急反発翌日の米国株は高値で寄り付くも終値は微減

米国時間4月7日の米国株式市場は、値を下げて1日を終えた。主要インデックスは乱高下の後、下げ気味で引けた。4月6日月曜日の反発に続き、急上昇で明けた1日も終わってみれば利益は消えていた。何とも複雑な動きの一日だった。テック株重視のNasdaq Composite(ナスダック総合指数)は、3%以上の上昇を見せたこともあったが、終値は0.33%のマイナスだった。

昨今の株価の動きの正しい理由を予想することはほとんど無意味だ。しかし、今日の消えた利益の理由は少なくとも部分的には説明できる。おそらく史上最多となる新型コロナウイルス(COVID-19)による死亡者数だ。ある集計によると、本稿執筆時の死亡者数は1690名を数え、感染者の多い未報告の州がまだいくつか残っている。

今日の株式市場の数字は以下の通りだ。

  • ダウ平均株価:-26.13ドル、-0.12%
  • S&P 500:-4.27ポイント、-0.116%
  • ナスダック総合指数:-25.98ポイント、-0.33%

SaaSおよびクラウド関連株は急落し、この日ベッセマー・クラウドインデックスは1.88%下がった。石油株も下落し、WTI原油は執筆時点で7%以上値下がりしている。

あまりの変動ぶりに圧倒されている人のために、主要インデックスの最近の変化を示しておこう。

  • ダウ平均株価の直近52週高値との比較: -23.4%
  • S&P 500の直近52週高値との比較: -21.63%
  • ナスダック総合指数の直近52週高値との比較: -19.83%

付け加えると、ベッセマー・クラウドインデックスは直近の高値と比較して-24.09%だ。つまり、どこもかしこも下げ相場の領域にいるということだ。月曜日の急騰にもかかわらず。確定拠出年金(401k)を積み立てている人にとっては良いニュースとはいえないが、先週金曜日の方がもっと悪かった。

関連記事:How SaaS startups should plan for a turbulent Q2

今日は市場が上昇を試みたが失敗した。明日の新型コロナのデータが何を我々に見せてくれるのかを待とう。再び市場を押し上げてくれるかもしれない。

画像クレジット:Pixabay /under a CC0 license.

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

米株式市場で初のサーキットブレーカー発動、S&P 500が7%安で自動的に15分間取引停止

世界では新型コロナウイルスへの懸念が引き起こした混乱が続いている。

3月9日朝、米国の株式市場ではS&P 500の下落が7%に達したために、いわゆる「サーキットブレーカー」が落ちた。これは市場の混乱を避けるために組み込まれた自動的な取引停止システムだが、実際に作動したのは今回が初めてだ。

寄り付きから市況は売り一色だった。取引開始後数秒でダウは872.42ドル(S&P 500はNasdaqは90.16ドル(6.96%)下げて1205.58ドルとなった。

S&Pがさらに下落して7%に届いためシステムは自動的に15分間取引を停止した。S&P指数でサーキットブレーカーを落とす場合、7%の下落で15分間の停止、13%でさらに15分間延長、20%で終日停止となる。取引開始の鐘がなって30分後にはダウは6%割り込んで1571.87ドルとなった。

ニューヨークの株式市場で史上初めてサーキットブレーカーが作動し、15分間取引が停止された。これは(S&P 500指数の)下落が7%に達したため。次は13%下落、その次は20%(でサーキットブレーカーは落ちる)。

世界の市場では、日本市場が約5%、中国(上海総合指数)が3%、オーストラリアが7%以上、韓国が4%を超えて下落した。英国ではロンドン市場とFTSE Russelが7%を超えて下落している。

他の経済指標の低下もひどいものだ。原油価格もダウンしているし、米国国債利回りは最低を記録している。暗号通貨でさえ今日は大幅安だ。bitcoinは8000ドルを下回っており、他の暗号通貨の価値も下がっている。

スタートアップに影響が及ぶまでにはまだ少し時間がかかるだろう。しかし、あらゆる企業の価値が低下する場合、関連するスタートアップ、それどころか競合するスタートアップの価値さえ低下せざるを得ない。2019年にきわめて楽観的な展望による会社評価額で巨額の資金を調達したスタートアップにとって、評価額が低下すれば大惨事だ。

また、ベンチャーキャピタルと未公開株式に対する最大の資金の出し手に対する影響も考えねばならない。原油価格の大幅ダウンはオイルダラーを原資にして投資ファンドに巨額の資金をつぎ込むことを困難にする。オリガルヒと呼ばれるロシアの新興財閥や中東の王族からの出資はすでに保留にされている可能性がある。そうであればSoftBankのVision Fund 2成立の可能性をさらに狭めるものだ。

過去数年、ミレニアル世代ために豪華なレストランや郊外のゴルフコースなど金のかかる産業が軒並み苦境にあるとジョーク混じりで報告されている。ベビーブーム世代は国債と金持ち階級を強化し、大きな犠牲を払って戦争をした挙げ句、株式を暴落させているのではないか。どっちもどっちだ。

ともかく市場の現場はこのとおりだ。SaaS株でさえ寄り付きで4.84%安だった。

画像:Mario Tama / Getty Images News

【Japan編集部追記】S&P500は7.60%安(2746.56ドル)で引けている。アメリカYahooのS&P 500

[原文へ]

滑川海彦@Facebook

UberのIPO不調と米中貿易戦争でソフトバンクグループの株価も下落

Uberの最大の株主ソフトバンクグループは、このライドシェア企業の株式市場へのデビューに大きく期待していた。ところがこの日本のコングロマリットの株価は、IPOが期待外れに終わったUberと肩を並べるように下落した。ソフトバンクグループの株価は、UberがIPO価格をその下限に設定した先週末から落ち始めた。金曜日朝の取引開始時にソフトバンクグループの株価は1万1700円(約106.69ドル)から14.4%下げて1万20円(約91.37ドル)になった。

2018年の初めにUberの投資家になったソフトバンクグループは、その市場デビューによって30億ドルの利益得るはずだった。IPOの申請書類によると、ソフトバンクグループはUberの最大の株主で、IPO前の株式の16.3%をそのソフトバンク・ビジョン・ファンドにより保有していた。

2日目になっても株価の下落が続くので、UberのCEOを務めるDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏は社員に宛てたメモで、「どんな企業でも移行期には浮き沈みを経験する。ご存知のように当社の株式はIPO前に期待したほどには売買されなかった。今日も市場は厳しい1日となり、当社の株も同じ困難を経験するだろう」と述べている。

中国と米国の貿易戦争が継続的に激化し、先週米国が中国の品目の関税を上げたあと、今度は中国が米国からの輸入品の関税を上げようとしていることから、米国時間5月13日には主な市場指数のすべてが下落した

関連記事
中国の報復関税で米ハイテク株が軒並み下落

画像クレジット: Tomohiro Ohsumi

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

テクノロジー株、2日連続の暴落

テクノロジー銘柄にとって悪い日が続く。

Facebook、Amazon、Netflix、およびGoogle(現在はAlphabet)を合わせた名称であるFANG銘柄は、この2日間ウォール街で厳しい日々を送っている。そしてこのFANGグループ(ハイリスクだがハイリターンのメガ成長株からなるグループ)には入っていないAppleもこの2日間低調だった。

金曜日(米国時間6/9)午前の取引開始から今日(6/12)午後の終了までのダメージの様子を見てみよう。

  • Facebookは~4.5%安、155.55ドルから148.44ドルへ
  • Amazonは~4.75%安、1013.00ドルから964.91ドルへ
  • Netflixは~8.67%安、165.82ドルから151.44ドルへ
  • Google、現Alphabetは~4%安、984.15ドルから942.90ドルへ
  • Appleは~6.24%安、154.82ドルから145.42ドルへ

下のグラフは先月の各銘柄の実績を表している(オレンジ色は比較のためのS&P 500)。この2日間の反転の大きさがよくわかる。

この反転に関していくつか興味深い点がある。

第一に、下落は金曜午前に市場が開いた直後に始まった ―― 上記5社すべての株価がほぼ瞬時に下がった。このタイミングは、Goldman Sachs の市場レポートが、市場はテクノロジー企業グループの成長への依存が大きすぎで、”FAANG” 株は 評価額バブルの可能性がある、と指摘したのと一致している。

切迫した問題ではないものの、レポートの提起する懸念は正当であり、こうした銘柄への依存の高さを投資家らに考え直させるきっかけとなった。

もうひとつ興味深いのは、これが市場全体で起きた反発ではなく、事実上テクノロジー分野に限られていることだ。S&P 500社インデックスは同じ時期に約0.64%下げただけで、IT企業主体でFANG銘柄の影響を強く受けているNASDAQでさえ、2.62%安にとどまっている。

ともあれ、テクノロジー株の大暴落が市場全体に大きな影響を与えなかったのは、むしろ良い兆候だといえる。

もう一つ興味深いのは、GoldmanのレポートとApple株の格下げ以外、どの会社についても株価急落を説明する具体的ニュースが出てきていないことだ。

しかも各社とも前四半期の収益は好調で、FacebookAmazonAlphabetは予測を上回り、Apple and Netflixも予測をわずかに下回っただけだった。

もうひとつ重要なのは、こうした銘柄が数日間低調でも、長期的には市場を大きくリードしているのを忘れないことだ。全社とも今年に入ってこれまでに20%以上株価を上げている(S&P 500は1月1日以来8.5%高)。

今後こうしたテクノロジー銘柄でどんな反転がおきるかわからないが、下落の原因は投資家の感情であり、収益の未達や企業の悪いニュースといった具体的問題ではないという事実は良い兆候であり、いずれFANG以外の企業では見られないような成長を取り戻すだろう。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Bitcoinが3年ぶりの1000ドルに向かって上昇中

bitcoin-rainbow

Bitcoinの話題を聞くのは価格が急に上がったり下がったりした時だけだと感じているだろうか?われわれも同じだ。

今回は急騰している。Bitcoinは先月以来約30%、この3ヵ月で約50%値上がりした。現在の価格は950ドル前後をさまよっている。最後に1000ドル近くで取引きされたのは2014年1月で、その時は 1023ドルに達した ― Mt. Gox関連の大暴落が起きる直前だ。

screen-shot-2016-12-28-at-12-58-27-pm

しかし今回の値上がりは、Bitcoinではごく当たり前の異常な急変ではなさそうだ。上のチャートに見られる通り、50%の高値はかなり安定しており、クリスマス時期にやや加速している。

そして、半減期Bitcoin Coreのアップデートといったイベントに(少なくとも緩やかに)結びついた価格変動とは異なり、今回の上昇は何か特定の事象が原因ではなさそうだ。もちろん現在世界全般で経済不安が起きているが、株式市場は堅調であり、Bitcoinと並行して取引きされることの多い金相場はむしろ下がっている。

では何が原因なのか?確かなことは誰にも言えない。たぶんクリスマス時期になるとBitcoin周辺に巻き起きる、いつものデマかもしれない。あるいは、単にみんなが考えるよりBitcoinがよくやっているという兆候なのかもしれない。

Bitcoinが消費者の支払い手段として思ったより永続きしそうなことを示唆する事例がひとつある。AirbnbのCEO Brian Cheskyは、2017年の計画を聞かれて、Bitcoin支払いへの対応が、現在最も多く寄せられている要望だと話した。

2017年がBitcoinにとってどんな年になるのか興味深い。世間では消費者支払いプラットフォームとしてのBitcoinは終った(カスタムブロックチェーン等の企業向けソリューションに敗れる)という共通認識だったが、もはやそうではないかもしれない。

いずれにせよ、BitcoinはBitcoinのすることをするだけであり、一獲千金を求めて売買することは考えるべきではない。おそらく失敗するから。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

PayPal、Q4売上17%アップで株価は6%高

paypal-commerce-rewired

水曜日(米国時間1/27)の取引終了後、PayPalは四半期決算を発表し、株価は時間外取引で6%急騰した。

支払いサービスの同社は20億ドルの株式再購入プログラムを承認し、売上、利益共に同社の年間予測を上回った。

PayPalの第4四半期調整後売上は25.6億ドル、対前年比17%増だった。調整後純利益は4.43億ドル、1株当たり36セントで、前年同期から27%伸びた。Thomson Reutersが集計したアナリスト予測は、1株当たり利益35セント、売上25.1億ドルだった。

昨年7月にeBayを離脱したPayPalは、昨夏の最高値から22%下落した。PayPalはeBayより会社として大きく、時価総額は390億ドルで、eBayは320億ドル。

PayPalを一昔前のデジタル支払い会社と見る人々も一部にいるが、UberからAirbnbまで様々なアプリで使われているモバイル支払いシステムであるBraintreeがPayPal傘下であることは知らないことが多い。言い換えれば、あなたがUberを使うたびに、PayPalは儲けている!

PayPalは、ミレニアル世代で非常に人気のピアツーピアモバイル支払いアプリ、Venmoのオーナーでもある。Venmoは収益化に関しては殆どできていないが44こうした取り組みを拡大中だ。

とはいえ、デジタル支払いの競争は激しく、Apple、Square、Androidがこの分野をリードしている。

Monness Crespi Hardtのアナリスト、James Cakmakは月曜日に研究メモで「PayPalの競合らははるかに希薄な基盤で動いているので、同社は著しく効率よく運営することができると私は考えている」と書いている。

水曜日の投資家向け電話会見で、PayPal CEOのDan Schumanは「支払いサービスは理解が難しいビジネスだ。最大のライバルはわれわれ自身のゲームプランを実行することだ」と語った。

PayPalは昨年Xoomも買収 した。海外送金に特化した会社だ。

PayPalは水曜日に31.59ドルで引けた。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook