マイクロソフトがEdgeに後払い・BNPLサービスを標準で組み込むと予告、「ブラウザーが重くなる」など批判が相次ぐ

マイクロソフトがEdgeに後払い・BNPLサービスを標準で組み込むと予告、「ブラウザが重くなる」など批判が相次ぐ

Microsoft

マイクロソフトが自社のEdgeブラウザに「Buy Now, Pay Later」(今すぐ買って、後で支払う/以下BNPL)サービスを標準機能として組み込むと発表した件で、海外ユーザーから批判の声が上がっています。

このBNPLとは、海外や国内でも急速に成長しているデジタル後払い決済サービスのこと。すなわち商品を受け取ってから2週間~1か月程度のうちに、商品に同梱されたり、後日郵送で送られてくる(ないしスマホでペーパーレスの場合もあり)請求書により分割払いができる決済方法です。クレジットカードや銀行口座がなくてもネットショッピングできる手軽さのため、クレカを持たない若者層・クレカを作りたくない高齢者などに利用が広がっています。

さてテックメディアArs Techncaによると、MSは2週間前に「Zip」というアプリをEdgeに直接組み込む予定だと発表。本アプリは旧名がQuadpay(Zipが同業者のQuadpayを買収)で、BNPLサービスが利用できるもの。11月初めに拡張機能として導入され、Edgeのバージョン96以降ではブラウザに標準で組み込まれると公式にアナウンスされています

具体的な挙動としては、ネットショッピングで商品をチェックアウト(決済)する際に、クレジットカード番号を入力するのと同じ欄にオプションとして表示されるかっこうです。Edgeが購入価格を35ドル~1000ドル(Zipサービスがカバーできる価格帯)であると検出すると、Zipがポップアップするしくみ。

Zip支払いオプションは、ストアが望むと望まざるとに関わらず表示されることになります。もしも販売店がZipサービスを利用したくないなら、MSに連絡しなければならない(わざわざオプトアウトする必要がある)と通告されています

ほとんど一方的ともいえるZip導入に対して、MSの公式コミュニティでも批判が相次いで寄せられています。たとえば「ブラウジングをする上で、まったくもって不必要だと思います(中略)こういったものは拡張機能に分けるべきだ。それよりも最低限のリソースしか使わず、安全性も高い、高速なブラウザに興味がある。MacのEdgeはどんどん重くなっていますよ」といった声もあり。

また別のレビュアーは「サードパーティアプリの統合やサービスをやりすぎている(中略)不必要な金儲けのために、せっかくの素晴らしいブラウザを台無しにしないでください。Edgeがアドウェアのゴミとして知られるようになる前に、こういうことを止めましょう」と簡素なあり方から遠ざかる動きに釘を刺しています。

さらにZipは無金利ではあるものの、1回の分割払いごとに1ドルが上乗せされるため、4回払いであれば手数料は4ドルに上ります。これは最大額の1000ドルであれば大した問題ではありませんが、最少額の35ドルであれば実質の金利は11%以上となってしまいます。

より重大な問題としては、ユーザーと加盟店などセキュリティを管理すべき(=攻撃対象にできる)関係者が多くなり、ハッカーが悪用できる潜在的な脆弱性を抱えたコードが増えるという危険も指摘されています。ほかBNPLはクレジットスコア(個人のお金に関わる信用度を数値化したもの)をチェックしないため、犯罪者のターゲットになりやすいとの報道もありました

記事執筆時点ではZipサービスは日本では提供されていないため(米メルカリでは提供開始していますが)国内ユーザーには縁が薄そうな感もあります。が、不要な拡張機能が標準で組み込まれてしまうと、ブラウザの動作が重くなり、非力なPCであれば仕事に支障をきたしかねません。今後のMSの対応を注視していきたいところです。

(Source:Ars Technica。Via The VergeEngadget日本版より転載)

マイクロソフトがShopifyと提携、Bing、Edge、Microsoft Starにマーチャントリストを提供

2021年初め、Google(グーグル)はShopify(ショッピファイ)との提携を発表した。これにより、eコマースプラットフォームの170万を超える販売業者がGoogle検索やその他のサービスを通じて消費者にリーチできるようになった。今回、Microsoft(マイクロソフト)も同様の提携を発表した。Microsoftは先日、Shopifyとの提携により、同社の検索エンジンMicrosoft Bingや、ブラウザMicrosoft EdgeのShoppingタブ、そして新たに開始したニュースサービスMicrosoft Startでの商品選択を拡大すると発表した。

関連記事:マイクロソフトがパーソナライズできるニュースサービス「Microsoft Start」を提供開始

この統合は、Microsoftのネットワーク上でのリーチを拡大するためのいくつかの調整を行うことができる更新されたMicrosoft Channelアプリを通じてShopifyの販売業者に提供される。設定が完了すると、販売業者の商品が、Microsoft Start、Microsoft Edge、Bingの「Shopping」タブに、無料で表示されるようになる。

画像クレジット:Microsoft

Googleと同様に、Microsoftの広告収入は、Amazonの広告ビジネスの拡大により、影響を受ける可能性がある。

Googleはこの課題に対処するために、今春のGoogle I/O開発者会議でオンライン広告主に向けてアピールした自社のGoogle Shoppingサービスの刷新に奔走している。その中で、同社は、消費者がどこに商品があるのか、どこが一番安いのかなどを見つけやすくするためにウェブサイト上の情報、価格のレビュー、商品データなどをまとめる「Shopping Graph(ショッピング・グラフ)」について説明した。また、Googleは2020年、販売業者がGoogle上で商品を販売することを無料にした。この変更により、Google上の販売業者が80%増加し、その大部分が中小企業であるとGoogleはアピールしている。

一方、Microsoftは、広告市場全体の回復に伴い、最近の四半期では検索広告収入が増加していること気づいている。しかし、Amazonは急速にそのシェアを拡大している。2021年上半期、Amazonは148億2000万ドル(約1兆6800億円)の広告売上を計上し、前年同期比で82%増となったと、WSJはGoogleのeコマース改革に関するレポートの中で指摘している。

より多くの消費者が、検索エンジンやホームページポータルを通さず、直接Amazonで商品検索を始めるようになり、GoogleとMicrosoftの両方の収益が打撃を受ける可能性がある。両社の競争力を高めるための、Shopifyとの提携により、GoogleとMicrosoftは、Amazonが持っていないような多くのオンライン在庫に直接アクセスして展示・販売できるようになる。

また、ShopifyとMicrosoftの統合により、販売業者は新しい広告キャンペーンを作成したり、Shopifyのストアでリアルタイムのレポートを使ってマーケティングパフォーマンスを確認したりすることができるようになる。また、Microsoftは将来的に他の「ショッピング機能の強化」を計画していると述べているが、その新機能に何が含まれるかについては詳しく述べていない。

Microsoftは、Shopifyが過去1年間に発表した数多くの統合の1つだ。また、ShopifyはSpotify(スポティファイ)と提携し、アーティストがSpotifyのプロフィールを通じて商品を販売できるようにしたり、TikTok(ティックトック)と協力してeコマースを実現したりもしている。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

ウェブ関連技術の標準化推進団体「W3C」がブラウザー拡張機能の共通化に向け「WECG」コミュニティ立ち上げ

ウェブ関連技術の標準化推進団体「W3C」がブラウザー拡張機能の共通化に向け「WECG」コミュニティ立ち上げ

NurPhoto via Getty Images

ウェブ関連技術の標準化推進団体W3C(World Wide Web Consortium)は6月4日(現地時間)、各社ウェブブラウザの拡張機能に関して「共通のビジョンを持ち、将来の標準化に向けて活動することを目的」としたコミュニティグループ WebExtensions Community Group (WECG) の立ち上げを発表しました。

立ち上げに関わったのはApple、Google、Microsoft、Mozillaの主要ブラウザメーカーで、他のメーカーや拡張機能の開発者らの参加を呼び掛けています。

まずは、Chrome、Microsoft Edge、Firefox、Safari でサポートされている既存の拡張機能モデルとAPIを基盤とし、仕様を作成することから始めます。

なお、コミュニティグループでは、ブラウザ拡張機能のすべてについて標準化を行うつもりはないともしています。つまり、1つの拡張機能を作れば、すべてのブラウザで利用可能になるようなものを目指しているわけではありません。拡張機能が利用するAPIやアクセス許可などの共通コアの標準化をすすめることで、開発者が各ブラウザ向けに簡単に拡張機能をリリースできるようにするほか、安全で悪用されにくいアーキテクチャの概要を示していくとのことです。

また、各ブラウザが拡張機能プラットフォームをさらに改善するために、APIを革新しリリースし続けることを望んでいるともしています。

WebExtensionsコミュニティグループの憲章は、Githubで確認が可能となっています。

(Source: W3CEngadget日本版より転載)

関連記事
FIDOアライアンスおよびW3C、「パスワード」無用の仕組みを提案
W3Cが宣言: HTML5の標準規格は最終的に確定した

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Apple / アップル(企業)Google / グーグル(企業)Safari(製品・サービス)Firefox(製品・サービス)Microsoft / マイクロソフト(企業)Microsoft Edge(製品・サービス)Mozilla CorporationW3C / World Wide Web Consortium(組織)

マイクロソフトのブラウザ「Edge」は起動が速くなりタブがスリープする機能も搭載する

米国時間5月25日、毎年恒例のBuildカンファレンスでMicrosoftはEdgeブラウザのバージョン91に搭載される新機能を紹介した。2021年のBuildは驚くような発表(開発者のベロシティ!)があまりなく、それはEdgeの新機能も同様だが、ユーザーにとっては生活の質が上がる良いアップグレードだ。MicrosoftはEdgeをオープンに開発しているため、Edgeのロードマップに注目している人にとってはすでに知っている機能のように感じられるかもしれない。実際、筆者はEdge 90で新機能の大半をすでに見ていた気がする。

新機能の1つは、Edgeがほぼ瞬間的に起動するStartup Boostだ。Microsoftはかなり単純な方法でこれを実現している。Windowsマシンを起動するたびに単純にEdgeのコアのプロセスの一部をロードしているので、Edgeを起動するときには処理する作業があまりないのだ。Windows 10の起動時間にはあまり影響を与えないはずなので、おそらくトレードオフの価値はあるだろう。しかし筆者はここ数年、誰かがブラウザの起動時間について不平をいうのを聞いた記憶はない。

もう1つの新機能は「スリーピングタブ」で、名前から期待するとおりのものだ。タブをスリープさせるので、不要なメモリやCPUサイクルを消費しなくなる。

Microsoftは2020年12月にこの機能をテストしていることを初めて公表した。その時点でEdgeチームは、スリープしているタブはスリープしていないタブと比べてCPUの使用が平均で37%少ないため、メモリ使用量が32%減りバッテリー駆動時間も伸びると述べていた。

ベースのテクノロジーの多くをEdgeと共有しているGoogleのChromeブラウザも、リソースの使用を制限するツールを提供していることを付記しておく。例えば、現在の主なブラウザのほとんどが備えている機能で、Googleが「タブフリージング」と呼んでいるものなどだ。

関連記事

【レビュー】マイクロソフトのSurface Laptop 4は予想どおり堅実な進化を遂げている
Surface Duoの2つのスクリーンがゲーム画面+バーチャルコントローラーとして使用可能に

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:MicrosoftMicrosoft Build 2021Microsoft Edgeブラウザ

画像クレジット:Olga Gimaeva / EyeEm / Getty Images

原文へ

(文:Frederic Lardinois、翻訳:Kaori Koyama)

Internet Explorerが2022年6月15日にサポート終了、ただしEdgeのIEモードは2029年までを予定

Internet Explorerが2022年6月15日にサポート終了、ただしEdgeのIEモードは2029年までを予定

Fairfax Media via Getty Images

米国Microsoftは5月19日(現地時間)、Windows 10におけるInternet Explorer 11のサポートを2022年6月15日に終了すると発表しました。ただし、Windows 10 LTSC(Long-Term Servicing Chanel)とWindows 10 ServerのIE11は対象外です。

これにより、上述したOS上を除けば、IEのサポートがついに終了となります。

長らくWindowsの標準ブラウザとして利用されてきたInternet Explorer(IE)。すでにEdgeへの移行も進んでおり、個人利用でIEを使い続けているユーザーはごく少数と考えられますが、業務システムなどで利用しているなどの都合で、まだIEを継続している企業もあります。

Microsoftは、数年前からIEを使い続けるのは技術的な負債だとして、Edgeへの移行を推進していましたが、ようやくサポート終了にこぎつけたという印象です。

詳細な予定としては、2021年8月17日にMicrosoft 365および他アプリでのIEサポートを終了し、デスクトップアプリは2022年6月15日に終了します。それでもIEを使い続ける必要がある企業向けに対しては、EdgeのIEモードを少なくとも2029年までは継続するとしています。

最近は日本の行政サービスでもEdgeやChromeをサポートするようになっており、IEを使うシーンはかなり少なくなってきています。とはいえ、オンライン統計ツールのStatcounterによると、2021年4月時点でのIEのシェアは、日本ではまだ3.05%あるようです(グローバルでは0.71%)。

工場や基幹システムなど特殊な環境で利用しているのであれば、あきらめてIE脱却に本腰を入れるか、今回は影響を受けないLTSCライセンスへの移行を検討するのが良さそうです。

Internet Explorerが2022年6月15日にサポート終了、ただしEdgeのIEモードは2029年までを予定

(Source:MicrosoftEngadget日本版より転載)

関連記事
マイクロソフトが「Windows 10コンポーネント版Flash Player」を完全削除するアップデートを7月配布
マイクロソフトの「Edge」ブラウザーがGoogleの広告技術「FloC」を無効化、事実上の「NO」か
マイクロソフトがXbox向けChromiumベースEdgeブラウザーのオープンテストを開始
Microsoft Edgeの起動が高速に、バーティカルタブが利用可能に
Microsoft EdgeのLinux版プレビューが10月登場
Microsoft Edge、Chromiumベースに――旧Windowsでも作動、macOS版も登場へ

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Windows 10(製品・サービス)ウェブブラウザー(用語)Microsoft / マイクロソフト(企業)Microsoft Edge(製品・サービス)

マイクロソフトが「Windows 10コンポーネント版Flash Player」を完全削除するアップデートを7月配布

マイクロソフトが「Windows 10コンポーネント版Flash Player」を完全削除するアップデートを7月配布

マイクロソフトが、7月にWindows 10コンポーネントとしてのAdobe Flashを取り除くアップデートを配布します。またそれよりも先、今月配布予定のWindows 10 21H1にアップデートした場合はその時点でFlashは削除されます。

同様のFlash掃討作戦はWindows 8.1、Windows Server 2012、Windows Embedded 8 Standardなどの古いOSでも実施されることをブログ記事で告知しているため、それらのOSでFlash必須の作業を抱えているユーザーは事前に対応策を考えておく必要がかもしれません。なお、サポートページを見ると、ユーザーが手動インストールしたアプリケーションとしてのAdobe Flash Playerは削除されないとのこと。

今回の削除はまだOSにコンポーネントとしてプリインストールされているFlash Playerの削除であり、2021年1月以降に最新バージョンに更新されたMicrosoft Egdeブラウザーからは、Flash機能は削除されているはず。ChromeやFirefoxといった主要なブラウザーは2016年無効化を実施し、Adobe自身も2020年末をもってそのサポートを終了しました

あらゆる環境でFlashへのサポート終了は進行しているものの、歴史上、Flashで構築されたソフトウェア資産にはゲームをはじめ多種多様なものがあるため、Internet Archiveはそうした遺産をインターネットの重要な部分として保存したライブラリーを公開しています。もし栄華を極めた頃のFlashを懐かしく思うのなら訪れてみるのも良いかもしれません。

(Source:MicrosoftEngadget日本版より転載)

関連記事
Flashの最後の日、Adobe自身がサポートを停止
グーグルの検索結果からFlashを使っているサイトが消える
Adobe、2020年末でFlashのサポートを終了と発表
Firefoxが目に見えないFlashコンテンツを完全ブロック、Flash自動再生も廃止へ
macOS上のSafariがFlashにとどめを刺す…インストールされていてもデフォルトで無効
Chromeは9月1日からFlash広告をデフォルトで停止へ

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Adobe / アドビ(企業)Adobe Flash(製品・サービス)Windows(製品・サービス)Windows 10(製品・サービス)Microsoft / マイクロソフト(企業)Microsoft Edge(製品・サービス)

マイクロソフトの「Edge」ブラウザーがGoogleの広告技術「FloC」を無効化、事実上の「NO」か

マイクロソフトの「Edge」ブラウザーがGoogleの広告技術「FloC」を無効化、事実上の「NO」か

Ben Gabbe via Getty Images

GoogleはChromeブラウザにおけるサードパーティCookieを段階的に廃止していく一方で、新たな広告技術「FloC(Federated Learning of Cohorts)」の導入を計画しています。これは似たブラウジング行動をした人々をグループにまとめることで(個々人のブラウジング履歴はGoogleと共有しない)関連広告を表示する技術とされています。

これはGoogleのブラウザChromeにも実装される技術であり、同じくGoogleが管理するオープンソースのエンジン「Chromium」を使う他社のブラウザにも導入される可能性があります。その1つであるマイクロソフトのEdgeがFloCを無効化しており、事実上GoogleにNOと表明していることが明らかとなりました。

Chromiumのソースコードを確認すると、FloCはデフォルトでは有効とされています。つまりMicrosoft EdgeなどChromiumベースの他社ブラウザにも、コンポーネントを明示的に無効としない限り自動的にインストールされることになります。

しかし大手コンピュータヘルプサイトBleepingComputerによると、Edgeではコマンドライン引数を使ってFloCを有効にしてもブラウザ上で使用できないとのこと。つまりMSが意図的にFloCを無効にしていると解釈できるわけです。

マイクロソフトの「Edge」ブラウザーがGoogleの広告技術「FloC」を無効化、事実上の「NO」か

そこでMSに意図を問い合わせたところ、明確な回答は得られず、代わりに自社の広告提案PARAKEETが紹介されるに留まっています。

GoogleのFLoCに関しては「正しく実装される保証がない」として、ユーザーのプライバシーにとって重大な脅威になるとの批判が相次いでいます。Chromiumベースのブラウザ「Brave」は、「Why Brave Disables FLoC | Brave Browser」にてFloCがプライバシー保護を装いつつ、プライバシーに重大な損害を与えると指摘。また同じくChromiumベースの「Vivaldi」も「No, Google! Vivaldi users will not get FloC’ed. | Vivaldi Browser」を表明し、今まで以上にプライバシーを損なう危険なステップだと痛烈に批判しており、両社ともFloCは採用しないと明言しています。

Googleは現在、何千万人ものChromeユーザーを対象にFloCをテストしており、最終的には数十億人のChromeユーザーに展開する予定です。それに対して、Chromeには及ばないものの大きなシェアを持つMSのEdgeが実質的にNoを突きつけたことで、今後の動向に影響が及ぶのかもしれません。

(Source:BleepingComputer、Via:MSPoweruserEngadget日本版より転載)

関連記事
GoogleがCookieに代わる広告ターゲティング手段FLoCをChromeでテスト開始
プライバシー重視のブラウザ開発Braveが独自の検索エンジンを発表、欧州版Firefoxの元開発者と技術の協力で
マイクロソフトがXbox向けChromiumベースEdgeブラウザーのオープンテストを開始
Microsoft Edgeの起動が高速に、バーティカルタブが利用可能に
グーグルが「Cookie廃止後、それに代わる他のユーザー追跡技術を採用するつもりはない」と発言
アップルのApp Tracking Transparency機能はデフォルトで有効に、早春にiOSで実装
グーグルはCookieに代わるターゲット方式による広告収入はほぼ変わらないと主張するもプライバシー面は不透明
Vivaldiブラウザーがトラッキングブロッカーを内蔵、Android版も正式版に
グーグルはChromeでのサードパーティCookieのサポートを2年以内に段階的に廃止
米広告業界団体がCookieに代わるユーザー追跡方式を提案
MozillaがFirefoxのユーザー追跡クッキーをデフォルトで無効化

カテゴリー:セキュリティ
タグ:ウェブブラウザー(用語)オープンソース / Open Source(用語)Chromium(製品)Google Chrome(製品・サービス)広告 / アドテック(用語)FLoC(製品・サービス)Brave(企業・サービス)プライバシー(用語)Microsoft / マイクロソフト(企業)Microsoft Edge(製品・サービス)

マイクロソフトがXbox向けChromiumベースEdgeブラウザーのオープンテストを開始

マイクロソフトがXbox向けChromiumベースEdgeブラウザーのオープンテストを開始

Aaron Souppouris/Engadget

マイクロソフトは、最新ゲーム機Xbox向けのChromiumベースのウェブブラウザーEdgeを開発し、オープンテストを始めました。Xbox Inider Program内のAlpha / Skip Ahead Ringに属するXboxのテスターは、Xbox Series XおよびS、Xbox Oneで新しいEdgeブラウザーを試すことができます。

Xbox版Edgeは、まだマウス/キーボードが完全にはサポートされておらず、バグもまだ残されているものの、Xboxコントローラーでは十分に機能するとのこと。

Xbox版EdgeではそのベースであるChromiumブラウザーとの互換性によって、理屈上はGoogleのストリーミングゲームサービスStadiaの利用も可能になるはずです。また、ブラウザーゲームやSkypeその他のサービスの互換性も向上します。他のプラットフォームのEdgeと同じ同期エンジンを使用しているため、プラットフォーム間のデータ同期など、いまどきのインターネットの便利機能を享受できるようになるでしょう。

まだXbox版Edgeは完成には遠い位置にあるようですが、4K以上の解像度を持つ大画面テレビで使われることも多くなるであろうことを考えると、今後の使い勝手の向上如何ではゲーム機が家庭におけるウェブブラウジングの中心になる可能性も、もしかしたら高まるかもしれません。

なお、Xboxのライバル機PlaySation 5では、いまのところ簡単に利用できるウェブブラウザーは用意されていません。アプリの画面上にウェブページを表示する機能はあるので、将来的にPS5用の単体ウェブブラウザーが用意される可能性はありますが、少なくともこの記事執筆の時点においては、ブラウザー市場の大半を占めるChromiumベースという点も含め、Xboxのほうが優位な状況と言えるでしょう。もちろん、わざわざゲーム機でウェブサイトを見たりしないよという方には大した話ではないかもしれませんが。

(Source:The VergeEngadget日本版より転載)

関連記事
Microsoft Edgeの起動が高速に、バーティカルタブが利用可能に
マイクロソフトがXboxやPC用ゲームのアクセシビリティをテストする開発者向けサービスを開始
Xboxクラウドゲーミングが2021年春にiOSとPCに対応、iOSはブラウザー経由
Microsoft EdgeのLinux版プレビューが10月登場
Microsoft EdgeにPinterest統合、サイドバー検索、仕事利用時自動切り替えなど新機能が多数搭載

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Xbox / エックスボックス(製品・サービス)ウェブブラウザー(用語)Microsoft Edge(製品・サービス)

Microsoft Edgeの起動が高速に、バーティカルタブが利用可能に

Microsoftは1年前に、同社のEdgeブラウザーにバーティカルタブ(垂直タブ)を実装すると発表したが、ついに米国時間3月4日、Edgeのバーティカルタブの一般公開を発表した

さらにEdgeチームは、ブラウザーの起動を大幅に高速化する内部変更も発表している(Microsoftの予備テストによれば、正確には最大41%高速化)。Microsoftはハードドライブの速度を上げたり、Edgeを大幅に縮小したりすることはできないため、チームは実現のために、サインイン時にブラウザーをバックグラウンドでロードし、すべてのブラウザーのウィンドウを閉じても実行を継続している。これが気に入らない場合は、いつでもこの機能をオフもできる。

バーティカルタブはすぐ利用できるが、ブラウザーの起動に関する改良は2021年3月中に展開される予定だ。

画像クレジット:Microsoft

バーティカルタブは、もちろん新しいものではない。他のブラウザーでは、デフォルト機能やエクステンション(拡張機能)として以前からサポートしている。それでも、ついにEdgeで利用できるようになったのはうれしい。

本日の発表声明でMicrosoftのMichele McDanel(ミケーレ・マクダネル)氏は次のように述べている。「多くのウェブサイトは慣習的な格子形状で、ページの両端に空白が多くの残っている。私たちがユーザーとの協力の中で見つけたのは、この垂直の空白をタブのスペースとして使うということだ。タブのリストは必ずしも、従来のように上部に横に並ばなくてもよい。バーティカルタブは新しいコンセプトではないが、ブラウザー体験をより良いものにする機会として、いくつかのプロトタイプをユーザーとテストしてきた」。

画像クレジット:Microsoft

その結果わかったのは、バーティカルタブを好むユーザーは、通常の水平タブと切り換えながら使うのが好きだということだった。そこで、希望者はどちらのタブも常時見られるようにした。また、画面を広く使いたいユーザーもいるため、サイドバーをたたむ機能も搭載している。

他にもMicrosoftは、同社の検索エンジンであるBingにいくつかの新しい機能を追加した。例えば新設のレシピービューは、いつものように夕飯の献立が思いつかないとき利用する。また、画像検索の結果表示もきれいになり、サイドバーの情報ボックスを改善してインフォグラフィック的になっている。しかしながら、残念なことにあなたはおそらくBingを使っていない。もし使っているのならば、ここでアップデートの詳細を確認しよう。

関連記事:Microsoft Edgeにスマートコピー、バーティカルタブなどの新機能が追加

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:MicrosoftMicrosoft Edgeウェブブラウザー

画像クレジット:Microsoft

原文へ

(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)