NetflixがTikTok風おもしろ動画「Fast Laughs」を公開

2020年11月、Netflix(ネットフリックス)は、「Fast Laughs(ファスト・ラフス)」と名づけたモバイルアプリでTikTok(ティクトック)風のおもしろ動画を流す実験を開始した。米国時間3月3日、同社はこの機能をiOSで提供開始したことを発表している。ユーザーはその短編動画クリップを見て、シェアなどができるようになるほか、番組や映画をNetflixのウォッチリストに追加することもできる。番組をすぐに見るための 「Play」ボタンも追加されている。

新機能は当初、Netflixのコメディ作品から作ったビデオクリップを流す。「Big Mouth(ビッグマウス)」などのマーダーミステリー、「The Crew」などのシチュエーションコメディ、Kevin Hart(ケヴィン・ハート)やAli Wong(アリ・ウォン)などのスタンドアップコメディアンの傑作場面などだ。

NetflixはTechCrunchに、新機能は同社のオリジナル作品だけでなく全作品カタログを利用することを正式に認めた。ただし、新たな体験の中に全部でいくつの番組や映画が登場するかは明らかにしていない。

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新機能はNetflixアプリの中でも目立った位置に置かれ、「Coming Soon」の隣にできた専用タブのボタン・ナビゲーション・メニューから利用できることは注目に値する。これはもはや小さな実験ではない。むしろ、「Fast Laughs」機能の初期テストが、ユーザーを捕捉しNetflixコンテンツと結びつける上でどれほど成功したかを示す証拠だ。

「Fast Laughs」は、ユーザーがアプリで見る新しい番組や映画を発見するための方法のコンセプトを、Netflixがソーシャルメディアから借りてきた初めての事例ではない。たとえば数年前、Neftflixは独自のショートビデオ「ストーリー」機能をPreview(プレビュー)という名前で導入した。しかし時代は変わった。今やユーザーはTikTokが流行させた縦型ショートフォームビデオに魅了されている。

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「Fast Laughs」は、縦にスワイプするフルスクリーンビデオや、反応ボタンを画面右側に配置するなどTikTokのフォーマットに大きく影響されている。ボタンは、動画に 「LOL(泣き / 笑い)」エモジで反応したり、iMessage(アイメッセージ)やWhatsApp(ワッツアップ)、Instagram(インスタグラム)、Snapchat(スナップチャット)、Twitter(ツイッター)などのSMSアプリでシェアするのに使える。動画はすぐに見ることも「My List(マイリスト)」に加えて後から見ることもできる。

テスト期間中「Fast Laughs」の動画の長さは15秒から45秒程度だったが、Netflixは、ビデオクリップの長さに厳密な決まりはないと述べている。

クリップのコンテンツは子供にふさわしくない場合があるため「Fast Laughs」タブはNetflixの子供用プロフィールには表示されない。また、ユーザーは年齢レーティングレベルの設定に応じてコンテンツをフィルターすることもできる。

画像クレジット:Netflix

会社はこの機能を発見ツールに位置づけている。

「メンバーに楽しくて速くて直感的なやり方で作品を見つけて欲しかったので、ジャンルを超えて見ただけでわかるコメディ的な瞬間を、モバイルネイティブなフルスクリーン体験として提供しています」とNetflixのプロダクトデザイナーであるKim Ho(キム・ホ)氏はいう。。ホ氏は以前、Facebook、Instacart(インスタカート)、およびCoinでプロダクトデザインの仕事していた。「意図をもったミニマリストなUIデザインの中で必要なものを絞ることに苦労しました。透明なタブバーから瞬間への反応(LOL)やリストに加えることで次の笑いを計画することまで」と彼女は付け加えた。

しかし、「Fast Laughs」は新しく見るものを見つけることに焦点を当てているが、この機能はNetflixがTikTokとモバイルデバイスで消費する時間を競う上でも実は役に立つ。短くてもっと「つまみ食い」できるビデオコンテンツへの高まる需要を満たしているからだ。

新機能は現在iOS向けに公開中で、Android(アンドロイド)でのテストは数カ月中に始める、とNetflixは言っている。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

インド政府がソーシャルメディアやストリーミングサービス企業に厳しい新規制を発表

インドは現地時間2月25日、ソーシャルメディア企業、ストリーミングサービス、デジタルニュースアウトレットを規制するための抜本的な新ルールを発表し、アジア第3位の経済規模を誇るこの国を重要な海外市場とみなすFacebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)、Google(グーグル)、Netflix(ネットフリックス)などの巨大企業に新たな課題を投げかけた。

インドの法務相兼電子情報技術相のRavi Shankar Prasad(ラヴィ・シャンカール・プラサッド)氏は、記者会見で、ソーシャルメディア企業は違法、誤報、暴力的なコンテンツに対する削除要求を24時間以内に受け入れ、15日以内に完全に矯正することが求められることになると述べた。露骨な性的コンテンツのようなデリケートなケースでは、24時間以内に削除することが要求される。

また、これらの企業は法令を遵守することを約束し、現実的な懸念に効果的に対処するため、接点となる連絡窓口と常駐する苦情担当者の名前と連絡先を、インド政府と共有することが求められる。また、企業はインドに現地事務所を設置しなければならない。

この新しい規制は、政府が2018年から取り組んできたものであり、それが発表される数週間前には、インド首都で農民の抗議運動が起きた際、Twitterがインド政府の命令の一部を遵守することを拒否するという出来事があった。インド政府は当時、Twitterは裁判に訴えたり、不遵守を正当化することはできないと述べていた。

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プラサッド氏によれば、ソーシャルメディア企業は、不快なコンテンツの発信者を開示しなければならなくなるという。「我々はコンテンツを知りたいわけではありませんが、企業は誤報やその他の好ましくないコンテンツを広め始めた最初の人物が誰なのかを教えることができる必要があります」と、同氏は語った。WhatsApp(ワッツアップ)は以前、すべてのユーザーのエンド・ツー・エンドの暗号化セキュリティを損なうことなく、このようなトレーサビリティの要求に応じることはできないと述べていた。

また、企業は月ごとに法令遵守報告書を公開して、これまでに受けた要求の数を開示し、実施した措置を明記することも求められる。アカウントの確認を希望するユーザーには、任意選択権を提供しなければならない。

2011年に制定された法律に代わるこの新規則は、小規模な企業には直ちに適用されるが「重要」なサービスには、通達された日(それは「早急」に通達されることになるだろうと、プラサッド氏は述べている)から3カ月の猶予期間が与えられる。

インド政府がこれらのガイドラインをまとめた理由は、市民が「苦情に対処するためのメカニズム」を長い間求めてきたからだ、とプラサッド氏は述べている。インドは2018年から中間業者を対象とした法律に取り組んでおり、2020年にはストリーミングサービスやオンラインニュースの発行にまで対象範囲を拡大した。草案の最終版はこちらで読むことができる。

「インドは世界最大のオープンなインターネット社会であり、政府はソーシャルメディア企業がインドで運営を行い、事業を行い、また利益を得ることを歓迎しています。しかし、彼らはインドの憲法や法律に対し責任を問われることになります」と、プラサッド氏は述べた。

GoogleやFacebookなどの企業が次の10億人のユーザーの獲得を急ぐ中、インドは過去10年の間に米国企業や中国企業の重要な戦場として浮上した。しかし近年、Narendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相の政府は、米国企業に影響を与えるいくつかの規則を施行または立案している。また、2020年にはサイバーセキュリティの懸念を理由に、ByteDance(バイトダンス)のTikTok(ティックトック)をはじめとする200以上の中国製アプリを禁じた。

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プラサッド氏によると、WhatsAppはインドで5億3000万人のユーザーを獲得しており、同アプリにとって最大の市場であるという。YouTubeは4億4800万人、Facebookは4億1000万人、Instagramは2億1000万人、Twitterは1750万人のユーザーを同国で抱えていると同氏はいう。

Facebookはこの新ルールについて検討しているところだと述べている。Netflixはコメントを拒否した。

ソーシャルメディア企業やその他の中間業者のためのガイドライン全文(出典:インド政府

「この新しい規則の義務化は、インターネットプラットフォームがコンテンツを過剰に検閲し、危険で実証されていないAIベースのコンテンツ規制ツールを必要とし、政府に引き渡すために膨大な量のユーザーデータを保持し、サイバーセキュリティと個人のプライバシーにとって重要なエンド・ツー・エンドの暗号化を弱体化させる結果を引き起こすだろう」と、Access Now(アクセス・ナウ)のアジア太平洋政策ディレクターを務めるRaman Jit Singh Chima(ラマン・ジット・シン・チマ)氏は述べている

ストリーミングプラットフォームに対しては、このルールは「コードの遵守と個守」のための3段階の構造を概説している。これまで、Netflix、Disney+ Hotstar(ディズニー+ ホットスター)、MX Player(MXプレイヤー)などのオンデマンドサービスは、インドではカタログの多くを検閲されることなく運営されていた。

インド政府は2020年、テレビのコンテンツを規制するインド放送省が、今後はデジタルストリーミングプラットフォームも監督することになると発表。これを受けて、国際的な大手を含む人気ストリーミング企業17社が、自主規制コードを考案するために団結した。だが、Prakash Javadekar(プラカシュ・ジャバデカール)情報放送大臣は、業界から提案された解決策は適切ではなく、コードの完全な遵守を保証するために政府による監視機構を設けることになるだろうと述べた。

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ストリーミングサービスは、タイトルにコンテンツのレイティングも付与しなければならなくなる。「OTTプラットフォームは、このルールにおいてはオンライン上のキュレーションされたコンテンツのパブリッシャーと呼ばれ、コンテンツを5つの年齢ベースのカテゴリーに自己分類することになります。U(ユニバーサル)、U/A 7+、U/A 13+、U/A 16+、A(アダルト)です。プラットフォームは、U/A 13+以上に分類されたコンテンツにはペアレンタルロックを、Aに分類されたコンテンツには信頼性の高い年齢確認メカニズムを実装することが求められます」とインド政府は述べている。

「オンライン上のキュレーションされたコンテンツのパブリッシャーは、各コンテンツまたは番組に固有の分類されたレイティングを、コンテンツの性質をユーザーに知らせるコンテンツ記述子とともに、目立つように表示しなければなりません。また、ユーザーが番組を視聴する前に、十分な情報に基づいた意思決定ができるようにするため、すべての番組の冒頭で視聴内容に含まれる描写について(該当する場合は)忠告しなければなりません」。

ジャバデカール氏は、ストリーミングサービスを規制するためのパブリックコンサルテーションを行っていません。ストリーミングサービスのための自主規制コードはすでに存在しています。

政府はストリーミングサービスを規制するための法的根拠を持っていません。政府はIT法やケーブル&テレビ法の下でオンラインコンテンツの規制を行うことはできません。

業界の幹部は、インド政府がこの変更について彼らに相談していないと述べ、新たに提案された規制に懸念を表明している。インドのほぼすべてのオンデマンドストリーミングサービスを代表する強力な業界団体であるIAMAIは、ガイドラインに「当惑している」と述べ、政府との対話を求めている。

記者会見でジャバデカール氏とプラサッド氏は、業界と協議する場を設ける予定はあるのかと尋ねられたが、大臣はすでに業界から十分なインプットを受けていると述べた。

今回のインドの動きと並び、世界中のいくつかの政府は、これらのテクノロジー企業が自国の民衆や産業に与える影響を詳細に調査している。Facebookは2月中旬、オーストラリア政府によるニュース使用料の支払いを義務づける法案に反対し、同国でニュース記事の共有・閲覧を禁止したが、その後に同政府との合意に達したとしてニュース記事を復活させた。オーストラリアのScott Morrison(スコット・モリソン)首相は、ソーシャルメディア企業が政府を「いじめる」ことを防ぐ方法を探るため、インドのモディ首相と会談した。

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インドはオーストラリアの決定について何か思うことはあるかと尋ねられると、ジャヴァデカール氏は、その件について話すには適切な日ではないと答えた。

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(文:Manish Singh、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Netflixがオススメ動画を自動的にダウンロードする新機能「Downloads for You」を導入

Netflix(ネットフリックス)は米国時間2月22日、自動ダウンロードを選択したユーザーに、より多くのオフラインコンテンツを提供するための新機能を発表した。この「Downloads for You」を有効にすると、Netflixの視聴履歴から測定されたユーザーの好みに基づいて、Netflixアプリがお薦めのテレビ番組や映画を、ユーザーのモバイルデバイスに自動的にダウンロードする。

初めてこの機能をオンにする際には、お薦めコンテンツをデバイスに保存するためのストレージ容量を1GB、3GB、5GBのいずれかから選択でき、ダウンロードはWi-Fiネットワークに接続されているときに行われる。コンテンツは、あなたが気に入るとNetflixが考えるお薦め作品を取り混ぜたものになる。通常、このアプリはテレビ番組の最初の数エピソードを自動的にダウンロードする。新たに見始めるには十分だろう。

またスマートフォンにダウンロードされたコンテンツを、近くにあるテレビに直接ストリーミングして映すことも可能だ。

さらに番組や映画を見た後にはデバイスからそれらを削除し、次にWi-Fiに接続した時にダウンロードするため、より多くのストレージ容量を解放することができる。

Netflixは、独自のオリジナルコンテンツに限らず、全カタログにある動画がダウンロード可能であることを強調している。ただし、ライセンスの規制によりダウンロードが制限されたタイトルもあるとのことだ。

画像クレジット:Netflix

なお、この機能は既存の「Smart Downloads(スマートダウンロード)」と呼ばれるオフラインアクセス機能を置き換えるものではなく、新たに追加されるものだ。2018年に初めて導入されてから全世界で利用できるようになったスマートダウンロードは、ユーザーがオフライン視聴のために保存したい番組や映画を選ぶことができる。

Netflixによると、Downloads for Youは2020年後半にテストが開始されていたが、今後は世界中の全ユーザーが利用できるという。まずはAndroid(アンドロイド)向けアプリから導入され、現在開発中のiOSバージョンは2021年後半に用意される見込みだ。

ダウンロードしてオフラインで視聴できる機能は、たとえば飛行機や地下鉄など、インターネットにアクセスできない交通機関で長時間移動するような人にとって価値があるだろう。また、信頼性の高い通信会社のネットワークや十分な通信速度が、いつでも確保できるとは限らない新興市場のユーザーにとっても意味があるはずだ。

テスト期間中には、米国でこの機能の使用率が高かったとNetflixは指摘する。しかし、新興市場のユースケース(Androidデバイスの利用率が高く、ネットワーク接続がしばしば信頼できない)は重要だと考えているという。特にインドやブラジル、アジア太平洋地域の国々がこのケースに当てはまる。

「Downloads for Youを導入できることに、私たちは興奮しています。この新機能を選択した人は、好みに基づいて推薦された番組や映画が、自動的に自分のデバイスにダウンロードされるのです」と、Netflixの製品イノベーション担当責任者を務めるPatrick Flemming(パトリック・フレミング)氏は声明で述べている。「私たちは、ネットワークに接続しているかどうかに関わらず、みなさんが次に気に入るシリーズや映画をより簡単に発見できるようにしたいと考えています」。

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タグ:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

現代のパリが舞台のNetflix「ルパン」はひねりが効いておもしろい

Netflixオリジナルの新シリーズ「LUPIN(ルパン)」はMaurice Leblanc(モーリス・ルブラン)作の紳士怪盗アルセーヌ・ルパンにヒントを得たクライムコメディーだ。現代パリを舞台に「アルセーヌ」ならぬ「アセーヌ」が大活躍する。

フラッシュバックで、Omar Sy(オマール・シー)演じる主人公のアセーヌ・ディオプは若い頃にセネガル移民として父親とともにパリに来たセネガル移民だとわかる。長じてアセーヌは、変装の達人で神出鬼没の怪盗となる。

アサーヌの犯行には時計仕かけ精密で実行される巧妙な計画もあるが、単に当然のような顔をして入り込むという図々しさによるものもある。シリーズ1では5エピソードが公開されている(今後シーズン2が続く予定だ)。アサーヌは父親を陥れ、刑務所に入れた陰謀に引き込まれる。

実のところ「ルパン」を楽しむためには、ある程度の「信じられない」という気持ちをいくらか抑えることが必要だ。アサーヌの成功には、とんでもなく無能な警察と説明なしにいきなり姿を消すという仕かけのご都合主義に支えられている部分がある。しかしルパンを演じるシーのカリスマ的なパフォーマンスと、創意工夫に溢れた達者な脇役の演技のおかげで非常に楽しいドラマとなっている。

「ルパン」は、まるっきり方向性は異なるが、パリにやって来た外国人という点では同じNetflix製作の「Emily in Paris(エミリー、パリへ行く)」と設定が少し似ている。「エミリー」は最近、2つのゴールデングローブ賞にノミネートされた(が、賛否両輪を巻き起こした)。

Jordan Crook(ジョーダン・クルック)記者によれば「シー演じるアセーヌが腕力より頭脳の回転に頼るところが新鮮」だという。私もアセーヌが「(ミッション・インポッシブルの)トム・クルーズのような身体能力とハイテクではなく、むしろ巧みな心理的バランスの操作によるトリックを利用する」点を評価している。

【Japan編集部】日本のNetlfixシーズン1の10話のうち前半5話が公開中。

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タグ:Netflix

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(文:Anthony Ha、Jordan Crook、Darrell Etherington、翻訳:滑川海彦@Facebook

Netflixの世界の有料会員が2億人超え、好成績を受け株価が急上昇

Netflix(ネットフリックス)は2020年第4四半期に有料会員を850万人増やし、目覚ましい成長で同年を締め括った。

それはつまり、ストリーミング大手の同社が現在、世界中で計2億400万人の有料会員を抱えていることを意味する。2020年を通じて新規会員は3700万人純増し、2019年の2800万人増を上回った。

こうした成長により2020年第4四半期の売上高は66億4000万ドル(約6895億円)、1株当たり利益(EPS)は1.19ドル(約123円)だったと同社は発表したアナリストの予想は売上高66億3000万ドル(約6884億円)、EPS1.39ドル(約144円)だった。

決算発表を受けて、Netflixの株価は時間外取引(米国東部時間午後4時43分時点)で12.4%上昇した。

今後の見通しについて、同社は2021年第1四半期に会員が600万人増えるとした。この数字は2020年第4四半期の業績予想と同じ数字で、2020年第1四半期(米国でロックダウンが始まった時期)に獲得した新規会員1580万人の半分以下だ。

同社は投資家へのレーターで第1四半期のヒット作品の数を強調していて、リリースから28日以内に7200万世帯が「The Midnight Sky(ミッドナイト・スカイ)」の「視聴を選択し」、「Holidate(ホリデーオンリー:とりあえずボッチ回避法?)」については6800万世帯が視聴を選択すると予想している。同社はまた、「The Crown(ザ・クラウン)」の最新シーズンはこれまでで最も人気で、「当初の立ち上げ以来」1億世帯超が視聴を選択したと述べた。

「かなり試聴される作品に加え、当社は文化的な時代精神の一部になるヒット作品を展開することを熱望しています」と同社は話した。「2020年だけで『Tiger King(タイガーキング:ブリーダーは虎より強者?!)』『Bridgerton(ブリジャートン家)』『The Queen’s Gambit(クイーンズ・ギャンビット)』がありました。実際、Netflixシリーズは2020年に世界で検索された10の番組のうち9つを占め、映画に関してはトップ10のうち2つがNetflixのものでした」。

同社は、Disney+やPeacock、HBO Maxといった新たなストリーミングサービスとの競争が激化していることを認めたが、ユーザー数は他のどの競合相手よりも多い。たとえばDisney+の2020年12月初旬の購読者数は8680万人だった(Disneyのサービスは1年少し前に始まり、まだグローバル展開の途上だ)。

「当社の戦略はシンプルです。会員をさらに喜ばせることができるよう毎日Netflixを改良し続けられれば、ストリーミングエンターテイメントで真っ先に選ばれるサービスになるでしょう」とNetflixは述べた。「2020年はこのアプローチの証です。Disney+は初年に大成功を収めました(有料会員8700万人!)。そして当社は今までで最大の有料会員の増加を記録しました」。

eMarketerのアナリストであるEric Haggstrom(エリック・ハグストローム)氏は声明文で似たような点を指摘した。

Netflixは会員数を3600万人増の2億人とし、好調のうちに2020年を終えました。Disneyや他社との競争激化にもかかわらず、Netflixにとって2020年はこれまでで最も好成績で、2021年は人気を呼びそうなコンテンツのリリースが計画されており、さらに成長することが見込まれます。これまでのところ、Netflixはストリーミング業界における競争で明らかに勝者です。

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タグ:Netflix決算発表

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(翻訳:Mizoguchi

Netflixがテレビアプリでテスト中の「シャッフル再生」を2021年前半に全ユーザーに公開へ

Netflixはユーザーがサービスを隅から隅までスクロールして時間を無駄にせず、観たい番組をすぐに発見するための方法を常に探ってきた。同社は最近テストを続けていたシャッフル再生を世界のユーザーに公開すると発表した。シャッフル再生は視聴体験の効率化に焦点を当てた機能であり、同社によればテストで高い人気を得たという。

Netflixは米国時間1月18日に2020年第4四半期の決算報告を発表し登録ユーザーが2億人を超えと発表した。同社はその中で新機能の開発についても簡単に説明している。「ユーザーがタイトルをブラウズせず、少ない候補から選択してすぐに見たいビデオを視聴できるようにする」という部分がこの新機能のテストを指している。決算報告ではまた「この機能は2021年前半に世界中のすべてのユーザーに公開される」と述べている。

NetflixはTechCrunchの取材に対して、このテストは、シャッフル再生を指していると確認した。我々は2020年8月にこのテストを報じている。同社によれば、この機能の名称はまだ正式に決定されていないというが、我々はとりあえず「シャッフル再生」と呼んでおく。

シャッフル再生ではホーム画面のユーザープロフィールの下に大きなボタンが表示される。クリックされるとパーソナル化のアルゴリズムが起動し、ユーザーが気に入る可能性の高いコンテンツがランダムにプレビューされる。これには視聴中や視聴リストに保存したタイトルに加えて、過去に視聴したコンテンツに似たタイトルなどが含まれる。

スマートテレビのNetflixアプリのサイドバーナビゲーションにもこれに似た機能があるが、名称は以前の「Play Something(いろいろ再生)」ではなく「シャッフル再生」に変更されていることがわかった。

テレビのNetflixアプリでホーム画面を下にスクロールしていくとある時点で「シャッフル再生」というオプションの説明と左サイドバーの「シャッフル再生」を指す赤い矢印が表示される。

Netflixはいきなりシャッフル再生を始めるのではなく「何を見ようか迷ったらこちらへ」 と表示し、まず仕組みを説明する。

画像クレジット:TechCrunch

すでに触れたようにシャッフル再生ボタンはすでに一部のユーザーのスマートテレビ用Netflixアプリに表示され、テストが行われている。

Netflixは投資家への説明で「シャッフル再生に対するユーザーの反応は好意的だった」と述べている。実はソーシャルメディアの投稿ではこの機能に対する評価は明らかに賛否両論だった。同社は、少数のユーザーのツイートではなく、Netflixのメンバーをこの機能を実際にどれほど利用したかというもっと確実性の高いデータに基づいて決定を下したのだろう。

またNetflixの説明によれば、シャッフル再生はTVデバイスでのみテストされており、ウェブやモバイルなどのプラットフォームではまだテストされていないいう。またこれまでにシャッフル再生にオプトインしたユーザー数のパーセンテージを明らかにすることも避けた。

シャッフル再生は、Netflixがユーザーのビデオの選択を効率化する試みの最新例だ。

2019年にNetflixは人気番組をクリックしてランダムなエピソードの再生を開始できるシャッフルモードをテストした。これは、ユーザーが「The Office(ジ・オフィス)」や「Friends(フレンズ)」といった人気シリーズのエピソードをランダムに視聴したい場合には好都合な機能だが、Netflixはどちらのシリーズも最新版の配信権を手放している

Netflixはログイン画面やスクリーンセーバーで番組を宣伝するなどしてきた。しかし「プレビュー自動再生はうるさい」というユーザーの苦情に応じて、2020年にプレビュー再生をオフにする方法を追加した。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Netflixが従業員の多様性について最新の統計を発表、公式レポートとしては初

Netflix(ネットフリックス)は米国時間1月13日、同社初のダイバーシテ&インクルージョンレポートを発表した。しかし、Netflixがこの種のデータを公表するのは初めてではない。同社は2013年から従業員の統計を公表してきたが、それをレポートとして認識するのはこれが初めてとなる。

世界的に見ると、Netflixの全従業員の47.1%を女性が占めている。2017年以降、白人とアジア系社員の割合は緩やかに減少をたどっており、ヒスパニック系、ラテン系、黒人、複合人種、先住民族系の割合は増加している。米国では、Netflixの全従業員のうち8.1%はヒスパニック系・ラテン系、8%は黒人、5.1%は複合人種で、従業員の1.3%がネイティブアメリカン、アラスカネイティブ、ネイティブハワイアン、パシフィックアイランダーおよび / または中東・北アフリカ出身者のいずれかである。

Netflixの管理職レベルにおける有色人種の割合は完璧ではないが、テック業界全体で有色人種が占める割合よりも高いことは間違いない。Netflixのリーダー層はアジア系15.7%、黒人9.5%、ヒスパニック系4.9%となっており、同社の上層部の4.1%が複合人種だという。

Netflixは具体的な目標を明らかにしていないが、概して、よりインクルーシブな雇用を行い、採用ネットワークを構築することでマイノリティーの比率を高めたいと考えていると、同社のインクルージョン&ダイバーシティ担当副社長であるVernā Myers(バーナー・マイヤーズ)氏は報告書の中で述べている。さらに、Netflixは、また、同社が「インクルージョンヘルス」と呼ぶものを測定する方法を見つけ、米国外の人々のインクルージョンと雇用の向上にもっと力を入れたいと述べている。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:Netflix

画像クレジット:Sam Wasson / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

主要ストリーミングコンテンツ横断調査の結果、2020年人気1位は「ジ・オフィス」

ストリーミングサービスは視聴者数データを一部しか公表せず、会社によって測定方法も違うため、ストリーミングの番組や映画の人気を直接比較するのは難しい。

そこで、伝統的テレビ番組の視聴率(レーティング)を提供している(そしてその視聴率をストリーミングデータと統合しようとしている)Nielsen(ニールセン)は、同じ土俵で比較を行うべく、Netflix(ネットフリックス)、Amazon Prime(アマゾン・プライム)、Disney+(ディズニープラス)、Hulu(フールー)を横断した2020年人気ストリーミングコンテンツの独自ランキングを米国時間1月13日にCES 2021で発表した。

データは米国での視聴に限られる。Nielsenの従来型テレビ視聴率と異なり、今回のデータは視聴した総人数のみに基づくものではなく、視聴時間の合計に注目している。これは、Neflixが発表している数字とは著しく対照的でもある。Netflixが数えているのは「2分以上見た世帯」であり、見た時間が2分でも2時間でも20時間でも区別しない。

それでもテレビシリーズ部門のランキングはNetflixが完全に支配し、映画ではDisney+が好成績を示した。他のサービスは、3種類のトップ10ランキングのいずれにも入らなかった。

オリジナルシリーズ部門で(少なくとも私にとって)意外な1位は Neflixの「Ozark(オザークへようこそ)でストリーミング時間は305億分だった。同じく「Lucifer(「ルシファー)」が190億分、「The Crown(ザ・クラウン)」が163億分で続いた。パンデミック下の決定的ヒット作といえる「Tiger King(タイガーキング:ブリーダーは虎より強者?!」)」は、157億分で4位だった。ただし、Nielsenの測定方法は8回しか放映回のなかった同番組には不利だ。おそらく同じことは、ランキング中唯一の非Netflixシリーズである145億分ストリーミングされたDisney+の「The Mandalorian(マンダロリアン)」にもいえるだろう。

画像クレジット:Nielsen

ライセンス作品ではさらに数字が大きくなる。ランキング入りしたのはすべてNetflixで2020年に配信されたシリーズだが、第1位の「The Office(ジ・オフィス)」(ストリーミング時間571億分)はつい最近Peacock(ピーコック)に移った。トップ5の他の作品は「Grey’s Anatomy(グレイズ・アナトミー 恋の解剖学)」(ストリーミング時間394億分)、「Criminal Minds(クリミナル・マインド FBI行動分析課)」(354億分)、「NCIS(NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班)」(281億分)、「Schitts Creek(シッツ・クリーク)」(238億分)だった。

映画部門で最大のヒットは「Frozen II(「アナと雪の女王2)で、早くにDisney+で配信され、149億分ストリーミングされた。「Moana(モアナと伝説の海)」(105億分)、「The Secret Life of Pets 2(ペット2)」(Nitflix、91億分)、「Onward(2分の1の魔法)」(Disney+、84億分)、および「Dr. Seuss’ The Grinch(グリンチ)」(Netflix、62億分)が続いた。このカテゴリーは、子どもたちふぁ何度も見る可能性が高くファミリー向け作品に有利なようだ。

これらのランキングに加え、Nielsenはオンデマンド劇場作品、つまりオンラインでレンタルまたは購入用に公開された映画の視聴者数を測定するための新しいサービスを発表した。制作会社はすでにこうした作品の基本購入データを有していたが、Nielsenは「メディア食物連鎖全体」を表す情報を提供できると語った。視聴者の年齢、性別、民族、地域などに関する詳細情報だ。

Nielsenの視聴者測定担当ゼネラルマネージャー、Scott N. Brown(スコット・N・ブラウン)氏は声明で次のように語っている。

過去に例のないこのパンデミックが消費者行動に影響をおよぼし続ける中、測定を可能にすることによって顧客が新たな収入源を適切に収益化するために役立てることは、これまでになく重要です。重要なのは、いくらかでも回復した後、視聴者が何をするか、ステイホーム期間中に身につけた行動が映画館に行けるようになった時の行動にどう影響するのか、コンテンツクリエーターはこのデータを使って将来の配信プラットフォームに関して最良の判断を下せるのかということです。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:NielsenNetflixHuluDisney+Amazonプライムビデオ

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Netflix「今際の国のアリス」とエナジードリンク「ZONe」がOpenAI利用のブラウザーゲーム公開

Netflix「今際の国のアリス」とエナジードリンク「ZONe」がOpenAI利用のブラウザーゲーム公開

Netflixとエナジードリンクブランド「ZONe」(ゾーン)は12月10日、Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」開始を記念しコラボレーションしたブラウザーゲーム「今際の国のアナタ」を公開した。ZONeコラボ缶についている二次元バーコードをスマホで読み取り、ブラウザーを介してのみアクセスできる。Android 8以上のChrome、iOS 12以上のSafari/Chromeに対応。

ゲーム内容は、「『今際の国のアリス』の作品の中で行われる生死をかけた『げぇむ』に、もしも自分が参加することになったら」という想像の世界を、AIを使用してリアルに再現したというもの。

プレイヤーが自分で操作するのではなく、ゲーム開始直後に受ける質問の診断結果をもとに、プレイヤーの性格診断を反映し生成した分身にあたるAIが試行錯誤しながら物語を進行させる。

またこの性格診断には、汎用AI研究機関OpenAIが提供する強化学習型AIエンジンの技術を利用。プレイヤーが自分で操作するより自分らしい行動をシミュレーションし、個性に応じて試行錯誤を繰り返し、行動を決定していくため、プレイヤーによって選択や結果が異なるとしている。

Netflix「今際の国のアリス」とエナジードリンク「ZONe」がOpenAI利用のブラウザーゲーム公開©麻生羽呂・小学館/ROBOT ©ZONe All rights reserved.

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インドのNexflix幹部が「A Suitable Boy」のキスシーンで警察に告発される

ここ数年間に、インドでの足場固めとして5億ドル(約52億3000万円)を投入してきたNetflix(ネットフリックス)は、この世界第2位のインターネット市場で、何がいったいインドの人たちを怒らせるのかを理解し始めている。どうも、何にでも怒るようだ。

インド政府与党のリーダーがあるテレビドラマのシリーズに異議を申し立てたことから、この米国の動画配信サービスの現地幹部2人が、今週警察に告発された。

そのドラマとは、インド人作家 Vikram Seth(ビクラム・セス)の文学賞受賞小説を元にした、1人の少女の人生を追う「A Suitable Boy」というシリーズだ。その中に、主人公がヒンドゥー教の寺院でイスラム教徒の少年とキスをするシーンがある。

インド中央部マディヤ・プラデーシュ州のNarottam Mishra(ナロタム・ミシュラ)内務大臣によると、ヒンドゥー教徒の心情を傷つける問題のシーンに関する第一次報告書(警察への公式な苦情)が、Netflix番組担当副社長Monika Shergill(モニカ・シャーギル)氏と同社の公共ポリシー担当ディレクターAmbika Khurana(アンビカ・クラナ)氏に対して提出されたとのこと。

「当局に、Netflixで配信されている『A Suitable Boy』のシリーズで、寺院でキスシーンが撮影されたか、それが宗教的感情を傷つけたかに関する調査を依頼した。調査では一見したところ、それらのシーンが特定宗教の信者の感情を傷つけたことがわかった」と彼はいう。

今回の苦情を申し立てたインド人民党の青年指導者Gaurav Tiwari(ガウラブ・ティワーリー)氏は、Netflixとシリーズ制作者、受賞歴を持つ映画監督Mira Nair(ミーラー・ナイール)氏の謝罪を求め、このドラマは「Love Jihad(愛のジハード)」を喧伝していると語った。愛のジハードとは、イスラム教徒の男性がヒンドゥー教徒の女性を誘惑し、結婚を口実に改宗させてしまうと訴える反イスラム教陰謀論だ。

Netflixはコメントを控えている。

ここ数日、多くの人たちがソーシャルメディアを使い、「問題」のシーンへの怒りをNetflixに向けている。しかし、その全員がNetflixの会員なのか、または会員が1人でも含まれているのかは不明だ。

これは、152年の歴史を持つ塩から鉄までを扱うコングロマリット傘下の高級ジュエリーブランドTanishq(タニシュク)が、異宗教間結婚を祝う広告を出してインドで猛批判(Reuters記事)を浴びた数週間後のことだった。

Netflixにとって、この反発のタイミングはまずかった。インド政府がデジタルメディアの新しい規則を示した数日後だったからだ。この規則では、インドの情報放送省がオンライン動画配信サービスの規制を行うことになっている。この新規則ができるまでは、インドの電子IT省が動画配信サービスを監督していた。ある動画配信サービス企業の幹部によると、オンラインサービスは、かなりの自由を享受していたという。

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(翻訳:金井哲夫)

Netflixがコメディアンのデイヴ・シャペル氏による要求で「シャペルズ・ショウ」を配信停止

Netflixは11月初めに「Chappelle’s Show(シャペルズ・ショウ)」のストリーミングを開始した。しかしそれからわずか3週間あまり後、同社はこのComedy Central(コメディ・セントラル)でのショーの放映を中止した。

共同制作者のDave Chappelle(デイヴ・シャペル)氏はこの決定の背景について、最近の番組のセットから思われるInstagram(インスタグラム)動画で語り、番組をストリーミングする会社はどこも「盗品を買っている」と酷評した。

彼は、Comedy Centralが自分との契約に違反したと訴えているわけではない。批判しているのは契約で、「もうすぐ子供が生まれる一文無しの28歳が契約書にサインする」ように自分はサインしたと話した。

彼はこう続けた。

人はオレがChapplle’s Showでものすごく稼いだと思っている。番組が終わったとき、ぼくは1セントももらっていなかった。会社は払う必要がなかった、なぜならオレは契約書にサインしたから。でもこれってそうなの?そのうち、オレの仕事をみんながストリーミングしていることを知ったけど、やつらはオレに頼む必要もいう必要もなかった。完璧に合法、なぜならオレが契約書にサインしたから。でもこれで正しい?オレは違うと思った。

シャペル氏は話を続け、Netflixが番組をストリーミングしたと聞いて「激怒した」と語った。

で、どうしたと思う?電話をかけてオレは不愉快だといってやったよ。で、やつらが何をしたか知りたいかい?流すのを止めたんだ、オレの気分が良くなるためだけにね。だからオレはNetflixに激怒している。やつらはオレに金を払い、やりたいことをやって、ビジスネマンの常識をはるかに超えることをやった。連中は、やつらが間違っていると「オレが」思うかもしれない、と自分たちが思ったというだけの理由でそうしたんだ。

契約といえば、Netflixは2016年にシャペル氏とスタンダップスペシャル3本の権利を6000万ドル(約62億7000蔓延)で買う契約を結んだ(Page Six記事)。

ちなみに、「Chapplle’s Show」はHBO Max(彼はHBO幹部についてもうまいいい方をしていた)とComedy CentralとCBS ALL Access(Comedy CentralとおなじくViacomCBS傘下)で現在も観ることができる。

 

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画像クレジット:Lester Cohen / Netflix

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Netflix「クイーンズ・ギャンビット」が記録破りの大ヒット中

Netflixはストリーミング中のミニシリーズ「The Queen’s Gambit(クイーンズ・ギャンビット)」がビューポイント数でこれまでの新記録となったことを明らかにした。

TechCrunchでも傑作と評価した「クイーンズ・ギャンビット」はリリース後28日間でビューポイントは6200万世帯(ユーザー)を獲得し、Netflixの「脚本あり」のミニシリーズとしてこれまでで最も人気のある作品となった。なおここでいう「ビューポイント」はNetflixが今年、2020年にリリースした他の視聴データと同様、「視聴することを選択した」人の数だ。つまりある番組、映画が最低2分以上視聴された数を表している。

ただしいくつかの限定に注意する必要がある。「クイーンズ・ギャンビット」は、共同制作者のScott Frank(スコット・フランク)が以前に製作した「Godless(ゴッドレス – 神の消えた町 -)」などのミニシリーズには勝ったが、「The Witcher(ウィッチャー)」のシーズン1のビューポイント、7600万世帯には及ばなかった。また最初の4週間で6400万世帯を得たミニシリーズとしてはセミドキュメンタリーの「Tiger King(タイガーキング)」がわずかに上回っている(未訳記事)。

「クイーンズ・ギャンビット」では依存症などの問題を抱えた若い女性が冷戦時代の競技チェスという男性社会で激しい競争を勝ち抜き、ついにソ連の世界チャンピオンに挑戦する。このプロットは当初どう考えても商業的に大ヒットしそうなものとは思えなかった。ところが、辛口な評価で知られるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)が100%と評価するなど、まずレビューで圧倒的な好評を得た。これが強い追い風となったと思われる。

実際、「クイーンズ・ギャンビット」ブームの影響はNetflixのビューポイント以外にも現れている。原作のWalter Tevis(ウォルター・テビス)の小説がThe New York Timesのベストセラーリスト入りしただけでなく、チェスのセットの売り上げが急増(The New York Times記事)した。

Netflixのオリジナルシリーズ担当副社長であるPeter Friedlander(ピーター・フリードランダー)氏はブログにこう書いている

3年前、チェスの天才少女をテーマにしたウォルター・テビスの1983年の小説を脚色するアイデアを最初に私たちに売り込んだのは(プロデューサーの)スコット・フランクだった。我々はこれが説得力のあるストーリーになると直感した。主人公のベスは薬物依存、メンタルの喪失感と混乱に直面している欠点だらけのキャラクターだが予想外の成功を収めていく。我々は忍耐と集中、家族と友人の支援、自分自身に忠実であり続けることといった価値の重要性を描きたかった。

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カテゴリー:ネットサービス
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画像:Phil Bray / Netflix

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(翻訳:滑川海彦@Facebook