最新のSurface Proには、新しい良さが詰まっている。スクリーンが新しくなり、筐体も新しくなった。最新のIntel(インテル)製チップセットを搭載し、ついにThunderbolt 4にも対応してくれた。「Surface Pro 8」にはWindows 11も搭載され、多くの新機能が追加されている。特徴的なキックスタンドの動きも良くなり、オプションのキーボードも改良されている。唯一欠けているのはMicroSDXCスロットで、今回のバージョンでは採用されなかった。
Surface Pro 8は、これまでのモデルから大幅にアップデートされているが、それでいて親しみやすさも兼ね備えている。Microsoft(マイクロソフト)は、ついにSurface Proのデザインをアップデートしたが、そろそろ頃合いだったのだろう。同社は2013年にSurface Proを発表したが、7世代のプロダクトを通じて筐体はほとんど変わってこなかった。Surface Pro 8では、Microsoftが2020年に発表した「Surface Pro X」のすばらしいボディを活用した。最高だ。Surface Pro 8はこれまで以上に優れている。
私自身、これをいうことに何のためらいもない。Surface Pro 8は、これまでで最高の2in1であると。気に入っている。使っていて楽しいし、コンパチブルタイプのWindowsマシンを探している人には最適なソリューションと言えるだろう。
レビュー
Surface Pro 8はすばらしい。キックスタンドを開くと、Windows 11が起動する。遅延もほとんどない。読み込みも反応もすべてがスピーディなのだ。第11世代のIntel Core CPUを搭載したSurface Pro 8は、LightroomからFactorioまで高速に動作する。
Windowsは、Surface Pro 8の弱点のように思える。新しいWindows 11の状態であっても、OSはやはりSurface Proの欠点の1つだろう。Windows 11には、ユーザー泣かせな奇妙な癖があり、それに慣れるのに時間がかかった。新しいスタートメニューはあまり好きになれないし、ウィジェットのようなモバイルファーストの機能はすべてただ無造作に追加されているだけのように映る。
ハードウェア
Surface Pro 8は、2020年に発売されたSurface Pro Xの美しいアルミニウム筐体の中で、最新のIntelチップを動かしている。新しい筐体のおかげで、指紋が表面に付着することがなくなった。エッジは丸みを帯びており、過去のモデルよりも洗練されたハードウェア体験を提供してくれる。先代モデルと比較して、厚さは2mm、重さは100g増加している。その理由を尋ねたところ、Microsoftの担当者は、冷却性能の向上と大容量バッテリーは、多少の厚さに見合う価値があると感じていると答えてくれた。
Surface Pro 8は、あらゆるポータブル機器の中で最高のスクリーンを搭載している。このスクリーンは、画質とタッチスクリーン機能の両方の点で見事な仕上がりだ。明るく鮮明で、ピクセル数が多く、クリアな画面だ。リフレッシュレートは120Hzだが、この機能を有効にするには、詳細メニューの「ディスプレイ設定」で有効にする必要がある。また、HDRにも対応する予定のようだが、現時点では対応していないようだ。アダプティブ・カラー・アジャストメントにも対応している。Surface Pro 8は、周囲の光に合わせて色温度を微調整してくれる。
Surface Pro 8は、1日中使えるポータブルデバイスだ。試用機を手にしてからまだ1週間も経っていないが、頻繁に使用していて、一晩中コンセントにつないでいただけだ。しかも、私はMicrosoftのアプリを使っていない。EdgeやTeamsではなく、Chrome、Slack、Xoomを使っている。これは重要なことだ。バッテリー駆動時間について語るとき、Microsoftは、バッテリー駆動時間を延ばすためにアプリを最適化したことを明らかにした。
同社によると、Surface Pro 8は18時間のバッテリー駆動が可能とのことだが、私はその数字を達成できなかった。Chromeの使用、YouTubeTVのストリーミング、ビデオ通話などで、平均して約10時間のバッテリー駆動時間を確認した。
Surface Pro 8には新しいアクティブクーリングデザインが採用されているが、それでも触ると熱さを感じる。この熱さのために、メディアを編集する際にタブレットとして使用すると不快感があった。Lightroomは問題なく動作するが、PhotoshopではSurface Pro 8が不快なレベルまで熱くなってしまう。
ウェブカメラ
Surface Pro 8にはすばらしいウェブカメラが搭載されており、しかも適切な位置に設置されている。この配置については、MicrosoftがApple(アップル)を軽く非難してすらいる。発表会でMicrosoftの広報担当者は「そして前面カメラは、横ではなく中央の、本来あるべき場所に配置されています」と笑顔で語っていた。Appleはなぜか、iPadのカメラを画面の短辺側に配置し続けている。そのため、タブレットをラップトップモードにしてキーボードを接続すると、ウェブカメラが横にずれてしまい、奇妙なウェブカメラ体験となってしまう。
Surface Proシリーズの製品ラインは常に奇妙なポジションに位置していたが、今回のバージョンでメインストリームとしての選択に近づくことができた。これまでは、パフォーマンスがわずかに不足していて、ハードウェアもぎりぎりまぁ良いかなという具合だった。Surface Pro 8では、パフォーマンスはようやく許容できるものになり、ハードウェアは美しいものになった。Surface Pro 8は、最高のWindows 2in1といえるだろう。
マイクロソフトの最近のマントラ ” to empower every person and every organization on the planet to achieve more. ”、公式訳は「世界中のすべての人々とビジネスの持つ可能性を最大限に引き出すための支援をすること」が単なるお題目でないこと、「すべての人々」を額面通りのすべてに近づける取り組みがうかがえるプロダクトです。
もちろん、Microsoftははっきりと言わないだろうが、新しいSurface Duo 2は、何かをやり直すことを意味するものだ。例えばSamsungの初代フォルダブルのように、私たちが「こうあって欲しい」と願うプロダクトの延長線上にある。スマートフォンの世界では、約10年半の間、モバイルデバイスがずっと採用してきた基本的なフォームファクターを拡張するプロダクトの登場が切望されている。今回のデュアルスクリーンデバイスは、その可能性を示唆するものだといえる。画面の解像度は1344×1892、解像度は401ppiとなっている。Snapdragon 888プロセッサの搭載や、2020年モデルはLTEのみの対応だったが、5G接続が可能になったこともうれしいポイントだ。Duo 2では、(前面の1200万画素に加えて)背面に大型のカメラモデルを追加し、1200万画素のワイドと望遠、1600万画素のウルトラワイドという3つのレンズを搭載している。
新仕様として内部に振動子を搭載しており、Surface Laptop Studio または Surface Pro 8と利用することで紙に鉛筆で描く感触を再現できるとうたいます。また丸く囲んで選択など Microsoft 365のジェスチャや、Adobe Frescoなどのアプリも触覚フィードバックに対応します。
A very cool update goes live for #SurfaceDuo customers today! Working with @Xbox we've put touch controls on to the second screen. More than 50 games are available to play with touch for @xboxGamePass Ultimate Members. pic.twitter.com/ZPIqQZXxS4
Surface Pro 7のサイズは292×201×8.5mmとなっており、フットプリント(占有スペース)はA4サイズ(297×210mm)に近い。Surface Pro 7自体の重量はCore i7搭載モデルの場合約790g、別売のSurfaceタイプカバーが約310gとなっており、合計の重量は1kgを超える。
日本マイクロソフトは、モバイルPCのフラッグシップであるSurface Book 3を5月7日に発表、6月5日に販売開始した。2 in 1 PCにはキーボードカバー型、ディスプレイ回転型などがあるが、Surface Bookシリーズは、CPU含むメインボードを内蔵するタブレット部、ディスクリートGPU(dGPU)とセカンドバッテリーを内蔵するキーボード部で構成。3Dゲームやクリエイティブ系アプリを快適に動作させられるパフォーマンスを備えている。
Surface Book 3には13.5型と15型が用意されているが、今回はSurface Book 3 13.5インチを試用して、それぞれのスタイルでどのぐらいの処理性能を発揮するのかをチェックしていく。
Surface Book 3 13.5インチの価格は、19万800円~(一般向け)、18万8800円(法人向け)
タブレット部だけでも利用可能だが、当然その場合はdGPUを利用できない
Core i5モデルにはdGPUが搭載されていない点に要注意
Surface Book 3 13.5 インチには下記の4モデルがある。Core i5版のCPUは第10世代(Ice Lake)のCore i5-1035G7(4コア8スレッド、1.20~3.70GHz)、Core i7版のCPUはCore i7-1065G7(4コア8スレッド、1.30~3.90GHz)が採用されている。なお一般向けには、Windows 10 HomeとOffice Home & Business 2019、法人向けはWindows 10 Proがプリインストールされている。
インターフェースは、右側面に3.5mmヘッドフォンジャック×1、USB Type-C 3.1 Gen 2×1(USB Power Delivery revision 3.0対応)、Surface Connectポート×1、左側面にUSB Type-A 3.1 Gen 2×2、フルサイズSDXCメモリーカードリーダー×1を用意
タブレット部の下部にSurface Connectポートがもうひとつ配置されている
利用スタイルでパフォーマンスが大きく変わる
今回3つのベンチマークを実施した。CPUベンチマークのCINEBENCH R20.060のCPUスコアは1655pts、3DゲームベンチマークのFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.2(標準品質/2560×1440ドット/フルスクリーン)のスコアは3013、ストレージベンチマークのCrystalDiskMark 7.0.0のシーケンシャルリードは2075.96MB/秒、シーケンシャルライトは807.44MB/秒という結果だ。3Dゲームやクリエイティブ系アプリを快適に動作させられるだけのパフォーマンスを備えていると言えよう。
CINEBENCH R20.060のCPUスコアは1655pts
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.2(標準品質/2560×1440ドット/フルスクリーン)のスコアは3013
ただし注意点がある。今回、クラムシェルモードとタブレットモードそれぞれで、ACアダプターに接続しているとき、バッテリーで駆動しているときのパフォーマンスを計測してみたが、タブレット部単体ではdGPUを利用できないため、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.2のスコアが約25%に相当する743にまで落ち込んだ。その一方で、バッテリー駆動時には極端な違いは見られなかった。Surface Book 3は、dGPUに依存するゲームやアプリはクラムシェルモードで動作させるべきだ。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.2を実行中の表面温度は、タブレット部背面が最大48.6度、キーボード部表面が最大43.6度、キーボード部裏面が最大42.5度。ノートPCは一般的にキーボード裏面が最も温度が高くなるが、Surface Book 3はCPUが内蔵されているタブレット部背面が最も高温となっている
iPad ProとMacBook Proの領域をまとめてカバーできる1台
Surface Book 3は、iPad ProとMacBook Proをまとめてライバルに据えた2 in 1 PCだ。もちろんモバイルデータ通信機能、タブレットに特化したアプリの充実度、macOSならではの使い勝手を重視するなら両機種のいずれか、もしくは両方を選ぶべきだ。しかし、両機種の領域を1台でカバーしたいという方には最も理想に近い1台と言える。
Surface Book 3 15インチで実測した色域はsRGBカバー率96.8%。ディスプレイの色域は、残念ながらiPad Pro、MacBook Proに及ばない。クリエイティブ向けにはもっと広い色域を期待したいところだ