グーグル検索で映画やテレビ番組を調べると個人化されたお勧めが出る

これからはGoogle(グーグル)の検索が、次のお楽しみを見つける手助けをしてくれる。同社の米国時間9月5日朝の発表によると、お勧め作品を個人化するその新しい機能は、テレビ番組とムービーの両方を対象とし、そのコンテンツを見られる場所を教える。

今でもGoogleのウェブ検索には、テレビ番組や映画に関する情報のありかを教える機能があるが、今回はその拡張だ。

すでにGoogle検索でテレビ番組や映画のタイトルを検索すると、検索結果の上部に「Knowledge Panel」(知識パネル)というボックスが出てその概要や格付け、レビュー、キャストなどを見られた。そして2017年の春には、それらの作品がストリーミングされているところや、購入できるところを教えてくれるようになった。

でも今度のお勧め機能は、特に見たいものが決まってないユーザーが、検索欄に「面白いテレビ番組」などとタイプするユーザーが対象だ。それから「Top picks for you」(お勧め作品集)のカルーセルでスタートボタンを押し、お気に入りのテレビ番組や映画を格付けすると、Googleはあなたの好みを理解する。

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また、今自分が会員になっているサブスクリプションを指定すると、お勧めをさらにカスタマイズできる。それらは、Netflix、Hulu、HBO GO、HBO NOW、Prime Video、Showtime、Showtime Anytime、CBS All Access、Starzなどなどのサブスクリプションサービスだ。

米国の場合は、ケーブルテレビや衛星放送のサブスクリプションも指定できる。また番組や映画をiTunesやPrime Video、Google Play Movies & TV、そしてVuduなどのマーケットプレースや、ABC、Freeform、Lifetime、CBS、Comedy Central、A&E、Historyなどのネットワークアプリでレンタル、購入、または無料ストリーミングできることもわかる。

各作品の格付け評価は、デートアプリのTinderみたいにスワイプで行う。左スワイプは「好き」、右なら「嫌い」だ。どちらも指定しなかったら、知らないとか、意見があるなどの意味になる。

そうやってGoogleにあなたの好みに関するデータを与えたら、次の検索からは自分の好みに合ったお勧めが提供される。

Googleは「この情報はお勧め機能だけが利用し、広告主に渡されることはない。あくまでも人びとが求める情報を提供することが、Googleの究極の目標である」とコメントしている。

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さらにまた、「80年代のホラー映画」とか「登山に関する冒険アドベンチャー」といった具体的なリクエストもできる。内容はわかっているけど題名を思い出せない映画を、ばっちり見られるだろう。

検索の結果は最初は提案作品のリストだが、どれかを指定すると、それをどこで見られるか買えるかなどが分かる。

映画やテレビ番組を見つけるためにGoogle検索を利用する人がとても多いことを、同社は検索の上位項目のデータからよく理解している。今度から同社は、各個人の好みまで知ることになる。

この新しいお勧め機能は、米国のモバイルユーザーを皮切りに本日から提供される。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

YouTubeの「勝手な推薦ビデオ」の推薦理由がややわかるようになった

【抄訳】
YouTubeは米国時間6月27日、ユーザーの「ホーム」ページや「次の動画」の推薦リストに現れるビデオを、ユーザー自身がもっとコントロールできるようにするための一連の変更を発表した。それらのビデオは、YouTubeのアルゴリズムが勝手に決めているものだ。YouTubeはまた、それらの推薦ビデオがなぜどうやって決まったのかをユーザーが理解できるようにする、と言っている。つまり、YouTubeのアルゴリズムの内部を見せると言うのだ。

新しい機能として、「ホーム」ページや「次の動画」に登場する推薦ビデオにどんなトピックが関連しているのか、これまでのどんなビデオが関連しているのかがわかるようになる。YouTubeアプリはこれからは、今見ているビデオに関連しているビデオや、ユーザーがウォッチしているチャネルのビデオなど、関心があるとYouTubeが判断したビデオの根拠になっている、個人化された提案を表示し、ユーザーがそれらを見られるようにする。

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この機能はAndroidのYouTubeアプリに英語でサインインしているユーザーにまず提供され、iOSやデスクトップ、そしてほかの言語は、もうじきサポートされるそうだ。

YouTubeの提案がいつものように的外れなら、これからは一連のコントロールにアクセスして、特定のチャネルからの提案をしないよう指示できる。

そのコントロールは、「ホーム」ページや「次の動画」のビデオの隣にある、点が3つのメニューから利用できる。そこで、推薦してほしくないチャネルを指定する。すると次回からは、そのチャネルのビデオが表示されなくなる。

しかし推薦を禁じたチャネルへのサブスクリプション(入会)や検索、そのチャネルのページへの直接の訪問などはできる。YouTubeからの勝手な推薦がないだけで、チャネルの利用方法は前とまったく変らない。そこのビデオがトレンドのタブに出ることもある。

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この機能は全世界で利用でき、YouTubeのAndroidアプリに次いで今日からはiOSでも利用可能、デスクトップももうすぐだ。

しかし一番面白いのは、YouTubeがそのアルゴリズムの仕組みをユーザーに少し見せてくれることだ。これまでユーザは、なんでこのビデオが自分に推薦されるのか、まったく理解できないこともあった。今度の新しい機能で、そのビデオがリストに載る理由が詳しくわかる。ビデオの提案の下に、それを選んだ理由が表示される。

YouTubeの発表によるとたとえば、そのユーザーが一度も訪れたことのないチャネルのビデオでも、「関心が共通するほかのユーザーが好きなビデオなら推薦する」というように。「我々の目標は、ビデオを『ホーム』ページで紹介する理由を説明して、ユーザーが気に入るかもしれない新しいチャネルを見つけるお手伝いをする」ことだそうだ。

例えば、その説明は「あなたのお気に入りのチャネルを見ているビューワーが、そのビデオの推薦をしているチャネルも見ている」、と言うかもしれない。YouTubeのアルゴリズムは本当はもっと複雑だが、この「お気に入りの連鎖」は、比較的単純な方だ。

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YouTubeなどのソーシャルメディアは、プラットホームの管理について政府の規制当局からも圧力を受けている。プライバシーとセキュリティの問題だけでなくヘイトスピーチや偽情報の拡散などでプラットホームは、不透明なアルゴリズムでユーザーに見せるものを決めていることを批判されている。

【後略】

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Instagramのフィードに「おすすめの投稿」表示へ

InstagramのフィードにはRecommended for You〔あなたへおすすめ〕が表示されるようになる。今月初めInstagramがこの機能をテストしていることが報告されていたが、特に大掛かりな発表もなしに本番運用となったようだ。Instagramヘルプセンターの記事〔日本語未訳〕によれば、「おすすめ」はユーザーがフォローしている相手につけた「いいね!」の状況をベースに選択されるとのこと。

「あなたへのおすすめ」ははっきりそのように表示されるので、自分がフォローしている相手の投稿と紛れることはない。このセクションには3本から5本の投稿がふくまれるという。

Instagramが「おすすめ」を表示する試みはこれが初めてではない。しかしたとえば「おすすめの動画」の場合、ユーザーは「検索」セクションに出向く必要があった。ユーザー側で何もしいなのにホームフィードに挿入されるわけではない。フォローしている相手のセクションに飛べば、友達がどんな投稿に「いいね!」しているか知ることもできる。

しかしホームフィードに「おすすめ」をプッシュしてくるというのはInstagramのユーザー体験にとって大きな変更だ。当初、投稿時間ベースでフィードが表示されていたのをアルゴリズムによる表示に変えたことや、広告をプッシュ表示し始めたことに続くメジャーアップデートといえるかもしれない。

ユーザーがホームフィードをスクロールしていくと、直接フォローしている相手の投稿と広告に加えて「おすすめ」セクションも見ることになる。直接フォローの相手以外の広いネットワークからの投稿が表示されるというのはFacebookに追加された「発見フィード」によく似ている。

今回のアップデートはユーザーが直接フォローしている相手以外にソーシャルネットワークを拡大しようとする別の試みに引き続いて行われた。今月初めにInstagramはハッシュタグをフォローする機能を追加した〔本人のページを開き「フォロー中」をクリック〕。つまりユーザーは特定のアカウントをフォローするのではなく、関心を持つテーマをフォローすることができるようになった。

しかし「ハッシュタグのフォロー」はオプトインであり、ユーザー自身が明示的にあるハッシュタグをフォローするのでなければホームフィードに表示されることはんばい。ところが今回のホームフィードへの「おすすめ」の表示は無効にする方法がない。

Instagramのヘルプ記事には「おすすめ」セクションを一時的に非表示にする方法が説明されている。投稿上部の「…」メニューを開き、 “Hide”をタップすればよい。

しかし「おすすめ」は友達の投稿を排除して表示されれるわけではないというのはグッドニュースだ。 Instagramの広報担当はTechCrunch.の問い合わせに対してこの機能が一般公開されたことを確認すると同時に、「おすすめセクションはユーザーがフォローしている相手の投稿を表示し終わった後に表示される」と説明してくれた。

しかしそうであっても一部のユーザーにとっては新機能は評判が悪い。以前の「時間順」表示に戻すことを望んでいるユーザーもいる。

ノー、Instagramのフィードに「おすすめ」を表示しないでもらいたい。誰かをフォローするのはそうする理由があってのこと。

Instagramによると新機能はiOS、Android双方で用意されており、現在順次公開中だという。ただしInstagramでは全ユーザーに公開が完了する日時については明らかにしなかった。

画像: Jaap Arriens/NurPhoto/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Pinterest、利用者獲得のきっかけとして「Pinterest For Teachers」のハブサイトを提供開始

Pinterestが、特定のジャンルに応じた「ハブ」サイトを作成・運営するためのの実験として、「Pinterest for Teachers」を立ち上げた。URLもそのままpinterest.com/teachersとなる。もちろん9月からの新学期を意識してタイミングをあわせたものだ。Pinterest側も、他の関心分野についてもハブ化を推進する意味があるかどうかをテストする意味もあるのだと述べている。

この教師向けのハブサイトは数週間前に立ち上げられた。公式アナウンスやプロモーション以前に1300人が利用を開始したのだそうだ。8月13日のPinterestブログの記事により、公式デビューを果たしたと考えて良いのだろう。

ちなみに、このハブサイトを開設するにあたり、Edutopiaの協力も仰いだとのこと。Edutopiaというのは教育者向けのオンラインリソースを集めたサイトだ。ハブサイトには開設時点で19のボードがあり、プレスクールないしエレメンタリースクール(K-6)の教師向けのボードもある。またアート、科学、算数などといった科目毎のボードや、教室の装飾方法やおすすめブログなどを集めたボードもある。それぞれのボードのメンテナンスは、教職についているPinterestユーザーによって行われる。管理者のほとんどは、自前の教育関連サイトやブログも運営しているようだ。Pinterestによれば、この教師用ハブは、分野についても対象学年についても拡大していきたいと考えているとのこと。

分野別ハブ構築の様子をみるのに、まず教師用ハブの構築からスタートしたのは、ちょうど新学期間近の季節だからというだけではない。Pinterestの利用者には、Pinterestのサービスを利用して教育関連ツールや各種TIPS、教育プラン、図画工作素材などの情報交換を行っている教師たちがたくさんいるのだ。Edutopiaも、Pinterestは教師たちの情報交換の場所としてトップ5に入るサービスであると述べている。その言葉を裏付けるように、教育関連pin数は日々50万以上にのぼるのだそうだ。

尚、今回アナウンスされたハブサイト化への動きも、一連のコンテンツ・レコメンデーション機能のひとつとして理解することができる。6月以来、Pinterestはさまざまなレコメンド機能を実装しつつある。また、それにあわせてオプトアウト(do not track)のための仕組みも提供し始めている。サービス全体を「パーソナライズ」しようとする動きとしてとらえることができよう。こうした機能はモバイルアプリケーションでも実装されてきている。

もちろん、「Pinterest for Teachers」ハブがすなわち「パーソナライズ」の動きとイコールであるわけではない。ただ、「パーソナライズ」した情報を提供するための「きっかけ」としてハブを機能させたいと考えているわけだ。どのようなサービスなのだろうとアクセスしてきた人を受け入れるのがハブの役割のひとつだ。アクセスしてきた人の中には、誰をフォローしてどのようなページを見れば良いのかとレコメンドを欲しがる人もいるだろうし、また気の向くままにページを見て回りたいという人もいるだろう。そうした利用者のとっかかりとしてハブサイトを提供することにより(ハブサイトを見て回るだけならばアカウント登録も必要ない)、ちょっと訪問してみただけという利用者にも、サービスを一層深く利用してもらえるきっかけになればと考えているわけだ。

ハブを提供するという考えがうまくいくのかどうか、Pinterestは実験をしているところだ。pin数がどうこうというのではなく、エンゲージメントの具合やフィードバックの様子、ブログ記事への反応、あるいはFacebookページへの投稿などを総合して判断したい考えだ。

他ジャンルのハブについては、まだ何のアナウンスもない。しかしグルメ、ファッション、デザイン、テクノロジー、およびアウトドアといったジャンルに興味のある利用者は非常に多い模様だ。ハブ化というアイデアがうまくいきそうだとなれば、きっとそうしたジャンルでハブサイトを提供してくるに違いない。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebookのグラフ検索がGoogleに追いつくには課題山積―精度の向上とサードパーティーのデータへのアクセスが必須

今日(米国時間7/8)、Facebookはアメリカで英語版のグラフ検索の一般公開を開始した。実際にこのサービスを利用してみると、Facebookから構想が発表された当初には予想されなかったような問題が表面化している。

現在、Facebookサイト内の検索はユーザー、投稿された写真、場所、施設などをより適切に発見させることを対象としている。 しかしこのグラフ検索が機能するためには、たとえばレストランの推薦やお気に入りの音楽アルバムなどのユーザーデータを利用することが必要だ。

一言でいえば、グラフ検索はさらに広範囲なユーザー・データへのアクセスを必要とする。ところがPRISMスキャンダルで、NSAがFacebook、Google、Yahoo、Microsoftその他のサイトから情報を得ていたことが明らかになり、ユーザーの不安が増している。

Facebook自身のデータだけでは十分ではない

現在のグラフ検索の核心をなす検索エンジンは、Facebookユーザーが友だち、友だちの友だちと共有し、あるいは一般に公開しているデータを対象としている。この中には居住地域、訪問した場所、位置情報タグのついた写真、「いいね!」したFacebookページなどの情報が含まれる。

残念ながら、Facebookの「いいね!」データは、特に企業のページに対する「いいね!」はユーザーが本当に推薦していることを意味しない。 「汚い「いいね!」(dirty likes)と呼ばれたりするが、企業はFacebookページでファンを増やすためにあの手この手でキャンペーンを仕掛けて「いいね!」をかき集める。「いいね!」を押すと懸賞に応募できたり、特別なコンテンツが見られたり、割引クーポンが入手できたりするなどの仕掛けが頻繁に使われている。 こうして集めた「いいね!」は本来の意味からはかけ離れたものが大部分だ。

これに加えて、ユーザーは定期的にアップデートを受け取るために仕方なく「いいね!」をする場合がある。たとえば近所の生鮮食品店やショッピングモール、子供の通う学校などだ。実際に意見を聞いてみれば別に推薦しているわけではないということもよくある。また「いいね!」を押さない主義のユーザーもいるし、Facebookにページが作られていない企業のプロダクトを強く推薦するユーザーもいる。

つまりFacebookの「いいね!」は、検索エンジンが関連性を判定する情報、検索用語でいう「シグナル」として利用できる。しかしこれ単独ではユーザーが「いいね!」の対象を推薦していると判断する材料にはできない。

Facebookはユーザーがレストラン、店舗、施設などにチェックインしたときに残すレビューも利用しようとしてしている。しかしレストランやホテル、観光地などのユーザー・レビューの分野ではFacebookよりはるかに知名度が高く、膨大なデータを抱える専門サイトがいくつも存在する。だからグラフ検索の精度を高めるためにはFacebookはユーザーがサードパーティーのサービスで共有した情報にもアクセスする必要がある。しかしFacebookはこの点では将来どういう連携策を取るつもりなのか、スケジュールを含めて明らかにしていない。

Facebookはさらにユーザーデータを必要とする

アメリカの英語版Facebookユーザーは今日から新しい検索インタフェースが利用できる(全員に公開されるまでには数週間かかるもよう)。さて、そこでユーザーはまず何を検索するだろう? ある会社に友だちが働いているかどうか、近く訪問する予定の都市に友だちがいるかどうかを調べるかもしれない。あるいは「パリの写真」を検索して友だちの目でパリ観光を楽しもうとするかもしれない。

しかし長期的な視野で考えると、Facebookはグラフ検索をGoogle検索の代わりとして使わせ、Facebookへのトラフィックと滞在時間を大きく増加させたいだろう。前述のようにFacebokkは今後ローカル・レビューやSpotifyのような音楽ストリーミングなどサードパーティーのサービスと提携して検索対象のデータを拡大する計画だ。

今年中にはグラフ検索をモバイル化すると同時に、ユーザーの近況アプデートのテキストを解析して場所や友だちとの関係に関する情報をさらに詳しく収集し、推薦情報を得られるようにするという。

プライバシーに関する懸念

PRISMスキャンダルが暴露される以前は、 「いいね!」やチェンクイン、レビュー投稿などの情報をベースにしたグラフ検索は、Google検索に代わって、それまで個々のユーザーのソーシャルグラフ中に囲い込まれていたデータを広く共有し、役立てることができる素晴らしいツールになるという楽観的な見方が強かった。しかし現在ではユーザーはFacebookの主張する「もっと透明でもっと結び付けられた世界」に対して懐疑的になっている。グラフ検索はもちろんユーザーのプライバシー設定を尊重する仕組みになっているが、ユーザー情報の共有の拡大を目指していることには変わりがない。行き過ぎたソーシャル化への懸念とゆり戻しが起きている現在、ユーザーの関心は情報の共有範囲を狭め、匿名性を拡大する方向に向いている。これはFacebookを含むさまざまなソーシャル・サービスにとって逆風だ。

Facebookはグラフ検索を広告プラットフォームに利用する計画なので、PRISMスキャンダル以後の懐疑的な空気の中で、個人情報を検索エンジンに入れることに対するユーザーの警戒心を解くためにさらに努力する必要があるだろう。その点からも、Spotifyで聞いている曲とかひいきの寿司レストランといった公開することに抵抗の少ないサードパーティー・サービスの情報にアクセスできるかどうかはグラフ検索にとって決定的に重要だ。

残念ながら現在のFacebookのグラフ検索はこうした点で大いに改善の余地がある。しかしこのサービスは今誕生したばかりだ。Facebookには膨大なサードパーティーのデベロッパーとアプリ、そのデータが存在する。グラフ検索はウェブ検索でGoogleに及ばないとしても、この強みを生かすことができればFacebookに少しでも長く滞在させ、Facebook広告を少しでも多くクリックさせるのに役立つだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+