まいだけでも価値があると感じる。とはいえ、そうした感覚でパソコンを選ぶわけではないと思う人もいるだろう。

スタンドや角度調整のヒンジなども含め、アルミとガラスだけで包まれたiMacだが、カラーバリエーションや4.5Kディスプレイを必須と思わないならば、手持ちのディスプレイ+Mac miniでいいのではと考える人がいるかもしれない。後述するが、24インチiMacの性能はMac miniとほぼ同じであり、ソフトウェアの実行速度という観点では全く同じとなる。

しかし、Appleが独自に設計したAppleM1の活用という側面で、Mac miniでは得られない体験が一体型のiMacには用意されている。トータルコーディネートに興味がなくとも、iMacならではの良さがそこにはあるのだ。

iPhone 12向けの開発成果がiMacにも

M1はMac向けに性能と高速インターフェイス、メモリアーキテクチャなどを強化されているが、マイクロプロセッサとしての基本はiPhone 12シリーズ向けのA14Bionicと共通する回路が搭載されている。このためiPhoneを磨き上げる中で活用されてきた技術が、そのままMacでも使えるようになるわけだ。

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準
そのもっとも端的な例がTouch IDボタン付きのキーボード。M1にはiPhone向けのAシリーズと同じく指紋認証を行うための処理回路とセキュリティ機能が搭載されているので、iPhoneで実績のある指紋認証システムがそのまま利用できる。

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準
裏を返せば、Touch ID付きのBluetoothキーボードはM1との組み合わせで動作するということ。M1を搭載していればどのMacでも利用可能で、Mac miniなどでも利用できるという。ただし、現時点では単体での発売は予定されていない。単体発売されないのはマウス、トラックパッド、ライトニングケーブルのカラーバリエーションも同じだ。(※いずれもiMacオーナーならば保守部品としては入手できる)

関連記事:Touch ID内蔵Magic Keyboard、当面は新iMacとのセット販売のみ

次に体感できるのが1080p解像度に対応するFaceTime HDカメラの画質。iPhoneと同じ映像処理のプロセスをそのまま活かすことで画質が高められているのだ。

なお、1080p対応の新しいセンサーだけならば、昨年発売された27インチiMacにも搭載されている。27インチiMacのFaceTime HDカメラもかなり高画質だったが、映像処理はT2チップで行っていた。実はこの部分でのM1の貢献も大きく、内蔵する映像処理プロセッサの世代が異なるため、画質が上がっているのだ。T2チップは世代としてはA10世代と目されているが、M1を搭載するMacではiPhone 12シリーズの内蔵カメラと同水準の映像処理が施されることになる。

暗部ノイズの少なさやダイナミックレンジの広さ、質感表現の深さ、オートホワイトバランスの的確さなどiPhone向けの開発成果がそのまま活かされており、外部接続の高画質カメラとして発売されている最新のUSBカメラよりも画質が良い。

本体サイズを感じさせない音質

“iPhone向けの開発成果”に関しては、音質面にも現れている。

マルチマイクを用いてビームフォーミング(話者の方向に指向特性を合わせる)するため、オンライン会議にヘッドセットなしで参加しても生活音を拾いにくく、話者の声にフォーカスしてくれるのはありがたい。声のトーンもイメージを崩さずに拾ってくれ、外部マイクが必要だとは感じないはずだ。

カメラの信号処理と同じくこの音声処理もT2チップ搭載以降のMacでは一部導入されてきていたものだが、信号処理の世代が上がっている。本体サイズやレイアウトの制約が少ないためか、M1搭載のMacBook Proよりも良好に仕上がっていると感じた。

しかし、やはり驚くのはスピーカーの音質と高音質なスピーカーを活用した空間オーディオ(仮想立体音響)の完成度の高さ。何しろ本体の厚みは11.5ミリしかない。本体下部の空間は大半の容積をスピーカーで使っているだろうが、音波の出口は本体下のスリット。とても良い音が出てくるイメージはない。ところが、本機から出てくる音は驚くほどバランス良く、低域も豊かだ。

形式で言えば、iMacのスピーカーは2ウェイ3スピーカーのステレオ構成。低域を担当するウーファー2基がたがい違いの方向に搭載され、振動をキャンセルする構造になっている。豊かな低音が出せるのは振動をキャンセルする構造にすることで、積極的に低音を出せるためだろう。

音は真下に出し、机から反射させて耳に届くことになるが、驚くことに周波数特性や位相特性がよく調教されており、アンバランスなイメージはない。中でも位相特性の整え方は空間オーディオのサポートからも感じられる。

空間オーディオは、いわば仮想サラウンドの一種だが、仮想サラウンドはサラウンドチャンネルの音を、左右の耳に位相を変えて届けることで実現する。位相とは音が耳に届く時間軸の差のようなものだが、iMacのような音が出てくる経路が複雑なシステムでは、周波数帯ごとに差が生まれがち。ところがiMacの空間オーディオは素晴らしく、音の移動感が感じられる効果的なサラウンド効果を発揮してくれた。空間オーディオが利用できるのは、Apple TV+のコンテンツなど一部だが、今後はサポートが広がることも期待できる。

少なくとも別途、スピーカーを購入して接続する必要がない程度には、優れたスピーカーを内蔵していると考えていい。

AppleM1搭載による体験価値

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準
一方、SoCとして採用されているAppleM1の能力に関しては、昨年登場したMac miniやMacBook Proとほぼ変わらないと考えていい。冷却ファンは動作していることに気づくことはほとんどなく、その点ではSoCに関連した性能、および体験の質はMac miniと同一と考えていいだろう。

……と言うと、少しあっさりとしすぎかもしれないが、 21.5インチiMacと比べると8割以上もCPUが高速になり、GPUに至っては2倍程度。27インチiMacと比べてもCPUだけならば凌駕する。

ここまで紹介してきたハードウェア設計と一体となった体験価値、機能などもM1の価値ということができるだろうが、長期的に見ればM1に内蔵されるNeural EngineやMLアクセラレータなどのCPU、GPUとは別の処理回路がもたらす価値が、Mac用アプリにもたらす価値のほうが大きい。

その一部はmacOSでも動作可能なiPad用アプリの存在からもたらされるだろう。さらにMac用アプリで積極的に機械学習処理を活用する動きも強まっている。もちろん、macOSに標準添付されているアプリではすでに活用が始まっており、例えば写真アプリでは写真の分析処理をM1内蔵のNeural EngineやMLアクセラレータで行っている。

Intelプロセッサからの移行で心配された互換性問題やネイティブアプリへの移行速度といった懸念は、この半年ほどですっかり解消されたと言っても過言ではない。多くのアプリがM1対応となり、先日はAdobeのクリエイティブツールもほぼ移行が完了した。

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準
M1の弱点といえば、それはシステムスペックの選択肢が少ない(搭載メモリ、Thunderbolt 3のポート数、独立GPUが選べない)ことぐらいしか思いつかないが、これらは今回の24インチiMacの位置付けからすれば大きなマイナスとは言えないだろう。だからこそ、Appleは27インチモデルにM1を搭載していない。

関連記事:新24インチiMac vs 旧27インチiMac比較。M1チップ搭載で極薄化

Boot Campや仮想化ソフトでWindowsを動かせなくなったことを残念に思うユーザーもいるかもしれないが、長年、両方のプラットフォームを併用してきた筆者でも、その必要性はほとんど感じなくなってきているというのが正直なところだ。

なお、ご存知の通りParallels DesktopがARM版Windowsの動作をサポートした。パフォーマンスは良好で、ブラウザの互換性などをチェックしたり、一部のWindowsでしかないアプリ(例えば筆者の環境では弥生会計)を動かしたりする程度ならば十分だと感じた。

ただし、ARM版Windowsの製品版を入手する手法がなく、開発者向けのプレビュー版をテストする場合にしか利用できないのが現状だ。マイクロソフトが一般向けにライセンスを始めない限り、公式なサポートは受けることができない点に留意しておきたい。

家庭向けデスクトップの新しい基準に

ディスプレイ一体型デスクトップパソコンというジャンルは、ディスプレイやスピーカーなどをトータルで設計できるため、ディスプレイ別売りのコンピュータよりもユーザー体験を演出しやすいという利点がある。

かつては、高品位ディスプレイが高価、かつパソコンの性能面での進化が速かったこともあり、エントリーユーザー向けの低価格製品というイメージがあったが、そうした考え方は古くなっている。

代表例がiMacで27インチモデルに5Kディスプレイが搭載されたこと。これにより新たな基準点が生まれた。製品ごとにカラー調整が施され、単体で購入すると高価な5Kディスプレイだが、それを搭載したことで、一体型を単なるお買い得モデルから体験価値の高い製品にしたわけだ。

【レビュー】ひと足先に触れたブルーのiMacに感じる家庭向けデスクトップの新基準
今回の製品ではさらに一歩踏み込み、独自プロセッサとハードウェア設計の組み合わせでの体験価値向上をもたらしている。狭額縁や薄型筐体などもあって21.5インチモデルからの置き換えでもむしろスッキリとした佇まいになる。

価格に関してもその質感や性能を考えれば決して高くはなく、むしろ安いと感じる人が多いのではないだろうか。家庭向けのデスクトップコンピュータの基準点として、今後、さまざまな製品を評価する際の指標となる定番製品に仕上がっていると思う。

グリーンのiMacに想う──新しいiMacは「見た目で選んでいいMac」だった

新iMac パープル先行動画レビュー。周辺機器まで統一されたカラーデザインに感動

(文:本田雅一、Engadget日本版より転載)

関連記事
Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が17万7800円
M1 iMacの電源アダプターは磁気コネクタとEthernetポートを搭載、他製品でも採用か
アップルがカラフルな新iMacを発表
アップルが「Spring Loaded」で発表した新製品まとめ、新iMac、iPad Pro、AirTagなど
アップルがMagic KeyboardにTouch IDを搭載
新型iMacがついに高画質なウェブカメラを搭載

カテゴリー:ハードウェア
タグ:iMac(製品・サービス)Apple / アップル(企業)レビュー(用語)日本(国・地域)

Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が17万7800円

Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が税込17万7800円Apple(アップル)は米国時間4月20日、Apple M1チップ搭載24インチiMacを発表した。カラーバリエーションとしてグリーン、イエロー、オレンジ、ピンク、パープル、ブルー、シルバーの7色を採用している。直販価格は、Apple M1のGPUコア数により違いがあり、8コアCPU/7コアGPU版が税込15万4800円から、8コアCPU/8コアGPU版が税込17万7800円からとなっている。4月30日から注文を受け付け、5月後半に発売する。

Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が税込17万7800円

Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が税込17万7800円

  • 8コアCPU/7コアGPU版Apple M1モデル:税込15万4800円から。256GB SSD。8GBユニファイドメモリー。24インチ4.5K Retinaディスプレイ。Thunderbolt/USB 4ポート×2。Magic Keyboard。カラーバリエーションはブルー、グリーン、ピンク、シルバーの4色のみ
  • 8コアCPU/8コアGPU版Apple M1モデル(256GB SSD):税込17万7800円から。8GBユニファイドメモリー。24インチ4.5K Retinaディスプレイ。Thunderbolt/USB 4ポート×2。USB 3ポート×2、ギガビットEthernet。Touch ID搭載Magic Keyboard
  • 8コアCPU/8コアGPU版Apple M1モデル(512GB SSD):税込19万9800円から。8GBユニファイドメモリー。24インチ4.5K Retinaディスプレイ。Thunderbolt/USB 4ポート×2。USB 3ポート×2、ギガビットEthernet。Touch ID搭載Magic Keyboard

24インチiMacは、8コアCPU/7コアGPUまたは8コアCPU/8コアGPUのApple M1チップを搭載。どちらも16コアNeural Engineを内蔵している。

21.5インチiMacの標準的なモデルに比べてCPUパフォーマンスが最大85%高速化、またGPUパフォーマンスが特定のアプリケーションで最大で2倍高速化したという。最速の21.5インチiMacの最もパワフルなディスクリートグラフィックス(外部GPU。dGPU)より最大50%速くなっているそうだ。これは、Apple M1チップ(8コアGPU)搭載24インチiMac試作モデルと、Radeon Pro 560X(4GB GDDR5)を装備したIntel Core i5-8500B(6コア/3.0GHz)搭載21.5インチiMacを使用し、2021年3月にAppleが実施したテスト結果という。

Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が税込17万7800円

マザーボードは、ディスプレイ下部に内蔵。Apple M1により、冷却用ファンなども含め小型化を実現

メモリーは8GBで、16GBに変更可能。ストレージは256GB SSD。8コアCPU/7コアGPUの場合、512GB/1TB SSDに変更可能。8コアCPU/8コアGPUの場合は512GB/1TB/2TB SSDに変更できる。

ディスプレイとしては、最大解像度4480×2520ピクセル(218ppi)の24インチ4.5K Retinaディスプレイ採用。色域は色域はDCI-P3準拠。最大輝度500nit。周囲の光環境に合わせてディスプレイのホワイトバランスを動的に調整するTrue Toneもサポート。

また新たに、1080p FaceTime HDカメラを搭載。Apple M1の画像信号プロセッサー(ISP)と連携することで、各ピクセルを分析して補正するなど画質を向上させられるという。またM1のNeural Engineと連係して露出とホワイトバランスを調整するため、どんな明るさの場所でも美しく撮影できるとしている。

無線機能は、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0対応。接続端子としては、DisplayPort/Thunderbolt 3/USB 4対応のUSB Type-Cコネクターを採用。

Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が税込17万7800円

またキーボードは、Magic KeyboardまたはTouch ID搭載Magic Keyboardを利用可能。Touch ID搭載Magic Keyboardの場合、キーボード上の専用セキュリティコンポーネントがApple M1のSecure Enclaveに直接つながり、エンドツーエンドで指紋データを守るため、暗号化されたチャンネルを形成する。Touch IDはファストユーザスイッチにも利用可能で、指で押すだけで違うユーザーのプロファイルに変更できる。

Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が税込17万7800円

24インチiMacのサイズは54.7×46.1×14.7cm。重量は、8コアCPU/7コアGPU版Apple M1モデルが4.46kg、8コアCPU/8コアGPU版Apple M1モデルは4.48kg。

Apple M1搭載新24インチiMacは8コアCPU/7コアGPU版が15万4800円、8コアCPU/8コアGPU版が税込17万7800円

M1 iMacの電源アダプターはEthernetポートも搭載。iMac側には磁石で取り付けられる新しい電源コネクターで接続

画像クレジット:Apple

関連記事:iPhone 12 / 12 miniに新色パープルが追加

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Apple / アップル(企業)APPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021iMac(製品・サービス)Apple M1(製品・サービス)

アップルが「Spring Loaded」で発表した新製品まとめ、新iMac、iPad Pro、AirTagなど

Apple(アップル)のイベントの日だ。

Apple Cardの改良から新しいiMacやiPadまで、Appleは1時間のイベントでたくさんのニュースを発表した。しかし、すべての発表に目を通している時間がない方のために、それぞれのポイントをまとめてご紹介しよう。

Apple Card

画像クレジット:Apple

Appleはまず「Apple Card」の仕組みの変化について、簡単だが重要な説明を行った。「Apple Card Family」では、13歳以上の家族なら誰とでもカードを共有でき、追加ユーザーごとに利用限度額をカスタマイズできる。また、Appleカードを他の大人と「共同所有」することもできるようになり、両方の所有者が等しくクレジットを蓄積できるようになる。

Appleはまず、Apple Cardの仕組みの変更について、簡単に、しかし重要な説明を行った。「Apple Card Family」では、13歳以上の家族であれば誰でもカードを共有することができ、追加ユーザーごとに利用限度額をカスタマイズできる。また、他の大人とApple Cardを「共同所有」することも可能になり、2人の所有者が同じようにクレジットを貯めることができるようになる。

Apple Podcasts

画像クレジット:Apple

Appleは、Podcastアプリのデザインを一新し、それぞれのPodcastを有料購読(月額または年額)できるオプションを提供する。

パープルのiPhone

画像クレジット:Apple

今回、新しいiPhoneは発表されなかったが(iPhoneは通常、年内に発売される)、既存のiPhone 12とiPhone 12 miniに新色「パープル」が加わった。彼らはWilly Wonka(ウィリー・ウォンカ)の歌が使われたが……、まぁそれはパープルだからだろう。

関連記事:iPhone 12 / 12 miniに新色パープルが追加

AirTag

画像クレジット:Apple

Appleはついに、ソファーで紛失したさまざまなAppleデバイスを探すのにときと同じく「Find My」アプリを使って、鍵やお財布、バッグなどを追跡するためのアクセサリーを正式に発表した。

AirTag」(不思議なことに「AirTags」ではない)と名づけられたこのアクセサリーは、1個29ドル(日本では税込3800円)、4個入りで99ドル(日本では税込1万2800円)、4月30日に発売される予定だ。バッテリーはユーザーが自分で交換できるが、奇妙なことにアタッチメントループは付属しない。キーホルダーなどに取り付けたい場合は、ケースを追加する必要がある。もちろん、Appleはそれを作り、販売する。

AirTagにはそれぞれスピーカーが内蔵されており、紛失したアイテムを見つけるのに役立つ。オンラインで購入すると、テキストや選択した絵文字を無料で刻印することができる。

関連記事:アップルが紛失物トラッカー「AirTag」をついに正式発表

次世代Apple TV 4 K

画像クレジット:Apple

Appleは、2017年に初めて発売した「Apple TV 4K」を大幅に刷新する。その内訳は以下のとおりだ。

  • AppleのA 12 Bionicチップ搭載。
  • iPhoneを使って映像のキャリブレーションが行える。キャリブレーションプロセスを開始し、iPhoneの前面カメラをテレビに近づけると、Apple TV 4Kはそれに応じて自らのカラー / コントラスト出力を自動的に最適化する。
  • リモコンのデザインも一新。これまでのタッチパッド付きのリモコンから、iPodのようなスクロールホイールを備えた5方向のクリックパッド付きのリモコンに変更された。ボタンを押す代わりにテレビに話しかけたくなったときのために、側面にはSiriボタンが付いている。このリモコンは、前世代
  • Siri RemoはApple TV 4KおよびApple TV HD用として59ドル(日本では税込6500円)で別売りされる。
  • 32GBモデルが179ドル(日本では税込2万1800円)、64 GBモデルが199ドル(日本では税込2万3800円)。

関連記事:新型Apple TV 4KにはSiriが使える「Siri Remote」が付属

新しいiMac

画像クレジット:Apple

iMacがM1にシフトするときが来た!Appleは、iMacの新ラインナップを発表した。往年のiMacを彷彿とさせる、ファンシーなカラーバリエーションが特徴だ。その概要は以下のとおりだ。

  • Appleが2020年にノートPCに初導入した驚異的に高速な「M1」チップセットを搭載。
    24インチの「4.5K」ディスプレイ。
  • ついに、まともなウェブカメラが登場!新iMacには1080pのFaceTimeカメラが搭載される。
    予約注文は4月20日から始まり、出荷は5月下旬。
  • 1299ドル(日本では税込15万4800円)で8コアCPU / 7コアGPU、1499ドル(日本では税込17万7800円)で8コアCPU / 8コアGPUにアップグレードできる。
  • カラーはグリーン、イエロー、ピンク、オレンジ、ブルー、パープル、シルバーの7色。一部の色は、より高額なモデルでのみ提供される。
  • どちらのモデルも256GBのSSDとThunderboltポートが2つ備えている。1499ドルのモデルでは、USB 3ポートが2つ追加される。
  • Appleは、Touch ID指紋認証センサーを搭載したBluetooth Magic Keyboardの新バージョンも発表。高額なモデルに同梱される。

画像クレジット:Apple

関連記事
アップルがカラフルな新iMacを発表
新型iMacがついに高画質なウェブカメラを搭載
アップルがMagic KeyboardにTouch IDを搭載

新しいiPad Pro

画像クレジット:Apple

iPad ProもM1を搭載する!Appleによると、この移行により従来のiPad Proと比べてパフォーマンスが50%向上したという。新機能は以下のとおりだ。

  • 8コアGPU / 8コアCPU。
  • 11インチモデルは799ドル(日本では税込9万4800円)から、12.9インチモデルは1099ドル(日本では税込12万9800円)から。
  • セルラーモデルは5Gをサポート。
  • USB-Cポートを介してThunderboltおよびUSB 4をサポート。
  • 12.9インチモデルは「Liquid Retina XDR」ディスプレイを搭載。Appleによるとフルスクリーン輝度は1000ニト、ピーク輝度は1600ニトとのこと。
  • Appleが「Center Stage」と呼ぶ機能は、FaceTime通話中に、部屋の中を動き回っても自動的に自分の顔をフレームの中央に保つ。
  • 最大2TBの内蔵ストレージと16GBのRAMを搭載。

関連記事
新iPad ProもApple M1チップ搭載
M1 iMacの電源アダプターは磁気コネクタとEthernetポートを搭載、他製品でも採用か

カテゴリー:イベント情報
タグ:AppleAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021Apple CardクレジットカードポッドキャストiPhoneAirTagトラッカーApple TVSiriiMacApple M1iPad

画像クレジット:Apple

原文へ

(文:Greg Kumparak、翻訳:Katsuyuki Yasui)

M1 iMacの電源アダプターは磁気コネクタとEthernetポートを搭載、他製品でも採用か

Apple(アップル)は、自社開発のM1シリコンを搭載した新型iMacを発表した。数多くのアップデートアップグレードの中には、Ethernet(イーサネット)ポートを搭載した新しい電源アダプタがある。一見すると、奇妙なI/Oポートの配置のようにも思えるが、この機能は将来のアップル製ラップトップでもっと理に適ったものになる可能性が高い。

M1 iMacは前世代よりもずっと薄くて新しいデザインを採用しており、アップルはEthernetポートのためのスペースを確保したくなかったのだろう。存在するI/Oポートは3.5mmのイヤホンジャックと、いくつかのUSB-Cポートだけのようだ。電源アダプター自体は新しい磁気コネクタを採用しており、コンピュータのUSB-Cポートを専有しない。そして、Ethernetポートは電源アダプターに追いやられた。

この配置にはいくつかのメリットがある。それは、コンピューターの背面の混雑を減らしつつ接続性を向上できることだ。これは、ポータブルコンピューターではさらに重要だろう。

アップルは製品ライン全体で部品やアクセサリーを共有していることで知られており、この電源アダプタが他の製品にも採用される可能性は高い。同社は2016年にラップトップでUSB-Cを採用した際に、磁気式のMagSafe電源コネクタの廃止を開始しており、同様の機構が製品ラインに戻ってくることはすばらしいことだ。またアップルは2012年に、MacBook ProのEthernetポートを廃止している。

いくつかの企業が、アップルの電源アダプターのアドオンを提供している。Twelve South PlugBug Duoのようなこれらの製品は電源アダプタにUSBポートを追加するが、Ethernetポートを提供するものはまだない。


関連記事
アップルがカラフルな新iMacを発表
新型iMacがついに高画質なウェブカメラを搭載
アップルがMagic KeyboardにTouch IDを搭載

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021iMacApple M1Ethernet

画像クレジット:Apple

原文へ

(文:Matt Burns、翻訳:塚本直樹 / Twitter

アップルがカラフルな新iMacを発表

何年も待たされたが、ついにApple(アップル)はiMac(アイマック)の劇的な新デザインを世界に発表した。これは「コンピューターを見えなくする」というAppleの長年の目標に沿ったものだ。もちろん、それは薄い新デザインだけに当てはまる表現だが、とても目を見張らせる仕上がりだ。当然のことながら、この24インチのオールインワンデスクトップの最新版は、同社が開発した新しいM1チップを搭載している。

このスクリーンは4.5K Retina(レティナ)ディスプレイで、1080pのカメラも備わっている。これはMacシリーズとしては初めてのことで、在宅勤務者にとっての生命線となるような製品であることから、Appleがオーディオとビデオの両方に真剣に取り組んでいることが示されている。より良いカラーバランスを実現するTrue Tone(トゥルー・トーン)を搭載しており、6つのスピーカーを搭載することでサウンドも向上している。ディスプレイは、1130万画素、P3色域、500nitsの輝度を実現している。最新のiMacモデルと同様に、画面の映り込みを軽減する反射防止コーティングを採用している。

新しいiMacは大幅な薄型化を実現し、全体の体積は半分になったとのことだ。また、背面も曲面ではなく平面となっている。この新しいチップは、デザインの大幅な薄型化を可能にしただけでなく、私たち自身が目にした従来の最新Macたちよりも、はるかに高速なパフォーマンスを実現している。Appleによれば、今回の製品は前モデルと比較して、最大85%の高速化を実現し、GPUは最大2倍、機械学習は3倍の速度になっているという。

ここでは、同社が直接発表した数字を紹介しておこう。

  • CPU性能が最大85%向上したことにより、ユーザーはiMovie(アイムービー)でお気に入りのビデオプロジェクトをこれまで以上に高速に書き出したり、Lightroom(ライトルーム)で100メガピクセルの大きな写真を簡単に処理したり、Xcode(エックスコード)で新しいアプリケーションをあっという間にコンパイルしたりすることができる。
  • Affinity Photo(アフィニティ・フォト)やPhotoshop(フォトショップ)などの特定のアプリケーションではGPUパフォーマンスが最大2倍になって、これまで21.5インチiMacに搭載されていた最も強力な分離型グラフィックスと比較しても最大50%高速化されているために、編集内容をリアルタイムにレンダリングしたり、写真に複雑なフィルターを瞬時に追加したりすることができる。
  • Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)では、最大5本の4K映像のストリーム、または1本の8K映像のストリームを、フレームを落とすことなく編集することができる。
  • M1の16コアNeural Engine(ニューラルエンジン)を活用したアプリでの機械学習が最大3倍高速化。

背面には、高速化のために2つのThunderbolt(サンダーボルト)を含む最大4つのUSB-Cポートがある(USB-Aにさよならを)。また新しいマグネット式電源アダプターには1GbpsのEthernet(イーサネット)を接続できる。まあ少なくとも本体の背面は少しはすっきりするはずだ。システムは7色のバリエーションで提供される。価格は1299ドル(日本では税込15万4800円)からだ。この場合、7コアのGPU、8コアのCPU、8GBのRAM、256GBのストレージとなる。ポートはThunderbolt2ポートのみ。色はグリーン、ピンク、ブルー、シルバーの4色からの選択となる。1499ドル(日本では税込17万7800円)のモデルでは、8コアのGPUとなり、2つのUSB-Cポートが追加され、イエローとオレンジとパープルが追加されている。

また、TouchIDを搭載したカラフルなMagic Keyboard(マジック・キーボード)など、新しいアクセサリーも用意されている。新型iMacは日本でも4月30日に予約を開始し、5月後半に出荷を開始する。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021iMacApple M1Touch ID

画像クレジット:Apple

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:sako)

アップルがMagic KeyboardにTouch IDを搭載

Apple(アップル)は米国時間4月20日、同社が設計したM1チップを搭載した新しいカラフルなiMacを発表した。また、アップルはこの機会を利用して新しいMacアクセサリーをリリースしている。複数のカラーオプションを用意したMagic TrackpadとMagic Mouseに加えて、新しいMagic KeyboardではデスクトップMacでTouch IDが利用できる。

デスクトップでのTouch IDは、期待どおりに機能する。キーボードの右上には指紋センサーが用意されている。これは既存のアップル製キーボードにある、イジェクトキーに代わるものだ。これによりコンピュータのロック解除、Apple Payでの支払い、パスワードマネージャーのロック解除などができる。

興味深いことにTouch IDはワイヤレスで動作するため、LightningケーブルでキーボードをMacに接続する必要がない。キーボードには専用のセキュリティコンポーネントが組み込まれている。そしてM1のSecure Enclaveと直接通信するため、M1チップを搭載した最新のMacでしか動作しない。この新しいTouch IDのセキュリティ実装は興味深い。

【Japan編集部】8コアCPU・8コアGPUの新しいiMacはTouch ID搭載Magic Keyboardが同梱されるが、8コアCPU・7コアGPUのモデルでは、従来のMagic Keyboardが同梱される。

画像クレジット:Apple

関連記事:新型iMacがついに高画質なウェブカメラを搭載

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021iMacApple M1キーボードTouch ID

画像クレジット:Apple

原文へ

(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter

新型iMacがついに高画質なウェブカメラを搭載

Apple(アップル)は米国時間4月20日火曜日のイベントで、M1プロセッサを装備し、内部から外部まで再設計した新型iMacを発表した。ハードウェアもすばらしいが、Zoomを多用する生活にとって最大の改善点の1つはウェブカメラかもしれない。アップルはこれを「Mac史上最高のカメラ」だと伝えており、それ自体は大して意味はないが、スペックからするとこれは大幅なアップグレードだ。

今回のウェブカメラはついに1080p解像度での録画を達成し、大きなセンサーを搭載して低照度でのパフォーマンスを大幅に改善した。M1チップはより優れた画像信号処理能力を持ち、ソフトウェアにてオンザフライで画像を補正および改善する。これにより、古くて性能の悪いウェブカメラを搭載した既存のMacBook AirやMacBook Proのハードウェアでも、画質が向上する。

つまり、新型iMacのウェブカメラは本当に画質が良く、あるいは少なくとも恥ずかしい画質ではない。アップルがNeural Engineと呼ぶM1に搭載された機械学習プロセッサは、リアルタイムで動作して照明を最適化し、ノイズを低減する。

カメラに加えて、アップルは新しいビームフォーミングマイクを3つのマイクアレイに採用し、ユーザーの声に焦点をあわせて音声を最適化し、バックグラウンドノイズを除去するとしている。要は、古臭さを感じさせないビデオ会議体験を提供できるはずだ。

関連記事:iPhone 12 / 12 miniに新色パープルが追加

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021iMacApple M1ビデオ会議Zoom

画像クレジット:Apple

原文へ

(文:Darrell Etherington、翻訳:塚本直樹 / Twitter

iMac Proが販売終了

これは必然のことだと思って欲しい。「iMac Pro」はまもなくラインナップからなくなる。9to5Macが最初に報じているが、TechCrunchがAppleに確認したところ、現在の在庫がなくなり次第、このオールインワンの販売を終了すると同社は認めた。

Appleのサイトでは、1つのデスクトップの構成がまだ販売されており「While Supplies Last(在庫がなくなり次第終了します。)」と記載されており、価格は5000ドル(日本では税別55万8800円)となっている。サードパーティーの小売店で販売されているものもある。

この人気システムのスペースグレイモデルは、待望のMac Proの刷新に先駆けて2017年に発表された。当時Matthew氏はこれを「開発者へのラブレター」と呼んでいたが、この手紙はもう終わりを迎えるようだ。

それ以来、Appleは標準的なiMacを刷新し、同じユーザーに向けて27インチモデルに焦点を当ててきた。同社によると、本モデルは現在、プロのユーザーの間で最も人気のあるiMacだという。iMacのシステムは基本的にiMac Proのほとんどを冗長化したもので、そのの終わりを予感させるものとなっている。もちろん、Appleが提供する製品には、ハイエンドに位置する新しいMac Proもある。

そして、Appleシリコンを搭載したiMacも間もなく登場するはずだということも忘れてはならない。これまでのところ、AppleはMacBook、MacBook Air、Mac Miniを独自のチップで刷新してきた。21.5インチと27インチのデスクトップの新バージョンが2021年後半に登場すると噂されている。

【Japan編集部】現在、日本のApple Storeでも「在庫がなくなり次第終了します」と注記された3.0GHz 10コアIntel Xeon Wプロセッサ搭載モデルが発売されている。

関連記事:M1搭載MacBook Airレビュー、新しい扉を開けたAirは多くの人におすすめできるAppleシリコンMac

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleiMac

画像クレジット:Veanne Cao

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

アップルが新27インチiMac発表、第10世代CoreとSSDを標準搭載、21.5インチはモデルチェンジなし

アップルは日本時間8月5日の未明に、27インチiMacの新モデルを発表した。すでにオンラインのアップルストアでは注文可能になっており、価格は税別19万4800円から。本稿執筆時点ではCTOなしの1部のモデルは2020年8月7日に出荷される。

プロセッサーが第10世Coreに進化し、ストレージは標準搭載でSSDなった。ちなみにこれまでのiMacは、HDDとSSDを組み合わせた独自のFusion Driveを標準搭載されてきた。ディスプレイには、同社の超高価格・高機能ディスプレイであるPro Display XDRに採用されているNano-textureガラスがオプションで用意される。同ガラスにより映り込みの軽減が期待できる。

標準構成は以下の3モデル。CTOでカスタマイズしてもWindowsマシンに比べるとグラフィック性能は劣り、おおむね中上位クラスとなる。

下位モデル
CPU:第10世代Intel Core i5(3.1GHz/最大4.5GHz、6コア)
メモリ:8GB(2666MHz DDR4メモリ)
ストレージ:256GB(SSD)
グラフィック:Radeon Pro 5300(4GB GDDR6メ‍モ‍リ)
主な拡張ポート:Thunderbolt 3ポート x 2、ギガビットイーサネット×1
ディスプレイ:5120×2880解像度のRetina 5K P3ディスプレイ(True Tone搭載)
税別価格:19万4800円

中位モデル
CPU:第10世代Intel Core i5(3.3GHz/最大4.8GHz、6コア)
メモリ::8GB(2666MHz DDR4メモリ)
ストレージ:512GB(SSD)
グラフィック:Radeon Pro 5300(4GB GDDR6メ‍モ‍リ)
主な拡張ポート:Thunderbolt 3ポート x 2、ギガビットイーサネット×1
ディスプレイ:5120×2880解像度のRetina 5K P3ディスプレイ(True Tone搭載)
入力デバイス:Magic Keyboard(日本語JIS)、Magic Mouse 2
税別価格:21万6800円

上位モデル
CPU:第10世代Intel Core i7(3.8GHz/最大5.0GHz、8コア)
メモリ:8GB(2666MHz DDR4メモリ)
ストレージ:512GB(SSD)
グラフィック:Radeon Pro 5500 XT(8GB GDDR6メ‍モ‍リ)
主な拡張ポート:Thunderbolt 3ポート x 2、ギガビットイーサネット×1
ディスプレイ:5120×2880解像度のRetina 5K P3ディスプレイ(True Tone搭載)
入力デバイス:Magic Keyboard(日本語JIS)、Magic Mouse 2
税別価格:24万9800円

全モデルとも、メモリはすべて注文時に最大128GBに変更可能だが、ユーザーによる後付け増設はできないので注意。また、プラス5万円でディスプレイをNano-textureガラスに変更可能だ。そのほか、ギガビットイーサネットをプラス1万円で10ギガビットイーサネットに変更できる。

付属の入力デバイスは、Magic Keyboard(日本語、JIS)とMagic Mouse 2だが、テンキー付キーボード(プラス3000円)や他言語配列のキーボード、Magic Mouse 2からMagic Trackpad 2への変更(プラス5000円)、Magic Mouse 2とMagic Trackpad 2のセット(プラス7800円)も選べる。

入力デバイスを含む上位モデルのハードウェア構成を最高価格のものにすると総額は以下のとおり。税別91万5600円なので、消費税込みだと100万7160円となる。

最上位モデル
CPU:第10世代Intel Core i9(3.6GHz/最大5.0GHz、10コア)
メモリ::128GB(2666MHz DDR4メモリ)
ストレージ:8TB(SSD)
グラフィック:Radeon Pro 5700 XT(16GB GDDR6メ‍モ‍リ)
主な拡張ポート:Thunderbolt 3ポート x 2、10ギガビットEthernet×1
ディスプレイ:5120×2880解像度のRetina 5K P3ディスプレイ(True Tone搭載、Nano-textureガラス搭載)
入力デバイス:Magic Keyboard(テンキー付き、日本語JIS)、Magic Mouse 2、Magic Trackpad 2
税別価格:91万5600円

なお、21.5インチモデルのスペック変更はなく、CPUは第7世代、第8世代のCoreシリーズ、グラフィックは内蔵グラフィックス、Radeon Pro 555Xもしくは560Xと全体的なアーキテクチャが古い。