これだけでGoogle検索の達人になれる便利すぎる検索演算子ベスト10

パーソナライゼーションやアルゴリズムの進化で検索者の考えていることを勝手にある程度予想して答えを出してくれるようになってきたGoogle、一昔前のGoogleと比べてもローカル検索からGoogle Nowまで超絶な進化を遂げています。検索時のちょっとしたテクニック的な技は進化するGoogleの前にその必要性も失われつつありますが、特定用途の検索をしたい時にはまだまだ使えるテクニックも多数存在します。今回は改めて代表的な検索演算子をまとめた記事を紹介します。とりあえずこれだけ覚えておけば、あなたも一端の検索マスターは名乗れるかも。 — SEO Japan

グーグルは、全力で検索を改善する取り組みを行っている。あまりにも見事であるため、一般のユーザーが、この点に気づいているようには思えない。パーソナイゼーションローカリゼーション、そして、カスタマイゼーションを次々に導入し、その一方で、一般のユーザーに関する大量のデータを入手している。有益(尚且つ直感的な)な検索を作り出すために、どれほどグーグルが努力しているのか、見過ごされることが多い。

一般のユーザーは、グーグル、あるいは、グーグルの実際の仕組みすらも理解していない。

しかし、グーグル製品が改善されているにも関わらず、あるいは、この改善のせいで、グーグル内で高度な検索を行う力を失いつつあるように思える — とりわけ、検索マーケッターなら、効率よく、そして、効果的にウェブを移動する上で、この力は絶対に欠かせない。

事実、グーグルは、先日、主要なアップデートのニュースをリリースしていた — それは、複雑な検索においてユーザーを支援するために作られたハミングバード(日本語)である。

欲しい情報を得る

この背景、そして、コンテキストを理解する力が進化している点を考慮すると、グーグルから、望む情報を引き出すことは今まで以上に重要なっていると言えるだろう。

グーグルのためにサイトを最適化する方法は、頻繁に取り上げられているものの、ブランドがウェブでどのように表されているかを探るため、あるいは、競合者が何をしているかを探るため、マーケッターにとっては、検索を巧みに利用することは、非常に重要である。幸いにも、高度な検索は、簡単に実施することが出来る — 10点のシンプルな検索演算子を理解し、賢く検索に適用するだけで、検索のプロになることが出来ると私は考えている。

それでは、権限を諦め、グーグルを信頼する代わりに(アドワーズキャンペーンを実施する際に、グーグルの言うことを鵜呑みにしたりはしないはずだ)、検索コマンド トップ 10、そして、高度な検索を効率よく実施する方法を確認してもらいたい。

Search Modifiers

検索演算子の一覧

以下に、検討してもらいたい10点の検索演算子を挙げていく。

  1. “クエリ”
  2. -クエリ
  3. クエリ AND クエリ
  4. クエリ OR クエリ
  5. Site:example.com
  6. Inurl:クエリ
  7. Intitle:クエリ
  8. Filetype:クエリ
  9. Related:クエリ
  10. Inpostauthor:クエリ

ここからは、高度な検索演算子を理解する上で必要なツールを提供し、本当に欲しい情報を入手するために、合理的な検索を実施する方法を伝授していく。ただし、その前に、高度な検索が消えつつある理由を探っていこう。

高度な検索が消えつつある理由

数年前に、[ガソリンスタンド]等の検索を実施しようものなら、笑われていた。ほとんど役に立たない結果が返ってくるからだ — 大きな石油会社、そして、ガソリンスタンドの定義を説明する情報ベースのサイト(ウィキペディア等)が、10本のリンクを介して、提供されるだけである。

当時のグーグル検索は、技に近かった。望ましい結果を得るためには、どのワードを使うべきか、なぜか、そして、どのような効果があるのかを理解しなければならなかった。

検索には、テクノロジーに精通している、つまりテクノロジーを深く理解している必要があったのだ。

しかし、現在、見知らぬ地域でガソリンスタンドを探している場合、ラップトップであれ、スマートフォンであれ、あるいは、借り物のデスクトップであれ、[ガソリンスタンド]と単純に入力する。

ラップトップを使い、グーグルのアカウントからサインアウトし、シークレットモードを使った状態で得た結果を以下に掲載する:

Gas Station Search

以前の10本の青いリンクがだけが表示される画面とは、大きく異なる — 最初の5本のリンクは、現在地と関連しており、私が都合良く、そして、お手頃価格でガソリンを買うことが出来る場所に導いている。さらに、周辺の地図が、ガソリンスタンドに印がつけられた状態で掲載されている。また、上部にはナレッジグラフのカルーセルが用意されている。

現在、[ガソリンスタンド]の検索は、明らかに実用的なオプションに進化している。

スマートフォンを介して検索するユーザーは、このような広範なクエリ検索を行う可能性が高い。同じ検索をスマートフォンを使い、同じ地域で行った際のスクリーンショットを幾つか掲載する:

Gas Station Mobile

ご覧のとおり、リッチスニペットに関しては、ほぼ同じだが(ナレッジグラフのカルーセルはなし)、より細かい情報が提供されており、距離で特定した7つのガソリンスタンドへのルートを知ることが出来る。5位までの結果は、ランキングは若干異なるものの、ラップトップの結果と同じである。

Distilledのウィル・クリッチロー氏は、White Board Fridayで、今後のユーザーの行動を分かりやすく説明していた。このプレゼンで、クリッチロー氏は、進化する検索行動のコンセプトを、素晴らしい実例を交えて、見事に解説していた。

グーグルの検索テクノロジーは、利便性が高いレベルに達しており、ユーザーは、検索の仕組みを考えることも、分析することも、さらには、理解することもしなくなった。うまくいくと思い込んでおり、実際に、必要な結果を得ることが出来る。

これは、実際に起きているトレンドであり、今後も続く可能性は高い。グーグルナウが良い例だ — グーグルナウでは、検索をすることなく、必要としている結果を得られ、ユーザーはさらに結果を絞り込むことが出来る。グーグルグラスもまた、このトレンドを継承している。グラスは、高度な検索に対応しておらず — 恐らく、急速に拡大/a>するナレッジグラフを基に、短く、的確な答えを提供する。

しかし、グーグルは完璧ではない。特に、淀んだウェブを移動するために検索エンジンを使うユーザーに対して、改善すべき点はまだまだある。

そのため、グーグルは改善を続けているものの、高度且つ合理的な検索のニーズは消えていない。

検索演算子とその使い方

1. “クエリ” — 完全一致の検索

仕組み: クオテーションマーク、または、“クエリ” を入力すると、クエリと全く同じ記述を探す。完全一致検索とも呼ばれる。

例: “Page One Power link building”

Exact Match Search

利用: 完全に一致する情報を探し出す。シリアルナンバー、モデルナンバー、曖昧な名前等を探す際に便利である。基本中の基本だが、高度な検索において、非常に重要度が高い。他の検索演算子と組み合わせて、具体的な結果を得る上で、特に有効である。

2. -クエリ — クエリを除外するコマンド

仕組み: 引き算の演算子は、検索結果に盛り込みたくないクエリを全て除外する。

例: “Jon Ball” -”Page One Power”

Minus Search

利用: 検索結果から余分なリスティングを刈り取る。具体的な情報を探している場合、または、避けたい用語やフレーズが結果に含まれている場合、このコマンドを使えば、検索結果から除外することが可能だ。

3. クエリ AND クエリ — クエリの組み合わせ

仕組み: 「AND」を利用すると、両方のクエリを持つページが検索結果に表示されるようになる。

例: “Jon Ball” AND “Page One Power”

And Search

利用: 用語を組み合わせるだけで、テーマを絞り込むことが出来る。ANDオペレータを利用しないで検索を行うと、Jon BallとPage One Powerの双方を持つページではなく、どちらかを持つページが返される。

注記: 大文字を利用しない場合、オペレータではなく、フレーズだと勘違いされる可能性がある。

4. クエリ OR クエリ — 同様のクエリの検索

仕組み: 複数の用語を検索することが出来る。

例: “Jon Ball” CEO OR Founder OR Owner OR Partner

Or Search

利用: 複数/同様のフレーズとワードを単一の結果で検索する。通常、ORオペレータは、– 例えば、CEO/設立者/オーナー/パートナー — 同様のアイデアを表現する複数のワードに対して、用いられることが多い。

5. Site:サイト名 — 具体的なサイトを検索する

仕組み: Site:サイト名は、グーグルの検索を単一のウェブサイトに絞り込む効果がある。

例: Site:pageonepower.com “Jon Ball”

Site Search

利用: 具体的なウェブサイトで情報を探す時に用いられる。別の検索コマンドと組み合わせて用いられることが多い。TLDに絞り込むことも可能である(.gov, .com, .edu)。

6. Inurl:クエリ — 具体的なURLの検索

仕組み: クエリがURLに含まれているウェブページのみを返す。

例: inurl:Jon Ball

In URL Search

利用: この検索演算子には、様々な用途がある。個人の名前を介して、当該の人物が持つ様々なネット上のプロフィールを探す、もしくは、特定のページを探す(ゲスト投稿、リンクのリスト、インフォグラフィック、フォーラム等)を上で有効であり、また、Site:と組み合わせると、より効果的である。

7. Intitle:クエリ — 具体的なタイトルの検索

仕組み: 検索コマンドintitle:クエリは、クエリがタイトルに組み込まれたページのみに結果を絞り込む。

例: intitle:jon ball

In Title Search

利用: inurl:クエリと同じように、インターネット上のプロフィール、各種のページ、そして、検索に関する一般的な情報を探す上で効果が期待できる(タイトル内のフレーズやワードを持っているため)。

8. Filetype:クエリ — 具体的なファイルを探す検索

仕組み: 特定のタイプのファイルを持つページのみを検索する。

例: site:pageonepower.com filetype:pdf

File Type Search

利用: 具体的なトピックに関する具体的なファイルを探す。また、スクリーンショットを見れば分かるように、特定のサイトで特定のタイプのコンテンツに絞り込む際にも大活躍する。

9. Related:クエリ — 関連する結果の検索

仕組み: クエリに関連する検索結果を返す。注記: site:検索と同じように、その他の関連するウェブサイトを盛り込むため、クエリにサイト名を利用することが出来る。しかし、有名なサイトではない場合、何も見つけられない可能性が高い。

例: Related:reddit.com

Related Search

利用: ウェブサーフィン、クエリに関連するページの発見、そして、人気の高いサイトに似ている知名度の低いサイトの発見に向いている。

10. Inpostauthor:クエリ — ブログの作者の検索

仕組み: Inpostauthor:、別名、ブログの作者検索は、作者を限定して、ブログの記事を検索する。

例: inpostauthor:Jon Ball

In Post Author Search

利用: 数多くの作品を投稿するブロガーを追跡する。この検索演算子は、とりわけ、作者の名前が平凡な場合、割と広範な結果を返すことに注意してもらいたい。

捻りを加える — 複数の検索演算子を使った高度な検索

以上、とりわけ重要な検索演算子を10点紹介した。次に、創造力を発揮し、賢く検索を行う方法を伝授していく。

検索演算子を個別に利用した場合でも、多少、質の高い結果を得ることが出来る。しかし、組み合わせて、– 検索の文字列を組み立て — ピンポイントの検索を作成することで、本領を発揮する。

Mozのドクター. ピート・マイヤーズ氏は、「グーグルのsite:オペレータ 25点の強力な組み合わせ」の中で、site:検索に関する高度な検索を分かりやすく説明している。時間を割いて、この記事に目を通してもらいたい。様々なオペレータを組み合わせて、ターゲットを絞った検索を行い、正確な結果を得る上で、お手本になるはずだ。

それでは、幾つか例を挙げていく:

1. 競合者のゲスト投稿キャンペーンを把握する

考えられる検索:

  • Inpostauthor:“名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • Inurl:ゲスト投稿 “名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • Intitle:ゲスト投稿 “名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • “Author: 名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • “Written by 名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • “Author Profile” “名字 名前”
  • “About the Author” “名字 名前”
  • “Author Bio” “名字 名前”
  • Inurl:Author “名字 名前”

この2つを組み合わせるだけで、個々に利用するよりも、遥かに正確な結果を得ることが出来る。

ゲスト投稿に関しては、私自身は、Inurl:author “名前 名字”を特に気に入っている。このとてもシンプルな検索の文字列は、質の高いゲスト投稿を探す上で、絶大な効果を発揮する。質の高いサイトは、Author(作者)のページを用意している傾向があり、その多くがURLに「author」を盛り込んでいるためだ。

author bioも忘れずにチェックしてもらいたい — bio(経歴)に対する完全一致の検索を可能にして、作品を突き止めてもらうため、ライターの大方は、bioをほとんど変えていない。

2. ブランドの言及

当然ながら、この検索を行う際に、グーグルアラートFresh Web Explorer、そして、Mention.net等、役に立つツールが存在する。

しかし、ブランドの言及を検索するために、グーグル検索を活用する手もある。通常、上述したツールほどの効果は見込めないものの、自分で探したい人達、または、高度な検索を学んでいる人達には、楽しい作業になるはずだ。

幾つか例を挙げていく:

  • -site:pageonepower.com -site:facebook.com -site:twitter.com “Page One Power” OR “pageonepower.com” OR “http://pageonepower.com/” OR “http://www.pageonepower.com/
  • -site:pageonepower.com -site:facebook.com -site:twitter.com “Jon Ball” OR “Jonathan Ball” OR “CEO of Page One Power” OR “Founder of Page One Power”.

まず、自分のサイトとソーシャルメディアのプロフィールは除くべきである。その後、重要なブランドの用語、製品、そして、社内の人物名に狙いを絞り込もう。ORオペレータを利用すると、複数の用語を一度に検索することが出来る。最近まで、グーグルは波型ダッシュ(~)を類義語のオペレータとして採用していたが、残念ながら、撤廃されてしまった。

3. 不明瞭なファイルを探す

グーグルの検索スキルに磨きをかけるのは、見つかりそうもない情報を検索するためである。

この例では、先日参加したカンファレンスのプレゼンを探していると仮定する。

カンファレンスやプレゼンが終わると、プレゼンターは、カンファレンスのウェブサイトが、頻繁にページを更新/削除するため、自分でプレゼンをウェブに投稿することが多い。

プレゼンターは、様々方法で、この取り組みを行うことが出来る — 自分のサイトで、第三者のサイトで(スライドシェア等)、あるいは、ソーシャルメディアを介して。

いちいち複数のサイトをチェックしていくのではなく、次のような高度なグーグル検索を試してもらいたい:

  • “名字 名前” filetype:pdf “カンファレンスの名前” -site:カンファレンスのサイト
  • “名字 名前” “カンファレンスの名前” プレゼンテーション OR ファイル OR 動画 OR パワーポイント -site:カンファレンスのサイト
  • “カンファレンスの名前” “プレゼンのタイトル” -site:カンファレンスのサイト
  • “カンファレンスの名前” AND “名字 名前” プレゼンテーション OR ファイル OR スライド OR 動画 -site:カンファレンスのサイト

役に立つ組み合わせが、必ず幾つか存在するはずである。検索コマンドを利用する際は、結果に応じて検索を変え、検索をさらに絞り込むことが肝要だ。

まとめ

高度な検索は、極めて重要度が高い。グーグルは、先日、ハミングバードアップデートを実行に移した。ハミングバードは、音声検索で用いられる確率が高い、複雑な検索を改善することを目標に掲げている。

グーグル検索は、15年前にリリースされて以来、大幅に改善を遂げてきた。事実、あまりにも改善の度合いが大きいため、過去の検索を思い出すことが出来ない人の方が多いのではないだろうか。しかし、継続的に改善されるものの、グーグルに依存すると、効率的、そして、効果的に検索を行う力を自ら弱めてしまう。

そのため、グーグルの検索テクノロジーに必要以上に頼るべきではない。今回紹介した10通りのシンプルな検索演算子を覚えれば、プロのように検索を実施することが出来るようになる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Top 10 Search Modifiers: Why They Matter, What They Are & How To Use Them」を翻訳した内容です。

前半の基本はおさらい編としても、後半の応用編はナルホドと思わせる具体的な活用事例もありました。誰にでもすぐ簡単に使えるGoogle検索ですが、ちょっとしたテクニックを知っているだけで検索にかかる時間を圧倒的に減らすことができることもありますよね。あなたの検索ライフに活用できるティップスは何か見つかったでしょうか? — SEO Japan [G+]

iOS向けの最強カレンダーアプリ10選

2014年、充実した一年を送るにはまずは有効なスケジュール管理から、ということで、今回はiOS向けのカレンダーアプリを10厳選して紹介した記事をThe Next Webから。日本語対応どこまでできているか微妙ですが、クールなカレンダーアプリで粋な気分を演出するのもまたしかり。もしくは新規サービスのインスピレーションの参考に。 — SEO Japan

その日のうちに物事を終わらせる時間がいつも十分にないあなた、もしくはあなたの知り合いは、忙しいスケジュールを記録するためにテクノロジーに救いを求めたであろう。しかし、大部分の人にはパーソナルアシスタントを雇う資金がないため、次善の策はモバイルデバイスとなる。

スタートアップはこのトレンドに気付き、日々の生産性を最大限にする手助けをするためにアプリケーションを築いてきた。しかし、一体どのアプリが幅を利かせているのだろうか?それは個々のユーザーの好みによるため、難しい質問だ。

私たちは、今日App Storeで利用可能な10種類のiOSデバイス向けの魅力的な人気カレンダーアプリを調査した。これらの中には無料のものあれば有料のものもあるが、最終的には、どれもがあなたのスケジュールを、それぞれのサービスが考える満足のいく便利な方法で表示する。

Apple App Storeには数えきれないほどのカレンダーアプリが存在するが、私たちは最近ニュースになったものや、人気の高いものを選んだ。これは包括的なリストでもないし、特別な順番で並んでいるわけでもない。

ちなみに、私たちは、Androidデバイス向けのカレンダーアプリについて忘れているわけではない。Android用カレンダーアプリのまとめもチェックしよう。

Tempo

SRI Internationalで作成されたTempo Smart Calendarは、人工知能を利用して、あなたが次のミーティングの準備をしっかりと整える手助けをしようとしている。それは、あなたの日々のイベントを分析し、Eメールや連絡先に目を通し、関連のあるドキュメントや情報を取り込むため、あなたはミーティングの背景を正確に知ることができる。

この記事の中で取り上げた多くのアプリケーションと同じように、Tempoは、運転経路も提供するため、あなたはどうやって目的地に行けばいいのか知ることができる。また最近、このデバイスでネイティブEメールクライアントを使いたくなかったユーザーのために、iPhoneのGmailアプリ向けに改善したサポートを追加した。ここ数か月の間にこのサービスに追加された他の改善点には、より優れたイベント共有とワンクリックでの会議通話の管理などがある。

面白いことに、このサービスは、あなたのイベントにもっとコンテクストを適用するためにデザインされた新しい機能を追加し始めている。中でも重要なのがCompany Cardsの追加で、あなたが会うことになっている会社の情報や、あなたがそこで働く誰を知っているのかを教えてくれるだ。また、Yifteeと協力して、友人の誕生日に現実世界でのプレゼントを送ることも可能にしている。

無料のアプリ。あなたは、少々遅れた発表会のことでこのアプリを覚えているかもしれない―ローンチ当日に問題が発生して、予約のキャンセル待ち名簿を準備する必要があったのだ。

- Tempo for iOS

Donna

このカレンダーアプリケーションを説明する最良の方法の1つは、Aaron SorkinのWest Wingに登場するDonna Mossを引き合いに出すことかもしれない。それは、あなたの行動から学習して、あなたがどんなスケジュールを立て、どこに行く必要があり、何時に出発すればいいのか最良の判断をするパーソナルアシスタントサービスだ。

Incredible Labsの発案物であるDonnaは、Tempoとほぼ同じようなテクノロジーと機能を提供するが、このアプリは、先を見越すことと、ユーザーに人間としての経験を与えることにもたくさんの注意を払っている。共同創設者のKevin Chengが私たちに言うように、このアプリは、その学習能力を介して、あなたがいつ家に帰るのかや、好ましい通勤経路なども知っている。さらには、A地点からB地点へ行くのにはどれくらいの時間がかかるのかを様々な移動手段を用いて見つけ出すこともできる―今週、バスが追加されたばかりだ

このアプリに関して私たちが素晴らしいと思った点は、そのシンプルなデザインだ。ある意味で、それは、すぐ次に何が起きるのかに焦点を合わせるために必要不可欠な情報を与えるだけのように見える。このカレンダーアプリを見て、iPhone上のネイティブアプリなどの他のアプリと比べると、明らかに美的に優れているし、次のミーティングに参加するのに必要な洞察を与えてくれる。しかし、あなたが手にする情報は、Tempoで目にするものほどは豊富ではない。

Donnaが追加しているもしくはする予定のその他の機能:

  • GoToMeeting、Skype、WebEx対応のカンファレンスコールのプッシュ通知。
  • 非常に恐ろしい“キャンセル待ちリスト”ポリシーを発動しなければならないことがないように、拡大に対応するためのバックエンド・サポート。
  • 読み込み時間の改善とバッテリ寿命の向上。
  • Donnaが、あなたが行く場所やあなたのいる場所を上手く予測することができるように、その知能を強化。

まだローンチされたばかりなので、興味深い機能が少ししかリリースされていないことは理解できる。しかし、手に余るほどの他のカレンダーサービスと競争するためには、Donnaは、ビジネスを強化して、それが“賢い”カレンダーであることをもっと示す必要がある。

Donnaは無料アプリ。現在はiOSのみで利用可能だが、Android版ももうすぐ公開される予定だ。

- Donna for iOS

Agenda

3番目に紹介するカレンダーアプリは、Savvy Appsによって作られたAgendaと呼ばれるものだ。一部のレビューでは、ミニマルだと言っているが、それは情報豊富で、よく見るとAgendaは必要な情報を理解しやすい方法で提供している。しかしながら、このリストの他のアプリと並べてみると、Agenda が最も魅力的なデザインを持っているようには見えない。

メインのカレンダー機能では、ユーザーは、特定の日に予定されているアクティビティもしくはイベントがあることを意味する様々な色の点が表示されることに気が付く。色分けされた点は、休暇、個人、仕事など異なる予定と関連付けられている。そのインテグレーションには以下のようなものがある:

  • Appleのリマインダーに対応
  • イベント参加者にメールまたはSMSを送信
  • イベント作成にFantasticalを選択
  • Clear、Drafts、Due、Scratch、Things、Todoにイベントを送信
  • デフォルトの変更:ブラウザ(Chrome)、マップ(Google MapまたはWaze)、電話(Skype、GV Mobile+、GV Connect、Line2)

デザインの点に関しては、この世で最も魅力的なアプリというわけではないが、自分の生活のどの部分が影響を受けているのか分かる方法で、スケジュール上のイベントをセグメント化するというのはかなり機能的だ。

Agendaは現在ダウンロード可能で、料金は0.99ドル。

- Agenda Calendar 4

Fantastical

Flexibitsが作成したFantasticalもまた、時間をオーガナイズしようとする際に人々が期待する基本機能を提供するカレンダーアプリだ。しかしながら、それがアクティビティを提示する方法は、ユーザーにとって魅力的なものかもしれない。さらにそれは、市場で最も安いアプリでもなく、4.99ドルという価格は、人々がダウンロードをためらう理由になるかもしれない。

このアプリがiPhone向けに初めて公開された時、私たちはそれを“ゴージャス”だと言った。実際それは、iPhoneとMacの両方で利用できる唯一のアプリの1つだった。

Fantasticalはあなたの1週間のイベントを見て、それを美しくデザインされたインターフェースへと取り込み、今後7日間であなたが対処しなければならない全てのことを強調表示する。最も一般的なのは週ごとの閲覧だが、カレンダーの高さを伸ばして、ひと月分のスケジュールを表示させることもできる。もし複数の予定がある場合は、他のアプリと同じように、色分けを適用する。

以前の私たちのレビューより:

このアプリは、Day Tickerと呼ばれる機能に加えて、Macで使用しているのと同じ自然言語構文解析エンジンを搭載している。Day Tickerは、私がCalendarをiPhone用Fantasticalに置き換えた大きな理由だ。今日とその周辺の日のリボン状の表示は、一目で直近にどんな予定があるのかを素早く見ることを可能にする。

- Fantastical

Cal

Any.doが作成したカレンダーアプリ、Calは、ビジュアルに大きな自信を持っている。デザインは、とても明白で、Fantasticalと似たような構造を持つ。しかしながら、今日のアジェンダを見ている時に、私たちが引き付けられた小さな特異性の1つは、このアプリが、ミーティングの間にどれだけの自由時間があるのかを記載したということだ。

Calは、この夏にデビューしたばかりで、どちらかというとこの市場では新参者だ。

ユーザーは、このアプリ全体においてデベロッパーが写真の使用に重点を置いたことに気が付くだろう。Calは、スタンダードなカレンダーアプリのスケジューリングの形態をデザインし直して、それを美学的観点から魅力的なものにしたのだ。あなたは、この体験がプロセス全体を通して続くことに気が付くだろう。

このアプリは無料でダウンロードできるが、対応はiOSのみ。

- Cal

Sunrise

Sunriseは、iOSカレンダーに置き換わる“パワフルで美しいアプリ”とTNWのMartin Bryantによって説明されている。iPhone上の既存のカレンダー機能が平凡で、少なくともiOS6でアップデートされるという事実がある場合には、私もどちらかというと賛成だ。

元Foursquareデザイナーの発案物、Sunriseは、もともとはスケジューリングアプリではなく、あなたがより生産的になって何をする必要があるかの優先順位付けをするために、今日何があるのか日々のダイジェストを提供するEメールだったのだ。

このアプリは、Producteevに加えてGoogle CalendarやFacebook、Twitter、LinkedInを含む多くのソーシャルネットワークと繋がりを持つ。毎日のダイジェストという形と同じように、Sunriseは特定の日に何があるのかを表示するため、あなたは、どの友人が誕生日や記念日を祝うのか、天気はどうなのか、予定されているイベントおよび誰が参加する予定なのかを知ることができる。

Sunriseはデザイナーによって作られたため、自然とこのアプリは綺麗な満足のいくインターフェースを持つ。

私たちはこのようにレポートした:

Sunriseには他にもたくさんの素晴らしい点がある。例えば、もしあなたが複数の参加者のいるミーティングをスケジュールしたなら(このアプリから招待者を管理することができる)、参加者の顔がLinkedInから取り込まれて、スケジュール内のイベントの横に表示される。カレンダー入力には、自動で選択される様々なアイコンもある。ミーティングは2つの吹き出しとなって現れるが、自分の約束を“call”と記述すると、その入力に自動的に電話のアイコンを表示する。‘flight’や‘Skype’などのキーワードも同様だ。一方、友人の誕生日をタップすると、相手のFacebookタイムラインに挨拶を投稿するか、テキストメッセージを送信するように勧める画面が表示される。

Sunriseはダウンロード無料のアプリ。

- Sunrise

Handle

Handleは、このリストに入って入る他のカレンダーサービスとは少し異なる。その理由は?なぜなら、それは、今から4日間あなたが何をする必要があるのかを教えてくれるのではなく、あなたが今日物事を終わらせることを手助けしているからだ。

このサービスは、Menlo VenturesのManaging Director、Shawn Carolanによって作られた。VCが時間を管理する方法を見つける必要がある場合に、Handleがいくつかの深刻な問題を解決することを期待できる。この会社は、自らを“世界初のプライオリティエンジン”と呼び、タスクマネージメントのコンセプトとGmailのPriority Inboxを混ぜ合わせた。

ユーザーは、受信箱を解析して、今日は何が重要で迅速な行動を必要とするのかを見つけ出す。そこから、生産性を最大限にするサポートをするために“To Do”形式で特定のタイムスロットにタスクがアサインされる。

間違いなくそれは、スタンダードなカレンダーアプリでもないし、そもそもそうであることを目的としたアプリではない。しかし、Handleは、ユーザーが物事を終わらせる手伝いをする能力を見せるためにこのリストに含まれた。

残念ながら、このサービスはまだプライベートなベータ版であるため、多くの読者にとっては、Web版およびiOSアプリにアクセスするには招待が必要となる。

- Handle

Mynd

“脳を持つ”カレンダーと呼ばれるMyndもまた、デザインに重点をおいたアプリケーションで、前後関係を把握する能力も大々的に宣伝している。以前はNeverlateとして知られていたこのアプリは、あなたの1日を分析して、イベントではなくそれを作り上げる人、場所、タスクを中心に展開する。

私たちの見解では、Myndのデザインはこのリストにあるいくつかの他のサービスほどに優れているようには見えないが、かと言って一番悪いわけでもない。メイン画面は、様々なモジュールに分かれていて、次のアポイントメント、現在の気温、今日あなたがどれくらい忙しいかの統計を示している。不思議なことに、それはインフォグラフィックのように見える。

Myndに関して興味深いことは、それが提供しているインテグレーションだ。Evernoteファイルを添付することが可能なのは、他のサービスにはないことのように思える。

Myndはダウンロード無料。

- Mynd

Atlas

私たちは、すでにここでたくさんの異なるカレンダーアプリについて話してきたが、イベントの追加に関してはその全てに共通点がある:ユーザーが手動で情報を入力しなければならないのだ。

Atlasは、Tungle.me(BlackBerryが買収しその後閉鎖したサービス)と同種のスケジューリングサービスだ。1日があまりにも忙しくて、スケジュール調整をする時間もない時には、AtlasのURLを他の関係者に転送すると、彼らが双方に合った時間をいくつか提案することができる。

私たちが書いたこのアプリのレビューを読むにはこちら。AtlasはiOSおよびAndoridで利用可能の無料アプリ。

- Atlas

iOS 7 Calendar

もちろん、このリストはAppleから出た最新のカレンダーに触れずして完成することはない。同社の2013年Worldwide Developer Conferenceで、iOSデバイス向けのその最新オペレーティングシステムが発表された。iOS7では、お馴染みのプラットフォームデザインのほとんどが変更されるが、カレンダーは変わらない。

iOS7はまだデベロッパープレビューの段階であるため、一般に公開される時に最終的なカレンダーアプリがどんな感じなるのかは私たちには正確には分からない。しかしながら、先のレポートによると、基本的には“殺菌されたユーザーインターフェース”でデザインし直されるが、新しい機能は少ししかない。その画像を信じるのならば、ブルーとシルバーの外観はとっくになくなって、たくさんの白と黒と赤を使ったデザインがやって来る。それはとてもきれいでシンプルで、イベントが見つけやすいものになっている。

最後に…

さあこれで終わりだ。ユーザーが今日のスケジュールに何があるのかを見つけることができるように、ユーザー体験を最適化して作られたiOSデバイス用の10種類の便利なカレンダーアプリケーションだ。どれか一つが最も優れているようには見えない―それは主観的な言葉だ。なぜなら、どれがあなたのニーズに合っているのかを決めるのはあなたなのだ。私は主にTempoを使用するが、1日をナビゲートするのに役立つDonnaの機能もいくつか使ってみたい。Sunriseには、私に乗り換えを促すほど魅力的なデザインがある。

先に言ったように、これは包括的なリストではない。つまり、あなたはEasilyDoCalenGooEvent BookCalenMobTempus Calendarなどのようなものも検討する必要があるということだ。しかし、上に挙げた10個のアプリには一つの共通点がある:ユーザーが試してみたくなるような魅力的なデザインだ。

あなたのお気に入りのカレンダーアプリは何だろうか?

ヘッダー画像:Thinkstock

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この記事は、The Next Webに掲載された「10 of the best iOS calendar apps」を翻訳した内容です。

しかしカレンダー一つとっても英語圏にはホント様々なアプリがありますね。。。さて、何か気になるアプリはあったでしょうか? — SEO Japan [G+]

2014年に実現したい14点のリンクの誓い

Googleのアルゴリズム&取締り強化で意図的な外部リンク施策がペナルティにつながりかねない最近のSEO。そうはいっても、順位向上にリンクが必要なのもまた限りなく絶対的な事実。余計なトラブルを抱え込まずに被リンク対策に取り組みたいあなたのための2014年版リンク構築のアドバイス集。 — SEO Japan

2013年のリンク構築業界を一言で表すなら、「刺激的」と言う言葉がピッタリである。大きな変化に関しては、大勢のエキスパートが既に語り尽くしているので、ここでは取り上げない。代わりに、2014年の新年の誓い候補となる14点の決意を挙げていく。

1. 被リンクのプロフィールを精査する

リンクレポートを自分で実施したことがないなら、今すぐに実施するべきである。素晴らしいツールが提供されている(独自のデータベースを利用するツールもあれば、他のソースからデータを引き出すツールもある)。人気の高いツールは、有益なものばかりだ。お試しアカウント、無料の1日有効アカウント、あるいは、リンクプロフィールが小さいなら、単純に無料版を利用するだけでも良い。リンクプロフィールが莫大なら、適切な有料のリンク分析ツールの利用を検討してもらいたい。有料ツールは、極めて有益である。

グーグルとビングのウェブマスターツールから情報を得ることは可能だが、検索エンジン以外の情報源を用意しておくと良いだろう。また、リンクを評価する方法も学んでおいてもらいたい。

問題を抱えていると思うなら、あるいは、ペナルティーを与えられたなら、リンクの専門家に相談することを薦める。しかし、プロのようにデータを徹底的に調べることは出来なくても、リンクをリストアップする方法、そして、リンクプロフィールの基本的な分析を行う方法に関しては、すべてのウェブマスターが知っておく必要がある。

以下に、私が利用したことのある人気の高いツールを挙げていく:

2. リンクを常にチェックする

特に疑わしいリンク構築が行われている場合、あっと言う間に、収拾がつかなくなることがある。誰もが、メソッド、そして、関連するリスクを包み隠さずに明らかにしているわけではない — そのため、リンク構築のスタッフが何をしているのか知らない状態で、突然、全く関係のないフォーラムのコメントから、500本のネットワーク化されたリンクが姿を現したなら、さらに1500本のリンクが追加される前に急ブレーキをかけるべきである。 すべてのリンク先を訪問し、詳細に分析する必要はない。しかし、誤った方向に進みつつあるなら、感じ取ることが出来るはずである。

3. グーグルとビングのウェブマスターツールを設定する

ウェブマスターツールのアカウントを作らない状態で、見極めることが出来ない問題に遭遇するウェブマスターは、意外に多い。ウェブマスターツールは、数分間で設定することが可能であり、無料で利用することが出来るので、各サイトにアカウントを用意するべきである。ウェブマスターツールでは、被リンクに関する情報を得ることが可能であり(ただし、全体像としてこの情報に頼ることは出来ない)、また、グーグルで手動ペナルティーを受けた場合、通知してもらえる。ただし、ウェブマスターツールを設定したものの、全くアクセスしない状態は好ましくない。ウェブマスターツールには、サイトを分析する上で役に立つ素晴らしい機能が搭載されている。

4. 店舗/オフィスを持っている利を活かす

フォースクエアとフェイスブックのアカウントを作り、利用するべきである。少なくとも、グーグルとビングの地域のセクションで、会社のアカウントを作成しておこう。

注記: ローカルに真剣に取り組んでいるなら、アンドリュー・ショットランドが綴った「利用するべき5つの信頼されるアカウント」を参考にしてもらいたい。

5. 数字に執着しない

数字を軽視するべきだと薦めているわけではない。それはあまりにも割り切り過ぎであり、誤った見方だと言わざるを得ない。ただし、実際に、数字に過剰に執着するクライアントが存在する。
metrics

サイトが、数字以外のすべての点において、リンクを獲得する価値があると思うなら、行動に移すべきである(ペナルティーを受けているサイトを除く)。全く関係のないPR 4のページからは、ランキングの押上げ以外(もちろん、それはそれで有効ではあるものの、この点だけに固執するのは良くない)、何もメリットが期待することが出来ない。そのため、例えば、ソーシャルネットワークで勢いを得つつあるものの、裏付ける数字を得ていない新しいブログからリンクを得るチャンスがあるなら、是非、リンクを獲得してもらいたい。

6. eメールを接触するために使うなら、巧みに実施する

この誓いは様々な意味を持つ。まず、eメールを受信するのが男性だと仮定するべきではない(事実、私の下には「Sir」を用いるメールが多数寄せられる)。また、全く同じサービスを提供する人物にサービスを提案する必要はない(リンク構築を提案するメールもまた多数寄せられる)。eメールリストへの登録を解除するオプションも忘れずに提供してもらいたい。

eメールによる接触は、現在も主力のメソッドであり、実際に効果は高い。しかし、時間を割いて、接触のメールをパーソナライズし、メールを送る際に相手の時間を無駄遣いしないように細心の注意を払う必要がある。また、二度とメールが送られてこないオプションも用意するべきである。

7. SERPにページがどのように表示されているのか確認する

自分のサイトのSERPのリスティングをクリックしたいと思うだろうか?SERPで2位を獲得しているものの、トラフィックが少ないなら、上下のサイトを確認してみよう。自分のサイトではなく、上下のサイトをクリックしたいと思うだろうか?クリックしたいと思ったなら、何かしら対策を練る必要がある。オーソリティの高いサイトのリンクは、ランキングを高める効果があるものの、ランキングが上がったら、トラフィックも増えるように工夫するべきである。マジシャンではないので、実際に対策を講じなければならない。

8. サイトでゲスト投稿を募集する

eメールを使って、相手のサイトでのゲスト投稿を呼び掛けるだけでなく、自分のサイトでゲスト投稿を募集する、もしくは、サイトでインタビューに応じてもらえるように交渉しよう。すると、若干「利他的」なアプローチとなり、ギブ & テイクの関係が生まれる。事実、他の人達に関心を示すことで、素晴らしいリンクを獲得することに私は成功している。

9. アイデアを出す

私はブレインストーミングを 多用している。アイデアを重要視してもらえた感じると、素晴らしいアイデアが生まれてくる。実際にすべてのアイデアが功を奏するかどうかを心配する必要はない。バカバカしいと思う時こそ、有効なアイデアが生まれるものだ。スタッフの人数が多いなら、オフィス以外の場所で、ブレインストーミングセッションを開催する手もある。外に出ることが出来るなら、是非、実行に移してもらいたい。デスクとは異なる環境に身を置くことで、創造力が高まる場合もある。例えば、コンテンツに関するアイデアを考える、問題や解決策に関して話し合う、接触するための新しい手段やサイトの交流を活発にする方法を提案する等が出来るはずだ。

10. リスクの許容範囲を見直す

自然のリンクを大量にもたらす巨大なサイトを運営していても、悪徳リンク構築サービスを用いているケースも考えられる。今までは、効果があり、一度もペナルティーを課されていないとしても、2013年の大規模な取り締まりを考慮すると、確証は持てない。リンク構築の手法におけるリスクを受け入れられるなら、これ以上とやかく言うつもりはないが、ペナルティーから復帰したばかりであり、問題の元凶となった手法に再び手を出すつもりなら、次に捕まった際は、さらに厳しいペナルティーが待っていることを理解するべきである。

network busted

11. ペナルティーを受けた場合、もしくは、インデックスから除外された場合の対策を練る

フォロワーの多いツイッターであれ、顧客に大々的な最新のプロモーションに関する情報を提供するeメールリストであれ、あるいは、ファンの多いフェイスブックページであれ、どこか別の場所でアピールする必要がある。一時的であれ、インデックスから誤って除外されてしまうこともある。事実、robots.txtファイルで誤ってグーグルをブロックしたため、インデックスから姿を消してしまうサイトは、両手では数えきれないほど多い。何が起きてもおかしくはないので、準備をしておくべきである。

12. ソーシャルメディアを利用するなら、維持する

1年半以上、ツイートを投稿しない企業ほど迷惑な存在はない(この行為よりも迷惑だと思うのは、会社のアカウントで、自分のコンテンツに向かうリンクしかツイートしない行為ぐらいだ)。ソーシャルメディアを利用するつもりなら、適切に利用してもらいたい。話しかけられたら反応し、批判に対応し、そして、注目を集めるだけでなく、注目を返すことに時間を注ごう。また、ブランドに関する発言に目を光らせるべきである。グーグルは、発言の内容をリストアップし、カスタマイズすることが可能な無料のアラートツールを用意している。Talkwalkerのアラートもまた無料であり、グーグルアラートの代わり、または、バックアップとして活躍するはずだ。ブランド、少なくとも、URLを監視してもらいたい。

13. グーグルウェブマスターツールの「その他のリソース」を確認する

グーグルがサービスを閉鎖する行為を嘆く度に、このタブで提供されているツールの素晴らしさを思い出す。例えば、Page Speed Insightsは、たとえ利用料を支払ってでも(実際は無料)使うべきサービスであり、サイトの一部にこのサービスの提案を実施したところ、パフォーマンスが大きく改善された。

other resources

14. 最新の状況に対応する

SEO業界のあらゆる最新情報を消化するのは、とても時間がかかる。しかし、オンラインマーケティングを実施しているなら、– 自分で作業しているのであれ、賃金を支払って代行してもらっているのであれ — 少なくとも基本を押さえておく必要がある。グーグルは、時折、ウェブマスターガイドラインを更新しており、侵害に該当する行為をリストに加えている。そのため、このページをブックマークし、最低でも月に1度は訪問するよう心掛けてもらいたい(特にリンクプログラムのページ)。毎日15分間、メジャーなSEOのサイトのヘッドラインに目を通すか、週に一度のリンクに関するコラムを購読しよう。メジャーなSEOサイトをツイッターでフォローする手もある。

以上、すべて妥当な決意だったのではないだろうか?(あとは私自身のサイトでも、この決意を実現させれば、完璧である)

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「14 Link Resolutions for 2014」を翻訳した内容です。

どれも基本、王道の内容ばかりでつまらないと思う人もいるかもしれませんが、2014年の外部リンク構築は、こういう話なのもまた事実。とはいえ、全く意識的にリンクを獲得する手法が一切語られていないのは実践的でないというか、「理想論はわかったから」といいたくなるのもまた真実。過去に何度も語られてきたような戦略(リンク構築で「コンテンツ・イズ・キング」は絶対か?)や具体的手法(11のクリエイティブなリンク構築戦略これからのSEOに勝利するリンク構築の10手法)から自分なりのリンク獲得法を考え実践していくしかないですかね。 — SEO Japan [G+]

ブラックハットSEOは修羅の道を選択する困難な戦略である


ブラックハットSEOは苦しい戦略である。

大規模サイトを数多く手がけていることで有名なSEOコンサルタントの辻正浩氏は、

実験を続けてアルゴリズムを追いかけるのは修羅の道である

という内容を講演で述べていた。

参照:CSS Nite LP, Disk 29「SEO 2013」についてレポートしてみる(Part.4)

ブラックハットSEOというのはまさしく修羅の道である。
SEOが専門ではない人にとっては、この辻氏の発言からブラックハットSEOが修羅の道である命題を導く意味がわからないと思う。
だから今回はこの意味を述べてみたいと考えた次第である。

まず

修羅の道とは何か?

であるが、修羅道とは仏教の用語で、争い続ける苦しみが絶えない世界であると言われる。
修羅の道を往く(行く)と言えば、常に戦い続ける非常に苦しい道を選択することを指す。

アルゴリズムを追いかけることは、苦しい戦いを続けることを意味している。
では誰と戦うのか?

それはGoogleとである。


こうすれば検索順位が上がるという法則を
実験や観察から導いて
それを自サイトに適用する

これがアルコリズムを追うSEOだ。
誰でもできることではない。

この要因が検索順位に影響するであろうという仮説を立て、
膨大なURL、キーワードを日々追跡し、
仮説を検証し検索順位の推移からから法則を導く。

そこから法則が導けることもある。
しかし、これは生半可な戦いではない。
今日通用した法則が明日も通用するとは限らない。

Googleは年間に数百のアルコリズムの改変を行っているという。
それだけの変更が行われているのだ。
だから、多大な労力を費やして得た知識はいずれ役に立たなくなるのだ。

私の友人の話であるが、彼はSEO会社でアルコリズムを研究しており、得た知識をノートにまとめていたそうだ。
久しぶりに前にまとめたノートを見てみたら、その中に書かれていた手法のほとんどは現在役に立たなくなっていたという。

アルコリズムの変化とはそんなものであり、現在の知識で一時も安住することはできない。
常に新しい実験による仮説の検証、法則化が必要となる。
これが辻氏の言う修羅の道だ。

ブラックハットSEOとは、検索エンジンのアルゴリズムの欠陥を突いて上位表示させるSEOの手法を指す。
アルコリズムの欠陥を突くというのは、アルゴリズムの隙間を探し出してそれを利用することだ。

常に隙間は塞がれていく。
だから新しい隙間を見つけ出さねばならない。

また、欠陥を突くという行為に対してGoogleは冷酷である。
Googleは欠陥を突こうとするものに対して、ペナルティという罰を与える。
この罰は天の神が地上の者に下す雷(いかずち)に等しい破壊力を持っている。

一度ペナルティという雷を受けたWebサイトは、検索エンジンからのトラフィックを絶たれ事実上死ぬ。

ブラックハットSEOは神ともいえるGoogleからの怒りを受ける恐怖と背中合わせに、アルコリズムの隙間を突き続ける絶え間ない戦いなのである。
修羅の道そのものなのだ。
SEO業者、インハウスSEO、専業アフィリエイター・・・、この修羅の道には果てしない数の屍が転がっている。

いつ路上の屍と成り果てるかわからない。それが修羅の道。

では、

この道を往くのが嫌ならば、Googleに従わなければならないのか?
この道を放棄することは、Googleに敗北することなのか?

答えは否である

Googleに従う必要などない。
Googleなんか本当は無視してもいい。

Googleと戦おうとするから修羅の道を往かねばならないのである。
戦おうとするものは常に相手を考えなければならない。

戦うのではなく忘れてしまえばいいのだ。

Googleを一旦忘れて、どんなサイトがユーザーにとって良いサイトなのか?
それだけを考えて作ってみれば良い。

  • 誰もが納得するクオリティの品質の記事
  • わかりやすく明快なユーザーインターフェース
  • 論理的に正しいマークアップ

これを目指せばよい。
少しずつこれらの観点からサイトをブラッシュアップして行くのだ。
Googleのためではない、あなたのサイトの情報を必要とするユーザーのためである。

Googleっていうのは、特殊ではあるがユーザーであることには変わりない。
ユーザーのために作ればその過程においてGoogleから自然に評価されるのである。

Googleという特定の1ユーザーを欺いて評価されようと考えるからSEOは困難な道になる。
誰に対しても良いサイトを目指すことは、手間こそかかるが楽で平和な道である。

私は倫理的な意味においてブラックハットSEOを断罪するつもりはないのだが、それは困難な手法だからやめておくべきだと言いたいのである。

2014年版 SEOの計画書 – 外部リンク構築編

2014年版 SEOの計画書、内部最適化編に続いていよいよ外部リンク構築編を。これまでの意図的な被リンク施策が全く通じなくなったといわれる今日のGoogleですが、それでもやっぱり無視はできない外部リンク対策。2014年にあるべき被リンク構築の姿を探ります。 — SEO Japan

2014-seo-playbookAre you ready for 2014?

今回は、毎年恒例のSEOの計画書の最終章となる、パート 3をお届けする。パート 1(日本語)では、2014年に、ハミングバードがマーケッターに与える影響、とりわけコンテンツおよびオーソリティに関連する影響を主に取り上げた。パート 2では、コンテンツ、HTML、そして、アーキテクチャを含む、オンページのSEOの要素を最新の情報を交えて、振り返った。

そして、ラストを飾るパート 3では、SEOの関係者が、2014年を迎えるにあたって、考慮する必要のあるオフページの要素を取り上げていく。最後まで楽しんで読んでもらえると嬉しい。

リンク: 品質

リンクに関して、伝えておきたいことはたくさんある。グーグルは、2014年も引き続き、識別する取り組み、そして、ペナルティーを与える取り組みを積極的に行うはずだ。忌憚のない意見を言わせてもらうならば、リンク分析は、さらに精度を増し、検索およびスパム対策チームが持つ「不当に無実のウェブサイトをターゲットにしない」と言う自信は、さらに深まるだろう。

2013年は、「リンク構築が滅亡したと言う主張が、繰り返した行われた1年であった。言い過ぎだと私は思う。人為的な手段や要望に訴えることなく、リンクを促す取り組みは数多く存在する。リンク構築プログラムは、インフルエンサーマーケティングプログラムに組み入れられ、ネットワーキングを重視する動きが見られる。私個人は、リンクを張るかどうかの判断が、完全に相手に委ねられているなら、新しいコンテンツに関するネットワークを通知するeメールを送信すること自体は、問題はないと考えている。

多様性 — つまり各種のソースからリンクが寄せられる — もまた重要である。すべてのリンクが自分のネットワークから向けられているなら、あるいは、同じウェブサイトから何度も何度も寄せられているなら、注意が必要だ。コンテンツを自動化し、編集カレンダーのチェックボックスにチェックを入れるだけの方針は認められない。実際にオーディエンスを増やすことが出来るくらい、積極的にコンテンツを宣伝しなければならない。すると、リンクの多様性は、自ずと実現する傾向が見られる。

既に大量の質の低いリンクを獲得しているウェブサイト(リンク構築サービスを利用したことがあるなら、絶対に調査を行うべきである)を運営し、まだペンギンによるペナルティーを課されていないなら、今後、難しい選択を迫られることになる。今後のアルゴリズムのアップデートにより、サイトが狙われることを恐れ、リンク一掃プログラムを必死に実施すればいいのか、もしくは、何もせずに待てばいいのだろうか?

これは難しい判断であり、プロに相談するべきである。リンクの40%以上が質が低いなら、特に悪質なリンクを削除し、より広範なキャンペーンに従事することを私なら勧める。ただし、40%は科学的な裏付けがあるわけではなく、あくまでも推測である。ウェブサイトを見て、被リンクの40%以上が、質が低いと判断した場合、むしずが走る。

ペナルティーを受けていなくても、リンクを整理する取り組みを積極的に記録するべきである。手動ペナルティーを今後受けた場合、この記録が、既にリハビリに務めている証となり、再審査のプロセスをスピードアップすることが出来るかもしれないからだ。

また、多数の外部のリンクが、同じアンカーテキストを用いているケースも注意する必要がある。これは、他のサイトが、記事のタイトルやタイトルタグを使ってリンクを張ることで、割と自然に発生する。この事例に関しては、基本的に心配する必要はない。危険なのは、個別のキーワードやキーフレーズが不自然に繰り返されているケースだ。これまで、グーグルは、古いリンクを除外する意思は見せていないため、アンカーテキストをリンクスパム分析の一環に盛り込んでもらいたい。

グーグルのリンク否認ツールに関しては、確実にペナルティーを課されている場合を除き、私なら利用を控える。予防策として、オフサイトのリンクのリハビリを行っているなら、必要になった際にすぐに否認ツールに情報を加えることが出来るように、やはり記録を取っておくことを薦める。

リンク: 量

リンクの本数、ドメインのオーソリティ、あるいは、ページのオーソリティについては、昔から「質と量」を重視する傾向がある。この傾向は今後も続く。キーワードにおける競合者よりも、新しく、優れたリンクを早いペースで獲得することが出来ないなら、多くのランキングのバトルで負けを見ることになるだろう。

リンク: 有料

ランキングを上げることを願って、リンクを買う行為は慎んでもらいたい。昨年SEOのカンファレンスに足を運んだなら、リンクの販売業者が、展示フロアから姿を消していた点に気づいたのではないだろうか。この現象には理由がある。グーグルは、トリックを完全に理解している。リンクを買うべきではない。

信頼性: オーソリティ

信頼性は、検索エンジンのランキングの要素、または、一連の要素として、進化し始めている。ドメインエイジ等の昔のシグナルの重要性は、もともと有意義ではなかったため、そして、検索エンジンが、新しく、より質の高いアルゴリズム主体のシグナルを今まで以上に信頼することが出来るようになったため、低下している。

現在、whitehouse.govやadobe.com等の信頼されているサイトからリンクに加え、信頼は、ブランドの知名度や作者の知名度以上の価値を持つようになっている。グーグルとビングは、ブランドのデータベース、そして、このデータベースに新たなにブランドを加える自動的な手段を持っている。ブランドは重要だが、知名度の高さではない。ブランドの強みは、インターネットユーザーが話題に上げ、リンクを張るため、ランキングで上位を獲得することが出来る点である。

ライターに本格的にソーシャルネットワークを駆使するよう指示し、オーサーやパブリッシャーのタグを採用する戦略は、信頼を確立する上で有効である。また、私自身は、信頼されているインフルエンサーを招く、または、雇用して、会社のブログに寄稿してもらう手法を好んでいる。 有料のコンテンツに関して、賛否両論があることは理解している。一つハッキリさせておく。私は、ウェブサイトのスペースを埋めるために、有料のコンテンツを求めることには反対する。しかし、有名なエキスパートに優れたコンテンツを作ってもらい、作品に見合った報酬を与える方針は支持する。

会社のブログの見解として、核となるライターを用意することで、信頼を確立する手もある。一名のスタッフに時間を割いてもらい、優れたコンテンツを作り、ソーシャルメディアで宣伝させると、大勢の寄稿者に順番にコンテンツを投稿してもらうよりも、遥かに効果は高い。オーサー(作者)の信頼は、育てるものであり、信頼が高まると、過去の記事にもこの信頼が反映されるようになる。

信頼: 著作権侵害

そのコンテンツ管理システムは、最新の状態に保たれているだろうか?大半のCMSのアップデートには、乗っ取りと著作権侵害を予防するセキュリティパッチが盛り込まれている。そのため、後れを取ることがないよう注意してもらいたい。

サーバー、または、ウェブサイトがハッキングされた場合、もしくは、マルウェアに感染した場合、すぐにオフラインの状態にして、503ページを提示しよう。こうすることで、サイトが一時的にオフラインの状態であり、間もなく復帰する点を、検索エンジンに伝えることが出来る。万が一、このような状況に遭遇し、ユーザーを守るために、検索エンジンにサイトをブロックされた場合は、問題を解決し、再審査請求を提出するまで、サイトをオンラインの状態に戻すべきではない。無料の検索に関する支援を、グーグルやビングの有料広告の担当者に求めてはいけない、と言うのが鉄則である。ただし、うまくいくかどうかは別として、ウェブサイトの問題を修正し、再びSERPに掲載するプロセスをスピードアップすることが出来るなら、どんなことにも手を出す価値はあり、このルールの例外に該当すると私は考えている。有料検索を用いており、マルウェアを理由にSERPから外されたなら、ウェブサイトを修正した後、広告にも再び仕事をしてもらいたいはずだ。

ソーシャル: つながり & 交流

検索エンジンのランキングの要素としてのソーシャルメディアは、検索エンジンや最適化のエキスパートが大々的にアピールするほどの実力には達していない。ソーシャルメディアは、確かにランキングの要素の一つであり、今後、重要度は高くなるだろう。しかし、近いうちに、ソーシャルがリンクのオーソリティに取って代わることはない。また、この切り換えは、予想していたよりも遅いペースで進んでいると見られている。

フェイスブックのいいね!やシェアの数、ツイッターの言及やリツイート等のソーシャルメディアのスタッツは、上位のランキングと相関関係がある。それでも、検索エンジンの代表者が強調するように、相関関係は、因果関係にはならない。現時点では、人気の高いウェブサイトやインフルエンサーは、ソーシャルの票として、リンクを獲得しており、やはり因果関係には該当しない。

検索エンジンとソーシャルメディアサイトの関係を理解し、この類のサイトで積極的に活動することが肝要である。例えば、グーグルは、グーグル+を運営している。ビングは、ツイッターとフェイスブックと提携している。パーソナライズの結果は、今後もソーシャルネットワークのつながりの影響を受けるはずだ。ユーザーが個人やブランドとつながりを持っている場合、検索エンジンは、ソーシャルメディアのつながりを使って、適切なコンテンツを表示するようになるだろう。

パーソナライゼーション: 国 & 地域

数年前から、世界の検索結果と地域の検索結果に対する注目が高まっている。サブドメインやカントリーコードのトップレベルのドメインを適切に利用する、言語コードを使ってページをタグ付けする、グーグルウェブマスターツールで地域のターゲットを設定する、あるいは、グーグル+とビングの会社向けプレイスに登録する等、世界の結果および地域の結果に対する、様々な最適化の取り組みが存在する。このような取り組みを無視するのは危険である。

ここで再びリンクの話をする。ターゲットにしている地域に関連するサイトからリンクを獲得しているなら、その地域の結果で上位に食い込む可能性が高い。検索エンジンは、ユーザー中心のシグナルを計測する精度を上げており、IPアドレスやサーバーの位置等の要素は、今後さらに影響力を高めていくと見られる。

これは、ソーシャルメディアが、やがて、重要な役割を担うようになる領域だと私は考えている。例えば、ポルトガルで大勢のユーザーが、グーグル+のサークル内に企業 Aを登録しているなら、企業 Aはポルトガル国内の検索結果で登場する可能性は高い。このタイプのシグナルは、サーバーがポルトガル国内に置かれているか、または、ポルトガル語(複数の国が利用している)がウェブサイトで用いられているかどうかよりも、遥かに大きな意味を持つ。

パーソナライゼーション: 履歴

ソーシャルメディアと同様に、過去の履歴は、ランキングの要素として、徐々に頭角を現しつつある。現在、グーグルにログインしている状態で、または、クロームを利用している状態で、ウェブのドキュメントにアクセスすると、そのページ、または、サイトは、今後の検索結果に登場する確率が高くなる。ソーシャルメディアの友達が、あるページを訪問したなら、そのページ、または、サイトは、今後の結果に盛り込まれる可能性は高い。個人の体験に左右されるため、非常に流動的だが、検索エンジンは、この領域において、常に進化を続けていると言えるだろう。

そのため、今後、大勢の人々が訪問するウェブページを信頼するのは、検索エンジンにとって、理に叶った方針だと言えるだろう。データベースに集めた検索の履歴データを使って、容易に評価することが出来るはずだ。

結論

結局、すべてのランキングの要素は、品質、オーソリティ、そして、信頼に行き着く。検索エンジンが、データを集める新たな方法を編み出し、既に持っているデータを評価する能力をレベルアップするにつれ、アルゴリズムが、容易に計測することが可能ではあるものの、あまり役に立たないシグナル(ドメインエイジやサーバーの場所)から、計測するのは難しいものの、より有効なシグナル(ユーザーの場所やオーサーの信頼度)に切り換えるのは、当然の成り行きである。

事実、過去2年間、パンダ、そして、ペンギンをきっかけに、この傾向は既に現れており、検索エンジンが、ポリシーやガイドラインを強制することが出来る環境が整いつつある。 もはや、SEOは、技術的なトリックを用いて、グーグルとビングを出し抜く取り組みではない。オーディエンスを増やし、信頼を獲得し、求められている有益な情報を提供することが、SEOに相当する。

新たなSEOの時代の幕開けだと指摘する人もいれば、SEOの終わりであり、インバウンドマーケティングの黄金期の始まりだと主張する人もいる。いずれにせよ、現在のテクノロジーにより、うまくいく取り組みと失敗する取り組みに関するデータを、今まで以上に得ることが出来る点は、確かである。最終的に、新しい現実を受け入れ、この現実に対して、行動を起こすウェブサイトと企業が成功する。

キーワードのランキングから、リンクの獲得、そして、インフルエンサーの招待に至るまで、何もかもがコンテンツをベースとしているため、私はコンテンツの利用を大々的に支持している。ただし、万能型の戦略など存在しないことを理解してもらいたい。目標と目的を踏まえて、ビジネスにとって最高の取り組みを理解し、実施する必要がある。優れたオンラインマーケティングプログラムのおかげで、SERPで上位にランクインすることが出来るのであり、SEO自体は、優れたオンラインマーケティングを作り上げるわけではないことを肝に銘じておいてもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「2014 SEO Playbook: Off-Page Factors」を翻訳した内容です。

今ある外部リンク構築の姿をキレイにまとめてくれた記事でした。結局はコンテンツが重要という話に行きつきそうですが、具体的な手法や日々の取り組みとしてコンテンツ以外にも色々できることはあるのでしょう。特効薬はほぼ皆無、SEOも地道に努力を続けた者だけが勝てる世界になりつつありますね。 — SEO Japan [G+]

2014年版 SEOの計画書 – 内部最適化編

昨年末の2014年版 SEOの計画書 – ハミングバード、コンテンツ、オーソリティに注目という記事を紹介しましたが、今回はその続編に位置する内部最適化に焦点を当てた記事をご紹介。項目毎に簡潔に書かれており、SEO初心者はもちろん上級者も2014年のSEO始めの際に頭の整理に記事です。 — SEO Japan

2014 SEO Playbook今回は、毎年恒例、SEO計画書のパート 2(パート 1はこちら(日本語))をお届けする。まずは、SEO計画書のパート 2を作る上で最高のアイデア(SEOを成功に導く要素の周期表)を与えてくれたことを、ダニー・サリバンおよびサーチエンジンランドのスタッフに感謝したい。

パート 2では、コンテンツ、HTML、そして、アーキテクチャを含む、オンページの要素を取り上げていく。間違いなく、思考回路を刺激するはずだ。また、行動に移すことが可能な提案も行う予定である。これは、手順を追ってSEOを説明するガイドではなく、形式には全くこだわっていない。そのため、SEOキャンペーンに取り掛かる前に、自分でリサーチを行うか、エキスパートに相談することを薦める。

Periodic Table of SEO

コンテンツ: 品質

2013年は、ワード数や奥深いコンテンツ等、品質に関する議論が多く行われた。

パンダアップデートが行われると、短い「薄っぺらい」記事を作る行為に終止符が打たれたと誰もが感じた。しかし、新鮮なコンテンツを投稿することに苦労していたウェブサイト、特に企業のウェブサイトは、この行為を継続している。最近、ある企業が、10点の必読書を紹介するブログの記事を投稿していた。この記事は、本のサムネイルのイメージとタイトルを挙げ、オンライン書店にリンクを張っていただけであった。このような安っぽい記事は、パンダによるペナルティーの格好のターゲットであり、何度も投稿するのは危険過ぎる。

反対に、推奨されているのは、1500ワード以上で構成される詳細なコンテンツ(ページ & 記事)である。このタイプのコンテンツを持つウェブサイトは成功しており、多数の短く、「安っぽい」記事を作成するための時間を、少数の長く、より有意義なコンテンツを作成するために利用する方が無難である。いずれにせよ、文法、および、誤字脱字に注意して、まともな文章を綴る必要がある。意見を出すだけでなく、思慮に富んだ見解、または、リサーチして発見したデータで裏付けを行ってもらいたい。肉付けをする必要があるのだ。私個人は、450ワード以下のコンテンツに関しては、その他のコンテンツと組み合わせるか、あるいは、書く価値がないコンテンツと位置づけるようにしている。

以前、Eコマースのデスクリプションには、250ワードが最適だと考えていた。しかし、現在は、ワード数よりも、優れたリストを作成し、メリットと機能のマッチングさせることに力を入れている。

コンテンツ: キーワード

キーワードリサーチは、今後も姿を消すことはなく、今も尚オンサイトSEOの基盤として健在である。ハミングバードアップデートが導入された後、エンティティの役割を取り上げるようになり、結果ページでキーワードに代わり、トピックが表示されるようになった。グーグルは、類義語の検知とコンセプトの分類において飛躍的に発展を遂げている — ロングテールキーワードの終焉を宣言する専門家もいる(しかし、SEO業界のあらゆる終焉宣言に共通することだが、この主張もまた大げさである)。

各ページを、トピックとして、独立させることが出来るようにしてもらいたい。別のキーワードに対する最適化を実施するために、同じトピックに対して、複数のページを作成する行為は慎むべきである。そうではなく、単一の、良くまとめられた、言及に値するトピックページにこだわり、このページを複数のキーワードに対して最適化するべきである。この点もまた、長文形式のコンテンツを用いる理由の一つに数えられる。

コンテンツ: エンゲージメント

ビジターが時間を割いてコンテンツを読んでいるか、もしくは、直帰するかが、エンゲージメント(参加を介した交流)を左右する。ここでも、やはり、有益なコンテンツが鍵を握る。何においても、最終的に品質が運命を決める。オーディエンス、または、ターゲットのユーザー層が読みたいと思うコンテンツを提供しているのか、編集カレンダーを埋めるためだけにコンテンツを配信しているのか、もしくは、最近、記事の投稿が滞っていたため、罪悪感からコンテンツを抵抗しているのか、どのタイプに当てはまるのか考えてもらいたい。

また、エンゲージメントは、テキストのコンテンツだけに限定されるわけではない。ウェブページのデザインも大事である。エンゲージメントを活性化するだけでなく、見た目も重要である。読みやすさには、ページのレイアウト、フォントの選択、文字と行間のスペース等が含まれる。さらに、ナビゲーションと他のコンテンツへ向かうリンクの表示にも注意してもらいたい。このような要素は、直帰率や滞在時間等のビジターエンゲージメントのスタッツに大きな影響を与える。

コンテンツ: 広告

広告を配置するレイアウトにも気を配る必要がある。検索エンジンは、広告を掲載することに対して、罰を与えるわけではない。そこまで厳しくはない。検索エンジンがペナルティーを与えるのは、過剰な量の広告を掲載する行為、または、不適切な位置に広告を掲載する行為である。

現行の検索エンジンのポリシーが強化される以外は、この領域において、2014年に大きな変化が起きることはないだろう。 ただし、広告の表示に加え、テキストリンク広告に関して、特に注意が必要である。コンテンツに適切である点、または、コンテンツにマッチしている点、nofollow化している点を確認してもらいたい。今でもコンテンツ内に自動フレーズリンク広告を利用しているなら、削除することを強く薦める。インタースティシャル広告やポップアップ広告を利用しているなら、検索エンジンによるページのクロールを妨げないように気をつける必要がある。

コンテンツ: 新鮮さ

私は新鮮なコンテンツを大々的に支持している — と言っても、人気のあるトピックに関するコンテンツを投稿するだけでなく、定期的、または、頻繁に新しいコンテンツを投稿するべきである。新しいコンテンツは、読者を集めるだけでなく、クロールの頻度と深さを改善する上でも重要である。先程、投稿カレンダーを埋めるためだけに、コンテンツを作るべきではないと指摘した。しかし、投稿カレンダーを用意していないなら、まずはこの予定表を策定し、コンテンツの作成に取り掛かる必要がある。

コンテンツを、知名度と信頼度を高めるためのツールと考えるとよい。つまり、会社、そして、製品やサービスに関する記事を投稿するだけでは、不十分である。活動範囲を広げ、– ターゲットのマーケット、そして、ターゲットのマーケットに属する消費者や企業にとっての情報源になることを目指すべきだ

この広範なアプローチにより、さらに多くのトピックが生まれ、ターゲットのマーケットが関心を持つトピックに焦点を絞ることが出来るようになる。これが、オーディエンスを増やすことが可能なコンテンツのタイプである。マーケティングファンネルの上部の層でオーディエンスを獲得する試みを行っていないなら、方針を誤っている可能性がある。当然ながら、例外はある — ただし、例外に該当する会社よりも遥かに多くのの会社が、この試みに失敗している。

HTML: タイトル & ヘッダー

現在、タイトルタグに注目が集まっている。最適化したタグとヘッダーを作成する基本的なルールは、変わっていない。検索エンジン(特にグーグル)が、より多くのタイトルタグをアルゴリズムを基に書き換えるようになると私は予想している。グーグルにタイトルタグを書き換えられているなら、試しに、HTMLをグーグルがSERPに表示するテキストと同じテキストに変えてみよう。「試しに」と言ったが、あくまでも賢明に変更するテキストを選び、パフォーマンスのスタッツの変化をチェックしてもらいたい。改善が見られたら、より広い範囲でタイトルタグを最適化する価値があるかもしれない。

エンティティの検索、そして、複数のキーワードに対する最適化に話を戻す — トピックの最適化を行う際は、タイトルタグおよびH1タグでどのキーワードを利用しているか、認識する必要がある。確実な公式を紹介したいところだが、そんなものは存在しない。類義語を検討する際は、完全に一致する検索を最も獲得しているワードとフレーズに留意し、人気の高い言葉に関しては、自分の直感に従おう。

HTML: デスクリプション

メタデスクリプションタグの最適化に関しては、特に変更は見られない。各ページに固有のデスクリプション(記述)を用意する必要がある。ランキングを変動する力はないものの、質の高い記述は、クリックスルー率を高める効果がある。

私は長さが150ワード前後になるように心掛けている。現実として、実際の長さは、文字の画素幅に左右されるものの、結果に表示された際に、全文が記されるように工夫する必要がある。

サイトリンクで表示されるページに対しては、各リンクの下に現れるデスクリプションの部分が、分かりやすく表示されるように工夫するべきである。これは、多くの企業のサイトやブランドが改善する余地のある領域である。

HTML: 構造化データのマークアップ

毎年のように、構造化データのマークアップが重要なトピックとして挙げられている気がする。

まず、自然なSEOに利用するべきかどうかについて、意見が分かれる。この業界の一部のベテランは、構造化マークアップ、または、コンピュータが読み取れる言語の利用を嫌う。なぜなら、訪問を活性化しない形式で、検索エンジンに情報を提示してもらいたくないためだ。

例えば、好きなNFLのチーム名を入力すると、グーグルは、次回の試合の予定を含むこのチームの情報をSERPで提供する。例えば、今でもよく覚えているのだが、動物園のウェブサイトを運営する際、検索結果の上部に営業時間を表示してもらった方が良いのか、あるいは、ウェブサイトに訪問してもらい、現在の動物の展示および催しを知ってもらった方が良いのかと尋ねられたことがある。もっともな質問である。そして、動物園により多くの来園者をもたらす方法を選べ、と言うのがもっともな答えであった。

グーグル、ビング、そして、ヤフー!は、気に入ったデータを、ウェブサイトのオーナーやビジターの気持ちを考慮せずに、好きな形式で表示する。個人的には、たとえウェブサイトの情報がSERPに表示されたとしても、情報源として信頼してもらうことを選ぶ。そのため、私はschema.orgやRDFa等の構造化データマークアップの利用を推奨している。

なかには、authorタグやpublisherタグ等、問題視されず、ベストプラクティスとして評価されつつある構造化マークアップの形式もあるので、是非、利用してもらいたい。

HTML: キーワードスタッフィング & 要素隠し

キーワードスタッフィングや隠しテキスト等、ランキングにマイナスの影響を与える要素は、一昔前の用法であり、大半のSEO業者は、利用していない。しかし、残念ながら、この問題は割と奥が深い。

キーワードスタッフィングは、Eコマースサイトのショッピングカートを最適化する上で、絶対に欠かせない要素として君臨している。同じワードやフレーズが、カテゴリや製品の説明欄で利用されている場合、繰り返しを避けるのは非常に難しい。ショッピングカートによって、ウェブマスターが管理することが可能な領域も異なる。容易に最適化することが出来るカートもある。一方、カテゴリページで、各ページに表示する製品の数を制限することしか出来ない可能性もある。ショッピングカートの最適化を詳しく説明するつもりはないが、これだけは言っておく — 過去2年間、一度もショッピングカートの見直しを行っていないなら、今すぐチェックしてもらいたい。eコマースのプラットフォームが時代の流れと共に進歩しているかどうか確認する必要がある。

また、意図的ではないクローキングを、驚くほど多く見かける。通常は、テンプレートのライターが、コンテンツ管理システムの予測のつかない事態を避けようとした結果、この問題が発生する。しかし、一部のページでdisplay: noneを使ってクロークしたテンプレート内に静的なリンクが掲載されており、カテゴリ等、何かしらの要素によって、リンクが表示されるケースに遭遇することもある。

アーキテクチャ: クロール

クロールに十分に注目しているSEOの専門家は少ない。大ざっぱな表現である点は百も承知だが、この業界の関係者の大半は、その他の取り組みに忙殺されており、赤い、ど派手なエラーメッセージが表示されない限り、まずクロールを軽視する。検索エンジンが、ウェブサイトの全てのページ(少なくともクロールしてもらいたいページ)をクロールすることが出来る状態を維持しなければならない。サイト全体のページランクの流れを台無しにしたくないなら、ページを除外する際は、robots.txtではなく、メタのnoindex、followタグを利用しよう。

検索エンジンのクロールおよびキャプチャのアップデートが、タイミング良く行われているかどうかを確認することも重要である。タイミング良く行われていないなら、ドメインオーソリティの問題、もしくは、十分な量のページランクがサイトの隅々まで行き届いていない可能性が考えられる。

更新したレベル 2以降のページに到達するまで、ホームページ、または、レベル 1のページから更新したページにリンクを張る等、この問題を解決する手法が幾つかある。しかし、より健全なアプローチを求めているなら、更新されるコンテンツを、よりオーソリティの高いコンテンツ、または、コンテンツのセクションに自然に近づけるか、あるいは、オフサイトのページランクを持つ関連するコンテンツから妥当な内部リンクを構築する手法を勧める

すべてのコンテンツが常にクロール可能な環境を作れと命じているわけではない。それ相応の理由があって、検索エンジンは、クロールの頻度と深さを重視している。要するに、ウェブサイトのクロールの量を管理し、適切に利用する必要があるのだ。成り行きに任せるべきではない。

アーキテクチャ: 重複するコンテンツ

2013年の始め、マット・カッツ氏は、重複するコンテンツに関して心配する必要はないと述べ、SEO業界を震撼させた。 カッツ氏は、グーグルは重複するコンテンツを特定し、分配されたオーソリティを組み合わせ、SERPに1本のURLを表示すると断言していた。

グーグルは随分と前からこの方針を採用しており、実は、驚くような展開ではなかった。ウェブマスターツールには、自動パラメータ確認機能が用意されており、グーグルの代表者は、重複するコンテンツの統合について、以前から説明を行っていた。

以前指摘したことを繰り返すが、検索エンジンはグーグルの他にも存在し、グーグルの指摘と現実が異なることもある。つまり、重複するコンテンツを、出来るだけ、予防、もしくは、削除することで管理し、残ったものに関しては、カノニカルタグを利用するべきである。

カノニカルタグと言えば、1つのカノニカルなURLを、不適切に、複数の記事の全てのページで利用する手法がよく見受けられる。カノニカルの手法は他にもある。この手の手法には注意する必要がある。 カノニカルタグ、検索エンジンが読み込めるコンテンツ、もしくは、高度なメタタグを利用しているなら、ウェブサイトが技術を駆使しており、SEOを活用していることを、検索エンジンにアピールしているようなものである。要するに、特に吟味して欲しいと自ら望んでいることになる。

グーグルが、このタイプの技術的な誤りに対して、ウェブサイトの取り締まりを強化する可能性はある。検索エンジンは、無実のウェブサイトを葬ってしまうことを恐れて、アルゴリズム主体でペナルティーを課す行為には躊躇する傾向がある。しかし、パンダとペンギンで身をもって学んだように、積極的に行動することもある。クライアントのサイトを最適化しているなら、清廉潔白なサイトを維持するべきである。

アーキテクチャ: スピード

ウェブサイトのスピードアップによって得られるSEOのメリットを理解するウェブサイトは少ない。グーグルは、ランキングアルゴリズムのこの領域の影響を受けるサイトはごく僅かだと常に指摘している。この見解は、相関関係の調査によって裏付けられているように思える。近場のカフェに行って、ウェブサイトを実際に閲覧すると、スピードを実感することが出来る。ページがスムーズに読み込まれるなら、問題はないと見てよい。

ただし、大企業のサイトとeコマースサイトは例外である(つまり、スピードに気を配る必要がある)。このタイプのサイトを最適化しているなら、読み込みにかかる時間を数ミリ秒短縮するだけで、直帰率を下げ、コンバージョンとセールスを高める効果が見込める。

アーキテクチャ: URL

URLの現在のベストプラクティスは、2014年も活用することが出来るはずだ。シンプルで、読みやすいURLは、SEO以外のメリットももたらす。現在のブラウザは、複数のタブを用意しているため、ウェブユーザーは、タイトルタグよもURLを目にする機会の方が多い。

また、検索エンジンの結果ページに表示される際に、読みやすいURLは、無意味なURLよりもクリックされる可能性が高い。利用しているコンテンツ管理システム(CMS)が、タイトルタグをベースに分かりやすいURLを作る機能を提供していないなら、そのCMSを見直すべきである。これは基本的なSEOの機能であり、この機能すら提供されていないなら、残りのSEOの機能の効き目も疑わざるを得ない。

アーキテクチャ: モバイル

2013は、モバイル SEO(日本語)にとって、刺激的な1年であった。グーグルとビングは、全てのデバイスに対して、単一のURLを用意し、デバイスに合わせてサイトを表示するためにレスポンシブなウェブデザインを利用する構造が理想的だと認めた。現実として、全てのCMSが、この構造に対応しているわけではない。また、ウェブデザイナーのコミュニティによって、検索エンジンのスタンダードが、現実的でもなければ、望ましくもないことを示すケーススタディが提示されている。

グーグルとビングが推奨する取り組みを実施することが出来るなら、実施するべきである。しかし、実施することが出来ない、もしくは、実施しないまっとうな理由があるなら、各ページの最も完全な形に近いバージョン(恐らくデスクトップ版が該当する)に向かうカノニカルタグを利用し、スクリーンのサイズごとにブラウザのプラットフォームを基にリダイレクトを採用しよう。

ウェブサイトが全てのデバイスのユーザーを同様に扱い、検索エンジンのスパイダーを特別扱いしていない限り、検索エンジンからペナルティーを課される危険はない。基本的に、言語の好みにおいて、場所を基に、ビジターを自動的にリダイレクトする取り組みに似ている。

2014年に注目するべきオンページ SEOの要素は、これで全て紹介した。パート 3では、リンク構築に関するオフページのSEOの要素、ローカル検索、そして、ソーシャルメディアを取り上げる予定なので、楽しみに待っていてもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「2014 SEO Playbook: On-Page Factors」を翻訳した内容です。

 

基本的な概要まとめ記事かと思いきや、意外と参考になる点も多かった良記事でした。内部最適化を語る時、コンテンツ、HTML、アーキテクチャとカテゴリを分類するのは分かりやすくていいですね。次回は外部最適化を取り上げるということで、ますます見逃せません! — SEO Japan [G+]

コンテンツSEOの成果を定量的に評価する方法


私のスタンスは繰り返しにはなるが、

ブラックハットSEOを倫理的な意味で非難するつもりはない。
実利を考えるならホワイトハットSEOを行うことをお勧めする。

というものである。
とはいえ、

「力なき正義は無能である」

という言葉もある。
ホワイトハットSEOが正義だと言うつもりはさらさらないが、私は倫理としてのホワイトハットSEOが嫌いで偽善以外の何ものでもないと思っている。

やるからには成果を出さねばならない。

私は近年コンテンツSEOを中核技術において、成果を出すためかなりの試行錯誤を行ってきた。
最初は成果が出るケースと成果が出ないケースがあり、どうして成果が出るのか?出ないのか?が今ひとつはっきりしなかった。
成功の再現性が今ひとつだったのであるが、昨今ではかなり安定して成果を出せるようになってきた。

ホワイトハットで実利を取ることは可能だ。
そして、ガイドラインに抵触しないためいきなり飛ぶといった不安要素がないため、ホワイトハットSEOをお勧めしたいわけだ。

こう書くと、成果が出ないケースもあるってことは、ホワイトハットにも独自のノウハウが必要なのではないか?
と思われそうだが、そんなものは実はいらない。
今までこのブログに書いてきたことばかりである。ただ愚直にやったら成果がでるということがわかったのである。

ただし、一点難しい点がある。
コンテンツを作るための経営的資源(資金、人員)は限られているため、優先順位をどこに置くかが非常に重要だ。
またもし仮にいくら経営的資源が無限にあったとしても、SEOから得られる利益を超えて資源を投下することはできない。常に経営的資源は有限である。

コンテンツSEOがうまくいかない理由は、

  • 資源の投下が足りない(これが一番多い)
  • 自サイトに集客すべきユーザーとコンテンツがずれている
  • 優先順位の付け方が間違っている(資源の投下量が充分すぎるほどであっても赤字になったり、利益がほとんど得られないこともある)

このいずれかが大きな理由であると私は考えている。この3つが適正であり、最低限のSEOの考慮がなされていれば成果は出る

さて、私は「成果」という言葉を使ったが、それではホワイトハットSEOにおける「成果」とは何であろうか?
ホワイトハットSEOについて様々に語られているにもかかわらず、ホワイトハットSEOの成果とは一体何かについて詳しく述べられているのあまり見たことがない。
なので、私はこう考えているということを書いておきたいのだ。ということでやっとここからが本題だ。

SEOの評価基準は2つある。

  1. ファインダビリティ
  2. コンバージョン

この2つであり、これはブラックハットSEOであろうが、ホワイトハットSEOであろうが全く一緒だ。
ファインダビリティとはSEOにおいては、検索エンジン経由でどれだけ自サイトが発見されやすくなっているか?という意味である。

特にブラックハットSEOにおいては検索順位ばかりがクローズアップされるが、ビッグキーワードにおける検索順位はファインダビリティに非常に大きく影響するから重要なのだ。月間検索回数100,000回のキーワードでの1位表示は、検索回数100回の1位表示に比べて単純計算で1,000倍の価値がある。

SEOの第一目的はファインダビリティを高めることである。
だから、自然検索経由でどれだけアクセスを増やすことができたのか?
を測れば成果を比較的容易に測定できる。

コンテンツSEOの成果であれば、新しく作成したコンテンツをランディングページとするアクセス数をAnalyticsで測るのは容易だ。
そのコンテンツが存在しなければ得られなかったアクセス数である。これは確実に成果と言っていい。

もう一つがコンバージョンである。
結局のところWebサイトに集客するのはコンバージョンを取るのが最終的な目的だろう。
であるならば、コンバージョンを測らなければならない。

同じく新しく作成したコンテンツをランディングページとするコンバージョンをAnalyticsで測ればよい。
ただし、コンテンツSEOの評価を直接コンバージョンのみで評価すると判断を誤る。
アシストコンバージョンを必ず含めなければならない。

ページの種類には2つがあり、

  • コンバージョンを取るページ
  • アクセスを取るページ(コンテンツ)

がある。
コンテンツSEOで集められるユーザーは、ほとんどがすぐにはコンバージョンにつながらない性質を持っている。
だから、直接のコンバージョン数で評価するとほとんど効果がないということになってしまう。
しかし、もっとコンバージョンに至るスパンを長くとって見てみると面白いことに気がつく。

初めてサイトに来訪したのはコンテンツSEOのために作ったページであったとしても、数十日後にコンバージョンしているというケースが多く見られるのだ。
ユーザーとの初めての接点を作ったのがコンテンツSEOであったということである。

アシストコンバージョンを得るのが、コンテンツSEOの最終的な目的と言っても言い過ぎではない。
直接のコンバージョンと、アシストコンバージョンを測定して初めてコンテンツSEOの真の成果を評価することができるのだ。

イノベーションを潰す企業文化

私が関わっているスタートアップデータアーティストにて、新卒採用を今年から始めたのですが、予想以上にベンチャー志向の優秀な学生が多くて驚いています。10年前の日本でこんなことは考えられなかったと思いますが、日本の明るい未来を夢見る若者世代にもチャレンジングな起業文化が育ちつつあるのでしょうか?!こうした若者の多くがベンチャーに期待しているでもあろう、新しい製品、ひいては産業を世の中に産み出していくイノベーションの可能性。大企業は優秀な人材が多い割にイノベーションはいつもベンチャーから生まれるといわれることが多いですが、その真偽はともかくとして、その背景にある原因や理由を考えてみることが、あなたの会社にイノベーション文化を育むきっかけになるかもしれません。全米トップクラスのVCアンドリーセン・ホロウィッツの創業者が語るイノベーションを産む企業文化、イノベーションを潰す企業文化の差とは。 — SEO Japan

神が身体と心に宿り、魂を満たす。憎しみを持つと、心が空っぽになり、態度に表れる。
– リック・ロス 「Hold On」

分別のある人間は世界に合わせ、分別のない人間は世界を自分に合わせることに固執する。そのため、進歩は、分別がないものに左右される。
-ジョージ・バーナード・ショー

最近、新しいテクノロジー企業の欠点を記事で取り上げる行為、コメントを投稿する行為、そして、ツイートを投稿する行為が流行している。近頃は、問題に遭遇したスタートアップ、成功した起業家、あるいは、会社のアイデアをこき下ろすツイートを見ない日はない。どうやら、現在の希望と好奇心に溢れたスタートアップの文化を独りよがりの優越感に置き換える現象が起きているようだ。

この現象の何がいけないのだろうか?トーンが誤った方向に進んでいることを、なぜ気に掛ける必要があるのだろうか?そして、企業の悪い点よりも良い点を探すことは、なぜ重要なのだろうか?

テクノロジーと言うワードは、「より良い方法で物事を行う」ことを指す。言うのは簡単だが、実行に移すのは難しい。情報を保存する優れた方法、流通を改善する方法、あるいは、友達を作るより良い方法を実現するには、長年の人間の経験を改善することを意味するため、非常に難しい。ある意味、何かを改善することは論理的に不可能のように思える。大昔から2014年に至るまで誰も考えなかったことを、考案することが出来るのだろうか?心理学の観点では、飛躍的な発明を行うには、永久に疑念を持ち続けなければならない。テクノロジーのスタートアップ業界には、この「不可能」を想像するために、優秀な人材が集まっている。

私はベンチャーキャピタルの専門家であるため、小規模な企業がいとも簡単にイノベーションを実現しているように見える一方で、大企業が、革新を起こせずに苦労している理由を問われることがよくある。通常、この質問に対する私の答えは、相手を驚かせる。大企業は、素晴らしいアイデアを幾つも抱えている。しかし、新しいアイデアが、追求する価値がある点を大勢の社員に同意してもらう必要があるため、イノベーションを起こすことが出来ないのだ。優秀な社員にアイデアの欠点を指摘されると — 自慢するため、あるいは、権力基盤を固めるため — それだけで、お蔵入りになってしまう。その結果、やる気の出ない文化が生まれる。

イノベーションの難しいところは、驚くような革新的なアイデアは、どうしようもないアイデアに見えてしまう点である。今の今まで、誰一人として、良いアイデアだと考えなかったため、イノベーションがもたらされる。アマゾンやグーグル等の創造力に富む大企業は、イノベーターによって経営されている傾向が見られる。ラリー・ペイジ氏は、一方的に、劣悪に思えるアイデアに投資し、反対意見には耳を傾けない。こうすることで、ペイジ氏は、意欲的な文化を作り出すことに成功したのだ。

テクノロジーのスタートアップ業界を、退化する一方の「やる気のない文化」を持つ単一の大きな企業に変えようとする人達がいる。私は、このような挑戦に真っ向から立ち向かい、この痛ましい傾向を逆転するためにこの記事を作成した。

テクノロジーに対する否定的な発言は、今に始まったことではない。企業や発明が役に立たないと言う指摘が的を射ていることもある。しかし、指摘が正しいケースであっても、もっと重要なポイントを見落としている。この指摘の正しさを証明するため、これから過去を振り返る:

コンピュータ

1837年、チャールズ・バベッジは、アナリティカルエンジンと呼ばれる世界初の汎用コンピュータを作ろうとした。現代では、チューリング完全と呼べるデバイスである。バベッジが作ろうとしていたコンピュータに十分なリソースが与えられていたら、この機械は、現在の強力なコンピュータが、実施することが可能な計算を実行することが出来たはずである。計算スピードは少し遅く、若干大きなスペースを取るかもしれないが(実際には、とても遅く、非常に嵩張るデバイスになっていたはずだ)、バベッジは、現代のコンピュータに引けを取らないコンピュータを開発しようとしていた。当時は、木を使って、蒸気から動力を得る必要があり、コンピュータを作る取り組みは、非常に野心的なプロジェクトであった。結局、バベッジは、実用的なコンピュータを作ることは出来なかった。最終的に、1842年、英国の数学者であり、天文学者であるジョージ・ビドル・エアリーが、アナリティカルエンジンが「役立たず」であり、バベッジのプロジェクトに見切りをつけるよう大蔵省に進言した。英国政府は、その直後、プロジェクトを打ち切る決断を下した。懐疑主義者によって頓挫させられ、世論に忘れられたバベッジのアイデアに世界がようやく追いついたのは、1941年であった。

171年後の現在、バベッジのビジョンが正しく、コンピュータが役立たずではないことは、誰にでも分かる。バベッジの人生から学べる最大の教訓は、100年間生まれるのが早かったことではなく、バベッジが素晴らしいビジョンを持ち、ビジョンを追求する意志を持っていたことだ。チャールズ・バベッジは、今もなお、大きな刺激を大勢の起業家に与えている。一方のジョージ・ビドル・エアリーには、先見の明のない変人と言うイメージがついてしまった。

電話

電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベルは、発明品と特許を、当時の電報プロバイダの最大手、ウエスタンユニオンに$100,000で譲ると言う取引を持ち掛けた。ウエスタンユニオンは、内部の委員会からの報告を基に、この取引を断った。このの報告の一部を以下に掲載する:

「電話機は、電信線を介して、話し声を伝送する機械である。しかし、話し声はとても小さく、ほとんど聞き取ることが出来ない点が判明した。また、送信機と受信機の間の電線が長い場合、さらに音量が小さくなる。技術の面で、このデバイスが、今後、数マイルの距離を聞き取れる話し声を送ることが出来るようになるとは考えられない。

常軌を逸したハバードとベルは、「電話機」を全ての街に導入することを望んでいる。実に浅はかなアイデアである。そもそも、電報局に使いを出し、明確に記したメッセージを米国内の全ての都市に送信することが出来るのに、わざわざ、この醜い、非現実的なデバイスを誰が使いたがるのだろうか?

ウエスタンユニオンの電気技師は、今まで、電報の技術を大幅に進化させてきた。現実の問題を全く知らないにも関わらず、大げさで、現実離れしたアイデアを持つ部外者のグループを受け入れる理由は何一つ見当たらない。ガードナー・グリーン・ハバード氏の空想的な推測は、確かに魅力的ではあるが、無謀な想像に基づいており、現状の技術的および経済的事実の理解に欠けていると言わざるを得ない。また、この玩具としか言いようがないデバイスの明らかな欠点を無視する姿勢がありありと見られる。

以上の事実を鑑みて、$100,000で特許を譲渡すると言うガードナー・グリーン・ハバード氏の申し出は、明らかに不当だと考える。このデバイスは、ウエスタンユニオンにとって、役に立たないからだ。購入は薦められない。

インターネット

現在、世論の多くが、インターネットの重要性を認めている。しかし、これはごく最近の現象である。事実、1995年、天文学者のクリフォード・ストールは、ニューズウィークに「ウェブがニルヴァーナにならない理由」と言うタイトルの記事を寄稿し、次のような嘆かわしい分析を行っていた:

そして、サイバービジネスの存在も気になるところだ。一瞬のうちにカタログを見て買い物が出来るらしい — お買い得の製品にカーソルを合わせ、クリックするだけでよい。今後は、ネットワークを介して、航空券を注文し、レストランに予約を入れ、売買を交渉するようになるだろう。店は時代遅れの産物と化すと言われている。しかし、それなら、地元のショッピングモールは、一体どうやって、1ヶ月間のインターネットでの売り上げよりも多くの売り上げを、1日の午後の営業だけで得ることが出来るのだろうか?インターネット上で信頼するに値する送金の手段があったとしても — 今のところ確認できない — このネットワークには、資本主義にとって欠かせない要素、つまり販売員が欠けている。

今回紹介した賢い人達は、同じ過ちを犯している。テクノロジーの強み、そして、今後のポテンシャルではなく、当時の欠点に執着していたのだ。これは、反対論者が最も犯しやすい過ちである。

「やる気の出ない文化」の被害を最も受けるのは、皮肉にも批判に走る人達である。アイデアや会社の欠点に固執すると、恐怖心が生まれ、他の人達が馬鹿馬鹿しいと思うアイデアを試すことが出来なくなってしまう。羨ましいため、優秀なイノベータから教訓を得ることも出来ない。また、頭が固すぎるため、優れた若いエンジニアが、自分よりも先に世界を変えていることに気づかない。その上、嫌味ばかりが先行し、周りに良い刺激を与えることが出来なくなる。その結果、後世に嘲笑されるようになる。

「憎む」のではなく、「創る」ことを意識してもらいたい。


この記事は、ben’s blogに掲載された「Can Do vs. Can’t Do Cultures」を翻訳した内容です。

新しい事業アイデアを考えた時その分野の人に意見を聞くと、とりあえず「厳しい。業界の慣習的に無理。」と否定されることは日常的にある話です。実際そこで諦めていたらイノベーションは絶対に起きないわけですが、コンピュータはともかく、インターネットも想像はつきますが、電話までかつて大否定されていたとは、今の常識の多くが過去の非常識なんですよね。そんな今日の常識をあえて疑ってかかることがイノベーションのきっかけにつながるかもしれないですし、それを突き破って進む一種の狂気ともいえる情熱もイノベーションを産むには必要です。

組織力を強みとしてきた日本企業にとって、イノベーションを育み仕組みを企業文化として持つことはチャレンジなのは想像がつきますし、最近ネットでも話題になっていますが、日本の他者に迷惑をかけないことを美徳とする文化も多少の障害になっている気はします。とはいえ、日本人のイノベーションを産む力は世界でもトップクラスと思いますし、日本でも近年次々に誕生しているスタートアップやベンチャー企業の中から新たなイノベーションが起きひいては日本を活性化することにつながれば素晴らしいですね。私も少しでもそんな現場の一端に入られるよう、頑張っていきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

2013年に姿を消した5つのSEOの常識

コンテンツ、オーソリティ、セマンティック、、、2014年のSEO戦略の方向性はわかっていても、実際にその具体的戦術を考える上で大事なのがSEOの基本ルール。最近のGoogleの急激な進化と共に既に消え去っていると思われる過去のSEOの常識を再確認した記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

grill-seoSEOの基礎は、過去15年間、大きく変化したことはない。それでは、合言葉「質の高いコンテンツを作り、質の高いリンクを得る」も変化していないのだろうか、あるいは、変わったのだろうか?

今回は、2013年に使命を終え、永遠の眠りについた5つのSEOの「基礎」を挙げていく。いまだに利用しているものがあるなら、今こそ卒業し、2014年に見合う取り組みに改めるべきである。

1. キーワードは検索結果にとって鍵になるワード

2013年に9月23日、グーグル経由のリファラーの文字列内のキーワードが反映されなくなり、「not provided」化が完了すると発表されると、大勢のウェブマスターが一斉に落胆した。しかし、検索において、キーワードではなく、意図が最も重要である点を見過ごしている人達が多い。過去においても、意図は重要であったものの、SEOの関係者は、キーワードを意図の代わりに用いていた。

誰かがキーワード「buy」(買う)を使っているなら、そのビジターは、何かを買おうとしているはずである。これは理に叶った推測である。しかし、検索エンジンのアルゴリズムが進化を遂げる中、平均的な検索エンジンのユーザーは、クエリに「買う」を入れなくてもよい点に気づくようになった。都合よく表示された買い物の結果をクリックする、あるいは、いっそのこと、検索エンジンをスキップし、Nextag等の(買い物)専門の検索エンジンを用いればよい。

まだ信じられないなら、グーグルトレンドを確認してもらいたい。キーワード vs 買う + キーワードを比較すると、製品(キーワード)に対する関心は高まっているものの、製品に「買う」を加える傾向は下火であることが分かる。以下に分かりやすい例、「power tool」(赤)と「buy power tools」(青)を紹介する。その気になれば、このようなデータは容易に掘り起こすことが出来る。

Google Trends for "Buy Power Tools" and "Power Tools"

「Buy Power Tools」と「Power Tools」をグーグルトレンドで確認

2. ジオロケーションのキーワードは重要

サイトを特定の街の検索結果に表示させたい場合は、キーワードを使って街、または、街と州を特定するページを作ればよかった。その結果、次のようなページが、インターネット上に次々と姿を現すことになった:

SERP for a site with geo-located pages

この手法は、「薦められない」どころではなくなった。パンダアルゴリズムに、狙われるようになったのだ。そのため、今後は、地域の認証した住所に対するプロフィール(グーグルプレイス/ページ等)を用意しなければならない。

また、schema.orgのタグ(またはHcard等)を使って、住所をマークアップする作業も求められる。どういう風の吹き回しか、検索エンジンは、オフィスの住所が、ノースカロライナ州のローリーだと、その他の地域よりもこの場所に対して関連性が高いと考えるようになった — クライアントの大半は、ノースカロライナ州の会社ではないにも関わらず。そのため、ここでも常識が通じなくなっている。

この問題がすぐに解決されることを望む。やはり、検索エンジンのユーザーは、さらに経験を積み、街の名前を入力することなく、地域の結果を得る方法を習得しつつあるためだ — ただし、当然ながら、現在の場所とは異なる地域の結果を求めている場合は、話は別である。…少し脱線してしまったようだ。この問題はやがて解決されるとは思うが、今のところ、有益な代わりの解決策は見当たらない。

3. 302 リダイレクトはSEOの役に立つ

かつて、検索エンジンは、四六時中サイトをクロールしているわけではなかったため(現在のように1日に数回ではなかった)、302 リダイレクトがSEO目的で使われることがあった。長期間にわたって維持するつもりではない変更をページに加える際は、302 リダイレクトを投稿して、検索エンジンが、過去のURLに戻る前に、リスティングを変えないように指示していた。

検索エンジンに新しいURLに全ての被リンクを更新してもらいたくないことが、SEOにおける本当の理由であった。この点は、w3.orgでも示唆されている: 「302 Found… リクエストされたリソースは一時的に別のURLに格納されている。リダイレクトは、時折変わることがあるため、クライアントは、今後のリクエストのためにRequest-URIの利用を継続するべきである。Cache-Controlヘッダーフィールド、または、Expiresヘッダーフィールドで指示されている場合のみ、このレスポンスはキャッシュ可能になる。」

その後、今度は、グーグルが、2012年の8月、ジョン・ミューラー氏の発言を通して、302に関する処理を明言した: 「302には今でもページランクを回すことがある。要するに、リダイレクトされたURLを維持し、リダイレクトされたURLのコンテンツを利用する可能性がある。」

2013年では、サイトに質の低いリンクが向けられていることを理由にペナルティーを課されるサイトが増え、実際にこの取り組みの成果が表面化するようになった(特に目立ったのは、302を使って、ページランクの流れを止めようとすることが多いアフィリエイトリンク)。

4. 404 エラーページは期限切れのページに取っておくべき

スパマーの息の根を止めるグーグルの取り組みにおいて、これもウェブマスターにとって迷惑な展開の一つに数えられる。多くのサイトが、コントロールすることの出来ない被リンクに対処し、目的地のページを404または410の結果に向かわせなければならなくなった。グーグルの強制的なペナルティーにより、ウェブ上には大量のリンク切れが発生するようになった。

ユーザー体験においては好ましくないものの、サイトに入ってくるリンクをコントロールすることが出来ないなら、そして、ウェブマスターに削除してもらえないなら、グーグルに再び認めてもらうには、404ページを利用するしかない。質の低いリンクを否認することが出来るとグーグルは言うが、その一方で、リンクを削除するために、まずは努力しなければならないとも言っている — しかも、経験上、スプレッドシートで「反応なし」を立て続けに報告するだけでは、十分な努力とは認めてもらえない。

site: レベルで検索結果を見てみると、この問題がどれだけ大きくなっているのかが、よく分かる — とりわけ、多数のプレスリリースを配信したものの、後になって、そもそもプレスリリースを同時配信した側のウェブマスターからプレッシャーを受け、削除せざるを得なくなったニュースサイトはひどい目に遭っている。

リンク切れは深刻な問題であり、グーグルがさらにこの問題に拍車をかけている。リンク切れの数が、今後の数ヶ月間でどのように変化するのか興味深い。しかし、(今月リリースされたばかりの)この調査結果から、ハッキリとした傾向を見ることが出来る:

Linkrot Study by the Chesapeake Digital Preservation Group - 2013

Chesapeake Digital Preservation Groupが行ったリンク切れ調査 2013年度版

5. 被リンクは害にはならない

これは2012年および2013年に姿を消したSEOの常識の中で、恐らく最も規模が大きいと言えるだろう。2007年10月、Wysz(当時有名なグーグルのスタッフ)は、このように述べていた : 「スパムサイトにリンクを向けられることで、ランクが落ちるのではないか?と心配する必要はない。(大方)サイトにリンクを張る行為をコントロールすることが出来ない点は、グーグルもよく理解している。」

しかし、今週、グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、次のように指摘していた: 「スパムを本気で止めたいなら、少し意地悪に思えるかもしれないが、スパマーを再起不能になるまで叩きのめす必要がある。」このメッセージに対して、「hGn」が分かりやすいコメントを残していた: [グーグル]の実験の巻き添えを食らった犠牲者は、アルゴリズムが止めようとした、あるいは、失望させようしたスパマーだけではない

SEOコンサルタントとしての立場から言わせてもらうなら、徹底的に打ちのめされたのは、何をするのか分からない状態で、スパマーを雇ってしまった会社である。スパマーはとっくに次の犠牲者にターゲットを移している。

と言うわけで、今回は、憂慮すべき2013年のSEOの変化を紹介した。確かに、ビジターが活用し、シェアしたくなるような質の高いコンテンツを作る取り組みは、美しく、利他的で、理想的な目標ではある。しかし、検索エンジン(特にグーグル)が、新たなSEOのベストプラクティスが、意図した通りの効果を発揮するまで、スパマーとの抗争を中断してくれるとは、私にはどうしても思えない。2014年こそは、良い年になることを願っている。

イメージはライセンス契約の下Archology Inc.から利用した。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 “Foundations” Of SEO That Were Torched In 2013」を翻訳した内容です。

キーワードやジオロケーションなど消え去った常識と言い切るにはまだ早すぎる気もしますが、そういう流れであることは意識しつつ、今後のSEOに取り組みたいものです。404ページや302リダイレクトも下手に取り扱うと逆効果になりかねないですし、またしかり。しかし最後の「徹底的に打ちのめされたのは、何をするのか分からない状態で、スパマーを雇ってしまった会社である。スパマーはとっくに次の犠牲者にターゲットを移している。」という一言には、ある意味納得できてしまうところが怖すぎます。 — SEO Japan [G+]

モバイル向けに別サイトを持っている場合の検索クエリ データが改善されました

ウェブマスター ツールの「検索クエリ」機能が、モバイル向けに別の URL を用意しているサイト(モバイル向けに m.example.com、デスクトップ向けに www など)に関して改善されました。2013 年 12 月 31 日より、モバイル サイト側* の「検索クエリ」で、フィルタを「携帯電話」に設定した場合、以下の両方が表示されます:
  • あなたのモバイル向けページが、携帯端末上のブラウザーの検索結果に表示された検索クエリ
  • リダイレクトスキップが発生した検索クエリ。この場合、検索結果上ではデスクトップ版の URL が表示されますが、それをクリックしたユーザーは直接モバイル版へと送られます(サーバー サイド リダイレクトのレイテンシから解放されることになります)。
リダイレクトスキップに関する情報が、モバイル サイト側で表示されています

この改善の前は、リダイレクトスキップが発生している検索クエリもデスクトップ向けのサイトに加算されていました。この変更により、表示回数やクリック数、CTR などの情報がモバイル サイト側で表示されることになりますので、モバイル向けの統計がより理解しやすくなりました。

モバイル向けに別の URL を用意する場合のベスト プラクティス


モバイル向けに別の URL を用意する場合は、以下をおすすめします。
  • デスクトップ向けサイトの側では、対応するモバイル向け URL へ向いた link rel=”alternate” タグを設置してください。これは、Googlebot があなたのモバイル向けサイトを発見する助けになります。
  • モバイル向けサイトの側では、対応するデスクトップ向け URL へお向いた rel=”canonical”  タグを設置してください。
  • ユーザー エージェントに応じて自動的にサーバー側でリダイレクトを行なっている場合は、HTTP Vary: User-Agent ヘッダーを利用してください。
  • ウェブマスター ツールでは、デスクトップ向けサイトとモバイル向けサイトの両方を登録しましょう。このことにより、各サイトのトラブルシューティングがより捗ります。
  • * モバイル向けサイトの所有権が確認されている場合

    ウェブマスター ツール「検索クエリ」機能が改善されました

    あけましておめでとうございます。あなたの新年をより良いものにすることを願って、この度、ウェブマスター ツールで人気の機能の 1 つを改善いたしました。「検索クエリ」機能で表示されるデータが、概算ではなくなります。

    検索クエリ機能は、検索結果にあなたのサイトからのページが少なくともひとつ表示されている検索クエリについての情報を表示するものです。過去 90 日間で、ページが検索結果に表示された回数と、ユーザーが実際にあなたのサイトを訪れた回数(クリック数)を収集し、表示しています。

    この度のアップデートの前と後を比較してみてください:
    アップデート前

    アップデート後

    この改善により、あなたのサイトがユーザーによってどのように見られ、クリックされているかについて、より詳しい情報を得ることができるようになります。ご質問はヘルプ フォーラムまでお願いいたします。

    2013年の総括と2014年に成功するコンテンツクリエイターの条件

    明けましておめでとうございます。2014年最初の記事は、SEOにもウェブマーケティングにも大注目のコンテンツに関する記事を。優れたコンテンツを産み出すコンテンツクリエイターの条件とは?コンテンツマーケティングを長年啓蒙してきたコピーブロガーが語る。 — SEO Japan

    約1年前の今日、私は「2013: オンラインライターの1年(日本語)」を綴った。この記事で、私はこの業界が転機を迎えたことを指摘した。成功を望むすべての会社が、次の点を理解するようになった:

    • 求められているのはコンテンツ。
    • シェアされているのはコンテンツ。
    • 購入の決定を左右するのはコンテンツ。

    上述のポイントを理解する企業が増えた結果、優れたコンテンツライター、特に優秀なライターが必要とされるようになった。

    2014年は、このトレンドがさらに続くものの、新たな捻りが加わる。

    良質なコンテンツは、確かに素晴らしい。しかし、そのコンテンツが、ビジネスの目標に関して、何を達成しようとしているのか考えたことはあるだろうか?

    この点を説明する前に、まずは昨年の暮れに私が指摘した3点の強力なポイントを振り返り、それぞれのポイントが、2013年にオンラインライターに与えた影響を確認していく。

    1. コンテンツがオンラインマーケティングを動かす

    昨年、私はコンテンツマーケティングは、単なる流行語や一時的なブームではないと言う姿勢を崩さなかった。2013年、私の指摘が正しいことが証明された。効果的なオンラインマーケティングを動かしていたのは、今年もコンテンツであった。

    Altimeter Groupに所属するレベッカ・リーブ氏は、堂々と次のように指摘している:

    コンテンツは、あらゆるデジタルマーケティングの原子に等しい

    コンテンツマーケティング業界は、今年大きく成熟した。大手の消費者ブランドが、引き続き、メディア企業モデルに向けたシフトチェンジを進めただけでなく、次のような取り組みも行われていた:

    • マーケティングサービスのMarketoが華々しくIPOを行った。
    • Oracleがコンテンツマーケティング会社のCompendiumを買収した。
    • Salesforce.comが、ExactTarget/Pardotを買収した。

    このオーディエンスを中心とした動向の理由は明白である。コンテンツマーケティングは、従来のマーケティングの手法と比べて、コストが62%低いにも関わらず、より効果が高いのだ。

    より少ない成果を求めて、より多くの資金を投じる行為を好む企業を除き、コンテンツへのシフト変更は、来年(2014年)、そして、再来年以降も続いていくだろう。

    これは本格的なビジネスである — 数十億ドル規模の業界であり、ブロゴスフィアの草の根活動も規模の拡大に貢献している。今でも多くの会社や起業家に対する門戸は大きく開かれている。

    2. グーグルがオンラインライターをレベルアップさせる

    今年(2013年)を迎えるにあたって、絶対的な条件として、質の高いコンテンツが求められるようになったきっかけを作ったのは、明らかにグーグルであった。パンダアップデートは、質の高いコンテンツを求め、ペンギンアップデートは、 (当然、優れたコンテンツから)自然に集められたリンクこそが唯一の持つ価値のあるリンクである点を巧みに知らしめた。

    グーグルオーサーシップは、質の高いコンテンツをクリエイターに結びつけ、オーサーのアイデンティティを、アルゴリズムにおけるランキングの要素にする下地を作った。2013年、誰がコンテンツの作ったのかが、重要になったことを示す手掛かりを見つけた企業やスタートアップが増加し、優秀なライターに十分に見返りを与える方針が、プラスに働くようになった。

    今年最大のグーグル関連のニュースは、何と言ってもハミングバードである。ハミングバードは、グーグルのアルゴリズムの完全な整備であり、パンダ、ペンギン、そして、その他の過去のアップデートを盛り込む一方で、セマンティックおよび会話型の言語の機能を強化している。

    (要するに、グーグルは、ユーザーが実際にどのように会話を交わしているのかをより深く理解するようになったと言えるだろう。)

    ハミングバードは、(狡猾なライターのみが得をする)ぎこちないキーワードフレーズから、オーディエンスに焦点を絞った言語のパターンを引き続き重要視するグーグルの方針を表している。

    オンラインライターにとって、最も嬉しかったニュースは、Demand Mediaの衰退だったのではないだろうか。同社は、超低賃金で雇ったライターを介して、コンテンツファーミングを行い、グーグルを悪用していた。新たなオンラインの環境下では、「大きな企業は失敗しない」と言う常識は常識ではなくなり、Demand Mediaの崩壊は、ライター達にとって、象徴的な勝利以上の意味があった。

    3. 起業プロデューサーとしてのライター

    2013年は、オンラインコンテンツ生成の世界から、サクセスストーリーが次々に生まれた1年であった。その中でも、コンテンツマーケティング戦略を用いて、2億円の収益を得たソーシャルメディアツールのBuffer、そして、ポッドキャストを巧みに活用して、オーディエンスを先に作ることで、ビジネスを成功に導いたスリニヴァス・ラオ氏は、特筆に値する。

    また、起業家精神に満ちた作家達の存在も忘れてはならない。ヒュー・ハウィ氏のベストセラー Siloは、今年、自己出版界で同氏を一躍スターダムに押し上げた。ノンフィクション作家のジャイムズ・アルトゥチャー氏は、より本格的な自己出版のレベルを活用し、従来のルートを見事に圧倒していた。また、ジョアンナ・ウェイベ氏とランス・ジョーンズ氏は、eブックを用いて、コピーライティングとコンバージョンをスタートアップに教えることで、自身のスタートアップを成功に導いていた。

    最も需要が高いコンテンツクリエイターは、クライアントや仕事を得る必要がない人材である。つまり、自ら会社を立ち上げ、思い通りに収益を獲得し、好きなように生きることが出来る人物だ。

    それでは、なぜ、わざわざ他の会社のために働くのだろうか?それは、Noとは言えないほどの好条件を出されるからではないだろうか。

    今後の展開 新しい(メディア)で収益を得る人材

    優れたコンテンツが(ほぼ)ノルマと位置づけられるまでに、ここまで時間がかかるとは、正直意外であった。今後は、質の高いメディアの作成が、新たな基準になると思っているのではないだろうか?

    残念ながら、事実上、このレベルに既に達しているため、適当にコンテンツを作っていればいいと言う考えは、思い違いである。ビジネスの目標を達成するクリエイティブなコンテンツを作ることが求められる。

    今こそ全体のレベルを押し上げていくべきだ。

    自分自身で、あるいは、他の人を指導して、情報を与え、魅了し、楽しませ、その結果、収益を得られるようなコンテンツを作ることが出来るだろうか?

    それが可能なら、2014年はバラ色の1年になるはずだ。収益をもたらす人物が、ルールを作ることが出来るためだ。

    しかし、お楽しみは2014年に取っておこう。

    まずは、年末年始を楽しんでもらいたい。このブログは、クリスマスから12月29日まで、活動を停止する。

    最後になるが、この場を借りて、感謝の意を伝えたい。読者の方々の支援がなければ、何一つ成果を上げることが出来なかったはずだ。


    この記事は、Copybloggerに掲載された「2014: The Year of the Rainmaker」を翻訳した内容です。

    Bufferの売上2億円は微妙としても、コンテンツがこれまで以上にウェブマーケティングの中心となり、それを創り出すコンテンツクリエイターがより注目される1年になるのは、今のネット世界を考えるとある種当然のことではあるのでしょうね。私も昨年は更新が微妙だった点もありますし、今年は昨年以上に量はともかく質にはこだわった記事を紹介していきたいと思います。。。ということで、SEO Japan、本年もよろしくお願いいたします! — SEO Japan [G+]

    SEOする前に考えるべき3つのこと


    新年早々初めてのブログのテーマは

    SEOする前に考えるべきこと

    である。

    こんなことを書いているのも、私自身がSEOそのもの対して興味があまりなくなってきていたりするせいもあるかもしれない。
    SEOって結局のところビジネスの目的を達成するための一手法にしか過ぎない。
    ビジネスを高い地点から俯瞰して、目的に到達する方法を色々考えることの方が楽しいと思えるようになってきたからだろう。

    大切なことはビジネスの目的を達成することで、その方法の選択は各自に委ねられている。

    SEOは目的を達成するための重要な選択肢ではあるが唯一無二ではない。

    手っ取り早くコンバージョンを取りたいならLP+リスティングがいいし、露出を増やしたいならSEOだけでなくいかにして口コミを巻き起こすか?に知恵を絞った方がいいかもしれない。
    そもそも、SEO以前に集客できたとしてもコンバージョン絶対しないだろうってサイトもあり、集客以前にボトルネックを解消しなくてはならない。

    私が最近見た事例では、テレビCMなどに大量に販促予算を使っているにも関わらず、問い合わせフォームの入力が難しすぎた会社がある。
    問い合わせフォームを改善しただけで、数ヶ月分のコンバージョンをわずか1週間で稼いでしまったということもある。

    まずはSEOに取り組む前に、自分のサイトは何のためにSEOをするのか?
    今のサイトは集客してコンバージョンする見込みがあるのか?をよく考えるべきだろう。

    さて、今回は私なりにSEO以前に考えるべきことをまとめてみた。
    これらをサイトの企画の時点、リニューアルの時点、SEOを行う前に考えて欲しいのである。どちらかというと戦略寄りの話しである。

    1.サイトでPRしたいことは誰にとってメリットがあるのか?

    実はここが最も重要だ。
    いくら露出しても、誰のためにもならないサービスも存在する。
    サイトの企画そのものがどう考えても失敗ってケースが多い。

    ネットでそれを買いたい、その情報を知りたい人がいるのか?

    そんな対象者が存在しないというケースが多い。

    私はかつて様々なネット系のサービスの立ち上げに参画したり、その手のベンチャー企業に対しての投資の適格性を判断したりしてきた。
    最初はその手のサービスを見聞きすると、心がときめいたりしたものだが、そのうちだんだんうんざりするようになったものだ。

    「これはニーズがある。だからやりたい。だから出資して下さい。」

    いい加減聞き飽きたわ。って感じである。

    「じゃああなたはそれを自分の財布から金を出して買いたいと思う?」

    って聞くと、

    「いや、私は思いませんが、これを買う人はいるはずです。」

    最もその商品なりサービスを知っているはずの人すら買わないものを、見ず知らずの誰が買うものですか?
    である。

    自分の生活と無関係のBtoB系のサービスだったとしたら、そのサービスを利用する対象者に聞いてみて、

    「それ、あったら今すぐ買うわ」

    って誰か答えただろうか?
    ネットでは面と向かって説明するよりもはるかにメッセージは伝わらない。
    面と向かって説明しても買うっていう人がいないサービスに利用価値は全くないのだ。

    これは全く新しいサービスだけに限らない。
    今まで世の中に普通にある商品やサービスについてもあてはまる。

    なんの特徴もないティッシュペーパーを、値段も普通だったら誰が買うか?
    と、考えてみればわかる。
    こんな例だったらすぐ判断できるのに、いざ自分が普段売っているものだったりすると、思い込みがあるせいで、

    「ネットでも売れるに違いない」

    と思いがちである。
    自分だったら買うか?を考えたほうがよい。

    2.自分のサイトでなくてはならない理由があるか?

    ティッシュペーパーであってもとても値段が安いとか、使い終わった箱を集めると何か面白いものが作れるといった「何か」価値があれば、ネットで売る意味が出てくる。
    そして重要なこと、サイト内に、

    「何か」

    がきちんとアピールできているか?
    が重要なのだ。
    これがアピールできていないサイトにはほとんど会社パンフレット以上の意味はない。

    あれもできます、これもできます、あれ売ってます、これ売ってます・・・

    って書いてあるだけのサイトから何かを買ったり、問い合わせをすることはまずない。
    このサイトでなくてはならない理由、それがきちんとアピールできているか?

    「アピールすることがない」

    と思っている人も多いかもしれない。
    ならば、あなたの会社で売っているものはネットの世界において競争力が全くないのである。

    独自のサービスを付け加える、今まで誰も考えなかった、ネットの中では好まれる、

    といった「何か」が必要である。
    抽象論を書いていてもしかたがないので、一つだけ例を挙げておこうと思う。

    釣り船の一俊丸はまれに見る成功例だろう。
    専門職だと考えられてきた釣り船の船頭さんを、サービス業に転換して大成功した例だ。
    釣り船といった昔からあり、かつネットとの親和性が低そうな業種であっても工夫次第ではやれるということだ。

    一つ考重要なことがある。

    思い切りである。
    この釣り船の例だが、禁煙にするといった変革を行ったそうだ。
    それによって今までの固定客は全く来なくなったらしい。
    今までの成功事例を頭の中から消し去る勇気が必要である。できないのであれば、ネットで商売するのは無理かもしれない。

    下請けの工場に対して、

    「5%コストダウンしろ、しないと別の会社から買うぞ」

    と命じると、それまで散々コストダウンを行ってきた工場だともうコストダウンの余地がなく、ギブアップせざるを得ないことがある。
    これとは逆に、

    「30%コストダウンしろ、しないと別の会社から買うぞ」

    と命じられると、30%のコストダウンは今までのやり方の延長上では不可能なので、根本からやり方を最高せざるを得ない。
    やり方を根本から見なおすことで達成できたりする。

    こんな無茶な要求の善悪はともかく、このような発想の転換が必要なのである。

    3.コンバージョンを阻害する要因はないか?

    1.2.がきちんとできているサイトであれば、サイトに集客することができれば、多分コンバージョンが得られるであろう。
    しかし、阻害要因があれば話は別である。

    記事の冒頭で述べたように問い合わせフォームが駄目だったりというのは論外なのだが、そんなケースも多い。
    しかし、そんな論外を除いて重要なことは個人情報を預けるにふさわしい信頼感を感じられるか?
    そこが重要だ。

    信頼感の欠如は重大な阻害要因である。

    サイトの作りが素人っぽい場合であっても信頼感のある作りというものはある。

    「そのサイトを運営している人が信用できると思えるか?」

    である。
    例えば旅館のご主人が一生懸命作ってますって感じのサイトであれば、デザインが素人臭くてもさほど問題にならない可能性が高い。
    2.がきちんとアピールできていて、それを欲する人がサイトに来訪したのであればコンバージョンするであろう。

    有名な会社以外は、運営者の人となりであったり、会社が確かに運営されていることを最低限示さねばならない。


    ここに3つの考慮事項をまとめてみたが、この3つは最低限である。しかし、最低限すら満たしていないサイトが実に多い。
    まずは、新年にこの観点から自サイトを見なおしてみるというのはいかがだろうか?

    【保存版】2013年のSEO周辺事情の振り返り、2014年に向けて改めて読んでおきたいSEO情報×50記事

    2013年度も終わりにさしかかり、今年のSEOを振り返る記事も既に多数出ていますが、それにやや乗り遅れて便乗する形で今年の主要な話題を一気に振り返るためのSEO総集編をお届けします。

    目次

    1. アルゴリズム/検索技術も色々と変わってきています
    2. 「コンテンツマーケティング」の考え方はSEOにも必須です
    3. 不自然リンク/ペナルティ対応等の事情もどんどん変わっています
    4. スマートフォン/モバイルのSEOに関わる大きな変更がありました
    5. 国内、国外で行われたサーチ系イベントレポートも充実
    6. その他SEO情報、SEOの方法論など
    7. まとめ

    このようなラインナップで、筆者のtwitterアカウント当サイトのFacebookページなどで言及した記事の中からピックアップしてお届けします。情報出典元が偏っていますが、重要な情報を、正確に、かつ下手な誤解を生まないよう配慮されて書かれている情報元は限られていると認識していますのでご了承下さい。

    アルゴリズム/検索技術も色々と変わってきています

    パンダアップデート、ペンギンアップデートと今では随分聞きなれたアルゴリズムに加え、新しく「ハミングバード」なるものも新しく導入され、心地良い感じに世間では勘違いされた情報がビュンビュンと出回ってきていますので、改めて、それぞれの意味やその対策などについて見直してみましょう。

    パンダアップデートが通常アルゴリズムと統合されました

    2011年の初回導入から早3年近く(驚き)、何かと世間を騒がせることの多い「パンダアップデート」ですが、これまでは通常のランキングアルゴリズムとは独立してデータ更新や「パンダ」アルゴリズムの刷新が行われていましたが、今ではその他のアルゴリズムに組み込まれる形で定期的に更新されるようになりました。

    ペンギンアップデート×2回、大きな影響は出ず

    「次のアップデートではかなり大きな変動が起こるだろう」と言われていて戦々恐々としていた2013年のペンギンアップデートですが、蓋を開けてみると「あれ?そうでもなくない?」といった反応が多かったように思います。今年は2回の更新でした。

    (勘違いしてる人の多い)ハミングバード、「会話型検索」への対応強化

    何故かはわかりませんが、一部のブロガーさん(?)等を筆頭に、「ハミングバードによってリンクの重要度が下がる」「コンテンツイズキングをハミングバードがもたらす」といった主旨の記事が出回ってしまいましたが、全くもってそういう類のものではありません。これはかなり勘違いされている方が多いです。

    (おそらく)主に音声検索の普及を見越した、従来型の単語やフレーズでの検索語入力だけでなく「会話型の検索語」に対しても、「単語」ではなく「意味」をより高い精度で解釈して検索結果を提示できるようにした、大規模なアルゴリズムアップデートとなります。しかし、普段ビジネスで定点観測するような商用キーワードに対して大きな影響があったかと言えば、ほとんど影響はありませんでした。

    その他:SSL化、オートコンプリートの是非、AppStore内SEO

    Googleの検索のデフォルトでのSSL化により検索キーワードデータの取得が非常に困難になったり、Googleオートコンプリート機能などでのネガティブワード表示に起因する訴訟でGoogleが敗訴したり(昨年に引き続き)といった話題や、Googleではありませんが最近はAppStoreでの検索アルゴリズムでも大きく変化があったようです。

    「コンテンツマーケティング」の考え方はSEOにも必須です

    人為的なリンクソリューションによるSEOが徐々に肩身狭い状態になっている中、本質的にランキング全般を改善するには、如何にコンテンツを軸としたリンク獲得、ひいてはマーケティングを行っていくかは間違いなくSEOにおける必須の課題となります。

    「コンテンツマーケティングって難しそうだしハードル高い」という声も多いですが、ここに挙げたような記事はその不安をある程度払拭し、またマーケティングにつながるコンテンツをどのように考えるのか、のヒントになると思います。

    不自然リンク/ペナルティ対応等の事情もどんどん変わっています

    今やSEOの話題では定期的にでてくる不自然リンク起因のペナルティや順位下落について。細かな話題は事欠かないですが大まかな流れとしては以下のようなトピックが挙げられます。

    色んなリンクが次々と「不自然リンク」認定へ

    リンク元がいくら信頼あるオーソリティサイトでもそのリンクがSEO目的とみなされればNG判定、リンク購入には有名サイトでも容赦なくペナルティ、プレスリリースや有料ディレクトリもnofollowを、などと、一部若干度が過ぎるのでは?と思うような対応もあり話題になりました。

    Google公式ブログから

    Googleサーチクオリティチームのスタッフも積極的に情報を公開し、ブログだけではなくセミナーや動画でもこの有料リンク問題については呼びかけを行うようになりました。不自然リンクに対するSEO業者の対応が悪質と見なされた場合についての言及など、少し強めな対応をとる姿勢を見せているように見えます。

    再審査リクエスト、対応も色々変わっているようです

    この1年で、再審査リクエストに対するGoogleの対応も大きく変わっています。具体的なリンクURLのサンプル提示、様々なタイプの通知テンプレートなど、正直やや不可解な部分もあるように感じていますが、ペナルティ解除に向けた取り組みの基本的なポイントは変わりません。

    メジャーなブログサービスもSEOスパム対策を強化

    livedoorブログや、最近ではサイバーエージェント社が運営するAmebaブログなどのブログサービスにおいても、検索エンジンスパムへの対応をより強化するような発表がありました。Googleの強めな呼びかけとも相まって、以前よりもリンクを削除できる可能性がかなり向上したというのは実感としてあります。

    スマートフォン/モバイルのSEOに関わる大きな変更がありました

    スマートフォンでのアクセスを全てスマートフォン版TOPにリダイレクトする、などの設定をしている場合、PCでの検索では上位にあるサイトがスマホ検索で全くヒットしなくなる、などの事象が実際に確認できています。ある意味、細かな技術要件とも言えますが、ユーザー体験を損ねないために正しい実装を心がけるべきポイントと言えます。

    国内、国外で行われたサーチ系イベントレポートも充実

    海外でのサーチ系イベントは過去から多く開催され一部レポートが出ていましたが、2013年度は国内でも多くのイベントが行われていたように思います。レポートも充実の内容で、今後のSEOの取り組みを踏まえても必読の内容です。

    その他SEO情報、SEOの方法論など

    その他、SEOの情報収集に役立つ記事や、今後の展望を踏まえてどのような取り組みが求められるか、その参考になりそうな記事をいくつかピックアップしておきました。

    まとめ

    このように、相変わらず激しく変化する検索エンジン環境の中で、それでもサービス利用者や商品を購入するターゲットユーザーが「検索して探す」ことをやめない以上、常にSEOの改善方法を模索していかなければならないことには変わりません。

    検索エンジンは今後も更に改良を進めますが、その方向は「ユーザーの検索に対して、より良い検索結果を返せるようにする」ことであることは変わりなく、具体的には、

    • ユーザーの検索意図を、文字や単語、ではなく意味や文脈でより正確に理解する
    • コンテンツの品質や信頼性をより高い精度で評価する
    • 不正なSEO手法を正しく検出して順位操作を防ぐ
    • 検索意図に応じた、より多様な検索結果を提示する

    などの方向性が挙げられると思います。

    その上でサイト運営者が何を考えるか?ですが、このような検索エンジン技術の進歩に伴い、「(検索エンジンが未熟だから結果的に有効だったような)余計なことを考えずにサイトを運営する」「アルゴリズムの欠陥を突くような手法を模索するのではなく、本質的にサイトの価値を高めることを考える」といった方向に、嫌でもシフトしていくことが求められます。

    2014年もSEO頑張りましょう。それではみなさん良いお年を。

    ヴォラーレ株式会社 土居

    おすすめの記事

    2013 年もありがとうございました – 今年のハイライトと人気記事ランキングのご紹介


    2013 年も残すところあと数日となりました。今年はウェブマスターのみなさんにとって、どんな 1 年でしたでしょうか?

    今年、ウェブマスター セントラル ブログでは 50 近くの記事を掲載しました。このことからもわかるように、新たな機能の提供開始、イベントへの参加、Google 検索に関する様々なご案内など、Google サーチ クオリティ チームにとっても盛り沢山な 1 年となりました。

    ここで日本のウェブマスター セントラルでの 2013 年ハイライトをご紹介いたします。

    1. Google+ での情報発信をスタートしました
    2013 年初めからスタートした Google+ 上での情報発信。今年 1 年でウェブマスター セントラルの新しい情報発信のチャンネルとして大きく発展しました。2 月からはウェブマスター ハングアウトを開始、ハングアウト オンエア形式で Google 社員が最新の情報をご紹介したりみなさまからのご質問にリアルタイムでお答えしたりと今まで以上にインタラクティブな情報発信を実施しました(今年のウェブマスター ハングアウトの録画動画はこちらからご覧ください)。3 月に Google+ 上に開設したWebmaster Japan コミュニティでは、ウェブマスターミニTips#ウェブマスタークイズといった人気企画で盛り上がり、メンバー数も 1000 人に迫っています。来年もWebmaster Japan コミュニティを拠点に様々な取り組みを行っていきます。

    2. イベントに参加し、多くのウェブマスターの方にお会いできました
    2013 年はいくつかのイベントに参加し、ウェブマスターの方に直接お会いしてお話する機会もありました。6 月のウェブマスター一年生のためのホワイトハット SEO、9 月のWordCamp 2013CSS Nite LP29「SEO 2013」などで多くのウェブマスターの方にお会いし、より良いサポートを提供していく上で非常に貴重なフィードバックをたくさん頂きました。来年も多くのみなさまにお会いできることを楽しみにしています。

    3. トップ レベル ユーザー サミット 2013  を開催しました
    9 月 30 日から 10 月 3 日にかけて、米国カリフォルニア州サンノゼ、およびマウンテンビューの Google 本社にて、「トップレベル ユーザー サミット 2013」を開催しました。Google では、豊富な製品知識と経験に基づいて、公式ヘルプ フォーラムで多大な貢献をしてくださっている方々を、「トップレベル ユーザー」と呼んでいます。今回、日本のヘルプ フォーラムからも 7 名のトップレベル ユーザーの方がサミットに参加し、プロダクトやフォーラム運営について活発な情報交換をしていただきました。

    この他にも、たくさんのハイライトがありましたが、ここで一つ一つをご紹介しきれないため、最後に、 2013 年にウェブマスター セントラル ブログで多くのみなさまにお読みいただいた記事をランキング形式でご紹介します。「こんなトピックが話題になったな」と 2013 年を振り返って頂く際の参考にして頂きましたら幸いです。

    1 位:「検索エンジン最適化(SEO)クイック チェックシート」が完成しました。あなたのお友達やご家族にもどうぞ!
    2 位:検索エンジン最適化 ( SEO ) スターターガイドを更新しました
    3 位:Google がお勧めするスマートフォンに最適化されたウェブサイトの構築方法
    4 位:スマートフォン向け検索でのランキングの変更について
    5 位:レスポンシブ・ウェブデザイン - メディアクエリのパワーを使いこなす

    ランキングをご覧になるとお分かりのように、2013 年はモバイル/スマートフォン向けサイトの運営について多くの情報発信を行い、ウェブマスターの方の関心を強く集めた年でもありました。来年以降も情報発信を強化していく予定ですのでぜひブログ等でのアップデートをご確認下さい。

    最後になりましたが、2013 年もヘルプ フォーラムや Google + コミュニティ、ハングアウトなど、様々な場所でのご参加、フィードバックのご提供ありがとうございました。Google サーチ クオリティ チームでは、2014 年もますますみなさまのお役に立つ情報を提供できるよう、様々な取り組みを行っていきたいと思います。来年もどうぞよろしくお願い致します。

    それではみなさま、よいお年を。

    p.s. ウェブマスター ヘルプフォーラムGoogle+ Webmaster Japan コミュニティでも 2013 年の振り返りポストを行っています。ぜひご覧ください。

    新しいウェブサイト確認 API へ移行しましょう

    ちょうど一年前に、Google サービス向けの新しいウェブサイト確認 API (英語)を発表しました。物事をシンプルに保ち、努力をより集中させるために、古い確認 API のサポートを 2014 年 3 月 31 日で終了致します。この変更はウェブサイトの確認方法にのみ関わるもので、他の API への影響はありません。ウェブサイト確認に関するより詳しい情報については、こちらのヘルプセンター記事をご覧ください。

    新しい API は他の Google の API と同じライブラリを利用していますので、移行することによって他のアプリやツールとの統合がより簡単になります。移行は簡単です。
    1. 好きなプログラミング言語向けの Google API クライアント ライブラリをダウンロードします。
    2. サイト確認 API とそのメソッド群について学びます。
    3. OAuth を利用した認証に対応します。
    4. 以上です!
    もし待ちきれない場合は、このコマンドラインを使ってみてください:
    1. oacurl をダウンロードし、インストールします。
    2. Google アカウントで認証を行います:
      $ java -cp oacurl-1.2.0.jar com.google.oacurl.Login \
        --scope https://www.googleapis.com/auth/siteverification
    3. 確認情報をリクエストします:
      $ echo '{ "verificationMethod": "FILE", "site": {
       "identifier": "http://www.example.com",
       "type": "SITE" } }' | \
       java -cp oacurl-1.2.0.jar com.google.oacurl.Fetch \
       'https://www.googleapis.com/siteVerification/v1/token' \
       --content-type JSON -X=POST
    4. ファイルを作成後、ウェブサイトに追加し、確認を行います:
      $ echo '{ "site": { "identifier": "http://www.example.com",
      "type": "SITE" } }' | \
      java -cp oacurl-1.2.0.jar com.google.oacurl.Fetch \
      'https://www.googleapis.com/siteVerification/v1/webResource?verificationMethod=FILE' \
      --content-type JSON -X=POST
    5. 以上です!
    この API で、Google サイト確認の実装がより容易になることを願っています。 ご質問やご感想はウェブマスター ヘルプ フォーラムまでお願い致します。

    SEO担当者は誰に向かって仕事をしているのか


    今日もSEOの技術とは全く関係がない話題である。

    最近思うことがある。

    悪だと言われまくっているSEO業者であっても、中で働いているSEO担当者は悪とは限らないということを言っておきたいのだ。
    結局は誰を自分の主人だと考えて仕事をしているのか?
    という問題である。

    SEO業者に勤務している担当者には4つの主人が考えられる。

    1. 自分の担当するクライアント
    2. 検索エンジンそのもの
    3. 担当者自身
    4. SEO業者の経営者もしくは上司

    今風の言葉で言うならば、
    「誰得?」
    っていう話だ。

    1.自分の担当するクライアント

    私は全てのビジネスマンは自分のクライアントの利益を再優先に考えるべきだと思う。

    私が考える本来あるべき姿は1番目の自分の担当するクライアントだと思う。
    これはクライアントの要望に無条件に従うだけではない。
    クライアントの利益を再優先に考えるならば、クライアントよりも更に高い視点、広い視野から見る必要がある。
    クライアントのためにならないことは、その理由を説明し、対案を提示して説得する義務を負うだろう。

    「被リンクで手っ取り早く上げてくれ」

    って言われたら、私がSEO業者の担当者ならクライアントの利益にかなわないことを説明する。
    対案は常に持っておく必要がある。
    内部改善?ロングテールSEO?PPC?
    といった2の矢、3の矢を持って初めて説得力を持つだろう。

    それらもコスト的、期間的に見合わないと判断した場合にのみ、出来る限りリスクを回避する方法で被リンクを貼るといった対応がベストだと私は考えている。
    被リンクのリスクを出来る限り回避する方法はこちらを参照のこと

    また実際のところ担当者はクライアントを第一に考えているかもしれないが、そうできないという事情も多々あったりする。
    このあたりの事情は最後の4で書く。

    2.検索エンジンそのもの

    SEO業者の社内のR&D部門(Research&Development:研究開発)などに所属する人は、検索エンジンそのものだけを見ているといった場合もある。
    しかしごく稀であり、大手のSEO業者であっても研究専門の人員を抱えていることはほぼない。

    とは言え、検索エンジンだけをひたすら見ているといった担当者は存在してはいる。
    こういう生き方っていうものは面白そうだと思うが、私自身はあまりSEOそのものにはそこまでの興味がない。
    SEOってものはビジネスにおける一つのレイヤーにしか過ぎないっていうのが私の気持ちだ。

    それで生きていけて、楽しいと感じるのであればそれはそれで自分の生き方であり、他人がとやかくいう筋合いではないだろう。
    とは言え、SEOはビジネス全体からは言うに及ばず、Webの集客手法の一部にしか過ぎない。
    生涯一つのスキルで食っていけるか?たいていの職業において微妙だが、SEOもその例外ではない。
    SEOのスキルしかなかったらまったくつぶしがきかない。だから個人的な意見としてはSEOのみに執着することは避けたほうがいいと思う。

    参考記事:SEOはいつ死ぬのか?

    3.担当者自身

    自分の美意識で仕事をする担当者である。
    職人気質というか、自分の納得する仕事をすることが最も大切という価値観だ。
    これはSEO業者に所属している場合でも、インハウスでSEOを担当している場合でも難しい。

    会社は利潤を追求するために存在しているわけで、自分の美意識と利潤の折り合いをつけなければならない。
    なので、このタイプの担当者はいずれ独立して価値観に共感してくれるクライアントの仕事だけを請け負うフリーのSEOエンジニアになるか、価値観を第一優先から外して普通のSEO担当者としてやっていくかのいずれかを選択せねばならない。

    4.SEO業者の経営者もしくは上司

    結局雇われている限り仕方がないっていう話だ。
    私が一番書きたかったのはこの担当者のことである。

    1~3を大切にしたいという価値観を持っていても、実際は会社員として雇われている限りはままならない。
    誰から給料をもらっているか?
    本来はクライアントからなのだが、しかし自分に給与を払ってくれるのは会社であり、人事権を持っているのは上役や経営者だ。

    自分の良心と会社の命令をどこで折り合いをつけるか?という問題はサラリーマンにとって宿命的につきまとう。
    どうやって折り合いをつけるか?なのだが、

    • 抱えている案件が少ないのであれば会社の命令に従いつつも、もっとクライアントに対し手厚くフォローする。
    • 自分で会社をコントロールする。

    恐らくはこの2つしか選択肢はない。
    そして、前者も後者も中小零細SEO業者しかとりえない選択肢だと思う。
    特に評判が芳しくないのは大手SEO業者であり、そのような会社にいる限りはどちらも難しい。

    大手だとクライアントに相対しているのはSEO担当者ではなくて営業担当者だし、組織全体を変えることも、組織のトップの考え方を変えようと試みることもほぼ無理だ。

    そもそも、SEOというビジネスを大手がやろうとするならば、コンサルタントの手がかかるような営業形態はとりえない。

    SEO業というビジネスモデルという記事で過去に書いたが、大手はどうしても人的コストの掛かるSEO施策は行い得ないのだ。

    大手SEO業者に勤務している心あるSEO担当者は日々苦悩している。
    その業者にいる限り出口のない顧客軽視のトンネルを彷徨う。

    自分の力量と人脈に自信があれば独立してフリーのSEOエンジニアになるなり、大手Webサイトを運営する会社にインハウスSEO担当者として転職する道もある。

    しかし、今まで怪しい被リンクの構築ばっかりやってきたのであれば、自分のスキルに自信も持てないだろう。
    家族がいれば食わせなければならない。

    とは言え、辞められないと信じこんで可能性を断つのは早計だ。

    大体のサラリーマンは小さな杭でつながれた象のようなものだ。

    象を最初に捕まえた時は、大きな木につないで逃げられないようにする。
    これを繰り返すと、象はつながれている限り逃げられないものだと思うようになる。
    小さな杭につながれているだけなのに逃げなくなるのだ。

    自分をつないでいたのはこんなちっぽけな杭に過ぎなかったのか?

    と気がつけば、逃げられる、あるいは逃げる準備をすることができる。

    もし、自分の良心と現在の仕事の折り合いがつかないのであれば、自分は小さな杭につながれた象なのではないか?
    と一度考えてみて欲しいのである。

    動画:(ウェブマスター ツールを使って)SEO 戦略を立てる方法

    あなたの会社では、検索エンジン対策(SEO)の戦略を立てる際に、どこから手を付けたらいいか悩んでいませんか?ウェブサイト、ブログ、または YouTube チャンネルなど、様々なオンライン チャネルを上手に活用する最良の方法はなんでしょう?そんなあなたを、Google がお手伝いします! 15 分未満で、架空の会社ウェブマスター セントラルを使って、ウェブマスター セントラル ブログの SEO 担当者としての SEO の戦略的アプローチを概説します。

    SEO 戦略の策定方法についての 15 分間のビデオ
    字幕を日本語にしてご覧ください。

    この動画では、次のようなトピックを解説しています。こちらをクリックすると、興味のある項目からご覧いただけます。

    SEO 戦略を策定する方法
    • 架空の会社「ウェブマスター セントラル」を設定
    • SEO 戦略の作成
  • 障害を克服する
  • 同様にスライドもご参照ください。

    自分が所有していないサイトのコンテンツの URL 削除プロセスを改善しました

    インターネット上のコンテンツが変更されたり、削除された際に、検索結果上でもその情報がすぐに反映されると役立つ場合があるかもしれません。今回、Google は公開 URL 削除ツールを改善し、その新しいバージョンの提供を開始しました。今までよりも簡単に、自分が所有していないサイトのコンテンツに生じた変化について検索結果に反映させることをリクエストできます。

     

    このツールは、自分が所有していないサイトのコンテンツの URL の削除手続きに役立ちます。ページからコンテンツが完全に削除されているか、コンテンツが変更されてスニペットとキャッシュの削除を希望する場合にお使いいただけます。もしあなたがそのサイトの所有者であるならば、ウェブマスターツールの URL 削除ツールをご利用いただいたほうがより早く、より簡単です。

    ページを検索結果から削除する方法

    もしページが完全に削除されている場合、Google 検索からその URL を削除するようにリクエストすることができます。この場合、そのページが適切な HTTP ステータスコード(403, 404, または 410)を返すようになっているか、noindex robots メタ タグを設定しているか、robots.txt によってブロックされている必要があります(なお、 robots.txt によるブロックはその URL がインデックスされることを完全に防ぐものではありません)。HTTP ステータスコードは HTTP Header Checker で確認することができます。Google ではソフト 404 エラーもサポートしていますが、明確なステータス コードを返すようにサイトを設定することが望ましいです。

    ページを削除する際のリクエスト方法をご紹介します。
    1. ページの URL を入力します。以前のバージョンのツールと同じように、検索結果から削除したいコンテンツの正確な URL を入力してください。正確な URL を見つける方法はこちらをご覧ください。
    2. URL の入力後、分析ツールが、そのページが既に存在していないことを確認します。確認結果をご覧の上、削除をリクエストしてください。
    3. 3 ステップ目はありません!たった 2 ステップで簡単です。

    検索結果上のキャッシュとスニペットを削除する方法

    もしページが削除されていない場合は、そのページ上から当該のテキスト(名前など)が削除されている、または更新されていることを Google に伝えることができます。これによって、サイトの情報が Google 検索上で完全に更新されるまで、キャッシュ ページとスニペットが削除されます(タイトルや掲載順位には影響がありません)。このプロセスでは、ページの URL だけでなく、ページ上に過去には含まれていたけれど現在は削除された単語をリクエスト時に入力する必要があります。キャッシュの削除について詳しくはこちらのヘルプ記事をご覧ください。
    1. 更新されたページの URL を入力します。検索結果から削除したいコンテンツの正確な URL を入力してください。正確な URL を見つける方法はこちらからご覧ください。
    2. ページが更新されているか削除されていること、そしてキャッシュとスニペットの情報が古いこと(現在のコンテンツと合致しないこと)を確認してください。
    3. キャッシュやスニペットには残っていて、ページ上では現在削除されている単語を入力してください。参考ブログ記事もご覧ください(英語)。
    URL の削除についてより詳しい情報をヘルプ センターでご紹介しています。併せてご覧ください。

    また、ご質問がある際は、ウェブマスター ヘルプフォーラムまでお寄せください。

    アート作品をPRする99通りのマーケティング手法

    年末になると、こんな記事を上げたくなる、ということで、アート活動に日々励む皆さんに少しでも参考になるかもしれない様々なPR・マーケティング手法を一挙まとめたお役立ち記事を。アーティストじゃなくとも読むだけで学ぶことが多い読み応えのある内容になっています。 — SEO Japan

    Image of Working Pottery Wheel

    ライター、ミュージシャン、イラストレーター、ダンサー — 皆、アーティストである。人形の彫刻、記念品の宝石作成、ファッション写真の撮影、屋外での絵画、テクノのBGMの作曲等、創作活動に携わる人は、アーティストを名乗る資格がある。

    創作に関しては肝が据わっているかもしれないが、作品の宣伝に関しては、考えるだけで冷や汗が出てくるのではないだろうか?

    自慢するくらいなら、大砲の弾となって大空に打ち上げられたいだろうか?作品を買ってもらうために頭を下げるぐらいなら、綱渡りをする方がましだろうか?

    心配ご無用。そう思っているアーティストは、大勢いる。

    この記事で元気が湧くようなマーケティングのアイデアを多数紹介していくので、読み進めていってもらいたい。これで今後数ヶ月間は忙しくなる。

    逃げたくなるかもしれないが、得られるものは大きい

    最新の創作プロジェクトを宣伝するか、あるいは、ムチを持って、象と対峙するかの究極の選択を迫られると、アーティストの中には、気まぐれな象と向かいあうことを選ぶ人もいる。

    創作には自信を持っている。そのため、作品を持ち歩いて、行き行く人々に迷惑をかけるのではなく、作ることに時間を注ぎたいと思うのは当然である。マーケティングは、得意ではないのだろう。

    しかし、現実として、優れたマーケティングの手法を学ぶことは、アーティストにとって死活問題である。製品を買ってくれなければ、ショーや展示会に足を運んでもらえなければ、あるいは、作品を読んでもらえなければ、収益を得ることは出来ない。

    しかし、暗いニュースばかりではない。退屈ではあるものの、安全な鳥カゴの内側に一生隠れる必要はない。

    適切な訓練を積み、準備を行い、そして、安全対策を講じていれば、マーケティングのエキスパートになれるだけでなく、大胆に商売を行うスリル、そして、命懸けでキャッシュを獲得する技術を存分に味わうことが出来る。

    競技に参加する

    ライバルになることを正式に、そして、堂々と宣言しよう。

    無一文になり、車での生活を余儀なくされ、芸術作品でお金を儲けるぐらいなら餓死することを選ぶと言う、一般的な思い込みに対して、アーティストとして立ち向かおう

    1. 獰猛な虎を可愛いネコに変える。 マーケティング、そして、営業と言う言葉は、サーベルタイガーよりも強烈な恐怖心をアーティストに与える。実際にこの言葉に恐怖を感じる人達にアドバイスを贈る — 話しかけよう。ただ、話すだけでよい。情報を伝え、会話を交わし、学んでもらう。インターネット上でも、昼食中でも、あるいは、ステージ上でも構わない — 会話と関係を意識してもらいたい。既に興味を持っている人達に作品を紹介しているだけだと言う点に気づけば、プレッシャーは消え去る。
    2. その類稀な才能を良いことに使う。 現実に、どこかで誰かがその力を切に望んでいる。芸術がもたらす、つながり、刺激、楽しさ、美しさ、笑い、奥深さ、一時的な気晴らし、暖かく、ほっとする感覚、そして、思い出が、誰かに求められているのだ。癌の治療法を見つけたものの、自分だけの秘密にしておくのは、道義的に間違えている。アーティストだって、必要としている人達に、その作品を提供する道徳的な責任を持っているはずだ。芸術によって、生きるか死ぬかが決まるケースは稀だが、楽しい旅行に出掛けるか、退屈に時を過ごすかくらいの違いをもたらす力はある。
    3. 特別功労賞を受賞する光景をイメージする。 何に対する功労賞を受賞するのだろうか?何を達成したのだろうか?作品が人々に与える影響について考えてもらいたい。辛い時期を乗り越える上で、芸術のビジネス、そして、起業家としてのキャリアに対するビジョンが必要になる。主な目標からぶれないように、自分の未来の姿、オーディエンスに与える影響、そして、今後の方向性を知る必要がある。
    4. 長期間に渡って力を尽くす。 我慢強く、自分に対して、思いやりの気持ちを持とう。簡単な道のりではないかもしれない。学ぶことも数多くある。しかし、君なら出来る — それだけだ。一歩ずつ前に進んでいけばよい

    最もスリリングな取り組みを特定する

    大々的な宣伝活動の仕組みがよく分からないなら、これから紹介する手法を幾つか試してもらいたい:

    1. 既に勇敢であることを理解する。 友達、ファン、そして、顧客に対して、取り組みの中で、スゴイとは思うものの、自分だったらやる勇気がないことを尋ねてみよう。ピアノの作曲や脚本の執筆等が挙げられると思うかもしれないが、仕事として創作活動自体、する勇気がないと答える人は意外と多いのではないだろうか?実際に会って話をするのも良いし、eメールで幾つか質問を投げ掛ける手もある。意外な答えが出てくるかもしれない。
    2. 拍手喝采の状況を思い出す/思い返す。 過去を遡り — ファン、顧客、または、クライアントを心から喜ばせた時のことを思い出してもらいたい。当時、何がきっかけで、お金、そして、称賛の声が続々と寄せられたのだろうか?紙に書き出し、意図的に同じ取り組みをもっと実施しよう。
    3. スポットライトを堂々と浴びる。 誰も真似することは出来ない。その点をアピールするのだ。競合者と大きな違いをリストアップし、言葉で伝えるべきである。「これ知ってるよ!あの人が作ったんだろ!」と言ってもらうのがゴールだ。
    4. 心を読む。 顧客の頭の中に入り、考えていることを読む。実際に頭の中をのぞき込む必要はないが、何を好むのか、どのような時間を過ごしているのか、どこで遊んでいるのか、何を感じているのか、どのように夜更かしをしているのか自分自身に問いかけてもらいたい。現在のファンと顧客にインタビューし、なぜ作品を買うのか訊いてみよう。ちょっとした贈り物と引き換えに、短い質問に幾つか答えてもらえるか、数名に頼んでみよう。その後、同じ質問をSurveyMonkey等のオンラインツールを使って、もっと大勢の人達に投げかけよう。答えてくれたら、耳を傾けること。

    熱狂的な、冒険好きのファンを探し出す

    集団の緊張感、刺激、そして、エネルギーによってアーティストは突き動かされる。

    1. 指令センターを作る。 ちゃんとしたウェブサイトを構築しよう。ソーシャルメディアのサイトは、全てのトラフィックをウェブサイトの運営および交流の中心的な場所に戻す必要がある。
    2. 魅力的なストーリーを作成する。 今の地位を確立した経緯を伝えよう。命知らずのライダーは、いきなり谷から谷へとバイクでジャンプするわけではない。最初は数十センチの高さからジャンプの練習をスタートさせたはずだ。つながりを作る方法として、ストーリーは強力だ。これはどんな世界にも当てはまる。どのような経緯で今の地位を確立したのだろうか?ターニングポイントは何だっただろうか?どのような困難を乗り越えたのだろうか?何を学んだのだろうか?ユーモアと感情を巧みに取り入れよう。
    3. 何もかもさらけ出す(例え)。 何を目指しているのだろうか?なぜその取り組みを行っているのだろうか?どのようにオーディエンスを助けたいのだろうか?スリル満点の芸術家肌の起業家精神を、何が突き動かすのか伝えよう。
    4. 褒められたらカメラの電源を入れる。 推薦状を集めよう — 正式なものでも、非公式なものでも、あるいは、その組み合わせでも構わない(一番良い)。作品を褒められたら、少しメッセージを録画させてもらおう。アーティスト自身の言葉よりも、他の人の意見の方が強力である。そのため、自分自身にプレッシャーをかける必要はない。証言広告は、より理想的なファンとの架け橋になる。
    5. 舞台の中央を分かち合う。 喜ぶ顧客の姿が映し出された動画と写真をかき集めよう。作品を利用する姿、作品を見せる姿、そして、作品を聞く姿を写真に撮り、投稿してもらおう。新しいファンは、好意的に受け取り、自分自身を重ね合わせるだろう。
    6. 記事の切り抜きを集める。 ツイッター、フェイスブック、そして、ウェブサイトに寄せられたファンのメッセージの切り取りを集め、シェアしよう。オンライン、オフライン問わず、このような賞賛の声は、格好のターゲットであり、容易に集めることが出来るはずだ(許可を得る必要はある)。

    記憶に残るアーティストになる

    人前に出るだけでは十分ではない。今度は、作品に感動してもらう必要がある。自分の実力を信じよう。まずは、以下のアイデアから試してもらいたい:

    1. 欲しいものを与える。 ファンが何を求めているのか把握するのは、ファンの仕事ではなく、アーティストの仕事である。ファンが買っているのは作品自体ではないことを、アーティストなら理解しているはずだ、あるいは、今後理解することになるだろう — つまり、本も、CDも、コーヒーテーブルの彫刻も、作品自体は重要ではない。ファンが買っているのは、感覚、体験、一生の思い出、そして、感情的なつながりである。
    2. 恐怖を与えてファンを刺激する。 もちろん、本当に危険に晒すわけではないが、ファンは本気で怖がっている。何がファンを心配させ、イライラさせるのか想像しよう。その作品は、ファンが落ち着きを取り戻す上で、どのように役に立つのだろうか?作品を通じて、退屈を紛らわせ、心を落ち着かせ、笑わせ、楽しませることが出来るはずだ。
    3. 最高のスリルでファンをじらす。 クライアントの著しいニーズ、問題、欲望を特定しよう。その紡いだ文章を読み、作品をチェックし、展覧会を訪れ、最終的に財布を開いて、作品を購入する「きっかけ」が存在する。それが何か把握しなければならない。作品が生み出す刺激だろうか?良い思い出を何度も何度も記録し、思い出したいと言う欲求だろうか?それとも、ムーブメントを直に感じたいと言う直感だろうか?
    4. 心の憶測にある願望で興奮させる。 本当は何が求められているのか分かったら、オーディエンスの顔の前にぶら下げよう。ファンが求めている結果を使って、誘惑しよう。嫌とは言えない状況を作り出すのだ。
    5. マインドコントロールを極める。 マーケティングを行う際は、一人の心の奥底を覗き込み、その人物のみに話しかけよう。理想的な顧客のプロフィールを作り、この人物に話しかける光景を想像すれば良い。過去に既に実施済みなら、見直してもらいたい。損はしないはずだ。一度も実施したことがないなら、是非、実行してもらいたい。非常に多くの情報を得られるはずであり、やる価値はある。
    6. 度肝を抜き、予想外の行動を取る。 現状を打破しよう。やり方を変えてみよう。頻繁に驚かせて、オーディエンスを釘付けにするのだ。

    サポーター組織を作る。

    一人だけでは偉業を達成することは出来ない。問題なくプロジェクトを前に進めるため、通常は、チームが一丸となって取り掛かる。

    現時点では、どれだけ規模が小さくても、支援してくれるファンを随時加えていくことが可能であり、また、そうするべきである。

    1. 大ファンを集める。 地の果てまでも付いてきてくれるファンを集めよう。特別なプレゼント — 限定版の作品、または、オンライン上や対面式のファン感謝パーティーを開催する手もある。次に、熱狂的なファンを増やすため、より多くのオーディエンスにアピールしていってもらいたい。
    2. 支持者を見つける。 業界のインフルエンサーを見つけ、偽りのない関係を作ろう。関係の構築には時間がかかるため、今すぐに行動を起こしてもらいたい。ただし、いきなり頼み事をするのはよくない。冷静に、寛大な態度で接するべきである。作品がインフルエンサーのオーディエンスにとって適切な場合、オーディエンスに紹介するだけでなく、アーティストのファンの人数を増やしてもらえる可能性もある。
    3. ボランティアを募集する。 助けてもらおう。頼むだけで済むこともある — こんな単純なことを忘れてしまいがちである。ポスター作り、イベントの企画、または、近所や地域のお店でのフライヤーや名刺配りを得意にしている人が周りにいるかもしれない。とりあえず頼んでみよう。
    4. ストリートチームを作る。 とりわけ忠誠心が高く、熱心なファンをチームに迎えよう。ファン自身を高揚させる告知、そして、感動させる作品を宣伝してもらうのだ。ポスターを貼ってもらうことも、特別なオファーを口コミで宣伝してもらうことも、または、イベントにオーディエンスを招待してもらうことも可能だ。
    5. 友達と家族を受け入れる。 1番のサポーターは友達と家族である。理解してもらえないこともあるかもしれない。過保護になることもあるかもしれない。それでも、苦しい時も嬉しい時も、常に応援してくれるはずだ。また、周りの人達に自慢してくれるだろう。
    6. 特別なチームを招集する。 臨時で助けが必要な際に呼べば飛んでくる予備の人材を集めよう。誰がどんなスキルを持っているのか、どのプロジェクトに快く力を貸してくれるのか把握する必要がある。まずは、バーチャルアシスタントを試してもらいたい。E-lanceでプロジェクトを提案しよう。
    7. 声援を送り、歌い、ウェーブを起こす。 チーム、共通の敵、夢、または、目標に関して、メンバー間の団結をもたらすスローガンを利用する。簡潔で、覚えやすいスローガンにしよう。カトゥーン作家のヒュー・マクラウドは、「意味のあるオフィスアートを」をスローガンに掲げている。「長続きさせるためではなく、楽しい時を過ごすため」 、「嫌でも笑顔になる写真を」、または、「行動を起こさざるを得なくなる短編小説」等のようなスローガンを考えてもらいたい。

    興奮を煽る

    まさに求めているものを与えると、ファンは再び戻って来る。次の作品を息を弾ませて待つようになる。友達に紹介し、無理やり作品の展示会に連れてくるようになる。

    炎に油を注ぐのだ。

    1. ファンに今後の作品の予告を行う。 今後の作品のリリース、ショー、そして、展示会の場所を紹介する。上辺だけではない、本物の切迫感を演出して、必須のイベントにしよう。見せ掛けの期間限定は見破られてしまう。緊迫感を賢く利用してもらいたい。
    2. バックステージパスを与える。 スタジオを実際に、または、インターネット上で、もしくは、その双方で公開しよう。セット、機器、好きなテーマや素材を紹介してもらいたい。仕事の工程、創作活動に突き動かすもの、または、アイデアを考案する方法を説明する手もある。すべてファンにとっては、たまらない情報である。
    3. テープカットイベントを開催する — 盛大に新作を祝う。 手書きで署名した招待状を送ろう。巡業を提案することも可能だ。スタジオと機器を紹介する短い動画を作成して、バーチャルなイベントを開催することも出来る。プレスリリースを配信し、地域の新聞に掲載してもらおう。
    4. 創作活動の模様を伝える。 実際の創作の工程を紹介する短い動画やブログの記事を作成しよう。書籍やCD等、大きなプロジェクトに対する、日誌形式の投稿を行おう。プロジェクトを最初から最後まで追い、写真、動画、または、日誌を使って、ドキュメンタリー作品を制作することも出来る。その作品をブログ、または、ユーチューブで共有してもらいたい。
    5. ファンに試してもらう。 ファンなら絶対に欲しくなる出版物、短編のeブック、または、サンプルのCDやDVD等、限定の、魅力的で貴重な作品を考案する(少なくとも20ドルに相当する作品)。この作品をeメールアドレスと引き換えに無料で提供する。そして、このメールアドレスを使って、関係を構築していく。
    6. 頻繁に会合を開催する。 ショーやイベントの前後に積極的にファンと対面式の会合を企画しよう。ツイッターのチャット、グーグルハングアウト等、インターネット上の会合も有効だ。本気でインターネットの交流に力を入れてもらいたい。友達の人数を増やすために、追加するだけでなく、出来るだけ関係の構築に力を注ぐ必要がある。会話を交わし、おファンのことをよく理解する努力をしてもらいたい。
    7. 定期的に姿を現す。 インタビューを投稿したり、よくある質問集を作成してもらいたい。報道関係者に知り合いがいないため、インタビューを実施することが出来ないなら、話しやすい話術に長けた友達を選び、会話の模様を録画して、サイトで公開すればよい。カメラが苦手なら、この方が簡単だ。会話の内容を文字に起こし、サイトで提供しよう。
    8. 積極的に広報を行う。 ユーチューブでチャンネルを作成しよう。ユーチューブの視聴は、時間の無駄使いにつながると思うだろうか?まさにその通りである。しかし、ユーチューブは、世界最大規模の検索エンジンでもある。つまり、オーディエンスはユーチューブを利用し、アーティストを探しているのだ。そこで、自己紹介の動画、ちょっとした指南を行う動画をユーチューブで公開してもらいたい。また、作業場やイベントの模様を収めた動画をアップロードしよう。すべて有益なコンテンツであり、このコンテンツを使って、オーディエンスを魅了すれば、メインのサイトにアクセスしてもらえるようになる。
    9. ファンクラブを発足する。 本格的なメーリングリストを作り、登録したくなるようなインセンティブを与えよう。常に没頭してもらえるように、メーリングリスト限定のコンテンツを与え続けるべきである。頻繁にコンテンツを探し、大きな告知の合間を見計らって、定期的にシェアしよう。個性を存分にアピールしてもらいたい。
    10. ファンのファーストチョイスになる。 時が熟し、オーディエンスが、刺激、楽しさ、または、気晴らしを受け入れる準備が整った際、誰よりも先に思い浮かべてもらう必要がある。その上で、メーリングリストやソーシャルメディアを通じて、連絡を取り合うことが重要になる。
    11. いっそのこと、たった一つの現実的な選択肢になる。 ファンに多くの価値を与え、多少、製品を買わなければいけないと思ってもらえるように仕向けるべきだと指摘するマーケッターが存在する。この戦略は有効であり、十分な効果をもたらす。しかし、効果をさらに高めるため、誰よりもファンのことを気にかけている点を実証しなければならない。そのために関係を構築する必要がある。ファンにとっての良き友、そして、良き相談相手になろう。
    12. スケジュールを埋める。 カンレンダーに予定を記載する際は、ファンへの最新情報の提供を優先しよう。その後、スケジュールを守り、実際に最新の情報を投稿していってもらいたい。

    状況をモニタリングし、環境をチェックする

    快晴、曇り、強風、雨 — このような天候状況は、大事な日へのアプローチに影響を与える。周りの状況を把握し、各状況に備えた対策を整えておく必要がある。

    1. ライバルを認める — ただし、怯える必要はない。 競争はプラスに働くことを理解する — ニーズがあり、マーケットが存在することを意味する。オーディエンスは、作品に対して代金を支払う。オーディエンスが作品の価値を既に理解しているなら、売るために必死でアピールする必要はなくなる。素晴らしい作品を持って、オーディエンスの前に姿を現すだけでよい。
    2. ライバルに対応し、その後、軽視する。 重要なのは、アーティスト自身であり、パフォーマンスであり、そして、ファンである。競合者、そして、競合者の行動にこだわり過ぎるのはよくない。自分の方が優れている点、そして、ファンのことをより大事に考えている点を伝える必要がある。自分だけの良さ、そして、熱意に焦点を絞ってもらいたい。比較の落とし穴には注意してもらいたい。比較する度に、不愉快になり、無力だと思うようになるためだ。
    3. 賞賛の声は快く受け入れ、応える。 ファンとサポーターの声を頻繁にチェックしよう。称賛の声を(控え目に)受け入れ、感謝する。良いリアクション、レビュー、または、eメールを目にした場合も同じように対応する。
    4. 毎晩拍手喝采を浴びられるように努力する。 常に徹底して改善を行い、作品を完璧に仕上げる。アンコールが自然に湧き出るくらいオーディエンスを感動させよう。

    安全対策を講じる — ヘルメット、ゴーグル、そして、パラシュート(または全身を覆う鎧)

    失敗して、木端微塵になるケースだけは避けたいはずだ。そのため、出来るだけ多くの安全対策を講じるべきである。

    1. ピットのクルーを厳選する。 ピットのクルーによって、レーシングカーは正常な状態を保ち、スムーズに走ることが出来る。同じように、アーティストのチームもまた同じ状況を作り出す。必要になったら、すぐに対処してもらえる経験豊かな人材を探す — スピンばかりしていると時間の無駄になる。自分にはない強み、知識、そして、コネを持つ人材による公式または非公式のアドバイザー集団を結成しよう。
    2. 一流のクルーのまとめ役を任命する。 相談相手やアドバイザーが、目的地に導いてくれると100%信じたいはずである。相談役がいないなら、尊敬できる存在であり、考え方と価値観が似ている人物を選ぼう。苦労して手に入れた知識を分かち合ってくれるはずだ。また、代償が大きく、多大な時間をロスする間違いを回避する上で、手を貸してくれるだろう。アーティストとして成長するにつれ、信頼するアドバイザーの人数も増えていく。
    3. スパイする。 最新のマーケティングのトレンドを把握する。勉強が必要だ。業界のブログ、ジャーナル、書籍等を読み漁ろう。競合者や関連するアーティストを密かに調査し、交流する(偵察を行い、上辺を取り繕うのではなく、良いものは認める努力をすること)。新鮮なアイデアを得る上で、競合者が有効に働く。また、効果的な広告を作成する方法も学べるだろう。
    4. 盗む。 盗作して、大きな問題に巻き込まれるのではなく、別の業界に注目し、異なる考え方、インスピレーション、そして、提携の機会を探してもらいたい。自分の作品の宣伝に有利に働くように、別のアーティストのアプローチを調整する方法を考えよう。例: フォトグラファーなら、ミュージシャンと手を組み、展示会とコンサートを組み合わせ、双方のオーディエンスを活用することが可能だ。
    5. 説得のプロになる。 ウェブサイトおよびマーケティング資料に利用する優れた、共感せずにはいられないコピーを作る方法を学ぼう。コピーライティングが苦手なら、ウェブページやその他のオンライン & オフラインの宣伝を改善することが出来る人材を雇用してもらいたい。
    6. 限定のファンイベントを開催する。 新しい製品を小規模なフォーカスグループを介して試して、反応を見る。プライベートイベントを開催し、メーリングリストに登録している人のみを招待する。オンラインおよびオフラインでこのイベントを企画することも可能だ。
    7. ハイテクのプロトタイプを作る。 出来るだけ初期投資を抑えて、新しい材料や芸術の方向性を試そう。例えば、新しい楽曲のアコースティックのデモを作ったり、写真集を印刷する前にウェブサイトでプレビューを作成したり、あるいは、eブックを配信する前に、ブログで記事を何本か投稿することが出来るはずである。作品の生産に多額の資金を投じる前に、何が最もオーディエンスの共感を得られるのか特定しておきたいところだ。
    8. 撃沈しないように、命綱を用意しておく。 マーケティングに割り当てることが可能な妥当な金額を特定しよう。最悪のケース — つまり、反応が全くない状態をここでは想定してもらいたい。その額の資金を投じることは出来るだろうか?出来るなら、予算を忠実につぎ込んでいこう。有料広告は、あっと言う間に資金を吸い取っていく。私自身も若い頃多額の資金を広告によって奪われてしまった苦い経験を持つ。慎重に、小さな規模で行い、臨機応変に対応してもらいたい。
    9. 安全を最優先して、トレーニングを行う。 (有料および無料)広告をテストして、うまくいく公式が見つかるまで、頻繁に言い回しとコールトゥアクションを調整しよう。クレイグズリスト、フェイスブック、または、ツイッター等無料のメディア、そして、地域のイベントカレンダーでショーやイベントの告知を行うことが可能だ。ターゲットの絞られていない、一般的なオーディエンスに一度に接触するため、多額の資金を投入させようと説得する営業スタッフに屈しないでもらいたい。
    10. コラボレーションを積極的に行う。 出来るだけイベントで他のアーティストとコラボレーションを行い、忘れられないパフォーマンスを見せる。
    11. 回数をこなす。 どれだけ忙しくても、毎日必ずマーケティングのアクティビティに時間を費やし、マーケティングを極めよう。コミュニケーションと関係構築を活動の一部に指定してもらいたい。一貫性のあるマーケティングの取り組みを実施すると、売り上げが芳しくない際に最高の保険となる。
    12. 多数の作品を制作する。 技に磨きをかけ、カタログを作ろう。最初のCDにとって最高の宣伝は、2枚目のCDだと言う指摘を聞いたことがある。まさにその通りだ。本当のファンは、すべての作品を購入することで、好きなアーティストを支援する。
    13. マーケティング術を極める。 説得力のあるストーリー、そして、信頼できるプレスリリースを作成する方法を学び、ウェブサイト、マーケティングの資料、そして、地域のメディアで出来るだけ頻繁に活用する。
    14. 強固な安全対策を講じる。 一つの戦略に固執するべきではない。成果が表れていないなら尚更だ。複数の戦略を試し、効果を測定しよう。オーディエンスに、どのように作品を見つけたのか訊いてみるとよい。良好な結果が出ているなら、その戦略を続けてもらいたい。私はローカルマーケティングに対して、3-4つの優れた戦略を用意しており、新たな販路で試すようにしている。
    15. 定期的に計測 & チェックする。 現状を把握しよう。徹底的に自分自信に正直でいてもらいたい。作品に対する反応が薄いなら、振り出しに戻って、創作活動にさらに力を入れることを検討してもらいたい。次のレベルに進みたいなら、作品も次のレベルに高める必要がある。助けてくれる人を探し、不当な批判に対処する方法を学ぼう。

    勇気を持って飛び出す。

    大事な日がやってきた。今まで投じてきた全ての作品から見返りを得る準備が整ったのだ。関係構築は、プロセスの全行程で、そして、今後も継続して行う必要がある。アーティストなら、長期間に渡って、ファンにサポートしてもらいたいはずである。

    常に喜んでもらう必要がある …

    1. ファンを導く。 次に何をする必要があるのか、ファンに明確に伝えよう。無料のプレゼントを受け取ってもらいたいのだろうか?本、イラスト、DVDを買ってもらいたいのだろうか?友達に宣伝してもらいたいのだろうか?
    2. 惨事を回避し、対策を実施する。 顧客候補の考えられる反発を理解し、言葉で、そして、よくある質問集で回答を用意しておこう。
    3. 低価格の作品を用意する。 低価格の作品、または、払いたいだけ払うシステムを導入して、創作活動への貢献を望む人達全員に機会を与えよう。このようなオプションを調整し、組み合わせを幾つか作っておくことを薦める。例えば、個人的な話になるが、最新のCDを既に持っている人達は、過去の作品を求める傾向がある。片や、全ての作品を持っている人達は、ハーモニカのネックレストとTシャツを欲しがる。
    4. 豪華セットを販売する。 恐れずに堂々と販売すればよい。価格を上げ、密接な協力関係を望む人達にプレミアム製品を用意しよう。オーダーメードの作品、顧客の自宅でのイベントの開催、あるいは、創作活動の参加に対する料金を支払ってもらおう。
    5. スポンサーを宣伝し、感謝する。 営利または非営利で実施することが可能だ。スポンサーを相手にするほど、大物ではないと考えているなら、その考えを改めるべきだ。オーディエンスへの接触を望む人達がどこかにいる。夏の間、アウトドアの一連のコンサートイベントに喜んで60ドル/月を支援するカフェのオーナーを私は知っている。この資金提供のおかげで、アウトドアの屋根付きのスペースを借りることが出来た。例えば、ホルトインターナショナル等のチャリティ団体は、年に少なくとも25回公演活動を支援している。
    6. 戦略的な提携を構築する。 地域のレストランやコミュニティセンターで作品の展示を行おう。地域のビジネスと協力して、作品の制作や展示会、コンサート、映画鑑賞会を実施してもらいたい。その際は、勇気を持って、上述した取り組みを組み合わせてみよう。
    7. 見習いを鍛える。 次の世代を鍛えることで、当該のジャンルの成長に貢献しよう。見習いは、自然にファンに加わっていく。ここでも、知名度の低さを嘆き、また、教えられるほどの地位に達していないと考え、勝手に諦めないでもらいたい。自分が思っているよりも多くの知識を持っているはずであり、初心者よりも知識が深ければ、それで条件はクリアしていることになる。教えることこそ、学ぶ上で最も効果的な取り組みだと言えるだろう。
    8. 講座を主催する。 具体的にトピックを絞った講座を行い、知識の習得に積極的な人達が、次のレベルに進めるように導いてあげよう。この手法は、長期的な生徒および顧客を集める際に、抜群の効果を発揮する。教えた経験がないなら、パートナーを募集して、手を貸してもらおう。
    9. 販売に力を入れる。 関連する製品を販売しよう。コーヒーカップ、ワイングラス、または、春の花を専門とするフォトグラファーがいると仮定する。その場合、写真集と一緒にコーヒーカップやワイングラスや花を販売することが可能である。打楽器が主役の曲を多数抱える、あるバンドが、ドラムスティックを販売したところ、飛ぶように売れたそうだ。
    10. 勢いに乗る。 ファンが作品を購入し、幸せになっているその瞬間を見計らって、シェアと推薦をお願いしよう。一度きりに限定する必要はない。インセンティブと感謝の証を提示するべきである。No. 17と同じように、作品を楽しむ、または、展示する姿を写真また、動画に収め、ウェブサイトに投稿し、ソーシャルメディアとブログの記事でシェアしてもらうのだ。交流を促す上でとても効果的な手法である。
    11. 盛大な二次会を開催する。 サポートを感謝していることを証明する、とっておきのボーナスやプレゼントを用意しよう。地域のファンのためにパーティーを開催する手もある。
    12. 恩返しをする。 一年を通して、ファンに感謝の気持ちを伝えよう。誕生日を尋ねて(年と月だけでも構わない)、ギフトを贈呈しよう。その後、ファン一人一人に応じてメッセージを作成してもらいたい — 歌、写真、マンガ、詩、または、短編小説でも良い。

    全ての記録を破る

    革命的な作品を残し、歴史の1ページにその名を刻もう。

    1. 現状を打破する。 ライバルよりも一つでも多く重要な取り組みを行おう。マーケットで必要とされているものの、欠けていることが多いアイテムを探し出し、どうすれば提供することが出来るか考えてもらいたい。単純に、より個性的なアプローチを採用する、もしくは、さらに一歩踏み込んだサービスを提供する等の手が考えられる。
    2. 新天地を開拓する。 今まで行われていなかったことを実施しよう。変わったメディア、または、斬新な提供方法を用いて、新しい方法を試そう。
    3. ライバルとして手強い存在になる。 個人のアーティストであっても、あるいは、ライバルよりも協調的だと思っていても、常に成長することを心掛けてもらいたい。
    4. 未来に向けてハードルを上げる — 他のアーティストが目指す新たな基準を作る。 20台の車をバイクで飛び越える技が浸透している場所で、3台飛び越えても、格好がつかない。ちょっとでも顧客の普段の生活にプラスの影響を与えた点を全てリストアップしよう。その後、マーケットで常識になるように、一貫して、リストアップされた取り組みを行おう。
    5. 不可能なことを行う。 水中の潜水時間の世界記録を打つ立てるようなものだ。関心があることを全て挙げてもらいたい。ファンが求めるものを与える取り組みに対する情熱、専念、そして、偽りのない願望が、絶対的な忠誠心を呼び込むのだ。
    6. 胸にロゴの刺繍を縫い付ける。 スーパーマンのように、キャラクター、ペルソナ、そして、ブランドを作ろう。そして、様々な場所で堂々と表示しよう。
    7. 勇敢な戦士になる。 何のために勇気を振り絞って戦っているのだろうか?どのような大義や主義を掲げ、信じているのだろうか?怖がらずに主張しよう。一部のオーディエンスは興味を失うかもしれないが、同じ意見を持つ大勢のファンが集まってくるはずだ。
    8. ハングリーであれ。 以前達成した業績や贈呈された賞に満足しないでもらいたい。成果を祝福したら、さらに高い場所を目指し、次のチャレンジの準備を進めよう。
    9. 支持者になる。 人生、そして、アートにおいて、何を重要視しているだろうか?何のためなら、どんな苦労も惜しまないだろうか?その答えが友情なら、ファンとの関係構築に力を入れ、ファンには友達として対処しよう。チャリティの作品を大事にしているなら、宣伝しよう。インディースのバンドを支援しているのだろうか?相互的な利益が、絆を作る。恐れずに立ち上がろう
    10. 限定する。 全員を仲間に入れる必要はない。デレク・シヴァーズも「堂々と限定せよ」と言っている。女々しいファンよりも、本気のハードコアメタルマニアのみを迎え入れた方が良いのかもしれない。赤ちゃんの思い出を写真に残すことを望む、若い夫婦にアピールするべきかもしれない。グラノラを主食とするヒッピーにしかその作品の良さを理解してもらえないかもしれない。
    11. えり好みする。 理想的なファンを特定したら、そのファンが集まる場所に向かおう。洗練されたネオジャズのフュージョンを好む人達を求めているなら、地元の大衆的な居酒屋に行っても、時間と労力を無駄に使うだけである。(ポップアートスタイルの作品がフィットするなら話は別だが)テイクアウトのピザ屋ではなく、ワイナリーや高級レストランで作品を展示した方が無難だ。マッチするなら、どこにでも作品を持って出掛けよう。
    12. 賛否両論を覚悟する。 万人受けを狙うなら、誰にも受け入れてもらえない。一部のオーディエンスに嫌われても、その他のオーディエンスの忠誠心を勝ち取ることが出来る。有名なブロガーのジョン・モローは、「たとえ気に入られなくても、心の中でやらなければならないと感じたら、行動するべきだ」と指摘している。

    人気が爆発的に高くなる

    知名度と富が全てではない。接触する範囲が広くなればなるほど、生活にプラスの影響を与えることが出来る人達が増える。このようにして、作品を通じて、世界が変わっていく。

    インパクトが大きくなればなるほど、作品の人気は高まり、晩年になって、アーティストを助ける。

    1. PRマシンになる。 面白いコンテンツ、啓蒙的なコンテンツ、そして、有益なコンテンツを多数作成し、インターネット上でシェアしよう。eメール、ブログ、そして、ソーシャルメディアを介して、ファンに定期的に最新の情報を与える。存在感を確立し、忘れられないように注意しよう
    2. 大きなブログに寄稿する。 ファンを増やすため、ゲスト投稿 — 他のブログに寄稿する方法を学ぼう。アーティストもこのような機会を活かして、大きなメリットを得ることが可能であり、実際に行動を起こしているアーティストは多い。漫画家であり、作家でもあるヒュー・マクラウド、ライターのジョニー B. トルアントにジェフ・ゴインズ、そして、俳優のジョシュ・パイスは、良いお手本になる。
    3. メディアの取材に対する準備を整える。 実物、および、インターネット上のプレスキットとポートフォリオを用意しよう。
    4. ファンレターに全て目を通す。 作品のどんなところを気に入ってもらえているのだろうか?ファンに評価されているのはどんなポイントだろうか?どのようにファンに元気を与えているのだろうか?出来るだけファンの声に応え、関係を構築していってもらいたい。
    5. サインする。 ファンは何がきっかけで作品に出会ったのだろうか?どのように作品と個人的なつながりを築くようになったのだろうか?人は、ブランドや会社よりも、実在する人間に親しみを感じる。毎年、ファン感謝BBQ、ファン感謝ボーリングナイト、または、ファン感謝川下り大会を開催しよう。チャットやオンラインセミナーを開き、ブログのコメントに返答しよう。
    6. ファンの心の中で不動の地位を確立する。 ファンのお気に入りのアーティストになり、欠かさずに、そして、真っ先にメールを読んでもらえる存在になろう。このレベルの親しみ、好感度、そして、信頼を作り上げるには、何をすればよいのか考えてもらいたい。
    7. ファンを家族の一員として迎える。 素晴らしいグループの一員に迎え入れてもらうことは、お金では買えない価値があり、スリル満点の体験である。熱狂的なファンに、活動、そして、現状を改善する取り組みについて伝えよう。どうすれば参加することが出来るのか教え、より楽に参加してもらえる環境を作る必要がある。
    8. 何がうまくいっているのか特定する。 顧客にどこで作品の存在を知ったのか尋ねる癖をつけよう。そして、この情報を分析してもらいたい。イベント、舞台、または、ワークショップ用の登録フォームやeメールの登録を利用しているなら、このデータを集める最高の機会を手にしていることになる。また、購入プロセスの最後のステップとして、あるいは、電話やeメールで問い合わせがあった際に、訊くことも可能だ。
    9. あらゆる場所に姿を現す。 ソーシャルメディアプラットフォーム間でコンテンツを共有するツールについて学ぼう。そして、実際に利用してもらいたい。グーグルプレイス、ビング、ヤフー等で無料のリスティングを確保しよう。
    10. 有名になる。 取り組み、そして、対象のオーディエンスを明確に記した宣伝メッセージを作成しよう。次の例と同じような形式を利用してもらいたい:「 [作品名]を[オーディエンス層]のために作った。」「[現在の状況]は間違えていると思う。そのため、[変えようとしている対象]を使命として取り組んでいる。」
    11. 広報担当を雇う、または、自分で宣伝を行う。 強力な経歴書を作成しよう。履歴書のデータをそのまま利用するべきではない。説得力のあるストーリー、モチベーション、そして、何よりも、創作活動によって、ファンが親近感を持ち、ファンの生活にプラスの影響を与える経緯を積極的にアピールしてもらいたい。
    12. メディア担当スタッフを雇う、または、自分で行う。 アバウトページに注目してもらいたい。自分のことではなく、作品がどのような影響を見る人に与えるか、どのような体験を味わうことが出来るのか、そして、どんなことを期待することが出来るのかを伝えよう。

    地位を確立する

    必死で働いて、今の地位を獲得している。その地位を自分のものにしよう。

    1. 伝わりやすい写真を用意する。 創作活動が明確に伝わる、見栄えの良い魅力的なロゴや写真を手に入れよう。高価なものや、オーダーメードにこだわる必要はなく、「一目で分かる」写真があればよい。
    2. 手を抜かない。 全てのソーシャルメディアのプロフィールを更新し、習慣的に放置するプロフィールがあれば削除しよう。お気に入りの対応可能な数のプラットフォームでつながりを作り、交流に励んでもらいたい。利用していないプロフィールを削除するか、あるいは、改善し、時折リンクとコンテンツをアップデートして、頻繁に利用しているサイトにビジターを導こう。
    3. 正常に動くことを確認する。 時々、ページとリンクをくまなくチェックし、全て有効に動くかどうか確認しよう。必要ならば助けを求めても構わない。新たなファンを最もコンバージョン率の高いページに導くのだ。
    4. 利益を分かち合う。 現在の地位まで引き上げてくれた人達と祝杯を上げ、感謝しよう。得た教訓を惜しみなく分かち合ってもらいたい。
    5. 心から謙遜する。 過去と現在の苦労を堂々と伝えよう。何でも出来る人達には親近感がわかないはずだ。ファンは、自分達が直面する問題と同じ問題に実在する人間が立ち向かい、乗り越える姿を見たいのだ。

    マーケティングの技

    マーケティング自体が芸術とも言える。

    信じる信じないは別として、既にスキルの多くを持っているはずだ。後は、努力、そして、熱意を介して、残りのスキルを学ぶことが出来る。

    創作活動を通じて、学び、練習し、継続し、批判に動じない強い心を持ち、オーディエンスの声に耳を傾け、そして、共に成長することを学んできたはずだ。マーケティングが、創作活動とは正反対の取り組みではなく、創作活動の延長線上にあると考えてもらいたい。

    たった一人で作品を手掛け、死後に功績が認められるケースもある。

    しかし、もっと実りある人生を求めてもいいのではないだろうか?自分自身、そして、作品に対する要求を高めて欲しい — 人生を振り返る時に、「ちゃんとアピールしていたら、どうなっていたのだろう?」と後悔してもらいたくない。

    そのため、殻を打ち破り、恐怖と不安を乗り越えよう。前に進み、値する功績を勝ち取るのだ。


    この記事は、Copybloggerに掲載された「99 Ways to Market Your Art」を翻訳した内容です。

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