米国のアマゾンレストラン事業はまもなく終了

アマゾンは11月にロンドンでフードデリバリー事業を閉鎖したのに続き、米国でも運営を終了する。これはプライム会員向けに2015年秋に始まったサービスで、商品や食料品ではなく食事を提供していた。

食事を提供するサービスには競合が多い。米国にはGrubhub、Uber Eats、DoorDash、ロンドンにはDeliveroo(これにはアマゾンが投資した)など、たくさんある。こうした企業はシェアを獲得するために割引をすることもある。一方、アマゾンはフードデリバリーの世界で、シェアにおいても消費者の認知度においても、地位を確立することができなかった。ランチやディナーの料理を注文しようとする人にとって、アマゾンはまっさきに思い浮かぶ名前ではない。また、温かい料理をタイミングよく配達する体制は、アマゾンのメインの事業とは異なる課題があった。

GeekWireが報じたところによると、アマゾンはこの閉鎖と関連して、職場向けランチデリバリーサービスのDaily Dishも終了するという。

アマゾンはフードデリバリーをやめて、成長を続けている食料品配達ビジネスにさらに力を入れるものと考えられる。

TechCrunchはアマゾンの事業終了に詳しい関係筋から情報を得た。アマゾンは米国のAmazon Restaurantsを閉鎖し、6月24日に営業を終了すると認めた。解雇についても示唆し、アマゾン社内で別の仕事に就く社員もいれば、社外での再就職のサポートを受けている社員もいるとした。

アマゾンの広報は次のように述べた。「6月24日をもって米国のAmazon Restaurants事業を終了する。この決定により、アマゾンの一部の社員が影響を受ける。影響を受ける社員の多くはすでに社内の別の仕事が決まっている。今後、社内外のどちらで働く社員にも個別に対応していく」。

アマゾンがフードデリバリーをやめるという決定は、米国時間6月11日のライバル企業の株価にプラスの影響を与えた。Grubhubの株価は5%以上も上がったと報じられている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

本命ライドシェアが伸び悩むUber、Eatsやマイクロモビリティは大成長

Uberのライドシェア事業は、同社の新しい事業よりも成長が遅い。Uberの2019年第1四半期の決算報告では、そのほかの事業の前年同期比総予約売上成長率230%に対して、ライドシェアはわずか22%の成長率だった。総予約売上は収益(売上)から税や経費、賃金などを引いた額だ。

2019年第1四半期のその他事業の総予約売上は1億3200万ドルで、貨物輸送と自転車やスクーターなどを使う新しい移動サービス(マイクロモビリティ)を含む。Uberは新しい移動サービスの内訳を公表していないが、CEOのDara Khosrowshahi氏が株主会議で言ったところによると、その新しい移動サービスは「全四半期比でも強力に成長した」そうだ。

一方、Uber Eatsは今なおUberの稼ぎ頭で、総予約売上は108%伸びて30億7000万ドルだった。

Uberのコアビジネスの成長鈍化は、前から予想されていた。昨年のTC DisruptでKhosrowshahi氏は、ライドシェアはUberの総取引額の50%を切るだろうと述べた。

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(翻訳:iwatan、(a.k.a. hiwa

食品配達のPostmatesが上場を控え1000都市に進出

Postmates新規株式公開を控えて猛烈に拡大している。食品配達のスタートアップは昨年12月以来1000都市に進出したと米国時間4月24日に同社が発表した。

サンフランシスコ拠点のPostmatesは、地域のギグ・エコノミー労働者ネットワークを活用して全米50州3500都市でオンデマンド配達プラットフォームを運営している。Postmatesはメキシコシティーを除き海外進出していない。

「誰もがどんな物にもオンデマンド配達を利用できることがわれわれの目標であり、今回の拡大によって全米50州でその約束を果たすことができた」とPostmates共同ファウンダーでCEOのBastian Lehmann氏が声明で語った。

同社はこれで米国世帯の70%をカバーし、50万軒のレストランの料理を配達することで、食品配達大手のUberEatsやDoorDashとの競争力を強化したと言っている。最近Postmatesは、隣人同士で注文をまとめるPostmates Partyという新機能も発表ししている。

これでPostmatesは株式市場でもUberを追いかける準備が整った。これまでにベンチャー資金6.7億ドル集めている同社は、1月にプレIPO資金調達で1億ドルを集め、企業評価額は18.5億ドルだった。そして2月に米国でのIPOを非公開で申請した

同社は毎月500万件の配達を実施し、2018年には12億ドルの食品販売に対して、新記録となる4億ドルの収益を上げると推測されている。一方Uber Eatsは、2018年中に米国世帯の70%をカバーし、ドローンによる配達を2021年までに計画している

対するDoorDashはロケットのようだ。現在3300都市で活動し、前年比325%で成長していると言っている。最近同社は4億ドルのシリーズF調達ラウンドを完了し、企業評価額は71億ドルだった。同社も来年には上場する可能性が高い。

Food delivery service Postmates confidentially files to go public

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uberがインドのフードデリバリーからの撤退が近いと伝えられる

Uberは、中国ロシア東南アジアからの3連続の撤退の後、決してインド(に限らずいかなる市場からも)からは撤退しないと断言したが、その対象には同社のフードデリバリービジネスも含まれているのだろうか?

雲行きは怪しい。もしメディアの報道が正しければ、Uberはインドのフードデリバリー業界からの撤退の瀬戸際にいる。

インドのEconomic Timesが伝えるところによれば、最近10億ドルを調達し一般配送にも拡大したフードデリバリーサービスのSwiggyが、その株式の10%をUberに与えることでUber Eatsを吸収する交渉の最終段階にあるという。Swiggyはごく最近の10億ドルの調達ラウンドのあと、33億ドルの価値があると言われていた。このラウンドはNaspersが主導し、新しい後援者TencentやUberの投資家のCoatueなども参加した。

Uber Eatsは同社の主要な収益源であることが喧伝されている。The Informationはかつて、2018年第1四半期だけで15億ドルの売り上げを上げていると報じていて、同社はアジアでの拡大を急いできた。Uber Eatsは2年近く前にインドに上陸したが、昨年3度の資金調達を行ったSwiggyと、Alibabaの支援を受けたZomatoとの間の、戦いの真っ只中にいる。

すでに、2017年末にUberのライバルのOlaが買収したサービスである FoodPandaなどを含む周囲に、この争いの影響が出ている。OlaはFoodPandaによってコストを削減し、より持続可能なクラウドキッチン戦略に焦点を移したと報じられている 。それでもZomatoとSwiggyは攻撃的である。

その背景と、今後予定されているUberのIPOを考えると、コストを集約しながら、市場への関与を続けることには意味がある。Uberはまさに、東南アジアにおいてGrabとの間でその取引を行った。顧客輸送とフードデリバリービジネスをGtabの27.5%の株式と交換で譲ったのだ。

私が、Uberにとっては敗戦ではなく勝利であったと主張したそのGrabとの取引は、赤字の消耗戦から会社を救い出して、成長しているビジネスへの掛け金にしたのだ。それはUberがインドのフードデリバリー事業のために、再び繰り返すレシピなのかもしれない。

注:CoatueはUberとSwiggy両方の投資家である。

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(翻訳:sako)

Uber Eatsが京都と神戸にやってくる、7月下旬よりスタート

米国発のフードデリバリーサービス「Uber Eats」が京都と神戸でも利用可能になる。Uber Eatsは2016年9月に日本でサービスを開始。当初は東京の一部エリア限定のリリースだったが、2017年12月には東京23区全域と横浜へサービスを拡大。そして今回、Uber Japanは同サービスの利用可能地域を2018年7月25日の午前9時より京都、7月31日の午前9時より神戸に拡大すると発表した。

リリース当初は、京都と神戸ともに約100件のレストランの料理がデリバリー可能になる予定だ。同社は2018年4月に大阪12区の一部地域にも利用地域を拡大しており、今回の地域拡大により関東と関西地区の主要都市をカバーすることになる。

京都と神戸のUber Eatsで利用できるレストランの例は以下の通りだ。関西エリアに住んでいるTechCrunch Japan読者は体験してみるのもいいかもしれない。

Uber Japanのプレスリリースより