クラファンIndiegogoが信頼確保に向け正当なキャンペーン運営者に「信頼証明バッジ」発行へ

Indiegogo(インディーゴーゴー)は信頼面で問題を抱えている。それは同社が痛感していることだ。このプラットフォームは長年、Kickstarter(キックスターター)の最初の審査に通らなかったキャンペーンが集まる場所と多くの人に考えられてきた。

CEOのAndy Yang(アンディ・ヤン)氏は、2021年夏のインタビューでこう語った。

私たちのサイトでは、キャンペーンが実現しなかったり、キャンペーンが支援者と不通になったりといった失敗が何度もありましたし、私たちもそれを認めています。この2年間は、信頼と安全の観点から何ができるかを考えることに重点を置いてきました。クラウドファンディングはショッピングではないということを、支援者に理解してもらうための教育から始まりました。私たちの精算サイトでは非常にわかりやすく説明しています。しかし繰り返しになりますが、Amazon(アマゾン)や他の企業では、ボタンをクリックすれば2時間後に商品が届くと人々は教育されています。信頼という点では、これまで被害に遭われた方々のことを考えると、その通りだと思います。私たちはそのことを認めています。

Indiegogoは「支援者がより多くの情報を得た上で意思決定できるようにする」ことを目指し、数々の新しい取り組みによって、これまでの欠点に対処しようとしている。その中で、新しいTrust-Proven Badge(信頼証明バッジ)は大きな変化ではないが、企業と支援者の間に作りたいと同社が考えてきた信頼のようなものを育むための一歩となる。

「過去10年間、我々は何千ものキャンペーンを成功させてきました。そして、これらの起業家と築いた関係は、決して小さな偉業ではありません」と、Indiegogoは新機能を発表したブログポストで述べている。「我々は、Trust-Provenバッジを使用して、キャンペーン運営者の成功の記録を強調し、この情報をキャンペーンページで直接提供することで、支援者がより多くの情報に基づいた意思決定ができるようにしたいと考えています」。

同社によると、現在は最もアクティブなキャンペーン運営者の実績を確認している最中で、履行状況、キャンペーン管理、支援者からの好意的なフィードバックなどに基づいて、バッジの授与を開始する予定だ。この動きはIndiegogoのTrust & Safetyチームのより広範な徹底点検の一部で、サイト全体の関係を改善することを目的としている。今回のニュースは、クラウドファンディングが激変している中でのものだ。12月にはKickstarterがプラットフォーム全体を分散型ブロックチェーン技術に移行する計画について、幅広いユーザーから反発を受けた。直近では、長年のリワードフルフィルメントプロバイダーであるTopatoCoが、独自のクラウドファンディングサービスTopatoGoの立ち上げを発表した。

関連記事:Kickstarter、クラウドファンディングプラットフォームをブロックチェーンに移行する計画

TopatoCoの創設者でCEOのJeffrey Rowland(ジェフリー・ロウランド)氏は、新サービスについて次のように語っている。「私たちはこのサービスを長く続けてきましたが、そろそろ中間業者を排除し、自分たちですべてを行うことで関係者全員が楽になる時期だと考えています。長年にわたり、何十万個もの荷物を発送してきた私たちはそれを得意としています。毎日働く優秀な人材と、2つの倉庫、数十台のコンピューター、バン、フォークリフトを有しています。『取り扱い注意』のシールもたくさんあります。クラウドファンディングとフルフィルメントを完全に自社で行うことで、クリエイターはもっと良い取引ができ、社内プロセスを合理化し、コミュニティにより多く投資し、なぜかブロックチェーンを使わないことで環境にも貢献できます」。

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

【レビュー】Urtopiaのeバイクはまるで車輪付きコンピューター

自転車の電動化といえば、これまでは単に「自転車に電動モーターを搭載したもの」を意味していた。上位モデルには、便利な機能がいくつも搭載されているかもしれないが、基本的には「シンプル・イズ・ベスト」とされていた。しかし、中国を拠点とする最新のeバイク(電動アシスト付きスポーツ自転車)ブランドUrtopia(ユートピア)の考えは違う。そのデビューモデルは、これまで見てきた中でも最もハイテク仕様のeバイクの1つであり、そのスペックシートは、次世代eバイクというよりも、まるでスマートフォンのようだ。

例えば、3段階のライディングアシスト機能を備え、推定航続距離は30~80マイル(50~130キロメートル)とされる250Wのハブモーターの他、ドットマトリックスディスプレイ、指紋リーダー、GPS、4G通信(eSIM利用)、車両検知用のミリ波センサー、内蔵アラームなど、数々の機能が搭載されている。

バイク自体は、2021年最も先進的なテクノロジーを備えたモデルであることを隠すことなく、印象的な美しさを放つ。BMW(ビーエムダブリュー)やIKEA(イケア)などでのキャリアを持つMathis Heller(マティス・ヘラー)氏がデザインした、滑らかな曲線とレーシングラインのフレームが特徴的だ。また、すべてのワイヤーをフレーム内部に隠すことで、ステルス爆撃機のような外観を実現している。ユートピアはシティサイクルとして売り込まれており、取り外し可能なバッテリーは目立たないものの、単なる足漕ぎ自転車ではないことは一目瞭然だ。

このバイクが届いたとき、筆者は組み立てるのが不安だった。これまでの経験から、複雑ではなくとも、セットアップのために、それなりの時間と場所を確保する必要があると考えたためだ。しかし実際には、筆者が試したプロトタイプモデルでは、前輪を装着し、ポンプでタイヤに空気を入れるだけで、問題なく使用できた。

画像クレジット:James Trew / Engadget

ガジェットファンにとっての魅力は、間違いなく「スマートバー」と呼ばれるハンドルバーに内蔵されたオンボードコンピューターだろう。ハンドル中央に据えられたドットマトリックスディスプレイは、まさに「未来から来たバイク」という雰囲気を醸し出している。また、ハンドル右側の通常ベルがある位置には、コンピューターをいくつかの方法で操作するための指紋リーダーがある(デジタルベルでもある)。そして、左側には4方向のDパッド(十字キー)があり、モードや設定を変更したり、バイクの電源をオンにしたりできる(オフにはできないが、これについては後述する)。

スマートな機能が数多く列挙されているが、筆者の試用のために送ってもらった試作機では、そのすべてを試すことは出来なかった。ミリ波センサーのハードウェアは実装されているものの、それを起動する方法がない。また、GPSとeSIMの動作にはコンパニオンアプリが必要だが、これもまだ用意されていない。残念ながら、これらの非常に興味深い機能については、今後の状況を見守る必要があるが、その他のほとんどの機能は正常に動作している。

興味深い機能の前に、パワー、スピード、距離などのeバイクとしての基本的な機能について見ていくと、これまでに筆者が試乗した他のハブモーターバイクと同等であるように感じた。例えば、最近テストしたTenways(テンウェイズ)のシティサイクルは、250Whのバッテリーと250Wのモーターを搭載している。対するユートピアのバッテリーセルは360Whだ。しかし、どちらも250Wトルクベースのブラシレスハブモーター、および同じGates(ゲイツ)製のカーボンベルトを使用している。

バイクの電源を入れると、さらにエキサイティングなことが起こる。スマートバーのスピーカーからは「ビューン」という音が聞こえ、ディスプレイに会社のロゴが表示された後、デフォルトのスピードメーター表示に戻る。一部のサウンドはユーザーが設定できるようになっているとのことだが、それにはサウンドをオフにするオプションも含まれていることを期待する。まず乗る前には、操作方法に慣れておきたいものだ。Dパッドを上下に動かすと、アシスタンスレベルが切り替わる。アシスタンスレベルには「ペダル」「エコ」「コンフォート」「スポーツ」のモードがあり、スロットルモードに相当する「ターボ」モードもある。

ユートピアのeバイクは、方向指示を地面に投影する。

画像クレジット:James Trew / Engadget

Dパッドを左右にタップすれば、方向指示が地面に投影される(ライトが点灯しているときは点灯したままだが、左右に曲がり始めると点滅に変わる)。しかし、実際にライトを点灯させるためには、バイクに話しかける必要がある。つまり、手動での操作はできず、音声でのみ操作ができるということだ。

ここからが少しおかしな点だが、ユートピアはプレス資料の中で、音声認識システムは完全には「学習」していないと警告している。しかし、筆者の場合は完璧に動作した。もしかしたら、くもった声のイギリス人でしか学習していないのだろうか。とにかく、ライトを点灯させるには、指紋リーダーに指を置き少し待つと、ディスプレイに顔のアイコンが表示され、Knight Rider(ナイトライダー)のMichael Knight(マイケル・ナイト)のようにコマンドを発することができるのを知らせてくれる。これはすばらしいことだが、それでもやはり、公共の場で自転車に話しかける必要がないように、物理的なスイッチが欲しいところだ。また、特に走行中は風の音などでスマートバーに声が届きにくくなることもある。そのため、ちょっと立ち止まったり、ハンドルに顔を寄せて走ることになるが、どちらもあまりエレガントとはいえない。

現在、音声で操作できるものは、アシストモードの変更、バイクのロック、方向指示、スマートバーの音量変更などだ。これらのうち、音量(とライト)以外は、物理的な操作も可能だ。音声での操作は、ハンズフリーの選択肢を提供する気の利いたアイデアだが、実際には、ボタンを押すだけの操作よりもどれほど便利なものかは疑問だ。

また、必ずしもテクノロジーが行き届いていないと感じる機能としてベルがある。このバイクでは、指紋リーダーに内蔵されており、指紋リーダーを長押しすると音声認識が作動し、短押しすると「リンリン」というデジタル音が鳴る。機能はするのだが、物理的なベルのように反応がよいわけではない。人の後ろから近づいていったとき、自分の存在を知らせたいと思って指紋リーダーを押しても、すれ違ってから0.5秒後にベルが鳴るということもあった。また、ベルを鳴らすために2、3回押してみなければならないこともあった。

画像クレジット:James Trew / Engadget

アラームの使用感についても、少し改善の余地がある。自転車を「ロック」した状態で離れたときに、誰かが動かすとアラーム音が鳴るというアイデアは気に入っている。問題は、ユートピアをロックしている間はいつでもこの機能が働くということだ。基本的に「ロック」とは「スタンバイ」であり、バッテリーを接続するとすぐに自転車がこのモードになることを知るまではこの問題に気づかない。つまり、バッテリーを接続した後、バイクを玄関から運び出そうとすると、アラームが鳴ってしまうのだ。

これを簡単に止める方法はあるが、完全に解決するというわけではない。eバイクの電源を入れれば、アラームは解除される。公正な立場でいえば、これはプロトタイプであるがゆえの不完全さだ。製品モデルでは、指紋センサーやコンパニオンアプリでアラームを無効にすることができるとのことだが、筆者がテストしているバイクでは確認できない。現時点では、バッテリーを取り外す以外にこのeバイクの電源を切る方法はないが、これらの不備が発売までに解消されることを祈っている。筆者はユートピアの担当者にそういった計画について訪ね、その予定であることを確認した。

さて、技術的な話はさておき、実際の乗り心地はどうなのだろうか。座ったときの姿勢は、一般的なシティサイクルのような直立姿勢ではなく、ロードレーサーのような前傾姿勢になる。Velo(ベロ)のサドルはかなり硬く、ゲルクッションが施されているようには見えず、もう少しお尻に優しい方がよいかもしれないが、中・長距離ライドをしても快適だった。最長で11マイル(約18キロメートル)走ったが、まだまだ走れると感じた。

ペダルモードでは、このタイプのハブでありがちなモーターからの気になる抵抗はない。カーボンファイバー製のボディのおかげで、13kg、30ポンドとeバイクとしてはかなり軽量だ。つまり、バッテリーを使用しない場合でも、普通の自転車として機能する。しかし、Dパッドをタップすると、すぐに快適になる。他のeバイクと同様に、ユートピアは地域によってパワーアシストに制限がある。米国モデルでは時速20マイル(時速32キロメートル)に達するまでアシストが働き、EUモデルでは時速16マイル(時速25キロメートル)がアシストの上限となる。

画像クレジット:James Trew / Engadget

3つのパワーモードは、いずれもかなり速く感じられる。つまり「エコ」モードでも、快適に走れるということだ。「コンフォート」モードにすると、目的地にたどり着くまでに必要なパワーがほぼすべて得られ、運動とアシストのバランスが取れる。「スポーツ」モードでは、上限が標準設定されているにもかかわらず、非常に速く感じられる。他の人が近くにいるときは、よい意味できびきびとした操作感が得られるため、よくコンフォートモードに戻していた。

eバイクにすべてを任せ、リラックスして走りたい場合は、ターボモードがある。Dパッドの「上」を長押しすると、軽いペダリングでもすぐに時速20マイル(時速32キロメートル)に達する。レーシングスタイルの外観と前傾姿勢となるシートポジションのため、ほとんど力を加えず快適に走ることができる。

それを踏まえて、航続距離についても触れておく必要があるだろう。ユートピアは、30~80マイル(50~130キロメートル)のアシストが可能だとしている。もちろん、これは地形やどのパワーモードを使用しているかによるため、かなり幅のある推定値となっている。筆者はまだバッテリーを使い切っていないが、10マイル(約16キロメートル)の走行でも、スマートバーのバッテリーインジケーターは、かなり少なくなっているように見えた。これがプロトタイプゆえの特性なのか、単にバッテリーの減りが早いだけなのかはわからない(これについては、最終モデルの出荷までに最終的なファームウェアで改善されるのかどうかは不明だ)。

GPSと4G接続について、ここまで触れていなかったのはそのためだ。筆者にとって興味深いセールスポイントは、ほぼいつでも地図上でバイクの位置を確認できることだ。同社によると、4G接続用のデータバンドルを年間約30ドル(約3400円)で提供する予定とのことだが、万が一、バイクが行方不明になっても、どこにあるか位置を特定できるという安心感を考えれば、かなりリーズナブルといえるだろう。疑問は、スタンバイの状態でGPSと4Gを作動させていた場合、バッテリーの消耗にはどの程度の影響があるのかということだ。残念ながら、この疑問の答えは最終モデルの販売を待つことになる。

ミリ波センサーについても同様の疑問があるが、これも現在はテストできない。

画像クレジット:James Trew / Engadget

現時点でこのeバイクについてわかったことは、乗っていてとても楽しく、軽量なおかげでかなり扱いやすいということだ(筆者はアパートの5階に住んでいるため、小さなエレベーターに押し込めるのはありがたい)。テクノ調のスタイリングは、万人受けするものではないかもしれないが、筆者はとても気に入っている。そして何よりも、たとえ一部の主要な機能がまだ準備できていなかったとしても、これほどまでに先進的なテクノロジーを見ることができたのはうれしいことだ。準備ができればまた試してみたいし、同社と話した限りでは、まださらに何かありそうな気がした。冗談で、スマートバーのスピーカー(このeバイクにはBluetoothが搭載されている)で音楽を聴けるようにすべきだと提案したところ、同社はそういった新機能を提供するために必要なOTA(Over-The-Air、4G接続による)アップデートは可能だといってくれた。

現在、ユートピアはIndiegogo(インディーゴーゴー)で先行予約を受け付けている。そのため、正規の注意事項が適用されるが、筆者が受け取ったプロトタイプが最終モデルに近いことを考えると、これ以上の開発は必要なく、残っている機能の微調整を行うだけのように思われる。予約注文をすると、2000ドル(約22万7000円)で購入することができる。これは、このeバイクの追加機能が有効になっていないとしても、十分に魅力的な価格だ。キャンペーンによると、この価格は、小売店に並ぶときには2倍近くになるとのことなので、このeバイクに魅せられた方には早めに購入する価値があるだろう。

編集者注:本稿の初出はEngadget。執筆者のJames CrewはEngadgetのエディター。

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(文:James Trew、翻訳:Dragonfly)

クラウドファンディング大手のIndiegogoが全プロジェクトに実現可能性の審査を適用へ、信頼性確保団体も設立

クラウドファンディング大手のIndiegogoが全プロジェクトに実現可能性の審査を適用へ、信頼性確保団体も設立

Prostock-Studio via Getty Images

大手クラウドファンディングサービスのIndiegogoは、プロジェクトチームが製品開発のための出資募集キャンペーンを立ち上げる前に、プロジェクトの実現可能性などをより詳しく審査する方針を発表しました。

これまで標榜してきた”オープンなプラットフォーム”を改め、すべてのキャンペーンに開始前審査を適用することで、実現困難なことが明白だったり出資希望者を欺くようなキャンペーンを事前に篩(ふるい)にかけることを目標に掲げています。

Indiegogoのプロダクト&顧客信頼担当VPのウィル・ヘインズ氏は、2008年のサービス立ち上げ当時はあらゆる目的のための資金調達を可能にするサービスの提供を理想に掲げていたと述べています。しかし”オープン”であることは「われわれのコミュニティが真に求めているものではないとわかった」としています。

クラウドファンディングとは本来、これまでにないものを作ろう、イノベーションを起こそうとするチームが、プロジェクトを試作~販売できる段階まで進めるため、広く一般から出資という名目で資金集めを行なうものです。

すでにできあがっている製品を早期予約割引のような格好で売りさばくようなプロジェクトも無いわけではありませんが、基本的には出資する側にも、プロジェクトが途中で失敗に終わり最終的にリワード品が手に入らないリスクを負うことが求められます。

とはいえ、決して最初から資金だけ集めてトンズラするような詐欺的プロジェクトがあってはなりません。クラウドファンディングというのは出資・支援する人のコミュニティによるイノベーションへの期待と信頼があって初めて成立するものです。そして人々はそのプラットフォームが安全かつ信頼できる場であることを期待しています。

今回のIndiegogoの変化は、そうした場を維持するために「Guidepost Program」と称する審査段階を設け、出資募集キャンペーンを開始する前に、プロジェクトが実現可能で具体的計画を用意しているかどうかを確認する取り組みを強化します。

Indiegogoでは規模の大きなプロジェクトに関しては、その実現可能性を審査をするための専門家やリソースを用意して来ましたが、今後はあらゆるキャンペーンで審査の取り組みを強化していく予定です。

また、そうした信頼性確保の取り組みを他のクラウドファンディングサービスにも実施しているGoFundMe社との提携により「Crowdfunding Trust Alliance」を設立。理想的な事例や業界の動向に関する知識を共有するために、他のクラウドファンディングサービスに参加を呼びかけることとしました。

過去には、クラウドファンディングを悪用した詐欺事件や詐欺的案件が数多く発生しています。今後もそうした問題は散発的に発生すると考えられ、出資者にもリスク負担が必要になることに変わりはありません。

対策にしっかり取り組んでいるIndiegogoだから大丈夫、ではなく、最悪はお金も品物も戻ってこないリスクが常にあることを、われわれも意識しておかなければなりません。

(Source:IndiegogoEngadget日本版より転載)

TenwaysのCGO 600は通勤に最適な都市向けベルトドライブ式電動アシスト自転車、価格約20万円から

ホンダがモバイルバッテリーをシェアサイクルに活用、電動自転車の「電池切れ」解消へ

E-Bike(電動アシスト付きスポーツ自転車)メーカーのTenways(テンウェイズ)は先頃、最初のモデルである「CGO 600」を、クラウドファンディングサイトのIndiegogo(インディゴーゴー)で発表した。価格は約20万円と、e-bikeとしては比較的手頃な価格帯の製品だが、目の肥えた顧客でも満足できそうな多くの特長を備えている。

本題に入る前に言っておかなければならないのは、CGO 600が出品されているIndiegogoのようなクラウドファンディング・プラットフォームでプロモーションされている新製品を購入するには、常に固有のリスクがあるということだ。

しかし、良いニュースは、Tenwaysがこの自転車の生産をすでに開始していると断言していることであり、それは明らかに事実のようだ。確かに、筆者に送られて来た試乗用モデルは、サイトに掲載されている最終的な仕様のハードウェアがすべて搭載されており、この主張を証明するものになっている。さらに、TenwaysはIndiegogoをマーケティング的に利用している企業であり、製品を開発・製造するための資金を集めるというよりは、製品を宣伝するためという意味合いが大きい。

画像クレジット:Tenways

では、この都市向け電動アシスト自転車は購入を検討する価値があるだろうか?短く答えれば「イエス」だ。

長く答えるなら次のようになる。

まず最初に、都市環境に最適化されたE-Bikeというものについて話しておきたい。

確かに、CGO 600は都市向けに作られているように見える。電気モーターとバッテリーは一般的なE-Bikeよりも目立たず、それによってメッセンジャーバイクを思わせるクールなスタイリングに仕上がっている。また、金属チェーンに代わりカーボンベルトドライブシステムを採用しているため、静粛性が高く、給油や調整も不要のメンテナンスフリーに近い。同様に、油圧式ディスクブレーキシステムも、それほど頻繁なメンテナンスを必要としない。

画像クレジット:Tenways

乗り心地もよく、重量は15kgと軽いので、階段を昇ったり降りたりするときにも楽に持ち運べる。スロットルはなく、ペダルアシストはトルクセンサーによって作動する仕組みだが、これがうまく機能している。

250Wのモーターは、坂道や平坦な道を走るときに十分な力を発揮して乗り手をアシストするが、さらにその出力レベルは3段階から選ぶことができる。

画像クレジット:Tenways

バッテリーは比較的小さな252Whで「理想的な条件」では1回の充電で130kmの走行が可能だとTenwaysは主張する。これはおそらく楽観的な数値だろう。しかし、130kmもの距離を通勤で走る人がどれだけいるだろうか?結局のところ、これはそういう使い方のために設計されている自転車なのだ。充電のためにバッテリーを取り外すのは簡単ではないため、自転車をそのままプラグにつないで充電する方がシンプルだろう。

Tenwaysは9月からCGO 600の出荷を始めているという。「都会的」なヒップスターであれ、平均的な通勤者であれ、このような特長を備えたルックスの良いE-Bikeを欲しくない人はいないだろう。

画像クレジット:Tenways

メーカーが公表しているTenways CGO 600の技術仕様は以下のとおりだ。

適応身長:2サイズ用意、165cm~200cmをカバー
重量:15kg
バッテリー使用可能距離:70km~130km
充電時間:100%充電まで2.5時間
最高速度:25km/h
保証期間:2年
コントロールモード:車載スマートLCDコントローラーまたはスマートフォンアプリ

車体
フレーム:航空宇宙用アルミ合金6061
フォーク:航空宇宙用アルミ合金6061
ベルト:Gates(ゲイツ)社製CDXカーボンドライブベルト、 3万kmの寿命を実現
ブレーキ:油圧式ディスク
タイヤ:CST製700C×35mm耐パンクタイヤ

電装品
モーター:カスタムデザインのリアハブモーター、最高出力250W / 最大トルク40Nm
コネクティビティ:Bluetooth
バッテリー:7Ah、252Wh
充電器:カスタムデザインの36V / 3A充電器
モバイルアプリ: iOSおよびAndroid
デジタルコントローラー:ハンドルバー搭載、3段階のペダルアシスト、パスワードによるセキュリティ電源
価格:Indiegogoでは1万4033香港ドル(約20万6000円)から

画像クレジット:Tenways

画像クレジット:Tenways

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

どんな場所でも走れるキャタピラ採用電動スケボー「Ungoverned Vendetta」がIndiegogoで出資を募集開始

Ungoverned

Ungoverned

オーストラリアのサーファーでスケーターそしてスノーボーダーでもあるダン・ボールドウィン氏が、オフロードを含むあらゆるあらゆる場所を滑れるゴムクローラー式電動スケートボード「Ungoverned Vendetta」を開発、クラウドファンディングサイトIndiegogoで製品化に向けた出資を募集し始めました。

Vendettaはスケボーの板の下にウィールではなく、2つのモーター駆動のゴムクローラー(キャタピラ)を備えており、砂地や起伏の激しい岩場、さらには雪上での走行も可能。交換可能なバッテリーパックを備えており、フル充電状態なら体重75kgのスケーターが25km/hで約40分間走行可能です。また平坦な場所なら最高速度は50km/hに達するとのこと。加減速スロットルは有線のハンドコントローラーでコントロールします。

現在、Vendettaは走行可能なプロトタイプが10台だけ「手作業で」生産中。Indiegogoでは、このプロトタイプへの出資者を募集しています。

Vendettaの標準モデル”BLACK”の小売価格は6995豪ドル(約57万円)で、Indiegogoでの出資枠はそこから1000豪ドル値引きした6995豪ドル(約49万円)。金色カラーリングのVendetta “GOLD”版は1000豪ドル増しとなっています。

プロモーション動画では、スケーターが砂浜から森の中、雪上といった普通のスケボーが走れないような場所をわざわざ選んで軽快に走り抜ける様子が紹介されています。なかには丸太を乗り越えたり、横倒しの自転車の上を走り抜けたりと、なんでもありのフリーダムさで、眺めていればだんだん「ちょっとのってみたい」気がしてきます。

Ungoverned Vendettaと同種の電動オフロードスケートボードとしては、2005年に設立されたScarparが販売するものがあります。しかし実はこのScarparの製品も、もともとはダン・ボールドウィン氏が開発した電動スケートボードをベースに改良を加えたものです。Vendettaは、Scarparとは別に、ボールドウィン氏が新しく個人用かつ高性能な乗り物として開発を進めていると説明されています。

なおIndiegogoの説明によると、Ungoverned Vendettaはその出荷先がオーストラリア国内に限られていますが、米国、ニュージーランド、カナダ、ロシア、スウェーデンなどから問い合わせが来ているとのことです。

(Source:UngovernedIndiegogoEngadget日本版より転載)

中国のハードウェアメーカーたちが世界進出のためにクラウドファンディングを活用

ハイテク企業が密集している深圳の南山区で開催されたIndiegogo Chinaのイベント(画像クレジット:TechCrunch)

ここ数年、中国のハイテク企業たちは欧米市場で苦戦を強いられてきた。Huawei(ファーウェイ)とDJIは貿易制限の影響を受け、TikTok(ティックトック)とWeChat(ウィーチャット)は米国内でアプリが禁止される恐れがある。全体として国外に拠点を持つ中国企業たちは、地政学的緊張の高まりにますます警戒を強めている。

だがそんな中で、カリフォルニア州に本社を置くクラウドファンディングプラットフォームのIndiegogo(インディーゴーゴー)が、中国の消費財メーカーを対象に深圳(シンセン)でイベントを開催した。そのイベントでは、ポータブル発電機を製造するスタートアップから、53年の歴史を持つ家電大企業のMidea(ミデア)まで、さまざまな規模の企業が、Indiegogoの中国担当者が話す欧米の消費者へのアプローチ方法の説明に、熱心に耳を傾けていた。

部屋を埋めた起業家たちに対して、Indiegogo ChinaのジェネラルマネージャーであるLi Yongqin(リー・ヨンチェン)氏は「第1段階は、自分たちの声を世の中に届けることです。私たちはそれを成し遂げて来ました」と強く訴えた。「次は、勇気を持って潮目に乗り、世界中のユーザーに愛されるブランドを目指して挑戦することです」。

Mideaグループの海外eコマース事業を統括するChen Zhenrui(チェン・シェンルイ)氏は「クラウドファンディングは、消費者を理解するための極めて直接的な手段となります」という。IndiegogoやKickstarter(キックスターター)などのプラットフォームは、個人や組織が多くの人々からプロジェクト資金を調達する手段を提供する。ほとんどの場合、プロジェクト支援者は、資金を提供したプロジェクトから特典や謝礼を得ることができる。

Mideaは2020年、Indiegogo上で発売した新しいエアコンユニットのために150万ドル(約1億6000万円)を調達したが、2019年に同社が生み出した420億ドル(約4兆6000億円)の年間収益に比べれば、ほぼ無視できる金額だ。しかし、Indiegogo上での3600人の支援者からのサポートは、単なる実験以上の結果を示した。

わずか数週間でMideaは、窓枠にぴったりと収まって、騒音を遮断し、エネルギーを節約できるコンパクトなエアコンが、多くの米国の消費者を魅了することを学ぶことができたのだ。中国の他の老舗家電メーカーと同様に、Mideaも数十年前から輸出を行ってきた。

だが「これまでの海外ビジネスの大部分は、伝統的なB2Bによる輸出でした。世界に通用するブランドになるには、まだまだ遠いと思っています」とチェン氏はいう。

Mideaが初めてIndiegogoに登場したとき、キャンペーンページに「このプロジェクトは詐欺だ」というコメントを残したユーザーがいた。フォーチュン・グローバル500に選ばれた企業が、なぜIndiegogoに参加しているのかというのが理由だ。

チェン氏は当時を振り返って「そのときは何度かのやり取りを通して、お互いを知ることができました。結局そのユーザーは私たちを大いに応援してくれました」という。そしてMideaはIndiegogoの支援者たちから寄せられた何十もの提案を製品の改良に活かしたのだと付け加えた。

Indiegogo Chinaのゼネラルマネージャーであるリー・ヨンチェン氏は、会場に集まった起業家たちに、世界中のユーザーに愛されるブランドを開発するよう、強く呼びかけた(画像クレジット:TechCrunch)

中国の老舗メーカーが、クラウドファンディングに挑戦するケースがますます増えている。サウンドシステムのホワイトレーベルメーカーとして創業し、南部の沿岸都市アモイに拠点を置くPadmate(パッドメイト)が、Pamu(パム)という新しいイヤフォンブランドを立ち上げた。

PadmateのディレクターであるEdison Shen(エディソン・シェン)氏によれば、eコマースのような新しい小売チャネルによって旧来の流通業者が圧迫されているために、従来のような輸出は難しくなっているという。自身のブランドを作り、消費者に直接アプローチすることで、工場の利益率も向上する。Padmateは2018年にIndiegogoに参入し、ワイヤレスヘッドフォンのキャンペーンの1つでは660万ドル(約7億2000万円)以上を集めた。

Indiegogoに参加したプロジェクトのほとんどが、900万人が利用するそのクラウドファンディングサイトから、主流のプラットフォームへと歩みを進める、Amazon(アマゾン)へ出品し、Google(グーグル)やFacebook(フェイスブック)へ広告を掲載するのだ。こうした米国の大規模テック企業たちは、中国内では中核的なサービスを提供していないものの、Amazonのように中国にスタッフを常駐させたり、Facebookのように現地の広告代理店と仕事をしたりと、何らかの形で中国での事業展開を行っている。

Indiegogo自身は、5年前に中国の深圳にオフィスを開設した。Indiegogoのグローバル戦略担当ゼネラルマネージャーであるLu Li(ルー・リー)氏によれば、それ以降中国を拠点とするプロジェクトが、同プラットフォームを通じて3億ドル(約328億9000万円)以上の資金を調達しているという。中国は現在、同社で最も成長している市場であり、2020年に100万ドル(約1億1000万円)以上を調達したキャンペーンの40%以上を占めている。

IndiegogoのライバルであるKickstarterも、中国からのプロジェクトが急増し、2020年の調達額は過去最高の6050万ドル(約66億3000万円)に達した。ブルックリンに拠点を置く同社は、最近中国市場の調査に協力してくれる、深圳または隣接都市である香港の請負業者を探し始めた。

「ここ数年、クラウドファンディングのコツをつかんで、自社ブランドをグローバルに展開する中国企業が増えています。そのため(中国発の)『大ヒット』キャンペーンも増えています」とリー氏は指摘する。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Indiegogo中国クラウドファンディング

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(文:Rita Liao、翻訳:sako)

indiegogoとジェトロが「Japan FastTrack Program Plus」参加スタートアップを募集

indiegogoとジェトロが「Japan FastTrack Program Plus」参加スタートアップを募集

スタートアップのグローバル展開を支援する日本貿易振興機構 (ジェトロ)イノベーション・知的財産部スタートアップ支援課は1月7日、世界最大級のクラウドファンディングサイト「indiegogo」(インディゴーゴー)と共同で「Japan FastTrack Program Plus」の募集を開始したと発表した。indiegogoが、2020年12月より米国銀行口座不要かつ日本での銀行口座のみで利用可能となったことから、日本発のイノベーションのグローバル展開をさらに加速させるべく実施する。

エントリー締め切りは1月22日。2次募集を予定しており、4月以降ローンチ予定の場合は、2次募集での応募を呼びかけている。

ジェトロ・スタートアップ支援課は、国内スタートアップのグローバル展開への支援策として、日本にいながら世界の消費者につながることができる仕組みを提供。クラウドファンディングで得られる価値は資金だけではなく、海外スタートアップは消費者からのフィードバック、マーケティングのノウハウを活用し、米国ならびに世界に進出するための戦略策定に活用しているという。

世界へ進出する前、市場へ新製品を投入する前に「Go-to-Market Strategy」の一環として、まずはクラウドファンディングを活用することを提案している。

Japan FastTrack Program Plus

  • プログラム概要:Indiegogoによるマーケティング、フルフィルメント(受注、在庫管理、発送から代金回収まで)、小売・配送、通訳・翻訳などのサポート。またJapan FastTrack Programとして、ジェトロがスタートアップ企業の状況(コンテンツ保有、コミュニティー形成、スケジュールなど)に応じて、プレローンチやキャンペーン中に、「デジタル広告やE-mail・SNSキャンペーン」「動画作成支援」といった支援を実施。サポートにかかる費用は、一定額までサポートを受けられる
  • 締め切り:2021年1月22日(定数に達した場合、募集を締め切る場合がある)。2次募集を予定しており、4月以降ローンチ予定の場合は、2次募集への募集を呼びかけている
  • 募集企業数:5社~10社
  • エントリー方法:「イベント/サービス申し込みページ」より申し込み
  • サービス紹介ページ:「Indiegogo × JETRO Japan Fast Track Program Plus

応募要件

  • 日本に拠点を有するスタートアップ企業であること
  • テクノロジーベースのスタートアップ企業であること
  • クラウドファンディングでローンチする具体的な商品・サービスを有していること(ハードウェアが望ましい)
  • 目標資金調達額が3万ドル以上であること
  • 目標資金調達額の10~20%のマーティング費用が捻出できること
  • 米国に展開する初めての商品であること(世界で初めての商品が望ましい)

参加することで得られる3つの価値

  • 米国における消費者からのフィードバック獲得
  • 米国でのマーケティングならびにオペレーションに関するノウハウ
  • 米国でローンチするための資金(資金調達)

Indiegogoは、237の国と地域から月間約1800万人が集まる世界最大級の「購入型」クラウドファンディングプラットフォーム。プロジェクトの実行者は、プラットフォームを通じて、世界中から資金を募ることができ、その対価として支援者に完成した製品や作品などを任意で提供する。

Indiegogoでは、これまで90万超のプロジェクトが起案され、累計で約2100億円を超える支援を集めているという。同プラットフォームには良質なアーリーアダプターのコミュニティが形成されており、製品コンセプトの検証やマーケティングの場として、世界中のスタートアップをはじめ、BOSEやP&G、パナソニックなど大企業にも活用されている。

また近年、資金調達、製品の市場投入、グローバルブランドの構築と、海外展開サポートを一気通貫で行う「グローバルファーストトラックプログラム」の提供を開始。中国企業を中心に、すでに670超のプロジェクトが累計270億円の資金調達とグローバル市場への参入に成功しているという。

J-Startupは、日本のイノベーション政策の一環として、2018年に経済産業省主導で立ち上がったスタートアップ企業の育成支援プログラム。経済産業省、JETRO、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が事務局を務めている。

日本では約1万社のスタートアップが日々新しい挑戦をしている一方、グローバルに活躍する企業はまだ少数とされる。J-Startupでは、トップベンチャーキャピタリストや大手企業のイノベーション担当者などから構成される推薦委員が139社の企業を選抜。官民による手厚い支援を提供し、成功モデルを創出する。世界で戦い、勝てる企業を日本から創出することで、世界に新しい価値を提供するとしている。

ジェトロ・スタートアップ支援課は、世界で活躍するスタートアップ創出のために、政府や関係機関と連携し、スタートアップのグローバル展開を支援する日本貿易振興機構イノベーション・知的財産部内の組織。

世界各地のスタートアップ・エコシステムと直結した展示会などのイベントへの出展支援、ブートキャンプなどのハンズオン型プログラムの企画・運営、現地アクセラレータ/VCとのメンタリング・マッチング機会などを提供している。

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IndiegogoがJETROと提携して日本の起業家支援、グローバル・ファストトラック導入へ

カテゴリー:ネットサービス
タグ:indiegogo(企業・サービス)クラウドファンディング(用語)JETRO(組織)日本(国・地域)

IndiegogoがJETROと提携して日本の起業家支援、グローバル・ファストトラック導入へ

IndiegogoはGlobal Fast Track Program(グローバル・ファストトラック・プログラム)を日本に拡大(Indiegogoリリース)して起業家のクラウドファンディングを支援しようと計画している。

Indiegogoは数年前に中国でこのプログラムをスタート(未訳記事)させた。狙いはその市場の起業家にグローバルな消費者、特に米国とヨーロッパの消費者向けのキャンペーン作成に指針を与え必要な支援を提供することだ。

Indiegogoのゼネラルマネージャーでグローバル戦略の責任者、Lu Li(リ・ルー)氏は私の取材に対し「このプログラムはすでに670人以上の起業家がキャンペーンを開始するのをサポートしており、そのうち40のキャンペーンが100万ドル(約1億円)以上を調達しました」と語っている。これをサポートするために、Indiegogoは中国に「最も質の高いキャンペーンを成功させるためにセールスとマーケティングにこの上なく真剣に取り組む」チームを置いているという。

日本でもすでにIndiegogoを利用したキャンペーンがいくつも生まれているが、同社は日本でも中国におけるのと同様の方法でその存在を拡大する計画だ。これを実現するためIndiegogogは日本の公的な輸出支援組織であるJETROと提携した。

JETROサンフランシスコ事務所次長の樽谷範哉(たるたに・のりや)氏はこの提携について次のような声明を発表した。

JETROとIndiegogoのパートナーシップを発表できることを大変うれしく思います。最近、日本のクラウドファンディングは年率40%以上の伸びを示しており、日本のスタートアップ企業からクラウドファンディングを活用して素晴らしい製品を世界市場に投入する方法についての問い合わせが数多く寄せられるようになりました。私たちのコラボレーションは海外に進出する日本のスタートアップへの支援となることはもちろん、Indiegogoの日本におけるスタートアップ援助活動を含め、我々双方の事業に有益であると確信しています。

これを機に、Indiegogoは、日本円ベースのキャンペーンのサポートを開始する。またMade in Japanというコレクションによって世界に日本製品の紹介を開始するという。

IndiegogoのCEOであるAndy Yang(アンディー・ヤン)氏は、「市場を支配する既存の巨大企業に挑戦する最近の活気に満ちたスタートアップエコシステムを日本に展開するのにいまはまさに適切な時期です」と述べた。

ヤン氏は同社はキャッシュフローはプラスであり、パンデミック中も成長を続けているとし、またクラウドファンディング業界の現状についてもこう述べている。

クラウドファンディングは2016年にブームとなり大きな盛り上がりを見せたものの、その後業界全体として困難な時期を経験しました。起業家、出資者ともにクラウドファンディングの仕組みをさらに理解し、何を期待すべきか学ぶ必要がある時期となりました。しかしクラウドファンディングは絶えず進歩しているプロセスです。【略】現在、新しい販売チャネルを見つけるようとする起業家の意欲が強い追い風となっています

【Japan編集部】JETROによるIndiegogoとの提携説明資料(日本語 PDF)

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タグ:IndiegogoJETRO日本クラウドファンディング

画像クレジット:oxygen/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Indiegogo創業者が投資家が自分好みの代替投資を見つけるプラットフォームVincentを立ち上げ

美術や蒐集品など、特定品目の代替投資のマーケットプレイスが次々と雨後の筍のように登場している中で、Indiegogoの創業者であるSlava Rubin(スラヴァ・ルビン)氏が、Vincentと呼ばれるKayakに似たプラットフォームを立ち上げた。そこは、目利きの投資家たちにあらゆる種類の財への投資機会を提供する場だ。

ルビン氏と共同創業者のEvan Cohen(エヴァン・コーエン)氏、Eric Cantor(エリック・カンター)氏、そしてRoss Cohen(ロス・コーエン)氏は、このベンチャーに200万ドル(約2億1000万円)を調達した。投資家はUncommon Denominator、ERA Ventures、The Fundそしてルビン氏自身のHumbitionだ。Vincentは2020年7月にベータでローンチしたが、いまでは一般公開の体制ができている。ルビン氏によると、彼のチームは「代替投資の最も網羅的なデータベース」を編纂したという。

ルビン氏はIndiegogoの頃から代替投資の旗振り役で、代替資産への投資を社会的により確実にするための、既存の法律の策定にも助言をしてきた。

代替投資が2020年に急にバズってきたのは、州レベルのガイドや規制が進化してきたことと、ブームによって一般大衆の投資プラットフォームに対する関心が大きくなったためだ。そしてプラットフォーム側は、金融機関にアクセスするための敷居の低いツールを提供している。特定の品目や業種は、Robinhoodのようなブランドを作って、彼らのそれぞれのニッチを追おうとするかもしれないが、しかしVincentが狙うのは特定品目等ではなく、多様化に目を向けている新しい潮流とユーザーだ。

「私たちのパートナーは、特定の財の取引をめぐる大量のキュレーションに傾注することが多く、それぞれがその分野のエキスパートになろうと努力している。しかし私たちが学んだのは、投資家が代替投資にもっと積極的に触れようとしていることであり、しかも関心の対象は特定の一種類の代替投資ではなく、ありとあらゆる種類の財だ」とルビン氏は語る。

ルビン氏によると同社は現在、約50のプラットフォームとパートナーしている。それらはWeFunderやSharesPost、Rally Rd.そしてOtisなどのプラットフォームだ。取引には不動産会社もあればベンチャー企業もあり、蒐集品や美術もある。いろいろすべて含めてVincentのユーザーは20億ドル(約2090億円)相当の投資にアクセスしている。Vincentを訪れたユーザーは、彼らがアクセスする取引のリストへ彼らをルートする認定を受けているか、尋ねられる。

Kayakと同じく、人びとは取引を得るためにVincentを利用するが、お気に入りの財を見つけたらそのパートナーのプラットフォームのサイトやアプリへリダイレクトされ、そこで実際の取引を遂行する。ユーザーがパートナーのプラットフォームへリダイレクトされるとき、Vincentは手数料を徴収する。

Vincentの主要な課題は、自分たちで実際の投資を実際に管理しなくてもユーザーの心に響くようなブランドを構築することだ。ルビン氏によると、パートナーの多くはキュレイティングが軸であり、得意とするニッチに関する専門的能力を築いている。それがもっと広範な訴求力を持つかは、大きな疑問だ。

「私たちのようなアグリゲーターの目標は100%、著しく分裂している市場で体験を本当に単純化することだ」とルビン氏はいう。

Vincentは、単なるアグリゲーターではなく、ブログやニュースレターなどのコンテンツで代替投資に関して投資家たちを教育し、彼らにとっての代替投資のワンストップショップであるようなプラットフォームになりたいという。これに関してルビン氏は、代替投資のプラットフォームを作るスタートアップの現在のゴールドラッシュのようなブームが、何でも合理化しようとするプレイヤーがそこに参加する絶好のタイミングでもあることを期待している。

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タグ:VincentIndiegogo代替投資

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa