サムスンが業界初となる2億画素のイメージセンサー「ISOCELL HP1」を発表

サムスンが業界初となる2億画素のイメージセンサー「ISOCELL HP1」を発表

Samsung

Samsung Electronicsは9月2日、業界初となる2億画素(200MP)イメージセンサーであるISOCELL HP1を発表しました。あわせて、高速オートフォーカス(AF)が可能な50MPイメージセンサーのISOCELL GN5も発表しています。

最近はスマートフォンのカメラの画素数競走が過熱しており、同社のGalaxyやXiaomiの製品では、すでに1億800万画素(108MP)の製品も発売されています。

ただ、スマートフォン向けの小さなイメージセンサーでこれだけ高解像度化すると、1ピクセルのサイズが小さくなり、光量的には不利になります。実際、今回のISOCELL HP1も、1ピクセルは0.64μmと極小サイズです。そこで、ChameleonCellと呼ぶビニングテクノロジーを利用します。

これは隣接ピクセルを束ねて疑似的に1ピクセルとして扱うことで、解像度を落とす代わりに光量をアップしようというもの。ISOCELL HP1では、環境に応じて2 x 2もしくは4 x 4個のピクセルを束ねて、50MPまたは12.5MPのセンサーとして利用できます。

フルサイズでは画像サイズが大きくなりすぎるので、スマートフォンに搭載される場合は、このどちらかが標準撮影モードとなりそうです。

サムスンが業界初となる2億画素のイメージセンサー「ISOCELL HP1」を発表

Samsung

もう一つのISOCELL GN5は、オートフォーカス性能を向上するDual Pixel Proを搭載した1.0μmイメージセンサー。2月に発表されたISOCELL GN2の小型版のようです。

Dual Pixel Proとは、ピクセル内のフォトダイオードを水平・垂直に配置することで、上下左右すべての方向の光の変化を検知し、高速なオートフォーカスを実現するというものです。

サムスンが新センサー「ISOCELL GN2」発表 AF速度/精度共に向上

これに加えてISOCELL GN5では、あらたにFront Deep Trench Isolation (FDTI)という技術も適用されており、フルウェル容量(これが大きいほど高精細で忠実な画像を再現できる)を増やすことができるとのこと。

サムスンが業界初となる2億画素のイメージセンサー「ISOCELL HP1」を発表

Samsung

ISOCELL HP1とGN5はすでにサンプル出荷が開始されているとのことなので、2022年には2億画素カメラを持つスマートフォンが登場するかもしれません。

(Source:SamsungEngadget日本版より転載)

ソニーがレンズ交換可能なVlog向けカメラ「VLOGCAM ZV-E10」を発表

Sony(ソニー)が、初のVlog(ブイログ)向けミラーレス一眼カメラ「VLOGCAM ZV-E10」を発表した。このカメラは、コンパクトなVlog用モデル「VLOGCAM ZV-1」から多くの機能を取り入れている。同時に、基本的にはAPS-Cミラーレス一眼カメラのα5000シリーズやα6000シリーズがベースになっており、その良い点を(悪い点も)受け継いでいる。

ZV-E10がZV-1と比べて最も優れている点は、より大きなAPS-Cサイズのセンサー(有効約2420万画素)を搭載していることと、レンズ交換式のミラーレス一眼であることの2点だ。後者はソニーの60種類以上のEマウントレンズをVlogger(ブイロガー)に開放することになり、レンズ固定式のZV-1よりも多用途に向く。また、前者のセンサーの大型化によって、光に対する感度が向上し、被写界深度が浅くなる。

ZV-E10は、α6100など近年のソニー製カメラに搭載されてきた2400万画素のAPS-Cセンサーを採用している。6K相当の情報量をダウンサンプリングしたシャープな4K動画を最大30fps(1080pなら120fps)で撮影できるが、ローリングシャッターがひどく、意図した用途には適さない可能性もある。

最も好ましい点としては、ZV-1と同様に、光学式および電子式の手ブレ補正機能を搭載していることだ。これによって、手持ちでの撮影はかなりスムーズになるはずだ。ただし、歩きながら話すVlogの撮影に魔法のような効果を期待してはいけない。特にローリングセンサーの揺れが問題になる場合は。

ZV-E10は、α6000シリーズよりも小さくて、重量は343g。ZV-1と比べても、大きさも重さもそれほど変わらない。電子ビューファインダーは搭載されていないが、ソニーのAPS-Cミラーレスカメラとしては初めて、横開きの可動式バリアングルモニターを搭載している。これは近頃のVlog撮影には必須の機能だ。

ZV-E10は、動画・静止画ともにソニーの最新の位相差AFシステムを搭載しているため、驚異的な速さで被写体に追従し、目・顔・頭を確実に検出してピントを合わせる。また、S&Q(スロー&クイックモーション)機能により、タイムラプスやスローモーションの映像を、後から作業する必要なく、カメラ内で記録・再生できる。

ZV-1に搭載されていたいくつかのVlog向け機能は、そのまま受け継がれている。その1つは「Product Showcase(商品レビュー用設定)」と呼ばれる機能で、カメラの前に置かれた被写体に瞬時にピントを移すことができる。製品やデバイスなどをレビューするVloggerには特に便利な機能だ。

もう1つは、周囲の明るさに合わせて最も低い絞り値を瞬時に設定する「Bokeh(背景ぼけ切り換え)」ボタンだ。これを押すと、背景をできるだけぼかして、被写体をくっきりと浮かび上がらせることができる。

ZV-E10には、声を拾うための高品質な3ウェイ(左、右、中央)マイクが内蔵されている。専用のショットガンマイクやラペルマイクの品質や声の分離性には及ばないものの、マイクを購入しなくてもVlogを撮影することができる。シューに取り付け可能なウインドスクリーンが付属するが、それでも十分ではない場合は、さらに風切り音を抑える設定にすることも可能だ。マイク入力端子も備えているが、ヘッドフォン出力端子はない。

ライブストリーミングを行いたい人は、Panasonic(パナソニック)の最新機種「GH5-II」と同様に、ZV-E10をスマートフォンに直接接続して、YouTubeなどのサービスに直接ストリーミングすることができる。ウェブカメラとしても使用できるが、(標準的なウェブカメラと違って)映像だけでなく音声も配信できるので、高品質なマイクの性能を活用できる。

ZV-E10は、ブラックとホワイトの2色が用意されており、日本での価格はオープン価格。店頭予想価格はボディ単体が7万8000円前後、レンズキット(ソニーの16-50mm F3.5-5.6パワーズームレンズが付属する)が8万9000円前後となっている。発売は9月17日だが、予約販売の受付が7月30日の10時より開始になる。

編集部注:この記事はEngadgetに掲載されている。本稿を執筆したSteve Dentは、Engadgetの共同編集者。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:SonyカメラVlog

画像クレジット:Sony

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(文:Steve Dent、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

深度・色情報を取得できるAIカメラ「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」を2万5179円でスイッチサイエンスが発売

深度・色情報を取得できるAIカメラ「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」が2万5179円で日本発売、オープンソースハードウェアとして仕様公開

「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」

スイッチサイエンスは7月5日、Luxonis(ルクソナス)Holding Corporationのコンピュータービジョン用ハードウェア「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」(OAK-D)の発売開始を発表した。スイッチサイエンスのウェブショップでの直販価格は2万5179円(税込)。オープンソースハードウェア(MITライセンス)としてGitHub上含め仕様が公開されている。「OAK-1 OpenCV AIカメラ」(OAK-1)も近日発売される(価格未発表)。

OAK-D OpenCV DepthAIカメラ

OAK-Dは、ステレオカメラ2基と4Kカメラ1基を搭載し、深度情報と色情報を取得できるAIカメラ。インテルのVPU(visual processing unit:視覚処理装置)「Movidius Myriad X」を採用しており、顔認証、オブジェクト検知、オブジェクトトラッキングに利用可能。製品名にある「OpenCV」とは、オープンソースのコンピュータービジョン用ライブラリーのこと。また、Luxonisが開発した組み込み型空間AIプラットフォーム「DepthAI」は、MITライセンスのもと公開されており、Pythonなどですぐに利用できる。

OAK-D OpenCV DepthAIカメラの特徴

  • リアルタイムバックグラウンド演算により動きの予測が可能
  • 12メガピクセル JPEGエンコーディング(静止画)
  • H.264/H.265エンコーディング(4Kビデオ3.125MB/秒。Raspberry Pi Zeroでは4K/30fpsで録画可能)
  • 歪み除去。魚眼レンズに対応
  • オブジェクト検知、画像認識、セマンティックセグメンテーション
  • 対象のトラッキングが可能
  • MJPGエンコーディング
  • 3Dでオブジェクトのトラッキング可能
  • ステレオカメラ

「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」仕様

メインカメラ

  • 最大フレームレート:60fps
  • 最大フレームレート(4K):30fps
  • 解像度:12MP(4056×3040px)
  • モデル:MX378
  • FOV:81DFOV° 68.8HFOV°
  • F値:2.0
  • レンズサイズ:1/2.3インチ
  • オートフォーカス:8cm〜∞

ステレオカメラ

  • 最大フレームレート:120fps
  • 解像度:1280×800px
  • モデル:OV9289
  • ピクセルサイズ:3um×3um
  • F値:2.2
  • レンズサイズ:1/2.3インチ
  • FOV:81DFOV° 71.8HFOV°
  • フォーカス:19.6cm〜∞

インテル Movidius Myriad Xイメージプロセスユニット

  • 処理速度:4兆ops/秒
  • ベクター処理:16shaves
  • メモリ帯域:450GB/秒
  • ビジョンアクセレレータ:20+
  • Neural Compute Engine:2×ニューラルコンピュートエンジン(1.4tops)

また、OAK-Dモジュール(アルミシェル付き)、1m長のUSB3.0 Type-A – Type-Cケーブル、
ACアダプター(日本の電気用品安全法に準拠)が含まれる。

OAK-1 OpenCV AIカメラ

 

深度・色情報を取得できるAIカメラ「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」が2万5179円で日本発売、オープンソースハードウェアとして仕様公開OAK-1は、演算回数4兆ops(1秒間に4兆回の処理。operations-per-second)という高度なニューラルネットワークを作動させながらデータをUSBに出力可能というAIカメラ。12メガピクセルカメラとオンボード2.1Gbps MIPIインターフェイスを搭載。

「OAK-1 OpenCV AIカメラ」の特徴

  • オブジェクトトラッキング
  • Apriltag(ミシガン大学AprilTags Visual Fiducial Systemプロジェクトで開発されたARマーカー)対応
  • リアルタイムバックグラウンド演算により動きの予測が可能
  • 12メガピクセル JPEGエンコーディング(静止画)
  • H.264/H.265エンコーディング(4Kビデオ3.125 MB/秒。Raspberry Pi Zeroでは4K/30 fpsで録画可能)
  • 歪み除去。魚眼レンズに対応
  • オブジェクト検知、画像認識、セマンティックセグメンテーション
  • 対象のトラッキングが可能
  • MJPGエンコーディング
  • 3Dでオブジェクトのトラッキング可能
  • ロスレスズーム

「OAK-1 OpenCV AIカメラ」仕様

ステレオカメラ

  • 最大フレームレート:60fps
  • 最大フレームレート(4K):30fps
  • 解像度:12MP(4056×3040px)
  • モデル:IMX378
  • FOV:81DFOV° 68.8HFOV°
  • F値:2.0
  • レンズサイズ:1/2.3インチ
  • オートフォーカス:8cm〜∞

インテル Movidius Myriad Xイメージプロセスユニット

  • 処理速度:4兆ops
  • ベクター処理:16shaves
  • メモリ帯域:450GB/秒
  • ビジョンアクセレレーター:20+
  • Neural Compute Engine:2×ニューラルコンピュートエンジン(1.4tops)

Luxnoisは、「あたたのデバイスに人間に匹敵する視覚を埋め込む」をモットーに、イチから開発する手間を省き、組み込み型の機械学習とコンピュータービジョンを提供する企業。DepthAIを核とした、API、GUI、ハードウェアを提供している。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Intel / インテル(企業)OpenCV(製品・サービス)オープンソース / Open Source(用語)オープンソースハードウェアOpenVINO(製品)カメラ(用語)コンピュータービジョン(用語)スイッチサイエンス(企業)DepthAI(製品・サービス)Python(製品・サービス)MovidiusLuxonis Holding Corporation(企業)日本(国・地域)

GoProがHERO9 Blackをサードパーティー製品と連携可能にするオープンAPI「Open GoPro」を発表

GoProが「HERO9 Black」をサードパーティー製品と連携可能にするオープンAPI「Open GoPro」を発表

GoPro(ゴープロ)は6月23日、上位機種HERO9 Blackとサードパーティー製品を連携できるようにするオープンAPIの取り組み「Open GoPro」(GitHub)を発表。6月23日より提供を開始した。また、HERO9 Blackのファームウェアアップデートv1.6もリリースされた。

API(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)とは、一部のソフトウェアの仕様を公開して、サードパーティーの開発者が利用できるようにするためのソフトウェア資源のことをいう。開発者は、Open GoPro提供APIを利用することで、HERO9 Blackのワイヤレス接続、カメラのコマンドとコントロール、カメラのステータス、カメラのプレビュー、SDカード上のメディアの確認・転送の各機能を、自社製品から使うことが可能になる。

たとえば、すでに「Open GoPro」を導入したフィットネス向けスマートウォッチのメーカーAmazfit(アマズフィット)は、同社のスマートウォッチのタッチディスプレイからGpProを操作できるようにした。また、バイクのライダー向け無線機のメーカーSena(セナ)は、一部ヘッドセットの内蔵マイクから音声でGoProを操作できるようにしている。

今回のHERO9 Blackのファームウェアアップデートでは、カメラ電源のオン・オフの速度と安定性、Quikアプリの接続性、メニューと設定画面のタッチスクリーン感度、「The Remote」によるカメラ操作の安定性の改善などが含まれている。アップデートは、カメラをQuickアプリとペアリングするか、GoProの公式サイトで行える。

デモンストレーションとサンプルコード(C/C++、C#、Python、Swift)はGoPro.com/OpenGoProGitHub)上から入手できる。申請や承認手続きは不要。

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見よ、この信じられないほど小さな新型ポラロイドカメラを

インスタント写真はこの10年ほどで大きく変わったが、インスタントカメラの箱型の容姿はほとんど損なわれていない。現代のインスタントカメラは小型化され、さまざまな落ち着いたパステルカラーが施されもしているが、厳密にはスレンダーとは言えない。

しかし、見よ、Polaroid(ポラロイド)が、昔のPolaroidではなく、新しいPolaroid がやってくれた。同社は、最新のカメラ「Polaroid Go」は、世界最小のアナログインスタントカメラであるという。そして、たしかにかなり小さそうだ。

どれほど小さいか?サイズは長さ4.1インチ(約10.1cm)高さ2.4インチ(約6.1 cm)奥行き3インチ(約7.6 cm)強。Goは間違いなく小さいが、役に立つ機能をいくつも備えており、セルフターマー、自撮り用ミラーに加えて夢のような二重露光ができる機能もある。

宣伝写真では、Polaroidのモデルたちが繊細なカナッペのように持っていたり、スタイリッシュなアクセサリー(カメラストラップ?ネックレス?)からぶら下がっているのをきゃしゃな指でつまんでいるところなどが見られる。どうやらメーカーは本当にこれを身に着けて欲しいようで、もちろん私もそれをためらわない。

画像クレジット:Polaroid

GoとともにPolaroidは、厄介でもあるが、インスタント写真に必要なトレンドだと私は思っている新しいフィルムフォーマットを作った。今回それは、基本的に同社の象徴的正方形フィルムのミニチュア版だ。そしてカメラは小さいが、TechCrunchの小さなカメラマニアで近々レビューを担当するDevin Coldeweyは、Instax Miniなどと比べて実際の写真サイズはさほど小さくないだろうといっていた。

Polaroidは、Goは「過去数十年で最も感動的なPolaroidフォームファクターの変更」といっており、おそらく間違っていない。同社の死からのありえない復活の方がもっと感動的な気もするが、この作品のかわいらしさにケチを付けたくはない。良い写真をとってくれることだけを願おう。

Polaroid Goは、同社の看板ながら今や恐ろしいほど膨張してみえる姉妹機のPolaroid Nowと、デジタルとアナログを融合し、Bluetooth経由でスマートフォンとつながるOneStep+に仲間入りする。現在予約受付中で価格は100ドル(約1万800円)と、普通サイズの古くて新しいPolaroidカメラを買うのと同じ金額だ。

関連記事:ポラロイドカメラが復活、新モデルPolaroid Nowが登場

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Polaroidカメラ

画像クレジット:TechCrunch/Devin Coldewey

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

OnePlusが老舗カメラメーカー Hasselbladと3年のスマホイメージング提携、OnePlus 9に新カメラ搭載

イメージングが、スマートフォンの争いが繰り広げられる主戦場となって久しい。これは理にかなっている。2021年のスマートフォンに特徴があるとすれば、ほとんどが非常に優れているということだ。確かに差別化要素はあるが、どの大手メーカーの端末でもそれなりの金額を払えば、かなり良いデバイスが手に入るのではないだろうか。

しかし、スマートフォンの画像処理と専用カメラシステムの間のギャップを埋める機会はまだ十分にある。そして今回OnePlusは、Hasselblad(ハッセルブラッド)との提携を発表し、その方向へ潜在的に重要な一歩を踏み出した。DJIが所有するスウェーデンの同カメラメーカーは、OnePlusと3年間の提携を結んだという。

ニュースリリースによると、両社はOnePlusを集団の先頭に飛び出させるだめに、契約の過程で1億5000万ドル(約163億円)を費やすことを計画している。HasselbladはMoto Zのアタッチメントなどでモバイル市場にすでに足を踏み入れており、DJIのドローンのためのカメラを作成しているが、それにしても、これは180年の歴史を持つカメラ会社にとってかなり大きな動きとなる。

パートナーシップの最初の成果は、3月23日に発売予定の新しいスマートフォンであるOnePlus 9に搭載されるという。両社は「刷新されたカメラシステム」を約束している。この端末はソニーIMX789センサーを搭載しており、HDR動画撮影、 8K 30FPSと4K 120FPSの映像キャプチャが可能とのこと。

リリースではこう述べられている。

このパートナーシップは、カラーチューニングやセンサーキャリブレーションを含むソフトウェアの改善から始まり、将来的にはより多くの次元へと拡大し、今後3年間にわたって継続的に発展していく予定です。両社は、モバイルカメラ体験の技術基準を共同で定義し、革新的なイメージング技術を開発し、「Hasselblad Camera for Mobile」を継続的に改善していきます。両社は、OnePlusユーザーに直ちに便益を提供する一方で、長期的にユーザー体験と品質をさらに向上させるために継続的に協力していく所存です。

今回の契約には、米国と日本の拠点を含む4つのグローバルラボの開発、そして以下の点も含まれている。

140度の視野角を持つパノラマカメラ、フロントカメラでの高速フォーカスを実現するTレンズ技術、超広角写真のエッジの歪みを実質的に排除するフリーフォームレンズ(OnePlus 9シリーズに初搭載)など、将来のOnePlusカメラシステムに向けてスマートフォンのイメージング技術の新分野を開拓しています。

Hasselbladのような企業がモバイルイメージングにどのように取り組んでいくのか、興味深いところだ。OnePlusがApple(アップル)やSamsung(サムスン)のような相手に対抗してモバイル業界の代表的ブランドであろうとしている中、このような契約は秘密兵器になる可能性がある。

関連記事:インドの中古スマートフォンビジネスのCashifyが16.6億円を調達

カテゴリー:ハードウェア
タグ:スマートフォン カメラ

[原文へ]

(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

ソニーが「α7S III」ライクな映画撮影用カメラ「FX3」発表、最大13時間連続の4K撮影対応

ソニーが「α7S III」ライクなコンパクト映画用カメラ「FX3」発表、最大13時間連続4K撮影

ソニーが映画撮影用カメラ「FX3」を発表しました。映像クリエーター向け「シネマライン」シリーズに属しながら、動画撮影を強化したミラーレス一眼「α7S III」に類似した仕様で、本体には「α」(アルファ)ロゴをプリント。「シネマライン」シリーズとして最小・最軽量のボディも売りにします。

ソニーが「α7S III」ライクなコンパクト映画用カメラ「FX3」発表、最大13時間連続4K撮影

「FX3」は、「α7S III」と同様に拡張最高ISO感度409600、有効約1210万画素の裏面照射型フルサイズCMOSセンサーを搭載。15+ストップのダイナミックレンジに加え、最大4:2:2の4K 120fps動画撮影や、最大240fpsの1080p動画を撮影できます。さらに、S-Cinetoneカラープロファイルにも対応します。

また、中断せずに最大13時間4K動画を撮影できるよう、ファンを用いたアクティブな冷却システムを本体内に搭載しています。

ソニーが「α7S III」ライクなコンパクト映画用カメラ「FX3」発表、最大13時間連続4K撮影

手持ちの撮影に対応するため、ボディ内に5軸の光学式手ブレ補正機構を搭載。同機構とジャイロセンサー、およびアルゴリズムを組み合わせた高性能手ブレ補正の「アクティブモード」に対応します。また、前述の通りソニーのシネマラインシリーズで最小・最軽量のため、ジンバルやドローン搭載などの使い勝手も向上しています。

AFは627点を使用したハイブリッドオートフォーカスに対応。瞳AFに対応するほか、モニター画面で目的の被写体に触れるだけで、AFの被写体トラッキングも可能です。

その他、2つのXLR / TRSオーディオ入力を備えた取外し可能なXLRハンドルを同梱。同ハンドルはアクセサリー用に3つのネジ穴を備え、外部モニター・レコーダー・ワイヤレスマイクレシーバー・アクセサリーシューキット、その他アクセサリーをしっかりと取り付けられます。

ソニーが「α7S III」ライクなコンパクト映画用カメラ「FX3」発表、最大13時間連続4K撮影

発売は3月で、価格は米国価格で3900ドル(約41万円)。日本での発売予定は明かされていません。

(Source:ソニーEngadget日本版より転載)

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ソニーのZV-1カメラはビデオブロガー向け優れもの

カテゴリー:ハードウェア
タグ:カメラ(用語)Sony / ソニー(企業)

カメラの受光素子をMetalenzが2Dでブレイクスルー、3M、TDKなどから10億円調達し大量生産へ

最近のスマートフォンカメラの能力には圧倒されるが、レンズやセンサーが物理的サイズによって制約を受けていることには変わりない。しかし、Metalenzは「メタサーフェス」と呼ばれる平面で受光することでスマートフォンその他のデバイスの貴重なスペースとバッテリー消費電力を節約できるという。実際、同社はこの製品を間もなく市場に出荷する。

メタサーフェスというコンセプトは、メタマテリアルに似ている。これは現在、LumotiveEchodyneなどによってフラットビームフォーミング合成開口レーダーや自動運転バスに搭載されるLiDARとして実用化されている。しかしメタサーフェスは、メタマテリアルから派生したものではない。対象の表面は単純な2Dではなく複雑な3次元構造でミクロン単位の奥行きを備えている。

カメラの主たる部品はもちろんレンズ(現在は複数のレンズを重ねるのが普通)と、レンズで集められた光を記録するイメージセンサーだ。カメラ、特にスマートフォンカメラが直面している最大の問題は、レンズを小さくしていけば必然的に、解像度に悪影響を与えてしまう点だ。同様にセンサーも光の利用効率の限界に近づいている。そのため、ここ数年の撮影テクノロジーにおける進歩のほとんどは画像データのレンダリング処理の面で起こっていた。

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複雑な光学系その他の機能なしに画像を記録できる素子形状を設計することは、長年のカメラ技術者の目標だった。私は2016年に、蛾の複眼からヒントをを得たある種の2Dカメラを制作しようとするNASAのプロジェクトについて記事を書いた。「言うは易く」の典型で、実験室内ではなんとか画像を生成できたものの、次世代カメラ技術としてApple(アップル)やSamsung(サムスン)に持ち込めるようなレベルにはならなかった。

Metalenzは、この点におけるブレイクスルーを目指している。同社のテクノロジーは、メタサーフェスの原理について著書もあるハーバード大学の著名な物理学者であるFrederico Capasso(フェデリコ・カパッソ)教授の研究に基づいている。カパッソ教授の下で博士号を取得したRob Devlin (ロブ・デブリン)氏は、このテクノロジーを商業化するためにカパッソ教授とともにMetalenzを共同で設立した。

デブリン氏は創立当時を振り返ってこう語っている。

プロトタイプはまったく非効率的でした。あちこちで光が散乱し、材料とプロセスも特殊であり、設計は現実の要求に対応できませんでした。作動するプロトタイプを1つ作って論文を発表することと、すべての個体が基準を満たす製品を1000万台製造することはまったく別です。

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長年の努力と研究が画期的な進歩を生み、現実のニーズにマッチする画像を生成するメタサーフェスカメラを作るだけでなく、高価な素材や特殊な製造プロセスを省くことが可能になった。デブリン氏はこう説明する。

Metalenzでは標準的な半導体製造プロセスと材料を使用しています。つまりICではなくカメラ部品を製造するという点が違うだけでまったく同じ装置です。我々に協力しているOEMパートナーはすでに1日に100万枚のレンズを作る能力があります

底部の赤線で囲った部分が受光素子。素子にはロジック回路が必要だが右のMetalenzの場合受光素子と一体化している。受光素子の上部はレンズではなくピンホール(画像クレジット:Metalenz)

最初のハードルは入射光を正確な位置と角度でメタ表面に当てることができるレンズを製造する点だった。これなしでは光は散乱してしまい意味のある画像にならない。デブリン氏が博士号を得た研究はまさにこの点にあった。デブリン氏はこう言う。

従来のレンズはマクロスケールレンズです。レンズ上の光はマクロスケールで制御されるので、曲率によってライトを曲げることができます。これでできることは限られています。しかしMetalenzは、人間の髪の毛の1000分の1の大きさでレンズに当たる光を細かく制御できます。

大きな倍率でメタサーフェスの表面を観察するとわかるが、ここには「ほとんどナノメートルのコーラ缶」のようにな円筒状のマイクロレンズが正確に位置決めされて整列している。他のメタマテリアル同様、この構造は近赤外線を含む可視光線の波長よりもはるかに小さく極めて複雑な理論に基づいて電磁波を処理する。

画像クレジット:Metalenz

上は製造過程のチップの写真とその構造を示すナノスケールの拡大イラストだ。ちなみにMetalenzはiPhoneなどスマートフォンのメインカメラを置き換えることを目的としてはいない。従来の目的なら長年にわたって完成されてきた現在のレンズとセンサーの組み合わせが適切だ。しかしこのチップ構造の強みを活かした撮影アプリケーションは多数ある。

たとえばFace IDに用いられているカメラがそれだ。「Face IDモジュールはおそろしく複雑な仕組みです。ルーブ・ゴールドバーグ・マシン(ピタゴラスイッチ)のような複雑さです。LiDARセンサーをマイクロ化するのにも使えます」とデブリン氏はいう。

このレベルまでマイクロ化されると従来型受光レンズを省略することにより、撮像素子に到達する光の量が大幅に増加する。つまりパフォーマンスを向上させ、消費電力を抑えながら小型化を達成できるわけだ。

非常に小さなテストパターンを従来タイプのカメラ(左)とメタサーフェスカメラ(右)で撮影。従来のカメラには強い周辺光量減少がある。メタサーフェスカメラは周辺まで光が回っており、画質も従来のカメラと変わらない。これが大きなポイントだ(画像クレジット:Metalenz)

Metalenzは研究室で開発中の「量産可能してもいいのではないか」といったタイプのデバイスではない。商用利用に向けて生産は順調に進んでいる。最近実施した1000万ドル(10億5000万円)のシリーズAラウンドをリードしたのは3M VenturesApplied Ventures LLCIntel CapitalM VenturesTDK VenturesTsingyuan VenturesBraemar EnergyVenturesなどの世界の大手メーカーが含まれている。

ハードウェアのスタートアップの多くは「小さく始めて、口コミで拡大を目指す」ことが多いが、Metalenzはスタートダッシュから大規模展開の構えだ。デブリン氏はこう説明する。

長年にわたって利用されてきたICチップの製造技術を利用しているため、我々は迅速に規模を拡大できます。自ら製造工場を建設する必要がないので、何億ドル(何百億円)もの資金を必要としません。既存の設備でOEMができるのです。一方、我々は大量のMetalenzを利用するのに適したプロダクトを発見する必要があります。パートナー企業がファウンドリとして製造に踏み切るためには、数千万個の規模での需要が必要です。

デブリン氏は具体的な説明を避けたが、パートナー1号は「3Dセンシングの利用に意欲的」だという。2022年初頭にMetalenzカメラを組み込んだ消費者向けデバイス(スマートフォンではない)が出荷される、2022年後半にはMetalenz組み込みのスマートフォンが登場するという。

つまりMetalenzはステルスモードを脱したばかりだが、ラウンドAで資金調達に成功しておりすでに数千万個の出荷が計画されている企業だ。1000万ドルのベンチャー資金は将来のビジネスの成功へに向けた準備などではなく、大量生産にあたってすぐにも必要となるコストと人材確保のために必要なキャッシュだ。投資家は今後利益が出ることに疑問を持っていない。

3DセンシングはMetalenzの最初の主要なアプリケーションだが、同社はすでに他のアプリケーションに取り組んでいる。研究室に固定された複雑な電子機器を簡単に現場に持ち出せるようにハンドヘルド化することもその1つだ。また卓上利用の装置の集光能力をアップし、処理の高速化を実現する可能性も探っている。

数年後に、我々が日常使うデバイスに普通にMetalenzコンポーネントが組み込まれている可能性は十分ある。ただしユーザーははそれに気づかないかもしれない。つまりデバイスメーカーは薄型になったり機能が改善されたりしたことを自分たちの手柄にしがちだ。しか細かなスペックの説明やデバイスの分解記事中に部品名としてMetalenzが出てくるかもしれない。そのとき、大学スピンアウトのスタートアップが見事、大リーグ入りしたことがわかるだろう。

関連記事:コンピュータビジョン界のRaspberry Piとなる「OpenCV AI Kit」が新登場

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Metalenzカメラ

画像クレジット:Metalenz

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(文:Devin Coldewey 翻訳:滑川海彦@Facebook

生徒が泳ぐ姿を4K撮影、水泳上達につなげるスイミングスクール向けスマートレッスンシステム

ソニーネットワークコミュニケーションズとフィットネスクラブ大手のルネサンスは、ルネサンスが運営するジュニアスイミングスクールに向けた「スマートスイミングレッスンシステム」を共同開発しました。

スマートスイミングレッスンシステムとは、生徒の泳ぎを4Kカメラで撮影し、レッスン中に動画で自分の泳ぎを確認することでビジュアルによる気づきや学びにつなげようというもの。

具体的な仕組みとしては、複数台の4Kカメラで生徒の泳ぎを撮影し、それらの映像の中から水面の揺れや光の反射の影響を受けずに人が泳いでいるところをAIが検出、複数のアングルを組み合わせた1本の動画を自動的に作成します。

出来上がった動画にコーチからのコメントやテストの結果を加え、専用ページに配信することで保護者が手持ちのスマートフォンやタブレットなどで閲覧することもできます。

レッスン中にプールサイドのタブレットで自分の泳ぎを確認できる(画像=左) コーチは進級テスト結果記録や配信が可能(画像=右)

レッスン中にプールサイドのタブレットで自分の泳ぎを確認できる(画像=左) コーチは進級テスト結果記録や配信が可能(画像=右)

提供価格は検討中で、6月から全国約80店舗で順次取り入れる予定とのこと。現時点ではルネサンスのジュニアスイミングスクールに向けたシステムですが、要望があれば他社のスイミングスクールにも導入していきたいとしています。

ルネサンス代表取締役社長執行役員の岡本利治氏は2月8日の記者会見で、『本サービスを導入することで、スクールの価値をさらに高めていきたい』と意気込みを語ったうえで、『当社のみならず、スイミングスクール業界の発展にも大きく寄与することを期待している』と述べました。

ルネサンス代表取締役社長執行役員の岡本利治氏

ルネサンス代表取締役社長執行役員の岡本利治氏

システムの導入理由について、ソニーネットワークコミュニケーションズ法人サービス事業部スポーツエンタテインメント部の中村美奈子氏は、『子どものスポーツシーンの1つである“習いごと市場”に着目した。コロナ禍で保護者が子どもの習い事の様子を見守ることが難しくなっている、この状況を少しでも解決できれば、という思いも重なり、習い事として一番選ばれているスイミングに展開することを決めた』と話しました。

ソニーネットワークコミュニケーションズ法人サービス事業部スポーツエンタテインメント部の中村美奈子氏

ソニーネットワークコミュニケーションズ法人サービス事業部スポーツエンタテインメント部の中村美奈子氏

ルネサンス営業企画部スイミング企画チーム課長の勝部久代氏は、『従来の指導に加え、映像で上達を実感できるシステムや「マイカルテ」を活用し、予習、復習を行う機会を実現。さらに進級テスト結果と同時にテスト時の動画を配信することで、子どもと保護者が一緒に楽しみながら成果を実感できる』と自信を見せました。

ルネサンス営業企画部スイミング企画チーム課長の勝部久代氏

ルネサンス営業企画部スイミング企画チーム課長の勝部久代氏

ちなみに、ルネサンスは2017年にもソニーネットワークコミュニケーションズ共同で、スマートテニスレッスンを提供しています。こちらはテニスラケットに装着したセンサーを用いて、打ったボールの速さや打点を解析し、指導に役立てようというものです。

Engadget日本版より転載)

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カテゴリー:EdTech
タグ:AI / 人工知能(用語)カメラ(用語)スポーツ(用語)日本(国・地域)

ハッセルブラッドX1D II 50Cレビュー、100万円超のレンズキットを持ち人がいない街中へ

放置されたスクールバスに潜り込み、荒廃した廊下に不法侵入し、つかの間の雷雨を避けて、夜遅くまで誰もいないチャイナタウンの通りをさまよった。夏の2週間、私はこの上なく幸せだった。

ニューヨーク市は封鎖されていた。狭いアパートに隔離されていた私は、意気消沈して落ち着きがなかった。何か創造的なことをしたいと強く願っていた。ありがたいことに、レビュー用のHasselblad(ハッセルブラッド)X1D II 50Cが届いたので、スタジオの上司たちの承認を得て、ソーシャルディスタンスを守りながら屋外での撮影に出かけることにした。

花や建物などの日常的な写真を撮るのは、1万ドル(約105万円)超のカメラキットにはもったいないので、代わりに友人と私は楽しくて小さなプロジェクトに参加した。それは、私たちの好きな映画にインスパイアされたポートレートを撮影するというものだ。

画像クレジット:Veanne Cao

マスクと手指消毒液を用意して、X1D II 50Cと80mm F1.9レンズ(被写体に近寄らずクローズアップ撮影するのに最適)を使って、ニューヨークのあまり馴染みのない風景の中でその性能を試してみた。

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最後の写真について面倒に巻き込まれる前に言っておくと、Alex(アレックス)とJason(ジェイソン)はプロのスタントマンで、持っているのは小道具のゴム製の拳銃だ。彼らは香港映画の傑作「Infernal Affairs(インファナル・アフェア)」(スコセッシのリメイクよりずっと良い)のラストシーンを再現している。

このカメラは、いくつかのアップグレード(大型化して反応も改善された背面のタッチディスプレイ、整理されたメニュー、テザリング機能、速くなった起動時間とシャッターレリーズ)を受け、価格と使いやすさの点で、従来より若干親しみやすくなっているもののX1D IIは基本的に先代モデルと変わらない。だから私は、標準的なレビューは省いた。

画像クレジット:Veanne Cao

それは何であり、何でないか

X1Dに関する最も一般的な不満は、オートフォーカスの遅さ、シャッタースピードの遅さ、バッテリーライフの短さだった。X1D IIではこれらの点が改善されているが、それほどではない。私はこのラグを邪魔だと思うよりも、性急でなく落ち着いた撮影スタイルのために脳を切り替えることにした(嬉しい副作用だ)。

X1Dのレビューでも言及したが、最近ではApple(アップル)をはじめとするスマートフォンメーカーが、簡単にすばらしい写真を撮影できるようにしている。そんな手軽さが、日常の平凡さを過剰に捉える文化を生み出した。必要以上にたくさん撮ってしまう。私も同罪だ。私のiPhoneのカメラロールにある画像の90%は、間違いなく「撮り捨て」も同然と言えるだろう(残りの10%は私が飼っている犬の写真で、彼はすばらしくフォトジェニックだ)。

しかし、X1D IIは決して簡単なカメラではない。時にはイライラすることもある。初心者であれば、基本的なこと(ISO、F値、シャッターを切るタイミング)を覚える必要があるかもしれない。だが、それに見合う価値はある。1枚の写真が良く撮れたときには、圧倒的な満足感が得られる。しかもその写真は、5000万画素で、細部までしっかりと描き込まれており、壁に飾る価値がある。X1D IIに大金をつぎ込んだからといって、すぐに良い写真家になれるわけではない。だが、そうなるための励みにはなるはずだ。

スタジオの人工的な照明や不自然なセットのない屋外での撮影は即興の練習になった。私たちは実存の街灯やネオンや陽光を求めて街中を歩き回り、撮影に適した場所を発見したり、あるいは上手くいかない場合は場所を変えたりした。

私たちは目的を持ち、探索していた。

このカメラを使った2週間から私が得たもの、それは「一旦止まって、自分の行動が意味あるものにすること」である。

レビューに使用したレンズキット:税別1万595ドル(約112万円)
ハッセルブラッド X1D II 50C ミラーレスカメラ ボディ:5750ドル(約61万円)
ハッセルブラッド 80mm F/1.9 XCD レンズ:4845ドル(約51万円)

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Hasselbladカメラ写真レビュー

画像クレジット:Veanne Cao

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(文:Veanne Cao、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

フィックスターズ独自開発の視差計算ソフトがOpenCVに正式実装、自動運転などへの活用に期待

フィックスターズ独自開発の視差計算ソフトがOpenCVに正式実装、自動運転などへの活用に期待

マルチコアCPU・GPU・FPGAを用いた高速化技術を手がけるフィックスターズは2月8日、同社が開発した視差計算のオープンソースソフトウェア(OSS)「libSGM」が、コンピュータビジョン向けOSSライブラリー「OpenCV」に正式実装されたと発表した。ライセンスは、Apache License 2.0を採用している。

ステレオカメラの画像から視差計算をするlibSGMは、複雑化・高度化する自動運転システムの前方注視能力の向上など様々な用途に活用が期待されているという。推定1800万ダウンロードを超えるOpenCVに採用されたことで、コミュニティを通じて世界中のデベロッパーがlibSGMを活用しやすくなったとしている。

libSGMは、Semi-Global Matchingというアルゴリズムを用いて、ステレオカメラの画像から被写体までの距離を計算するソフトウェア。

同ライブラリーは、フィックスターズの高速化技術を基に開発を行い、NVIDIA製GPUで高速に視差計算ができるように最適化しているという。GeForce RTX 3080を使ったベンチマークでは650fpsを超え、Jetson AGX Xavierでもクロック最大時で110.7fps、省電力モードでも57.7fpsの計算スピードを記録したそうだ。

OpenCV(Open Source Computer Vision Library)は4万7000人以上が使うコンピュータビジョン用ライブラリ。「New Year’s update」と銘打たれたバージョン4.5.1のリリースで、libSGMの実装が報告された。同バージョン以降のOpenCVを導入するユーザーは、libSGMも使えるようになる。

2002年8月設立のフィックスターズは、「Speed up your Business」をコーポレートメッセージとして掲げるソフトウェアカンパニー。マルチコアプロセッサーを効率的に利用するためのソフトウェアの並列化・最適化と、省電力かつ高速I/Oを実現する新メモリー技術を活用したアプリケーションの高速化を通じて、医療・製造・金融・エンターテインメントなど、様々な分野の企業のビジネスを加速し、グリーンITを実現している。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:NVIDIA(企業)NVIDIA JetsonOpenCV(製品・サービス)オープンソース / Open Source(用語)カメラ(用語)GeForce RTX 3080自動運転(用語)フィックスターズ(企業)日本(国・地域)

ソニーが最高性能・最高価格のプロ向けフルサイズミラーレス一眼カメラ「α1」を発表

Sony(ソニー)は、ビデオグラファーやスポーツ写真家が高解像度で完璧な画質を短期間のうちに求めるプロフェッショナル用デジタルカメラの世界で頂点を狙っている。新たに発表されたフルサイズミラーレス一眼カメラ「α1」は、スペック上では市場にあるすべての製品を打ち負かすが、6500ドル(日本での市場推定価格は税別80万円前後)という価格を聞けば冷静にならざるを得ないだろう。

これはもちろん、一般的な消費者のみならず、つい財布のひもが緩くなるカメラマニアや、「プロシューマー」と呼ばれるセミプロ向けの価格帯さえもはるか超えている。α1はプロのためのツールであり、キヤノンが歴代の「EOS-1D」シリーズや、最近ではフルサイズミラーレスの「EOS R5」を投入している分野だ。2020年に発売されたキヤノンのEOS R5は競合製品を超える大絶賛を受けているが、今度はソニーが明らかにこのR5を超えようとしている。

キヤノン EOS R5はフルサイズセンサー、4500万画素20コマ / 秒、優れたEVF、ボディ内手ブレ補正、8K動画など、すべての条件を満たしていた。ソニーの新製品は、それらすべてを満たす……だけでなく上回っている。

画像クレジット:Sony

α1は、50メガピクセルの静止画を毎秒30フレームで、ファインダーのブラックアウトなしで(しかも、より感度が高い裏面照射型CMOSセンサーで)撮影し、EVFのドット数はEOS R5の2倍近く、リフレッシュレートも約2倍の240fps。8K動画はより高い解像度で撮影され(ソニーは全画素の8.6Kでオーバーサンプリングする)、オーバーヒート(EOS R5の悪癖だ)することなく30分間の撮影が可能、等々。

ソニーはコストを考慮せずに、あらゆる面でキヤノンのフラッグシップ機を上回る気だったらしく、EOS R5の価格が約3800ドル(キヤノンオンラインショップ価格は税抜46万円、ボディーのみ)であるのに対して、α1は6500ドル(市場推定価格税別80万円前後)となっている。

しかし、フォトグラファーが商売道具にそのくらいの金額を出すものだ(レンズはそれと同等かさらに高額になることもある)。スポーツや自然を撮影している人なら誰でも知っていることだが、毎秒20コマではなく30コマになることで、カバーショットが撮れるかどうかの違いが生じる。動画の1ピクセル単位にまで近づいて1日中作業をしている視覚効果アーティストなら、EOS R5の8Kとα1の8Kの違いを見分けることができるだろう。それは重要なことだろうか?重要かもしれないし、そうでないかもしれない。その違いによる作品のリスクを受け入れるか、それともそれを排除するために余分なお金を支払うかは、あなた次第だ。

画像クレジット:Sony

ほぼ最高のものではなく、最高のものを手に入れられるかどうかが、単にお金の問題に過ぎないのであれば、躊躇せず小切手を切る人はたくさんいるだろう。もちろん、EOS R5が発売されたのは半年前のことなので、その後継機(Mark II)が立場を逆転させる可能性もある。

確かなことは、EOS R5もα1も、どちらもほとんどの人にとって必要以上のカメラであるということだ。これらは業界の最先端をいく製品であり、その業界はこの数年の間に着実に縮小してきた。現在、プロフェッショナルをめぐり繰り広げられている熾烈な競争は、太刀打ちできない小さなメーカーが淘汰されていくという長期的な影響を業界におよぼす可能性がある。それは年々スマートフォンが侵入しつつあるにも関わらず、今後も持続すると信じる市場に投資することでもある。

トップエンドのプロフェッショナル以外の我々にとってさらに重要なのは、カメラ業界におけるこのような競争が、後に我々が実際に購入できるモデルに進化をもたらすという恩恵に授かれることだ。誰もが本当に8Kを必要としているわけではないが、改良されたセンサーの読み出し技術やEVFは、我々の使うカメラにも「降りて」くれば、好ましいに違いない。

ソニーα1の詳しい情報はこちらの公式サイトでご覧いただける。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Sonyカメラ

画像クレジット:Sony

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(翻訳:TechCrunch Japan)

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

IMAGICA GROUPのグループ企業フォトロンは12月21日、120万画素および1000fpsで撮影した画像データをPC側メモリーにリアルタイム転送できる新しいハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」の発売を開始したと発表した。価格は要問い合わせ。

INFINICAM UC-1は、撮影データを1/4以下の容量にリアルタイム圧縮し高速転送を行えるUSB接続ハイスピードカメラ。またレンズマウントはCマウントを採用しており、汎用的な各種レンズを選択できる。サイズはW55×H55×D55mm、重量280g。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

通常USB 3.1では転送できない120万画素および1000fps(解像度1246×1008画素で毎秒1000コマ)の撮影データを、データ転送を待つことなくリアルタイム計測に利用可能。また、一般的なハイスピードカメラはカメラ本体の内蔵メモリーによって録画時間が制限されるが、INFINICAM UC-1ではPCの大容量ストレージを組み合わせることで、長時間録画も行える。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

また、汎用のUSB 3.1 TypeCケーブル1本とPC1台で環境構築可能で、ノートPCでも利用できる。従来の高速画像処理のような、フレームグラバーボードなどの専用ボードや、デスクトップPCなどは必要ない。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

さらに、INFINICAM UC-1公式ホームページで最新SDKや開発環境、マニュアル類を公開しており、ダウンロードできる。サンプルプログラムのソースコードなども順次公開予定。

主な応用先としては、物体検知・追跡、モーション解析、物体のラベリング、テンプレートマッチング、フォーカス検知、エッジ検出、表面粗さ解析、オプティカルフロー、デジタルホログラフィとしている。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

フォトロンは、民間企業の研究開発部門や生産技術部門、大学官公庁の最先端の研究開発テーマに向けた画像システムソリューションを提供。

近年、AIを活用した画像解析や自動化(FA)を行う工場のマシンビジョンなど、多岐に渡る画像活用の用途において、高速撮影だけではないリアルタイムでの画像転送ニーズが高まっているという。

リアルタイムの画像転送を実施しようとした際、すでに市場にある産業用カメラでは、専用のフレームグラバーボードが必要となりコストが高くなる傾向がある。また、従来のハイスピードカメラを使用した場合では、大容量の画像データを専用メモリーに保存するため、リアルタイムの画像転送が課題となっていた。フォトロンではこれらの課題に対して、120万画素および1000fpsの高速高解像度で撮影した画像データをPC側メモリーにリアルタイム転送できる新しいハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」をラインアップに加えることで、顧客のさらなる課題解決に貢献する。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:IMAGICA GROUPINFINICAM UC-1カメラ(用語)フォトロン日本(国・地域)

コンピュータビジョン界のRaspberry Piとなる「OpenCV AI Kit」が新登場

新登場のガジェット「OpenCV AI Kit(OAK)」は、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)や他の超小型コンピュータソリューションの成功に倣ってはいるが、成長著しいコンピュータビジョンや3D知覚の分野に特化しているという点で他とは異なっている。新しいマルチカメラ対応プリント基板により、小型でオープンソースのユニットの中に多数の機能を詰め込むことに成功したOAKが現在、Kickstarter(キックスターター)で出資者を募集中だ。

OAKでは、カメラとオンボードのAIチップを使って、物体認識、人数カウント、フレーム内にある複数の物体間の距離測定など、さまざまなコンピュータビジョンタスクを処理できる。そして、処理された情報は分かりやすく、すぐに使える形式で出力される。

OAKのように信頼性が高く、低コスト、低消費電力のコンピュータビジョンユニットは、もしOAKがなければ複数の個別カメラとチップが必要(付随するソフトウェアの設定も必要となることは言うまでもない)とされるスマート機器やロボットの開発者にとって、非常に心強い味方である。

Image Credits: Luxonis

ハードウェアにも少し手を出すホビープログラマーが必ず使うというラズベリーパイのように、この手のデバイスを構成するほぼすべての要素は二次利用に関する制約がないMITのフリーライセンスに基づくオープンソース仕様である。さらにOAKは、コンピュータビジョンの世界で広く使用されている数多くのライブラリや標準を公開しているOpenCVと正式に提携している。

実際のデバイスとオンボードAIは、以前にリアルタイムで物体の動きを追跡して乗り手に警告を発する二輪車用スマートブレーキライト「CommuteGuardian(コミュートガーディアン)」を開発したLuxonis(ルクソニス)によって開発された。自分たちのイメージにぴったり合うハードウェアがないことに気づいたルクソニスの開発チームが独自にハードウェアを開発し、その後続モデルとしてOpenCVと提携して開発したのが今回のOAKシリーズである。

実はOAKには、超小型モデルの「OAK-1」とトリプルカメラモデルの「OAK-D」の2種類がある。共通しているコンポーネントが多いが、OAK-Dにはマルチカメラユニットが搭載されているため、プレーンなRGB画像の他のキューに頼らずにステレオの立体画像を実現できる。RGB画像のキューを認識する技術もかつてなく進歩しているが、それでも、ステレオで立体視できることは大きな長所である(ちなみに人間の視覚システムでは両方使われている)。

Image Credits: Luxonis

OAKの目的は、コンピュータビジョンシステムを利用することによって、それをゼロから構築あるいは構成する必要をなくし、多くのプロジェクトがより迅速に発足できるようにすることだ。物体や奥行きの検出機能は既に組み込まれているのですぐに使うことができる。あるいは、任意のメタデータを選び、それを使って付属の4Kカメラ(および2つの720pカメラ)画像の分析を独自の方法で拡張することも可能だ。

消費電力が非常に少ないことも長所である。コンピュータビジョンタスクはプロセッサにかなりの負担がかかるため消費電力もかさむ。XNOR(エックスノア)の超低消費電力チップなどのデバイスが非常に有望視されているのはそのためだ(だからこそエックスノアはApple(アップル)に買収された)。OAK製品はエックスノアほど超低消費電力ではないが、それでも最大消費電力は数ワットであるため、処理するタスクによっては標準サイズのバッテリーでも数日あるいは数週間、充電なしで動く。

ポート、ケーブル、GitHubリポジトリなどの側面を熟知している人は間違いなく、OAKの仕様を興味深いと感じるだろう。詳細な仕様についてはクラウドファンディング用ページで分かりやすくまとめられているので、ここでは詳述しない。以下に要約版を記載する。

Image Credits: Luxonis

OAKシリーズの製品が自分のプロジェクトやラボで使えそうだと感じたら、ぜひ早めにキックスターターから申し込むことをおすすめする。早期特典として大幅割引が用意されており、小売価格の半分で手に入れることができるからだ。公表されている機能を考えると、OAK-1が79ドル(約8500円)、OAK-Dが129ドル(約1万4000円)という価格は、個人的には格安だと思う。最終的な小売価格はOAK-1が199ドル(約2万1000円)、OAK-Dが299ドル(約3万2000円)になる予定だ。さらに、ルクソニスとOpenCVは、新製品を発表しておきながら実際の発売がいつになるか分からないと言い出すようないい加減な組織ではないので、安心してクラウドファンディングのキャンペーンに参加できる。また、今回のキャンペーンでは、当初の目標額は開始後1時間で達成済みであるため、そのこともまったく心配する必要はない。

関連記事:自宅のシステムをアップグレードしてくれる、最強のWi-Fi 6ホームネットワーク

カテゴリー:ハードウェア

タグ:ガジェット カメラ OpenCV

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(翻訳:Dragonfly)

Wyzeが約5300円のワイヤレス屋外カメラを発売

シアトルに拠点を置くWyzeは近年、数多くのスマートホームガジェットを手頃な価格で発表したことにより、その名を馳せるようになった。同社は今やスマートプラグやロック、体重計やフィットネスバンドなどあらゆる製品を販売しているが、すべての始まりは20ドル(約2100円)のWyze屋内防犯カメラであった。それに続き同社は最新カメラであるWyze Cam Outdoorを発表し、今日から早期リリースで購入できるようになった。

スターターキットとベースステーションの価格は50ドル(約5300円)となっており、早期リリース期間後は追加カメラが1つ40ドル(約4260円)で購入できるようになる。これまでと同様、基本的な屋外防犯カメラ分野における競合他社の多くが打ち出している価格と比べ、Wyzeは同製品の価格の引き下げに成功している。

名前がほぼ全てを語っている。Wyze Cam Outdoorはライブストリーミングと録画用の20 fps 1080pカメラにIP65の防水性を備えており、オリジナルのWyzeカメラで見られたキューブ状のデザインを維持している。さらに、Wyzeアプリを介した暗視モードと双方向オーディオを搭載。オンデバイスストレージに加え、14日間分の無料クラウドストレージも提供している。そしてもちろん、標準のPIRセンサーを使用してモーション検出を行うための能力を備えている。

同類の製品と同様に本製品はバッテリーで動作するため、庭にケーブルを敷設する必要はない。同社によるとバッテリーは3〜6か月持続すると言う。

カメラは磁石で土台に取り付けることできる。しかしまずその土台を壁や天井、または庭のフェンスにネジで留めなくてはならないため、多少のDIYを行う必要がある。

ベースステーション自体は当然ケーブル接続されている(これにはWi-Fiサポートに加えて、イーサネットケーブルを接続するオプションが含まれる)。特筆すべき優れた機能として、ベースステーションにもSDカードスロットがあるため、そこにもビデオを保存するこができる。

2.3×2.3×2.8インチというかなり小さめのサイズであることから、同社はオフラインのトラベルモードという小粋な機能をソフトウェアに組み込んだ。同社によると、これにより旅行先でもホテルの部屋やキャンプ場などの滞在先を監視することができる。

サンプルを見る限り、同製品はかなり有能な屋外カメラと言えるが、ハードウェアに関しては大きな疑問が残る。アプリとカメラ上のモーション検出がどれだけうまく機能するかにも大きく依存している。今後2週間ほどでレビューサンプルを入手したら、また詳しく掘り下げてみようと思う。

それまで待てないという場合は、Wyzeのショップとアプリからスターターキットをご購入いただける。

関連記事:たった5分で普通のカメラを高画質のウェブカメラとして設定する方法

カテゴリー:ハードウェア

タグ:ガジェット カメラ

Image Credits: Wyze

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(翻訳:Dragonfly)

オリンパスが苦戦するカメラ部門をVAIO買収を手掛けたファンドへ売却

オリンパスのカメラ事業が転換期を迎える。3年連続で営業損失を出した後、世界有数のカメラメーカーがその地位を明け渡す(The Verge記事)。同社は今週、2020年9月末までにイメージング部門を売却する意向を発表した。

売却先はジャパン・インダストリアル・パートナーズだ。同社は創業18年の未公開株投資会社で、2014年前半にソニーのコンピューター事業 「VAIO」 を買収したことでよく知られている。

オリンパスのイメージング事業は、1936年のSemi-Olympus Iの製造から始まった。50年代には象徴的なPENラインで、成功を収めた。ここ数年、同社は消費者向けイメージング事業のほとんどをミラーレスカメラに集中させていた。同社の製品は専門家にも消費者にも好評だったが、最近はスマートフォンの普及もあり、イメージング事業全般が苦戦していた。

「オリンパスは、スマートフォンやタブレット端末等の進化に伴う市場の急激な縮小等、極めて難しいデジタルカメラの市場環境に対応するために(中略)収益構造の改善を図ってまいりました」と、同社は述べている。「生産拠点の再編等によるコスト構造の見直しや収益性の高い交換レンズを強化するなど、売上規模が縮小しても継続的に利益を生み出せる事業構造とするべく、収益構造の改善を図ってまいりました」。

オリンパスは他にもオーディオレコーダーなどのコンシューマー向け製品を生産しているが、これらもスマートフォンの台頭で打撃を受けているのは間違いない。非コンシューマー分野では、同社は医療・手術、科学、産業用イメージングなど、さまざまな業界で成功を収めている。

なお、買収の詳細は明らかにされていない。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter