ケニア中央銀行がデジタル通貨の導入について国民から意見を募集

ケニアの中央銀行は、デジタル通貨導入の可能性について、5月20日まで国民に意見を求めることにした。ザンビアでもデジタル通貨の実行可能性をテストしていることが明らかになった翌日のことだ。

ナイジェリアは2021年10月、アフリカで初めて「eNaira(eナイラ)」と呼ばれる中央銀行デジタル通貨(CBDC)を導入し、ガーナでは「E-Cedie(Eセディ)」の導入に向かって進んでいる段階にあると言われている。Bank of Zambia(ザンビア銀行)もデジタル通貨について調査を進めているところだ。CBDCはBitcoin(ビットコイン)やEthereum(イーサリアム)のような暗号資産とは異なり、各国の中央銀行から発行され、国のフィアット通貨に固定される。

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ケニア中央銀行(CBK)は現地時間2月10日、国民討論の基礎資料としてこの文書を発行し、コスト削減、相互運用性、クロスボーダー決済の強化が、国内でのデジタル通貨導入の主な推進力になると指摘している。CBKは、東アフリカ最大の経済大国であるケニアが2007年に先駆的に導入したモバイルマネー(電子マネー)が、デジタル通貨の価値提案の1つである金融サービスへのアクセス強化にすでに貢献していると述べている。

「ケニアの国内決済の傾向は、強固で包括的かつ非常に活発なデジタル通貨(電子マネー)の存在を示しています。したがって、ケニアの決済システムにCBDCを導入することは、モバイルマネーが普及していることを考えると、金融サービスへのアクセスを強化することが主要な目的にはなりません」とCBKは述べている。

CBKのデータによると、ケニアの3800万人のモバイルマネー加入者は、2021年の1〜11月の間に総額550億ドル(約6兆3000億円)の取引を行っている。これは前年同期比の20%増となる数字だ。

「将来を見据えると、我が国の決済システムを地域や世界とつなぐことが重要になります。既存の提案は、CBDCがこの相互運用性を実現する可能性を秘めていることを示しています」と、CBKは述べている。

CBKは、他の通貨と互換性のあるデジタル通貨が、時間とコストがかかっている現在のクロスボーダー決済を、改善する役割を果たす可能性があると述べている。IMF(国際通貨基金)によると、CBDCをどのように国境を越えた支払いに使えるようにするかについての議論は進行中だが、これにも潜在的なリスクがあるという。

IMFは2月9日付で発表した文書の中で「リテールCBDCが国境を越えて利用できるようになると、通貨代替の増加や金融ショックへの脆弱性など、マクロ経済に悪影響を及ぼす可能性がある」と述べている。

現在までに9カ国がデジタル通貨を導入しており、カリブ海諸国以外で導入を開始した国はナイジェリアが初めて。14カ国が試験的な運用段階にあり、87カ国が導入を検討をしている。

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(文:Annie Njanja、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

メガバンク3行など参加のデジタル通貨フォーラムが「プログラムを書き込める」円建てデジタル通貨DCJPY(仮称)概要公開

メガバンク3行など参加のデジタル通貨フォーラムが「プログラムを書き込める」円建てデジタル通貨「DCJPY」(仮称)概要公開

Matteo Colombo via Getty Images

メガバンク3行やNTT・KDDIら通信企業、JR東日本、関西電力、ヤマトホールディングスなど国内74の企業および団体が参加する「デジタル通貨フォーラム」が、ブロックチェーン技術を使った日本円連動型デジタル通貨「DCJPY」(ディーシージェイピーワイ。仮称)の概要(ホワイトペーパー)を公開しました。

デジタル通貨フォーラムは「民間預金との競合といった問題を回避することができ、また、これにより民間主導のイノベーションを促し、コスト削減や効率化に貢献できる」とそのメリットを説明しています。一方でBitcoinやEthereumなどのいわゆる暗号通貨が銀行との関連を持たない独立した「暗号資産」であるのに対し、DCJPYは民間銀行が発行する「デジタルな通貨」だという点には注意が必要です。

具体的には、DCJPYは「預金(つまり銀行の債務)という形をとることで円建てでの価値を安定化し、共通領域を通じた相互運用性の確保、付加価値領域を通じたさまざまなニーズへの対応」を実現することを想定しているとのこと。共通領域とは、デジタル通貨DCJPYの発行や償却といったやりとりが行われる領域のこと。各銀行は現実の預金口座にひも付けられた共通領域口座を用意し、預金口座から処理に必要な金額を引き落として、共通領域の口座に入金します。そして共通領域内にある他の顧客の口座へと送金処理を行うことで決済処理を完了します。

一方、付加価値領域とは「決済と物流・商流等とのリンクや、モノやサービスと資金との同時受け渡しなど」といったニーズに対応するためにカスタマイズした「プログラムの書き込みを可能とする」領域と説明されます。たとえば企業が特定のサービスのために専用の送金プラットフォームを用意でき、ユーザーは付加価値領域上の口座で取り引きを行います。付加価値領域口座は共通領域の口座と対応しており、実際には付加価値領域で送金の指図が発行されると、それに同期して共通領域でDCJPYによる送金が処理される格好になるとのことです。そのため「付加領域における移転の記録は、共通領域内に存在する付加領域用口座のDCJPYの移転を行うための指図の記録」を意味することになります。

と、ここまで力を振り絞って難解な説明を読んでいただいた読者の方々には感謝しかありませんが、とりあえず、このデジタル通貨がすぐにもわれわれの日常生活での買い物などに関わってくるかといえば、そうでもなさそうです。

DCJPYはどちらかといえば企業間、銀行間の決済をよりスムーズかつ円滑化、低コスト化するためのシステムと言えます。年度内に概念実証実験を開始し、早ければ2022年度のうちにも実用化と伝えられているものの、その実証実験は、まずは電力取引などを対象に行うとされています。

ただ将来のDCJPYの利用シーンとしては、産業流通における決済から、電子マネー連携、地域通貨への活用、サプライチェーンでの活用、エンタメ領域との連携などといったアイデアが出ているとのことなので、いずれはわれわれ一般市民にも関わりが増えてくるかもしれません。

ちなみにDCJPYは民間銀行が発行するデジタル通貨ではあるものの、フォーラムのオブザーバーには金融庁、総務省、財務省、経済産業省、そして日本銀行が参加しています。

また日本銀行は2020年10月9日付の中央銀行デジタル通貨(CDBC)の取り組みに関する公表資料において「CDBC発行の計画はないが、今後のさまざまな環境変化に的確に対応できるようしっかり準備しておくことが重要」とし、その上で「一般利用型CBDCを発行する場合、中央銀行と民間部門による決済システムの二層構造(「間接型」発行形態)を維持することが適当」と述べていました。さらに「システム的な実験環境を構築しCBDCの基本機能を検証する」概念実証実験についても「2021年度の早い時期の開始を目指す」としています。メガバンク3行など参加のデジタル通貨フォーラムが「プログラムを書き込める」円建てデジタル通貨「DCJPY」(仮称)概要公開

(Source:DCJPY(仮称)ホワイトペーパーデジタル通貨フォーラムプログレスレポート。Coverage:日本銀行Engadget日本版より転載)

ナイジェリアが中国の足跡を追ってデジタル通貨を試験的に導入

中央銀行は世界中で通貨の流通と供給を統制しているが、暗号資産の驚異的な増加により、その権威、統制、権力が脅かされている。

そのため世界各国の中央銀行は現在、独自のデジタル通貨を生み出している。現地の活動や暗号資産への関心(米国に次いで2番目に大きな暗号取引市場)に支えられたアフリカ大陸の革新的な動きとして、ナイジェリアが2021年10月下旬、そのリストに名を連ねた。

ナイジェリアの中央銀行は過去3年間の開発段階を経て、現在アフリカ初のデジタル通貨の試験運用を行っているところだ。

これまでに中国、スウェーデン、韓国など14カ国が独自の中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)の試験段階に入っており、合計81カ国がその他の段階でCBDCを模索中である。

バハマ、グレナダ、セントクリストファー・ネイビス、アンティグア・バーブーダ、セントルシアの5カ国のみが正式にローンチしている。

eNaira(eナイラ)と呼ばれるこのデジタル通貨は、ナイジェリア中央銀行(CBN:Central Bank of Nigeria)が支援・発行する。ほとんどの政府と同様、ナイジェリアがデジタル通貨を導入する理由は、物理的な現金よりもコスト効率が高く、銀行口座を持たない人々の金銭へのアクセスを容易にし、違法行為をある程度制限できることにある。

しかし、中央銀行が発行するデジタル通貨には利点がある一方で、市民に対する監督を行ってきた、あるいは監督を試みてきた実績のある政府によってそれがどのように利用されるのかという懸念が存在する。

eNairaについてこれまでにわかっていること

この試験的なローンチに向けて、CBNは8月、デジタル通貨の開発と展開のための事業者としてバルバドスを拠点とするBitt Inc.(ビット・インク)を選定した。

同社は、東カリブ海諸国通貨同盟(ECCU:Eastern Caribbean Currency Union)に協力し、デジタル通貨DCash(Dキャッシュ)の設計とローンチを支援してきた実績を持つ。DCashは独自のCBDCを完全にローンチした5カ国のうちの4カ国、アンティグア・バーブーダ、グレナダ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシアで使用されている。

9月27日、CBNはeNairaのウェブサイトを立ち上げ、ナイジェリア人がどのように同国のデジタル通貨にアクセスし、利用できるかについて必要な情報を提供した。

ナイジェリア人は最初にeNairaモバイルアプリをApple StoreかPlay Storeでダウンロードする必要がある。サイト上のQRコードをスキャンしてサービスにアクセスすることも可能だ。

ユーザー登録後、お金の保管や送受信を行うためのSpeed Walletと呼ばれるウォレットを登録・作成する。プラットフォーム上では、銀行口座を持つ、あるいは持たない、さまざまなIDレベルのユーザーに対応するために、複数層のウォレットが用意されている。

ウェブサイトには、eNairaの4つの主要機能が掲載されている。顧客がeNairaウォレットからお金を移動できる統一決済システム、ユーザーが残高や取引履歴を確認できる銀行口座管理機能、QRコードを読み取って店頭で支払いができる非接触型決済サービス、そしてユーザー同士がリンクされた銀行口座やカードを介して送金を行うP2P決済だ。

暗号資産がCBDCに移行

ビットコインのような暗号資産は、従来のグローバルな銀行システムの枠を超えて生み出されたにもかかわらず、お金のデジタルな未来についてのポテンシャルを際立たせている。そしてその普及率の急激な上昇は、お金の将来を決定づけることにおいて、伝統的な機関との衝突につながっている。

暗号資産に対する議論は、一般的には詐欺やボラティリティに関する懸念に焦点が当てられてきた。それでも、エルサルバドルのような一部の国では、ビットコインを法定通貨として使うことをやめていない。ビットコインや暗号資産を自国の銀行や金融システムへの脅威と考える他の国々にとって、CBDCは、法定通貨以外のものへの関心の高まりに直接代わるものとして機能する。

Blockchain Nigeria User Group(ブロックチェーン・ナイジェリア・ユーザー・グループ)の創設者でコーディネーターを務めるChimezie Chuta(チメジー・チュタ)氏は、TechCrunchの取材に対して次のように述べている。「CBDCの概念は、中央銀行にとって不可欠なものとなっています。お金は人々を統制するためのツールです。ビットコインやイーサリアムのような非公開で発行された暗号資産の流入は、世界中の中央銀行の権威に対する直接的な挑戦であり、中央銀行は主要な統制ツールが損なわれるのを許容することはできないと考えています。CBDCは、弱いながらもその対抗策として浮上してきたのです」。

暗号資産はかなり独立性がある一方、デジタル通貨は紙の通貨と同じ価値を有している。ナイジェリアの場合、eNairaはナイラに連動しており、ナイラと同様に米ドルに対して変動する。

CBDCと暗号資産のもう1つの重要な違いは、前者が規制と統制にさらされていることにある。これは中国とナイジェリアの政府の核心にある共通のテーマだ。

2014年以降、中国は中央銀行である中国人民銀行(PBOC:People’s Bank of China)が支援する国家デジタル通貨(デジタル人民元)の開発に取り組んできた。その前年に、中国政府は銀行や決済企業がビットコインなどの暗号資産関連サービスを提供することを禁止している。

2017年には、中国はマイニング、イニシャル・コイン・オファリング(ICO:Initial Coin Offering)、および暗号資産取引プラットフォームが法定通貨を暗号資産に変換することを禁止した。

しかしこの禁止にもかかわらず、ビットコインや他の暗号資産はそれ以降もこのアジアの国で大きな牽引力を得てきた。そのため、2021年5月には、フィンテック企業が暗号化プラットフォームに口座開設、登録、取引、清算、決済に関するサービスを提供することを禁止する、より厳格な法律を制定した。

これまで中国は、地元の暗号資産プラットフォームのみをターゲットにしており、個人がオフショア取引所で暗号資産を保有することは禁止していなかった。

しかし2021年9月、中国政府が暗号資産取引(マイニングを含む)に関するすべての取引を違法であると宣言したことで状況は変わった。同政府はまた、Binance(バイナンス)のような海外の暗号資産取引所が中国本土の人々にサービスを提供することも違法であるとしている。

「中国は過去に何度も暗号資産にまつわる『禁止』措置を取ってきましたので、驚くに値しませんが、今回は曖昧さがありません」とPwCの暗号資産リーダー、Henri Arslanian(ヘンリ・アルスラニアン)氏はツイートした。「中国では、あらゆる種類の暗号資産取引と暗号資産関連サービスが禁止されています。議論の余地はありません。グレーの領域は存在しません」。

一部のアナリストは、中国によるこれらの禁止や制限は、2022年にこのアジアの国が完全にデジタル人民元をリリースすることを目的としていると述べているが、その見方は妥当であろう。WeChat(ウィーチャット)とAlipay(アリペイ)が5回に4回のデジタル決済を行っているこの国で、流通している現金の一部を置き換えるためにデジタル人民元をローンチしたと中国政府は主張している。

暗号資産に対するさらなる取り締まりや監督の可能性

PBOCは政府の支援を受けて、上海、成都、北京で2020年4月から試験運用が開始されたデジタル人民元により、オンライン決済の市場シェアをAlipayとWeChatによる複占から取り戻そうとしているのかもしれない。

eNairaと同様に、ユーザーは中央銀行が開発・管理するモバイルアプリをダウンロードすることによってのみ、デジタル人民元にアクセスできる。これまでのところ、700万以上の個人のデジタルウォレットと100万以上の企業のウォレットがデジタル人民元を使用している。Business Insider(ビジネスインサイダー)によると、これらのトライアルから合計53億ドル(約6050億円)の取引が行われたという。

ナイジェリアは暗号資産マイニングの国ではないものの、国民は暗号資産のヘビーユーザーだ。Paxful(パックスフル)によると、多くのナイジェリア人がナイラの下落から自身の貯蓄を守るために暗号資産を利用しており、この西アフリカの国はビットコイン取引で米国に次ぐ2位に位置している。

Chainalysis(チェイナリシス)のデータに基づくと、ナイジェリア人は5月に24億ドル(約2700億円)相当の追跡可能な暗号資産を取引している。2月にナイジェリア政府がCBN経由で暗号資産取引の禁止やそのような取引への銀行の参加を制限し、暗号資産を使用するナイジェリア人の口座を閉鎖するよう銀行に命じたことを考えると、これは驚くべき数字である。

そして、中国と同様に、ナイジェリアのその後の行動は自国のデジタル通貨を試験導入する方向に傾いた。しかし中国とは異なり、ナイジェリアは現金中心の社会だ。バハマのような小国がデジタル通貨を導入した主な理由(金融包摂性の改善の可能性を含む)の1つがここにある。こうした目的に照らしてみると、ナイジェリアでのデジタル通貨の導入は紙面上では理に適っている。

しかし、それが暗号資産を使用したい人々へのインセンティブを減らすための政府の策略であることを理解する人がいる一方で、多くのナイジェリア人はその有用性に疑問を抱いている。だが、懸念すべき微妙な要素は他にもある。同国における暗号資産活動の監督や全面的な取り締まりに対するものだ。

典型的には、政府は金融取引を監視し、疑わしい、あるいは異常な金銭活動に関する情報を収集するために、金融インテリジェンスユニットを使用する。しかし、CBDCは事態を1段階引き上げるかもしれない。

複数の出版物が、中国政府はデジタル人民元を使って国民に対する監督を進める可能性があるとほのめかしている。中央銀行であるPBOCの説明では、デジタル人民元サービスを運営している機関は「非同期伝送によって中央銀行に取引データを適時に提出」することが期待され、それにより中央銀行は「データを追跡し、マネーロンダリングと犯罪の取り締まり」ができるようになるとされている。

CBNも同様の目的を持っており、eNairaは「各eNairaの追跡可能な固有ID」により詐欺行為やマネーロンダリングを最小化する、と以前に述べている。

「銀行や通信会社はすでに検証プロセスを通じて必要な情報を持っています」とチュタ氏はいう。「しかし、CBDCは監視と監督を強化するでしょう。なぜなら、デジタル環境で実際にお金の流れを追跡することができ、配備している台帳上で各ユーザーの取引に対するフォレンジック分析を行えるからです」。

6月に現地メディアが報じたところでは、ナイジェリアはインターネットファイアウォールを構築するために中国と協議中のようだ。同報道によると、中国の「グレート・ファイアウォール」は政府のオンライン検閲と監督の中枢になっているという。ナイジェリアにはこうした監督用のファイアーウォールを構築するリソースがないが、eNairaは規模こそ小さいものの、同じ目的のために設計されたのではないかと考える向きもある。

「CBDCは追跡可能であり、政府が不当な監督を行うことを決定した場合に有用になると思います」と匿名を希望する暗号資産ユーザーはTechCrunchに語った。

また、中国のケースと同様に、eNairaの採用が計画通りに進まない場合や、政府がeNairaを国内で取引される唯一のデジタル通貨として強制する場合には、暗号資産の取り締まりがさらに強化される可能性がある。

その典型的な例が、中国の新たな命令により、世界最大の暗号取引所であるHuobi(フォビ)とBinanceの2カ所でユーザーの新規登録が停止されたことだ。Huobiは年末までに現在のアカウントを廃止することを明らかにしている。

ナイジェリア政府がこのような権限を行使できるかどうかは定かではない。それでも、ナイジェリア人に対するサービス提供や雇用をオフショア暗号プラットフォームから禁止し、成功した場合、ピア・ツー・ピアの活動(ナイジェリアで暗号資産を繁栄させてきた)は深刻な打撃を受けるだろう。

「政府は概して、暗号資産に脅威を与えています。現実世界の権力をつ人がいるような状況では、暗号資産の取引で投獄される可能性があります」とナイジェリアの暗号資産交換プラットフォームで成長リードを務める人物は述べている。「政府が本当に自国内での暗号資産の使用を禁止することを決定した場合、暗号資産は抑圧され、ある時点でそれを使用する価値がなくなる恐れがあります」。

しかし現時点では、ナイジェリアと同国の頂点にある銀行は、eNairaに対して高潔な意図を持っているようだ。CBNのGodwin Emefiele(ゴッドウィン・エメフィーレ)総裁は、eNairaはより安価で迅速な送金流入と国境を越えた貿易の増加につながると述べている。

送金に関しては、eNairaは国外にいるナイジェリア人が故郷に送金するためのより良い代替手段を提供すると思われ、長期的にはナイジェリアへの送金が増加傾向にあり、2020年は170億ドル(約1兆9400億円)に達している。

