YouTube、過去8年間がコンテストだったことを発表。審査のため4月1日にサイトを閉鎖

残念なニュースがある。YouTubeが閉鎖される。

8年前にこのサービスが提供されて以来、YouTubeビデオにのめりこむあまり忘れていた人もいるだろうが、実はあのすべてはコンテストだった。いや、YouTube自身が競争だと言ったことはない。いずれにせよ、YouTubeという名の、あのコンテストは終りに近づいている。

歴代最高のYouTubeビデオを決めるために、同社は専門家による審査パネルを設定し、映画評論家、YouTubeの常連コメント人に加え、YouTubeの有名人、“Charlie bit my Finger”のChalieと、“Antoine Dodson News Blooper(オリジナル版)”のAntoine Dodsonらを迎えた。

YouTubeでは3万人以上の作業員が、過去8年間に投稿されたビデオの絞り込みに日夜励んでいる。審査員は次の10年をかけてどのビデオが最終勝者になるかを決定する。

明日の深夜零時、サイトは閉鎖され全コンテンツが削除される。YouTubeは2023年まで復活することはなく、再開時点でサイトにあるビデオはこのコンテストの勝者のみだ。とはいえ勝者は今後10年間は選ばれることはないが、審査風景の最初の12時間は、明日YouTubeのロサンゼルスオフィスからライブ中継される。

ゆっくりと着実に、とは言うものの、果たして2023年に人々はYouTubeを覚えているのだろうか。

幸い、審査の対象となる15万本の投稿ビデオは人気に基づいては選ばれるのではない。『カンナムスタイル』の勝つチャンスはこれと同じだ。

優勝者にはMP3プレーヤーと、次の創造的作品を生むための報奨金500ドルが渡される。

このニュースへの反応は興味深い。YouTubeはGoogleにとって最も成功し最も価値のある資産であり、誰もが簡単にビデオをオンライン共有するための世界の必需品だ。しかし、最近Googleは春の大掃除を実施し、Readerをはじめ数多くのサービスをラインアップから外した。

恐らくこれも、同社による商品整理の次の段階なのだろう。

あるいは、マウンテンビューには1日早くエイプリルフールがやってきたのかもしれない

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(翻訳:Nob Takahashi)


MapReduceのオープンソース実装を特許訴訟の対象にしないとGoogleが公式に誓約

Googleが今日(米国時間3/28)、同社のMapReduceプログラミングモデルのオープンソースバージョンを実装したユーザやディストリビュータやデベロッパを、それらの実装が本質的にはGoogleのパテントを侵害しているものであるにもかかわらず、訴訟はしないと公式に誓約した。たとえばApacheのHadoopはおそらく、Googleがこの技術に関して保有している10件のパテントを侵害している。同社法務部でパテント関連を担当しているDuane Valzは今日の発表声明の中で。“これをこの業界における範例としたい。弊社以外の特許保有者にも、誓約やそれ相当の自発的行動をとるよう、おすすめしたい”、と言っている。

今回の誓約の対象はGoogleが保有する特許のごく一部にすぎないが、しかしGoogleは誓約の対象範囲を長期的に拡大していくものと予想している。ただし、最初にGoogleの方が攻撃された場合には、公然と特許権を振りかざして相手と戦う、としている。

残念なことにパテントをめぐる抗争はソフトウェア業界で日常化しており、そのため、GoogleやRed Hat、Sony、IBMなどが支援する団体Open Invention Networkは、オープンソース製品の開発をパテントに関する懸念から解放しようと努力している。

Googleは今回の”Open Patent Non-Assertion Pledge” (特許公開非主張誓約, OPN誓約)が、業界の今後のモデルになると考えている。同社のパートナーや競合企業が同様の誓約をすることによって、この過程(特許公開非主張の過程)関し長年待望されていた透明性と、幅の広さとセキュリティが導入される、と同社は期待している:

  • 透明性: 特許保有者は誓約の対象となる特許と関連技術を正確に同定し、デベロッパと一般社会に対し特許権をめぐる透明性を提供する。
  • 幅広さ: OPN誓約による保護の対象は特定のプロジェクトやオープンソースの著作権ライセンスに限定されない(Googleはその種のライセンスの下に大量のコードを寄与貢献している。それらはApacheGNU GPLなどのライセンスであるが、特許からの保護に関してそれらは非力である)。それとは対照的にOPN誓約は、過去現在未来を問わず、誓約下のパテントに依存しているかもしれないいかなるオープンソースソフトウェアに対しても適用される。
  • 守勢の保護: Googleの製品やサービスに対して特許訴訟が起こされ、それらの特許がOPN誓約の対象であったときには、そのときにかぎり、攻勢の保護を行うために、非主張誓約は破棄される(==特許権を主張して公然と戦う)。
  • 永続性: 誓約は対象特許の寿命期間中有効であり、権利が他に移行された場合にも、有効である。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、 サンフランシスコ周辺でオンライン通販のShopping Expressをテスト開始―Target、 Toys”R”Usなどと提携、無料即日配達

今日(米国時間3/28)、GoogleがついにGoogle Shopping Expressサービスの公開テストを開始した。対象はサンフランシスコ周辺とサンマテオからサンノゼにかけて一部の住民だ。参加している小売業者はわれわれが以前に報じたとおり、Target、Walgreens、Staples、American Eagle、Toys“R”Us/Babies“R”Us、Office Depot、SanFranciscoのBlue Bottle Coffee、RaleyのNob Hill Foods、Palo Alto Toy & Sportだ。

われわれの当初の記事では、Amazonのプライムサービスと競争できる料金、すなわち年会費が69ドルから64ドル程度になるだろうと予想していた。しかしGoogleは現時点では料金を決定しておらず、テストによって得られるデータを検討した上で改めて料金を設定するということだ。テストに参加するユーザーは今後6ヶ月間無料で即日配達サービスが受けられる。商品の価格は店頭と同額だ。

私はBlue Bottleのファンなので、好きなときに熱い淹れたてコーヒーが届くのだったら嬉しいが、実際には豆だけの販売かもしれない。しかし私にはお呼びがかかっていない。Googleがどうやって最初のテスト参加者を選んだのかは謎だ。(ただしこちらから参加申し込みをすることができる。小売業者の申し込みはこちら)

ともかく消費者としては便利になる。「ちょっとした買い物のために町の向こう側まで行く必要がなくなるようにしたい」とShopping Expressのプロダクト・ディレクターのTomFallowsがブログ記事に書いている。

まだ料金やロジスティクスの詳細が不明だとはいえ、Google Shopping Expressは小売業者にとっても大きな魅力がある。複数の店で買い物をしてそれが即日無料で同時に届くというのは消費者にとって大きなメリットだから既存、新規を問わず購入は伸びるだろう。また見込み顧客の発見にもつながる。

Googleがいよいよこの分野に参入してきたことは既存のeコマース業者には脅威となるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、Gmailのメール編集画面を新しいものに統一

Googleは昨年10月以来、新しい形のメール編集ウィンドウをオプションとして提供開始していた。そして本日より、この新しいものを標準として採用し始めている。新たな編集ウィンドウとは、画面右の方にポップアップ形式で表示されるものだ。Googleは、これまでよりも簡単かつ迅速に作業を行え、また他の作業と並行しての利用もしやすくなったと自賛している。但し、アンダーライン、インデント、番号付きないし番号なしリストの作成等の文字フォーマットオプションについては、従来よりも目立たないところに配置されることとなった(キーボードショートカットは以前と同じものが利用できる)。

編集画面が新しくなることにより、画面右のサイドバー上に情報を表示していたRapportive(最近LinkedInにより買収された)などとの共存関係は崩れてしまうことになるのかもしれない。新しい編集画面には、そもそもサイドバーが存在しないのだ(広告も表示されないことになる)。これまでサイドバーを使っていたツール群がどのような対応をするのかは興味深いところだ。

