秘密共有アプリのWhisperが月間15億ページビューを達成、Android版も公開

秘密共有アプリのWhisperは、昨年秋の公開以来著しい成長を遂げてきた。しかし最近までiOSのみでしか利用できなかった。今週Google PlayストアでAndroid版が公開され、Whisperは多くの新しいユーザー、特に重要な年齢層である18~24歳のヤングアダルトにも利用可能になった。

ご存じない方のために説明すると、Whisperは、他のユーザーと簡単に匿名で秘密を共有するために作られた超ホットなアプリだ。モバイル版のPostScretとも言うべきもので、ユーザーは画像をアップロードあるいは検索し、そこにテキストメッセージを付け加えることができる。投稿した “Whisper”[ささやき]はアプリの全ユーザーと共有され、他ユーザーから得られたハートやレスポンスの数に応じて最も人気の高いものがトップに掲載される。

公開レスポンスの他に、Whisperユーザーは互いにプライベートメッセージをやり取りできるが、そのためにはこの機能のための料金を支払わなければならない。これはマーケティング費用を低く抑えるだけでなく、そうでなければ出会うことのなかった相手とつながる方法をユーザーに提供している。

アプリは今も恐ろしい早さで成長している。以前本誌がWhisperを調べた時、ユーザーがアプリ上で見ていたのは月間約10億ページだった。現在それが約15億ページになっている共同ファウンダーのMichael Heywardは言う。Whisperの売上の大部分を占めるアプリ内でのメッセージングはもっと急激に伸びている。Heywardによると、メッセージングを使うためにサインアップした ― かつ料金を払った ― ユーザーの離脱率は事実上ゼロだ。

「この機能の利用者が新しく加わるたびに、われわれの成長はいっそう指数的になる」と彼は言った。その結果、現在プライベートにやりとりされるメッセージは数百万件に上る。

Whisperは、過去数週間にわたって素晴らしい成長を遂げてきたが、iOS専用であるために対象市場が限られていた。Whisperの最も重要なユーザー基盤である18~24歳層にはAndroidユーザーが多い傾向にあるため、特にそれは真実だった。このためiOSアプリだけでは最重要層の約40%にしかリーチできていないとHeywardは考えた。

このことを念頭に、チームは夜を徹してAndroidアプリのリリースにこぎつけた。アプリの開発を始めたのは6週間ほど前で、人気のiOSアプリの全機能を再現することを目標にした。

Androidアプリは今週始めにGoogle Playに登場し、初めの48時間で5万ダウンロードを記録した。会社としてプロモーションは一切行っていない。しかも、初期AndroidユーザーのエンゲージメントはiOSユーザーと同等あるいはそれ以上の水準だ。例えば、初期Androidユーザーの40%がすでにWhisperを投稿している。

Whisperは、Lightspeed Venture Partnersのリードで300万ドルの資金を調達している。他に、Trinity Ventures、Shoedazzleのファウンダー、Brian Lee、FlixsterのJoe Greesteinらも参加した。同社の従業員は現在14名だが、近くあと何人か増やす予定だとHeywardは言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Y Combinator、元Groupon CEOのAndrew Masonら一挙に5人のパートタイム・パートナーを追加

Y Combinatorのポール・グレアムがブログで多数の新しいパートナーが参加したことを発表した。

まずフルタイムのパートナーが1人増えた。WufooのKevin Haleだ。それからパートタイムのパートナーとして、SocialcamのMichel Seibel、HipmunkのSteve Huffman、imeemとApp.netのDalton Caldwell、 元GrouponのAndrew Mason、TalkBinのQasar Younisが新たにY Combinatorに加わった。

Harj Taggarは新しいスタートアップを起業するためにフルタイム・パートナーを辞める(短期的には世界を見て歩くのだそうだ)。ただしグレアムによればTaggarはパートタイムのパートナーとしては留まるという。

YCは2年前にパートタイム・パートナーを採用し始めた。これでフルタイム・パートナーが10人、パートタイム・パートナーが9人となった。これまでのパートタイム・パートナー同様、今回選ばれたパートタイム・パートナーも大部分がYCの卒業生だ。例外はMasonとCaldwellだが、CaldwellはこれまでにYCで何度も講演している。 Masonは最近GrouponのCEOをクビになったばかりだ。

これでYCはパートタイム・パートナーの数を一挙にに2倍に増やした。グレアムは「Haleの参加でパートナー中のデザイナーが2人になった。これはスタートアップにおけるデザインの重要性が増しているからでもあるが、参加してもらった理由を率直に言えば、やはり彼らが非常に優秀だからだ」と書いている。

アップデート: Masonも自分のブログに記事を書き、YCに参加したことに加えて、サンフランシスコに引っ越して新しい会社を起業しようとしていることを明らかにした。

私はGrouponのようなシンプルなアイディアを思いつき、それが何百万もの人々の生活に影響を与えるところまで見届けることができたのを大変に幸運だったと思っている。残念ながらGrouponを去ることになったが、一方ではまた新しいことを始めるチャンスを与えられたともいえる。この数年温めていたアイディアがたくさんある。この秋には新会社を作ってその中でもお気に入りのアイディアを実地に移そうと思っている。

〔日本版:ベテラン・ジャーナリストがY Combinatorに長期滞在して内幕を最大漏らさず記録したノンフィクションYコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール(ランダル・ストロス著、滑川海彦・高橋信夫共訳、日経BP)に上記のSeibel、Taggarも登場する。Taggarはイギリス生まれのインド系でオックスフォードの法学部を卒業した後YCに参加して起業家となった異色の経歴。Taggarのイギリスとシリコンバレーの文化の比較は日本人にも非常に興味深い。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google+のハングアウトがリニューアル―GmailやG+のチャットを統合したクロスプラットフォームのビデオチャットサービスが誕生

