Axon(前のTaser)、警察向けボディーカメラは急成長―電気ショック銃からデジタル証拠管理にピボット

警察向けの電気ショック・ピストルで広く知られたTaser社は先月、Axonに生まれ変わった。警察向けに数千台のボディーカメラを無料で配るというAxonのキャンペーンは新市場を目指すピボットなのか、やけっぱちの賭けなのか注目されていた。Axonにとって幸いなことに前者だったようだ。Axonは急成長している。

細かい数字には立ち入らないが、Axonの第1四半期の決算によれば、「ソフトウェアおよびセンサー事業」の売上は対前年比で2160万ドルと2倍以上に伸びた。この事業部は警察向けのボディーカメラとカメラから得られる情報を処理するソフトウェアを販売している。全社の純売上は43%アップして7920万ドルとなった。

純利益は460万ドルで、これ自体は驚異的な額というわけではないが、先月同社がボディーカメラに興味を示した警察組織に対して「初年度は無料」という大型キャンペーンを開始したことを考えれば十分な成果だといえる。四半期末にアメリカの68の大都市の警察部のうち、36の組織がAxonのカメラを購入し、あるいはEvidence.comという証拠映像管理サービスに加入している。Axonは非常に健全なユーザーベースを確保したといえるだろう。

多くの警察組織がデジタル時代に対応する抜本的な装備とシステムの改革を行っている。このトレンドはAxonのピボットに追い風となっている。デジタル・テクノロジーは法執行機関にとって新奇な実験ではなく警察活動の標準的な手続きになりつつある。

こちらにAxonの四半期決算の発表

画像: David McNew/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、Q3決算発表― 売上70.1億ドル、ユーザーは17.9億人と絶好調

2016-11-03-facebook-dau

Facebookは驚くほど好調な第3四半期決算を発表した。売上高は70.1億ドル、1株あたり利益は1.09ドル、月間アクティブ・ユーザー(MAU)は17.9億人だった。

月間ユーザー数は対前年比で16%アップしている。第3四半期中にも4.67%アップしている。これは前期、第2四半期中の3.63%の成長をさらに上回るものだ。1日あたりアクティブ・ユーザー数(DAU)も前期の11.3億人から今期は11.8億人に増加している。対前年比では17%の増加だ。
Facebookのモバイル月間アクティブ・ユーザーは16.6億とこれも前期の15.7億から5.7%のアップだ。10億人単位での記録といえば、Facebookは今期、モバイルのみのユーザー数で10.55億人とビリオンの大台に乗った。

Facebookは売上69.2億ドル、1株あたり利益0.97ドルというアナリストの予想を粉砕した。Facebookの株価は先月末に133.50ドルという新高値を記録した後、いっとき下げていたが、決算発表後の時間外取引価格は126.17ドルに落ち着いている。

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マーク・ザッカーバーグは状況を簡潔に要約して「今期も好成績だった」と書いている。Facebookは株式公開以後、連続して市場の予想を上回る成績を残してきた。例外は為替変動の直撃を受けた四半期だけだったが、このときは他のテクノロジー企業も軒並み打撃を受けている。

モバイルは今やFacebookの広告収入の84%を占めている。率としては第2四半期と変わらない。昨年同期にはモバイル広告の割合は78%だった。つまり同社は68億ドルの全広告収入のうち57億ドルをモバイル広告から上げていることになる。

Facebookの利益は23.79億ドル、前期の20.5億ドルからなんと16%のアップだった。対前年比では160%アップという驚異的な数字となる。支出は若干増えて11億ドルだった。現金、現金等価物、株式は261.4億ドルとなる。WhatsAppクラスの大型買収を思い立っても十分な額だ。

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売上高70.1億ドルの対前年比59%という伸びはTwitterと比較すると際立って優秀だ。Twitterの対前年比の売上アップは10%に留まっている。

Facebookは創立以來12年半が経っているが、ユーザーの忠実度は高い。月間アクティブ・ユーザーの66%が毎日Facebookを使っている。66%というスティキー率は前四半期と同じだ。Snapchatの攻勢という懸念にも関わらず、ユーザーがFacebookから離れる兆候はない。

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Facebookのビジネスは順調だったものの、メディアへの露出では多難な四半期だった。戦争の恐怖を伝えるベトナム戦争時代の裸の子供の写真を検閲、削除したことで強い批判を浴びた。Facebookはその後、ニュース価値が認められる写真については掲載していくと誓っている。Facebookは「メディア企業」であるとは依然として認めていないが、十数億の人々がどんなニュースを見るかはFacebookのコンテンツ選択のアルゴリズムによっている。これは絶大な影響を与えているはずだ。

いずれにせよ、Facebookのビデオへの投資と注力は十分な見返りを生みつつある。視聴者数は巨大であり、Facebookが非常に料金の高い広告をニュースフィードに挿入する機会はますます増えている。今期、ビデオ広告はアメリカとカナダにおけるユーザー1人あたり平均収入(ARPU)の9.1%を占めるまでに成長している。YouTubeという強力な先行者の存在を懸念する声もあったが、ビデオに賭けたことは大きく成功しつある。

〔日本版〕原文コメントにタイトル中の人数がタイプミスではないかという指摘があったが、タイトルではMAUの1.788Bという数字(2番目のグラフ)を採用しており、間違いではない。1.179BはDAUの数字。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

予想を上回る業績を達成したeBay、株価が5%上昇

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eBayは20日の取引終了後に第2四半期の業績発表を行い、同社の株式は時間外取引で5%以上の値上がりを見せた。調整後利益は1株当たり43セントと、市場アナリストの予想額42セントを上回った。

また、同社の収益もウォールストリートの21億7000万ドルという予想額に対し、22億3000万ドルと上回ってみせた。

同社の通年予想が上方修正されたことも投資家に好感された。eBayによると、2016年の収益見通しは88億5000万ドルから89億5000万ドルであるという。

「今年は、最良の選択、最高の関連性、そして最強の販売プラットフォームを提供する戦略を実施する初年度ですが、すでに事業が波に乗っている兆候が表れています」と、同社CEOのDevin Wenig氏は声明で述べた。eBayは、1年前にPayPalから分社化している。

eBayはまた、第2四半期中に5億ドル相当の普通株を買い戻した。理事会では、さらに25億ドル分の株式買い戻し認可につき無期限で承認されている。

最近eBayが力を入れていることの1つが、同社で「構造化データイニシアチブ」と呼ばれる計画である。Monness Crespi HardtのアナリストJames Cakmakは、同社が「検索の使い勝手の向上と製品分類の改良についての取り組み」に注力していると指摘している。Cakmak氏は、投資家はこの戦略により最終的に売り上げが改善されるかの見極めようとしているという。

eBayは、オークション事業に陰りが見られることから、固定価格事業にシフトしようとしている。これはつまり、同社がより多くのブランドがeBayのマーケットプレイスサイトで製品を販売するように働きかけており、より直接的にAmazonと競合することを意味する。

もう1つ力を入れている分野が、急成長を遂げているコンサートやスポーツのチケット事業StubHubである。この部門は、前年度比40%増の2億2500万ドルの収益を上げている。 最近のTicketbisの買収により、国際的な事業拡大にも弾みがつきそうだ。

eBayは第1四半期にも 業績予想を上回っており、株価は過去3か月で9%上昇している。

水曜日の終値は26.99ドルで、同社の時価総額は310億ドルとなっている。

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(翻訳:Nakabayashi)

決算ラッシュの週のキーワードは「成長性」―Apple、Alphabet、Twitter、軒並み株価ダウン

2016-04-30-timcook-down

今週は決算発表のラッシュだった。IT業界のメジャープレイヤーのほとんどが決算を発表し、その数字が株価を揺り動かした。まったくクレージーな週だった。

ここで判明したのは市場は変わらぬ主題として「成長性」を非常に重視するという点だ。成長性に陰りが見えると市場はネガティブに反応する。これはウォールストリートの投資家の場合特に顕著だ。会社が成熟に近づいているほど反応は激しくなる。Facebookはアナリストの予測を売上でも利益でも軽く上回り、さらに依然として財務でもユーザー数でも十分に成長余力があるることを示した。これと逆に、Appleの場合は成長していないことが明白になった。成長していないというより、正確にいえば縮小している.のだ。

そういう次第で、株価のアップダウンの激しい週だった。MicrosoftとAlphabetの決算も含めて結果を簡単にまとめておこう。

そして大物だ。

Apple:11%のダウン。決算は完全な期待はずれ、13年ぶりの売上減少最大の「もの言う株主」、アイカーンが株を手放したと発言

この波乱の週のキーポイントを見ていく。

まずTwitterのマイナスはほぼそのままFacebookのプラスになっている。Twitterの決算で投資家に「SNSの広告収入は期待したほど急速に伸びてていないのではないか」という懸念が生じたとしてもFacebookのブロックバスター的決算でそうした不安は吹き飛ばされた感がある。Twitterは数百万の新しいユーザーを追加してユーザーベース数の減少という不安に応えたが、肝心の売上の伸びが予測を下回り、市場は鉄槌を下したFacebookの場合はその逆だ。

次に、さらに重要な点だが、Appleの成長エンジンはついにスローダウンし始めた。Appleはこの四半期のiPhonesを販売台数を5120万台と発表したが、その前の四半期には6120万台が売れていた。長年Appleはテクノロジー業界の風見鶏だった。Appleが成長しているなら業界も成長していると考えられていた。成長していないのなら業界を取り巻く環境に何か問題がある。しかし今回何十億ドルという価値が時価総額から削られたのはApple自身の問題だった。

そしてAmazonはついにウォールストリートが期待していたとおりのモンスターになりつつある。Amazonのクラウドビジネス、AWSは25億7000万ドルを売上げ、ジェフ・ベゾスの「AWSは通年で100億ドルを売り上げる」という目標を達成しそうだ。さらに重要なのはAmazonが4期連続で黒字を計上した点だ。これまでAmazonは利益という点では投資家を無視していると考えられてきた。それが着実に利益を出すようになったことは、Amazonの今後の新事業参入や国際展開に好影響を与えるだろう。

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【略】

もちろん株価がダウンした企業も依然として巨額の売上を上げ続けている。AppleとGoogleは10億ドル単位で利益を出しているし、Twitterの売上も億ドルの単位だ。しかし株価は成長性に連動している。成長中であり、成長が維持できることを示した企業の株価はアップする。投資家がそうした会社の株を所有することにメリットを見出すからだ。それがさらに株価を押し上げるという循環が生まれる。こうした企業の場合、ウォールストリートの投資家からの圧力を気にせず、自由に戦略を決められる。また人材獲得の面で問題に直面することもない。

決算発表はこの後も続くが、以上に見てきた企業に比べれば小規模な会社となる。だか原則は変わらないだろう。ウォールストリートは成長性を認めた会社の株価はアップさせ、成長性を欠くと認めればダウンさせるに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

LinkedIn、株価27%急落―四半期決算はアナリスト予想を超えるも低い見通しに嫌気

2016-02-05-linkedin-chocs

昨日(米国時間2/3)の株式取引時間終了後、LinkedInは2015年第4四半期の決算を発表した。売上、利益ともアナリストの予想を上回るものだったが、投資家は2016年の見通しに嫌気して時間外取引の株価は27%急落した。

この専門職向けの求人、求職ネットワークが発表した見通しによれば、 2016年第1四半期の売上は8億2000万ドルで、調整済み一株当たり利益は0.55ドルだった。通年の見通しでは売上は36億ドルとなっている。投資家はこうした数字に落胆したものと見られる。LinkedInは四半期で8億6700万ドル、通年では39億ドルの売上を期待されていた。.

発表された直近の四半期の決算は予測を上回った。売上は8億6200万ドルでこれはウォール・ストリートの予測、8億5800ドルを超えている。対前年比でも34% の成長をみせた。EPSは0.94ドルで、これも0.78ドルという予測を大きく超えた。

LinkedInのCEO、Jeff Weinerは「第4四半期は2015年を締めくくるにあたってきわめて好調な時期となった。われわれはこの1年で大きな成長を遂げ、長期のロードマップに従って十分なイノベーションに成功した。2016年には全てのポートフォリオに好影響を与えるべくコア事業に一層注力していく」と述べた。

LinkedInの売上の大部分はプレミアム・サービスによっている。求職側、求人側の双方がプレミアム・サービスに料金を支払っている。

また最近ではオリジナル・コンテンツの掲載にも力を入れている。セレブや著名なビジネス・リーダーなどの「インフルエンサー」がLinkedInのフォロワー向けに経歴、体験などについて語る記事を投稿している。

四半期決算の発表に先立って、今年に入ってLinkedInの株価はすでに15%も下落していた。木曜の終値は192.28ドルだった。

画像:Nan Palmero/Flickr

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleの親会社、Alphabetが四半期決算公表―ついに世界最大の上場企業に

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今日(米国時間2/1)はAlphabetにとって記念すべき日となった。まずGoogleは今回の四半期決算で初めて「他の事業」の成績を公開した。しかし大ニュースはその点ではなかった。

Googleの今期決算はウォールストリートの予測を粉砕し、213億ドルの売上と8.67ドルの1株当たり利益(EPS)を計上した。アナリストは売上を208億ドル、EPSを8.09ドルと予想していた。これと同時に、Alphabetは世界でもっとも時価総額の高い株式上場企業となった。

第4四半期決算の発表と同時に株価は8%アップし、時価総額は5580億ドル〔約67兆円〕となった。 Appleの時価総額は5350億ド〔約64兆円〕ルなのでこれを抜いたことになる。

もちろんこの後に予定されている決算説明の電話会議で意外な問題が発覚するかもしれず、また株式の保有者が利食いを図って売りに回り、株価が下落するかもしれない。しかしそれとは別にGoogleとテクノロジー・ビジネスにとって今日が大きな日となったことには変わりない。

決算資料でCFOのRuth Poratは「第4四半期における大幅な売上の増加は モバイル検索、YouTube、広告のプログラム化、その他すべての面でわれわれの多年にわたる投資が実を結び、ビジネスがきわめて好調であることを証明するものだ」と述べた。

AlphabetがいつかはAppleを追い越すことは確実と見られていた。その理由ははっきりしていた。Appleが多少はソフトに依存しながらも本質的にはハードウェア企業であるのと同様、Alphabetは多少のハードウェアを売っていても本質はソフトウェア企業あり、ソフトウェア企業のパフォーマンスはハードウェア企業を大きくうわ回るのが常だ。

またここ数年Appleの株価は下がり気味だった。

これに反してGoogleの株価はこの1年間、上がり続けてきた。

こちらはGoogle Financeによる簡単な比較だ。

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Googleのコア・ビジネスについてみていくと、クリックあたりコストが対前年比で13%減少しているのに対して有料クリック数は31%増加している。一般にモバイル化の進展とともにクリック単価は低下する傾向にある。しかし Googleのビジネス・トレンドはご覧のとおりだ―Googleは依然として全速力で紙幣を印刷している。

Googleのコア・ビジネスは単に利益率をアップさせているだけでなく、規模も拡大している。今日の発表によれば、Gmailのアクティブ・ユーザー数は10億となった(ただしCEOのスンダル・ピチャイはこの数が1日あたりか1月あたりかを述べていない。われわれは1月あたりの数字だろうと推測している)。

今日の発表はハードウェア・メーカーが直面する困難を象徴するものかもしれない。Appleの成長の原動力は―世界で最強、最長の成長力の一つであることは間違いない―世界経済の減速と共に向かい風を浴びて失速しがちた。またハードウェアには市場の飽和という限界が存在する。また新製品に対してユーザーがどれほどアップグレードしようとするかという問題もある。しかし世界経済の先行きがどうあろうと、人々はGoogleで検索し、Googleのソフトウェアを使い続ける。さらにこの会社は「他の事業」にも大きく賭けている。

これまでスマートデバイスのNestのような「課外活動」はGoogle本体の活動に含まれていたため、投資家はそれらの事業の個別の財務内容を知ることができなかった。本業以外の事業がどれほどビジネスに寄与しているのか(あるいはその逆か)、投資家としては推測するだけだった。しかしGoogleがAlphabetに再編されたため、われわれは個別事業のパフォーマンスをある程度知ることができるようになった。

なるほど「他の事業」の売上が増大していることは事実だった。2015年には4億4800万ドルが他事業分として計上されており、これは2014年の3億2700万ドルから大幅にアップしている。しかし赤字の額の増大も天文学的で、2014年に19億ドルだった損失が2015年には36億ドルに膨れ上がっていいる。

またGoogleといえども世界経済の動向と為替レートの変動から無縁ではなかった。売上は対前年比で18%アップしているが、仮に為替レートの変動による不利益がなければ24%のアップになっていたはずだ。Appleは為替レートの変動により売上ベースで50億ドルの影響を被ったと述べている。Googleについては売上について約10億ドルの影響があったことになる。

われわれはこの件について引き続き取材を続けている。 決算説明の電話記者会見は太平洋時間午後1時30分〔日本午後6:30〕に予定されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MicrosoftのQ2決算はクラウド好調で売上257億ドル、株価は7%アップ

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今日(米国時間1/28)、Microsoftは2016年第2四半期の決算を発表した(第2四半期というのは奇妙だが、Microsoftの会計年度は7月から6月まで)。非GAAP売上は257億ドル、調整済み1株当たり利益(EPS)は0.78ドルだった。

ウォールストリートのアナリストは売上を252.6億ドル、EPSを0.71ドルと予想していた

1年前の同四半期でMicrosoftは売上265億ドル、EPS0.71ドルという成績を得ている。

Microsoftの株価は決算の発表と同時に7%以上アップした。

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MicrosoftのCEOのサティヤ・ナデラは「世界中の企業がMicrosoft Cloudを業務のプラットフォームとして利用し、デジタル化という野心的な変身を実現しようとしている。多くの企業がWindows 10を試しており、このOSはすでに2億台以上のデバイスを現に動かしているv」と述べた。

この前の四半期決算でMicrosoftはそれまでの慣習を破り、分野別の財務内容を公表した。今回も同社は前回どおりの発表を行った。事業部別の財務内容を考慮して事業を概観すると以下のようになるだろう。

  • 生産性およびビジネス・プロセス(PBP):ここには法人向け、個人向けのOffice、Dynamicsなどが含まれ、売上は67億ドル(前四半期は63億ドル)だった。Office 365の登録ユーザーは世界で2060万に上った。.
  • インテリジェント・クラウド(IC):ここにはサービス課金が売上として計上される。 売上64億ドル(59億ドル)。
  • モア・パーソナル・コンピューティング(MPC):この事業部にはWindows、デバイス、ゲーム、検索が含まれ売上は127億ドル(前期94億ドル)。今四半期の売上増の主要な要因はSurfaceシリーズによるもので、13.5億ドルをもたらしている。こに対し〔事業を再編した〕スマートフォン部門は予想通り売上を49%減少させている。

前四半期、Microsoftは商用クラウド・ビジネスは通年換算で82億ドルの売上を得ていることを発表した。今四半期は94億ドル相当だという。以前からMicrosoftはクラウド・ビジネスの売上目標として2018年までに200億ドルを達成するとしてきた。

われわれは決算発表直後にMicrosoftの株主関係の責任者、Zack Moxceyに話を聞いたが、この目標は十分達成可能と考えているということだった。

Microsoftは今日の発表でクラウド・ビジネスの好調が決算に良い影響を与えていることを強調した。サーバー製品の売上は10%アップし、Azureの売上も140%向上した。

同社はまた検索広告ビジネスでも前進をみせた。売上は29%増加したという。Moxceyはこの原因を主としてWindows 10内に検索ビジネスを組み込んだことにあるとしている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+