YouTube TVがアマゾンのFire TVデバイスに対応

2019年4月、Google(グーグル)とAmazon(アマゾン)は、競争を抑止し消費者を無視した長年にわたる争いの末に、それぞれのストリーミングビデオアプリをお互いのプラットフォームに対応させることで合意に達した。まずFire TVデバイス向けのYouTube公式アプリが登場し、プライム・ビデオがChromecastとAndroid TVで見られるようになった。そして米国時間9月30日、AmazonはYouTube TVがFire TV対応テレビを含むFire TVデバイスに対応したと発表した。

Amazonはブログで、Fire TV Stick(第2世代)、Fire TV Stick 4K、新しいFire TV Cube、さらにFire TVに対応した東芝、Insignia、Element、Westinghouseのスマートテレビ向けのYouTube TV公式アプリを公開すると発表した。Fire TV Cube(第1世代)、Fire TV(第2世代)、Fire TV(第3世代、ペンダントデザイン)など、一部の旧世代のFire TVデバイスにも対応する。

YouTube TV公式アプリは、第1世代のFire TVやFire TV Stickでは動作しない。

YouTube TVはGoogleのライブTVストリーミングサービスで、Sling TV、Hulu Live TV、PlayStation Vue、DirecTV Now(8月に「AT&T TV NOW」と名称変更)などと競合している。ディスカバリーチャンネル、TNT、CNN、ESPN、FXやオンデマンドの番組など70以上のチャンネルがあり、無制限でクラウドDVR(デジタルビデオレコーダー)に録画もできる。今年はMLBの試合の一部も独占放送された。

AmazonとGoogleは長年にわたって争いを続け、エンドユーザーに不便を強いてきた。AmazonのショッピングサイトではGoogleのハードウェアがほとんど排除されていた。2017年にはAmazonがGoogleに許可を得ずにEcho ShowにYouTubeプレーヤーを実装したことでも争いになった。YouTubeはAmazonからのアクセスを拒否し、AmazonはEchoのユーザーにYouTubeのホームページを送信することでこの問題を回避した。

両社が争えば、消費者は不利益を被る。そしてAmazonとGoogleのような企業の場合、顧客層が重なっている。Chromecastのユーザーはプライム・ビデオを見たいし、AmazonからGoogle製品を購入したい。Fire TVのユーザーはYouTubeを見たい。

こうした成り行きから、米国では中立的なRokuが最も人気のストリーミングプラットフォームになった。

AmazonとGoogleは合意に達した時点で、将来的にはYouTube KidsなどのYouTubeのサービスがFire TVで利用できるようになると述べていた。今回の対応で、Fire TVで利用できないYouTubeのビデオアプリは、YouTube Kidsだけになった。YouTubeはすでにAmazonのハードウェアで利用でき、YouTube TVも米国時間9月30日から公開が開始されている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

YouTube TVがチャンネル追加とともに大幅値上げ

テレビ離れを促すコードカッティングサービスが、価格に関して元のテレビと似通ってきた。

ここ数カ月のHulu Live、DirecTV NOWの値上げに続き、今度はYouTube TVが月々10~15ドルという大幅値上げを計画している。ただし、GoogleとDiscoveryの提携のおかげで、値上げとともに新しいコンテンツもやってくる。

月額35ドルを払っている早くからの会員も、月額40ドルを払っている最近からの会員も、これからは月額50ドルを払ってこのライブやオンデマンド番組を複数デバイスで見られるテレビサービスを利用することになる。

提携によって新たに加わったのは、Discovery Channel、HGTV、Food Network、TLC、Investigation Discovery、Animal Planet、Travel Channel、およびMotorTrendの8チャンネルだ。Oprah Winfrey Networkも今年中に加わる予定で、これはこのメディア王が最近Appleと提携したことを考えると注目に値する。

昨年YouTube TVは、TNT、Adult Swim、TBS、CNN、Cartoon Networkなど多くのチャンネルを追加し、料金に5ドルを上乗せしたが、既存メンバーは月額35ドルのままだった。今回はそれと異なり、月額49.99ドルの標準価格が全ユーザーに適用されるが、既存ユーザーは5月13日以降の請求期間から新料金になる。Apple経由で支払っている利用者は54.99ドル払わなくてはならない。

見るあてもない新しいチャンネルのために余分なお金を払いたくない人はどうするのか?おそらく、こうしたコードカッティングサービスが初めて登場する前の不満な状態に戻るだけだろう。

Comcastから客を奪う方法は山ほどあるはずだが、主要ネットワークと契約を結ぶたびに価格を一様に上げるだげなら、この会社は未来の顧客に対して魅力のない提案をしていることになる。面白いことにGoogleは、アラカルト・プレミアム・パッケージの1つとしてユーザーがEPIXを追加できるようにしているが、ほかの新チャンネルについてはこの選択肢を与えていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

YouTube TV、正式に全米で利用可能に

今年のスーパーボウルを間近に控え、GoogleのライブTVストリーミングサービス、YouTube TVを全米に展開するこことを同社が発表した。このサービスは2017年4月のデビュー以来順調に拡大を続け、ほぼ一年前にトップ100都市、全米の85%をカバーして広く利用可能になった。今日(米国時間1/23)YouTube TVは、さらに95都市に拡大し、全米98%の世帯をカバーした。

残る地域も近々後に続くとYouTubeは言っている。

Googleの戦略は、提供範囲の広さを謳うためだけに、限定されたサービスを全国に提供することはしない、というものだ。代わりに同社は、進出予定の各市場で事前に地元の局と提携を結ぶことに注力した。こうすることで、利用者は4大放送局(CBS、ABC、NBC、およびFOX)のうち3局以上をローカルニュース、スポーツを含めて利用できる。

これはYouTube TVの競争優位性の一つと言える。一部のライバルサービスはローカル局に対応しなかったり、限定市場のみ対応している。しかし、わずかな例外を除いて、YouTube TVでそのようなケースはない。

全国展開のスタートとともに、You Tube TVはサービス提供地域の90%以上で、完全ローカルカバレージ(4大放送局に対応)を達成したことも発表した。

昨年3月に月額5ドルの値上げがあったにも関わらず、YouTube TVは急成長を続けている。昨年の始めに30万人だった購読者数が、7月には80万人近くに増えたと報告した。現在は100万人を超えたと考えるのが妥当だが、YouTube TVは数字を公表していない。

しかし、たとえ100万ユーザーの壁を超えているとしても、Hulu with Live TVには遅れをとっている。Huluは昨年9月にこの節目を通過した。ちなみにDireTV NowとSling TVの方がずっと大きく、同じく昨秋時点でそれぞれ230万人と80万人だった。

仕様を見る限りYouTube TVの提供するサービスは魅力的で、60以上のテレビネットワークと無制限のデジタルビデオ録画、世帯あたり6アカウントなどのサービスを月額40ドルで利用できる。著名なプロモーションパートナーと共に認知度の向上にも取り組んでおり、MBAのワールドシリーズNBAなどの例がある。

しかし、多くのストリーミングサービスと同じく時にはつまづきもあり、ワールドカップ期間中の長時間ダウンも経験した。このことは人々に、1つのプレイも見逃せない主要スポーツイベントでこの種のTVサービスに依存することへの懸念をもたらした。全国展開したことでYouTube TVは、今度のスーパーボウル中継で能力を示せないとさらにブランド価値を下げるリスクがある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

W杯中継でYouTube TVが40分ダウン――クロアチア・イングランド戦アディショナルタイムに復活

クロアチアがイングランドに1点返した。スコアは 1-1になった。しかしGoogleのネットテレビ、YouTube TVの契約者はそこを見られなかっただろう。YouTube TVはあろうことか、ワールドカップ中継中に40分にわたってダウンしたからだ。

アップデート: YouTube TVはイングランド・クロアチア戦のアディショナルタイム中に復活した。

月額40ドルを払っているYouTube契約者は怒りくるっている。YouTube TVと契約する大きな理由はライブでスポーツ中継が見られるからだ。NetflixやHBOではサッカーの試合は見られない。

YouTubeはすぐにTwitterで謝罪し、全力で復旧作業に取り組んでいると述べたが、ダウンは一瞬では終わらなかった。 下にエンベッドしたOwen Williamsのツイートのとおり、サッカーのワールドカップの試合のライブ・ストリーミングをGoogleができないなら他のサービスができるとは思えない。

大イベントのライブ・ストリーミングはまだその時期が来ていないのだろうか。

〔日本版〕クロアチア対イングランド戦はアディショナルタイムにマリオ・マンジュキッチがゴール、FIFAによれば2対1でクロアチアの勝利。決勝戦はフランス対クロアチア、3位決定戦はベルギー対イングランドと報じられている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

YouTube TVがFirefoxに対応、しかしまだ割高感が

YouTube TVが、Googleが作ったのではないブラウザーでも見られるようになる。

これまでChromeに閉じ込められていたこのライブTVサービスが、今ではFirefoxで動いているYourTechExplainedが最初に見つけたこの事態はしかし、衝撃的とは言えない。Googleは、ほかのブラウザーもサポートすると約束していたし、その約束が守られたのは良いことだ。SafariやEdgeしか使わない人は、気の毒だけど。

この月額40ドルのストリーミングサービスで視聴と録画ができるのは、NBA TV, MLB Network, Comedy Central, MTV, そしてCNNだ。まだ割高感はあるが、今後もっと対応ネットワークと機能が増えれば、テレビの視聴でケーブルテレビ会社の支配を脱したいと願っている、いわゆるコードカッター(cord-cutters, ケーブルを切る人)たちも、徐々に買い気をそそられるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

YouTube TVがピクチャー・イン・ピクチャーに対応

GoogleのYouTube TVに、最新のアップデートでピクチャー・イン・ピクチャー機能が追加された。AndroidのNougatまたはOreoが動作している機種で利用できる。

Googleは今年の2月にYouTube TVを発表し、4月に米国主要5都市でサービスを開始したYouTube TVは、ケーブルTVを倒すことを目標にABC、Fox、CBS、CW、NBC、Disney、ESPNほか40以上の人気チャンネルを月額わずか35ドルで提供している。チャンネルは最大6アカウントで利用可能で、デバイス3台まで同時にストリーミングできる。

公開以来、Googleはサービス地域を拡大し、現在米国世帯の50%をカバーしている。専用アプリはスマートTV、ゲーム機、およびストリーミングデバイス向けに用意されている。

ピクチャー・イン・ピクチャーがAndroid 8.0の主要な特徴の一つであることを考えると、PIPがYouTube TVに入るのは自然な流れだ。

使い方は簡単だ。番組放映中にホームボタンを押すとプレーヤーウィンドウが小さくなって、別のことができるようになる。PIPを使っている間も、巻き戻し、早送り、一時停止、全画面に戻る、などの制御が可能だ。

PIPに興味のない人は設定メニューで無効にできる。

[via Android Police]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook