意図せずセクシーすぎて困ってしまう企業ロゴ15選

ゴールデンウィーク最終日はこんなネタでもどうぞ。タイトル以上に、不適切にしか見えない画像が多いので(本人たちにその気はなかったようですが)ご注意ください。 — SEO Japan

ロゴは、あなたのビジネスの存在と認知を高めるとても効果的な方法になり得る。重要なのは、簡潔さと大胆さだ。エンブレムやグラフィックがより人目を引き印象的であればあるほど、より迅速でポジティブな識別になる可能性が高い。これは、象徴的なものを作るという考え方だ。それは、時の流れに耐え、あなたのブランドもしくは会社とのポジティブな関連を作り出すものだ。

残念なことに、ここで紹介する15の企業および組織は、ひどい間違いをして、うっかりとわいせつなロゴを作っている。そして、それらは皮肉なことに、不純な動機から認識され記憶されているのだ。しかし、もし彼らがうっかりとそのような不適切な過失をしていなかったら、私たちは彼らのほとんどが存在していたことすら知ることはなかっただろう。

15. Brazilian Institute of Oriental Studies

“ロゴは、基本的にマスクである”と、タイポグラフィおよびグラフィックデザインの専門家Steven Hellerは言う。“それは、識別子であるが、あなたが誰であるかの代理を務めるものでもある。”ロゴは、あなたの会社の顔もしくは視覚的表現だ。それは、製品から会社のパーソナリティや公共機関まで全てを具体化する。

このロゴは、夕日の前にある仏塔を表すことを意図して作られているが、本来意味すべきことよりもかなり穏やかでないものに見える。ひどく考え抜かれたこのデザインは、ブラジルのSanta Catarina連邦大学にあるInstitute of Oriental Studiesのイメージを悪くしている。そして、The Telegraphによると、それはすぐに取り消された。

14. Mont-Sat

少なくとも、Institute of Oriental Studiesは、その間違いに気が付いた時にロゴを却下するだけの良識は持っていた。ポーランドのJelenia Goraを拠点とする衛星放送会社のMont-Satは、それよりも動きが鈍い。あるいは、この会社は完全に気付いていないのか―いや、もしかすると、Mont-Satは、悪い評判など存在しないという考えに同意しているのかもしれない。不適切に興奮しすぎた衛星放送のロゴは今もまだ使用されていて、この会社のウェブサイト上の目立つ場所で取り上げられている。

Yahoo!のシニア・グラフィックデザイナーのBill Higginsは、ロゴは、ブランドの“ストーリーテリングのプロセス”に必要不可欠な部分だと説明している。これらのブランドは、“私たちの感情、記憶、 感性に入り込む”べきだと、Higginsは言う。言うまでもないが、Mont-sat、これらはあなたが入り込むべき感情や感覚ではない。

13. Clinica Dental

ロゴは、あなたが誰で何をするのかの延長線上とされている。自分のビジネスの最も重要なメッセージをグラフィックの中に入れるのは、至難の業だ―しかし、Clinica Dentalのメッセージが、“私たちがあなたの顔を殴る間、あなたは私たちに不適切にまたがる”ように意図されているのではないことは間違いない。あなたは、自分がしていることを人々に理解してもらうため、自分のビジネスの最も不可欠な要素を表現するために、ロゴの鮮度を保ちたい。それは、人々が眉をつり上げたり、閉じた扉の向こう側でどんな不道徳な行為が行われているのだろうと思うことを促すべきではない。

12. Haribo MAOAM

HariboのMAOAMキャンディのパッケージは、二人の子供を持つSimon Simpkinsがフルーツの配置が不適切であることに気が付いた時、激しい怒りを引き起こした。Simpkinsは、“レモンとライムがくっついていて、性的関係のように見える”と、The Sunに伝えた。さらに彼は、ライムの顔の表情にも反対し、それを“非常に生々しい”と言った。一方、Hariboは、このキャラクターはファンには人気で(年齢に関わらず)、単純に“楽しい”ものだと主張した。それでも、フルーツの浮かれ騒ぎをわいせつで下品と解釈したのはSimpkins氏だけではない。ともかく、彼はこのキャンディを二度と買わないだろう。

11. A-Style

このリスト内の他のわいせつなロゴデザインは意図的ではない中(少なくともそうでないことを願っている!)、A-Styleの記号は絶対に過失ではない。実際、このロゴは、それに当てはまる会社や製品やブランドが存在する前からあったのだ。Marco Brunsが1991年にこのデザインを作って特許権を取り、このロゴを取り上げたステッカーがミラノの通りのあちこちに出現した。刺激的な画像は、多くの好奇心を駆り立てた;人々はそれが何であり何を意味するのかを知りたがった。ゲリラマーケティングキャンペーンのおかげで、一人のビジネスマンがこのロゴの成功の金銭的な可能性に気が付き、A-Styleという洋服ブランドを始めたのだ。

10. The Computer Doctors

ロゴの中の一文字を画像に置き換えるつもりなら、それは少なくとも実際にその文字と似ているべきなのでは?The Computer Doctorのロゴの中にあるこの“コンピューターマウス”は、“u”には全く見えない(ついでに言うと、マウスにも見えない)。実際、それは他の何かに異様に類似している―コンピュータ修理とは何の関係もないことに!その結果が、素人っぽさと気恥ずかしさである。それ以前に、このロゴは、このブランドについてあまり多くのことを私たちに伝えていない。

私たちの見解では、コンピュータドクターの全体的なコンセプトは、もっと効果的で興味深くプロフェッショナルなイメージとして想像されることができたはずだ―実際に説得力のあるストーリーを伝え、この会社のブランド・エクイティを築くのに役立つようなものだ。

9. Auto Master

これらのロゴの一部は、企業がロゴを作る義務を感じたという理由だけで、たったの5分で考え出されたかのように見える。いいかげんに作った投げやりなデザインは、優れた企業ロゴが示すパワーや可能性を生かしていない。例えば、バットマンのロゴほどに象徴的でドラマティックで魅力的なものはあるだろうか?それはシンプルであるのと同じくらいに時を超越している。人々はそれを愛し、Tシャツからタトゥーまであらゆる場所で、それを自分たちの生活の一部に取り込んでいる。このシンボルは、バットマンのストーリーを表すだけでなく、それ自体にも意味を持つ―例えば、ダーク・ナイトが住む暗闇のミステリアスで官能的な世界を暗示している。このロゴの絵がどんなミステリアスで官能的な世界を呼び起こすことを望んでいるのかに関しては、私たちは推測するだけだ。

8. Vermont Pure Maple Syrup

この失敗作のロゴの試みは、甘いバーモント製のメープルシロップのイメージを少しも思い浮かべさせない。でこぼこした緑の木と蛇口の組み合わせは、満足な結果を出していない―そして、全く美味しそうではない。こんな風に垂れているものを進んで飲もうなんてありえない。

グラフィックデザイナーであり画像コンサルタントのSebastian Guerriniは、力強いシンボルはとても効果的で、ブランドがその市場での競争に勝つ手助けをすると説明している。“視覚的に会社を表す全てのことが、それを定義することになる”と、彼は言う。

7. Megaflicks

このロゴの問題は、ただフォントを変更することで簡単に修正できたはずだ―または、誰かが一歩下がって遠くから観察すれば分かったはずだ。それが店舗いっぱいに張られる前に、ちゃんと確認しなかったのかと疑問に思わずにはいられない。現実には、これは単に、たくさんの冷笑と苦行を生み出しているだけだ。確かに、私たちにとってはそれはとても面白い過ちだが、この会社にとってはそうでもない。

2012年ロンドンオリンピックのロゴは、少し困惑を招くものだった。これは使用されたフォントのせいではなく、その画像が何の意味も持たなかったのだ―あなたがそれを真剣に検索しない限りは。人々は、このロゴは相応しくない性的行動に身動きが取れなくなっているシンプソンズのリサとバートを示している、もしくは歪んだカギ十字のようなものに見えると、仮定した。素晴らしい。

6. Bureau of Health Promotion

ロゴが国際的に使用される時、問題はさらに複雑化する―シンボルを使用することとなると特に。他の文化や背景では、異なるシンボルが別の解釈を持つことがある。国際企業は、このことを頭に入れて、イメージの種類を注意深く調査してロゴ作成を始めた方が良い。ナイキは世界的にロゴで成功している企業の一例だ。それはシンプルで覚えやすく、このブランドと丁寧に結びつけられているというだけでなく、世界中で高い評判を受けてきた。Guerriniは、ナイキの“スウッシュ”は、スピード、動き、賛同、正確さの強力なシンボルであると言う。さてここにあるロゴは何を表しているのだろうか?聞かないでくれ。

5. Doughboys

さて、このDoughboysのロゴには、クエスチョンマーク(あるいは、クエスチョンマークに見えるもの)がひどい方向に飛び出て、うっかりと男根的な“db”のイニシャルがあって、かなり落ち着かない。(そしてそれは、この会社が売りにしているかもしれない“秘密のソース”に疑いを投げ掛けることとなる。)

Bill Higginsによると、象徴的で注目度の高いロゴを作る方法は、自分のブランドがどんな種類のストーリーを想起したいかを正確に把握することだ。自分の会社の土台となるメッセージが何であるかをしっかりと理解せずには、素晴らしいロゴを思い付くのはほぼ不可能だ―そして、あなたは大恥をかくことになるかもしれない。

4. Kudawara Pharmacy

Kudawara Pharmacyはこの良く考えられたロゴにどれくらいの時間とお金を費やしたのだろうか。コストがどうだったにしろ、それはやり過ぎだった。本当に良いロゴを最初から作ることに多くの時間を費やすことは理にかなっている。効果的なシンボルは、ブランド・エクイティを築くだけなく、時代を超越すべきだ。ロゴは数年ごとに変えるべきではない。Appleのロゴを見てみるのだ。時と共に色は変わったかもしれないが、その絵と形はすぐに見分けがつき、象徴的で、定着している。

ブームや、安価なクリップアートや、駆け出しのデザイナーのいとこに頼るのは、うまくいかない。結局、もしあなたのビジネスが特定のブランドとロゴを売り込むためにどんな苦労も惜しまないのなら、ゼロから始めることは一番したくない。なぜなら、特定のデザイン要素はもはや流行に敏感ではないからだ―もしくは、とんでもないことだが、わいせつもしくは男根的に解釈される可能性がある。

 

3. Baze Animal Clinic

全てのことを注意深く考え、可能性のある全ての角度や解釈を検討し、自分のビジネスロゴがこれら15の例のようにどうしようもないほどに間違って解釈されることがないようにしよう。長い目で見ると、それがあなたの会社にとってたくさんの苦悩(および、お金)を省くことになる。これは、下品に配置された猫と犬には適用されない(例に示された写真にあるように);それは、あなたのロゴの象徴的意味、メッセージ、明瞭さにも関係する。色、フォント、グラフィック、オリジナリティが全て作用する。そして、あなたが最高のソリューションを導き出すのを助ける優れたグラフィックデザイナーと仕事をすることが必要不可欠だ。

アパレル会社のGapと同じ罠に陥らないこと。2010年にロゴをデザインし直した後、彼らは、大量の否定的なコメントに直面し、たった1週間後に元に戻すこととなったのだ。つまり、壊れていない物を修理するな、ということだ。

2. Kostelecke Uzeniny

Kostelecke uzeninyは、1917年(私たちがこんなに変態になる前)から肉製品を販売しているチェコの会社だ。恐らくこの会社はずっと同じロゴを使ってきたのだろう。しかし、男子学生はホットドッグについて良くない冗談を飛ばすことを楽しむかもしれないが、私たちの大部分は面と向かった性的なニュアンスを好まない。それに、Kostelecke uzeninyは実際どんな種類のメッセージを送ろうとしているのだろうか?

Higginsによると、ロゴは会社の“最も基本的なブランドメッセージ”である。それは、人々が、クスクスと笑うものではなく、称賛し信頼するものでなければならない。

1. Deccan Engineering Enterprises

このロゴは、巨乳もしくは巨大な男性のシンボルには見えないだろうか?Deccan Engineering Enterprisesが、この不気味なロゴが仕向けるわいせつでコミカルでとても明白な解釈の可能性に気が付かなかったという事実は、この会社の詳細に対する眼識の無さの表れだ。

マーケティングサイトMplans.comによると、“素人くさいロゴは見込み客の間で信頼を破壊することがある。”そして、エンジニアリングのこととなると、素人くささが致命的になり得る。正直に言おう。何かを設計するのにこのような無能な会社を熱望する人などいない。Chermayaff & GeismarのSagi Havivが、優れたロゴが“あなたの脳裏に焼き付く”能力について説明した時、たぶん彼が考えていたことはこれではない気がする。

おまけ: Wisconsin Tourism Federation

2009年7月、30年間ロゴにシンプルなWTFの頭文字を使っていたWisconsin Tourism Federationが、その名をTourism Federation of Wisconsinへとわずかに変更した。30年前に設立されたこの組織は、その頭文字がとても下品なものを意味する(註:「クソッたれ」を意味するWhat The Fuckの略称)ことになるとは予測すらできなかった。もちろん、そもそも優れたグラフィックロゴを思い付いていたなら、全くこのような問題にはならなかったかもしれない。もし新しいTFWの頭文字がこれから30年後に同じようにいかがわしいものを意味するようになったら、それは間違いなく皮肉なことだ。あなたにも警告した。


この記事は、Business Punditに掲載された「15 Inadvertently Lewd Company Logos」を翻訳した内容です。

露骨すぎる(大半は意図してなかったのでしょうけど、そういう目線で見るとそうとしか見えない・・)ロゴとは裏腹などこかシュールな解説との対比が素敵な記事でした。しかし唯一狙ったと思われるA-Styleは微妙なラインで妄想を掻き立てられる中々のセンスですね。まさかの日本代表「薬局くだわら」さんは自分たちがこんな記事に取り上げられている事実をご存じなのでしょうか…(この記事だけでなく、色々な記事で取り上げられているようです)。Google Glassの記事でテクノロジーの未来を想像した後にこの記事でなんですが、、、Google Glassでこれらの広告を見た時にどんな情報が表示されたら適切なのか?と思ってしまった私です。 — SEO Japan [G+]

Google Glass革命 – 未来のテクノロジーが垣間見えるGoogleの衝撃作

発売時期が公表されると共に世界中で盛り上がっているGoogle Glassですが、いち早くGoogle Glassの試作機を2週間使い倒したという米国の超有名ブロガー、ロバート・スコーブルが書いたGoogle Glassのレビューを紹介します。元マイクロソフトのエバンジェリストとしても有名な彼ですが、普段は辛口な彼がGoogle Glassを大絶賛しているこの内容、読むときっとあなたも使いたくなるはず。 — SEO Japan

まだあなたがGoogle Glassのことをあまりよく知らないとしても、すぐに詳しくなるだろう。ヘッドマウント・ディスプレイの付いた装着型コンピュータ、Google Glassは、ユーザーが動き回っている最中に様々な情報へのアクセスを与える。私は、ここ2週間Google Glassを使った後で、この製品に関する自分の考えを共有している。それはどれくらいゲームチェンジャーなのか?結局のところ、それは価格に行き着くだろう。

先週、私は、Google Glassを装着したままで5つのスピーチをした。6回空港を通過し、数百人の人に私のGlassを試着させた。それを手に入れて以来、眠る時以外はほとんどそれを外すことがなかった。

私の印象はこうだ:

  • 私は今後、Google Glass(もしくは、その競合相手)なしでは、私の人生の1日だって生活しない。この発明は、それくらいに素晴らしい。
  • この製品の成功は、完全に価格にかかっている。私はプレゼンテーションの最後にそれぞれのオーディエンスに“あなたはこれを買いますか?”と尋ねた。価格が文字通り200ドルまで下がると、全ての手が挙がった。500ドルでは、挙手した人は少なかった。これは、学生に対して話していても、もっと主流なそれより年上のオーディエンスに話していても、同じだった。
  • ほぼ全ての人に、“ワオ”、“素晴らしい”、“そんなバカな”、“スゴイ”といった感情の噴出があった。
  • NextWebでは、私の周りに50人が集まり、自分がそれを試着するチャンスを手にするまで私を帰さなかった。私はここしばらくの間カンファレンスでそのような製品を見ていない。私はまるまる1週間このような状態だったのだ。
  • 私がドイツに来る前に持っていたプライバシーの懸念の大部分は、出現しなかった。私は、自分が得たネガティブな反応が少なかったことに驚いた(たった一つだけ、オーディエンスの1人がそれを付けた私とは話さないと言った)。面白いことに、トイレでそれを試すようにと私に言ってきた人がいた(その時は眼鏡を上にあげて、断った)。
  • 完全なジェネレーションギャップを発見した。年配の人は、使うとは言ったが、より懐疑的であまり熱狂的ではなかった。私が会った13歳~19歳の人達は違った反応をした。

GlassがユーザーをGoogleのサービスに誘い込み続ける

価格について取り上げよう。CEOのLarry Pageは、2つの価格点を検討しているに違いない:500ドルあたり、これはとても収益性がある。もしくは、200ドル、これはおおよその材料費に値する。誰かがやったように(私は、Flipboardの“Glasshole”マガジンにそれを投稿した)、あなたもこの眼鏡を分解してみると、多くのパーツがそれほど高価ではないことが分かる。これは、大量生産のためにデザインされている。つまり、何百万台もだ。Googleがそこに到達する唯一の方法は、300ドル以下の価格を付けることだ。

私は、Larryがとても積極的になって200ドルの値段を付けたとしても驚かないだろう。

なぜGoogleはこんなことをするのか?簡単だ。私は今、完全にGoogleサービスの中毒になっている。私の写真と動画は自動的にGoogle+にアップロードされる。他のサービスを追加することもすぐに可能になるだろう(最近、サードパーティによって開発されたTwitter写真アプリを手に入れたばかりだ)。しかし、他のサービスへの自動アップロードをオンにすることは、私の携帯電話とGlassの両方のバッテリを消耗することになる(どちらにせよそんなに多くの電池寿命はない)。だから私は、Facebook、LinkedIn、Twitter、Evernote、Tumblrを自分のGlassに追加するのは拒否するつもりだ。これは、特に、Google+がものすごく良く機能し、デフォルトである時のケースだ。

Googleは広告ベースのビジネスモデルから離れるのか?

さらに、Googleはアプリ内の広告を禁止している。これは、Googleのビジネスモデルにとっては大きな転換である。Larry Pageは、Googleを広告ベースの会社から商業ベースの会社に移行しているのだと思う。

私が試して失敗した最初のことは、“寿司屋を探して”だった。恐らくそれはすぐに修正され、私がレストランで席を予約したり、Bloomingdalesのような店に“こういうジーンズを持って来て”と伝えたりするやりとりを完結する時にはいつでも、もしかするとGoogleが少額決済を徴収することができるようになるかもしれない。

Facebookやその他数多くのサービスがやっているように私たちに広告を見ることを強いるのではなく、この新しい商業ベースシステムで作られる数十億ドルがあるのだ。

Glassは、前例のない正確さで効率性を高める

この眼鏡を2週間かけると、あなたは、これを身に付けていることによって新しい商業世界が開かれるということに気が付く。なぜか?

  1. それは、携帯電話を見るよりもずっとソーシャルである。なぜか?Googleを使ったり、道順を調べたり、他のことをするために、あなたから目をそらす必要がない。
  2. ボイスが機能し、ほぼ全ての人および全てのシチュエーションで機能する。文字通り誰もがボイスを使って使用ができる最初の製品なのだ。このマジックは、ほんのわずかなことにだけ耳を傾けるということは知っているが、実際それはかなりすごいのだ。“OK Glass、take a picture”は機能するが、“OK Glass, take a photo”は機能しない。Glassは、あなたの音声による命令が特定の決められた命令であることを強制し、それ以外のことは考慮されない。これが、正確さをものすごく高くする。たとえあなたに訛りがあるとしても。

私は、カメラにも驚かされ続けている。それは完全に写真と動画の世界を変える。なぜって?一瞬を捕えることができるのだ。スマートフォンをポケットから取り出して、開いて、カメラアプリを探して、読み込むまで待って、写真を撮るまでに何秒かかるかを数えてみたところ、それは6秒から12秒だった。Google Glassなら1秒もかからない。いつでも。それに、ハンズフリーのままでそれを使うことができるのだ。私が車から食料品を運んでいる時に、子どもが何か可愛いことをやっているなんてこともある。

私は、これは1977年に父親と一緒に箱を開いたApple IIを思い出させると人々に言い続けている。それは高価だった。あまり多くのことはしなかった。しかし、私は、自分の生活が大きく変わり、どんどんと良くなっていくということを知っていた。すでに今週私は新しいRSSアプリ、New York Timesアプリ、Twitterアプリを手に入れ、今後もっと多くのアプリを手にすることになるだろう。

これは明らかに、iPhone以来、最も面白い新製品である。そして、私はそんなことを軽率には言わない。

確かに、カメラは照明が暗い場所ではあまり良くないと言える。十分な実用性がないと言える。役立たずに見えるし、一部の人を怖がらせる(まだ新しいので、市場に出ればそれはなくなる)。

しかし、私は気にしない。これは私の生活を変えた。私は、それなしでは1日たりとも生活するつもりはない。それは、それほどに素晴らしいのだ。

さあ、Larry、もしそれを200ドルにする方法を見つけることができれば、あなたはその手に大きな成功を手にするだろう。


この記事は、Socialmedia.bizに掲載された「Google Glass: A revolutionary advance」を翻訳した内容です。

正直、余り興味を持っていなかったGoogle Glassですが、この記事を読んだ後は使ってみたくなりました。。。価格がポイントということですが、数々のネット産業を無料戦略で破壊してきたGoogle先生なら、200ドルで売ることはできそうです。過去10年、ハードウェアの製品という意味ではAppleに話題を独占されていたGoogleですが、Appleも若干成長に陰りが見えてきたようですし、Google Glassの登場と共に、新たな戦いが幕を開けるのでしょうか。Google Glass、プラットフォーム争い含めてワクワクする未来が待っていそうです。その一方、広告やSEOも部隊をPC、スマホから眼鏡に部隊を変えて新たな戦いが行われるのでしょうか。。。マーケッターも頑張らねば。 — SEO Japan [G+]

モバイルスタートアップが、より良く、より早く、より力強くイテレートして成功する方法

世界的に盛り上がっているスマホシーンですが、それと並行して多くのモバイルスタートアップが日本でも世界でも立ち上がっています。モバイルの場合悩ましい点が、アプリをリリースする度にApp Storeの審査を通す必要があり、ウェブベースのPCに比べてテスト&リリースのイテレーション的なアプローチが難しいこと。その現状を上手く脱しなければユーザーに長く使ってもらえるアプリを作り上げることは至難の業、、、ということでその壁を打ち破れず実際に多数のモバイルスタートアップの死をその目に見てきたアンドリュー・チェンが、モバイルスタートアップの成功の秘訣について考察します。 — SEO Japan

最近、いかにしてモバイルスタートアップが1999年のように失敗しているかについてブログ記事を書いた。この記事では、大半のモバイルスタートアップが最初のバージョンを出荷するのに時間をかけ過ぎていて、さらにその後のアップデートにもあまり時間を費やし過ぎているというものだ。その結果、彼らは、1999年のウォーターフォール型の製品開発プラクティス(註:企画・設計・プログラミング・テストなど開発を工程毎に明確に分けて進めていく昔からある開発スタイル)を連想させるような形で失敗している。私たちはもっとうまくやることができる。

前回の記事は、テックコミュニティ全体にとっての課題となるべくして書かれた。そして、私たちがイテレーションサイクルをどのように改善するのかについて、たくさんの素晴らしい返答をもらった。このアイディアと提案は、いくつかの異なるカテゴリーに分けられる:

  • 適切な(最小限の)製品を選択すること
  • ローンチの前に市場をテストすること
  • 素早くコーディングと出荷をすること

特に、YCombinator卒業生からいくつか優れた意見を得たので、それらのコメントを取り上げたいと思ったのだ。それらは、本当に、かなり良かった。

適切な(最小限の)製品を選択すること
まずは、適切な最小限の製品を選択することが大切だ。Apple Appストアに取り組んでいるスタートアップは、以下の3つの相反することを満たさなければならない:

  1. ハイクオリティのアプリをリリースする
  2. それを素早くリリースして、銀行にあるたくさんの資金を使ってイテレートする
  3. 次のラウンドを獲得するために、資金100万ドル以上を使って十分なダウンロード数を獲得する

これを古典的に言うと、良い、安い、早いから2つを選べ、になる。ほとんどの場合、スタートアップがその支配下に持っているのは、クオリティとリリースするための時間であるため、ここではそれに焦点を合わせよう。良い+早いを手にする一番の方法は、限られた機能を備えた洗練されたアプリを作ることだ。洗練をスキップせず、あまり多くの時間をかけすぎない方法である。

もう一つ重要なことは、既存の市場を選ぶことだ。競合相手はいるが差別化する明白な方法がある場合、プロダクト/マーケット・フィットに達する前にあなたが彷徨う時間は少なくなるだろう(願わくば)。モバイルではイテレーションは高価であることを考えると、これは大きなアドバンテージになる。もし何か新しいことをしようとしていて、それをサポートする顧客行動が存在しないのなら、あなたは時間とお金とイテレーションを要する市場を探す必要があるため、それは恐ろしい状況かもしれない。

Kieranが、洗練されているが制限のある機能について以下のコメントを述べている:

Kieran O’Neill―Threadの創設者
技術的ソリューション側からすると、製品開発の対策は、よりニッチな/1つの機能を備えた/素早いアプリを最初は作って、その後、最初の成功に達したらより大がかりな脱線した目標に拡大することだと思う。あなたが指摘するように、問題はウェブ以上にモバイルではこのプロセスがもっと急速だということだ。

Tonyはこのように言っている:

Tony Wright―Tomo Guidesの創設者
これは素晴らしい記事だ。私はかつてアプリストアで成功するためには大きなローンチが必要だと信じていた。アプリストアには大きな重力があり、トップアプリに入るにはPR爆弾が必要で、Appleの“Most Popular”リストからのオーガニックダウンロードがあなたを大衆の上に維持し続けるのだと思っていた。しかし、私はあまりに多くのブームとなったアプリが、PR効果が徐々に消えるとどん底まで落ちるのを目にしてきた。

私たちサイドの解決策は、より早くローンチしてMVPを再採用することだと思う。PRに必死にならないことだ。ベータオーディエンスを見つけ、彼らの役に立つのだ。たとえあなた(と彼ら)が、恐ろしいテストフライトを通過しなければならないとしても。スケーラブルでリピート可能な顧客獲得に焦点を合わせ、自分の製品/販売の課題の多く/大部分を解決するまではローンチしないこと。そのやり方なら、あなたのローンチは、積み重なった湿った木ではなく、火にガソリンを注いでいることになる。

要は、私たちは早くイテレートして、1日に複数回デプロイするように教えられたのだ。今はそれがベストプラクティスなのだ。例えば、Facebookは、600人近くのデベロッパーを活用して1日に2回デプロイする。しかしながら、モバイルでは、その文化は浸透していない。アプリストアのプロセスが理由で、本当にハイクオリティのプロダクトマネージメントが重要になる。さもなければ、アプリのリリースまでに、簡単に何日、何週間、何か月もかかってしまう。それは素早く動いているとは言えない。

ローンチの前に市場をテストすること
自分のV1が堅実であることをリリースする前に知ることが、超重要になる。その理由は主に2つある:

  • アプリストアのリーダーボード。ここでは、継続したトラフィックの上昇がより多くのトラフィックをもたらす。
  • アプリストアのレビュー。ここでは、できる限り5つの星を獲得したい。

これは、ローンチ時の大きな急上昇を手に入れようとする前に、全てのバグを押しつぶして大きなデザインの問題に対処する必要があるということを意味する。そうでなければ、あなたは、バグに悩まされる急上昇と2つ星のレビューを獲得するかもしれない―良くないことだ。

ひそかにリリースしてリブランドすることによって、これをする方法についていくつかの素晴らしいコメントをもらった。以下は、Matt Brezinaの博識なコメントだ:

Matt Brezina―Sincerelyの創設者
これは素晴らしい観察だね、Andrew。私たちがやったことは、Postagramをローンチする前に、アプリ上に私たちの個人名は載せずに、異なるAppleアカウントの下で2~3個の製品バージョンをローンチすることだ。私たちがPRローンチをした時には、その製品は過去4か月の取り組みからブランド化されたバージョンだった。私たちはそれが上手く機能すると分かっていたし、ユーザーが気に入るということも知っていた。それ以降、私たちが1つのリリースの開発に4週間以上費やすことはなかった。そして、特に私たちは、迅速な実験のためにAndroidを使用する―Appleの1週間のアプリ認証はイテレーションサイクルを本当に遅くする。そして、a/bテストをすることの難しさは、現在のモバイル開発環境において私が最も好まないことだ。

ZyngaでMobile Pokerに取り組んでいるKentonもまた、アップデートが簡単であるという理由で試作品の製造にはAndroidを使用するという優れたアイディアについて述べている:

Kenton Kivestu―ZyngaのMobile Pokerを担当するシニアプロダクトマネージャー
解決策の一部は、Appleの認証プロセスの厳しさや遅延に直面することがないAndroidで機能を開発およびテストすることだ。また、Kieranの意見も有効だと思う。Appleはハイクオリティなスタンダードを持っているかもしれないが、Appleの認証を得るために何かを開発するのに6か月も費やす必要があるという真っ当な理由はない。6か月に及ぶ開発期間は、恐らく、フィーチャー・クリープ、範囲が広すぎる、あまりに多くテストしすぎる、洗練し過ぎなどを暗示する。

もう一つの面白いアイディアは、最初に他の場所でアプリをテストすることだ。それは、カナダでもニュージーランドでもいい。アメリカと同じように英語を話すオーディエンスがいてスマートフォンの普及率が高い場所でテストをするのだ。

素早くコーディングと出荷をする
実際に製品開発を実施することとなると、あなたは、本当の障害は何なのか自分自身に問わなければならない。それはAppleに申請すること?では、あなたがそれを7~10日ごとにすることができるとしよう。そして、後ろにさかのぼって、シンプルな目標を定めたとしよう。

あなたが何かをAppleに申請する機会がある時はいつでも、あなたは申請する何かを持っている。

この目標を達成しようとするというのはどんな意味なのだろう?それが意味することは、あなたが結局1週間で製品を築くことになるということだと思う。5日目にはいくつかテストをして1週間のタイムラインでそれを届けることができるように、結局たくさんの機能の範囲を狭めることになる。いくつかの時間のかかる機能に関しては、あなたは、できる限り1週間に近づけ、最小限の待ち時間を許容しようとする。

同様に、毎週アプリを申請する場合でも、あなたは毎日何かを行うことができる―Testflight(註:無料のアプリテストサービス)を使用するのだ。これは、毎日アプリの社内リリースをして友人や家族がそれを試用することができることを意味する。

これはどれくらい実現可能なのだろうか?そう、もう一度言うが、私たちは、ウェブ上では、1日に複数回デプロイするというアイディアに慣れている―モバイルアプリでやってもいいじゃないか?それは可能だ。

結論
これらは、素早くイテレートするための材料だ:シンプルだが洗練されたV1アプリ。ローンチ前のシステマチックな市場テスト。強力でイテレーティブなプロダクトマネージメント。毎週のアプリ申請と毎日のテスト飛行。それを十分なモバイルスタートアップ資金と、私たちがテックに持つ強力なチームと組み合わせれば、私たちはきっとどこかに到達するはずだ!

下のコメント欄では、より良く、より早く、より力強くなるためのアイディアやアドバイスを大歓迎する。


この記事は、@andrewchenに掲載された「How mobile startups can iterate better, faster, stronger」を翻訳した内容です。

モバイルスタートアップ起業家の様々な意見も掲載されており、非常に参考になる記事だったのではないでしょうか。私もこの記事を読んでナルホドと思ったのですが、確かに自由に更新できるウェブサービスと違ってモバイルアプリの場合は申請と承認の過程が常に発生しますからね。事前にどれだけ熟考したとしても、リリースしてみないと分からない点もありますし、リリース前のテスト文化をいかに根付かせることができるかも、成功の確率を上げるためには重要そうです。もちろん、仲間内少人数でテストして自分たちの感性や信念を信じる、、というスタイルもあるでしょうし、実際それで成功したアプリも多いとは思いますが、リスクを減らせることにこしたことはないですし。苦戦中のモバイルスタートアップも多いと思いますが、この記事に何か突破口になるヒントがあることを願います。 — SEO Japan [G+]

最新版Pinterestの現状:今コンテンツマーケッターが知るべきこと

一時、Pinterestに関する記事を多く紹介していたSEO Japanですが最近はご無沙汰していました。しかし米国を中心にユーザー数も着実に伸びており、さらには最近企業向けツールの拡充などマーケティングチャンネルとしても相当進化してきている、ということで改めてPinterestの現状を最新版の機能と共に紹介します。 — SEO Japan

Pinterestについての噂はここ数か月で少し落ち着いたように思えるが、それは今もコンテンツマーケッターとってかなり強力なツールだ。

ソーシャルメディアアナリティクス会社Simply Mesuredの調査によると、今では世界のトップ100ブランドうち69ブランドがPinterestアカウントを持っていて、Pinterestは今も、TwitterやLinkedInやGoogle+やYouTubeよりも多くのトラフィックをウェブサイトやブログにもたらしている。

今のところ、Pinterestがどこかへ行ってしまうようには思えないし、マーケッターにとってそのデータはとても励みになる。Pinterestユーザーの5人に1人が、このサイト上で見たものを購入したことがあり、彼らは1回の購入でおよそ80ドルを費やす―それはFacebookで購入する人の2倍だ。

そして今、Pinterestは大改造をしている―ここ数か月でこのサービスに興味深い変化があった。

それでは、これらの最近の追加と修正に目を向け、それがコンテンツマーケッターにとってどんな意味があるのかを見てみよう。

企業向けに新しいツールをローンチ

Pinterestは、自分の会社を売り込むためにピンを使用したいと思っているブランドのために、新しい企業アカウントを追加した。あなたは、自分の既存の個人アカウントを企業アカウントに変えることもできるし、企業として全く新しいアカウントを始めることもできる。

アカウントの変更は簡単だ―Pinterestの新しいビジネスセンターへ行き、“Convert My Account” をクリックするだけだ。または、新しい企業アカウントを作るなら、“New to Pinterest? Join as a business”をクリックする。

企業アカウントとして、あなたのプロフィールは通常のPinterestと違って見えるわけではなく、ボードやピンは同じように見える。

Pinterestは、企業アカウント所有者に、ウェブサイトやブログ用にいくつか新しいボタンとバッジとウィジェットを与えると同時に、ビジュアルマーケテイングのベストプラクティスとケーススタディへのアクセスを与える。

もしあなたが企業アカウントを始めることを考えているなら、実行する前に新しいTerms of Serviceを必ず読もう―それらは通常のPinterestのTOSとは異なる。

これはコンテンツマーケッターにとって何を意味するのか…

今すぐに企業アカウントに移行する大きな動機はない―特にあっと驚くようなことが手に入るわけではない―が、私は、近い将来Pinterestがブランドやビジネスオーナーのためにもっとツールをリリースすると見込んでいる。私は、ブロガーやビジネスオーナーにPinterestの企業アカウントを獲得する(またはそれに移行する)ことを奨励している。

新しい外観になる

Pinterestは、ユーザーのために全く新しいインターフェースを広げるプロセスの最中で、あなたは自分のタイミングでいつでも新しい外観に変更することができる。しかし、忠告がある―新しい外観に一度変えると、それは永久的な変更で、古い外観に戻すことはできない。

新しいインターフェースは少しバグが多いという噂があるため(ユーザーがこの変更をした後にボードへのピンに問題があるという報告を聞いた)、実行する前に慎重に検討しよう。

新しい外観に変更したいのなら、Pinterestウィンドウの左上にある自分の名前(企業名)にカーソルを持って行き、“Switch to New Look”までスクロールダウンする。

Pinterestがあなたの選択を確認するので、“Get It Now”をクリックする。

新しい外観からあなたはいくつか新しいものを手にする:

  1. 拡大されたピン。変更すると、自分のピンが全て大きく表示されるのが分かるだろう。大きな画像はあなたのPinterestホームページに取り上げられ、ピンをクリックすると拡大する。拡大されたピンは、幅735ピクセル(前のバージョンは600だった)だ。Pinterestは、よりはっきりとした見やすいインターフェースを提供するためにこの変更をしたが、画像が大きすぎると文句を言っているユーザーも目にしている―特に、ノートパソコンの小さな画面でPinterestを見ている場合だ。
  2. より良い発見。ピンをクリックして拡大すると、ピンの右側にはそのエリア内の関連コンテンツなどの新しいものがたくさんある。あなたは以下のようなものを目にする:
    • 同じボードからのピン―このユーザーによって、同じボード上に分類された画像
    • 同じソースからのピン―同じウェブサイトからピンされたもの
    • 同様にピンされたもの―この画像をピンしたのと同じユーザーによってピンされた画像

これらの新しい発見機能を用いて、Pinterestは、あなたが現在見ているピンと類似したコンテンツを見つける手伝いをする。この機能を気に入って、これがなければ見つけることができない新しいコンテンツをPinterest上で発見するのに役立つと言うユーザーもいれば、この機能がユーザー体験を乱すと言うユーザーもいる。

  1. “Repin”ボタンがなくなった。古いPinterestのインターフェースでは、各ピンの上にマウスを置くと“Repin”ボタンが左上の角に現れた。Pinterestは、その“Repin”ボタンを“Pin It”と書かれたボタンに置き換えた。
  2. 設定が別々になった。今は、Pinterestの設定を2つの異なる場所で編集する必要がある―アカウント設定(Eメール通知など)は右上のドロップダウンメニューの中にまだあるが、ウェブサイトや写真などのプロフィール設定は違う場所にある。プロフィール設定を編集するには、プロフィールの左下の角にあるペンシルアイコンをクリックすればいい。

これはコンテンツマーケッターにとって何を意味するのか…

この新しい外観は、様々なレビューを獲得している。私は、大小のバグ(全ては、自分のボードにピンすることができないというインターフェースの問題から来る)の報告を目にしているし、残念なことに、Pinterestのヘルプデスクは反応がとても早いとは言えない―だから、もし問題があっても迅速な回答は得られないかもしれない。

Pinterestの新しい外観は、ユーザーにとって発見をより簡単にする―これは、あなたがピンする画像が目立って人々にクリックしてもらうためには、魅力的で興味深いものでなければならないことを意味する。

必ず、興味深く魅力的な写真とバッジをブログ記事に埋め込んで、読者がそれらをPinterestにピンするようにするのだ(そうすれば、あなたは自分のサイトにより多くのトラフィックを獲得するだろう)。

さらに、Pinterestにオリジナルコンテンツをピンすることがとても重要だ(他の人のピンをリピンするだけでなく)。統計によると、Pinterest上のコンテンツの80%が他のPinterestユーザーからリピンされたものだ―つまり、あなたが外のソースから興味深いコンテンツをピンする時、それは本当に目立って、あなたがフォロワーを獲得するのに役立つのだ。

ウェブサイトの立証とPinterestのアナリティクス

あなたは今、自分のPinterestアカウント内で自分のウェブサイトのオーナーシップを立証することができる。ウェブサイトが立証されると、他のPinterestユーザーは、あなたのPinterestプロフィール内のドメインの隣にチェックマークを見る。

確かに、自分のウェブサイトを立証するのは良いことだ―しかし、それは絶対的に重要なことではない(あなたがオプラやマット・デイモンでない限り)。そうは言っても、自分のウェブサイトを立証することが、他の重要なPinterest機能にアクセスすることを可能にするため、それをするのは良い考えだ。

HTMLウェブサイトを持っているなら、自分のサイトを立証するためにPinterestから出ているこれらの指示に従う。WordPressウェブサイトを持っているなら、このプラグインを使用して自分のサイトにメタデータを追加してそれを立証する。

このプラグインに惑わされないこと―あなたはただ、Pinterestから提供されるほんの少しのタグを入力する必要があるだけだ(content属性内の英数字の文字列)。

自分のサイトを立証して新しい外観に変更したなら、あなたは優れた新しいPinterest機能へのアクセスを手にする―新しいアナリティクスモジュールだ。Pinterest画面上の右上の角で自分の企業名をスクロールして、ドロップダウンメニュー内の“Analytics”を選択する。

すると、アナリティクスデータページへと連れて行かれる。この画面から、あなたは以下のようなデータを見ることができる(ダウンロードも可能):

  • あなたのウェブサイトからのピンとピンした人の数
  • Pinterest内からのリピンとリピンした人の数
  • Pinterestから送られたウェブサイト訪問者数
  • あなたのサイトからピンされた最近の画像
  • 最もリピンされた画像と、最もクリックされた画像
  • あなたのピンがサイト上に表示された合計回数とそれらが閲覧された回数(インプレッション)

この新しいAnalyticsツールの使用についてもっと詳しく教えてくれる優れた動画を見たければ、Pinterest Web Analyticsページをチェックしよう。

これはマーケッターにとって何を意味するのか…

この新しいPinterestアナリティクスツールがあれば、私たちは素早く簡単に自分のPinterestアクティビティに関するデータを見ることができるし、自分がピンしているものがウェブサイトへのトラフィックに違いを生んでいるかどうかを知ることができる。

あなたは、どのピンがPinterest上で上手くいっているかを知ることができる(そして、何が上手くいっていないかも)。どんな種類のコンテンツが最もリピンを獲得するかを知ることもできるし、ピンするのに一番良い時間を知ることもできる。

それは、Pinterest上で異なることをテストして、それらが成功しているかどうかを測定するよりもずっと簡単だ―だから、このアナリティクスモジュールは、絶対に手に入れる価値がある!

Pinterestはマーケッターにとって今も最高のツールだ

去年、私たちは、あなたのビジネスを売り込むためにPinterestを使用する方法の長いリスト(日本語)取り上げた記事を配信した。あなたは今もそれらの手法全てを利用することができるが、今あなたは、Pinterestプラットフォームに対する最新の変更をふまえて、自分の進化を追跡し自分の戦略の計画を立てる方法を改善したのだ。

コンテンツキュレーションは、Pinterestで最も重要なことだ。Pinterestで上手くやっている人(そして大きな支持を得ている人)は、優れたキュレーターである。それはつまり、彼らが、自分の分野で最高のコンテンツを選択し、それをきちんと整理された魅力的なボード上で共有しているということだ。

Pinterestは、ブロガーやコンテンツクリエイターにとって、トラフィックおよびエンゲージメントの素晴らしいソースになり得る。だからこそ、このビジュアルマーケティングツールを試しに使ってみて、自分の進化を追跡し、それが自分にとってはどのように機能するか確かめるのだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The State of Pinterest: What Content Marketers Need to Know Now」を翻訳した内容です。

かなり充実した記事でこれを読めば最新のPinterest事情はほぼ理解できる内容でした。企業用アカウントの設置や解析機能の充実はPinterestのマーケティング活用が進んでいる米国では当然の進化ともいえますが、今からPinterest活用を考えている日本企業にもありがたい話でしょう。若干、設定は面倒そうですが、最初から以前に比べかなりの効果測定が行えるのは魅力ですね。最近日本で流行っているのかイマイチ不明なPinterestですが、世界的には利用は進んでいるようですし、これらの機能拡充が日本での利用を後押ししていくでしょうか? — SEO Japan [G+]

インハウスSEOとして成功する秘訣

GWまっただ中ですがこの時期にこそお仕事中という人も多そうなので、SEO Japanも記事発信を。今回は日本でも需要が増しているインハウスSEOに関する成功の極意について考えた記事をサーチエンジンランドから。GW中に「なんで世間の大半の人は休んでるので自分だけ地道にSEOしてるんだ。。。」と嘆いているあなた、これを読めば元気が出るかも。 — SEO Japan

親交がある方には既に伝えたが、私は今年の1月からスマートシート社でインハウスのSEOとして働いている。インハンスになってから数週間が経過したこともあり、今回は、エージェンシーのSEOとインハウスのSEOの違い、インハウスSEOとして成功する上で必要な要素、そして、落とし穴について私の見解を提供する。

エージェンシー vs インハウス

まずは、エージェンシーSEOとインハウスSEOの違いから見ていく。

インハウスSEOは同じことを何度も繰り返しているわけではない

エージェンシーでは、繰り返しは必要とされる。推奨した作業をクライアントが実施するまでは、何もすることが出来ない。

SEOエージェンシーの従業員にとって最善のエクササイズなのだろうか?イメージ: PBoyd04

エージェンシーでは、請求可能な勤務時間、そして、表に記載される推奨事項の数は、あまり多いとは言えない。また、クライアントにミーティングに参加してもらわなければ、新しいプロジェクトを始めることは出来ない。余裕があると思ったら、次回のミーティングの開催日が2週間後に決まり、今日から推奨事項を提示しなければならなくなるケースもある。するとフラストレーションが溜まり、実際に効果があるかどうかは別として、とにかく提供することが可能な提案を探す羽目になる。

インハウスSEOとして、私は障害を調査し、交渉を行うことが出来る。また、価値をもたらす別の作業に取り掛かることも可能である。

請求可能な時間数が存在しない

これほど嬉しいことはない。支払いを請求する時間を計算しなくてもよいのだ。どんなツールまたはストップウォッチを利用するにせよ、勤務時間の計算は不可能である。最終的にあやふやな記憶や推測に頼らざるをえなくなる。

In-house SEOs do not have to track billable hours

イメージ: Zak Greant

インハウスSEOは集中力を維持するのが困難

エージェンシーでは、検索とソーシャルメディアに関して、従業員は私とCEOを頼りにしていた。当然、CEOではない私に質問は集中した。つまり、担当しているかどうかに関わらず、全てのクライアントの仕事に私は関与していた。

ところが、インハウスSEOに転身すると、さらに多くの同僚から質問が寄せられ、作業を中断する回数が大幅に増えた。当然だ。エージェンシーでは、受け付けからCEOに至るまで全員が検索とソーシャルのスペリシャリストであった。80%の知識を全員が持っており、20%の困難な取り組みにおいてのみ、助けを必要としていた。

インハウスSEOとして、私はゼロから同僚に情報を与え、SEOのメリットを教えなければならない。この会社の従業員は、自然な検索とソーシャルの重要性を心得ているものの、活用する方法を学び始めたばかりである。基本的に孤立していることが多いPPCのランディングページとは異なり、パンフレットページ、ケーススタディのぺージ、ブログの投稿… インデックスされるページは全てSEOに影響を与える。

インハウスは社内を移動して、直接話をすることが可能

エージェンシーでは、クライアントとの間で問題を抱えると、全てクライアントの意思に左右される。コミュニケーションのスピードが遅くなるにせよ、技術的な問題が生じているにせよ、あるいは、クライアントが防御姿勢を取っているにせよ、クライアントが実際に決断を下すか、承認を与えるまでエージェンシー側は待つしかない。

インハウスSEOの場合は、単純に席を離れて、同僚を訪ねることが出来る。求めている答えを毎回得られるわけではないものの、全ての問題の状況を把握し、私の目標を理解し、分かち合うスタッフと力を合わせて作業することが出来る。

SEOのコミュニケーション

エージェンシーでSEOとして働く場合でも、あるいは、ある程度の規模を持つ会社でSEOの担当者として働く場合でも、次のようなコミュニケーションスキルが求められる:

専門用語を使わずにコミュニケーションを取る

エージェンシーで同僚と話しをする時、あるいは、カンファレンスに参加する時は、初心者には意味不明な専門用語を使ってコミュニケーションを取ることが出来る。ある優秀な教授から、伝える能力こそが知識の本来の意味であると教えられたことがある。分かりやすい言葉で定義し、利用を心掛けるべきである。また、分からないときは説明を求めて欲しい点を同僚に伝えておこう。

規律を持って、簡潔に話す

同様に、ダラダラ長く話して、他の従業員の時間を独占するべきではない。明確に、簡潔に、そして、説得力を持って話すことが出来ないなら、インハウスSEOとして成功する可能性は低い。

Discipline

イメージ: Grotuk

覚悟を決め、駆け引きを理解し、賢明な行動を取る

初めて出勤した日に、CEOからITディレクターの主な指示 – アプリをクラッシュさせるな – を言い渡された。スマートシートの信頼性は、機能と同じように重要である。弊社のウェブサイトとアプリは同じドメインに置かれているため、テストが必要されてる取り組みもあれば、単純に禁止されている取り組みもある。エージェンシーでは、禁止されている取り組みに手をつける必要はない。しかし、インハウスでは、このような難問に配慮しつつ、ITディレクターやアプリの開発者と協議を行い、解決へ向けた活動を行うことが出来る。

価値の高いアクティビティを選び、秩序を保ち、脱線を避ける

スマートシートに入社した際、改善することが可能な様々な取り組みを見つけた。 入社後の1ヶ月間は、毎日異なる機会を見つけ、追いかけていた気がする。2ヶ月目からは、実現可能であり、最大の見返りをもたらすアクティビティに狙いを定めることにした。

SEO部門が一人だけであれ、または、数名のスタッフで構成されているのであれ、実現することが可能なプロジェクトの数は、時間の制約を受ける。そのため、時間を最大限に活用するべきである。

共有することが出来る知識

インハウスSEOは、知識を周りの従業員と分かち合うことが出来る。すぐに共有する価値のある知識がある点を覚えておいてもらいたい。

SEOは競争

コンテンツを最適化し、リンクとオーソリティを獲得するだけでは不十分である。SEOの競争は激しい。キーワードの競合者がコンテンツおよびオーソリティの構築を加速する中で、追いつき、追い越す必要がある。同じレベルで努力するだけでは不十分である。競合者よりも質を高め、早く動き、そして、強くなる必要がある。

検索エンジンもまたスパマーとしのぎを削っている。検索エンジンはスパムを封じ込める取り組みを強化しているが、一方でスパマーは検索エンジンを操作する新たな方法を見つけている。まっとうな会社はこの戦いから距離を置くべきである。雇用者のドメインを危険にさらすべきではない。

サイトの最適化 vs ページの最適化

マーケティング部門に、内部リンクの構造、ドメインのオーソリティ、そして、SEOを支えるコンテンツ等の最適化のコンセプトを理解してもらう必要がある。

競争の激しい分野では、例えばウィジェットに関するページを1つ投稿するだけでは、グーグルのSERPでトップ 10に食い込むことは不可能である。リンクおよびサイテーションの質が高い、複数の支援する文書が求められる。とりわけ有料検索に慣れている会社は、この点を理解していないことが多い。

全てのページがSEOのランディングページではない

ショートテールまたはロングテールのキーワードに対して好きなページを最適化することは可能だが、全てのページが上位にランクインする、または、トラフィックをもたらすことが出来るわけではない。従って、トップレベル、または、価値の高いコンテンツに対してキーワードの最適化を実施し、その他のコンテンツはスキップして、リンクとオーソリティをもたらす新しいコンテンツの投稿に移るべきである。

念のために言っておくが、技術的なSEOのエラーがあれば解決し、内部リンクを最適化する必要はある。また、ページを最適化していなくても、編集作業から解放されるわけではない(例えば、アンカーテキストをSEOでターゲットにしているページに加える)。

SEOの成果を記録する表を策定した後、価値の低いページを見直し、ロングテールのキーワードに対して最適化することが出来るかどうか確認しよう。これは、ウェブサイトに慣れる必要があるインターンや新しいスタッフに向いている仕事である。

コンテンツのタイプによって、SEOの強さは異なる

これは個人的に好きなポイントである。 ウェブのアセットや文書によって、意図、そして、SEOの強さは異なる。

例えば、プレスリリースキャンペーンを立ち上げる際は、ケーススタディは効果的かもしれないが、ツイッターでバイラル化する可能性、あるいは、多くのリンクを獲得する可能性は低い。また、人気の高いカンファレンスで生中継ブログを実施すると、多くのメンションやリンクを獲得することが出来るものの、登録や売り上げへのコンバージョンに関しては期待薄である。そのため、様々な意図に応じて、様々なタイプのコンテンツを用意しておこう。

私はこの点をフライホイール(はずみ車)の例えを使って説明した。ブランド、ブログ、そして、ソーシャルメディアのアセットの人気が高くなればなるほど、それぞれ異なる経緯でSEOに貢献する確率は高くなる。この評価を勝ち取る必要がある。人気の高いブログでは、記事がバイラル化するだろう。一方、知名度の低いブログでは、全く同じ記事であっても何も起こらない。はずみ車を回す必要があるのだ。

競争する分野の範囲内で行動する

現在、どのキーワードで会社のウェブサイトが上位にランクインすることが出来るのか、どのキーワードに手が届きそうなのかを、同僚に把握してもらう必要がある。例えば、キーワードSEOで上位へのランクインを試みるSEO業者が少ないが、これには理由がある。時間の無駄でしかないことをSEO業者は心得ているのだ。短期の目標、長期の目標、そして、難易度の高い大胆な目標を定めてもらいたい。積極的に行動する必要はあるが、無理な期待を抱かせないように注意しよう。

ここでヒントを送る。私はキーワードリサーチを行う際、フレーズ一致をベースにしているが、常に完全一致の数字をレポートするようにしている。

最適化 vs 過剰な最適化

過剰な最適化について同僚に警告を与えておく必要がある。主に2つ理由がある。まず、検索エンジンから過剰最適化のペナルティを科されたくないからだ。

一息つくスペースを得ることがもう一つの理由である。どこにいっても「前の職場ではこの作業をしていましたね。ここでも同じことをしてくれませんか?」と言う人達がいる。スタートレックのボーンズなら、「勘弁してくれ、ジム。機械じゃないんだ、人間なんだよ」と言って呆れるだろう。

チェックリストをつけていても、全てのページを同じように最適化することは出来ない。SEOは、技術であり、科学であり、そして、創造である。SEOに関わる機会が増えれば、スキルは改善され、勘は冴えわたってくる。しかし、たまには「必要以上に最適化はしたくありませんが、考えてみます」と冷静に、そして、気楽に言いたいものである。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Survival Tips For Becoming An In-House SEO」を翻訳した内容です。

元気が出るよりさらに疲れてしまった人もいそうで怖いですが、インハウスSEOの仕事の在り方について真っ当に書かれた記事でした。最近は広告代理店やSEO会社でSEOに従事していた方が企業のインハウスSEOとして転職していくケースも増えていると思いますが、ここに書かれていることを多少なりとも意識しておけば、よりスムースにインハウスSEO担当者として活躍できるかもしれません! — SEO Japan [G+]

インハウスSEOとして成功する秘訣

GWまっただ中ですがこの時期にこそお仕事中という人も多そうなので、SEO Japanも記事発信を。今回は日本でも需要が増しているインハウスSEOに関する成功の極意について考えた記事をサーチエンジンランドから。GW中に「なんで世間の大半の人は休んでるので自分だけ地道にSEOしてるんだ。。。」と嘆いているあなた、これを読めば元気が出るかも。 — SEO Japan

親交がある方には既に伝えたが、私は今年の1月からスマートシート社でインハウスのSEOとして働いている。インハンスになってから数週間が経過したこともあり、今回は、エージェンシーのSEOとインハウスのSEOの違い、インハウスSEOとして成功する上で必要な要素、そして、落とし穴について私の見解を提供する。

エージェンシー vs インハウス

まずは、エージェンシーSEOとインハウスSEOの違いから見ていく。

インハウスSEOは同じことを何度も繰り返しているわけではない

エージェンシーでは、繰り返しは必要とされる。推奨した作業をクライアントが実施するまでは、何もすることが出来ない。

SEOエージェンシーの従業員にとって最善のエクササイズなのだろうか?イメージ: PBoyd04

エージェンシーでは、請求可能な勤務時間、そして、表に記載される推奨事項の数は、あまり多いとは言えない。また、クライアントにミーティングに参加してもらわなければ、新しいプロジェクトを始めることは出来ない。余裕があると思ったら、次回のミーティングの開催日が2週間後に決まり、今日から推奨事項を提示しなければならなくなるケースもある。するとフラストレーションが溜まり、実際に効果があるかどうかは別として、とにかく提供することが可能な提案を探す羽目になる。

インハウスSEOとして、私は障害を調査し、交渉を行うことが出来る。また、価値をもたらす別の作業に取り掛かることも可能である。

請求可能な時間数が存在しない

これほど嬉しいことはない。支払いを請求する時間を計算しなくてもよいのだ。どんなツールまたはストップウォッチを利用するにせよ、勤務時間の計算は不可能である。最終的にあやふやな記憶や推測に頼らざるをえなくなる。

In-house SEOs do not have to track billable hours

イメージ: Zak Greant

インハウスSEOは集中力を維持するのが困難

エージェンシーでは、検索とソーシャルメディアに関して、従業員は私とCEOを頼りにしていた。当然、CEOではない私に質問は集中した。つまり、担当しているかどうかに関わらず、全てのクライアントの仕事に私は関与していた。

ところが、インハウスSEOに転身すると、さらに多くの同僚から質問が寄せられ、作業を中断する回数が大幅に増えた。当然だ。エージェンシーでは、受け付けからCEOに至るまで全員が検索とソーシャルのスペリシャリストであった。80%の知識を全員が持っており、20%の困難な取り組みにおいてのみ、助けを必要としていた。

インハウスSEOとして、私はゼロから同僚に情報を与え、SEOのメリットを教えなければならない。この会社の従業員は、自然な検索とソーシャルの重要性を心得ているものの、活用する方法を学び始めたばかりである。基本的に孤立していることが多いPPCのランディングページとは異なり、パンフレットページ、ケーススタディのぺージ、ブログの投稿… インデックスされるページは全てSEOに影響を与える。

インハウスは社内を移動して、直接話をすることが可能

エージェンシーでは、クライアントとの間で問題を抱えると、全てクライアントの意思に左右される。コミュニケーションのスピードが遅くなるにせよ、技術的な問題が生じているにせよ、あるいは、クライアントが防御姿勢を取っているにせよ、クライアントが実際に決断を下すか、承認を与えるまでエージェンシー側は待つしかない。

インハウスSEOの場合は、単純に席を離れて、同僚を訪ねることが出来る。求めている答えを毎回得られるわけではないものの、全ての問題の状況を把握し、私の目標を理解し、分かち合うスタッフと力を合わせて作業することが出来る。

SEOのコミュニケーション

エージェンシーでSEOとして働く場合でも、あるいは、ある程度の規模を持つ会社でSEOの担当者として働く場合でも、次のようなコミュニケーションスキルが求められる:

専門用語を使わずにコミュニケーションを取る

エージェンシーで同僚と話しをする時、あるいは、カンファレンスに参加する時は、初心者には意味不明な専門用語を使ってコミュニケーションを取ることが出来る。ある優秀な教授から、伝える能力こそが知識の本来の意味であると教えられたことがある。分かりやすい言葉で定義し、利用を心掛けるべきである。また、分からないときは説明を求めて欲しい点を同僚に伝えておこう。

規律を持って、簡潔に話す

同様に、ダラダラ長く話して、他の従業員の時間を独占するべきではない。明確に、簡潔に、そして、説得力を持って話すことが出来ないなら、インハウスSEOとして成功する可能性は低い。

Discipline

イメージ: Grotuk

覚悟を決め、駆け引きを理解し、賢明な行動を取る

初めて出勤した日に、CEOからITディレクターの主な指示 – アプリをクラッシュさせるな – を言い渡された。スマートシートの信頼性は、機能と同じように重要である。弊社のウェブサイトとアプリは同じドメインに置かれているため、テストが必要されてる取り組みもあれば、単純に禁止されている取り組みもある。エージェンシーでは、禁止されている取り組みに手をつける必要はない。しかし、インハウスでは、このような難問に配慮しつつ、ITディレクターやアプリの開発者と協議を行い、解決へ向けた活動を行うことが出来る。

価値の高いアクティビティを選び、秩序を保ち、脱線を避ける

スマートシートに入社した際、改善することが可能な様々な取り組みを見つけた。 入社後の1ヶ月間は、毎日異なる機会を見つけ、追いかけていた気がする。2ヶ月目からは、実現可能であり、最大の見返りをもたらすアクティビティに狙いを定めることにした。

SEO部門が一人だけであれ、または、数名のスタッフで構成されているのであれ、実現することが可能なプロジェクトの数は、時間の制約を受ける。そのため、時間を最大限に活用するべきである。

共有することが出来る知識

インハウスSEOは、知識を周りの従業員と分かち合うことが出来る。すぐに共有する価値のある知識がある点を覚えておいてもらいたい。

SEOは競争

コンテンツを最適化し、リンクとオーソリティを獲得するだけでは不十分である。SEOの競争は激しい。キーワードの競合者がコンテンツおよびオーソリティの構築を加速する中で、追いつき、追い越す必要がある。同じレベルで努力するだけでは不十分である。競合者よりも質を高め、早く動き、そして、強くなる必要がある。

検索エンジンもまたスパマーとしのぎを削っている。検索エンジンはスパムを封じ込める取り組みを強化しているが、一方でスパマーは検索エンジンを操作する新たな方法を見つけている。まっとうな会社はこの戦いから距離を置くべきである。雇用者のドメインを危険にさらすべきではない。

サイトの最適化 vs ページの最適化

マーケティング部門に、内部リンクの構造、ドメインのオーソリティ、そして、SEOを支えるコンテンツ等の最適化のコンセプトを理解してもらう必要がある。

競争の激しい分野では、例えばウィジェットに関するページを1つ投稿するだけでは、グーグルのSERPでトップ 10に食い込むことは不可能である。リンクおよびサイテーションの質が高い、複数の支援する文書が求められる。とりわけ有料検索に慣れている会社は、この点を理解していないことが多い。

全てのページがSEOのランディングページではない

ショートテールまたはロングテールのキーワードに対して好きなページを最適化することは可能だが、全てのページが上位にランクインする、または、トラフィックをもたらすことが出来るわけではない。従って、トップレベル、または、価値の高いコンテンツに対してキーワードの最適化を実施し、その他のコンテンツはスキップして、リンクとオーソリティをもたらす新しいコンテンツの投稿に移るべきである。

念のために言っておくが、技術的なSEOのエラーがあれば解決し、内部リンクを最適化する必要はある。また、ページを最適化していなくても、編集作業から解放されるわけではない(例えば、アンカーテキストをSEOでターゲットにしているページに加える)。

SEOの成果を記録する表を策定した後、価値の低いページを見直し、ロングテールのキーワードに対して最適化することが出来るかどうか確認しよう。これは、ウェブサイトに慣れる必要があるインターンや新しいスタッフに向いている仕事である。

コンテンツのタイプによって、SEOの強さは異なる

これは個人的に好きなポイントである。 ウェブのアセットや文書によって、意図、そして、SEOの強さは異なる。

例えば、プレスリリースキャンペーンを立ち上げる際は、ケーススタディは効果的かもしれないが、ツイッターでバイラル化する可能性、あるいは、多くのリンクを獲得する可能性は低い。また、人気の高いカンファレンスで生中継ブログを実施すると、多くのメンションやリンクを獲得することが出来るものの、登録や売り上げへのコンバージョンに関しては期待薄である。そのため、様々な意図に応じて、様々なタイプのコンテンツを用意しておこう。

私はこの点をフライホイール(はずみ車)の例えを使って説明した。ブランド、ブログ、そして、ソーシャルメディアのアセットの人気が高くなればなるほど、それぞれ異なる経緯でSEOに貢献する確率は高くなる。この評価を勝ち取る必要がある。人気の高いブログでは、記事がバイラル化するだろう。一方、知名度の低いブログでは、全く同じ記事であっても何も起こらない。はずみ車を回す必要があるのだ。

競争する分野の範囲内で行動する

現在、どのキーワードで会社のウェブサイトが上位にランクインすることが出来るのか、どのキーワードに手が届きそうなのかを、同僚に把握してもらう必要がある。例えば、キーワードSEOで上位へのランクインを試みるSEO業者が少ないが、これには理由がある。時間の無駄でしかないことをSEO業者は心得ているのだ。短期の目標、長期の目標、そして、難易度の高い大胆な目標を定めてもらいたい。積極的に行動する必要はあるが、無理な期待を抱かせないように注意しよう。

ここでヒントを送る。私はキーワードリサーチを行う際、フレーズ一致をベースにしているが、常に完全一致の数字をレポートするようにしている。

最適化 vs 過剰な最適化

過剰な最適化について同僚に警告を与えておく必要がある。主に2つ理由がある。まず、検索エンジンから過剰最適化のペナルティを科されたくないからだ。

一息つくスペースを得ることがもう一つの理由である。どこにいっても「前の職場ではこの作業をしていましたね。ここでも同じことをしてくれませんか?」と言う人達がいる。スタートレックのボーンズなら、「勘弁してくれ、ジム。機械じゃないんだ、人間なんだよ」と言って呆れるだろう。

チェックリストをつけていても、全てのページを同じように最適化することは出来ない。SEOは、技術であり、科学であり、そして、創造である。SEOに関わる機会が増えれば、スキルは改善され、勘は冴えわたってくる。しかし、たまには「必要以上に最適化はしたくありませんが、考えてみます」と冷静に、そして、気楽に言いたいものである。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Survival Tips For Becoming An In-House SEO」を翻訳した内容です。

元気が出るよりさらに疲れてしまった人もいそうで怖いですが、インハウスSEOの仕事の在り方について真っ当に書かれた記事でした。最近は広告代理店やSEO会社でSEOに従事していた方が企業のインハウスSEOとして転職していくケースも増えていると思いますが、ここに書かれていることを多少なりとも意識しておけば、よりスムースにインハウスSEO担当者として活躍できるかもしれません! — SEO Japan [G+]

Google Screensharing – スクリーンシェアによるカスタマーサポート

海外の AdWords Forum (英語)での Google 社員の方によるポスティング情報ですが、Google Screensharing と呼ばれる、スクリーンシェアによるカスタマーサポートが開始されるようです。

日本語のヘルプも整っているので、日本でも実施されるということでしょう。

電話サポートの際に、スタッフから画面共有の招待状が送られて来るそうです。

Google Screensharing

Google ハングアウトか、デスクトップを共有(複数ディスプレイを利用中であれば、シェアするディスプレイを選択)を選択することができます。

※ Google 側で可能な操作は画面の参照のみであり、お客様のパソコンにアクセスすることはありませんとのことです。

サポートを強化するというのが目的ですが、なかなか素晴らしいのではないでしょうか…

Webの販促手法の中でのSEOの位置づけ


図1:AISASモデルの概要

AISASモデルのドーナッツ図

前回の記事で、阿部 圭司氏の新刊「新版 リスティング広告 成功の法則」を取り上げた。

この本の第1章に、消費者行動モデルからみたリスティング広告の位置づけを論じる記述があった。
私はこれを読んで、もっと広くWebでの販促手法全般及び、その中でのSEOの位置づけについて考えてみたくなったのである。

消費者行動モデルについてまずは簡単に書いておこう。
消費者が購入時にたどる行動・心理状況の変遷の説明には様々なモデルがある。
その中でも、インターネットでの行動を説明するには阿部氏も言うように「AISASモデル」が一番しっくりくる。

  1. Attention
    その商品に対する情報を目にして
  2. Interest
    興味が生まれて
  3. Search
    その商品について検索して
  4. Action
    購入する
  5. Share
    使った感想などの情報を共有する

私としては共有された情報を誰かが目にするというプロセスが入るため、5から1はつながると考えている。
特にソーシャルメディアの隆盛によって、5から1への展開が起こりやすくなった。
単に1から5への一方通行ではなく、このプロセスを回転させることでより広く大きく情報が拡散し、多くのコンバージョンつまりActionが得られるようになった。

だから私はこのモデルをループ状に表記している。

4のActionを特に大きく表記している理由は、すごろくのゴールのようなものだからだ。

話は少し変わるのだが、Actionの数はどのように決まるのか?

Action数 = サイトへの集客数 × コンバージョン率

である。
集客数が10,000人でコンバージョン率が1%であればAction数は100だ。

Actionを増やそうと考えたら、集客数を増やすか、コンバージョン率を上げるのいずれかが必要になる。
いずれかを2倍にすれば2倍のアクションが取れることがわかるだろう。

このことを念頭に置いて以下の記述を読んでいただきたい。

図2:AISASモデルの中における販促手法の位置づけ

AISASモデルの中における販促ソリューションの位置づけ

他にもWebの販促手法は数多くあるが、上記を代表的なものとして挙げてみた。

上記販促手法はLPOを除いては集客数を増やす手法であり、どのような経路で集客するかが違う。
(LPOはコンバージョン率を高めるための手法)
そしてもう一つ、決定的に違う点がある。

SEOと検索連動型広告はSearchに関与する。
AISASモデルの考え方では何かを購入する直前に検索という行動を起こす。
つまり、もう購入する意思を固めているユーザーが多いということだ。

コンバージョン率が高い良質なアクセスを集められる特徴がある。

特に検索連動型広告にこの特徴は顕著であり、Actionにつながりうるキーワードだけを選択して広告を出すことが可能だ。
海産物を販売するECサイトのケースであれば、

「タラバガニ 激安」「マグロ 訳あり」

といった、即購入に結びつきそうなキーワードだけを選ぶことができる。
SEOもこれに近いのだが上記のような即購入に結びつきそうで、誰もが思いつくキーワードは激戦であり、狙っても上位表示できるとは限らない。

「タラバガニ 激安」といったキーワードは狙いつつ、もっと競合の少ないニッチなキーワードをまずは手堅く取りにいくことが基本的な戦略となる。
「タラバガニ 脚 安い」「刺身用 タラバガニ 激安」といったニッチなキーワードで、かつActionが取れるキーワードである。

これらのキーワードはアクセス数は少ないが、非常にアクセスの質がよい。
検索連動型広告でもSEOでもまずは狙うべきであり、このような質のいいアクセスを獲得できるのがまずは強みである。

Searchからの集客と比較して、Attention・Interestからのアクセスは質が悪く、Actionにつながる可能性が低い。
ユーザーは以下のような心理的な段階にある。

  1. そのサイトは見たことある
  2. 商品にそのもの興味はないが、コンテンツが好きだ
  3. 買うつもりはないが、商品に興味はある
  4. いずれ買うつもりだが、今は買わない


後ろに行くにしたがって、見込みは高くなっていくが基本的に今購入するユーザーではない。
しかし、

ユーザーは育てることができる

のだ。
単純接触効果という心理学の用語がある。
最初は興味がなくても、何度も目にしていると徐々に好意を持つようになるという意味だ。

ソーシャルメディア運用はまさしくここを狙っているのだが、SEOも同じことが可能だ。

海産物を販売するサイトなのだが、サイト内に海産物の様々なレシピが掲載する。
様々な海産物のレシピを検索するたびに、自サイトが検索結果に表示され、実際に記載されている内容がよかったとすれば。
徐々に認知されるようになり、そして信頼できるサイトとして強く記憶されることになる。

「購入しよう」

と思った時に、ここで買おうかということになるわけだ。
SEOは今すぐ客を集めるだけではなく、顧客を作り出すことも可能なのである。

前述の1~4のプロセスを進行させ、ついにはActionに至らせるのだ。

図3:初期投資・ランニングコスト・運用負荷・技術的難易度・対象・集客数の比較
SEO・検索連動型広告・ディスプレイネットワーク・準抗告・メールマガジン・ソーシャルメディア運用・Facebook広告・LPOの初期投資、ランニングコスト、運用負荷、技術的難易度、対象、集客数の一覧
※SEOには人工リンクによる施策を含まない。SEOはあくまで検索エンジン最適化であり、人工リンクによる不正な順位操作は最適化ではないからである。

どの集客手法にも共通していえるのは、成果を出そうとすると投資、運用負荷、難易度が高くなることだ。
まあ、当然である。金もかけず楽して集客する方法などはないということである。

さて、SEOの位置づけはランニングコストをかけずに、不特定多数のユーザーを集客できることが大きな特徴と言える。
初期投資とコンテンツを作り続ける運用負荷をかけ、ある程度の知識があればかなりの集客が見込める。

※2013/5/6追記
住太陽氏から、SEOはビジネスをよく理解している中核的な人材がコンテンツを作らなければならないため、コストとしては非常に高いというご指摘をいただきました。
外部へ支払うランニングコストはないものの、確かに内部におけるコストは非常に高いのもSEOの特性です。

ソーシャルメディア運用もランニングコストがかからないが、SEOに比べると不特定多数に対する集客に弱く、運用負荷が高い。
そして、図2に示したようにソーシャルメディア運用は、質の良いアクセスを集めることが難しいという大きな欠点がある。
これだけでは販促手法として完結しないのである。


さて、まとめてみよう。
SEOの特徴は、

  • ランニングコストをかけず
  • Actionにつながりやすい質の良いアクセスを集めることができ
  • 顧客を育成することもできる
  • 単体で成り立つ販促手法

である、と言える。

ソーシャルメディアの隆盛により「SEOは死んだ」と言われた時期もあった。

しかし、上記の比較によってもわかる通り、SEOの販促手法としてのポジションは依然としてゆるぎないものである。
大きな技術革新がない限り、SEOは最重要の販促手法であり続けるだろう。

とは言え、他の販促手法にもそれぞれメリットがあり、特徴があるためSEOに固執することは望ましくない。
それぞれの手法の特徴を理解して、最適な販促手法を選択することで最良の効果を得るようにすべきである。

選挙活動における検索エンジンを対象とした施策について

インターネットを活用した選挙活動の解禁で、多くの候補者の方が国政選挙や地方選挙において情報発信にウェブサイトや様々なインターネット上のツールを使う機会が増えていくと思われます。その中には、検索エンジンからの集客や認知度の向上を狙った施策をされる方、もしくは、そういった施策を業者に委託するケースが増加することが考えられます。

Google は、ユーザーが探していることについて、最も関連性の高い情報を検索結果に表示するために、機能の開発・提供、アルゴリズムの改善等に日々取り組んでいます。その一方で、Google をはじめとする検索エンジンの検索結果を故意に操作するための施策を行う方がいるのも事実です。このような施策は、ユーザーにとって不利益であるだけでなく、Google が推奨するウェブマスター向けガイドラインに抵触します。そのような施策を実施したウェブサイトは、検索結果に表示されにくくなる可能性が高くなります。

Google では検索結果の品質、公平さを維持するため、ウェブサイトを管理するウェブマスター向けガイドラインにおいて、検索結果を人為的に操作しようとする不正な手法を具体的に示し、注意喚起を行っています。
最近では、特に施策を業者に委託したケースで、依頼主が知らない間に業者が実施した悪質な施策により、逆に検索結果に表示されにくくなってしまう事態が発生していることがわかっています。Google では、そのような事態にならないために、知っておいていただきたい事、気をつけていただきたい事を、ブログ記事を公開しています。ぜひご一読ください。
ブログ記事「サイトの制作や集客を外注しているサイト オーナーのみなさまへ」 http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.com/2012/06/blog-post_04.html

ウェブマスター向けガイドラインと違反への対応

Google では検索結果を人為的に操作する悪質な手法をウェブマスター向けガイドラインの品質に関するガイドラインとして公開し、それを遵守するようお願いしています。Google では、ガイドライン違反に対しては、Google 検索の品質、公平性を維持するためアルゴリズムや手動で掲載順位を下げる、または検索結果から削除する、などの対応をさせていただく場合があり、その場合、逆に検索結果に表示されにくくなってしまうため、こうした事態を重く受け止めています。


Google 検索について詳しい情報はこちら


ウェブマスター セントラル
http://www.google.com/webmasters/?hl=ja
Google 検索に関する詳しい情報を掲載しています。ここには以下のような情報へのリンクをまとめています。

Google ウェブマスター向け公式ヘルプ フォーラム http://productforums.google.com/forum/#!forum/webmaster-ja
ユーザー同士での問題解決、情報共有のための Google 公式のユーザー フォーラムです。Google 検索は公平性を重視しており、そのため、個別のお問い合わせ窓口は現在のところございません。代わりにこのユーザー フォーラムがありますので、こちらをご利用ください。経験豊富なウェブマスターが多く参加されていますし、Google 社員も参加しております。 投稿される際は、具体的な URL を掲載してご質問いただくのが一番ですが、個人名や具体的な URL がなくても回答が可能な場合があります。必要に応じてそうした情報を削除し、一般的な質問としてご投稿ください。

Google ウェブマスター向け公式ブログ
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.com/
Google 検索の公式情報を定期的に配信しています。Google 検索に関する最新の情報やサイト運営上役立つ情報をお伝えしていますのでぜひご覧ください。

ウェブマスター向けガイドライン
http://support.google.com/webmasters/bin/answer.py?hl=ja&answer=35769
品質に関するガイドラインにおいて、アルゴリズムまたは手動によるスパム対策が実施される可能性のある不正行為について説明しています。スパム対策が実施されたサイトは、Google.co.jp や Google のパートナー サイトの検索結果に表示されなくなることがありますのでご注意ください。

ウェブマスター ツール
http://www.google.com/webmasters/tools/?hl=ja
Google 検索上でのサイトの状態について様々なデータを閲覧できるツールです。サイト運営の施策を外部に委託する際も、その施策が適切なものか確認するためにご利用されることをおすすめします。

検索エンジン最適化 (SEO)スターターガイド
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.com/2010/09/seo.html
検索エンジン最適化(SEO)の初心者向けの Tips がまとめてあります。こちらのページから PDF ファイルでダウンロードできますのでぜひご一読ください。

最後に、こちらの記事を PDF ファイルとして公開いたしました。関係者のみなさまへのお知らせにはこの記事を共有して頂くか、この PDF ファイルを印刷し、ご回覧いただくか FAX 等で共有していただければと思います。

配布用ファイル(PDF):Google 検索を選挙活動に快適にご活用いただくために


Googleアドワーズ広告のデスクトップとタブレットのターゲティング統合がもたらす影響

米国でいち早く、そして日本でも普及が進むタブレットデバイスですが、Googleアドワーズ広告ではデスクトップとタブレットのターゲティング広告が最近統合されたようです。それぞれに利用シーンが違うといわれることもあるPCとタブレットですが、今回はその統合で起こりうる影響について考えてみた記事を。 — SEO Japan

アップルが2010年にiPadを発売してから三年、タブレットデバイスが急速に広まり、有料検索の分野での、消費者と広告スポンサーの間のインタラクションの仕組みが大きく変わった。

現在、消費者は、地域の会社の情報、製品の詳細およびレビュー、クーポン、そして、競合者に手っ取り早くアクセスする手段として、タブレットに依存している。消費者がタブレットを利用するアプローチにより、グーグルの考え方に大きな変化が生じている。

Google Enhanced Campaigns

イメージ: グーグルのエンハンストキャンペーン用マイクロサイト

有料検索キャンペーンの管理を簡素化し、一方で、検索マーケッターの見解、そして、オーディエンスを没頭させる方法を見直すため、グーグルは2月上旬にエンハンンストキャンペーンを用いて、アドワーズをアップグレードしていた。

グーグル、そして、同社のデータによると、デスクトップとタンブラの間の境界線は曖昧になりつつあるようだ – この2つのデバイスでの検索の行動およびエンゲージメントは、同一化しつつある。そのため、ユーザーに適切な広告を示す上で、場所、そして、機能の重要性はますます高まっている。

それでは、検索マーケッターにとっては、グーグルのデータを理解し、エンハンストキャンペーンを受け入れるしか道は残されていないのだろうか?

グレッグ・スターリングが以前指摘していたように、Marin Softwareのモバイル広告の調査結果は、タブレットおよびデスクトップでの消費者の行動が、徐々に似てきているというグーグルの指摘を裏付けるデータを示していた。しかし、デスクトップとタブレットが本質的に異なり、パフォーマンスにおいて一線を画している点もデータに現れていた。

いずれにせよ、マルチデバイスの部門で成功を収めるには、グーグルが新たに組み合わせたターゲティングの設定を受け入れ、エンハンストキャンペーンの時代におけるこの方針の意味を理解する必要がある。

調査結果

過去2年間、タブレットは検索マーケッターが無視することが出来ないデバイスである点を証明してきた。事実、グーグル経由の有料検索のクリック数は2012年には6%から10.7%に増えており、また、2013年の年末には、タブレットのクリックは2倍近く増し、米国内の有料検索の広告クリック(グーグル)の20%近くを占めるようになると私達は推測している。

これは、消費者が、かつてはデスクトップが幅を利かせていた家の中で、タブレットのデバイスを使って、リサーチを行い、移動中に購入の決定を行うようになりつつあるためだ。

Marin Mobile Report CR by DeviceMarin Mobile Report CTR by Device

タブレット経由の検索クリックのコンバージョン率は、2012年で31%増加していた。スマートフォンとデスクトップのコンバージョン率も、それぞれ9%と7%増加していた。 2013年の12月までには、タブレットでの広告クリックのコンバージョン率は、デスクトップ広告のコンバージョン率を上回ると私達は予想している。また、コンバージョン率に加え、タブレット広告が、デスクトップ広告よりも引き続きパフォーマンスが優れていることも判明している。

Marin Mobile Report CPC by DeviceMarin Mobile Report CPC Change by Device

タブレットでの検索広告に対するクリックスルー率(CTR)は、デスクトップで提供される広告のCTRよりも37%高く、平均的なコスト・パー・クリックはデスクトップよりも17%低かった。この機会に便乗するため、スポンサーは有料検索への投資を増やしており、2012年の年末までに、タブレット広告への投資の割合は10%増え、一方、スマートフォンの広告に対する投資は、初めてシェアを減らしていた。

この調査結果の意味

エンハンストキャンペーンが行われる前は、検索マーケッターはタブレットとデスクトップのトレンドを参考にして、プログラムを最適化することが可能であった – キャンペーンの分割、予算の再分配、キーワードの拡大を全てデバイスごとに実施することが出来たのだ。

しかし、デスクトップとタブレットのターゲティングをグーグルが統合したため、プログラムを最適化するためにマーケッターが喉から手が出るほど欲しい制御と透明性が大幅に失われてしまったのだ。

タブレットは、未来の検索において重要な役割を担うはずだが、デスクトップとタブレットの間の境界線が、グーグルが予測していたように今後も近づき、曖昧になるかどうか、あるいは、交差して、離れていくかどうかは、今の段階で判断するのは難しい。

しかし、グーグルが今後もエンハンストキャンペーンを提供していくため、デスクトップとタブレットに同じように対処しなければいけないことだけは確かである。それでも、この2つのデバイスが同じではない点、そして、ユーザーエクスペリエンスも同じではない点 – 大きなスクリーンを持つデスクトップはマウスを持ち、基本的に1つの場所に固定されているが、タッチスクリーンを持つタブレットは検索の画面が小さく、持ち運びが可能 – を理解しておく必要がある。

弊社のモバイル広告レポートは、ユーザーエクスペリエンスの違いは、広告のパフォーマンスに差をもたらすと言う指摘の正しさを証明している。消費者の行動をあいまいにするグーグルの賭けは、未来に関する不完全なデータに依存している。つまり、エンハンストキャンペーンは、マーケットの需要がより明白になるにつれ、進化していくはずである。

成功を求めて

エンハンストキャンペーンへの移行が現在進行形で行われており、検索マーケッターは、デスクトップとタブレットが統合された取り組みに向けて、準備を整える必要がある。キャンペーンを区別し、デバイスごとにターゲティングを行ってから、デバイスを考慮して最適化したユーザーエクスペリエンスを提供する時代は幕を閉じた。

これからは、検索マーケッターは、デスクトップとタブレットのユーザーを考慮して、キャンペーンとランディングページを最適化しなければならない。今のところ、ウェブサイトに統合するフラッシュの量を制限する(iPadはアドビのフラッシュに対応していない)、または、指でタップしやすいボタンやリンクを統合する取り組みは、今後の有料検索の問題を解決する上で、マーケッターが導入する取り組みの中で特に目立っている。

言うまでもないが、エンハンストキャンペーンは、現在の非常に競争の激しい検索の世界をさらに不安定にしている。マーケッター達は、テクノロジーおよび新たなベストプラクティスにおける調査を続け、首尾よくメディアを運営し、新たに生まれ変わったマルチデバイスの世界で、収益を獲得する必要がある。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Do Tablet Trends Support Google’s Shift To Combine Desktop & Tablet Targeting?」を翻訳した内容です。

PCとタブレット、ユーザーの行動パターンはかなり似通ってはいるようですが、微妙な違いもあり、その差を効果的に活用してきた検索マーケッターにとっては納得のいかない統合だったかもしれませんね。逆にGoogleにしてみれば、統合させた方が結果的にGoogleが望まない広告費の抑制も抑えられ良いのかもしれませんが、、、圧倒的なプラットフォーマーだからこそできることかもしれませんが、広告主にとっては若干怖い部分ですね。日本でもエンハンストキャンペーンの活用が少しずつ進んでいると思いますが、さて検索&ディスプレイ広告はまだまだ進化しそうです。 — SEO Japan [G+]

ジャーナリストが教える良質なストーリーテリングの要素

コンテンツマーケティングが注目されていますが、コンテンツをマーケティングする時に参考にしたいのが、長年ストーリーを伝えてきたプロのジャーナリストの発想。本質を失わず、わかりやすく、時に大胆に伝えるストーリーテリングの技術を学んでみませんか。 — SEO Japan

SEOでは良質なコンテンツが、そして、アウトリーチ(接触)では関係構築が重要視されるようになるにつれ、その一方では、リンク構築とジャーナリズムの間のギャップが埋まりつつある。ジャーナリストのキャリアを呪ったこともあるが(仕事が少ないため)、現在は、優れたストーリーを伝える方法を教えてくれたため、この道を選んだことに満足している。

ストーリーテリングはマーケティングにおいて欠かせない要素である。優れたストーリーは良質なリンクをもたらすためだ。

マーケティングと同じように、ストーリーテリングもまた、アートでありサイエンスでもある。コピーライティング & 創造力はある意味才能であり、発展させ、磨き上げることは可能だが、必ずしも教わる類の技術ではない。しかし、科学的な計画および実行なくして、芸術性は発揮されない。

ジャーナリストは、このポイントを最初に学ぶことになる。事実、テッド・スパイカー氏、マイク・フォレイ氏、ノーム・ルイス氏、ベティ・コルティナ氏、ビル・マキーン氏等、ジャーナリズム業界の天才達によって、私は優れたストーリーを伝える方法を学ばせてもらった。この優秀なジャーナリスト達のアドバイスが、皆さんの役に立つことを願っている。

ちなみにフロリダ州に住んでおり、ストーリーテリングを復習したいなら、フロリダ大学が主催するデジタルストーリーテリング・ワークショップに参加してみてはいかがだろうか?

キャラクターに焦点を絞る

最終的にストーリーを作るのはキャラクターである。製品やサービスに対してマーケティングやリンク広告を行うのは皆さん自身であっても、例えば、ローンに関するストーリーを伝えるなら、オーディエンスとのつながりをなかなか見出せないのではないだろうか。

「実際に三次元で見ることで、つながりを見出す」とテッド・スパイカー氏(「YOU: The Owner’s Manual」の著者の一人であり、Runner’s WorldでBig Guy Bloggerを担当し、そして、 Men’s Healthで編集者を務めた経験を持つ)は述べている。「優れたストーリーテラーは、強烈なキャラクターを作り上げ、読者を没頭させる。」

SEOmozは、ロジャー(オンラインツール)に対してこの取り組みを巧みに実施している。どれだけこのツールが素晴らしくても – 実際に素晴らしい – この可愛らしい小さなロボットがいなければ、ここまでユーザーが熱中することはなかったはずだ。オンラインツールに親しみを感じたことはあるだろうか?それでは、このロボットには親しみを感じるだろうか?

storytelling in marketing

そうだと思った!

私達が提携を結んでいる無料のオンライン資金集めツールのYouCaringは、提供するサービスに焦点を絞るのではなく、資金提供者が支援する人達をアピールしている。

storytelling marketing

「人間のストーリーの共有こそが、オーディエンスを没頭させる上で、最も効果があり、妥当である」とベティ・コルティナ-ウェイス氏(NBCLatino.comのコンサルティング・シニア・プロデューサー)は指摘している。「苦労や大成功でも、あるいは幸せや絶望でも構わない。人間のストーリーを介して、事実上、何にでも息吹を与えることが可能になる。」

基本的な人間のニーズを利用する

リアリティ番組に視聴者が夢中になるには、理由がある。進展が気になるからだ。悪い手本ではあるが、手法は高く評価するべきである。

「ライターのトム・フレンチが指摘しているように、優れたストーリーは「次に何が起きるのかを知る」人間の基本的なニーズを活用する」とマイク・フォレイ氏(フロリダ大学のジャーナリズム学部で博士課程の講師を務める)は述べている。「当然、良質な文章を書く必要もある。」

優れたストーリーは、冒頭で好奇心を掻き立てて読者の注目をつかみ、中盤で読者がもっと知りたくなるように導き、そして、最後に読者が納得し、他の人達に伝えたくなるような結論を与える。

このアプローチを採用するマーケティングとリンク構築は成功する。オーディエンスの知りたいと言う欲求を活用するのだ。

野外フェスのボナルーフェスティバルは、 RooCluesでこの取り組みを見事に行っている。この音楽フェスティバルに出演するバンドの情報は、コーラの作り方以上に厳重に外部に漏れないように管理されている。しかし、発表の約6週間前から、参加するミュージシャンの手掛かりを提供していく。

storytelling marketing

Tame Impalaはボナルー・フェスティバル2013でパフォーマンスを披露する。

オーディエンスは手掛かりの意味を知りたくなるため、サイトに戻り、自分なりの推測を行い、友達に伝える。

感情を込める

どんな媒体を利用しているにせよ – 友達に伝えるストーリー、読んでいる本や記事、見ている映画、または、吸収しているマーケティングのメッセージ – 良質なストーリーテリングの要素は同じである。

「ドラマ、愛、幸せ、悲しみ、衝撃、不安、期待、矛盾、障害、ユーモア、サプライズ。つまり、教訓を与えるストーリー、有益な情報を与えるストーリー、そして、その他の人、場所、アイデア、出来事の理解を深めるストーリーである」とジョン・シュランダー氏(タンパベイ・タイムズのオンラインエディター)は指摘している。「そのストーリーを盛り込むことが出来るか否かはジャーナリストの実力次第である。」

例:

YouTube Preview Image

有用性を忘れずに

このような感情、そして、反射的な行動を巡って私達は競っている。しかし、リアクションのために、取り組みを実施する理由を犠牲にするべきではない。

「感情と実用性の双方を持ち合わせるストーリーを求めている」とノーマン・ルイス氏(フロリダ大学ジャーナリズム学部の准教授)は述べている。「どのように役に立つのかを説明し、同時に感情に訴えかける必要がある。」

ルイス氏は、ジャレッド・フォーゲル氏によるサブウェイのダイエットキャンペーンを例に挙げている。これは実用的であり、尚且つ刺激的であった。ジャレッド・フォーゲル氏との感情面でのつながりを見出していたため、オーディエンスは熱中した – ダイエットの成功を願ったのだ。サブウェイの製品が好きでなくても気になってしまう。

もう一つ良い例を紹介する(ちなみにスーパーボウルのCMを全て流すつもりはない)。

YouTube Preview Image

この農業従事者のCMを見て何も感じない人は、感情を持っていないと言わざるを得ない。

さて、皆さんの会社はどのようなストーリーを伝えているだろうか?

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Art & Science Of Storytelling As Told By Journalists」を翻訳した内容です。

ジャーナリズム101のクラスで学びそうな内容でしたが、普通に勉強してきた人もこういうことは学んでいない人が大半でしょうし、実際、十分コンテンツマーケティングにもきっちり活かせそうなものばかりでした。キャラクターの活用に関しては一歩間違えるとキャラクターに(悪い方向に)左右されてしまいそうなケースもあると思いますが、例で出ていたPRキャラクターでなくとも、ストーリー自身のキャラクターをいかに読者に共感づけるかというのは大事なポイントですよね。 — SEO Japan [G+]

ウェブデザイナーのための便利すぎるツール&リソース20選【最新版】

ウェブデザイナーに便利なデザインリソースやツールをまとめた最新版の記事をThe Next Webから。きっとあなたの知らない、日本ではまだメジャーじゃない注目リソースやツールがあるはず? — SEO Japan

Webデザインにおいて、使用するツールはあなたの結果に重要な役割を果たす。もちろん、紙に鉛筆で描くことのような、基本を忘れないことが大事だが、時には新しいアプリやリソースを見つけることが、あなたのクリエイティブなジュースをもっと流れるようにするのに役立つかもしれない。

今回は、デザイナーとデベロッパーのための20個の便利なツールをリソースリストとしてまとめた記事を紹介する。あなたのお気に入りを(または、もし私たちがあなたのお気に入りを見逃していたら)コメント欄で教えて欲しい!

1. Niice

Niiceは基本的に、人気デザインサイトのBehance、Dribbble、Designspirationから結果を引っ張ってくるデザイン検索エンジンとして機能する。もしあなたがインスピレーションを必要としているなら、ここに来てがっかりすることはないだろう。白黒の筆記体デザインを検索してみよう。

2. Pixel Dropr

Pixel Droprは、UI Paradeが作ったPhotoshopのプラグインで、デザイナーは、アイコン、イラスト、写真、ボタン、その他の要素を作って、PSDファイルにドラッグ&ドロップすることができる。詳しい説明はここを読もう。

3. Designer News

もしあなたがHacker Newsの読者なら、すでにDesigner Newsの仕組みは知っているはずだ。それはデベロッパーとスタートアップシーンに焦点を合わせたサービスのようなものだが、デザインやデザインのプロセスを簡単にする新しいツールに関する議論を重視する。

4. FirefoxFont Inspector

Firefoxは、DevToolに最近“Font Inspector”と呼ばれる新しいタイポグラフィ中心のツールを追加した。 現在は、このブラウザのNightly Build内で利用できる。詳しくはこちら

5. Cloud Comp

Cloud Compは、Cloud Appを使用した軽いツールで、デザイナーはアプリやウェブサイトのモックアップをクライアントと共有することができる。詳しいことはここを読もう。

6. Sidebar.io

Sidebarは、5つの“最高のデザインリンクを、毎日”提供するサイトだ。

7. BLOKK

BLOKKは、簡単なモックアップやワイヤーフレームで使用するためのダッシュでできたフォント(漫画新聞で見つけるようなもの)だ。最高のツールだ。詳しい内容はここを読もう。

8. What’s My Browser Size?

このWebアプリは、その名の通りシンプルだ。あなたのブラウザウィンドウの現在のサイズを教えてくれ、あなたがそれをリサイズするとそれに従って調節する。例えば、もしあなたがMedia Queriesを使用しているなら、このツールは便利だ。

9. 直感的なカラー選択ツール

私たちのお気に入りのカラー選択ツールの1つ。読み込み時に、ウィンドウ全体が1つの色でいっぱいになる。色合いを調整するにはマウスを左右に動かし、明るさを調整するにはマウスを上下に動かし、スクロールして彩度を変える。0 to 255Colllorも試してみよう。

10. Timehub

Timehubは、プログラマーにGitHubリポジトリから請求書を作らせるサービスだ。そう、今、デベロッパーは、GitHubから離れることなくプロジェクトに費やした時間を追跡することができるのだ。詳しい情報はここを読もう。

11. Helvetica vs Arial

タイポグラフィはWebデザインにおいて重要な役割を果たすが、多くのデザイナーは、HelveticaとArialのような似ている書体の違いを理解するように訓練されていない。このリソースは、あなたがそのスキルをテストして、この2つの有名な字体を区別することに上手くなるのを手助けするだろう。

12. HEXからRGBへの変換ツール

先に紹介した“What’s My Browser Size?”というツールと同じように、これは、HEXからRGBにカラーコードを変換するだけのミニマルなサイトだ。もちろん、あなたは他のたくさんのアプリケーションやサービスを使って同じことをすることができるが、これはとても美しくシンプルな選択肢だ。Colorrrsも試してみよう。

13. PlaceIt

PlaceItは、シンプルなドラッグ&ドロップツールで、あなたに現実の製品のスクリーンショットを一瞬で作らせてくれる。

14. Heyoffline.js

このJavaScriptプラグインは、ネットワークがダウンした時にユーザーが何も失わないように警告する。ローカルにフォーム入力内容を保存するプラグイン、Garic.jsもチェックしよう。

15. UXテストのためのKeynote/PowerPoint

信じられないかもしれないが、KeynoteはGoogle Venturesのデザインチームに選択されているツールだ。私たちの詳細な調査より:

デザインパートナーのJohn Zeratsky、UXリサーチパートナーのMichael Margolis、Knappと私は、ユーザーテストのためにモックアップを作ることに没頭していた。私たちは、(驚いたことに)機能的なモックアップを作るのに非常に便利なツールであることが証明されているKeynoteを使うように指示された。

16. Alfred Workflows

Alfredユーザーなら、このCSSカラー変換ワークフローをチェックしよう。

17. PLTTS

PLTTS(パレッツと発音する)は、あなたが取り組んでいるプロジェクト用の完璧なカラーパレットを簡単に見つける。

18. Chardin.js

Chardin.jsは、あなたのWebアプリにシンプルなオーバーレイスタイルの説明を提供するjQueryプラグインだ。ここに行って、動作しているところを見てみよう。

19. Mincss

Mincssは、使っていないセレクターを見つけて削除することによって、CSSからいらないものを片付ける

20. CSSCSS

CSSCSSは、CSSファイルを解析して、どのルールセットが重複しているかを見せることによって、Mincssと同じような働きをする。

John CanelisJamie Brittainを含め、このリストに入れるツールを提案してくれた読者のみなさんに感謝する。次のリストのためにあなたのお気に入りもシェアして欲しい!

画像クレジット:Thinkstock


この記事は、The Next Webに掲載された「20 Incredibly useful tools and resources for Web designers」を翻訳した内容です。

久々のまとめ記事でしたが、さて便利そうなツールやリソースはあったでしょうか? — SEO Japan [G+]

ツイッターでナルシストを見分ける方法

ツイッターを使っている人なら誰でも少なからずナルシスト的な投稿をしてしまうことがあると思いますが、その中でも本人が気づいているのかいないのか、とりわけ普段からナルシストな発言ばかりしている人っていますよね。今回はそんなソーシャルメディア時代のナルシズムについて考えた記事を。自分はナルシストじゃないと思っている人も確認用に読むべき? — SEO Japan

Adolf Hitlerツイッターのおかげで、普通の人とあからさまにナルシスト、つまり、自分の日常生活を詳しく実況する価値があると考えるものの、他の人達のアイデンティティや行動に関しては、全く関心を持たないタイプの人を簡単に見極めることが出来るようになった。

幸いにも、完全なるナルシストは少ない。しかし、些細な、あるいは、強烈なナルシストの行動を特定する様々な要素が存在する。

この要素が積み重なると、アドルフ・ヒトラーになる。幸いにも、ツイッターに彼は一人しかない。

前提

注意してもらいたい点がある。これから紹介する要素は、実在する人物のみに適用される。アカウントがジョーク目的で作られたなら、あるいは、諸要素の一部が策略の一部に用いられている場合、ナルシズムとは言えない。前提として、実在する人物であり、ツイッターの世界の外側のイメージと等しくなければならない(または、大半において等しい)。

また、ツイッターを利用しているものの、その他のユーザーを見つけることが出来ない、あるいは、適切にコミュニケーションを取る方法が分からない等、純粋に利用方法がよく分からず、要素の一部が無効にされるケースも考えられる。通常、私達は、ナルシストに対して、ある程度の知識を持つ人物をイメージする。以下の例にも、このイメージが反映されている。

ナルシストである理由

非常にフォローするアカウントが少ない

数年に渡ってツイッターを利用し、3000本以上のツイートを投稿しているものの、フォローする人数が100人以下なら、何かしら問題がある。 世界には素晴らしい人達が大勢いる。アシスタントにツイートを任せている超有名人(3000本も本人が投稿することが出来るはずはない)であっても、富を分け与え、アシスタントに何人かをフォローするように命じているはずだ。このような評判により、立派なフォロワーを得られるためだ。

この行動は、エリート主義に基づいている。恐らく、同じ世界の住人であると考える有名なセレブであり、よく知っている人物のみフォローする方針を固めているのだろう。基本的に、ツイッターをフェイスブック化している。ツイタッターはフェイスブックではなく。フェイスブックはフェイスブックである。

John Mayer

該当するユーザー:

富を独り占め

ツイッターは、情報をシェアするためのサービスである。優れたアイテムを探し出し、フォロワーに伝える。自分のツイートと他のユーザーのツイートの割合が100/1なら、自己中心的なユーザーだと言わざるを得ない。 繰り返すが、大勢のフォロワーを獲得したなら、良い行いのために利用するべきであり、実際に他人の優れたアイテムを紹介することで、自分のアイテムがさらに幅広く配信してもらえる確率は高くなる。好意を受けたら、別の人に好意を渡そう。

最近の@gapingvoidのツイート

該当するユーザー:

身の上話

ナルシストユーザーの特徴の中で、個人的に気に入っているのは、人生を語るタイプだ。このタイプのナルシストは、ツイッターを使って、他人にとっては退屈であったとしても、日常生活の模様を細かく伝えようとする。フォロワーが多くても、パンをトーストしている、または、グーバーグレイプをパンに塗っていることをフォロワーが知りたがっていることにはならない。

とりわけフォロワーの大半にとって興味深い情報ならば、自分自身のランダムな情報を少し提供しても問題ない。しかし、平凡な行動を細かくツイッターで報じているなら、考えを改めてもらいたい。 ベストセラー作家ではないなら、人気テレビ番組の司会ではないなら、ハリウッドスターではないなら、あるいは、5万人以上のフォロワーを抱えているわけではないなら、身の上話など誰も気にしていない。それでも、自分のことは気になるのだろう – だからナルシストなのだ。同一視しないでもらいたい。

@portentintのツイートのサンプル

該当するユーザー:

@返信しない

ファンに返信しないユーザーは嫌われる。全員に返信する必要はないが、好意でフォローしてくれたフォロワーにほとんど返信しないのは、エゴ丸出しである。ツイッターを頻繁に利用しているものの、返信しないユーザーは自己中心主義そのものである。


該当するユーザー:

最優秀ナルシスト賞

全ての特徴を兼ね備えた人物はさすがにいないはずだ。いかにナルシストであっても、何かしら良いところを持っているはずである、と私は考えていた。しかし、残念ながら、すべての要素に当てはまる人物を一人見つけてしまった。しかし、この人物のツイッターのストリームをたまたま目にした時、あまり驚かなかった。想定の範囲内だったからだ。

それでは、最優秀ナルシスト賞を、ライアン・シークレストに贈呈する。

許容範囲

ナルシスズムには良い面もある。健康的なナルシズムも存在する。事実、私は今回ナルシストとして挙げた人達の多くをフォローしている。しかし、特徴の全て(または多く)を備えているなら、フォローしない。なぜなら、このような完璧なナルシストのフィードは煩わしく、フォローを解除するからだ。それでも、ナルシズムは、ある意味興味深く、私自身、ロボットのようなユーザーよりも、ナルシストをフォローしたいと思う。

自分自身であることが大事だ – しかし、限度を越えないように注意する必要がある。ライアン・シークレストにはもう少しナルシズムを控えてもらいたいものだ。


この記事は、Ross Hudgensに掲載された「How to Identify a Narcissist on Twitter」を翻訳した内容です。

日本にも該当するツイッター有名人が多数いそうな雰囲気ですが、最初の「非常にフォローするアカウントが少ない」は私がまさにそうなので、ドキッとしてしまいました。基本、情報発信のみに使っているのが理由ですがナルシストチックな面もあるといえばあるかもです。。それなりに納得&面白い内容でしたが、紹介されていた米国のセレブリティを知らないと面白さ半減ですかね。最後に出ていたライアン・シークレストはラジオやテレビのパーソナリティですが、特に素人オーディション番組「アメリカンアイドル」のホストで全米で有名になった人です。マイナータレントがある日突然超有名人になった(でもオーディション番組のホストレベル)という意味ではナルシストな雰囲気満載の人ではあります。 — SEO Japan [G+]

SEO&アフィリエイトの参入障壁

GoogleのSEO取締り強化によるSEO難易度アップで、以前に比べSEOビジネスに参入する人も少なくなっている最近ですが、外部リンク支援はともかくコンサルティング、インハウスSEO支援等、SEO関連のサービスニーズはまだまだ存在します。今回は特にSEOを活用したアフィリエイトビジネスに関する参入障壁の問題についてトップマーケッターのロス・ハッジスが考えた記事を。 — SEO Japan

通常のビジネスの世界では、参入する際の障壁が実在し、定着している – 実際の店舗を設ける小売業界では、特に参入の壁は高く、これが、貧しい状況を抜け出し、潤沢な企業を目指すことが難しかった原因の一つであった – サプライチェーンにおいて効率を確保するには、長く、大変なプロセスを経る必要があり、また、大きな店舗を建てるため、利益が出るまでに時間がかかった。そんな中、インターネットのデータが新たな富裕層を生み出す一方で、小売および店舗の壁は崩れ始めていった – そして、新しい、崩れかけた参入の壁を活用した人達が、複雑で、かつては非常に競争の厳しかったマーケットに参入し始めたのだ。

アフィリエイトビジネスで成功sた経験があり、ある程度、ウェブサイトをデザインする力があるなら、ふさわしいかどうかは別にして、SEO業界に加わることは出来る。「基本的なアフィリエイト」が競争の激しい業界に風穴を開け、先見の明のある起業家に多額の収益をもたらし、その一方で、動きの遅い物理的な建物を持つ企業は徐々に衰えていった。

時が流れ、アルゴリズムが改善されると、このような安易なアフィリエイトの多くは、効率が悪いため、撤退するか、あるいは、落ちぶれていくかのいずれかの道を辿った – 理由は、利鞘が少ないためマーケティングの予算の多いビジネスには歯が立たない、もしくは、事業開発プロセスが怠惰な、効率が悪いため、コンバートしたビジターの収益が少ないのいずれかであった。

さらに、多くの採算性の高いキーワードのニッチが薄れ、容易に上位にランクインすることが可能であった完全一致のドメインが、ドメイン名の売買業者、あるいは企業の防衛策によって次々に登録され、さらに、SEOの需要および認識が高まるにつれ、ドメインの単価が上がっていった。

その結果、優れたアフィリエイトやSEO業者がマーケットへの参入を断念するようになった。その理由は、A) 手頃な価格の、取得可能な完全一致のドメイン(EMD)が少ないため B) アルゴリズムにより参入が阻まれるため C) ニッチで競争に勝つために必要な純粋なSEOのオーソリティがレベルアップしているためである(この記事の意図において最も重要なのはCの理由)。

参入の壁として存在するリンク構築

インターネットは、確かに優れた企業に対しては、マーケットに「挑戦」しやすい環境を作り出しているものの、時間、そして、確立されたマーケットの状態を考慮すると、 – 少なくとも競争する力を持つかどうかを判断することが出来る優秀なアフィリエイトにとっては – 維持可能なアプローチで参入し、競争する上での難易度は明らかに高まりつつある。

大半のSEOは、キーワード難易度ツール等のツールを使ってキーワードを入力し、すぐに当該の分野で戦うことが出来るかどうかを調べる。「競争の激しさ」の評価は、センスと適性がそれぞれ異なるため、SEOによって異なる。一般的に、SEOは次のような状況を考慮し、評価を行う:

  • 完全一致のドメインが、キーワードの上位を独占している
  • SERPに定着した、知名度のあるブランドのリスティングが複数掲載されている
  • ページオーソリティの高いURLが上位の大半を占めている
  • 上位が.govやその他の圧倒的に強い競合者によって埋められている
  • 高度に最適化されているページが、上位のランキングを独占している
  • 著名なニュースサイト(CNN、フォーブズ等)、教育機関のサイト(.edu)、政府のリソース(.gov等)の「取得不可能」と思われる被リンクを数多く持つプロフィール
  • ローカルの結果ページが、全国的なページ、または、地域が指定されていないページのビジビリティを大幅に制限する

リード生成分野のアフィリエイトや企業にとっては、競合性リサーチは絶対に必要な取り組みであり、このような「検査」によって、長期的に実施するビジネス – つまりROIを高めるランキングの追求および維持 – の開始または中止が決まる。

そのため、この業界で勝負する人達は、長期的に利益をもたらす1位のランキングを1つ(または複数)維持するだけでなく、新たな競合者の登場を食い止めるべく、出来るだけ多くの参入の壁を作らなければならなくなる。

PPCは短期的なコンセプトである – すぐにトラフィックを集め、ROIを計測する。SEOは長期的な視点で行われるものの、経済の原理に基づいて緻密に構成されているわけではない。そのため、1位を獲得し、焦点を変える必要がある。SEOは、このような「参入の壁」の基礎をベースにしている場合、1位を獲得するだけでなく、今後10年あるいは20年間に渡って上位を独占することが可能になる

マーケットの寡占を巡る戦い

競合者の参入を確実に防ぐ方法はない。しかし、先見の明のあるSEO業者が、競争を激化させないために当該のマーケットの状況を整えることは可能である。

1. 完全一致ドメインを防御策として購入する – 多くの「ブランド」は防衛策として魅力的な完全一致のドメインを取得する取り組みを実施している。コストは嵩むが、競合者から実質的なアドバンテージを奪うことで、ランキングを長期間に渡って固定させ、また、参入を試みる競合者の存在をハッキリさせて、注意する必要があるレベルに達した際に調整することが出来るようになる。さらに、多くに会社は十分な武器(完全一致ドメイン)を携えて参入することが出来なくなるため、参入を思い留まらせる効果も見込める。

2. 参入する競合者のドメインを推測する優れたアフィリエイトプログラム - リード生成の分野では、事業開発を行って、利鞘を増やしたり、独自のテクノロジーを入手する前に、すぐにプログラムを収益化することが、最善のアフィリエイトの戦略だと見なされている。 当該の分野で最も優れたアフィリエイトプログラムを確立することで、所謂「氷山の観測所」を用意し、競合するドメインの侵入やリードの量等を容易に観察し、必要に応じて調整することが可能になる。同じように、当該の分野で唯一アフィリエイトプログラムを運営しているものの、既存の利益を蝕まれる可能性があるなら(あるいは2次的な機会を見つけられてしまう可能性があるなら)、長期的な競合者を完全に封鎖する方針が望まれる。

3. バーティカルの競争を誇張する – 多くのキーワードは、競争する/勝つために、40-50のドメインオーソリティ(DA)があれば十分である。しかし、障壁を偽造する、そして、不要な障壁を作る効果があるため、必要な資金に対して、以前は損益ゼロ、または、若干利鞘が少ないロングテールのキーワードを追求する価値はあると言える。二次的なキーワードをつり上げ、ドメインのメトリクスを誇張することで、競合者候補に競争を思い留まらせる状況が生まれる可能性がある。

4. 被リンクプロフィールにゲーム理論を利用する – 多くのバーティカルでは、競争するためには「あるタイプのリンク」が必要だと言う条件が存在するように見える。多くのサイトが、共有、いいね!、リンクを推奨しているが – 現実は必ずしもそうとは限らない。また、この条件付けは、ゲーム理論および「集団思考」の類の効率をベースとしており、マーケットは同分野のプレイヤーのリンク構築の取り組みを真似して、スタイルおよび適性において、任意のリンク構築プロフィールが生まれる。これは、大半のバーティカルに「特定の厄介者」が欠けている理由の一つであり、大半のプレイヤーが、スタイルまたは類似点において、厄介者以上に厄介か、あるいは、「うまくいく取り組み」に関して、同じような効果を得ているかのいずれかである。これは、共通点を確立する集団の考えにおけるゲーム理論にも当てはまる – つまり、「自分のリンクプロフィールがブラックハットなら、競合者もブラックハットなリンクプロフィールを持っているため、全滅する。そのため、結局誰もお咎めを受けずに済むはずだ」と言う考えである。

場合によっては、必要以上に多くの時間をハイレベルなドメインオーソリティのリンクの構築/促進にかけて、弱点を“隠す”ことで、競合者に偽りの印象を与える行為は、プロフィールの本来の「清潔度」を惑わせる効果があるなら、実施する価値はある。だからこそ私は以前有料リンクを買うことが出来るように良質なコンテンツを構築するべきだと主張したのだ – 「強靭なリンクPR班」が、競合者を退け、さらには、10%の良質な外観をはがして、90%の悪質な中身を暴く取り組みには執着しない、サイトを評価するエンジニアも欺くことが出来る。

5. 複数のドメインでSERPをコントロール – 共通の取り組みを行うものの、ブランドに関してお互いの存在を明かさないタイプの“無印”のドメインが有効に働くことがある。 こうすることで、1つのキーワードを独占し、さらに検索の意図に関する有益なデータ(複数のリスティングを閲覧するユーザーのデータ)を得られる。

また、競争上の絞り込みが行われると言う考えも説得力がある – ある会社が価値の高いキーワードに対して、1位と2位、または3位をコントロールしている場合、4位または5位のサイトがランクを押し上げるために費やす資金は、やがて底をつく。

その結果、やがて会社や事業は資金繰りに困る、または、諦めて、リンク構築を中止する現象が起きる。これは理想的なマーケットの状況であり、是非とも実現するべきである。また、この状況は先程申し上げた「参入の壁」のコンセプトとも一致する。参入を完全に阻止するほど理想的ではないものの、独占的なSEOの取り組みによって、競合者が3位や4位で“満足”するなら、高く評価することが出来る。これはランキングの動きがなく、収益に納得が出来ない場合に起きることが多い。特に1位または2位を狙う長期的且つ大変な努力が必要される状況で、よく発生する – なぜなら、ご存知のように、利益の大半は1位から得られるからだ。

SEOのマーケットの状況を利用する

SEO業者としての強みの一つは、単純にSEOを心得ているだけでなく、業界の仕組みを理解している点である。ウェブには無数のサイトが存在する – しかし、インハウスのSEO担当者、または、SEOに予算が割り当てることが出来るサイトは多くはない。そのため、多くのサイトはエージェンシーやコンサルタントを活用し、リンク構築を代わりに実施させている。このプロセスを介して、相当数のサイトが停滞するか、または、勢いを失う。その結果、ROIに期待していた企業はストレスを抱えることになる。すると、SEO業者を「悪徳業者」扱いする会社、そして、単純に継続的に投資するには成果が不十分だと判断する会社も現れる。

「怪しげなサービス」を提供するSEOサービスは稀であり – 契約の打ち切りで得をする業者は存在しない。大抵の場合、SEOサービスのプロバイダーがマーケットの状態をただ単に勘違いしたか、もしくは、変化を起こすことに失敗し、クライアントの期待に応えられなかっただけである。また、全て競合者が猛スピードでリンク構築を行うバーティカルに足を踏み入れている可能性もある – つまり上位へのランキングが非常に困難であり、思うように成果が上がらないだけなのかもしれない。その結果、サービスを購入するかどうかを決定する人物は、最終的に「停止と再開」を繰り返すことになる – 要するに、短期間でリンク構築を諦め、その他のコンサルタントに依頼するか、もしくは、SEOを社内で雇うルートを辿る。この非活動的な期間が、SEO業者およびクライアントにとって、最大の価値をもたらすのだ。

つまり、理論的には、SEOの地位だけでなく、上位の地位も固めて、基礎を確立し、付け入るすきを与えない状況を作り出すことが出来る。 「簡単に得られるメリット」、そして、マーケットの活力を取り除くことがSEOの目的である。この活力こそが、企業に自信を与え、予算を投じる決断を下させるのだ。投入される予算が増えると、ランキングが下がらないとしても、資金を失うことになる。収益からコストを差し引いた残りが「利益」となり、収益を維持するために、リンク構築を続けることでコストが膨らむなら、利益は減ってしまう。

1位を獲得して、利益を得ることが目的なのではない。目的は、競合者との競争を止めて、以前の状況を出来るだけ長く存続させることである。

1位を越えて

この記事のテーマを考慮し、最後に時間の経過とともにSEOの見返りを増やし、倍増させる理想的なシナリオを、フローチャートとして説明する。このフローチャートの最後に、理想的なマーケットの状況が導かれるだろう。

大半のマーケットのキーワードでランク #1を得る

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重要なキーワードで1位を獲得し & 競争の激しいキーワードで1位を狙う取り組みを止める

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重要なキーワードで1位を獲得し、競争の激しいキーワードで1位を狙う取り組みを止めて & マーケットへの参入を遅らせる

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重要なキーワードで1位を獲得し、競争の激しいキーワードで1位を狙う取り組みを止めて & マーケットへの参入を止めさせる

完璧にこのフローチャートを実現するのは不可能に近い – 強力で莫大な資金を持つ企業、そして、バーティカルを不適切に評価する企業は、私達がどんなに努力しても参入してくる。また、グーグルによって、検索可能な製品に対するマーケットの独占がほぼ不可能な環境が作り出されている。しかし、競合者に対するポジティブなマーケットの地位を損なう取り組みに十分に資金を投じることで、健康的で採算性の高いトップの地位を出来るだけ長く維持し – より魅力的な取り組みに焦点を絞ることが出来るようになるだろう。


この記事は、Ross Hudgensに掲載された「SEO As A Barrier To Entry」を翻訳した内容です。

SEOというよりは、SEOを武器にアフィリエイトやサイト運営をしている人に色々実感&共感することの多い記事だったのではないでしょうか。ドメイン関連の話が多かったのは英語圏ならではですが、アイデアとしてはヒントになる点が多い内容だったと思います。 — SEO Japan [G+]

Instagramを大活用している5つのブランド

Facebookによる買収以降、余り目立った動きがないInstagramですが、ユーザー数は日本でも世界でも地道に増え続けているようです。米国では、Instagramをマーケティングに活用している企業も多数あるようですが、今回はその中でもInstagramを上手にマーケティング活用している5つの有名ブランドを紹介します。日本では意外と少ないInstagramマーケティング、この記事を参考に先に取り組めば話題になるかも? — SEO Japan

Instagramは、ブランドにとって扱い難いものになることがある。うまくすれば、熱心なオーディエンスへの最高および直接のルートになり得る。下手にすれば、あなたのブランドをおむつ試験施設の裏に置かれたゴミ箱のような嫌な臭いにすることもあり得る。ここでは、Instagramを大いに活用している5つのブランドを紹介する。

1 – Sharpie

Sharpieは素晴らしい例だ。一つには、彼らは実際に自分たちの製品を使用して本当にクリエイティブなコンテンツを作成しているが、マーケティングメッセージを無理に押し付けているようには感じない。彼らは、自分達のアートワークを他のプラットフォーム(Facebookなど)で共有することや、関与することを他の人に奨励している。それが円熟した製品を作るのに役立っているのだ。

2 – Warby Parker

この人達は比較的新しい眼鏡の会社で、このような新しい会社を支持するファンをかなり集めている。彼らは、面白い設定の中でカッコいい画像を見せることによって、それを製品の配置やカタログのようには見せずに、幅広い眼鏡を紹介することができている。

3 – Red Bull

Red Bullはエクストリームスポーツの宣伝ですでに知られているため、これには驚かないかもしれないが、このブランドは、その繋がりを用いて本当にクールでクリエイティブなInstagramコンテンツを作っている。彼らは、ブランドとの関連性に役立てるために独自のハッシュタグも作った。しかし、1つのハッシュタグしか使わないおかげで、彼らがやり過ぎているようには見えない。

4 – Lego

InstagramはLegoのような会社にとってパーフェクトなプラットフォームのため、これは一部の人にとっては衝撃を与える例ではないかもしれない。Sharpieのように、彼らは自分達の製品を使って素晴らしい作品を作ることができる(もちろん、Legoはクリエイティビティが全てだ)。そして、これもまたSharpieと同じように、他の人に彼らの作品を共有することを奨励している。

5 – Starbucks

StarbucksのInstagram使用については数多くの良いことが言われてきたが、公平のために言うと、それはもっともなのだ。彼らを素晴らしいものにしているのは、フォロワーにコンテンツを管理させているという事実だ。Starbucksが作成する画像の大部分は、フォロワーによって送られてきた提案だ。Starbucksは素晴らしいコンテンツを作ることができるだけでなく、会話に積極的に参加もしている。それは、そもそもソーシャルメディアを使用しているビジネスの主な目的の1つだ。

もちろん、これはInstagramでブランドを築いているビジネスのほんの少しの例にすぎない。Addidas、Burberry、Virgin Americaのようなブランドも、Instagramを大いに使用している素晴らしい例だ。そして、その他にも自分たちのクリエイティブな才能を見せている小さな会社があることは間違いない!

あなたがInstagramでフォローしているブランドは何だろうか?コメント欄で教えて欲しい。


この記事は、the social penguin blogに掲載された「5 Brands Making Great Use of Instagram」を翻訳した内容です。

日本でもお馴染みのブランドが多かったですが、最初のsharpieは日本では余り知名度のないながらも米国の由緒あるペンメーカーです。伝統的なブランドがInstagramを積極活用していること自体が素敵ですし、投稿されているイメージの数々もブランディングにじわじわ貢献してきそうな好印象。レゴやスタバ、レッドブルは想像がつきますが、眼鏡メーカーのワービーパーカーも面白いですね。自社製品をからめたちょっとセンスのある写真を撮影して投稿、これならどこの会社でもすぐできますし、色々なアプローチが可能そう。日本でももっとマーケ活用が増えると楽しいはず! — SEO Japan [G+]

4タイプのSEOリーダーの下で働くコツ

外部リンク中心だった日本のSEOもインハウスSEOの重要さが認められてきた最近。インハウスでチームを作ってSEOに取り組む 企業も増えていると思いますが、その際に重要なのがリーダーの存在。SEOの知識はもちろん、リーダーとしての資質や役割も求められるわけですが、当然人には色々なタイプがいるわけで、、、そんなSEOチームを率いるリーダーに関する考察を。SEOに関わらずネットマーケティング全般に当てはまる内容で中々面白いです。 — SEO Japan

私は様々な企業でインハウスとして、そして、時にはコンサルタントとして、SEOの取り組みを担当させてもらってきた。この業界に参加して8年が経過するが、経験を通じて分かったことがある。それは、インハウスのSEOの成功は、リーダーの検索に対するアプローチの範囲内で取り組みを実施することが出来るかどうかに左右されると言う点である。これは、効率良くSEOを実施するために必要な部門間の協力、そして、SEOならではの流動性によるものである。

今回は、4つの極端に異なるリーダーのタイプ、当該のタイプ特有の検索の取り組みを列挙し、検索のリーダーシップのスタイルに関して、それぞれのリーダーシップの範囲内で、検索を効率良く実装する方法を紹介していく。

干渉しないリーダー

Hands Off_shutterstock

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干渉しないリーダーは、保守的であり、インターネットが登場する前に、または、計測しやすいPPC、eメール広告、またはディスプレイ広告等のオンラインチャンネルが登場する以前に成功を収めてきた人物であることが多い。干渉しないタイプのリーダーは、AOLのメールを今でも利用している可能性がある。

この類のリーダーシップの下では、検索は機能としては恐らく実在しない。また、実在したとしても、PPCやディスプレイの初心者が担当していることが多い。放置主義のリーダーは、検索をチャンネルとして重視していないか、最悪の場合、積極的に排除の方針を固めているかのいずれかである(後者の方がより可能性が高い)。

干渉しないリーダーを攻略する方法

実はこのタイプの人物がリーダーシップは、検索マーケッターにとって有利に働く – なぜなら、放置主義のリーダーは、検索から簡単に得られるメリットを求めている可能性が高いからだ。そのため、一部の容易に得られるメリットを手に入れ、広範な計測結果を用意することが肝要である。

ROI、売上原価、取得原価等の計測基準を用いて、検索とその他のチャンネルを比較するべきである。検索は(基本的に)その他のチャンネルよりも優れたパフォーマンスを見せる。

干渉しないタイプのリーダーシップにおける最大のチャレンジは、大半の検索の取り組みを効率良く実施する上で欠かすことの出来ない、部門間の協力を得る取り組みである。

コミュニケーションを行い、先程申し上げた計測基準を用いてその他の部門の功績を認めることで、この難問を乗り越えよう。コストセンターをプロフィットセンターに変えるだけで、友好的な態度に一変する。

自信満々だけど勘違いしているリーダー

Boost Web Traffic

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自信満々だけど勘違いしているリーダーは、業界用語や業界特有の指摘を誤って捉えている。このタイプのリーダーは、オンラインビジネスに携わったことがあるものの、オンラインプロパティの作成に取り掛かったことはない人物であることが多く、カノニカルタグと魔法の杖の違いを理解していない。

グーグルジュースについて自信満々に語るものの、リンクベイトとスパムのニュアンスの違いが分かっていない。「分からない」と認めることはなく、ネットワーキングイベントで得た、数ヶ月前または数年前に流行っていた情報をとうとうと述べる。「ピンタレストジュースが必要だ!」等々。

通常、自信満々だけど勘違いしているリーダーシップの下では、成功は見込めない。

自信満々だけど勘違いしているリーダーを攻略する方法

幸いにも、自信満々だけど勘違いしているリーダーは、検索を重要視している – 何をすればいいのか分かっていないだけだ。ここでは、目立った変化をもたらす取り組みに焦点を絞り、不要な取り組みを最小限に抑える必要がある。このタイプのリーダーによる大言壮語を利用し、部門全体でリソースを集め、検索の取り組みをプッシュしよう。

このタイプのリーダーシップの下では、プロジェクト管理に対して規律あるアプローチを行う必要がある。例えば、プロジェクトに取り掛かる前に、事業の目標を特定し、その後、全てのプロジェクトを振り返り、事後分析するべきである。こうすることで、自信満々だけど勘違いしているリーダーの持論が誤っている点を証明することが出来るようになる。

事実、事後分析を行うことで、検索の専門的な情報や詳細な情報によって、リーダーは学習し、同時に、飽きる可能性がある。これは勝利に等しい。その他の状況とは異なり – 自信満々に勘違いするリーダーの功績を認めることで(実際に作業した部門ではなく)、着手したいプロジェクトへの支持を得られるだろう。

成長を切望するリーダー

Aspiring

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成長を切望するリーダーは、立上げの経験が多く、当該の製品が求められている点を確信し、また、インターネットが多くのビジネスの機会をもたらすと認識している。しかし、その方法を把握していない。 成長を切望するリーダーは、あちこちでアイデアを拾い上げるタイプである。しかし、自分に知識がないことは認識している。そのため、明らかに(そして、有難いことに)自分の専門分野に焦点を絞っている(通常は消費者が必要としているかどうかも分からない製品を構築する)。

また、このタイプのリーダーには、時間および検索の競争上の要素に関する理解が欠けている – 例えば「pink fuzzy bunny slippers」よりも「mesothelioma lawyer」でトラフィックを得るためには、より多くの時間とリソースが必要になる。恐らく、検索をランキングレポートと同一視しているのだろう。

成長を切望するリーダーの攻略法

成長を切望するリーダーには、現実を理解してもらう必要がある。このタイプのリーダーの下で働く際は、なるべく早く段階で、そして、頻繁に、検索の技術的な要素および戦略的な要素を徹底して教え込むアプローチが最も効果が高い。このアプローチには次の2つのメリットがある: 1) 検索がすぐには利益をもたらさないと言う現実を知ってもらい、2) 細かい情報で飽きさせることが出来る。こうすることで、スタッフに仕事を任せつつ、自分の得意分野に集中してもらえるようになる。

成長を切望するリーダーは、悪徳、または、ただ単に質の低い検索 & ウェブ開発エージェンシーに疎く、法律の問題を解明することに多大な時間を費やさなければならなくなる可能性がある。

SEO通のリーダー

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SEO通のリーダーはとても少ない。優れた技術系の学位を取得し、自分一人でコーディングを行ったサイトを売却するほどの実力を持つ。

SEO通のリーダーは、検索のベストプラクティスを組織の隅々にまで浸透させ、A/B/C/D/E…テストを実施するまではサイトへの変更を控え、また、サイトのデータを共有することを必要以上に恐れているため、グーグルアナリティクスに代わる優れたインハウスのレポートツールを自ら作成する。 恐らく、エージェンシーの業界にこのツールを販売することも可能だが、自分のビジネスを構築するために利用することに固執しており、売るつもりはない。

SEO通のリーダーの攻略方法

インハウスの検索マーケッターにとって、大変でもあり、また、楽でもある。まず、検索に関する知識においては確実に負けるため、謙虚な気持ちが必要である。しかし、SEO通のリーダーシップの下では、検索に付きものの駆け引きや部門間の争いが起きる確率は低い。

SEO通のリーダーが舵を取る組織では、「最近何か役に立つことをしましたか?」と言う問いに対する答えが最も重要視される。 また、テストに次ぐテストが行われる。創造力を発揮し、また、テストを行う。このような会社は、検索マーケッターにとって、最高のトレーニングの場所だと言えるだろう – 大学を卒業したばかりの検索マーケッターには、この手の会社で経験を積むことを薦める(エージェンシーに就職するよりも)。

つながりが物を言うSEO業界の特徴により、駆け引きの多い企業の文化は、検索の取り組みを低迷せさる傾向が見られる。その一方で、焦点が絞られた、小さな会社が成功を収める。検索マーケッターとして、この現実を嘆きたくなるかもしれないが、組織内のリーダーシップおよび駆け引きの構造の中で、機能する方法を学ぶ姿勢は、スキルとして絶対に必要である。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How To Work With Four Common SEO Leadership Styles」を翻訳した内容です。

もちろんSEO通のリーダーが望ましいのかもしれませんが、どれも一長一短ではありますよね。さて、あなたの会社のSEOチーム攻略の参考になる情報はあったでしょうか? — SEO Japan [G+]

Facebookが1000億円ビジネスに成長することを私が疑った理由と、その過ちから学んだこと

先日紹介したアンドリュー・チェンの「マネタイズはどうやるの?」と尋ねるのはもう止めてが人気を博して、してやったりの私です。今回はその記事で取り上げられていたアンドリューがそれ以前に書いたFacebookに関する彼の成長予測をそれを外した理由、そしてそこから学んだことについて書き記した記事を。一流な人であればある程、自身の間違いを素直に認め、そこから何かを学び次に進むと思いますが、その辺含めて諸々参考になること多い記事です。 — SEO Japan

2006年初頭のFacebook

時々あなたは、偏見にとらわれないことを自分に思い出せるために、ひどく、呆れるほどに、間違える必要がある。これは、私がFacebookの可能性を理解しなかったという話だ。

2006年、私は、ソーシャルネットワーキングデータを使用したターゲッティング広告を数多く試みる新しいアド・ネットワークビジネスに取り組んでいた。それは今では“リターゲッティング”として知られている。このアイディアは、あなたの関心に応じた広告をターゲットにすることができ、それがより高いCPMを導くというものだ。このプロジェクトの一環として、私たちは、まだ12人しかいなかったFacebookとミーティングをした。この会社についてニュースで少しだけ読んだことはあったが、私が大学を出てから数年が経っていたため、彼らの製品を使ったことはなかった。ミーティングをするにあたっては、当時私はシアトルを拠点としていたため、何人かの同僚と飛行機に乗ってPalo Altoへ行き、彼らの新しいオフィスで話をした。

私たちは、University AveにあるSushitomoのすぐ隣のオフィスでFacebookチームと会った。その場所は男子寮のように見えた―テレビとゲーム機が床に置かれ、洋服やゴミがそこら中にあった―数人の若い人が一生懸命働いている結果である。数分待った後、私たちはミーティングルームに案内され、そこでSean ParkerとMatt CohlerとMark Zuckerbergに会った。Seanがミーティングを指揮し、Facebookに関するたくさんのこと、最近AccelからのVCラウンドを調達することに自分が貢献したこと、Facebookで起きているありとあらゆる良いことについて教えてくれた。Markとその他の人達は何も言わなかった。

私たちは、最終的にはMySpace、AOL、Wall St. Journal、NY Timesなど数千のパブリッシャーと契約をしたが、結局、Facebookと仕事をすることには至らなかった。同時に、そのミーティングは、私にひどく間違ったことを確信させた:Facebookは決して10億ドル企業にはならない、と。

Facebookのメトリクス―高い成長と、とても低いCPM
ミーティングの一環として、私たちはFacebookに関連するメトリクスについて少し話した。そして、私はいくつかのことに驚いた:

  • Facebookは急速に成長していた―とても急速に。そして、月に何百万のユニークビジターのあるサイトに座っている超若いチーム(私のように!)によって見事に運営されていた。
  • CPMは最悪で、0.25ドルより低く(1000の広告インプレッションにつき獲得する収益)、サイトは(当時)オンラインポーカーやデーティングサイトや住宅ローンなどのくだらない広告で覆われていた。(皮肉にも、今それらのことはMySpaceと結びつく。)
  • 彼らは広告についてあまりよく知らなかったし、彼らのCPMは本当に悪く、良くなりそうもなかった―彼らのマネタイゼーションの戦略はよくてもうわべだけに見えた。

これらの数字から、私は素早く計算をした:

$0.25 CPM × 最大月50億の広告インプレッションは?
=$125万/月=$1500万/年=$1億5000万~3億の企業?

私は、Facebookが一か月で50億の広告をヒットすればすごいことだと思った―だって、それは結局のところ大学のソーシャルネットワークなのだから。月間50億インプレッションは、私たちの当時の最大のクライアントであり、トップ10インターネット企業のESPN.comよりも大きかった。それより大きいのはYahooやMSNやAOLのような巨大ポータルサイトくらいだ。Facebookがいつかそれら全てのポータルよりも大きくなるというような考えが、私の頭によぎることは決してなかった。

私は業界中から(MySpace、Friendster、Hi5、その他多くのソーシャルネットワークから)集めた独自のデータポイントを複数持っていたため、CPMの数字が低いままで居続けることには特に自信があった。私は、自分がFacebookの真の可能性について唯一の理解をしていると確信していた―Facebookが決して大きくならないということはもっと確信していた。

そして、もちろん、私は完全に、ひどく、間違っていたのだ:)

Facebook買収に向かったYahooの事例
ミーティングの後に私がこれらの計算をしていたのと同時に、YahooもFacebookを買収することへの不運な試みのためにこの会社の価値について似たような分析をしていた。私は最初それについてWall Street Journalで読んだが、その後、Techcrunchでこの興味をそそられるスライドを目にした。

以下のスライドは、その当時Facebookがどれくらいの登録ユーザーを保有しているのかの見積もりで始まり、彼らが“高校生と若者”の中心的なユーザーベースを飽和状態にすることが何を意味するのかを論理的に提示した―当時、これらは最終的に大きな買収価格を正当化することができるアグレッシブな見積もりのように感じたことは確かだ:

これらの数字を見て実際に起きたことと比べると、とても面白い。彼らの予測した2010Eと実際に起きたことを比較すると、数億ユーザーのずれしかなかったのだ!

さらに、Yahooの数字はCPMが次第に$0.25から$5に増えることについてもかなり楽天的だったと言える。計画されていなかったユーザー生成コンテンツの隣にさらされるブランド広告主にはたくさんの問題があったし、これらの数字は最終的にFavebookがhomepage takeoversなどをすることを伴った。実際、$5レベルに近いCPMを生み出すことができている大きなユーザー生成コンテンツやソーシャルネットワーキングサイトがないことは事実だ。

では私の推理は何が間違っていたのか?
結局のところ、私の全ての結論は、けた違いに間違っていた―Facebookはインターネットでナンバー1サイトになるだろう。そして、歴史的なデータポイント、改変、専門家の意見などを基に理論づける全ての試みを壊すだろう。

比べてみると私の理論付けがどれくらい馬鹿だったかが分かる:

私の2006年の予測:Facebookは最大で3~50億のページビュー/月になるだろう
現実:
Facebookは1兆ページビュー/で、まだ成長し続けている。

CPMがそれほど増えないということについては正しかったが、月のページビューで200~300倍もずれていたのだからそんなことは関係ない!完全な失敗だ。もちろん、Facebookは大学生のソーシャルネットワークに留まらず、世界の全ての人をターゲットとした商品になるというのが大きな見解だった。大学というニッチ内に限定されていたのだから、Facebookがいつか月に1兆のページビューに届くという考えは馬鹿げているように思えた。しかし、創設チームのビジョンのおかげで、Facebookはこのニッチを打ち破って、世界がこれまでに見たことのない新しい製品を築き、私が予測しなかった数字に達したのだ。

最も並外れたケースはシンプルなパターンマッチングを受け付けない
シリコンバレーにおける集団思考VSイノベーションに関する前回の記事の中で述べたように、私たちがビジネスを分析し分類するために使用するメンタルツールと、人気の出る並外れた会社が存在する時にそれがどう見えるかにはおかしな矛盾がある。パターンマッチング、演繹的理論付け、専門家の意見は“一般的な”ケースでの物事の仕組みを教えてくれるが、もちろん、私たちは一般的なケースには興味がない―私たちは並外れたもの、スタートアップランドスケープを定義するロケット船のような会社を探そうとしているのだ。

それは、まさに私たちの論理的な理論付けと歴史に基づいた理論付けが、私たちを最も裏切る時だ。

例えば、ThisNext、Kaboodleなどのようなソーシャルショッピングカテゴリ全体からの長年の失敗の後、Pinterestは今年一番ホットな会社になった。長年Googleが、全てのスタートアップはX-rankと呼ばれるアルゴリズムと10倍リードした技術を持つ必要があるという印象を私たちみんなに与えた後、Twitterとして知られる簡単なウェブアプリが台頭するだろう。そして、VCによって資金提供された10社の検索会社がスタートされ、Yahooの人達が検索は損失を導く機能で、アウトソースされるのが一番だと考えた後、Googleが台頭した。このリストは延々と続く。

Google、Yahoo、Paypal、Appleなどに投資した伝説的なVC、Mike Moritzが関連のあることを言っている:

私は大きなテーマについてめったに考えることはない。ビジネスは野鳥観察のようなものだ。私は群れを見つけ出そうとはしない。それぞれが違うのだ。私は、群れ全体について観察をしようとするよりも群れの中の面白い外見の鳥を見つけようとする。それが理由となり、他のVCが必要以上に騒がれすぎていたり、市場が既に成熟しているという理由で避ける業界や会社にあえて投資をすることもある。

醜いアヒルの子に投資をすることには良い面もたくさんある。Don ValentineがCiscoへのSequoia Capitalの投資を指揮した時、他の多くの人はLen BosackとSnady Lernerという夫婦の創設チームをパスした。

野鳥観察についてもっと突っ込んだことは言われていない:)

私が学んだ最大の教訓
これから学ぶべき明確な教訓は、現代では、ビジネスモデルはコモディティであるということだ。私は、“でも、彼らのビジネスモデルは何?”と人々が尋ねるのを聞きたくない。なぜなら、数年で10億のユーザーベースを育てることができる世界では、売れ残り枠に広告を表示して$0.25のCPMを獲得することが目的を果たす。もしくは、いくつかのフリーミアムモデルを投げて、その中の1%をマネタイズするのだ。もしあなたがオーディエンスを築くことができれば、あなたは大きなビジネスを築くことができる。

もっと抽象的な教訓はこうだ:謙虚になって、おかしな新しい会社に先入観を持たないこと。シリコンバレーでの数年間の後、あなたは何が機能し何が機能しないかについてたくさんの役に立つ経験則を集めることができる。それは大部分の場合はあなたを助けるが、例外的なケースのこととなると、番狂わせが生じる。だから、確立されたパターンにフィットしないおかしな若い会社に出会っても先入観を持たないことだ。もしかするとその創設者たちは、みんな最近のMBA取得者かもしれないし、退屈な古い会社からのスピンアウトかもしれない。または、それは動きの遅い市場かもしれないし、夫婦かもしれないし、10人の創設者がいるかもしれないし、その他一般的には悪いことかもしれない。あなたは、そのような特徴のある会社全てのミューチュアル・ファンドではなく、自分の目の前にいる会社のために、役に立ち、投資をし、働いているのだということを忘れないことだ!

あなたが、私がしたように、全てのソーシャルネットワーキングサービスをグループとして見るなら、疑問の余地があるビジネスモデルを持つ会社の群れを見つけていただろう。しかしながら、あなたがFacebookを選び出すほどの予知能力があったのなら、全ての歴史的先例を破って大きな成功を収める会社を目にしただろう。私が2006年のあの日に出会った12人の従業員には脱帽する。


この記事は、@andrewchenに掲載された「Why I doubted Facebook could build a billion dollar business, and what I learned from being horribly wrong」を翻訳した内容です。

私如きがコメントするのは畏れ多いですが、色々と考えさせられると共に起業家としてのチャレンジ精神をふるいたたせられる記事でした。新たなイノベーションが求められる日本、起業家やスタートアップも(ネット業界では)これまでにない以上に増えており、その中で多くの失敗があると思いますが、仮に自分が理解できなくとも新しい製品サービス、そこに潜む価値観や発想、そしてそれを支える人を応援する心は持っていたいですね。そして自らも過去の経験に囚われず常にチャレンジしていきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

Facebookが1000億円ビジネスに成長することを私が疑った理由と、その過ちから学んだこと

先日紹介したアンドリュー・チェンの「マネタイズはどうやるの?」と尋ねるのはもう止めてが人気を博して、してやったりの私です。今回はその記事で取り上げられていたアンドリューがそれ以前に書いたFacebookに関する彼の成長予測をそれを外した理由、そしてそこから学んだことについて書き記した記事を。一流な人であればある程、自身の間違いを素直に認め、そこから何かを学び次に進むと思いますが、その辺含めて諸々参考になること多い記事です。 — SEO Japan

2006年初頭のFacebook

時々あなたは、偏見にとらわれないことを自分に思い出せるために、ひどく、呆れるほどに、間違える必要がある。これは、私がFacebookの可能性を理解しなかったという話だ。

2006年、私は、ソーシャルネットワーキングデータを使用したターゲッティング広告を数多く試みる新しいアド・ネットワークビジネスに取り組んでいた。それは今では“リターゲッティング”として知られている。このアイディアは、あなたの関心に応じた広告をターゲットにすることができ、それがより高いCPMを導くというものだ。このプロジェクトの一環として、私たちは、まだ12人しかいなかったFacebookとミーティングをした。この会社についてニュースで少しだけ読んだことはあったが、私が大学を出てから数年が経っていたため、彼らの製品を使ったことはなかった。ミーティングをするにあたっては、当時私はシアトルを拠点としていたため、何人かの同僚と飛行機に乗ってPalo Altoへ行き、彼らの新しいオフィスで話をした。

私たちは、University AveにあるSushitomoのすぐ隣のオフィスでFacebookチームと会った。その場所は男子寮のように見えた―テレビとゲーム機が床に置かれ、洋服やゴミがそこら中にあった―数人の若い人が一生懸命働いている結果である。数分待った後、私たちはミーティングルームに案内され、そこでSean ParkerとMatt CohlerとMark Zuckerbergに会った。Seanがミーティングを指揮し、Facebookに関するたくさんのこと、最近AccelからのVCラウンドを調達することに自分が貢献したこと、Facebookで起きているありとあらゆる良いことについて教えてくれた。Markとその他の人達は何も言わなかった。

私たちは、最終的にはMySpace、AOL、Wall St. Journal、NY Timesなど数千のパブリッシャーと契約をしたが、結局、Facebookと仕事をすることには至らなかった。同時に、そのミーティングは、私にひどく間違ったことを確信させた:Facebookは決して10億ドル企業にはならない、と。

Facebookのメトリクス―高い成長と、とても低いCPM
ミーティングの一環として、私たちはFacebookに関連するメトリクスについて少し話した。そして、私はいくつかのことに驚いた:

  • Facebookは急速に成長していた―とても急速に。そして、月に何百万のユニークビジターのあるサイトに座っている超若いチーム(私のように!)によって見事に運営されていた。
  • CPMは最悪で、0.25ドルより低く(1000の広告インプレッションにつき獲得する収益)、サイトは(当時)オンラインポーカーやデーティングサイトや住宅ローンなどのくだらない広告で覆われていた。(皮肉にも、今それらのことはMySpaceと結びつく。)
  • 彼らは広告についてあまりよく知らなかったし、彼らのCPMは本当に悪く、良くなりそうもなかった―彼らのマネタイゼーションの戦略はよくてもうわべだけに見えた。

これらの数字から、私は素早く計算をした:

$0.25 CPM × 最大月50億の広告インプレッションは?
=$125万/月=$1500万/年=$1億5000万~3億の企業?

私は、Facebookが一か月で50億の広告をヒットすればすごいことだと思った―だって、それは結局のところ大学のソーシャルネットワークなのだから。月間50億インプレッションは、私たちの当時の最大のクライアントであり、トップ10インターネット企業のESPN.comよりも大きかった。それより大きいのはYahooやMSNやAOLのような巨大ポータルサイトくらいだ。Facebookがいつかそれら全てのポータルよりも大きくなるというような考えが、私の頭によぎることは決してなかった。

私は業界中から(MySpace、Friendster、Hi5、その他多くのソーシャルネットワークから)集めた独自のデータポイントを複数持っていたため、CPMの数字が低いままで居続けることには特に自信があった。私は、自分がFacebookの真の可能性について唯一の理解をしていると確信していた―Facebookが決して大きくならないということはもっと確信していた。

そして、もちろん、私は完全に、ひどく、間違っていたのだ:)

Facebook買収に向かったYahooの事例
ミーティングの後に私がこれらの計算をしていたのと同時に、YahooもFacebookを買収することへの不運な試みのためにこの会社の価値について似たような分析をしていた。私は最初それについてWall Street Journalで読んだが、その後、Techcrunchでこの興味をそそられるスライドを目にした。

以下のスライドは、その当時Facebookがどれくらいの登録ユーザーを保有しているのかの見積もりで始まり、彼らが“高校生と若者”の中心的なユーザーベースを飽和状態にすることが何を意味するのかを論理的に提示した―当時、これらは最終的に大きな買収価格を正当化することができるアグレッシブな見積もりのように感じたことは確かだ:

これらの数字を見て実際に起きたことと比べると、とても面白い。彼らの予測した2010Eと実際に起きたことを比較すると、数億ユーザーのずれしかなかったのだ!

さらに、Yahooの数字はCPMが次第に$0.25から$5に増えることについてもかなり楽天的だったと言える。計画されていなかったユーザー生成コンテンツの隣にさらされるブランド広告主にはたくさんの問題があったし、これらの数字は最終的にFavebookがhomepage takeoversなどをすることを伴った。実際、$5レベルに近いCPMを生み出すことができている大きなユーザー生成コンテンツやソーシャルネットワーキングサイトがないことは事実だ。

では私の推理は何が間違っていたのか?
結局のところ、私の全ての結論は、けた違いに間違っていた―Facebookはインターネットでナンバー1サイトになるだろう。そして、歴史的なデータポイント、改変、専門家の意見などを基に理論づける全ての試みを壊すだろう。

比べてみると私の理論付けがどれくらい馬鹿だったかが分かる:

私の2006年の予測:Facebookは最大で3~50億のページビュー/月になるだろう
現実:
Facebookは1兆ページビュー/で、まだ成長し続けている。

CPMがそれほど増えないということについては正しかったが、月のページビューで200~300倍もずれていたのだからそんなことは関係ない!完全な失敗だ。もちろん、Facebookは大学生のソーシャルネットワークに留まらず、世界の全ての人をターゲットとした商品になるというのが大きな見解だった。大学というニッチ内に限定されていたのだから、Facebookがいつか月に1兆のページビューに届くという考えは馬鹿げているように思えた。しかし、創設チームのビジョンのおかげで、Facebookはこのニッチを打ち破って、世界がこれまでに見たことのない新しい製品を築き、私が予測しなかった数字に達したのだ。

最も並外れたケースはシンプルなパターンマッチングを受け付けない
シリコンバレーにおける集団思考VSイノベーションに関する前回の記事の中で述べたように、私たちがビジネスを分析し分類するために使用するメンタルツールと、人気の出る並外れた会社が存在する時にそれがどう見えるかにはおかしな矛盾がある。パターンマッチング、演繹的理論付け、専門家の意見は“一般的な”ケースでの物事の仕組みを教えてくれるが、もちろん、私たちは一般的なケースには興味がない―私たちは並外れたもの、スタートアップランドスケープを定義するロケット船のような会社を探そうとしているのだ。

それは、まさに私たちの論理的な理論付けと歴史に基づいた理論付けが、私たちを最も裏切る時だ。

例えば、ThisNext、Kaboodleなどのようなソーシャルショッピングカテゴリ全体からの長年の失敗の後、Pinterestは今年一番ホットな会社になった。長年Googleが、全てのスタートアップはX-rankと呼ばれるアルゴリズムと10倍リードした技術を持つ必要があるという印象を私たちみんなに与えた後、Twitterとして知られる簡単なウェブアプリが台頭するだろう。そして、VCによって資金提供された10社の検索会社がスタートされ、Yahooの人達が検索は損失を導く機能で、アウトソースされるのが一番だと考えた後、Googleが台頭した。このリストは延々と続く。

Google、Yahoo、Paypal、Appleなどに投資した伝説的なVC、Mike Moritzが関連のあることを言っている:

私は大きなテーマについてめったに考えることはない。ビジネスは野鳥観察のようなものだ。私は群れを見つけ出そうとはしない。それぞれが違うのだ。私は、群れ全体について観察をしようとするよりも群れの中の面白い外見の鳥を見つけようとする。それが理由となり、他のVCが必要以上に騒がれすぎていたり、市場が既に成熟しているという理由で避ける業界や会社にあえて投資をすることもある。

醜いアヒルの子に投資をすることには良い面もたくさんある。Don ValentineがCiscoへのSequoia Capitalの投資を指揮した時、他の多くの人はLen BosackとSnady Lernerという夫婦の創設チームをパスした。

野鳥観察についてもっと突っ込んだことは言われていない:)

私が学んだ最大の教訓
これから学ぶべき明確な教訓は、現代では、ビジネスモデルはコモディティであるということだ。私は、“でも、彼らのビジネスモデルは何?”と人々が尋ねるのを聞きたくない。なぜなら、数年で10億のユーザーベースを育てることができる世界では、売れ残り枠に広告を表示して$0.25のCPMを獲得することが目的を果たす。もしくは、いくつかのフリーミアムモデルを投げて、その中の1%をマネタイズするのだ。もしあなたがオーディエンスを築くことができれば、あなたは大きなビジネスを築くことができる。

もっと抽象的な教訓はこうだ:謙虚になって、おかしな新しい会社に先入観を持たないこと。シリコンバレーでの数年間の後、あなたは何が機能し何が機能しないかについてたくさんの役に立つ経験則を集めることができる。それは大部分の場合はあなたを助けるが、例外的なケースのこととなると、番狂わせが生じる。だから、確立されたパターンにフィットしないおかしな若い会社に出会っても先入観を持たないことだ。もしかするとその創設者たちは、みんな最近のMBA取得者かもしれないし、退屈な古い会社からのスピンアウトかもしれない。または、それは動きの遅い市場かもしれないし、夫婦かもしれないし、10人の創設者がいるかもしれないし、その他一般的には悪いことかもしれない。あなたは、そのような特徴のある会社全てのミューチュアル・ファンドではなく、自分の目の前にいる会社のために、役に立ち、投資をし、働いているのだということを忘れないことだ!

あなたが、私がしたように、全てのソーシャルネットワーキングサービスをグループとして見るなら、疑問の余地があるビジネスモデルを持つ会社の群れを見つけていただろう。しかしながら、あなたがFacebookを選び出すほどの予知能力があったのなら、全ての歴史的先例を破って大きな成功を収める会社を目にしただろう。私が2006年のあの日に出会った12人の従業員には脱帽する。


この記事は、@andrewchenに掲載された「Why I doubted Facebook could build a billion dollar business, and what I learned from being horribly wrong」を翻訳した内容です。

私如きがコメントするのは畏れ多いですが、色々と考えさせられると共に起業家としてのチャレンジ精神をふるいたたせられる記事でした。新たなイノベーションが求められる日本、起業家やスタートアップも(ネット業界では)これまでにない以上に増えており、その中で多くの失敗があると思いますが、仮に自分が理解できなくとも新しい製品サービス、そこに潜む価値観や発想、そしてそれを支える人を応援する心は持っていたいですね。そして自らも過去の経験に囚われず常にチャレンジしていきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

新版 リスティング広告 成功の法則【阿部 圭司著】 リスティングとSEOの本質は同じ


Googleアドワーズ & Yahoo!プロモーション広告 対応 新版 リスティング広告 成功の法則


この本を発売日前にAmazonで予約して、購入したのである。

先日3月1日に「Webマーケティング・リレーセミナー #10『Sexyなリスティング広告プレイヤーになるために…』」で阿部 圭司氏の講演を拝見した。
その時の感想を、リスティングとSEOの違いと共通点に書いたのだが、この時に私はリスティングの思考方法に深く心惹かれたのである。

ちょうどタイムリーに阿部氏の本を手に入れて読んだ。

第一印象は、

自分がリスティングについて余りに無知で、誤った認識を持っていた

ということがわかったことである。
そして、一つの考えが頭の中に芽生えて、読み進めるに従ってその考えは確信に変わった。

リスティングとSEOの本質は完全に同じである

これは私としては近年にない大発見だった。
手法こそ違うが、

「検索エンジンを通じてユーザーに対して行動の変化を引き起こさせる」

という目的が一緒である。
ユーザーの視点、思考方法、感情に立脚して戦略を展開し、キーワードを通じて戦術を展開することも一緒だ。

さて、本書P.62から引用してみよう。

検索連動型広告の中でもとりわけ重要な「キーワードの展開方法」に焦点を当ててみたいと思います。 ~中略~ そのため、想定するターゲットがどのようなキーワードを使って検索行動を行うのかをいかに洗い出せるかが、成功への一つの分岐点と言えます。

まさしく、SEOにもそのまま当てはまる。
「検索連動型広告」という言葉を「SEO」に変えても正しい。
キーワードはSEOにおいても最重要な要素である。

なぜならば、キーワードは情報提供する側(Webマスター)と、情報を欲する側(ユーザー)をつなぐ唯一の接点だからだ。
最重要であるにも関わらず、キーワードの発見方法についてSEOの入門書などでも書いてあることはまずない。

SEOはビッグキーワードの上位表示の技術といった一部の側面ばかりが取り上げられている。そのため、最も重要なキーワードをいかに見出すかがおろそかになっていることが多い。

本書では比較的多くの紙面をキーワードの発見方法について書いている。
徹底したユーザー視点から、どのようなニーズを持ったユーザーが、どのようなキーワードで検索するかについて書いている。

連想法によりキーワードを深化させるといった考え方など、数多くの優れたノウハウがある。

有機野菜
健康志向」「糖尿病」「肥満」
食物アレルギー」「妊娠中食事」「お肌の悩み 食事」

太字の部分が連想法により深化させた部分のキーワード。
キーワードを大から小へと発想していくことにより、ユーザー視点のキーワードを見出すことができるという考え方だ。

このような様々な優れた発想方法が多く記述されている。
SEOに携わるのであれば、多くの気づきが得られるはずである。

キーワードから集客するだけではなく、キャッチフレーズを通じてユーザーの心を動かす部分も一緒だ。
SEOにおいてはtitleやdescriptionの書き方がこれに相当する。
順位ばかりがSEOでは重視されるが、同じ順位であってもtitleやdescriptionの良否によってクリック率は数倍違ってくることもある。

検索順位を上げるのは難しいが、titleやdescriptionを改善することは簡単である。
まずはこちらを改善すべきなのだ。しかも、リスティングの広告文のA/Bテストのように短期間で成果を見比べることが可能だ。
A/Bテストの考え方についても詳しく書いてある。

  • 異なる訴求ポイントをアピールする
    ・1ヶ月で噛めるインプラント
    ・10万円ぽっきりのインプラント
  • 「論理的に訴求する」か「クリエイティブに訴求する」か
    ・短期間で噛めるインプラント わずか一ヶ月程度で噛めるインプラントは東京駅の○○歯科だけ
    ・モテる笑顔を作るインプラント 異性の心を揺さぶる素敵な歯並びになる!無痛麻酔で安心の東京駅の歯科医

広告文は切り口を変えることによって、ユーザーに対し全く違った心を動かす効果を生み出す。
多くのSEO人はこのあたりの心を動かすことに対してあまりに無頓着であると思う。

titleやdescriptionに気を使っている人もたまにいるが、CTRを見て反響を調べて作り替えることまでやっている人はほとんどいないだろう。
順位を上げるのは期間がかかるからテストが難しいが、これはテストに期間がかからない。A/Bテストは可能なのだ。
繰り返していくことにより、さらなる正解の高みを追求し続けていくひたむきさ、これが重要だと思ったのだ。

話題は変わるのだが、リスティングではアクセス解析を読み解くことによる改善を高速に続けていく必要性が書かれている。
辻正浩氏は「SEOのスキルセット/あるいはSEO業界へのお誘い」の記事の中で、

どのような職種ならSEOに向いているのかと考えますと、「アクセス解析」以上の職種は無いのではないでしょうか。

と書いている。

SEOではアクセス解析の結果からの改善はあまり重視されていないといってよいのだが、高レベルのSEOのコンサルタントになるためには必須のスキルである。
アクセス解析を読み解いて改善を続けていくプロセスは、リスティングに比べると遅いものだが必要である。

ある程度のページ数を作り、Webサイトを運営していると、

「どのようなキーワードで集客できているか?」
「どのようなキーワードで集客したユーザーはコンバージョンしているか?」
「直帰率の高いページはどこか?」

ということがアクセス解析から読み解けるようになってくる。これらをコンテンツの改善・増強につなげることがSEOで重要なポイントである。
確かに役に立つと考えられるコンテンツを作ることがSEOであるのだが、

「役に立つと自分が考えていることと、実際に求められていることの乖離」

をアクセス解析から洞察することにより、よりニーズの高いコンテンツ、検索露出の多いキーワードでのコンテンツを作ることができる。そして、検索ニーズに合っていないコンテンツについて内容を改善することも可能になる。

PDCAプロセスはSEOにとっても必要なのだ。


今回はこの本を読んだ感想からリスティングとSEOの共通点を述べてみたが、まさしくリスティングとSEOの本質は共通であるということである。
いずれも検索エンジンを介して、その向こう側にいるユーザーに対して、行動の変容をもたらすための行為だからである。

是非、まだ読まれていない方は手に取って一読されたいと思う次第である。

【WordPress全ユーザー必読】最近のWPサイトに対する猛アタックの詳細と対策

日本では意外とニュースになっていませんが、世界のネット業界で今最も話題になっている問題がWordpressサイトに対する世界的な猛アタック。日本語サイトへのアタックは少ないかもしれませんが、やられてからでは遅いのも事実。この記事を読んでWPサイトへのアタックに関する現状と対処法を確認しておくべし。 — SEO Japan

ワードプレスのサイトに対する大規模な攻撃が継続的に行われている。この攻撃は以前から行われているものの、先週、大幅に規模が拡大していた。

ウェブ上では、この状況に関する議論が至るところで行われているが、次の2つの理由でこの記事を作成する必要があると私は感じた 1. このサイトのコミュニティの全ての参加者がワードプレスやテクノロジー関連のニュースをチェックしているわけではないため 2. 大半の記事は非常に難易度が高いか、あるいは、詳細や推奨事項が十分に提供されていないため。この記事では、現状を報告するだけでなく、その理由を挙げ、そして、対策を紹介していく。

ワードプレスへの攻撃

様々なサイトが、攻撃を詳細にわたって説明している。Hostgatorは、このニュースを早い段階で伝えたサイトの一つであった(ワードプレスに対する総当たり攻撃が世界で発生)。Sucuriのワードプレスのセキュリティ担当チームは、サイトを守る方法攻撃の真実、そして、この手の攻撃が及ぼす影響等のトピックを網羅する一連の記事を提供している。 セキュリティ専門のブログ、Krebs on Securityは、このトピックを徹底的に追及した良質な記事を投稿している。

簡単に言うと、今回の攻撃では、違法なボットネット(大量の感染したコンピュータのネットワークが、攻撃の実行、スパムの送信等に用いられている)が、ワードプレスのサイトに対する総当たり攻撃に用いられている。正しいログイン情報を探し出すために、出来るだけ多くのユーザー名とパスワードの組み合わせを試すことが、総当たり攻撃の目的である。ダイヤル錠の組み合わせを推測する行為に似ているが、数秒間に1つの組み合わせを推測するのではなく、1秒間に大量の組み合わせを試す力がある。そして、人間とは異なり、疲労することもない。

目標

先程も申し上げた通り、この攻撃には、ボットネットが用いられている。実際の目標は不明だが、より多くのシステムに感染し、ボットネットの規模と強度を拡大することが目標だと考えられる。

ウィキペディアのボットネットが実施可能な攻撃のタイプの項目でも説明されているように、ボットネットを使って、セキュリティの高度なシステムを閉鎖することも、詐欺を行うことも、スパムを送信することも、そして、その他の様々な違法行為を実施することも出来る。ボットネットは大きなビジネスと化している。そのため、インターネットのセキュリティのために、ウェブマスター全員が感染を防ぎ、問題の一部にならないように全力を尽くす必要がある。

脅威

この攻撃には、 – ログインの試みによる脅威、そして、ログインが成功した場合の脅威の2つの脅威が存在する。

ワードプレスがログインの試みを処理する度に、サーバーのリソースが使われる。攻撃によって1秒間に大量のログインが行われると、サイトのパフォーマンスに悪影響が出る。ホスティングのサービスによっては、サーバーに負荷がかかり過ぎるため、利用を禁止される可能性がある。これは最悪のケースであり、実際に起きる可能性は低いが、可能性がゼロと言うわけではなく、このような攻撃がもたらす潜在的な危険を回避するため、触れておく価値はあるはずだ。

ログイン情報の推測が当たると、サイト全体およびサーバーが危険に晒されてしまう。当該のユーザーが管理者の権限を持っているなら、ハッカーはサイトのあらゆる部分を変更することが可能になる。新しいファイルを加え、既存のファイルを変更し、ユーザーのパスワードが変更された場合はユーザーを加え、マルウェアをサイトのアウトプットに注入し、ホスティングのアカウントをスパムボット化し、さらに、ランダムなサーバーを使って、ハッカーの思い通りに動かされてしまうだろう。

パターン

幸いにも、この手の攻撃にはパターンが存在する。パターンを見出せば、攻撃に対する賢明な対策を考案することが可能になる。

今回の問題に関する複数のセキュリティ関連の投稿を読み、自分のログを確認したところ、今回の攻撃が「admin」ユーザーのパスワードを解明する行為に集中していることが明らかになった。私が注目しているサイトのスタッツをチェックしたところ、99%に近い確率で「admin」ユーザーが狙われる点が判明した。その他の推測は、「administrator」や「Admin」に集中していた。また、ドメイン名の主な部分をユーザー名として利用するケースも見られた。 例えば、ithemes.comと言うサイトでログインを試みる場合、「ithemes」をユーザー名と考慮するパターンが見られた。

アップデート: この記事を投稿した後、ボットは、頻繁に試すユーザー名を追加した。新たに加えられたユーザー名は「moderator」と「editor」である。このユーザー名はそれぞれ全体の10%以上に達している。そのため「admin」、「editor」、「moderator」と言うユーザー名の利用を控えるべきである。このようなユーザー名を利用しているなら、次のセクションを参考にして削除しよう。

また、利用されるパスワードにも明確なパターンが存在する。非常に脆弱なパスワードを選ぶ人達が多いため、当然である。残念ながら、記憶しやすいパスワードは、推測もしやすい。ここ数日間で推測されているパスワードを確認したところ、次のパスワードが特に推測される回数が多かった:

  • admin
  • admin123
  • 123456
  • 123123
  • 123456789
  • password
  • 1234
  • root
  • 1234567
  • 12345
  • qwerty
  • welcome
  • pass
  • abc123
  • 12345678
  • 1111
  • test
  • monkey
  • iloveyou
  • dragon
  • demo

ご覧のように、基本的な英語のワード、入力しやすい文字、または、数字が利用されている。このタイプのパスワードの推測が頻繁に行われるのは、多くのサイトで実際に功を奏しているためである。つまり、このようなパスワードを今でも利用するユーザーが多いため、ハッカーに狙われているのだ。

この攻撃には多数のコンピュータが参加している。あるレポートによると、この攻撃には、9万以上の固有のIPアドレスが加わっているようだ。実際に、私が運営するサイトの一つへのログインを試みるため、246のIPアドレスが用いられていた。これがボットネット攻撃の力であり、まさに四面楚歌の状態である。

解決策

総当たり攻撃は新しい手法ではない。この手の攻撃は、ワードプレスが生まれて間もない頃から、同システムに対して行われている。過去、私はLogin Lockdownプラグインをインストールして、有効にするよう薦めたことがある。総当たり攻撃対策として役に立つためだ。これは、あるIPアドレスが連続で何度もログインに失敗した場合、当該のIPによるログインの試みをブロックして、サイトを保護する。残念ながら、パターンのセクションでも指摘したように、今回の攻撃は広範なIPアドレスから仕掛けられているため、単純に特定のIPアドレスをブロックするだけでは、今回のボットネット攻撃からサイトを守ることは出来ない。要するに異なるソリューションが必要とされているのだ。

ユーザーネーム「admin」を削除する

パターンの詳細に再び注目していく。ワードプレスのサイトの運営者が、何よりも先に実施しなければいけないのは、サイトからユーザーネーム「admin」を削除することだ。 今のところ、今回の攻撃で最も狙われている脆弱性はこのユーザー名である。そのため、「admin」をユーザー名で利用するユーザーが存在するなら、今すぐに削除するか、名前を変更するべきである。

ユーザーの名前を容易に変更したいなら、新しいユーザーと置き換えよう。その際は次の手順に従うことを薦める:

  1. 「admin」ユーザーと同じ権限を持つ新しいユーザーを作成する。通常は管理人が該当する。ユーザーを作成するには、異なるeメールアドレスが必要であり、今のeメールアドレスとは異なるアドレスを利用しなければいけないだろう。
  2. ログアウトする。
  3. 新しいユーザーとしてログインする。
  4. 「admin」ユーザーを削除する。
  5. 「admin」ユーザーが所有する投稿とリンクの取り扱いを尋ねられたら、「すべての投稿とリンクをこのユーザーに帰属させる」を選択し、ドロップダウンリストから新しいユーザーを選ぶ。その後、「確認のうえ削除する」をクリックする。
  6. ユーザーが削除されたら、新しいユーザーのeメールアドレスを変更することが出来る。

ユーザー名を変更することが可能なプラグインが存在し、また、データベース内でユーザー名を変更することも可能ではあるが、個人的には上述したメソッドを常に採用している。 このメソッドの大きな利点は、早く、簡単にユーザー名を変更することが出来る点である。また、ID番号が1のユーザーのデータベースの記録を修正するワードプレスのハッキングスクリプトを私は目撃したことがあり、ユーザー名を削除することで、このハッキングを回避することが可能になる。重要度が高いわけではないが、出回っているスクリプトが、ID番号が1ではないユーザーには役に立たない点を知っておいても損はしないはずだ。

もっとレベルの高いパスワードを使う

このアドバイスを最初に取り上げるかどうかで私は迷った。「admin」ユーザー名を削除することで、今回の悪意のあるログインの試みからほぼ確実にサイトを守ることが出来るはずだが、低レベルなパスワードを利用していると、今回の攻撃に限らず、あらゆる攻撃を受けやすい。上のリストに挙げられているパスワードを利用しているユーザーがいるなら、あるいは、同じぐらい単純なパスワードを利用しているユーザーがいるなら、すぐにパスワードを変更するべきである。

「どうすれば良質なパスワードを作ることが出来るのか?」と言う問いに対しては、一言で答えることは出来ない。XKCDコミックのパスワードの強度は名作である。この作品では、簡単に覚えることが可能であり、尚且つ、なかなか見破られないパスワードではなく、覚えるのが難しいものの、比較的簡単に見破られてしまうパスワードを作ることで発生する問題が描かれている。検索を実施すれば、安全なパスワードの作り方に関するガイドを多数見つけることが出来るはずである。

大半のガイドは、「fl1r7」等の覚えやすいはずの複雑な短いパスワードを作るか、あるいは、「ComplekspasswordsRsafer2011」等の長いパスワードを作るかのいずれかに焦点を絞っている。このタイプのパスワードの問題点は、現実的ではない点である。例えば、今日、3つ目の文字を数字に変える必要があることを覚えられたとしても、一週間後には、2つ目の文字だったのか、4つ目の文字だったのか分からなくなってしまう可能性がある。また、長いパスワードは1) (XKCDのランダル・マンロー氏には申し訳ないが)覚えにくく、2) 毎回入力するのが大変である。

つまり、パスワードを再び利用することこそが、パスワードのおける最大の脅威になってしまうのだ。同じパスワードを全てのサイトで利用していると、一つのアカウントが攻略されてしまうと、ほぼ全てのアカウントにアクセスされてしまう危険がある。これは非常に良くない習慣だが、多くのオンラインサービスが、プレーンテキスト、または、簡単な修正を加えるだけでパスワードを保存している。ここ数年間で、ユーザーのデータベースがハッカーの手に落ち、ネット上にリークされたサイトに関する報道が、幾度となく行われてきた。このような漏えいしたログインの詳細を手に入れると、ハッカーはすぐにこの情報を使ってその他のサービスのアカウントも攻略する。 従って、同じパスワードを多くのサイトで利用しているなら、そのうちの1つのサイトで情報がリークすると、その他の全てのサイトが危険に晒されてしまう。

そのため、1) 短くなく 2) 単純ではなく 3) 1つ目と2つ目のルールを違反しないように、入力しやすく 4) 利用するサイトでそれぞれ異なるワードを用いることが可能なパスワードが必要になる。この4つのルールを全て厳守するパスワードを作る方法は数多く存在する。「password123youtube」のようにパスワード内でサイトの名前を利用する方法は、幅広く利用されている。この方法を採用すると確かにサイトごとの異なるパスワードを作ることが出来るが、パスワードのパターンが見破られ、その他のサイトに適用されたら終わりである。そのため、5) 1-4のルールに従う上で、パターンを見破られても容易に推測することが出来ないパスワードを作る必要がある。

私自身、良いパスワードを作る試みに苦戦しているが、単純に人間はこの類の行為が苦手なのではないかと思うようになった。良質なパスワードを作るためには、適当な文字を長い文字列に変える必要がある。これは私達が苦手としている分野である。

最終的に私が行き着いたソリューションはLastPassである。LastPassはパスワード作成サービスである。このサービスは、全てのパスワードを管理し、また、非常に複雑なパスワードを作成するツールも用意している。また、LastPassに自動的にログイン情報を埋めさせる(タイプする必要はない)ブラウザ統合機能も提供している。さらに、モバイルプラットフォームとタブレットプラットフォーム用のアプリを提供している。その上、パスワードが必要であり、その他の方法で得ることが出来ない場合のためにウェブインタフェースを用意している。

LastPassを利用することで、決して記憶することが出来ない、入力するのが面倒な非常に複雑なパスワードを得ることが出来る。私はパスワードの長さをサイトによって変えているが、サイトが許す限り常に25文字のパスワードを作るようにしている。そのため、私が生きている間に、総当たり攻撃が、25文字以上のランダムな文字で構成された私のパスワードを解読するのは難しいだろう。

LastPassを利用する上での鍵は、ユーザーを認証する良質なパスワードを作ることだ。覚える必要があるのはこのパスワードのみであるため、優れたパスワードを用いる必要がある。弱いパスワードを作り、全ての強固なパスワードにアクセスされてしまうようでは、意味がない。

LastPassの代わりに利用することが可能なサービスはある。ただし、実際に使ったことがないので、推奨することは出来ない。頻繁に目にするサービスを幾つか紹介する:

  • KeePass – オフラインのクロスプラットフォームパスワード管理サービス。サーバーに保存されず、パスワードを暗号化し、ローカルにコピーするサービスである。ドロップボックスを使って、異なるシステムにパスワードをシンクさせることが出来るようだ。
  • 1Password – この有料のパスワードマネージャーは、クラウドにシンクさせる機能を持っている。私の知る限り、社内で1名がこのソフトウェアを利用している。
  • Keeper – 機能に関して、LastPassのライバルと言えるだろう。
  • RoboForm – このサービスもLastPassに似ている。

パフォーマンスの問題への対策

これで、サイトから「admin」が消え、推測が難しいパスワードを手に入れたことになるが、それでもサイトに頻繁にログインしようと試みるボットの問題は解決されていない。この問題の解決はさらにハードルが高い。技術的な観点では、サイトは安全だが、一部のボットがサーバーに押し寄せることで、サイトのパフォーマンスが落ちる事態を回避しておきたいところだ。

まずは、ホスティングサービスを提供する会社と話し合うことを薦める。一部の攻撃をブロックする上でユーザーを支援するため、サポートチケットを切ることを薦めるホスティング会社は多い。どのようなメソッドが用いられているのかは不明だが、効果の高い様々なメソッドが用いられている可能性がある。

自分でサーバーを管理しているなら、あるいは、ホスティングサービスが役に立たないなら、私ならまずは大量のリクエストが行われているかどうかを確認する。そのためには、サイトのアクセスログをチェックする必要がある。単純にwp-login.phpページがリクエストされる頻度を確認するだけよい。大きなコミュニティを抱えているなら、通常のサイトの運営の一部として、当該のページに対して多くのリクエストが行われている可能性がある。リクエストの数が比較的少ないなら(1分間に数回程度)なら、対策を講じる必要はないだろう。このレベルのログインの試みなら、サイトに与える影響は小さく、また、変更を加えることで、問題なく動いているサイトにダメージを与えるリスクが発生する。リクエストの回数が多いなら(特に1秒間に大量のリクエストが行われているなら)、その他の選択肢をより真剣に検討するべきである。

ホスティング会社に連絡を取る方法の次に容易な方法は、CloudFlareを利用する方法だ。CloudFlareはCDN(コンテンツデリバリネットワーク)サービスであり、今回の攻撃からサイトを守る効果も見込める。今回の状況を憂慮し、CloudFlareは、総当たり攻撃を処理する仕組みをブログの投稿で詳しく説明している。私は過去数ヶ月間に渡って無料のアカウントを利用している。CloudFlareがどれだけのトラフィックをブロックしているのかは不明だが、私のサイトのwp-login.phpページに対するリクエスト数が少ない点はハッキリしている。また、公式のCloudFlareプラグインがリリースされている。ただし、私はCloudFareのキャッシング機能を利用していないため、このプラグインのメリットを紹介することは出来ない。

ホスティングサービスが役に立たず、また、CloudFlareを利用することが出来ない場合、ハイレベルな技術、そして、サーバーでのルートの許可が必要とされる解決策に頼らざるを得なくなる(共有ホスティングまたは専有ホスティングのアカウントでは、利用することが出来ない)。サーバーの管理に関する知識が浅く、また、攻撃がサイトのパフォーマンスに悪影響を与えているなら、攻撃からサイトを守ってくれるホスティングに変えることを検討しするべきかもしれない。ホスティングサービスを変更する前に、この手の攻撃からサイトを保護する準備が整っているかどうかを、事前に確認しておこう。

技術的なソリューショの中では、アパッチでModSecurityルールを使って、ログインの試みを制限する手が最も幅広く用いられている。 当然ながら、サーバーがアパッチを用いており、ModSecurityが利用することが出来る、または、インストールすることが出来る点が前提である。

wp-login.phpファイルとwp-adminディレクトリにアクセスするパスワードを守る手も多くのサイトで用いられている。この方法のメリットは、認証されていない限り、リクエストがワードプレスに到達することはなく、攻撃の負荷をほぼゼロまで低減することが出来る点である。

wp-config.phpのキーをアップデートする

wp-config.phpファイルには、一連のセキュリティキーが含まれている。このキーは、ワードプレスが用いる各種の認証およびセキュリティのメソッドに利用される。キーは各サイトに固有のアイテムを用意するべきである。残念ながら、古いバージョンのワードプレスにはこのセットが欠けており、セキュリティホールとして悪用されるリスクがある。各種の攻撃からサイトを守る上で、キーのアップデートを強く推奨する。

キーをアップデートすることで、再び全てのユーザーがログインする必要性が生じる。このメソッドは、感染したログインが無効になるため、強力である。

処置

サイトが被害に遭った場合、何をすればいいのだろうか?残念ながら、基本的にゼロからやり直すしか完全な解決策は存在しない:

  1. サイトのバックアップを作成する。
  2. サイトの全てのファイルを削除する。
  3. ワードプレスを新たにダウンロードする。
  4. ワードプレスのファイルを解凍する。
  5. ワードプレスのファイルをサーバーにアップロードする。
  6. バックアップでwp-config.php ファイルを調べ、怪しいコードを探し出す。このファイルをダウンロードしたばかりのwp-config-sample.phpファイルと比較することで、問題を特定する上で役に立つ。
  7. バックアップからwp-config.phpを新しいサイトにコピーする。
  8. オリジナルのソースからテーマとプラグインの新しいコピーをダウンロードする。ランダムなサイトからファイルをダウンロードするべきではない。マルウェアが含まれていることが多いためだ。
  9. テーマとプラグインのファイルを解凍する。
  10. テーマとプラグインをサイトにアップロードする。
  11. サイトを実行し、問題なく機能するかどうかを確かめる。
  12. 知らないユーザーを全て削除する。
  13. 各ユーザーのパスワードを変更する。攻撃が原因でパスワードを変更したものの、再びサイトを脅威に晒すことなどあってはならない。全てのユーザーのパスワードを再設定して、理想的なパスワードを設けるべきである。その際は、上述した推奨事項に従ってもらいたい。「admin」ユーザーのままにしておくのは危険であり、また、単純なパスワードを利用しないように注意する必要がある。
  14. バックアップのwp-content/uploadsディレクトリにアクセスし、ディレクトリを新しいサーバーにコピーする。メディアファイル(イメージ、オーディオ、動画等)をコピーする必要がある。PHPファイルをコピーしないように気をつけよう。

このように、とても面倒な作業ではあるが、ハッカーによる修正を完全に排除するには、これしか方法がない。たった一つでもファイル、または、修正されたファイルが残ると、再びサーバーが攻撃を受ける可能性があるためだ。

複数のサイトを運営している場合はどうなるのだろうか?残念ながら、一つのアカウントで多くのサイトを運営しているなら、アカウント全体が影響を受けていることを前提に作業を行う必要がある。単一のサイトの修正に力を入れると、その他のサイトがハッキングされる可能性がある。

予防

最後の見出しは、若干嘘っぽいかもしれない。このセクションの前までは完璧であった。:)

100%安全を保障することは出来ない。そんなものは存在しない。だからと言って諦めるべきではない。安全対策を無視するのは、自ら災難を招いているようなものだ。しかし、セキュリティばかりを気にしていても、時間の無駄遣いにしからならない。そこで、バランスの取れたアプローチを採用する必要がある。

先程、Login Lockdownプラグインに触れた。このプラグインを使っても、今回の攻撃からはサイトを守ることは出来ないが、それでも、利用を検討してもらいたい。ワードプレスが、ビルトインで総当たり攻撃対策を講じるまでは(お願いしますよ、開発者の皆さん)、このタイプのプラグインの利用を私は薦める。

ジェームズ・マクワーター氏が、Login Lockdownに「Lockout Invalid Usernames?」(無効なユーザー名を追放しますか?)の選択肢が用意されている点をコメント欄で指摘してくれた。このオプションを有効にすると、このプラグインは無効なユーザー名を用いたログインの試みを自動的にブロックする。 これは、今回の攻撃からサイトを守る上で役に立つかもしれない。

コメントおよびツイートで、Loguin Lokckdownプラグインがリリースされた時期を尋ねる人達がいた。私はこのプラグインを何年も前から利用しているが、マルチサイトのインストールを含む、現バージョンのワードプレスと問題なく連動する。その他の同様のプラグインを試すことも可能であり、また、確かにリリース時期は不明だが、Login Lockdownを私は個人的にお薦めする。

やはり、解決策で提供した推奨事項に是非従ってもらいたい。今回の攻撃だけでなく今後の攻撃からもサイトを守る上で効果があるはずだ。

また、プラグインおよびテーマを含む、ワードプレスのサイトを常に最新の状態に保つべきである。古いバージョンのセキュリティホールは、時間の経過とともに見つかる傾向があるため、この取り組みは絶対にさぼらないでもらいたい。

多数のワードプレスサイトを運営し、管理するのが難しくなりつつあるなら、マルチサイトを使って、サイトの大半を1つにまとめる方法を検討しよう。 こうすることで、ワードプレス、テーマ、そして、プラグインのアップデートが容易になる。ManageWPを使って、中央から複数のサイトを管理する手もある。

ワードプレスにログインするためのパスワードは重要だが、ホスティングのアカウントにアクセスするためのパスワードも同じぐらい重要である。FTPやcPanelで容易に推測することが可能なパスワードを利用しているなら、危険である。また、ワードプレスはeメールを使ってパスワードを再設定することも出来るため、eメールのアカウントが脆弱なら、サイトも脆弱である。サイトのパスワードを改善したなら、ホスティングのアカウントおよびeメールで使っているパスワードも改善しよう。

利用していないプラグインやテーマに関するセキュリティの問題は、あまり重要視されていないが、無効にされているプラグインやテーマもまたサイトをハッキングするために用いられる可能性がある。1年半前のTimthumbのエクスプロイトは、無効のプラグインやテーマでも行われていた。従って、無効にしたプラグインやテーマをそのままにしておくのではなく、別の場所にバックアップを作成し、削除しておくことを薦める。

結論

この記事が皆さんの役に立つことを願っている。既に様々な情報が提供されているため、この記事を投稿するべきかどうか私は大いに悩んだ。この類の記事を今後も読みたい方は、記事のどの部分が最も重宝したのかコメント欄で教えて頂きたい。


この記事は、ithemesに掲載された「Ongoing WordPress Security Attacks, The Details and Solutions」を翻訳した内容です。

私の英語圏でWPブログを相当数運営しているのですが(スパムサイトじゃありません!)、常日頃からアタックを受けやすいWPサイトではありますが、今回は半端なかったですし、諸々の対策に相当の時間を取られました。日本ではそこまでの被害を受けているサイトは少ないようですが、逆に行うべきアップデート・対策を取っていないWPベースのサイトも多いと思います。狙われてからでは遅いのも現実ですし、この記事を読んで必要な対策を取っておくことを是非おススメします!って、SEO JapanもWPベースなので早速チェックしたいと思います。。。 — SEO Japan [G+]