GoogleがGoogle Driveを単独のサービスとしても提供、いずれはG Suiteのユーザーにするつもり?

企業でGoogle Driveを使いたければ、G Suiteの有料会員になるしかない。そこに含まれる、いろんな生産性ツールに用がなくても。でも今日(米国時間7/25)からは、あなたの会社はGoogle Driveだけの有料会員ユーザーになれる。

これまで、Googleのクラウド上のオフィスツールに関して企業からの要望がもっとも多かったのが、この、“Driveだけ”だった。そこで今回より、Google Driveは単独のサービスとしても使えるようになった。個人的には、そんなに需要は大きくないのでは、と思うけれども、そのストレージ機能や共有機能はG Suite上のバージョンとまったく同じだ。

基本料金はアクティブユーザー一人あたり月額8ドルで、それプラス、全社の保存量1GBにつき4セントだ。

Googleとしては、単独のGoogle Driveのユーザーを将来のG Suiteの見込み客とみなしているだろう。またGoogle自身も、まだまだレガシーのメールクライアントやWord, Excelなどデスクトップの生産性ツールに依存している企業が多いことを、百も承知だ。そんな企業に、いきなりクラウドを使えと言っても無理である。

Googleによれば、Driveのユーザーは今週中に10億に達する。“達した”と言わずに、“達する”と言うのは、なかなか奥ゆかしいね。でも実際に達した暁には、Googleの8番目のユーザー10億超えアプリケーションになる。

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GoogleのBigQueryの中で機械学習のモデルを作れるBigQuery ML…データの移動が要らない

機械学習のモデルの構築にはまだ多くの障害があり、その一つが、データのあるところからモデルを構築するところへ、大量のデータを移動することだ。Googleはその工程を少しでも容易にするために、データウェアハウスBigQueryの中でモデルを作れる機能、 BigQuery MLを立ち上げた。

BigQuery MLを使うと、モデルをファインチューニングするためにデータを行ったり来たりさせることなく、データウェアハウスの中で線形回帰やロジスティック回帰を使ってモデルを構築できる。しかも、モデルを構築して予測を得るためにやるべきことは、少量のSQLを書くことだけだ。

データの移動がそんなに大きな問題だとは、ふつうの人には思えないかもしれないが、単なる物理的な移動ではなくて選択や整形などの処理が必要だから、かなりの時間を要する。そのぶん、モデルの構築に投じるべき時間がしわ寄せされる。

BigQuery MLでは、機械学習の経験の浅い者でも、容易にモデルを構築できる。まず、SQLの変種のようなもので、作りたいモデルの種類と、入力データを指定する。するとBigQueryMLがモデルの構築を開始し、そこから直ちに予測が得られるようになる。 RやPythonでコードを書く必要はない。

BigQuery MLは、今ベータを利用できる。

[若者の失業の解決、アルツハイマー病の検出、ほか]

画像クレジット: TechCrunch

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Google、検索テクノロジーを企業に提供へ

Googleにとって最初のハードウェア製品ラインの一つは、検索アプライアンスだった。企業のファイアウォール内にGoogleの検索ツールを持ち込む特注サーバーだ。この製品はまもなくなくなるが、Googleは今日(米国時間7/25)、その精神的後継と言えるものをCloud Searchの改訂とともに発表した。これまでCloud SearchはG Suiteデータのみをインデックスしていた。これからは、企業内あるいはクラウドにある様々なサードパーティーサービスからデータを収集できるようになる。社内のあらゆるデータを従業員が検索できるようにしたい大企業にとって、これまでよりはるかに利用価値が高くなる。

「これは、事実上Googleの検索技術と知識のすべてを提供し、顧客のコンテンツに適用するものだ」とGoogleは言った。

この新サービスの初期顧客の一社であるWhirlpoolは、独自の検索ポータルを開発し、この新サービスを使って10種以上のサービスから1200万件以上文書をインデックス化した。

「これは従業員が企業を横断する全情報をアクセスできるようにするものであり、従来孤立化していたデータも含め、データベースであれ伝統的生産性ツールのデータであれ、すべて単一のインデックスで利用できる」とGoogleは説明した。

この機能を実現するために、Googleは様々なサードパーティー・サービスとCloud Searchの間を橋渡しするソフトウェア・アダプターを開発している。今後Googleは、より多くのサービスに対応することで、このクラウドベース技術の能力をかつての検索アプライアンスと同等にしたいと考えている。

新サービスは限定ユーザー向けに提供開始されている。将来はG Suiteユーザー向け、およびスタンドアロンバージョンとして提供される予定。

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エンタープライズG Suiteのアドミンのセキュリティ能力を高度化するツールをGoogleが提供

今日(米国時間7/24)行われたGoogleのCloud Nextカンファレンスでは、G Suiteのアップデートが数多く発表され、その多くはユーザー体験にフォーカスしていたが、それに加えて、アドミンのための新しいセキュリティ調査ツールも紹介された。それはセキュリティの問題を防止ないし検出するための既存のツールを補うもので、G Suiteセキュリティセンターを一層強化することがねらいだ。

G Suiteのプロダクトマネージャ担当VP David Thackerは、次のように語る: “G Suiteのセキュリティセンターの全体的な目標は、アドミニストレーターに、彼らが防止し検出しなければならないものが見えるようにして、セキュリティ問題の解決を促すことだ。今年の初めには、このセキュリティセンターの主要部位を立ち上げて、アドミンによる防止と検出という課題に向けて足場を作った”。

そのツールセットは今回で第三世代となるが、それは、直面している脅威をアドミンがよく理解し、その対策がよく分かっているようにすることが目標だ。Thackerによると、そのためにアナリストとアドミンは多くのさまざまなデータに対し高度なクェリを発行して侵犯されたユーザーを同定し、実際に起きたことを正確に調べられるようになる。このツールによってさらにアドミンは、特定のファイルへのアクセスを遮断したり、悪意あるメールを削除したりできる。“そのためにログを分析したりする必要はない。それをやるためには、長時間かけて複雑なスクリプトを書いたり動かしたりしなければならないからね”、とThackerは言っている。

この新しいセキュリティツールは、G Suite Enterpriseの顧客のEarly Adopter Programとして利用できる。

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GoogleのサーバーレスプラットホームCloud Functionsが一般供用を開始

Cloud Functionsは、Googleのサーバーレスプラットホームで、AWS LambdaやMicrosoftのAzure Functionsと、もろに競合する。今日サンフランシスコで行われたCloud Nextカンファレンスで、このプラットホームの一般供用が発表された。

GoogleがCloud Functionsを発表したのは2016年だから、長いベータだ。感じとしては、Googleはサーバーレスに、AmazonやMicrosoftほどのリソースを投じていなかったのではないか、と思われる。AWSやAzureはそれに対し、サーバーレスに大きく賭けている。また、サーバーレスの導入や利用、管理、デバッグ、セキュリティなどを助けるスタートアップも、このところ増えている。

Googleのプロダクトはベータを抜けるとSLA(サービスの品質の保証)が付くが、Cloud Functionsもそうだ。ただし一般供用といっても、当面はアメリカとヨーロッパのリージョンのみだ。

Googleは今日、これまでのようにGoogleが単純にホストするクラウドプラットホームのほかに、エンタープライズ向けにハイブリッドクラウドを提供するGoogle Cloud Servicesを発表した。そこでユーザーがCloud Functionsをセルフホストすることはできないが、Googleは、サーバーレスアプリケーションを動かしたい企業にはKubernetesを自己のデータセンターで動かすことを勧めている。…実はぼくも、‘サーバーレス’という言葉が好きじゃないけどね。

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Google CloudのAutoMLサービスはFigure Eightとパートナーして訓練データの充実を目指す

機械学習のモデルの訓練やテスト、微調整などを支援するプラットホームFigure Eightが今日(米国時間7/24)、Googleとの重要なコラボレーションを発表した。それによると、今後Google CloudのAutoMLサービスでは、Figure Eightが機械学習のデータの作成やアノテーションを行なうときのデファクトスタンダードのパートナーになる。

Figure EightのCEO Robin Bordoliによると、Googleは前から顧客だったが、AutoMLがベータになり、そのプロダクトポートフォリオを拡大している現状では、両社がもっと密接に協働すべき、との結論に達した。Bordoliの主張では、デベロッパーが機械学習のモデルを構築するときの今だに最大の難関が、データの訓練だ。Googleも、そのことをよく認識している。“彼らの認識では、データ訓練の欠如がAutoMLの採用を阻む基本的な障害だ”、と彼は述べる。

AutoMLの最初のプロダクトは機械視覚がメインだったから、Figure EightとGoogleのパートナーシップも、ビジュアルデータによるモデルの訓練が多かった。Figure Eightのサービスを利用することによって、比較的経験の浅いデベロッパーでも、データの収集やAutoML向けの準備、それによる実験などができていた。

Figure Eightが類似のプラットホームと違うのは、その工程に人間が関与することだ。Bordoliの主張では、訓練データのアノテーションを完全にAIツールにまかせることなんて、できない。それは、人間にだけまかせるわけにはいかないのと、同じだ(世界中の人びとを集めてタグ付けをやらせないかぎり)。

GoogleのGoogle Cloud AutoMLのプロダクトマネージャーFrancisco Uribeはこう語る: “うちの顧客の重要なニーズが、人間によるラベル付けだ。Figure Eightとのパートナーシップによって、そのニーズのサポートが強化される”。

このパートナーシップに基づいてFigure EightはAutoML専用のテンプレートと、データをアップロードするプロセスをたくさん作った。同社はまた、顧客がデータを作って訓練する際の お手伝いも提供する(それにより、公平なAI(AI fairness)の担保を目指す)。Google CloudのユーザーはFigure Eightのプラットホームを使って最大1000までの画像にラベルを付け、また同社のアノテーターを利用することもできる(アノテーションを自分でやらない場合)。

今日の発表に至るまでにFigure Eightはすでに、100億以上のデータラベルを生成しており、Googleとの公式パートナーシップにより、それはさらに加速されるだろう。

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Google、Hangouts Meet用デバイスにボイスコマンドを導入

本日(米国時間7/24)Googleは、サンフランシスコで行われた同社のNextカンファレンスで、近々Googleの電子会議用ハードウェアを強化しボイスコマンドを使えるようにすると発表した。

多くの人々にとって会議のセットアップは今も大きな頭痛の種である。同社はGoogle Assistantなどのツールで使われている音声対応人工知能と同じものを、会議用ハードウェアにも載せたいと考えた。そこで今日、GoogleはVoice Command for Meetを発表した。

これでユーザーは、”Hey Google, start the meeting.” と言えるようになる。そしてこれはまだ始まりにすぎない。Googleは、今後コマンドを増やしていくことを約束した。この機能は今年中に提供される予定だ。

つい昨年秋、GoogleはHangouts Meetハードウェアプログラムをスタートさせた。これは、Meetの利用者が、Googleあるいは多くの会議室で見られるCiscoやPolycomの伝統的ハードウェアを使って会議を開催する方法を提供するものだ。Googleの報告によると、Hangout Meet対応の会議室はすでに何千か所も作られている。

会議のセットアップや参加者の招待などを音声で行う簡単なコマンドを提供することで、時として複雑になる会議運用を著しく簡易化できる。会議システムは生まれてから何年にもなるのに、不必要に複雑で多くの人たちをいら立たせてきた。

もちろんユーザーたちは、Google HomeやAmazon Echoなどのおかげで、デバイスとのやり取りには慣れている。

音声対応ハードウェアを会議室に持ち込もうとしているのはGoogleだけではないことにも注目されたい。昨年11月、 CiscoはCisco Spark Assistantを発表し、Cisco製会議室用ハードウェア専用の音声コマンドを提供した。それを支える音声認識技術はMindMeldの買収によるものだ。Ciscoは2017年5月にこの会話型AIのスタートアップを1.25億ドルで買収した

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook