Arduinoをベースにして電子回路製作を楽しむ(学習する)Code Kit

知育玩具にはあまり興味を感じない。どちらかの狙いが強すぎて、結局は虻蜂取らずになってしまっているように思うのだ。ただ、LittleBitsのCode Kitは、うまく両者のバランスを取っている様子。役立つ知育玩具というものがあるのだと、認識を改める必要があるのかもしれない。

Code Kitは第3学年から小学校中学年から中学生用向けに開発された、299ドルの教材だ。対象学年に応じて、かなり頑丈な作りともなっている。

LittleBitsは、バッテリーやスピーカー、あるいはスイッチなどのパーツで構成され、磁石の力でそれぞれを接続して電子回路を作ることができるようになっている。接続可能な組み合わせであれば引っ付き合い、接続不能な同士の場合は磁石が反発するようにもなっている。ショートさせてパーツを壊してしまう心配もないというわけだ。

キットのベースにはArduinoが採用されている。インプット/アウトプットデバイスと、充電池がセットになっている。キットはワイヤレスで動作するようになっているので、プログラムは、キット同梱のUSBドングルを用いて行うことになる。

プログラミングはScratch風にドラッグ&ドロップで簡単に行うことができる。キットを私の子供に渡してみたが、数分でサンプルのコードを書くことができたばかりか、コーディングの方法を教えると、30分ほどでプログラムを改造してオリジナルのゲームを作ることさえできた。コーディングの指導にあたる教員も、プログラミングの概念さえ知っていれば、数分でこのキットを使いこなせるようになるはずだ。

パーツの構成もよく考えられているように思う。ブレッドボード化しているのも扱いやすいし、接続に磁石を用いているのも簡単かつわかりやすい。組み合わせ次第でさまざまな可能性を実現できるのも良い。LittleBitsは、これまでにもプロダクトをリリースしてきたが、いずれも面白さの面からも、教育的効果の面からも不十分なものだと感じていた。そこから考えれば大いに進化したといって間違いない。IoTないしプログラミングの基礎を学ぶのに、なかなかよくできたキットだと思う。

本格的な電子工作を学習するなら、とにかくハンダ付けを繰り返したり、壊れたステレオをいじってみるのに勝るものはないのかもしれない。しかしLittleBitsは、懐かしの「ヒースキット」(Heathkit)など昔ながらの電子工作キットを、さまざまな面で現代的にしたものと言えるのかもしれない。ただし利用している9V電池は舐めないことをおすすめする(訳注:lick the 9 voltで検索するとさまざまな動画がアップロードされている)。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

子ども用のロボット・キットZiro、なんでもかんでもスマホの時代にグラブ(手袋)でコントロールするねらいとは

ziro

 

Ziroは、数個のモーターとスマートフォンとグラブ(glove,手袋)と、あなたの想像力から、いろんな乗り物を作れるロボット・キットだ。Ziroのデフォルトのキットには、4つのワイヤレスモーターと、小さな自動車を作れるための部品のセットが入っている。今は、Indiegogoで彼らを支援すると手に入る。

Ziroを作ってるZeroUI社によると、プロトタイプはすでに完成しており、二人の子どもがそれですぐに遊び始めることができた。

でもZiroは単なるラジコン・カーではない。Ziroでは、車や、段ボールで作ったロボット、関節が動く動物、などなどを作れる。アップグレードすると、段ボール製のいろんなものの“型紙”をもらえる。

ロボットづくりの素材として使えるのは、段ボールのほかにLegoやペットボトルなどだ。難しいプロジェクトは、大人がアシストする必要があると思うけど、今の子はもっと進んでるかな(ぼくには子どもがいないからなんとも言えない)。

モーターのコントロールはWi-Fiで行う。といっても、家庭のWi-Fiネットワークを使うわけじゃない。各モーターの構成(コンフィギュレーション)は、スマートフォンのアプリから行うが、動きの制御はZiroのグラブで行う。

ボタンがいっぱい並んだ、昔風のコントローラーを使わないために、グラブを選んだようだ。そのグラブに、加速度センサーやWi-Fi用のチップが搭載されている。

たとえば、ロボットを左へ行かせたかったら、手をゆっくり左へ振る。あえてスマホを使わずに手でコントロールする方式を選んだところが、おもしろい。手に何も持たずに車をコントロールできるから、まるで魔法使いになったようだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

スマート玩具メーカーのElemental Path、IBMワトソン塔載の恐竜人形を予約開始

new-cognitoys_01

Elemental Pathが、同社のスマート玩具の予約受付を開始した。

スマート玩具メーカーである同社は、CogniToysと呼ばれる、子供が遊びながら学び成長するおもちゃ製品ラインをひっさげ、昨年Kickstarterでデビューを果たした。3Dプリントされた恐竜をはじめとする同社製品は、IBMのスーパーコンピューター人工知能、Watsonの力によって、持ち主である子供の声を聞いてつながりを深め、新しい物ごとを学習する手助けをする。

恐竜人形は子供の質問に数秒以内に反応し、子供がおもちゃを使って世界について学ぶにつれて賢くなっていくと同社は言う。

Elemental PathのKickstarterキャンペーンは、目標の5万ドルを超え、2015年3月に2256人の支援者から27万5000ドルを集めた。スマート玩具メーカーはその後すぐに恐竜人形を作り始めた ― 様々な色やプロトタイプを用意してファンが投票した。

image2

同社は親のためのバックエンドシステムも導入している。ウェブベースのダッシュボードを使って、子供と恐竜とのやりとりを見守ることができる。将来は、おもちゃを通じて子供に寝る時間を伝える等の、ペアレンタルコントロール機能も追加する計画だ。

このスマートな恐竜たちは、少量生産、期間限定で予約を受付けている。その後Elemental Pathは、初期バージョンの受注を終了し、2016年のホリデーシーズンに再開する予定だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

猫用の自動レーザー光玩具Obiを見て思った、Appleもそろそろペット用品に進出すべきか?

855c6653c68f4ac09e7fbe4c2171d783_original

すばらしいデザインは人間だけのものではない。遊び好きな猫達の玩具もiPhoneみたいに美しいデザインであるべきではないか? でも、猫がもっと楽しく遊べるための玩具を作ろうとした人は、これまで誰もいない。

猫の玩具のディスラプトはどこにある?

それは、ここにある。ぼくは本誌TechCrunchの猫担当記者だから、新しいものを見つけるのも早い。それは、“猫のためのスマートなレーザートイ”と称するObiだ。猫達の歓喜の声が、早くも聞こえてくる。ObiはKickstarter上ですでに2万ドル近くを集めているが、4週間後の目標額は12万ドルだ。猫が好きな人は多いから、たぶん達成するだろう。

Obiがこれまでのレーザートイと違うところは? 良い質問だ。ではまず、このビデオをご覧いただこう:

これは最先端の猫玩具だから、最先端の名にふさわしく、iPhoneまたはiPadでコントロールする。テーブルや暖炉の上でもセクシーだから、お客が来ても隠す必要はない。Obiアプリを使って人間がレーザーを壁などに照射してもよいし、事前のプログラムによるライトショウを上映してもよい。人間が照射する場合は、プログラムではなく人間の手首の動きがライトショウを演ずる。iPhone全体が、壁の光点を動かすトラックパッドになったような感じだ。

  1. 4efa88efddea00d4f4dc4050758af061_original.jpg

  2. ddd204d06c5e01793521f61583a563a3_original.jpg

  3. eb7d664da2c215e933ea078cdb9130cc_original.jpg

と言うのは冗談だが、Obiを作ったStudio Neatは、デザインとパフォーマンスの二兎を追う。また、下図のように設計図を公開しているし、ポッドキャストもある。
3d5c73208fbb7831b5fd8cf1985b1c94_original

Studio NeatのGerhardtと、Oboプロジェクトについてチャットした:

TC: これを作ったきっかけは?

TG: 二つの理由がある。協同ファウンダのDanがMr.Littlejeansという名前の猫を飼っていて、彼を遊ばせる方法を探していた。彼は市販の自動化猫玩具をすべて買って試してみたが、あまり良いものがなかった。とくに、どれもデザインが醜悪だった。そこで、自分たちで良いものを作ろう、という話になった。

ポッドキャストの方は、いわゆるメイカー運動や、安くて高性能なPCボードの登場などによって、誰もが簡単にインディーのハードウェアプロジェクトを始められるようになっていることを、世の中に広めたかった。過去のいくつものKickstarterキャンペーンでそのことを力説してきたが、もっと深い視点を与えたかった。Obiプロジェクトも、ポッドキャストでその過程を詳しく報じることができた。これからは、さらに激しくおもしろくなるだろう。

Screen Shot 2015-09-23 at 11.41.18 AM

TC: 猫は、レーザーを嫌がらない?

TG: 嫌いなのか好きなのか、猫に聞いてみないとよく分からないけど、それを全力で追いたい、と思ってることは確かだね。仮に嫌いだとしても、一日中家にいる猫にとっては、レーザーの小さなドットが良いお友だちになるようだ。

TC: 犬用の玩具なんかは作らないの?

TG: 今作ってます。今回はペット用品についていろいろ調べたけど、今後いろんなことが可能な業界だ、と感じた。とくに、ペット用の玩具やアクセサリはデザインが良くないから、ぼくらにとってチャンスは多い。ペットは人間の生活にとって重要な存在だから、お粗末な物を与えるのは失礼だよ。
———-

なお、チームによると、Obiのレーザーで犬を遊ばせてはいけない。飛び回るレーザーのドットに、犬が興奮しすぎるからである。猫なら、大丈夫だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa