フランスのVC「Breega」が約140億円の資金を調達

パリに拠点を置くベンチャーキャピタル(VC)のBreegaが、第3ファンドの最終クロージングを発表した。同社はこれまでに1億3000万ドル(約140億円)を調達している。

これはBreegaにとって3番目のファンドで、正式にはBreega Capital Venture 3と呼ばれている。Breegaの以前のファンドは2015年に4500万ユーロ(約58億円)でローンチした。

Breegaは特に垂直市場には焦点を当てていない。同社はマーケットプレイス、SaaS、アグテック、HRテクノロジー、ロボティクスなど、さまざまなカテゴリーに投資できるとしている。

投資チームはすでにBreegaの新しいファンド資金の一部を投入している。ポートフォリオのスタートアップにはStations-e、Trustpair、IoTerop、BeOp、Otodo、Humanity、Alice&Bob、Neobrain、Didomi、Ubble、Ponicode、reciTALが含まれ、いずれもシードあるいはシリーズAの段階で資金調達を行っている。

Breegaは投資先企業の運営を支援することができると考えている。同社は人事、事業開発、コミュニケーション、法務、財務に関して独自の専門家チームを保有している。

同ファンドのリミテッドパートナーには、起業家からビジネスエンジェルに転身した企業も含まれる。例えばFoodChériの共同創設者であるPatrick Asdaghi(パトリック・アスダギ)氏は、この新ファンドに投資している。FoodChériはSodexoに買収される前に、Breegaから資金を提供されていた。

その他のリミテッドパートナーにはBpifrance、European Investment Fund、Isomer Capital、そして複数の銀行や保険会社が含まれる。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Breegaフランス資金調達

画像クレジット:Breega

原文へ

(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter

2021年のアクセラレーターTechstars NYCはますますグローバルに

アクセラレーターのTechstars NYCが、2021年の同社の育成事業に参加する10社を発表した。マネージングディレクターのJenny Fielding(ジェニー・フィールディング)氏によると、これまでで最もグローバルなクラスになるそうだ。

「いつも世界中から応募があり、参加者はどの国の人でもいい。しかし、NYCを名乗る育成事業に少なくとも5社くらいニューヨークからの参加がないと、エコシステムとしては弱い印象になる」とフィールディング氏はいう。

現在、育成事業のほとんど全体がバーチャルである。フィールディング氏は「地理的な差はなくなった」という。それどころか、今回はニューヨークのスタートアップが1社もいない。複数なのはサンフランシスコとワシントンD.C.のスタートアップだけだ。さらに、フランスやイスラエル、ケニヤ、ポルトガル、英国のスタートアップもいる。

フィールディング氏によると、ニューヨークのスタートアップがいなくても「NYC」を名乗る意義はあるという。なぜなら、グローバルなスタートアップをニューヨークのエコシステムに結びつけているからだ。

2020年も育成事業はバーチャルだったが、最も難しかったのが創業者たちの生きた人間同士の仲間意識や友情の醸成だとフィールディング氏は語る。だからこそ2021年は5月の終り頃にリアルで集まる機会を計画している。ただし、どこであれば安全で合法なのかといったことがわからないため、具体的なことはまだ決まっていない。起業家たちが快適だと感じるのは、どんな場所だろうか。

バーチャルな体験のさまざまな部分が、パンデミックが終わっても残るだろう。Techstarsが動員するメンターの数は1回のクラスで200名ぐらいだが、フィールディング氏によると、バーチャルになって、初めて遅刻がゼロになったという。また、彼女によると、デモデーは期限を決めない。投資家と出会える期間を延ばすことによって、資金調達の機会も増えるだろうと彼女は考えている。

今回の参加スタートアップは、以下の企業となる。

  • Dash(ケニヤ・ナイロビ):アフリカの消費者のための複数の通貨に対応する決済ネットワーク
  • Detach.ai(ポルトガル・リスボン):問題を先取り的に解決するAI利用プラットフォーム。
  • Elanza Wellness(サンフランシスコと英国・ロンドン):ライフスタイルと医療およびメンタルヘルスのデータを総合する受精促進プラットフォーム
  • Gable(サンフランシスコとイスラエル・テルアビブ):社員のために近隣のワークスペースを見つける「ワークスペース・アズ・ア・サービス」の企業
  • Hiitide(シカゴ):本をバーチャル読書クラブや学習コースに変えるマーケットプレイス
  • OneVillage(ワシントンD.C.):がん患者と支援者のためのオンラインのウィッシュリスト、プランニングツール、そして特製品のリテイラーを提供する
  • Paerpay(ボストン):特殊なハードウェアやアプリのダウンロードが要らない非接触決済のプラットフォーム
  • Phalanx(ワシントンD.C.):データとモデルの検査と脆弱性走査を用いてAIシステムのセキュリティを確保する
  • Phood(ボウルダー):大学の学生カードをデジタル化してオンラインサービスの決済に使えるようにする
  • Prediko(英国・ロンドンとフランス・パリ:eコマースの在庫計画を行うスタートアップ
カテゴリー: VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラムTechstars NYC

画像クレジット:Techstars NYC

原文へ

(文:Anthony Ha、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Mithril CapitalがFlex Logixに約60億円を投じ、再びチップ市場に参入

かつては手がつけられなかった半導体分野が、ベンチャーキャピタルから熱い注目を集め続けている。

米国時間8月22日朝の最新ニュースは、Mithril CapitalのAjay Royan(アジェイ・ロヤン)氏がAIワークフローをコンピューティングエッジに導入するためのチップを製造するFlex Logixに対し、5500万ドル(約60億円)のシリーズDラウンドの資金調達を行ったというものだ。これはLuxやEclipse Ventures、そしてFlex Logixの創業者兼CEOであるGeoff Tate(ジェフ・テイト)氏の投資会社であるTate Family Trustなどによる総額2700万ドル(約29億円)の初期ラウンドに続くものだ。

Mithrilがチップ投資の世界に進出したのは、これが初めてではない。同社は以前、Apple(アップル)のAラインプロセッサのトップチップ設計者の数名によって設立され、サーバーチップ市場への参入が期待されるNUVIAを支援したことがある。Mithrilは2020年9月にNUVIAに2億4000万ドル(約260億円)を投資したが、それは2021年1月に発表された14億ドル(約1500億円)の取引でNUVIAがQualcomm(クアルコム)に買収される数カ月前のことだった。

関連記事
高エネルギー効率チップに取り組むNUVIAが約253億円調達、元Apple Aチップ開発者が挑む
創業2年アップルとグーグルで活躍したチップ開発者のNUVIAをQualcommが約1460億円で買収

Flex Logixについては、2020年10月に同社がX1 AIチップを発表したときに以下のように紹介している。

Flex LogixはAI処理ワークフローをコンピューティングエッジに持ち込みたいと考えている。つまり、医療用画像処理装置やロボットなどの製品に人工知能を追加する技術を提供しようとしている。エッジでは処理能力はもちろん重要だが、サイズや価格も重要だ。より効率的なチップを製品に製品に搭載しやすく、価格によって個々の部品コストが制約される可能性がある。

Mithrilは声明の中で、同社の強みは半導体の中でも特に注目されている分野で、消費電力とコストの厳しい要求を満たす競争力のあるプロセッサを設計したことだと述べている。また、Flex LogixがeFPGA分野で強力な知的財産を開発していることも高く評価している。eFPGAの分野では、アプリケーションのニーズに適応できる柔軟なプロセッサに対する顧客の関心の高まりを受けて、活発な活動が行われている。

Flex Logixとその設立の経緯については、以前に記事を参考にして欲しい。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Mithril CapitalFlex Logix半導体投資

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Danny Crichton、翻訳:塚本直樹 / Twitter

M Capital Managementが東南アジアのスタートアップに投資する最初のファンドを約33.6億円でクローズ

M Capital Managementの創業パートナーであるヨアヒム・アッカーマン氏(左)とマヤンク・パレック氏(右)(画像クレジット:M Capital Management)

シンガポールを拠点とするベンチャーキャピタルのM Capital Management(Mキャピタル・マネージメント)は現地時間3月22日、デビューファンドであるM Venture Partners(Mベンチャー・パートナーズ)を総額3085万ドル(約33億5600万円)でクローズしたと発表。このファンドはシードおよびプレシリーズAのアーリーステージにあるスタートアップ企業40社への投資を予定しており、平均的な初回の小切手額は約50万ドル(約5440万円)となる。

M Capital Managementは、Mayank Parekh(マヤンク・パレック)氏とJoachim Ackermann(ヨアヒム・アッカーマン)氏によって設立された。パレック氏は、Grange Partners(グランジ・パートナーズ)の起ち上げや、Southern Capital Group(サザン・キャピタル・グループ)、McKinsey & Company(マッキンゼー・アンド・カンパニー)でリーダーを務めるなどの投資経験を持つ。アッカーマン氏は、Google Asia Pacific(グーグル・アジア・パシフィック)の元マネージングディレクターだ。その他のシニアチームメンバーには、Entrepreneur First(アントレプレナー・ファースト)のローンチマネージャーだったTanuja Rajah(タヌジャ・ラージャ)博士、Acquity Stockbrokers(アクイティ・ストックブローカーズ)の前リサーチディレクターだったChethana Ellepola(チェサナ・エレポラ)氏が含まれる。

分野にとらわれないファンドであるM Venture Partnersは、最近オーストラリア証券取引所に上場した3D Metal Forge(3Dメタル・フォージ)を含め、すでに11社に投資している。

他の投資先企業には、行動健康コーチングのスタートアップ企業であるNaluri(ナルリ)、AIを活用した融資およびクレジット・アズ・ア・サービス企業のImpact Credit Solutions(インパクト・クレジット・ソリューションズ)、オルタナティブ投資ファンドのアグリゲーション企業であるXen Capital(ゼン・キャピタル)、インドで腫瘍治療をより安価で利用しやすいものにすることに注力しているCipher Cancer Clinics(サイファ・キャンサー・クリニック)などがある。

パレック氏はM Capital Managementを起ち上げた理由について、次のようにTechCrunchに語った。「この地域のアーリーステージ投資スペースには、大きな成長の余地があると我々は信じています。10年前には、ユニコーンはほとんどいませんでした。これが最近になって大きく変化したのは、明らかな進歩によって、これまでサービスを受けていなかった、あるいはサービスを利用していなかった人々がオンラインになったからだけでなく、資金調達を必要とするさまざまな段階の企業に対する組織的VCのサポートや、政府機関のサポート、地元のアクセラレーターの出現、急速に成長しているエンジェル投資団体のネットワークなど、シンガポールで、さらには地域全体で、ベンチャーシステムがうまく発展したからです」。

パレック氏は、さらなるユニコーンや「soonicorns(近い将来、ユニコーンの評価を受けると予想される企業)」の出現に期待していると付け加えた。

分野を問わないアーリーステージの投資家として、M Capital Managementが重視するのは創業者であり、特に「専門的な経験と優れた学歴」を持つ人だとパレック氏はいう。例えば、Naluriの最高経営責任者であるAzran Osman-Rani(アズラン・オスマンラニ)氏は、AirAsiaX(エアアジアX)の創業者であり、6年間で同社の起ち上げから2013年に新規株式公開するまで導いた経験を持っている。

M Capital Managementは、主にB2BまたはB2B2Cの企業に投資するため、シンガポールを拠点とするスタートアップに焦点を当てている。「私たちが選んだスタートアップ企業が、大手企業やビジネスパートナーとビジネスモデルを立ち上げるためには、肥沃な土壌が必要です」と、パレック氏は語る。「シンガポールはまさにそれを提供します。この国は市場をリードする機関のハブであり、新しい技術や破壊的なアイデアのための好機を作り出すことも珍しくありません」。

M Capital Managementの投資先企業の多くは「シンガポールを中核的な起ち上げプラットフォームとして活用し、地域またはグローバルな展開を目指している」と、パレック氏は付け加えた。同社はすでにマレーシアとインドで投資を行っており、タイ、フィリピン、インドネシアの会社にも積極的に目を向けている。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:M Capital Managementシンガポール東南アジア

画像クレジット:M Capital Management

原文へ

(文:Catherine Shu、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

性的暴行疑惑で写真SNS「Dispo」取締役ドブリック氏が退任、VCは「一切の関係を断つ」と決定

ベンチャーキャピタルのSpark Capital(スパークキャピタル)は、人気YouTuberのDavid Dobrik(デビッド・ドブリック)氏が共同開発した写真SNSアプリであるDispo(ディスポ)との「一切の関係を断つ」ことを決定した。米国時間3月21日深夜に同社が発表したこの動きは、Business Insiderによる最近の調査で、ドブリック氏を中心とするYouTuberグループ / 動画キャスト、Vlog Squadのメンバーから性的暴行を受けたという女性の主張が明らかになったことがきっかけとなっている。

【更新】初期投資家であるUnshackled VenturesとSeven Seven Sixも同様に同社から手を引き、それぞれの投資から得た利益を、性的暴行の被害者に焦点を当てた組織に寄付することを約束した。

Spark Capitalはツイートでこう述べた。「Vlog SquadとDispoの共同創業者であるデビッド・ドブリック氏に関する最近のニュースを考慮して、当社はDispoとの関係を一切断つことを決定しました。我々は取締役の地位を退き、Dispoへの最近の投資から利益を得ないように手配しているところです」。

その数時間後、The Informationが最初に報じたように、ドブリック氏はDispoの取締役を辞任した。Dispoは、TechCrunchへの声明で次のように述べた。「デビッド(・ドブリック)は、会社の成長を妨げないために取締役から退き、会社を去ることを選択しました。Dispoのチーム、製品、そして何より重要な私たちのコミュニティは、多様性に富み、包括的で、人々に力を与える世界を構築するものです」。

VC視点

Spark Capitalの「Dispoへの投資から一歩退く」という決断は今までに類を見ないものであり、少なくとも非常に珍しいことだ。これは、同社に出資している他の投資家が同じことをするきっかけになるかもしれない。

Spark CapitalがシリーズAを主導し、Dispoが2億ドル(約218億円)の評価額で2000万ドル(約21億8000万円)を調達してからまだ1カ月も経っていない。今回のSparkの声明は、投資がDispoから引き揚げられたことを示してはいない。

Spark Capitalは、このプロセスがどのようなものになるのか、また、株式がDispoに戻されるのか、あるいは別の買い手に売却されるのかに関して、すぐにはコメントを差し控えた。今回の決定のメカニズムは不明だが、Spark Capitalがつい最近まで取引を主導していたという事実は、同社に撤退する裁量を与えたのかもしれない。

ドブリック氏の他のスポンサーであるHelloFreshやDollar Shave Clubなどは、同氏とのパートナーシップを終了した。

【更新】この記事は、ドブリック氏のDispoからの離脱、およびアプリの他の初期投資家が投資から手を引くことを反映して更新された。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Dispo

画像クレジット:dem10 / Getty Images

原文へ

(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Aya Nakazato)

ストックホルムの成熟したスタートアップエコシステムについて8人の投資家に聞く(後編)

日本版編集部注:本稿は日本と同じようにコロナ禍で揺れるギリシャで投資を行うVCへのインタビューとその回答を掲載するシリーズ記事だ。前半はこちらで読める。

後半では、以下の投資家のインタビュー回答を掲載する。

Ted Persson(テッド・ペルソン)氏、EQT Ventures(EQTベンチャーズ)、パートナー

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

一番好きなのは、本物の問題を本物のテクノロジーで解決しようとする野心のあるチームを支援することです。ですから、かなりディープテックになることもあります。「ほとんど同じ問題をほとんど同じ方法で解決しようとする、二番煎じのB2B SaaS企業」とは正反対です。少数の恵まれた人々にしか提供されてこなかったものを優れたユーザーエクスペリエンスによって民主化して誰でも使えるようにする、製品およびデザイン中心型のチームにも興味があります。今は、創造的な産業、マーケティング、製品設計の未来について考え、研究することに多くの時間を費やしています。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

この春にリードまたは参加した投資案件は、量子コンピューティング、グループコラボレーション分野の4案件、デザインおよび開発ツール分野の2案件ですが、いずれも未発表です。直近に発表した案件はSonantic(ソナンティック)とFrontify(フロンティファイ)の2つです。どちらもすばらしい企業です。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

EdTech分野は見過ごされていると思います。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

投資家は通常から外れた考えを持つ人たちを探しているため、一般化するのは難しいのですが。いくつかAPIを組み合わせただけの誰でもできるようなことではなく、もっと難しい問題を解決しようとしている企業には大きな期待を寄せています。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

個人的には、地理的に特定の地域を重視しているということはなく、欧州および世界中にいる当社のチームと仕事を楽しんでいます。とはいえ、私はスウェーデンに住んでいますから、スウェーデン国内のほうがネットワークが若干強いのも事実です。当社独自のAIプラットフォームMotherbrainによって、地元のエコシステムとネットワークの外に存在する急成長中のスタートアップや認知度の低いスタートアップも確実に見つけられるようになっています。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業界、または適していないと思われる業界は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

北欧地域はゲーム、エンターテインメント、ミュージック、フィンテック分野で優良な企業を輩出しています。また、欧州の他の地域と比べて、優れたデザイナーを見つけやすい地域だと思います。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

はい、そう思います。まだ具体的にはお話しできないのですが、当社のポートフォリオ企業の中にも、物理的なオフィスを廃止した企業がいくつかありますし、多くのスタートアップの社員たちが国内各地からリモートで働いています。これにより、スタートアップの国際化が進むことになると思います。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス慣行の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

この点についてすでにさまざまな記事が書かれていますが、当社は、他の投資会社と同様、この春にかなりの時間を費やして詳しく分析しました。全体的に見て、テック業界は前途有望です。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

当社の戦略に変わりはありません。パンデミック発生初期の頃は当然いくらか混乱もありましたが、短い休暇を取り、ポートフォリオ企業がこの難局を切り抜けられる良い状態にあることを確認しました。今は正常な状態に回復し、投資先のチームと対面で会うことができない中で、いくつかの企業への新規投資を決めました。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

はい。食品配達、ゲーム、リモートワーク、リモートコラボレーションなどの領域では、回復の兆しが見られます。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

私自身の周りの人たち、両親や高齢の親戚たちが、デジタルツールや、自分でできる範囲を最大限に高めるさまざまな方法を突如として受け入れるようになったことには希望を感じました。

Sofia Dolfe(ソフィア・ドルフェ)氏、Index Ventures(インデックス・ベンチャーズ)、プリンシパル

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

強いコミュニティ帰属感、共通した意識を持つ人たちのグループに所属している感覚、そしてその成功に投資している感覚を人に与える製品が好きです。ユーザーは、そのような製品には夢中になります。そのため、そのブランドがだんだん成長してくると、友人や好きな人に勧めるのをやめることができないのです。こうしたタイプのビジネスを探していると、多くの場合、消費者ビジネス、顧客中心型でコミュニティを1つにまとめるマーケットプレイスに行き着きます。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

従来の学習方法を再考することへの抵抗感が以前よりも弱くなるであろうコロナ後の世界で、教育に関するどのような新しい試みが出てくるのか興味があります。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

私はいつも、人を惹きつけるストーリーを語ることができる創業者を探しています。ビジネスを創り上げるという作業の大部分は、新規入社の上級管理職から、若くてまだ実績のないビジネスに賭けてみる顧客、創業者と野望を共有し、創業者を信じて思い切る投資家まで、あらゆる人たちにどんどん組織に関わってもらうということです。優れた語り部であり、最初から目標を高く持って飽くなき向上心を抱き、謙虚な姿勢で知識を蓄積していく創業者こそ、大成功する可能性が最も高い創業者だと思います。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業界、または適していないと思われる業界は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

ストックホルムはこれまで、フィンテック業界とゲーム業界の最前線に立ってきました。これらの分野は繁栄に適していると思います。金融サービスでは引き続き変革が続くでしょうし、北欧地域の近代的なバンキングインフラストラクチャーのおかげで、この地域はフィンテックビジネスを起業するのに魅力的な場所となっています。ゲーム分野でも、北欧地域は確固たる実績を持ち、スタジオと開発者のどちらのプールも集中しているため、彗星のごとく出現した企業が大成功を収めるのに格好の土壌が整っています。最近、北欧地域で注目を集めているテーマは「意識ある消費」です。環境への優しさという点で、ストックホルムには長い歴史があります。また、CSR(企業の社会的責任)、レスポンシブルショッピング、グリーントラベル、植物由来の代替食品などの領域における長年の実績も、これらの分野の企業が急成長するのを後押しするでしょう。こうした試みについて深く考えている創業者に会いたいですね。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

ストックホルムは強力なテックハブであることを自ら証明してきましたし、継続的に成功するのに必要な要素をたくさん備えています。例えば創業者たちは起業当初から大きくグローバルに考えています。スウェーデンの人口は1000万人程度ですから、新しいカテゴリを規定するような企業を立ち上げる創業者たちは、優位に立つには他国の市場に参入する必要があることを理解しています。King(キング)、Spotify(スポティファイ)、iZettle(アイゼットル)といった企業の規模を見れば成功は手の届く範囲にあるとわかりますし、こうした成功例が意欲的な企業家たちに勇気を与えています。世界はスウェーデン人を過小評価するリスクを冒すことがあります。これはスウェーデン人の自己評価が低いからですが、実際には、その実績が示すとおり、スウェーデン人はすでに十分以上の結果を出しています。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

数週間前、ストックホルムのアパートの入り口に手書きのメモが貼ってあるのを見つけました。住人の1人が、アパート内の具合が悪い人や妊娠の可能性がある人に、食料品や薬やその他の必需品などの買い物を代行すると申し出ていたのです。大変な時期にこそ、地元のコミュニティと他者への配慮の大切さや、ちょっとした親切が関係性の構築にどれほど有益であるかを再確認できたことに希望を感じました。

Staffan Helgesson(スタファン・ヘルガソン)氏、Creandum(クリーンダム)、パートナー

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

輸送、建築、不動産といった古くからある大規模な産業に変革をもたらす案件にはワクワクしますね。デジタルヘルスもそうです。現在の健康産業には変革が必要です。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

Mavenoid(メイヴノイド)。テックサポートの自動化をグローバルに行っている企業です。創業者は元Palantir(パランティア)の社員です。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

フィンテック業界全般で見られるようなスタートアップの波が、保険市場にはまだ訪れていません。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

グローバルな市場でディスラプションを起こそうとしている、無謀なくらいの野望を持っている起業家であるかどうかを見ます。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

多くの消費者業界は、テック大手と関連企業の寡占状態で、参入は難しくなっています。それでも、このようなことをいうたびに、新しい驚異的な企業が登場します。例えば当社のポートフォリオ企業であるKahoot(カフート)は、オスロ株式市場に上場し、時価総額は15億ドル(約1610億円)に達しました。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

当社はEU諸国全般を投資対象としています。特定の地域を重視することいったことはありません。優れた起業家を見つけたいだけです。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業界、または適していないと思われる業界は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

当社が期待している産業を1つ選ぶとすれば、デジタルヘルスでしょうか。ストックホルムに本拠地を置くFirstvet(ファーストヴェット)やKry/Livi(クライ/リヴィ)といった企業ですね。どちらも人またはペット所有者向けの遠隔治療サービスを提供する企業です。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

ストックホルムと北欧地域には洗練されたエコシステムがあり、世界的に成功した企業を定期的に生み出し続けています。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

優れた企業はどこでも増え続けるでしょう。投資業界はそれに対応していく必要があります。適切かつ迅速に対応するベンチャー企業がいずれは勝者となるでしょう。個人的には、70年代のようなグリーンウェーブの第二波がやってきて、人々が都会から離れる、あるいは、都会と田舎の二重生活をするようになると予想しています。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス慣行の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

観光とエンターテインメントはいうまでもなく対応に苦慮するでしょう。ただし、これらの業界でも、(例えばチケットやイベントなどの)デジタル化の波に乗ることができれば、将来的には勝者となる企業も出てくると思います。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

重要なのは長期資本が利用できて実績を上げられるかどうかです。当社の戦略はまったく変わっていません。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

はい、特にデジタルヘルス業界で回復の兆しが見えます。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

完全にリモートで投資案件をクローズさせたことでしょうか。Meditopia(メディトピア)という会社です。しかも、メディトピアはなんと、トルコの会社なんですよ。

Tanya Horowitz(タニヤ・ホロヴィッツ)氏、Butterfly Ventures(バタフライ・ベンチャーズ)、パートナー

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

ディープテック、AI、機械学習、ヘルスケア / メドテック、産業IoTと関連クラウドサービスおよび通信ソリューション、エネルギー保存、高エネルギー効率発電、ロボティクス、知的生産、付加製造技術などです。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

Uute Scientific(ウート・サイエンティフィック)は特殊な微生物混合体を含む自然製品を開発しました。これは、さまざまな消費者向け製品に応用できます。これらの製品は、ぜんそくや1型糖尿病などの免疫介在性疾患を発症する可能性を低下させ、結果として、クオリティ・オブ・ライフを改善します。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

北欧では、エネルギー保存、発電、エネルギー / 二酸化炭素削減テクノロジーをもっと見てみたいと思います。食品テックとアグリテックは、世界の人口増加を考えると、注目すべき分野ですね。EdTechもコロナ危機のせいで関心が高まっています。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

世界の市場を目指す独自のテクノロジーを持つ、強固なチームを探しています。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

本当に独自の技術を持っているケースを除き、メディアとアドテックは飽和状態だと思います。健康 / フィットネス関連アプリなども飽和状態ですね。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

フィンランドが40~50%、スウェーデンが30%強、ノルウェー、デンマーク、アイスランド、バルト海諸国が残り20%です。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業界、または適していないと思われる業界は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

業界、ヘルス / メディカル。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

フィンランドおよび北欧全体では、グローバルな市場を持つ輝かしいチームとテクノロジーに投資する機会が十二分にあります。人材プールとスタートアップエコシステムの支援も最高レベルです。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

北欧地域でスタートアップハブが人手不足に陥いることはないと思います。ただ、大都市以外の地域で起業する創業者が出ていることは増えていることは確かです。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス慣行の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

小売、レストラン、サービス業界は明らかに対応に苦慮しています。教育(EdTech)は大いにチャンスがあると思います。オンラインエンターテインメント(OTT)や物流(食品、商品配達)などもそうです。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

当社は新型コロナウイルス感染症の影響をほとんど受けていません。投資期間がほぼ終了する時期にあたっていたこと、当社のポートフォリオ企業が現在のファンドビンテージに設定されていたことが幸運でした。当社は北欧地域でトップクラスのシードステージのディープテック投資家であるため、当社のほとんどのポートフォリオ企業は問題なく経営を続けています。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

はい、当社のポートフォリオの中にもパンデミックが追い風となった企業があります。他の企業も、パンデミック発生当初は苦戦しましたが、現在は回復しているようです。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

現在、Butterfly Ventures Fund IVの資金調達を行っています。このファンドは、パンデミック発生前に始動しました。そのため、ビジネスは若干低調になりましたが、当社のアンカー投資家とLPは動揺することなく、チームとしてできるだけ早く最初の調達をクローズさせることに専念し、その調達資金で2021年前半に企業への投資を実現させるつもりです。パンデミックで大きな被害を受けた方々にはお気の毒に思いますが、私個人は幸運にもパンデミックによる直接的な被害は受けずに済みました。私の息子も幸せで健康に過ごしており、それだけでも毎日希望を感じることができています。

TC:TechCrunchの読者のみなさんに何か伝えたいことはありますか。

グローバルなLPたちは欧州をもっと開拓するべきです。特に北欧地域を!

Sanna Westman(サンナ・ウェストマン)氏、Creandum(クリーンダム)、プリンシパル

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

そうですね、トレンドに乗って投資したのではもう遅いとよく言われますが、ワクワクするようなマクロ的な動きはもちろんありますし、そうした動きは当社でも注意深く観察しています。個人的に、デジタルヘルスはそうした分野の1つだと思います。目新しくはありませんが、常に成長を続けてきた分野であり、2020年は当然、急成長しました。

もう1つ本当に興味深いのは、より良いリーダー / マネージャー / 企業になるための支援をする製品です。こうしたサービスを製品化する方法についてはよくわかりませんが、リーダーシップの強化については大きなビジネスチャンスがあります。個人ユーザーに高い能力を与えるツール(ノーコードツール、生産性ツールなど)を提供する企業が何社か成功していますが、自分自身またはチームの成長を支援してくれるサービスはあまり見かけません。リモートワークには多くの利点がありますが、その分、マネージャーは新しい課題を背負うことになります。また、さまざまな方法で気候変動と戦う優良企業がもっと出てくると思います。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

SafetyWing(セイフティウィング)ですね。ソーシャルセキュリティとリモートワークが重なる部分にあたる分野です。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

B2Bコマースの世界でもまだまだ足りない領域はたくさんあります。マーケットプレイス、eコマースイネーブラー、新しいファイナンシングなどです。もちろん、そのような領域にも企業は存在しますが、数の点でも質の点でも、十分というには程遠いと思います。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

すぐに「これはすごい」と思えるかどうかですね。ユーザーに即座に価値を与えることができ、その製品を使えば使うほど価値が累積され続けていくようなソリューションかどうかという点を見ます。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

モビリティとデリバリ分野は全般に飽和状態です。オープンバンキング決済ソリューションにも多数のスタートアップが集中しています。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

北欧地域は、DACH(ドイツ、オーストリア、スイス)とともに、当社の主要なマーケットの1つですが、特定の地域に一定の割合を投資するといったことはありません。場所に関係なく優良な企業を支援するようにしています。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業界、または適していないと思われる業界は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

他のハブと比較して、一般に製品へのフォーカスが非常に高く、スウェーデンの市場規模が小さいこともあって、最初から海外市場に進出するという考え方を持っています。これは、業種によっては大きな違いになります。有望だと思う企業としては、Kive(カイブ)とDepict(ディピクト)は本当に初期のステージから注目に値すると思います。より成熟したスタートアップとしては、Kry(クライ)とFirstvet(ファーストヴェット)はデジタルヘルス分野の初期イネーブラーとしてすばらしい実績を上げています。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

競争は激化していますが、多くの優れた人材もいます。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

パンデミック発生前も、ストックホルムのスタートアップの労働力が1つの場所に集中しているということはありませんでした。大都市以外のさまざまな地域も合わせた混合型の雇用市場がこれまでも一般的でしたし、それは今後も変わらないと思います。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス慣行の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

ファンドは10年以上の長期的な視野で投資するため、短期的な影響は主要な関心事ではありませんが、とはいえ、たとえば出張旅行などへの長期的な影響については考えます。ただし、マイナス面よりもビジネスチャンスのほうを探すことが多いです。パンデミックで大きな損害を被った業界にも起業のチャンスが出てくるでしょう。むしろディスラプトには良いタイミングになるかもしれません。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

当初はランウェイが尽きることを警戒し、ポートフォリオ企業と密接に連携して、収益が低下して資金調達できなくなっても長期間生き残れるように対策を講じました。しかし、2020年を振り返ってみると、多くの企業が例年を上回る業績を残し、多数のラウンドで資金調達できています。どのような時期でも優れた企業は創られるものです。我々も最高のシード企業およびシリーズA企業の発掘に尽力しました。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

はい、確実に回復しています。業績がV字回復している企業もあります。収益もコロナ前のレベル以上に回復し、その勢いを維持しています。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

起業家たちのやる気と楽観主義には希望を感じますし「不可能なことなどない」という姿勢には本当に元気づけられます。

TC:地元で成功していると思われるスタートアップ業界の重要人物を挙げていただけますか。

Kry CTOのJoachim Hedenius(ジョアキム・ヘデニアス)氏やJohan Crona(ジョアン・クローナ)氏など、新世代を支援している「表立った活動はしないが」アクティブなエンジェル投資家やメンターたちを挙げたいと思います。また、Susanna Campbell(スザンナ・キャンベル)氏やCristina Stenbeck(クリスティーナ・ステンベック)氏も極めて活発に共同出資を行っており、VCが見逃してしまうような投資機会をたくさん見いだしています。

関連記事:ストックホルムの成熟したスタートアップエコシステムについて8人の投資家に聞く(前編)

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:インタビュースウェーデン

画像クレジット:Everste / Getty Images

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:Dragonfly)

 

ストックホルムの成熟したスタートアップエコシステムについて8人の投資家に聞く(前編)

欧州のスタートアップエコシステムの中でも、スウェーデン、主にストックホルムは、ロンドン、パリ、ベルリンなどの巨大都市にほぼ匹敵するくらいの規模がある。人口1000万人のスウェーデンは、明らかに自国より大きな国と競争しながら、Spotify(スポティファイ)やKlarna(クラーナ)などのユニコーン企業を生み出してきた。

そのせいだろうか、2020年の後半にスウェーデンのパンデミック対策がより厳しくなったにもかかわらず、インタビューに応じてくれた8人の投資家たちには、未来について強気な見方を持っているという特徴が見られた。

スウェーデンの新型コロナウイルス感染症対策は当初、緩やかなものだった。そのため、テックエコシステムはこの不安な時期を乗り切ることができたようだ。「スウェーデンは開放的な政策を採用しており、パンデミックの推移の先を見越して策を講じています。そのため、入国者数が出国者数を上回っています」とLuminar Ventures(ルミナー・ベンチャーズ)の創業パートナーJacob Key(ヤコブ・キー)氏はいう。

何人かの投資家たちが「創業者がパンデミックに順応する中、ポートフォリオ企業の収益とリテンションに回復の兆しが見られる」と話してくれた。デジタルヘルスやリモートワークといった分野にとってパンデミックが追い風になっていることは間違いないが、スウェーデンがフィンテック分野やゲーム分野に強いことを考えると、それらの分野は伸びる条件をもともと備えていたと言える。

サステナビリティ、レスポンシブル・ショッピング(社会的責任を考慮したショッピング)、環境に優しい旅行、植物由来の代替食品を要望する消費者が増えるにつれて「そうした分野の企業が急成長することになるだろう」とIndex Ventures(インデックス・ベンチャーズ)のSofia Dolfe(ソフィア・ドルフェ)氏は説明する。

飽和状態の分野は、メディア / アドテックと健康 / フィットネスアプリだ。

インタビューに応じてくれた投資家たちが大きな期待を寄せているトレンドには、ディープテック、AI、機械学習、ヘルスケア / メドテック、産業IoT、エネルギー保存、高エネルギー効率発電、ロボティクス、知的生産、付加製造などがある。

「ストックホルムからはたくさんの興味深いモノが登場しており、最近のサクセスストーリーとともにその数も急増している」とVNV Global(VNVグローバル)のBjorn von Sivers(ビヨルン・フォン・シルバーズ)氏はいう。

以下の投資家たちが、TechCrunchのインタビューに応じてくれた。

Jacob Key(ヤコブ・キー)氏、Luminar Ventures(ルミナー・ベンチャーズ)、創業パートナー

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

AIオートメーション、民主化、SMB SaaS。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

Hiberworld(ハイバーワールド)。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

サステナビリティの状況をリアルタイムで追跡できる、消費者およびビジネス向けサステナビリティトラッカー。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

大きな問題を解決しようとひたむきに取り組んでいる、優れた才能を持つチームであるかどうかを見ます。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

アドテック企業、消費者金融業、eコマース小売業、ニッチ問題ですね。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

広い意味でスウェーデンのエコシステムに100%投資しています。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業界、または適していないと思われる業界は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

ゲーム産業、フィンテック、応用AI、セキュリティ、eヘルスなどは長期的に繁栄する業界だと思います。Mindler(マインドラー)、Insurello(インシュレロ)、Hiberworld(ハイバーワールド)、Greenely(グリーネリー)、Normative(ノーマティブ)、Marcus Janback(マーカス・ジャンバック)、Tanmoy Bari(タンモイ・バリ)などの企業に期待しています。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

投資環境は力強く、連続起業家や経験豊富な創業者が増えています。エコシステムは強くて数多くの分野を網羅しており、グローバルな視野を持つ、製品とテック主導の創業者たちが多数出現しています。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

スウェーデンは開放的な政策を実施しており、パンデミックに起因する推移の先を見越して策を講じています。そのため、入国者数が出国者数を上回っています。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス慣行の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

観光、モビリティ「あれば便利」程度のSaaS、人材採用などの分野は対応に苦慮するでしょう。スタートアップは、ビジネス、イベント、Travel 2.0、セキュリティ、サステナビリティ、eヘルス、エンターテインメントといった分野に注力する必要があります。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

あまり影響はありません。豊富な資金での投資、デジタルファースト販売、ランウェイの延長に注力しています。最大の懸念事項は、パンデミックが長引いて投資環境が現在よりも大幅に冷え込むことです。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

eヘルス、ゲーム、リモートワーク、フィンテック。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

創業者は以前よりもさらに熱心に仕事に取り組んでいるように思います。また、デジタル革命が思ったよりもずっと早く進んでいることにも希望を感じます。

Bjorn von Sivers(ビヨルン・フォン・シルバーズ)氏、VNV Global(VNVグローバル)、パートナー

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

強固なネットワーク効果を持つビジネスモデルですね。モビリティおよびマイクロモビリティサービス、デジタルヘルス、オンラインマーケットプレイスなどです。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

SWVL、Babylon Health(バビロン・ヘルス)、Voi Technology(ヴォイ・テクノロジー)。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

気候変動に直接的または間接的に取り組むスタートアップです。この分野は今後大きく成長すると思います。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

強力なネットワーク効果を持つビジネスモデルかどうかを見ます。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

当社はグローバルな投資委託案件を扱っています。ポートフォリオのうちスウェーデン / ストックホルム本拠の企業は10%程度です。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業界、または適していないと思われる業界は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

ストックホルムのエコシステムから輩出されたすべての消費者向けサービスは長期的に繁栄すると思います。当社のポートフォリオ企業では、Estelle Westling(エステレ・ウェストリング)氏によって創業されたVoi Technology(ヴォイ・テクノロジー)、Fredrik Hjelm(フレドリック・イェルム、マイクロモビリティ)、Grace Health(グレース・ヘルス)、および新興市場で女性向けのデジタルヘルスクリニックを構築しているThérèse Mannheimer(テレース・マンハイマー)に期待しています。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

ストックホルムからはたくさんの興味深いものが登場しており、最近のサクセスストーリー(SpotifyやiZettleなど)とともに、その数も急増しています。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

大都市以外の地域で起業する創業者は、多少は増えるでしょうが、急増することはないと思います。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス慣行の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

海外旅行はまだ不安要素が多く、先が見えません。デジタルヘルスとマイクロモビリティは間違いなく、かつてないほどの需要を見込めるでしょう。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

当社の投資戦略はあまり大きな影響は受けていません。創業者たちは、資金調達環境や、先が見えない状況における最善策について、いろいろと考えていると思います。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

はい、ポートフォリオ企業全体に回復の兆しが見えています。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

モビリティビジネスが急速に回復したことには希望を感じました。3月後半から4月初めにかけて業績は大幅に悪化しましたが、5月以降は力強く回復しました。

Ashley Lundström(アシュレー・ルンドストーム)氏、EQT Ventures(EQTベンチャーズ)、パートナー

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

個人的には、重要な問題の解決に取り組んでいるチームに投資することに関心があります。具体的には、恵まれない人々、社会全般、環境などに影響を与えるチームです。こうしたチームがどんどん増えているので、この先がとても楽しみです。特に、いくつも会社を立ち上げてきた連続起業家にそうした人がたくさんいます。彼らは、イグジットを達成して高い利益を獲得し、今度はそのスキルを意味のある活動に活かしたいと思っています。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

この案件は数日前にクローズしたばかりでまだ発表していないのですが、当社のAIプラットフォームMotherbrainの判断で出資した企業です。誰もが「ああ、あれは本当に使いやすいよね」というようなものを作っている企業です。製品主導の企業が世界規模のユーザーベースを基盤に本業で力強い成長を遂げている典型的な例で、今すぐにでもこの企業と仕事を始めたくてウズウズしています。これより前に出資した企業で最も期待しているのは、Anyfin(エニーフィン)です。エニーフィンはストックホルムの第二世代チームの潜在能力を示す典型的な例で、スウェーデンのユニコーン企業iZettle、Klarna、Spotifyからスピンアウトしたチームです。エニーフィンは、最も必要としている人たちに向けにファイナンシャル・ウェルネス・サービスを構築するフィンテック企業です。借り換えによって利子率の軽減に真正面から取り組むサービスから始めて、この春にシリーズBの資金調達ラウンドで獲得した資金を元に、製品の拡充とマーケットの拡大を図ろうとしています。

TC:特定の業界で見てみたいと思っているものの、まだ登場していないスタートアップはありますか。今、見過ごされているチャンスは何かありますか。次の投資先を判断する際、通常どのようなことを検討しますか。

市場での経験とスタートアップとしての経験を兼ね備えたチームをぜひ見てみたいと思います。大半のチームは、どちらか一方の経験しかないのですが、私が見てみたいのは「この問題なら裏側まで知り尽くしているよ。その世界で生きてきたからね」という共同創業者と「このアイデアを形にする方法ならわかるよ」という共同創業者がどちらもいるようなチームです。この組み合わせは本当に強力です。また、消費者であれロングテール戦略を取るB2Bであれ、膨大な数の人や企業が直面している問題の解決に取り組んでいるチームに投資することにも注力しています。私にとっての絶対条件は「製品はコンシューマーグレードでなければならい」ということです。これは消費者にとっては当たり前ですが(ただし常にそうなっているとは限らない)、当社はB2Bの世界でも必ずこの条件に基づいて投資判断を下してきました。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

型にはまらない企業や人を見つけることが投資家の仕事です。そのため、競争が厳しいからといってあるカテゴリを完全に投資対象から除外することは難しいのですが、それでも、構造上の理由から勝者が全部または大部分を獲得することが簡単には想像できないセクターは常に存在します。人材採用や人材派遣、D2C、デジタルヘルスサービスなどがそうです。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

当社の戦略は、地元エコシステムへの投資は局所的に行い、欧州全体、特殊なケースでは米国にも投資するというものです。ですから、私が個人的に費やす時間は北欧地域の案件が多いものの、一緒に仕事をしている投資対象企業の半分以上は北欧諸国外の企業です。Motherbrainによって、投資対象企業が所在する地理的範囲はさらに広がり、所在地とは無関係に優れたスタートアップが見つかるようになりました。ですから、地元のエコシステム外の優れたチームにも定期的に投資しています。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業界、または適していないと思われる業界は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

北欧諸国には優れた消費者向け製品を提供している企業が多数あります。具体的には、ストックホルムのフィンテック企業であるTink(ティンク)、Anyfin(エニーフィン)、Brite(ブライト)、フィンランドのゲーム企業であるSmall Giant Games(スモール・ジャイアント・ゲーム)、Reworks(リワークス)、Traplight(トラップライト)、コペンハーゲンのEdTech企業であるEduflow(エデュフロー)や、同じくコペンハーゲンのヘルステック企業であるCorti(コーティ)です。また、北欧地域の優れたエンジニアリング系の人材は、信じられないくらい強力なテックチームを作り出しています。例えばフィンランドのVarjo(ヴァルジョ)、Speechly(スピーチリー)、Robocorp(ロボコープ)などです。また、北欧では量子コンピューティングの分野でも興味深い企業(IQMなど)が登場しています。さらには、当社が長期にわたり大きな期待を寄せている北欧発のムーンショット企業もいくつかあります。Solein(ソレイン)、Einride(アインライド)、Heart Aerospace(ハート・エアロスペース)、Northvolt(ノースヴォルト)などの企業がその例です。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

北欧諸国は自国より大きい国々と競争を続けていますが、この傾向は今後も続くと思います。つまり投資機会はたくさんあるということです。エコシステムの成熟にともない、その質も向上していくことが、この傾向が継続する根拠になると思います。歴史的に見て、景気が悪化した時期には強いテック企業が登場してきました。経験豊富な起業家たちは、間違いなく、この大変な時期を最大限に活かす方法を模索していくでしょう。ですから、そうした起業家を支援するチャンスを逃さないように投資家たちがこの地域に注目しているのは当然のことだと思います。

今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

リモートワークを導入するチームはこれからますます増えていくと思います。ですが、ハブは、エコシステムの中で強力かつ重要な役割を果たし続けると思いますし、大都市での起業が大幅に減少することもないと思います。とはいえ、生活費の高い大都市を離れる人たちを責めることはできません。とはいえ、これまで地元だけで営業してきたチームが、新しい地域に進出していく傾向はどんどん強まっていくと思います。その結果として、新しい人材プールが出現し、それが長期的にはハブの数を増やすことになるでしょう。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス慣行の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

テック企業は全般的に有利な位置にいます。というのは、全般的にどのテック企業も、デジタル化に取り組んでいる(新型コロナウイルス感染症のせいでデジタル化が加速されているため、テック企業はその時流に乗っている)か、現代または未来の未開拓分野に取り組んでいるからです。後者の場合は当然、そうした未開拓分野のアイデアの中に「あれば便利」というものもあるため、消費者が経済的に苦しい状況では苦戦することになりますが、多くのサービスは長期的にはうまくいくと思っています。もちろん、イベントやエクササイズなど身体的な動きに関わるサービスの場合は、パンデミックに迅速に対応できないため、一時的に落ち込むでしょうが、こうした企業はもともと長期的なトレンドに賭けてきたため、状況が回復すればチャンスが巡ってくると思います。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

当社の戦略は新型コロナウイルス感染症の影響を受けていませんが、常に戦略に忠実にビジネスを行い、ランウェイにも留意するという意味で、油断を怠らないようにする契機にはなりました。そう、ファンドにもランウェイはあるのですよ。創業者に対しては、(1)選択肢を持ち続けられる(廃業という事態だけは回避できる)ようににランウェイを延長し、(2)その上でできる限り積極的になるように、とアドバイスしています。チームには、社内の意思決定においても、製品を市場に出してテストする場合も、迅速に行動するよう勧めています。当社のポートフォリオ企業の創業者たちにとって最大の懸念事項は「この状況」がいつまで続くのかという不安です。それに対しては、通常どおりに会社を運営して変化が起こるのを待つのではなく、自社が今いる市場で求められていることに意識を集中するようにアドバイスしています。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

はい、そう思います。今、非常に好調な会社が何社かあります。当社が支援した食品配達のWolt(ウォルト)やモバイルゲーム企業のPopcore(ポップコア)、Reworks(リワークス)、Traplight(トラップライト)などです。こうしたタイプの企業にとっては特に、現在の状況は追い風になっています。そして、与えられた機会を活かして、驚異的な成長を遂げた優れた創業者たちがいます。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

医療提供者を含む公共部門がデジタル化を急ぐ努力をしている姿は新鮮でした。対応の遅れや保守的であることについて言い訳ばかりしてきた公共部門が突如として飛躍的な前進を遂げたのですから。彼ら自身、そのことを誇りに思っています。こうした動きを見ると、状況が回復すれば新たな意欲が生まれてくるという希望が持てます。

TC:TechCrunchの読者のみなさんに何か伝えたいことはありますか。

北欧諸国には、一般の人がデジタル化された日常を送るためにすばらしいデジタルツールを使用している事例がたくさんあります。創業者とビジネスリーダーのみなさんには、ぜひこれらの事例を見ていただき、他の地域でもこうしたツールを実装できないか検討していだきたいと思います。スカンジナビア諸国発のトレンドはファッションやインテリアデザインだけではありません。

関連記事:ストックホルムの成熟したスタートアップエコシステムについて8人の投資家に聞く(後編)

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:インタビュースウェーデン

画像クレジット:Everste / Getty Images

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:Dragonfly)

テクノロジー企業たちが予測する(経済の)未来

スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター「The TechCrunch Exchange」へようこそ。
決算シーズンも終盤を迎え、上場ハイテク企業たちは第4四半期と2020年の開示を終えようとしている。TechCrunchは、大企業の業績はあまり気にしていないが、スタートアップだった頃から知っている中小のハイテク企業たちは、熟考に値するスタートアップ関連のデータを提供してくれる。そのため四半期毎に、The Exchangeは多くのCEOやCFOに話を聞き、非公開企業に対して情報をお伝えできるように、何が起こっているのかを把握している。

時にはそれが役に立つこともある。保守的な銀行業界でAIが受け入れられるようになってきたことに関連して、フィンテックのUpstart(アップスタート)について考察をした後に、同社と交わした会話がそれを証明している(Upstartは最近POを行ったばかりだ)。

先週は、Yext(イエクスト)のCEOであるHoward Lerman(ハワード・ラーマン)氏と、Smartsheet(スマートシート)のCEOであるMark Mader(マーク・メーダー)氏にインタビューを行った。Yextは中小企業向けのデータプロダクトを開発していて、将来を検索プロダクトに賭けている。一方Smartsheetは、コラボレーション、ノーコード、フューチャー・オブ・ワーク(新しい働き方)の領域で活動するソフトウェア企業だ。

両社はまったく内容の異なる企業だが、今回の決算では揃って、マクロノートと呼ばれる、今後の財務ガイダンスや彼らが予想する経済状況に関する詳細記述を公表した。マクロオタクの私は、大いに興味をそそられた。

Yextは、第4四半期の業績を発表する際に、いくつかのマクロ経済的な逆風要素を挙げている。そしてその中では、将来の業績を不確実なマクロ状況と結びつけて「これは、低迷を続けるマクロ経済と、慎重な姿勢を崩さない顧客など、現在の自社および顧客のビジネス状況に基いたガイダンスです」と書かいている

ラーマン氏はThe Exchangeに対して、世界がいつ再び「開かれた」ものになるのかが不明であるため(それは位置情報に関連するYextの製品にとって大問題なのだ)、2021年は何も変わらないという前提でガイダンスを書いたという。これはウォール街からは評価されなかったが、この先、経済が回復すればYextが超えるべきハードルは高くないことになる。これは、企業がガイダンスを語る際の1つのやり方だ。

Smartsheetは若干異なるアプローチをとっていて、業績報告の中では「会計年度2022年度のガイダンスでは、下半期のマクロ環境の緩やかな改善を想定しています」と述べている。メーダー氏はインタビューの中で、自分の会社はエコノミストは雇っておらず、ただ他の人の話を聞いているだけだと答えている。

同氏はまた、マクロ状況は飽和状態の市場ではより重要になると考えているが、Smartsheetが相手にしているのはそのような市場ではないと考えていると語った。そのため、Smartsheetの業績は、同社の業績報告会での言葉を借りれば「クラウドとデジタルトランスフォーメーションへの長期的なシフト」などの影響をより強く受けるはずだ。

2021年の経済がどうなるかは、スタートアップたちにとってかなり重要な問題だ。景気が良くなれば、金利が上昇し、お金を稼ぐコストが上昇し、債券がより魅力的になる。その場合、評価額には控え目な下降圧力がかかる可能性があり、ベンチャーキャピタルはわずかに減速する可能性がある。しかし、Yextがこの先を平坦な道と予想し、Smartsheetはペースアップは第3四半期からと予想していることを考えると、現在の状況がほぼそのまま続くことになりそうだ。

現在、スタートアップやレイトステージのための流動性資金は、非常に良い状況だ。それでは、スタートアップの国はこの先順調なのだろうか?少なくとも、現在の私たちの視点で見定められる限りは。

さて、Splunk(スプランク)のCEOであるDouglas Merritt (ダグラス・メリット)氏からは、旧来のソフトウェア会社をクラウドファーストの会社にする方法について、そしてJamf(ジャムフ)のCEOであるDean Hager(ディーン・ヘイガー)氏は、個別のソフトウェア製品のパッケージングについて、それぞれ話を聞きメモが残されている。彼らからはさらに話を聞くことになるだろう。

その他のことなど

先週は大小のラウンドがあった。たとえばSquarespace(スクエアスペース)は3億ドル(約326億6000万円)、Airtable(エアテーブル)は2億7700万ドル(約301億6000万円)を調達した。小規模なものの中では、Copy.ai(コピーAI)の290万ドル(約3億2000万円)という控えめな資金調達が先週のお気に入りだった。

関連記事
ウェブサイトビルダーのSquarespaceが1.1兆円の評価額で327億円調達、秘かに上場申請済み
コードレスデータベースのAirtableがシリーズEで約290億円調達、評価額は約6300億円に

しかし、TechCrunchがカバーしなかったラウンドの中にも、時間を割く価値のあるものがあった。ということで、これからでも気にして貰いたいものをいくつかご紹介しよう。

  • 英国を拠点とするスタートアップ企業であるLilliは、いわゆるプレシリーズAラウンドを実施した。同社はセンサーやその他の技術を用いて、支援が必要な1人暮らしの人々の健康状態を追跡する企業だ。私にとって、人々を技術を使ってケアすることは、いつでも良いことだ。UKTNによれば、この調達は450万ポンド(約6億8000万円)相当のものだったようだ。
  • 米国進出時に9億1500万ドル(約996億9000万円)を調達した中国のソフトウェア会社Tuya(ツヤ)のIPO。中国のIPOが米国の株価指数に入ることは、かつては大きな話題だった。今ではその頻度は減っている。これを見逃していたのは驚きだが、まあ、色々なことが一遍に起きていたので。
  • そして、最近拡大された米国のクラウドファンディング規制を利用した、3600万ドル(約39億2000万円)相当のRepublic(リパブリック)のラウンドがあった。Juked.gg(ジュークドgg)など、この手法で成功を収めたスタートアップがいくつかある。

今後のお楽しみ

今週はY Combinator(Yコンビネーター)のDemo Day(デモ・デイ)ウィークなので、アーリーステージの情報をたくさん紹介する予定だ。ここでは、そのプレビューを紹介しよう。The Exchangeは、インシュアテックについて振り返り(WeFoxとInsurifyのデータを使用)、さらにオースティンに拠点を置くソフトウェアスタートアップAlertMedia(アラートメディア)が、従来の資本調達ではなくプライベートエクイティに自社を売却することを決定したことについてカバーする。

また、手数料無料の株式売買アプリの評価、デュアルクラス株式の問題点、ニューヨークにおける最近のIPOの成功例、世界のベンチャーキャピタル市場の不平等性などについても紹介しているので、ご覧頂きたい。

最後に、このBigTechnology(ビッグテクノロジー)の記事は良かったし、このNot Boring(ノットボアリング)のエッセイも良かった。

ではまた。

カテゴリー: VC / エンジェル
タグ:The TechCrunch Exchange

画像クレジット:Nigel Sussman

原文へ

(文:Alex Wilhelm、翻訳:sako)

スウェーデンのノルスケン財団が162.5億円のインパクト投資ファンドを応募超過でクローズ間近

約4年前、社会的インパクト組織のNorrsken Foundation(ノルスケン財団)は、後援者であるKlarna(クラーナ)の共同創業者Niklas Adalberth(ニクラス・アダルバース)氏から受け取った約3000万ユーロ(約39億円)の資金を投資する小規模なプログラムを開始した。

現在はその取り組みが独自のインパクト投資会社「Norrsken VC」となっており、関係者によると、初の独立した投資ビークルである1億2500万ユーロ(約162億5000万円)のファンドを間もなくクローズする予定だという。ウェブサイトには、同ファンドは「世界の最大の問題を解決する」スタートアップへの投資に焦点を当てていくとある。

同社の資金調達計画についてNorrsken VCにコメントを求めたが、回答は得られていない。

この若い会社はすでに、どんなベンチャーキャピタルのポートフォリオでも傑出していると判断される企業への投資を行っている。Norrsken VCは、Volkswagen(フォルクスワーゲン)から140億ドル(約1兆5000億円)相当の電気自動車用バッテリーを受注したばかりのNorthvoltの初期投資家でもあった。

電気飛行機の技術を開発したHeart Aerospace、自律走行EV開発のEinride、そしてバッテリーのモニタリングやデータ管理を行うスタートアップのNorticalなどをポートフォリオに持つこのアーリーステージVCにとって、「電気化」は大きなテーマとなっている。

Einrideは、最近また大きな成功を収めた。同社はSPACの可能性を探りながらも、同時に7500万ドル(約82億円)の新規資金調達に近づいているとTechCrunchに報じられている。

実際、ノルスケン財団の投資活動は、化石燃料から再生可能資源やその他のゼロカーボンエネルギー源への移行を支援する方法を模索しているベンチャー投資家、一般市場、起業家の間で、気候変動や持続可能性に焦点を当てた活動が急増することを予見していた。

このエネルギー消費に関するテーゼは、エネルギー効率の高いデータセンターの設計・技術開発を行うSubmerなど、同社のポートフォリオの他の分野にも当てはまる。

電気化や効率化が気候変動対策の1つの分野であるとすれば、Norrskenはほかに廃棄物対策やフードチェーンの効率化にも取り組んでいる。そちらの分野は、おそらく同社の現在のポートフォリオの中で電気化以外の最大の重点分野であり、カテゴリーの初期の勝者がいくつか浮上しているようだ。

それらの投資はWeFarmやIgnitiaのような農業に焦点を当てたスタートアップから、Olio、Matsmart、Whywasteなどの食品業界における消費者の廃棄物処理まで、多岐にわたる。

気候変動と持続可能性というテーゼは最大かつもっとも時宜を得た投資対象だが、ヘルスケアとウェルネスも同社の投資マンデートに含まれている。Winningtempのようなスタートアップは、同社の投資テーゼを示す興味深い存在だ。このスタートアップは、従業員のメンタルヘルスをモニターし、サポートする方法を提供している。

関連記事:すでにある技術を利用して、「お金になる方法」で気候変動の危機に対処しよう

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:環境問題

[原文へ]

(文:Jonathan Shieber、翻訳:Aya Nakazato)

テック業界の黒人を支援する非営利団体のCEOが黒人起業家のための新ファンドを設立

新設されたBlack Tech Nation Ventures(BTVN)のゼネラルパートナーであるKelauni Jasmyn(ケラユニ・ジャスミン)氏は、新会社の狙いを実に簡潔に説明できる。「目標は、より多くの黒人に資金を提供することです」。

それはジャスミン氏が、教育、コンテンツ、コミュニティなどの分野で黒人起業家を支援する、ピッツバーグに拠点を置く非営利組織「Black Tech Nation」ですでに取り組んでいたことだ。そして今、同氏は共同GPとなるSean Sebastian(ショーン・セバスチャン)氏とDavid Motley(デビッド・モトリー)氏とともに5000万ドル(約54億5000万円)の第一号ファンドを調達し、資金調達の規模という部分にもっと直接的に取り組んでいく。

「世代を超えた富を築く上で黒人コミュニティに正真正銘の経済的な変化をもたらすような、歴史に残るようなまったく新しいことを始めようとしているのです」とジャスミン氏はいう。「私たちは、その基盤を形成する者になるのです」とも。

セバスチャン氏は同じくピッツバーグに拠点を置くシードファンド、Birchmere Venturesのパートナーであり、モトリー氏はBlueTree Venture FundとAfrican American Directors Forumの共同設立者だ。セバスチャン氏は、同氏とモトリー氏は、ジャスミン氏をはじめとする新世代の黒人投資家に力を与える「知識移転」のために参加しているとも示唆している。

一方のモトリー氏は、「Black Tech NationのプラットフォームをBirchmereのプラットフォームと結びつける」ための取り組みであることを示唆している。同氏はセバスチャン氏に促されて初めてジャスミン氏と話し、即座に「ショーン、これは本物だよ」と答えたことを覚えているという。

BTNVのパートナー3人は全員、ファンドには社会的な使命がある一方で、財務的なリターンも重視していることを強調する。

「特定のコミュニティを中心に据えているだけで、他のファンドと何ら変わりはありません」とジャスミン氏はいう。「当社は、たまたま未開拓の可能性という強みを持っているというだけです」。

このファンドはシードおよびシリーズAの投資を行うが、モトリー氏によるとソフトウェアのスタートアップに焦点を当てているそうで、SaaS、B2B、B2B2Cなどが考えられるという。これらのアイデアは収益化前または製品化前でも構わないが、「スケーラブルで、大きな価値創造につながる」必要がある。

セバスチャン氏はさらに、BTVNはピッツバーグに拠点を置いているが、米国内全域、特にシリコンバレー以外からの起業家への投資も視野に入れていると付け加えた。

ファンドの財務的な目標がBlack Tech Nationのより包括的なアプローチと相反することもあるのではないかと思ったが、パートナーたちは、営利目的のファンドと非営利組織は、実際にはお互いに補完し合えるものだと反論した。モトリー氏はBlack Tech Nationのおかげで「イエスと言える機会が増えた」と語り、ジャスミン氏は、もしこのベンチャーファンドが誰かへの投資を断らなければならなくなったとしても、「通りの向こう側(Black Tech Nation)に行って(アイデアに磨きをかけたあと)、また別の機会に検討しましょう」と伝えることができる、と提案した。

関連記事:

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:資金調達

[原文へ]

(文:Anthony Ha、翻訳:Aya Nakazato)

VCのAntlerはアフリカでどうやってアーリーステージのスタートアップを構築しているのか

企業ビルダーとは、インキュベーターやアクセラレーターとは違って、主に独自のアイデアとリソースに基づいてゼロからスタートアップを育てる組織のことをいうようだ。その過程で、テクノロジーを愛するデザイナーや開発者、マーケターなどが集められるが、彼らはスタートアップ育成の場で初めて顔を合わせることが多い。

Antler(アントラー)もそうした組織の1つだ。だがAntlerは混合型モデルを採用しており、アーリーステージのベンチャーキャピタル企業としても活動する。具体的には、創業者が補完的な共同創業チームを作るのを支援したり、ビジネスモデルの詳細な検証をサポートしたり、ビジネス拡大のためのグローバルプラットフォームを提供したりする。Antlerは現在までに、250社以上に投資して育ててきた。そのうち40%には、最低1人の女性の共同創業者がおり、創業者たちの国籍は70か国以上に及ぶ。

2017年に複数企業の経営者Magnus Grimeland(マグナス・グリムランド)氏と世界中の経験豊富な企業家、投資家、企業ビルダーが立ち上げたAntlerは、これまでに7500万ドル(約79億5500万円)以上を調達し、世界の9つの主要都市(アムステルダム、ベルリン、ロンドン、ナイロビ、ニューヨーク、オスロ、シンガポール、ストックホルム、シドニー)にある起業家ハブの起業家たちを支援してきた。

Antlerのアフリカ唯一の支店はナイロビにあり、女性によって運営されている。

エチオピアのペーパーリサイクリング企業であるPenda Paper Recycling(ペンダペーパーリサイクリング)の創業者Marie Nielsen(マリー・ニールセン)氏は、Antlerのパートナーだ。同氏はMckinsey & Company(マッキンゼーアンドカンパニー)のアソシエイトパートナーを務めた経験があり、同社のAddis Ababa(アジスアベバ)支社の設立を担当した。Melalite Ayenew(メラリテ・アイニュー)氏はAntlerのテックパートナーだ。同氏は、Oracle(オラクル)、Bain & Company(ベインアンドカンパニー)、Princeton Consultants(プリンストンコンサルタント)でキャリアを積んでいる。Selam Kebede(セーラム・ケベデ)氏は、Antlerのディレクター兼運営責任者だ。同氏は、Antlerに入社する前、いくつかのベンチャーキャピタルと起業家支援組織に勤務した経験を持つ。

プロフェッショナルたちを創業者に変える

世界中の他の場所でも同様だが、Antler East Africaでも年に2回コホートが開催される。Antlerでは「最初に人ありき」のアプローチにこだわっており、各業界で平均10年の経験を持つプロフェッショナルが集まる。創業者となるこれらのプロフェッショナルたちが、それぞれの業界での過去の経験を通して収集したインサイトや実際に直面した問題に基づいて、解決策を観念化し、反復し、作成する。その上で、6カ月のインキュベーション期間の後、支援を継続するチームに投資する。通常、プレシードステージでは、選択した各チームについてAntlerが10~20%の株式を取得する条件で10万ドル(約1061万円)の小切手を切る。しかし、Antler East Africaの場合、取得する株式はちょうど20%だ。

「私たちのプロセスは極めて実践的です。数カ月に渡って創業者たちといっしょに働くことで、ビジネスモデルを形成する機会が得られ、出資する前に広範なデューデリジェンスを実行できます」とニールセン氏はいう。

ニールセン氏のいうデューデリジェンスは、Antlerのグローバルプラットフォームによってサポートされているもので、さまざまなテクノロジーと業界にまたがる400人以上のエキスパートたちのネットワークが総動員される。プレシードフェーズの後、各チームがさらに多くの投資家から資金を調達しようと奔走する過程でも、Antler East Africaはチームのサポートを継続する。

アイニュー氏は次のように付け加える。「当社は本プログラム以外で育った既存のアーリーステージスタートアップに投資する機会も開拓しています。ただし、当社のポートフォリオに入ることで、金銭的な投資だけでなく価値を提供できるくらいに、まだ初期フェーズにあることが条件です」。

ナイロビがアフリカ唯一のAntler支社であることを考慮し、チームは、アフリカ全般の問題とその解決策に取り組んでいる創業者を探している。Antlerは15か国以上のアフリカ諸国の創業者を惹きつけており、彼らが同社のコホートの汎アフリカ的なイメージを維持するのに大きな役割を果たしている。

Antler East Africaは、これまでに、B2B、B2C、D2C(消費者直販)の各分野における広範なテック企業に投資している。その範囲は、新興セクターであるロボティクスやAIから、ヘルステック、フィンテック、不動産テックなどのセクターに至るまで幅広い。最近の2回のコホートで、同社は6つのスタートアップに投資した。

Cooked(クックド)は、サブスクリプションベースのキット食品プロバイダーだ。週額と月額のサブスクリプションで運営されており、事前に同意した曜日に顧客に食品を配達する。創業者は、ファイナンス、食品、レストラン業界で20年以上の経験をもつ。

UNCOVER(アンカバー)は、韓国でトップクラスのスキンケア研究所と提携して、アフリカで最も信頼性の高いスキンケアブランドとコンテンツプラットフォームを構築しているという。同社が実施したスキンケアのアンケートには1000人のケニア人女性から回答が寄せられた。同社によると、このデータが、急拡散する知識プラットフォームと効果的なカスタマイズ製品の開発に役立つという。

創業初期の頃をFMCG(日用品)の販売、特に小規模業者との取引に費やした経験から、ChapChapGoは、ローカルのコンテキストに合わせて調整されたシンプルで安価なツールが存在しないことが、ケニアの企業がeコマースを採用する際の大きな課題となっていることを突き止めた。ChapChapGoを使用すると、簡単な請求処理、自動照合、M-Pesa(Mペサ)による高速レジなどにより、数分でオンライン処理が可能となる。

画像クレジット:Antler East Africa

Anyi Health(アンイイヘルス)は、プライマリーヘルスケアを求めている人たちが容易に金銭的サポートを得られるようにしたいと考えている。ナイジェリアおよびその他の多くのアフリカ諸国では、病院の治療費を払えない患者たちが病院に拘留されたり、処置を受けないまま放置されたりしている。そこでAnyi Healthは、モバイルベースの必要時点クレジット機能(患者が病院で直接クレジットを申し込むことができる)によってこの問題を解決しようと取り組んでいるのだ。同社はナイジェリアのLagos(ラゴス)にある3つの病院でMVPパイロットを開始したばかりで、パイロット概念実証に基づいてシードラウンドで30万ドル(約3184万円)の調達を目指している。

AIfluence(AIフルエンス)は、AI駆動形のインフルエンサーマーケティングプラットフォームだ。広告業界のベテラン社員によって創業されたこの会社は、アフリカのブランドがインフルエンサーマーケティングキャンペーンの立ち上げや管理、評価をする際に、より良い決断を下せるように支援する。AIフルエンスは、Sony(ソニー)やSafaricom(サファリコム)をはじめとする主要な国際企業およびアフリカ企業と、合計60万ドル(約6367万円)を超える契約に署名している。

Digiduka(デジデュカ)は、自社をケニアの現金経済のデジタルサービスソリューションと位置づけている。アフリカの決済ソリューションには2つの問題があり、それが数百万人の潜在的なユーザーを門前払いにしているというのが同社の主張だ。問題の1つは、1取引あたり9%という高額な手数料、もう1つは不便な決済モードだ。Digidukaは、アフリカの大手電話会社での15年以上の経験を持つCEOと、さまざまなスタートアップの技術主任としての経験を持つCTOが連携し、ケニアの消費者と小規模店舗向けに本格的な統一デジタルサービスソリューションを構築することを目指している。

Antler East Africaの次回のコホートは4月に開催される。ケベデ氏は次のように語った。「優秀で経験豊富な人たちが集まってアフリカで傑出したビジネスを作り上げることで、人々の考え方を変える組織、つまり持続可能で革新的なだけでなく、他の人たちに自身のビジネスの目的を認識してもらえるような組織を育む手助けができればと考えています」。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Antlerアフリカ

画像クレジット:Antler East Africa

原文へ

(文:Tage Kene-Okafor、翻訳:Dragonfly)

米国スタートアップの日本進出を支援するSIPグローバルパートナーズが164億円のファンドの一次募集を完了

日本は米国のスタートアップの進出ターゲットとして考慮されることは少なかったが、同国はここ数年Slack(スラック)、Salesforce(セールスフォース)、Twitter(ツイッター)、直近ではCLubhouse(クラブハウス)といった会社の有力市場となっている。米国時間3月10日、SIP Global Partners(エス・アイ・ピー・グローバルパートナーズ)は、日本をはじめとするアジア市場や湾岸協力会議(GCC)各国に進出の可能性のある米国のアーリーステージスタートアップに特化した新たなファンドの設立を発表した。同ファンドは目標である1億5000万ドル(約164億円)の第一次募集7500万ドル(約82億円)の調達を完了し、すでに5つの会社に投資している。

SIPの新ファンドはレイトシードからシリーズB段階までの、プロダクトがすでにあるか近々市場に登場する予定で、世界展開の準備が整っている会社が対象だ。同社は投資先企業と密に連携をとり、日本その他アジア市場での事業立ち上げを手助けする。

マネージングパートナーのJustin Turkat(ジャスティン・ターカット)氏は、日本は海外スタートアップにとって有望な市場であり、理由の1つはベンチャーキャピタルエコシステムが未発達なために起業家の数が少なく、国の有数な人材の多くが大企業や政府に就職することを選ぶからだとTechCrunchに語った。

日本のスタートアップ市場には大きな可能性があるが、まだ発生期にあると彼は付け加えた。一方、現在、日本は海外直接投資の世界最大の原資であり、約1億2500万人の消費者とスケーラブルなソリューションを必要とする大企業のいるこの国は、新技術のための成熟市場である。

「過去数年に起きたことを見てみると、日本は米国スタートアップとのビジネスに関してオープンで、これまでみたことがないほどの切迫感があり、私たちにとって大きな追い風が吹いていると思っています。米国スタートアップへの投資や提携を見ると、過去5年間は記録的な水準であり、契約件数も毎年増えています」とターカット氏は言った。

ファンドは日米4人の投資家が立ち上げた。ターカット氏と創業マネージングパートナーで元日本ベンチャーキャピタル協会前会長の齋藤茂樹氏は東京に、ゼネラルパートナーのJeffrey Smith(ジェフリー・スミス)氏と創業マネージングパートナーのMatthew Salloway(マシュー・サロウェイ)氏はボストンとニューヨークにそれぞれ拠点を置く。

「この事業を始めた理由はこのチームに関係があります。私たちは全員が国境を越えて仕事をすることにキャリアを捧げ、米国とアジアにわたり事業者と投資家両方を経験してきました」とターカット氏はいう。「パートナー4人全員がこの仕事で約20年以上の経験をもっています」。

過去数年、スタートアップの初期段階で海外展開が行われているのを見たきと彼は付け加えた。「かつては、米国のスタートアップがベンチャー支援を受けている場合、シリーズDラウンドまでは海外展開を考えないのが普通でした」。しかし今や企業は早ければシードラウンドの段階で海外市場を見据えている。

SIPの新ファンドは3つの分野でスタートアップを探している。クリエイティビティ(拡張・仮想現実、合成メディアおよびウェブベースプラットフォーム)、プロダクティビティ(人工知能と機械学習、エッジコンピューティング、モノのインターネットおよび半導体)、およびセーフティ(デジタル医療と情報セキュリティ)だ。

ターカット氏は、最先端技術の基幹インフラや経済レイヤーを提供する会社に焦点を絞っていくと語った。

例えば「インフラ・レイヤーでは、5Gが世界で同時に展開されている現状、エッジコンピューティングや半導体、セキュリティとAI・機械学習はすべてこのインフラストラクチャレイヤーの周辺にあります」と彼はいう。現在同ファンドの投資先でそのカテゴリーに入るのは、OpenRANのスタートアップ、Parallel Wireless(パラレル・ワイアレス)と超低遅延コラボレーション・プラットフォームのCroquet(クロッケ)がある。

「そして、さまざまな最新技術とそれに基づくプラットフォームとアプリケーションからなる経済レイヤーがあります」とターカット氏は付け加えた。同ファンドがこれまでに投資した3つの会社がこれにあたる。ブラウザーベースのノーコードモーションデザインプラットフォームのFable(フェイブル)、ARゲーミングプラットフォームのTilt Five(ティルト・ファイブ)、職場の安全に特化した産業用IoTのスタートアップであるKinetic(キネティック)だ。

戦略的投資家として、SIPは新しい国に進出するスタートアップと密に連携をとっている。これには、人材雇用や流通チャネルやジョイントベンチャーの候補として初期のビジネスパートナーを見つけることも含まれている。

関連記事
DNX Venturesが日米のB2B新興企業を対象に約330億円の3号ファンドを組成
日本のUncovered Fundがアフリカのアーリーステージ企業向けに15億円超のファンドを設立

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:SIP Global Partners日本ベンチャーファンド

画像クレジット:SIP Global Partners

原文へ

(文:Catherine Shu、翻訳:Nob Takahashi / facebook

インディアナポリスのVC「ハイアルファキャピタル」が約120億円のファンドを発表、起業初期のSaaS会社に投資

スタートアップのエコシステムを形成するには、さまざまな要素が必要だ。沿岸部の主要なハイテク中心地に属さない都市では、そのようなシステムを立ち上げるために計画的な努力を必要とする。インディアナ州のインディアナポリスでは、2000年にExactTarget(エグザクトターゲット)が設立されたことがきっかけだった。2013年にExactTargetがSalesforce(セールフォース)に25億ドル(約2730億円)で買収されたことで、インディアナポリスのスタートアップシステムに大量の現金がもたらされた。

そのExactTargetの買収から誕生したベンチャーキャピタル、High Alpha Capital(ハイアルファキャピタル)は米国時間3月11日、新たに1億1000万ドル(約120億円)のファンドを発表した。同社はB2BのSaaSスタートアップに注力しているVCだ。High Alphaのパートナーで共同設立者であるKristian Andersen(クリスチャン・アンダーセン)氏は、このファンドを新型コロナウイルスとそれがもたらした事業運営方法の変化という文脈で捉えている。

「私たちは今、かつてないほど混乱の時代に生きており、個人、企業、そして社会全体に多くの困難をもたらしています。このような困難な時代にもかかわらず(あるいはそのような困難な時代だからこそ)、私たちは、起業家精神とテクノロジーの融合によって世界を変革しようとする次世代の創業者たちを支援することに、これまで以上に確信と意欲を感じています」とアンダーセン氏は述べている。

もちろん、スタートアップシステムのレシピには資金が欠かせない。ExactTargetの創業者たちは買収によってそれを得た。彼らは教育、起業家精神を奨励するシステム、数学のスキル、エンジニアリングの才能のプール、そしてもちろん投資を促進するベンチャーキャピタルなど、ゼロからシステムを構築したかったと、同社創業者の1人であるScott Dorsey(スコット・ドーシー)氏は語っている。

「そのために必要なのは、才能、資本、サポート、メンターシップです。中でも才能を最も重視しなければなりません。High Alphaではもちろん、インディアナポリスの市場全体で、才能を重視しています。2番目は資本です。インディアナポリスのような市場では資本にアクセスできないことが多いので、自分たちで資金を調達することが重要なのです」とドーシー氏はいう。そして次のように続けた。

「3番目はサポートとメンターシップで、実際そのためにHigh Alphaが作られました。当社には、デザイン、マーケティング、プロダクト・エンジニアリング、財務、人事など、SaaS企業を起ち上げて成長させるために必要な40人のセンター・オブ・エクセレンスがチームに揃っています」。

High Alphaという会社は2つの部分に分かれている。1つはHigh Alpha Studioで、これは本当に初期段階の創業者のためのインキュベーターのようなものだ。もう1つのHigh Alpha Capitalが、今回の発表の中心である。

これは同社にとって3番目のファンドとなる。最初のファンドは2100万ドル(約22億9000万円)のHigh Alpha Oneで、2番目のHigh Alpha Twoは8500万ドル(約92億8000万円)だった。3つのファンドを合計すると、調達額は2億1600万ドル(約235億8000万円)となる。最初の2つのファンドの投資先は主にインディアナ州内だったが、今回のファンドでは、少なくとも一部の投資先を同州外にも拡大する計画だ。

High Alphaは、企業向けB2B SaaSの会社を対象に、プレシードからシリーズAまでの投資を行っており、ExactTargetを成功させた経験から、育成と学習を支援できるアーリーステージの企業に注力している。

同社が投資した企業には、Attentive(アテンティブ)、SalesLoft(セールスロフト)、Zylo(ザイロ)、Terminus(ターミナス)、The Mom Project(ザ・マム・プロジェクト)、Lessonly(レスオンリー)、LogicGate(ロジックゲート)、MetaCX(メタCX)、Socio(ソシオ)などがある。

関連記事:顧客エンゲージメントのSalesLoftが103億円調達、評価額は1100億円超

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:High Alpha CapitalインディアナポリスSaaSベンチャーファンド

画像クレジット:Icon Sportswire / Getty Images

原文へ

(文:Ron Miller、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

「東大IPC 1st Round」第4回の採択企業5社を発表、シード期から東大発スタートアップを支援

東大IPC 1st Roundのロゴマーク

東大IPC 1st Roundのロゴマーク

スタートアップが初めに直面する課題の1つにシード期の資金調達がある。東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)は、東大発のスタートアップなどを対象に、企業連携型インキュベーションプログラム「東大IPC 1st Round」を用意している。東大IPCは三井不動産など計10社のコーポレートパートナーと手を組み、最長6カ月の期間でさまざまなサポートをしながら、採択企業の垂直立ち上げを目目指している。同プログラムは採択企業の約9割が採択から1年以内に資金調達を実施するなど、大きな効果を生んでいる。

東大IPCは3月15日、第4回「東大IPC 1st Round」採択企業を発表した。採択されたのは、EVや鉄鋼材リサイクル、AI、バイオ、獣医DXで事業展開する5社だ。

Yanekara:商用電気自動車をエネルギーストレージ化する充放電器とクラウドの開発

Yanekaraは「自然エネルギー100%の日本を創る」ことをミッションとしている。電気自動車を太陽光で充電し、それらを群制御することで電力系統の安定化に必要な調整力を創出できる充放電システムを開発している。

電気自動車が拠点や地域内の太陽光発電で走るだけでなく、駐車中に遊休資産となっている車載バッテリーから調整力を生み出すことができれば、エネルギーの脱炭素化と地域内自給、さらには高い災害レジリエンスを実現できるという。

今回の支援によって、プロダクトを完成させEV利用企業への提供実績を作り、Yanekaraシステムの社会実装に繋げていく。

Citadel AI:AIを可視化し、AI固有の脆弱性・説明責任リスクから顧客を守る事業

Citadel AIは、AIの思考過程を可視化の上、顧客のAIの品質・信頼性を確保する「AI監視ツール」を提供する。元米国Google BrainのAIインフラ構築責任者が開発をリード。同ツールは、オンライン・バッチ環境、学習・運用フェーズのいずれにも対応し、さまざまなAIシステムへの適用を可能としている。

Citadel AIは、AIを「消費期限がある生鮮食料品のようなもの」と表現する。出来上がった瞬間から社内外の環境変化のリスクに晒され、品質劣化が始まる。AI固有の脆弱性を狙ったアタックも存在し、さらにAIの説明責任・コンプライアンスの観点から、学習データに潜むバイアスにも常に注意が必要となるという。

Citadel AIは「24時間いつでも頼れるAIをあなたに」という事業ビジョンを持つ。

EVERSTEEL:画像解析を用いた鉄スクラップ自動解析システムの開発

EVERSTEELのミッションは、鉄スクラップの自動解析システムにより鉄鋼材リサイクルを促進し、世界の二酸化炭素排出量を削減することだ。

鉄鋼材生産による二酸化炭素排出量は、世界の製造業全体において最も多い25%を占めており、低減の促進が望まれている。また、リサイクル過程での不純物混入により鉄鋼材の品質などが低下し、多大なコストが発生してしまう。さらに鉄鋼メーカーは、不純物混入制御を現場作業員の目視で行っており、品質確保と作業の効率化に限界がある。

EVERSTEELは自動解析システムを実用化することで、高効率・高精度な不純物混入制御を実現していく。また、世界の基盤材料である鉄鋼材のリサイクルを促進することで、世界規模でのSDGs達成を目指す。

LucasLand:バイオ産業にDXをもたらす簡便微量分析法の開発

創薬や食品科学、環境安全、感染症検査、科学捜査などのバイオ産業において微量分析は重要視されている。しかし、一般的な微量分析法(X線、NMR、質量分析など)は分析装置の大きさやコストが問題となる。また、簡便微量分析法である表面増強ラマン分光法は生体試料への適合性の課題があった。

LucasLandのミッションは、これらの難問を解決した東大発の新素材「多孔性炭素ナノワイヤ」を用いて、バイオ産業全般のDXに資する微量分析プラットフォームを創造すること。今回の支援を活用し、事業化を推進していく考えだ。

ANICLE(予定):獣医業界のDXを進める遠隔ペットケアサービス事業

ANICLEは、すべてのペットが最適なヘルスケアを受けられる社会の実現を目指していく。現在の獣医業界には、さまざまなハードルにより飼い主が動物病院に行くタイミングが遅れ、救えたはずの命が失われているという深刻な課題がある。

ANICLEはITを活用し、トリアージ、オンライン相談・診療、往診といった遠隔獣医療サービスを提供することで、獣医療へのアクセスの改善を図る。さらに家庭と動物病院を繋ぎ、シームレスなヘルスケアをペットが受けられるように獣医業界のDXを進めていく。

東大IPC 1st Roundでコーポレートパートナーと協業機会も

東大IPC 1st Roundは米国スタンフォード大学出身者によるアクセラレータプログラム「StartX」をベンチマークに、東大IPCが始めたインキュベーションプログラムだ。対象は起業を目指す卒業生や教員、学生などの東大関係者や、資金調達を実施していない東大関連のスタートアップとなる。

また東大IPCは、コーポレートパートナーを東大IPC 1st Roundに迎えることで、採択企業との協業機会の創出に力を入れている。コーポレートパートナーには、JR東日本スタートアップ、芙蓉総合リース、三井住友海上火災保険、三井不動産、三菱重工業、日本生命保険、トヨタ自動車、ヤマトホールディングスなど、各業界のリーディングカンパニーが参加している。

東大IPCによると、すでに採択先と各企業との資本業務提携など、オープンイノベーションの事例が10社以上も生まれたという。2020年からは採択先に対する東大IPCによる投資も開始し、BionicMやアーバンエックステクノロジーズ、HarvestXなどに対する投資を実行している。

今回の発表では、産業ロボット業界をけん引する安川電機と、基幹業務ソフトから中小企業の「マネジメントサポート・カンパニー」を目指すピー・シー・エーが新たにコーポレートパートナーに加わったことが明らかになった。新たに迎えた2社を加え、コーポレートパートナーは全部で10社となった。

インキュベーションプログラムとして高い実績

東大IPCはこれまで計34チームを採択した。採択1年以内の会社設立割合は100%で、資金調達成功率は約90%、大型助成金の採択率は50%だという。設立直前直後のチームを対象とするインキュベーションプログラムとして、東大IPCは実績を積んでいる。

具体的な支援としては、東大IPCは採択企業に対し、コーポレートパートナーによる協賛も含めた最大1000万円の活動資金を出している。事業推進に必要な資金調達や実証実験、体制構築、広報、資本政策などに関して、東大IPCや外部機関からのハンズオン支援なども提供する。

なお、東大IPC 1st Roundにおける採択企業の詳細な選定基準は非公開となっている。東大IPCの広報によると、スタートアップの事業性と実現性、支援意義の3つの観点で選定しているという。また、イノベーションエコシステムの拡大を目指す狙いから、審査プロセスにはコーポレートパートナーや外部VCも参加し、最終選定を行っているとのこと。

関連記事
果菜類の植物工場および完全自動栽培の実現を目指すHarvestXが5000万円を調達
東大宇宙系スタートアップ「Synspective」が同社初の小型SAR衛星打上げ予定日を公開

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:東京大学協創プラットフォーム開発東京大学人工知能DX

年3回の調達を禁じる法律は必要なものだろうか?

スタートアップとマーケットの週刊ニュースレター「The TechCrunch Exchange」へようこそ。準備OK?ここではお金の話、スタートアップの話、IPOの噂話などをお伝えする。

私たちは四半期ごとに、ベンチャーキャピタル市場の米国外米国内、そしてセクター別の内容を調査し、その時点での非公開市場の温度を把握している。こうしたざっくりしたスナップショットは役に立つ。しかし、時には1つのストーリーに集中した方が、本当の姿を見ることができる。

AgentSync(エージェントシンク)のストーリーを見てみよう。私が、APIに特化したインシュアテックプレイヤーであるAgentSyncを初めて取り上げたのは 2020年8月のことだった。このとき同社が440万ドル(約4億8000万円)のシードラウンド調達を行った。同社は、市場における個々のブローカーの適格性を第三者が追跡するのに役立つすばらしい企業だ。これは大きな分野であり、AgentSyncは急速に初期の牽引力を発揮して、その結果は190万ドル(約2億1000万円)の年間経常収益(ARR)という形で現れていた。

しかし、AgentSyncは12月に再び資金調達を行い、640万ドル(約6億9700万円)のラウンドを行った。このときは前回のラウンドから評価額が4倍になったことを公表している。そして、パンデミックが始まって以来、同社は4倍の収益増を達成た。

急成長しているソフトウェア会社が2回資金調達したなんて、ありきたりに聞こえるだろう。景気の良い話だ。

だが、AgentSyncは先週、新たな結果とともに再び調達を行ったのだ。Becca Szkutak(ベッカ・スクータック)氏とAlex Konrad(アレックス・コンラッド)氏が発行するニュースレター「Midas Touch」(マイダス・タッチ)が一連のデータを報告したので、The ExchangeはAgentSyncのCEOであるNiji Sabharwal(ニジ・サバーワル)氏にその数字について確認した。その内容は以下のとおりだ。

  • 現在の収益はまだ1000万ドル(約10億9000万円)未満だが、ARRは2019年に10倍に拡大した後、2020年には6倍に拡大した。
  • これまでに解約した顧客はいない。
  • 今回の2500万ドル(約27億2000万円)のシリーズAの評価額は2億2000万ドル(約239億8000万円)で、コンラッド氏とスクータック氏はそれを「8カ月前のAgentSyncの評価額のちょうど10倍」と表現している。

つまり、AgentSync社が以前440万ドル(約4億8000万円)を調達したときの評価額は2200万ドル(約24億円)だったということだ、また2020年12月のラウンドは約8000万ドル(約87億2000万円)の評価額で行われた。おもしろい。

最初の話に戻ると、大規模なデータは業界内での「現在地」を示すのに役立つが、AgentSyncのような話は、注目のスタートアップにとって現在の市場がどのようなものであるかをよりよく示すものだと思う。それは非常に速く、さらに、しばしば実質をともなう成長に裏打ちされている。

また、サバーワル氏はThe Exchangeに対し、最後の条件規定書以降、さらに100万ドル(約1億1000万円)分のARRを獲得したと語っている。ということで、そのニュースを公表する前にすでに数字は大きくなっている。

これが2021年だ。

Conscience.vcについて

また先週私は 、ベンチャーキャピタルファンドを構築中のAriana Thacker(アリアナ・サッカー)氏と会った。自身のVCを設立するまでに彼女は、Rhapsody Venture Partnersや、Predictive VCなどを経てきている。そして現在彼女が取り組んでいるのが Conscience.vc(コンシャス.vc)、あるいは単にConscience(コンシャス)と呼ばれるVCだ。

彼女の新しいファンドは、評価額1500万ドル(約16億3000万円)以下の企業に投資する。その企業は、何らかのかたちで消費者向けのビジネスモデルを持ち(B2B、B2B2Cどちらの形態でも構わないそうだ)、科学に関連する特許化可能な技術やその他の知的財産権(IP)などを対象としていることが条件だ。なぜ科学に注目するのか?それはサッカー氏のバックグラウンドから来ている。彼女は化学工学の知識を持ち、Exxon(エクソン)とShell(シェル)の共同プロジェクトでは設備エンジニアを務めていたこともある。

それはそれでおもしろい話なのだが、これまでThe Exchangeでは新しいファンドの発表を取り上げたことはなく、小規模なVCもほとんど取り上げては来なかった。では、なぜ今回はそのパターンを打ち破るのだろうか。というのも同業他社のほとんどとは異なり、サッカー氏がデータや測定基準を非常に重視していたからだ。

なんと、彼女の最初のメールには、さまざまな投資対象への自身の投資リストと、その取引に関する実際の情報の一覧が記載されていた。そして、さまざまな投資関連の資料をさらに共有してきた。もしも、もっと多くのVCが自分たちの情報を共有していたらと想像してみよう。それはすばらしいことだ。

Conscienceは、2021年1月中旬に最初のクローズを行ったが、彼女がその資金調達プロセスを終える前に、さらに多くの資金が集まる可能性があった。ファンドの上限は1000万ドル(約10億9000万円)だったが、彼女が集めた資金は400万ドル(約4億4000万円)から500万ドル(約5億4000万円)に達した。また、彼女はThe Exchangeに対して、2020年の夏までは1人のLP(リミテッドパートナー)も知らず、アンカー投資家を確保したのは2020年の10月だったと語った。

サッカー氏が何をするか見てみよう。しかし、最初のファンドから投資する際には、彼女は最低限ある程度の透明性を確保したいと考えているだろう。その点だけでも、ほとんどのマイクロファンドがこれまで受けた以上の注目を、このページで集めることになるだろう。

さて、他にも重要なことがたくさん

先週は超多忙だったので、本来ならば書きたいと思っていたことの数々を逃してしまった。以下、順不同で並べておこう。

  • プラットフォーム上で仮想通貨取引を支援するスタートアップのFalconX (ファルコンX)が5000万ドル(約54億5000万円)を調達した。今回のラウンドは、同社が2020年5月行った1700万ドルの調達以来のものだ。そのことについては報告済だ。このラウンドを主導したのは例によってTiger Globalだ、同社は2021年2月に、多くのラウンドに関わっている
  • そのFalconXのラウンドは、同社がささやかなものと考えられていた取引と収益ベースから、より大きなものへと成長するに従って存在感を増している。同社によれば「1年足らず」の間に「取引量」は12倍「純利益」は46倍になったという。大したものだ。
  • Privacera(プリバセラ)も先週5000万ドル(約54億5000万円)を調達した。このラウンドを主導したのはInsight Partnersだ。この案件が私の目を引いたのは「クラウドベースのデータガバナンスおよびセキュリティソリューション」を約束するものだったからだ。それは私に Skyflow(スカイフロー)のことを思い出させた。この急速に成長中のスタートアップも似たような製品を持っていたはずだと思ったからだ。PrivaceraのCEO であるBalaji Ganesan(バラジ・ガネッサ)氏は、私の思い違いを丁寧に修正する次のようなメールを送ってくれた「Skyflowはお客様のデータを保管する金庫のようなものです。顧客データをトークンに置き換えます。これに対して、私たちはデータガバナンスに焦点を当てていますので、より広い範囲をカバーしています。私たちのソリューションの中では、お客様のデータを保存していません」。大変結構。やはりまだまだおもしろい分野だ。
  • そして、 Woflow(ウォフロー)の件もあった。これは VentureBeatが私たちより先に記事にしている。先週、Woflowと話をしたが、残念ながら今日ここに書いた文字数よりもメモが長くなってしまった。ということで、構造化された販売データを売る同社のモデルは、非常にクールであるということを書くことで、今回は勘弁して欲しい。また、最初の業界(レストラン)で、すでにDoorDashのような顧客と連携している点もすばらしい。
  • 今回のラウンドは、Craft Venturesが主導した。同ファームは、ここ数カ月、APIを活用したスタートアップを相手にかなり積極的に活動している企業だ。Woflowについては続報を用意中だ。

その他のことなど

最後に、ソフトウェアの評価についてはこちらで大いに学び、すばらしいRoblox(ロブロックス)の直接上場についてはこちらで考察し、フィンテックのベンチャーの成功と弱点について調べ、Global-e(グローバルe)のIPO申請についても調査した。ああそれから、M1 Finance(M1ファイナンス)が再び調達を行い、Clara(クララ)とArist(アリスト)も小規模ながら楽しいラウンドを行った。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:The TechCrunch Exchange

画像クレジット:Nigel Sussman

原文へ
(文:Alex Wilhelm、翻訳:sako)

ファンドに対するクラウドファンディングの上限が3月15日から引き上げ、VCはまだ注意を払っていない

ロンドンのアーリーステージを対象とするベンチャーキャピタルPassion Capitalは2021年3月第2週の初め、TechCrunchに対して、欧州のファンドとしては初めて最も新しい3番目のビークルの最終段階でクラウドファンディングする予定だと語った。具体的には富裕層限定だが、自動車に投資したい人のために約50万ドル(約5450万円)を切り出す。

創業者のEileen Burbidge(アイリーン・バーブリッジ)氏によると、このファンドは、AngelListのローリングファンドプログラムからクラウドファンディング規制の差し迫った変更まで、米国で見られるさまざまな進展に触発された。Reg CF(レギュレーション・クラウドファンディング)は現地時間3月15日月曜日から、クラウドファンディングを通じて調達できる金額を、12カ月間で107万ドル(約1億1700万円)から500万ドル(5億4500万円)に引き上げる。ほぼ5倍の増加だ。

この動きは、特にベンチャーキャピタルを民主化する最近の他のイニシアチブに続いたという点で興味深い。しかし、従来のベンチャーファンドの一部をクラウドファンディングで調達することがより大きなトレンドになるとしても、一夜にして起こるようなことではない。TechCrunchは同週、ファンド組成に関わる弁護士や管理者と話をした。彼らはクラウドファンディングの上限を5倍にするような依頼を受けておらず、登録はほとんどしていないという。

関連記事:2つの新しい取り組みがベンチャーファンドに直接投資する人々の範囲を広げる可能性

なぜか。あるファンド組成に関わる弁護士は、他の方法が利用できない場合を除き、実行可能な資金調達の方法になるとは思わないと述べた。ポートフォリオ企業に連絡先や専門知識を提供できる投資家がいることが利点になるからだ。例えばCTOをリミテッドパートナーとして数える多くのファンドについて考えて欲しい。VCは、実装しようとしているテクノロジーについて、彼らを仲間に入れることで多くを学ぶことができる。

他にも実務上の懸念がある。VCはリミテッドパートナーと個人的に知り合いになりたいと考えている。取引ごとに資本を呼び込み、投資家に確実に資金を提供してもらいたいからだ。

クラウドファンディングで調達した部分は「比較的少額の資金で数百人の株式保有者を生む可能性がある」ことを考えると「永続的で多額な管理上の負担」になる可能性もある。そう指摘するのは、世界的な法律事務所Orrickの弁護士であるMike Sullivan(マイク・サリバン)氏だ。

VCがクラウドファンディングについてあまり考えないことに関するそれほど明白ではない理由は、ファンドの内部収益率にまつわる複雑性に関係している。ベンチャーキャピタルは、バランスシートに資金を置いておきたくない。必要に応じて資本を注入したい。それまでは投資に関する時計は動き始めないからだ。これにより、後でツイートできるような、最終的なサクセスストーリーへの投資をうまく進めるための時間が増える。

クラウドファンディングの新しい上限がまだ同僚の間でレーダーに映っていない理由について尋ねられたあるファンド管理者は、キノコのように湧き出ているSPAC(特別買収目的会社)で忙しいからだと語った。

これらのブランクチェック(白紙小切手)ビークルの多くが、かなり若いテクノロジー企業を公開させることは、VCがより「普通の」投資家をこのアセットクラスに迎えるスピードを遅らせる可能性もある。SPACは個人投資家に、他の方法では手の届かない種類のハイリスク・ハイリターンのスタートアップへのアクセスを提供する。

それでも、Joe Biden(ジョー・バイデン)政権による土壇場の変更はない。将来も変更は起こりそうにもない。少なくとも、SEC議長としてのGary Gensler(ゲイリー・ゲンスラー)氏の指名にはまだ上院の完全な承認が必要だ。Reg CFはまさに変わろうとしている。

どのような波及効果(および機会)が生じる可能性があるのか、注意を払う価値がある。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:クラウドファンディング

原文へ

(文:Connie Loizos、翻訳:Nariko Mizoguchi

ソフトバンクが支援するブラジルのVolpe Capitalが約87億円を調達し中南米への投資を開始

近年、ラテンアメリカのテックとベンチャーシーンは加速度的な成長を遂げている。より多くのグローバル投資家がこの地域のスタートアップを支援しており、特にフィンテックなどの特定の分野が爆発的に伸びている。

グローバル投資家が資金を投入しているのは企業だけではない。ファンドにも投資している。

米国時間3月10日、Volpe Capitalは、ラテンアメリカの高成長技術への投資を目的としたファンドの8000万ドル(約87億2000万円)のファーストクローズを発表した。このファンドは、1億ドル(約109億円)のコミットメント総額と1億5000万ドル(約163億5000万円)のハードキャップを目標としており、注目すべきことにソフトバンク、BTG、Banco Interの関連会社がアンカー投資家として名を連ねている。またVolpeは、同社の経営陣から「大規模なアンカー投資」を受けたという。

ブラジルのサンパウロを拠点とするこのファンドは、3人の共同パートナーAndre Maciel(アンドレ・マキエル)氏、Gregory Reider(グレゴリー・レイダー)氏、Milena Oliveira(ミレーナ・オリヴェイラ)氏によって設立された。特筆すべきは、マキエル氏はソフトバンクが50億ドル(約5449億円)を投じて設立した、ラテンアメリカに特化したイノベーションファンドの元マネージングパートナーであることだ。同氏は主にソフトバンクの支援を受けて、2019年にVolpeを立ち上げた。レイダー氏は、かつてWarburg Pincusで投資を行っていた。

マキエル氏はこのファンドの資金調達について「確固たるコミットメントを得て、大幅な応募超過となった」と述べ「ラテンアメリカにおいて同クラスのファンドが初めて行った資本調達としては最高のものの1つ」と思われると語った。

Volpe Capitalは今後2年半の間に約10〜15社への投資を計画しており、平均的な出資額はそれぞれ約500〜1000万ドル(約5億4000万〜約10億9000万円)になるとマキエル氏は予想している。

これまでにVolpeは、Grupo Uol社の子会社でブラジルのデジタル学習体験を再定義することを目的としたUol Edtech社を支援している。

マキエル氏はTechCrunchにこう語った。「我々は急いでいません。最初の取引に満足しており、資本保全を考慮に入れています。今は市場がホットだと思っているので、忍耐強くサイクルを利用していくつもりです」。

このファンドの戦略は、積極的な資金調達を行っていない企業を狙うことだという。

「我々がアプローチしたときに、必ずしも資金を調達しようとしていない企業に投資したいのです」とマキエル氏は語る。

そして同ファンドは、ステージやプライマリー・セカンダリーの違いにとらわれないという。

Volpeは評価額が5000万ドル(約54億5000万円)未満のアーリーステージの企業や、レイターステージの高成長企業への投資を目指している。ファンドの最初の投資先であるUol Edtech社は後者に該当し、EBITDAマージンが30%を超えているとマキエル氏は述べている。

Volpeはたとえテック関連であっても、資本集約的な産業は避ける予定だ。

「そうした企業は、Volpeよりも懐の深い投資家に適しています」とマキエル氏は語る。

その代わりに、EdTech、ヘルステック、ソフトウェア、フィンテック(クレジット関連ではないもの)への投資を視野に入れているという。

「我々は、ラテンアメリカでディスラプションが起こりやすく、現地でのカスタマイズが必要なセクターを好んでいます」とマキエル氏はいう。「ラテンアメリカにおけるVC・成長産業の段階を考えると、ジェネラリストである方が良いと考えています」とも。

ソフトバンクインターナショナルのCEOであるMarcelo Claure(マルセロ・クラウレ)氏は、マキエル氏を「ラテンアメリカにおけるソフトバンクのすばらしい創業パートナー」の1人と評している。

クラウレ氏は声明で「Volpeのアンカー投資家の一員になれたことを大変うれしく思い、今後も関係を続けていくのを楽しみにしています」と付け加えた。

ソフトバンクとのつながりがあるアンカー投資家がもう1人いる。ブラジルで上場し、時価総額が70億ドル(約7629億円)を超えるフィンテックプラットフォームInterのCEOであるJoão Vitor Menin(ジョアン・ヴィトル・メニン)氏は、マキエル氏がソフトバンクを通じてInterプラットフォームへの投資を主導したことを指摘した。また、メニン氏によると、マキエル氏は取締役としても「価値ある貢献をした」という。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Volpe Capitalラテンアメリカ資金調達ブラジル

原文へ

(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Aya Nakazato)

ゼンリンがCVC子会社ゼンリンフューチャーパートナーズ設立、25億円規模のファンドを立ち上げ予定

ゼンリンがCVC子会社ゼンリンフューチャーパートナーズ設立、25億円規模のファンドを立ち上げ予定

ゼンリンは3月11日、スタートアップ企業への投資を通じた既存事業の成長と新規事業の創出を目的に、コーポレートベンチャーキャピタル子会社「ゼンリンフューチャーパートナーズ」を設立したと発表した。今後、総額25億円のファンドを立ち上げ、スタートアップへの投資を行う。

ゼンリングループは、これまでもM&Aおよび協業・資本提携により事業領域を拡大してきた。しかし、近年の位置情報ニーズの多様化や飛躍的な技術革新に対応し、既存事業の成長と新規事業の創出を加速するには、より広範・多岐にわたる分野・業種のスタートアップ企業との協業や資本提携が有効と判断したという。迅速な意思決定や投資実行を可能とするCVC子会社として、ゼンリンフューチャーパートナーズを設立し、CVC事業に進出することとした。

今後は、CVCを通じて、ゼンリングループとの事業シナジーが認められる企業への投資を行う。また、最先端技術や独自サービスを有するスタートアップ企業に対し同グループ経営資源の提供することで、新規事業の共創を実施するなど、柔軟かつスピーディーに実行できる体制を構築する。

ゼンリンがCVC子会社ゼンリンフューチャーパートナーズ設立、25億円規模のファンドを立ち上げ予定

関連記事
LIFULL・ゼンリンなどが不動産ID発行システム試用版の公開に向け開発・運営協議会を設立
ドローン関連スタートアップ支援の「Drone Fund 2号」が52億円調達

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:ゼンリン(企業)ゼンリンフューチャーパートナーズVC / ベンチャーキャピタル(用語)日本(国・地域)

ベルギーのスタートアップは国際的な展開の準備を整えていると語る投資家たち

ブリュッセルでベルギーのエコシステムに関わる5人の投資家を対象に調査を行ったところ、全体的に明るいムードが漂っていた。

投資家たちは、スマートリビング、ライフサイエンス(「ベルギーにとって実に有望な分野」)、B2B「インダストリー4.0」、フィンテック、モビリティ、ヘルスケア、ミュージックテックといった分野の企業を支援している。ある投資家は、フードテックが「過密状態」にあると語る。別の投資家は「新型コロナウイルス感染症の経験から、地元企業、中でもスマートリビング、ライフサイエンスとライフテクノロジーの分野に重点を置いている企業に投資する戦略が固まった」と述べている。

ベルギーには「バイオテック企業、大学、スタートアップ、スケールアップ企業など、ヘルスケア企業・団体によるダイナミックなエコシステムがある。ベルギーのヘルスケア分野のさまざまな団体をまとめる#BeHealth(#ビーヘルス)イニシアチブに注目している」。

ベルギーは「地域によって文化や言語が異なる、小規模だが複雑な市場」であるため「B2Cスタートアップ向きの市場ではない」という。そのため、投資先はベルギーとその周辺国に絞っている。

しかし、スタートアップのための資金調達は「現在でも難しい課題」であると、ある投資家はいう。後のラウンドに続く「スケールアップのための資金」が不足しているためだ。

ブリュッセルの全体的な投資環境と投資機会について、他の都市の投資家は、どのように考えるべきだろうか。ある投資家は「高い教育水準、多文化、多言語の環境として」と話す。また、別の投資家は「エコシステムは非常にダイナミックで、大きなチャンスがある。欧州の他の中核都市に比べて大抵評価額は低いが、市場にはかなりの資金が出回っている」と述べている。

ブリュッセルは地理的に「欧州各国とのつながりが非常に強く、元々国際的な雰囲気のある街だ」。また、多文化、多言語でもある。そのため、スタートアップは「まずはフランスかオランダ、またはその他の国か」という、国際的な事業展開に向けて態勢を整えている。「ベルギーでのチャンスをうかがっている投資家は、ベルギーのスタートアップが国際的な成長に適していることを認識すべきだ」

ベルギーは国土が狭く非常に密集した国であるため「すでに創業者たちは地理的に分散している」。

投資家はまた、企業に対して「少なくとも2021年末まで持ちこたえられるだけの資金を確保するように」と助言している。

以下の投資家たちに話を聞いた。

Pauline Brunel(ポーリーン・ブルネル)氏、BlackFin(ブラックフィン)、パートナー

通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

フィンテックとインシュアテックです。

次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

優れたチームと大きなチャンスです。

Xavier de Villepin(グザヴィエ・ド・ヴィルパン)氏、TheClubDeal(ザ・クラブディール)、パートナー

通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

スマートリビングや、ライフサイエンス、ライフテクノロジーです。

最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

Univercells(ユニバーセルズ)のシリーズCです。

特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

スマートリビング分野では、より多くのスタートアップが求められています。概して、地元で粘り強い仕事を続けている企業は海外進出を狙っています。

次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

成長市場での大胆な起業家です。

新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

ブロックチェーンと仮想通貨には慎重です。

御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

50%を超えています。

現在のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、御社の都市や地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

バイオテックを含むライフサイエンスは、ベルギーにとって実に有望な分野です。逆に、ベルギーはB2Cスタートアップ向きの市場ではありません(地域により文化や言語が異なる、小規模ですが複雑な市場です)。

他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

ブリュッセルは、ベルギーの主要なハイテク拠点の1つであると見られています。しかし、プライベートエクイティやリスクオンの考え方は、まだここにはありません。スタートアップのための資金調達は、現在でも難しい課題です。

パンデミックや長引く先行きの不安によりスタートアップハブが人手不足に陥っていることに加え、リモートワークが注目されています。今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増すると予想していますか。

多くのスタートアップ企業はすでにリモートワークやフレックスタイム制を奨励していたので、特に大きな影響はないと思います。

御社の投資先のうち、新型コロナウイルス感染症による消費者や企業行動の潜在的な変化への対応に苦慮する業界セグメントはどれだと予想していますか。また、そのような変化の影響を他より強く受ける業界セグメントはどれだと思いますか。

間違いなく旅行業とホスピタリティ業(スマートリビングの一部)です。これらの業界は大きな被害を受けました。しかし、投資するには良いタイミングでしょう。スタートアップにとっては、自分たちのモデルを再考し、今までと異なる見方に挑戦するチャンスです。

新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も心配していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

新型コロナウイルス感染症によって、私たちの戦略が正しいことを確認できました。スマートリビング、ライフサイエンス、ライフテクノロジーといったベルギー経済のバックボーンにある地域の競争力に重点を置く戦略です。しかし、個々の分野、個々の企業ではさまざまな影響を受けているでしょう。そのため、これまで以上に各ケースに対して綿密な分析とデューデリジェンスが必要とされています。スタートアップへのアドバイスは、この状況があと1年は続くと考え、キャッシュフローを非常に慎重に計画することです。

この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

前回のロックダウンで、企業は事業を継続するために自由度を広げる機会を得、その多くが働き方を適応させたことで事業を維持できたことを目の当たりにしました。

Frederic Convent(フレデリック・コンベント)氏、TheClubDeal(ザ・クラブディール)、パートナー

通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

スマートリビングや、ライフサイエンス、ライフテクノロジーです。

最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

Univercells(ユニバーセルズ)のシリーズCです。

次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

スマートリビング、ライフサイエンス、ライフテクノロジーの分野で活躍している企業をさらに見ていきます。

新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

ブロックチェーンと仮想通貨です。

御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

50%です。

現在のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、御社の都市や地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

ブリュッセルではフィンテックが好調です。Antwerp(アントワープ)の住宅ローンB2BフィンテックのOper(オペル)も気に入っています。

他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

高い教育水準、多文化、多言語の環境としてでしょう。

パンデミックや長引く先行きの不安によりスタートアップハブが人手不足に陥っていることに加え、リモートワークが注目されています。今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増すると予想していますか。

ほとんどのスタートアップはすでにリモートワークに慣れていて、彼らやそのクライアントは各地で仕事ができることがわかっているため、ハブへの影響は少ないと思います。

御社の投資先のうち、新型コロナウイルス感染症による消費者や企業行動の潜在的な変化への対応に苦慮する業界セグメントはどれだと予想していますか。また、そのような変化の影響を他より強く受ける業界セグメントはどれだと思いますか。

旅行業とホスピタリティ業は今回の新型コロナウイルス感染症による危機で大きな被害を受けることになるでしょう。ライフサイエンスは、この危機に対処するのに有利な立場にあります。

新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も心配していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

新型コロナウイルス感染症の経験から、地元企業、中でもスマートリビング、ライフサイエンスとライフテクノロジーの分野に重点を置いている企業に投資する戦略が固まりました。

御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

メドテック、つまり重要な医療処置関連では、危機の恩恵を受け、ある程度の回復の兆しが見られます。

この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

前回のロックダウンによって、企業はビジネスモデルの適応力と、新しい状況に対応する力を向上させました。

Alexandre Dutoit(アレクサンドル・デュトワ)氏、Scale Fund(スケールファンド)、パートナー

通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

シードラウンドとシリーズAのエクイティギャップを埋めようとしているときです。

最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

高齢者の転倒検知技術を開発したシルバーエコノミーのKaspard(カスパード)です。

特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

私たちはB2Bを得意としています。インダストリー4.0タイプの案件は、私たちから見ると少し不足しています。

次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

何よりも、優秀なチームが必要です。そして、ある程度の商業的な牽引力があること、PoC(概念実証)であること、最初の契約であることです。

新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

フードテックは過密状態にあるように見えます。多くのB2C起業家が「代わり映えしないことばかり」しています。

御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

ベルギーとその周辺国に集中しています。

現在のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、御社の都市や地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

バイオテックは間違いなくベルギーで成功しています。フィンテックやミュージックテックも成長しています。

他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

エコシステムは非常にダイナミックで、大きなチャンスがあります。欧州の他の中核都市に比べて大抵評価額は低いですが、市場にはかなりの資金が出回っています。

パンデミックや長引く先行きの不安によりスタートアップハブが人手不足に陥っていることに加え、リモートワークが注目されています。今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増すると予想していますか。

起業家は特に、ネットワークを作り、経験を共有し、競い合う環境を好むので、そうはならないと思います。

御社の投資先のうち、新型コロナウイルス感染症による消費者や企業行動の潜在的な変化への対応に苦慮する業界セグメントはどれだと予想していますか。また、そのような変化の影響を他より強く受ける業界セグメントはどれだと思いますか。このような前例のない時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

私たちの投資先は適応できるすばらしいチームなので、ほとんどないでしょう。私たちのポートフォリオにあるイベント関連企業は、ビジネスモデルの見直しに成功し、今では危機前に比べて利益が増加しています。また、リモートワークを促進し、離れた場所でもサービスを提供できる企業は、短期的な勝者となるでしょう。

新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も心配していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

新型コロナウイルス感染症による戦略への影響はありません。起業家は、不確実性と先見性の欠如を恐れています。私たちは、資金調達の面で彼らを安心させながら、次の機会がきたときの準備と技術やプロセスに取り組むことを促しています。

御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

イベント業界とつながりのあるスタートアップ、Utopix(ユートピックス)は、売上の落ち込みを受けてビジネスモデルを見直すことができました。その後、彼らは過去最高の月間売上を達成しています。

この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

私は、企業がビジネスを再開するために奮闘していた夏の後、希望を見い出しました。残念ながら、それはあまり長く続きませんでしたが、前向きな姿勢を保ち、重要なことに集中するようにしています。

TechCrunchの読者のみなさんに何か伝えたいことはありますか。

ブリュッセルは、スタートアップの成長に適しており、欧州各国とのつながりが非常に強く、元々国際的な雰囲気のある街です。

Olivier de Duve(オリヴィエ・ド・ドゥーブ)氏、Inventures Investment Partners(インベンチャーズ・インベストメント・パートナーズ)、パートナー

通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

インヴェンチャーズでは、財務リターンが大きく、社会的・環境的インパクトが測定可能なさまざまなスタートアップに投資しています。2021年に向けて、私たちが最も関心を持っている分野は、モビリティ、HRテクノロジー、ブルーエコノミー(水と海洋の健全性に関するテクノロジーへの投資)、循環型経済です。これらの分野は欧州で急速に成長し始めており、来年にはすばらしい案件を獲得できることを楽しみにしています。

最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

私たちは、ちょうどMySkillCamp(マイスキルキャンプ)のラウンドを主導しました。マイスキルキャンプは、ベルギーのHRテック企業で、中小企業や大企業の従業員教育のために適応性の高いプラットフォームを提供しています。同社は、パンデミックの間でさえも驚くべき急成長を続けており、企業が従業員のスキルアップと再教育のためのソリューションを必要としているという事実を証明しています。

特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

ご質問の対象を投資家に変えてお答えします。欧州では、シリーズB以降のステージで積極的に投資を行うインパクトベンチャーキャピタル企業がもっと増えて欲しいと思っています。今のところ、ほとんどの大手インパクトVCは米国に集中しています。このような資本源がブリュッセルや近隣のエコシステムにあれば、アーリーステージの欧州のVCは、後のラウンドでポートフォリオ企業の規模拡大やサポートを継続していくことが容易になります。このような資本を利用できることは、持続可能なエコシステムを作るための鍵となります。

次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

私たちの投資テーマは、財務が安定しており、国連が提唱する17の持続可能な開発目標(SDGs)の1つに取り組むスタートアップを見つけることです。大まかに言えばそれは、ヘルスケア、モビリティ、再生可能エネルギー、気候といった分野の企業になります。私たちは2つ目のファンドを完了しようとしていますが、次の投資は、明確な商業的牽引力、優れたチーム、国際展開に向けた堅実な計画など、私たちのスイートスポットを捉えるものでなければなりません。

新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

軽車両スクーターのシェアリングや遠隔医療ソリューションのように、いくつかの市場は過飽和状態にあります。D2C医療機器も参入するには厳しい市場です。パンデミックの状況を考えると、観光やスポーツのようなレクリエーション分野で事業を展開するスタートアップは、これまで以上に苦戦しています。デジタルでないすべての製品やサービスは回復力が弱く、早急にシフトする必要があるでしょう。

御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

私たちのスタートアップの約半分はベルギーを拠点としています。従来、英国、フランス、オランダ、ルクセンブルグに投資してきましたが、EU全域への投資も視野に入れています。

現在のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、御社の都市や地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

モビリティとヘルスケアの2分野が頭に浮かびます。ベルギーはハイパーコネクテッドな国です。より持続可能で効率的な交通手段を求めるユーザーのニーズに取り組むモビリティ関連スタートアップは、ベルギーでうまくいくでしょう。ヘルスケアについて、ベルギーには、バイオテック企業、大学、スタートアップ、スケールアップ企業など、ヘルスケア企業・団体によるダイナミックなエコシステムがあります。私たちは、ベルギーのヘルスケア分野のさまざまな団体をまとめる#ビーヘルスイニシアチブに注目しています。

ご紹介したい企業の1つに、地方自治体の投票や市民参加型の予算編成などを支援し民主主義を機能させるためのデジタルプラットフォームを手がけるCitizen Lab(シチズンラボ)があります。同社はシビックテックを中心に話題を提供しており、創業者のWietse Van Ransbeeck(ウィツ・ヴァン・ランズビク)氏とAline Muylaert(アリーン・マーラート)氏が2021年に向けて何を計画しているのか、とても楽しみにしています。

他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

ベルギーは多文化で多言語の国なので、ここで成長したスタートアップは必然的に国際的な展開に有利な立場にあり、まずはフランスかオランダ、またはその他の国かもしれませんが、いずれにしても海外進出を視野に入れています。ベルギーでのチャンスをうかがっている投資家は、ベルギーのスタートアップが国際的な成長に適していることを認識すべきであり、投資家としての役割は、ベルギーのスタートアップを他の市場に紹介することでしょう。

パンデミックや長引く先行きの不安によりスタートアップハブが人手不足に陥っていることに加え、リモートワークが注目されています。今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増すると予想していますか。

ベルギーは国土が狭く非常に密集した国であるため、すでに創業者たちは地理的に分散しています。ブリュッセルには、スタートアップ数十社の共同オフィスであるCo.Station(コウ・ステーション)があります。一方、Leuven(ルーヴェン)、Ghent(ヘント)、アントワープ、Liege(リエージュ)など、ブリュッセルから電車で最大2時間の距離にある都市でも変革が力強く進んでいるのが見られます。例えば、私たちの最新の投資先であるマイスキルキャンプは、Tournai(トゥルネー)を拠点とし、ブリュッセルにもオフィスを構えています。

御社の投資先のうち、新型コロナウイルス感染症による消費者や企業行動の潜在的な変化への対応に苦慮する業界セグメントはどれだと予想していますか。また、そのような変化の影響を他より強く受ける業界セグメントはどれだと思いますか。このような前例のない時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

私たちのポートフォリオについていえば、投資先企業はヘルスケア、気候、エネルギーなどの社会問題に取り組んでいるため、危機に対して非常に回復力があることがわかりました。また、SaaS企業やその他のデジタルサービス企業も影響は少なく、デジタル化が生き残りの鍵であることを示しています。政府機関との大規模契約への依存度が高い企業は、新型コロナウイルス感染症に起因する支出パターンの変化の影響を受ける可能性があります。

新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も心配していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

投資後の戦略に比べると、投資戦略は、新型コロナウイルス感染症の影響をそれほど受けていません。パンデミックが始まって以来、新しい資金調達を取りまとめることから、新しい市場の調査、戦略的成長プロジェクトの支援まで、嵐を乗り切るために「総力を挙げて」投資先企業を支援してきました。また、少なくとも2021年末まで持ちこたえられるだけの資金を確保するよう、投資先企業にアドバイスをしてきました。特に、パンデミックの影響で財政が締め付けられ予算が限られている政府との提携を検討している企業にとっては、契約締結までに時間がかかっている状況を目にしています。

御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

それは間違いありません。エコシステムのレベルでは、この半年間、特にヘルスケアとバイオテックの分野で多くの資金調達活動が見られます。例えば、ベルギーが拠点のユニバーセルズなどです。私たちのポートフォリオでは、政府にサービスを提供するツールや、デジタル経済移行の加速により、B2BやB2Gの企業がこの時代で成功するための大きなチャンスが生まれていることを目の当たりにしています。

この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

2020年の間に希望を与えてくれた瞬間がいくつかありました。米国での人種問題の代償が、欧州で正義とD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の話題に火をつけたのを見て、より平等な社会を作るうえでのベンチャーキャピタルやスタートアップ分野の役割について、多くの希望を抱きました。Diversity VC(ダイバーシティVC)のようなイニシアチブは、そのような支援をしています。また、気候変動への関心が高まっていることから、培養肉や持続可能な包装など、非常に多くのスタートアップ企業が恩恵を受けています。このことは、経済的な実現可能性や、持続可能性の世界的な選択肢拡大に対する需要が、新たに大きな社会的課題となってきていることを示しています。

TechCrunchの読者のみなさんに何か伝えたいことはありますか。

ベルギーのスタートアップシーンは活気に満ち、活発で急成長しています。

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:ベルギー

画像クレジット:Walter Bibikow / Getty Images

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:Dragonfly)

Techstars Musicが2021年期の参加企業とQuality Controlとの提携を発表

米国時間3月9日朝、Techstars Music(テックスターズ・ミュージック)は、新たに11社の参加を発表した。合わせてアトランタのメディア企業 / レコード会社であるQuality Control(クオリティ・コントロール)とのパートナーシップも発表している。

Techstarsは「Techstars」という名前でひと括りにしてしまいがちだが、実際には40以上のアクセラレータプログラムから構成されており、それぞれが独自の焦点とポートフォリオを持っている。これらのプログラムの多くは、Techstars Boulder(ボルダー)、Boston(ボストン)、LAのように特定の地域に焦点を当てている。また、スポーツ、宇宙、そして今回の音楽のように、特定の業種や業界に焦点を当てたプログラムもある。

では、この「音楽」に焦点を当てたプログラムとは、一体どのようなものがあるのだろうか。音楽制作ツールやアーティスト向けアプリだけではない。Techstars Musicのマネージングディレクターを務めるBob Moczydlowsky(ボブ・モクジドロウスキー)氏は、2020年のQ&Aで「我々は音楽関連企業に投資するのではなく、音楽のために問題を解決する企業に投資します」と述べている。

過去の投資先には、集中力を高めたり速やかに眠りにつくための「パーソナライズされたサウンドスケープ」を生成するEndel(エンデル)や、紙やデジタルのコンサートチケットを、会場の入り口に設置された顔認証装置で置き換えようとしているBlink Identity(ブリンク・アイデンティティ)などがある。

2021年期の企業をアルファベット順に紹介

555 Comic(555コミック):「バーチャルキャラクター」を開発し、ソーシャルメディアでストーリーを展開する(上掲のツイートのように)。1人のアーティストが複数の「ペルソナ」を持ち、扱うジャンルごとに異なるキャラクターが登場して、それぞれの生い立ちが進化していくというのを想像してみて欲しい(トリビア、日本語で「5」を声に出していうと「Go」に聞こえることから、その日本語の社名は「Go Go Go!」をもじったもの)。

BlackOakTV(ブラックオークTV):黒人クリエイターによるコンテンツに特化した定額制のオンデマンドビデオサービス。現在は月額4.99ドル(約540円)で、ほとんどの主要なプラットフォームに向けてアプリが用意されている。

Creative Futures Collective(クリエイティブ・フューチャーズ・コレクティブ):「恵まれない環境にある次世代のクリエイティブ業界のリーダーを発掘」し、仕事や有給インターンシップにつなげることを目的としたネットワーキング / メンタリングプログラム。

Fave(フェイヴ):アーティストの「スーパーファン」が互いにつながり、アーティストからの賞品を得るために競争することを目的にしたソーシャルプラットフォーム。

HappsNow(ハップスナウ):完全にホワイトラベル化されたチケッティングプラットフォームで、アーティストや会場がより多くの体験をコントロールすることができる。

Holotch(ホロッチ):既製の技術でボリュームのある3D映像を撮影し、それをライブ配信する。アーティストが撮影したライブパフォーマンスを、ファンは自分の家のリビングルームで、拡張現実のホログラムを通して観ることができる。

Music Tech Works(ミュージック・テック・ワークス):楽曲の権利を誰が持っているかを把握し、その楽曲を使用するための認可を取得するまでのカタログとワークフローを超簡略化したもの。

画像クレジット:Rares

Rares(レアーズ):試合で使われたシューズ、入手困難なシューズ、大量生産されなかったシューズなど、特に注目に値するスニーカーの共有権に投資するためのプラットフォーム。

Remetrik(リメトリック):音楽著作権に関わる(しばしば複雑な)会計処理を、シンプルで透明性のある方法で1カ所にまとめることを目的としたソフトウェアプラットフォーム。

先週のVoltaを使った@ImogenHeapのパフォーマンスのハイライトです! 1月中旬には、彼女のウェブシリーズ http://Hablab.tv でのパフォーマンスも予定されています。

ボリューム感のあるエフェクトは@_kzr(keijiro takahashi)氏のRcam libraryからのもの。

Volta Audio LTD(ヴォルタ・オーディオLTD):同社の表現によれば「あなたの音楽をインタラクティブな世界に変える」というコンセプトのもと、アーティストが没入型の複合現実的ライブ体験を構築するためのプラットフォーム。アーティストのImogen Heap(イモージェン・ヒープ)氏は、ここ数カ月のパフォーマンスでこのツールを使って実験を行っている。最近配信された動画の一部を上に掲載した。

Westcott Multimedia(ウェストコット・マルチメディア):音楽カタログに関連するイベント(アーティストの誕生日や、バイラル動画の背景に曲が使われたときなど)を探し出し、それに合わせてマーケティングキャンペーンを行う自動広告プラットフォーム。

最新クラスの企業と合わせて、Techstars Musicは、Quality Controlとの提携も発表した。Quality Controlは、Migos(ミーゴス)、Lil Yachty(リル・ヨッティー)、Lil Baby(リル・ベイビー)などのレーベルとして知られるQuality Control Musicのメディアハウスだ。Quality Controlは、Techstars Musicの「メンバー」企業(LPのようなもので、投資を提供したり、企業の審査に協力したり、参加が決まった企業に指導したりする)として協力する。

既存のメンバー企業には、Amazon Music(アマゾン・ミュージック)、avex(エイベックス)、Bill Silva Entertainment(ビル・シルヴァ・エンターテインメント)、Concord(コンコード)、Peloton(ペロトン)、Entertainment One(エンターテインメント・ワン)、Right Hand Music Group(ライト・ハンド・ミュージック・グループ)、Royalty Exchange(ロイヤリティ・エクスチェンジ)、Sony(ソニー)、Warner Music Group(ワーナー・ミュージック・グループ)などが名を連ねる。

モクジドロウスキー氏によると、Techstars Musicの卒業生企業は、2017年の第1期生以降、1億500万ドル(約114億円)以上を調達しているという。上記のグループは、2021年5月のDemo Day(デモデイ)を前に、すでに300万ドル(約3億2500万円)以上を調達しているとのことだ。

カテゴリー: VC / エンジェル
タグ:Techstarsアクセラレータープログラム

画像クレジット:TechStars Music

原文へ

(文:Greg Kumparak、翻訳:Hirokazu Kusakabe)