Facebook、ニュースフィードの新たな改訂で信頼できる情報源を優先へ

Facebookは、ユーザーが信頼している情報源のニュースコンテンツを優先しようとしている。Facebookのニュースフィード責任者、Adam Mosserは、同社が米国の「多様かつ代表的標本」を対象に、様々なニュースソースに対する認知度と信頼度を調査したことをブログで報告した

このデータは、ニュースフィードのランキング決定に使用されるとMosserriは言った。全世界に展開する前にまず米国内で実施する計画だ。つもり、来週から「Facebookを使っている人から信頼されている記事は配信が増えるかもしれない」とMosseriは書いている。「コミュニティーから信用されていない記事は露出が減少する可能性がある」。

Facebookは、現在も実施中の品質調査の一環として、ユーザーに対してそれぞれのニュースソースをよく知っているか、信用しているかを尋ねている。Facebook CEO Mark Zuckerbergは、本件についてさらに詳しい説明を投稿している。

「ニュース会社の中には、継続的な読者とウォッチャーにのみ信頼されているものと、直接の読者ではない人たちからも広く信頼されているものとがある、というのが基本となる考えだ」とZuckerbergは書いた。(特定のニュースソースをよく知らないユーザーは統計から除外しているため、計算結果は、そのニュースソースをよく知っている人の中で信頼している人の比率を表している)」。

信頼できる出版社のニュースを優先するという考えは、「家族や友達との意味のあるソーシャルなやりとりを受動的ニュース消費よりも促進する」というFacebookのニュースフィード改訂への大きな取組みの一環だ、とZuckerbergは書いた。先週、Facebookはニュースフィードの大幅な改訂を発表し、ニュースやブランドによるつまらない広告などの公共コンテンツを減らした。

Facebookは、ニュースフィードのコンテンツに占めるニュースの比率が現在の約5%から4%に変わると予想していると Zuckerbergは言った。しかしZuckerbergは、この改訂によって「ユーザーが目にするニュースの量は変わらない」とも言っている。

「表示されるニュースの比率が、コミュニティーに信頼されているニュースソース側にシフトされるだけ」だとZuckerbergは言う。「私の望みは、信頼されているニュースに関するこの改訂と、意義のある交流に関する先週の改訂によって、人々がFacebookで過ごす時間の価値を高めることだ。人との関わりを強め、受動的な消費より能動的な会話を優先すること、またニュースは、質の高い信頼できる情報源によるものを確実に読めるようにしたい」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが「スヌーズ」ボタンを提供。ユーザー/ページ/グループを30日間ミュート可能に

今日(米国時間12/17)Facebookは、ニュースフィードに表示されるコンテンツを制御するための新機能を提供開始した。それは「スヌーズ」ボタン。このオプションは、記事の右上にあるドロップダウンメニューから選ぶことが可能で、個人、facebookページ、またはグループからのコンテンツを30日間表示されないようにするものだ。

この新機能は、フォローをやめたり友達を解除したりすることなく、見たくないコンテンツの出現頻度を調整する手段を提供する。

たとえば、誰かの政治的不平や赤ん坊の写真に飽き飽きしたとき、一時的にニュースフィードで見る機会を減らすことができる。あるいは、近況アップデートの連続でフィードを散らかす特におしゃべりなFacebook友達を見えなくなることもできる。

このオプションは、別れた相手とのつきあいにも有効かもしれない。社会的には繋がりが続いているが、元彼/女の近況を定期的に聞かされたくないというようなケースだ。これは過去にもFacebookが探求した領域で、2015年には昔のパートナーからの通知を減らすツールを提供した。しかし、ほとんどの人がこの機能の存在に気づかなかった。それと比べてスヌーズはずっと目立っている。

Facebookページやグループからみると、スヌーズボタンは比較的アクティブではないユーザーを維持しやすくなる効果が見込まれる。そうでなければ、コンテンツを見ないで済むように「いいね!」を取り消したりグループを退会していたかもしれないからだ。

TechCrunchが最初にスヌーズを見つけたのは9月のことで、当時は様々な長さの停止時間が提供されていた。今日の発表では、ミュート期間は1カ月が適当だということで落ち着いたようだ。

スヌーズは、フォローをやめる非表示にする報告するトップに表示などのニュースフィードのコンテンツを制御する機能の一環として、それぞれの体験をカスタマイズする新たな方法として提供されるとFacebookは言っている。

この一見些細にみえるアップデートは、多くの人々 —— たとえばFacebook初期の幹部 —— が、ソーシャルメディアは人々や社会全体に悪影響を与えているのではないか、という疑問を呈している時期に公開された。人が見たいと思うものに〈過度に〉最適化された内容をアルゴリズムを使って提供するネットワークは、中毒症状をまねき、異なる人や意見と接する能力を奪うのではないかという懸念だ。

今回のスヌーズをはじめとする高度なパーソナル化を可能にするツール群は、Facebookのネットワークが人々にとって心地よすぎる場になる恐れがある、という負の面をもっている。そこでは、誰もが自分のことを好きで、同じことを喜び、似たようなニュースや話題を投稿する世界に自分を安置することができる。しかしこれは、人々の意見が大きく異なる現実の世界とは〈違う〉。こうした引きこもり状態は、新しいアイデアと接する機会を減らし、利益を共有しない人々に対する耐性を弱める。

その意味でスヌーズは、ユーザーに力を与えるツールではなく、政治、宗教、文化などに関して異なる視点をもつ友達との距離を、ただ見たくないという理由だけで遠ざけさせてしまう結果につながりかねない。

それでもスヌーズの強制冷却期間は少なくとも、そんな視点の異なる人たちを友達解除するのを思い止まらせる効果はあるだろう。

Facebookは、スヌーズ期間が終了間近になるとそのことを通知すると言っている。再度スヌーズする必要を考慮しているとおもわれる。またスヌーズはいつでも解除できることも同社は明記している。

スヌーズボタンはFacebook全体で今日から提供開始される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、ホームページ大幅改革へ――個人別にAIでカスタマイズしたニュースをフィードする

Google Nowのリリースから4年以上経ち、Googleはすべてのコア・プロダクトにAIアシスタント機能を組み込みつつある。検索機能のカスタマイズは特に影響の大きい分野だ。Googleは「検索」という言葉の意味自体に大きな変革を起こそうとしている。Googleのように各ユーザーとその関心を熟知している場合、これは大きな意味を持つ。

今日(米国時間7/19)、Googleは昨年リリースしたGoogleアプリのアップデートを発表した。Googleは巨大な知識グラフを活かしユーザーが関心を持つトピックに関して重要な情報をタイムリーにフィードするという。またユーザーは関心あるテーマを「フォロー」することができる。

当面、新しいニュースフィードはAndroidとiOS(プラス、Pixel Launcher)のアプリ内で有効だが、近々モバイル・アプリおよびデスクトップにおいて、Googleのホームページに新しいニュースフィードが表示されることになる。

そう、あのスパルタンなGoogle.comのホームページが近く抜本的なアップデートを受ける予定だ。ただし具体的にどういうデザインになるかはアップデートが実施されるまでわからない。従来Googleのホームページは大きなGoogleロゴと検索ボックス以外ほとんど空白だった。Googleではモバイル・アプリとデスクトップの双方のホームページにユーザーの「必要に応じて」さまざまな情報を提供するという方向に舵を切った。

われわれは「ニュースフィード」という言葉を聞くと反射的にFacebookを思い浮かべる。しかしGoogleはニュースフィードといって検索ボックスにソーシャルな要素を持ち込もうと考えているわけではない。ニュースフィードに掲載される記事はそれぞれのユーザーのGoogle(Alphabet)グループのサービス内部での活動に基づいて選択される。

たとえばGoogleカレンダーにロンドンへのフライトが記入されると、ロンドン旅行の案内やロンドンのレストランについての情報カードが表示されるかもしれない。YouTubeである特定のバンドを頻繁に検索していれば、そのバンドのコンサート情報が表示される可能性が高まる。同様にお気に入りの著作家について常に情報を得たいと考えるなら、検索結果に表示されるフォロー・ボタンをタップすればよい。するとGoogleアラート的な方式でフィード中にその作家の情報が現れる。同様にして映画、スポーツ、音楽などさまざまな分野で特に興味を持つ対象をフォローすることが可能だ。

ユーザーはフォローしたトピックをアンフォローすることもできる。またGoogleによればある種のトピックがニュースフィードに現れないよう設定することも可能だ。蕁麻疹にやられたらしいのであわててGoogle検索を繰り返した後で、蕁麻疹に関する情報がニュースフィードに現れるのをストップさせることができるわけだ。

もうひとつ重要な点はGoogleが新しいニュースフィードによってニュース全般を受け止める方法を改革しようとしていることだろう。単なるスタンドアロンのサービスにばらばらにニュース記事を放り込むのではなく、新しいGoogle Feedは異なるソースを明記して複数のニュースを伝え、ファクトチェックを加えてニュースの真実性と重要性をユーザーが判断できるようにするもようだ。

アメリカのユーザーは今日からこの改良版ニュースフィードを利用できる。ここ数週間のうちに全世界のユーザーに公開される予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、近況投稿の背景の着色をテスト中―オリジナル・コンテンツ推奨の一環

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Facebookの魅力の本質はニュース(それならどこででも見つけることができる)にあるのではなく、身近な友達の投稿にある。Facebookが投稿の背景に好みの色を付けられるオプションをテストしているのも個人的な親密性の強調というところににあるのだろう。

この機能は近況の投稿のテキストの背景に着色できるというものだ。普通はなんの変哲もない白地だが、Instagramのロゴに似たカラーピッカーで色彩やグラデーションが設定でき、投稿は大いに個人化される。

これは週末に読者のHoan DoからTechCrunchに情報提供があったもので、われわれの取材に対してFacebookも背景着色機能を実験中であることを確認した。テストはアメリカ以外の地域で一部のユーザーを対象に行われているようだ。カスタマイズされた背景色はテストに参加してないユーザーには表示されない(白地に見える)。しかしFacebookがテスト範囲を拡大すれば誰でも背景色を見ることができるようになるだろう。

色付き背景の導入はFacebookが強く推奨する「オリジナル情報の投稿」を後押しするものだろう。Facebookではインターネットにあふれている記事やビデオクリップの口コミ拡散ではなく、個人の体験を共有することをユーザーに求めている。

