NASAがテスト飛行や技術開発のパートナーとしてSpaceX、Rocket Lab、Blue Originなどと契約

NASAは商用宇宙開発チームとして、新しく20の企業とのパートナーシップ(NASAリリース)を発表した。これにはSpaceX(スペースエックス)、Blue Origin(ブルー・オリジン)、Rocket Lab(ロケット・ラボ)との協力関係も含まれる。金銭的な取引はないものの、NASAは無数の人材とその他の支援をテスト飛行や技術開発に投入する。

これらの提携企業は、NASAのAnnouncement of Collaboration Opportunity(協力機会の通達、ACO)に基づく2020年の選抜組だ。今回の契約は、NASAが資金を出して「6カ月でどこまで可能かを示せ」と要求するSBIR(中小企業技術革新制度)や(未訳記事)、NIAC(NASA革新的で高度な宇宙技術コンセプト)といったプログラムとは形式が異なる。

逆に、NASAの世界最高水準の施設や専門家を自由に使えるというものだ。これは正式な官民パートナーシップであるため、プロジェクトが承認されるにはまだ競争の段階が残されている。17社の提案の中には、大型プロジェクトもある。

SpaceX は、NASAのラングレー研究所と協力して、同社のStarship(スターシップ)型ロケットと宇宙船が太平洋上で大気圏に再突入する際の温度測定と監視のための研究を行う。

Rocket Labも同様に、ラングレー研究所、エイムズ研究センター、アームストロング飛行研究センターと共同で、Electron型ロケットを再利用型に変更するハードウェアの組み込みのための分析を行う。同社は、今から1週間後に完全なブースター回収の実験を実施する予定だが、この計画にNASAが参加するかどうかは明らかにされていない。

またBlue Originは、2つの個別の契約をしている。1つは「宇宙ロボット用オペレーティングシステム」の開発を手伝う多施設共同事業。壮大な計画のように聞こえるが、むしろ、いくつものオープンソースやNASAが開発したフレームワークを、コストをかけず、互換性を高め、うまく協調するよう統合するまとめ役になるようだ。

もう1つは、3Dプリントを使ってエンジンの設計を進化させるためのもの。おそらく彼らは、同社でまさに同じ事業を始めようとしていたTim Ellis(ティム・エリス)氏を逃してしまったことを後悔しているだろう。彼はBlue Originを辞めてRelativity Space(レラティビティー・スペース)創設した。おかげで同社は、逆に追いかける立場になってしまった。

月の人工表土から電波周波数推進装置まで、残りのプロジェクトはNASAの資料で詳しく解説されている。

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タグ:NASASpaceXBlue OriginRocket Lab

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(翻訳:金井哲夫)

NASAが月面ミッションを記録する革新的な新技術を一般に広く募集中

NASAはロボットカメラシステム、高解像度および360度の動画撮影、没入型VRコンテンツなどの潜在的な使用を含め、新たな革新的な方法で自身のミッションを補完するのに役立つ提案を、パートナーから新たに要請すると発表した。同局は放送局やスタジオだけでなく、航空宇宙に特化した企業、非営利団体、学校など、さまざまな潜在的なパートナーからの回答を求めている。

これはロボットカメラキャプチャシステム、ユニークな機能を備えた携帯性の高いカメラ、メディアキャプチャや編集を自動化または強化するソフトウェア、さらにはブロードバンドビデオの圧縮などに取り組んでいるテックスタートアップや若い企業にとって、重要なパートナーを獲得する絶好の機会となる可能性がある。現在、2024年に予定されている月面への帰還を含むNASAの一連のミッションであるアルテミス計画を含め、少なくとも今後十年間は世間の注目を集めることになるだろう。

今回の提案では、2023年に設定された有人月周回飛行など、今後のアルテミスのミッションに向けて実際に機器を送り込むことになるかもしれない。NASAのリリースによれば、月への帰還という画期的なミッションの範囲と影響を最大化し、最終的にはより恒久的な研究拠点を設立できるアイデアを真剣に探しているという。それがテレビや放送のアプローチを超えているようなら、何であれ問題ないようだ。

NASAからの提案の公式声明はここから閲覧できる。すべての提案は審議の資格を得るために2020年12月11日の真夜中までに提出する必要がある。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

NASAとSpaceXがCrew Dragonの初運用打ち上げを11月14日に予定、野口聡一宇宙飛行士も搭乗

国際宇宙ステーション(ISS)に宇宙飛行士を正式に輸送し、標準的なクルーローテーションを実施する最初のミッションは、現在、暫定的に米国時間11月14日に設定されている。NASAは当初の10月中の予定を変更した後、今週、ミッションの更新日を発表した。2020年に行われた歴史的なDemo-2ミッションが正式にテスト段階を終了し、NASAでの使用が認められた後、SpaceX(スペースX)の乗員用カプセルであるCrew DragonがISSでの 「シフトチェンジ」 ミッションのために飛行するはこれが初めてである。

今回の打ち上げではNASAのShannon Walker(シャノン・ウォーカー)、Victor Glover(ビクター・グローバー)、Mike Hopkins(マイク・ホプキンス)宇宙飛行士の3人と、JAXAの野口聡一宇宙飛行士がISSに到着し、クルーとともにISSのメンテナンスやアップグレードなどの定常運用を行うほか、地球上の研究者と共同で実験を行う。

彼らはロシアのSergey Ryzhikov(セルゲイ・リジコフ)、 Sergey Kud-Sverchkov(セルゲイ・クドスベルチコフ)宇宙飛行士、NASAのKate Rubins(ケイト・ルービンズ)宇宙飛行士など、現在ISSに滞在している乗組員に加わる予定だ。ISSに到着すると、クルーは通常の6人から7人になるが、これにより宇宙ステーションの円滑な運用を継続しつつ、通常の任務よりも研究や実験に多くの時間を費やすことができる。

Crew-1はケープカナベラルからFalcon 9ロケットで打ち上げられる予定で、東部標準時午後7時49分を予定している。もちろんこれは変更される可能性があるが、現時点ではこのスケジュールで予定されている。

カテゴリー:宇宙
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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

NASAが月面の太陽光が当たる部分に水の存在を確認

NASA(米航空宇宙局)が画期的な発見をした。月面の太陽光にさらされる場所に水が存在することを確認した(NASAリリース)。これまで、太陽光が当たらない月面に氷として水が存在することはわかっていた。次の月へのミッションが、月の南極へのものであるのは、部分的にはそのためだ。月の南極にはこれまで直接太陽光にさらされたことがないクレイターの中に氷が隠れているかもしれないと考えられている。

今回の発見はまったくの驚きではない。というのも、NASAの科学者や研究者は以前、月の太陽光があたる部分に水が存在していた可能性がある兆候を発見していた。しかし今回、NASAの成層圏赤外線天文台(SOFIA)で観測したデータで水の存在を確認できた。SOFIAは月の南半球にあるClavius(クラビウス)クレイターに水の分子があると推測している。

水の存在を証明するのにこんなにも長い時間がかかったことから想像できるかもしれないが、月の水はそれほど多くない。NASAは、1立方メートルに100万分の100〜412を検知することができたと話す。これは標準の12オンス(約355mℓ)ボトルの量に相当する。NASAは、SPFIAが検知できる水の量よりサハラ砂漠の方が100倍多いという。

たとえそうであるにしても、太陽光が当たる月面というどちらかというと厳しいコンディションで水が存在できるという事実は興味深いものであり、さらに研究する価値がある。科学者は水がどのようにしてそこに存在するに至ったのか、実際どのようにして蓄積することができたのか明らかにしたいと考えている。それらを研究し、また科学者は他に水の存在がないか別のクレイターや太陽光が当たるエリアを観察する今後のSOFIAのミッションを通じて、月面での恒久的な駐留を確立する探検者たちによる水の使用の可能性を視野に入れている。

これは間違いなく画期的な発見であり、人間によるさらなる宇宙探検の未来に不可欠なものとなるだろう。そうした長期的な目標には、科学者が研究を行い、ゆくゆくは火星など別の目的地を目指すことができる科学基地を設置することが含まれる。水などその場にあるリソースの活用は目標をより早く、複雑な応急措置を要せずに実現できるかもしれない。水というのは、人間が生き延びるための基本的なものであるばかりでなく、ロケットを打ち上げるための燃料など月から送り出すミッションにとって必要不可欠なリソースでもある。

カテゴリー:宇宙
タグ:NASA

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(翻訳:Mizoguchi

Relativityの3DプリントフェアリングをロッキードがNASAの宇宙空間実験ミッションに採用

宇宙航空スタートアップのRelativity Spaceが初の政府との契約を獲得した。同社はNASAのTipping Point(ティッピング・ポイント)という高度、複雑なミッションを実施する上でRelativityの3Dプリンティングによるロケットフェアリングが最適のチョイスと判断した。

ミッションは、宇宙空間で十数種類の極低温液化ガスの取り扱いを実験するものだ。中でも液化水素は処理が非常に難しい物質として知られている。しかもこの実験は単一の衛星上で行われるため、メカニズムのデザインは非常に複雑となる。

液化ガス処理システム自体は、NASAのパートナーであるロッキードが設計する。しかし、当然ながらシステム開発にあたっては実際の打ち上げに用いられるロケットの開発者と緊密に協力する必要がある。

