SpaceX、アメリカのX-37B宇宙往還機の打ち上げに成功――ブースターの回収は16回目

イーロン・マスクの宇宙企業、SpaceXは再び成功を収めた。昨日(米国時間9/7)、SpaceXはアメリカ空軍の宇宙往還実験機、X-37Bの打ち上げに成功した。これによりSpaceXはロッキード・マーティンとボーイングの合弁宇宙事業、ULA以外では唯一のX37B打ち上げ企業となった。今回の実績はSpaceXにアメリカの国防予算からの契約をさらに多数もたらすことになるだろう。

SpaceXのFalcon 9ロケットは、現地時間で木曜日の午前10時にフロリダ州ケネディー・スペースセンターのLC-39A発射台から打ち上げられた。Falcon 9はX-37B Orbital Test Vehicle〔衛星軌道テスト機〕をペイロードとして搭載し、第一段目ブースターはケープ・カナベラル空軍基地のSpaceXのLZ-1ランディングパッドに予定どおり無事着地した。フロリダ州には猛烈なハリケーン、イルマが接近しているが、SpaceXはいわばイルマを出し抜く形で打ち上げに成功した。

空軍のミッションであるためX-37Bの詳細は「各種の実験を実施している」という以上には公開されていない。前回の発射でX-37Bは2年間軌道にとどまり、今年5月に帰還している。ボーイングが製作したX-37Bは無人機だが、引退したスペースシャトルのミニ版といっていいデザインだ。帰還の際もスペースシャトルのように水平飛行して通常の滑走路に一般の航空機のように着陸する。

X-37Bはアメリカ最初の経済性の高い無人宇宙往還機で、軌道上から安全にペイロードを持ち帰る実験が行われている。 今回の打ち上げの重要な目的はSpaceXにX37-Bを軌道に投入する能力があることを実証する点にあった。ボーイングによれば、SpaceXが打ち上げ能力を持つことはX-37Bを恒常的に運用する上で決定的に重要だという。

一方、SpaceXにとっては今回がFalcon 9ブースター回収の16回目の成功となった。 次回のミッションでは回収・整備されたブースターを用いたEchoStar 105 SES-11通信衛星の打ち上げとなる。これは来月に実施が予定されていおり、用いられるブースターは前回ISS(国際宇宙ステーション)への補給ミッションで使われたものだ。

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SpaceXのHyperloopポッド324km/h達成――学生チームのコンテストはドイツの勝利

今日(米国時間8/28)、SpaceXは学生チームによるHyperloopのポッドのスピード・コンテストを実施した。 真空チューブ中を走行するHyperloopポッドのデザインは世界から寄せられ、予選をを通過した3チームによる実際の走行が本社近くのテスト施設で実施された。最高速度を争ったのはドイツのWARRHyperloopチーム、スイスのSwissloopとParadigmのチーム、アメリカのNortheastern大学とカナダのMemorial大学による北米チームだった。

優勝者はミュンヘン工科大学の学生による WARRチームで最高速度324km/h(201mph)を記録した。このスピードは2位以下を大きく引き離しただけでなく、テスト走行で最高速度に達することを試みたのもWARRチームだけだった。

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Hyperloop WARRのポッドが準真空の1.3kmのチューブ内走行で324km/h を記録。

SpaceXの共同ファウンダー、イーロン・マスクはWARRの達成を「すばらしい結果だ。学生チームの設計であることを考えればなおさらだ」と賞賛した。しかしマスクは続けて「SpaceXの1マイル(1.6km)のテストコースなら500km/h以上を狙うことが可能だろう」とさらにハードルを上げた。

マスクの今日の発表によれば、コンテストはさらに続けられる。SpaceXは3回目となるコンテストを来年主催すると決定した。このスピード競争はボランティア・ベースで、SpaceX(に加えて今回はThe Boring Company)の社員が自由時間を利用して行ったイベントだ。コンテストの実施以外に学生のポッドの開発についても助言を与えたという。【略】

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SpaceX、台湾の大型観測衛星打ち上げに成功――年間打ち上げ回数トップ、ブースターも洋上で回収

先ほどSpaceXは台湾国家宇宙センター(NSPO)の資源観測衛星の打ち上げに成功した。NSPOのFORMOSAT-5衛星を搭載したFalcon 9ロケットはカリフォルニアのバンデンハーク空軍基地の4E発射台から打ち上げられた。予定通り衛星を軌道に投入した後、ブースターは洋上の自動航行艀に無事着陸した。

これはSpaceXにとってこの12ヶ月で12回目の衛星打ち上げ成功だ。Facebookの通信衛星を搭載したFalcon 9が打ち上げ直前に発射台上で爆発するというきわめて痛い失敗を経験したのが昨年9月だということを考えれば驚くべき立ち直りといえる。1年間に12回の衛星軌道投入でSpaceXはライバルであるロシアの国営宇宙機関をわずかに抜いて打ち上げ成功回数でトップに立った。 さらにSpaceXはこの1年で回収整備したロケットの再打ち上げ、回収整備したDragon補給船の再利用にも成功している。

今日の打ち上げで2段目と分離した後、1段目ブースターはカリフォルニア沖の太平洋を航行するSpaceXのドローン艀に予定通り垂直着陸した。これにより2017年にSpaceXが回収したブースターは9基となった。SpaceXではこれまでの合計15基のブースター回収に成功している。

すでにSpaceXにとっては大成功の年となっているが、この11月にはFalcon Heavyの最初テストが予定されている。この大型ロケットの打ち上げに成功すればイーロン・マスクは宇宙にさらに大きく一歩を進めることになる。マスク自身は「Falcon Heavyの最初の打ち上げで予定どおり軌道投入に成功する可能性は低い」と慎重な態度だ。しかし無事に発射に成功すればそれだけでも大きな達成だろう。SpaceXは貴重なデータと経験を入手できる。やがてFalcon Heavyは大重量貨物や有人宇宙船の打ち上げに用いることができるようになるはずだ。

〔日本版〕SpaceXの打ち上げの録画はまもなく<a target="_blank" href="http://

“>こちらから視聴可能になるはず。ペイロードの衛星については台湾側の公式ビデオがある。

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イーロン・マスク、SpaceX謹製宇宙服の写真を公開

SpaceXが有人飛行時に採用しようとしている宇宙服の写真を、イーロン・マスクが公開している。Instagramに公開されたこの写真は、モックアップのものではないとのこと。完全に動作する本物の宇宙服の写真なのだそうだ。通常の運用圧力の倍の圧力下でのテストも行ったものなのだそうだ。

マスク曰く、外観と機能のバランスを取るのが非常に難しいとのこと。従来の宇宙服と比較すれば、明らかに外観を意識したファッショナブルなものになっているといって良いだろう。ボーイングが、最初の有人商用ミッション用に予定している宇宙服と似ている面もある。両者とも、従来のものにくらべてより身体にフィットするようになっている。しかしSpaceX製のもののほうが、さらにスリムでファッショナブルになっている。

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ちなみにこの宇宙服は、SpaceXの内製品だ。ボーイングが宇宙服開発を専門にするDavid Clark Companyに依頼しているのとは異なるやり方だ。コスト削減やサプライチェーンの管理のためにさまざまな製造工程を内製化しているSpaceXにとっては、これも当然のやり方であるといえるだろう。

マスク曰く、より詳細な情報を公開する予定であるとのこと。全体を写した写真などもまもなく公開されるのだろう。ところで、この宇宙服デザインをもとにした普段着などを作ってくれても面白い。個人的にはぜひとも入手したいと思っている。

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(翻訳:Maeda, H

SpaceX、ISS補給船12回目の打ち上げに成功――Falcon 9ロケットも回収

SpaceXは今回も衛星打ち上げとブースターロケット回収に成功した。ペイロードはDragon補給船で、国際宇宙ステーションに補給する約2.9トンの物資を積んでいる。CRS-12というミッション名のとおり、これはNASAとの契約によりSpaceXがISSに対する12回目の物資補給であり、また科学研究の観点からもっとも意義が大きいものとなった。

CRS-12のペイロードの75%は宇宙における科学実験のために資機材で、これはいままでのミッションの中でももっとも割合が高い。通常Dragon補給船のペイロードはISSで生活するクルーのための物資が大半を占めていた。しかし今回から来年にかけてステーション上の科学者による実験に比重が移されている。クルーの作業をさらに効率化するための拡張現実(AR)システムも搭載された。

Falcon 9はケープカナベラルのケネディー宇宙センターから今日(米国時間8/14)、東部時間12:31に打ち上げられ、予定どおりDragon補給船は軌道に投入された。
ISSとの会合は8月16日に予定されている。補給船はステーション側のCanadarm 2ロボット・アームで捕獲され、ステーションに接続される。1ヶ月後に補給船は1.4トン弱の物資を積んで地球に帰還し、太平洋に着水する予定だ。

科学実験の機材(有人火星旅行を助けるために設計されたスーパーコンピューターも含まれる)の他に、今回の打ち上げで重要な点は、今後SpaceXはCRS補給ミッションでDragonカプセルの再利用を続けると発表したことだろう。つまり新品のDragonが使われるのは当面これが最後となる。

今日の打ち上げではFalcon 9の1段目ブースターの回収も行われた。ブースターは打ち上げ後9分でケネディー宇宙センターの LZ-1着陸パッドに無事着陸した。

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SpaceX、大型ロケットFalcon Heavyの理想的な姿を描いたアニメーションを公開

Elon Muskは、SpaceXの大型ロケット、Falcon Heavyの打ち上げプロセスを描いたアニメーションを公開した。来る11月に初の打ち上げを予定している。アニメーションには、3基のブースターを備えたロケットが打ち上げられ、1段目と2段目を切り離し、宇宙にロケットを送り込むために使われた3つのブースターが地上に戻り軟着陸する様子が描かれている。

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もちろんこれは、SpaceXがFalcon Heavyを打ち上げたとき、そうなって〈欲しい〉理想的な姿であり、現実がこのコンセプト・シミュレーションのようになる可能性は高くない ―― 少なくとも最初は。

Musk自身でさえ最初のFalcon Heavyの打ち上げが成功するかどうかについての発言はかなり慎重だ。例えば上に貼ったInstagram写真のキャプションには「11月の打ち上げが失敗する可能性はいくつもある」と書いてあり、今年のISS R&Dカンファレンスでも、何も問題が起こらずに打ち上げできればSpaceXはラッキーだと言っていた。

どうやらMuskは、最初の打ち上げでは軌道に達する前に「想定外の急速な分解」(別名、爆発)が起きることを予想しているらしい。それはSpaceXにとってこのテストが時間の無駄だという意味ではない。ロケット事業ではあらゆる失敗が学習の機会であり、Falcon Heavyの打ち上げシステムには、地上での実験やシミュレーションでは学べないことがあるとMuskは言っている ―― ロケットはまず飛ぶ必要がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Vectorがマイクロ衛星用ロケットのテストに成功――宇宙スタートアップ、大きく前進

マイクロ衛星の打ち上げを目指すスタートアップ、Vectorを創立したのはSpaceX、Virgin Galactic、Boeing始めとする宇宙企業の元社員のチームだ。今日(米国時間8/3)、Vectorは衛星打ち上げに利用するロケット、Vector-Rの実物大プロトタイプの打ち上げに成功した。

今回の打ち上げはジョージア州カムデンに所在するVectorの基地で行われた。 このSpaceport Camdenは1960年代にNASAの固体ロケットのテスト施設として開設されたもので、最近Vectorが打ち上げ基地として再開したものだ。

Vectorの目的はSpaceXのような衛星打ち上げを行う企業となることだ。実際、共同ファウンダーのJim Cantrell、John GarveyはSpaceXの共同ファウンダーだ。今日の打ち上げ成功は同社にとって大きな一歩となる。またVectorはマイクロ衛星の商用打ち上げをAstro DigitalCenter for Applied Space Technology、NASAエイムズ研究所から委託される予定で、これらの企業や組織からのテスト用ペイロードも積み込まれた。

現在Vectorでは「開発は順調に進んでおり、来年中に実際の衛星打ち上げ能力を獲得できる」としている。今回の打ち上げ実験の成功が大きいというのは、NASAのマーシャル宇宙飛行センターと共同で開発した3Dインジェクターによって成形されたエンジンが用いられているからだ。このテクノロジーは打ち上げコストを大幅に低下させる効果を期待されている。

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VectorのミッションはCubeSatと呼ばれるマイクロ衛星の低コストでの打ち上げ能力を得ることと同時に、こうしたこうした衛星に必要とされる能力を発揮させるアプリを開発するプラットフォームとなるソフトウェアを開発することだ。Vectorでは自身で衛星をデザイン、開発して打ち上げるのではなく、Vectorが提供するAPIを通じてサードパーティーが衛星をコントロールするアプリを開発できるようにするという。

Vectorではマイクロ衛星の打ち上げコストを最終的に300万ドル程度まで下げようとしている。SpaceXのFalcon 9ロケットによる衛星打ち上げコストの6000万ドルと比較してきわめて安価だ。この低価格によりこれまでとは比較にならないほど広い範囲のユーザーが宇宙にアクセスできるようにしるのが狙いだ。同社は最近SequoiaがリードするシリーズAのラウンドで2100万ドルを調達している。

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SpaceXは来年中に24時間以内のロケット再利用を目指す

国際宇宙ステーションに関する関するカンファレンスでイーロン・マスクはSpaceXのロケット再利用計画について語り、いくつかの詳細が明らかになった。SpaceXでは来年中にFacon 9を回収後、24時間以内に再打上げすることができるようにする計画だ。マスクによればSpaceXは「これを実現するための技術的な筋道を付けている」という。

SpaceXのロケット再利用はまだコスト削減に大きな効果を挙げる段階まで来ていない。マスクは最近の回収して再利用に成功したISS補給船ドラゴンについて、回収後の整備コストは補給船を「新しく建造するのとほぼ同等、やや大きいかもしれない」と明らかにした。

SpaceXは補給船の整備技術を今後改良していくはずなのでコストの点も時間と共に改善されるはずだ。マスクは「次回はコストを数パーセント削れるだろう」と述べた。これは補給船の再利用に関しての話だが、再利用サイクルを早めるためには非常に多くの技術的問題を解決していく必要があるようだ、

一方、ロケットの先端部を覆って衛星などのペイロードを保護しているフェアリングについてマスクは「SpaceXは再利用の実現い非常に近づいている」と述べた。今年、SpaceXはフェアリングを地上に戻すことに成功している。マスクによればフェアリングと部品の再利用は「近い」という。フェアリングには複雑なシステムが取り付けられており、総額は500万ドルから600万ドルの価値がある。

「空から600万ドルが詰まった箱が落ちてくるとしたら捕まえてみたくなるはずだ」とマスクはSpaceXのエンジニアに言ったという。

フェアリングの回収は今年末か来年初頭を目指している。ブースター(1段目)とフェアリングが回収できればFalcon 9の80%が再利用されることになる。マスクは「われわれは2段目も回収できるかもしれない。ともかくそれも実験してみる」と述べた。

ロケット全体を短時間で再利用できるようになることはマスクが目指す火星ロケットの実現に欠かせないステップだ。マスクが再利用を急ぐのはそういう理由のためだという。

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SpaceX、2週間で3度目の衛星打ち上げに成功――大型静止衛星のためブースターは使い捨て

SpaceXのFalcon 9の打ち上げは今日(米国時間7/5)も成功した。ケネディー宇宙センターのLC-39A発射台から打ち上げられたFalcon 9は2週間で3基目となった。6月23日と6月25日のミッションも完全な成功を収めている。

今回のペイロード、Intelsat 35eはボーイングがIntelsatのために製作した大型の静止衛星でブロードバンド接続とビデオ配信のために高速のスループットを実現している。カリブ海、ヨーロッパとアフリカの一部がカバー予定地域となる。

SpaceXは当初、日曜に打ち上げを予定していたが軽微な技術的理由で中止された。【略】月曜の打ち上げもエンジン点火の10秒前に中止された。原因はロケットのセンサーの読み出し値がデータベースの設定値と異なっていたためだが、その後ロケットにはまったく不具合がなかったことが確認された。

今日の打ち上げではブースターの回収は行われなかった。 衛星が5.9トンと巨大であり、静止軌道への投入が必要なためFalcon 9の打ち上げ能力の最大限に近かったためだ。そのため着陸脚や姿勢制御用のグリッドフィンなどは装着されていない。

SpaceXはこの月曜日、Dragon補給船の回収に成功している。6月上旬に打ち上げられ、Dragonは国際宇宙ステーションに物資を補給した後、.太平上に無事着水した。

打ち上げから30分後にIntelsat 35e衛星は静止遷移軌道に投入され、Falcon 9は任務を完了した。SpaceXは一段と成功の記録を伸ばしつつある。

〔日本版〕打ち上げの模様はこちらで中継録画を見ることができる。

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SpaceX、ロケットだけでなく補給線の再利用にも成功

SpaceXが新たな偉業をなし遂げた。補給船ドラゴンの再利用に初めて成功したのだ。今回用いたDragonは、前回もISSへの補給物資ならびに科学実験用機材などを運搬するミッションに利用されたものだ。

このDragonが最初に用いられたのは2014年9月のことだった。回収後にメンテナンスを行なって6月3日に再度打ち上げられたのだった。再打ち上げ後36時間ほどでISSとドッキングし、積載物を下ろすなどして、1ヶ月ほどの期間をISSにて過ごした。

Dragonは米国東部標準時で月曜日の午前中にISSを離れ、3度のエンジン燃焼を経て軌道を離脱した。軌道離脱後は数時間で、大気圏に再突入することとなった。再突入後はパラシュートを開いて、予定通り太平洋に着水した。時刻は東部標準時で午前8時14分のことだった。

宇宙船の再利用を狙うSpaceXとして、また新たな段階に達したといって良いのだろう。今回の成功で、宇宙補給線のコストを劇的に下げることが期待される。

なお、日曜日に予定されていたインテルサット35eの打ち上げは延期された。新たな打ち上げ予定は、東部標準時で火曜日の7時37分となっている。

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SpaceX、Falcon 9を48時間以内に2度目の回収

SpaceXは再びFaxcon 9を宇宙に送り出した。今回のクライアントは国際衛星通信会社のIridiumだ。6月25日(米国時間)のIridiium-2ミッションで、Falcon 9はカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から打ちあげられた。搭載された10基の人工衛星はIridiumのNEXT衛星群の一部となる。SpaceXによる打ち上げがすべて完了すれば全部で75基になり、地球上の誰もが地球上の誰とでもつながることができるようになるとIridiumは言っている。

さらにSpaceXは、Falcon 9の第一段ロケットを、悪条件のにもかかわらず海上の無人着陸船に無事着地させた。発射の直前、SpaceXファウンダーのElon Muskは、着陸船の“Just Read The Instructions”が過酷な気象条件のために最後の段階で移動を余儀なくされ、回収成功の可能性は低くなったと語った。

本ミッションは、Falcon 9第一段ロケットの新しいグリッドフィンシステムを始めて使う打ち上げでもあった。グリッドフィンは、Faclon 9ロケットの再利用可能な第一段が地球の大気圏に再突入して地上に戻る際、方向操作の補助に使用される。このロケットで使用されている新グリッドフィンはシールデッドアルミニウムではなく純チタンで作られている。こうしてSpaceXは改装工事の必要なく再利用が可能となり、今後の再打ち上げの価格時間と費用をさらに減らすことができる。

[チタン製グリッドフィンの近接画像。高速で大気圏に突入する際に赤熱するため塗装されていない]

SpaceXはわずか数日前にブルガリア衛星の打ち上げを終えたばかりだ。そこで使われたロケットは1月に実施されたSpaceXの最初のIridiumミッションに使われ、大西洋の着陸用ドローン船“Of Course I Still Love You.”に着地した第一段ロケットの回収にも成功した。

打ち上げからおよそ一時間後、Falcon 9の第二段ロケットはIridium NEXTの衛星10基をそれぞれの軌道に送り出した。これまでのところSpaceXのミッションは成功しているようだ。

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SpaceX、1月に使ったFalcon 9の第一段ロケットを6月17日に再利用へ

SpaceXは1月14日の打ち上げに使ったFalcon 9の第一段ブースターロケットを次の打ち上げに再利用しようとしている。実現すればすばらしいターンアラウンドタイム(約6か月)だ。SpaceXは3月30日のSES-10ミッションで Falcon 9のブースターを1度だけ再利用したことがある。その時のロケット改装には1年近くかかっているので、半分に満たない6か月以下というのは劇的な改善だ。

SpaceXは最終的にFalcon 9を24時間以内に再打ち上げしたいと考えている。短い時間にできるだけ多く発射することで打ち上げ容量を最大化しスケールメリットを高めることができる。

[CRS-11の打ち上げから数時間後、この実証済みのブースターロケットは39A格納庫に収容され、6月17日のBulgariaSat-1の発射を目指す]

SpaceXがFalcon 9の再利用を予定している6月17日のBulgariaSat-1ミッションは、ケネディ宇宙センターで開始される。当初は昨年末に実施される予定だったが、昨年9月にSpaceXのロケットが発射前のテスト中に爆発した事故を受け延期されていた。

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SpaceX、ISS補給船Dragonの再利用打ち上げに成功

土曜日(米国時間6/3)に打ち上げされたSpace XのCRS-11ミッションは成功し、6000ポンド(2.7トン)近い補給物資と実験器具を積載した宇宙船Dragonを軌道に乗せた。注目すべきなのは、SpaceXがこのDragonカプセルをすでに一度国際宇宙ステーション(ISS)の補給に送り込んでいることだ ―― 2014年9月にISSに荷物を送ったあと回収、改装された。

リサイクルされたDragonの再打ち上げ成功はSpaceXにとってまた一つの歴史的節目となった。SpaceXは、宇宙飛行のコストを下げるために打ち上げと宇宙船機器の様々な部分を再利用することを目標に掲げてきた。これは、ロケット打ち上げを高利益事業にするという目標だけでなく、火星への有人飛行を含む同社の飛行計画を達成するための大きな鍵だ。

SpaceXのFalcon 9(今回は再利用機ではない)が軌道に送り込んだDragonは、打ち上げから約10分後にロケットを切り離し、ISSへの旅に使うエネルギーを収集するためのソーラーパネル翼を広げた。

Dragonは、発射から約36時間後にISSとのドッキングを試みる。宇宙ステーションのクルーは備え付けの長さ17.5メートルのカナダ製ロボットアームを使って宇宙船を捕獲する。予定通り任務を完了すれば、Dragonは回収、改装の後うまくいけば将来のミッションで再利用される。

SpaceXはDragon 2を開発中だ。ISSのクルーを地球と往復させるためのカプセルで、来年には宇宙飛行士を乗せたテスト飛行をしたい考えだ。

使用されたFalcon 9の1段目の回収もこのミッションの目的の一つであり、成功した。着陸はまさに教科書通りで、ロケットはケープカナベラル空軍基地にあるSpaceXの着陸地点LZ-1に問題もなく着地した。

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イーロン・マスク、パリ協定離脱を受けトランプ大統領の諮問委員会を辞任

Elon Muskは、約束通りトランプ大統領の諮問委員会を辞めると今日Twitterで語った。TeslaおよびSpaceXのCEOは、もしトランプ氏がパリ気候協定の脱退を遂行すれば、自らの委員会職を辞する意向であることを前日に約束していた。トランプ大統領は木曜日(米国時間6/1)、米国が同協定を脱退することを表明した。

[大統領諮問委員会を辞任する。気候変動は本当だ。パリ協定を脱退することはアメリカにとっても世界にとっても好ましくない]

Muskは、気候変動およびパリ協定離脱の世界と米国両方にとってのマイナス面を辞任の理由に挙げた。起業家として多彩な成功を収めているMuskは、委員会への参加やホワイトハウスとのつながりを通じて、パリ協定を支持するよう大統領の説得を試みてきた。

今回の決断の前、Muskはトランプ氏の経済諮問委員会および製造業委員会で委員を務めていた。Muskは政権との密な関係について、特にイスラム教国からの入国を規制する大統領令の後もホワイトハウスに近い立場を続けたことについて、支持者から批判を受けた。

Muskは、UberのCEO Tarvis Kalanicが入国規制命令の後経済諮問委員会を辞任してからも、頑なに自らの立場を擁護し続けた。当時Muskは、「重要な問題に深く関わることが、結局はよい結果を生む」と、委員会に残る理由を説明した。

アップデート ―― 委員会辞任は続く。Disney CEOのBob Igerも大統領の委員会を離脱し、「信条の問題」だと語った。

[パリ協定脱退を受け、私は主義に基づき大統領諮問委員会を辞任する]

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イーロン・マスク、TEDでトンネル計画を語る――SpaceX、自動運転等の事業も

少なくとも3社のCEO、イーロン・マスクが先週金曜日にバンクーバーで開催されたTED 2017カンファレンスに登場した。上のビデオにその模様が収められている。マスクは注目の新事業、地下トンネルの掘削計画についてビジョンを語った。

マスクは地下トンネルの3Dネットワークによって現在の地上の交通渋滞が大幅に改善されるとしている。マスクはThe Boring Companyの事業計画についてこれまでになく詳しく語った。それによればこの事業を思いついたきっかけはロサンゼルスで交通渋滞に捕まって非常に腹立たしい思いをしたことだったという。

マスクはまたTeslaの将来計画についても語り、貨物運送のために電気トレーラーを開発していることを明かした。また2年のうちに自動運転の電気自動車を実用化すると述べた。マスクはまた火星植民計画についても語り、なぜ人類が地球外に進出することがマスク、またSpaceXにとって重要なのかを語った。

マスクは短いツイートでさえセンセーションを巻き起こす存在だ。マスクのアイディアの実現性に関してはさまざまな評価があり得る。しかしこれまでも新たな思考のきっかけを多数提供してきたTEDの舞台でマスクが将来を語るのを聞くのは実に刺激的な経験だ。

〔日本版〕対談の聞き手はTEDの代表者(オーナー)、キュレーターのクリス・アンダーソン。ビデオにはデフォールトで英語字幕が表示される。

下はマスクのトンネル計画を説明するビデオ。自動車は路上に設けられたエレベーターで地下トンネルに下り、スケートボード式台車に乗って高速移動できる。このトンネル・ネットワークについてはTechCrunch Japanでも詳しく解説している。マスクが最近購入したシールド掘削マシンについてはこちら

マスクの説明によれば、現在の道路トンネルが高価なのは内燃機関を用いて自走することを前提としているため。自動車を電気モーターを用いた台車に載せることで小型化が図ると同時に掘削テクノロジーを改良することでトンネル設置のコストを10分の1以下にすることが可能になるというのがマスクのビジョン。まずロサンゼルスの地下にトンネルを建設したいとしている。

マスクはゲリーというカタツムリをペットにしているが、ゲリーは現在のトンネル掘削機より14倍早く進むという。マスクはさまざまな改良によってトンネル掘削をカタツムリ以上の速度にするのが目標だという。

その後、電気自動車、太陽光発電について説明、最後にSpaceXの宇宙事業について語った。SpaceXは衛星打ち上げロケットのブースター(1段目)を繰り返し洋上の艀や地上基地に垂直着陸させ回収している。また回収したブースターの再利用にも成功している。下のビデオはNROL-76偵察衛星の打ち上げとブースター回収のもよう。

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SpaceX、NROL-76の打ち上げに利用したロケットの地上回収に成功

NROL-76の打ち上げに利用したFalcon 9は、既報通りに無事回収された。Falcon 9は、打ち上げ後しばらくして第二段ロケットを切り離し、その後に予定通り地球に向けて下降した。

SpaceXがケープカナベラルのLZ-1にてロケットを回収するのはこれが4回目のことだ。この地における最初のロケット回収は18ヵ月前のことだった。地球に帰還する状況に応じて自在に着地地点を変更する海洋上のドローンによる回収に加え、地上でも安定的に回収することが可能となっているようだ。

回収したFalcon 9はテストを経て、再利用に向けた調整が行われることになっている。SpaceXとしては、究極的には回収後24時間で再利用できるようにしたい考えがあるのだとのこと。ちなみに、第一段ロケットの再利用自体については、今年の3月に成功している。そのロケットについても、回収を行なって再利用に備えているところだ。

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SpaceX、Falcon 9再利用による打ち上げコストは初回の「半分以下」

実際SpaceXはFalcon 9ロケットの再利用でいくら節約できたのか?それほどでもないと思うかもしれない。なにしろ今回のSES-10の打ち上げは彼らにとって初めてのロケット再利用だったのだから。しかし、SpaceXのプレジデント、Gwynne ShotwellはSpace Symposiumカンファレンスで、昨年の宇宙ステーション補給ミッションCRS-8で使用したFalcon 9ロケットの再生コストは、新品を作るのと比べて「半分よりはるかに少なかった」と言った。

これには回収したロケットを運用可能な状態にするために必要な多大な作業も含まれているとShotwellは言った。Space Newsが報じた。つまり、今後もコスト削減は進ばかりだという意味だ。SpaceXは今回の再生作業に「将来行うときよりもはるかに多くの力を注いだ」からだとShotwellはカンファレンスで言った。

しかし、だからといって現在SpaceXが請求している打ち上げ料金が大きく下がるとは限らない(現在会社が公表している費用は約6200万ドル)。以前Elon Muskは、これまで再利用可能ロケットの開発にかかった費用について話したことがあり、個々の打ち上げコストが下がったとしても開発費用は回収する必要がある。

さらにShotwellは、SpaceXが打ち上げに使ったペイロードフェアリングの回収も試みていると語った。これはロケットが宇宙に送り出すもの(衛星、補給物資等)すべてを、発射の際に受ける力や空力加熱から保護するためのハウジングだ。SpaceXはSES-10の打ち上げで2つの部分からなるフェアリングの一部を回収することに成功し、状態も極めて良好だった。フェアリング一つに600万ドルの費用がかかるため、これを再利用することでさらに打ち上げ費用を下げることができる。

SpaceX CEO Elon Muskは打ち上げ成功の後、会社の次の目標は、同じロケットを再打ち上げするまでの時間を24時間以内にすることだと語った。

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SpaceX、中継切れのあのシーンを公開―Falcon 9ブースターがドローン艀に垂直着陸

SpaceXは衛星打ち上げミッションの一部始終を生中継で公開している。われわれも報じたとおり、前回のSES-10放送衛星打ち上げでは、回収したFalcon 9ブースターの再利用に成功し、さらに上の写真のように大西洋上のドローン艀への回収にも成功した。しかし SpaceXが公開していた生中継ビデオはブースターの大気圏再突入時にカメラの不具合でビデオの送信が途切れ、ドローン艀からの送信も中断してしまった。

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艀からの中継も切れたのは衛星アップリンクを失ったからだという。しかしSpaceXではブースターの着陸の瞬間を艀上のカメラでローカルに記録していた。このほどその瞬間のビデオが公開された。

着陸は複数のアングルから記録されており、タッチダウンの瞬間にわずかにバウンドする(安定性のため)ところも捉えられている。この成功の意味は大きい。いくら強調しても強調しすぎることはない。ロケットの回収と再利用により衛星打ち上げコストを劇的に減少させるというpaceXのビジネスモデルそのものがが有効だと証明された瞬間だった。

〔日本版〕上のInstagramビデオは再生時に音が出るので注意。キャプションにある"Of Course I Still Love You"はSpaceXが運用する2隻のドローン艀の1隻の船名。もう1隻は"Just Read the Instructions"。どちらもSF作家、イアン・M・バンクスの作品名から。

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AppleがGPUを自社開発中、これまでのサプライヤーから技術者数名を引き抜く

今では数社のスマートフォンメーカーが自社独自のモバイルプロセッサーを作っているが、しかしその中でAppleはさらに一歩進んで、グラフィクス用のプロセッサーも自社で
開発するようだ。

Appleからの公式発表等はまだないが、長年のパートナーであるImagination TechnologiesがAppleから聞いた話としては、同社は15ないし24か月後に、他社の知財であるGPUの使用をやめる、という。つまりそれは、自社製のGPUを使う、ということだ。

“Appleは、同社の製品をコントロールするために、単独で独立のグラフィクス(プロセッサー)の設計に取り組んでおり、将来的にはImaginationの技術への依存を縮小していく、と確言した”、Imaginationの声明文がこう言っている

カスタムGPUの期待は、パフォーマンスの向上など、iPhoneファンにとっては嬉しい話題だが、このイギリスのテク企業にとっては大打撃だ。Appleの多くのパートナーたちと同様に、同社も売上の大半をiPhoneのメーカーに依存している。ロイターの記事によると、この発表で同社の株価は69%下がったそうだ。

1年近く前に、Appleとしては珍しい情報開示により、同社がImaginationを買収するという噂を確認した。今Appleは同社の株の8%を保有している。しかし買収は実現せず、6か月後にMacRumorsが、Appleが同社のエンジニア数名をスカウトした、と報じた。それはたぶん、同社のグラフィクスプロジェクトを立ち上げるためだろう。

Appleのサプライヤーがこのように内部情報を公開することは珍しいし、もしかしたらそれはパテント抗争を始める前触れかもしれない。同社の声明文は、Appleが同社のIPに抵触することなく独自のGPUを開発することは、“非常に困難だろう”、と言っている。

しかし、“Appleの通知によりImaginationはAppleと、現在のライセンスとロイヤリティ合意に関する新たな新たな商業的取り決めを協議することになる”、とも述べているから、今後両社が何らかの協定を結ぶ可能性もありそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

SpaceX、Falcon Heavyの発射と2段目ロケットの回収に挑戦へ―火星植民への第一歩

Falcon 9ブースターの再利用の成功を受けて、イーロン・マスクはSpaceXがさらに大型のFalcon Heavyロケットのテストを実施することを発表した。このフライトでは2段目のロケットを地表に回収することも試みる。Falcon Heavyのブースターだけでなく2段目も再利用できるようにするのが目的だ。地表と宇宙をロケット全体が繰り返し往復できるようにすることは、SpaceXの最終目的である火星植民にとって欠かせないテクノロジーとなるという。

マスクによれば、Falcon Heavyのテストのスケジュールは「この夏の後半」だ。昨年9月、発射台上で点検中のFalcon 9が爆発するという事故により計画に遅れが出ていたが、Falcon Heavyのテスト時期は昨年暮に新たに設定されたスケジュールに沿ったものだ。

SpaceXのFalcon Heavyは商用打ち上げ企業としてまったく新しいビジネスチャンスを開くはずだ。Falcon Heavyのブースター部分は現在のFalcon 9のブースターを3基まとめたもので、Merlinエンジンは27基合計で22,819 kN(2327トン)の推力を発生する。NASAもSLS(Space Launch System)と呼ばれる独自の大型ロケットを開発しており、2018年には最初の打ち上げが行われる予定だ。

ロケットの完全な再利用化を目指す第一歩として、Falcon Heavyの打ち上げテストで2段目の回収実験を考えている。成功確率は低いがやってみる価値があると思う。

Falcon Heavyの低軌道打ち上げの最大ペイロード重量は54トンとされる。これは現在最大級の商用ロケット、ULA〔ロッキード・マーティンとボーイングの宇宙合弁事業〕のDelta IV Heavyの2倍のペイロードだ。ただしペイロードはミッションの内容によって大きく変化する。またロケットを使い捨てにするのではなく、再利用を図るのであればその分の燃料を必要とするためペイロードは減少する。SpaceXでは打ち上げ費用をULAのDeleta Heavyの3分の1にまで減少させることでNASAのSLSを打ち負かす計画だ。

SpaceXはFalcon Heavyに用いられるFalcon 9ブースターの回収に繰り返し成功している。この木曜日には回収したロケットを再利用した打ち上げに最初の成功を収めた。イーロン・マスクにとって次の目標は真空中で運用されるMerlin 1Dエンジンを搭載したFalcon Heavyの2段目を回収することだろう。

先に述べたように、ロケットの完全な再利用はSpaceXの火星プロジェクトの実現に必須となる。地表と軌道上の宇宙船を何度も往復して大量の燃料、資材などを積み込む必要があるからだ。この宇宙船が最終的に火星に向かうことになる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+