TechCrunch Japan主催「スタートアップバトル・オンライン2020」の受付開始!

今年もこの季節がやってきた!通算10回目となる、TechCrunchスタートアップバトルの開催が今年も決定したのでお知らせしたい。

今年は新型コロナウイルスの感染蔓延により、残念ながら日本最大級のスタートアップ・テクノロジーの祭典である「TechCrunch Tokyo 2020」の開催は中止となるが、新進気鋭のスタートアップが集うピッチイベント「スタートアップバトル」はオンラインに場所を変えて、例年と同じルールで実施する。

昨年は過去最多となる約130社の応募があり、最終的に20社がファイナリストに決定。初日のファーストラウンドを勝ち抜いたのは、Linc’well、オーティファイ、SE4、RevComm、KAICO、Bassetの6社だった。

この6社で翌日にファイナルラウンドを開催。最優秀賞は、音声解析AIを搭載したクラウド型IP電話サービス「MiiTel」(ミーテル)を開発・販売するRevCommが輝いた。

今年もいよいよ本日からスタートアップバトルの募集を開始する。仮登録の締め切りは9月30日23時59分。仮登録は、社名とメールアドレス、担当者名のみで登録できる。追ってリマインドメールなどで本登録の方法を通知する予定だ。

■応募条件

  • 未ローンチまたは2019年10月以降にローンチしたデモが可能なプロダクトを持つスタートアップ企業であること。
  • 法人設立3年未満(2017年10月以降に設立)で上場企業の子会社でないこと。

TechCrunch Japan主催のスタートアップバトルをキッカケに、投資家からの出資、大企業の新規事業との連携、優秀な人材の採用につながることも少なくない。みなさんの応募を心待ちにしている。

なお、新型コロナウイルスの感染蔓延状況がいまだ不透明のため、審査方法や開催方法などは、本登録開始の際に追って詳細をお伝えする予定だ。

スタートアップバトルの仮登録はこちらから

どうやってARR1億ドルを達成するか、Disrupt 2020で学ぼう

今年のTechCrunch Disruptでは、年間経常収益1億ドル(約106億円)の壁について詳しく掘り下げる。この目標額を達成している企業の代表、EgnyteのVineet Jain(ヴィニート・ジャイン)氏GitLabSid Sijbrandij(シッツェ・シブランディ)氏KalturaのMichal Tsur(ミシェル・ツァー)氏の3名をお招きして詳しい話を聞く予定だ。

Extra Crunchステージに参加して、このセッションをぜひお聴きいただきたい。変化の激しいスタートアップの航海を乗り切ってきた創設者たちの興味深い話が聴けるセッションも用意されている。チケットはこちらから。

現代のソフトウェア社会は、サービスとしてのソフトウェア、つまりSaaSと呼ばれることが多いが、一定の区切りとなる変曲点を乗り越えていく必要がある。これら変曲点には、最初の資金調達ラウンドを目指すスタートアップにとって重要な瞬間となるARR100万ドル(約1億600万円)の達成、企業がつぶれることがほぼないとされるARR1000万ドル(約10億6000万円)の到達、スタートアップが公募・売出や個人投資家からの定期的で大規模な資金調達に向けて準備する時期であるARR1億ドル(約106億円)などの各ポイントがある。

この最後のポイントを達成した成功者に話を聞けたらと思う。ARR1億ドル企業シリーズでも紹介した3社の代表をお招きし、安定した事業規模に成長するまでの厳しい道のりで学んだこと、うまく行ったこと、成功を目指す他のスタートアップに伝えたいことなど、様々な話を伺う予定だ。

今回の対話は、機運が高まっているミニIPOを益々活気づけることになるだろう。3人のビジネスリーダーたちは公開市場に少なくとも注意を払いつつ参加することになる。また、今回はCOVID-19が蔓延している中ということもあり、これら評価の高い非公開企業が、変化した経済状況や働く環境にどう適応しなければならなかったかについても話題を振るつもりだ。

エンタープライズ向けのコンテンツと管理サービスのプロバイダであるEgnyteや、今でこそ必要不可欠となったが、随分前からリモート環境で社員が働いているDevOps企業のGitLab、他社のオンラインビデオを強化するサービスを提供するソフトウェア企業のKalturaの各代表の3人には、企業経営に関する質問をぶつけ、様々な教訓や知識を引き出すつもりだ。

ARR1億ドルを達成しているか、またはその途中にある企業の一覧をTechCrunchで作成したところ、数十もの企業が集まった。今回話を伺うのは、その中でも最も関心を引く企業3社だ。ソフトウェアとスタートアップ分野における次のリーダーたちの興味深い話が聴けるはずだ。ぜひ楽しみにしてほしい。

今年のDisruptは9月14日~18日の5日間、盛りだくさんの内容で開催される。このセッション(およびExtra Crunchのその他のセッション)に参加するには、Digital Pro Passを購入する必要がある。以下の特設ページでイベントの詳細を確認できるほか、同ページを経由してチケットを購入することで5%割引も適用されるので活用してほしい。

Disrupt 2020特設ページへ

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(翻訳:Dragonfly)

砂漠の奇祭「バーニングマン」のバーチャル化から学ぶ、魅力的なオンラインイベントの条件とは

Burning Man(バーニングマン)は数十年にわたり、現状から解放されて自由になるとはどういうことかを表現する場となってきた。砂漠平原に出現する無国籍な街に芸術と音楽とパーティーがあふれ、その中で新しい時代の理想について再考し、より自由な精神を追求するイベント、それがバーニングマンだ。

ところが、ベイエリア発祥のこのイベントはここ数年、運営に関する内部対立への対応に追われている。イベント規模が大きくなり、シリコンバレーのテック系富裕層が大勢参加するようになって、手軽で快適に滞在できる環境や、エアコン付きキャンプ設備、ヘリコプター、ロブスターのディナーなどが持ち込まれたためだ。現在、歴史的なパンデミックの影響を受け、巨大で象徴的なこのイベントの運営組織は、財務的な破綻を回避しつつ原点を守り続ける取り組みを必死になって進めている。その一環として、テック業界参加者の一部から無償の支援を得て、2020年のバーニングマンをバーチャル開催することが決まった。

イベントの開催まで数週間となった今、運営組織は、仮想現実、ブロックチェーン、催眠術、没入型劇場などに関する専門知識を持つ技術者を集めて、バーニングマンの雰囲気を伝えられるようなソーシャルプロダクト群の開発を進めている。

バーニングマンはその存在自体がすでに先例のないものなので、そのバーチャル開催となると先例などあるはずがない。

バーニングマンは通常、毎年8月下旬にネバダ州のブラックロック砂漠で開催される。自らを「燃やす者」という意味の「Burner(バーナー)」と呼ぶ参加者たちが、9日間にわたり、人里離れた場所に出現する街を、巨大なアート・インスタレーション、ステージ、キャンプなどで埋め尽くす。参加者はここ数十年ずっと増え続けており、ついに連邦政府が参加者数を制限すべき理由を論じた170ページ以上におよぶ報告書を作成して事態に介入するほどになった。2019年の参加者は7万8000人を超えた。

現状から解放されて、共有によって成立する共同体で過ごすという社会経験は、他の場所では得られないだろう。

Black Rock City irl. // Viaggio Routard / Flickr under a CC BY 2.0 license.

今年のテーマは「The Multiverse(多元宇宙)」

Steven Blumenfeld(スティーブン・ブルーメンフェルト)氏がバーニングマン運営組織のCTOに就任した直後、同運営組織のリーダーたちは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック発生により、バーニングマンの物理的な開催を急きょキャンセルすること、そして、同イベントを全面的にバーチャル開催とすることを正式に発表した。ブルーメンフェルト氏は、CTOの仕事はイベントのメディア基盤を維持するための地味な仕事が大部分を占めると思っていたが、その後まもなく、数十年続く伝説的なイベントとして無秩序に広がり続けるバーニングマンの準備を任されることになった。

ブルーメンフェルト氏は次のように語っている。「最初に話を聞いたときは、『すばらしい。では、3DでVRの世界を構築しようじゃないか』なんて考えて、2週間かけて、スタッフ、期限、実際にできることなどを確認したんだ。そうしたら、途方に暮れてしまった。だけど、それでもやりたかった。何かに挑戦したいとは思っていたが、現実に目の前に現れたのは、達成することは絶対に不可能だと思えるほど大きな課題だった」。

バーニングマンは、1986年にサンフランシスコで初めて開催されて以来、サンフランシスコのみならず、シリコンバレーでも深く愛されてきた巨大なイベントだ。運営組織であるBurning Man Project(バーニングマン・プロジェクト)がバーチャル開催の準備を進めていると発表したとき、バーニングマンのバーチャル開催がどのようなものになるのかという点について、短期間に多くの意見がコミュニティから寄せられたのも驚くにはあたらない。

アート・市民参加担当ディレクターのKim Cook(キム・クック)氏はこう述べている。「1万4000人の人たちがバーチャル版ブラックロックシティ(開催中にのみ参加者によって作られる街)に何らかの形で貢献したいと言ってきた。愛という形で貢献したいと言う人もいた。すばらしいことだ。開発者として貢献したいと申し出てくれた人も1000人近くいた」。

Burning Man Projectに問い合わせてきたグループの中には、公式スポンサーとして社名を出して参加できるなら、バーニングマンのエクスペリエンスをバーチャル環境で構築したいと申し出た企業もあった。財政状態は芳しくないにもかかわらず、バーニングマン運営組織はあくまで「商業主義と決別する」ことにこだわり、こうしたスポンサーからの支援を拒否した。民間企業がイベントに入り込むことを阻止し、広告、スポンサーのブランドが表示されたステージ、民間企業との提携を控える方針で進めたいと考えているのだ。

対価を求める民間企業からの支援を拒否したブルーメンフェルト氏と他のスタッフは、自らもバーナーである人が多く、空き時間を使ってバーチャル版バーニングマンのエクスペリエンス構築に従事してくれる小さな独立系チームのネットワークに行き着いた。

Image Credits: BLM Nevada / Flickr under a CC BY 2.0 license.

新しいソーシャルネットワーキング

最終的に8つのプロジェクトが正式に「公認宇宙」として始動したが、バーチャル版バーニングマンの実現に向けたアプローチはプロジェクトごとに大きく異なっている。バーチャルリアリティに注力するチームもあれば、ビデオチャットにソーシャルレイヤーを追加するチームや、Second Life(セカンド・ライフ)やマイクロソフトのAltspaceVRといった既存のプラットフォーム上に3D環境を構築しているチームもある。

今回のパンデミックでは、開発者向けコンファレンスやトレードショーが改良されて、基調講演やパネルディスカッションがかなりシームレスにZoom形式に移行されてきた。しかし、バーニングマンのエクスペリエンスに関しては、オンラインプラットフォームでは再現不可能に思える要素が非常に多いというのが、全チームの共通認識だ。バーニングマンのバーチャル世界を制作している開発者は、オンラインソーシャルネットワーキングに関わる慣例を再考して、今年も参加者が新しい友人を作れるようにすることを決意している。

公式アプリの1つを開発しているEd Cooke(エド・クック)氏はこう語る。「畏敬の念とスケール感を表現するのは非常に難しい。バーニングマンとは何かと尋ねられたら、最終日に至るまでに生じるあらゆる事柄の副作用として発生する心理状態と言えるかもしれない」。

ロンドンの某スタートアップの創業者で、トランプカード10組の順序を1時間以内で記憶してGrand Memory Masterのタイトルを獲得したことがあるクック氏は、友人のChris Adams(クリス・アダムズ)氏とSparkleVerseを開発している。ちなみにアダムズ氏は、昼間は上級ソフトウェアマネジャーとしてAirbnbに勤務している。

SparkleVerseは、2Dのマップインターフェースをビデオチャットウィンドウと組み合わせたウェブアプリで、コンテキストの共有により社会的な関係の構築を促すことと、そのためによりよい環境を整えることに焦点を当てている。

両氏はパンデミックによる自宅待機中に、友人たちのために非常に複雑なビデオチャットパーティーを企画開催していたとTechCrunchに語ってくれた。例えば、月をテーマとしたパーティーでは、クリック可能な月面マップを作成して、200人の出席者が、それぞれ異なるテーマが設定された16の仮想空間に通されるようにしたという。そのパーティーでは、開始前に、無重力がもたらす影響や無重力状態を楽しむ方法についてホストが参加者に説明して、「月旅行体験」について一通り理解できるようにした。また、湯を張った浴槽をテーマにした別のパーティーでは、参加者は、Zoomを起動する前に浴槽に飛び込むように言われたという。

クック氏とアダムズ氏は、このようなパーティーで使った仕組みをバーニングマンのテーマ制作でも活用している。没入型劇場のように、参加者がエクスペリエンスにより深く入り込めるようにすることが狙いだ。通常開催の場合、バーニングマンの会場に向かって車を運転していると、そのうち携帯電話の電波が接続圏外になり、疲労感と空腹感が強くなってきて、「意識の広がり」が大きくなり、人々はより自由に行動できるようになる、とクック氏はいう。同じように、バーチャル開催の場合も、イベント前の準備期間として通常の生活から離れることで会場に向かうまでの体験を再現してほしいとクック氏は考えている。例えば、座ったままでイライラするほど長いビデオチャットセッションを行って砂漠までの長距離運転の感じを再現する、リビングにテントを張る、水道を止めて9日間はシャワーを浴びない、といったことだ。

「このようにすることで、日常生活から遠く離れたコンテキストに自身が埋め込まれていき、その過程で、根本的に人を退屈させない人間になっていく」と、SparkleVerseについて説明する9分間の動画の中でクック氏は語っている。

多くのアプリは、空間インターフェースによってソーシャルコンテキストが向上し、人と容易に近づいて新しい友人を作ることができるという考え方に基づいて構築されている。

Build-a-Burnという別の公式アプリは、ビデオチャット用の図案化された2Dインターフェースというアイデアを拡張し、ブラックロックシティを大まかにスケッチした白黒のマップ上で、参加者が自身を表す人型の小さなイラストを動かせるようにしたものだ。参加者がさまざまなキャンプの中を移動している間に別のアバターとの距離が物理的に近くなると、新しいビデオチャット画面が開き、新しい交友関係に思い切って飛び込む体験ができる。

A screenshot of Build-a-Burn

Build-a-BurnとSparkleVerseは主にビデオチャットを基盤として構築されているが、実際のイベントのスケールに合わせた3Dの巨大景観を作成してイベントのムードを堪能できるようにすることを目指しているアプリもある。

セカンド・ライフのプラットフォーム内に完全に組み込まれたBurn2を除き、3D体験を中心としたアプリの大半は、ある程度のバーチャルリアリティ技術を活用したものになっている。VRヘッドセットを使ったプロジェクトとしては、The Infinite PlayaThe Bridge ExperienceMysticVerseBRCvr(マイクロソフトのAltspaceVRプラットフォームを利用)、Multiverseなどがある。

これらのVRアプリはどれも、より多くの参加者が利用できるよう、モバイルでもデスクトップでも使えるようになる予定だ。

MultiverseのクリエーターであるFaryar Ghazanfari(ファヤー・ガザンファリ)氏は、AR系スタートアップを経営しており、Tesla(テスラ)の法務部門に勤務した経験を持つ。同氏がMultiverseを開発する気になったのは個人的な理由からだという。バーニングマンの通常開催が中止になって「かなり落ち込み」、バーナー仲間と再会できる場所を作る必要性を感じた、と同氏はTechCrunchに語ってくれた。

Multiverseのデモのスクリーンショット

ガザンファリ氏はこう続ける。「他のバーナーたちがバーニングマンを体験できる環境を構築する責任が自分にはある。一番の問題は、バーニングマンの複雑さをどのようにして再現するかという点だ」。Multiverseでは、他のアプリとは違い、写真のようにリアルな3Dのプレイグラウンドでアバターを動かすことができる。

ガザンファリ氏はこう説明する。「バーナーにとって、バーニングマンは単なる音楽祭や芸術祭ではなく、それをはるかに超えるイベントだ。参加者が共に奮闘しながらコミュニティを作り上げるという社会的実験である」。

バーニングマン公認の各アプリは、ガザンファリ氏が言うところの「共に奮闘」する感覚をさまざまな形で喚起しようとしているようだが、それこそがバーニングマンのバーチャル開催の前に立ちはだかる最大の課題だと思う。各アプリは物理イベントのさまざまな要素をバーチャル空間に移行することを目指しているが、クリエーターは、参加者の過去の記憶と張り合うのは賢い選択ではないと考えているようだ。ここ数年、何十社ものVR系スタートアップも同じような課題に直面してきた。

WaveのCEOであるAdam Arrigo(アダム・アリゴ)氏は「一番の課題は、実際に存在する何かを別のプラットフォームに移植することだ」と語る。WaveはVCから資金を調達して音楽コンサート向けVRアプリを最初に発表したスタートアップだが、その後、モバイルおよびデスクトップのエクスペリエンスに軸足を移している。同氏はこう説明する。「たとえコンサートであっても、デジタルスペースでユーザーとして操作するエージェントとそこから得られるエクスペリエンスは、物理的に存在し得るものとは非常に大きく異なる」。

Image Credits: Burning Man 2012 Hawaii Savvy / Flickr under a CC BY 2.0 license.

財政面の不安

運営組織が8月30日に初日を迎えるバーニングマンの準備を進める中で、おそらく最も予想がつかないのは、どのくらいの参加者が集まるのかという点だ。これは誰にもまったく予想できない。ブルーメンフェルト氏は、このデジタルイベントの全9日間の会期中に最大で3万人は集まるだろうとTechCrunchに話したが、ガザンファリ氏は、同氏のアプリによるエクスペリエンスに数十万人から数百万人のユーザーを迎えたいと考えているという。

運営組織内で争点になっている別の点は、各グループがこれらのデジタルエクスペリエンスを収益化する方法だ。

2020年のバーニングマンのスタンダードチケットは475ドル(約5万円)だった。運営組織は、今年度の通常開催が中止になる前にチケットの「正式販売」を延期したが、実はその時点ですでに数万枚のチケットが販売済みだった。チケット購入者は返金してもらうこともできるが、運営組織は、「金銭的に余裕がある」購入者はチケットの代金の全部または一部を寄付することを検討してほしい、と呼びかけている。

税務書類によると、2018年のバーニングマン開催にかかった費用は4400万ドル(約46億6000万円)だった。Burning Man Projectは、同年のチケットの売り上げが約4300万ドル(約45億5000万円)で、それに寄付やその他の収入源を合わせると、2018年度の総収益は約4600万ドル(約48億7000万円)だったと報告している。Burning Man Projectはブログ記事の中で、イベント保険には加入しているがパンデミックに起因する開催中止は補償の対象外であると書いている。Burning Man Projectによると、現在は1000万ドル(約10億6000万円)の手元資金があり、年末まではそれで何とかしのげると考えているという。同運営組織は、連邦政府のPaycheck Protection Program(PPP)から200万~500万ドル(約2億1000万~5億3000万円)の融資を受けた組織として登録されている。

ガザンファリ氏のように、自分たちが構築したエクスペリエンスアプリへのアクセスを無料にし、後から寄付するオプションをユーザーが選択できるようにする開発者もいれば、1枚のデジタルチケットで8つのデジタルエクスペリエンスすべてにアクセスできるようにしたいという開発者もいる。クック氏によると、SparkleVerseにアクセスするには50ドル(約5300円)の入場料を支払うことが必要になるという。

今年はエクスペリエンスアプリの構築方法がグループによってまったく異なる。ネイティブアプリとしてリリースされるものもあれば、HTML5で記述されるものや、既存のテックプラットフォーム内に組み込まれるものもある。そのため、チケット発行プラットフォームを統一することは不可能だ、とブルーメンフェルト氏はTechCrunchに語った。このような状況に不満を感じている開発者もいる。プラットフォームによっては参加者が全員で一緒にイベントを楽しめなくなる可能性があるからだ。そして、最大の懸念事項は、こうしたすべての努力が何らかの形で報われて、運営組織がパンデミック後もバーニングマンの開催を継続できるようになるかどうか、という点だ。

ガザンファリ氏は次のように語る。「我々がこのようにバーチャル開催の準備を進めている最大の理由は、バーニングマンを何とか存続させるためだ。バーニングマンの運営組織は不幸にも新型コロナウイルス感染症による大打撃を被った。運営組織の財務状況は今、危機的な状況にある」。

ここ数年、バーニングマンの運営組織には、同イベントのインクルーシブ性を批判する意見が寄せられている。一部の開発者は、砂漠の真ん中で9日間を過ごすというのは非常に困難で、誰でもできるようなものではなく、多額の費用もかかるために参加を断念する参加希望者がいることを認識している。今年のバーチャル開催によってこのイベントに参加できる人が増え、半信半疑ながらも一度はコミュニティの雰囲気を味わってみたい人たちの参加ハードルを下げることに上述のアプリが役立つことが開発者たちの願いだ。

Image Credits: BLM Nevada / Flickr under a CC BY 2.0 license.

今後に向けて

バーニングマンのデジタルエクスペリエンスを構築している開発者で、アプリの開発作業に対する報酬を受け取っている人は一人もいない。ただし、運営組織のBurning Man Projectは、少なくともこれらの開発者の一部に、収益の一定割合を同運営組織に支払うという条件で、バーニングマンの名前を冠してデジタルプラットフォームの運営を継続できる無期限ライセンスを供与している。

今月末までにこのイベントを無事終わらせるだけでも十分に大変なことだが、Burning Man Projectでは、今回短期間で学習したことを来年に生かす方法についても検討している。もちろん、2021年は通常開催が可能になることを願ってのことだ。

ブルーメンフェルト氏は、来年はイベント開催の基盤作りに時間を費やして、バーチャル開催版バーニングマンの入場管理やチケット発行機能を一元化できるようにしたいと考えている。

今年は、8つの異なるエクスペリエンスアプリを制作したことで、参加者を1つの大きなグループにまとめるという目標を複雑化してしまった可能性がある。一方、開発者たちは、新しいアプリのトラブルシューティングやバーチャル参加者たちの急増によってインフラがパンクする可能性について懸念しており、バーニングマンへの入場口として複数のエントリーポイントを設けることが必要だと考えている。運営組織は、多様なオプションを用意することによって、参加者を退屈させないようにしたい考えだ。

ブルーメンフェルト氏はこう語る。「バランスよくさまざまなアプリを利用できるようになっており、学んでおきたいと思う部分もある。絶対に避けるべきこととして気をつけているのは、Zoom会議地獄に陥ることだ」。

バーニングマンのバーチャルエクスペリエンス構築に携わる開発者は、参加者がビデオチャット経由で接続していても、大規模な仮想世界の中のアバターとして接続していても、それはすべて最先端のバーチャルインタラクションであり、現代のソーシャルネットワーキングの要素を再考して、人々が新しい社会的絆を形成できるようなバーチャル版バーニングマンを作っていることを確信している。

クック氏はTechCrunchに次のように語った。「私は、300年後の未来に、博士課程の学生が初回のバーチャル版バーニングマンについて論文を執筆するところを何度も想像している。なぜなら、初回のバーチャル開催バーニングマンは、オンラインにおける交流の未来の姿について前衛的なイマジニアリング(アイデアの具体化)が行われる特別な瞬間であると感じるからだ」。

関連記事:Burning Man’s Larry Harvey passes after opening tech’s imagination(未訳)

カテゴリー:イベント情報

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(翻訳:Dragonfly)

コネクションを築く:Disrupt 2020に向けCrunchMatchが使用可能に

我々はこのニュースに非常に興奮している。その思いをお伝えするために、ボクシングアナウンサー、Michael Buffer(マイケル・バッファー)氏の有名なキャッチフレーズ「Let’s get ready to rumble!(戦いの準備はいいか!)」をこっそり使用、いや、拝借させていただきたい。

当社のフリーネットワーキングプラットフォーム、CrunchMatchは、あなたのビジネス構築と帝国の拡大を支援するための器を用意している。今日から、そしてそれに続く数週間、世界中から訪れる何千人ものDisrupt 2020の参加者と知り合い、連絡を取り、会うことができる。

バーチャル会議に伴う物理的距離を埋めるには、可能な限り最高のツールが必要だ。我々は、このAIを利用したプラットフォームの準備を整え、またCrunchMatchアルゴリズムのアップグレードを済ませた。その結果、より高速で、より正確なマッチングが可能になり、これまで以上に優れたネットワーキングエクスペリエンスの提供が可能になった。

オンボーディングプロセスも簡素化された。Disrupt 2020に登録すると、ビジネスの指向に関するいくつかの簡単な質問に答えるだけで、数分以内にCrunchMatchに自動登録され、プラットホームへのアクセス方法をメールで教えてくれる。

ネットワーキングにおける成功に向けた準備が整った今、あなたのビジネスを前進させてくれるのはどのような人物か確認してみよう。創設者、投資家、エンジニア、研究開発チーム、製造職人、サプライチェーンの専門家?このプラットフォームを使えば、適切な人を簡単に見つけることができ、整理やスケジュール管理にも活用できる。

「私はCrunchMatchを使ってミーティングの設定を行っていたが、そのデジタルな機能のおかげでコネクションを築くことがより容易であった。CrunchMatchを用いることで、Disruptに参加するための準備を整えることができ、人と会い、有益な知見を十分に得ることができた」

-JC Bodson氏、Arbitrage Technologies創業者兼 CEO

CrunchMatchはユーザーの指向を分析し、同じような目標や興味を持つ参加者のリストを自動的に生成する。業種、職能、会社名などを用いて手動で検索することも可能だ。

CrunchMatchを利用して、投資家、顧客、創設者候補との1 対 1のビデオミーティングを設定する。革新的な製品の紹介や、従業員候補との面接を行う。さらに、数週間以内に発表されるスピードネットワーキングセッションにも参加できる。

Disrupt 2020は9月14日~18日に開催されるが、ネットワーキングは今すぐ始めることができる。Disruptへのパスを購入してCrunchMatchを立ち上げ、スタートアップが成長し成功するために必要とする重要な関係を築く大きなスタートを切ろう。戦いの準備はいいか?

アジェンダなどイベントの詳細は以下の特設ページで確認できる。また、この特設ページを経由してチケットを購入すると5%割引が適用されるので、活用してほしい。

Disrupt 2020特設ページへ

【特集】eSports

競技としてのゲームが市民権を得つつある。2020年の市場規模は世界で1400億円を超えるとも言われ、競技ゲームを観戦するスタジアムにはmまるでスポーツの試合のような熱気があふれている。日本でも、高校生を対象にしたeSports大会が開催されるなど、盛り上がりを見せている。それでも、ゲームが従来のスポーツのように認識されるまでには、まだ何か足りない。今週の特集では、eSportsの最新状況を振り返りながらこの業界に足りないものを考えていこう。

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Disrupt 2020でSaaSの未来を紐解く

製品の提供方法により、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)企業と呼ばれることが多い最新型のソフトウェア企業にとって、今年は慌ただしい年となっている。力強いスタートを切ったものの、世界的なパンデミックに直面して急速な価値の低下に見舞われたが、ソフトウェアは消費不況による打撃を受けないカテゴリであることがはっきりしてからは元の状態に回復している。

実際、SaaSやその他のクラウド企業は、価値が上昇して株価が上がり、2020年に企業価値の高値を更新している。このような泡のようなにわか景気は、より大きなグローバルエコノミーの新たな部分にソフトウェアを取り入れようとする大きな努力を一層活気づける。

つまるところ、公開SaaS企業がこれまでにない高い価値になるということは、スタートアップ自身は元々それより価値があるため、「世界を飲み込むソフトウェア」を単なるキャッチフレーズから現実のものにしたいと考えている若い企業にさらに多くの資本がつぎ込まれることを意味する。

TechCrunchでは、今年のSaaS市場について徹底的に調べようと、9月14日~18日に開催されるDisruptに有名な投資家の面々をお招きしている。Canaan PartnersのMaha Ibrahim(マハ・イブラヒム)氏、Andreessen HorowitzのDavid Ulevitch(デビッド・ウルヴィッチ)氏、Bessemer Venture PartnersのMary D’Onofrio(マリー・ドノフリオ)氏から変化する世界について詳しい説明が聞けるはずだ(お気づきの方もおられると思うが、ドノフリオ氏は SaaSの専門家としてExtra Crunchに定期的に登場している)。

COVID-19時代の成長の加速が2020年の資本調達にとってどれくらい重要なのか、このような新しい世界で投資家たちを最も引き付ける指標は何か、SaaSが導入されつつある新しい分野で期待できるものは何かなどについてぜひ聞きたい。参加する投資家の中には危険を感じている人がいるかもしれないし、SaaS市場はいくらか過大評価されすぎているかもしれない。

SaaSは、スタートアップの大半にとって事実上、ビジネスモデルのようになっている。SaaS自体では企業相手の新規参入者が中心となり、利用できるベンチャーキャピタルの大きな取り分を得つつある。この理由やこれが様々な成長段階にあるスタートアップにどのように影響しているのか掘り下げるつもりだ。

Disruptのパスをすぐに手に入れてこのセッションやその他のセッションもぜひチェックしてほしい。登録後はCrunchMatchプラットフォームにもアクセスできるため、TechCrunch コミュニティをすぐに利用できる。パスの入手はこちらから。

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(翻訳:Dragonfly)

ゾーイ・ロフグレン下院議員、Disrupt 2020でプライバシーポリシーについて話す

9月14日~18日に開催されるDisrupt 2020に、Zoe Lofgren(ゾーイ・ロフグレン)下院議員をお招きする。

ロフグレン氏はカリフォルニア出身の民主党下院議員。1995年の初当選以降、シリコンバレーの代表として精力的に活動し、4人の大統領の下で議員を務めているが、そのうち半数を弾劾している。

シリコンバレーで最も著名な議員の一人として、ロフグレン氏は自分の選挙区にある世界最大のIT企業の要求と必要性に対して独自の視点による見解を持っているが、彼らに対してその責任を問うことも忘れてはいない。

人々とその憲法上の権利を守る頼りになる擁護者として、ロフグレン氏はネットワークの中立性の保護を押し進めると共に、米国政府の監視を抑制するために戦い、オンライン検閲につながると批判されている広範囲に及ぶ著作権侵害対策法に反対するようさまざまな議員に働き掛けている。さらに、政府の思惑とは裏腹に、誠実なセキュリティ研究者を「過度な告発」から守る運動に取り組んでいるほか、安全な暗号化の実現に向け尽力している。また、ロフグレン氏は、11月の大統領選挙に先立って、選挙のセキュリティを改善するよう米国政府に働きかけ続けている。

一方で、ビックテック企業の動きにも最前線で目を光らせ、シリコンバレーのずさんなデータプライバシー管理とやりたい放題のビジネス慣行を正そうと法律の制定に積極的に取り組んでいる。

ロフグレン氏は米国議会で最もテクノロジーに精通した議員の一人である。その同氏と注目されている様々な問題についてDisrupt 2020で議論できることは非常に楽しみである。

データを欲しがる巨大IT企業からオンラインプライバシーを守る法的権利をすべての米国国民に与えるべきか?セキュリティとプライバシーのルールが変わり続ける世界において、スタートアップにはどういう意味があるのか?米国の民主的なプロセスに干渉する外国勢力について何を懸念しているか?政府のスヌーピングに抵抗するために米国国民にできることは何か?

Disrupt 2020の他の登壇情報やチケット購入は以下の特設ページで可能だ。特設ページを経由したチケット購入は5%割引が適用される。

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(翻訳:Dragonfly)

Disrupt 2020、スタートアップや投資がリモートワークによりどのように変化するか

ちょうど1年たったとしよう。InVisionやGitLabなど、大きな志を持った一握りのスタートアップは、リモートファーストの考え方で企業文化や人材採用の形を築き上げた。しかし、創設者の大多数は、従業員全員がリモートで仕事をする必要があるとは考えていないのが実情だ。そして、この現実は変わることはないだろう。Googleは最近、2021年の夏まで全従業員が居場所を定めない形で勤務することを発表した。この新しい勤務モデルは始まったばかりなのである。

初期段階のスタートアップの存続にとって、文化、生産性、スピードは絶対に不可欠な要素であるが、リモートのみの勤務形態でどう成長と勢いを構築すればよいのだろうか? そして、投資家はこの新しい環境と機会に対しどのようなアプローチを取っているのだろうか?そしてこの勤務形態の変化は我々にとってどういった意味を持つのだろうか?

これらは極めて重要な問いである。そこで我々はVC投資家の中からスーパースターを招き、TechCrunch Disrupt 2020のExtra Crunchステージでこれらについて論じるパネルディスカッションを行う。

まず、Index VenturesのパートナーであるSarah Cannon(サラ・キャノン)氏がパネリストとして登壇する。キャノン氏は、生産性ツールNotionに対し、この比較的初期のスタートアップを正味20億ドル(約2120億円)で評価するという野心的な賭けを行ったことで近年バレーで名を馳せている。またキャノン氏は、メッセージングアプリQuill、およびプレゼンテーションドキュメントに関するコラボレーションを提供するPitchもサポートしている。仕事の今後を形作る取り組みに関与することが彼女の本業であり、生産性において次に来るトレンドは何かや、スタートアップが将来どのように成長するかについて彼女の考えを聞くのは楽しみである。

次に、GreylockのゼネラルパートナーであるSarah Guo(サラ・グオ)氏。 グオ氏は、開発チームがより効果的にコラボレーションするのに役立つClubhouse(みなさんの考えるClubhouseではなく)を含む、仕事の今後を形作る取り組みやB2Bツールにも投資を行っている。 さらに、彼女は家族向け福利厚生プラットフォームのCleoおよび多数のサイバーセキュリティ企業を支援してきた。サイバーセキュリティーの分野は、仕事をするためのオフィスという従来の枠組みが、世界中に散在する従業員のラップトップに置き換えられつつある現在、非常に重要な分野となっている。

最後に、このパネルには、GVのゼネラルパートナーであるDave Munichiello(デイブ・ムニチエロ)氏も参加する。 彼はSlackと呼ばれる小さなソーシャルツール(私はこれを生産性ツールには含めないが、異なる意見もあるかもしれない)と、27億5000万ドル(約2900億円)以上の評価を受けたリモートファーストスタートアップのGitLab 、およびフィンテックでは2019年最大のエグジットの1つで53億ドル(約5600億円)で昨年Visaに売却されたフィンテックインフラ企業Plaidを支援している。

製品を開発する方法からチームを構築する方法、そしてこのパンデミックの最中に投資家がスタートアップに求めていることまで、彼らは話してくれるだろう。 さらにDisrupt 2020のExtra Crunchステージでは、ディスカッション中にみなさんからの質問を受け付ける。このディスカッションに参加して、2020年がスタートアップの向こう10年間にとって何を意味するのかを考えたい。

今すぐDisrupt 2020のチケットをご購入いただきたい。このイベントは100%バーチャル形式で行われるため、ぜひ皆さん全員にご参加いただければと思う。チケットの購入や、他の登壇情報の確認などは以下の特設ページから可能だ。以下の特設ページ経由でのチケット購入は、5%割引が適用される。

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(翻訳:Dragonfly)

Brian Grazer氏、Ron Howard氏、Tyler Mitchell氏が Disrupt 2020でImagine Impactについて講演

世界は急速に変化している。刻々と複雑になってきているようだ。

何世紀にもわたって、人々はストーリーテリングを通して周囲の世界を理解してきた。今や私たちは、歴史上かつてないほど多くのストーリーにインターネット経由でアクセスできるようになり、この傾向はますます強まっていると言えそうである。一方で、こうした普及に伴い、優れたそして多様なストーリーテラーたちが幅広いオーディエンスにアクセスすることの重要性が高まっている。

Imagine Impactは、Brian Grazer(ブライアン・グレイザー)氏、Ron Howard(ロン・ハワード)氏、Tyler Mitchell(タイラー・ミッチェル)氏らによって設立されたコンテンツアクセラレーターで、ストーリーテラーたちができるだけ多くの人にリーチするために必要なツールとアクセスを提供することを目指している。そのようなミッションを有するグレーザー氏、ハワード氏、ミッチェル氏を9月14日~18日まで開催されるDisrupt 2020にお招きできることになり、非常に嬉しく思う。

グレイザー氏は、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、エミー賞、グラミー賞を受賞したプロデューサーであり、43のオスカー賞候補、198のエミー賞候補となり、「A Beautiful Mind(ビューティフル・マインド)」でアカデミー賞最優秀作品賞を受賞した。彼はまた NYTのベストセラー作家でもあり、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」の 一人に選ばれた。彼は80年代にハワード氏と共に Imagine Entertainment を設立、次いでハワード氏、ミッチェル氏とImagine Impactを共同設立している。

ロン・ハワード氏は、あらためて紹介するまでもないだろう。アカデミー賞を受賞した映画監督であり、「A Beautiful Mind(ビューティフル・マインド)」「Apollo 13(アポロ13号)」 「Splash(スプラッシュ)」 など、ハリウッドの最も記憶に残る映画で豊かな創造力を発揮してきた。ハワード氏はこれまでの輝かしい映画キャリアに加え、エミー賞受賞のシリーズ「Arrested Development(アレステッド・ディベロップメント)」や HBOのミニシリーズ「From the Earth to the Moon(フロム・ジ・アース/人類、月に立つ)」など、数々の賞を受賞したテレビ番組を精力的に制作してきた。

タイラー・ミッチェル氏は、プロデューサー、ライター、起業家で、かつては Imagine Entertainment(イマジン・エンターテインメント)の副社長を務め、実写映画を監督し、Imagineのアニメーション部門を立ち上げた。彼はまた、「The Incredible Burt Wonderstone(俺たちスーパーマジシャン)」「Lucky Number Slevin(ラッキーナンバー7)」 「Maudie(しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス)」 などの映画の製作にも携わっている。ミッチェル氏はテレビ界でも経験を積んでおり、ゴールデンタイムの番組「Kidnapped(キッドナップ)」「My Own Worst Enemy」でプロデューサーや脚本家として参加している。

彼らが Imagine Impactを立ち上げたのは 2 年前で、Y Combinator(Y コンビネータ-)とさまざまな VC がテクノロジーの世界で培ったモデルであるハリウッド・シリコンバレースタイルのメンターシップを展開している。Netflixがグローバルプラットフォームを通じて才能をもった人物によるストーリーテリングを多くの人々に届ける機能を持つ一方、Imagine Impactは、その才能を精査するところから始まりネットワーク、スタジオ、メディアプラットフォームへ到達させるまでの育成の場を提供している。

Netflix と Imagine Impactは 6 月、グローバルな申請プロセスを通じて4 つのジャンルにおける映画のアイデアを特定および開発し、Netflixがそれらの制作と配給を行うという契約を締結した。

Imagine Impactが、経験豊富な査読者と、アクセラレーターで社内開発した自然言語処理システムの両方を用いて、申請されたものを精査する。

Impactはインキュベーターとして、最初のプログラム以降、65 人のライターを受け入れ、「ビューティフル・マインド」の Akiva Goldsman(アキヴァ・ゴールズマン)氏といった業界の専門家とマッチアップしての作品作りを推進してきた。これまでに 62 件のプロジェクトが完了しており、そのうち22件は大手スタジオ、ネットワーク、ストリーミングサービスに向けて販売または提供が行われている。

グレーザー氏、ハワード氏、ミッチェル氏の3人がTechCrunch Disrupt 2020に登壇して、シリコンバレーのテクノロジーとハリウッドの伝統的な創造プロセスを伴うメンターシップとを融合させる試みについて伝えるとともに、ストーリーテリングの将来について語ってくれることは本当に楽しみだ。他の登壇情報など、イベント詳細は以下の特設ページで確認してほしい。

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(翻訳:Dragonfly)

Disrupt 2020で、CloudflareおよびPlanGridの創業からイグジットまでの栄光の来歴に迫る

スタートアップの創設者はいつ、どのように「イグジット」に関して考えるべきなのだろうか?これは、技術界の起業家を悩ます長年の疑問だ。なぜなら、その時期と方法に関しての正解はないからである。一つの傾向として、新米創設者は、時にイグジットの条件が自分たちのコントロール外にあることを忘れがちである。そこには、取締役会、会社の戦略的方向性、初期から、そしてイグジット間近に参入した投資家などが介在する。今回は、Disrupt 2020でイグジットに関する会談を行う予定だ。

イグジットは通常、スタートアップ企業が投資家が満足する利益を提供するのに十分な金額で買収されるか、公開市場で上場するほどの成長を見せるかの、どちらかの方法で発生する。そして偶然にも、今回この2つの方法でイグジットを達成した2人の創設者がイグジットまでの道のりを語ってくれる。

昨年、Cloudflare(クラウドフェア)は上場したが、それで同社の10年の歩みが終わったというわけではない。これは2018年に PlanGrid(プラングリッド)がAutodesk(オートデスク)に買収された時も同様であった。

Cloudflare(クラウドフェア)のMichelle Zatlyn(ミシェル・ザトリン)氏は、同社のIPOに向けた道のりをあますところなく見てきた。IPOへの道のりにはいくつかの困難はあったものの、温かい歓迎を受けたと語り、ザトリン氏は、IPOの後に何が起こるのか、そもそもそれをどのように達成するのかに関して詳しく説明してくれる予定だ。

PlanGrid(プラングリッド)が Autodesk(オートデスク)に買収されるまでの過程は、同じように興味深いものだった。CEO兼共同創設者であるTracy Young(トレイシー・ヤン)氏は、8億7500万ドル(約924臆円)で会社のイグジットを決意した。ヤン氏は、潜在的な買収者と協働し、問題がいっぱいの過程をどう切り抜けるかに関しての実態を語ってくれる。

他の登壇情報など、イベント詳細は以下の特設ページで確認してほしい。

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(翻訳:Dragonfly)

Boston DynamicsのCEO、ロブ・プレイター氏がDisrupt 2020でロボット工学と自動化に関して語る

Robert Playter(ロバート・プレイター)氏は、1月にBoston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)のCEOに就任した。これは、1990年代初頭にMarc Raibert(マーク・レイバート)氏がBoston Dynamicsを創設して以来初の新CEO誕生で、同社にとって記念すべき出来事であった。この就任の時期は同社の移行期であったが、その分、Disrupt 2020での彼のトークからは目が離せない。

SoftBank(ソフトバンク)による買収に続き、Boston Dynamics は、最初の商用製品であるSpotの早期販売を開始した。昨年 4 月同社は、ベイエリアを拠点とするKinema Systems(キネマ・システムズ)を買収し、Handleのような自社倉庫ロボット向けのビジョン・システムの設計に役立てた。

これらの動きは、もちろん新型コロナウイルスのパンデミック前に行ったものであり、自動化とロボット工学は数年前と比べさらに注力すべき課題となっている。ここ数か月の間に、建設会社から医療施設そしてベースボールチームなどの各種分野で、四足歩行型ロボットの支援を求め、Spotを採用したことが分かった。

プレイター氏は、今年 9 月に開催される当社初のオンライン限定Disrupt で、CEO として初めて公の場でスピーチを行う。彼は、Boston Dynamicsの創設者であるレイバート氏(前 CEO)の登壇から数人をはさんで後出演する予定だ。最近レイバート氏は、TC セッション:ロボット工学イベントに登場し、商用版のSpotをお披露目した。

プレイター氏は、9月14日~18日のDisrupt 2020に参加し、Boston Dynamicsを商業ベンチャーに変革するための課題と機会に関して答弁する。他の登壇者の情報など、イベントの詳細は以下の特設ページで確認してほしい。

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(翻訳:Dragonfly)

視覚障がい者のためのAI視覚をテーマとするSight Tech Globalカンファレンス開催

テクノロジーに関わる者にとって視覚にハンディキャップがある人々を助けるツールの開発に挑戦することはこの上ない喜びだ。シリコンバレーの伝説的なビジョナリーであるRay Kurzweil(レイ・カーツワイル)は1976年にテキスト読み上げデバイスを発表している。この種の製品として商業的に初の試みだった。視覚障害者団体、NFB(National Federation of the Blind)のプレスカンファレンスで卓上に置く複写機のような箱型の機械であるカーツワイル・リーディン・マシンが披露された。 当時の価格で5万ドルだった。

カーツワイルの製品をはじめとするこうしたパイオニア的なデバイスはテクノロジーにもビジネスにも非常に大きな影響を与えていった。現在、リーディングマシンの後継にあたるのはMicrosoft(マイクロソフト)のSeeing AIアプリだ。これはAIを利用した機械視覚でカーツワイルの時代には想像もできなかったような正確さでテキストを認識し、読み取ることができる。しかもスマートフォンさえ持っていれば誰でも無料で使えるのだ。

こうした急速なテクノロジーの進歩がSight Tech Globalカンファレンスを可能にした。2020年12月2日と3日に開催されるこのバーチャルイベントには世界中からこの分野の最新のテクノロジーが結集し、専門家がAI視覚的によるアクセシビリティーを助けるテクノロジーの驚くべき進展が今後世界をどのように支えていくか討論する。

Microsoft Seeing AIは、自動運転車や人間と混じって安全に作業ができるロボットを可能にしたのと同じテクノロジーに基づいている。その昔シリコンバレーのトップエンジニアにとってさえ難問だった人に代わってコンピュータに対象を認識させるという課題だ。

視覚を失った人々の立場からすると、現在のテクノロジーは驚くべきものだ。 わずか10年前に予想もできなかったほどのレベルに達している。コンピュータースクリーンを読み上げてくれるJAWSやSeeing AIのような専用アプリは素晴らしいツールだ。同時にこれを可能にしているモバイルネットワークやスマートフォンやマートデバイス、マップやナビアプリなどはハンディキャップの有無に関わらず人々の生活を一変させた。しかしながら、こうした豊富なテクノロジーは十分にその可能性を活かされておらず、危険の種類、アクセシビリティに関する公的基準によっても異なるが、視覚的ハンディキャップのある人々のバリアを十分に取り除くには至っていない。視覚障害者は未だに杖や盲導犬あるいは目の見える人の介助に頼らざるを得ず、ウェブサイトを使おうとしても大きな困難に直面するし、大勢の人々が集まる席でも見えないことによって孤立を感じている。

今や高速道路ならコンピューターは人手を借りずに時速110kmで安全に車を走らせることができる。ところが歩道で目の見えない人を安全に時速4kmで歩かせることができるデバイスは手に入らない。

ソーシャルメディアサービスは瞬時に数十億人のユーザーから一定の基準で対象を選び出すことができる。しかし目の見えない人は自分の前に立っている人物が誰でどんな様子であるか簡単に知ることができない。現代の優れたテクノロジーの多くは AIを活用しているが、簡単に手に入り、生活を明るいものにし、現実に役立つような次世代ツールとして現実化されていない。なるほどマイクロソフトやApple(アップル)のような大企業、有名大学からスタートアップまでさまざまな研究、開発が進められている。しかしこうした研究が困難であり歩みも遅いことは否定できない。視覚的なハンディキャップを持つ人々はかつて SF作家のWilliam Gibson(ウィリアム・ギブソン)が述べたように、「未来はすでにそこに来ている。ただし公平に分配されていないだけだ」という世界に生きている。

こうした状況がSight Tech Globalカンファレンスにインスピレーションを与えた。カンファレンスに参加するのはこの分野のトップに加えて人間とコンピューターの相互作用の専門家、プロダクトデザイナー、ベンチャー起業家、ビジョナリーなどの多様なエキスパートだ。参加者は介助テクノロジーの未来と同時にアクセシビリティのあるべき姿を検討する。これらのエキスパートの多くは自分自身も視覚に障害を持つ人々だ。イベントの主催者はどんな議論であれプロダクトの開発であれ、視覚障害を持った人々のコミュニティが直接関わるのでなければ役に立つものになることはできないと固く信じている。シリコンバレーには優れたテクノロジーがあるが、こうしたコミュニティを直接に持っているわけではない。

2日間のプログラムは、すべてオンライン上で展開される。バーチャルのメインステージは世界に公開されライブあるいは録画でストリーミングされる。視聴は無料だ。一方、25ドル(約2660円)で販売されるプロパスは新製品の紹介、講演者などとのQ&A、バーチャルネットワーキングなどのスペシャルセッションへの参加が可能となる。カンファレンスへの参加申し込みは近く開始されるが、TechCrunchはこのスレッドで新しい情報をアップデートする。

現在、アクセシビリティの増進のために様々なイベントが世界中で開催されており、 そうしたイベントの主催者、スポンサー、関係者に深く敬意を表するものだ。Sight Tech Globalはこうした既存のイベントを補完するものであり、高度なテクノロジーとそれを利用するプロダクトやサービスが将来どのような現実の体験の変化をもたらしていくのかという困難な質問に答えることを目的としている。もちろん開発にあたっては障害を持つ人々のコミュニティと手を携えなければならないし、使い勝手やメンテナンス、販路と価格などのプロダクト的、社会的要素もとても大きなものとなる。

いろいろな意味でSight Tech Global カンファレンスはTechCrunchがこの4年間、マサチューセッツ工科大学やカリフォルニア大学バークレー校と提携しAIやロボティクスをテーマに開催してきたカンファレンス(未訳記事)のフォーマットに大きなヒントを得ている。こうしたカンファレンスではTechCrunchの編集者、ライターがトップエクスパートに厳しい質問をぶつけるという形をとってきた。 質問はオートメーションの将来から機械の自律化、職が奪われるという副作用のリスク、AIモデル作成にあたっての人間のバイアスなど広く分野のすべてに及んだ。TechCrunchの編集者、ライターは他のエキスパートと並んで今回のカンファレンスでもモデレーターを務める。

Sight Tech Globalのファウンダーとして私、Ned Desmond(ネッド・デズモモンド)はTechCrunchで8年間にわたってカンファレンスを組織してきた経験を生かしていく。TechCrunchと親会社のVerizon Mediaは多くの面で重要な援助を与えてくれた。私が視覚障がい者コミュニティとの関連を深めたのは妻であるJoan Desmond(ジョーン・デズモンド)が法的に視覚障害者であることに大きく負っている。

スポンサーからの協賛金およびチケットの売り上げはシリコンバレーで75年前から視覚障がい者のために活動してきたNPOであるVista Center for the Blind and Visually Impairedの収入となる。Vista CenterはSight Tech Globaイベントの主催者であると同時に同団体の執行理事長であるKarae Lisle(カレー・ライル)氏がイベントの実行委員長を務める。我々はプログラムの企画と運営にあたって経験豊富なボランティアチームを編成しており12月の2日と3日は濃密な意義ある時間となるはずだ。

我々は様々な形でのスポンサーを歓迎しており、ブランドサポートからコンテンツ提案に至るまで様々な協賛のオプションがある。関心がある場合は次のアドレスにメールされたい。

sponsor@sighttechglobal.com

カンファレンスは現在企画の途中であり、ここ数週間のうちに講演者、セッションがさらに具体化される予定だ。プログラミング委員会にはBenetech / TechMattersのJim Fruchterman(ジム・フルクターマン)氏、Verizon MediaのLarry Goldberg(ラリー・ゴールドバーグ)氏、FacebookのMatt King(マット・キング)、UC Santa CruzのRoberto Manduchi(ロバート・マンドゥキ教授)が加わっている。提案、意見などあれば、info@sighttechglobal.comまで。

質問やプロモーションへの協力のアイディアについても info@sighttechglobal.comへのメールをお願いしている。

関連記事:自身も視覚障がいを持つ開発者がMicrosoft Seeing AIによるアクセシビリティ改善について語る

カテゴリー:イベント情報

タグ:アクセシビリティ 人工知能

画像クレジット:Sight Tech Global

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(滑川海彦@Facebook

Disrupt 2020のアジェンダはこれだ

これまで10年間、テックコミュニティが一堂に会してつながり、学ぶ場所であり続けてきた「Disrupt」。今年は、例年の開催会場であるMoscone Center(モスコーン・センター)に数千人のテック業界人を実際に集めることはできなくなったが、これでDisruptが中止になったりはしない。

10周年という記念すべき節目を迎えるDisruptは今年、バーチャル開催されることが決まった。Disrupt 2020は、かつてないほど多くの人に参加してもらえるイベントになる。バーチャル開催になっても、Disruptの基本理念は変わらない。Disruptの参加者は、Disrupt Stage(Disruptステージ)とExtra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)に加え、バーチャルネットワーキング、インタラクティブQ&A、デジタル版Startup Alley(スタートアップ・アレイ)に自由にアクセスできる。欧州とアジアのそれぞれのタイムゾーンに合わせたセッションも配信される予定だ。詳しくは追って発表する。

今年のDisruptにはいくつか新しい特徴がある。まず、従来は3日間だった開催期間が5日間となった。その代わり、1日あたりの開催時間は短縮されて、米国太平洋時間(PT)の午前9時から午後1時30分頃までとなる。ネットワーキングの時間はアジェンダに直接組み込まれており、これまでと同様、CrunchMatch(投資家と企業家のマッチングを行い、全参加者が互いにつながる場を提供するシステム)は開催期間中ずっと、一日を通して利用できる。また、今年から新たに、Disrupt 2020参加者のプレゼンテーションをベンチャーキャピタリストが評価して改善点を指摘してくれるセッション「Pitch Deck Teardown(セールスプレゼンテーション添削)」が開かれることになった。詳細はこちらから確認できる。

そして、今年も素晴らしい登壇者たちを招待している。詳しい登壇予定については、随時発表していく。

さて、いよいよDisrupt 2020のアジェンダを公開しよう。今後も登壇者が追加されていく予定だが、取りあえず現段階でのアジェンダは以下のとおりだ。

さっそく見ていこう。

9月14日(月)

「Love In The Time of COVID-19(コロナ時代に愛を)」 Whitney Wolfe-Herd(ホイットニー・ウォルフ・ハード)氏(Bumble)

ホイットニー・ウォルフ・ハード氏は、Tinder (ティンダー)を共同創業し、マーケティング担当副社長を兼務した後、独立してバンブルを設立し、新たな道を歩み始めた。Bumble(バンブル)は現在、ユーザー数が1億人を超える、デートアプリ業界のトップブランドとなっている。昨年、親会社Badoo(バドゥー)のスキャンダルが発覚して以来、Badoo、Bumble、Lumen、Chappyなどのデートアプリを所有するMagic Lab(マジックラボ)全体を統括してきたのがウォルフ・ハード氏だ。このセッションでは、オンラインデートの今後の展望と、デートアプリ業界のトップの座に君臨してからも地に足の着いた経営をどのように続けてきたのか、その秘訣をウォルフ・ハード氏から学ぶことができる。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「How to Raise Money in a Dumpster Fire(大混乱の中で資金を調達する方法)」 Anu Hariharan(アヌ・ハリハラン)氏(Y Combinator)、Garry Tan(ガリー・タン)氏(Initialized Capital)、Hans Tung(ハンス・タング)氏(GGV Capital)

2008年に最初の会社Posterous(ポステラス)を設立し、その後共同創業者としてInitialized Capital(イニシャライズド・キャピタル)に参加したガリー・タン氏は、経済危機とそれが資金調達に与える影響を熟知している。GGVのミダスリスト(最も影響力のあるベンチャー投資家ランキング)にランクインするトップディールメーカーであるタング氏は、世界規模の投資会社であるGGVで米国、中国、南米での投資に従事してきたが、その間にこの三大陸すべてで不況を経験した。ハリハラン氏は、この10年間、BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)、A16Z(アンドリーセン・ホロウィッツ)、そして現在はY Combinator(ワイ・コンビネーター)で、スタートアップに出資してきた。このコロナ禍の最中で資金を調達する方法について、有益な話が聞けるのは間違いない。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「The Business of Quantum(量子ビジネス)」 Alan Baratz(アラン・バラッツ)氏(D-Wave Systems)、Peter Chapman(ピーター・チャップマン)氏(IonQ)、Itamar Sivan(イタマル・シヴァン)氏(Quantum Machines)

量子コンピューティングは今、大きな注目を集めている。制限はあるものの実際に動作するハードウェアを提供するベンダーがすでにいくつかある。また、これまでにないアプローチでハードウェア開発に取り組み、量子コンピュータを動かしプログラムするための新たなソフトウェアを生み出そうとするスタートアップが増え続けている。このセッションでは、量子コンピューティングの今後の展望と課題、実用化に向けてスタートアップが果たす役割について、パネル登壇者たちがディスカッションする。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「Planning for Your Startup’s Exit: The How’s and the When’s(スタートアップのイグジット計画:その方法と時期)」 Tracy Young(トレーシー・ヤング)氏(PlanGrid)、Michelle Zatlyn(ミッチェル・ザトリン)氏(Cloudflare)

昨年、IPOを達成したCloudflare(クラウドフェア)。しかし、もちろんそれは同社が歩んできた10年に及ぶ旅路の終わりではなかった。同じく、PlanGrid(プラングリッド)が2018年にAutodesk(オートデスク)に買収されたときも、それが最終地点とはならなかった。クラウドフェアのミッチェル・ザトリン氏とプラングリッドのトレーシー・ヤング氏が、それぞれの会社の軌跡、また両氏自身の創業者としての成長の軌跡について語る。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「Pitch Deck Teardown(セールスプレゼンテーション添削)」 Charles Hudson(チャールズ・ハドソン)氏(Precursor Ventures)、Aileen Lee(アイリーン・リー)氏(Cowboy Ventures)

世界のトップ投資家が、提出されたプレゼンテーションをステージ上でチェックしながら、優れたプレゼンテーション資料を作成するためのポイントをライブ解説していく。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

Startup Battlefieldコンペ – セッション1

TechCrunchの目玉であるスタートアップコンペ「Startup Battlefield(スタートアップ・バトルフィールド)」を今年はバーチャルで実施する。世界中の起業家が、Battlefield優勝カップ獲得の栄誉と10万ドル(約1060万円)の賞金獲得を目指し、各分野のエキスパートである審査員の前でプレゼンテーションを行う。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「Zooming Into the Future(未来へZoomイン)」 Eric Yuan(エリック・ユアン)氏(Zoom)

Zoomは、オフィスの会議室だけでなく、家族の食卓から地元のバーまで、あらゆる場所においてコミュニケーションの形を変えた。新型コロナウイルス感染症に後押しされた歴史的成長にZoom(ズーム)はどのように対応してきたのだろうか。また、今や大人気の企業および消費者向けブランドとなった同社が考える次の戦略は何か。これらの点について、創業者兼CEOのEric Yuan(エリック・ユアン)氏が語る。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「How Things Get Built in the Middle of a Pandemic(パンデミックの最中にモノを作る方法)」 Kate Whitcomb(ケイト・ウィットコム)氏(Chrysalis Cloud)、Steven Yang(スティーブン・ヤング)氏(Anker)、ほか(スピーカー未定)

新型コロナウイルス感染症により、モノを作る方法と場所はどう変わったのだろうか。Anker(アンカー)のCEOであるSteven Yang(スティーブン・ヤング)氏と、Chrysalis CloudのCEOでHAXの元パートナーであるKate Whitcomb(ケイト・ウィットコム)氏に、製造業界が2020年のパンデミックに対応してきた方法と今後の展望について話を聞く。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「How to Scale a Tech-Powered Non-Profit(ITを基盤とする非営利団体をスケールする方法)」、Tiffani Ashley Bell(ティファニー・アッシュレイ・ベル)氏(The Human Utility)

このステージでは、The Human Utility(ザ・ヒューマン・ユティリティ)の創業者ティファニー・アッシュレイ・ベル氏に、水道料金の支払いに窮する人たちを支援するプラットフォームの構築に何が必要だったか、また、ITを基盤とする非営利団体をスケールして社会に貢献する方法について聞く。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

9月15日(火)

「Getting to $100M ARR(月間1億ドルのARRを達成する方法)」 Vineet Jain(ヴィニート・ジェイン)氏(Egnyte)、Sid Sijbrandij(シド・シバランジ)氏(GitLab)、Michal Tsur(ミシェル・ツァー)氏(Kaltura)

毎月1億ドルのARR(年間経常収益)を達成する方法について、TechCrunchが非公開企業3社それぞれの代表にインタビューを行う。スケールする過程で何を破壊し、何を再構築したのか、アーリーステージのスタートアップから脱してIPO目前の企業に成長する過程で得た教訓について、各氏から聞くことができる。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「Looking into the Future(今後の展望)」 Roelof Botha(ロエロフ・ボサ)氏(Sequoia Capital)

ボサ氏はSequoia Capital(セコイア・キャピタル)の米国トップだ。大きな権限と同時に、ポートフォリオ企業がパンデミックとその影響を乗り切ることができるよう支援するなど、大きな責任を伴う役職でもある。このセッションでは、ボサ氏が創業者にアドバイスする方法と、この試練の時代にあってもスタートアップ創業者が世界を変えると同氏が期待している理由を聞くことができる。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「How to Craft your Pitch Deck for 2020(2020年版セールスプレゼンテーション作成法)」 Rajan Anandan(ラジャン・アナンダン)氏(Sequoia Capital India)、Ann Miura-Ko(アン・ミウラコ)氏(Floodgate)、Lo Toney(ロー・トニー)氏(Plexo Capital)

起業家は今、世界各地にいるあらゆるタイプの投資家に対して効果的なセールスプレゼンテーションを行うために、メール、音声、動画、VR、IRLなど、さまざまな形態を駆使している。会社の創業に必要な時間からあまり多くを割くことなく、しかるべき人にしかるべき方法でリーチするためにはどうすればよいだろうか。従来のパワーポイントによるプレゼンテーションも使えるが、資金調達のためには、より多くの機会を活用する必要がある。世界中の創業者が使っている最新のプレゼン戦術について学ぼう。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

Startup Battlefieldコンペ – セッション2

TechCrunchの目玉であるスタートアップコンペ「Startup Battlefield(スタートアップ・バトルフィールド)」を今年はバーチャルで実施する。世界中の起業家が、Battlefield優勝カップ獲得の栄誉と10万ドル(約1060万円)の賞金獲得を目指し、各分野のエキスパートである審査員の前でプレゼンテーションを行う。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「Pitch Deck Teardown(セールスプレゼンテーション添削)」 Niko Bonatsos(ニコ・ボナツォス)氏(General Catalyst)、Megan Quinn(メーガン・クィン)氏(Niantic)

世界のトップ投資家が、提出されたプレゼンテーションをステージ上でチェックしながら、優れたプレゼンテーション資料を作成するためのポイントをライブ解説していく。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「How to Raise Your First Dollars(初めての資金調達を成功させるには)」 Alexa von Tobel(アレクサ・フォン・トベル)氏(Inspired Capital Partners)、Hunter Walk(ハンター・ウォーク)氏(Homebrew)、Ted Wang(テッド・ワン)氏(Cowboy Ventures)

最初の資金調達の方法を決定するのは常に難しい問題だ。選択を誤ると、スタートアップ企業にマイナスの影響を与える可能性があるからだ。このセッションでは、複数の企業を資金調達の初期段階から最終段階まで導いた経験を持つ専門家に話を聞く。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「The Next Generation of Media(次世代メディア)」 Morgan DeBaun(モーガン・デボーン)氏(Blavity)、Angie Nwandu(アンジー・ワンドゥー)氏(The Shade Room)

Blavity(ブラビティ)とThe Shade Room(ザ・シェイド・ルーム)の両社は、黒人のオーディエンスが自分の体験や興味を取り上げてくれるデジタルパブリッシャーを求めていることを実証した。このセッションでは、どのような方法で黒人オーディエンスを獲得したのか、スケーラブルなビジネスをどのように構築しているのか、また、他のパブリッシャーはどうすれば今より多様なオーディエンスにリーチできるのか、といった点について両社の創業者に話を聞く。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「How to Find the Right Users as the World Burns(パンデミックの中で適切な顧客を見つける方法)」 Brian Balfour(ブライアン・バルフォー)氏(Reforge)、Elliott Robinson(エリオット・ロビンソン)氏(Bessemer Venture Partners)、Susan Su(スーザン・スー)氏(Sound Ventures)

2020年の今、ユーザーが複数のプラットフォームに分散する動向は勢いを増し、地域別の細分化も進んでいる。また、ユーザーはマーケティングの標的にされることにうんざりしており、パンデミック前に比べて懐も寒い。限られた時間と予算の範囲内でビジネスを構築するために適切な顧客とオーディエンスを見つけるにはどうすればよいだろうか。急成長マーケティングのトレンドと、主な顧客獲得チャネル(SEO、SNS、メールなど)における最新戦術について、専門家に話を聞く。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「In the Big Leagues(高校リーグと体育プログラム)」 Delane Parnell(デレイン・パーネル)氏(PlayVS)

PlayVSは、大手ゲームプラットフォームおよび学校制度と連携し、わずか数年で高校のeスポーツリーグを米国全土に展開した。創業者デレイン・パーネル氏の指揮のもと、9600万ドル(約102億)を調達したPlayVSは、さらなる成長を目指している。従来の高校の体育プログラムが新型コロナウイルス感染症によって大きな影響を受ける中、eスポーツは今後も拡大を続けていくのだろうか。Disrupt Stage(Disruptステージ)

9月16日(水)

「Making Bank(銀行を作る)」 Mitchell Elegbe(ミッチェル・エレグベ)氏(Interswitch)

2002年、ミッチェル・エレグベ氏はデジタルファイナンス系スタートアップInterswitch(インタースイッチ)を設立し、同社のシステムをナイジェリアの銀行システムとつなげた。その後10年ほどで、同社の時価総額は10億ドル(約1060億円)に達し、アフリカ全土で数十億人のデジタル決済を支えている。インタースイッチは間もなく、アフリカで最初のフィンテック企業として主要な証券取引所へ上場する予定だ。同社のエレグベ氏が、デジタルファイナンスの未来とアフリカ企業のIPO達成について語る。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「The Changing Landscape of Property Tech(変わりゆく不動産テック業界図)」 Connie Chan(コニー・チャン)氏(Andreessen Horowitz)、Merritt Hummer(メリット・ハマー)氏(Bain Capital Ventures)、Brendan Wallace(ブレンダン・ワレス)氏(Fifth Wall)

Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)ジェネラルパートナーのコニー・チャン氏、Bain Capital Ventures(ベイン・キャピタル・ベンチャーズ)パートナーのメリット・ハマー氏、Fifth Wall(フィフス・ウォール)共同創業者兼マネージングパートナーのブレンダン・ワレス氏―変わりゆく不動産テック業界の中心にいるのはこの3人だ。各氏が、不動産テック業界の課題とビジネスチャンス、同業界のスタートアップへの提言について語る。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「Little Wires Everywhere(小さなつながりを至る所で)」 Kerry Washington(ケリー・ワシントン)氏

ハリウッド女優として有名なケリー・ワシントン氏だが、ここ数年で、テック業界でも広く知られるようになった。The Wing(ザ・ウィング)、Community(コミュニティ)、歯列矯正サービスByte(バイト)に投資するワシントン氏のポートフォリオは、人々に発言権を与え、クオリティ・オブ・ライフを向上させることを目的とする製品やサービスで構成されている。くつろいだ雰囲気で行われるこのセッションでは、ワシントン氏がテック業界に進出に至った経緯や、同氏の投資戦略、ストリーミングプラットフォームの台頭などについて聞くことができる。また、活動家であり、ハリウッドでのダイバーシティの欠如についても声を上げた同氏が、テック業界におけるダイバーシティ、インクルージョン、平等性についても話してくれる。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「Building a Startup During the “Work From Home” Revolution(リモートワーク革命期のスタートアップ構築)」 Sarah Cannon(サラ・キャノン)氏(Index Ventures)、Sarah Guo(サラ・グオ)氏(Greylock)、Dave Munichiello(デイブ・ムニチエロ)氏(GV)

リモートワークに関して世界トップの3人の投資家が一堂に会して、この重要なトレンドを詳しく解説する。サラ・キャノン氏はIndex Ventures(インデックス・ベンチャーズ)のパートナーで、Notion(ノーション)などのチーム生産性ツールを支援しており、メッセージングアプリQuill(クイル)やPitch(ピッチ)にも注目している。サラ・グオ氏はGreylock(グレイロック)のジェネラルパートナーで、Clubhouse(クラブハウス)、福利厚生プラットフォームCleo(クレオ)、および数社のサイバーセキュリティ関連企業に投資している。最後は、デイブ・ムニチエロ氏だ。同氏はGVのジェネラルパートナーで、Slack(スラック)、GitLab(ギットラブ)、Plaid(プレイド)、その他多数の有名なスタートアップ企業を支援している。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「CRISPR in the Post-COVID Era(ポストコロナ時代のCRISPR)」 Jennifer Doudna(ジェニファー・ダウドナ)氏(UC Berkeley)

世界的な新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、バイオテック業界全般、とりわけCRISPRにどのような変化をもたらしたのだろうか。新型コロナウイルスが及ぼす短期的および長期的な影響と、遺伝科学の変化について、革新的なCRISPR-Cas9遺伝子編集技術の共同発見者であるジェニファー・ダウドナ博士に話を聞く。Disrupt Stage(Disruptステージ)

Startup Battlefieldコンペ – セッション3

TechCrunchの目玉であるスタートアップコンペ「Startup Battlefield(スタートアップ・バトルフィールド)」を今年はバーチャルで実施する。世界中の起業家が、Battlefield優勝カップ獲得の栄誉と10万ドル(約1060万円)の賞金獲得を目指し、各分野のエキスパートである審査員の前でプレゼンテーションを行う。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「Pitch Deck Teardown(セールスプレゼンテーション添削)」 Cyan Banister(シアン・バニスター)氏(Long Journey Ventures)

世界のトップ投資家が、提出されたプレゼンテーションをステージ上でチェックしながら、優れたプレゼンテーション資料を作成するためのポイントをライブ解説していく。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「How Voice Computing Conquered the World(音声コンピューティングはいかにして世界を席巻したか)」 Rohit Prasad(ロイト・プラサド)氏およびToni Reid(トニー・ライド)氏(Amazon)

音声アシスタントが興味のレベルからユビキタス・コンピューティング・プラットフォームへと進化した経緯を、Amazon(アマゾン)のAlexa(アレクサ)開発者でリーダーでもあるロイト・プラサド氏とトニー・ライド氏が解説する。また、スマートスピーカーの次に待つ生活と音声コンピューティングの今後について、両氏がディスカッションを行う。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「How to Build a Service Marketplace(サービスマーケットプレイスの構築方法)」 Andy Fang(アンディ・ファング)氏(DoorDash)、ほか(スピーカー未定)

サービスマーケットプレイスを構築するには、企業がエコシステムのあらゆる側面に関与するか、少なくとも、エコシステム全体を理解している必要がある。顧客、ビジネスパートナー、配送業者(該当する場合)それぞれに価値を提供できるマーケットプレイスを構築する方法を探るこのパネルでは、サービスマーケットプレイス運営の成功例であるDoorDash(ドアダッシュ)の創業者兼CTOのアンディ・ファング氏に話を聞く。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「Push to Marry Big Data to Big Pharma(ビッグデータと大手薬品会社の結合の推進)」 Daphne Koller(ダフネ・コラー)氏(Insitro)

薬の発見と試験は複雑で、問題が多発するプロセスであり、最新のコンピューティング手法による再発明が期待されている分野である。ただし、それには正しいデータと正しいツールに加えて、しかるべき人材(と豊富な資金)が不可欠だ。Coursera(コースラ)とCalico(カリコ)で経験を積んだダフネ・コラー氏は、自身が設立した新会社Insitro(インスティロ)には必要な要素がすべてそろっていると考えている。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「The Black Founder Experience: Tactical Advice for Underrepresented Entrepreneurs(黒人創業者に向けて:レプリゼンテーションが不足している起業家のための戦術的アドバイス)」、Michael Seibel(マイケル・サイベル)氏(Y Combinator)、ほか(スピーカー未定)

レプリゼンテーションの低い創業者のスタートアップ起業プロセスは、そうではない創業者とどう異なるのだろうか。現時点で最大の課題は何か。どうすればそれを克服できるのか。このセッションでは、Y Combinator(ワイ・コンビネーター、YC)CEOのマイケル・サイベル氏ほか2人のYC創業者(近日発表)が、自らの起業体験と黒人企業家の資金調達について語る。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「What’s Next for Atlassian(Atlassianの今後の展望)」 Mike Cannon-Brookes(マイク・キャノン・ブルックス)氏(Atlassian)

Atlassian(アトラシアン)のツールは世界中のソフトウェアチームに広く導入されているが、現在、同社のコラボレーションツールが多くの企業でより大きな役割を果たすようになっている。このセッションでは、同社の共同創業者マイク・キャノン・ブルックス氏が、IPO達成後の同社の状況とソフトウェア開発の次のトレンドを先取りする計画について語る。Disrupt Stage(Disruptステージ)

9月17日(火)

「Greenlighting a New Generation of Storytellers(新世代のストーリーテラーへのゴーサイン)」 Ron Howard(ロン・ハワード)氏、Brian Grazer(ブライアン・グレーザー)氏、Tyler Mitchell(タイラー・ミッチェル)氏(いずれもImagine Impact)

世界で最も成功した俳優、ディレクター、およびプロデューサーであるロン・ハワード氏と、伝説的なプロデューサーであるブライアン・グレーザー氏は、35年間にわたり、知らない人がいないくらい有名な映画とテレビ番組(『アポロ13号』、『ブル~ス一家は大暴走!』、『ダヴィンチコード』など)を制作し続けてきた。しかし、テック業界と同じく、エンターテインメントもディスラプション(破壊的創造)が非常に重要な業界だ。そこで、未来のエンターテインメントの制作・配信方法を取り入れるため、両氏は企業家のタイラー・ミッチェル氏と組んでImagine Impact(イマジン・インパクト)を立ち上げた。イマジン・インパクトは、有望なライターがメンターと協力してストーリーを作成し、市場に出すのを支援する、シリコンバレースタイルのアクセラレータだ。同社は6月にNetflix(ネットフリックス)と契約し、パイプラインを拡大した。このステージでは、同社のその他の計画、3氏が考える映画の将来について語ってもらう。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「The Future of SaaS(SaaSの未来)」 Maha Ibrahim(マハ・イブラヒム)氏(Canaan Partners)、David Ulevitch(デビッド・ウレビッチ)氏(Andreessen Horowitz)、Mike Volpi(マイク・ヴォルピ)氏(Index Ventures)

2020年、SaaS企業の時価総額は急落したが、その後、それ以上のスピードで持ち直した。このステージでは、SaaSについて深い見識を持つ数人のベンチャーキャピタリストに、急成長、停滞、およびブレークアウトの各段階にあるスタートアップについて話を聞く。また、ベンチャーキャピタルがSaaS企業に期待する内容で変化した点や、出資対象として目を引くスタートアップは他と何が違うのかについて考える。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「How Embedded Finance Represents the Future of Fintech(組み込みファイナンスこそフィンテックの将来の姿)」 Hope Cochran(ホープ・コクラン)氏(Madrona Venture Group)、Ruth Foxe Blader(ルース・フォックス・ブレイダー)氏(Anthemis Group)、 Zach Perret(ザック・パレット)氏(Plaid)

フィンテック業界はここ数年、激しい変化の波にもまれてきた。消費者向けフィンテックスタートアップ各社が大成功を収め、数百万人の顧客を獲得している。それと同時に、法人向け企業は、決済からAPI駆動型統合およびリスク査定まで、金融を真にデジタル化するインフラストラクチャーを構築してきた。このパネルでは、「テック企業はすべて、ある時点で、組み込みファイナンスによってフィンテック企業になるのだろうか」「組み込みファイナンス製品を提供する新たな巨大テック企業が台頭するのだろうか」といった問いをはじめとする、フィンテック業界の今後についてディスカッションが行われる。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「Putting Robots to Work(ロボットのいる生活)」 Robert Playter(ロバート・プレイター)氏(Boston Dynamics)

ロバート・プレイター氏は、Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)のCEOに就任後初となるこのスピーチで、同社がロボット研究の寵児から商業生産へと移行した経緯を語る。ボストン・ダイナミクスに25年以上在籍するプレイター氏は、同社の成長について独自の見識を持っており、ロボットが日常生活で活躍し、ますます重要な役割を担うようになる未来を目指している。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「Pitch Deck Teardown(セールスプレゼンテーション添削)」 Roelof Botha(ロエロフ・ボサ)氏、Susan Lyne(スーザン・レイン)氏(BBG Ventures)

世界のトップ投資家が、提出されたプレゼンテーションをステージ上でチェックしながら、優れたプレゼンテーション資料を作成するためのポイントをライブ解説していく。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

Startup Battlefieldコンペ – セッション4

TechCrunchの目玉であるスタートアップコンペ「Startup Battlefield(スタートアップ・バトルフィールド)」を今年はバーチャルで実施する。世界中の起業家が、Battlefield優勝カップ獲得の栄誉と10万ドル(約1060万円)の賞金獲得を目指し、各分野のエキスパートである審査員の前でプレゼンテーションを行う。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「How to Iterate Your Product(人気製品を生み出し続ける方法)」 Oded Gal(オーデッド・ガル)氏(Zoom)、Eugene Wei,(ユージン・ウェイ)氏およびTamar Yehoshua(タマー・イェホシュア)氏(Slack)、Julie Zhuo(ジュリエ・ツオ)氏(Inspirit)

Facebook(フェイスブック)、Zoom(ズーム)、Slack(スラック)、Oculus(オキュラス)という、そうそうたる企業の製品開発部門の新旧トップから製品開発についての深い見識を聞くことに興味がないなら、今すぐテック業界から去るべきだ。そう、今すぐに。いても無意味だから。保険会社にでも転職したほうがいい。株式仲買人の免許でも取るとか。とにかく、このままテック業界に関わる意味はない。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「Scaling Good Very Well(社会貢献もビジネスもスケールする)」 Phaedra Ellis-Lamkins(ファイドラ・エリスラムキンス)氏(Promise)、Jessica O. Matthews(ジェシカ・オー・マシュー)氏(Uncharted Power)

シリコンバレーで働いていると、「世界を変えたい」という創業者の言葉を必ず耳にする。その言葉を実現してきたのが、Promise(プロミス)の創業者ファイドラ・エリスラムキンス氏と、Uncharted Power(アンチャーテッド・パワー)の創業者ジェシカ・オー・マシュー氏だ。社会に貢献する事業を持続的な方法でスケールしていく方法について、両氏が語る。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「How to Build an Alternative Company(既存の枠にとらわれない企業を構築する方法)」 Seth Besmertnik(セス・ベスメトニック)氏(Conductor)、Aniyia Williams(アニヤ・ウィリアムズ)氏(Zebras Unite)、Hays Witt(ハイズ・ウィット)氏(Driver’s Seat Cooperative)

従来型のベンチャーキャピタルを経営したり、利益最優先の戦略を取ったりはせずに、いわゆる王道からは少し外れた方法で成功しているスタートアップ創業者がいる。Conductor(コンダクター)CEOのセス・ベスメトニック氏、Driver’s Seat(ドライバーズシート)CEOのハイズ・ウィット氏、Black & Brown Founders(ブラック・アンド・ブラウン・ファウンダース)とZebras Unite(ゼブラズ・ユナイテッド)のアニヤ・ウィリアムズ氏の3人はそうした人たちだ。この3人は、協同組合を立ち上げたり、大手テック企業からスタートアップを買い戻して、従業員が株式のほとんどを所有する会社に変貌させたり、社会問題に取り組むスタートアップに投資する組合基金に生まれ変わらせたりして、従来とは違う方法で起業家としての道を歩んできた。このディスカッションでは、投資者であるVCの利益ではなく、事業の収益と顧客の利益を第一に追求する会社を経営する方法を学べる。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

9月18日(金)

「The State of Venture(ベンチャーキャピタルの現状)」 Dayna Grayson(ダイナ・グレイソン)氏(Construct Capital)、Renata Quintini(レナータ・クィンティーニ)氏(Renegade Partners)、Lo Toney(ロー・トニー)氏(Plexo Capital)

この3人のベンチャー 投資家は以前、NEA(ニュー・エンタープライズ・アソシエイツ)、Lux Capital(ラックス・キャピタル)など、米国で最強の投資会社で働いていた。だが、それぞれ大胆にも独立する道を選択し、それが、世界の投資業界の成長とダイバーシティの推進につながった。独立した経緯について各氏から話を聞こう。また、自社のビジネスを構築しながら投資を続けていく方法についても学べるセッションになっている。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「Making Cents of EdTech in the Coronavirus Era(コロナ時代にエドテックで稼ぐ)」 Mercedes Bent(メルセデス・ベント)氏(Lightspeed Venture Partners)、Jennifer Carolan(ジェニファー・キャロラン)氏(Reach Capital)、Ian Chiu(イワン・チウ)氏(Owl Ventures)

新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの中、一躍注目を集めているのがエドテックだ。だが、エドテックの採用が急に進み、使用率が急増したことは、果たして業界にとって追い風なのか、それとも向かい風なのか。このセッションでは、最大手のエドテック企業に賭けているという投資家に、パンデミックによって業界図がどのように変わったのか、また今後のエドテック業界に期待する動向について聞く。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

「Keeping Big Tech in Check(大手テック企業を食い止める)」 Zoe Lofgren(ゾーイ・ロフグレン)氏、女性下院議員

最古参の下院議員であるゾーイ・ロフグレン氏ほどシリコンバレーを熟知している人はない。ロフグレン氏は、擁護者と批評家の両方の役目を果たし、有権者のためだけでなく、世界中のインターネットユーザーのために、大手テック企業をけん制しようと率先して尽力してきた。このステージでは、シリコンバレーに影響を与えるポリシーやプライバシーをはじめ、激論の的となっているその他の問題について話し合う。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「How to Reinvent Your Sales Team in 2020(2020年にセールスチームを再発明する方法)」 Brian Ascher(ブライアン・アッシャー)氏(Venrock)、Pete Kazanjy(ピート・カザンジー)氏、(Atrium)、Jill Rowley(ジル・ローリー)氏(Stage 2 Capital)

このセッションでは、シリコンバレーで最も賢明なリーダーたちが、戦術など、セールスチームの構築について熱く語り合う。ブライアン・アッシャー氏はVenrock(ヴェンロック) のパートナーとして20年以上にわたり、6Sense(シックスセンス)、Socrates AI(ソクラテスAI)、Dynamic Signal(ダイナミック・シグナル)などのB2Bセールスドリブン(販売主導)型企業に投資してきた。ピート・カザンジー氏は、著書『Founding Sales』で知られるとおり、セールスおよびコミュニティ構築関連のスタートアップの第一人者であると同時に、セールスパフォーマンスプラットフォームAtrium HQの創業者でもある。ジル・ローリー氏は、数十年にわたってセールス系スタートアップに提言し続けており、創業初期の頃のSalesforce(セールスフォース)とEloqua(エロクア)に勤務した経験もある。Extra Crunch Stage(Extra Crunchステージ)

Startup Battlefieldコンペ – 最終セッション

TechCrunchの目玉であるスタートアップコンペ「Startup Battlefield(スタートアップ・バトルフィールド)」を今年はバーチャルで実施する。世界中の起業家が、Battlefield優勝カップ獲得の栄誉と10万ドル(約1060万円)の賞金獲得を目指し、各分野のエキスパートである審査員の前でプレゼンテーションを行う。Disrupt Stage(Disruptステージ)

「Building a Low-Code Unicorn(ローコードユニコーン企業を築く)」 Howie Liu(ハウイー・リウ)氏(Airtable)

ここ数年、ローコード/ノーコードという言葉が流行っているが、このアイデアをAirtable(エアテーブル) のようにスプレッドシートに似たインターフェースを用いて具現化した企業はほとんどない。時価総額10億ドル(約1060億円)の同社は、今やローコード/ノーコードトレンドの最前線にいる。このセッションでは、エアテーブルの共同創業者兼CEOのハウイー・リウ氏に、ユーザーフレンドリーなローコードサービスの構築、コロナ時代の法人セールス、ノーコード/ローコード分野の今後について話を聞く。

今後追加される登壇者の情報など、イベント詳細は以下の特設ページから確認できる。この特設ページを経由してチケットを購入すると、5%割引の価格で購入できるので活用してほしい。

Disrupt 2020特設ページへ

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(翻訳:Dragonfly)

オンライン開催のDisrupt 2020では、リアルを超えたバーチャル体験を提供する

米国版TechCrunchが主催するスタートアップとテクノロジーの祭典「Disrupt 2020」の開催まで、いよいよ1ヶ月を切った。

今年はバーチャル開催となるDisrupt 2020だが、これまでシリコンバレーコミュニティに対してコネクションを作る機会がなかった読者にとって、Disrupt 2020はきっかけ作りとしては最適な場所となる。本記事ではバーチャルになったことでどのような体験が可能になったか、どのような機能を活用できるのかを紹介しよう。

まず、リアル開催で体験できたことは、バーチャル開催でも同様に体験できる。各セッションを視聴することはもちろん、生まれたばかりのスタートアップが展開するデモを見たり、専用ツールを通してコネクションを広げたりなどは今年のDisruptでも体験可能だ。

バーチャルステージ

Disrupt 2020では、新進気鋭の投資家・ファウンダーがスピーカーとして登壇する。スピーカーが登壇するステージは3Dスタジオを用意し、これまで同様の見応えのあるセッションを演出する。

Disrupt 2020のバーチャルイベント会場ツール「Hopin」

Disurupt 2020ではHopinというバーチャルイベント会場ツールを使用する。Disrupt 2020の参加者はHopinにアクセスし、セッションの視聴・企業ブースへの訪問・ネットワーキングなどを行うことができる。Hopinが提供する機能は以下の通りだ。

  • Reception:Disrupt 2020 概要ページ
  • Stages:「Disrupt Stage」「Extra Crunch Stage」
  • Sessions:小規模のセッションルーム
  • Networking:ネットワーキング
  • Expo:スタートアップ及びスポンサーのバーチャルブース

Hopinでは、他の参加者とチャットを通して情報交換を行うこともできる。もし、より深く話をしたい場合はビデオチャットの招待を依頼し、それを相手が承認するとビデオミーティングも可能となる。

また、Disrupt 2020ではネットワーキングの際、当社が提供する「CrunchMatch」も利用できる。具体的な条件、目標、関心事などのプロフィールを作成すると、CrunchMatchのアルゴリズムがあなたの代わりに、あなたと同じような考えを持つスタートアップ起業家やインフルエンサーを探し出し効率よいマッチングを促す。

すでにチケットを購入した参加者にはCrunchMatchを開放しているので、是非活用して多くのビジネスチャンスや出会いを生んでもらいたい。

日本語訳付きのライブセッション

全編英語で進行するDisrupt 2020だが、ライブストリーミングで行う「Disrupt Stage」「Extra Crunch Stage」セッションではAIベースの日本語翻訳を提供する。また、一部のライブストリーミングセッションはライブストリーミングでプレイバック放送を予定しているので、こちらも詳細が決まり次第案内する。

今年9月に開催するDisrupt 2020では、シリコンバレーの熱気を感じてもらうとともに、現地コミュニティとのネットワーキングをうまく活用してこのビジネスチャンスを最大限に生かしてもらえると僕たちも嬉しく思う。これまでに発表されている登壇者や、当日のアジェンダなど詳細は以下のイベント特設ページで確認してほしい。以下のページを経由してチケットを購入すれば表示価格から5%割引された値段でチケットを購入できる。

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PlayVS創業者のディレーン・パーネル氏、Disrupt 2020に登場

ゲーム産業は常に世界で最も巨大なニッチ分野の1つであったが、ゲームストリーミングとeスポーツが、メインストリーム文化の最前線へと変化するなか、同産業にさらなる飛躍的な発展の余地があるのは明白だ。この変化の先駆けとして、全米の高校や大学でeスポーツリーグが幅広く採用されたことが挙げられる。これは、オンラインゲームを学校が提供するアスレチックプログラムの1つとして推進するムーブメントだ。

この変化の中心人物の1人にDelane Parnell(ディレ―ン・パーネル)氏がいる。パーネル氏の企業PlayVSは、投資家に対し数千万ドルの財政支援を働きかける一方で、全米の学区にeスポーツを推奨してきた。

そのパーネル氏が9月に開催されるTechCrunch Disruptに参加し、eスポーツ競技の未来とゲーム産業のメインストリーム化の傾向について話す。

パーネル氏は2018年にPlayVSを立ち上げた。その狙いはeスポーツ競技を高校に広めることだった。PlayVSは、全米高等学校連盟(NFHS)(全米学生スポーツ協会(NCAA)の高校版)との独占提携を通じて、全米の高校がチームを作り、同社のプラットフォームで近隣の高校と対戦できるようにした。

同社は昨年、シリーズCの500万ドル(約53憶円)を調達し、合計資金は莫大な960万ドル(約102憶円)に達した。新型コロナの世界的流行が、今後の学区での人が集まるスポーツイベントの脅威となる中、eスポーツリーグはそこまでの影響を受けることはないため、同社のプラットフォームはさらに盛り上がりを見せることになるだろう。

米国時間9月14~18日まで開催されるDisrupt 2020で、パーネル氏が語る同社の生い立ちとオンラインゲームの今後について耳を傾けたい。

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(翻訳:Dragonfly)

VCは後回し、収益とユーザーを最優先にしたスタートアップを設立する方法をDisrupt 2020で学ぼう

一般的に信じられているのとは異なり、シリコンバレーで成功に万能型アプローチは存在しない。ベンチャーキャピタルを立ち上げる従来の方法やあらゆる犠牲を払って成長を追求する戦略ではなく、王道とは少しそれた方法で成功をつかんでいる人々がスタートアップエコシステムにはいる。

米国時間9月14日~18日に開催されるTechCrunch Disruptでは、Conductor(コンダクター)のCEOであるSeth Besmertnik(セス・ベスメトニック)氏、Driver’s Seat(ドライバーズシート)のCEOであるHays Witt(ハイズ・ウィット)氏、Black & Brown Founders(ブラック&ブラウンファウンダース)とZebras Unite(ゼブラズユナイテッド)のAniyia Williams(アニヤ・ウィリアムズ)氏と話す予定だ。彼らは皆さんが思う「従来の」創設者やCEOではない。3人とも従来とは違う方法で起業家としての道を歩んできた。協同組合を立ち上げたり、技術系の大手企業からスタートアップを買い戻して従業員がほとんどを所有する会社に変貌させたり、社会問題に取り組むスタートアップに投資する組合資金組織を立ち上げたりしている。

ベスメトニック氏は2018年3月にConductorをWeWork(ウィーワーク)に売却したが、1年足らずでWeWorkの傘下にいるメリットはないと気付いた。その時から、ベスメトニック氏はWeWorkから抜け出す方法を模索し始めた。現在、Conductorの経営陣と250名を超える従業員が会社の約90%を所有している。もっと詳しく言うと、従業員はベスメトニック氏が「共同創設従業員」と呼ぶもので、代表者を取締役会に任命できる。

「社内の全員が所有者になり、物事の良し悪しの判断に参加できる環境にしたいと思いました。この状況だからこそできたことです」とベスメトニック氏は以前TechCrunchに語っている。

Conductorは協同組合ではないが、Driver’s SeatとZebras Uniteは協同組合である。設立の方法にもよるが、協同組合モデルでは労働者と利用者に本当の意味での会社の所有権と管理権が与えられる。生み出される利益はメンバーに返されるほか、会社に再投資される。

ウィット氏が率いるDriver’s Seatは、ギグワーカーがそれぞれのデータを所有して活用することで、収益を最大化できるようデザインされている。このためには、配車サービスのドライバーに、協同組合がそれぞれのデータを収集して利用する方法を説明するアプリをインストールしてもらう必要がある。それと引き換えに、アプリは経費を差し引いた後の本当の時間給と運転戦略を変えることで時間給がどのように変化するか詳しい情報を提供する。

同社は、ドライバーに払い戻される分配金の割合をまだはっきり算出していないが、LCA(Limited Cooperative Association)として運営するための要件を満たすために、余剰利益の51%以上をメンバー所有者に渡さなければならない。

「利益の大部分をドライバーに戻し、企業統治の大部分をドライバーが担うビジネスモデルを実現したいため、協同組合という形にしました。この実現を法的に約束したのです。私たちは、この使命に賛同していただける投資者を求めています」とウィット氏は述べている。

ウィリアムズ氏が共同創設者であるZebras Uniteは主に、収益を上げながら、社会的な問題に取り組むビジネスを構築するスタートアップを支援している。協同組合の少し新しい考え方で、所有権のレベルはまだ検討中であるが、創設者が理念を犠牲にする必要がないテクノロジーエコシステムの提供を目的としている。

米国時間9月14日~18日に開催されるDisrupt 2020では、VCを後回しにして、収益、ユーザー、従業員を優先させる会社を設立した方法についてこれら創設者から話を聞くことができる。今年のDisruptは完全なバーチャル形式で行われる。数種類のDigital Proパスが購入可能で、自宅でくつろぎながらDisruptに参加できる。詳細は以下の特集ページから確認して欲しい。

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(翻訳:Dragonfly)

Disrupt 2020でスタートアップ3社が量子コンピューティングへのそれぞれのアプローチを語る

量子コンピューティングは現在興味深い地点に到達している。十分成熟し、実際の問題を解くことができるところまで来ているのだ。パーソナルコンピューターの黎明期にそうであったように、テクノロジーの根底にある基本的な物理的問題を解決するために、さまざまな企業がさまざまなアプローチを試みている。 また一方では、多くのスタートアップがこれらのコンピューターを従来のコンピューターにどう統合させるか、そしてそのためにどうソフトウェアを設計するか、その方法を模索しているのである。

米国時間9月14日〜18日にかけて開催されるDisrupt 2020では、 D-Wave(Dウェーブ)CEOの Alan Baratz(アラン・バラッツ)氏、Quantum Machines(カンタム・マシンズ)の共同創設者兼CEOのItamar Sivan(イタマール・シバン)氏、IonQ(イオンQ)の代表取締役兼CEOのPeter Chapman(ピーター・チャップマン)氏がパネリストとして登壇する。 これら3つの企業のリーダーたちは、みな異なる角度から量子コンピューティングに取り組んでいるものの、目標は共通している。この新しいテクノロジーを主流にするという目標だ。

D-Waveは一足先に発足し、初期にスマートなマーケティング活動を展開したことにより、量子コンピューティング企業として最も名の知られた企業となった。バラッツ氏は、同社のR&Dの最高製品責任者兼エグゼクティブ事業部長を数年務めた後、今年初めにCEOに就任した。バラッツ氏のもと、D-Waveはテクノロジー、特にD-Wave量子クラウドサービスの開発を続けている。Leap 2は今年はじめに始まったその取り組みの最新版である。またD-Waveのテクノロジーは量子アニーリングを重要視する点で、他の多くの取り組みと異っている。初期にはこれを疑いの目で見る向きが多かったが、現在は実証されたテクノロジーであり、同社はハードウェア、ソフトウェアプラットフォームの両面で一歩抜きん出た存在である。

バラッツ氏と同様、IonQのチャップマン氏も創設者ではない。彼は2019年にIonQに入社するまでは、Amazon Prime(アマゾン・プライム)のエンジニアリングディレクターであった。チャップマン氏のもと、同社は2019年後半の資金調達ラウンドで5500万ドル(約58億円)の資金を、そして先月さらに700万ドル(約7億4000万ドル)を調達した。また彼は、量子ビットの生成が比較的簡単にできる同社のトラップイオンテクノロジーへの注力を続けている。同社によるとこのテクノロジーにより同社は量子ビットの制御に集中して取り組むことができているとのことである。また、このアプローチはIonQのマシンが室温で稼働可能という点で同社を有利にしている。競合他社の多くはそのマシンを稼働させるために絶対零度にできるだけ近い温度にマシンを冷却する必要があり、量子プロセッサの小型化を目指す彼らとって、それ自体が工学的な課題である。

Quantum Machinesは、D-WaveやIonQとはやや異なる役を演じている。 シリーズAラウンドで最近1750万ドル(約18億5000万円)を調達した同社は、現在量子プロセッサを制御するために新たなカスタムハードウェアを組み合わせた量子オーケストレーションプラットフォームと、量子アルゴリズムをプログラミングするための独自のQUA言語を開発中である。量子マシンがもう少し成熟したら、標準PCの速度では量子プロセッサの制御には不十分になるからである。Quantum Machinesは、シバン氏がワイツマン科学研究所で物性物理学および材料物理学の博士号を取得後、共同創設者とともに立ち上げた初めてのスタートアップである。

米国時間9月14日~18日まで開催されるDisrupt 2020にて、上記3社やその他の話が聴ける。その他の登壇者など、イベントの詳細は以下の特設ページで確認して欲しい。

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(翻訳:Dragonfly)

Bumbleの創設者Whitney Wolfe Herd氏がDisrupt 2020に登場

現在も続くパンデミックは、人々が既にある人間関係を維持する方法を劇的に形作ったが、それだけでなくオンラインでの出会いを促進し、デートのプロセスにソーシャルディスタンスを加えるなど、恋愛への踏み出し方をも変革しつつある。コロナ禍はデーティングアプリ市場にとっても今まで経験したことのない試練なのである。

Bumble(バンブル)の創設者Whitney Wolfe Herd(ホイットニー・ウルフ・ハード)氏にとって、大きな変換点は彼女自身の役割が大きく変わった数か月後に訪れた。Badoo(バドゥ)の創設者Andrey Andreev(アンドレイ・アンドリーブ)氏が、自ら築き上げた出会い系アプリの複合企業の持ち株を売却した後、ウルフ・ハード氏は、MagicLab(マジックラブ、改めBumble)のCEOとなり、Badoo、Bumble、Lumen(ルメン)、Chappy(チャッピィ)などの出会い系アプリを含むデジタルデート帝国を引き継いだのだ。9月に開催されるDisrupt 2020にBumbleの創設者兼CEOであるウルフ・ハード氏が参加し、デーティングアプリ市場の今後について語ってくれることになっているのを、みなさんにお知らせしたい。

ウルフ・ハード氏はTinder(ティンダー)の共同創設者兼マーケティング事業部長として、デーティングアプリの世界でのキャリアをスタートさせた。ここで彼女はオンラインデートの印象を変えるため力を注いだ。セクハラや差別に対し訴訟を起こした後、和解をしたウルフ・ハード氏は、アンドリーブ氏から多大な投資を受け、Bumbleを設立するために同社での職を辞した。

2019年中頃、Badooの性差別的な文化と不祥事が明るみに出た後、アンドリーブ氏は持ち株をBlackstone(ブラックストーン)に売却した。ウルフ・ハード氏はMagicLab(現在のBumble)の統括責任者に任命され、デーティングアプリの世界で非常に大きな影響力を発揮している。

Bumbleはシリコンバレーではやや特異といえる方法で1億人を超えるユーザーを抱える企業に成長した。

リブランディングのニュースに加え、Bumbleは社長にTariq Shaukat(タリク・シャウカート)氏、親会社の最高技術責任者にRonen Benchetrit(ローネン・ベンチェトリト)氏、最高人事責任者にTran Taylor(トラン・テイラー)氏と、経営陣に新たなメンバーを迎えている。

米国時間9月14〜18日まで開催されるDisrupt 2020で、ウルフ・ハード氏が語るBumbleの創設にまつわるあれこれや、オンラインデートの今後について耳を傾けたい。

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(翻訳:Dragonfly)

Amazon Alexaチームを指揮する、トニー・リード氏とロヒット・プラサド氏がDisruptに登場

Alexaが発表されたのがわずか数年前、2014年11月のことだったとは信じがたい。6年足らずでこのスマートアシスタントは、珍しいもの好きのための家電製品という立場からほぼどこにでも存在するテクノロジー現象へと変貌を遂げた。初期のEchoデバイスと同時に発売されたAlexaは、AppleのSiriやGoogleのAssistantと共にボイスコンピューティングの新たな枠組みを定義してきたのである。

最近の統計によると、米国のインターネットユーザーの29%がスマートスピーカーを使用している。その人口統計中ではAmazonが完全に優勢であり、米国のスマートスピーカー所有者の約70%がEchoを使用している。当然、Alexaの広がりはそれだけに留まらず、あらゆる種類のスマートホームデバイス、ラップトップ、自動車、携帯電話、ウェアラブル端末、テレビにまで及んでいる。幸運にも、AmazonのAlexaチームの代表らが9月に開催されるDisrupt 2020に参加し、スマートアシスタントの成長とボイスコンピューティングの未来について語ってくれることとなった。

Toni Reid(トニー・リード)氏はAmazonに10年以上在籍しており、Alexaエクスペリエンス&Echoデバイス担当バイスプレジデントを務めている。同氏はAlexaがこのカテゴリーで優勢であるための立役者となってきた。Alexa人工知能の担当バイスプレジデント兼主任科学者であるRohit Prasad(ロヒット・プラサド)氏は、自然言語理解、機械学習、対話科学、機械推論の専門家だ。

この2人が共にAlexaの成長とスマートアシスタントカテゴリーの市場での支配を推進してきたのである。米国時間9月14〜18日のDisrupt 2020で、どのようにして全てが始まったのかをリード氏とプラサド氏が語ってくれる予定だ。

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(翻訳:Dragonfly)

Disrupt 2020のピッチバトル「Startup Battlefield」の審査員5人を紹介

TechCrunch Disruptにおいて、Startup Battlefield(スタートアップバトルフィールド)はイベントの中心的存在であり、このシグネチャープログラムのハイライトだ。

我々がこれを真剣に扱うのには理由がある。過去何年にもわたり、Startup Battlefieldコンペは、何十という新しいスタートアップの立ち上げに貢献してきた。Cloudflare、Dropbox、Vurb、Mint、GetAround、Fitbit、Yammerなど、後に現状を大きく変えるブランドへと成長したスタートアップも多い。合計すると、Battlefieldの参加者は投資家から90億ドル(約9550億円)を調達し、115のイグジットを達成しているのだ。

今年の応募数は1000近く。そのうちステージに上ることができるのは20社のみである。我々は正しい選考を行うつもりだが、しかし競争は今までになく熾烈である。そのため、審査員の構成を適切なものにすることが重要だ。今年の勝者となるスタートアップの決定に、これらの投資家の専門知識、質問、洞察が重要な役割を果たす。

9月のコンペに参加してもらうこととなった、我々が今から非常に楽しみにしている5人の投資家に注目していただきたい。その5人とは、Ade Ajao(アデ・アジャオ)氏、Maryanna Saenko(マリアナ・サエンコ)氏、Charles Hudson(チャールス・ハドソン)氏、Ulili Onovakpuri(ウリリ・オノバクプリ)氏、Melissa Bradley(メリッサ・ブラッドレー)氏である。

アジャオ氏は投資する側、そして投資される側の両方の経験を持っている。彼はサンフランシスコに拠点を置く初期ベンチャー、Base10 Venturesの共同創設者兼代表取締役である。しかし、3年前にBase10 Venturesを立ち上げる前は、HRの大手Workdayで事業部長を数年務めた他、ラテンアメリカで最大の配車サービスの1つCabify、データおよび分析プラットフォーム Identifed、そして後にTelefonicaが買収したスペインのソーシャルネットワーキングプラットフォーム、Tuentiなど、3つの著名な企業を共同で設立した。

2018年後半に初期段階のベンチャー企業、Future Ventureを共同で創設したサエンコ氏もアジャオ氏同様に様々な経験を積んでいる。現在ロボティクス、量子コンピューティング、バイオテクノロジー、航空宇宙、食品の未来に注力しているが、サエンコ氏はKhosla Ventures、DFJ、Airbus Venturesの元投資家で、Airbusでは同社の「将来にむけた航空宇宙への取り組み」に合わせた一連のベンチャー投資を指揮した。 Airbusで投資業務に就く前は、サエンコ氏はLux Researchのコンサルタント、Cabot Corporationのリサーチエンジニアであった。

ハドソン氏は、サンフランシスコを拠点とするベンチャー企業Precursor Venturesの創設者兼マネージングパートナーである。Precursor Venturesはさまざまな種類のソフトウェアおよびハードウェア企業の中から、同社が好ましいと感じる理念を持つ企業に対し最初の機関投資家向けラウンドをリードすることにより、そのブランドを構築した。Precursorを立ち上げる前は、ハドソン氏はBionic Pandaと呼ばれるモバイルゲームスタジオを共同で設立し、キャリアの早い段階でGoogleを含むさまざまな企業のビジネス開発に携わった後、Uncork Capital(元SoftTechVC)でパートナーを8年務めた。

「ウリリ」ことウリリダイアコジェン・オノバクプリ氏は、カリフォルニア州オークランドのKapor Capitalのパートナーであり、現在は特にデジタルヘルス、医療技術関連のスタートアップに注力している。オノバクプリ氏は自身を誇り高きUCバークレーの卒業生(デューク大学からMBAを取得)と称している。彼女は以前、Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏、Bill Gates(ビル・ゲイツ)氏、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏などと提携しているグローバルアクセラレータプログラムおよびベンチャー企業であるVillage Capitalでグローバルプログラムのディレクターを務めた経験を持つ。 また、世界の最も未開発な地域における医療へのアクセスを改善することを目的としたLifeKitと呼ばれるスタートアップを立ち上げ3年間運営した経験がある。

最後になるが、ブラッドレー氏はワシントンDCに拠点を置くオンラインプラットフォームUreekaの共同創設者である。中小企業はこのプラットフォームで専門的なトレーニングとコーチングを受けることができる。ブラッドレー氏は、ワシントンDCに拠点を置くアクセラレーター、1863 Venturesで約2年間マネージングディレクターを務めた後、同プラットフォームを立ち上げた。またブラッドレー氏は過去にSidecar Social Financeと呼ばれる社会に影響を与えることを目的としたエージェンシーを共同で創設したほか、多様なビジネスの規模拡大を支援するビジネス開発プログラムであるProject 500のマネージングディレクターやジョージタウン大学マクドノー経営大学院の非常勤教授を務めた経験を持つ。

応募者から既に届いている内容を見る限り、今年のBattlefieldには特に魅力的な創設チームとピッチが揃っているようだ。審査員は大変苦労することと思うが、彼らのイベントへの参加に感謝したい。

みなさんには必見の同イベントにぜひご参加いただきたい。今年、Disrupt 2020は米国時間9月14日から18日まですべてバーチャルな形で開催される。Disrupt Digital Pro PassまたはDigital Startup Alley Exhibitor Packageを購入し、Startup Battlefieldコンペの最前列の席を入手することをお薦めする。

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(翻訳:Dragonfly)