次世代Androidは「ヌガー」―Google、Android NはNougatと発表

2016-07-01-android-nougat

次世代のAndroid OS、Android Nは今年の夏の後半にやって来る。GoogleはNはNougat〔ヌガー〕のNであることを公式に発表した。

提案者には気の毒ながらAndroid Nutellaは落選した。 その他さまざまなNで始まるスイーツの名前を提案していた人々はがっかりしているかもしれない。しかしものは考えようだ。これでヌガーはNougatというスペルだということが広く知られるようになるはず。

Googleは伝統的にアルファベット順にスイーツ、デザートの名前をAndroidの名称として使ってきた。Android 1.5は Cupcake〔カップケーキ〕、 1.6はDonut〔ドーナツ〕だった。その後、Eclair〔エクレア〕、 Froyo〔フロヨ=フローズンヨーグルト〕、Gingerbread〔ジンジャーブレッド〕、Honeycomb〔ハニコーム〕、今でも私が好きな Ice Cream Sandwich〔アイスクリームサンドイッチ〕、 Jelly Bean〔ジェリービーンズ〕、 KitKat〔キットカット〕、Lollipop〔ロリポップ〕、Marshmallow〔マシュマロ〕と続いた。今回Googleは、Nは何を表すかについて広くインターネットに聞くことにした。

新しい名前の発表はGoogleのAndroidチームの公式Twitterを通じて行われた。ツイートでは同時に伝統どおり、スイーツをテーマにしたAndroidのマスコット彫刻がGoogleキャンパスに設置されるもようも伝えられた。

#AndroidNougatをご紹介。すばらしい名前のアイディアをいろいろ考えてくれた世界の皆さん、ありがとう!  #AndroidNReveal pic.twitter.com/7lIfDBwyBE

マスコットも公開!

〔日本版〕nougatの語源はフランス語。日本ではフランス式に「ヌガー」と発音。英語では「ヌーガット」のように発音する場合が多い。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

やっぱりGoogleはDaydream対応VRヘッドセットを作っている

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Googleは、実物のVRハードウェアをステージで披露することなく、殆どの時間をこの秋Android Nに塔載するプラットフォーム、Daydreamの詳細説明に費して、噂に後押しされた大きな期待を打ち砕いた。

同社は今日(米国時間5/19)、I/OのVRセションの終りに、彼らが物理的ヘッドセットを、前日公開したレファレンスデザインに基づいて実際に開発中であることを、そっと発表した。

「最初のDaydream対応ヘッドセットとコントローラーは、レファレンスデザインに基づいてこの秋に発売される」とGoogle VR VPのClay BavorがI/Oの壇上で語った。「ちなみにこれは、パートナーがレファレンスデザインから作るというだけではなく、Googleも、コントローラーとヘッドセットを開発、提供するという意味だ」。

多くの人々が、昨日の基調講演でGoogleがスタンドアロン・ヘッドセットを披露することを期待していた。それはドタン場で中止になったのかもしれないか、DaydreamおよびAndroid Nとの統合の状況から見て、GoogleがそのVR地盤を、少なくとも当面、モバイルVRに求めていることは間違いない。

これまでに様々なデモやビデオで見てきた、コントローラーの仕様や物理的形状を踏まえると、驚くべきことは特にない。むしろ、もしヘッドヘットのデザインが、これまでに同社が見せたスケッチイメージと大きく異なるようなら驚きだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleはNで始まる言葉をネットで募集…でもそれは最悪の企画だ

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製品の名前をネットで募集するなんて、最悪の愚行ではないか? それは、Nで始まる名前、とだけ指定されている。このたびのGoogleのお人好しぶりは、度が過ぎているのではないか?

まず第一に、何かのネーミングをネットで公募するというやり方は、敗者のシナリオだ。たとえばイギリスの極地調査船Sir David Attenboroughは最初、公募でBoaty McBoatfaceという珍名をもらった。インターネットは、無責任が蔓延する世界だ。だから名前の公募などはつねに、目立ちたがり屋たちによるジョークのネタにされる。

インターネットで名前を募集するのは愚行として笑われるだけだが、でもそこに文字の制限が加わると愚行がさらにエスカレートする。それはまるで、言葉の珍芸大会のようになる。

この、退廃と放蕩が支配する時代に、Nで始まる言葉をインターネットで募集するのはグッドアイデアだ、と信ずる人たちがひとにぎりでもいることは、心温まる光景かもしれない。神よ、この純真なお馬鹿さんたちに祝福を!

ちょっと真面目になって言えば、Googleのチームは重要なことを忘れているのではないか。企業内における多様性が尊重される、と言われる今日において、しかしGoogleでは、これまでのどのミーティングにおいても、Nで始まる言葉をクラウドソーシングするというアイデアに対して、“おいおい冗談かよ。応募の洪水の中からたった一つの言葉を選ぶために、フルタイムのモデレーターを何人も貼り付けることになるぜ”、と言う人は一人もいなかったのか?

いたとしても、無視されたのだろう。このアホらしい公募キャンペーンに至りついてしまった、具体的な状況は想像できない。とにかく、重大なこととして、真剣な検討は為されなかった、と思われる。

faq
[名前の使用が有償でないこと。募集期間は2016年5月18日PT午前9時から2016年6月8日PT午後11時59分まで。この公募事業の唯一の意図は、エンターテイメントである。応募された名前は審査されないし、賞金や賞品もない。]

応募された名前の提案がライブでブロードキャストされることは、なさそうだ。このFAQにも、“エンターテイメントが唯一の目的”、と書かれている。例の人種差別的用語の問題も、Google側に何かの意図があったわけではない。

最後にお願い: この無駄で無意味な企画を葬り去るための会議が近く開かれたら、ぜひ、本誌の独占特ダネにさせていただきたい。tips@techcrunch.comまで、ご一報を。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Android Nの新プレビュー版はベータ版品質―アップデートはバックグラウンド、VRモードを標準搭載

2016-05-19-android-n

現在Google本社に隣接するショアライン・アンフィシアターで開催中のデベロッパー・カンファレンス、Google I/Oのキーノートで、予想どおりAndroid Nが発表された。この次世代Android OSはGoogleのモバイル・システムの要となる存在だ。

Android NでGoogleは従来のアップグレードのサイクルから大きく外れた。 GoogleはこれまでI/Oで次世代Androidの最初の発表を行ってきた。しかしAndroid Nのプレビュー版は数カ月前にリリースされている。またNはon-the-airでアップデートできる最初のプレビュー版となった。そうした経緯から、かつてない数のユーザーがテストに参加しているはずだ。

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今日(米国時間5/18)開幕したI/Oデベロッパー・カンファレンスで、GoogleはAndroid Nの3回目のプレビュー版を発表した。 同時にこれは「ほぼベータ版の品質」に達しているとGoogleが考えた最初のプレビュー版だ。前回のリリース同様、今回のプレビュー版もNexus 6,、9、5X、 6P、Nexus Player、 Pixel C、Android One (General Mobile 4G)に対応する。これらのデバイスを持っている場合、こちらから登録できる。

製品版のリリース日時はまだ明らかにされていないが、Googleによれば「今年の夏の後半」を予定しているという。

GoogleのAndroidのエンジニアリング担当副社長、Dave Burkeは私のインタビューに対して「Nはユーザーのメインのモバイル・デバイスに利用できるレベルに達していると考える」と語った。私の経験では、Googleの場合、最初のリリースでもかなり使い物になった。しかしBurkeは「たしかに多くのユーザーが初期ビルドにしては出来がいいと驚くが、それでも致命的なバグが残っており、われわれのチームはそれらを修正している」と語った。

そういう次第で、今回Googleの発表の多くはすでに知られている内容だろう。 たとえば、Android Nはマルチウィンドウをサポートしている(これによってPixel Cのようなタブレットが生産性ツールとして使い物になるはず)。またグラフィックスAPIが改良されている。高速なジャスト・イン・タイム方式のコンパイラーはパフォーマンスを大きくアップするはずだ。Burkeによれば、アプリのインストールは75%速くなり、サイズも大幅に小さくなるという。

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当然ながら、Googleは最初のプレビューに搭載予定の新機能のすべてを詰め込んできたわけではなかった。

たとえば、新しいAndroid Nには標準でVRモードが搭載されることが判明した。このモードはVRアプリが優先的にCPU、GPUにアクセスできるようにする。またVRヘッドセットを装着した場合に問題となるユーザーの頭の動きに対する画面表示のレイテンシーを最小限にとどめるソフトウェア技術もいくつか含まれている。Googleによれば、VRモードはCardboardヘッドセットにNexus 6Pを装着した状態でレイテンシーを100msから20msに短縮するという。これは没入感を大幅に改善するだろう。VRプラットフォームについてTechCrunchはこちらに詳しい記事を掲載している。

また今回GoogleはOSアップデートのプロセスを一新した。Androidデバイスはバックグラウンドで新OSをダウンロードし、インストールする。ユーザーがデバイスを再起動すると新OSに切り替わっているわけだ。Androidの更新が終わるのを何分も待つ代わりに、単に再起動をかけるだけよくなる。更新は見えない場所ですでに行われており、ユーザーの利用を中断しない。

このバックグラウンドでの更新はすでにChrome OSで実施されており、Burkeは「両チームはアップデートの改良で緊密に協力している」と語った。

この改良で、Androidデバイスはユーザーにアップデートがあったことを知らせ、新OSをインストールするよう促すのではなく、ユーザーがデバイスを再起動するのを待つように変更された。BurkeによればGoogleの調査でユーザーはほとんどは月に1度以上デバイスを再起動しており、Chrome OSの経験では数ヶ月で99%のアップデート率を達成できたという。

ユーザーが指紋認証その他の認証手段を利用している場合は、再起動後にOSが更新されている場合でもAndrodiはユーザーにいちいちパスワードの再入力は求めない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Android NのDeveloper Preview 2はグラフィクスAPI Vulkanやショートカット、独自の絵文字などで楽しめる

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デベロッパーのみなさん、fastbootのお時間ですよー! Android NのDeveloper Preview 2が、出たのです。OTAアップデートも、マニュアルのフラッシングもできます。新しい機能とバグフィクスが、山盛りとなっております。

OpenGLとその関連規格を作ったKhronos Group製の、オーバヘッドの少ないグラフィクスAPI Vulkanが今回から加わった。多くのプロセスをGPUが担当するから、ベンチマークの好成績が期待される。使い方のドキュメンテーションは、このNDKのサイトに。

ランチャーショートカットを、アプリが作れる。これにより、複数のステップやフックのあるアクションを、一回のタップで起動できるようになる。“テキストをこの連絡先へ送れ”とか、“Veepの次の回を見る”、“自分の家までのナビを開け”、などなど。

あまり一般受けしないかもしれないのは、“人を表す絵文字のデザインが、これまでの一般的なデザインからもっと人間らしいデザインに変わった”、というやつ。どんなものでも、Androidのデフォルトの、生きているチキンナゲット(右図)よりはましだが、これからは、誰にどんな絵文字を送ろうかで、みんな、すごく迷うことになる。絵文字は、どんなメッセージングアプリでも、標準セットが一つあれば十分。

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いや、ほんまに…

しかしリアルなスタイルによって、少なくとも、肌の色ぐらいは良くなるし、またUnicodeの規格にあるオブジェクトも使えるようになる…ベーコン(U+1F953)や、がっかり顔(U+1F926)など。

バグフィクスはここにある。標準APIの変更箇所はここだ。それでは、みなさま、がんばりましょう!!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

まだ名前のない次期バージョンAndroid Nのサプライズ・プレビューをGoogleが敢行、目的はデベロッパーフィードバック

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Googleが今日(米国時間3/9)予告なく、Android Nのデベロッパープレビュー発表した。しかも、デベロッパーや冒険家にとって便利なことに、そのプレビューはネットからのアップデート(over-the-air update)として入手できる。

予想ではGoogleは、5月に行われる同社のデベロッパーカンファレンスI/OまではAndroid Nの話をしないはずだった。でも同社は、まったく違うやり方を選んだ。

GoogleのAndroid担当SVP Hiroshi Lockheimerが、なんと、GoogleのブログではなくMediumの自分のアカウントに今日、デベロッパーからのフィードバックを早めに得たいのでプレビューの早期リリースを決めた、と書いている。デバイスのメーカーへのリリースは、今年の夏を予定している。Googleの現在のプランではプレビューを5回行い、本番リリースは2016Q3になる。

Lockheimerはこう書いている: “Android, N,の次のリリースには、デベロッパーのための大きな変化がいくつかあることに、気づかれるだろう。リリースがこれまでになく早いこと、より簡単に試せること、そしてフィードバックの方法が拡張されたこと。これらの変化によって、みなさまのお声の聞き漏らしや反映漏らしがなくなることを期待している。Androidをより強力にしていくものは、まさにそれなのだから”。

彼によると、早期リリースによってデベロッパーはAndroid Nの新しい機能を自分のアプリでサポートしやすくなる、という。

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Googleは、このリリースが過渡期的なものであることを強調している。機能は今後もっと増えるだろうが、でも当面は、今回のリリースの見どころについて主に語っていく、と。プレビューを実際にインストールしたときには、さらに機能が増えている可能性もある。

Android Nで変わったことのひとつが、通知機能の改良だ。たとえば”direct reply notifications“(ダイレクトリプライ通知)を使うと、ユーザーは、通知が来たらその場ですぐにリプライできる。またデベロッパーは、自分の同じアプリからの複数の通知を、束(たば)ねることができる。

そしてAndroidは、Nで初めて画面分割(split-screen view)を実現できる。これをサポートするアプリは、タブレットでもスマートフォンでも、ほかのアプリと横並びで走れる。その場合、アプリが占める画面の最小サイズをデベロッパーは指定できる。ユーザーは長年、マルチウィンドウのサポートを…とくにタブレットで…求めてきた。たとえばGoogleのPixel-Cタブレットは、この機能があるために、仕事で十分使えるほどの生産性をユーザーに提供する。

Android Nは横並び画面分割(マルチウィンドウ)のほかに、ピクチャーインピクチャーも提供するから、たとえばAndroid TVの画面の隅っこでビデオアプリなどを見られる。〔参考: iOS/iPadの場合。〕

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Android Marshmallowは今、Androidデバイスのわずか2.3%で動いているだけだが、GoogleはそこにDoze機能を導入した。それは静止状態のデバイスの超省電力モードのことだ。

Android NでGoogleはその概念をやや前進させ、Dozeは画面がoffのときも電池節約機能を発揮する。さらに今後は、メモリの節約を徹底し、バックグラウンドで動くアプリの動作をより効率的にしていくそうだ。

Android Nのそのほかのデベロッパー待望の機能としては、Java 8の言語サポートが改良されたことが挙げられる。そのためデベロッパーは、AndroidのJackコンパイラーを使って、ラムダなどの機能を利用できる。それによりデベロッパーは、定型的な決まりきったようなコードをたくさん書かなくてもよくなる。〔参考: Java 8 lambdadoc)、AWS Lambdadoc)。〕

これはGingerbread以降のすべてのAndroidで使えるが、Android Nではさらに、デフォルトとスタティックメソッド、ストリーム、関数型インタフェイスなども使える。

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では、Android Nを今日試すにはどうするか? 何かが動かなかったり、ランダムに壊れたりするのが平気な人は、ネットからのアップデート(over-the-air(OTA) update)にサインアップするとよい。ただしこのリンクが生きるのは、今日(米国時間3/9)の午後からだ。そしてもちろん、Nexusデバイスを必ず使いましょう。

このアップデートが可利用なのは、GoogleのNexus 6, Nexus 5X, Nexus 6P, Nexus Player, Nexus 9, そしてPixel Cだ。古いNexus 5の名前は、ここにない。一度Nにアップデートしたら、その後のアップデートはリリースの都度Googleがプッシュする。

OTAアップデートのほかに、サポートしているデバイスやAndroidエミュレータのためのシステムイメージも継続的に提供される。

Marshmallowがまだ3%も普及してないのに次のAndroid Nを出すのは性急なようにも思えるが、今回のプレビューにもまだ盛り込まれる機能があるのだろうし、今後のプレビューでも機能はさらに増えるだろう。Googleが求めているのは、デベロッパーからの早期のフィードバックだ。現時点では、デベロッパーのためにいくつかの新機能を強調しているだけのようだが。

Googleがまだ明かしていないことの一つは、M(Marshmallow)の次のNがどんなお菓子やデザートの頭文字か、ということ。Lockheimerのポストが”nut tellin’ you yet”(まだ言えない)と言ってるから、 ‘Nutella’かもしれないね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))