中国の銀行がナイジェリアでの業務を拡大しているとのニュースが2021年9月に広まったが、この事実は、両国間のクロスボーダー貿易の有効性に対する極めて重要な要素を示しているのかもしれない。中国はナイジェリアの最大の貿易相手国で、両国間の2021年の貿易額は200億ドル(約2兆2800億円)を超え、2020年の192億ドル(約2兆1900億円)から増加している。3年前、両国はより良い貿易を目指して通貨スワップ協定を試みたが、何も具体化しなかった。しかしチュタ氏は、両国のデジタル通貨は完全な代替物として機能できると主張する。

「両国にとって有益な相互運用性があると思います。ナイジェリアから中国に送金したい場合、少なくとも4つの異なる手続きを踏まなければなりません。それには3、4日かかります」とチュタ氏。「ですが、中国とナイジェリアのCBDCが相互運用することを想定してみましょう。中国のサプライヤーに送金したい場合、アプリ上の簡単な操作でeNairaを中国人民元に交換してサプライヤーに送信すれば、サプライヤーは従来の送金機関で通常行う手続きに比べてごくわずかな時間で支払いを受けることができます」。

ナイジェリアの中央銀行は、eNairaは「支払い効率、歳入と税徴収、そして対象を絞った社会的介入」の改善にもつながるだろうと述べている。

ナイジェリアの頂点に立つ銀行は、これらすべてを達成できるだろうか?パイロットモードでも完全にローンチされたモードでも、大規模な成功を収めた国はまだ存在しないため、断言するには時期尚早である。eNairaはポートハーコート、アブジャ、カノ、ラゴスの4都市で段階的に展開される予定だ。しかし、政府主導の同様の取り組みが過去にどのように行われてきたかを考えると、本格的な展開が実現する見込みはほんのわずかしかない。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Tage Kene-Okafor、翻訳:Dragonfly)

暗号資産と中国:なぜ中国はデジタル人民元を推進しているのか

暗号資産と中国:なぜ中国はデジタル人民元を推進しているのか

画像クレジット: CARLOS DE SOUZA on Unsplash

編集部注:この原稿は、Chainalysis Japanのシニア・ソリューション・アーキテクトを務める重川隼飛(シゲカワ・ハヤト)氏による寄稿である。同氏は、2020年にブロックチェーン分析専門会社であるチェイナリシス(本社:米国)に入社。日本・アジアでの事業拡大に向けた営業活動や顧客サポートの提供とともに、講演やトレーニングを実施するなど、ブロックチェーン分析の知識・ノウハウの普及に従事している。

2020年4月、中国はデジタル人民元の実験を開始し、初めて中央銀行デジタル通貨(CBDC)を発行した政府の1つになりました。デジタル人民元のようなCBDCは、政府が発行するブロックチェーンベース版の国家通貨です。従来の暗号資産の多くと同様、通貨のブロックチェーンがあらゆる取引において永久で不変的な台帳として機能するため、CBDCは、市民の全体的な消費傾向について、より高い透明性を提供します。

中国は国有銀行やWeChat Pay、Alipayといったデジタル決済アプリを通じてデジタル人民元を展開していますが、これらのアプリは中国国内においては、欧米のものよりもはるかに広く利用されています。

現在、デジタル人民元の実証実験が進行中ですが、2022年の北京冬季オリンピックでは、訪中選手にデジタル人民元を発行することが予定されており、政府が新しいCBDCを世界に向けて発表する機会になると、多くの人が指摘しています。2021年7月の時点で、実証実験のユーザーは2000万件以上のデジタル人民元ウォレットを作成し、新しいCBDCで50億ドル(約5554億円)以上の取引を行っています。

特に、米国の経済的なライバルであり権威主義体制をとる現在の中国がCBDCを導入した場合には、国内政策と外交政策の両方に広範な影響を及ぼします。当社は、暗号資産投資会社Primitive Venturesの創業者でアジアの暗号資産市場の専門家でもあるDovey Wan(ドビー・ワン)氏に話を聞き、中国共産党がデジタル人民元で達成したいと考えていることについて尋ねました。Wan氏は重要な目標について説明しました。

その1つは、経済をより細かくコントロールするという、比較的穏やかなものです。現在すべての国で採用されている部分準備銀行制度の下では、中央銀行は金利の改定など、間接的にしか経済に影響を与えることができません。通貨供給がすべてCBDCの形で存在し、すべての取引が1つの中央台帳に記録されている場合、中央銀行は資金の流れをより細かくコントロールできます。「金融政策がプログラム可能になるのです」とWan氏は言います。

「たとえば、政府が株式市場の過熱を抑えたいと考える場合、数行のプログラムを書けば株式市場への資金の流入を阻止することができます」。

さらにWan氏は、現在一般的なモバイル決済アプリよりも、デジタル人民元は高齢者が使いやすいようになっていることを指摘し、CBDCがサードパーティーによる決済の必要性をなくすことで、小売業者にとって取引価格がより安くなる可能性があると述べました。

しかし中国共産党の手にかかれば、政府が所有する集約的な国民の取引台帳が、金融監視のツールになることは容易に想像がつきます。現在の銀行システムの下では、中国国民は金融面でのプライバシーを確保できていませんが、デジタル人民元が導入されれば、政府はいかなる違反行為に対しても、個人や企業を金融システムから排除することができるようになります。中国共産党がこの能力を使うかどうか、あるいはどの程度使うかはわかりませんが、デジタル人民元制度の下では「金融の死刑判決」が下される可能性があるでしょう。

また、デジタル人民元を研究し、2021年1月にこのプロジェクトに関する報告書を発表した、新アメリカ安全保障センター(CNAS)の非常勤シニアフェローであるYaya Fanusie(ヤヤ・ファヌシー)氏にも話を聞きました。Fanusie氏は、デジタル人民元が権威主義の道具になり得ることにはおおむね同意しましたが、中国共産党が持つ、国民のデータをできるだけ多く収集したいという広い願望のなかで、デジタル人民元が果たす役割をより強調しています。「政府がすべての国民の取引記録にアクセスできる集中型データベースは、これまで存在しませんでした」とFanusie氏は言います。

「確かに、中国はモバイル決済アプリにそのデータを要求することができますが、それには時間がかかりますし、時には反発されることもあります」。

またFanusie氏は、デジタル人民元によって生成される金融データを、中国の社会信用システムに組み込まれている他の種類のデータと組み合わせる方法についても説明しました。

「中国共産党は最近、国の制度に基づいた学校に子どもを通わせないモンゴルの家庭をブラックリストに載せるという通達を出しました。デジタル人民元があれば、政府は金融データとそのようなリストを組み合わせることができるのです」。

Fanusie氏は、中国共産党がすでにデジタル人民元を使って政府の腐敗を監視する意向を表明していることに触れました。妥当な目標ではありますが、こうした金融監視機能が一般市民に向けられる可能性があることは容易に想像できます。

デジタル人民元は米ドルの脅威となるか?

中国が米ドルとSWIFT取引システムへの依存度を下げるために、デジタル人民元の国際的な利用を促進するつもりではないかと多くの人が推測しています。実際、国有企業である中国グローバルテレビジョンネットワークが公開したビデオでは、制裁措置を回避し、世界貿易に対する米国の影響力を低下させる方法として、デジタル人民元を推進するという内容のものでした。

暗号資産と中国:なぜ中国はデジタル人民元を推進しているのか

画像クレジット: CGTV

Yaya Fanusie氏に、デジタル人民元を米ドルに対する脅威と見なすかどうかを尋ねました。彼は、中国共産党が中国国外でのデジタル人民元の利用を促進するまでにはしばらく時間がかかると考えており、短期的にはその可能性は低いと述べています。しかし長期的には、デジタル人民元や他の国が将来導入するCBDCが、世界の金融システムにおけるドルの地位を低下させる可能性があると考えています。

「中国は、他の国ともCBDC同士の交換を可能にするような取り決めをするのではないでしょうか。CBDCのアトミックスワップと考えてください」。

このような取り決めの下では、中国の誰かがマレーシアの誰かにデジタル人民元を送ると、その間に自動的に通貨交換が行われ、マレーシアのユーザーは自国の通貨に触れることなく、デジタルマレーシアリンギットを受け取ることができます。このような取引は、SWIFTシステムに依存しません。それが当たり前になれば、米国以外の国の人が米ドルを持つ必要はなくなるでしょう。「これは2022年のリスクではなく、おそらく2032年以降のリスクだと思われます」とFanusie氏は言います。

また長期的には、デジタル人民元は、米国が遅れをとる恐れのある大規模なデータ運用戦争の一環となると、Fanusie氏は見ています。

「これまでのところ、フィンテックに関しては、米国よりも中国の方が革新的であると言われています。ブロックチェーン技術でも同じことが起きた場合、米国経済はデータ駆動型の次のイノベーションの波に乗り遅れるリスクがあります」。

今日、これらのイノベーションが具体的にどのようなものになるかの想像することは難しいですが、CBDCが生成する大量のデータや、政府がそのデータを使って経済をより効率的に管理することを考えると、それらのイノベーションは非常に重要なものになるでしょう。

しかしFanusie氏は、このリスクを軽減するために、米国の政策立案者が単に独自のCBDCを作るべきとは考えていません。また、CBDCプロジェクトを排除すべきではないものの、米国はデジタルドルの先を考え、ブロックチェーン、フィンテック、金融政策のイノベーションを全面的に推進する必要があると考えています。

「米国の連邦準備制度は革新的です。他国の中央銀行とは異なり、米国には100年以上にわたって中央銀行に抵抗してきた特質と歴史的経験があるからです」とFanusie氏は述べています。つまり、イノベーションは他国の事例を参考にするのではなく有機的に展開する必要があると考えているのです。

Fanusie氏は、そのようなイノベーションを促進する方法として、米国が大学と提携して、ブロックチェーンプロジェクトを開発するためのサンドボックスを作ることを提案しています。

「そうやって米国はインターネットの発展をリードしてきたのです。大学に対して、軍が使用できるコンピュータネットワークシステムを作るようにという指示がありました。このインフラは、その後より広範に民間で活用され、ビジネス革新をもたらしました」。

1つはっきりしているのは、中国はデジタル人民元を開発して、当面は国内で使用し、将来的には国際的に使用しようと意図していることです。このプロジェクトの短期的な目標は、金融政策の改善と中国国民の金融監視ですが、長期的には他のCBDCとともにデジタル人民元を普及させることであり、それは世界の準備通貨である米ドルの地位を危うくする可能性があります。このプロジェクトや類似のデジタルドルの立ち上げに対する米国のいかなる対応においても、金融データの問題を考慮し、国民のプライバシーを尊重しつつ、より強い経済を構築し、経済競争における国の地位を維持するために、どのようにデータを利用できるかを検討する必要があります。

  • 中国は暗号資産の最大市場の1つであり続ける
    ・2021年1月以降、中国のユーザーが管理していると推定されるアドレスには、米国に次ぐ1億5000万ドル(約167億円)以上の暗号資産が送られています
  • 暗号資産を使用した犯罪における中国の役割(下記に米英の比較表を添付)
    ・2019年4月から2021年6月の間に、中国のアドレスは、詐欺やダークネットマーケット操作などの不正行為に関連するアドレスに22億ドル(約2444億円)以上の暗号資産を送信し、20億ドル(約2223億円)以上を受信しました
    ・しかし、不正なアドレスとの取引額は、金額面でも他国との比較でも、調査期間中に大幅に減少しました

中国における暗号資産業界とユーザーベースは、世界で最も活発なマーケットの1つです。2021年1月以降、中国のユーザーが管理していると推定されるアドレスには、米国に次ぐ1億5000万ドル(約167億円)以上の暗号資産が送られています。

暗号資産と中国:なぜ中国はデジタル人民元を推進しているのか

画像クレジット: Chainalysis

また、中国はこれまでも暗号資産のマイニングを支配してきました。中国を拠点とするマイニング事業者が、ビットコイン(Bitcoin)の全世界のハッシュレート(ビットコインのマイニングに使われるコンピューティングパワーの大きさを示す指標)の65%を支配していたこともあり、中国やアジア全体にサービスを展開する暗号資産サービスの流動性が高まる一方で、中国共産党がこの支配力を利用してビットコインネットワークに悪影響を及ぼすことも懸念されています。また、過去の取引データによると、中国の一部の暗号資産事業者、特にOTCブローカーが、暗号資産を使った犯罪に関与している人々のマネーロンダリングを促進する上で、大きな役割を果たしていることが示唆されています。

暗号資産を使用した犯罪における中国の役割

暗号資産エコシステム全体にとって重要な部分であったのと同様、中国はこれまでも暗号資産に関連する犯罪において大きな役割を担っていました。2019年4月から2021年6月の間に、中国のアドレスは、詐欺やダークネットマーケット操作などの不正行為に関連するアドレスに22億ドル(約2444億円)以上の暗号資産を送信し、20億ドル(約2223億円)以上を受信しました。

暗号資産と中国:なぜ中国はデジタル人民元を推進しているのか

画像クレジット: Chainalysis

注目すべきは、中国の不正アドレスとの取引額が、金額面でも他国との比較でも、調査期間中に大幅に減少していることです。その減少の原因の多くは、2019年に発生したプラストークン詐欺のような大規模な投資詐欺がなかったことにあります。この詐欺は主にアジア全域のユーザーを対象としており、収益の大部分が中国のサービスを通じてロンダリングされていました。中国は依然として不正取引額で上位の国の1つですが、かつては他の国に大差をつけていたことから、同国における暗号資産関連の犯罪は減少していると考えられます。

中国における不正な資金移動の大半は、暗号資産詐欺に関連しています。取引額の点で、暗号資産関連の犯罪のなかで圧倒的に多いのが詐欺であることを考えると当然ですが、ダークネットマーケットや盗まれた資金の移動も役割を担っています。

インドが中央銀行によるデジタル通貨の段階的導入を検討中

インドの中央銀行がデジタル通貨の導入を検討していることが、幹部の発言により明らかになった。これまで調査中としていた中央銀行の意向が初めて明確に示された。

同国の中央銀行であるインド準備銀行(Reserve Bank of India)のT Rabi Sankar(T・ラビ・シャンカール)副総裁は、現地時間7月22日に行われた会合で、インドの中央銀行は、同国で外国為替規則とIT法の改正が行われる間に、国のデジタル通貨を「段階的」に導入することを検討していると語った。

国家に裏づけられたデジタル通貨は、経済の現金への依存度を下げ、より低コストでスムーズな国際決済を可能にし、民間の暗号資産の変動性から人々を守ることができると、副総裁は述べている。

「すべてのアイデアはその時を待たなければなりません。そしてCBDC(中央銀行デジタル通貨)の時は近づいています。我々はリスクを慎重に評価してきました」と、シャンカル氏はシンクタンクのVidhi Centre for Legal Policy(ビディ法政策センター)が開催した会合で聴衆に語った。

シャンカル氏は、インドのデジタル通貨が「世界の決済システムで主導的な地位を繰り返し主張できるように、(計画を)前進させることが中央銀行の努めです」と述べた。

このインド中央銀行トップの発言は、欧州中央銀行が7月中旬に、デジタルユーロの創設につながる24カ月の「段階的調査」を開始し、順調に進めば2025年までに導入すると発表したことを受けてのものだ。

また、同時期に中国の中央銀行は、実証実験を行っているデジタル人民元の取引金額が6月末までに345億元(約5870億円)に達したと発表した。

「各国の中央銀行はデジタル通貨への関心を高めています」と、シャンカル氏は語った。「CBDCは、世界のすべてとまではいかなくとも、ほとんどの中央銀行の武器になるでしょう。そのためには、よく調整された微妙なアプローチが、計画段階でも、ステークホルダーとの協議でも、検討されることになるでしょう」と同氏は述べ、インドの中央銀行は「かなり長い間」国家に裏づけられたCBDCを発行することのメリットとリスクを調査してきたと付け加えた。

「私たちは、世界各国の中央銀行が提案している、卸売および小売市場向けの特定目的CBDCについて調査してきました。人口規模の汎用CBDCの起ち上げも検討しており、インド準備銀行は段階的な導入戦略に向けて取り組み、インドの銀行・金融システムにほとんど影響を与えないユースケースを調査しています」と、シャンカル氏は語った。「しかし、近い将来、卸売および小売市場で試験導入を実施する可能性もあります」。

シャンカル氏は発言の中で、インドの中央銀行がBitcoin(ビットコイン)などの民間暗号資産(仮想通貨)に対する立場を変えていないことも示唆した。

2018年、インド政府の委員会はすべての民間の暗号資産の取引を禁止するよう提言し、違反者には最大10年の懲役を提案した。同委員会はまた、不換紙幣のデジタル版とその導入方法を検討するようにも政府に提案した。

当時、インド準備銀行では、この動きは国内の金融システムの「リングフェンシング(隔離)」を抑制するために必要だと述べていた。また、ビットコインをはじめとする暗号資産は、金属でできているわけでもなく、物理的な形で存在しているわけでもなく、政府によって刻印されているわけでもないので、通貨として扱うことはできないとも主張していた。

「それらは本質的な価値を持たないため、コモディティやコモディティに対する請求権ではありません。金に似ているという一部の主張は明らかに日和見的に思われます」と、シャンカル氏は今回の会合で語った。

2018年の中央銀行による通達は、暗号資産を取引するためのサービスを提供している国内のスタートアップや企業に混乱をもたらした。その後、それらのほぼすべてが、廃業したりあるいは他の市場にサービスを提供するために転業した。

この提案に対し、いくつかの取引所やトレーダーは異議を唱え、最高裁に訴訟を起こした。インドの最高裁は2020年、この禁止令が違憲であると判断し、彼らを支持する判決を下した。この判決は「歴史的」と捉えられたものの、まだ政策レベルでは先の通達に影響を与えていない。その間、インドは民間の暗号資産を禁止する法律を導入する計画があることを示唆している。

2021年初めに下院のウェブサイトで公開された議題では「インドにおけるすべての民間の暗号資産を禁止する」が「暗号資産の基礎技術(ブロックチェーン)とその利用を促進するために、一定の例外を認める」ことを求める法案が提出されている。

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カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:インド中央銀行デジタル通貨暗号資産

画像クレジット:Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

日本銀行が「中央銀行デジタル通貨」(CBDC)の実証実験を開始

日本銀行が「中央銀行デジタル通貨」(CBDC)の実証実験を開始

日本銀行は4月5日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験を開始しました。現時点でデジタル通貨を発行する予定はないものの、技術的に実現可能かを検証します。

日本銀行が「中央銀行デジタル通貨」(CBDC)の実証実験を開始

開始したのは『概念実験フェーズ1』と呼ぶ実証実験で、同フェーズではシステム的な実験環境を構築し、決済手段としての中央銀行デジタル通貨の中核機能である「発行」「送金」「還収」等に関する検証を行います。実施期間は2022年3月までの1年を想定しています。

日本銀行ではその後、「実証実験フェーズ2」を経て、必要と判断された場合、民間事業者や消費者が実地に参加する形でのパイロット実験の実施も検討します。

日本銀行が「中央銀行デジタル通貨」(CBDC)の実証実験を開始

中央銀行が発行するデジタル通貨を巡っては、「デジタル人民元」で知られる中国の取り組みが先行しているほか、各国の中央銀行も調査研究や実証実験を行っています。

(Source:日本銀行Engadget日本版より転載)

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カテゴリー:フィンテック
タグ:暗号資産 / 仮想通貨(用語)中央銀行デジタル通貨 / CBDC(用語)デジタル通貨(用語)日本銀行(組織)ブロックチェーン(用語)日本(国・地域)