RelativityのファウンダーであるCEOのTim Ellis(ティム・エリス)氏はこの複雑なミッションを実施するロケットの製作には3Dプリンティングが最適だと説明した。

エリス氏は「予定されているペイロードに合わせて、カスタマイズされた特殊な形状のフェアリングを製作する必要があります。ペイロードへの適切なフィッティングも必要とされ、これも特別なものです。もちろん部外者が一見したところでは普通のロケットに見えるかもしれません」と述べた。

フェアリングというのはロケット先端のペイロード搭載部分を覆うカバーで、ペイロードに合わせて設計されねばならない。Tipping Pointのような実験では特に高度なカスタマイズが必要となる。10種類以上の低温液化ガスをロケットに搭載し、打ち上げ直前まで状態を確認し続けなければならないため、特殊なフェアリングを必要とする。これを従来の方法で製造すればコストの大幅上昇を招く。

エリス氏は「現在のロケットの製造マシンは60年前とほとんど変わっていません。据え置きタイプの巨大な機械で、見た目は壮観ですが、特定の目的のために設計されおり単一の製品しか作ることができません。製造過程はすべて手作業で1年から2年かかります」と現在の製造プロセスの問題点を指摘する。

しかし、Relativityはそうではないという。

「私たちの3Dプリンティングは、フェアリング全体を30日以内に出力します。製造過程はソフトウェアが制御するため、異なる形状の製品を製造する場合は制御ファイルを交換するだけでいいわけです。今回のミッション向けのフェアリングには数多くのカスタマイズが行われていますが、私たちのテクノロジーは柔軟性が高くすばやい適応が可能です。Tipping Pointプログラムはスタートしてからすでに3年経っていますが、このようなミッションでは打ち上げが近づけば近づくほど『最後の瞬間の変更』が頻繁になるのはよくあることです。3Dプリンティングならこのような変更にも即座に対応できます。従来のテクノロジーでは設計からやり直さねばなりません」とエリス氏は説明する。

Relativityは、ロッキードのような有名大企業と公開契約を結ぶことができたことに興奮している。こうした巨大企業は無数の政府契約を得ており、多数の衛星打ち上げに関わっている。宇宙産業では、こうした大企業と契約できることが非常に重要となる。いってみれば、相手の住所録に名前が載るだけでも大きなメリットだ。今回のような(月面探査とか有人宇宙飛行などと比べて)小規模なミッションは、Relativityスタートアップが能力を示す絶好のチャンスだ(もちろん多数の3Dプリンティング部品が打ち上げに利用されており注目に事欠いていない。しかし関心がさらに高まるのはメリットだ)。

プロジェクトが計画通りに進めば同社のフェアリングは2021年の後半に実際に宇宙に飛び出すことになる。「当社では数週間前から実際にフェアリングの出力を始めています」とエリス氏はコメントした。

NASAのTipping Pointプロジェクトによりロッキードは8970万ドル(約93億9000万円)の契約を獲得している。Tipping Pointというプロジェクト名のとおり、この実験は低温液化ガステクノロジーの商業利用の根本的な革新を目指している。有人月面探査やロボットアームには数十億ドル(数千億円)という巨額の資金が投じられているのに対してこのプロジェクトは比較的小規模だが、NASAにとってはある種のベンチャー投資なのだろう。

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カテゴリー:宇宙
タグ:Relativity SpaceNASALockheed Martin3Dプリント

画像クレジット:Relativity

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

NASAのOSIRIS-RExが小惑星ベンヌでの岩石サンプル採取に成功

【アップデート】探査機は着陸し、サンプル収集に成功した。OSIRIS-RExは現在、サンプルとともに小惑星を離れており、問題がなければすぐに地球への帰路につく予定だ。

NASAの探査機OSIRIS-RExが小惑星に着陸しようとしており、その様子がライブ放送される。探査機は米国時間10月20日の午後に回収作業を行う予定で、計画通りに進んだかどうかはもうまもなく判明する。

OSIRIS-REx(Origins Spectral Interpretation Resource Identification Security – Regolith Explorer)は2016年9月に打ち上げられ(未訳記事)、その目的地となる小惑星ベンヌに到着して以来、予定軌道に入るために注意深いマヌーバ操作が行われてきた。

本日のミッションでは探査機が小惑星の表面に短時間着陸し、岩石の一部を吸い上げる「タッチアンドゴー(TAG)」の集大成だ。サンプル回収が確認されると、数秒後に探査機は再び上空に向けてジェット噴射し、ベンヌを脱出して帰路につく。

画像クレジット:NASA

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ミッションの実際のライブ配信は行われないが、NASAはOSIRIS-RExのテレメトリから得られた経過のライブアニメーションと、下降する際に撮影された画像を提供する予定だ。

2019年には日本の小惑星探査機ことはやぶさ2が非常に似たミッションを実施したが、こちらでは投射物を地表に発射して表面を撹拌し、より多様なサンプルを得るというさらに複雑な(そしてクールな)作業が行われた。

NASAのライブ放送は太平洋夏時間の午後2時から始まり、タッチダウンイベントは1時間ほど後の3時12分に予定されている。Twitchのフィードですべての作業の経過が報告され、YouTubeチャンネルのNASA TVでもライブ配信が実施される。降下とサンプル回収の画像も撮影されるだろうが、それらは遅れて到着するだろうから(100万マイル遠方から多量のデータを送るのはひと苦労だ)、最新情報はNASAのフィードから入手して欲しい。

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タグ:NASA

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

NASAが極低温技術と月面のイノベーションについて斬新な14社のプロジェクトに助成金を交付

NASAが、宇宙技術を抜本的に変えるかもしれない技術を追究している1ダースあまりの企業と総額4億ドル近い「ティッピングポイント」契約(Tipping Point、転換点)を交わしたことを発表した。これらのプロジェクトは、極低温技術の宇宙内試験から月に建設する4G LTEネットワークに至るまで極めて多様だ。

NASAの補助事業や契約事業はとても多く、年間のどの時期でも少なくとも1つ以上の事業が申し込みを受け付けている。その中でもティッピングポイントは、ある程度の助成を必要としている商用の宇宙技術が対象だ。この事業の説明によると「ティッピングポイントで考慮される技術は、デモンストレーションへの投資がその技術を大きく成熟させ、商用化の機運を高め、その技術の政府と民間双方の応用を市場に導入するものである」という。

プロジェクトは複数年にわたる複数の中途目標のある事業だが、今年は極低温技術と月面技術の2つに限定された。数量は必ずしもその技術の開発費用の計算に含まれないが、しかし次の段階へ進むためには一定の量が必要と見なされる場合もある。以下が、今回の契約事業の概要だ。

極低温技術

  • Eta Space(イータ・スペース):完全な極低温酸素管理システムの宇宙内デモンストレーション、助成額2700万ドル(約28億4600万円)
  • Lockheed Martin(ロッキード・マーティン):液化水素の12種の極低温利用技術のデモンストレーション、助成額、助成額8970万ドル(約94億5500万円)
  • SpaceX:10トンの液体酸素をStarship宇宙船内の複数のタンク間で移送するフライトのデモンストレーション、助成額5320万ドル(約56億700万円)
  • ULA:ヴァルカン・セントールのロケット上段におけるスマート推力極低温システムのデモンストレーション、助成額8620万ドル(約90億8600万円)

月面のイノベーション

  • Alpha Space Test and Research Alliance:月面試験用の小規模な技術とサイエンスのプラットホームを開発、助成額2210万ドル(約23億3000万円)
  • Astrobotic:月面で使用する高速ワイヤレス充電システム「Mature」、助成額580万ドル(約6億1100万円)
  • Intuitive Machines:積載量1kg、航続距離2.4kmのホッパー用着陸船を開発、助成額4160万ドル(約約43億8500万円)
  • Masten Space Systems:月の夜やクレーター用の汎用の化学的熱、動力源をデモンストレーション、助成額280万ドル(約2億9500万円)
  • Masten Space Systems:自社開発のXogdor宇宙船の精密着地と危険回避のデモンストレーション(下降と着地部門の別途契約)、助成額1000万ドル(約10億500万円)
  • Nokia of America:月面通信のための初めての宇宙内LTEネットワークを実用展開、助成額1410万ドル(約14億8600万円)
  • pH Matter:月面でエネルギーを生産し保存する燃料電池のデモンストレーション、助成額340万ドル(約3億5800万円)
  • Precision Compustion:安価な酸素燃料スタックの進歩により推薬から電力を生成、助成額240万ドル(約2億5300万円)
  • Sierra Nevada:太陽エネルギーで月の表土から酸素を取り出すデバイスのデモンストレーション、助成額240万ドル(約2億5300万円)
  • SSL Robotics:月面と軌道、および地球の防衛用に利用できる軽量安価なロボットアームを開発、助成額870万ドル(約9億1700万円)
  • Teledyne Energy Systems:バッテリー寿命が1万時間以上の水素燃料電池による電力システムを開発、助成額280万ドル(約2億9500万円)

申請の手順と、NASAの関心領域については、ティッピングポイント案内ページに詳細が記載されている。

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カテゴリー:宇宙
画像クレジット: NASA

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ソユーズ宇宙船が超高速の約3時間で国際宇宙ステーションにドッキング成功

一般的に、宇宙飛行士がロケットで国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられたあと、ISSにドッキングするまでには少し時間がかかる。これは、宇宙飛行士が地球から離陸するまでの軌道と、ISSの離陸地点の相対的な軌道に関係している。しかし、米国時間10月14日打ち上げられた第64次長期滞在クルーは、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から地球を出発、約3時間後にISSへのドッキングに成功した。

NASAのKate Rubins(ケイト・ルービンズ)宇宙飛行士、ロシアのSergey Ryzhikov(セルゲイ・リジコフ)宇宙飛行士、Sergey Kud-Sverchkov(セルゲイ・クド・スベルチコフ)宇宙飛行士を乗せたソユーズ宇宙船は、米国東部夏時間10月14日午前2時前(日本時間10月14日午後3時前)に打ち上げられ、ISSとドッキングしたのは米国東部標準時午前4時48分(日本時間10月14日午後5時48分)で、所要時間は3時間2分。カプセルとステーションの間のハッチが開いたのは米国東部夏時間時午前7時7分(日本時間10月14日午後8時7分)で、3人の新しいISSクルーの運用任務が正式にスタートした。偶然にも、この日はルービンズ氏の誕生日でもある。

今回のドッキングの早さは、ISSへの最後の有人打ち上げである5月のNASAのDemo-2ミッションが、フロリダから打ち上げられたあと、丸1日後にISSにドッキングしたことと比べるとよくわかる。通常、クルーカプセルの速度と高度をISSと一致させるには、もう少し軌道を周回する必要があるが、今回の場合は地球を2周しただけの超高速で宇宙船を正しい位置にドッキングさせるタイミングと条件がそろっていた。

現在、ISSには Anatoly Ivanishin(アナトリー・イヴァニシン)宇宙飛行士とIvan Vagner(イワン・ヴァグナー)宇宙飛行士のほか、すでにISSに滞在していたNASAのChristopher Cassidy(クリストファー・キャシディ)宇宙飛行士も含め、6人のクルーが常駐している。

カテゴリー:宇宙
タグ:NASA、ISS

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(翻訳:TechCrunch Japan)

英国拠点のスタートアップSpacebitがNASAの商業月探査機プログラムで2度目のペイロード輸送を獲得

英国を拠点とするロボットローバーのスタートアップであるSpacebit(スペースビット)が、月への2回目のペイロード輸送の権利を獲得した。NASAの商業向け月輸送サービス(Commercial Lunar Payload Services、CLPS)プログラムの一環として、Intuitive Machinesが2021年に月面に送ることを計画している着陸船「Nova-C」に搭載されることになる。

Spacebitはすでに、2021年7月にVulcan Centaurロケットを使って月への打ち上げが予定されているAstrobotic Peregrine着陸機で月にペイロードを輸送する権利も持っている。これは、2021年10月に予定されているSpaceXのFalcon 9を使ったIntuitive Machinesの着陸機の打ち上げに続くものとなる。

同社の4本足歩行ローバーのASAGUMO(あさぐも)は、最初のCLPSミッションで飛行することになった。NASAは、最初のCLPSミッションを、アルテミス乗組員による月面ミッションに先立って、民間の貨物と一緒に実験やペイロードを月に届けるための商業的パートナーを調達するために立ち上げている。

今回発表された2回目のNova-C着陸機の打ち上げに向けて、SpacebitはNASAの小型科学モジュールを搭載する車輪付きローバーを準備している。この車輪付き探査車と歩行用探査車はどちらも、Artemis(アルテミス)計画を支援する目的で、月面で利用可能な資源の種類を評価に役立つように設計されている。

これによりSpacebitは、ミッションの主要な目的であるレゴリス(他の惑星の土壌に相当)の構成を評価する機会を何度も提供可能になる。また、ローバーのデザインを変えることで、どちらが任務に適しているかをよりよく評価できるようになる。4本脚のデザインは、歩行型ローバーが凹凸のある表面にも対応できるようにすることを目的としており、溶岩流のチューブなど自然のシェルターや将来の月の生息地創出に適した洞窟のようなエリアを探索することも可能だ。

カテゴリー:宇宙
タグ:SpacebitNASAイギリス

画像クレジット:Intuitive Machines

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(翻訳:TechCrunch Japan)

NASAが経済効果を示す報告書を提出、経済的影響は6.8兆円と31.2万人の雇用

米航空宇宙局(NASA)が、連邦政府からの予算削減を予想して、初めて連邦政府全体の経済報告書を発表した。NASAが影響力を持っていることは誰もが知っていたが、2019年度には約640億ドル(約6兆7600億円)と30万人以上の雇用に相当する影響力があることが明らかになった。

2670ページにおよぶ報告書には、NASAが国にとってどれだけ価値のある機関であるか、それがいかに経済への投資であるかを示す内容になっている。一部の人が言うように、私たちがお金を投げ込んで科学を引っ張り出すような穴ではないことは明らかだ。主なポイントは次のとおりだ。

  • NASA自身は1万8000人以上の公務員を雇用しており、それに加えて17種類の「追加的な仕事」が正社員に提供されており、合計で約31万2000件の仕事がある。
  • NASAは年間約240億ドル(約2兆5300億円)の労働所得と643億ドル(約6兆8000億円)の総経済生産を支えている。
  • 69億ドル(約7300億円)の追加税収は、NASAの仕事によるものである。
  • この全体的な効果の約22%は、10年ほど前から計画されていた「Moon to Mars」(月から火星へ)プログラムによるもの。
  • NASAのMoon to Marsプログラムは、全体の雇用への影響の2.4%しか占めていないが、関連する調達がその約20%を占めている(言い換えれば、同プログラムは請負業者に大きく重点を置いている)。

「追加的な仕事」 は広く解釈されがちがだが、必ずしもそうではない。NASAの関係者によると、これは70年にさかのぼる常識的な内容だ。NASAの人件費や調達予算は基本的には1つだが、一般的には物品やサービスに対する需要の増加や、企業、消費者、地方自治体による支出の増加につながる可能性がある。そのため、NASAの請負業者が500万ドル(約5億2800万円)相当の複合材の仕事をしていると、同市の物流、ビジネスサービス、食料、その他の日常的なニーズにも需要が生まれ、おそらくNASAが実際に費やした金額の2倍にもなる。

報告書では、複合材が直接的、間接的に支えている数千もの産業について、驚くほど詳細に説明されている。例えば、全体493ページの付録の138ページには、NASAが板金製造業で66社の雇用を支援しており、労働力として約400万ドル(約4億2200万円)の価値があり、それ自体が約600万ドル(約6億3300万円)の価値をもたらし、合計で約1400万ドル(約14億8000万円)のプラスの経済効果を生み出していることが書かれている。金属加工構造物の91社の雇用、ヘビーゲージ金属タンク製造の13社の雇用、カトラリー、調理器具、鍋、フライパン製造の7社の雇用など何ページにもわたって雇用関連の情報がある。

このようなつながりは、ときにはやや希薄なものに思える。NASAはどのようにして小型武器の製造を支援し、400万ドルの経済的影響を生み出し、あるいはトルティーヤ産業を同程度に支援しているのだろうか?これらは、NASAのプロジェクトが町に存在することの間接的な影響として推定されているようだ。主要な研究センターは、多くのタコトラック(キッチンカー)を受け入れることができる。

しかし、最終的なイメージは十分に単純です。NASAは私たちの経済にとって巨大な力であり、宇宙を探索し理解するという「価値」を考慮に入れなくても、その投資は何倍にもなって報われている。

また、州別に分類されているので、議員が納得のいく説明が必要な場合にはNASAの予算を有権者に正当化するのに便利だ。何十億ドルもの資金の一部をPPE(個人防護具)や新型コロナウイルスの感染蔓延対策に使うことができれば、すぐには実用的な効果が得られない研究やプログラムと考える人もいるかもしれないが、その場合には政府機関が単なる経費以上のものであることを示すことが重要となる。

画像クレジット:imaginima / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

カーネギーメロン大のロボット探査車MoonRangerが2022年に月面の水氷探索に初挑戦、拠点設置に備える

カーネギーメロン大学とスピンオフ宇宙スタートアップのAstroboticは、月面の水を探すためのロボット探査車を開発している。この小さなロボットは、重要な予備設計のレビューに合格し、2022年に行われるその着任ミッションに一歩近づいている。MoonRangerと名付けられた探査車は、将来の人間による月探査を支えるにに十分な量の氷が埋まっているかを調査する最初のロボット調査官となることを目指している。

VIPERの目標は、月の地表近くに存在する水氷を探すことで、それにより2024年に予定されている人間の月着陸に備える。これはNASAと国際的な宇宙コミュニティのパートナーたちとの共同プロジェクトで、私たちの大きな自然衛星の上に、人間が常駐する恒久的な研究所を作る。

MoonRangerは、スケジュールどおりに進めば最初の探査機になるかもしれないが、2022年12月の月面着陸を目指すゴルフカートサイズのロボット探査車である「VIPER」と呼ばれるNASA独自の水氷探査機との競争になるだろう。VIPERの目的は、2024年に計画された月面着陸のための準備で、月の地表近くに存在する水氷を探すことだ。これをきっかけにNASAと国際宇宙コミュニティのパートナーたちは、共同プロジェクトで、大きな自然衛星である月面に科学と研究の拠点を恒久的に設置しようとしている。

VIPERと同様に、MoonRangerも月の南極点を目指しており、NASAのミッションのための一種の先遣隊となるだろう。理想的には、NASAの商用月面運送サービス(CLPS)プログラムの一環としてMasten Space Systemsの月着陸船XL-1で送り込まれるMoonRangerは、一定量の水氷の存在を確認し、そのやや後に到着するVIPERがドリルなどを使って本格的な調査を行う。

MoonRangerはVIPERよりもはるかに小さく、スーツケース程度の大きさだが、これまでの宇宙探査車の中では前代未聞の速度で移動する能力がある。カーネギーメロン大学のロボット探査車は、1日で1000mの距離を探査することが可能だ。小さいため、リレー方式で地球に通信を送る。MoonRangerはまずMastenの着陸船に送信し、その着陸船が持つさらに高出力のアレイアンテナを使って地上の科学者たちに中継を行う。

関連記事:NASAが月の南極の地表下で結氷水を探すVIPER探査車を2022年に打ち上げ

カテゴリー:宇宙

タグ:カーネギーメロン大学 Astrobotic MoonRanger NASA

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

NASAがBlue Origin宇宙船ミッションで月と火星用の精密自動着陸システムをテスト

米航空宇宙局(NASA)は、Blue Originの再利用可能な準軌道ロケット「New Shepard」(ニューシェパード)のミッションで、月や火星の厳しい地形で使用するために設計された新しい精密着陸システムを初めてテストする予定だ。安全で正確な着陸、統合された機能の進化を目指すSPLICEシステムは、多数のレーザーと光学式カメラ、コンピューターで構成されており、センサーが収集したすべてのデータを高度なアルゴリズムを用いて処理し、潜在的な危険を特定し、飛行中に着陸パラメータを調整して安全な接地を確保する。

SPLICEは、4つの主要なサブシステムのうち3つ実戦テストをNew Shepardのミッションで実施する。AmazonのCEOであるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が創業したBlue Originは、通常は宇宙との端まで旅をした後、第1段階のブースターを地球に戻すが、今回のSPLICEのテストではNASAの自動着陸技術が月や火星の地表に接近するときと同じように、船上で動作することになる。テスト要素は地形相対航法、ドップラーレーダー、SPLICEの降下・着陸コンピュータが含まる。4つ目の主要なシステムであるLidar(ライダー、光による検知と測距)ベースのハザード検出は、将来の計画飛行でテストされる。

現在NASAは、火星に向かうPerseverance(パァーサァヴィアラァンス)ローバーを含む、ほかの惑星の地表にあるロボット探査機のためにすでに自動着陸を使用している。しかし、安全な着陸を確実にするには、障害物のない広大な土地で潜在的な危険がない着陸地点を選ぶことが重要だ。既存のシステムは、いくつかの調整が可能だが制限も多い。

SPLICEは、より正確な着陸を可能にするように設計されており、より近くの危険に対応できるようになっている。これにより、月や火星についての知識や理解を深めるられると期待される。

前述したLiDARシステムは、今回のSPLICEテストの重要な新要素だ。LiDARが火星や月の地形でどの程度の性能を発揮するのか詳細にはわかっていない。それでもNASAは、表面マッピングや特徴検出のためのレーダーベースの方法よりもはるかに優れた精度を提供すると確信している。

関連記事:Blue Originの有人月面探査船開発オールスターチームが宇宙空間および月面で要求されるテストに成功

カテゴリー:宇宙

タグ:NASA Blue Origin New Shepard

画像クレジット:NASA

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(翻訳:TechCrunch Japan)

国際宇宙ステーションへのSpaceXの旅を競うリアリティ番組が制作中、勝者にはDragon Crew宇宙船の座席が贈られる

米オンラインメディアのDeadlineが「2023年の国際宇宙ステーション(ISS)への旅を大賞にするリアリティTVコンテスト番組が制作中」(Deadline記事)と報じている。「Space Hero」(スペースヒーロー)と呼ばれるこの番組の背後にある制作会社は、2023年に国際宇宙ステーションへの旅をするために設定されたSpaceXのDragon Crew宇宙船の座席を予約しているそうだ。そのレポートによると「宇宙探査への深い愛を共有するあらゆる背景を持つ日常の人々」の間での競争で勝者となった人にその座席を報酬にする予定だという。

Deadlineによると、この競争は肉体的な課題だけでなく、パズルや問題解決の課題、感情的に挑戦的なシナリオなどを含む、一種の宇宙飛行士の訓練プログラムになるという。これは、プロデューサーが現在計画しているライブエピソードにつながるもので、最終的に誰が勝つかについての全世界の視聴者の投票をフィーチャーしたものになるだろう。この番組には、勝者のISSへの旅の記録も含まれており、打ち上げや10日間の宇宙ステーション滞在、帰還と着陸を含む。

これらすべてのピースをまとめるために、制作チームは民間の宇宙旅行サービスプロバイダーであり、ミッションオペレーターでもあるAxiom SpaceやNASAと協力しており、この予定されている番組にSTEM教育の要素に関して何ができるかを協議しているとのことだ。

Deadlineによると、孤島や密林、荒野などの僻地を舞台にした生き残りリアリティ番組「Survivor」(サバイバー)の生みの親でリアリティ業界の巨人であるMark Burnett(マーク・バーネット)氏は、以前にも宇宙への旅を主な構成要素とするリアリティ番組の制作を何度も試みたことがあるという。そのような試みの1つである「Space Race」(スペースレース)というNBCベースの番組は、Richard Branson(リチャード・ブランソン)氏との提携でVirgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)に焦点を当てて制作されたが、2015年に同社の致命的なテスト事故を受けて終了している。

また、宇宙ステーションをロケ地にした映画の制作も計画されており、Tom Cruise(トム・クルーズ)が主演を務めている。NASAは、低地球軌道と国際宇宙ステーションの商業化の増加を歓迎すると繰り返し述べてきた。また、米国を拠点とする宇宙飛行士ロケットのために、SpaceXのような民間のパートナーを探している。

画像クレジット:NASA

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Blue Originの有人月面探査船開発オールスターチームが重要なテストに成功

Blue OriginとパートナーであるLockheed Martin(ロッキード・マーティン)、Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)、DraperはNASAの有人月探査船を開発するメンバーに選定されている。Blue Originが主導するこの「オールスターチーム」は2024年までにHLS(Human Landing System )と呼ばれる月面に宇宙飛行士を送り届け地球に帰還させるシステムを開発中だ。

Blue Originはオールスターチームを代表して「宇宙空間および月面で利用されるすべての機器に要求される基準に関するテストに成功した」と発表した(Blue Originリリース)。

これは、数千のアイテムがNASAのチェックリストをクリアした極めて重要なマイルストーンだ。有人月面探査の実現に向けて大きな一歩を踏み出したことになる。NASAはナショナルチームが提案した多数の個別要素について設計、性能基準などを承認しているが、今後はシステム全体のレビューに入る。

ただしBlue Originとそのパートナーはゼロから設計を始めたわけではない。Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が創立した宇宙企業であるBlue Originにとって、この分野で長い経験を持つロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマン、Draperをパートナーにしたことの利点がここにあるわけだ。この月探査システムは既存システムの進化形であり、ロッキード・マーティンはNASAの再利用可能宇宙船開発であるアルテミス計画に参加しており、Orion計画においても宇宙飛行士を月に往復させるシステムの開発の一端を担っている。

HLSはBlue Originが開発する月着陸船、ロッキード・マーティンによる月面から上昇するためのシステム、ノースロップ・グラマンによる月面着陸の最終段階を制御する軌道遷移システムによって構成される。

関連記事:Blue Origin主導の開発チームが有人月着陸船の原寸大エンジニアリングモックをNASAに納入

カテゴリー:宇宙

タグ:Blue Origin NASA

画像クレジット:Blue Origin

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

NASAが「月の石」採取を民間企業に依頼、地球への持ち帰りは不要

NASA(米国航空宇宙局)は月面表土の標本を民間企業から購入したがっている。米国時間9月10日のブログに、Jim Bridenstine(ジム・ブライデンスタイン)長官が書いた。これは2024年までに再び人類を月に送り、現地で永続的な人間による研究を可能にするというNASAの大きな野望の一環だ。NASAは月面の「任意の場所」から少量の石と土を採取し、採取のプロセスと集めた標本の写真を撮影する提案をするよう、民間宇宙企業に依頼した。

この提案書は、民間企業に標本の採取だけを求めていて、標本を調査のために地球に持ち帰る必要はない。必要なのは、集めた標本をNASAに、月面の「現場」で手渡すことであり、はるばる地球まで送り届けるよりもはるかに難易度が低い。採取方法の詳細はNASAが「後日」発表する。

いくつかの規則と仕様に注意が必要だ。NASAは標本の採取を2024年までに行うこと、および所有権の移譲を求めている。また、これは米国の民間宇宙会社だけではなく全世界の企業が対象で、NASAが2社以上を採用する可能性もある。支払いに関して、選ばれた企業は契約金額の10%を選出時に受け取り、収集機器の打ち上げ時にさらに10%、標本が収集され、手渡された時に残りの80%が支払われる。

地球外資源収集に取り組んでいる企業はいくつかあるので、この募集には興味深い応募者がでてくるかもしれない。ちなみにこれは、月面着陸船に実験装置を輸送するNASAの商業月面輸送サービス・プログラム(CLPS)とは別プロジェクトだが、CLPSのために開発中の着陸船や月面探査ロボットを使って月の表土を集めようと考えている企業やスタートアップもあるにちがいない。

画像クレジット:iSpace

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook