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Search Console で Discover のパフォーマンス データの提供を開始しました

Discover は、検索をしていなくてもお気に入りのトピックに関する最新情報を入手できる機能として広く利用されています。そしてこのたび、ウェブマスターのみなさんがご自身のサイトへの Discover 経由のトラフィックを詳細に把握できるように、Google Search Console に新しいレポートを追加しました。このレポートにより、関連性の高い統計情報を共有し、次のような疑問に対する回答を見つけられます。

  • 自分のサイトはユーザーの Discover にどのくらい表示されているか?どのくらいのトラフィックがあるのか?
  • Discover で特にパフォーマンスの高いコンテンツはどれか?
  • 従来の検索結果と比べて、Discover ではコンテンツのパフォーマンスがどのように変化しているか?

Discover とは

Discover は Google 検索の一機能で、検索をしていなくてもお気に入りのトピックに関する最新情報を入手できます。ユーザーは、Google アプリや Google.com のモバイル版ホームページで、または Pixel スマートフォンのホーム画面から右にスワイプすることで、Discover を体験できます。2017 年のリリース以降、Discover は大幅な成長を遂げており、今や 1 か月のアクティブ ユーザーは 8 億を超えます。関心の高いトピックに関する記事や動画などのコンテンツを表示してユーザーを引き付け、新しい情報の探索を促しています。ユーザーは、トピックを直接フォローできます。また、表示させたいトピックや表示させたくないトピックを Google に伝えることもできます。さらに、Discover の魅力は最新情報の表示だけではありません。レシピから社会情勢、ファッション動画まで、公開日に関係なく最適なウェブ コンテンツを表示します。Discover 用のサイトの最適化方法については、こちらのガイドをご覧ください。

Search Console における Discover

新しい Discover レポートは、Discover に表示された実績が十分にあるウェブサイトに表示されます。なお、2019 年 3 月からのデータが表示対象となります。最適なコンテンツ戦略を策定し、公開日を問わず、魅力的な情報をユーザーに見つけてもらえるようにするうえで、このレポートがお役に立てば幸いです。

レポートについてご不明な点やご意見などありましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムまでお寄せいただくか、他のチャネルよりお問い合わせください。

Web上の”評判”は、いかにして、SEOにおける主要なランキング要素となったのか?

Googleのランキング決定の仕組みは複雑さを増しており、その全てを把握することは非常に困難です。その中でも、Web上の”評判”や、それに関わる品質の算出方法が単純なロジックで作られているとは考えづらいです。

今回の記事は、Googleの品質評価のアルゴリズムに関する非常に難解なトピックを扱っておりますが、得られる考えは特別なものではないと考えています。結論としては、「適切だと思われることはすべて行うべき」ということになりますが、記事の最後には、その重要性を再確認できるものと思われます。

※今回の記事は、15,000文字弱と非常に長いものとなっておりますので、ぜひまとまった時間のある時に読んでいただければと思います。

検索結果上のトップの座を維持したいのであれば、Webサイトのユーザービリティとコンテンツの品質の算出方法について学ぶ必要があるだろう。

私は、10年以上前から、Googleが自然検索のランキングに品質スコアを使用する可能性を唱えてきた。また、GoogleがWebサイトの品質を定量化するための複数の方法と、定量化のために不可欠となる特定の要素についても意見を述べてきた。

ここ最近のコアアルゴリズムの更新やメディック・アップデート、また、Googleによる品質評価ガイドラインの公開は、そのビジネスの評判がSEOにおける鍵となることを示唆している。Googleの自然検索のランキングにおける品質の定量化の仕組みに興味があれば、この記事を読み進めてほしい。

Googleが品質スコアを自然検索に用いる可能性を私が初めて示唆したのは2007年のことだった(外部記事:Google Quality Scores for Natural Search Optimization)。

また、次のようなページの重要性についても意見を述べてきた。

  • 我々について(About Us)のページを充実させることで、そのWebサイトの背後に誰がいるかをユーザーが知ることができる。
  • よくできたお問い合わせ(Contact Us)ページは信頼性を高める。
  • さらには、より良いユーザービリティとユーザー体験、コピーライトの宣言、適切なつづりと文法。

Googleのアルゴリズムがどの方向に進化していくのかは、こうした要素から読み取れるのだ。

Googleの「品質評価者のためのガイドライン(Quality Evaluators Guidelines)」、または、「品質評価ガイドライン(QRG:Quality Rating Guidelines)」に書かれていることは、上記の私の主張と近しい内容となっている。