実はThe Informationの4月の記事によれば、Facebookの投稿におけるオリジナルの情報の割合は低下の傾向にあった。「オリジナル・コンテンツの公開」が全投稿に占める割合は2015年4月には対前年比15%のダウン、2015年半ばには21%のダウンだった。

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Facebookでは「オリジナル・コンテンツの共有は堅調だ」として低下傾向を重視しない姿勢を見せていた。しかしニュースフィード担当副社長、Adam Mosseriは9月にサンフランシスコで開催されたTechCrunch Disrupt SFで、「メディアのコンテンツ共有の伸びがオリジナル・コンテンツの伸びを上回っている」ことを認めた。そうであれば当然オリジナル・コンテンツの割合は低下していくことになる。Facebookでは9月以降、家族や友達の投稿を優先するよう表示の優先順位を変えた。これはニュースフィードにおけるパブリッシャー(メディア)のコンテンツとオリジナルのコンテンツの間のバランスを回復することを意図したものだろう。

Facebookではオリジナル・コンテンツの推奨の一環として「文字を大きくする」機能を導入している。この機能は短いテキストの文字を大きなフォントで表示するもので、オリジナル・コンテンツを目立たせようとするものだ。こうした機能はライバルのTwitterからテキスト情報の表示での優位性を奪おうとする試みだろう。Twitterは間違いなくもっとも普及したテキスト情報の共有プラットフォームだが、メンバー数ではFacebookの足元にも及ばない状態だ。

Facebookが当初ニュースフィードを立ち上げたとき、この機能は完全にテキスト・ベースだった。古いユーザーなら“Josh Constine
is…”のように、自分の名前の後に自動的に “is” が挿入されていたのを覚えているかもしれない。つまりニュースフィードは文字通りユーザーが「現在なにをしているか」という情報を共有する場だった。

よく知られているように、CEOのマーク・ザッカーバーグは写真、ビデオ、 360°の写真やビデオ、拡張現実などによってFacebookはリッチ・メディア化すると繰り返し説いている。しかし依然としてある種のことがらは短い文章で表現するのがいちばん有効だ。投稿の背景が着色できるようになれば、プロのパブリッシャーのコンテンツで混雑してきたニュースフィード中で、オリジナル情報を目立たせる効果があるだろうと思う。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Instagramが表示アルゴリズムを一新―最新の投稿ではなくもっとも関心を引きそうな投稿がトップに

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平均的なInstagramユーザーはフィードに表示される写真の70%を見ていないという。たとえ大量に「いいね!」が付き、友達の間で繰り返し共有されているような評判の写真であっても見過ごしている可能性が高い。

そこで今日(米国時間3/15)、Instagramは写真が表示されるアルゴリズムを一新することを発表した。 これまでは厳密に時間の逆順(最新のものがトップ)で表示されてきた。Instagramによれば今後は「ユーザーがコンテンツに興味を示す可能性が高い順序」となる。写真の表示順序には投稿したユーザーとの関係や投稿のタイミングも考慮されるということだ。

新しいInstagramのテストは、少なくとも当初は、かなりゆっくりしたペースで行われる。「すべての投稿は従来どおりユーザーが閲覧可能だ。ただし別の色でマークされる」という。しかし将来は質が低い写真はフィードから完全にフィルターされて姿を消すことになるだろう。

つまりこういうことになりそうだ。友達が投稿した写真に「いいね!」をたびたび押していた場合、夜寝ている間に友達が投稿した写真がたくさんの「いいね!」を集めていたとする。ユーザーが朝Instagramを開くと、投稿が数時間前であっても、その写真がまっさきに目に入る。これは基本的にFacebookの投稿が表示されるアルゴリズムであり、最近Twitteもこの方式を有効と認めてニュースフィードの表示に採用している。

関連性の高さで表示が最適化されるとなれば、神経症的にすべての写真をチェックしていなくても、人気の写真を見逃す心配はなくなる。また関心のない写真の洪水に見舞われる心配も少なくなるので、今までよりも多くのアカウントをフォローすることができる。特に外国の友人の場合、寝ている間に投稿されることが多く、時刻がずれるために見逃す可能性が高かった。

ただし、こうした最適化により、Instagramのリアルタイム性は薄れることになる。最新の投稿が常にトップに表示されることがなくなるため、ニュース性にとっては不利となる。投稿者側から見れば、アルゴリズムに選んでもらえるような質の高い写真でないとどこか消えてしまいかねないという心配が生じる。Facebookページの表示の順序の変更と同様、企業やブランドにとってはマーケティングのチャンネルとしての有効性が低下するかもしれない。

写真がフィルターされるようになれば、ユーザーにとって退屈な写真な写真ばかり並ぶ事態が避けられ、サービスの利用率はアップするだろう。Instagramはすでにわれわれの生活に深く根ざしたサービスになっているので表示アルゴリズムが変更されたからといって利用を止めるユーザーはほとんどいないはずだ。同時にInstagramとTwitterが共に新しいアルゴリズムの採用に動いたことを見るにつけ、ソーシャルメディアで投稿を多くの人に見てもらうための競争はこれまで以上に激化していくものと思われる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、ユーザー調査に基づくニュースフィードのランク付で「釣り」を排除

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これまでFacebookは、ニュースフィードに表示する記事のランク付けを、記事につけられた「いいね!」とコメントとシェアに重点を置いて決めていた。しかし、ユーザーがフィード記事に1から5までのスターを付けられる新たな、定量的調査 の結果、Facebookは第2のシグナルに重きを置き始めている ― 何を見たいか。これによって、扇情的な見出しや、露骨な人寄せをする記事を減らすことが期待できる。

その結果、フィードは読みやすく、クリックしやすいものになるはずだ。もし写真や近況アップデートが興味を引いたり、好奇心をそそるものなら、多くの人に見られるためには必ずしもあなたの関与を必要としないだろう。一見の価値のあるコンテンツをシェアするFacebookページやニュースの発行者が参照トラフィックやリードを獲得する一方、人をだましてクリックさせようとする者は排除されるだろう。

Facebook has also run surveys asking which of two News Feed surveys people like better

Facebookは、どちらのニュースフィードが好きかを尋ねる調査も行った。

またFacebookは、特定の投稿や広告についてどう思うか、2つの記事のうちどちらを見たいか等を問う調査も行った。

こうしたアルゴリズムを用いた調整によって、Facebookのフィードは10年近くたった今も新鮮さを保っている。その賢さは、スパマーがくだらない広告やスキャンダラス見出しをフィードに流すことを許さない。同時にそのアルゴリズムは、友達が何人に増えようともフィードを常に意味のあるものにし続ける。

そして何よりも重要なのは、ユーザーは殆ど何もする必要がないことだ。時間と共に、Twitterはこの問題に悩まされ始めている。ツイートストリームから定期的に記事を選択し、リストを維持し、どのアカウントが読むに値するかを決めなくてはならないのは手間である。この、リアル世界の友達グラフに基づくビルトイン読者のいないことが、主流ユーザーの障壁となってTwitterの成長を妨げている。

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Facebookは、Facebookページのプロモーション記事が実際には広告であると感じるかどうかの調査も行った

しかし、通常の利用から読み取れる無言のシグナルを見るだけでなく、最近Facebookは、ユーザーに見たいものを直接聞き始めた。ユーザーが記事をスクロールしていくと、1から5までのスターで、その記事をどれだけ気に入ったかを評価するよう求められる。平均的ユーザーのニュースフィードには1日に約1500本の候補記事があり、ヘビーなFacebookユーザーなら1万本に上るので、並べ替えアルゴリズムを決定的に重要だ。

それは、忘れていた高校のクラスメートが編み物の講習を予約する話の投稿と、親友の婚約報告くらいの違いだ。それはまた、Facebookを必要な時にだけチェックする人と、毎日見に来ては、広告を受け入れつつ友達とつながる人との違いでもある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、ニュースフィードの新デザインを公開開始―フォントが変わり、左カラムがシンプル化

Facebookはこれまでに何度も変身を遂げ、その間、ユーザー体験と広告ビジネスの間でバランスを取ろうとして成長の痛みを経験してきた。今日(米国時間3/6)からFacebookは再び新たな章を開く。昨年予告されたニュースフィードのメジャーアップデートが全ユーザーに順次公開される。

今日から公開が始まった新バージョンではデザインが一新された。記事本文のフォントが変更(MacはHelvetica、WindowsはArial)され、画像が目立つように配置された。

左カラムからは要素が取り除かれてシンプルになった。このアップデートでデスクトップ版のデザインはモバイル版にかなり近づいた。新バージョンは今後数週間かけて全ユーザーに提供されるという。

念のために付け加えれば、今回のアップデートはすべてUIの変更で、広告や表示するコンテンツを選択するアルゴリズムには一切手は加えられていない。広告主が何か対応する必要はまったくない。私がインタビューしたFacebookのプロダクト・マネージャー、Greg Marraによれば、コンテンツ表示のアルゴリズムはこれと別に随時更新されているので、興味があればNews Feed FYIブログを参照せよということだった。

今回のアップデートの背景だが、昨年ニュースフィードの変更の計画が発表されたものの、その後いっこうに実施に移されなかった。

Marraによると、Facebookは新デザインについて慎重に考える時間が欲しかったのだという。“「昨年、われわれは時間をかけてユーザーのデザインに関する意見を聞いた。大勢のユーザーにインタビューして、効果的なのはどの部分か、そうでないのはどの部分かを理解しようと努めた。過去にわれわれが行ったデザインの変更の一部はFacebookの利用体験を妨げていることも分かった」とMarraは言う。

記事本文にHelveticaとArialを採用したのは、Facebookの雰囲気をOSのデフォールトになるべく近づけたかったからだそうだ。全体として狙ったのはシンプル化だという。これまでは共有記事の種類をインデントで区別していた、新デザインではデザインではっきり区分する。

同様に、添付コンテンツもそれぞれ独自の場所が与えられる。リンクのタイトルのフォントはGeorgia(セリフつきフォント)となる。アップロードされた写真は横幅いっぱいに表示される。複数の写真の場合はコラージュになる。

もうひとつ現行デザインとの大きな違いは左カラムだ。ここは大きく簡素化された。

Marraは「狭いスペースにさまざまなナビゲーション情報が押し込まれていたため、多くのユーザー、特にノートパソコンのような小さなスクリーンで表示するユーザーには使いにくいものになっていた。スペースがないので頻繁にスクロールする必要あった」と説明する。Marraによれば新デザインはスクリーンのサイズによらず同じ数のリンクが表示され、必要な機能が探しやすくなったはずだという。”

今回のアップデートの意図についてMarraは「われわれはユーザーの反応を注意深く評価している。ユーザーがどのようにサイトを使うか、どんな記事を読むか、どんなグループ、アプリを利用するかを見守っている。今回はユーザーからの質的な評価を詳しく聞き取りたい。われわれは事前にユーザビリティを繰り返しテストしているが、それでも何が評判がよく、何が評判が悪いか事前に予測するのは難しい」と語った。”

たとえば私が試したバージョンではチャット・ウィンドウは左下に移動していたが、これはやはり現行の右下のほうが使いやすいことがテストで判明した(スクリーンショットにはチャット・ウィンドウや広告が写っていないが、これら従来どおり右カラムに表示されるという)。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、ページからのテキストベース投稿の表示を減らし、友達のテキスト投稿を増やす

先ほど、Facebookはニュースフィード・アルゴリズムに少々手直しを加えたことを発表した。新しいニュースフィードではページからのテキスト・ベースの投稿の表示が減り、その代わりにユーザーからのテキストベースの投稿の表示が増えるという。

テキストベースの表示は減っても、メディアベースあるいはリンクベースの記事の表示はおそらく増えるだろいうというのがFBページの管理者にとっての良いニュースだ。

公式ブログによると、 Facebookが行ったテストの結果、ユーザーからのシンプルなテキストベースの投稿の表示が増えるほどシェアされる率も増えたという。しかしページからのテキストのみの投稿は同じ結果をもたらさず、シェア率は増えなかった。そこでFacebookはページからのテキスト投稿の表示割合を減らすことにした。

これに対してページ管理者はどのように対処すべきだろうか?

写真、動画などを豊富に含むコンテンツを作るという当然の方向以外に、リンクのシェア機能を利用してウェブページをサムネール表示でシェアすることをFacebookでは勧めている。

先月、Facebookではニュースフィードに表示されるリンクの数を増やすという変更を行った。これはおそらくライバルのサービスのニュース提供能力に対抗するためだろう。噂では、ニュースフィードのアルゴリズムの手直しはFacebookのニュース・アプリに対する全面戦争の一環にすぎないという。Facebookは近くFlipboard風のソーシャル・ニュース・サービスをスタートさせるのではないかということだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、今年の世界のモバイル広告売上シェア、15.8%へ(昨年は5.35%)

最近モバイル分野でFacebookがビジネスを躍進させていることは秘密ではない。今日(米国時間8/28)、有力調査会社のeMarketerが発表したレポートによると、Facebookの世界のモバイル広告市場におけるシェアも急上昇中だ。

このレポートは今年のFacebookの世界のモバイル・インターネット広告のシェアが15.8%に達するものと予測している。 これは2012年の5.35%の3倍近い伸びだ。eMarketerによれば、2013年の世界のモバイル広告市場は昨年同期比で89%アップして166億5000万ドルになるという。

Facebookのモバイル広告の急成長は、モバイル・アプリを通じて、ニュースフィードの通常の投稿と同じ形式のニュースフィード広告を積極的に表示し、クリックスルー率を大きく高めたことが影響しているという。

Facebookがモバイル・アプリに広告を流し始めたのは去年のことだから、この成功にはいっそう驚かされる。先月の第2四半期の決算報告でFacebookはモバイル広告が全広告収入のなんと41%を占めると発表した。5月には3分の1、第1四半期には5分の1(23%)だったことを考えればその急成長ぶりがわかる。また第2四半期の決算報告には「近くモバイル広告の売上がデスクトップの売上を追い越すだろう」と書かれている。

Facebookのモバイル広告で特に好成績なのがアプリのインストールを勧める広告だ。5月にFacebookの広告プロダクト・ディレクターGokul RajaramがTechCrunchのインタビューに答えて、「モバイル・インストール広告は好成績を上げており、ユーザーの反応の質も高い」と述べた。つまりこれによって実際多くのアプリがインストールされているという意味なのだろう。

Facebookのモバイルでの躍進はあるものの、全体としてみれば依然Googleが世界のモバイル広告の王者だ。eMarketerの推計ではGoogleは全モバイル広告の53.17%のシェアを握っており、これは2012年に比べて微増だという。

GoogleはモバイルOSの主導権を握っており、Androidは世界のスマートフォンの80%にインストールされている。同時にプレインストールされたYouTubeが何千万というデバイスから広告売上を稼ぎ出しているわけだ。

ともあれ、Googleが世界のデジタル・パブリッシャーの王者であることは間違いない。 今年Googleは世界の全デジタル広告収入の33%を得るという。これは2012年の31.46に比べてわずかに増加している。Facebookは5.41%になるという。これに対してYahoo!は微減、Microsoftは昨年並みを維持しそうだとeMarketerでは推計している。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、新しいニュースフィード表示アルゴリズムを詳しく解説―こうして記事の見逃しを大幅に減らした

毎日7億人がFacebookのニュースフィードを見ているが、表示される投稿がどういう仕組で選ばれ ているのかはほとんど誰も理解していない。そこで今日(米国時間8/6)、Facebookはフィードのアルゴリズムを紹介するブログ記事の連載を開始した。最初にFacebookが取り上げたのはStory Bumping〔投稿を揺すぶる〕という仕組みで、これはユーザーが興味を抱きそうな未読記事を効果的に表示するメカニズムだ。

ニュースフィード・チームのLars Backstromによれば、ニュースフィード処理はFacebookがGoogleやBingなみの巨大な情報処理を行っている唯一の分野だという。しかし、あるいみではニュースフィード処理はGoogle検索より困難だ。Google検索ならたくさんの結果を表示して検索者に選ばせることができるが、ニュースフィードの場合、それぞれのユーザー個人に対して一意的に適切な結果を表示しなければならない。

初期にはニュースフィード・アルゴリズムは プロダクト担当副社長nChris Coxによれば、彼とエンジニアリング・ディレクターのBozことAndrew Bosworthがその都度、試行錯誤でパラメータをいじるだけだったという。

FacebookのLars Backstromとニュースフィード・チーム

「こんな適当なやり方ではときおり失敗が起きた」とCox。March Madness〔春の大学バスケットボール選手権〕の時期にESPNと提携したときにはバスケット試合のニュースがニュースフィードに溢れかえってしまったそうだ。

しかしその後コンテンツが爆発的に増加した。現在平均的ユーザーが表示可能な記事は毎日1500件にもなるという。ニュースフィード・チームの目標はこの1500件のうちからそれぞれのユーザーがもっとも興味を抱くであろう投稿を選び出すことだ。現在Facebookにはニュースフィードに対するユーザーの反応をモニタするダッシュボードがあり、ビッグデータを処理してニュースフィード・アルゴリズムの調整にユーザーがどう反応しているかリアルタイムで知ることができる。

ニュースフィードに興味ある投稿が増えればユーザーがFacebookを利用する時間が増える。そうでなければユーザーはFacebookに飽きてしまう。つまりこのアルゴリズムこそFacebookの繁栄にとっての生命線なのだ。

新しいアルゴリズム

最近までニュースフィードはユーザーが前回にログインして以降のすべての投稿を評価してもっとも興味がありそうな投稿を選んで表示していた。しかしユーザーはいつも画面を見ているとは限らないので数時間後に見ると、さらに新しい記事が山積みになって結局、未読記事は永久に目に触れる機会がなくなってしまう。

そこでStory Bumpingアルゴリズムが登場した。Facebookは単に前回ユーザーが閲覧した後に投稿された記事だけを評価するのではなく、最近の未読記事も評価対象に加えることにた。これによって興味ある記事の見逃しがずっと減ることになった。

Facebookはすでにウェブ版ではStory Bumpingを運用中だが、モバイル版にも導入を始めている。テストの結果、Story Bumpingは「いいね!」、コメント、シェアの総数を5%増加させることが確認された。また企業や個人のページに対する反応を8%増加させた。さらに「ユーザーが興味を持つ可能性がある記事」の既読率を57%から70%へと大きく増加させた。

Lars Backstromはさらに2つの新機能を紹介している。

“Last Actor〔最近の関心要素〕はユーザーがFacebookで最近関係を持った相手、50人を常に記録している。これにはプロフィールを読む、写真を表示する、投稿にコメントする、「いいね!」を押すなどした相手が含まれる。Facebookはこれらの相手からの記事をより多く表示する。ただしこのユーザー行動はそのユーザーのニュースフィードの選択に影響するだけで、他人に知られることはない。

Chronological By Actor〔時間的順序要素〕はリアルタイム性をさらに推し進めようとする試みだ。たとえば友だちがフットボールの試合を観戦していて矢継ぎ早に実況を投稿をしているとしよう。もし単に重要性だけで投稿を選択した場合、時間的順序がバラバラになるおそれがある。試合結果が最初にネタバレしては興ざめだ。そこでFacebookこうした「実況投稿」を判別して、時間的順序のままニュースフィードに表示するアルゴリズムを準備中だ。

ニュースフィードにまつわる神話を取り除く

Facebook For Businessブログではこうした変化を今後、詳しく紹介し、ニュースフィードのアルゴリズムの透明性を高めていくとしている。

私が先週書いたとおり、Facebookはニュースフィードのメカニズムと、フィードをコントロールするツールの機能を詳しく説明することで広告主を含むユーザー体験を大きく向上させることができるだろう。

さらに新しい情報が入り次第アップデートする。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


グラフ検索と新しいフィードがもっと使われるためにFacebookがすべきこと

少なくともFacebookは何も壊していない。しかし最近追加された新しいフィードと検索ボックスは、まだ私の生活を劇的に改善してくれていない。ホームページのデザインは美しくなったが、写真と音楽のフィードがあることをしょっちゅう忘れてしまうのはサイドバーに埋もれているからだろ。そして、グラフ検索は使った時には感激するが使うことがめったにない。しかし、ちょっとしたデザインの工夫によって、Facebookはこの努力の結晶の秘めたる力をもっと発揮させることができる。

世界人口の1/4の生活に深く染みついたサービスに手を加えるともなると、大ポカをやらないだけでも一種の偉業といえる。Facebookには、新機能をもっと高圧的にに導入するやり方がいくらでもあった。しかしそうはしていない、少なくとも私の目にはそう写る。両機能ともまだごくわずかなユーザーにしか提供されていないので、もしパニックや暴動が起きるとしてもまだ地平線のかなただ。新機能が導入されたトップページの外観はこんな感じだ。ちなみに、わずかな新機能利用者の間でも、異なるデザインが数多くテストされている。

フィードのデザイン変更もグラフ検索も、あなたのソーシャルネットワークを変えてくれる強壮剤ではない。どちらかといえと1足のランニングシューズに似ている。使う人の能力を高めてくれるが、そのためには慣れが必要で、履くのを忘れると効果が出ない。

つまりこれは、クローゼットの中で忘れられているスニーカーと同じように、その真価は多くの人に見過ごされているという意味だ。すぐ飽きられてしまう面白グッズのように。しかしこれではFacebookがおびただしい時間とカネを注ぎ込み、サービスを劇的に改善するはずのプロダクトにとってあまりにも残念だ。果たしてMark Zuckerbergたちは、目立ちすぎることなく目的を達成できるようなデザインバランスを見つけることができるのだろうか。

すでに先週グラフ検索には地味だが重要な変更が加えられている。ナビゲーションバーの中にポツンと置かれたグラフ検索ボタンが、一部のユーザーではネイビーブルーのリンク付きボックスになって、それがクリックすべきものであることが明解になっている。

しかし、グラフ検索を使う上で最大のハードルは、「友達の友達が行ったことのあるサンフランシスコのカフェ」といったクエリの書き方にユーザーが不慣れなことだ。Facebookはブログで検索のサンプルを見せたり、サイドバーでBrowseをクリックすると自動的にランダムな結果が表示されることをわれわれに教えようとした。

ユーザーにグラフ検索の真の魅力を知らしめ、 自主的に貢献するよう仕向けるためには、もう少し押しを強くする必要があるかもしれない。一つの方法は、検索ボックスのプロンプト文字列を「人や場所や物を検索」などという一般的なものでなく、最高の検索サンプルにすることだ。ワンクリックでFacebookのユニコーン検索エンジンのユニークな力を見せつけたり、プロンプト文字列でユーザーの想像力を喚起できるかもしれない。

もう一つの方法はグラフ検索にGUIを付けることだ。チェックボックスに印を付けるたけで検索クエリが生成される、以前のFacebookの詳細検索ページに似たものになるかもしれない。「場所」、「カフェ」、「行ったことがある」などを選んでいくとクエリが作られる。この方が簡単だとい人もいいだろうし、自然言語風検索のやり方にも慣れることができる。グラフ検索のドロップダウンの中だけで実現可能だ。、

フィードはどうだろうか。Facebookのオースチン支社のパーティーでFacebookのリードデザイナーと話した時、最大の問題は この強力なコンテンツ別フィードの存在を、ホームページを邪魔することも、ユーザーを圧倒することもなくいかに知らしめるかだと彼は話していた。こと

モバイルではさほど大きな問題ではない。Facebookはニュースフィードのトップにフィードのセレクターを置く予定だと正式に認めている。しかし、現在ウェブでは、サイドバーに押し込まれて畳まれた状態のセレクターはあまりにも見過ごしやすい。クリックするまではフィードがもう1つだけあるようにしか見えない。ページをスクロールしていくと、そのセレクターが最小化されて現在見ているフィードだけになってしまう。

貪るようにFacebookを使い、新しいフィード機能も知りすぎるほど知っている私でさえ、まだ何回かしか新機能を使っていない。目障りにならないのは良いが、今のデザインのままでは、滞留時間もエンゲージメントも向上が期待できない。私のつたない改造案はともかく、きっとFacebookなら、私が新しいコンテンツストリームをもっと触りたくなるようなインターフェースを実現してくれることだろう。

フィードの追加によってFacebookの情報価値は向上し、グラフ検索は膨大なデータセットに新たな使い道をもたらしてくれるだろう。あとはFacebookがデザインにもう一工夫を加えて、新機能をわれわれの大脳皮質に刻み込ませるだけだ。殆どの人は無意識のうちにいいね!をつけたり写真をスクロールしている。今度の新機能も反射的に使うようになるか今後に注目したい。

[画像提供:Mark Tedin / Magic The Gathering

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(翻訳:Nob Takahashi)


信頼を勝ち取るために、Facebookはニュースフィードの変更をGoogle PageRankのように公表すべきだ

ネガティブな報道とユーザーの混乱が多すぎる。それはFacebookがニュースフィードを黙っていじった結果だ。Biltonゲート事件が我慢の限界だった。Facebookは公開ニュースフィードのアルゴリズム変更に関する情報提供を、GoogleがPageRankで行っているようにするべきだ。Facebookは、フィードをいじることがユーザーに役立ち、もっと広告を売るためではないことをユーザーを説得すべく、教育と透明性が必要だ。

Facebookは綱渡り状態にある。彼らは、マーケター、コンテンツ制作者、アプリ開発者、会社の利益、そして何よりも大切なユーザー体験のバランスを取らなくてはならない。時と共に、その権力、普遍性、富、そしてプライバシー問題のために、人々は何かの変更を見るそはから最悪の結果を想定するようなってくる ― Facebookはもっと個人情報を搾取してもっと稼ぎたいだけだ。

それは半分だけ正しい。データと金が欲しいのは間違いない、しかしFacebookは基本的に使命に駆られる会社た。Facebookの記事を書いて3年間、数十人もの従業員をインタビューし、サンフランシスコでの出来事も知り、私は彼らが世界をもっとオープンで繋がったものにしたいと本気で考えていると、心から信じている。

そうすることは、もっと個人情報をむさぼり金を稼ぐことを意味している。そのデータはサービスをパーソナル化するために使われ、お金はそれを作る人を雇うために使われる。しかし注目すべきなのは、彼らが使命を果たして財を成す唯一の方法は、ユーザー体験を最優先させることだという事実だ。もし広告主やバイラルアプリの開発者がFacebookを支配するようになれば、数年後には彼らが広告を見せたりアプリを売ったりする相手がいなくなってしまう。

このため、Facebookがニュースフィードを変える時、それはエンドユーザーの利益のためである場合が普通だ。問題は、多くの場合にそれがFacebookページ管理者やプロのコンテンツ制作者、例えばNew York TimesのNick Biltonの犠牲を伴うことだ。Facebookは、ユーザーがいいね!をつける可能性の高い記事がニュースフィードに流れるよう、アルゴリズムに変更を加える。それは読者の数を求めるジャーナリストや企業ページの記事が減ることを意味する場合もある。

transparency over fearFacebookは、そうした変更を加えた理由を伝えるやり方が下手で、変更も黙って行ってきた。いずれも人々に、欲深さのためであると思わせた。Facebookはこれに関して昨年夏以来大きな問題を抱えてきた。スパム通報されたFacebookページに対する罰則を強化し、全般的にファン1人当たりのいいね!が少ないFacebookページのリーチを減らした。同時期に、Facebookページがより多くのユーザーにリーチできるプロモーテッドポストを導入した。人々は直ちに、Facebookはプロモーテッドポストを買わなければリーチを減らすと言ってFacebookページを脅していると言って、彼らを非難した。Dangerous Mindsのあるブログ記事(右に貼ってある)は、Facebookを「史上最大のおとり商法」と呼び、16万2000件のいいね!を得た。

実際には、元々FacebookはスパムまがいのFacebookページを排除しようとしていたし、プロモーテッドポストは、ずっと以前からあるスポンサー記事を簡単に買う方法の一つにすぎない。仮にアルゴリズム変更と広告が関係していたとしても、意図的にフィードの質を下げることはFacebookの利益にならない。人々の読む量が減れば、プロモーテッドポストから得た収益は利用量の減少によって打ち消されてしまう。

この問題は先週末Biltonが長文記事で、彼のフォロワーに表示される記事が1年前より減っていて、それはFacebookが広告を増やしたためであると示唆したことによって再び浮上した。Facebookは、一部の有名ライターのエンゲージメントが減っていることを認めたが、それはたまたまユーザーがBiltonの記事を見たくなかっただけであり、殆どの著名人は露出を増やしていると主張した。しかし、最終的にFacebookは、言うなれば世界最強の会社とは思えない防御的態度を取った。、

もしFacebookが、スパム対策や公開フィードのリーチに関するコミュニケーションで先手を打っていれば、こんな状態になることはなかっただろう。Facebookは既に気付いていると私は感じており、少なくともニュースフィードの主要なアルゴリズム変更を行う前にはアナウンスをするようになるのではないかと思っている。利用規約の変更についても書いたように、「人は理解できないことを恐れる」ものなので、Facebookのゴールは理解を深めるさせることにある。

Google Inside Search

Googleではうまくいった。彼らは数ヵ月毎に、「検索クオリティーハイライト:8、9月で65箇所を変更」のような記事を掲載して、PageRankに関わる数十箇所の変更を概説するので、ウェブマスターは自サイトのGoogle検索ランクが変動することを知る。

例えば、昨年8月に載ったある変更は「システムの精度と適用範囲を改善することによって地元ウェブ検索でより関連性の高い結果を得られるようにした。検索結果がユーザーの地元であることを識別する方法が改善され、適切にランク付けできるようになった」というものだった。これによって地元以外のサイト管理者は、Googleが地元を優先したために自分のトラフィックが減るかもしれないことを知る。

Facebookは、小さな変更を頻繁に行い、時としてフィードに大きな変更を加える。明日発表される新しいコンテンツ別ニュースフィードもその一つだ。この大型変更に関しては、リアルタイムの更新一覧や詳細な解説記事が出るかもしれない。あるいは、Googleのように定期的な変更一覧を公開すると共に、主要な変更点を発表するかもしれない。Facebookはこれらと同時に、そもそもなぜ変更するかを説明するユーザー教育が必要だ。理想的なトーンは、「私はユーザーのために戦う!」的で、かつマーケターやパブリッシャーや開発者に、利己的スパマーの罪を着せることのないもの。

陰謀論者を説得することはFacebookにとって容易な仕事ではない。その多くは企業は邪悪だと体質的に考えているだけだ。透明性の推進が唯一効果を発揮するのは、自分が勝ち企業が勝つための最優先事項は、そこを人々が喜んで時間を過ごす場所にすることであると、Facebookが人々に伝えられる時だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)