これまで利用していたツールが使えなくなるかもしれないが、しかし他の作業との同時進行がしやすくなるのはプラスだろう。編集画面を複数開くこともできるようになっている。但し、2つ以上開くと少々混乱することになるかもしれない(新デザインを使っている人は試してみていただきたい)。尚、Google Driveとの連携もできるようになっていて、Drive内のデータを簡単に添付することができるようになっている。

新しい編集画面は、数日のうちに全ての利用者に対して提供し始める予定となっている。いったん新しい編集画面になれば、元に戻ることはできくなる。

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(翻訳:Maeda, H)


Googleストリートビュー、福島原発付近の町並を公開

東日本大震災から2年、Googleは福島県浪江町の立入禁止区域のストリートビュー画像を公開した。対象にはチェルノブイリ以来最大の放射能事故現場である福島第一原子力発電所も含まれる。360度のパノラマ画像には、無人の街並みと廃虚と化した建物が写し出され、不気味さとともに悲痛を感じる。

浪江町は、2011年3月11日に住民2万1000人が避難して以来無人状態だ。Googleは、浪江町の馬場有(たもつ)町長の招待を受け、今月に入って撮影を開始した。Googleのデジタルアーカイブ・プロジェクト「福島の記憶」の一環として制作された。

「多くの町民から、ふるさとの状況を見たいという声があります。また、世界的にも原発事故の悲惨な状況を映像で見たいという方がたくさんいらっしゃると思います」と馬場町長がGoogle Japanのブログ[日本語]で語った。

「震災後も、世界は未来へと進んでいます。日本も、東日本大震災を教訓にしながら復興へ歩み始めています。しかし、浪江町は震災から時が止まったまま、原子力災害のため 2 年が経過しても応急的な処置しかできません。町の現状をご覧いただき、その重さを感じていただければ幸いです」

東北地方の陸前高田市をはじめ津波の被害にあった他の地域も同プロジェクトの一環として写真に収められている。Googleは、震災数ヵ月後から津波と地震による被害を画像に残してきた。プロジェクトは徐々に復旧する地域もある中で津波の規模を示す証となるべく立ち上げられた。また、震災後のGoogleの取り組みは、未だにYahoo! Japanが検索エンジンのトップを占め、プライバシーに敏感な日本において、ストリートビューに対する当初の否定的反応を含めいつくかの文化的行き違いがあった同社に好印象を与える結果にもなった。

今月Googleは、日本で災害情報サービスを開始した。これは米国では昨年から利用されている警報用プラットホームで、非常時にユーザーがGoogle検索、Googleマップ、およびGoogle Nowで、「地震」「津波」などのキーワードを検索すると、警報・注意報等の情報が表示される。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google、Maps Engine Liteベータ版をリリース―高度なカスタム・マップが簡単に作れる

Googleは何年も前からユーザーが手持ちの地理空間データを利用してカスタム地図が作成できるプラットフォームとしてGoogle Maps Engineを提供してきた。

今日(米国時間3/27)、GoogleはMaps Engineの簡易版、Google Maps Engine Lite(ベータ)を発表した。これによって誰でも簡単にカスタム地図が作れるようになるという。Googleでは「企業にかぎらず、熱心な地図ファンも高機能で安定したカスタム地図を製作して広く共有できるようになる」としている。

Maps Engine Liteは小さいスプレッドシート・ファイルをアップロードすることで、その情報を地図上に表示できる。同一地図に対して3セットのカスタマイズ情報を付加して比較することもできる。ただしLiteの利用は非商用目的に限られる。

これらのカスタム地図には複数のレイヤーを設定することが可能だ。またスプレッドシート・ファイルではなく、手作業で線を描いたり、地域に色を塗ったり、地点にマーカーをセットしたりすることもできる。Googleはベースとなる地図を9種類提供する。これには衛星画像、行政境界表示地図、政治地図、高速道路地図などが含まれる。MapsEngine Liteでは150種類の地図アイコンが利用可能だ。

初心者向けにGoogleはチュートリアルを公開し、カスタム地図を作る過程をステップ・バイ・ステップで見せている。

Googleでは初期版のカスタム地図ツール、My Mapsのサポートも当面続けるとしている。ただしMy Mapsのユーザーはそのデータを新しいMaps Engine Liteにエクスポートすることができる。Googleのマップ・プロダクトのマネージャー、BethLiebertは今日の発表で「将来My MapsはGoogle Maps Engine Liteに統合される」と書いている。”

当面Maps Engine Liteはベータ版として扱われ、言語は英語のみのサポートとなる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、#ifihadglassキャンペーンの当選通知を送付開始。いよいよGoogle Glass関連の動きが加速か?!

Googleは数日のうちに#ifihadglass campaignの当選者に対する案内を開始することになったとアナウンスしている。キャンペーンでは、Google+やTwitter経由で数多くのアイデアが集まった様子。この中でGoogleにより選ばれた人たちは1500ドルでGoogle Glassを購入できることになる。そしてサンフランシスコ、ニューヨーク、およびロサンゼルスなどで年内に開催が予定されているイベントの中で、当選者たちのGoogle Glassの使い方などが紹介される予定になっている。今のところ、詳細な出荷予定日などはまだわからない。

ちなみに昨年のI/Oで、GoogleはGlassに対するプレオーダーの受け付けを行なっていた。しかしそれについての新たな動きは伝えられていなかった。今回#ifihadglassプログラムについての新たな動きが出てきたことで(また、次のI/Oも数週間後に迫っていることもあり)、いよいよプレオーダー済みの人びとにとっても新しい動きが出てくるものと思われる。

ところで、もしかすると組織として#ifihadglassキャンペーンに申し込んだ人もいるかもしれない。残念ながらそうした人びとは選外となる。「企業の方々からも、面白そうな内容のご応募をいただきました。しかし今回のプログラムは個人の方のみを対象としたものです。ビジネス系の方とは、また別の試みを行いたいと考えております」とのことだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Googleの壮大なホームオートメーション事業Android@HomeとNexus Qはどうなった?–復活のきざしはあるが

2年前2011年のGoogle I/Oカンファレンスで同社のVic Gundotraがキーノートで発表したAndroid@Homeは、その日の大きなサプライズの一つだった。それは、Googleがホームオートメーション市場に参入することを意味していた。そして同じキーノートで発表されたのが、のちにNexus Qと呼ばれるもののプロトタイプだ。それは“ソーシャルストリーミングメディアプレーヤー”と呼ばれ、翌2012年のI/Oでは来場者全員にプレゼントされた。

そして、ビデオを早回しして今日(米国時間3/24)、今年のI/Oまであと数週間、ホームオートメーションは市場はまだまだ幼児期で、古い勢力に支配されている(Nestのような新興勢力もわずかにあるが)。この2年間、GoogleはAndroid@Homeに関してほとんど無言だった。Nexus Qも、最初のローンチ予定日が“延期”になってから以降、市場にその姿を見ることはない。Googleの製品としては珍しいことに、忘れられた製品としてその運命を待っている。いずれ本当に出番が来るのか、それとも今年の春の大掃除で始末されるのか。

Googleの忘れられた製品は、その多くが遅かれ早かれ消え去る運命にあるが、しかしNexus Qは、多くの悪評を浴びたにもかかわらずGoogle Playのリンクされていないページの上に今でもある。Nexus Qは、初めての、Googleのオリジナルデザインによるハードウェア製品だが、ハードウェアとして優れていても、そのソフトウェアは、まるでわざとそうしたように、貧弱な出来栄えだった。

ハードウェアは今見ても立派だから、今年のI/Oで復帰するのかもしれないが、そのときはAndroidアプリの大半をテレビで使えるなど、メディアプレーヤーとして完成度の高い製品であってほしい。個人的にはそれほど期待しないが、その中身はハイエンドのAndroid携帯だから、このまま葬り去られるとは思えない。以前、ローンチを“延期”して予約申込者全員に当時の現行機を無料で配布したときGoogleは、Qをもっと良くしたいと言った。その成果を見せる絶好のタイミングが、I/O 2013ではないだろうか?

Nexus Qは、Android@Homeによるホームオートメーションという大きなヴィジョンの一員にすぎない。Android@Homeはホームオートメーションに革命をもたらし、Androidを「家のためのオペレーティングシステム」にしてしまう企画だ。最終的にそれは、冷暖房も洗濯乾燥機も目覚ましも照明もエンタテイメントシステムも、家の中のすべてをコントロールできるシステムである。照明に関してはGoogleはパートナーも作った。しかし壮大なヴィジョンにもかかわらず、I/O 2011以来、音沙汰がない。Googleのホームページ上には今でもアクセサリの開発キットがあるが、それは@Homeのためというより、FitbitのようなガジェットにBluetoothで通信する、というもののようだ。

しかし先月、Android@HomeはひそかにAndroid 4.2.2に再登場した。4.2.2の構成ファイルには、メッシュネットワークとAndroid@Homeへの言及がある。5月のI/OではAndroidの次期バージョンが発表されるだろうから、4.2.2ですでに言及されているということは、いよいよ再登場のきざしかもしれない。もしそれがなければ、Nexus QやFeedburnerなどと並んで春の大掃除の対象になるのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ウェストバージニア州議、運転中のGoogle Glass着用禁止法案を提出

私には何の問題も見出せない。

要するにウェストバージニア州議会、は州内で運転する際にはヘッドマウントディスプレイを着用して欲しくない。携帯電話などの現在すでに禁止されている他の通信デバイスと扱いは同じだ。同法案は、一見滑稽にも思えるが、論理的かつ賢明だ。パブでGoogle Glassの使用を禁止するするよりはるかに理にかなっている。

法制化が持ち上がったのはCNETが早い時期にGoogle Glassを紹介した記事がきっかけだった。CNETのChris Matyszczykが、同法を起案したGary G. Howell州議会議員(共和党)に取材したところ、幸い同議員は無知なテクノロジー嫌いではなかった。実に合理的な人物だ。

実は私はこのプロダクトのアイディアを気に入っていて、これこそが未来だと思っているの。しかし、われわれが長年努力してきたメール運転禁止禁止法が適用される。問題なのは技術に強い新し物好きの若者だが、彼らは最も脆弱で未熟なドライバーでもある。運転中のメールが多くの事故を起こしていると聞いており、その殆どが若者によるものだ。Google Glassはその延長にあると考えている。

運転中のメールは危険であり、Google Glassは、多少マシだとしても気をそらすことは間違いない。車内はすでにガジェットや画面で溢れている。車自体のヘッドアップディスプレイから、無数のダイアル、さらに悪いことには、のろくて反応の悪い情報娯楽システムまで、新型車が出るたびに車の支配を奪っていく。

運転している時は、それがなすべき仕事だ。Facebookは待っていてくれる。

提出された法案では、ヘッドマウントディスプレイを携帯電話を含む既に運転中の使用が禁止されている他の電子機器と同列とみなしている。初犯には100ドルの罰金が課される。2回目および3回目以降はそれぞれ200ドルと300ドルだ。

Howellは同法案が通過するかどうかは不明としているが、他の議員も同じような提案をすることを確信している。

だが心配ご無用。Googleはこうなることを予期していたようで、もう答を出していた

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google、Google+プラットフォームに関わる人材を募集してチーム拡充中

GoogleはGoogle+およびGoogle+関連の開発を行うエンジニアの、さらなる拡充を行なっていくつもりのようだ。Google+の開発者アカウントからの投稿によれば、「Googleをよりコラボレーティブな環境とし、利用者との関係性を深めるための」優秀なエンジニアを若干名募集しているのだそうだ。

実は少し前、Google+関連の採用を凍結している(今後はGoogle+に特化した求人は行わない)というような噂も聞こえてきていた。しかしこのが事実であるという裏付けはできなかった。凍結していたにしても解除となったのか、あるいは凍結という事実自体がなかったのかもしれない(あるいはGoogle+チームに欠員が出て、補充の必要性が出たというだけのことかもしれない)。ともかくGoogleがGoogle+プラットフォームに、より多くの資源を投入しようとしていることは間違いない。尚、募集要項はあくまでも一般的なものであり、そこから何か特別なプロダクトや方向性については読み取ることができない。

募集人員の業務内容を考えてみるに、たとえばGoogleが直近にリリースしたものと言えばGoogle+のサインインだ。Google内のサインインエクスペリエンスをサードパーティーにも開放して、そこでGoogle+との連動を狙うことになる。情報の共有行為もそうだし、またウェブやアプリケーションにサインインした際に自動的にAndroidアプリケーションを配布するOver-the-airインストールなども利用できるようになっている。こちらの機能拡張のための人員を募集しているのかもしれない。あるいは、Google+のAPIが依然として限定的なものである中、Googleが最も注力しているようであるのはHangoutであると言えるかもしれない。そちらに役立つ人材を募集しているということも考えられる。

Googleからの募集アナウンスを転載しておこう。

The Google+ platform team is hiring!

Come help us connect Google users to the rest of their world.

The challenges are substantial, but the opportunity to make Google more collaborative and relevant to users wherever they are is enormous. The work is challenging, fast paced and always changing. Strong analytical skills, unwavering commitment to quality, collaborative work ethic, and cutting edge coding skills are all required. If you’re interested, you can learn more about the positions we’re looking to fill here:

Software Engineer – Mountain View: http://goo.gl/HOvCo
Front End Software Engineer – Mountain View: http://goo.gl/nuw9O
Software Engineer, Mobile Applications (Android / iOS) – Mountain View:http://goo.gl/lYu6O

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(翻訳:Maeda, H)


Googleのストリートビューが今度はカナダの北極地区を徒歩で撮影

ご存じのようにGoogleのストリートビューのチームはこれまでその技術を、なるべく小さくそしてなるべくモバイルにしてきた。とくにそうしてきたのは、Google Mapsのために人が画像を撮る部分だ。今日(米国時間3/20)チームは、カナダの北極行政区にあるNunavut(ヌナヴート準州)での現場画像を共有した。

グランドキャニオンの場合と違って、ここではTrekkerを背負って歩く人はGoogleの社員ではない。その人はNunavutの住民Chris Kallukで、彼はNunavut TunngavikというNPOで働いている。今そこは、Googleと協力して画像を集め、カナダ北極地区のより詳細な地図を作ろうとしている。

オリンピックのときにはストリートビューのチームはスノーモービルを工夫して使ったが、Trekkerも氷点下で使えるように作られている。カナダ北極地区では1年うち8か月が氷点下だ。Kallukはブログでこう説明している: “ここでは冬が日常です。実際にここに来てみないと、この言葉の意味は理解できないと思います”。

Kallukは次のような文章で、カナダにおける初めてのTrekkerによる遠征旅行を記している:

ストリートビューの画像を撮るためのバックパックを背負ってフロービシャー湾へ徒歩で向かった。そこは風がいちばん強くて、そのために海の氷が山のように盛り上がっている。そり犬を家の外につないだまま出かけるのだが、キャンキャン鳴いて連れて行けとせがんでいる。イヌイットの職人たちの何千年という歴史のある伝統技術が作ったイグルーは、ぜひ撮らなければならない。

カナダ北部の正確な地図を作るためにGoogleの連中は、昨年の8月にケンブリッジ湾のぼくの家に来た。そしてその秋の旅の画像を公開した。でも今回のIqaluit(イカリット)への旅では、Google Mapsのチームが零下30度以下という冬の北極を初めて体験することになる。

KallukとGoogle MapsのプロジェクトリードRaleigh Seamsterは、バックパックで写真を撮るだけでなく、イカリットの住民に写真や情報を集める目的を説明しなければならない。とくに彼らは住民にMap Makerについて説明し、誰もがGoogle Mapsの制作やアップデートに参加できるのだ、と説いた。

Googleは地球上の至るところの画像と情報を集めようとしているから、まだ誰も知らない自分だけのお気に入りの場所を、彼らに教えてやることもできる。GoogleのストリートビューとMapsが作ったツールを使うと、誰もがコロンブスになり、自分と数人の友だちしか知らなかった場所すら、情報化できるのだ。

“これは、犬ぞり隊の先導犬になったような気分だよね”、とKallukは言う。Nunavutをまだ訪れたことのない人にとっては、Googleのストリートビューがそこへ行く初体験になる。その画像はまだ公開されていないが、でもグランドキャニオンの9500枚の写真から類推すると、きっとまた、すごい画像が見られることだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Keep―Google+と連携してソーシャル化すればPinterestとEvernoteの有力ライバルになる可能性

今日(米国時間3/20)、Googleはとうとうノート・アプリのKeepを正式公開した。うっかり早まって一時公開してまた削除するなど先週どたばたを演じた後だったが、このアプリはメモやリスト、写真その他さまざまな情報を即座に安全なクラウドに保管できるサービスだ。

ちょっと試してみて気づいたのだが、Keepは簡単にPinterest風のレイアウトで利用することができる〔入力窓右側からギャラリー表示を選択する〕。KeepとPinterestの差はPinterestがソーシャルだという点だ。Pinterestはもちろん唯一のソーシャル・ブックマークではないが、この種のものとして消費者にもっとも好まれているサービスの1つだ。するとこの点はGoogle Keepにも当てはまるかもしれない。

Googleはその気になれば一瞬でKeepをソーシャル化できる。Google+に接続するだけでよいからだ。ウェブでユーザーが関心を抱いたページ、特にGoogle検索で発見ししたページをKeepでブックマークし、即座に友だちと共有できるとなればPinterestそっくりだ。

Keepについてのネット上の議論は主としてEvernoteのライバルになるかという点を巡って戦わされているが、 私はもっと大きな枠組みでKeepの影響を考えるべきと思う。

以下のスクリーンショットのようにKeepのデザインはPinterestに似ている。

こちらがPinterestだ。

たしかに今のところKeepの機能は写真、メモ、リストを保存することに限られているが、ユーザーはなんであれウェブに保存したコンテンツを友だちと共有したがる。たとえ、家族はごく親しい友だちといった狭い範囲にしてもだ。現在Keepにはこの機能は欠けている。しかしDrive やYouTubeなどGoogleの他のサービスと同様、いずれKeepにもソーシャル化が及んでくると予想しても見当外れではないだろう。

Google+のソーシャル機能は個人のメモやブックマークの共有にも容易に適用できる。ラリー・ペイジがCEOに就任して以後、Googleが発表する新製品は必ずさらに大規模な枠組みの一部だったことを考えれば、Keepが今後ずっと現在のようなバニラ状態でいるとは考えにくい。さらにGoogle Readerが広く一般ユーザーのものになることに失敗した点も考える必要があるだろう。Readerの機能を将来Keepが引き継ぐことになる可能性もある。

もちろんKeepはスタートしたばかりであり、Googleはすでにブログで発表した以上の情報を明かそうとはしない。しかしこのサービスはいろいろな理由から綿密な検討に値する。Googleの場合、見えているのは常に氷山の一角なのだ。

[写真:Flickr]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleの立場でSEOを考える

SEOに携わっていると、ついついどうGoogleを攻略するか?という視点で物事を考えてしまいます。とはいえ敵を倒すには、相手の気持ちになって考えることが大事、ということで、今回はGoogleの立場からSEOを考えてみようというお話を。「GoogleにしてみればSEOは順位を操作される面倒な存在に過ぎない」と言い切ることは簡単ですが、一歩踏み込んで考えてみると新しい気づきがあるかもしれません。 — SEO Japan

think like google

毎日、星の数ほどの検索がグーグルで行われている。また、グーグルは検索マーケットの65%以上を占めている。そのため、グーグルの行動に注目する必要がある点は、火を見るよりも明らかである。グーグルの検索エンジンの仕組み、探しているターゲット、そして、検索エンジンを進化させる計画を知ることは、競合者に勝つ上で欠かせない。

グーグルのように考えることで、世界最大の検索エンジンの原動力だけでなく、ランキングを高めるためにサイトを改善する方法を学ぶことも出来る。

しかし、その前に、検索エンジンの仕組みを理解することが先決である:

検索の仕組み

検索を実施する際は、気づいていないかもしれないが、ミリ秒以内に答えを提供するべく、背後で、無数のチャンネル、プログラム、そして、スクリプトが動いている。

グーグルは、検索の仕組みを簡素化し、説明するインタラクティブなインフォグラフィックを提供している。当然だが、長年に渡って、この公式に多数の変更が加えられている。とりわけ、一部のサイトがシステムを操作し、バックリンクの本数、そして、ソーシャルマーケティングの取り組み等、グーグルが注目する重要な要素を人為的に誇張しようと試みているためだ。

それぞれのアルゴリズムの内容、さらには、サイトのランク付けを行うアリゴリズムの数を正確に把握しているのはグーグルのみである。しかし、グーグルの過去の取り組みに着目することで、良質な情報をある程度集めることが出来る。

グーグルの良さが、サービスの善し悪しに左右される点に留意しておいてもらいたい。大勢のユーザーが検索を実施したとしても、探している情報が見つからないようでは、グーグルに対する信頼感は薄れ、最悪の場合、二度と使ってもらえなくなる。そのため、ユーザーが求めているものを提供することを、グーグルは最も重要視しているのだ。.

過去から得られる手掛かり

過去の取り組みを振り返って、グーグルの今後の方向性を探る手がある。SEOmozは、2000年からグーグルがアルゴリズムに加えてきた変更点をリストにまとめている。このリストには、グーグルのインデックスおよびランク付けの変更における、マイナーな修正から、主要な修正まで全て挙げられている。このリストを見ていると、共通するパターンが幾つか存在する点に気づく:

  • グーグルは、マルウェアの温床となっていることで知られているサイトを特定し、また、キーワードスタッフィング、ドアウェイページ、そして、テキスト隠し等、廃れた手法を利用しているサイトの価値を下げることで、スパマーおよび詐欺師の次の手を推測している。よって、このような手法は、長続きしないため、利用するべきではない。ランキングを押し上げる手っ取り早い解決策は、グーグルの過去の取り組みを見る限り、やがて禁止されるため、賢い選択とは言えない。
  • グーグルは、コンテンツが最も重要だと考えていたが、ここ数年の間に、二流のコンテンツを量産することで、システムを操作しようとする人達が激増した。そこで、重複するコンテンツや役に立たないコンテンツに対抗するため、グーグルは、読者に価値を与える豊かなコンテンツを抱えるサイトを推奨し、最終的に優れたコンテンツを用意していないサイトのランキングを下げる取り組みを継続している。大量のコンテンツを作成するのではなく、質の高いコンテンツの作成に焦点を絞るべきである。なぜなら、後者は、より多くの被リンクを集め、様々なアルゴリズムのアップデートを通じて、上位にランク付けされる傾向が見られるためだ。
  • リンクは、ランキングにおいて常に重視されており、今後もこの方針は継続されるだろう。時間の経過とともに、ウェブマスター達は、リンクを構築する方法を理解するようになったものの、関連するオーソリティサイトからのリンクは、今でもなかなか手に入れることが出来ない。リンク構築を計画しているなら、量より質を優先させるべきだ。リンクが関連しているなら、キーワードが少なくても、長期的により多くのプラスの効果をもたらすはずだ。また、リンクのコンセプトも変わりつつある。ツイッター等のソーシャルメディアサイトからのリンクが、効力を発揮しつつあるのだ共起もまた、長い目で見れば、ランキングを向上させる効果があるのではないだろうか。
  • 1日に大量のページが閲覧されているなら、スピードに力を入れておきたいところだ。グーグルのインデックスは、サジェストやカフェイン等のアップデートの導入により、スピードアップしており、また、サイトのスピードは、主要な要素であり、サイトの適性およびコンバージョン率に影響を与える。サイトのスピードは、グーグルが、サイトのランク付けを行う際に考慮するために利用する、200種類上あるアルゴリズムの要素の一つである。ランキングを改善したいなら、ロード時間の最適化を検討してもらいたい。読み込みの時間を改善した結果、私はトラフィックを2倍に増やすことに成功した

また、グーグルの仕組みを正確に把握する方法として、現在の取り組みを徹底的に調査する手が考えられる。SEO by the Seaは、グーグルの特許から得た興味深い特徴や情報を紹介している。グーグルグラスから、リッチスニペットの活用に至るまで、同サイトの記事からは、グーグルの今後の取り組みについて、多くの情報を仕入れることが可能だ。

グーグルの好き嫌い

この記事の中で、グーグルが嫌うものを既に幾つか挙げている: スパム(コメントスパム等)、マルウェア、重複するコンテンツ、質の低いインバウンドリンク、大量のアウトバウンドリンク等。しかし、グーグルが好む特徴についても知っておくべきである。

  • 評価の高いコンテンツ – ただ単に良いだけではなく、関連するオーソリティサイトからの被リンク、そして、仲間のブロガーによるレビューを受けたコンテンツが必要である。この記事で紹介している手順を踏むと、容易にコンテンツへのリンクを獲得することが出来る。また、2000ワード以上のコンテンツは、より高いランクを得る傾向が見られる。
  • 基礎となるコンテンツ – つまり、その他のサイトから頻繁にリソースとしてリンクを張ってもらえる情報である。このタイプのコンテンツは、完成されており、また、適切であるため、最小限のメンテナンスで済む、アップデートをほとんど必要としない。上級者向けのSEOガイドが典型的な例である。オンラインで提供されているSEOガイドの中では最も綿密なガイドであるため、日に日にトラフィックを増やしている。
  • ソーシャルシグナルグーグルは、ソーシャルネットワークを別の基準で計測しており、様々なシグナルに注目している。票(いいね!)、共有、投稿、そして、ブックマーク以外にもグーグルは多くの基準を設けている。ソーシャルネットワークでの共有される回数が増えると、ランキングが高くなる。グーグルがグーグルプラスに労力、そして、資金を投じているため、この分野の重要度はますます高くなっていくだろう。
  • パーソナライズ – グーグルは、検索および製品のユーザーエクスペリエンスにおいて、パーソナライズ化を進めている。多額の資金を投じているモバイルデバイスから、パーソナライズド検索に至るまで、グーグルは、それぞれのユーザーのニーズに合わせた経験を提供しようと試みている。ウェブサイトをユーザーのニーズに合わせることが出来れば、長いスパンでより高いランキングを獲得することが出来るようになるだろう。レスポンシブデザインの利用から、Yelpのように、履歴を基づく経験の調整まで、それぞれのユーザーに固有の経験を提供することが最も重要である。

グーグルがそこまで賢いと言うなら、なぜ _______ は今でも有効なのか?

確実にブラックハットな手法やその他の姑息な手段を利用しているサイトよりも、下位に甘んじている人もいるかもしれない。ここである疑問が湧く: グーグルがとても賢く、高度な検索エンジンを構築しているなら、なぜこのような手法は今でも有効なのだろうか

それは、グーグルのインデックスが繊細なバランスを必要としているためだ。グーグルは、質の高いサイトをサンドボックス化したり、2009年にインターネットにマルウェアが氾濫していると宣言した際に行った誤検出する過ちを犯したくないのだ。

グーグルのエンジニア達は、変更が何も悪いことをしていないサイトに誤って影響を与えることなく、質の高い結果を維持する方法を必死で探している。そのため、ブラックハットの競合者の真似をせずに、正当なホワイトハットな手法に徹していれば、最終的により高いランクを得ることが出来るようになる可能性が高い。

倫理に欠ける手法を用いているサイトは、数ヶ月、または、1年もしくは2年間に渡って上位にランクインするものの、最終的にグーグルに捕まる傾向が見られる。一方、質の高いコンテンツを作成し、正当なリンクの獲得に力を入れているなら、手っ取り早い、安易なルートを辿るサイトよりも、最終的に上位にランク付けされるだろう。私自身、以前、手っ取り早い方法を選び、一旦は、用語「online poker」で上位にランクインすることに成功したものの、結局、グーグルに捕まり、ペナルティーを科された経験がある。

「グーグル」が審判を務める試合では、ゆっくりと着実に進むサイトが勝利を収めるのだ。

商売道具

グーグルが提供するツールを用いて、グーグルに関する有益な情報を得る手もある。その中でも特にチェックしてもらいたいのがウェブマスターツールだ。以下に、グーグルの考えに関する有意義な情報を得ることが可能なウェブマスターツールの機能を幾つか挙げていく:

  • ページスピード – 以前、グーグルは、ウェブマスターツールにページスピードのデータを掲載していた。現在、グーグルは、ページスピードプログラムを提供しており、ロード時間の重要性の高さが窺える。グーグルがページスピードを重要視している理由は、読み込みの遅いサイトを上位にランク付けすると、ユーザーがグーグルを利用する頻度が落ちる相関関係にの存在に気づいたためだ。
  • 誤り – エラーだらけのサイトにユーザーを出来るだけ送りたくないのが、検索エンジンの本音である。グーグルは、ウェブマスターツール上に、サイトで見つけたエラーをリストアップしている。
  • 検索クエリ – トラフィックが上がるか下がるかどうかのトレンドを把握したいなら、検索クエリのインプレッションの数に注目しよう。 インプレッションが多ければ多いほど、トラフィックも増えるはずである。従って、マーケティング戦略を修正し、インプレッションの数が増加しているなら、さらに徹底するべきである。逆に数が減っているなら、その取り組みを抑える必要がある。
  • 価値の高いコンテンツ – サイトマップを利用することで、グーグルは、サイト上でインデックスしているページの数をユーザーに伝えている。この情報は、コンテンツに対するグーグルの感想を知る上で役に立つ。コンテンツの多くをインデックスしている場合、ほとんどページがインデックスされていない場合と比べ、高く評価されていると思われる。
  • メッセージ – 個人的に好きな機能である。このメッセージエリアで、グーグルは、ウェブサイトの誤りを伝える。また、グーグルが警告を送るのもこのエリアである。

グーグルの方向性を理解し、変更に適応する方法を知りたいなら、ウェブマスターツールは絶対に欠かせない。

グーグルの次の一手

上述したプログラムとサービス、そして、グーグル+等のその他の機能を利用することで、グーグルの今後の方針をある程度理解することが可能だ。フェイスブックは、検索を追求し、独自の広告ネットワークを展開することで、グーグルのマーケットシェアを徐々に奪う試みを行っているが、グーグルは状況に適応し、応戦を続けている。

グーグルプラスに関しては、惜しいけど、失敗に終わったと考えることも出来るが、それはあくまでも、人気においてフェイスブックと比較しているためだ。グーグルは、グーグルプラスを普段利用するサービスと統合する取り組みを進めている。これは、フェイスブックのユニバーサルログインシステムに通じるところがある。先日、グーグルは、ブランドのプラスページの宣伝を始め、グーグルプラスをより多くの会社に受け入れてもらうための手段として、+1ボタンをアピールしていた。

グーグル+以外にも、フェイスブックが誇るソーシャルスフィアでのリーチの長さに対抗し、ナレッジグラフをグーグルは導入している。ナレッジグラフは、検索とソーシャルにおけるWho、What、Where、When、そして、Howを集め、つなげる機能である。

この情報とソーシャルコミュニティ、そして、グーグルマップと組み合わせると、アンドロイドスマートフォンのパーソナルアシスタント、グーグル ナウ(Google Now)が完成する。グーグルは、このサービスの導入により、適切なタイミングで適切な情報をユーザーに与えることで、「どこにいても、ローカル化」することが出来ると期待している。例えば、好きなスポーツのチームが試合をしている最中に、スコアを教えてもらったり、駅のプラットフォームにいるときに最新の電車のスケジュールを知らせてもらったり、空港に入口に着いた瞬間にフライトの詳細を教えてもらうことが出来る。グーグルナウがユーザーのことを深く知れば知るほど、推薦の精度は高くなる。

このような変更から、グーグルが、ローカリゼーションの視点からパーソナライゼーションを進めているだけでなく、それぞれのユーザーに別の結果を与えようとしている点は明白である。このようにして、グーグルは、ユーザー本人、ユーザーの友達、好きなもの、場所に関する情報を集めようとしている。グーグルは、検索経験をユーザーに対してカスタマイズしようと試みているのだ

要するに、会社として、戦略を調整する必要がある。ヘッドタームを追い求めるだけでは不十分である。ローカルの検索結果に狙いを定め、理想を言えば、コンテンツを調節して、ユーザーが実施する可能性のある検索のタイプに近づける試みを始めるべきだ。

結論

全ての変更に注目し、アルゴリズムを徹底的に研究しなくても、グーグルのように考えることは出来る。顧客が求めているものを提供する取り組みに力を入れてもらいたい – つまり、様々なソーシャルネットワークで共有される、優れた、適切なコンテンツが求められているのだ。友達や同僚に広めてもらえるように頼み、1本のブログの記事だけではなく、様々な形式で情報を提供しよう。多少ランキングに影響を与える可能性があるため、アルゴリズムのアップデートに注目する価値はあるが、オーディエンスが求めているものを与えている限り、意識しなくても、グーグルが求めているものも与えることが出来るはずだ。

最後に、グーグルに対する最適化に関して、皆さんの意見を聞いてみたい。最近のアップデートによって、サイトのランキングは上がっただろうか、それとも、下がってしまっただろうか?


この記事は、Quicksproutに掲載された「How to Think Like Google」を翻訳した内容です。

 

別視点でSEOを解説する記事かと思いきや、SEO(今日ではほぼGoogle対策と同じですが)の全体像を的確に解説した初心者にも上級者にも参考になる素晴らしい記事でした。中々ここまで包括的にSEOを理解できる記事もないのではないでしょうか。筆者のニール・パテルが米国でもトップクラスのウェブマーケッターであることもさながら、相手の立場になって考えることが何を理解・攻略するにも効果的なアプローチなのでしょうね。 — SEO Japan [G+]

また一歩消滅へ:Google、トップメニューからReaderのリンクを削除中

Googleは7月1日にGoogle Readerを閉鎖するが、相当数の人々がこれに不満を持っていると言っても言い過ぎではない。今日(米国時間3/20)Googleは、ほぼすべての中核サービスで上端を飾っているあの黒いメニューバーからリンクを外し、Google Readerはまた一歩消滅に近づいた。もちろんGoogle Readerそのものは、現時点で利用可能だ。

今のところリンクが外れたのはGmailだけのようだ。他のGoogle製品(Reader自身を含む)とメインの検索ページにはまだ残っているが、Twitterやその他のサイトでの反応を見ると、多くのReaderユーザーにとってここが主たる入口だったことは明らかだ。あらゆるGoogleメニューからReaderの名前が一切なくなるのも時間の問題だろう。そもそもこの手の変更がGoogleの全サイトに伝わるまでには常に時間がかかるものだ。

不思議なことに、Googleは今でもReaderに新しいユーザーを迎え入れているが、これもコードに大きな変更を加えられる人間が開発チームに残っていないだけなのかもしれない。
GoogleはReader閉鎖の発表以来一切無駄な時間を使っていない。CEO Larry Pageが発表した直後、GoogleはPlay Storeから公式アプリを削除しており、近々同様の現象を見ることになるに違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


GoogleがEvernote風のなんでもノートするサービス、Keepのウェブ版とAndroidアプリを正式公開

一瞬現れてすぐ消えたノート・アプリ、Google Keepが正式公開の運びとなった。Googleはプロモーションビデオ入りのブログ記事でKeepをお披露目した。同時にAndroidアプリもGoogle Playストアに登場した(Android 4.0以降)。

「Keepはペンや紙なしに頭に浮かんだことや関心を抱いたことをすばやくメモするためのツールだ」とソフトウェア・エンジニアのKatherine Kuanはブログ記事で説明している。このアプリはキーボード入力以外にも音声メモを文字に書き起こす機能を備えている〔日本語にも対応〕。記録はウェブに同期されるので、後でコンピュータで開いて自由に処理できる。

Androidアプリはホームスクリーンから簡単にメモを作成したり呼び出したりできる。Android 4.2以降の場合、ロックスクリーンから直接アクセスできる機能も利用できる。アプリのインターフェイスは非常にシンプルで作成したメモがタイル状に配置される。個々のメモにポストイットのような背景色をつけたり、ドラッグアンドドロップで自由に配置を変えたりできる。。

KeepはどうしてもEvernoteを思い起こさせる。ユーザーがすばやくメモを取り、その他関心を抱いたさまざまな情報をすばやくクラウドに保存できるようにするサービスでEvernoteは有名ブランドとなっている。現在のEvernoteのプロダクトはKeepよりはるかに多機能で、サポートするプラットフォームもはるかに多い。しかしGoogleがこの分野に参入してきたことは注目だ。もっともEvernoteが急速な成功を収めたのはその昔、GoogleがNotebookサービスを閉鎖した空白に助けられた面もあるということを考えると少々皮肉な展開だ。

Googleは「将来はGoogleドライブから直接Keepのノートを作成、閲覧できるようにする」と言っている。そうなればGoogle Driveの多くのユーザーがKeepを使うことになるだろう。

さらに取材中…

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、 画像検索でGifアニメを正式サポート、「落ちるネコ」も簡単に探せるようになった

ネットの住民はGIFアニメが大好きだ。一部のファンは会話をもっぱらGIFアニメに頼っているほどだ。

しかしこれまで望みのGIFを検索するのは非常に難しかった。Tumblrや今までのGoogle検索はGIF探しには十分ではない。そこでGoogleは「ネコが椅子から転げ落ちる」たぐいの傑作GIFを探しやすくするよう検索サービスを改良することに決めた。

Googleは GIFアニメのフィルターを順次公開中だ。検索キーワードを入力した後、「検索ツール」ボタンをクリックして“Animated”を選択するだけでよい〔訳者の環境では日本語版、英語版ともまだ表示されず〕。するとアニメーション画像のみが検索結果として表示される。また今回さらに「背景が透明」な画像を検索するフィルタも追加された。画像をユーザーがカスタマイズしたいときに便利だ。

GoogleのAnimatedフィルタを利用してアニンメーション画像を検索するとこういう表示になる。

真面目な話、これまでGoogleでGIFアニメを探そうとすると非常に面倒だった。私は “cat falling gif のように文字列で検索をしてきた。結果に含まれるのはアニメ画像だけではないからやっかいだ。

画像をクリックするとアニメのプレビューが見られる。

サンキュー、Google.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google Nexus 10のコマーシャルは複数ユーザ制を強調

Googleは最近、テレビコマーシャルが快調で、とくにガジェット類(ハードウェア製品)が良い。今日から放映されている同社のiPadキラー対抗機種Nexus 10の最新コマーシャルは、子どもができたことを知った若いカップルの生活に、このWiFiオンリーの製品をうまく絡ませている。

このコマーシャルは、Nexus 10の何を売り込んでいるのか? マルチユーザのAndroid機であること。そうだ、Googleの競合上のアドバンテージは、このデバイスを誰かと共有できることだ。それだけ? まあ、とにかくコマーシャルを見てみよう:

iPadに”子どもモード”や”ゲストモード“を作れ、という話は前からある。でも、自分のとってもパーソナルなデバイスを、うちにいるちっちゃな手に触らせたいと、みんな思うだろうか? ブログの記事や、良くできのテレビコマーシャルだけのお話かもしれない。しかし実際には、自分のタブレットを家族の誰かにも使わせたい、という人は多いのだ。

マルチアカウントの良い点は、ログイン直後に各人が、すぐに自分のホーム画面とアプリを見られる/使えることだ。Googleのシンク機能はとても良くできているから、そこらに複数のデバイスがあって、どれを使っても同じ画面が見られる。しかもNexus 10は399ドルと安い。

今のGoogleは相当本気でモバイルし、タブレットしているから、問題はそのセールスポイントだ。上のビデオでは、Google Play、映画を見る、Google Nowで検索、Google+でHangoutsする、本を読む、などが出てくる。GoogleのデバイスとGoogleのサービスがセットだ。

Appleのコマーシャルのような、ひねりやおもしろさはない。アドバンテージを訴求し、iOSより良いところを強調する。同じ土俵では勝負にならないから、少しずつ小味を効かせる。今回は、デバイスをほかの人と共有できます編だ。iPadみたいに、ポルノだらけのタブを人に見られる心配がない。ぼくの場合、それはないのだけれどね。あんまり。

このGoogleの10インチタブレットは今年のI/Oカンファレンスでどんなアップグレードが発表されるかな? ぼくの場合、唯一の問題は、自分の家以外の場所では使い途がないこと。Nexus 10は完璧…にはほど遠い。iPadより良いか? それは個人の好みによる。しかしGoogleとしては、こうやって、‘それにしかない’機能をこつこつと訴えていくしかない。賢明なやり方だね。

〔Nexus 10で複数のユーザを作る…そのやり方。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleマップのストリートビューにエベレスト、キリマンジャロなど7大陸最高峰が加わる

ユーザーがGoogleマップで世界の秘境をいながらに探検できるようGoogleは大いに努力をしてきた。 今日(米国時間3/18)、Googleは新たなストリートビュー方式で写真が表示される地域をマップに追加したことを発表したが、その中には世界でエベレストなどの高山が含まれている。

Googleの公式ブログによると、新しいストリートビューにはエベレスト、エルブルス、アコンカグア、キリマンジャロなど世界でもっとも有名な高山が含まれている。これらの山は「七大陸最高峰」と呼ばれて登山家の憧れの的となっている。マップのユーザーは高地順応の手間をかけずに現地の様子を見ることができるようになった。

バーチャル高山ツアーには膨大な情報が含まれており、登山家たちが実際に設営したベースキャンプの詳細な画像を見ることができる。Googleのチームは軽量の三脚と魚眼レンズで撮影を行った。その探検の模様は今日、太平洋時間午前10時からのGoogle+ハングアウトで公開される

Googleは世界でもっとも驚くべき景色を撮影してストリートビューに加えてきた。最近ではグランドキャニオンや南極その他などの僻地を加えている。Googleのバーチャル探検ツアーは地理情報データベースをさらに拡充しながら、マップにユーザーの注目を集めるのに大いに効果的な方法だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、ノート作成アプリケーションのGoogle Keepを公開…してあっという間に閉鎖

Googleがついにノート作成アプリケーションであるGoogle Keepを公開した。但し、すぐに閉鎖されてしまった。しかし公開されていたほんの僅かの間に、Android Policeがスクリーンショットなどのデータを収集して記事にしている。Googleのスポークスマンは「コメントすることはない」としている。

Android Policeの記事によれば、Google Keepにはまず、Googleノートブックに似た印象を受けたとのこと。Googleノートブックもウェブからの情報をクリッピングして整理するなどの用途に利用されていた。しかし2009年1月にサービス停止となっている。とってかわったのがEvernoteだった(あっという間にGoogleノートブックからの移行ツールをリリースして利用者を拡大した)。ちなみにGoogle Keepが話題にのぼってくるのは初めてのことではない。昨年7月にもGoogle+におけるGoogleのオフィシャルアカウントから、誤って「Save to Google Keep」という文言の見える画像のついた記事を投稿してしまったのだ。

もし、Google Keepが本当に公式デビューを果たすことになれば、Evernote、Pocket、およびOnenoteなどと競合することになるわけだ。尚、他にも登場間近であると言われているアプリケーション(もちろんGoogle Readerはない)にはGoogle Play NewsChrome版Google Nowの名前があがっている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H)


もしもリファラーデータが100%見れなくなったら

Googleアナリティクス等で検索キーワードのデータが以前に比べ大幅に見えなくなっている状況を知りつつも、とりあえずある程度は見えるのでどうにかなるだろう、と思っているマーケッターが大半かとは思います。しかしあのGoogleリーダーでさえ、Googleの方針転換で簡単に終了してしまう時代、検索キーワード、つまりリファラーデータが全く見えなくなってしまう日が来ないとは限りません。今回はそんな検索マーケッター恐怖の日を考えた記事を。– SEO Japan

google-not-provided-200px先日、クロームがセキュアサーチに移行するニュースが報じられ、一部のマーケッターは、ウェブ分析で検索データを利用する取り組みの先行きに懸念を抱いている。

サイトに導く検索は、企業にとって貴重なデータである。消費者の要求とニーズに直接アクセスすることが可能なデータのソースは他にあるだろうか?当然だが、直接消費者に尋ねることが出来る。しかし、消費者は本音を隠す可能性がある。あるいは、答えてくれない可能性もある。ビジターが実施した検索に注目することで、顧客が誰なのか、顧客は何を求めているのか、そして、求めているものを自分達が提供することが出来るかどうかについて、多くの情報を得ることが出来る。

検索マーケッターは、以前からこのデータの価値を認めていた。しかし、検索マーケッターに限らず、従来型のマーケッター、製品マネージャー、カスタマーサポートに至るまで、組織の様々な部門においても、有益な情報を得ることが出来る。誰だってオーディエンスのことをもっと良く知りたいはずである。このデータは非常に魅力的であり、本を一冊書いてしまったほどだ: 「Marketing in the Age of Google

しかし、この情報が姿を消そうとしている。うろたえるべきなのだろうか?このデータを取り戻すために、何かできることはあるのだろうか?

検索データを失いつつある理由

まず、現状を把握する。検索エンジンにクエリを入力し、検索結果内のページをクリックすると、ビジターを当該のページに「照会」(リファラー)したURLは、通常、ビジターが検索したクエリを含んでいる。サイトのサーバーログ内でリファラーのURLを確認し、ウェブ分析パッケージをインストールしているなら、当該のリファラーのURLからビジターが検索したクエリを解析し、便利なレポートとして提供してもらえる。

1年と少し前、グーグルは、特定のケースで、リファラーのURL内に検索用語を含める取り組みを休止した。その代わり、リファラーのURLは、www.google.comと表示されるようになった。ウェブ分析プログラムは、ビジターが検索した用語を把握する手段を用意していなかったため、ビジターがグーグルを経由して訪問したことしか分からなくなってしまった。そのため、ウェブ分析プログラムは、グーグルの自然検索として訪問をカウントし、検索用語を「not provided」と表示するようになった。

それでは、一つずつ特定のケースを振り返っていく

  • 2010年5月 – グーグルは、www.google.comとは別のURLで検索の暗号化を立ち上げた。リファラーのデータから検索用語を外すためには、セキュアサーチにアクセスしなければならかった。
  • 2011年10月: グーグルのアカウントにログインしているユーザーがwww.google.comで行った検索は、グーグルのセキュアサーチに送られるようになった。当時、グーグルは検索の10%がこの取り組みの影響を受けると推測していた。
  • 2012年3月: www.google.com以外のグーグルのサイトで検索を行う場合も(グーグルの米国外のドメイン等)グーグルのセキュアサーチに送られるようになった。
  • 2012年7月: 全ての検索に対してグーグルのセキュアサーチを利用するファイヤーフォックス 14がリリースされた。
  • 2012年9月: iOS 6のサファリが、グーグルのセキュアサーチの利用を始めた。グーグルは、セキュアサーチをモバイルデバイスでは異なる方法で処理しているため、このトラフィックはリファラーのデータには全く反映されず(www.google.com経由だとしても)、ウェブ分析プログラムでは、ダイレクトトラフィックとして計上されるようになった。
  • 2013年1月: クロームの最新版(バージョン 25)は、グーグルのセキュアサーチをアドレスバーでの検索にも適用している(グーグルのアカウントにログインしていないユーザーがwww.google.comで行った検索は、セキュアサーチには送られない)。

グーグルは、セキュアサーチの最新の措置に関して、クロームの公式ブログで説明を行っている。

セキュアサーチのよって曖昧になるトラフィックの割合

それでは、グーグル検索のトラフィックのうち「not provided」として表示されるのは、どれぐらいの割合なのだろうか?そして、このトラフィックはいずれ100%に達するのだろうか?

ご存知の通り、曖昧にされる検索データの割合は、サイトのオーディエンスに左右される。検索を行う際、グーグルのアカウントにログインする傾向があるのだろうか?一部の調査結果によると、ログインするユーザーが急増しており、さらに、右肩上がりで増えていくようだ。しかし、これは緩やかな増加ではなく、各データソースがセキュアサーチに切り換えると、急激に変化し、その後、次の変更が行われるまでは横ばいの状態が続く。

例えば、休暇シーズン中には、iPhoneユーザーのトラフィックの大半は、大勢の消費者が、iOS 6が予めインストールされた最新のiPhoneを購入したため、「ダイレクト」として処理されていた。

さらに多くのデータソースがセキュアサーチに切り換える可能性が高く、今後も不明確なトラフィックの割合は増えていくはずだ。

弊社、Nine By Blueでは、様々な業界のサイト、そして、オーディエンスのタイプの異なるサイトをサンプリングし、現状を把握する取り組みを実施した。思った通り、not providedとして報告される検索の割合は、時間の経過ともに増加していた。私達は、2011年12月、2012年6月、そして、2012年12月の割合に注目し、また、セキュアサーチは当初米国のみに適用されていたため、米国のサイトと海外のサイト(英語)を区別した:

Not Provided Over Time

下の図では、2011年12月と2012年12月のデータを比較している:

not provided

あるサイト(テクノロジーが好きなオーディエンスを抱える)では、グーグルの自然な検索の用語のうち、54%はnot providedとして処理されていたが、大半のサイト(特に消費者を中心としたサイト)では、このように検索用語が表示される検索の割合はずっと低かった。

うろたえるべきか?データを取り戻すことは出来るのか?

うろたえるべきではない。リファラーは確かに素晴らしいデータであり、失うのは痛い。また、曖昧にされるデータの割合は、今後も増加していくだろう。しかし、同じ決定を行い、同じ行動を特定することが可能なデータは、今後も引き続き手に入れることが出来る。

リファラーデータの失うことで、最も懸念されているのは、トレンドを把握することが出来なくなってしまう点である。私は、個別の用語だけではなく、検索クエリのカテゴリに注目するよう常に推奨している。例えばブランドの用語、または、「how to」の検索は、時間の経過とともに減っているように見えるが、実はこのトラフィックの多くは、単純にnot providedとして処理されているだけである。

グーグルウェブマスターツールのデータを利用する

リファラーのデータを取り戻す上で、ウェブ分析プラットフォーム以外のツールに頼る手が考えられる。検索用語はリファラー内に表示されていないことが問題とされているが、グーグルは、今でも検索用語をまとめてクエリログに表示している。グーグルは、このデータをウェブマスターツールの中で用意している(情報開示: グーグルで働いていた頃、ウェブマスターツールの構築に関わったことがある)。

過去90日間の上位2000の検索用語を確認することが出来る。グーグルは、サイトの98%に対して、ウェブマスターツールは検索用語を漏れなく表示すると指摘している。残りの2%は、このデータを最も知りたい大規模なサイトなのだろう。いずれにせよ、完全な検索のデータがウェブマスターツールで提供されていなくても、トレンドは正確である。そのため、オーディエンスが探している情報、そして、低迷しつつあるトピックの分野に関する情報を十分に把握することが出来るはずだ。

私はウェブマスターツールのデータは、とても価値が高いと考えており(先程述べた理由により、私の意見はバイアスがかかっている)、私の会社では、このデータに関する見解を提供する検索分析ソフトウェアを開発した。Blueprint(情報開示: この製品を販売している)は、ウェブマスターツールのクエリデータを論理的なトピックのカテゴリに分類し、長期間に渡って保存する(従って、90日間が過ぎても問題ない)。

ウェブマスターツールは、このデータに対する、通常のウェブ分析プログラムとは異なる視点をユーザーに与え、各クエリのインプレッションのデータ、ランキング、そして、クリックスルー率を表示する。この視点で検索クエリを見ることで、オーディエンスが関心を抱いている事だけでなく、トラフィックの減少が、ランキングの問題なのか、あるいは、ただ単に季節の影響を植えているだけなのかを理解することが出来るようになる。

例えば、以下のグラフでは、2012年のデータ点ごとのブランドのトラフィックを比較することが出来る。ランキングは一年を通じて変動は少ないものの、トラフィックは、検索の量の変化(季節)、そして、検索結果からのクリックスルー率の変化(9月にrel=authorマークアップを追加)による影響を受け、変動が見られる。

Blueprint

有料検索データの利用

先程も申し上げた通り、検索用語のデータを表示しなくなったのは、リファラーのみである。そのため、グーグルのクエリログでは、今でもこのデータが表示されているだけでなく(そして、ウェブマスターツールのソースとして用いられている)、アドワーズでもこのデータの提供が提供されている。有料検索を利用しているなら、自然な検索データと同じようなオーディエンスの見解を得ることが出来るだろう。当然ながら、有料検索を利用していない場合は、役に立たない。

その他の検索エンジンのデータを利用

恐らく、皆さんのサイトの検索トラフィックの大半は、グーグル検索が占めているのだろう。しかし、オーディエンスのことを深く知りたいなら、 – 何を求めているのか、そして、その要求に応じることが出来ているかどうか – ビングが今もリファラーデータを提供している点を思い出してもらいたい。

ウェブ分析データを新たな方法で利用

Not Providedを有益で、実用的なデータに変える方法」には、ウェブ分析のデータの見方に関して、検索用語のリスト以外の解釈が取り上げられている。

今後の行方

セキュアサーチに移行するデータソースが増え続けているため(そして、その他の検索エンジンがこの流れに追随する可能性があるため)、今のうちに計画を練って御くことが肝要だ。現状のプロセスを見直そう。

クエリデータの一部がなくなっても、同じ結論および行動計画が導かれるだろうか?ウェブマスターツールやその他のデータを使って、決定を下すために必要な材料を集めることが出来るだろうか?キーワードリサーチを行い、オーディエンスのデータを増やすことが出来る。また、クエリベースのビューではなく、ページベースのビューに注目することで、サイトの行動に関するデータを得ることが可能だ。何を実現する必要があるのかをじっくり考えて、失われたデータに焦点を絞るよりも、この目標を達成する上で効果のあるその他のデータに着目してもらいたい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Will [Not Provided] Ever Reach 100% In Web Analytics?」を翻訳した内容です。

何というか、結局、グーグルウェブマスターツール(&解析用の自社製品)のPRに終わってしまった内容の気がしなくもないですが、、、100%リファラーや検索キーワードデータは見えなくなる状態は想像がつきにくいですが、多くの人が利用するRSSリーダーでさえ一瞬で終了を決定してしまうGoogle(RSSリーダー製品市場を破壊した上で!)、ブラウザー(普及が進行中)やウェブマスターツール(既にアクセス解析市場もほぼ破壊・・)にマーケッター軽視の大きな変更があっても不思議ではありませんし、たまに余り喜ばしくはない未来の可能性とその対応策について考えることも、マーケッターにはプラスの作業かもしれません。 — SEO Japan [G+]