年末前にリンクプロフィールを大掃除する5ステップ

Googleからペナルティ警告を受けたサイトも日本で普通に出てくるようになりましたが、ウェブマスターツールの充実とGoogleのサポート強化の結果、リンクプロフィールを整理し、再申請によりペナルティが取り消されるケースも増えてきました。そうはいっても、まだペナルティが解除されず悩んでいるサイトも多いと思いますし、大量に張られたリンクリストを前に諦めているウェブマスターもいるのではと思います。今回は、そんな悩めるウェブマスターのために、ウェブマスターツールを活用してリンクプロフィールを精査し、再申請を成功させるための手法をステップ・バイ・ステップでまとめてくれた素晴らしく実用的な記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

長年に渡り、オンラインビジネスを営む中、一人でリンク構築に対応してきた人もいれば、悪徳SEO「業者」に任せっきりだった人もいることだろう。どちらにせよ、リンクプロフィールを整理する必要があるかどうか、悩んでいるのではないだろうか。そこで今回のコラムでは、リンクプロフィールが、問題を抱えているかどうかを特定する方法、そして、問題を分析する方法、そして、問題を解決する方法を5ステップのプロセスを介して紹介する

その前に:

不自然なリンクの警告 = 問題

このメッセージを受け取ったら、問題を抱えていることになる。ステップ 2から読み始めてもらいたい。

An Unnatural Link Warning from Google Webmaster Tools

グーグルのウェブマスターツールに届いた不自然なリンクの警告

ステップ 1: グーグルを使ってチェックする

当然だが、グーグルにeメールを送って、質の低いリンクを持っているかどうか尋ねることは出来ない。しかし、グーグルのウェブマスターツール内のリンクリストから手掛かりを得ることは可能である。以下に新しいナビゲーションからこのリストにアクセスする方法を紹介する:

Webmaster Tools Links List - New Navigation

ウェブマスターツールのリンクリスト – 新しいナビゲーション

ダウンロードする前に、スタッツを確認しよう:

google webmaster tools links to your site

「サイトへのリンク」のサンプル

合計199000本以上のリンクに対して、76000本は、あまりにも多い気がする。このような配分になっているなら、整理する必要があるかもしれない。

また、この画面で、「最も多くリンクされているコンテンツ」にも注目してもらいたい。リンクの大半が、ホームページに直接向けられているなら、問題を抱えている可能性がある。

最後に、最もリンクされているコンテンツの下の詳細をクリックする。ソースのドメインが、リンクの本数に対して、極端に少ないように思えるなら、所謂「ランオブサイト(ROS)」リンクを得ていると思われる。このタイプのリンクは、特に何も価値を加えず、広告、ブログロール、リンクのリスト、あるいは、フッターのいずれかであるため、ペナルティの対象になることが多い。

Look at how many links you have by domain to spot run-of-site links.

ドメインごとにリンクの数をカウントし、ROSリンクを探し出そう。

私が「可能性がある」や「かもしれない」等の言い回しを用いている点に注意してもらいたい。リンクの「良し」「悪し」をを判断する明確な基準がなく、当事者が判断する必要があるためだ。丸で囲ったページは疑わしいが、最終的には、このコンテンツは、302リダイレクトの形式を取ったアフィリエイトリンクであることが(広範のプロセスで)判明した。

ステップ 2: 情報を集める

それでは、問題を抱えている可能性が高い、あるいは、問題を抱えている点を指摘する警告を受け取ったと仮定する。何から手をつければいいのだろうか?グーグルは、グーグルの公式ブログで、まずはグーグルのウェブマスターツール内のリンクリストから着手するよう薦めている。リンク数の最も多いリンク元にアクセスし、次の2つのレポートをダウンロードする:

all-domains-download

エクセルでレポートをまとめ、列Aを昇順で並べ替え、重複をなくす(一つのレポートでしか利用することが出来ないため、First discoveredのチェックを外す 必要がある):

remove-duplicates

これで重複リストが出来上がった。次に2つの作業を実行する:

  1. XenuのLink SleuthやScreaming Frog等のヘッダーチェッカーを利用する。200や301以外のリンクを除外し、別のリストに出力する。後程必要になるので削除しないこと。
  2. 技術に自信があるなら、リンク内の、あるいは、メタrobotsタグ内の「nofollow」コードをチェックするスクリプトをリストに実行してみよう。結果を別のリストにまとめる。

これで、リストは、followedリンクと200と300のステータスコードを持つリンクに絞られたはずだ。ここから手動でチェックしなければならない。

ステップ 3: 自力でリンクをチェックしていく

  1. ページをウェブブラウザに読み込む:Download the Disavow Links Template
    • ページが読み込まれないなら(404/Not Foundエラーが表示されたら)、メモして、次のリンクに移る。先程利用したヘッダーチェッカーが適切に機能していたかどうか再確認する。ただし、リストを集めて、ヘッダーチェッカーをかけてから、リンクを見直すまでに、数日間から1週間がかかることがある。この期間に廃れるリンクが現れる可能性がある。
    • ページが全くコンテンツを読み込まず、また、エラーメッセージも表示されなくても、チェックする必要がある。リンクが同じ色のテキストに隠されていたり、見えないフレームの内側に配置されていたり、CSSを介してページの外側に置かれていることもあるためだ。
  2. ページのソースを見る。大半のブラウザでは、右クリック、または、CTRL + Uでチェックすることが出来る。
  3. ドメイン名で調査/検索を行う。リンクにwwwがない場合、wwwを外して検索する。
    • 見つからなかったら、当該のリンクを「削除したリンク」と記す。
    • 見つかったら、優れたリンクかどうか確認する。
  4. まず、「nofollow」を検索する。
    • 「head」タグ内で見つかったら、「No Follow」と記し、次のリンクに移る。
    • 本文のタグ内で見つかったら、リンクとhrefタグが同じかどうか確認する。
      • 同じだったら、「No Follow」と記し、次のリンクに移る。
  5. リンクがページ上にあり、nofollowedではないなら、リンクの場所を確認し、HTMLタグをチェックする。
  6. 以下の条件のいずれかに当てはまる場合、「否認」と記す。
    • 関係のないリンクの集まりの一つ。
    • 右側または左側のサイドバー、もしくは、フッター(つまり、メインのコンテンツ以外)に掲載されている。
    • リンクがコメント内に掲載されている。
    • リンクがページに表示されていない(つまり、隠されている)。
    • ページのどこかに「リンクを投稿する」や「記事を投稿する」等のリンクが存在する。
    • ページ自体が、チンプンカンプン、スパム、SEO(キーワードを大量に利用している、サイトのPRを表示している、あるいは、SEOフレンドリーと明言している)を行うためだけに存在するように思える。
  7. 最後に、上の全てのテストをパスしたら、次は「嗅覚」テストに移る。
    • リンクは、サイトのビジターに価値を与えているか?それなら、恐らく問題はない。
    • リンクは、他の目的のために記事に押し込まれたように見えるか?見えるなら、恐らく問題あり。
    • 有料リンクのように見えるか?見えるなら、恐らく問題あり。
  8. リンクを「否認」または「OK」と記し、上の条件を基に理由を入力する。入力が終わったら、次のリンクに進む。理由をスキップするべきではない。グーグルのレスポンスを受けた後、同じプロセスを2度、はたまた3度繰り返す可能性があり、再びチェックしなければならない状況は避けたい。

ステップ 4: ドメインかリンクかの判定

ステップ 4は、混乱を招く。これまで、グーグルがレポートしたリンクのリストを全て集めて、チェックを行ったものの、まだ終わりではない。まだ、2つの作業が残されている:

  1. 全てのドメインのリストをダウンロードする:
    all-domains-download2
  2. 既存のリストに照らして、ドメインをチェックしていく。

全てのドメインをダウンロードすると、website.comのように、ベースのURLでリストが構成されている点に気づくだろう。作成済みのリストに照らして、URLのリストをチェックするため、スプレッドシートに新しい列を加え、名前を「ベースドメイン」にする。

新しいワークシートを開き(重要)、リンクのリストをシートにコピーする。[データ]、[区切り位置]、[区切り文字]の順にアクセスし、区切り文字を[/]に指定する。こうすることで、一掃し、場合によっては、見つけて、wwwを置き換える必要のあるベースドメインのリストが生成される。

How to Delimit by / in Excel

区切り位置機能の集中講座

次に最後のリンクまでカーソルを移動する。その下に、グーグルのドメインのリストを貼り付ける。

列 Aを降順で並べ替え、重複を取り除く。すると、リンクのリストでまだ取り上げられていないドメインのみが残る。ステップ 2とステップ 3と同じ要領でドメインをチェックしていく。

ステップ 5: 一掃 & 吟味する

このプロセスを終えると、4つのリストが手元に残るはずである:

  1. 削除したリンク: サイトから削除されたリンクであり、当該のサイトが今も存在する、あるいは、リンクが掲載されていたページは削除されたものの、ドメインは健在であるケース。誰かに連絡を取り、リンクを削除することに成功したら、このリストに掲載する。
  2. 削除したドメイン: もう存在しないドメイン、あるいは、コンテンツがないドメイン。
  3. No Follow: リンクまたはリンクが掲載されていたページがnofollowになっているケース。もしくは、リンクとウェブサイトの間に302 リダイレクトが存在するケース。
  4. 否認: 削除することは出来なかったものの、マイナスの影響を受けたくないリンク。

リンクの削除を助けてくれる様々なサービスが存在する。グーグルは、ウェブマスター自身が行うべきだと指摘している。しかし、大方、ウェブマスターに接触して、リンクを削除して欲しいとお願いするのは、無駄骨に終わる。とても時間がかかり、成功する確率は低い — ウェブマスターが実際に返事をくれるサイトは、リンクを掲載しておきたいサイトであり、nofollowを加えておいてもらうだけで十分かもしれない。

削除することが可能なディレクトリ、または、支払いの中止、nofollowの追加が可能な有料リンクを知っているなら、行動に移してもらいたい。しかし、この選択肢を持つウェブマスターは少ない。また、この手のサービスは、リンクごとに料金を要求するため、最初にリンクを絞り込むことで、チェックする必要のあるリンクの本数に応じて、資金を節約する効果が見込める。

再審査リクエストおよび否認レポートを適切に作成する方法については、リンクの否認に関するデマを一刀両断(日本語)も参照してほしい。リンクプロフィールを整理する取り組みがうまくいくことを、心より願っている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Five Steps To Clean Up Your Links Like A Techie」を翻訳した内容です。

非常に具体的、かつ再申請を成功させるための情報が満載で、最近増えている「ペナルティ解除サービス」を余裕で凌駕する再申請の準備がこれを実践するだけで実現できそうな内容でした。ウェブマスターツールのインターフェースが英語で解説されていますが、基本日本語もメニュー構成等、ほぼ同じかと思います。私の経験でも一度や二度の再申請でペナルティが解除されるケースは逆に珍しいですし、ここに書かれている内容を地道に行って再申請を繰り返していけば、あなたのサイトのペナルティもいつかきっと解除されるはず・・・そう信じて頑張りましょう。 — SEO Japan [G+]

スマホSEO講座完全版(テクニカル編)

スマホとPCユーザーの比率がサイトによっては逆転するようになった今日、スマホユーザーを意識したサイト作りはSEO含めて欠かせません。とはいえ、レスポンシブデザインで対応すればよいという話ではなく、様々な考慮すべき要素がそこには存在します。今回は特にテクニカルな視点からスマホサイトにおいて考慮すべきSEO要素について簡潔かつ詳細にまとめ上げてくれたサーチエンジンランドの素晴らしい記事を紹介します。 — SEO Japan

Google mobile app logo先日、SMX Advancedで、私はテクニカルSEOのパネルの司会進行を務めた。このパネルでは、グーグルのマイリー・オイエ氏は、グーグルがモバイルのコンテンツをクロールし、インデックスし、そして、ランク付けを行い、モバイルデバイスのユーザーに提示する仕組みを基にモバイルサイトのテクニカルSEOのベストプラクティスについて説明した。

また、オイエ氏は、モバイルのユーザー体験が、スマートフォンの検索ユーザーに対して、結果をランク付けする際の要素の一つであることを認めた先日の発表についても、言及していた。

今回は、このモバイルSEOに関する詳細、そして、サイトのモバイルユーザー体験を検索を考慮して、構築する方法(そして、モバイルユーザーに喜んでもらう方法)を紹介していく。

レスポンシブデザイン、ダイナミックサービング、それとも、モバイルURL?

モバイルのユーザー体験を一から構築しているなら、まずは、この問いに対する答えを見つける必要がある。既にモバイル向けのユーザー体験を作り上げているなら、自分のサイトに当てはまるセクションまで飛ばしてもらって構わない。この3つの選択肢は、全てユーザーおよびグーグルに有効に働く。そのため、インフラ、コンテンツ、そして、オーディエンスに応じて、最善のアイテムを採用してもらいたい。

実装するアイテム URL コンテンツ
レスポンシブデザイン デスクトップとモバイルに対して、URLは一つ 基本的に、全てのユーザーに同じコンテンツを提示するものの、デバイスとスクリーンのサイズを検知して、レイアウトを構築していく。スクリーンのサイズが小さくなると、表示するイメージやテキストの量が減る、あるいは、ナビゲーションが簡素化されることもある。
ダイナミックサービング デスクトップとモバイルに対して、URLは一つ 異なるデバイスのユーザーに異なるコンテンツを提供する。
モバイル URL デスクトップとモバイルに対して、異なるURLを利用 モバイルおよびデスクトップのユーザーエクスペリエンスは、全く異なる可能性がある。

 

レスポンシブデザイン

デバイスを検知し、レイアウトを調整するレスポンシブデザインは、万能型の戦略である。デバイスのタイプに関わらず、URLは一つであり、レイアウトの調整は自動的に行われる。これは、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、そして、巨大なモニターの全てに有効である。 クロールは効率よく行われ、ユーザーは、リダイレクトがもたらす遅れを経験することはない。そして、検索エンジンは、一つのページをインデックスして、ランク付けを行うことが出来る。

ユーザーにとっても、グーグルにとっても、実用的であり、誰もが得をする。

グーグルは、CSSやJavaScript等のリソースのクロールをブロックする手法を薦めていない。なぜなら、グーグルは、レスポンシブなページの要素を構築する必要があるためだ(このようなリソースをブロックしない方が良いとグーグルは薦めている)。

唯一問題視されるのは、ページの読み込み時間である。モバイルデバイスでページが速やかにダウンロードされる点、そして、重いコンテンツ(動画、結局モバイルユーザーには表示しない広告等)を大量に読み込んでいない点を確かめてもらいたい。サイト上のコンテンツが問題になっているなら、ダイナミックサービングの利用を検討してみるべきである。

コンテンツのフォーカスについても考える必要がある。最終的に、デスクトップバージョンと比べて、モバイルバージョンに表示する/隠す内容が大幅に異なるなら、モバイルのURLを別に用意した方がよいだろう。

ダイナミックサービング

この方式では、サーバーは、コンテンツを返す前にデバイスを特定し、(レスポンシブデザインと同じように)一つのURLで応答する。レスポンシブデザインとの違いは、URLに読み込まれるコンテンツが、デバイスのタイプによって、大きく異なる可能性がある点である。

デスクトップバージョンのコンテンツを全て読み込むと、モバイルページの読み込みが遅くなる場合、ダイナミックサービングをお薦めする。ただし、実装の難易度は高くなる。

ダイナミックサービングの実装に関しては、Vary: User-Agent HTTP レスポンスヘッダーを利用してもらいたい。異なる状況で異なるコンテンツを提供しているためだ(Akamai等、一部のCDNは、このヘッダーを利用するページをキャッシュしない可能性がある。それでも、グーグルはVaryの利用を薦めており、また、このヘッダーを無視するように、Akamaiを設定することが可能だ)。

モバイル URL

馬車に乗り、バターを素手で撹拌し、折り畳み式の電話機を使っていたころ、モバイルデバイスのユーザーにレスポンシブデザインを用いているサイトは一つもなかった。当時の可哀想な折り畳み式の電話機は、ページをリクエストするものの、巨大なコードが向けられていることに気づき、何もできずに降参するばかりであった。

そのため、当時は、モバイルに対するベストプラクティスとして、モバイルページを別に用意する方法が求められており(通常は、m.のサブドメイン)、モバイルデバイス向けにコーディングが行われることが多かった(XHTML mobile profile/WAP 2.0、WML/WAP 1.2、または、cHTML(iMode))。

グーグルのモバイルウェブインデックスは、このようなページを保存しており、フィーチャーフォンのユーザーは、このページを検索することが可能である(今でも可能)。モバイル XML サイトマップは、このタイプのページをリスティングする上で用いられている。

しかし、このような未来志向の時代においては、モバイルのURLを別に持っている場合、マークアップを利用している確率は低い。恐らく、小さなスクリーンで見やすくするために、別にページを作っただけなのだろう。

グーグルは、URLが異なると、異なるページだと判断するため、グーグルに、デスクトップとモバイルのページの関係を理解してもらえるように、複数の作業を実施することが出来る。デスクトップでの検索と同じように、モバイルの検索ユーザーに対しても、サイトのビジビリティを確立することが目標である。

グーグルは、デスクトップのユーザーとスマートフォンのユーザーを単一のインデックスから探す。デスクトップとモバイルのページの双方がインデックスに存在する場合、双方のページを集め、適切なバージョンを採用する(下のランキングのセクションでこの点を詳しく説明する)。

この方法は、新しい選択肢が生まれているものの、今でも有効である。技術的に計測が簡単であり、これから紹介するアドバイスに従っていれば、ユーザーと検索エンジンの双方にとって効果的である。

とりわけ、モバイルユーザーに提供しているコンテンツが、デスクトップのユーザーに提供しているものと大きく異なる場合、このオプションの利用は合理的だと言えるだろう。

モバイル URL & リダイレクトのマッピング

まずは、検索エンジンとユーザーを考慮して、モバイルのページとデスクトップのページが適切にリダイレクトされていることを確認する必要がある。デスクトップのページにアクセスするモバイルユーザーエージェントは、モバイルバージョンにリダイレクトし、一方、モバイルページにアクセスするデスクトップのユーザーエージェントは、デスクトップのバージョンにそれぞれリダイレクトしなければならない。単純なことだと思えるかもしれないが、実際には、多くのサイトが怠っている

私はこの手法を常に薦めているが、モバイルユーザーをモバイルページに、そして、モバイルのデバイス以外のユーザーをデスクトップのバージョンにリダイレクトすることが、なぜ重要なのか、よく問われる。SEOに関係なく、現在は、モバイルデバイスが、コンテンツの利用と共有の主役になっている。例えば、Aさんは、飛行機に乗るために列に並ぶ時、記事を読んでいると仮定する。その後、Aさんは、ツイッターを介して、(モバイル)リンクをシェアし、オフィスで仕事をしているBさんがリンクをクリックする。

もし、このサイトがデスクトップ版にリダイレクトしない場合、Bさんは、モバイルページを見ることになる。これは、Bさんのユーザー体験にとってマイナスであるだけでなく、広告を表示しないため、収益にも良くない影響を与える。

ラップトップで開いた、ABCニュースのモバイルページのスクリーンショットを掲載する:

Mobile URL

Mobile URL

次に、デスクトップのURLで同じ記事を見た際のスクリーンショットを提供する。遥かに、ユーザーフレンドリーであり、広告も表示されている。

Non-Mobile URL

グーグルボット-モバイルのために特別な作業をする必要はない。モバイルブラウザとして、クロールを行うためだ。つまり、グーグルボット-モバイルも、通常のグーグルボットも、リダイレクトが適切に配置されていれば、リダイレクトされる。

デバイスのタイプに応じたリダイレクトを怠るだけでも、言語道断だが、それよりもさらに許せない行為がある。それは、モバイルユーザーをホームページにリダイレクトする行為だ。モバイルバージョンのページを用意していないなら、モバイルユーザーがデスクトップのページにアクセスした際に、デスクトップのページをそのまま見せてあげるべきである。モバイルデバイスのスクリーンを考慮していないページに、モバイルデバイスでアクセスすること自体、既に愉快ではないが、それでも、完全に関係のないページに飛ばされ、全く、情報にアクセスすることが出来ない状況よりは、まだよい。

モバイルページを持っているものの、デスクトップ向けのページを用意していない場合は、どうだろうか?モバイルバージョンのないデスクトップページのケースと同じように、モバイルバージョンを見てもらうべきである。

ちなみに、グーグルは、タブレットのユーザーに関しては、モバイル版ではなく、デスクトップ版にリダイレクトすることを薦めている。これは、グーグルが持つ、ユーザーの好みのデータを考慮した方針である。

また、モバイルページをrobots.txt経由のクロールからブロックするべきではない。こうすると、グーグルは、デスクトップとモバイルのページをクラスタにマッピングすることが出来なくなってしまうためだ。

モバイル URL & メタデータの追加

先ほども申し上げた通り、グーグルは、単一のインデックスを用いて、コンテンツをデスクトップのユーザーとモバイルのユーザーに提供しているものの、デスクトップとモバイルのページをまとめて、適切なバージョンのページをユーザーに与えている。そこで、モバイル版のページとデスクトップ版のページの間のリダイレクトに加え、メタデータを追加して、グーグルにシグナルを送り、マッピングを明確に示すことも可能である。

rel=canonical

モバイル版とデスクトップ版の双方にこのデスクトップのタグを利用することが出来る。このタグは、インデックスおよびランク付けのシグナル(外部のリンク等)を統合して、コンテンツの重複がもたらす混乱を回避する。

<link rel=”canonical” href=”http://www.example.com/desktop-version/my-new-favorite-show-is-scandal/”/>

rel=alternate media

この属性を利用すると、デスクトップとモバイルのURLをマッピングすることが出来るようになる。デスクトップのページでこのタグを使って、モバイル版を特定する(デスクトップ版を特定するために、このタグをモバイル版に用いることはない)。

デスクトップのページに、以下のコードを導入しよう(max-widthには、対応する値を入力する):

<link rel=”alternate” media=”only screen and (max-width: 640px)” href=”http://m.example.com/my-new-favorite-show-is-scandal/”/>”

alternate in the XML サイトマップでalternateを指定することも可能である。

モバイルURLのカノニカル版を指定する必要がある(ブラウザのアドレスバー内のURLを単純に投入するのはやめよう。任意のパラメータを含んでいる可能性があるためだ)。

SMX Advanced Mobile SEO

rel=next/prev

ページ番号を付与したコンテンツを持っている場合、rel=nextとrel=prev属性を利用することが出来る。ただし、ページにリストアップされている項目の数がモバイル版とデスクトップ版で異なる場合、この属性を使って、付随するページをまとめることは出来ない。コンテンツがマッチしないためだ。

SMX Mobile SEO Pagination

Vary: User-Agent HTTP ヘッダー

デバイスのタイプに応じて、リダイレクトを行っているのであれ、単純に異なるコンテンツを表示しているのであれ(ダイナミックサービング)、Vary: User-Agent” HTTPレスポンスヘッダーを返すように、サーバーを設定するべきである(ダイナミックサービングのセクションを参照)。

ランク付け & モバイルデバイス

スマートフォンでグーグル検索を行う場合、デスクトップで検索を行う場合と同じインデックスで情報を探すこといなる。グーグルは、デスクトップとモバイルのページをまとめているため、結果では次のような現象が起きる:

  • ユーザーにURLのデスクトップ版が表示される。
  • ユーザーが結果をクリックすると、グーグルは、デスクトップ版のページではなく、モバイル版のページを読み込む(ページの読み込みが早くなるため、ユーザー体験が改善される)。

(クエリのタイプ、ユーザーの居場所、デバイスのタイプ等)あらゆる要素によって、ランキングのシグナルは異なる。モバイルの検索ユーザーに関しては、ページのモバイルユーザー体験がシグナルに盛り込まれる(ランキングのシグナルを突き止めようとする人がいるが、シグナルは、クエリによって、そして、ユーザーによって大きく異なるため、ランキングシグナルを固定化すると、最終的に負けを見ることになるかもしれない)。

理想的なユーザー体験を阻むモバイルの問題は、モバイルの検索ユーザーに対して、上位にランクインするサイトの力を妨げるものの、デスクトップの検索結果のランキングには悪い影響を与えるわけではない。

これから挙げていくランキングのシグナルは、スマートフォンでの検索特有のシグナルである:

モバイルオンリーのページ

グーグルは、デスクトップおよびモバイル版のページに対して、インデックスおよびランキングのシグナルを統合しているため、モバイルオンリーのページは、シグナルの数が少なく、デスクトップ版のページを持つページほど上位にランク付けしてもらえない可能性がある。

ページの読み込み時間

マイリー・オイエ氏は、スマートフォンで読み込まれるページのローディングが1秒遅れることで発生するインパクトを調査したケーススタディを懲戒していた。この調査は、1秒経過するごとに、ページビューが9.4 %下がり、直帰率は9.3%増加し、コンバージョン率は3.5%下がると指摘している。

グーグルは、最高のユーザー体験をもたらすページにユーザーを導くことを望んでおり、読み込みが遅いページは、ユーザー体験を阻害してしまう。そのため、遅いページも上位にランク付けしてもらえない可能性がある。

オイエ氏によると、1秒以内に上半分のコンテンツを表示することが求められているようだ(現在のモバイルデバイスでの平均読み込み時間は、7秒間)。

リダイレクト

ページのリクエストに対して、モバイルデバイスが接続を確立するまで、0.6秒間かかる。つまり、リダイレクトを行う度に、0.6秒間が読み込み時間に加算されていく。

Mobile Latency Due to Redirects

リダイレクトが絶対に必要なケースもある。しかし、ターゲットのページに直接リダイレクトし、リダイレクトチェーンやループを除去する必要がある。

また、先ほども触れたように、モバイルユーザーをデスクトップのURLから、モバイルのホームページにリダイレクトさせてはならない。モバイルのユーザー体験を考慮すると、これはURLが存在しないことに等しいため、URLのランキングに悪い影響を与えかねない。同様に、ページが存在しない旨を伝えるエラーメッセージを、スマートフォンのユーザーに見せるべきではない。

オーバレイとポップアップ

ユーザーにアプリをインストールしてもらいたい気持ちは分かる。それほど素晴らしいアプリなのだろう。モバイルサイトよりも遥かに優れているのだろう。また、収益も得られるのかもしれない。なぜなら、モバイルの収益モデルはいまだに解明されていないからだ。気持ちは分かる。

しかし、グーグルは、検索エンジンのユーザーに答えを与えようと試みており、アプリのインストールを薦めるオーバーレイ等の障害物は、答えを早く提供する試みを遅らせてしまう。マイリー・オイエ氏は、プレゼンの中で、「“アプリのダウンロードを求める”インタースティシャル広告を用いて、余計なクリックをユーザーに強制する方針を見直す」よう薦めていた。

Mobile Overlays

言いたいことは分かる。アプリのダウンロード数が減ってしまうのだろう。しかし、ページが上位にランクインしなくなると、ビジターは減り、結局、ダウンロードの数は減ってしまう。モバイルページのレイアウトを調整して、もっと上手にアプリを展示してみよう。

下の例では、The Car Connectionは、検索エンジンのユーザーが求めるコンテンツ、そして、アプリのインストールを求めるメッセージ(閉じることが出来る)の双方を上半分に掲載している。

Mobile App Prompt

サポートされているコンテンツ

モバイルページでは、モバイルデバイスでサポートされているコンテンツのみを提供する必要がある。ユーザーが閲覧することが出来ないコンテンツ(あるいは、ユーザーが再生することが出来ない動画)のみをページで提供している場合、グーグルは、ユーザーを速やかに答えに導くことが出来ず、上位にランク付けしない可能性がある。

まとめ

  • モバイルとデスクトップのユーザーに対して、同じURL(レスポンシブデザインまたはダイナミックサービング)、もしくは、異なるURL(モバイル限定のページ)を与える。
  • デバイスに応じて動的なコンテンツを提示するページ、あるいは、デバイス特有のURLにリダイレクトするページに、Vary: User Agent HTTP ヘッダーを利用する。
  • カノニカル属性を利用する(デスクトップ版に対して)
  • モバイルとデスクトップに対して、別々のURLを利用するケース:
    • デスクトップとモバイルのユーザーを共に適切なページにリダイレクトする。
    • 該当するページを持っていない場合は、ユーザーをリダイレクトさせるべきではない。
    • タブレットのユーザーをデスクトップのバージョンにリダイレクトする。
    • デスクトップのURLのカノニカル属性を利用する。
    • rel=alternate mediaをデスクトップ版で使って、モバイル版を指定する。
    • ページが速やかに読み込まれることを確認する。
    • 不要なリダイレクトを減らす。
    • アプリを宣伝するインタースティシャル広告を介して、検索エンジンのユーザーがコンテンツにアクセスする試みを邪魔するべきではない。

以上の内容を踏まえて、モバイルを十分に活用してもらいたい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Definitive Guide To Technical Mobile SEO」を翻訳した内容です。

まさに充実の内容、これを80%以上対応できればスマホSEOも基本OKといえるような記事でした。スマホユーザーのアクセス比率が多いことはわかっていても、意外と何もできていないサイトが実はまだまだ大半ではと思います。スマホ対応サイトを用意する際に、ここに書かれてるSEO要素も考慮することでスマホサイトのアクセスも確実に増えるはず。 — SEO Japan [G+]

Googleハミングバードが被リンク構築に与える6つの影響

Googleがハミングバードなるアルゴリズム更新を行ってから数週間が立ちました。Google自身にとっては根幹的な仕組みのアップデートであったものの、SEO的には余り影響がないようだ、ということだイマイチ話題になっていません。主として対話型の検索により対応できるようになった更新のようですが、そう聞くとリンク関連の影響度はさらに少ない?と思ってしまいそうになりますが、今回はあえてその難問?にサーチエンジンランドが答えた気になる記事を。 — SEO Japan

「グーグルのハミングバードは、リンクにどのような影響を与えるのか?」

この問いに対する答えを求める人達は多い。

この新しいアルゴリズムを深く理解するまでには、まだまだ時間がかかるものの、既に私は幾つか手掛かりを見つけることに成功した。このコラムでは、その手掛かりを披露していく。

この記事に関しては、タイトルを疑問形式で、本文を回答形式で提供する。恐らく、2日以内には、グーグルの検索ボックスに上の問いを入力すると、あるいは、グーグルの音声機能を使って検索すると、このコラムのURLが検索結果の上位に表示されるようになるだろう。

このような宣言を行うことで、私はリスクを背負うことになる。何回か推測を誤ったこともある。しかし、私が投稿した多数のコラムに目を通しているならご存知だとは思うが、グーグルの望みに関しては、15年間にわたり、ほぼ正確に言い当ててきた自信がある。信じて損はないはずだ。最大の手掛かりは、今まで報じられてきた情報を無視し、グーグルのシニアバイスプレジデント/フェローに名を連ね、ソフトウェアエンジニアであり、そして、グーグルの中心的なランキングチームを統括するアミット・シンガル氏のコメントのみに焦点を絞ることで得られる:

変化が求められていた。大勢のユーザーが、関連するワードを検索ボックスに入力するのではなく、長い質問を定期的に入力するほど、グーグルに依存するようになったためだ。

まず手掛かり #1。検索エンジンのユーザーは、質問を入力している。グーグルは、– 早く、正確に、そして、出来ればgoogle.comを去られることなく、答えを提供することを望んでいる。

手掛かり #2。モバイルデバイスを利用する検索エンジンユーザーが増え続けている。

参考する調査結果にもよるが、モバイルデバイスで行われている検索の割合は、5割、または、それ以上を占めていることが多い。精度よりも全体的な現実の方が重要である — ユーザーはPCよりもモバイルデバイスを利用することが多い。

暗示された手掛かり #3。検索エンジンのユーザーが、質問形式で長い検索クエリを入力し、このタイプの検索が携帯機器で行われているなら、キーパッドではなく、音声による検索が増える可能性が高い — 特に車を運転している間。例えば、「最寄りのスターバックスはどこ?」と言う問いは、2秒間で電話機を介して尋ねることが出来る。一方、手で文字を入力するには20秒間かかり、路上から視線を外さなければならない。

ハミングバードに関する考え & 見解

上述した手掛かりを基に、ハミングバードを理解する上で役に立つ(ことを願う)詳しい情報と見解を提供していく。

ダニー・サリバンが投稿したGoogleの最新アルゴリズム「ハミングバード」徹底解剖(日本語)をまだ読んでいないなら、まずはこの記事に目を通してもらいたい。この記事の中で、ダニー・サリバンは次のように指摘している:

SEOは、ハミングバードの登場後も生き残る。事実、グーグルは、SEO業者やパブリッシャーが、心配するべき、新しい、もしくは、異なる要素が増えるわけではないと明言している。アドバイスの内容は、今までと同じであり、オリジナルの、質の高いコンテンツを提供することが求められている。今まで重要であったシグナルは、今も重要である。ハミングバードは、あくまでも、グーグルが、新しく、そして、希望的観測ではあるが、より優れた仕組みで、シグナルを処理するために利用されているに過ぎない。

グーグルの主張を信じていない人は多い。それはそれで構わない。しかし、常識的に考えれば、オリジナルで、奥が深く、主題に関連するコンテンツをサイトに投稿していれば、グーグルにとって重要なシグナルを作り続けることが出来る点は明白である。ハミングバードによって、優れたコンテンツが、直ちに劣悪なコンテンツとして見なされることはない。グーグルが長年に渡り利用し、そして、改善してきた手法を介して導きだれたオーソリティと評価は、今後も重要である。

上のコメントは、以前重要視されていた要素は、今後も重要視され、また、一部においては、さらに重要だと見なされる、と示唆している。グーグルは、昔からコンテンツが最も重要だと口を酸っぱくして言っている。そして、ロングテールのフレーズおよび会話型検索の台頭により、信頼されるコンテンツは、今後も勝利の決め手として、重要なカギを握るだろう。

ビル・スロースキ氏が投稿した記事によって、この見解は裏付けられている。この記事で、スロースキ氏は、ハミングバードアルゴリズムと思われる特許を取り上げている。「グーグルは、ページランクを含む、その他のランキングシグナルを全て置き換えたわけではないようだ」と言う同氏の考えに私も同意する。

幾つか注目するポイントと見解を補足する:

  • グーグルは、ハミングバードによって、ここ12年間で最大の変化がもたらされると明言している。
  • ハミングバードは、キーワードへの依存を減らすグーグルの取り組みの一環である。
  • ペンギンとパンダは、既存のアルゴリズムへの追加であったが、ハミングバードは、アルゴリズムをまるまる交換する取り組みである。ペンギンとパンダは、ハミングバードアルゴリズムに組み込まれている。
  • ハミングバードは、検索結果のランキングを決める際に、200以上のシグナルを確認する — ページランクもその一つだと考えられる。
  • リンクは、今度もページランクに影響を与える。つまり、信頼できる被リンクは、ハミングバードの主な構成要素の一つだと言うことだ。
  • グーグルプラスは、検索のユーザー体験に影響を与えるものの、ユーザー、そして、検索によって差がある。

分かっている点を総合的に判断し、グーグルのハミングバードがリンクに影響を与える可能性がある、6つのポイントを想定した。

1. 強固な被リンクを持つ、良質なコンテンツを提供しているだけでは、十分ではなくなる可能性がある

聞くに耐えない指摘だが、グーグルが、長い検索フレーズを期待し、直接質問に対する答えを提供するなら、その問いに対する鋭い答えを用意し、4位に位置する答えがページに含まれているとしても、エンドユーザーに見てもらえなくなる。なぜなら、グーグルが既に質問に答えているためだ。

例えば、NFLの素晴らしいスタッツをサイトで提供しているとしても、私が「Peyton Manning Stat」(ペイトン・マニング スタッツ)と検索すると、結果ページを去ることも、別のページをクリックすることなく、グーグルが次のような答えを提供してくれる:

pmstats

よくやった、ペイトン!

上の結果はエンドユーザーにとってはプラスに働くものの、グーグルの戦略が実行に移されることで、トラフィックを失うNFLのスタッツサイトのことを思うと、気の毒で仕方がない。同時に、私はプレゼンで「グーグルにはトラフィックを与える義務はなく、グーグルに送ってもらうトラフィックにビジネスが左右されるなら、リンク/トラフィック戦略を多様化した方が良い」と少なくとも150回は指摘してきた。

2. リメイクが必要なコンテンツを見つける

よく考えずに全てのコンテンツ(リンクのアンカーテキスト)をQA形式に変えるべきではないものの、コンテンツに目を通して、どのページが、具体的な質問に対する答えを提供しているのか、また、さらに編集を加えて、明白なセマンティック QAシグナルをHTML内で送ることが出来るのか確認してもらいたい。

次のように、allintitle:とsite:オペレータを使って、グーグル検索を行い、サイト上の質問/答えを主体としたコンテンツを探し出す:

allintitle:how site:ericward.com

allintitle:”how do” site:ericward.com

allintitle:”how can” site:ericward.com

注記: 日本語のサイトの場合は、allintitle:に「方法」等を使うと良い。

howcan

ハミングバードが望むコンテンツは少ない

このテストを行った結果、コンテンツに調整を加える必要があることが判明した。19年間に渡り、私は大量のコンテンツを作成してきたものの、タイトルタグの周辺に「how can」(方法)と言うワードを使った記事をほとんど書いていないことに、少しショックを受けた。「信じられない、恥を知れ」– ハミングバードがそう言っているように思えた。

3. リスクを避ける

次のように、質問形式で、意図的にコンテンツをリンクに張りたくなる欲求を堪えるべきである: ツイッターはリンク構築にどのように影響を与えるのか?

私には猛省が必要だ。。なぜ、このようなアンカーを避ける必要があるのだろうか?グーグルは、「完全に新しいアルゴリズム」を投入する際はもちろんのこと、アルゴリズムの調整が行われる度に、当該のアルゴリズムを操作しようとする試みへの対策を講じている。同様に、QA形式でブログの全ての記事を書きたくなるかもしれないが、– 実際に質問に対する答えを提供することを目的としている場合を除き、避けるべきである。

4. 今後も品質に力を入れる

ハミングバードは、自然且つ適切なリンクプロフィールを重要視している: つまり、(ページランク 7のソースだけでなく)関連するソースからのリンクが寄せられているか、新鮮さを失わないコンテンツからリンクが寄せられているか、著名な、評価の高いウェブサイトからリンクが寄せられているかどうかに注目している。信頼とオーソリティは、今後も重要なカギを握る。どうすれば信頼とオーソリティを得ることが出来るのだろうか?そのためには、ユーザーが問題を解決することが出来るコンテンツ、できれば、ユーザーに何かを教えることが出来るコンテンツを提供する必要がある。

5. とにかくオーサーシップ

間違いない。今すぐ実行に移してもらいたい。

最後になるが…

6. 選択肢を把握し、利用する

グーグルのリンク屋敷で遊ぶつもりなら、利用するリンクがどの部屋にあるのか知る必要がある。

これは常識だが、コンテンツ配信において、様々なグーグルのプロパティを活用している人は意外に少ない。数年前までは、私はほとんど動画を利用しなかった。その後、動画のコンテンツを — SEOの目的ではなく、サイトで視聴するコンテンツを提供して、ニュースレターの購読を売るために、作成するようになった。以下の検索結果を見てもらいたい:

Linking Strategies Q A   Google Search

2時間に及ぶ生のハングアウト オン エアが、1900万のページの中で、4位にランクインするとは思わなかった。ここで学んでもらいたいポイントがある。 ハングアウトはグーグルが所有するテクノロジー(無料)であり、ストリーム(無料)し、録画(無料)し、グーグルが所有するユーチューブにホスティング(無料)される。グーグルが提供する検索結果の目的の一つが、ユーザーをコンテンツにすぐに送り込むことであり、コンテンツがグーグルが所有するウェブサイトに掲載されているなら、コンテンツとリンクをグーグルが所有するサイトに集め始めるべきである。

最後になるが、携帯電話で同じ検索を実施したところ、私の動画は4位ではなく1位を獲得していた。以下にこの検索結果のスクリーンショットを掲載する

mobilecap

PCでは4位であったものの、モバイルでは1位を獲得していた。

ハミングバードは今後もグーグル検索を動かしていく。受け入れるしか道はない。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How Will Google Hummingbird Impact Links? Here Are 6 Ways」を翻訳した内容です。

単にリンクを増やすだけでは不十分、といったリンクマニアの皆さんにはがっかりという記事でしたが、Q&A形式で記事を書くことが評価されるコツ、というのはアルゴリズムの内容を考えると大事ではありそうですね。とはいえ、世の中のQ&Aサイトの順位が上がったという話も余り聞きませんし(実はトラフィック増えているのかも・・・)、そもそもQ&Aサイトはコンテンツの品質が問題になった過去もありますし、単純にQ&Aを多く掲載すれば良いというわけでも無さそうです。記事でも品質やオーサーシップの重要性が触れられていますし、当たり前といえば当たり前ですが、リンク+コンテンツの品質が重要、かつコンテンツをユーザー目線で書くことが重要、と、無難にまとめておきましょう。 — SEO Japan [G+]

スタートアップのためのSEOガイド完全版

SEOブログの割にスタートアップ関連の記事も多いSEO Japanですが、今回、スタートアップのためのSEOガイドというまさにSEO Japanのための?!記事をサーチエンジンランドが書き下ろしてくれたので早速のその内容をご紹介。会社設立から人材雇用、製品開発にマーケティングまでただでさえ忙しいスタートアップ、SEO位は押さえるべき部分のみに特化して少しは作業を効率化させたいものです。ということで、早速。 — SEO Japan

スタートアップ企業は、様々な取り組みに追われ、多忙を極めている – 人材の採用、営業、経理、ペーパーワーク、開発、テスト、資金調達 – その他にもまだまだ仕事はある。スタートアップは、所属する業界に関わらず、基本的に不安定なビジネスであり、起業したばかりの頃は、多くの仕事に進路を阻まれ、前に進めないことが多い。

Focus Your SEO on Revenue and Profit

イメージ: Shutterstock

起業家は、それぞれの分野ではエキスパートである。中には、インターネットビジネスの運営を心得ている人もいる。しかし、SEOにまでは気が回らないケースが多い。ただし、ウェブサイトを最適化するために、SEO専用の予算やマーケティングチームを結成する必要はない。その代わりに、早い段階でSEOのベストプラクティスを導入しておくことで、ビジネスが成長していくにつれ、利益を得られるようになる可能性がある。

新しいウェブサイト(そして会社)を作る際は、適切にSEOを実施して、会社名を検索した人が、そのウェブサイトを見つけられるようにしてもらいたい。SEOを強化すると、製品やサービスを検索するユーザーに、競合者のサイトではなく、自分のサイトを訪問してもらえる確率は高くなる。SEOにおいて最大の成果を得るには、数ヶ月間に渡って最適化を行う必要があるため、最低限の取り組みであっととしても – 後ではなく、早い段階で始めておきたいところである。

以下に、スタートアップの新しいウェブサイトにとって、欠かせないSEOのアドバイスとタスクをまとめたチェックリストを掲載する。数分間で済むものもあれば、開発者の助けが必要なものもある – いずれにせよ、サイトに大きなメリットを与えるものばかりである。

一般的な設定

キーワードリサーチ

  • 提供する全ての製品とサービスのリストを作る。自分のウェブサイトで、どのように紹介しているのか確認してもらいたい。顧客、そして、消費者は、どのように製品やサービスに言及しているだろうか?フレーズの組み合わせを出来るだけ多く挙げていこう。
  • グーグルのキーワードプランナーの「新しいキーワードと広告グループの候補を検索」を使って、キーワードのアイデアを増やす。

Google Keyword Planner

キーワードプランナー

  • 十分な量のキーワードの組み合わせが浮かんだら、全てのキーワードをキーワードプランナーに入力して、パフォーマンスを確認する。

Google Keyword Planner

キーワードプランナー

  • 比較的ボリュームが多く(大勢のユーザーが検索している)、尚且つ、比較的入札単価の低い(競争が激しくない)フレーズを探して、候補を絞っていく。残ったフレーズがターゲットのキーワードになる。
  • ターゲットのキーワードを意味が似ているフレーズごとに分類し、それぞれのグループにウェブサイトの該当するページに振り分けていく。グループにフィットするページが見当たらないなら、今後のブログの記事で当該のキーワードを利用する計画を立てる。

オンサイトの最適化

  • ページに割り当てたターゲットのキーワードの中から1つ、または、複数のフレーズを使って、各ページに対するタイトルタグを作成する。タイトルタグ内には、会社名を盛り込むべきである。タイトルタグは60文字以内に抑える必要がある。
  • ページに割り当てたターゲットのキーワードの中から1つ、または、複数のフレーズを使って、各ページに対するメタディスクリプションを作成する。タイトルタグは155文字以内に抑える必要がある。
  • 各ページのURLにターゲットのキーワードを盛り込む。
  • ページにH1タグを一つ(のみ)与える。その際、なるべく、ターゲットのキーワードを使ってもらいたい。妥当な場合、追加のヘッダー(H2 – H6)をページの下に向かって、順番に加えていく。
  • ホームページから、ウェブサイトの全てのページにクリック三回以内でアクセスすることが出来るようにする。三回以上クリックしなければ到達出来ないページ(またはセクション全体)があるなら、メインのナビゲーションからもしくは、適切なカテゴリーリンクからリンクを張る手法を検討してもらいたい。
  • サイトの別の場所からリンクを張る際は、アンカーテキストとしてリンクを張るページに関連するターゲットのキーワードを一つ利用する。
  • ウェブサイトでイメージを多用しているなら、イメージにALTタグを加えて、ユーザーが見ている視覚的要素を検索エンジンに理解してもらう。

コンテンツ

  • サイトの全てのページに、サイト内(外)に存在しない300ワード以上のコンテンツを掲載する。
  • ドメインでブログを開設し、出来るだけ頻繁にコンテンツを配信する(最初は月に二回を目指す)。個人的に興味があり、読みたいと思う記事を作成する。
  • テキストにこだわらずに、動画、ポッドキャスト、オンラインセミナー、インフォグラフィック、イラスト、PDF等を作成する。
  • 製品やサービスに対する主なオーディエンスのタイプを2-3特定し、それぞれのタイプに対して、固有のコンテンツを作成する。オーディエンスのニーズを最も反映する、困っている点、または、特徴を特定しよう。
  • 毎回宣伝ばかりする行為を避け、オーディエンスの興味を引く関連するトピックを取り上げる。サイトに何度も戻って来てもらうことで、コンバートする確率は高くなる。

リンク構築

  • ライバルのサイトを2つ挙げ、Mozのオープンサイトエクスプローラーに入力する。「Only External」(外部サイトのみ)、を選び、「Inbound Links」(被リンク数)をチェックし、オンラインでライバルのサイトに言及しているサイトを確認する。特に信頼のできるサイトを探し、自信のある製品やサービスの宣伝を行う。

Moz Open Site Explorer

Mozのオープンサイトエクスプローラー

  • ブログの読者が多い、あるいは、ソーシャルメディアでフォロワーが多い、所謂、業界の「インフルエンサー」を特定する。接触し、コンテンツをアピールするチャンスが生まれるまで、当該の人物の動向を追う。
  • PR活動を活用し、全ての宣伝にサイトへのリンクを盛り込む。リンクのアンカーテキストに会社名を用いることを心掛けてもらいたい。
  • 関連会社、地方自治体、業界団体のウェブサイトのリスティングを使って、手っ取り早くリンクを獲得する。

上のプロセスを余裕で終えた方々へ

やる気満々の皆さんのために、ボーナスのラウンドを紹介する。

Google Authorship Markup

グーグル オーサーシップマークアップ

これで、自然なリードをもたらす準備は整ったはずである。マーケティングランドの来月のコラムでは、「スタートアップ必見 ソーシャルメディアの確認リスト」を提供する予定だ。

今回のリストに加えたいSEOのタスクがあるなら、コメント欄で発表するか、もしくは、@theashleykemper宛てにつぶやいてもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「SEO Checklist For Startup Websites」を翻訳した内容です。

スタートアップ用に最小限の内容がまとめられた記事のはずなんですが、それでもそれなりの量でした。。。ここに書かれていることを全部実行しなくとも、各項目でできる部分から実践していくだけでも、やるとやらないでは大違いですし、時間が許す範囲でスタートアップサービスにもSEOを頑張ってほしいですね。半年、1年地道に頑張ればきっと効果を実感できるはず。 — SEO Japan [G+]

Googleハミングバードに対するSEO業界の反応

先日行われたGoogleのハミングバードアップデート、Googleの根本的なアルゴリズムを変更したGoogle的には画期的なアップデートだったようですが、SEO的には意外と影響がなかったということで、余り話題に上がっていない気もします。とはいえ、中長期的にはじんわりとSEOにも影響があるのでは?ということで、サーチエンジンランドが業界の賢者にハミングバードのSEOに与える影響についてインタビューした記事を。 — SEO Japan

google-hummingbird2-featured先週、設立後15年周年(9月27日)のイブにあたる9月26日、グーグルは、最新のアルゴリズム「ハミングバード」の発表を行った。より精度の高い結果をより早く提供することを目指したこのアルゴリズムの特徴は、セマンティック検索をベースとして構築され、個別の検索用語ではなく、ユーザーの意図に注目する点である。

当サイト、サーチエンジンランドのダニー・サリバンは、「Googleの最新アルゴリズム「ハミングバード」徹底解剖」(日本語)の中で次のように説明している:

ハミングバードは、クエリ内の各ワードに注目して、特定のワードではなく、クエリ全体 – 文全体、会話、または、意味 – を考慮する。この取り組みのゴールは、たった2、3のワードにマッチするページよりも、意味がマッチするページの方が、有益になる状態である。

ハミングバードの公式発表が行われたのは先週だったが、多くのレポートを参考にする限り、このアルゴリズムの導入は一ヶ月前に行われていたようだ。既存のアルゴリズムに対するアップデートであったペンギン(日本語)やパンダアップデートとは異なり、ハミングバードでは、アルゴリズムが完全に交換されている。グーグルの検索部門を統括するアミット・シンガル氏は、グーグルのアルゴリズムがここまで大幅に書き直されたのは、2001年以来だと弊社のダニー・サリバンに明かしていた。

ハミングバードが初めてリリースされてから一ヶ月以上が経過したことを踏まえ、私は、正式にハミングバードと言う名前が与えられた、この新アルゴリズムに関する意見を数名のSEO業界の関係者に尋ねてみた。

「ハミングバードは、検索インターフェースのレベルでグーグルのセマンティック機能を大幅に拡大する。とりわけ、次の2つの点で顕著に表れる。まず、複雑な検索クエリに対応する能力が高まり、ウェブドキュメント内のエンティティをインデックスする取り組みが改善されている。そして、検索クエリとウェブドキュメントを関係を考慮して結びつける能力が大幅に改善されている。その結果、ナレッジグラッフが大幅に強化されたはずである。」と、Google Semantic Searchの著者であり、検索エンジンの専門家として名高い、デビッド・エマーランド氏は指摘している。

また、同氏は、グーグルのセマンティック検索に対する試みにより、SEOの取り組みにメリットがもたさられると主張している:

ハミングバードの導入によって、戦略の面で、企業とウェブマスターには、多くのチャンスが到来する。現実的な観点で考えると、自分の会社のセールスポイントを特定し、それぞれの分野で認められる(信頼される)存在になることが、継続的にSEOで成功を収める上で、重要な鍵を握っていると言えるだろう。また、製品やサービスの情報に対するインデックスに関して、アルゴリズムに統合された比較の要素により、セマンティックマークアップを用いたサイトは、アドバテージを得られるようになる可能性がある。

エマーランド氏は、知名度の高いインフルエンサーによって、コンテンツが、ソーシャルネットワークを介して共有されることが重要だと力説している。「これは即座に行われるプロセスではない。インフルエンサーと関係を構築し、当該の人物のネットワークにとって価値のあるコンテンツを共有してもらうまでには、時間がかかり、相当の努力が必要とされる。手っ取り早いSEOは、確実に過去の遺物になった。」

Leap Interactiveでマーケティングおよびメディア部門を統括するクリスティー・ベルデン氏は、グーグルが、ハミングバードを介してセマンティック検索に力を入れており、SEOは今後も正しい方向に導かれると主張している。「グーグルは、以前から、セマンティック言語を話題に上げており、また、検索の裏側にある意味を理解する取り組みを行ってきた。モバイルデバイス、そして、音声で検索を行うユーザーが増えているため、ハミングバードの導入は理に叶った方針だと言えるだろう。」

また、ベルデン氏は、ハミングバードが導入されてから一ヵ月が経過するものの、クライアントの検索結果の順位に大きな変動はないと述べている。「現在の取り組みを大きく変えるつもりはない。質の高い、説得力のある、共有することが可能で、リンクを張るに値するコンテンツをどのように作るのかがポイントである。この点は、弊社のSEO戦略の中核を担いつつある。」

SEOコンサルタントであり、Archology社で重役を務めるジェニー・ハラズ氏は、検索用語のデータを「100% not provided」化する決断、そして、ハミングバードアルゴリズムとの関係を指摘している。「キーワードよりも、クエリの裏側にある意図が重視されつつある。この方針は、最近の変更の全てに反映されており、特にハミングバードでは色濃くこの狙いが表れている。キーワードのデータが提供されないことで、消費者の意図を把握する取り組みは多少難しくなるものの、積極的にソーシャルメディア等でターゲットの消費者と交流するなど、このデータの手掛かりを得る手段は他にも多くある。」

ハラズ氏は、SEO業界は、キーワードに過剰に注目し、誤った情報に焦点を絞っていると主張し、「多くのSEOの関係者は、データのリバースエンジニアリングに力を入れているが、これはあまり実用的ではない」と述べている。さらに、同氏は、SEO業界は、キーワードのデータに執着するのではなく、消費者のエンゲージメント(関与をベースとした交流)に力を入れるべきだと指摘している。

「ページの直帰率に注目し、直帰した人と検索クエリをマッチさせようとする人達は、全体像を見ていない。ビジターが利用した特定のキーワードではなく、ページで何を探していたのか方が重要である。ページは、ビジターが求めていた情報を提供していたのだろうか?直帰したため、提供していなかったはずである。それでは、ページ、もしくは、全体的なインフォメーションアーキテクチャに関して、何がいけなかったのだろうか?」

ノルウェーのMetronet社で、シニアSEOストラテジスト & パートナーとして活躍するトロンド・リンゴ氏は、ハミングバードの導入を歓迎し、2012年12月から今回のアルゴリズムのアップデートを予告していた。「ハミングバードの導入はプラスに働く。グーグルは、クエリの裏側にある意図を探し出し、解決策を提供しようと試みている。ナレッジグラッフの拡大と共に、ハミングバードがどのように進化していくのか楽しみで仕方がない。特に、モバイルデバイス経由のローカル検索において、グーグルがどのように目標を達成していくのか非常に興味深い。」

リンゴ氏は、昨年の12月にSEOnomics.comで投稿した記事の中で、信頼が最も重要になったと指摘し、「セマンティック検索の主な目的は、SERPから無関係の情報を取り除くことである」と力説していた。

この記事が投稿されたのは、ハミングバードの発表が行われる10ヶ月前であったが、このアルゴリズムのリリースを考慮すると、同氏が提供したSEOのアドバイスは、的を射ていると言えるだろう:

• 会社/事業は、セマンティック検索とナレッジグラッフを理解し、適応しなければならない。

消費者が探している答えを提供しなければならない。

意図、ニーズ、そして、問題を特定する。解決策と答えを提供する。クエリに注目し、消費者が本当に必要としている情報を特定する。クエリの裏側にいる消費者が求めているものを与える。

ハミングバードに関する詳細は、今週、ニューヨークで行われるSMX East Search Marketingで明らかにされる。このカンファレンスでは、「セマンティック検索」のみを取り上げるコーナーを用意しており、2日目には、「やがて訪れるエンティティ検索革命」セッションが予定されている(10月2日)。

とりあえずは、ハミングバードアップデートに対する次のツイートに目を通しておいてもらいたい:

 

 


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google’s Hummingbird Takes Flight: SEOs Give Insight On Google’s New Algorithm」を翻訳した内容です。

思った以上に深い内容でしたね。ナレッジグラフセマンティックについては既に秀逸な記事が書かれていますので興味ある方は是非ご一読を。ナレッジグラフ、セマンティックというと難しく聞こえますが、これまでも検索エンジンを意識したコーディングや検索キーワード、ユーザーを意識したライティングはSEOの常とう手段として行われてきたわけですが、今後はその対応レベルをこれまで以上に深堀する必要があるという話しです。基本に忠実に、さらに徹底的なSEOが求められる時代になりつつあります。 — SEO Japan [G+]

Googleの最新アルゴリズム「ハミングバード」徹底解剖

長期出張中の私ですが、先週Google市場、最大級のアルゴリズム更新が行われたようですね。その名も「ハミングバード」ということで、サーチエンジンランドが徹底検証したその内容をFAQ形式でわかりやすく解説。SEOというより根本的なアルゴリズム改善のようですが、果たしてSEOに与える影響は?検索の未来はどうなるのか?とりあえず読んでおきたい。 — SEO Japan

Hummingbird

グーグルが、新しいアルゴリズムを導入した。グーグルは、このシステムを用いて、検索が行われる際に全ての情報を調べ上げ、見つけた答えをユーザーに提供する。このアルゴリズムには「ハミングバード」と言う名称が与えられている。それでは、ハミングバードについて分かっていることをこれから紹介していく。

「検索アルゴリズム」とは何か?

検索アルゴリズムとは、この業界の専門用語であり、グーグルが、無数のウェブページ、そして、同社が持つその他の情報を調べ、最適な答えと思われるアイテムを返すために利用する、所謂、レシピのような存在である。

「ハミングバード」とは?

ハミングバードは、グーグルが利用している最新の検索アルゴリズムの名称である。グーグルは、ハミングバードの導入によって、より良い結果を返すことが出来ると指摘している。

ハミングバードが導入されたことにより、「ページランク」アルゴリズムは姿を消したのか?

ページランクは今も健在だ。ページランクは、ハミングバードのレシピに加えられる200点を越えるメインの「材料」の1点に過ぎない。 ハミングバードは、ページランク(ページへ向かうリンクの重要度)、そして、例えば、ページの品質、さらには、ページ上で用いられているワードを含む、様々な要素に注目する(詳細は、SEOを成功させるための周期表で確認してもらいたい)。

ハミングバードと呼ばれる所以は何か?

グーグルによると、「正確であり、早い」ことが、ハミングバードが名称として選ばれた理由のようだ。

いつ、ハミングバードは導入されたのか?今日、発動されたのか?

約一ヶ月前からハミングバードの導入は行われていたが、本日まで発表は行われなかった。

ハミングバードを例えると?

1950年代に作られた車をイメージしてもらいたい。この時代に作られた車は、優れたエンジンを搭載していても、燃料噴射ノズル等の部品がない、あるいは、無鉛燃料を利用することが出来ない等の欠点を抱えている。グーグルは、ハミングバードに切り換えることで、この古いをエンジンを捨て、新しいエンジンを搭載したのだ。また、速やかにエンジン交換が行われた結果、誰も変化に気づかなかった。

グーグルが、前回、このような形式でアルゴリズムの交換を行ったのはいつか?

グーグルの現職のスタッフでさえ、このタイプのメジャーな変更が行われた時期を思い出すのに苦労していた。2010年に導入されたカフェインアップデートは大きな変化であった。しかし、カフェインは、情報を探し出すよりも、情報を集めること(インデックス)に焦点を絞っていた。グーグルの検索部門を統括するアミット・シンガル氏は、これほどの規模でアルゴリズムが書き直されたのは、同氏がグーグルに入社した2001年以来ではないかと話していた。

ペンギン、パンダ & その他の「アップデート」は、アルゴリズムに変更を加えなかったのか?

パンダペンギン、そして、その他のアップデートは、以前のアルゴリズムのパーツに対する変更であり、アルゴリズム全体を交換するものではなかった。ここで再びエンジンの例を用いて説明していく。パンダやペンギン等のアップデートは、新しくオイルフィルターを加える、もしくは、改良されたポンプを搭載する行為に似ている。ハミングバードは、全く新しいエンジンではあるものの、ペンギンやパンダを含む以前のパーツと同じパーツを継続して利用している。

と言うことは、新しいエンジンは古いパーツを利用しているのか?

どちらとも言えない。一部のパーツは今でも問題なく動くため、捨てる理由はないが、頻繁に交換が行われるパーツもある。グーグル曰く、ハミングバードは、既存のパーツと新しいパーツで構成された新しいエンジンであり、10年前のテクノロジーを用いて10年前の需要に応えるためではなく、現在の検索の需要に応えることを念頭に置いて、整備されている。

ハミングバードはどのようなタイプの「新しい」検索に有効なのか?

この質問に対して、グーグルが示してくれた例の中で特に重要なのは、会話型検索(日本語)であった。検索が音声で行われる場合、会話形式の方が便利である。

例えば、クエリ「家から一番近いiPhone 5sの変える場所は?」に対して、従来の検索エンジンは、「買える」と「iPhone 5s」等のワードを持つページとのマッチングを最優先していた。

ハミングバードは、ワードの裏側にある意味に巧みに着目すると言われている。このアルゴリズムは、ユーザーがグーグルと場所の情報を共有している場合、家の実際の位置を特定し、「場所」が現実の店を意味していることを理解し、さらに、「iPhone 5s」が、特定の店で販売されている特定の電子機器である点を把握することが出来るようだ。このような意味を理解すると、グーグルが、ワードのマッチング以上の取り組みにステップアップする上でプラスに働く可能性がある。

とりわけ、ハミングバードは、クエリ内の各ワードに注目して、特定のワードではなく、クエリ全体 – 文全体、会話、または、意味 – を考慮する。この取り組みのゴールは、たった2、3のワードにマッチするページよりも、意味がマッチするページの方が、有益になる状態である。

グーグルは会話型検索を既に実施していると思っていたのだが…

確かに既に実施している(詳細はGoogleの新しい会話型検索サービスを徹底解明(日本語)で確認しよう)。しかし、この取り組みでは、ナレッジグラフ内の答えの提供に限定されていた。ハミングバードは、ナレッジグラフのデータに加えて、ウェブ上に存在する無数のページに対して、この意味を理解するテクノロジーを適用し、その結果、さらに質の高い結果を返すことを意図したアルゴリズムである。

本当にうまくいくのか?ビフォア & アフターで証明してもらいたい

うまくいくかどうかに関しては、何とも言えない。また、今となっては、ビフォア & アフター分析を実行することは不可能である。基本的に、「結果は改善されている」と言うグーグルの言葉を信じるしかない。それでも、グーグルは、ハミングバードが実際に結果を改善したことを証明するビフォア & アフターの例を幾つか用意している。

例えば、「acid reflux prescription」(酸 逆流 処方箋)で検索をかけると、以前のグーグルは、多くの医薬品をリストアップしていた(例えば、このページ)。このページは、必ずしもこの病気を治療する上で、とりわけ役に立つとは言い難い。しかし、グーグルによると、現在、このクエリに対する結果から、 リスティングの一つとしてこのページのように、実際に薬が必要かどうか等、治療に関する総合的な情報を得られるようになったようだ。

クエリ「pay your bills through citizens bank and trust bank」(請求書をCitizens BankとTrust Bankを介して支払う)では、かつては、Citizens Bankのホームページを返していたが、現在は、請求書の支払いに関する具体的なページを返すようになった。

また、「pizza hut calories per slice」(ピザハット スライス当たり カロリー)と言う検索に対して、グーグルは、以前、このような答えを提供していたものの、ピザハットのページではなかった。現在、グーグルは、答えとして、ピザハットのこのページを直接提供している。

ハミングバードによって、グーグルは改善されるのか?

ほぼ間違いなく改善されるだろう。残念ながら、実際に質が高くなったと言い切ることは出来ない。しかし、(本当にハミングバードが一ヶ月前から用いられていると仮定して)、グーグルの質が突然落ちたことを指摘するユーザーからのクレームが、ここ一ヶ月の間に激増していないこともまた事実である。質が落ちた場合、ユーザーはこぞって批判するが、改善された場合は、気づかないことがない。

ハミングバードはSEOを滅亡に導くのか?

グーグルは、ハミングバードの登場後も生き残る(日本語)。事実、グーグルは、SEO業者やパブリッシャーが、心配するべき、新しい、もしくは、異なる要素が増えるわけではないと明言している。アドバイスの内容は、今までと同じであり、オリジナルの、質の高いコンテンツを提供することが求められている。今まで重要であったシグナルは、今も重要である。ハミングバードは、あくまでも、グーグルが、新しく、そして、希望的観測ではあるが、より優れた仕組みで、シグナルを処理するために利用されているに過ぎない。

ハミングバードによって、グーグル経由のトラフィックは減少するのか?

ここ一ヶ月間、無事なら、ハミングバードの監視を無傷で切り抜けたことになる。一ヶ月前に発動されているため、問題を抱える可能性があるなら、既に問題に直面していなければおかしい。

全般的に、ランキングが落下したことを嘆くパブリッシャーは今のところ現れていない。この事実は、ハミングバードが、クエリごとに影響を与え、大幅なトラフィックの変動をもたらす、所謂クエリの「ヘッド」をつつくのではなく、特定の検索(とりわけ複雑な検索)の結果を改善すると言うグーグルの主張を裏付けている。

…って言うけど、実際にトラフィックが減った

ハミングバードが原因なのかもしれないが、グーグルは、常に変更、調整、そして、改善が行われているアルゴリズムのその他のパーツの影響を受けた可能性もあると強調している。はっきりしたことは分からない。

どうして、こんなことが分かるのか?

今回提供した情報の一部は、本日行われた報道向けのイベントでグーグルが公表していたものだ。また、会見の後、私はグーグルの2名の重役、アミット・シンガル氏とベン・ゴメス氏から詳しい話を聞く機会をもらった。近いうちに、この二名の重要人物との会話で知り得た変更点に関して、もう少し詳しい情報を提供したいと思う。それまでの間は、この会話を基に作成した質疑応答集が、皆さんの役に立つことを願っている。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「FAQ: All About The New Google “Hummingbird” Algorithm」を翻訳した内容です。

9月26日に行われたこの発表、導入自体は既にされていたということですし、パンダ、ペンギンのような特定のSEO施策への耐性強化とは違う、アルゴリズムを根本的にアップデートした更新ということで、特別SEOに影響があるわけではなさそうな雰囲気です。会話型検索の強化というのは、通常のウェブ検索に慣れしたんだ私たちの大半にとっては、意味あるのか?という気がしなくもないですが、スマホやグーグルグラス等でGoogleがよりパーソナルアシスタント的に機能していく過程では重要になってくるテクノロジーでしょうし、それを先取りした実装なのかもしれません。

実際、私も海外出張中で初めての土地に来ていますが、一番便利なのがGoogle Now出勝手に表示される天気予報や地図、道のり諸々の情報だったりしますし、ここに洗練された会話型検索(もはや検索といっていいものか?)が組み込まれてこれば、さらに便利というかさらにGoogle漬けになってしまいそうです。ソーシャルではFacebookやTwitterに一歩先を行かれているGoogleですが、検索を軸に圧倒的な技術力を活かしたこれらの試みに、Googleの未来を感じます。 — SEO Japan [G+]

Googleのリンクの否認ツールに関するデマを一刀両断

日本でもGoogleのリンクペナルティが普通に発動されるようになった今日、過去の負のリンク遺産の処理とペナルティ解除に頭を悩ませているウェブマスターさんも多いと思います。その際、課題となるのが、どうしても削除できない一部のリンク群。Googleもリンクの否認ツールを用意して対処できるようにはしてくれていますが、否認ツールで削除できないリンクを提出すれば即ペナルティ解除というわけにもいかないのが現実です。今回はGoogleの担当者自らがリンクの否認ツールに関して語ってくれた様々な情報をまとめた記事をサーチエンジンランドから。否認ツールを使う前に一読しておきたい内容です。 — SEO Japan

google-webmaster-hangout

ウェブマスター向けのグーグルハングアウト

先日行われたウェブマスター向けのグーグルハングアウト・オンエア(動画)では、リンクの否認、ペナルティ等を分かりやすく説明する試みが行われた。この投稿では、グーグルのウェブマスタートレンドアナリストであり、世界中のウェブマスターの心強い味方である、 ジョン・ミューラー氏の公式のコメントを紹介していく。

背景

先月、私は、技術者のようにリンクを整理する5つのステップを発表した。この投稿には、多くの興味深いコメントが寄せられ、今月は、不明な点を幾つか解説していく計画を立てていた。

この記事では、技術者のように、チェックするべきページの徹底的なリストを作成する方法に焦点を絞っていた。リンクの削除に関しては、記事の最後に、ドメインのオーナーに連絡を取り、リンクを削除してもらう、または、nofollowにしてもらうと述べる程度であった。

実際に適切な連絡先の情報を手に入れ、ドメインのオーナーに連絡する価値があると思うなら、その通りにしてもらって構わない。グーグルは、ウェブマスターが、粗悪なリンクを一掃するために努力していることを知りたがっている

とは言ったものの、削除したいリンクの大半は、次の3つのカテゴリーのうちの一つに当てはまるのではないだろうか:

  1. サイトのオーナー、または、自分が料金を支払った。 このタイプのリンクは対応がしやすい – 料金の支払いをやめて、リンクの掲載を中止するか、リンクの掲載が終わるまで待つ、もしくは、サイトのオーナーに連絡を取り、リンクを削除、または、nofollowにしてもらうかのいずれかを選択する。
  2. アーティクルディレクトリ(あるいは、リンクディレクトリ、プレスリリースのディレクトリ、または、その他の何らかのタイプのディレクトリ)。 通常、「削除」するためのリンクが投稿ページ、または、リンク自体に用意されている。ここでは、リンクが削除されることを友好的に伝えるページに導かれるか、あるいは、「リンクを削除してもらいたいなら、ペイパルで200ドルの処理費用を払え」と要求するページにリダイレクトされることになる。どちらの場合でも、スプレッドシートに記録しておくべきである。
  3. ブログのスパム、コメントのスパム、フォーラムのスパム、あるいは、料金を支払って投稿してもらった、何かしらのガラクタ。99%の確率で、リンクの否認ツールを利用する以外に選択肢はない。なぜなら、連絡先の情報も知らなければ、連絡を取ったところで、誰にも対応してもらえない、もしくは、削除料金を要求されるだけだからだ。繰り返すが、相手の対応をスプレッドシートに記録しておこう。

リンクの削除に関して、よくある思い込み

まずは、ウェブマスターハングアウトで判明した点を挙げていく。幸いにも私は10名のメインの参加者の一人に選ばれ、前回の記事を投稿した後に寄せられた疑問をミューラー氏に直接ぶつけることが出来た。

一般的な見解: 再審査リクエストを複数行うと、SERPに再び含めてもらえる確率は下がる。

不正解。ジョン・ミュラー氏は、各リクエストは、個別に審査され、複数回リクエストを行うと、イメージが悪くなると言う噂を一蹴した。

一般的な見解: グーグルはウェブマスターが実施したリンクの否認の記録を保存している。 

不正解。グーグルは、記録を破棄している。ミューラー氏は、リンク否認のファイルを投稿する度に、当該のリンクに対して、新たに対応すると指摘している。そのため、既に否認したリンクを再び削除する必要はない。

一般的な見解: ドメイン全体ではなく、ドメインの特定のページのみ否認するべきである。

困難なケース。ドメイン全体を否認すると、信頼性のあるリンクまで失う可能性があるが、一つのページを否認するだけでは、十分ではない可能性がある。このようなページは、サイトの別の場所で重複していることが多い。個人的には、site: コマンドを使って、リンクの全てのコピーを検索することを薦める。以下に例を挙げる:

site:website.com "anchor text"

(ここでは、「anchor text」はサイトにリンクを張る特定のテキストが該当する)

また、同じ方法でブランド(会社)の名前を検索して、漏れなくページを抽出するべきである。リンクがコメントスパム、あるいは、妥当なサイトのリンクではないなら、ドメイン全体を否認する方が無難かもしれない。

一般的な見解: テキストベースの否認ファイルのみを投稿するべきである。

ケースバイケース。ジョン・ミューラー氏は、グーグルのスプレッドシート、もしくは、リンク先に連絡を取る努力(あるいは、リンク先の連絡情報を見つけることに成功)を示す同様のアイテムにリンクを張ると、有効だと指摘している。

サンプルのスプレッドシートが必要なら、Archologyで私が利用しているスプレッドシートを参考にしてもらいたい – ただし、グーグルに投稿する前に会社の名前を削除してもらう必要がある ;-)

一般的な見解: リンクの複数のソースを確認する必要がある — グーグルウェブマスターツールだけでは不十分である。

どちらとも言えない。ミューラー氏は、目安としてウェブマスターツールのリンクに焦点を絞るべきだと答えていたが、リンクがサイトに向かうパターンが判明したら、調査を進めて、同じパターンを持つリンクが他にあるかチェックするべきである。

また、同氏は、再審査リクエストに対して、グーグルが提供する例を少し詳しく掘り下げることがあると述べていた – ウェブマスターが良いと思っていたことが、実際には認められていない点を示すためだ。

ミューラー氏の回答を参考にする限り、特定のページ、または、ページのセクションに向かうリンクを探す取り組みは、ウェブマスターにプラスに働くと言えるだろう。

一般的な見解: プレスリリースに単一のhttpのリンクを残しても問題はない。

不正解。ジョン・ミューラー氏は、安全を期するため、nofollow処理することを勧めていた。私は「グーグルはプレスリリースを特定して、価値を減じることは出来ないのか?」と尋ねた。

すると、ミューラー氏からは、アフィリエイトリンクを削除する試みを既に行っているように、この取り組みも既に行っているものの、アルゴリズムが機能せずに、リンクを取り逃がすことがあると言う答えが返ってきた。さらに、同氏は、プレスリリース内で過剰にアンカーテキストを利用しているパターンが見受けられると、グーグルはそのパターンに気づき、対応をウェブマスターに求めると述べていた。

私は粘り、「例えば、2008年のように、古いリンクの場合は、グーグルはどのように対処するのか?」と尋ねた。すると、予想通り、リンクには賞味期限がない、と言う答えが返ってきた。最後に、コンテンツをいつか否認することが出来るようになるのか訊いてみた。例えば、大量のアンカーテキストが詰め込まれ、無数のサイトに配信されているプレスリリースを持っている場合、このプレスリリースを丸々否認することが出来る日はやって来るのだろうか?

ミューラー氏は、この質問に関心を持ち、メモに取っていた。そのため、いつかこの機能が提供されることを願おう。

一般的な見解: robots.txtを使ってページをブロックすると、被リンクの価値をゼロにすることが出来る。

不正解。ミューラー氏は、検索エンジンは、ブロックされたページをクロールすることが出来ないため、インデックスを拒否しているかどうかを把握することが出来ないと指摘していた。同氏曰く、ページからのリンクの価値を削除したいなら、当該のページの冒頭にrobots=”noindex”を盛り込むと良いようだ… しかし、このチャットの終了後、このnoindexでは、ページランクの流はブロック“されない”旨を記すメモが加えられていた。初耳であった。

経験上、ページランクの流れを止めるには、当該のページをどうでもいい別のドメインに301リダイレクトし、次にメインのサイトの別のページに302で戻す方法が有効だと思う。スマートな解決策ではないが、アフィリエイトのリンク等、仲介するページに向かう大量のリンクを抱えているなら、この方法は有効に働くのではないだろうか。

もっと良いアイデアを知っているなら、コメント欄で教えてもらいたい。

実際にハングアウトを視聴する

このハングアウトでは、リンク以外にも多くのトピックが取り上げられていた。そのため、実際に動画を全て視聴することを薦める(有意義な一時間を過ごすことが出来るだろう)。あるいは、今後のハングアウトに参加することも出来る。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Demystifying Link Disavowals, Penalties & More」を翻訳した内容です。

実際に否認ツールでリンクリストを提出する際に、具体的に参考になるアドバイスは限られていましたが、少なくともGoogleの対応についてある程度知識が深まる内容でした。妙なデマに惑わされず、ある種の安心感と信念を持って、地道にペナルティ解除に向けて取り組むしかありません。– SEO Japan [G+]

レスポンシブWebデザインがユーザー体験に最適化できていない5つの実例

スマホの普及で導入サイトも増えているレスポンシブWebデザイン。作り手からするとまだまだ目新しいですし、ブラウザサイズを変えてサクッとデザインが柔軟に変わるのはそれなりに自己満足度も高く時代の最先端を走っている気分になれる仕組みではあります。一方、デバイスやスクリーンサイズにデザインが最適化できたとしても、それがそのデバイスを使っているユーザーに本当に最適化できているかというと、全くの別問題。Google先生も大推奨中ということで、今後さらに導入が進んでいくと思われるレスポンシブWebデザインですが、今回はそんなレスポンシブWebデザインが抱えるユーザー視点の問題点や課題を真剣に考えてみた記事をご紹介。流行だから、スマホが普及しているからと、安易なレスポンシブWebデザイン導入を決断する前に一読する価値ありです。 — SEO Japan

レスポンシブウェブデザインに関しては、意見が大きく分かれる。先月投稿した、レスポンシブウェブザインの問題点に関するコラムに対して、賛成意見、そして、反対意見を発表してくれた方々に、この場を借りて感謝の意を表したい。既に大半の反対意見には回答したものの、グーグルのジョン・ミューラー氏から最近寄せれたコメントは、注目に値すると思ったので、紹介させてもらう。

ルーク・ウロブルウスキ氏が、グーグル+で発表した、レスポンシブウェブデザインを導入したことで成功を収めたサイトの成果をミューラー氏が取り上げた際、私はレスポンシブウェブデザインが有効に働くサイトもあれば、働かないサイトもあることをグーグル、そして、レスポンシブウェブデザインの支持者に伝えようとした。

john mueller responsive googleplus

先月の投稿で、私はグーグルの公式の意見を求めていたこともあり、これは願ってもないフィードバックであった。また、グーグルのスタッフからの今回の意見は、レスポンシブウェブデザインが、ユーザーにとって問題を引き起こす可能性があり、万能ではない点を示唆する効果があると考えている。

それでは、ジョン・ミューラー氏が指摘していたように、そして、その他の大勢のレスポンシブウェブデザインの支持者が考えているように、このような極端な例は、大半のサイトには当てはまらないのだろうか?データをチェックし、確認していこう。

SEOの担当者、そして、ウェブマスターにとって残念なのは、この点を確認する上で役に立つであろう、インフォメーションアーキテクチャが、消費者の要望と一致していないサイトが多数網羅されたリストが存在しないことだ。

そのため、次の2点の証明を行うため、私は.Netマガジンのトップ 25レスポンシブウェブサイトリスト 2012年版から、Starbucks.com、Microsoft.com、そして、Disney.comを例として採用した。未来志向のウェブデザインの鏡として、この3つのサイトが相応しいなら、私の指摘が特別なケースではないこと、そして、すぐに解決する必要がある極端な問題ではないことの証明にはなるはずである。

1. 多くの上位のレスポンシブサイトはインフォメーションアーキテクチャがお粗末

先月のコラムで、私はMerecedsのモバイルサイトで行った調査に言及した。この調査により、トランスコード化されたページが、モバイルの検索結果に表示されなくなる、サイトアーキテクチャの問題が見つかった。同じコンテンツがレスポンシブウェブデザインでも用いられているため、この問題は、旧式のサイトを無理やりレスポンシブデザインに変えたサイトにも存在するはずである。やはり、Microsoft、Disney、そして、Starbucksは、レスポンシブへのデザイン変更(大半の場合、旧式のサイトをそのままレスポンシブ化している)では解決することが出来ないインフォメーションアーキテクチャの問題を抱えていた。

例えば、Starbucksは、検索のデータが示す通り、ユーザーの多くは、とりわけモバイルデバイスでサイトを閲覧している場合、地域の店舗を探していることが多く、ウェブサイトのローカルの領域を強調する取り組みを巧みに行っていると言えるだろう。

Starbucks does a nice job at highlighting the Store Locator given their users' tendency to search for a store near them, but their information architecture has other problems when it comes to searchers.

ユーザーが近場の店舗を探している傾向がある点を考慮すると、スターバックスは、店舗検索機能を巧みに強調しているものの、検索に関して、このサイトのインフォメーションアーキテクチャには、その他の問題点が見られた。

ウェブサイトのその他のセクションは、検索エンジンのユーザー、そして、サイトのユーザーにとって、使いやすいと言えるだろう。しかし、下のデータにも表れているように、検索量を基にした優先順位は、モバイルサイトの各機能と一致しているとは言い難い結果となっている。

Comparing Starbucks responsive site architecture to searcher interest reveals potentially profitable gaps.

スターバックスのレスポンシブサイトのアーキテクチャと検索エンジンのユーザーの関心を比較すると、収益面に影響を与える可能性があるギャップの存在に気づく。

このチャートのメソッドに関しては、詳細をマーケティングランドで以前説明したが、簡単に言うと、一ヵ月の検索回数の合計が1000回を超えるブランドのキーワードを分類して、サイトの機能と比べている。

検索の意図が、ウェブサイトの特徴と一致しているケースもあるが、大方、一致していない。例えば、ホームページにクーポンは掲載されていないが、検索を介して、期限切れのクーポンを見つけることが出来る。また、店舗とクーポンを除けば、スターバックスの仕事に関する情報は、最もユーザーに求められているものの、この情報は、ページの一番下に置かれている。サイトに掲載する情報を決める際には、検索量以外にも様々な要因を考慮しているはずであり、ビジネス上の理由で、他の機能を優先しているのだとは思うが、カロリー計算機や推奨する注文等の情報が、このビジネス上の理由に当たるとは私には思えない。

先月のコラムでも指摘した通り、このような問題は、レスポンシブかどうかに関係なく、しっかりとデザイン変更を行うことで、解決できる可能性がある。いずれにせよ、レスポンシブサイトは、検索エンジンの視界から消してしまう、インフォメーションアーキテクチャの問題を抱えていることが多い。そのため、「レスポンシブデザインがSEOに向いている」と主張しているものの、実際に大きなインフォメーションアーキテクチャの問題を抱えているなら、矛盾していると言わざるを得ない。

MicrosoftとDisneyのサイトに対しては同じ調査を行っていないものの、検索の行動とインフォメーションアーキテクチャを一致させる取り組みに関しては、難しい課題を抱えているはずである。

例えば、Disneyは、ゲームのコンセプトに関して、改善が必要である。先日の投資家向けのイベントで判明したように、Disneyのビジネスにとって、ゲームは重要なカギを握っている。しかし、サイトを見る限り、その点は伝わってこない。検索エンジンで[disney games]と入力すると、このページに導かれる。このページで、Disneyは、Mickey Delivery DashやPhineas and Ferb等のゲームで遊ぶよう促している:

Disney's responsive site entices mobile users to play a game that they have no chance of playing.

Disneyのレスポンシブサイトは、遊ぶことが出来ないゲームを遊ぶようユーザーに呼び掛けている。

しかし、実際にゲームで遊ぼうとすると、次のようなメッセージが表示される:

For a site to be responsive, it should work everywhere. Not so for this critically-acclaimed responsive site.

レスポンシブサイトなら、どんなデバイスでも利用することが出来るとユーザーは期待する。この評価の高いレスポンシブサイトでは、ユーザーの期待は裏切られる。

また、次のような現象に遭遇することもある:

Sometimes responsive sites provide less than responsive user experiences.

レスポンシブサイトは、レスポンシブとは言い難いユーザーエクスペリエンスを提供することがある。

Gamesページに戻り、フッターのOnline Gamesをクリックすると、ページのトップにリダイレクトされ、フッターのVideo Gamesをクリックすると、次の画面が表示される:

Our quest to play games on a responsive site ends with this, as would quests from the majority of mobile searchers.

レスポンシブサイトでゲームを遊ぶ試みは、この画面で終了した。モバイル検索経由の試みの大半もこの画面から先には進めないだろう。

携帯電話ではゲームを遊ぶことは出来ないのだろうか?

これは、受賞経験のある、時代の最先端を行くウェブサイトである。しかし、グーグル、ビング、あるいは、ヤフー!で、毎月3万回行われる[Disney games]の検索を実際に実行したことがある人は、そこまで高く評価しないはずだ。また、どのプラットフォームを利用しているにせよ、ニーズに対してレスポンシブなサイトだとは思えない。

Microsoftでもユーザーは同じような状況に直面する。同サイトで、人気の高いカテゴリーの一つに挙げられるDownloadsにアクセスしても、実際に何かをクリックすることが出来るなどと期待するべきではない。右上にある3本の線と3つの点がメニューだと気付いたら、次のようにDownloadsのカテゴリーが表示される:

Microsoft's responsive web site offers free downloads to mobile searchers that mobile searchers can never receive.

Microsoftのレスポンシブサイトは、モバイルのユーザーが利用することが出来ない無料のダウンロード製品をモバイルユーザーに提供している。

Windowsのダウンロードは、私が持つアンドロイドの電話機とは関係がないため、Free downloadsをクリックしたところ、次のページに導かれた:

This page was presented when I clicked on Free downloads in my mobile web browser, not my PC.

このページは、PCではなく、モバイルウェブブラウザでFree downloadsをクリックした際に表示された。

私のPCを最大限に活用するとは、何のことだろうか?そもそも、なぜPCが出てくるのだろうか?私は無料のダウンロード製品が手に入るページにアクセスしているつもりであった。自分のニーズに対して、レスポンシブなサイトだと思っていたが、私は何か勘違いしていたのだろうか?質の低いユーザーエクスペリエンス、そして、プラットフォームを限定しているものの、レスポンシブと偽る行為は、検索エンジンのユーザーにとっても、SEOにとっても、マイナスである。

このように、レスポンシブ化した、3つの大きな企業のウェブサイトを詳しく調べ、3つ全てのウェブサイトに問題があることに気づいた。よって、このインフォメーションアーキテクチャの問題は、一部の専門家の推測よりも、幅広く浸透しているのではないかと言う結論に至った。

また、これでもレスポンシブウェブデザインはSEOに最適だと主張する人達には、今回取り上げた3つのサイトが、高い評価を受けているサイトであるものの、検索エンジンのユーザーのユーザーエクスペリエンス、そして、SEOには、何のメリットもない点を伝えておきたい。

2. 上位のレスポンシブウェブサイトは、モバイルならではのキーワードを用いていない

モバイルデバイスにユーザーが入力している新しいキーワードを活用する方法を誰もが理解しているわけではない。これは割と新しいトリックであれ、まだ、活かして切れていないサイトがあっても不思議ではない。このテーマの知識が浅い方々のために、私は詳細な案内書を提供している。

この取り組みのメリットを理解しているなら、主にモバイルデバイスで検索されるStarbucksのキーワードを見れば、すぐに機会を特定することが出来るだろう。マスターキーワードのリストをモバイルの比率を基にまとめ、モバイルデバイス経由が70%を上回っているキーワードに注目すると、大勢のユーザーが移動中にStarbucksのサイトにアクセスしていることが分かる。

Amazingly 46 people a month ask their desktop computer to help navigate them to a Starbucks.

なんと、デスクトップのコンピュータを使って、Starbucksへのルートを探していたユーザーは一ヵ月にたった46人であった。

地域で店を経営する多くの会社は、リードを店に導くことで、収益の大半を得ていると指摘している。そのため、Starbucksの店舗を探す、このようなキーワードは、ウェブサイトが得られるリードの中で、特に価値が高いと言えるのではないだろうか。 しかし、レスポンシブデザインでは、チャンスを逃してしまう。

この検索の多くは、グーグルのルートを紹介するページに導かれ、Starbucksのウェブサイトは蚊帳の外である。[drive thru starbucks]のようにルートが表示されないケースもある:

Some queries with local intent don't include maps in mobile results.

ローカルの意図を持つ一部のクエリでは、モバイルの結果に地図が盛り込まれていないものもある。

もっとひどいのは、[24 hour starbucks]のように誤った情報が表示されるケースだ(私はシカゴ在住) :

Not going to walk to San Francisco from Chicago for a latte, Google.

ラテを飲むために、さすがにサンフランシスコまで歩くつもりはない。

Starbucksは、このような情報を求めているユーザーに対して、もっと有益なユーザーエクスペリエンスを提供して、価値の高いリードをウェブサイトにもたらすことが出来るはずである。

それでは、実際に何をすればいいのだろうか?24時間営業の店舗とドライブスルー可能な店舗を別々のリストで紹介する、クロール可能なページを作成する手が考えられる。現在、このサイトは、検索の絞り込みに依存しているため(クロール不可。問題 No.1を参照)、このようなページは提供されていない。このページを作って、HTML5を使って、電話機のGPSを活用すると、クリックしてページに導かれると、すぐにもっとも近い店舗をユーザーに伝えることが出来るようになる。

ところが現実のサイトでは、Starbucksは、検索エンジンのユーザーをStore Locatorページに送り、このページでユーザーは小さな漏斗のような形の記号が絞り込みを行うためのアイコンであることを学び、興味を持っているStarbucksの店舗のタイプを選択し、Applyをクリックする必要がある。このボタンをクリックすると、地図に戻り、ズームインするか、範囲のボタンをヒットして、自分の場所を探し出し、近場の店舗を表示してもらうことを願うしかない。

しかし、Starbucksは、1度のクリックでユーザーが求めている情報を与えることが出来るにも関わらず、なぜ、最も価値の高いリードに、このようなややこしいプロセスを踏ませているのだろうか?レスポンシブデザインで同じ機能を提供することが出来るかもしれないが、レスポンシブウェブデザインの支持者は、モバイルのコンテキストには反対の立場を取っていることが多い。また、そもそも、このようなチャンスは求めていないため、デザインには反映されない可能性が高い。優秀なSEOのエキスパートは、同じ過ちを回避し、自然な検索から、コンバートしやすいトラフィックをより多く獲得するだろう。

Disneyもまた、ゲーム、アプリ、そして、壁紙等のモバイルコンテンツで、この類のキーワードを持っている。Disneyは、モバイルアプリをサイトにリストアップしているものの、上の画像をご覧になれば分かるように、キーワード「mobile games」は言及されておらず、また、レスポンシブウェブサイトには、mobile wallpaperを掲載せず、また、wallpaper自体を用意していないように見える。 gamesやwallpaperに対する検索は非常に多いものの、Disneyのこの“レスポンシブ”なサイトでは、全く取り上げられていないため、SEOの大失敗だと言わざるを得ない。

Non-branded games searches have as much search volume on mobile devices as many of Disney's most popular brands.

会社名なしの[games]のモバイルデバイスでの検索量は、Disneyの最も人気の高い作品と同じぐらい多い。

この3つのサイトには、モバイルのキーワードだけでなく、モバイルデバイスを利用する状況では、意味がなくなりつつあるキーワードに関しても、問題が見受けられる。DisneyとMicrosoftのサイトの例を見れば一目瞭然である。しかし、Starbucksもまたコンテンツの適応の問題を抱えている。

[Starbucks coupons]をモバイルデバイスで検索すると(1ヶ月に8500回検索されている)、求めている情報を得られないだけでなく(何かしらビジネス上の理由があるかもしれない)、Print Coupon Buttonをクリックして、存在しないクーポンを取得するよう求められるのだ:

 

Starbucks responsive web site asks you to print out a coupon from your mobile phone, and gives you how-to instructions that you'll never be able to follow.

Starbucksのレスポンシブウェブサイトは、携帯電話からクーポンを取得するようユーザーを促し、絶対に従うことが出来ない方法を説明している。

これは泣きっ面に蜂のようなものである。コンテンツの意味、そして、クエリの関連性を変えてしまう点を理解せずに、サイトをレスポンシブウェブデザインにしていることが原因である。

レスポンシブウェブデザインを採用することで、この問題を全て解決することは出来るのだろうか?その可能性はある。しかし、レスポンシブウェブのデザイナーとSEOは、現在この問題の解決には関心を寄せていないため、エッジケースとして扱われる可能性がある。

3. レスポンシブウェブサイトは遅い

前回のコラムへのコメントで指摘して頂いたように、確かに、レスポンシブウェブサイトは、適切にデザインすれば、スピーディーに動く。その通りである。しかし、問題は、完全に矛盾しているわけではないにせよ、「遅いレスポンシブウェブサイト」は、エッジケースではない点である。

この点を指摘しているのは私だけではない。事実、この点に反論した人達の多くが、これはレスポンシブウェブではなく、ディベロッパーに責任があると主張していた。しかし、SEOの担当者としては、責任の所在は重要ではない。遅いことが問題なのだ。レスポンシブウェブサイトが遅いなら、実際にその多くは遅いのだが、検索エンジン経由のユーザー、そして、SEOにとってマイナスに働く。

コメント欄でも指摘したよううに、この問題は様々なサイトで発生している。Akamaiに所属し、パフォーマンスを熟知するガイ・ポドジャーニー氏は、「この事実を無視することは出来ない。理想的だと思われたレスポンシブウェブサイトは、 モバイル専用のサイトよりも遅い。と言うよりも、平均的なレスポンシブウェブサイトは、平均的なモバイルサイトよりも遅いと言った方が正確かもしれない」と指摘している。要するに、遅いレスポンシブサイトは、珍しくはないと言うことだ。

4. レスポンシブウェブサイトはグローバルモバイルトラフィックの10%以上を失っている

マーケッターなら、15800万人のビジターと980億のページビューに是が非でも接触したいと望むはずだ。これは、2012年の12月の時点で、Operaのブラウザーを利用するフィーチャーフォンのユーザーのデータである。

モバイルウェブの現状レポートの最新版によると、Operaは、Opera MobileまたはOpera Miniのいずれかのブラウザーから、2億2900万人のビジターと1430億のページビューを得ているようだ。また、同社は、ビジターの68%がスマートフォン以外のデバイスから寄せられていると報告している。計算すると、上のスタッツになる。

Operaが15.4%のマーケットシェアを獲得している点を考慮すると、世界のモバイルウェブマーケットのシェアの10.63%に当たると推定される。

世界のモバイルウェブのトラフィックの10%を、無視しても構わないと判断することも出来るが、異常値と言うには、あまりにも莫大なトラフィックである。

先月、コメントで指摘して頂いたように、まずは、モバイルサイトを作り、その後、レスポンシブデザインを使って、フィーチャーフォンのユーザーに対応する手が考えられる。しかし、この方法には次の2点の問題がある:

  • グーグルはこの手法を薦めていない。グーグルは、サイトを分けるか、フィーチャーフォンとスマートフォン上で有効なサイトには、ダイナミックサービングのみを推奨している。
  • 最初にモバイルを構築する方法は確かに未来志向だが、既存の大勢の主要なデスクトップのユーザーにそっぽを向かれてしまう。

Weather Channelのように、モバイルを優先しそうな企業の多くにとっては、あと数年間は、この戦略は現実的には映らないだろう

5. 全てのレスポンシブサイトはモバイルのみの機能でユーザーのひんしゅくを買う

レスポンシブデザインは、対応するデバイスに応じた機能を追加することではなく、同じコンテンツを全てのプラットフォームで提供することを信条としているため、この問題は極端なケースに当たらないはずである。

先月のコラムでも説明したように、マーケッターは、GPS、カメラ、加速度計等、モバイルに特化した機能を使って、ネイティブアプリに匹敵しつつ、プラットフォームを問わずに全てのユーザーに見てもらい、楽しんでもらう、アプリのようなユーザーエクスペリエンスをウェブで提供することが出来る。

この取り組みを行うことなく、なぜサイトをレスポンシブ化しよとするのか、いまだに理解不能である。ONE ウェブは、滑り出しとしては悪くないが、それだけ満足しないでもらいたい。

私は、先月、Thunder Techのユーザーエクスペリエンスチームとブログで話しをする機会があったが、同チームのメンバーは、このようなユーザーエクスペリエンスは、ウェブサイトではなく、アプリのものだと主張していた。しかし、この点に関しては、ユーザーエクスペリエンスの担当者とSEOの担当者の間では、意見が分かれる。SEOのスタッフは、ユーザーが魅力的だと思えるユーザーエクスペリエンスを出来るだけ明白に表現することにこだわる。また、ネイティブアプリとは異なり、ウェブは、100%の接触範囲を持つことも大きな意味を持っている。

HTML5を使えば、アプリのようなユーザーエクスペリエンスをウェブ上で提供しやすくなり、このタイプのコンテンツは、理想的なトラフィックをサイトにもたらすだけでなく、リンク、共有、そして、グーグルがサイトの信頼性を判断するために利用する、その他の全てのシグナルを入手することが出来るかもしれない。サイトをレスポンシブにするために、このようなシグナルを諦めるようでは、SEOの名が泣く。

ウェブでアプリのようなユーザーエクスペリエンスを作る取り組みが、どれほど浸透しているのかは知らないが、ダイナミックサービングを介して、アプリのようなモバイルウェブエクスペリエンスを構築した後、パフォーマンスが改善したサイトの例を見つけた。 このサイトの方針を採用する会社が増えることを願っている。

According to Nielsen and Business Insider, consumers spend more time in apps than on the mobile web. While games and social networking are part of the story, how much are webmasters to blame for not making web experiences more app-like?

NielsenとBusiness Insiderによると、消費者はモバイルウェブよりも、アプリでより多くの時間を過ごしているようだ。ゲームやソーシャルネットワークも含まれているが、ウェブのユーザーエクスペリエンスをアプリ化、そして、改善することに二の足を踏むウェブマスターは、どれぐらいの責任を負っているのだろうか?

この記事を最後まで読んだなら、先月、私が発見した5つのポイントが、事実であり、極端なケースではないことは、様々な例を通して、理解してもらえたのではないだろう。それでも、グーグルには、稀なケースと見なされるかもしれないが、検索ユーザーが立ち往生し、混乱し、そして、コンバートすることに失敗しているなら、その問題を解決することで、ビジネス、そして、ユーザーの双方にプラスに働くはずである。

そのため、レスポンシブウェブデザインは、必ずSEOに良い影響を与えると主張する人に出会ったら、実際には、多くのレスポンシブなサイト(その一部は、評価が高い)が、全くSEOの役に立っていないことを思い出してもらいたい。レスポンシブウェブデザインだけで、満足するべきではないのだ。

まとめ

レスポンシブウェブサイトが、SEOを含めた多くの問題を抱えているケースが目立つ。その理由を挙げていく:

  • 複数の評判のとても良いレスポンシブなウェブサイトは、インフォメーションアーキテクチャの大きな問題を抱えており、検索エンジン経由のビジターは、タスクを完了することが出来ず、また、企業はリードから利益を得ることに失敗している。
  • レスポンシブデザインを採用したウェブサイトは、モバイルの検索ユーザーにとって特に重要なキーワードを見逃しており、企業、そして、ユーザーの双方が損害を被っている。
  • レスポンシブサイトは、読み込みにかかる時間を短縮するポテンシャルを持っているが、大半のサイトは、このポテンシャルを活かしていない。
  • フィーチャーフォンのトラフィックを獲得する件において、グーグルは、レスポンシブデザインを推奨していない。ちなみに、フィーチャーフォンユーザーのトラフィックは、モバイルのウェブトラフィック全体の10%を超える。
  • レスポンシブサイトは、基本的に複数のプラットフォームに対応していないコンテンツには、対処することが出来ない。そして、このような複数のプラットフォームに対応するコンテンツは、ユーザーを助け、サイトが自然なリンクを獲得し、そして、収益を得る上で効果的である。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How Common Are SEO Problems With Responsive Web Design?」を翻訳した内容です。

サーチエンジンランドの記事故、SEO上の問題として語られていますが、実際はユーザー体験全般、つまりウェブマーケティングやウェブサイトの成功に直接関わってくる大きな問題を考えた記事でした。レスポンシブWebデザインというと、まだまだデザインのみが注目される面が大きいですし、現実問題、デザインをレスポンシブ化すると同時に、モバイル体験まで最適化するというのは、例えばモバイルユーザーにモバイルならではの機能を提供することになれば、デザイン上もシステム上も作業負荷が一気にアップしますし、簡単にできることではないことは重々承知していますが、レスポンシブWebデザインが普及していく上での大きな課題であることは間違いありません。

レスポンシブWebデザインというと、「デザイン」と言葉が入っているだけに、どうしても機能やユーザー体験よりはデザイン最適化のみの話に陥ってしまいそうですし、その意味では、ユーザー体験や機能まで含めてWebサイトのレスポンシブ対応を考えた新しい言葉があった方が良いのかもしれませんね。あ、単純に「レスポンシブWeb」でいいのか。

呼び方はともかく、今回の記事がレスポンシブWebデザイン、Webサイトのレスポンシブ化についてより深く考えるきっかけになれば幸いです。 — SEO Japan [G+]

リンク構築を語るなら知っておくべき53の鉄則

上級者向けSEOガイドの濃すぎる記事を連続投稿中ですが、サーチエンジンランドからそれに負けないくらい濃い記事を。Googleのペナルティ実施本格化でかつてないレベルでの丁寧なリンク構築が必要になってきた外部リンク獲得作業。そんなリンク獲得に関するノウハウを53まとめた記事を今回は紹介します。昨年、投稿したリンク構築に関する50+のアドバイスの続編的な内容ですが、単体でも十分成り立ちすぎる盛り込みすぎな記事です。 — SEO Japan

一年前、私はリンク構築にとって必要なポイントを50点以上紹介する(日本語)記事を投稿した。ここ一年の間に、リンク構築は、確実に難しくなった – 何度も名称の変更を迫られ、今まで以上に非難され、そして、大きなダメージを負った。

しかし、ウェブサイトをインターネットで宣伝する方法として、今でもリンク構築は有効である。そこで、今回の投稿では、リンク構築の責任者として、知っておくべきポイントをさらに50点ほど紹介する。

1. 悪態をつくことなく質の低いリンクを削除する方法

恥を晒したくないなら、リンクを得た経緯を考慮して、リンクを張ったサイトのオーナーに丁寧にリンクの削除を要請しよう。コメント欄に掲載されたリンクを削除したいなら、さらに低姿勢で要請を行う必要がある。リンクを入手する作業と同じように、削除する作業にも時間はかかる。そのため、相手を尊重して、リクエストを行うべきだ。

また、リンクの場所を明確に指示することも重要である – 当該のサイトのオーナーが多数のサイトにリンクを張っている場合、曖昧な指示だと、リンクを見つけるためにページを探し回らなければならなくなるからだ。

2. サイトにリダイレクトする301を介して、転送される質の低いリンクを確認する方法

関心を持つページに301リダイレクトしているURLを確認したいなら、被リンクレポートを行うべきである。次に、実際にURLを見つけたら、当該のドメインに対して被リンクレポートを実行する。注意事項に関しては、この記事を参考にしてもらいたい。

3. FTCの公表ガイドラインに従うには

ガイドラインに一通り目を通し、変更、または、追加された項目を確認するよう心掛けよう。

4. コンテンツ泥棒の裏をかく方法

スクレイパー(コンテンツ泥棒)のコンテンツが、本家のサイトよりも上位にランクインするケースは、頻繁に発生している。これは重大な問題である。大規模なサイトを運営し、コンテンツがしょっちゅうコピーされているなら、DMCA削除通知を送るだけで疲れてしまうだろう。

Copyscapeを使うと、ウェブ上のコピーされたコンテンツを検索することが出来る。また、Copyscapeが提供するCopysentryプログラムは、定期的にウェブを観察し、コンテンツを盗んでいる人がいるかどうかを、ウェブマスターに代わって確認してくれる。私はアラート(Google アラートTalkwalker アラート)も愛用している。どちらのツールも無料で提供されている。私はこのツールを使って、自分が作った記事のタイトルをモニタリングさせている。当然ながら、例えば、大量の製品に対するコンテンツを投稿しているなら、賢明な戦略とは言えない。

実際に誰かにコンテンツをコピー、または、盗まれてしまったら、行動を起こす必要がある。経験上、一度でも2、3のサイトにコンテンツを盗まれると、さらに、盗むサイトが現れる。そのため、長期戦を覚悟しておくべきだ。それでも、コンテンツを思いがけない方法で守っている人達がいるので、困ったら、フォーラムで助けを求めよう。公の場では公開されていない方法を知ることが出来るはずだ。

5. コンテンツを巧にキュレートする方法

大勢のウェブマスターが巧みにコンテンツをキュレート(収集)している。同じように賢くコンテンツをキュレートしたいなら、優秀なウェブマスターの取り組みを把握し、少しアレンジを加えよう(やはり、全く同じ記事を参照しているサイトのキュレート記事を読みたくはないはずだ)。キュレートしたリストを公開するのであれ、クライアントにeメールのニュースレターとして提供するのであれ、あるいは、業界の動向についていけるように従業員に向けて投稿するのであれ、受け手の負担を増やすだけでなく、何かしら興味を持ってもらえるように工夫する必要がある。

キュレートリストの最大の魅力は、今まで知らなかった、知名度の低いサイトの素晴らしい記事を見つけることが出来る点である。そのため、メジャーなプラットフォームでは目立たないものの、優秀なエキスパートが綴ったコンテンツを探す努力をしてもらいたい。

6. オーディエンスが求める記事を書く方法

昨年行ったプレゼンで、私はパロディのサイト/番組を使って、人気を計測する手法を取り上げた。誰も理解してくれない場合、通常、パロディーする意味はない。他の人達の主張を確認し、欠けているポイントを見つけ出し、記事にする。敢えてあまのじゃくになり、異なるアイデアを宣伝しよう。Q&Aサイト(Quora等)をチェックし、ユーザーの質問の内容を確認して、コンテンツの中で答えることが出来る。また、うまくいったことと、いかなかかったことをメモに残す習慣をつけておこう。

7. コンテンツを宣伝する方法

新しいコンテンツが投稿されているかどうか確認するために、同じサイトに頻繁にアクセスする人はいない(ウェブマスターが、とてつもない強運の持ち主なら話は別だが)。

そのため、コンテンツを作成したら、ターゲットのオーディエンスが多用するチャンネルを介して宣伝する必要がある。ソーシャルメディアでの宣伝であれ、ニュースレターであれ、口コミであれ、コンテンツに注目を集める方法を把握しなければならない。

8. リンク否認ツールの使い方

このツールを使わなければいけない状況に遭遇してもらいたくない。それでも、リンク構築の担当者は、被リンクのプロフィールでカウントしてもらいたくないリンクを適切に否認する方法を知っておく必要がある。

リンクの否認は最後の手段であり、その他のリンクを削除する方法が全て失敗に終わった段階で利用するべきだ。面倒な作業をスキップして、いきなりこのツールに頼らないでほしい。リンクの否認の一般的な間違いをバリー・シュワルツが指摘しているので、目を通しておいてもらいたい。

9. リンクのリストを手に入れる方法

簡単だと思う人が多いかもしれない。実は意外と難しい。大方、グーグルのウェブマスターツールを使って、この情報を得ることが出来ると考えているのだろう。リンクツールは、基本的にそれぞれのデータベースを利用しており、3つのツールを用いたら、3つの若干異なる結果が出る可能性が高い。また、「上位のリンク」のみが提供されるツールもあるので、注意してもらいたい。

10. サイト/ページがペナルティーを受けたかどうかを確認する方法

クライアント(そして、一部のSEO業者も)ペナルティーとランキングの落下の違いを誤解していることがある。例えば、5位から10位にランクが下がったとしても、必ずしもペナルティーを受けたとは限らない。検索エンジンがアルゴリズムのアップデートを行った、あるいは、競合するサイトがサイトを大幅に改善した可能性もある。

数日間にわたってグーグルで自分のサイトを見つけることが出来ないなら、ペナルティーを科されたと見て良いだろう。ブランド名やURLを検索して、サイトが上位にランクインしていないケースも何かがおかしいことを示唆している。しかし、実際のペナルティーであれ、一時的な措置であれ、判断は難しい。一部のページを除いて、引き続き上位にランク付けされているなら、当該のページがペナルティーを受けている可能性はある。ブランド/URLの検索以外では、サイトがどこにも見当たらないなら、最新のアルゴリズムのアップデートの影響を受け、リンクの価値が減じられていることも考えられるが、この場合、厳密に言うと、ペナルティーは受けていないことになる。

いずれにせよ、トラフィックを調べると、手掛かりを得られる。それでも、ランキング/トラフィックが少し減っただけで、ペナルティーを受けたと判断するべきではない。 グーグルは、手動による対策をウェブマスターツールに加えているので、この機能も活用しよう。

11. アルゴリズムのアップデートのダメージを被ったかどうかを判断する方法

具体的な日付のトラフィックを確認して、アルゴリズムのアップデートの影響を受けたかどうかを判断することが出来るケースもある(ペンギンやパンダ等)。しかし、同時期に大きな変更が行われていると、判断は難しくなる。

昨年、多くのサイトが、パンダやペンギンの影響を受けたかどうかを判断する方法を取り上げていた。そこで、最新の情報を確認し、自分が何を達成しようとしているのかに焦点を絞るべきである – ランキングやトラフィックが下がったなら、アップデートが“修正”した何かによって、再び上がっているかどうかを確認しよう。

12. コンテンツがアンカーとマッチしていることを確認するには

とてもシンプルな作業だが、見過ごされていることが多い。ターゲットのサイトに向かうアンカーを用意しているなら、アンカーがターゲットのコンテンツの中に存在することを確認するべきである。当然ながら、全てのアンカーがターゲット内に含まれているわけではないが、幾つかこのタイプのアンカーを利用しているなら、コンテンツとアンカーをマッチさせると、通常、ページのパフォーマンスは上がる。

13. ページランク以外に他にどのような測定基準があるのか?どこにあるのか?

グーグルのツールバーのページランク等、旧型の測定基準よりも、自分のサイトにとって意味のある測定基準を持つツールを選ぼう。

14. 今でも役に立つオペレータは?もう役に立たないオペレータは?

とても便利な+は、少し前にオペレータのリストから削除されてしまったが、他にも、時間の節約に大いに貢献するオペレータは存在する。

15. 読み込み時間 & サイトのスピードが重要な理由

読み込みに長時間を要するサイトだと、グーグルがクロールして、コンテンツをアップデートすることが出来ない可能性がある。数回同じ状況が発生すると、ランキングが落下する、または、インデックスから除外されてしまうこともある。サイトのスピードは、3年ほど前からランキングの要素の一つとして、確認されている。また、モバイルサイトのスピードに対するペナルティーも存在するため、注意が必要である。

サイトがなかなか読み込まれない場合、ビジターはサイトを去る – そのため、サイトの読み込みが遅々として進まないなら、確実に修正しておきたいところだ。

16. モバイルデバイスでリンクが有効に動くことを確認する方法

自分のサイト、そして、リンクを張っているサイトにも同じことが言える(内部リンクが問題なく動くことを確認しよう)。サイトにビジターがアクセスし、リンクをクリックしたところ、どこにも導かれないような状況は避けたい。モバイルの人気は、右肩上がりであるため、モバイルデバイスでサイトとリンクが動かない場合、多くのトラフィック/コンバージョンを失ってしまうだろう。

bad mobile

17. ゲスト投稿の機会を賢く選ぶ方法

スパム丸出しのゲスト投稿しか見当たらないサイトは回避するべきだ。適切で、質の高いゲスト投稿のみを受け入れている優れたサイトなら、記事を投稿する価値があるかもしれない。質を問わずに、誰彼かまわず記事を受けて入れているように見えるなら、見送るべきである。また、自分がゲスト投稿を受ける側にまわった際は、逆に厳正に審査しよう。

18. 世界全体で季節的なキャンペーンを実施する方法

ニュージーランドと言う、素敵な国をご存知だろうか?アメリカが夏真っ盛りな時期、この国は真冬を迎えている。

カレナ・ジョーダン氏が、フェイスブックの投稿で、マーケッターの過ちを指摘した際、季節のキャンペーンについて考えさせられた: 「最近、大きなブランドが、“夏を楽しんでいますか?”や“大規模なサマーセールを行います”と謳う、迷惑なプロモーションを目にする機会が多い。ニュージーランドは、今、真冬なのに」。

19. クラス Cが重要である理由

クラス Cは、IPアドレスの三番目の一連の数字である。同じクラス Cから多くのリンクを得ていると、リンクネットワークのように映る。リンクプロフィールが、ネットワークをベースに構築されているように見えるのは、マイナスである。

20. サイトがハッキングされたかどうかを把握する方法

定期的にグーグルでsite: 検索を行い、結果を確認する。ハッキングでよく利用されている用語(Cilalis、Viagra等)をURL/ブランド名と合わせて、アラートを設定し、出来るだけ早く、ハッキングの被害を把握するべきである。ビングおよびグーグルのウェブマスターツールには、マルウェアのセクションが用意されているため、ここも定期的に確認しておきたい。

21. 依存しているツールの代わりを探す方法

定期的にダウンタイムが発生することもあれば、一時的に利用することが出来なくなることもある。無料だったものの、有料制に切り替わるツールもある。愛用しているツールが、嫌いな会社に買収されることもある。理由が何であれ、全てのツールに対して、予備のツールを用意しておくべきである。

22. サイトがネットワークに参加しているかどうかを判断する方法

サイトで用いられている用語(メンバー、ネットワーク、名誉会員等)、バッジ等分かりやすい目安もあれば、その他の多くのサイトと同じテンプレートが用いられている、あるいは、多くのサイトで同じグーグルアナリティクス/アドセンスのIDが使われている等、若干分かりにくい目安もある。すぐ簡単に見つけることが出来るケースもあれば、なかなか見破られないケースもある。問題の多いネットワークのメンバーかどうかの判断が難しいこともあるが、よく調べれば、特定することが出来るはずだ。

23. チェーンリダイレクトとは何か?なぜチェーンリダイレクトは良くないのか?

チェーンリダイレクトは、サイトが二つ目のサイトにユーザーをリダイレクトし、その後、3つ目のサイト、四つ目のサイトへとリダイレクトしていく状態である。サーバー側のリダイレクトのタイプ、そして、リダイレクトのコーディングの組み合わせによって、チェーンリダイレクトが発生すると、過度の不可がサーバーにかかってしまう。個人的には、別のサイトにリダイレクトされる理由が全く説明されていない点が、最も許せないと感じている。通常、理に叶っていないことが多いためだ。

24. サイトをクロールして、問題を見つけるツールを使う方法

Screaming Frogは絶対に欠かせない(残念ながら、まだこのツールの代わりは見つかっていない – 見つける作業を始めるべきかもしれない)。

25. ビングもウェブマスターツールを用意している

忘れられがちだが、ビングもウェブマスターツールを用意している。しかも、実はとても便利である – 事実、グーグルが提供していない機能もビングのウェブマスターツールは用意している。SEOアナライザーは特に気に入っている。明らかに見過ごしたポイントを確認することが可能であり、また、素人でも理解できるように分かりやすく説明されているためだ。

Bing SEO

26. ツールなしで大半の作業を実施する方法

自力で500本のリダイレクトをチェックすることも、サイトのスピードをツールなしで正確に計測することも、当然不可能である。しかし、サイトを見て、リンクを獲得するに値するかどうかを判断するスキル、ツールを使わずに、リンクを張る機会を自力で見つけることが出来るスキル、そして、スケジュールを設定することなく、ツイートを投稿するスキルは、必要である。必要なスキルは他にもある。ツールは、必要としている時に、使えなくなる可能性があることを忘れないでもらいたい。

27. フットプリントとは?フットプリントがサイトを危険にさらす理由

システムを操作しようと試みる際に現れるパターンに対して、アルゴリズムの変更が行われる。他の人達と同じ手法を用いている場合、その手法が濫用されると、次回のアップデートで取締りの対象になる可能性がある。

28. どのワードがeメールのスパムフィルターを稼働させるのか

リンク構築の接触を行う際に、この知識は大いに役立つ。良質なワードの一覧をウェブ上で見つけることが出来るかもしれないが、分野によっては、どうしても避けられないワードが含まれている可能性がある。よって、最終的には、試さなければならないだろう – eメールの返信率が芳しくないなら、問題を起こしているワードがあるかどうか調べていく必要がある。例えば、私はスパムフィルターをトリガーすることを恐れ、接触用のeメールでURLを全て盛り込む行為を止めている。この変更を行った途端、返信率は大幅に上がった。

29. エバーグリーンコンテンツとは?なぜこのコンテンツは重要なのか?

エバーグリーンコンテンツとは、投稿された時、そして、投稿された後も有益なコンテンツを指す。ブックマークされ、参考にされるコンテンツである。通常、1年間は有効である。このタイプのコンテンツは、信頼されるため、リンクをもたらし、また、オーディエンスが知る必要がある事柄をテーマに据え、引き続き参照されるため、ランキングとビジビリティを継続的に改善する効果もある(このコンセプトを詳しく知りたいなら、この記事に目を通そう)。

30. クラウドソーシングとは何か?なぜ一部の人達に嫌われているのか?

クラウドソーシングは、グループで支援するシステムである。クラウドソーシングに参加する人達は、コンテンツを宣伝し、プロモーター陣に新たな力をもたらすため、素晴らしい手段だが、リンクを構築する方法としては、手抜きな部類に当たるとして、一部のリンクビルダーには嫌われている(あるいは、この専門用語自体が嫌われているのかもしれない)。

31. イベントの後に調子が良いリンクのROIを追跡する方法

そのイベントがインターネット上のイベントかどうか(新しいコンテンツ等)、直に会うイベントかどうか(会社が企画した接待)、あるいは、名刺をパーティーで10名に渡した等のイベントかどうかによって、様々な方法が考えられる。リンクを獲得するために何をしているにせよ、ROIを計測する方法を知っておく必要がある。

32. ページランクがnofollowを介して流れる仕組み

ページランク5のサイトから10本のリンクを獲得し、そのうちの5本がnofollowなら、残りの5本のリンクは、ページランクの1/10を受ける。nofollowの5本のリンクは、何も享受せず、ページランクを分割するために存在するだけである。

33. グーグルオーサーシップとは何か & なぜ重要なのか?

マット・マギー氏は、昨年、オーサーシップに関する報告を行った:

グーグルは、オーサーシップのステータスを用意する隠れたメリットがあることを認めた。ユーザーが、オーサーのタグがつけられた検索結果を一定の時間読み、再び検索結果に戻ってくると、グーグルは、前回クリックされたリンクの下に同じオーサーの同様の記事への3本のリンクを掲載する。

この他にも、オーサーシップを利用することで得られるメリットは数多くある。

34. 業界で一般的な取り組みを把握する方法

今利用している手法は、この業界特有のものである点を理解する必要がある。必要はないと思っても、念のために競合者の取り組み、そして、競合者のリンク構築の仕組みを確認しておこう。ホームページよりも深いページへのリンクを得ている傾向があるかどうか、ソーシャルメディアを多用しているかどうか等、チェックしてもらいたい。

他に誰もしていない取り組みを把握する上で、あるいは、自分だけが実施していない取り組みを理解する上で、この作業は役に立つ(ただし、当該の業界が、一般常識に反する行為を実施する傾向があっても、あるいは、グーグルのガイドラインを違反している傾向があっても、便乗しても良いと言うわけではない点を警告しておく)。

35. <meta name=”robots” content=”noydir,noodp”>

人間が実際に編集を行うヤフー!ディレクトリとDmozは、長年にわたって運営されており、掲載している情報の一部が古くなっている可能性がある。このコマンドは、検索エンジンに古いメタデータを表示しないように命令する効果がある。

36. サイトが検索エンジンにインデックスされているかどうかを調べる方法 & インデックスされていなかった場合の影響

リンクを見つける際に、リンクを求めているサイトが、検索エンジンによってインデックスされているか否かを常に確認してもらいたい。[site:url.com]検索を利用し、何も見つからなかったら、インデックスされていないことになる。グーグルに含まれていないなら、そして、数週間が経過しているなら、良くない兆しである。当該のサイトは、ペナルティーを受け、インデックスから削除されている可能性がある。

もちろん、一時的な措置かもしれないが、グーグルにインデックスされていないサイトを見つけたら、リンクを張るべきではない。リンクのリスク分析ツールも、リンクの危険度を計測する目安として、インデックスを活用しており、早い段階で問題を特定する上で役に立つはずだ。

37. ランキングから全体像を把握することが出来ない理由

要素によって、ランキングは変わることがあるため、キーワードに対するサイトの本来のランキングを特定するのは、至難の業である。例えば、グーグルにログインすると、ログインしていない場合と異なる結果が表示される。また、ランキングは頻繁に変動する。しかし、一部のウェブマスターは、一時的にランクが落ちると、たとえ24時間後に元の位置に戻ったとしても、必要以上に動揺している。

もちろん、ランキングが大幅に落下したなら、大きな問題を抱えていることを示唆しているかもしれないので、調べてみる必要がある。ただし、ランキング以外にも注意するべきポイントはたくさんあることを忘れないでほしい。

38. …それでも、適切にランキングを確認する方法

グーグルからサインアウトして、キーワードを自分で検索する手がまず考えられる。このように、決して難しくはない。ウェブマスターツールでも確認することは可能だが、平均のランキングのデータしか用意されていない。基準として活用し、トレンドを参考にする程度に留めよう。

39. リンクの配置が重要な理由

一部の場所(フッターやサイドバー)は、以前から、リンクを得るためのスパムの巣窟となっており、前後関係が存在する場所のリンクほど重要視されない。このリーズナブルサーファーに関する記事(日本語)を読めば、リンクの場所が、クリックされる確率に影響を与える仕組みを理解することが出来るだろう。

40. リンク構築は違法行為に当たるかどうか

グーグルのガイドラインが、法律に則って策定されたと考えている人達がいるが、その根拠が私にはさっぱり分からない。それでも、リンク構築が違法行為だと本気で考えている人達は実在する。念の為に、ハッキリさせておく。グーグルのガイドラインを違反すると、グーグルからペナルティーを受ける、または、インデックスから削除される。

41. サイテーションとは何か

基本的に、ブランド名もしくはURLの言及を指す。理論上は、リンクがなくても、人気の高いコンテンツでブランドの名前が言及されることは重要だと考えられている。ブランド名を見た人が検索を行うため、検索の量が増えるためだ。また、リンクなしで言及が行われると、リンクを張る機会が生じる意味でも重要だと言えるだろう。

42. 共起とは何か

共起は次の2つ状態のうちの1つに該当する:

  1. コンテンツ内のブランドの言及、もしくは、自分のサイトに向かうリンクの近くの別のリンク
  2. コンテンツ内のブランドの言及、もしくは、自分のサイトへ向かうリンクの周りのキーワード

例えば、記事の中で、業界のオーソリティサイトと一緒に引用されている場合、良い共起と考えられる。動揺に、100のサイトでリンクが掲載され、[ブランディングエージェント]や[ロゴのクリエータ]等のワードに囲まれているなら、サイトは、この用語により強く関連付けられるようになる。

43. 拡大不可能なメソッドが今でも役に立つ理由

拡大することが出来ないメソッドであっても、何度かプラスに働くことがあったなら、利用してみた価値はあったと言えるのではないだろうか?アレンジを加えて、今後は拡大することが出来る方法を学んだケースも、あるいは、単純にROIに時間を費やす価値が現れているケースもある。

44. アウトリーチを拡大する方法

アウトリーチ(接触)ツールの中で、Buzzstreamは、取り上げられる回数がずば抜けて多い。連絡を取りたいサイトを既に把握しているなら、このツールは重宝するだろう。私は、個人に特化させることが出来るため、自分でリンクを要請する手法を好むが、Buzzstreamの素晴らしさは認めざるを得ない。

45. 必要に応じてインデックスからページを削除する方法

グーグルとビングは、それぞれのウェブマスターツールでこの作業を行う機能を提供しているが、noindexメタタグを加える、あるいは、サイトマップからページを削除して、ページが除外されるのを待つ手もある。

46. インデックスから削除されたサイトを作り直すことを薦めるタイミング

ペナルティーを受けたため、1年以上をかけて、リンクの整理、否認、そして、再審査リクエストを行ったものの、いまだに検索結果に反映してもらえないサイトがある。また、私の友人のサイトは、この全ての取り組みを実施し、再びインデックスしてもらい、復活を遂げたものの、別のアップデートの打撃を受けていた。再びインデックスから除外されたわけではないものの、サイトを一から作り直さなければならないほど、ランキングが大きく落下してしまったようだ。

47. 再審査リクエストを投稿した後

通常、待ち時間は長い – そして、散々待たされた挙句、リンクプロフィールにはまだ疑わしいリンクが残っていると指摘されることが多い。サイトを奇跡的に以前の状態に戻すことが出来ると期待しているなら、がっかりすることになるだろう。/p>

48. リンクキャンペーンを受け継いだ後に行う取り組み

まずは、出来るだけ集中的にサイトの被リンクを分析するべきである。全体的な状況を説明してくれることを願っているが、前任者が、以前の取り組みを把握していない、わざわざ説明するほど重要ではないと考えている、全く気にしていない、もしくは、意図的に何かを隠そうとすることが多い。どんな説明を受けるにせよ、自分でリサーチを行い、実際にどんな取り組みが行われていたのかを把握する必要がある。

49. EMDとは何か

Exact Match Domain(完全一致ドメイン)の略である。約1年前、グーグルはフィルターを導入し、上位に君臨していた多くのEMDを陥落させていた。EMDは、上位にサイトをランク付けさせる方法として、十分な実績を残していた。URLをキーワードで構成することで、サイトが何かに特化しているとアピールすることが出来たためだ。しかし、その他の過去のうまくいった手法と同じように、濫用が進み、グーグルが対策を講じる結果となった。ただし、今でも上位にランクインしているEMDは数多く存在する。

50. Wayback Machineの使い方

私はこのツールを毎日利用している。例えば、ドロップされたドメインかどうか等、サイトの過去を探る上で有効である。ここにURLを入力し、「Take Me Back」をクリックする。次に、日付をクリックして、当時のサイトの姿を確認する。当該の日付のサイトのコードまで調べることが可能であり、とても役に立つ。

51. サイトリンクとは何か

SERPに掲載されるその他のページに対する、字下げされたエントリのことだ。サイトリンクには、サイトのエントリが、より信頼感があるように見せるだけでなく、良質な内部のページにアクセスしてもらえる効果も期待できる。

52. グーグルの構造化データツールの使い方 & リッチスニペットとは何か

レビュー、レシピ、製品等の具体的なタイプのコンテンツに用いられる、リッチスニペットは、グーグルのSERPに表示されるテキストであり、グーグルがコンテンツに関する情報をさらに集め、より有益な方法で表示することが出来るようになる。グーグルの構造化データツールでは、構造化データマークアップの詳細(グーグルのオーサーシップが適切に実装されているかどうかを含む)を把握することが出来るため、このツールを活用し、ページをテストするべきである。

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53. リスクの真実をクライアントに伝える方法

利用している戦略がリスクを伴っているかどうか分からないなら、調査を行い、包み隠さずにクライアントに伝えなければならない。クライアントが当該の戦略に中止する決断を下したなら、それで問題ない。しかし、SEO業者が何をしているのか、そして、グーグルに捕まった際に、どれぐらい大きなダメージをサイトに与えるかをクライアントが理解していないなら、SEOのエキスパートを名乗る資格はない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「50+ More Things Every Link Builder Should Know」を翻訳した内容です。

スミマセン、余りに大量すぎて見出ししか読んでいませんが間違ったことは書いてないと思います。後は好奇心旺盛なあなたが自身で是非の判断も含めて探究してください。。 — SEO Japan [G+]

Googleが考える「不自然なリンク」の定義

上級者向けSEOガイドをシリーズで紹介中ですが、たまには別のSEOネタを、ということで、Googleが考える不自然なリンクの定義についてサーチエンジンランドが一つ一つ考えてみた記事を。日本でもペナルティが普通に発動されるようになった最近、それでもリンク取得活動は重要なことは変わらないですし、時にそのリンクがグレーゾーンなのか自問自答したくなるケースもあるでしょう。そんな時の参考になるかもしれない記事です。 — SEO Japan

sel-link-schemeグーグルは、先月、ウェブマスターツール内のリンクプログラム/不自然なリンクに関する文書を密かに更新していた。

バリー・シュワルツが、記事の中で分かりやすく指摘していなければ、気づく人達はほとんどいなかったに違いない(私はページの更新を知らせるアプリを設定していたものの、数日間気づかなかった)。

この記事のおかげで、このニュースはリンク構築/SEOコミュニティに伝わり、“google updates link schemes.”と言う検索クエリで6000近い検索結果が表示されるほど、変化に関するレポートが次々に投稿されていった。このニュースが報じられてから3週間も経過していない点を考えると、ウェブは、抜群の反響効果を持っていると言えるだろう。

私がこれから、具体的なグーグルの変更点に対して、戦略的なレベルで許されるか、許されないかを判断し、解析を行っていく。広大なウェブにも、このタイプの情報はあまり見当たらない。

私はグーグルの広報としてこの取り組みを行っているわけではない。内部者のみが知る秘密の情報も持っているわけでもない。経験と見解を基にこの記事を綴っている。経験と言えば、3ヶ月後には、オンラインマーケティング/コンテンツの宣伝を始めて20年が経過することになるため、ある程度の知識を得ているはずである。

ページランクを操作するためのリンク

グーグルの主張

ページランクやグーグルの検索結果でのサイトのランキングを操作することを意図したリンクは、リンク プログラムの一部と見なされることがあり、ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反にあたります。これには、自分のサイトへのリンクを操作する行為も、自分のサイトからのリンクを操作する行為も含まれます。

厄介な理由

「意図した」、「見なされることがあり」と宣言するだけで、グーグルは、弁解の余地を正当な理由で得ていることになる。私達にとって重要なのは、どのように意図を解釈するかである。ページランクを操作する意図はなかったものの、最終的にページランクを操作する結果になったリンク構築キャンペーンに参加する可能性は十分にあり得る。意図的にキャンペーンを行ったかどうかを、アルゴリズムはどのように判断するのだろうか?

個人的な見解/戦略的な対応

被リンクプロフィールの履歴が、リンクプログラムに意図的に関与しているかどうかを決定する判断基準として採用される気がする。

大学の成績証明書に例えると分かりやすい。3年間ずっと「C」ばかりを取っていたのに、突然、4年生になって「A」を立て続けに獲得すると、少なくとも学術的な分野において、その人物の人となりを物語っている。同様に、サイトが、アーティクルファーム、大量のディレクトリ、そして、多くのプレスリリースサイトから4年間にわたって被リンクを獲得しているなら、この過去の取り組みにサイトの特徴が反映されていると言えるのではないだろうか。

しかし、人物(またはウェブサイト)を徹底的に精査しなければ、確実な結果を得ることは出来ない。だからこそ、グーグルは弁解の余地を残しているのだと思う。全く同じアンカーテキストをベースとしたプレスリリースの戦略が、過去の“リンクのストーリー”に応じて、全く異なる影響を与える可能性がある。 この点に関して私が持つ証拠は、同じ戦略を採用して、完全に異なる結果を得たクライアントから相談を受けていることのみである。被リンクプロフィールを調査していくと、兆候が若干見えてくる。少し正しい、あるいは、少し誤っているかが、この兆候に現れている。

戦略においては、当たり前だが、ページランクのみを考慮して、リンクを求める行為は避ける必要がある。追及しているリンクについて、私は「ランキングを改善する効果がなくても、このリンクを欲しいか」と自問自答するように心掛けている。つまり「自然のランキング以外に、このリンクを得るメリットがあるかどうか」を尋ねているのだ。リンク戦略全体として、このような基準を満たすリンクを求めてもらいたい。

リンクの購入または売却

グーグルの主張

  • ページランクを転送するリンクの売買。これには、リンク、またはリンクを含む投稿に対する金銭のやり取り、リンクに対する物品やサービスのやり取り、商品について書いてリンクすることと引き換えに「無料」で商品を送ることなどが含まれます。

厄介な理由

平凡なウェブマスターが、SEOの専門的な知識を持っている可能性は低く、そのため、「ページランク」とは何か、もしくは、ページンランクがどのように転送されるのかを把握していない確率は高い。

個人的な見解/戦略的な対応

繰り返すが、解釈によって対応は変わってくる。グーグルは、ページランクを転送する有料リンクについて、かなり明確に説明している。そのため、大勢のウェブマスターがページランクが何か理解していないことが、混乱を生じさせる原因となる。

事例: 航空関係のウェブサイトのためにリンクを探している際に、州の航空協会が航空関連のリソースを見事にまとめている点に気づいた。良質な飛行機関連のウェブサイトを持っているなら、無料で掲載してもらうことが出来る – しかし、50ドルを支払うと、特別な「特集サイト」に載せてもらうことも出来る。

このサイトとの交渉を続けた結果、さらに多くの情報を入手することが出来た。この協会は、nolollow/followが何なのか全く分かっていなかった。「アンカーテキスト」と言う用語も通じなかった。SEO業者ではなく、あくまでも航空協会であり、グーグルの検索結果のランキングを改善するためにリンクを張っているわけではなかったのだ。

当初、私は真意をつかみかねていたが、話を進めるにつれ、会話をSEOの方向に導くことが出来るようになり、技術的な面で、自分達の行為がグーグルの品質ガイドラインを違反していることに気づいていなかった点が明らかになった。

事実、私達の多くは、この業界のことばかり考え、星の数ほどのウェブサイトが存在し、その多くがグーグルのガイドラインのことなど知る由もない人達によって運営されている点を忘れがちである。このケースでは、当該のサイトを運営しているのは、パイロットであり、nofollowリンクを知らなくて当然である。

戦略においては、リンクを何らかの報酬を介して得ることで発生するリスクが、見返りを上回るかどうかを自問するべきである。グーグルが存在しなかったら、そして、リンクに対価を支払っているとしたら、リンクがトラフィックを運んでくると感じたと言う理由でなければ、何らかの見返りを与えてリンクを得る行為は、筋が通らない。この質問に対する答えを目安にするべきである。リンクを購入している最中にマット・カッツ氏に見つかったら、ランキングとは関係がなく、オーディエンスにとってリンクが適切であるため、買ったと説明することが出来るだろうか?

相互リンク

グーグルの主張

  • 過剰なリンク交換、または相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成すること。

厄介な理由

ここでもまた、グーグルは曖昧な説明に終始している。この場合、何が「過剰」に該当するのだろうか?また、グーグルは、あらゆる目的において何をもって「過剰」と判断するのだろうか?

個人的な見解/戦略的な対応

グーグルが「過剰」をどのように定義しているのか知りたい。リンクの交換が、ビジネスにおいて妥当だと判断される様々なシナリオが考えられる。例えば、ジョージア州アトランタのウェディングプランナー業を営んでいると仮定する。その場合、ケータリングサービス、フォトグラファー、DJ、リムジン会社、花屋、エンターテイメント会社、引っ越し業者、チェロの演奏者、ハープ奏者、- さらには、仕立て屋、はたまた、一輪車の乗り手とも提携を結んでいる可能性がある。

この場合、個別の会社の認知度を高めるため、お互い助け合う手段として、リンクを張る取り組みが、理に叶って“いない”と主張する方が無理がある。グーグルのことは忘れよう。あくまでもマーケティングを考慮しているのだ。これは、認知度、そして、クリックを増やす取り組みそのものである。

「過剰」等の曖昧なワードが、迷惑だと思うのはこのためだ。どの時点で提携を回避すればいいのだろうか?熱気球の会社なら大丈夫だろうか?ウェディングで熱気球を飛ばすシーンを見たことがある。海上でウェディングを行いたいカップルもいるので、ボートのレンタル会社と手を組んでも平気だろうか?博物館、あるいは、山頂の場合は許容されるのだろうか?

そもそも、アルゴリズムは、優れたマーケティングと過剰なマーケティングをどのように見分けるのだろうか。やはり過去のリンク構築の取り組みが参考にされるのだろうか?しかし、ウェディングプランナーが、以前はブラックハットなSEOサービスを採用し、数年間にわたって浅はかなリンク構築の手法に手を染め、グーグルに見つかったことがあるものの、現在は、正真正銘のホワイトハットなアプローチを信条とする私と手を組み、検索のランキングではなく、ブランドの認知度と拡大を目指している場合はどうなるのだろうか?グーグルはこの点にも気づいてくれるのだろうか?そうであることを私は願う。

戦略においては、相互リンクは、とても役に立つかもしれないが、検索ランキングを改善する目的で、関係のないサイトとの相互リンクを実施するのは、やめておいた方が無難だと私は思う。私達自身は、ウェディング専門のフォトグラファー、スキューバダイビングのインストラクター、そして、ダルシマーの演奏者が、実際にウェディングと関連しているシナリオを想像することが出来るものの、グーグルにもその関係を理解してもらえるなどと期待するべきではない。

アーティクルマーケティング & ゲスト投稿

グーグルの主張

  • アンカー テキスト リンクにキーワードを豊富に使用した、大規模なアーティクル マーケティング キャンペーンやゲスト投稿キャンペーン。

厄介な理由

「大規模」とは何を意味するのだろうか?

個人的な見解/戦略的な対応

聴覚障害を持つ高校3年生の生徒に大学の学資援助の選択肢を理解してもらうことを意図して作られた素晴らしい記事/eブックをクライアントが持っていると仮定する。その後、多くの高校に連絡を取り、75本のリンクを獲得したとする。これは“大規模”に該当するのだろうか?あるいは、リンクを獲得することを目的として、大量の記事のデータベースを投稿する行為のみが問題視されるのだろうか?

アンカーテキストとリンクの本数を基に判断されるのだろうか?キーワードを豊富に詰め込んだアンカーテキストを利用せずに、経歴欄にプレーンテキストのリンクを利用していれば、5000のサイトに記事を投稿しても許されるのだろうか?私はサーチエンジンランドに100本以上の記事を投稿しており、全てのページの経歴欄から自分のサイトにリンクを張っている。これは“大規模”だと考えられるのだろうか?

戦略としては、広範囲/全般的な記事投稿サイトを避けるよう私は提案する。個人的には、この手のサイトを利用する価値はないと思う。ただし、上のeブックの例のように、分野にこだわることで発生する機会を無視しないでもらいたい。

ゲスト投稿に関しては、戦略は、次の2つの疑問の答えに集約されているのではないだろうか 1) なぜゲスト投稿を行うのか?(検索結果のランキング?トラフィック?) 2) ゲスト投稿を行う側、そして、受け入れる側は共にどの程度信頼することが出来るのだろうか?

私は今まで一度もゲスト投稿を実施ことはなく、今後も実施するつもりはない。万が一、ゲスト投稿を行うとしても、ゲスト投稿の機会を積極的に宣伝しているブログは避ける。「このブログに記事を投稿しませんか?」と言う文言は、個人的に危険信号に等しい。私なら寄稿者全員のスキル、そして、コンテンツのトピックを調査する。史上稀にみる優れたゲスト投稿を作成したとしても、投稿するブログが、怪しげな製薬会社に関するブログなら、何もメリットを得ることは出来ないはずだ。

リンク構築の自動化

グーグルの主張

  • 自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成すること。

厄介な理由

タスクの一部を自動化する場合もペナルティーの対象になるのだろうか?グーグルはどのように判断するのだろうか?

個人的な見解/戦略的な対応

最後にグーグルは、「自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成すること」を挙げている。しかし、何をもって自動化と言うのだろうか?50本のeメールをそれぞれ内容を変えて作成し、送信箱で保存したとする。その後、サンダーバードの「後で送信」機能を利用する場合は、技術的に自動化したことにはならないのだろうか?自動化したことになる。しかし、グーグルが言及する自動化とは、少し違う気がする。

戦略においては、リンクを要請する上で、安全に自動化するプロセスもあれば、出来ないプロセスもあると思う。調査なら自動化することも可能だが、自分でリサーチを行って、補う必要はある。連絡先の追跡や継続調査は、容易に自動化することが出来る。一方、決定権を持つ適切な連絡相手を特定する取り組みは、自動化するべきではない。

常識で判断するべきだ。リンクを手に入れるために、「パーソナル」な文章に見せ掛けているメールは一目瞭然である。それでも、この行為を続ける人達が一向に後を絶たない。20年近くリンクを要請する取り組みに私は携わっているが、メールを送信する相手の名前を知らない状態でリンクを要請するメールを送ったことは一度もない。「ウェブマスターの方へ」あるいは「拝啓」で始まるメールは、自動的に削除するようにしている。自動化することが出来るからと言って、自動化するべきだとは限らないのだ。

当たり前?

今回の私の主張は、思考の糧にしてもらいたいものもあれば、当たり前のものもある。しかし、SEO業界以外の人達にとっては、当たり前ではないことばかりである。また、SEO業界の大きさは、世界全体から見れば、米粒ほどである。グーグルが毎月実施する変更、そして、その影響についてなど知る由もない人達が、サイトを運営しているのだ。

大勢のウェブマスターは一人でサイトを運営している。一方で、SEO業者やSEOコンサルタントの言いなりになり、するべきではなかったことを、していたことに気づき、ショックを受ける人達もいる。実際、毎日この手の相談を私は受けている。

ウェブマスターは混乱し、恐れている。とりわけ、ペナルティーを科されたものも、理由が分からない場合、あるいは、リンク構築戦略を学んだものの、それが安全なのか、あるいは、いずれサイトに大きなダメージをもたらすのかどうか分からない場合、不安は募る一方である。

私はグーグルのファンであり、ガイドラインで情報を公開するグーグルの取り組みを高く評価している。グーグルは、劣悪なリンクの例を紹介し、不自然なリンクリンクプログラムに関する文書を更新している。

しかし、このように情報を公開する取り組みを行っても、混乱は起きており、事実、私に届くeメールの数を見る限り、混乱は増え続けていると言わざるを得ない。細部をおろそかにすると痛い目に遭う。今回は、いろいろな解釈が出来る幾つかのワードが点在している。皆さんなら曖昧なワードをどのように定義するだろうか?

  • 意図する
  • 見なされることがある
  • 過剰
  • のみ
  • 大規模
  • 広範囲に配信
  • 自動化
  • 品質の低い

是非、意見を聞かせてもらいたい。例外があるため、グーグルが解釈の余地を残していると言う私の意見に同意してもらえるだろうか?例外は、私が紹介したケースに似ているだろうか?ウェブマスターを助けるため、他にグーグルはどんな取り組みを行うべきなのだろうか?

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Understanding Google’s Latest Assault On Unnatural Links」を翻訳した内容です。

さてあなたはサーチエンジンランドの意見をどう考えたでしょうか?Googleでなくとも、ある程度はバランスの問題とは思いますし、明確に定義し切ることはできない話しとは思います。以前は一度ペナルティを受けたら関連情報も出されない、また回復するのが運次第的な部分もあったので、バランスで諦めきれない話でしたが、最近は警告の内容もきちんと教えてくれるようになりましたし、再申請の対応も大分スピード感も出てきましたよね。仮にペナルティを受けても努力次第で解除まで持っていけるようにはなってきていますし。とはいえ、過去何年も色々とやりこみ尽くしてきた場合は解除が難しい場合もあるようですが・・最近までそういう状況を放置してきたGoogleにも責任の一端がある、という主張はそれはそれで十分に分かるのですけど。 — SEO Japan [G+]

内気な僕がプレゼン恐怖症を乗り越えた経緯

サーチエンジンランドから何故か?!プレゼンの仕方に関する記事を。サーチ界隈といえばネット業界でも関連イベントが多く、スピーチやセミナーを頼まれる検索マーケッター&SEOマニアの方も多いでしょう。とはいえ、元々人間より検索エンジンと向き合い続けてきたオタク気質な人種が多いこの分野、人前で話すことが苦手という人も多いでしょう。そんな悩めるあなたのために、かつて同じ道を歩いてきた筆写が語るプレゼン恐怖症を克服する極意を。私もかつてそんな一人だっただけに、共感&参考にできること記事なことは請け負います! — SEO Japan

2011年、私はSMX Advancedでリンク構築に関する講演を行った。私にとっては、初めての講演であった。リンク構築講座を10人前後の前で行ったことはあったが、大勢のオーディエンスの前で話をするのは、初めての経験であった(200-300名のインターネットマーケッターが参加)。私は内気であり、SMXで発表を行うと友達に伝えると、「カンファレンスでお前が講演するのか?!信じられない!」と本気で驚いていた。普段の私を知る人にとっては、当然のリアクションであった。

私はオーディエンスの前でローカルリンク構築に関する15分間のプレゼンを行った。そのプレゼンの最中に、SMXの主催者に事前に送ったスライドが使われていない点に気づいた。私は無理やりプレゼンを進めた。声は震え、緊張はピークに達した。しかも、スライドには、過剰な量の情報が詰め込まれていた。

最低のプレゼンだっと認めざるを得ない。そして、セッションの質が低いことを、他のSMXの講演者にオーディエンスの前で言われ、私は意気消沈した。この人物の友人が講演者に選ばれなかったことが、怒りを買っていた原因だったようだ。当然、実際に他の講演者と比べ、下手なプレゼンに終始した私は、恥ずかしい思いで一杯であった。私は完全に自信を失い、うなだれて家路についた。

さらなる失態

Screen Shot 2012-12-11 at 11.54.52 AM

悲劇はこれで終わらなかった。SMXカンファレンスの翌日、私はホワイトボードフライデー(Mozが主催するホワイトボードを使った、対話形式のプレゼン)でトム・クリッチロー氏と話をする機会を得た。このプレゼンは通常の講演とは異なるものの、オーディエンスは存在する – 私のパフォーマンスを見れば、一目瞭然だ。このインタビューでは、よく話すトム・クリッチロー氏とは反対に、私は「そうですね」を24回連発し、頷いているだけであった。Mozがこの動画を投稿したのは金曜日の午後3時であり、私はお蔵入りになるのではないかと思った。

Screen Shot 2012-12-11 at 11.51.40 AM

本社に戻った私は、自分がプレゼンに向いているとは思えないとCEOに告げた – 私のように、オーディエンスの前で話をすることを苦手としている人もいる。私はキーボードで文章を作るギークなライターであった。ハッキリ言って、プレゼンは私の手に負えなかった。これは、ウィル・レイノルズ氏やランド・フィッシュキン氏のような、外向的な人物が得意とする分野である。

その数ヶ月後、私のもとに、ブルーグラス社の共同ファウンダー、クリス・ウィンフィールド氏からeメールが届き、ブルーグラスタンパでの講演を依頼された。私はプレゼンに関して消極的になっていたが、断ることは出来ず、結局、優秀なマーケッター達の目の前で25分間という長時間のプレゼンを行うことになった。

1年後

1年後、私は再びブルーグラスのイベントに招待され、リンク構築に関するプレゼンを発表した。セッションの終了後、ウィンフィールド氏から、今までで最高の賛辞を受けた ?

「今年は君のプレゼンを何度も拝見させてもらったよ – 昨年と比べて、プレゼンが大幅にうまくなったね。」

私が尊敬するウィンフィールド氏からの言葉は、重みが違う。さらに、参加者からも多くの前向きなフィードバックを頂いた。最高の気分だった。SMXでは軽蔑され、そして、その翌日のホワイトボードフライデーでも失態を犯した頃とは、正反対の気持ちになった。

2011年にブルーグラスタンパで講演を行った際、私はSMXカンファレンスほどの惨敗ではないにせよ、オーディエンスの前で話をするには、多くの改善が必要とされる素人であった。憧れているクリス・ウィンフィールド氏から認められたことで、「パネルに不釣り合いな人物がいた」と罵られる屈辱から解放されたような気分になった。

スピーチを改善した経緯

ross hudgens

ワークショップや鏡の前で話すことで、私は講演のスキルを改善したわけではない。また、特別な治療を受けたわけでもない。今回は、私が得た教訓を伝えたいと思う。皆さんがプレゼン恐怖症を乗り越える上で役に立つことを願っている。

1. 熟知しているトピックのプレゼンのみ引き受ける

SMX Advancedで、私は自分自身が確信を持てない、もしくは、実施したことがない戦略を宣伝していた。このイベントで利用したスライドにも問題はあったが、当時最高の戦略ではなく、パネルをアピールすることに力を入れた私がいけなかった。私は、講演者がトピックを選ぶ権利を持つカンファレンスを信頼している – 講演者は頭の中でいろいろなことを考えており、内容面で最高のプレゼンをオーディエンスに提供することが出来るからだ。SMX Advancedでは、確信が持てないトピックを、未経験者の状態で発表してしまった。その結果、これは、プレゼンの出来に反映されることになった。

ブルーグラスのイベントで発表を行った際、自分が自信を持っているトピックを選ばせてもらった。また、講演経験は浅いものの、当時、このイベントに招待されるきっかけを作った、ブログの記事をプレゼンに活用することが出来た。

1年後、今度はSMX Eastに招かれた際、セッションの説明を行う役目を担っていたが、当初、SMXに提出したプレゼンの内容を修正した – 半年近く前のWPMU.orgのペンギンアップデートからの回復について話をする予定であったが、データの大半は古く、何度も取り上げられたことがあったため、そのまま利用していたら、退屈で、面白味にかけたプレゼンになっていたはずだ。

2. 前向きなフィードバックを吸収した

ブルーグラスタンパのプレゼンの後、前向きなフィードバックが寄せられた。オーディエンスを圧倒するようなプレゼンではなかったが、参加者からの反応は悪くはなかった – 先ほども申し上げた通り、私は自分が重要視し、熟知し、実際に有益なトピックに関する発表を行ったためだ。ちょっとした嬉しい出来事、そして、前向きなツイートによって、講演者は大きな自信を得ることが出来るのだ。

ブルーグラスタンパのプレゼンで「そこまで悪くはない」点を知るようになると、過去の取り組みを改善することが出来るようになった。マルコム・グラッドウェル氏の著書「Outliers」を読み、1万時間ルール(繰り返しが重要)の存在を知った私は、過去の取り組みを反復するようになった。

しかし、「ひどい、とにかく、ひどい」パターンにはまると、トンネルの向こう側が見えなくなってしまう – そのため、改善が見られる点を指摘するフィードバックを吸収する必要がある。ブルーグラスタンパで再びネガティブなコメントを聞いていたら、とっくにプレゼンを諦めていたはずだ。

3. ネガティブなフィードバックから教訓を得た

良質なカンファレンスの主催者は、プレゼン/イベントに関するフィードバックを集める。フィードバックを集めていなくても、自分が失敗した点をカンファレンスの終了後に把握するのは簡単だ。ツイッターの反応が悪い、あるいは、前向きなコメントが少ないのは、失敗した証拠である。また、イベントのツイートを調べていくと、名指しはしていないものの、プレゼンに失望した理由を具体的に挙げる、ネガティブなフィードバックを見つけることが出来るだろう

- 「宣伝色が強過ぎる」と言われる、事実と明言した主張に反対される、あるいは、プレゼンに関する反応がないと言う形で現れることが多い。この断片的な情報から、プレゼンが失敗した理由に関して、有益な見解が得られる。

「宣伝色が強過ぎる」と言われたら、賢く宣伝を行う方法を学んでから、売り込もう。反対意見が出ているなら、自分の知識を見直そう(反対意見が浸透しているようなら – 意見が間違えている可能性はある)。通常、沈黙は、オーディエンスが「使えない、もしくは、実用的な情報ではない」と考えていることを示唆している。

カンファレンスが終わった後、主催者側からフィードバックが送られてくることもあれば、問題を自分自身で感じられることもある。例えば、SMX Advancedの後(そして、前)、情報量が多過ぎたことに私は気づいた – プレゼンを行う直前にこの点を悟り、これが、表示するスライドを間違えるミスの原因となった。完璧ではないが、ブルーグラスタンパでは、このミスを回避するべく全力を尽くした。Distilledが主催するイベント「Linklove」でプレゼンを行う頃には、ほぼこの問題を完全に克服することが出来るようになった。

Screen Shot 2012-12-11 at 12.30.31 PM

Distilledのカンファレンスでは、主催者経由で、下を向く回数が多過ぎると言う指摘を参加者から得ることが多かった。下の写真、そして、Distilledが提供する動画を見れば、よく分かるだろう。Distilledのイベントを統括するリンゼイ・リトル氏からは、次のフィードバックを頂いた:

セッションの内容の評価はとても良かったのですが、スピーチの評価はイマイチでした。この点に関してフィードバックを与えることが出来るとしたら、オーディエンスと直接交流することを心掛け、床を見たり、スクリーンを振り返る回数を減らすことを薦めます。

スピーチに対して自信がない点は明白である。私はこのフィードバックを深く心に刻み込んだ。そして、最近プレゼンを行ったブルーグラスXでは、メリッサ・ファッチ氏から、私のプレゼンのスタイルについて、次のようなフィードバックをもらった:

Screen Shot 2012-12-11 at 12.36.20 PM

前回のカンファレンスのフィードバックを考慮すると、大きく改善していることが分かる。前回のフィードバックを吸収し、行動に反映させることで、次のプレゼンでポジティブなフィードバックを得ることに成功したのだ。

4. 内容に力を入れた

ブルーグラスタンパの後、私は自分のプレゼンがデザインの面で劣っていることに気づいた。私は実際にデザインする作業は嫌いであったため(ただし、デザインを好み、人一倍気にする)、外部のデザイナーを雇い、デザインに投資するしかないと考えた。幸い、才能豊かなPPTのデザイナー、デビッド・クランドール氏と付き合いがあり、LinkLoveで発表するプレゼンのデザインを担当してもらった。決して安くはないが(インフォグラフィックと同等の金額)、金額に値する作品に仕上げてもらった。



確かに、通常のプレゼンテーションに費やす金額よりも高いが、優れたデザインに投資することで、プレゼンの効果を改善し、以前のスピーチに見られた不備をカバーする効果がある点を私は理解していた。絶対に見返りはあると確信しており、実際にその通りになった。

LinkLoveでの講演をきっかけに、クライアントから問い合わせが増える、その他の多数のカンファレンスに招待される等、様々な機会が転がり込んできた。何よりも、ポジティブなフィードバックを得ることが出来た点は大きかった。

LinkLove以降のプレゼンでは、外部のデザイナーを雇っていないが、優秀なメリッサ・コワルチャック氏を含む数名の手を借り、またランド・フィッシュキン氏ジョナサン・コールマン氏等のエキスパートのプレゼンを参考にする努力をしている。 この分野はまだ苦手だが、欠点だとは考えなくなった。

5. 技術を学んだ

スピーチは、経験がない状態で、そして、練習を通して学習することが出来ない状態で、非常に困難な状況に追い込まれる、数少ない取り組みの一つである。そのため、繰り返し実施しなければならなくなるまでは、手探りの状態でスピーチに挑むことになる。当然ながら、その結果、プレゼンを始めたばかりの人は問題を抱えることになる。

プレゼンを行う前に、スピーチに関する記事を読むことは出来るが、それだけでは、効力において重要なポイントを見逃し、効率の悪いプレゼンに終始するのが関の山である。以下に、以前は知らなかったものの、プレゼンを実際に行うことで学んだポイントを幾つか挙げていく :

  • 箇条書きをほとんど、または、全く利用しない。信じられないかもしれないが、実際に、初めてのプレゼンテーションで全力を尽くしたものの、私自身がこの問題を抱えていた。
  • スライドを丸読みしない。スライドの内容、主張する全体的なポイントを反映する程度に留める必要がある。先ほども申し上げた通り、「自分が確信している」点のみを取り上げ、スライドに記載するワードは、20ワード以下に収める努力をしてもらいたい。
  • PPTの完成版をUSBドライブで用意する。SMX Advancedでこの教訓を学んだ。最高のスライドのバージョンを確実に提供したいなら、自分で持ち込むべきである。
  • デザインは骨の折れる作業だが、苦労する価値はある。SEOのエキスパートをはじめ、デザインを苦手にしている人は多い。スライドのデザインは時間のかかる作業だが、実施するべきである。プレゼンテーションの内容とは関係がないものの、確実にプレゼンをパワーアップさせる。自分でデザインすることが出来ないなら、誰かに頼もう。また、- 大きなイメージを1列のテキストと一緒に表示する等 – 簡単な方法でスライドを改善するべきである。ただし、 プレゼンを「優れたコンテンツを作る」でまとめるのだけは止めてもらいたい。個人的にそれだけは許せない。
  • ステージに上がる前に、スピーチを確認する。私は講演の前にプレゼンの練習を行い、3-5回ほど録音している。こうすることで、カンファレンスの制約に関して、無理することなく、流れとタイミングを確認することが可能になる。 また、先ほど申し上げた、Mozのホワイトボードフライデーがサイトにアップされるまで気づかなかった「そうですね」の連発のように、不自然な表現を見つける上でも有効である。今でもプレゼンでは早口で話す傾向があり(2度ほど指摘されている)、今後のプレゼンでは改善していきたいと思っている。ただし、スピーチの内容を大事に考えているため、どうしても少し早口になってしまう。
  • 身動きせずに話す。今でも大勢の人達がこの過ちを犯している。演壇の後ろに立ち、スライドを切り替える度にコンピュータをタップするスタイルは、薦められない。活力に欠け、オーディエンスの注目を失ってしまうからだ。私はブルーグラスXでこのスタイルに少し染まってしまった。ステージが狭かったためだ。それでも、スライドチェンジャーを持ち運んだだめ、両手を動かして、トピックに関して感じたエネルギーを表現することが出来るように工夫した。 講演者側は、ステージ上を移動し、オーディエンスと視線を合わせ、トピックに関して感じるエネルギーと情熱を体現するべきである。

6. スピーチではなく、自分に自信を持つことが出来た

ここ数年の間に様々な出来事に遭遇したが、ステージ上で堂々と話す力は、トピックについて熟知していると確信することで得られている – 傲慢だと感じた方には申し訳ないが、良質なプレゼンを行う上では、絶対に欠かせない要素である。ステージ上で屈辱を味わい、自信を粉々に粉砕する質問を受けるのではないかと怯え、自信を持つことが出来ない、あるいは、人前で話すことが出来なくなることがある。

もっともな懸念であり、心の片隅に置いてもらいたいが、実際にプレゼンを行って、修正することは可能である。

クライアントのサイトを上位にランクインさせているだろうか?ブログの記事を共有し、いいね!してもらっているだろうか?クライアントから問い合わせを受けているだろうか?その全てが全体的な自信につながる。ステージに上がる前に、この自信を築き上げ、確立しておくべきである。

昨年、私はこの自信を得ることに成功し、また、自分の人生においても、自信が持てるようになった。素敵な恋人が見つかり、仕事を辞める勇気が湧き、会社を始めた。また、継続して投稿するブログの記事は、評判が良く、オーディエンスは増加している。その結果、SEOで成功を収めていると言う考えを常に持つことが出来るようになったのだ。

当然、皆さんも同じ概念、少なくとも各自の状況に合わせた概念を再現することが可能である。ただし、壁の前で50回リハーサルするのではなく – ステージではなく、自分自身の生活を改善しなければ、この自信は湧いてこないだろう。

改善は気持ちいい

確実に改善したと私は感じているものの、優秀な講演者だと宣言しているわけではない。この記事は、私が10段階の1から3、あるいは、それ以上に改善していることを宣言するものである。いずれにせよ、改善していることが分かると良い気分になる。過去の私と同じように、人前で話すのが苦手な人達にも同じ気分を味わってもらいたい。

ウィル・クリッチロー氏やランド・フィッシュキン氏のような達人の域に達することが出来るとは思わないが、このインターネットマーケティングと呼ばれる分野を他の人達に教えるために精進していくことだけは間違いない。

興味があるなら、ブルーグラスXで利用した「リンク構築戦略 – 2013年版」のスライドが公開されているので、参考にしてもらいたい。ちなみに、2013年2月22日にポートランドで開催されるSearchFestで、EコマースのSEOに関するプレゼンを私は行う予定である。Inbound.orgでもこの件を取り上げている。


この記事は、Ross Hudgensに掲載された「How I Improved My Public Speaking」を翻訳した内容です。

プレゼン初心者が経験と試行錯誤を通してプレゼンの達人になっていく過程が書かれていて、読み物としても面白かったですし、参考になる点も多かった記事だったと思います、「プレゼンを「優れたコンテンツを作る」でまとめるのだけは止めてもらいたい。」には苦笑してしまいましたっ。後、確かにプレゼンやスピーチに自信を持てるようになると、仕事につながるのはもちろん、様々な心理的・社会的影響が関連してくるのだとは思いますが、何故か自分自身にも自信を持てるようになり、日々の活動がよりアクティブになっていく気もします。筆者のように彼女までできるかはわかりませんが?! — SEO Japan [G+]

リンク構築の11点の禁止事項

本日の話題もリンク関連ということで、改めてリンク構築において「すべきでない」手法を11整理した記事をサーチエンジンランドからお届けします。真っ当すぎる意見ではありますし、やり方次第でグレーにもホワイトにもなる内容もありますが、基本事項として理解しておきたい。 — SEO Japan

皆さんに伝えたいことがある。

ここ最近フラストレーションがたまっている。

Link Weekのコラム担当者は、リンク構築を適切に(そして、無償で)実行する方法を真剣に提案している。 それなのに、なぜ、いったいどうして、ゴミのように扱わられなければならないのだろうか?どうやら、リンク構築のエキスパートは、新たなアプローチを介して、「正当」なオンラインマーケティングの手法に変えていかなければいけないようだ。

We tried. We gave you all a chance, but since you little prissies can't follow instructions, I guess we'll have to try something else.

「アドバイスは出し尽くしたわ。他に何をすればいいっていうの?」- 私は自信を失い、混乱している。

そこで今回は、リンク構築において、二度と絶対にするべきではない行為を11点に絞って、紹介していく。順番に意味はない。

1. 質よりも量を優先する

グーグルのボットが見つけることが出来るかどうかも分からない25本のリンクよりも、実際に読者がいるサイトの1本のリンクを私ならとる。

2. 記事の大量投稿

記事の大量投稿がいまだに行われているのは、リンク構築業者に責任があるのかもしれない。この行為が原因で、「コンテンツは王様」と言うフレーズが、しつこく繰り返されているのだろう。この点に関しては、ある程度、責めを負うつもりだが、記事の大量投稿に対するロジックが、私にはいまだに理解することが出来ない。どこにでもあるペイデイローンでお得な契約を結ぶ方法、または、オフィス用のイスの素晴らしい点 トップ 10の記事を大量のサイトに投稿して、何を得られるのだろうか?

3. コンテンツのスピニング

2と同じように、全く同じ記事を、少し言い回しを変えて、「新しいコンテンツ」と宣言する行為は厳禁である。新しい記事のトピックが思いつかないほど創造力が枯渇しているのだろうか?サイトによってオーディエンスのタイプは異なる。自分のオーディエンスに向けて、記事を作成するべきだ。

スピニングは、同じトピックを使って、異なるメディアに向けて変換する、コンテンツの再利用とは異なる。例えば、プレゼンを行うと仮定する。この場合、コンテンツの再利用とは、スライドシェアにスライドを投稿し、プレゼンに関するブログの記事を作成し、そして、ウェブセミナーを行う取り組みを指す。コンテンツのスピニングは、作成したブログの記事を使って、意味を変えずに言葉だけを少し変更し、別のソースに売り込む行為である。

4. これ(ゲスト投稿の依頼メール):

Stop. Just...stop.

頼むから、やめてほしい。

5. 自分を無視する

愛情が注がれていないサイトやブログに向けられたリンクを何度か見たことがある。これは、赤の他人のサイトに良質なコンテンツを提供する取り組みに力を入れ、その後、ようやく自分のサイトのコンテンツの構築を始めるために発生する現象である。確かに、サイトを開設したからと言って、確実にリンクが寄せられるわけではなく、また、ビジターを獲得するために、宣伝を行う必要がある – しかし、優れたコンテンツを自分自身のサイトに構築していけば、たった1本ではなく、多くの自然なリンクを獲得するドアが開かれるようになる。

6. 「広告」(別名: 小さなテキストリンク)を買う

eメールを送信して、私にブログで“広告”を依頼するときは、細心の注意を払うべきだ。「オンライン妊娠テスト」や「安いウェブホスティング」等のワードで広告を出したいのだろう。

私をスパムするつもりなら、もう少し捻りを加えてもらいたい。

7. アンカーテキストに過剰にこだわる

2012年にペンギンが、ウェブマスター達を恐怖のどん底に落として以来、この傾向は確かに少なくなった。やはり、企業の名前よりも、完全一致のアンカーテキストの比率が高い被リンクプロフィールは、賢明な判断とは言えない。全てのウェブユーザーが、全く同じフレーズで、そのサイトを検索しているとでも言いたいのだろうか?

私なら、どんな方法でリンクを張ろうが、(質の高い)リンクを受け入れる。確かにアンカーテキストは、今でも重要であり、これがフラストレーションのたまる要因になっているのだろう。キーワードのリンクを必要としているものの、そのキーワードを必要としているように見えるのは問題なのだ。それでも、2年前と比べ、完全一致のリンクの比率は、大幅に減らす必要がある。

8. これも絶対にダメ(IP分散のプライベート・リンクネットワーク):

Does this really work for you, Josh?

Joshさん、これ本当に効果があるの?

9. ゲスト投稿

目を疑った人もいることだろう。ゲスト投稿を使って、リンクを構築するアクティビティから手を引くべきである。

私のことを偽善者と呼ぶ前に(そもそも、今、私自身がゲスト投稿を行っている)、ハッキリさせておきたいことがある。トピックについて隅から隅まで知り尽くしている自信がないなら、ゲスト投稿を控えるべきだ。一日に十本の記事を作る「記事作成専門のライター」が成功するのは不可能に近い。

ゲスト投稿をまだ行っているなら(私もその一人 – 適切に実施すれば効果はある)、時間を割いて、クライアントに質問を投げ掛けよう。SEOのエキスパートなら、様々なクライアントにサービスを提供することで、多くの異なる業界について、少し知識を持っているはずである。そこで、クライアントの取り組みに関心を持ち、記事としてタイミングが良く、適切なトピックを見つけだすべきである。

10. 「コンテンツマーケティング」の代わりとして「リンク構築」を行う

この2つの戦略は、お互いを補完するものの、大きく異なる。コンテンツマーケティングは、オーディエンスが必要としているコンテンツを与えて、購入の決定を下してもらう、言わば、リードを促すための取り組みである。リンクを構築することも可能だが、主な目的ではない。

11. 「ニュース性に欠ける」プレスリリースを配信する

パブリックリレーションズは、リンク構築の欠かせない要素の一つになっているものの、2本のプレスリリースを一ヶ月で配信しようと試みるのは、一ヶ月に50本のリンクを構築するようなものだ。現実的ではなく、ペースを維持することもできない。新しい製品の発売や地域社会への貢献等、ニュースに値することが起きたときに限って、プレスリリースを配信するべきである。

私はフラストレーションを関係のない方々にぶつけているのかもしれない。サーチエンジンランドの優秀な読者の皆さんなら、上述した行為(そして、同じくらい恐ろしい行為)は避けているはずだ。そのため、正当なリンク構築を進める運動に是非参加してもらいたい。 約束事を反故にしている人を見たら、声を上げてもらいたい。公の場で、出来れば、悪態をつきながら。

</ストレス発散>


この記事は、Search Engine Landに掲載された「11 Things We Should Never Ever Do In Link Building Again」を翻訳した内容です。

特筆すべき内容があったわけではありませんが、こうして羅列されると頭の整理にはなりますね。禁止事項とはありつつも、どれもバランス次第な内容にも読めますが、Googleのペナルティ発動が日本でも本格化している昨今、それなりの知識と覚悟がないと上記はどれも控えておいた方が無難といえそうです。 — SEO Japan [G+]

セマンティックとナレッジグラフが変える検索の未来

単純なウェブ検索で始まったGoogleもデバイスの多様化か検索サービス利用シーンの増加、そしてソーシャルメディア上の様々な情報を取り入れて急激に進化を遂げつつあります。今回はそんなGoogleの検索サービスの進化をナレッジグラフに代表される検索に影響を与える要素と交えて深く掘り下げてみた大変興味深い記事をサーチエンジンランドから紹介します。検索マーケッターに限らず、未来のウェブを知る上で誰でも読んでみたい内容です。 — SEO Japan

様々なサービスが、ナレッジグラフのようなアセットを持っているが、その中でも、グーグルは、ナレッジグラフの検索を巧みに活用している。ナレッジグラフがSERPを変えていくにつれ、グーグルは、セマンティックテクノロジーの採用を進め、徐々にリンクをベースとした従来のSERPを置き変えつつある。検索業界をリードする同社は、未来の検索を導く役割を担っているのだ。

グーグルナウが良い例である。グーグルナウは、シリの目的を果たしており、また、シリが生まれたDARPA PALプログラムに近い。現在、アップルはシリに対する取り組みをステップアップさせており、先週行われたワールドワイド・ディベロッパーズ・カンファレンスで、シリに新たに男性と女性の声が加わった点、ツイッター検索が統合された点、ウィキペディアが組み込まれた点、そして、ビングのウェブ検索がアプリに導入された点を発表していた。グーグルが進む方向に、その他の企業も進んでいくのだ。

ナレッジカルーセル

最近、グーグルは、ナレッジカルーセルを始めとする、付随する検索および関連する検索、想定した答え、新しいタイプの情報カード等、視覚的な情報の表示の形式に関して、多くの実験を積極的に行い、ユーザーエンゲージメントをテストしている。例えば、グーグルは、先日、ローカル検索向けのナレッジグラフカルーセルをリリースしていた。さらに、ナレッジグラフを拡大して、1000を超える食品に栄養素の情報を加えている。グーグルが指摘していたように、これはほんの序の口である。

Enhanced Knowledge Crousel-TTDISD

面白いことに、「ナレッジグラフ」は商標化されていない。ビングは、「スナップショット」(現在はサファリに拡大されている)、フェイスブックは、エンティティグラフ、そして、ヤフー!は「ヤフー!ナレッジグラフ」を持っている。この専門的なフレーズは急速に普及しつつある。

グーグルナウは、ナレッジグラフを効果的に活用しており、ユーザーに対して、検索の質問への具体的な答えを提供している。「OK、グーグル」と伝え、質問を投げ掛けるだけでいい。グーグルナウは、リアルタイムで質問に対する答えを提供する「スタートレック」のコンピュータに急速に肉薄している。グーグルナウの機能は素晴らしく、また、その進化と発展を目にするだけでワクワクする。

セマンティックテクノロジーを採用する検索

このグラフ検索 – セマンティックウェブのような人工知能タイプのアプリによって提供される答えは、どのくらい現在の検索に影響を与えているのだろうか?また、意図したオーディエンスが、情報を「発見することが出来る」ようにするには、情報をどのように形式化すればいいのだろうか?

基本的に答えはシンプルである。この複雑なテクノロジー、そして、SemTechBizで、グーグルがウェブ上でアイテムをランク付けするために用いているメカニズムが議題に上った際に、グーグルのジェイソン・ダグラスが言及した、216点の奇妙な“シグナル”を理解すればいい。この答えは、SEOのアナリストにとって、別の疑問を提起することになる – 自分の会社、または、代理でSEOを行っている会社を、ナレッジグラフに反映させるにはどうすればいいのか?

控えめに言ってもこれは割と面倒なタスクである。そのため、誰でも理解することが出来るメトリクスを見ていこう。まず、キーワードよりも、コンセプトやエンティティが優先されつつある。信じ難いだろうか?以下に比較的新しいグーグルトレンドのトップチャートを掲載する。このチャートは、現在、(キーワードではなく)エンティティによってグループ分けされている。

Top Charts

このエンティティは、Dbpediaとフリーベースとして始まった、グーグルのナレッジグラフから引き出されている。この2つのサービスは、セマンティックウェブコミュニティによって管理されている、リンクトデータ(リンクが張られたデータ)のクラウドの中心に存在し、また、schema.orgのエンティティのインスタンスを用いて拡大されている。

2011年版のリンクトデータクラウドのイメージを以下に掲載する(参照資料と共に)。ご覧のようにDBPediaが中心に陣取っている(DBPediaは、恐らく、ウィキデータに取って代わると考えられている)。この図表は、若干古いが、情報を通して過去を振り返ってみると、このテクノロジーの爆発的な成長が色濃く表れていることが分かる。

検索エンジンは、このリンクが張られた、構造化されたデータを、例えば、魅力的で視覚的な各種フォーマットを介して、表示を改善するため、クエリに直接答えを出すため、娯楽等の領域におけるファインダビリティに改善するため等、多くの方法で活用することが出来る。これは、取り込まれた、もしくは、有効な認証済みの構造化データにおいて、直接的な検索を活用することで、魅力的なユーザーエクスペリエンスを生み出すために用いられるメカニズムの一部に過ぎない。

イベントやエンターテイメント等のカテゴリから、グーグルショッピングやeコマース自体に至るまで、ユーザーのインタラクションやエンゲージメントの増加のために、このようなエンティティグラフを活用する考えは、ますます拡大を続け、また、検索エンジンに利用されていくだろう。グーグルでトレンドになっている別のセクションを取り上げた画像を以下に経済する。今回、私は「shopping」の選択肢を採用した。

Top Trends Shopping Ecommerce

また、会社のページ、または、会社のエンティティ(さらには、グーグルナウを完全に活用したいなら、個人においても)で、グーグル+を活用することがますます重要になりつつある。

グーグル+もまたグーグルが活用する優れたメカニズムである。このソーシャルネットワークを利用しない状態では、ナレッジグラフでビジビリティを確立することは、事実上不可能である。

「検索」する行為よりも「見つける」行為が重要視されている点は明白である。昔の10本の青いリンクが提供される検索は、フラストレーションの溜まる作業になるが、代わりに、自分専用のアシスタントが、個人のコンピュータ(スマートフォン)として、どこまでもついてきてくれる贅沢を考えると、思わずワクワクする。この問題は、解決されたわけではないが、徐々に解決に近づきつつある。

しかし、検索結果での、個人的な答え(グーグルナウでは、カードとして提供される)、そして、グーグルナウ経由の情報の提示は、それぞれのユーザーに合わせて行われるため、ある程度ユーザーに犠牲を強いることになる。スマートフォンが、持ち運ぶセンサーとして、様々な役割を果たし、多くのアクティビティ/行動を記録する点を忘れないでもらいたい(このデータは、後に適切な情報を、適切なタイミングで提供するために用いられる可能性がある)。

個人的には、メリットはリスクを大幅に上回り、また、素晴らしい時代になったと思う(例えば、私は方向音痴であり、見知らぬ土地では、コンピュータのナビに依存している)。しかし、とりわけPRISMのリーク問題の後、プライバシーの侵害を警戒する人達が現れていることも事実である。

検索ではグラフの右に出る者はなし

大規模なソーシャルエンジンや通常の検索エンジンは、ソーシャルネットワークの形式であれ、ナレジグラフであれ、エンティティグラフであれ、関連するエンティティ等のグラフを用意している。グラフはユビキタスであり、大抵、ビッグデータとグラフ分析に関して、多くの興味深い分析データのベースを構築している。

SEOの観点から考えると、検索エンジンが、内部の構造化されたナレッジグラフとして取り入れ、その後、好みに合わせて問い合せを行うことが可能な、HTMLまたは構造化マークアップの“作成”については、議論の余地が多く残されていると思う。しかし、例えば、グラフのデータベースに問い合せを行い、ユーザーのクエリに対する答えを生成するため、セマンティックウェブクエリ言語(SPARQL(リレーショナルデータベースに対するSQLに似ている)を利用するアプローチが存在する点は、注目に値する。

SemTechBizカンファレンスで、ヤフー!のナレッジグラフが話題に上がった時、ヤフー!のエンティティグラフのトピックが、次の順序で表れることが明らかになった: ニュース、ファイナンス、スポーツ等。スナップショットを持つビングは、リンクトインを売りにしており、よりソーシャルな色が濃い。リンクトイン自体が、ユーザー自身のネットワークのグラフを閲覧する優れた手段を用意している。そこで、私のリンクトインのグラフの例を作ってみた(自分のグラフを見たいなら、ここをクリック)。.

Linkedin Graph

ハッシュタグ & トピックベースの検索

ハッシュタグは、どのトピックベースの検索が役に立つのか、そして、どのリンクトデータが引き出されるのかを把握する上で、注目を集め始めている。グーグルは、以前、グーグル+でのハッシュタグのオートコンプリート機能の発表を行っていた。また、先日のI/Oカンファレンスでは、グーグル+の投稿が、自動的に分類されるトップ3のハッシュタグでタグ付けされると新たに発表していた。フェイスブックもまた、2013年6月12日に、ハッシュタグを加えて、公開されている会話の整理を促すと発表している。

従って、ハッシュタグもまたユビキタス化している – ツイッター、ピンタレスト、グーグル+等々。リンクトデータとハッシュタグ、そして、自動的にアノテーションを付ける、セマンティックウェブの関係を詳しく知りたい方はここをクリックしよう。

現実の難題に話を戻す。自分の会社、または、SEOの取り組みを代理で行っている会社を、ナレッジグラフに掲載してもらうには、どうすればいいのだろうか?適切なマークアップとschema/エンティティおよびアトリビュートをサイトに用意している点をどのように確認すればいいのだろうか?

グーグルはマークアップの利用を求めている

グーグルは、マークアップをサイトに加える方針を大きくプッシュしている。最近の取り組みの例を幾つか紹介していくが、この点からも、グーグルが構造化マークアップを積極的に求めており、有益で信頼に値するナレッジグラフを拡大すようとする姿勢が窺える。

structured markup helper recent tools

また、グーグルが、構造化マークアップ、そして、ナレッジグラフの領域に関連すると考えている情報にも注意してもらいたい。

Related Information

上の画像にリストアップされているように、構造化マークアップに関連するアイテムとして、次のアイテムが挙げられている:

  • マイクロデータ
  • グーグルの基礎(そのまま)
  • グーグル+のページ
  • リッチスニペット
  • サイトマップ

重要なポイント

このトピックに関しては、もっと徹底した調査が必要だが、以下に重要なポイントを挙げていく:

  • ページが適切にマークアップされている点、そして、適切なエンティティを活用している点を確認する。
  • グーグルやセマンティックウェブコミュニティ等が提供する適切なリソースに真剣に目を通し、活用する。
  • セマンティックウェブの会合やSEOの会合は基本的に無料であり、様々な地域で開催されている。meetup.comにアクセスし、「Semantic Web」と入力しよう。

リソースに余裕があるなら、セマンティックウェブおよびSEOのエキスパート、あるいは、専門家が作ったツールを採用して、ナレッジグラフおよび検索エンジンでのビジビリティを確保する。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Search, Answers & Knowledge Graphs Galore」を翻訳した内容です。

未来というか既に現実の話でもあったわけですが、しかしGoogle検索もいよいよ本格的にキーワードではなくエンティティ(日本語で書くと意味不明になるので、テーマやジャンルというイメージの方がわかりやすいかもです)レベルでセマンティック化しつつあるようです。キーワード単位で考えるSEOの時代は終わり、、、というわけではないと思いますが、検索エンジンが大きく変化していくのに合わせて検索マーケッターもその変化に対応していく必要はありそうですね。 — SEO Japan [G+]

未来を見据えたリンク構築

人口リンク頼みのSEOもそろそろ日本でも終焉に近づきつつあるのをリアルに感じている最近です。とはいえ、リンクはやっぱり大事ということで、来年、いや3年後5年後10年後も通じるであろうリンク構築の在り方について考えた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

リンク構築は、オンラインマーケティングのその他の領域とは、一線を画している。独自であり、常に変化している。理解しようと試みたところで、勘違いしてしまうマーケッターは多く、また、SEOエージェンシーに至っては、距離を置こうとする有様である。

リンク構築は、運が良ければ当たる、動く標的であり – 再び挑戦すると、そこにあるはずの標的は既に別の場所に移動していたり、カモフラージュして見えなくなっていたり、あるいは、大きさが半分程度に縮んでいたりする。

また、リンク構築は、一筋縄ではいかず、サプライズに満ちている。これは、既に死んでおり、調理されているにも関わらず、そのままの形を残した、活きイカの踊り丼のようなものだ。醤油をイカにかけると、ナトリウムによって、神経が反応し、触手が荒々しく動くのだ(実際の活きイカの踊り丼の映像を見て確認しよう – 心臓が悪い人は見ない方がいい)。何が来るのか分からない状態で、この料理が運ばれてきた状況を想像してもらいたい。

全てのリンク構築の手法、戦略、あるいは、スキームは、ホワイトハットであれ、グレイハットであれ、あるいは、ブラックハットであれ、得られる見返りは減りつつある。ゲスト投稿、インフォグラフィックの埋め込み、リンク切れ構築 – 使い方によっては、まだ十分に効果的である。しかし、すべて、いずれは朽ちていく運命にある。

リンク構築の手法やスキームが失敗に終わっても、驚く必要はない。たった99ドルで買うことが出来た、ウェブ 2.0とソーシャルメディアのブックマークリンクのネットワークを覚えているだろうか?(信じられないかもしれないが、一部のサービスは今もなお順調である)。あるいは、アーティクルスピニングのソフトウェアを見つけ、ようやくチャンスが巡ってきたと喜んだことがあるだろうか?いずれにせよ、心の奥深くで、容易なリンク構築の時代は、やがて幕を閉じることになると分かっていたはずである。

そのため、出来るだけ廃れにくい手法を用いて、出来るだけ質の高いリンクを構築することが重要である。以下に、まっとうなリンク構築を行う上で役に立つ3点の原則を挙げていく。

組み合わせて勝つ — 手を掛けずに成果を出す

コンテンツマーケティングスタイルのリンク構築の効果が高いのは、あらゆるコンテンツが、様々な目標を達成することが出来るためだ。一本のブログの投稿が、リンク構築から、ロングテールのトラフィック、リードの生成、オーディエンスのエンゲージメント、ソーシャルメディアでの共有、さらには、契約の締結に至るまで、多くのメリットをもたらすのだ。慎重に作成すれば、そのコンテンツは、ウェブマスターに代わって、長時間働いてくれるだろう。

これはコンテンツの計画プロセスにも言えることである。新たなコンテンツのアイデアが浮かばずに苦労しているだろうか?インフルエンサー、つまり、ターゲットのリンクパートナーに尋ねてみよう。作成している記事が、目的を達成するかどうか不安だろうか?リンクを張って欲しい人達と共有し、意見を求めよう。コンテンツ戦略をリフレッシュさせる必要があるだろうか?アイデアの考案、計画、ブレインストーミング、さらには、戦略のディスカッションにリンクパートナーを参加させよう。

一流のリーダー達は、難問を歓迎する – 問題の解決を得意にしているのだ。従って、望むものを与えよう。また、アドバイスに従う際は、アイデアを実行に移す必要がある。前向きな、未来志向の質問(トレンド、5年後の業界の状況等)を投げ掛け、問題と成功について誠実に伝え、包み隠さずに明らかにしよう。リーダー達は、当該の取り組みを気に入り、プロジェクトの一翼を担う点を満足気に自慢するようになるだろう – その後、リンク構築に取り掛かる。

グーグルを出しぬくことが出来ない点を理解する

信じ難いことに、リンク構築コミュニティは、いまだに、“安全”な完全一致のアンカーテキストの割合について、わざわざ時間を割いて議論し、そして、このアンカーテキストが上位にランク付けされる上で必要だと考えている。

しかし、現実に目を向けると、ある明白なトレンドが見えてくる: グーグルのアルゴリズムが、大幅に賢くなっているのだ。グーグルの優秀な従業員達は、SEO業者を愕然とさせる、機械学習アルゴリズムの作成および改善に励んでいる。

ここで分かりやすいパンダアップデートの比喩を提供する。まず、原子力発電所の制御室を思い浮かべてもらいたい。熟練したエンジニア達が、発電所の核反応によって、メルトダウンが発生し、危険な放射線を外部に排出しないようにモニタリング、そして、調節を行うための、多数のダイヤルを利用している。

nuclear power plant

イメージ: Shutterstock

次に、今度はグーグルのアルゴリズムを制御する制御室を思い浮かべてもらいたい。この制御室にも多数のダイヤルがあり、それぞれのダイヤルが、検索の要素 – つまりソーシャルシグナル、リンクの真偽性、キーワードの濃度、サイトの構造等 – を担当している。

従来、グーグルのエンジニア達は、この制御室を歩き回り、一度に1つか2つのダイヤルを調整して、小規模なアップデートを実際に導入する前に、検索結果とユーザーエクスペリエンスに与えるインパクトをテストしていた。

パンダアップデートは、従来のプロセスとは異なるプロセスを採用している。複数のダイヤルに対する変更ではなく、パンダアルゴリズムは、新しい機械学習エンティティ(人工知能)であり、全てのダイヤルを学び、各種の品質のメーターに応じて、事実上、全てのダイヤルで調整を行うことが出来るのだ。

つまり、グーグルは、大量のデータを消化することで、毎日賢くなるサイボーグを作り上げたようなものである。この半分人間、半分機械のシステムは、365日、休むことなく、グーグルのランキングの要素を学習し、さらに効率を上げる作業のみに従事している。

グーグルを改善する方法を2週間連続で考え、大量の情報を処理し、星の数のどの可能性を精査した後、このサイボーグは、本物の人間にエンジニアに対して、一連の推奨する変更点を提示する。その後、エンジニアは、稼働中のグーグルのアルゴリズムにリリースする前に、サイボーグの推奨を見直す。

2008年、リンクスキームのスキルで、数名のグーグルの優秀なエンジニア達を、翻弄し、操作することが可能であった。しかし、エンジニアに勝つことが出来ても、パンダサイボーグ、そして、ペンギンサイボーグを相手にすることは出来るだろうか?

そして、現在、パンダは、(ほぼ)リアルタイムでアルゴリズムに統合されている。「参りました」と言うしかない。

それで良い。健全な恐れは、悪いことではない。心の中に留めておくべきものである。そのおかげで、的確に状況を分析し、懸命にではなく、賢く働くことが出来るのだ。

賢く働く: 慎重に何を求めるべきかを決める

かつて、特定のリンクを獲得するため、懸命に働く時代があった – 特定のアンカーテキストを使って、オーソリティのレベルが高いページを求めていた。その後、私達は“賢くなり”、一部キーワードを用いたブランドのリンクをより多く獲得するようになった。優秀なリンク構築のエキスパートは、リンクが必要な本数、そして、利用するべきテキストを完全に特定する公式を持っていた。

リンクを求めることのみが、現在、最も安全で、最も効果的な方法だと言えるだろうか?関係を構築し、リンクを求め、そして、(出来るだけ)リンクのパートナーに、リンクを張るアプローチを決めさせるべきではないだろうか?

この考えが常軌を逸していると思うなら、次の問いに答えてもらいたい: 自然なリンクプロフィールを作ろうと思っているだろうか?リンクを張る方法を相手に選ばせるアプローチよりも、自分で指定するアプローチの方が、どれだけ「自然」なリンクプロフィールになるのだろうか?

このコンセプトが的外れだと思うなら、コメントを残してもらいたい。どこが納得できないのか(またはできるのか)是非教えてもらいたい。

構築するリンクを「コントロール」するレベルを下げると、それだけ価値の高いトラフィックがサイトに流れてくるケースを、実際に私は何度か目の当たりにしている。偶然だろうか?その可能性もある。しかし、グーグルが、あらゆる「不自然なリンク」の形式に対して、敏感になりつつある点は、全てのSEOの専門家に納得してもらえるのではないだろうか。

前進し、リードを維持する

SEOコミュニティが胸を躍らせる、あらゆるリンク構築の手法は、2-12ヶ月の間に滅亡する。そのため、一つの戦略に全てを託すべきではない。カーブの先に何が待っているのかを考え、「どのリンクが、永遠にサイトを上位にランク付けさせる上で、効果があるのか?」自問してもらいたい。要するに、グーグルのスパム対策を統括する、マット・カッツ氏から言われたことにもっと力を入れる必要があるのだ: 優れたコンテンツを作成することが、“自然なリンク”の獲得につながる。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「3 Principles Of Future-Focused, No-Surprise Link Building」を翻訳した内容です。

日本と英語圏のGoogleのリンクSEOに対する基準や管理に差が無くなってきた最近、色々と納得&学ばなければと思った記事でした。コンテンツマーケティングをSEOに活用していく手法は手間暇がかかりますし結果も保障できないため、中々導入に踏み切れないサイトも多いようですが、これまでのリンク手法は日に日に通用しなくなりつつある最近、コンテンツマーケティングに真剣に取り組む時代はすぐそこまで迫っている、、、というか既にそういう時代なんですよね。この過渡期をどうにか乗り切ってGoogleと共存共栄できる次世代SEOを構築していきたいものです。 — SEO Japan [G+]

ネット通販歴10年の経験で学んだECサイトSEOの8つの教訓

今年頑張って更新頻度を高めにしてきたSEO Japanですが6月は色々あって更新控えめで恐縮です。とはいえ、公開する記事はその分濃い目で、ということで今回はサーチエンジンランドからECサイトのSEOに関する有益な記事をどうぞ。 — SEO Japan

前回のコラム「SEOでEコマースの収益を2倍に増やした具体例」(日本語)のコメント欄で、クライアントのサイトに対して、実際に適用することが可能な具体的なeコマースSEOの手法を求めるコメントが寄せられた。

今回の記事では、eコマースサイトのSEOに10年以上携わった経験から得られた、貴重な教訓を紹介していく。以下の8つのeコマースSEO向けのアドバイスには、あらゆるオンラインビジネスに変化を与え、収益を後押しする手法が凝縮されている。

1. インフォメーションアーキテクチャ & URLの構造のSEOへの影響を理解する

E-Commerce SEO Tip #1

大半のSEOコンサルタントと同じように、ウェブサイトの開発プロセスの最後の段階、つまり、インフォメーションアーキテクチャとURLの構造が決定されてから、仕事を依頼されることがよくある。通常、サイトはほぼ完成している – あるいは、既にローンチされている状態である。

これはSEOにとって最悪の状況である。コンテンツの作成は終了し、製品カタログのインポートも終了している。検索エンジンはクロールとインデックスを終えている。既に顧客候補がサイトを訪問している。しかも、- SEOの観点から見て – 内部の構造が劣悪と言わざるを得ない状態になっている。

適切にURLの構造化を行っていない場合、内部のページは、サイト全体を強化するのではなく、お互いに競合してしまう。URLのパラメータ、セッション ID、そして、プリンタフレンドリなバージョンのおかげで、コンテンツが重複する問題がまん延している。ユーザーエクスペリエンスを強化する意図を持つ高度なフィルタリングと検索機能は、この問題を悪化させている。

通常、eコマースサイトのオーナーは、第三者を雇い、サイトの肉付けを行い、特別な機能の実装 & コーディングを行い、完成したサイトをアップロードする – これは、全てプロジェクト自体が完了する前に行わる。その後、様々な問題が発生する – そして、ある段階でサイトのオーナーは、コンサルタントに声をかけて、「SEOマジック」を期待する。SEOは、トラフィックを増やす上で効果があると言う噂を聞いたためだ。少しでもプラスに働くことは積極的にチャレンジする。

これは、SEOコンサルタントを最も困らせる状況(日本語)である。依頼するのが遅過ぎるのだ。多くの調整やコーディングのやり直しが求められる。それでも、ウェブサイトを一から作り直さなければ、マーケットのニーズを満たすことが出来ないサイトもある。このプロセスには、時間とコストが大幅に費やされる。

eコマースSEOのアドバイス #1: ウェブデザイナー、インフォーメーションアーキテクト、そして、SEOコンサルタントを初めからグループで作業させるべきである。すると、ウェブサイトは、より効果が上がり、より最適化が進み、そして、顧客候補が容易に利用することが出来るようになる。

仲間のコラムニスト、トム・シュミッツが、ウェブの構造と内部リンクに関して、SEOに最適なサイト構造と内部リンクの全て(日本語)の中で、適切なアドバイスを提供しているので参考にしてもらいたい。私自身もこの件を詳しく調査し、コンテンツをeコマースサイトに対して構造化する方法に関して実用的な提案を幾つか行っている。

2. 重複するコンテンツの原因を認識し、解決策を探す

新たなクライアントのためにサイトを分析する際、重大な重複するコンテンツの問題に遭遇することがよくある。全体のデザインとコードを修正することなく、この問題を解決するのは容易ではない。

コンテンツが重複する問題の原因は、不十分な計画、軽率なインフォメーションアーキテクチャ、そして、非直観的なウェブサイトの構造が該当することが多い。

eコマースサイトでは、URLパラメータ、セッション ID、そして、プリンタフレンドリなコンテンツのバージョンの利用が、この問題を発生させている犯人である可能性が高い。コンテンツ階層の通常の場所に加え、複数のカテゴリ[キャンペーン]や[オファー]で同じコンテンツが配信されている場合、さらに問題は悪化する。それぞれのシナリオを認識し、計画の段階で予防しなければならない。

eコマースSEOのアドバイス #2: コーディングを始める前に、ディベロッパーに重複するコンテンツの可能性と問題の解決策を把握させる。

デザイナーとディベロッパーは、高度な検索やフィルタリング、robots.txtファイル等の関連する問題、そして、メタディレクティブやロボットの除外の関連するメリットやリスク(利用するべきではないケースを含む)を熟知している必要がある。ページネーションもまたコンテンツの重複を生み出す可能性がある。また、グーグルに対して、正確なページネーションの属性を実装することも重要である。

3. 効率の良いリンク構造を用いて、リンクオーソリティを保つ

eコマースSEOプロジェクトにおいて、効果的なリンク構造は、インフォメーションアーキテクチャ、URLの構造、そして、製品の分類および整理の仕組みに左右される。論理的なカテゴリやサブトピックを割り当てるのではなく、場当たり的に製品を分類している場合、リンクのアーキテクチャは、SEOの観点から見て、効率が悪いと言わざるを得ない。

eコマースSEOのアドバイス #3: コマースサイト内の製品を、トピックおよびサブトピックに応じて、URLの階層に反映されるように、カテゴリとサブカテゴリに分類する。

こうすることで、eコマースサイトの最適化は強化され、人間のビジターに対するユーザビリティは改善される。新たに製品がサブカテゴリに加えられると、ブレッドクラムのナビゲーションが、URL階層内の各レベルに新しいURLを確保し、カテゴリページとホームページに遡る。サブナビゲーションメニューを特定のカテゴリに採用すると、高い階層に位置する、その他の関連するカテゴリにリンクを張ることが出来るようになる。

良質なキーワード分析を行い、完全一致のテキストを計画することで、事実上、内部リンク構築を自動的に実行させることが出来るようになる。新たに製品ページを加える度に(新しいランニングシューズ等)、URLの[shoes/running-shoes]を促進するだけでなく、同時にリンクジュースを高い階層にある[shoes]カテゴリにも送り込むことが可能になる。

関連するカテゴリにリンクを張ったセクション/カテゴリレベルのメニューを用いると、グーグルのクローラが、サイトの全てのセクションにアクセスし、その他のコンテンツとの関連性を考慮してページを確認して、容易にランクを決定させる効果が見込める。

一方、フラットなURL構造をもたらし、サイトの関連性の薄い部分にリンクを張ることがある、大きなメニューとドロップダウンメニューは避けておいた方が無難である。オーソリティ、パワー、そして、ページランクが漏れてしまうためだ。

4. SEOの自動化は(時折)有効

SEOに関して言えば、「自動化」と言う用語は、ネガティブな意味を持つことが多い。事実、私自身がSEOの「自動化」を回避する方針を持っている。しかし、自動化を促すことが有効に働く、例外のケースがある。例えば、プログラマーにオンサイトの要素(タイトルタグ等)をSEOのコンサルタントが決定したフォーマットを基に自動化してもらうケースが考えられる。

大量の製品を掲載するeコマースのストアでは、この取り組みは便利である。タイトルタグ等の要素を自動化して、適切なターゲットのキーワードを含めつつ、ユーザーフレンドリーな情報を提示させることが出来るためだ。

eコマースSEOのアドバイス #4: 大規模なeコマースサイトに関しては、新しいページに対して、SEOフレンドリーなタイトルタグとメタディスクリプションを作成する作業を自動化する方法をディベロッパーに伝える。

こうすることで、長期的に見ると全ての関係者の時間と手間を省くことが出来る – そのため、タイトルタグに通常費やす時間よりも長くかかっても、適切に実行することが肝要である。サイトワイドに展開される点を忘れないでもらいたい。タイトルタグとメタディスクリプションをeコマースサイトの製品ページに表示するコンテンツに応じて、言葉を選ぶ仕組みを技術者に対して、明確に指示する必要がある。

個別の製品名やタイトルをH1タグとタイトルタグで利用するだけでよい。ディベロッパーは、容易に、そして、速やかにプログラミングすることが出来るはずだ。また、ページのコンテンツ自体からテキストを集めて、製品ページに対するメタディスクリプションを動的に作成することも可能である。

申し分のない滑り出しだが、他にもやらなければならないことはある。リッチスニペットは、検索結果ページのCTRを高める効果がある。SEOコンサルタントが支援することで、ディベロッパーは、SEOの知識がなくても、素晴らしいタイトルやメタディスクリプションを提供することが出来るだろう。

5. 小さな反復プロセスは非常に効率が良い

計画に失敗すると、プロジェクト自体が失敗する。SEO戦略は全て重要だが、戦略および実装を行う際、ある要素が他の要素よりも重要になることがある – ここで「小さな規模でスタート」する方針が鍵を握る。

eコマースサイトのオーナー達は、全てを一度に変えようとする傾向がよく見られる。サイトを変身させ、全てのページをグーグルで上位にランクインさせようとするサイトのオーナーが後を絶たない。必要以上に変更を加え、効果が不確かな状態で、過剰に大きなリスクを取ってしまうのだ。

eコマースサイトSEOのアドバイス #5: サイトの一部に焦点を絞った小規模なプロセスを実施すると、飛躍的な効果が見込める。

変更をテストする必要がある。効果がある点を確認するのだ。何をするべきか、そして、どうするべきかを理解したら、サイト全体で変更を展開する。最も重要な変更点から手をつけよう。大半のディベロッパーやデザイナーは、仕事の時間が限られている。そのため、作業を第三者にアウトソースする際、スクラム、または同等のシステムを採用する可能性が高い。この際、重要になるのがタイミングである。一度に一つのタスクを割り当てる方が、通常、結果的に作業は捗る。

6. eコマースのトラッキングシステムを実装する

多くのウェブサイトのオーナーは、トラフィックの増加を、正しい方向に向かっており、賢く、効率的な取り組みを行っている良い兆候と見なす。しかし、トラフィックが売り上げにコンバートしていなくても同じことが言えるだろうか?

eコマースSEOのアドバイス #6: グーグルアナリティクスでeコマーストラッキングを有効にして、クライアントが実際に稼ぎだしている収益を把握する。

私のクライアントのほとんどは既にグーグルアナリティクスを利用している。コンサルタントとして、私は早い段階でeコマーストラッキングが設定/実装されていることを確認する。こうすることで、SEOの改善により、増加した収益の額が明らかになる。ページビュー、クリック数、あるいは、ランキングの増加よりも、実際の金額で成果を見せる方が効果的である。金額に勝るものはない。

サービスの価値を常にアピールしなくても済むなら、クライアントとの仕事は大幅に楽になる – エネルギーと集中力をより優先順位の高いアクティビティに投じることが出来る状況の方が、クライアントにとってもプラスに働くはずである。また、eコマーストラッキングは、クライアントのオンライン(またはオフライン)のマーケティングにおいて、効率的ではないセクション、または、ビジネスに十分な価値を与えていないセクションを素早く特定することが出来る。

データで武装することで、単なるグーグルの仲介者ではなく、eコマースビジネスの収益にとって有益な人物として認めてもらえるようになる。すると、採用期間が長くなる。私を雇う時間数について、クライアントが気にしなくなるのだ – 高いROIが実証されているためだ。SEOコンサルタントにとっても、クライアントにとってもお互いにメリットがある。

1年間で収益を100%増加させる計画を策定し、グーグルアナリティクスで進歩を共有しながら、計画を実行に移していくことで、提案した計画を実施し、最後まで実践する上で必要な支援と承認を得ることが出来るようになる。たった、10万ドルで1000万ドルを稼ぎだすことが出来るなら、反対する人などいるがない。抵抗ゼロで予算を確保することが出来るだろう。

7. 従来のSEOは今でもeコマースSEOに有効

従来のSEOは今でも十分に効果がある。eコマースサイトでは、製品ページのパフォーマンスが低いケースがよく見受けられる。コーディング、テキスト、そして、その他のコンテンツが原因になっている。また、製品の情報が少なすぎる、固有のコンテンツが欠けている、または、サイトの別の場所に同じアイテムが掲載されていることが、パフォーマンスを落としている可能性もある。

eコマースSEOのアドバイス #7: 製品に関すテキストが存在しないなら、上位にランクインすることも、検索トラフィックをサイトにもたらすことも不可能である。

コンテンツが必要である。イメージ、動画、そして、適切なキーワードのターゲティングが欠けているなら、競争の激しい分野で勝負するのは不可能に近い。ガイドチェックリストを使って、適切な取り組みを行ってもらいたい。

まずは、サイトの別の場所、または、別のオンラインのリソース(競合者のウェブサイトやベンダーのウェブサイト)に掲載されているコンテンツを再び配信する行為は慎むべきである。重複するコンテンツはグーグルの怒りを買う可能性があり、上位にランク付けしてもらえなくなる。

8. ダッシュボードを作成し、金額を報告する

派手な写真やカラフルなグラフやチャートを用意するだけでは、クライアントを説得することは出来ない。ビジター数、クリック数、ページビュー数についてアピールするだけでは、疲れるだけで、厳しい表情の経営者達を納得させることは不可能である。何が言っているのか分からない人も多いはずだ。つまり、信頼してもらうため、そして、予算を確保するために、さらに労力を費やさなければならなくなる。

eコマースSEOのアドバイス #8: グーグルアナリティクスでダッシュボードを作成し、SEOの取り組みを介して得た金額を明確に示す。

その他のマーケティングミックスの取り組みと比較しよう。SEOの取り組みが利益をもたらしている点を証明することが、契約の続行を勝ち取る上で鍵を握る。ダッシュボードを作成して、最も重要な数字を提示するのだ。

金額に焦点を絞るべきである。これはクライアントからの信頼を高める上で効果がある。クライアントは、SEOコンサルタントのことを食物連鎖の高い位置にいる存在であり、優先する必要があると考えるようになる。「単なるSEOに詳しい人」と過小評価されることはなくなるだろう。

優れたSEOコンサルタントは、優れたウェブアナリストでもある。しかし、クライアントはこの点を理解していない。ダッシュボードを利用することで、クライアントに自分の価値を分かってもらうためのスライドやスプレッドシートのプレゼンを作るために時間を無駄遣いしなくても済む。すると、クライアントの収益をさらに増やすアクティビティに時間を注ぐことが可能になる。

その他の教訓 & 収穫

  • SEOは飾りではない。初期の段階で盛り込む必要がある、重要な材料の一つである。
  • そのまま利用することが可能な、既成のSEOが施されたeコマースプラットフォームは存在しない。SEOフレンドリーなプラットフォームは、インストール後にSEOのエキスパートが調節および最適化を実施することが可能である。
  • SEOは応急措置ではない。この考え方に固執すると、多くのセールスを逃してしまうだろう。

今回の投稿では、多くの大規模なeコマースサイトにSEOを実施した経験から得られたアドバイスを紹介した。今度は皆さんの意見を聞かせて頂きたい。

  • 今回のアドバイスに関する感想を聞かせてもらいたい。
  • 皆さんにとっての最も効果的なeコマースSEOのアドバイスは何だろうか?
  • SEOコンサルタントとして、eコマースのSEOを担当した際に、特にどのような問題に苦労させられただろうか?
  • 最後にその他に何か質問はあるだろうか?

考え、提案、そして、コメントを聞かせてもらいたい。効果的なeコマースSEOについて熱い議論を交そうではないか。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「8 E-Commerce SEO Tips Gathered From A Decade Of Consulting」を翻訳した内容です。

10日ぶりの記事にふさわしい?、中々に充実した記事だったのではないでしょうか。私も現在、2つのECサイトを運用中ですが、ここに書かれた内容はどれも100%実用的&参考になりますし、改めて実践しきれてないと思うものもあり、早速担当者に伝えようと思った所です・・・(担当者さん、仕事増やしてごめんなさい)。 — SEO Japan [G+]

GoogleのSEO責任者が語るSEO業界の3つの誤り

マット・カッツが最近積極的に行っているSEO関連のビデオ映像シリーズでちょっと面白い内容があったのでご紹介。 — SEO Japan

cutts-google-seo-misconceptionsグーグルの検索スパム対策を統括するマット・カッツ氏が、「SEO業界の誤り」と題した動画を新たにリリースした。この5分間の動画では、カッツ氏は次の3つのトピックを取り上げている。

(1) SEOの関係者はデータの更新とアルゴリズムのアップデートを混同している。

(2) パンダ & ペンギンアルゴリズムの意図は、短期的にグーグルにより多くの利益をもたらすことではない。

(3) SEOは、リンク構築に余りにも多くの時間と労力をつぎ込み、検索エンジンについてばかり考えている。

以下に当該の動画を掲載する。その下に概要を紹介する:

アルゴリズムのアップデートとデータの更新:

マット・カッツ氏は、SEOの関係者は、よくデータの更新とアルゴリズムのアップデートを混合しており、これは大きな間違いだと指摘している。この点に関しては、少なくとも一度はこのサイトでも取り上げた(日本語)ことがある。要するに、アルゴリズムのアップデートとは、検索結果のランク付け、インデックス、そして、フィルターの仕組みを変更する取り組みであり、一方、データの更新とは、アルゴリズムを動かすデータをアップデートする取り組みである。例えば、先日、ペンギンアップデート(日本語)が行われたが、これはアルゴリズムのアップデートであった。アルゴリズムが動く仕組みに変更が加えられていたからだ。その前のペンギン 2(日本語)は基本的に単なるデータの更新であった。

パンダ & ペンギンアップデートは利益を得るための取り組みではない:

SEO業界の中には、パンダアップデートやペンギンアップデート等のアルゴリズムのアップデートは、グーグルが短期間で収益を増やすために導入されていると考えている人達が大勢いる。

カッツ氏は、過去の業績レポートを持ち出し、グーグルの収益が今後の四半期で伸びない理由として挙げられている点を紹介している。要するに、パンダはグーグルの収益に対して、短期的にマイナスの影響を与える可能性があるのだ。これは、パンダが、主にアドセンスを介して収益化を行う質の低いコンテンツサイトを追放することを目標にしているためだ。

そして、マット・カッツ氏は、長期的な目標は、検索エンジンのユーザーを満足させ、再びグーグルに戻って来てもらい、検索を行ってもらうことだと説明している。ユーザーがデータを得て、去るための手段をグーグルは提供している。カッツ氏は、グーグルが短期的に収益を増やすことを目標に据えているわけではないと何度も強調している。

これは明らかにPRだが、カッツ氏自身は、この主張を心の底から正しいと感じているように思える。

SEOはリンク構築 & 検索エンジンばかりに気を取られている:

マット・カッツ氏は、最後にSEOの関係者が労力を必要以上に注いでいる取り組みを話題に挙げていた。SEO業界は、リンク構築、そして、ユーザーではなく検索エンジンを重視し過ぎているようだ。同氏は、ソーシャルメディアやその他の分野にもっと力を入れて、サイトの認知度を高めるべきだと指摘している。

その後、カッツ氏は、優れたサイトは、通常、デザインとユーザーエクスペリエンスを優先していると述べている。こうすることで、ユーザーは満足し、その他のユーザーに薦めるようになる。例えば、クレイグズリストは素晴らしいサイトだが、ユーザーエクスペリエンスの質は高くないと加えていた。つまり、多くのスタートアップサイトが、ユーザーエクスペリエンスにおいてクレイグズリストを打ち負かし、一部のニッチにおいて同サイトから覇権を奪っているようだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google’s Matt Cutts On SEO Industry Misconceptions: Updates, Revenue Goals & Link Building Obsession」を翻訳した内容です。

本音と建前が混じった内容と思う人もいるかもしれませんが、まぁ、SEOに関していっていることはその通りではあるとは思います。どんなSEOをするにもまずはGoogleの公式意見は大事ということで、ここに書かれていることを理解しつつ、その裏にあることまで考えた上でSEOに取り組みたいですね。 — SEO Japan [G+]

Googleペンギンアップデート2.0の負け組リスト

噂されていたGoogleのペンギンアップデートが更新されましたが、意外に大きな変動がなかったというのが日米通しての第一印象でしょうか。とはいえ、検索結果全体の2.3%に影響を与えたといわれる今回のアップデート、それなりに変動は来ているということで膨大な検索データからその傾向を追った記事を早速。 — SEO Japan

angry-penguin-200pxグーグルの4度目のペンギンアップデート – グーグル自身はペンギン 2.0と呼んでいる(日本語) – が昨夜発動された。1日も経過しないうちに検索のビジビリティに関して“負け組”の烙印を押されたサイトが明らかになってきた。

基本的に、ポルノサイト、ゲームサイト、そして、Dish.com、サルベーションアーミー、CheapOair、さらには、エデュケーション・テスティング・サービス(ETS – 子供の頃誰しも一度は受けたことがある一般的なテストを作る会社)等の大きなブランドがビジビリティを落としていた。

SEOソフトウェア会社のサーチメトリクスが、早速、最新のペンギンアップデートの影響を大きく受けたサイトのリストの第一弾を発表した。いつもと同じように、サーチメトリクスは「SEOビジビリティ」を基準として用いており、グーグルの検索結果で広範なキーワードに対して、ウェブページが表示される(または表示されない)度合いに注目している。

それでは、ペンギン 2.0の負け組のリストを以下に掲載する。このリストには、とりわけ大きな影響を受けた25のサイトが含まれている:

penguin-losers-searchmetrics

25のサイトのうち8つはポルノサイト、4つはゲーム関連のサイトが占めている。ゲームのサイトのうち3つはトップ10入りしている(リストの下の方に掲載されているポルノサイトと上の方に掲載されているサイトを併せると実際のインパクトが見えてくる)。

また、Dish.com、サルベーションアーミー、ETS、ChepOair等の有名なブランドも負け組に含まれていた。REEDS Jewelersは1946年創業の老舗宝石店であり、18の州に店舗を持つ。さらに、オンラインニュースサイトとして評価の高い、DailyDot.comもビジビリティを失ったようだ。

右端のカラムには、サーチメトリクスが記録するキーワードに対して、各サイトが失った「SEOのビジビリティ」が記されている。ただし、リストアップされたウェブサイトが大幅にトラフィックを失ったとは限らない。なぜなら、記録されていないキーワードで高いビジビリティを維持している可能性があるためだ。しかし、ここ2、3年の間に提供したペンギンアップデートとパンダアップデートに関するレポートを参考にすると、サーチメトリクス、そして、その他の複数のSEOソフト会社が発表したリストは、基本的に精度が高いと言えるだろう。

サーチメトリクスの設立者、マーカス・トバー氏はブログの中で、最新のペンギンアップデートは思っていたよりも規模が小さかったと指摘している。

私の予想は外れた。今回のペンギンアップデートはパンダ1のように大きなインパクトをもたらすと私は考えていたが、そうではなかった。初回の分析では、薄っぺらいリンク、そして、特に信頼されていないリンクを持つ貧弱なサイトが問題に直面しているように思える。また、SEOを重視していなかったため、一部の小規模なビジネスのサイトもペンギンの攻撃を受けたようだ。

また、同氏から送られてきたeメールによると、ペンギンの影響は、米国よりもドイツで遥かに大きく、また、ドイツでペンギンの攻撃を受けた一部のウェブサイトの詳細を別の記事(ドイツ語)で明らかにしているようだ。

(ライセンス契約の下、Shutterstock.comのストックイメージを利用)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Penguin 2.0 Losers: Porn Sites, Game Sites, & Big Brands Like Dish.com & The Salvation Army」を翻訳した内容です。

アダルトやゲーム関連のサイト、一部のブランドサイトが被害にあったようですが、一体どんなアルゴリズムが適用されたのですかね?最初のアップデートの時のようにジャンル問わず適応された傾向的なものがわかってこれば対応の仕方もあるというものですが、、、。記事の分析にもあるように、リンクの質が低いサイトが落ちた傾向はあるかも、ということですが、それであればもっと広範囲のジャンル、そして日本でももっと被害に遭ったサイトがあってもいいのですけどね。謎は深まるばかりの今回のアップデートですが、今後さらなる追加情報が出てくるのか、一時的な先行騒ぎで終わってしまうのか、しばらくは注目していきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

SEOでEコマースの収益を2倍に増やした具体例

世の中はペンギン2.0(4?)で大騒ぎですが(でもないか)、今回は久々にSEOの効果的な導入事例に関する記事を。海外のEコマースの例ですが、日本でも、特に大型サイトを運営しているマーケッターにはほぼそのまま参考にできる内容だと思います。 — SEO Japan

2012年、私はノルウェーで最大規模のeコマースサイトのSEOを担当させてもらった。この投稿では、単純であり、簡単であるものの、型破りなアプローチを採用し、収益を2倍(ほぼ3倍)に増やすことに成功した経緯を紹介する。誰でも同じ取り組みを実施することが出来るはずだ。

この偉業達成では、相互的な関係にある2つのポイントが鍵となっていた:

  1. ユーザーの意図を解明し、ニーズを満たす
  2. 必要なことを全て実施する能力(と予算)

簡単だと思うかもしれないが、何層もの部門に明確に区切られている会社では、これが意外と思うようにうまくいかない。

パート 1: SEOのアクティビティを管理する

このサクセスストーリーの半分は、戦略および実装に関して私が採用したアプローチがもたらしたと言っても過言ではない。競争は激化し、また、ルールが変わり続ける中で、廃れないSEO戦略を策定することが出来るか否かが分かれ道となる。

A. 状況を厳格に評価する

ここ1年の間に、グーグルは大きな変更をアルゴリズムに加えた。マップと共にローカルビジネスの検索がSERPに導入された – モバイルデバイスを利用するユーザーが増え、GPSと場所のデータが結果に影響を与えるようになった。人物に対する検索結果が、フェイスブック、リンクトイン、そして、ツイッター等の有名なソーシャルネットワークサイトによって埋め尽くされるケースが増えた。しかし、このように新たな展開が行われ、その結果、競争がさらに激化しているにも関わらず、SEOの予算は昔と変わらない。

結果を残すため、私は発想を変える必要があった。クライアントのサイトは既に多くのトラフィックを獲得しているものの、ウェブ分析データを調べることなく、ビジターをカウントしたところで、たいした意味はない。そのため、トラフィックを増やすだけでは十分ではないと私は宣言した。適切なタイプのビジター – つまり製品を購入してくれるビジターを獲得する必要があったのだ。

そこで、一歩下がり、次の重大な問いに答えて、戦略を調整する作業を行った:

  • グーグルはどこに向かっているのか?
  • 今後の数ヶ月、または、数年間で、ウェブ検索はどのような状況になるのか?
  • 何が失敗、または、成功に導くのだろうか?/li>

B. 活用可能なトレンドを特定する

上の問いに答え – 利用可能なデータを徹底的に調査し、パターンを分析し、クライアントの現在のSEOの取り組みを調べた結果、幾つかの重要な結論が導かれた:

1. 関連性があるだけではもはや不十分

グーグルのユーザーは答えを求めている。検索結果に答えが見たらない場合、ユーザーは別の場所に向かう。グーグルは「最高のアンサーエンジン」になることを目指しているため、キーワードに“関連する”コンテンツを提供しているだけでは満足しない。検索エンジンのユーザーの問いに答えていない場合、上位のランキングを長く維持することは出来ない。

2. アイデンティティは重要

グーグルはユーザーのアイデンティティと興味を特定したがっている。また、誰がコンテンツを作成しているのか、そして、コンテンツのオーサー(作者)がどれだけ信頼に値し、どれだけ認められているかを理解しようと試みている。

3. その他大勢と一線を画して注目を浴びる

リッチスニペットおよびオーサーシップは、SERPに影響を与える。いずれ競争は激化し、このツールを利用する人達から注目を得ることは難しくなるだろう – 例えライバルよりも上位にランク付けされていてもだ。

4. オンラインはグローバルであり、ローカルではない

オンラインで購入可能な製品およびサービスは、ローカルの検索結果に表示される可能性は低い。従来のSEOキャンペーンは、今でも必要とされている。

5. パーソナルシグナルは重要

グーグルは、検索クエリに対する答えを提示する際に、ジオロケーションとGPSデータを考慮し、ロケーションに合わせて結果を調整する。ユーザーの声、そして、ソーシャル検索の重要性はさらに高まっている。

C. 戦略を策定する

上述したポイントに基づき、私は戦略を構築した。高度なSEOツールを投入し、複雑な評価を慌てて行うのではなく、「鮮度を失わない」(少なくとも1年間から2年間は利用可能な)戦略を策定することにした。

それでは上述したポイントの共通点は何だろうか?ウェブが変化すると廃れてしまう戦略を策定するには、何をすればいいのだろうか?

単純にウェブ検索を行うユーザーの意図を探し出し、この意図を基に戦略を構築すればいいのだ。

「ドリルを買う人達は機器を必要としているのではなく、を欲しがっている」と言うマーケティングの古い決まり文句がある。この明言をSEOに応用する方法を理解することが鍵になるだろう。

マット・カッツ氏は、ユーザーに焦点を絞るべきだと指摘している。ウェブマスターは、同氏の言葉を重く受け止めるべきである。人間の脳が考えるプロセスをモデル化するグーグルの試みによって、技術的なSEOおよび手っ取り早い調整から、ユーザーの意図を理解する取り組みへの方針転換が求められている。

D. ユーザーの意図を解明する

以前、人間の心理、SEO、そして、ビジネスの仕組みが交わるSEOノミクスを記事の中で取り上げたことがある。プロのSEOコンサルタントは、このアプローチを採用して、典型的な顧客の頭の中に侵入し、必要性および願望を理解し、その後、この情報をSEO戦略に織り込んで価値を与える。まずは、以下の質問に答えて、ユーザーの意図を解明する取り組みを始めてもらいたい:

  • 顧客は何を求めているのか?
  • 顧客はどのような困難に直面しているのか?
  • この困難によってどのような影響を受けているのか?
  • どのような解決策を求めているのか?
  • どれほど解決策を求めているのか?
  • 解決策を得るために幾ら支払うか?

分析データに以上の問いに対する答えが隠れている。ウェブ分析は、単なるトラフィックカウンターではない。隠れたニーズ、意図、そして、期待を解明し、顧客候補をウェブサイトに導く効果がある。キーワードから、ビジターがどのような問題に直面し、問題を解決するために何を求めているのかに関する情報を得られるのだ。検索エンジンのユーザーは、答え、あるいは、さらに詳しい情報を求めていることが多い。援助やレビューを求めていることもある。

また、ウェブ分析は、ウェブサイトに到達した後のビジターの行動を明らかにする。どのような行動を起こすのか、どのルートを辿るのか、どのコンテンツに関心を示すのか。優秀なSEOは、分析データを使って、何が売れるのか、ビジターは何を求めているのか、そして、サイトでどのような行動を取るのかを推測する。

分析データから得られるこのような情報によって、消費者の意図を判断する材料を手に入れることが出来る。この判断材料は、素晴らしいオンサイトのユーザーエクスペリエンスを提供するための指針としての役割を持つ。さらに、ユーザーが持つ問題を解決し、製品またはサービスを購入してもらうよに説得する上でも役に立つ。理想的な顧客候補の考えを理解することが出来たなら、行動を起こす準備は整ったと言えるだろう。

E. 考えて、行動して、計測して、また、行動する

大きな、時間のかかるプロセスではなく、小さな、焦点を絞った、反復的なプロセスを構築するべきである。加えた変更が効果的だった場合、変化をさらに大きな規模で実施する。思ったほど効果が高くなかった場合、規模を縮小 – またはその取り組みを中止する。この方針は、革新的でもなければ、刺激的でもないが、2012年のSEOにおいて成功する大きな要素の一つであった。この戦略を採用したことで得られた見解を挙げていく:

  • オンラインでは次々に変化が起きている。速やかに変化に適応しなければならない。戦略は重要だが、戦略の焦点、そして、変化に速やかに対応する自由が確保されていると、eコマースサイトでの展開をスピードアップすることが可能になる。
  • 行動を起こす前に、適切な取り組みを行っているのかどうかを確かめるべきである。時間を割いて、一歩下がり、評価する行為は、自信の無さを反映しているわけではない。むしろ、強さの証明である。
  • 計測不可能な取り組みに資金を投じるべきではない。重要な要素は計測することが出来る。全てを計測しよう – ただし、見直す対象のリストには、行動に移すことが可能なデータのみ記録するべきである。
  • 戦略および収益の目標に焦点を絞る。「あったら良い」程度のアイテムを削除するべきである – 気を散らす、または、混乱させる可能性があるためだ。

Generic search

結果: 検索トラフィック全体が113.29%増加した

パート 2: クライアントの管理

小規模な会社がクライアントである場合、このプロセスは比較的シンプルであり、容易である。しかし、クライアントの事業の規模が拡大するにつれ、問題の規模も大きくなっていく。コミュニケーションを取り、SEOを分かってもらい、戦略を承認してもらい、仕事をやり遂げるまでに放っておいてもらいたい点を納得させる必要がある人は増えていく一方だ。

この取り組みを適切に実施しない限り、内部の小競り合いや駆け引き、数名の上司への報告、そして、予算の確保に多大な時間を費やすことになるだろう。当然ながら、このような状況に遭遇すると、SEO戦略を実装する取り組みに費やす時間が短くなり、低調なパフォーマンスに終わってしまう。

すると、全員に責任をなすりつけられてしまう。

以下に私がこの問題を回避した方法を紹介する。一連のアプローチに従ってもらいたい。

A. 信頼を勝ち取る

大規模な起業のマーケティングマネージャーにとって、SEOは単なるツールの一つに過ぎない。経営者やCEOに至っては、SEOコンサルタントとしての役割を認識していない可能性がある。適切なスタッフと話しをする地位を確保するのは難しい。

しかし、本来の価値を実証することが出来れば、状況を変えられるはずだ。

そのためには – シンプルで、分かりやすい説明に固執する必要がある。「グーグルはオンラインの収益のXX%に貢献している」と説明すれば、大きな効果が期待できる。オンラインの収益の50%をもたらしている点を指摘しなければ、経営陣にとってグーグルはどうでもいい存在である。

この点を理解してもらえば、SEO担当者に対する見方は変わってくる。存在が認められ、頼りにされる。これはSEOコンサルタントはインハウスのSEO担当者にとって、願ってもない状況である。

B. データをシンプルに説明する

取締役会議では、私はデータを分かりやすいプレゼン資料にまとめている。SEOをよく知らない人が投資に関する決定、そして、SEOのキャンペーンに関する決定を下しているなら、速やかに & 効果的に理解することが可能な簡素化した情報を当該のキーパーソンに提供しなければならない – 必要な予算を確保するためだ。

最も重要な収益面のデータを抽出し(SEOの用語やランキングのデートは不要)、1ページの文書として提示しよう。因みに私はデザイナーの力を借りて、eコマースのマネージャーがオフィスに掲示することが可能なインフォグラフィックを作成した。こうすることで全てのスタッフに理解してもらえた。一目瞭然だったのだ。

C. 正当化は逆効果

大半のクライアントは、根拠でも、主張でもなく、結論を求めている。

信頼を築き上げ – 今度は、信頼してもらえるように、クライアントを信頼しよう。信頼されていない場合、見通しは暗い。そのため、信頼を得られるまで努力を続けてもらいたい。クライアントのビジネスを成功に導くのではなく – クライアントを説得し、予算を死守することに時間を費やさなければならなくなる。

D. 協力する

「早く進む必要があるなら一人で行くべきだ。遠いくに進みたいなら、一緒に行くべきである」

SEOマニアになるのではなく、「事業発展」の考え方を採用するべきである。顧客との距離を縮められるように努力してもらいたい。様々なプロセスに従業員を関与させよう。会社にとって、SEOが重要である点を全スタッフに理解してもらうことが目標である。部門の統括者に対して、それぞれの売り上げにおいて結果を出し、成長をもたらす上で協力する意思があることを伝えておこう。

トラフィックではなく、収益として成果を報告するようになると、主張を理解してもらえる人が増えていった – 「1000万人のユニークビジター」は「200万ドルの収益」ほど重要ではない。何にもましてお金が物を言う世界である。

E. 取り組みを始める前に不明な点をハッキリさせる

理由を問うべきだ。何度も尋ねるべきである。理由を理解せずに行動を起こすべきではない。理由がハッキリしてから、最適な方法を考えるプロセスに移ろう。

ウェブ分析と会社の目標が一致している必要がある。適切なデータを計測しよう。行動に移すことが出来る点を立証するべきである。グーグルアナリティクス(あるいはその他の分析ツール)でダッシュボードを作成し、全てのスタッフと共有しよう。スクリーンを購入し、誰でも見ることが出来る場所に設置する手もある。

  • 現在、グーグルからどれだけの収益を得ているのか?
  • 目標に達しているか?

このスクリーンは、スタッフのモチベーションを高め、SEOの収益への影響を強調する。グーグルが収益の60%を占めているクライアントがあり、この点をビジュアルで明らかにする取り組みは、絶大な効果を発揮した。

Q1 2013 revenue

教訓

  1. キーワードリサーチ、そして、分析は共に重要だが、検索用語の裏にあるユーザーの意図を理解する必要がある。検索エンジンではなく、ユーザーのためにサイトを最適化しなければならない。
  2. SEOのツールボックス、そして、ツールの組み合わせは、今でも重要な役割を担っている。知る必要がある情報をたった1つのツールで全て得ることは不可能である。私はグーグルのキーワードツール、マーケットサムライ、サーチメトリクス、SEOmoz プロ、Mozcast、スクリーミングフロッグ SEO スパイダー、オープンサイトエクスプローラ、そして、マイクロソフトのエクセルを併用している。プロジェクト管理およびコラボレーションには、Jiraを利用している。
  3. クライアントに取り組みを簡単に説明することが出来るように、シンプルにデータをまとめるべきである。クライアントに戦略を支持してもらい、早い段階で信頼を勝ち取ることは、とりわけ大規模な企業と仕事をする際は、成功を左右する要因となる。
  4. 継続的な改善を心掛ける。エキスパートの声に耳を傾け、地道にプロセスに磨きをかけていこう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How to Double Your Revenue With SEO」を翻訳した内容です。

様々な分野を網羅した充実の内容でした。多少レベル高めな気もしますが、これ位のレベルで戦えないと収益2倍3倍は難しい?!これを読んで二の足を踏んでしまった方もできるところから始めていきましょう。 — SEO Japan [G+]

ペンギンアップデート4の展開が始まる

ご存じの方も多いと思いますが、ペンギンアップデートが実施されたようなのでご報告。 — SEO Japan

penguinグーグルのスパム対策「ペンギンアップデート」が発動された。今回で4度目である。ペンギン 4は今までのペンギンとは少し異なる。グーグルがスパムの阻止を改善するテクノロジーとして期待しているペンギン 2.0のテクノロジー(日本語)を搭載しているのだ。

グーグルの検索スパム対策を統括するマット・カッツ氏は、今週のグーグル – エピソード #199で、新たなペンギン 2.0のアップデートに関する告知を行った。同氏は、動画(日本語)で次世代のペンギンのアップデートに触れ、「数週間以内」に発動されると述べていた。

ウェブマスターおよびSEOの担当者なら、検索結果が大きく変動すると予め理解しておくべきである。カッツ氏は、具体的に英語のクエリの2.3%がこのアップデートの影響を受けると指摘していた。

その後、同氏はブログで今回のアップデートに関する詳しい情報を提供していた。カッツ氏は、「世界の別の言語への変更の展開が終わった」と述べ、米国外にもアップデートが展開されると明言している。インパクトの大きさは、「言語のウェブスパムのボリューム」に左右される。例えば、フランス語が大量のウェブスパムに汚染されているなら、グーグルフランスはより大きな影響を受けるだろう。

過去のペンギンアップデート:

ペンギンアップデートのバージョンに不慣れな人達のために、ペンギンアップデートを行われた順番で挙げていく:

しかし、2度目および3度目のペンギンアップデートは、基本的に最初のペンギンのアルゴリズムを採用しており、変化の規模は小さかった。4度目となるリリースはメジャーなアップデートであり、社内ではペンギン 2.0と呼ばれているようだ。

切れ味の鋭いペンギン 2.0、さらに多くのウェブサイトに影響を及ぼす

以前もお伝えしたように、マット・カッツ氏は、最近投稿した動画の中で、今回のペンギンアップデートはメジャーなアプデートであり、最初のアップデートよりもウェブの奥深くに浸透し、より多くのSEOおよびウェブマスターに影響を与えると明言している。以下に当該の動画を再び掲載する:

ペンギンアップデートの詳細が知りたいなら、ここをクリックしよう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Penguin 4, With Penguin 2.0 Generation Spam-Fighting, Is Now Live」を翻訳した内容です。

2.3%の変化といえば、最初のペンギンが3%程度ですから、それなりの変化ではあるはずなのですが、イマイチまだ「これ!」というわかりやすい動きはないようで、大騒ぎしていた割には盛り上がりにかける状況のようです。今後新規情報あればまた別記事で紹介していきたいと思います。特に日本での大きな動きは今の所、余り感じられない気もしますが、「言語のウェブスパムのボリューム」が変化の影響に与える度合いが大きいのであれば、日本語はもっと動いてもいい気がするのは私だけでしょうか。。。 — SEO Japan [G+]

Googleの新しい会話型検索サービスを徹底解明

Googleが新型Chromeでリリースした会話型検索サービスその名も「カンバセーショナル・サーチ」がスゴイらしい、ということでその機能をサーチエンジンランドが徹底解説した記事を早速。 — SEO Japan

先週のグーグル I/Oカンファレンスでグーグルがデモを行った「Conversational Search」(会話型検索サービス)が、クロームブラウザのユーザーに公開された。この会話型検索サービスによって、検索エンジンを利用するアプローチが大幅に進化すると見られている。

私は検索に関する記事を17年間に渡って書き続けており、検索に革命を与えると言われてきたあらゆる検索製品、とりわけ「自然言語」や「セマンティック検索」等の用語で飾られたものの、期待を裏切った製品をこの目で見てきた。

会話型検索は、自然言語やセマンティック検索等の技術が活かされた製品である。完璧とは程遠いものの、「酸いも甘いも噛み分けた」私のような人物でさえ、思わず緊張し、好奇心を掻き立てられるポテンシャルを持つ。

グーグルは複雑なシステムを用いているものの、実際には、自然且つスムーズに稼働する。幾つか例を挙げ、最後に「内部」の仕組み、そして、コツを紹介する。

クロームの音声検索

クロームの最新版では、検索ボックスのマイクをクリックして、音声で検索を実行することが出来る。

Google Search By Voice

これは新しい機能ではなく、グーグルは2年近く前に音声検索機能を導入していた。しかし、iPhoneとアンドロイド向けのグーグル検索アプリと同じように、検索エンジンが音声で答える点が以前とは異なる:

how old is barack obama

検索結果が表示される:

how old is barack obama

時折、とりわけグーグルがナレッジグラフのデータを呼び出すことが可能な検索においては、直接の答え、または、情報「カード」(グーグルナウ(日本語)でデータを提示するアプローチ)が結果の上部に掲載される。

上の例では、「how old is Barack Obama」(バラク・オバマは何歳)と問いかけると、グーグルは答えをカードで提示し、さらにカードからオバマ大統領の年齢のカードを引き、[Balack Obama is 51 years old]と答えを音声で伝えてくれた。

会話を交わす

検索エンジンに話しかけられると、結果を音声で提供すると言う機能は、実にスタイリッシュであり、見事だとしか言いようがない。しかし、驚くのはまだ早い。なんと、代名詞や過去のクエリ内の情報を参照するその他の近道を活用し、さらに質問を投げかけて、検索による“会話”を継続することが出来る点こそが、この機能の最大の目玉である。これは通常の検索では考えられない。

例えば、上の検索を行った後に、[how tall is he](彼の身長は?)と問うと、次の答えが得られる:

how tall is he

「Barack Obama is six feet one inch tall」(バラク・オバマは6フィート1インチです)とテキストと一緒に再び音声で答えが返ってくる。しかし、私はオバマ大統領の身長を尋ねたのではなく、「彼の身長」を尋ねたのだ。グーグルは「彼」がバラク・オバマ大統領に言及している点を理解したことになる。

人間はこの点を容易に理解する。会話を交わし、会話の中で話した内容を把握し、既述した事柄 – 代名詞や前に登場した事柄を参照する近道 – を区別する。しかし、検索エンジンはこのような記憶を持たない。検索エンジンは、通常、それぞれの検索を以前の検索とは関連させることなく処理する。

「過去のクエリ」だけではない

グーグルとビングは「知的な履歴」を用意している。グーグルは2008年から過去のクエリの提供を行っている。ビングは、2011年からアダプティブ検索を提供している。この2つのサービスでは、過去に検索したクエリが事実上後続のクエリに追加されることがある。例えば、「new york」を検索し、次に「travel」(旅行)で検索をかけると、一部の検索は、ニューヨーク旅行に関する検索結果を表示させる可能性がある。

過去のクエリによる絞り込みは便利だが、会話型検索はそのさらに先を進んでいる。単純に後続のクエリに用語を加えるのではなく、言語を解析して、クエリを完全に理解することが出来るのだ。

「how old is Barack Obama」の検索を行った時、グーグルは、文字をマッチさせようと試みる2つのワードではなく、バラク・オバマが実在する人物である点を理解する必要があった。これは一年前に導入されたナレッジグラフ(日本語)がもたらした知性である。この知性は、「年齢」が、オバマに関する特定のデータに該当する可能性がある点を把握する上で貢献する。

次の検索が行われると、グーグルは、再び単純にワードをマッチさせるのではなく「he」が誰かの代名詞である点を理解しなければならなかった。その後、「he」が誰なのか考え、過去のクエリを確認し、それがオバマを参照している可能性があることに気づいた。最後にナレッジグラフに戻り、オバマ大統領の身長にマッチするデータを見つけ出した – つまり、グーグルは[tall]が身長を間接的に求めている点を理解したのだ。

実に難解なプロセスである。これは、自然言語処理であり、セマンティック検索と連動し、文の意味を正確に理解するための力である。データとページが、見えないところで全てつながっているのだ。

会話を続行

それでは会話を継続していく。次にグーグルに「who is his wife」(彼の妻は誰)と尋ねたところ次の答えが返ってきた:

obama's wife

「Barack Obama’s spouse is Michelle Obama since 1992」(バラク・オバマの配偶者は、1992年からミシェル・オバマです)。グーグルは「his」がバラク・オバマに言及し、[wife]がナレッジグラフで調べることが可能なデータのリクエストであると理解し、答えを出したのだ。

さらに会話を継続してみる。次に「how old is she」(彼女は何歳)と尋ねてみた。すると、次の答えが返ってきた:

グーグルの答えは[Michelle Obama is 49 years old](ミシェル・オバマは49歳です)であった。この答えを得るため、グーグルは最初の質問から延長された3つの先行するクエリを理解した。

残念ながら、この一連の動きを適切にとらえることが可能なソフトウェアをインストールしていないため、直接見せることは不可能だが、これから説明していくように、皆さん自身で試してもらうことは可能である。それでも、次のアニメーション画像を見て頂ければ、何となく分かってもらえるのではないだろうか。

conversational search

これは、先週グーグルI/Oで行われた会話型検索のデモの最中に撮影したスクリーンショットである。

完璧ではないが素晴らしい

会話型検索は常に適切に動くわけではない。さらに会話を続けていくと、失敗する確率が高くなる点に私は気づいた。予想に反して質問に対する答えが返ってこないときもある。事実、上の例にある4つのクエリで構成される検索で正しい結果を得るまでに数回試さなければならなかった。

グーグル I/Oでこの製品を直接試し、参加者と話をしている時、グーグルはこの点を認めていた。クロームでのサポートを正式に発表していたら(現時点では正式な発表はなく、そっとリリースされている)、バグを警告する注意書きが掲載されていただろう。

エンジニアやその他の製品のスタッフは、私が目の前でテストを行い、バグに遭遇すると顔を歪めていたが、私は正常に動く頻度の高さ – そもそも正常に動いた事実 – に感動していた。さらに改善していってもらいたいものだ。

誰 & どこに基づいて提供される答え

グーグルはユーザーの場所を把握しているため、または、個人情報の一部にアクセスすることが出来るため、一つの質問から、実際に述べた情報を越える答えを得られることがある。

天気が良い例だ。[Will it rain tomorrow?]と尋ねてみた:

newport beach weather

すると、グーグルは「No, rain is not expected tomorrow in Newport Beach. The forecast is 70 degrees and cloudy」(いいえ、ニューポートビーチでは雨が降るとは予想されていません。予想気温は華氏70度で、曇になる見込みです)と答え、天気予報を表示した。私は自分の居場所も教えたわけでも、天気予報を求めたわけでもないが、グーグルは私の場所を把握し、雨が天気に関連していると理解し、素晴らしい答えを提供してくれたのだ。

Gメールのフィールドトライアル(Gメール以外の情報も含まれているため、名称として相応しくない)を介して、個人情報へのアクセスを認めているなら、[what’s happening today](今日の予定は何?)等の検索を行うと、スケジュールが表示される:

calendar

スケジュールを音声で伝えるわけではないが、- グーグル自身のサービスを使うことに抵抗がないなら – 称賛に値すると言えるだろう。グーグルカレンダーやGメールを利用していない場合、ユーザーエクスペリエンスのレベルは格段に下がる。

「カード」以外 & 音声で答えが提供されない結果もある

答えは、オバマ大統領のクエリで紹介した情報カードから必ずしも得られるわけではない。例えば、「places to eat in San Francisco」(サンフランシスコで食事をする場所)と尋ねてみるとグーグルから次の答えが返ってきた:

restaurants

グーグルは、「There are several listinsg for restaurants near San Francisco」(サンフランシスコ近郊のレストランに対するリスティングが幾つかあります)と音声で答え、地域のレストランのレビューを表示した。レビューは音声で紹介されなかった。

同様に[Newport Beach]と語りかけると、[Here is some information about Newport Beach](ニューポートビーチに関する概要です)と答えるものの、実際の結果は音声では紹介してくれなかった:

newport beach

グーグルは、右側のナレッジグラフボックスを使ってニューポートビーチの詳しい情報を読もうともしなかった。オバマ大統領に関する音声検索では、この程度の手間は惜しまなかった。

当然だが、デスクトップでは、情報を読んでもらうことが便利だとは言い切れない。事実、音声検索は、2年前に導入された頃、とりわけオフィスで仕事をする人達にはいまいち受けが良くなかった。レスポンスを読んでもらう機能は確かに高度な技術だが、モバイルデバイスとは異なり、デスクトップでは必ずしも便利だとは言えない。

待ち遠しい音声による起動 & OK グーグル!

音声で会話型検索を起動することが出来るようになれば、利便性は改善されるかもしれない。この機能は今回のリリースには含まれていない。

音声起動検索では、コンピュータは「ホットワード」 – 恐らく先週デモが行われた「OK グーグル」を聞くと、ユーザーが検索を実行しようとしている点を把握する。

そのため、キーボードが存在しない環境で、検索を実施する必要がある場合、「OK グーグル バラク・オバマは何歳?」と話しかけると、コンピュータは自動的に検索を行ってくれる。

それでは、コンピュータは常に耳を傾けているのだろうか?グーグルによると、現在、このシステムを動かす仕組みを開発しているようだが、グーグルのホームページ、または、検索結果ページにアクセスしている際にのみ耳を傾けるブラウザのエクステンション等が採用されるのではないだろうか。 また、コンピュータが耳を傾けている時、実際にグーグルに送信されるのは、「OK グーグル」コマンドの後のクエリのみだとグーグルは明言している。

今後その仕組みが明らかになっていくだろう。会話型検索が、移動時に実行可能な取り組みを深くユーザーに理解してもらうための訓練場としてデスクトップを位置づけ、ユーティリティとしてモバイルに残るのかもしれない。

また、会話型検索サービスが、現在とは異なる方法で、先行する検索を用いて、より会話を意識したスタイルでクエリを入力するきっかけを与える可能性もある。

「会話」モードは入力では動作せず

現時点では会話型検索サービスは、クエリを入力すると動作しない。これは会話型検索がもたらす大きな違いである。

試しに、バラク・オバマ関連のクエリを音声ではなく、文字を入力して検索してみよう。次のイメージをご覧になれば分かるように、「身長」を問うクエリで白紙に戻ってしまう:

how tall is he

入力しているために会話型検索モードではなくなり、グーグルは「he」が誰に言及しているのかを特定する試みを止めるため、トム・クルーズとジョニー・デップに関する答えが代わりに表示されている。

自分で試してみる

先程も申し上げた通り、グーグルは会話型検索のリリースを正式に発表しているわけではない。しかし、実際に利用することが可能である。アンドロイドセントラルは、クロームの最新版を利用しているユーザーはこの機能を利用することが出来ると指摘している。そのためこの機能を使うためには、アップデートする必要がある。クロームの設定画面にアクセスし、次にヘルプを選択する。すると、最新版がインストールされているかどうかの確認が行われる。

Macでは、アップデートを行った結果、バージョンは27.0.1453.93になった。奇妙にもクロームブックでは、バージョン26以降にアップデートすることが出来なかった。ウィンドウズ 8のコンピュータはまだ確認していない。

参考までに伝えておくが、これはグーグルナウではない。確かに似ており、また、クローム/デスクトップ向けのグーグルナウはいずれ登場すると見られているものの、会話型検索からは、グーグルナウ(日本語)が提供する推測検索結果を得ることは出来ない。

いろいろ試してみよう。検索マーケッターにとっては、クエリが検索の意図を表現しなくなるため、とても一般的な用語でユーザーがウェブサイトを探し出す、全く新しい世界を垣間見るチャンスである。

皮肉にも、不評であったここ1~2年の「不透明なグーグル」の方針 – ログインしたユーザーが検索した用語を(広告主以外には)明かさない方針 – は、ユーザーがグーグルと“会話”するため、ユーザー自身が正確な用語の提供を差し控える状況への対応をトレーニングする格好の機会になっている。

検索エンジンのユーザーにとっては、検索の習慣を根本的に変える可能性がある大きな飛躍である。今後は、様々なタイプのトピックに対する答えを得るために昔から頼りにしてきた「親友」に対して、違和感なく話しかけることが出来るようになるだろう。

グーグルの競合者にとっては、新たに対応しなければならない難問がまた一つ増えたことになる。グーグルナウは既に検索を巧みに推測する取り組みに成功している(日本語)。現在、グーグルの会話型検索は、ユーザーにサービスを試してもらい、また、ユーザーが「今日の予定」等を検索エンジンに尋ねることが出来るように、グーグルのその他のサービスを介してより多くの個人情報を共有してもらおうと試みている段階である。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google’s Impressive “Conversational Search” Goes Live On Chrome」を翻訳した内容です。

Google NowGoogle Glassサーチと革新的なサービスを送り出している最近のGoogleですが、またもやってくれたという感じですね。路線的にはどれも関連していると思いますが、次世代検索の幕開けといった感じですね。しかしGoogle以外のプレイヤーが黎明期の検索エンジン市場と違って余りいないのも残念というか怖いというか。MicrosoftとAppleに頑張ってもらうしかないのですが、、、さてさて。 — SEO Japan [G+]