カリフォルニアの控訴裁がUberとLyftのドライバーを従業員とする下級裁の判決を支持

米国時間10月22日の控訴裁判所は、UberとLyftが彼らのドライバーを従業員に分類しなければならないと判決を下した。しかし、この判決は裁判所が送達を出した後、30日間延期されることになっている。つまりProposition 22の住民投票結果によっては、LyftやUberによるドライバーの分類の決定要因にならないこともある。

この訴訟全体を通じてUberとLyftは、ドライバーを従業員に分類すれば修復不能な被害が会社に生じると主張してきた。本日の判決では、裁判官はどちらの企業も「法律違反を禁止されていることによって重大なまたは回復不能な被害を被ることはない」と述べた。そして両社に生ずる財務的負担は「回復不能な被害のレベルと呼べるほどの大きさではない」とも述べた。

さらに裁判官によれば、仮差止命令はUberとLyftがドライバーに柔軟性と独立を与えることを妨げる要因ではないという。最後に裁判官は「今回の訴訟の契機となったAB5ギグワーカー法が決まったのは2年前の2018年であり、UberとLyftにはドライバーを独立した契約業者から従業員に移行させるに十分な時間があった」と述べている。

Lyftの広報担当者であるJulie Wood(ジュリー・ウッド)氏は本誌宛の声明で「この裁定によって、ドライバーの味方となりProp.22に賛成票を投じることが、ますます緊急になってきた」と述べている。

Prop 22は、ライドシェアのドライバーやデリバリーのワーカーを独立の契約労働者のままとどめるという、カリフォルニア州の住民投票で決まる条例案だ。これが成立すると、その企業のドライバーとデリバリーワーカーは、彼らをW-2級の従業員とする新しい州法の対象外となる。そうなると、アプリを使う旅客輸送やデリバリーのワーカーには、運転した時間に基づく最低賃金とヘルスケアの助成が給付される。

一方Lyftによると、同社はすべての法的選択肢を検討しており、その中にはカリフォルニアの最高裁への控訴も含まれるという。Uberもやはり控訴を検討している。

Uberの広報担当者は次のように述べている。「本日の判決が意味しているのは、Proposition 22が投票で否決されたら、ライドシェアのドライバーは独立の契約業者として働き続けることができなくなり、何十万ものカリフォルニアの住民が仕事を失い、州の大部分からライドシェアが姿を消す事態になるということだ。否決された場合の控訴も検討しているが、状況はむしろドライバーにとって分が悪い。彼らの72%がProp 22を支持している。カリフォルニアの経済はいまでも数百万人の失業者が存在し、今週だけでも新たに15万8000名が失業者支援を求めている」。

本日の判決の前には、カリフォルニア上位裁判所のEthan Schulman(イーサン・シュルマン)判事が2020年8月に、UberとLyftがドライバーを従業員へと分類変えするよう強制するために、仮差し止めを認めた。UberとLyftはその判決を控訴したが、しかしいまでは控訴裁判所が下級裁判所の判決を維持している。

この訴訟(未訳記事)は2020年5月に、カリフォルニアの司法長官Xavier Becerra(ザビエル・ベセラ)氏と、ロサンゼルスとサンディエゴとサンフランシスコ各市の弁護士たちが提起した。彼らは、労働者を独立契約労働者と誤分類することによって、UberとLyftが不公平で違法な競争上の優位性を得ていると主張した。そして6月に原告は、UberとLyftにドライバーの分類変えを強いるための仮差し止めを申請した。8月にシュルマン判事がそれを認めた

「本日の法的勝利は2社が対象だが、この戦いの範囲はもっと広い。これには、この国の労働の未来がかかっている。今後すべての世代が、真の福利厚生がある良質な雇用を確保できるかできないかがかかっている。もしUberとLyftがProp. 22の成立に成功し、人びとの意志を否定したら、他の数え切れないほど多くの企業もビジネスモデルを変えてワーカーを誤分類し、富める少数者が彼らの労働者の犠牲の上でさらに裕福になるだろう」とGig Workers Risingは声明で述べている。

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山火事に襲われるカリフォルニア州でInstacartのショッパーたちが災害救援金を要求

Instacartのショッパーたちが率いるギグワーカーの活動家団体であるGig Workers Collective(GWC)がInstacartに、自然災害の被害に遭ったワーカーに災害救援金を支払うことを求めている(Medium投稿)。

この要求が行われた現在、カリフォルニアの各所が山火事に襲われている。San Francisco Chronicleの火災追跡記事によると、その内3つの大火であるLNU Lightning ComplexとSCU Lightning ComplexおよびCZU Lightning Complexは、合わせて1225棟の建造物を破壊し5人の命を奪った。

山火事などの気候変動関連の災害に対応してInstacartのワーカーは、会社が過去30日の休業分に相当する災害手当を支払うよう求めている。要求額はチップも含めて1日の平均収入に相当する額の30日分だ。またGWCは、緊急事態宣言や非難命令が出ている都市では操業を中止するように、会社に求めている。

米国時間8月25日にGWCは「カリフォルニアだけでも何千ものギグワーカーが配置換えにされたり、自然災害による需要の減少に悩まされている。Instacartは、被害を受けたワーカーに一銭も払わず、配置換えされたワーカーを自分を守る方法もなく放置することもできる。しかし、パンデミックの間にワーカーたちのおかげで初めて黒字を達成した企業が、同じワーカーが助けを必要としているときに見捨てるのは、恥ずべきことである」とMediumに投稿している 。

この要求が出る直前にInstacartは、ヘルスケアや有給病休に関する和解の一環として、サンフランシスコのInstacartワーカーに72万7985ドル(約7252万円)を支給する(San Francisco Chronicle記事)ことで合意に達していた。

このワーカー団体はまた、Instacartのワーカーの身分を従業員(正社員)とするように求めている。それによって彼らは、有給病休や健康保険、失業保険などの福利厚生を得られるようになる。

現在、TechCrunchはInstacartにコメントを求めている。返答があり次第、記事をアップデートしたい。

関連記事:Human Capital: What’s next in Uber and Lyft’s court battle and a look at board diversity in Silicon Valley(未訳記事)

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ギグワーカーの自営を助け現状改善を目指すフードデリバリーのDumpling

ギグエコノミー企業は、ワーカーに提供しているフレキシビリティや自由を謳うのが好きだ。しかしInstacart(インスタカート)、Uber(ウーバー)、DoorDash(ドアダッシュ)、Lyft(リフト)などを通じて仕事を探す人にとって、経済的そして物理的なリスクは報酬を上回る。

新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックによってソーシャルディスタンスが求められる時代に、リッチな顧客のための必要不可欠なサービスのフロントライン提供者となっている請負人は、福利厚生の欠如(未訳記事)、チップや賃金の逸失(未訳記事)、バックエンドサポートの欠乏(未訳記事)に苦慮してきた。

フードデリバリー分野のスタートアップであるDumpling(ダンプリング)は、ワーカーに「自営権」をもっと与えることでギグエコノミーの現状を変えようとしている。DumplingはInstacartプラットフォームから離れて自分のパーソナルショッピング事業をスタートさせるのに必要なリソースをショッパーに提供する。

Dumplingはフードデリバリーにフォーカスしている。パンデミックによってフードデリバリーが家にこもりがちな市民にとって必要不可欠なサービスになったからだ。これまでのところ、米国50州のショッパー2000人超が「個人Instacarts」を展開している。

Dumplingの共同創業者であるJoel Shapiro (ジョエル・シャピロ)氏とNate D’Anna(ネート・ダナ)氏は大学で出会い、一緒に働く方法を探していた。

それぞれNational Instruments(ナショナル・インストラメンツ)とCisco(シスコ)で働いていたシャピロ氏とダナ氏は、Dumplingを立ち上げるために企業での仕事に見切りをつけた。

「ギグワーカーの問題を解決する企業を実際に立ち上げたらどうなるだろうを考えていた」とダナ氏は話した。

Dumplingの仕組みについて語る前に、まず明らかな点について述べたい。すべてのギグワーカーがビジネスオーナーになりたいわけではなく、これはスタートアップが成功するために必要とすることと正反対だ。連邦準備銀行の最新レポートによると、過去10年間のギグエコノミーの激増にもかかわらず、主な収入源としてギグワークをしていると答えた人は成人の3%にすぎない。この数字は成人の10人に1人がフルタイムのギグワーカーであるという割合より少ない。

ギグエコノミーに関する大きな問題はワーカーの位置付け(分類)であり、ショッパーをさらに支えるために労働組合や協同組合の興隆につながっている。

Dumplingも未来がどうなるかを示すものの1つだ。

シャピロ氏は、すべてのギグワーカーがDumplingを必要とするわけではないことを認めている。しかしギグワーカーが自分のビジネスを始める場所としてDumplingをアピールする代わりに、同氏はスタートアップがワーカーにより多くの金をもたらすことができると考えている。

「複数のデマンドアプリを何年も利用し、ワーカーがある段階で搾取され、ワーカーへの支払いは大幅に減るだろうということを我々は知っている」とシャピロ氏は述べた。「我々は、ワーカーが足元をすくわれないよう自身でコントロールできるようにしたい」。

Dumplingの仕組み

まず初めに、Dumplingはユーザーが自前のLLC(有限責任会社)を作るのをサポートする。そしてショッパーが顧客のグローサリー買い物代金を建て替えられるようにするクレジットカードや、配達や顧客とのコミュニケーションを一元管理できるアプリ、メンターシップやワーカーサポートのためのフォーラムなど、さまざまなプロダクトを提供する。

画像クレジット:Joel Shapiro / Dumpling

Dumplingによると、ショッパーは主に他のデリバリーアプリの注文の品を届ける時のマーケティングと自己宣伝を通じて顧客を獲得する。一部の客は最近、自分が住むエリアから注文するのにショッパーを探そうとDumplingに直接アクセスするようになった。

Dumplingではチップは全額ビジネスオーナーの取り分だ。Instacartと違ってDumplingでは、ビジネスオーナーが顧客にどのようなチップオプションを提示するかを決めたり、デフォルトのチップ最低額を設定したりできる。また顧客がレビューを残せるようにもなっている。

Dumplingはいくつかの方法で利益を上げている。まず、ショッパーに1度限りの設定料10ドル(約1070円)を課金する。ここにはDumplingクレジットカード、ウェブサイトでのリスティング、ショッパー検索ツールが含まれる。そしてDumplingは決済費として月39ドル(約4180円)もしくはショッパーが仕事を予約するごとに5ドル(約540円)を課金する。一方、顧客は決済手数料として注文額の5%を払う。

DumplingのプラットフォームではショッパーはInstacartの最大3倍稼ぐことができるとDumplingは主張する。しかし、計算してみよう。

月額手数料もしくは決済ごとの5ドルはチップの実入を減らすが、ユーザーは1回の注文ごとに平均33ドル(約3540円)稼ぐ、とDumplingはいう。一方のInstacartは、NerdWalletの記事によると、フルサービスのショッパーへの支払いレンジは1回の注文あたり7〜10ドル(約750〜1070円)と推定される

Dumplingのショッパーは自分のレートを決めることができるため、顧客は単純にその日一番安いショッパーに集まるかもしれない。そうしてレートが安く保たれるようショッパーの間で競争原理が働く。

しかし、Dumplingがショッパー同士の争いにはならないと考えている理由がいくつかある。

まず第1に、顧客の大半は買い物を手助けしてもらうのに自分に合うショッパーを繰り返し利用する。このリピート性によってショッパーはフレキシビリティと安定性、収入を確保できる。ショッパーは1週間単位でグローサリー配達時間をスケジュール設定できるため、注文の管理が可能だ。Uberで車を走らせて運転時間を最大限長くする必要はない。

2つめに、シャピロ氏は顧客がショッパーを利用する際に価格だけがその理由にならないことを願っている。レビューやレーティングに加え、ビーガンや地元のファーマーズマーケット、食事制限、特別な食事などにフォーカスしていることも大きな売りだとシャピロ氏は説明した。具体例を挙げると、あなたがケトジェニックダイエットを始めたばかりなら、ケトに詳しショッパーに材料を選んでもらうことができる。

過去3カ月、Dumplingのプラットフォームにはショッパーに関する何万ものレビューが寄せられた。Dumplingショッパーの平均レーティングは5スターのうち4.9だ。

壊れたものは直せない

Dumplingはギグエコノミーにオーナーシップ(自営権)をもたらしたいと考えているが、成長中のネットワークをサポートする方法を実験している。1つは、健康保険と福利厚生の料金割引だ。間もなくDumplingはプラットフォームを利用する全ショッパー向けに詐欺防止の特典を提供しようとしている。

Dumplingはギグエコノミーを正すことはできないが、ギグワーカーの働き方やキャリアの築き方を大きく変えることはできる。特に唯一の仕事としてギグエコノミーに頼っている人にとってはそうだ。

シカゴにおける最初のInstacartショッパーの1人であるMatthew Telles(マシュー・テレス)氏はInstacartプラットフォームの初期について懐かしむ。すべての注文で平均20%のチップを受け取り、1回の配達で5マイル(約8km)以上運転することはほぼなかった。そしてスタッフのエンジニアリング会議に招かれてプラットフォームについてのフィードバックを求められたことすらあった。

その後、Amazon(アマゾン)がWhole Foods(ホールフーズ)を買収した。テレス氏はこの買収がInstacartに可能な限り早くマーケットのシェアを握るよう(節約も含まれる)プレッシャーをかけたと考えている。テレス氏はあちこちから注文を受けた。Instacartはチップ廃止で脅した。そしてエンジニアリング会議への招待は止まった。

それから5年、テレス氏はショッパーたちの思いを代弁するためにInstacartに残っている。彼の取り組みは、集団訴訟でInstacartから数百万ドル(数億円)引き出すのに貢献した。パンデミック中に独占度合いを高めたInstacartは最近、初めて黒字化を達成した。Instacartのショッパーネットワークは引き続き同プラットフォームのサポートの欠如を訴えていて、より良い賃金、デフォルトのチップ最低額の変更、個人防護具を求めてストを何回か実行した。

「Instacartとの戦いは今や私の趣味」とテレス氏は話した。「そしてDumplingが今の私の仕事だ」。

Dumplingは収益性については明らかにしなかったが、注文数は20倍に増えていると述べた。空前の成長により、Dumplingはつい最近、Forerunner VenturesがリードするシリーズAラウンドで650万ドル(約7億円)を調達した。本ラウンドにはFloodgateとFUEL Capitalも参加した。Dumplingの累計調達額は1000万ドル(約11億円)となった。

テレス氏はリピーター顧客のためにグローサリーとともに「感謝の食事」をピックアップすることができるフレキシビリティを愛している。彼はDumplingアプリでフルタイムで働くことで労働時間が半分になり、収入は倍に増えた。Instacartの初期の頃のように、Dumplingの共同創業者たちとの会議に招待されていることもまた彼にとって嬉しいことだ。

画像クレジット:Bryce Durbin

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(翻訳:Mizoguchi

サンフランシスコのギグワーカーの大半が有色人種で移民、そして医療サービスが必要との調査結果

新型コロナウイルス(COVID-19)による世界的な危機の最中にあって、ギグワーカーは我々の社会にとって必要不可欠な存在になった。しかしパンデミックの前から、UberやLyft、Instacart、DoorDash、Postmatesといったサービスを使う多くの人の暮らしの中でギグワーカーは重要な存在だった。ギグワーカーのプレゼンスが高まっているにもかかわらず、彼らについては、多くが収入が不安定で福利厚生はほとんどない独立請負業者だということ以外あまり知られていない。しかしサンフランシスコのギグワーカーについての新たな調査のおかげで、それは変わろうとしている。

例えば、サンフランシスコのLocal Agency Formation Commission(LAFCO)が実施し、 カリフォルニア大学サンタクルーズ校の教授Chris Benner(クリス・ベナー)氏が主導した研究で、多くのギグワーカーは有色人種であることが明らかになった。

DoorDash、Instacart、Shiptといったプラットフォームのギグワーカー643人を対象に行った研究ではまた、多くが経済的に不安定でやりくりに苦慮していることもわかった。

調査対象のギグワーカーの構成は以下のとおりだ。

  • ギグワーカーの78%が有色人種
  • アジア人が29%
  • ラテンアメリカ人が23%
  • 白人が22%
  • 黒人が12%
  • 混血が13%
  • ギグワーカーの56%が移民
  • ギグワーカーの21%が健康保険に加入していない
  • ギグワーカーの15%がフードスタンプや住宅バウチャーのような公的補助が必要
  • ギグワーカーの71%が週30時間以上働いている
  • ライドシェアのドライバーの1週間の収入は経費計算前で平均900ドル(約9万5000円)
  • 食品やグローサリーの配達員の1週間の収入は平均500ドル(約5万3000円)
  • 配達員収入の30%がチップ

新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックによって、ギグワーカーという必要不可欠な労働力と、彼らが基礎的な保護を受けられていないことにスポットライトが当てられているが、時期を同じくしてこの調査結果は明らかになった。

「さまざまな理由でこの調査は重要だ」と以前TechCtunchにベナー氏は語っていた。「ギグワーカーはかなり脆弱で影響を受けやすい。特に新型コロナウイルス感染拡大の初期においては、空港で客を乗せたり拾ったりするドライバーがそうだった。しかしいまはグローサリーや食品の配達のオンライン注文が激増していて、配達を行っているギグワーカーは外出禁止のこの時期に必要不可欠なサービスを提供し、リスクに接している。そしてもし彼らが食品やグローサリーを注意深く扱わなければ感染を拡大させてしまうこともあり得る」。

調査結果は市当局がギグワーカーに関するポリシーを練り上げるのに役立つ。ギグワーカーが経済的安定と失業給付、しっかりした医療サービスへのアクセスを必要としていることが調査で明らかになった。

この分野ではいくらかの改善が進んでいるが動きは遅い。また、進展はテック企業の抵抗にあいがちだ。例えば、カリフォルニアのギグワーカー保護法案AB 5が成立しようとしていたとき、Uber、Instacart、そしてLyftはギグワーカーを独立請負業者として引き続き分類することができるよう働きかける動きに数百万ドルを注ぎ込んだ。またギグワーカーは失業給付を受けられるにもかかわらず、多くが給付待ちの状態だ。

ギグワーカーをサポートするためには大きな改革が必要だ、とNancy Pelosi(ナンシー・ペロシ)氏の議席を狙う活動家で弁護士のShahid Buttar(シャヒッド・バッター)氏はTechCrunchに述べた。

「私が考える抜本的な改革は、ギグワーカーや労働階級の米国人が求めているものに対応する。それは、国民健康プランである全国民のための医療体制をつくるというもので、保険料の支払いや控除、民間保険の自己負担金などに左右されずに健康診断などを受けられる権利を確立する」とバッター氏は話した。「それはギグワーカーが診断を受けられることを確かなものにするだけでなく、パンデミック状況下のギグワーカーは診断を受けないままウイルスをうつす可能性があるという視点で考えた時に、彼らはケアを要している人々であり、マスクやフェイスシールドなども必要としている。ゆえにギグワーカーのための個人用マスクなどは、彼らの権利や労働環境の安全のためだけでなく、公衆衛生にとっても重要であり不可欠なものだ」。

調査の実施要領調査結果は公開されている。

画像クレジット: Photo by Smith Collection/Gado/Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

SF監督機関が新型コロナ感染拡大に伴いギグワーカーの保護強化へ

米国カリフォルニア州サンフランシスコ市の監理委員会は決議に基づき、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが続く間、ギグワーカーにより厚い保護と給付を提供するよう多くの立法機関に要請した。同委員会はまた、ギグワーカーが現在も外でフードデリバリーやライドシェアに従事していることを受け、サンフランシスコ市の労働基準執行局に対し、州議会法案第5号(AB5)に準拠した執行手続きを確立するよう求めた。AB5は、法律上は独立請負業者となる労働者の分類について定めている。

Gig Workers RisingWe Drive Progressが同委員会にこの決議を採択するよう働きかけた。Gig Workers Risingは以前、カリフォルニア州議会の議員らにAB5の施行を要請しており、それに続く動きとなる。今月初め、Gig Workers Risingはカリフォルニア州知事のGavin Newsom(ギャビン・ニューサム)氏と他州の当局へ書簡を送り、パンデミックの状況下で働く労働者保護のため介入を求めた。

「企業は新型コロナ感染拡大のかなり前からドライバーと乗客を危険にさらしてきた」とライドシェアのドライバーでGig Workers RisingのメンバーでもあるEdan Alva(エダン・アルバ)氏は3月24日、記者会見で語った。「大企業は最も弱い人々を食い物にしている」。

同氏は「ドライバーはいつも次の給料まで綱渡りで働いている。貯金する余裕はない」と述べた。「健康保険と傷病休暇がなければ、病気になったときに無理な選択肢しか残らない。病気のまま働けば自分だけでなく乗客も危険にさらす。自宅にとどまれば家と車を失い、生活が立ち行かない」。

同委員会はまた、サンフランシスコ市の弁護士であるDennis Herrera(デニス・ヘレラ)氏とカリフォルニア州法務長官のXavier Becerra(ザビエル・べセラ)氏に対し、有給の傷病休暇と失業保険を求める労働者に誤った分類が付される場合は、差し止め命令によって救済するよう求めた。

さらに同委員会は、公衆衛生局がライドシェアのドライバーとデリバリーワーカーのために最低限の健康安全ガイドラインを策定するよう要請した。また、カリフォルニア州労働長官のJulie Su(ジュリー・スー)氏には、この状況下でギグワーカーへのさまざまな給付に関するガイダンスを提供するよう求めた。

同委員会はギグワーカーが「多くの不確実性に直面している。住宅や食べ物の不安、ヘルスケアへのアクセス、衛生設備・保護具・安全に関する研修がないまま新型コロナウイルスに対処せざるを得ないことなどだ」と説明している。決議は、ギグワーカーを使う企業が「州や市の法律を無視し続けている結果、誤って分類された従業員を失業保険、有給の病気休暇、医療給付、労働者補償などの重要な福利制度へのアクセスがない状態に置いている」と述べている。

監督官のGordon Mar(ゴードン・マー)氏は3月24日の記者会見で、公衆衛生の危機が起きているのに労働者の権利を否定することは「不道徳」であると述べた。監督官のMatt Haney(マット・ヘイニー)氏は、公衆衛生を守るためにあらゆる手段を講じることが重要だと付け加えた。

「多くの我々のような労働者が人々の食べ物を運び、家庭に届けるよう指示されている」とヘイニー氏は記者会見で述べた。「企業にとってそうした労働者を確保することが、現在業務を遂行する上で不可欠だ。だが一方で、労働者は公平に扱われていない。経済的に疎外され、弱い立場に置かれている」。

ヘイニー氏は「この危機の間もギグワーカーは緊急対応が求められる仕事を続けている。買い物に行けない人に食べ物を届けたり、A地点からB地点まで人を運んだりしている」と語った。

Uber(ウーバー)、DoorDash(ドアダッシュ)、Instacart(インスタカート)などの企業が何もしていないわけではない。例えば、2週間までの傷病休暇を提供している企業もある。ただ、それが十分ではないということだ。

「TNC(UberやLyftのような一般ドライバーと乗客を仲介する会社)はこの国家緊急事態の中、ニューサム知事により生活に不可欠なサービスを提供する輸送システムの重要な一部として指定を受けた」とLyft(リフト)の広報担当者は声明で述べた。「Lyftは、人々を重要なサービスや商品と結びつけることにより、パンデミックの中で不可欠なサービスを提供する重要な役割を果たしている。この危機の最中に、TNCに雇用モデルの採用を強制すれば、数十万人分の仕事が広く失われ、社会的弱者のための基本的なサービスが直ちにストップしてしまう。ドライバーとリスクに直面しているコミュニティーが当社のサービスを最も必要としている今、それは害にしかならない」。

だがドライバーのMekela Edwards(メケラ・エドワーズ)氏は記者会見で、Lyftのヘルスケアの方針について懸念を表明した。同氏は、ドライバーが病院に行く患者を乗せるために必要とされるスキルやトレーニングを適切に受けていないと指摘した。

「乗客の乗降介助に備えたマスクや手袋などの保護手段は絶対ないと言える」とエドワーズ氏は語った。「会社がそれらを提供していると宣伝するようなら、その前にドライバーはそれが本当なのかしっかり確認する必要がある」

一方、有給の傷病休暇の要求が拒否されたというUberドライバーからの報告もある。TechCrunchは詳細を取材するためUberに問い合わせた。返信があり次第更新する。

画像クレジット:Photo by FREDERIC J. BROWN/AFP via Getty Images / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

サンフランシスコの屋内避難指示とそれでも屋外で働くギグワーカーたちの苦悩

サンフランシスコのLondon Breed(ロンドン・ブリード)市長は、米国時間3月16日朝、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡散を遅らせるために、屋内避難指示(shelter-in-place order)を発表した。この指示は、食料品店に行く、ガソリンを買う、あるいは薬局に行くといった必要不可欠の行為でない限り、市民にできる限り家にいることを法的に要求するものだ。つまり、もうレストラン、ジム、あるいはナイトクラブに出かけることはできない。ただし居住者は「真に必要な移動の場合のみ」に限定されているUberやLyftの配車サービス同様に、レストランに出前を注文することは可能だ。

つまりPostmates、Instacart、DoorDashそしてUberEatsの労働者は、人びとに食べ物を届けるという困難な状況に立たされたままであり、乗客を運ぶ配車サービスの運転手たちはウイルス感染の危険に晒されている。

2020年の初めから一部のギグワーカーたちが提唱してきたおかげで、カリフォルニア州はギグワーカー保護法「AB-5」を適用し、すべての労働者が有給の病気休暇、傷病保障、家族休暇そして失業保険を利用できるように迫られている。最近、Gig Workers Risingは、カリフォルニア州知事Gavin Newsom(ギャビン・ニューサム)氏や他の州当局に手紙を送り、このパンデミックの渦中での介入と労働者の保護を求めた。

「私たちは州政府に対して、新型コロナウィルスパンデミックの期間中、AB-5を完全に実施することで保護を行い、ギグワーカーたちが有給の病気休暇、傷病保障、家族休暇そして失業保険などの福利厚生を利用できるようにすることを要求します」と当局宛の手紙に書いたのは、自身も配車ドライバーでありGig Workers RisingのメンバーでもあるSteve Gregg(スティーブ・グレッグ)氏だ。「今後数週間から数カ月にわたるこれらの対策によって、誰が生き延びるのか、誰が住む場所を守れるのか、誰が飢えないのかの違いが生み出されることになります」

ギグエコノミー企業も、ギグワーカーを支援するための措置を講じ始めた。例えばUber は、感染したり公衆衛生当局によって隔離されたりしたドライバーを支援するためのファンドを創設した。Instacartは店舗で買い物を代行する「ショッパー」に対して、病気時の支払いポリシーを導入し、COVID-19の影響を受けた独立請負業者を含むすべての「ショッパー」に対する支払いを拡大した。同様にPostmatesは、ウイルス検査で陽性になったワーカーに、2週間の有給病気休暇を提供し始めた。

こうした企業は経済的不安をある程度和らげることができるが、労働者たちは相変わらず障害保障、家族休暇、失業保険なしで働いている。健康保険に加入していない労働者もいる。もちろん、これらの企業はそのワーカーに運転や食べ物の配達を強制するわけではない、だが多くの人は家賃や住宅ローンを支払い、家族を支えるための収入が必要なのだ。

「仕事をしないことは選択肢にないので、病気も私の選択肢とはならない」と先週の声明で述べたのは、配車ドライバーでGig Workers RisingのメンバーでもあるEdan A(エダン・A)氏だ。「もし病気になってしまったら、働き続けるか生き続けられないかの選択となってしまいます。単なる収入の問題ではありません。新型コロナウイルスが流行する前は、私はなんとか月々の請求書を払っていました。そこには間違える余地もありませんでした。危機に瀕しているのは、家賃の支払い、車の支払い、健康保険、そしてもちろん食料です。セーフティネットなしで仕事を止めなければならない場合は、これらのすべてを失ってしまいます」

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(翻訳:sako)

米上院議員がUberやLyftなどに対し新型コロナの影響を受けるギグワーカーたちへの経済的配慮を要請

ギグエコノミー企業の中には、すでにその労働者間の新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散を防止するための措置を講じているところもあるが、米国バージニア州選出のMark Warner(マーク・ワーナー)上院議員は、そうした企業に対してウイルスの影響によって労働者たちが経済的苦境に陥らないような配慮も求めた。

「労働者が病気になるか、自己検疫(自宅待機)の状況に陥った場合には、その財政的苦境の可能性に対して、何らかの対応をとっていただきたいと、強くお願いしたいと思います」と同議員は書いている。「新型コロナウイルスの拡散を抑制するためには、経済的不安定性が労働者の皆さまに公衆衛生ガイダンスに従うことを躊躇わせるような事態にならないように、プラットフォーム企業の皆さまには率先して例を示し、対応していだくことが重要なのです」と続ける。

ワーナー上院議員は、UberやLyft、Instacart、Postmates、Grubhub、そしてDoorDashへ宛てた別々の手紙の中で、いくつかのアイデアを提示している。1つ目は、検査や自己検疫のために休暇を取る必要がある場合に、ギグワーカーが利用できる特別なコロナウイルス健康基金を設立することだ。また別のアイデアはたとえ通常の平均時間分の労働を行えない場合でも、労働者たちに通常の平均賃金を支払うというものだ。

「自らの責任に帰すことのできない健康上の緊急事態が、労働者とその家族に対して、過度の財政的負担をかけるべきではありません」と同議員は説明する。

UberはTechCrunchへのメッセージの中で、影響を受ける可能性のあるドライバーたちに補償を行うためのオプションを検討していると述べた。「私たちは公衆衛生コンサルの専門家と公衆衛生組織からの助言を受けている専任のグローバルチームを持っています。事業を展開する世界中の各市場で、必要に応じて対応を行うよう努めています」とUberの広報担当者は答えている。「私たちはチームはまた、コロナウイルスのために検疫状態に置かれたり診断されたりしたドライバーの皆さまに対して、個別に、あるいは基金を介して、または同業他社と提携して補償を行う方法を検討しています。上院議員には私たちの計画についての最新情報を提供し、議員からの手紙に直接の対応を続けます」と続けた。

Lyftの場合は、広報担当者による声明の中で、同社からワーナー上院議員のリーダーシップへの感謝を述べつつも補償の可能性については明示的に言及していない。「私たちは適切な行動を取ることに注力し、複数のシナリオを積極的に計画しているところです」とLyftの広報担当者は述べている。「政府当局者と調整を行う準備は整っています」と続ける。

一方DoorDashは、DoorDash配達員の福祉向上に役立つ「革新的なソリューション」について米国時間3月6日に上院議員と議論する予定だと述べている。「DoorDashのタスクフォースは、新型コロナウイルスの拡散に対抗して、コミュニティ全体の安全を保護するための、包括的な戦略の策定と実施に積極的に取り組んでいます」とDoorDashの広報担当者は述べている。「消費者の皆さま、配達員(Dashers)、そしてお店の方々に対して最新の公衆健康ガイドラインの提供を続けます。そして、アプリを用いてドアの前のどこに食べ物を置けば良いかを指定できる配達指示機能が使えることを、影響を受ける地域で周知しようとしています」と続ける。

また、非対面配達オプションの提供を開始したPostmatesは、米国疾病予防管理センター(CDC)からのガイダンスが更新されるたびに、その情報を労働者たちと共有すると述べている。さらにPostmatesは、同議員に対して「当社の柔軟な労働力の福利に投資する」計画を説明する予定であると述べた。

「コミュニティの健康と安全はPostmatesにとって最優先事項です。最新の予防措置を認識して貰うために、私たちはCDCの予防ガイダンスを配達を行う方々に向けてアプリ内で発信し続けます」とPostmatesの広報担当者は声明の中で述べている。「またPostmatesは本日、非対面でのお届けを指定するオプションも発表しました。私たちは引き続き、従業員、商店、消費者の皆さま、およびコミュニティのすべての方々が、手を洗ったり、調子が悪いときには外出を控えるといった、安全プロトコルに従うことを奨励して行きます」と続けた。

GruhHubも同様に、ドライバー、消費者、そしてレストランパートナーの、健康と安全に焦点を合わせていると述べている。「私たちはドライバーの安全性と福祉に対するワーナー上院議員の懸念を共有し、これらの重要な問題について上院議員と積極的に協力して行きます」と広報担当者は声明で述べている。

ギグエコノミー企業たちの対応への注目が集まったこのタイミングは、ギグエコノミー企業の多くがカリフォルニア州のギグワーカー保護法に対して対抗しようとしているタイミングに重なっている(この法律によって、企業はその労働者を独立請負業者として扱うことが難しくなる)。もし労働者たちがW-2従業員として分類された場合には、ヘルスケアや有給休暇などが与えられることになる。

ギグエコノミーの外の世界を見れば、例えばMicrosoft(マイクロソフト)やFacebookのような企業は、この方面に対してより積極的に行動している。たとえばマイクロソフトの場合、新型コロナウイルスの懸念によって仕事ができない場合でも、その時間給労働者に対して、通常の賃金を支払うことを約束している。Facebookも、マイクロソフトの発表後まもなく、懸念のあるこの時期に働けない臨時職員たちへの支払いを約束した。 SXSWも最近会議をキャンセルしたばかりだ。

TechCrunchはInstacartに連絡を取っている。なんらかの回答があれば記事を更新する予定だ。

画像クレジット: DoorDash / file photo

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(翻訳:sako)

エリザベス・ウォーレン上院議員がギグワーカーの労組結成を認める法案を提出との報道

ギグワーカーにとって今年最大のキーワードは労働組合の結成だ。このほど上院議員で大統領候補でもあるのElizabeth Warren(エリザベス・ウォーレン)氏が、まさにそのギグワーカーのための法案を提出した、とCNBCが報じた

Daivd Cicilline(デビッド・シシリーニ)下院議員と共同で提出された法案には、「mega mergers」(超大型合併)の禁止も盛り込まれている。1社が年間売上400億ドル(約4兆3500億円)を超えているか、両社合計の年間売上が150億ドル(約1兆6400億円)を超えている場合だ。

カリフォルニア州下院法案5号の法制化にあたり、ギグワーカーたちは賃上げ、職場の安全確保、組合結成の権利を要求していた。同法案が通過したことによって、企業は裁判で訴えられた場合に、ギグワーカーを税務用紙1099の定める個人契約事業主として分類することが困難になると見られている。しかし、ギグワーカーらは今も組合結成の権利を要求している。

同法案の通過を受け、ライドシェアサービスのドライバーで労働者団体であるGig Workers RisingのメンバーのEdan Alva(エダン・アルバ)氏は、組合は絶対的に重要であると語った。同氏によると、この法案は始まりにすぎないという。しかも、5号法案はカリフォルニア州に限定されている。ウォーレン上院議員が提案したと報じられているのは国全体に及ぶ法律だ。

TechCrunchはウォーレン上院議員に連絡をとっており、返答があり次第続報する予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ギグワーカーに柔軟な保険を提供するThimbleが約24億円を調達

中小企業やフリーランサーが短期でも加入できる柔軟設計の保険を提供するThimble(シンブル)は、IACがリードするシリーズAラウンドで2200万ドル(約24億円)を調達したことを発表した。

以前の社名はVerifly(ベリファイ)だった。本業だったドローンパイロット向け保険にちなんだ名前だ。創業者兼CEOであるJay Bregman(ジェイ・ブレグマン)氏は、同社が顧客の需要に応えてさまざまなビジネスに新しい保険を提供してきたと語った。広くなった会社のビジョンを反映するため社名を変更した。なお同氏は、以前ライドシェアリングの会社Hailoを創業したことがある。

Thimbleの顧客はギグエコノミーの労働者(ギグワーカー)だとまとめてしまうのは簡単だが、ブレグマン氏はUberを運転したりPostmatesで配達する人たちだけが対象ではないと指摘する。同社の顧客のうち自身をギグワーカーだと認識しているのは4%にすぎないとのことだ。

「ギグエコノミーと呼ばれる大きなマーケットがある。その担い手であるギグワーカーたちは自身が決めた条件で柔軟な働き方をしている」とブレグマン氏は言う。

Thimbleは100を超える職業の顧客に賠償責任補償を提供しているという。便利屋、造園業者、DJ、ミュージシャン、美容師、犬の散歩代行などの顧客もいる。保険は、時間、日、週、月、年単位でThimbleのウェブサイトまたはアプリから直接加入できる。

「細切れの仕事を繰り返し請け負うようになると、年単位の保険に加入する意味がなくなる」とブレグマン氏は言う。例として同氏は、Thimbleの顧客の75%が以前は保険に加入していなかったこと、50%が1日未満の保険に加入していることを指摘する。同社は年末までに10万口の保険販売を見込む。

Thimbleの保険はMarkelが引き受ける。ブレグマン氏が「インフラと人材」が優れていると称賛した保険会社だ。

同氏は「我々はこれまでプロダクト自体の所有者であって、基本的に保険代理店と協力してプロダクトを市場に投入してきた。そのようなやり方は今後プロダクトが成熟していくと変わるかもしれない」と述べた。

Thimbleは、これまでに48州で保険販売に関する規制当局の承認を受けた。ギグワーカーが被雇用者なのかをめぐる広範な政治的議論が同社のビジネスに影響を与えるかと尋ねられたブレグマン氏は、同社の顧客の大多数は自身がギグワーカーであるとは考えていないと改めて指摘した。

「唯一恐れているのは、長期のギグワーカーに特有の問題を議論しているのに、関連する法律が意図せず正当なフリーランサーを心配させたり網にかける可能性があることだ」とブレグマン氏は言う。

IACの最高戦略責任者であるMark Stein(マーク・スタイン)氏は今回の投資に関して、デジタルメディアホールディング会社である同社がアーリーステージの会社へのマイノリティ出資をこれまであまり行ってこなかったことを認めた。だが同氏は今回の投資を「種をまく」ようなものだと語った。

「IACが考えているのは次の2つだ。どうすれば将来の成長の種をまくことができるのか?次のANGI HomeservicesやMatch Groupになるのはどういった会社か? 」。スタイン氏は、将来のスピンオフが取り沙汰されているIAC所有の2つのビジネスを引き合いに出し「その2つのように見込みが高く大きな市場機会を見出す必要がある。狙いは将来業界を変える大企業に育てることだ」と述べた。

既存株主であるSlow Ventures、AXA Venture Partners、Open Oceanもラウンドに参加し、Thimbleのこれまでの調達資金は2900万ドル(約32億円)となった。

画像クレジット:Thimble

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(翻訳:Mizoguchi)

「ギグワーカーは労働者」とする法案にカリフォルニア州知事が署名

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は「ギグワーカー」を守るための法案「AB-5」に署名した。AB-5は最近カリフォルニア州下院および上院を通過した。

「本日、我々は現状維持を破壊し、中産階級を再構築して労働者の未来を再建するための大胆な一歩を踏み出した」と同法案を起草したロレーナ・ゴンザレス議員が声明に書いた。「世界最強水準の経済圏として、カリフォルニアは他の州や国の規範となるべく労働者保護の世界標準を設定しようとしている」。

AB-5は、ギグエコノミーの労働者が最低賃金や労災補償などの給付を受けられるように、雇用者がABCテストを適用することを義務付けている。最初に同法案が出されたのは2018年12月で、Dynamex Operations West対ロサンゼルス最高裁判所の裁定を成文化することを目的としていた。その判例では、法廷がABCテストを適用し、Dynamexが労働者を個人契約者であると誤って分類していたと判定した。

そのABCテストによると、ある労働者を独立自営業者として合法的に分類するためには、労働者が雇用者の管理や指示の支配下になく、雇用者の事業範囲外で働き、定期的に他の独立した業務や類似する事業に従事していることを証明する必要がある。

「カリフォルニアには賃金保証や保険と柔軟性のバランスのとれた思慮深い解決を望む大多数のライドシェアリングドライバーを支援する可能性がまだある、という点でニューサム知事にわれわれは同意する」とLyftの広報担当者であるAdrian Durbin[エイドリアン・ダービン)氏がTechCrunch向けの声明で語った。「我々は知事のリーダーシップの下で歴史的合意に達することができると信じている。しかし必要であれば、ドライバーと乗客の望む自由と権利を守るためにこの問題を州民投票にかける準備がある」。

先週Uberは、ドライバーを個人事業主として扱うためにはどんなことでもする、という意思を表明した。

「我々は引き続き妥協による合意を主張する」とUberの法務責任者、Tony West(トニー・ウェスト)氏が先週の電話会見で語った。

先週Uberが説明したように、同社は最低賃金を保証し、引き継ぎ可能な年金を与えるとともにドライバーが「団結して発言する」ことを可能にする枠組みを作ろうとしている。

さらにウェスト氏は、2020年の州民投票の基礎づくりのための法的、政治的な方法も引き続き追究していくと語った。UberとLyftは、6000万ドルの共同プロジェクトを先月発表しており、Uberはさらに投資を増やすことも辞さないと同氏はコメントしている。

「これは我々の第一選択肢ではない」とウェスト氏は言った。「それと同時に我々は、あらゆる選択肢と代替案を検討して21世紀経済にふさわしい枠組みを推進していかなくてはならないが、我々はそのための枠組みをすでに持っていると確信している」

Uberをはじめとするギグエコノミー企業の反対にもかかわらず、同法は2020年1月1日に施行される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook