TuneInプレミアムが登場。広告が消え、MLBやプレミアリーグのチーム毎ステーションも開設。さらにオーディオブックのストリーミングにも対応

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人気の音楽サービスおよびアプリケーションを提供するTuneInが新たなサブスクリプションサービスを開始した。月額7ドル99セントのTuneIn Premiumで、申し込むとステーションからの広告がなくなると同時に、いくつかのプレミアムコンテンツにもアクセスできるようになる。

読者の方はご存知だろうが、TuneInのアプリケーションはiOSでもAndroidでも大人気となっている。世界中のラジオ局番組を聴くことができるようになっている。ライバルはiHeart Radioだろうが、インターネット上で好みの音楽ラジオ番組を聴くのには、いずれかを使っているという人がかなりの部分を占めるはずだ。

これまでもTuneInは「プロ版」を提供していた。録音ができて、バナー広告が非表示となるものだったが、どうやらTuneInに大きな利益をもたらすものとはならなかったようだ。

そこでTuneInが考えたのが次の一手だ。新たなストリーミングサービスを自ら立ち上げるような方法ではなく、ラジオステーション側からの広告を取り去るという方法を考えついた。TuneInでサポートしている600局からの放送中、流れるCMを音楽に差し替えてしまうのだ。

差し替える音楽はサーバー側から送られるようになっていて、DJ側の作業は何もないそうだ。TuneInが視聴状況に基づいて適切な音楽を選択するようになっていて、局側では差し替え時の候補曲を用意しておく必要もない。これはある種の「広告ブロッカー」としても機能するものとなる。それにともないプレミアムサービスからの収益を放送局側とシェアしたりするのかどうかについては、今のところ情報はない。

さらに、TuneInはメジャーリーグベースボール(MLB)およびプレミアリーグとの提携も行った。TuneInにて大リーグ(野球)およびプレミアリーグ(サッカー)を楽しめるようになったわけだ。これらスポーツ中継については、すでにチーム毎のラジオ局が用意されていて、そこでゲームおよび解説を楽しむことができる。

それだけでなくTuneInはPenguin Random HouseおよびHarperCollingsとも提携した。これはオーディオブックを放送するための措置だ。プレミアムに登録した人は、4万冊のオーディオブックを再生することができる。これによりTuneInは電子書籍版Netflix的なサービスにピボットしたScribdと競合することとなる。

有料サービスに切り替えようと思う人はどの程度だろうか。提供が開始されるプレミアムコンテンツのすべてに興味があるという人は少ないのではないかと思う。そうであれば、特定のコンテンツにしか興味のないという人は、なかなか有料版に切り替えようとは思わないかもしれない。しかし車で毎日音楽ラジオ局を再生しているという人なら、広告がなくなるというのは嬉しく感じることだろう。あるいは熱心なスポーツファンなのであれば、チーム毎に用意されたラジオ局というのはとても魅力的だろう。オーディオブックに興味のある人も、膨大なライブラリからストリーミングサービスを受け取ることができるということには「おいしい」と感じるかもしれない。

長い目でみれば、プレミアム版の導入はTuneInの成長のきっかけとなるのではなかろうか。今後も機能やコンテンツを加えていくことになるのだろう。遠からず「must have」なサービスに育つことも考えられる。

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(翻訳:Maeda, H

TuneIn Radioが密かにスタートした「音声ベース」ソーシャルネットワークの「OpenMic」。まず大学生を対象にサービス開始

TuneInのオンラインラジオサービスは非常にうまくいっている様子だ。月間利用者数は4000万を超えている。このTuneInが、軌道に乗っているオンラインラジオサービス以外に、音声ベースのソーシャルネットワーキングサービスを提供しようとしている。iTunes App Storeに登録されたTuneIn OpenMicで実現するものだ。利用者の「ストーリー、冗談話、レビューなど」をブロードキャストしたり、面白い話を友人とシェアしたりして利用する。

ソーシャルメッセージングサービスを頻繁に使っている人は、きっと興味をもつサービスなのではなかろうか。

App Storeでのレビューを見てみると、OpenMicは「他にはない全く新しいソーシャルネットワークを経験できる」、「非常に面白い」サービスなのだそうだ。

但し、この音声を使ったソーシャルネットワークというのが、全く新しいアイデアであるというわけではない。他にもSpreakerDubblerBubblyTalkbitsなどといったサービスがある。また、Voxer、Whatsapp、さらにはFacebook Messangerなどのメッセージング用アプリケーションも、録音した音声をやりとりできるという意味では、この範疇に加えることができよう。

TuneInのOpenMicは「音声版Twitter」という新しい方向性を目指す意味と、熱心なPodcast利用者のための集客ツールとしての意味との双方を持つ(双方の中間)ものなのだろう。

現在のところは、このアプリケーションを利用できるのは大学の学生のみに限定されている。利用登録に.eduのメールアドレスが必要となっているのだ。

利用登録が完了すればプロフィールを書き込み、そして友だちを探してフォローして、いろいろな投稿を聞いてみてお気に入り登録をしておいたり、あるいはOpenMic上の友人たちと共有したりすることができるようになる。もちろん他の人の投稿にコメントしたり、あるいはもらったコメントにリプライするようなこともできる。音声を登録するには、アプリケーション画面の大きな赤い「Record」(録音)ボタンを押す。関連する写真があるようならば、添付することもできる。

iTunesに登録されているスクリーンショットを見れば、OpenMicがどういう使い方をされたがっているのかということがよくわかる。たとえばアメフトの試合の様子、パーティーでの一コマ、音楽、そしてもちろん、学生らしく宿題についてのことなども登録して欲しいと考えているようだ。TuneInによれば、このアプリケーションはまずスタンフォードで試験運用を行ったそうだ。それでスクリーンショットもスタンフォード関連のものが多い。

TuneInは今年初めに2500万ドルの新規資金調達を行っている。リードしたのはIVPで、前回出資しているSequoia Capital、Google Ventures、そしてGeneral Catalystも参加している。資金調達を行った2013年4月頃の発表によれば、番組聴取時間は10億時間を突破して、オンラインミュージックサイトとして、Pandoraに次ぐ二番手につけているとのことだった。扱っている局数はAM、FM、そしてインターネットラジオをあわせて7万局にものぼり、提供プラットフォームも200以上にもなるとのことだった。サービス提供国も230以上の国と地域にのぼるとしていた。以来局数はさらに増え、今では10万局に達しているようだ。

こうした数値から判断するに、TuneInはこれまでのビジネスから完全に乗り換えようとしているわけではないはずだ。サービスを「拡張」しようとする意図なのだろう。今のところOpenMicは試験的なプロダクトに過ぎないわけだが、人気を集めることになれば、新たな広告リーチチャネルを獲得することにもなる。すなわちモバイルを積極的に活用する、若い層に向けた広告を取りやすくなることだろう。ちなみにアプリケーションは無料でiTunesからダウンロードできる。但し、先にも述べた通り現在のところは利用登録に制限が設けられている。今後の展開を注目していきたい。

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(翻訳:Maeda, H