今日(米国時間5/15)、サンフランシスコで開催中のI/O 2013カンファレンスで, Googleはハングアウトをリニューアルし、クロスプラットフォームの統合メッセージ・サービスに生まれ変わらると発表した。

ユーザーはAndroidとiOSのハングアウト・アプリ、Gmail、Google+サイトのすべてからテキストやグループ・ビデオ・メッセージをやり取りできるようになる。新しいハングアウトは今日中に公開され、GoogleTalk(GChat)、G+メッセンジャーを置き換える。現在まだSMSはサポートしていないが、やがてFacebookメッセージやAppleのiMessageに対する有力ライバルとなりそうだ。

1年以上前から、Googleはばらばらなメッセージ・サービスを統合するリニューアルに踏み切るだろうという観測がGigaOmDroid Lifeなどに現れていた。今日、Googleは新しいiOSおよびAndroid版のハングアウト・アプリ(無料)を公開し、Google+との統合、GoogleTalkの置き換えを実施する。 Windows PhoneとBlackberryに対する対応については情報がない。

GoogleのVic Gundotra副社長は今日、 I/Oカンファレンスで「テクノロジーはユーザーの生活、学び、愛を邪魔しない目立たぬ存在であるべきだ。OSもデバイスもそれ自身が目立ってはならない。愛する人と会話をする手助けに徹すべきだ。」と述べた。今回のハングアウトのリニューアルもそこを重視した。ユーザーとユーザーの会話そのものに焦点を当てている」と述べた。

ハングアウトはさまざまなメッセージを入れるキッチン・シンクになる

プレゼンス、サークル、配信

新しいハングアウトを少し詳しく検討してみよう。まずプレゼンスというか、誰が現在オンラインになっていてチャット可能なのかが簡単に見てとれるようになった。友だちがログインしている、現在入力中か、自分のメッセージをすでに読んだか(開封通知)がわかる。またGoogle+のサークルを利用すると特定の相手だけでなくグループ全体を相手にチャットが開始できる。

さらにメッセージを送られた相手がどんなデバイス、OS、アプリを使っていてもハングアウトがそれぞれの環境に合わせて適切に表示を行う。ユーザーがオフラインの場合はハングアウトのメッセージを一時保管し、オンラインになると同時に配信する。またオフライン中のユーザーに対しメッセージが着信したことをメールで通知する。通知を完全にオフにすることもできる。

したがって、ユーザーはデスクトップ、Androidデバイス、iOSデバイスの間で自由にプラットフォームを切り替えながらチャットを始め、中断し、再開することができる。

テキスト、絵文字、写真、ビデオ

テキスト・メッセージがやり取りできるのはもちろんだが、ハングアウトの強みはなんといってもビデオを始めとするマルチメディア・コミュニケーションだ。またテキストには850種類の手描き絵文字を埋め込み、Google+のアルバムにアップロードした写真を送ることもできる。チャットの相手に写真の編集や共有の許可を与えることも可能だ。

そしてもちろんハングアウトのスタート当初からのセールスポイントであるビデオ・チャットの機能も強化された。まず10人までの友だちと同時にビデオ会話ができる。複数の相手とビデオチャットをしている場合、発言中のユーザーのビデオが自動的に拡大表示される。友だちに対してHangoutのビデオチャットをスタートさせると相手側で着信音がなる。

しかしハングアウトは単なる複数ユーザーをサポートするFaceTimeではない。Googleはこれに多様な拡張機能を付け加えている。たとえばビジュアル・エフェクトで海賊の帽子を被ったり、バーチャル花火を打ち上げたりできる。また友だちといっしょに同じYouTubeビデオを見てがやがや騒ぐこともできる。スクリーンショットを撮り、保存することも可能だ。

SMSは未実装

ただし現在、ハングアウトには重要な機能がひとつ欠けている。SMSによるメッセージ機能がないのだ。これでは Hangoutは本当にユニバーサルなサービスとはいえない。Apple’siMessageやFacebook’のAndroid版MessengerにはSMS機能がある(iOS版にはない)。

そこでハングアウトアプリをインストールしていない相手とハングアウトでやり取りしたかったらまずSMSやメールでハングアウト・アプリをインストールするよう頼む必要がある。これは大きな障害だ。しかし近くこの機能もサポートされるようだ。

あと、ボイスチャットやVoIPもサポートされていない。またハングアウトのビデオを直接YouTubeに公開するHangouts On Air機能の実装も今後の課題だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


YouTubeがMicrosoftに自家製Windows Phoneアプリの配布停止を要請

とっても早い反応だ。1週間前にMicrosoftは、同社のWindows Phone 8プラットホーム用のYouTubeアプリをリリースした。そして今日(米国時間5/15)YouTubeはMicrosoftに、そのアプリはYouTubeのサービス規約に違反しているので削除するよう求めた。

YouTubeのGlobal Platform Partnerships担当部長Francisco Varelaが今日、Windows Phone AppsのゼネラルマネージャTodd Brixに書簡を送り、そのMicrosoft作のアプリを取り下げるよう要求した。書簡が主張しているところによると、ユーザはそのアプリケーションでYouTubeからビデオをダウンロードでき、ビデオからは広告が除去される。また、プラットホームによっては再生できないビデオ…たとえば大手メディア企業がYouTubeに携帯電話やタブレットでの表示許可を与えていないビデオ…をMicrosoft作のアプリは見せる。

上記の行為はすべて、YouTubeのサービス規約APIのサービス規約に違反しているので、Microsoftにアプリのダウンロードを不能にするよう求めることにつながる。また、サードパーティ製であるにもかかわらずYouTubeのブランドと商標が前面に出ているのでユーザを混乱させる、とYouTubeは主張している。以上すべてにより、YouTubeはMicrosoftに一週間の猶予(来週水曜日–5月22日–まで)を与え、それまでにアプリケーションを取り下げるよう求めている。

YouTubeによると、同社とのパートナー事業によって売上を稼ぎ出しているチャネルはすでに100万以上あり、そのうち数千は年商が6桁以上に達している。書簡は、Microsoftのアプリは、それらのチャネルがWindows Phone 8のアプリ上で収益–広告収入–を得る能力をはぎ取っている、と主張している。また、コンテンツをどのデバイス上でどのように表示するかを決める能力をも、奪っている、と。

Microsoft側としては、アプリを自作するという前例のない決定をしたのは、YouTube公認のWindows Phone用ネイティブアプリをサポートするために必要なリソースの提供を、YouTubeが拒否したからだ、と言う。しかしこれに対してYouTubeは、Microsoftのモバイルオペレーティングシステムを使用するデバイスのユーザのためには、YouTubeが提供するHTML5による標準的なWeb体験という代替手段がある、それで十分である、と主張するのだ。

〔余計な訳注: Android上でもYouTubeはWebブラウザからの方が使いやすい(インタフェイスに柔軟性がある)、と思う。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、メールをもっとインタラクティブに。Gmailにカスタマイズ可能なアクションボタンが登場

Googleは今日(米国時間5/15)、Gmailの小さいけれども嬉しいアップデートを発表した。新機能を有効にすると、受信箱のメールの横にアクションボタンが表示され、メッセージを開くことさらなく行動を起こすことができる。しかもすばらしいこと、このしくみはデベロッパーに公開されていて、schema.orgマークアップ言語、を使って、独自のアクションをGmailメッセージに追加することができる。

Googleによると、例えばデベロッパーは、サイトに登録したユーザーの確認メールに利用したり、雑誌購読者にワンクリックで購読を更新できるようにしたり、商品、映画、レストラン、サービスなどのレビュー等に使うことができる。フライト確認メールを補強したり、会議の招待メールを開かずに回答することもできる。

アクションの追加は簡単で、デベロッパーは単純なコードをメールに付加するだけでよい。

何より重要なのは、これでメールはこれまで以上にインタラクティブになることだ。多くのメールシステムは、HTMLメールの中でいかなるコードを走らせることも許していない。Microsoftは、少数のメール発信者をホワイトリストに入れることで、受信箱内でスクリプトを実行することを許したが、Googleは、どのデベロッパーにもこのシステムをオープンにするつもりのようだ。

これも重要なことだが、Googleはいくつかのセキュリティー対策を実施して、ユーザー情報の安全を確保している。例えば、あらゆるアクションはHTTPS URL経由で扱われる必要があり、ホストは有効なSSL認証を持っていなければならない。

例えば、財務、請求書発行、プロジェクト管理、CRM等を扱うクラウド用人気オールインワン・ビジネスアプリ、myERPは、すでにボタンを実装しており,他社が追随するのは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google、今夏公開の新モバイル版Googleマップをプレビュー

今日(米国時間5/15)のI/Oデベロッパーカンファレンスで、Googleは次期バージョンのモバイル用Google Mapsを初披露した。Google Maps担当ディレクターのDaniel Grafが、壇上で新バージョンのデモを行い、Zagatリストの統合、店舗のレビューの拡大、道順ナビゲーションの強化(リアルタイム事故レポートと動的リルーティングを導入)などの新機能を紹介した。モバイル用の新しいマップは今年の夏に公開される。

Grafは、iPhone向けGoogle Mapsは「驚異的成功」だった(そしてApple自身のマップよりも正確な情報を提供した)と語った。そして新しいマップは、これまで以上にパーソナルな体験を目指している。ユーザーはレストラン等の地元店舗を、これまでの30ポイント制Zagatスケールではなく、5つ星方式で直接マップから評価できるようになる。

さらにこのバージョンから、Google Offersが統合され、Googleの日替り特典サービスから簡単に無料サービスを探すことができる。

これらの新機能は、新しいタブレット版のマップでも利用できる。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google曰く、累計のアプリケーションインストール本数は480億本。1年前比で2.5倍の伸び

6年めを迎えるI/Oディベロッパーカンファレンスがサンフランシスコで始まった。その席でアナウンスされたデータによれば、Android利用者はこれまでに480億のアプリケーションをインストールしたのだそうだ。ここ2ヵ月間でも25億のアプリケーションがインストールされているのだとのこと。Androidのプロダクトマネジメント部門のバイスプレジデントがI/Oのキーノート冒頭で述べたデータだ。また、Androidデバイスのアクティベーション数は9億台にのぼり、昨年アナウンスした4億台を大幅に上回っているのだそうだ。

ちなみにアプリケーションのインストール件数が250億を超えた旨、Googleがアナウンスしたのは昨年9月のことだ。どこかで大いにはずみが付き、Appleのアプリケーションインストール件数である500億を超える日も近づきつつあるようだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Raspberry Piのカメラモジュールがついに発売開始。25ドルで画像センシング機能を搭載可能

ハードウェア系ハッカーな人たちは既に感知しているだろう。Raspberry Piのカメラモジュールが、ついにRS ComponentsおよびPremier Farnell/Element14といったPiサプライヤーより発売開始となった。温めてきた、Piを利用するカメラ系プロジェクトをついに実行できるようになったわけだ。

カメラモジュールは発売になったばかりだがRSのウェブサイトでは一時的に品切れとなっているようだ(Element 14には在庫があるらしい)。カメラモジュールの価格は17ポンド(約25ドル)となっている。

このカメラモジュールはモデルAおよびモデルBの使用することができる。センサーは500万画素となっている。ミッドレンジのAndroid搭載スマートフォンと同様の画素数になっているわけだ。ちなみにレンズは固定フォーカス。1080p/720p/640x480pのビデオにも対応している。サイズは25 x 20 x 90mm。重さ僅か3gとなっている。

カメラモジュールを利用するには最新のRaspbianファームウェアが必要で、既にPiを持っている人はアップデートが必要になるはずだ。

下にPi Foundationが作成した簡単なセットアップビデオを掲載しておこう。

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(翻訳:Maeda, H)


ミクシィの新代表取締役社長に元ネイキッドテクノロジーの朝倉祐介氏が就任

ミクシィが先ほど代表取締役の異動を発表した。新たに代表取締役に就任するのは2011年にミクシィが買収したネイキッドテクノロジーで代表取締役社長を務めていた朝倉祐介氏だ(その後、ミクシィはサイブリッジに事業を売却している)。

現代表取締役社長の笠原健治氏は6月25日に開催予定の株主総会をもって代表取締役を辞し、取締役会長となる。笠原氏は今後、Find Job!やmixiといったサービスを産み出した新規事業の立ち上げのノウハウを活かし、同社に携わっていくという。

笠原氏は今回の異動に関して「朝倉は、大手コンサルティングファームとネットベンチャーの社長という 2 つの経験の持ち主で、常に冷静でありながらそして時には情熱的に、物事をバランスよく判断いたします。起業家精神が旺盛で、ロジカルとエモーショナル両面を併せ持つ人物です。また、30 歳と非常に若いのも魅力的です。私は、そんな彼に代表を託したいと考えています。」とコメントしている。

ミクシィの経営陣は今年1月にも大幅に異動があり、昨年末に同社が買収したkamadoの代表取締役社長である川崎裕一氏が取締役に加わるなど改革が行われていた。

昨年からユーザーファーストを掲げ、新機能の追加やユーザービリティの向上を急ピッチで進めている。直近の資料を見ると、ユーザー数は成長していないものの、以前に比べて減少スピードは緩やかになっており、売上高の減少についても改善がされつつある。

国内の若年層はLINEでコミュニケーションを取ることが多く、TwitterやFacebookもかなりのユーザーを獲得してきている。mixiは現在でも月間ログインユーザーを1,000万人以上を持つ巨大なサービスであることには変わりないが、今後の舵取りが重要であることは自明だろう。

今回の異動により、ミクシィがどのように展開していくのかを注目していきたい。


ミクシィの新代表取締役社長に元ネイキッドテクノロジーの朝倉祐介氏が就任

ミクシィが先ほど代表取締役の異動を発表した。新たに代表取締役に就任するのは2011年にミクシィが買収したネイキッドテクノロジーで代表取締役社長を務めていた朝倉祐介氏だ(その後、ミクシィはサイブリッジに事業を売却している)。

現代表取締役社長の笠原健治氏は6月25日に開催予定の株主総会をもって代表取締役を辞し、取締役会長となる。笠原氏は今後、Find Job!やmixiといったサービスを産み出した新規事業の立ち上げのノウハウを活かし、同社に携わっていくという。

笠原氏は今回の異動に関して「朝倉は、大手コンサルティングファームとネットベンチャーの社長という 2 つの経験の持ち主で、常に冷静でありながらそして時には情熱的に、物事をバランスよく判断いたします。起業家精神が旺盛で、ロジカルとエモーショナル両面を併せ持つ人物です。また、30 歳と非常に若いのも魅力的です。私は、そんな彼に代表を託したいと考えています。」とコメントしている。

ミクシィの経営陣は今年1月にも大幅に異動があり、昨年末に同社が買収したkamadoの代表取締役社長である川崎裕一氏が取締役に加わるなど改革が行われていた。

昨年からユーザーファーストを掲げ、新機能の追加やユーザービリティの向上を急ピッチで進めている。直近の資料を見ると、ユーザー数は成長していないものの、以前に比べて減少スピードは緩やかになっており、売上高の減少についても改善がされつつある。

国内の若年層はLINEでコミュニケーションを取ることが多く、TwitterやFacebookもかなりのユーザーを獲得してきている。mixiは現在でも月間ログインユーザーを1,000万人以上を持つ巨大なサービスであることには変わりないが、今後の舵取りが重要であることは自明だろう。

今回の異動により、ミクシィがどのように展開していくのかを注目していきたい。


地球は温暖化してる/してないの論争に最終結論: 200年のデータを分析したiPhoneアプリJust Science

地球が温暖化している/いないという長年の議論を、ついに終わらせるアプリが登場した。そのJust Scienceアプリは、過去2世紀(19, 20世紀)の得られるデータをすべて集めて、地表の温度を判定した。このアプリを作ったNovimは、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究グループで、Just Scienceは、財団American Clean Skies Foundationから、世界に関する科学知識を改良するための研究資金として4万ドルを獲得した。Novimの事務局長Michael Ditmoreによると、Just Scienceは無料のアプリだが、それは彼の研究チームが18か月もかけて、西暦1800年以降の地球の温度変化を詳細に調べた努力の結晶だ。

では、地球温暖化をめぐる真実は何だろう? Ditmoreは答えて曰く、地球は確かに温暖化しており、最近の50年間では約0.6度、温度が上昇している。“ものすごく、ではないが、でも大きい”、と彼はアプリが見つけた結果について言う。アプリそのものは、すごいし、すばらしいとぼくは感じた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SquareがiPadをスマート・レジに変えるカード読み取り器兼用スタンドを299ドルで発表

サンフランシスコのBlue Bottle CoffeeのイベントでSquareがiPad用のスタンド兼用読み取り器を発表した。これによってiPadが高機能なキャッシュレジスターに変貌する。共同ファウンダーでCEOのジャック・ドーシーは「われわれはソフトウェアの開発と同時にそれにマッチするハードウェアの開発にも同じくらい力を入れている」と語った。機能については下のビデオを参照。

SqaureのユーザーはこれまでiPadでも標準的な三角形の読み取り装置を接続していた。新製品はiPadをフル機能のレジスターに変えるのが目的だ。実はSquareユーザーの50%近くがiPadを端末として利用していることが明らかになったため、iPad対応に力を入れることにしたのだという。またiPadでの平均支払額がiPhneからの場合の2倍以上だそうだ。

Squareスタンドにはカード読取り装置が内蔵されている他、必要に応じてUSBポート経由でレシート・プリンタ、厨房向け注文プリンタ、キャッシュ・ボックスなどの周辺機器を接続することができる。マーチャント(ユーザー)はiPadをスタンドに固定し、レジ・カウンターの上に置くだけでよい。Squareスタンドは現在iPad2または3をサポートしている。Lightningコネクタのサポートは今年後半となる予定。

Squareスタンドは今日(米国時間5/14)から299ドルで予約受け付けを開始する。また7月8日からBest Buyチェーン他、一部の店舗で店頭販売も行う。

Squareの発表によれば同社は現在、通年ベース換算で150億ドルの支払いを処理しているという(スターバックス分は除く)。

SquareのPOSサービスとiPad向けキャッシュレジ・アプリは、数週間前にメジャー・アップデートされた。

Squareは昨年秋に2000万ドルjの新規資金を調達している。また先週は発表した。オバマ政権でUSTRの代表代行を務めたDemetrios J. Marantisを各国政府との交渉と公的規制担当の責任者として採用した。また元PayPal幹部の Alex Petrovを採用し、パートナーシップ担当副社長任命した。またGoogleからは国際ビジネス開発の責任者をリクルートしている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google Glassはインターネット接続が面倒, メッシュネットワーク(Open Garden)を使えば簡単

サンフランシスコのOpen Gardenは、AndroidやWindowsやMacなどのユーザ同士がメッシュネットワークを作ってインターネットに接続するためのサービスだ。ここが今日(米国時間5/14)、Google Glassもそのメッシュネットワークに加われるようになった、と発表した。Glassのユーザはテザリングプランを使ってインターネットに接続することが多く、そのために携帯のキャリアに毎月20ドルぐらい払うことになるから、メッシュの意義は大きい。Open Gardenを使うと、余計な料金を払うことなく自分の携帯に接続できるようになる。

Open Gardenの協同ファウンダでCEOのMicha Benolielによると、Glassのユーザがインターネットに接続するためには、そのほうがずっと楽である。通常は、WiFiアクセスをセットアップするためにGoogleのコンフィギュレーションページへ行き、GlassでQRコードをスキャンしてWiFiに接続する。家でなら、GlassとスマートフォンをBluetoothで結ぶ方法もある。しかしBenolielによると、OpenGardenなら自動的にインターネットに接続するから面倒な手間がまったくない。

“これからは、Android OSを使ったウェアラブルデバイスがいろいろ出てくるだろう”、とBenolielは言う。“Google Glassもその一つだ。Open Gardenはそういう機器のユーザ体験を強力に支え、機器がインターネットに常時接続しているためのデフォルトのソリューションになりえる”。

CTOで協同ファウンダのStanislav Shalunovも、同じことを言う: “GlassでOpen Gardenを動かし、メッシュネットワークを作れば、Glassの全ユーザが、インストールとか接続とか構成など面倒なこといっさい不要で単純にインターネットを使える。そのためには、Googleがその気になってくれるだけでよい”。今の市場動向の中で、果たしてGoogleがそれを許容するか、それが問題だ。

昨年のTechCrunch Disrupt NYでデビューしたOpen Gardenは、今ではそのソフトウェアを250万あまりのユーザがインストールしている。Open Gardenはまた、KicksendTextMeなどのアプリデベロッパが、そのリーチを拡大するために利用している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Open Network LabデモデーSpring 2013 – 第6期は著名サービスを採択

onlab_logo

デジタルガレージ、カカクコム、ネットプライスが手がけるインキュベーション事業Open Network Lab(以下、Onlab)の第6期生のデモデーが本日開催された。前回の第5期生には昨年のTechCrunch Tokyo スタートアップバトルに出場したWHILLや、スパルタ、スマクルといったスタートアップを輩出したOnlabだが、今期は珍しい展開となった。

というのも、Onlab第6期採択チームの3社のうち2社はすでによく知られていて、実績のあるスタートアップだったからだ。100近い応募の中からすでに知られている2社を採択したことにより、デモデーでの新鮮味には欠けていた。もちろんインキュベーションとして優れたスタートアップを選ぶのは当然のことだが、外野からすると少し残念な気持ちがある。悪いことに今期採択された3チームのうち1チームはデモが間に合わなかったためにデモデーでお披露目されることはなかった。

ここからは第6期に採択された2社を紹介するが、読者の方はすでにご存知のものが多いかもしれない。

papelook/pape.mu girls

すでに500万ダウンロードを突破し、今年3月にAndroid版のリリース後は毎月50万ダウンロードされている女性向けのアプリがpapelookだ。

このアプリは写真を切り抜いたり、コラージュしたりして写真を加工するためのツールで、デイリーアクティブユーザー(DAU)は23万人、マンスリーアクティブユーザー(MAU)は148万人を誇る。利用者の8割が女性で、75%は日本のユーザーだそうで、15歳から29歳の女性のiPhoneユーザーのうち2人に1人は使っているという若い女子には必須になっているアプリのようだ。

パペルック代表取締役社長の小澤一郎氏によると、日本のApp Storeのカメラランキングでは年間累計でYouTube、LINEカメラの次にダウンロードされているそうだ。

今後はスタンプ課金やスタンプ広告を来週から提供する予定だが、同社のメインのビジネスモデルではないという。

収益化のメインとなるのは同社が提供しているpape.mu girsだという。こちらもターゲットユーザー層は同じく、女性だがpapelookとは違いファッションメディアとして機能している。ユーザーが好きな女性誌を選ぶと、その雑誌に適したファッションアイテムや載っているモデルのブログなどから写真を取得しタイムライン形式で表示する。

こちらは昨年1月にリリースしてから25万ダウンロード、MAUが5万人、月間PVが600万とpapelookには劣るものの、1日あたりの平均滞在時間は50分だというから驚きだ。

このpape.mu girls上では気になる服をそのまま購入することもできるのだが、今後はブランドの全面広告の導入(バナーではなく、ページ1面に広告を表示する)、掲載されているモデルが着ている服をそのまま購入できる機能などを提供していくことで収益化を図るそうだ。

Lang-8

Lang-8は語学学習サービスでユーザー同士が学びたい言語の文章を添削してもらう代わりに、相手のユーザー書いた自分の母国語の文章を添削するものだ。

Lang-8のサービス開始は5年前とインキュベーション参加チームとしては珍しいが、Onlab参加後は成長率がグンと上がったとLang-8代表取締役の喜洋洋氏はいう。サービス内に投稿されるコンテンツは約1.5倍、添削数は約3倍、そして一番重要視している添削率は72%から94%まで改善されたそうだ。

この成長を後押ししているのが人材だ。以前はほぼ喜氏1人で運営していたのだが、Onlab採択後に元クックパッドの佐々木達也氏とデザイナーがジョインし、開発のスピードが増したのが主な要因だ。

リソースが増え、デスクトップのみ先に改善をしたところ上記のような改善が見られたそうで、今後はスマートフォンにも最適化し、さらなる成長を目指す。

収益化に関してはすでにプレミアムモデルでの課金が用意されており、プレミアムユーザーも順調に増えているそうだが、有料での添削やチューターとしてSkype等でのレッスンができる機能を提供する予定だという。

Onlab 第6期生のサービスで今回デモデーに登壇したのはこの2つだった。すでによく知られているスタートアップのサービスだったので、冒頭でも述べたように読者にとっても新鮮さには欠けるものに違いない。

この他、第1期から第5期に採択されたスタートアップの新サービス–Compath.meのKiDDY、お願いカンパニーのプログラミングスクールSpathSchool–と、FindJPNからリニューアルしたVoyaginが発表された(Voyaginは本誌でも取り上げられている)。この他、非公開プロダクトが1つ発表された。このうち、Compath.meの新サービスKiDDYをご紹介しておこう。こちらのビボット組のほうが、新鮮さを感じたのは間違いない。

KiDDY – Compath.me

KiDDYは家族内だけで共有したいものをクローズドな場で共有するためのアプリだ。Facebookなどではシェアしたくない家族内の写真をストックできる。使い方は簡単で写真を撮り、コメントを付けてアップロードするだけで、写真はカレンダー風に日付とともに表示されるデザインになっている。

このサービスは昨年末にリリースされ、今のところ最も需要のある子供の成長記録をアーカイブするためのアプリとして約1万世帯に利用されているそうだ(家族間で使うので世帯数を公開している。そのため、ダウンロード数ではこの2倍~3倍だろう)。

アップロードされた写真は累計22万枚で、ユーザー数は毎月約120%成長、DAUは約20%、WAUは約50%と順調に成長しているという。

収益化の方法はKiDDY内にアップロードされた写真をオシャレなポストカードにして届けるモデルで、今後は100枚ごとにまとめてアルバム風にしたものを定期的に配送する機能も予定している。

また、子供の成長記録をアーカイブするためのアプリという使われ方の他に、健康記録を管理するためにも使われるようになるとKiDDYを運営するCompath.me代表取締役社長の安藤拓道氏はいう。

現在は親や祖父母が子供・孫の写真を見るために登録して使っているが、徐々に健康管理にもKiDDYアプリを使うようになるという考えだ。

以上がデモデーで発表されたサービスだ。

なお、採択チームは少ないが6期生の中で最優秀チームが発表され、パペルックが選ばれている。


2013Q1では全世界のスマートフォン売上の75%がAndroidでSamsungのリードが続く

【抄訳】

Gartnerがさきほど(米国時間5/13)、2013Q1のモバイルハンドセットの売上データを発表したが、その核心部分はAndroidの続伸とSamsungのトップ独走だ。GoogleのモバイルプラットホームAndroidは、今ではハンドセットの全売上台数の75%近く(1億5600万台)を占め、1年前に比べて20%伸びている[Table 3]。スマートフォンの売上は前年同期比で6300万台増えて2億1000万台となり[Table 2]、ハンドセットの全売上4億2500万台[Table 1]の半数に近い。ただしモバイルハンドセット全体の売上は前年同期比でわずか0.7%の増だから[Table 1]、スマートフォンなどのハイエンド機が今のモバイル業界の成長を支えていると言える。

Samsung自身は売上台数を公表しないが、Gartnerの推計では同社が全スマートフォンの売上の約31%を占め、次位のAppleの18%を大きく引き離している。前年同期では両社のシェアはほぼ拮抗し、差は5%しかなかった[Table 2]。Samsungはこのところ新製品の看板機が好評だから、今後さらに差が拡大するものと思われる。ただしAppleにはiPhoneの新機種という未知数要因があることを忘れてはならない。それが噂どおりの低価格機なら、途上国市場にも食い込み、Androidと十分に競合できるかもしれない。

“新製品のGalaxy S4は、S3と比較して、革命的というよりやや進化した製品にすぎないが、それでも人気製品として売れると予想される”、GartnerのアナリストAnshul Guptaはそう書いている。

上位2社と3位とのあいだの差はあまり縮まらず、Sumsungのリードが続いている。“OSは明らかに二者寡占で、Androidの優位は今後も変わらない”、とAnshulは書いている。

しかし細かく見ると、AppleとSamsungのスマートフォンのシェアは計49.0%で、前年同期の50.1%から微減し、そのぶんスマートフォン市場の多様化が進んでいるとも言える。[Table 2]に見られるようにスマートフォンは3位以下の変動が激しく、LGとHuawaiは1年で順位が逆転している(LGは新製品の4Gハンドセットと低価格スマートフォンが寄与か)。ただし5位のZTEも含めて3位以下の3社はいずれも、スマートフォンにおけるシェアが1年前に比べて伸びていることが印象的だ[Table 2]。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


NTT DoCoMoがPioneerに$50M投資して車載モバイル情報システムに本格進出

日本のキャリアNTT DoCoMoは、同じく日本のデジタルエンタテイメント企業Pioneer Corporationに5000万ドルを投資する計画を発表した。Pioneerは車載電子製品を作っており、DoCoMoは同社の約7%を取得することになる。プレスリリースの中で両者はこの投資を“ビジネスと資本の連携”と説明している。このニュースは今朝(米国時間5/13)早くZDNetが捕捉した。

DoCoMoは投資のねらいを、“Pioneerの車載ナビゲーションテレマティック技術と関連機器の開発能力をわが社のモバイルクラウド技術に統合してインテリジェントトランスポートシステム(intelligent transport systems, ITS)の分野に本格参入すること”、としている。両社はこれまでも、ナビゲーションサービスDocomo Drive NetTMなどの車載電子情報サービスの分野で提携していた。それはDoCoMoのスマートフォンを車のダッシュボード上のかごに入れて使うものだが、それが契機となりDoCoMoは輸送システムに深入りすることになった。

両社は、共同でITSを開発する、としており、年内にはプラットホームと、消費者や企業向けサービス、および車載用ハードウェアをローンチする予定だ。

その計画は、次のように説明されている:

目標とする車載ITSシステムは、Pioneerの車載ナビゲーションシステムが集める探測データと、移動する車上のDoCoMoスマートフォンを使って、PioneerのITSクラウドプラットホームで詳細な交通情報を処理する。この情報をそのほかの多様なサービスと結びつけたITSサービスも共同開発し、個人顧客と企業顧客向けに年内に立ち上げる。

そのようなサービスを開発し、ITS関連のクラウドインフラストラクチャを構築することに加え、両社はそれらと互換性のある車載通信デバイスの開発と販売を行う。

DoCoMoによると、この約50億円(約5000万ドル)の投資は、第三者割当増資で行われ、6月28日にはPioneerの7%の株式を取得することになる。

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MicrosoftがGoogle Docsネガキャンに執着する理由: Quickofficeがブラウザにやってくる

Googleが毎年行うデベロッパカンファレンスGoogle I/O、今年もあと数日だが、初日(水曜日, 米国時間5/15)の3時間にも及ぶ長時間のキーノートの詳細はまだ分かっていない。でもその中にはどうやら、MicrosoftのOffice部門が神経をとがらせる何かがあるようだ。先週Microsoftが始めたGoogle Docsに対する強烈なネガキャンは、これまで同社がScroogledでやってきた一連のアンチGoogle広告のパターンでもある。でもなぜ、その対象が突然、Googleのプロダクティビティツール(productivity tools, OAソフト)なのか? その理由は、Quickofficeがブラウザに登場することだ、とぼくは思う。

Googleが昨年6月に買収したQuickofficeを使うと、iPadとiPhoneとAndroidでWordとExcelとPowerPointの文書を見たり編集できる。Google DocsはまだMicrosoft Officeに比べると機能面で制約があるが、Quickofficeでは文書のレイアウトやDocsにない高度な機能を利用している部分を失うことなく、Officeのファイルを開いたりエディットできる。先月GoogleはQuickofficeのAndroidアプリとiPhoneアプリを出し、またChromeブラウザ上にOfficeのファイルを表示できるChrome Office Viewerを発表した。後者のブラウザエクステンションは、おそらくQuickofficeのコードを利用しているのだろう(これまではChrome OSでしか利用できなかったが)。

しかし、表示はともかく、Officeドキュメントの編集となると、GoogleのWebアプリケーションではどうしようもなかった。MicrosoftのOffice Web Appsが、この点ではとても良くできた…しかし過小評価されている…ツールだ。

しかし、今度は、QuickofficeそのものがWebにやってくるのだ。Googleが2月にPixel Chromebookを発表したとき、QuickofficeをChromeにポートしていることを匂わせた。そのときGoogleのSundar Pichaiは曰く、Googleのプロダクティビティアプリケーションを愛用している人は多いけど、でも企業の世界ではMicrosoft Officeが依然としてデファクトのデフォルトだ、と。そしてそれに続けて彼は、“ChromeブラウザとChrome OS機Chromebook(s)でQuickofficeが使えるようになれば、多くのユーザにとって、完全に一件落着になる”、と言った。その2月のときの彼の話では、完全な編集機能のあるQuickofficeのWebバージョンのリリースは約3か月後、ということだった。3か月後といえば、まさに、今度のI/Oのことではないか?!

Microsoftは、オンラインのプロダクティビティツールが激戦になること、追われる者として守りを固めなければならないことを、知っている。Office 365やOffice Web Appsの見込みユーザの多くは、完全なOffice互換ツールが他社から(安価に)出ることを知って、心ゆらぐだろう。MicrosoftがDocs対抗マーケティングキャンペーンを今というタイミングで展開するのは、当然なのだ。

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Goプログラミング言語が初のバージョンアップ, パフォーマンスをアップしてv.1.1へ

Googleが今日(米国時間5/13)、同社のオープンソースのプログラミング言語Goバージョン1.1をリリースした。1.0が出てから1年あまりになる。並列処理とスピードを重視するこの言語は、これまで3回のメンテナンスリリースを行ったが、バージョン番号を上げることは控えてきた。しかし今回の新バージョンでは、Goのチームによると、パフォーマンス関連の重要な改良がいくつか導入されて、正規のバージョンアップにふさわしくなった。既存のGoのコードも、1.1でビルドすると目に見えて高速になるという。

バージョン1では、Goが一定の成熟度と安定度に達したことが示され、また今後のリリースとの互換性も保証された。今日のリリースは、チームによると、その約束が守られている。言語にもライブラリにも重要な変更がいくつか導入されたが、後方互換性は完全に維持されている。“Go 1.1用にコードの変更が必要となる部分はほとんどない”、と彼らは書いている。

新バージョンにおける変更には、“コンパイラとリンカ、ガーベッジコレクタ、goroutineのスケジューラ、マップの実装、および標準ライブラリの各部の最適化が含まれる”。

新バージョンにはまた、メソッド値(method values)が導入され、リターン要件が少々変更された(それにより、プログラムがより簡明かつより正しくなるという)。さらに、新たなレースデテクタ(race detector, 競合検出)により、メモリの同期化エラーを見つけられるようになった。

Goに関心を持つデベロッパは、初期だけでなく今でも着実に増えており、またとくに、Go言語の並列処理に強い性質を活かせると判断して、実際のプロダクションに採用した企業も少なくない。たとえばCloudFlareは、同社のRailgunソフトウェアの重要な部分のプロダクションにGoを使っている。またBitlyHerokuなどはGoを使って同社のインフラの一部を構築するなど、ますます多くのスタートアップや既存企業がGoのユーザ企業になりつつある。

JavaScriptをリプレースする目的で作られたDart〔日本語Wikipedia〕は伸び悩んでいるが、Goはどうやら軌道に乗ったようだ。2007に生まれたGo言語には、デベロッパたちがガーベッジコレクションと並列処理を言語本体が持つ現代的な言語を求めていたこともあって、その前方には明るい未来がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ダフト・パンク、利便性を武器に海賊と戦う。最新アルバム「Random Access Memories」全曲を発売前にストリーミングで無料公開

何週間にもわたるティーザー広告と無限のリークあれこれ、そしてすでにリリースされている1曲がラジオで無数回放送されてきたダフト・パンクのニューアルバム「Random Access Memories」は、正式発売に先立つこと数日、その〈全曲〉がiTunesで公開された。

トリックは? 今はストリーミングのみだ。このリンク先で「iTunesで見る」ボタンをクリックして「今すぐチェック」ボタンを押す。今年の夏一杯聴くことになるアルバムを一足早く味わってみよう。

いくつかのサイトではこれを「リーク」だと主張しているが、まず間違いなくそうではない。Appleはこれと似たようなことを、最近リリースされたジャスティン・ティンバーレークのアルバム「20/20」でもやっており、宣伝テキストには「今すぐ予約しよう」と明記されている。意識的に先行公開しているのでなければこうは書かない。

「なぜこんなことをするのか?」と疑問に思うかもしれない。「高音質の違法コピーをばらまくだけじゃないのか?」

イエス。ただし、現時点でそれは殆ど問題ではない。アルバムの正式発売まであとわずか4日間。アルバムが全米をトラックで移動しているのはほぼ確かだ。ひとたびトラックに載せられれば、リッピングされてインターネットにアップロードされる。まず間違いなく。

アルバムを先行してストリーミングするのは、新しいタイプのリーク「事故」だ。これは唯一実効性のある武器である「利便性」を使った海賊との戦いだ。リークをダウンロードする厖大な数の人々は、ちょっと味見しているだけだ。少しでも早く聞きたいから。こうした人たちの欲しがるものを、公認、公式、高音質で与えることによって、彼らが違法コピーをダウンロードする必要性を否定している。

これでアルバムの違法コピーはなくなるか? もちろんノーだ。しかし、巨大な山を登る戦いの中の小さな一歩であることは間違いない。

(しかも、今日のアーティストはそもそも収入の大部分をツアーで得ている ― そして、ライブで見る価値のあるショウがあるとすれば、それはダフト・パンクだ)

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google、Google+を利用したモバイルサイトのコンテンツ推薦エンジンをローンチ

今日(米国時間5/13)、GoogleはGoogle+プラットフォーム上でさらに新たなサービス、モバイルサイトのコンテンツを推薦するエンジンをローンチした。

このサービスを利用しているモバイル・サイトをユーザーが訪問すると、画面下部に小さいウィジェットが表示される。下のビデオにあるように、ローンチ時点でこのサービスのパートナーとなっているのはForbesだが、他のモバイル・サイトもソースに1行コードをコピー&ペーストするだけでよい。Google+上での推薦はユーザーがGoogle+にログインしていなくても表示される。

先週私の取材に対してGoogle+プラットフォームのプロダクト・マネージャー、Seth Sternbergは「モバイルウェブサイトを訪問したユーザーがシームレスに他の人気記事を発見することができるすばらしいユーザー体験を実現できた」と語った。Sternbergによると、ニュースサイトを訪問したユーザーは記事を読み終わると、他の人気記事を見つける方法がないため、そのまま立ち去ってしまう率が高いのだという。

記事の末尾までスクロールするとGoogle+のユーザーのその記事に対する投稿のサムネールが表示される。タップすると投稿がフル表示される他に、そのサイトの最近の人気記事のタイトルと推薦者が表示される仕組みだ。

面白いことにGoogle+の推薦ウィジェットはユーザーが記事をスクロールダウンした後、スクロールアップしたときに表示される。Googleが分析したところでは、スクロールアップしたということはその記事を読み終えた(たとえ記事の途中であっても)可能性が高いのだという。推薦アプリをタップすると推薦画面が下から上に立ち上がる。もう一度クリックすると関連の人気記事の一覧が表示される。ウェブサイト管理者は、これ以外に、記事のある部分をCSSで指定して、ユーザーがその先までスクロールしたときにウィジェットを表示するようにもできる。

サイト運営者は自分のGoogle+の管理アカウントから推薦ウィジェットを管理できる。ここでは上記のようなウィジェット表示のタイミング、ある記事を推薦リストに絶対に表示されないように指定することなどができる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+