Googleの品質評価ガイドラインと最近のアップデートとの関連性

品質評価ガイドラインに記載されている品質に関する要素は、Googleの検索順位により大きな影響を与えているようになっている。

このようなことを言うと、「まいったなー。彼は品質評価ガイドラインについて見当違いの発言をしているよ」と思われるかもしれない。

他方で書かれているとおり、また、(過去の流出も含め)品質評価ガイドラインが公開されて以来、Googleは評価者による点数はランキングに直接の影響を与えない、と明言しているからである。特に、ジェニファー・スレッグ氏は、ダニー・サリバン氏から「人間の評価者による評価は、アルゴリズム用の機械学習に使用されていない」という証言を得ている(外部記事:Google Does Not Use Quality Raters for Machine Learning Algos)。

彼はTwitterでの返信(ツイートへのリンク)にて、「我々はそのように用いていない」と発言しているのだ。ダニー・サリバン氏はさらに、「評価者のデータはレストランが用いるフィードバック用のメッセージカードのようなものだ。レストランはそれによって、彼らの”レシピ”がうまくいっているかどうかを確認している」と続けている(ツイートへのリンク)。

重要事項:評価者は検索結果のランキングのコントロールはできない。評価者によるデータは我々のアルゴリズムに用いられていない。我々は評価者によるデータを、レストランが提供したディナーのフィードバックを受け取るような形で用いている。そのフィードバックは、我々の検索”レシピ”がうまく機能しているかを知る手助けとなるのだ。

多くの人がガイドラインで言及されている特定の事柄をランキングシグナルのように扱っている。特に、Googleが”E-A-T”と呼ぶ、専門性(Expertise)、権威性(Authority)、信頼性(Trust)については顕著だ。

例えば、マリー・ハイネス氏は、品質評価ガイドラインで言及されている事柄がランキング要素に影響している可能性を主張している。例えば、BBB(*1)のランキングや著者の評判といった要素だ。

もちろん、この主張に反対している者もいる。また、Googleのジョン・ミュラー氏は、Googleは著者の評判を調査しておらず(YouTube)、BBBのランキングのような格付けも使用していない(YouTube)と述べている。

*1 Better Business Bureau:アメリカの商事改善協会

同時に、Google社員はWebマスターに対し、「ただ品質のみに注力すべし」とアドバイスを送っている。そして、可能な限り高品質なコンテンツを作成するために、品質評価ガイドラインを読むことも勧めている。これは、昨年10月のコアアルゴリズムの更新が行われたさい、ダニー・サリバン氏が言及したことでもある。

優れたコンテンツ作成のためのアドバイスとして、Googleの品質評価ガイドラインを読むことを勧める。評価者は、Googleのアルゴリズムが適切な検索結果を提供しているかについてのフィードバックを与えてくれる人々であり、我々が行った変更がうまく行っているかを確認する手助けとなっている。

そして、Google検索・Googleアシスタント・GoogleニュースのVPであるベン・ゴメス氏も昨年のインタビューで下記のように述べている(外部記事:We sat in on an internal Google meeting where they talked about changing the search algorithm — here’s what we learned)。

品質評価ガイドラインを「我々がアルゴリズムを向かわせたい場所」と捉えることができる。品質評価ガイドラインにはアルゴリズムがどのようにしてランキングを作成しているかについて書かれているわけではない。しかし、アルゴリズムが行うべき根本的な内容について書かれている。

論点をうまくズラされているようにも感じる。GoogleはWebサイトの品質をアルゴリズムによってどの程度正確に判断できているのか。もちろん、これにはある程度主観的とも思える、専門性・権威性・信頼性・評判も含まれている。Googleのアルゴリズムはこうした概念を定量的な基準に落とし込まなければならない。また、そうした基準は測定可能であり、競合しているサイトやページ間の比較も可能である必要がある。

過去のアルゴリズムのいくつかは、このプロセスを指し示していたと思う。そして、人々がGoogleに尋ねた質問の内容、Google社員が様々な形で返答した内容、人々がその返答を解釈した内容に齟齬があったとも考えている。多くの推測が、考えの浅い、理論的な要素に注力していたようだ。その中には、Google社員が直接否定していた要素も含まれている。

もし、Googleが人間の評価者にサイトのE-A-Tを算出するように依頼し、しかし、検索結果のランキングにはそれらを組み込まないのであれば、アルゴリズムは何を使用しているのだろうか?BBBの格付け、ユーザーレビュー、信用のあるリンクの分析、などを使用しているというのは非常に限定的な意見だろう。

同様に、Googleはリンクの信頼性の分析(Producing a ranking for pages using distances in a web-link graph)やクエリの分析(Site quality score)のみに品質の算出方法を求めているわけではないだろう。Googleは、明らかに、単純なリンクやクエリの分析以上の要素を考慮にいれているはずだ。もちろん、リンクやクエリの分析の要素もある程度は含まれているはずではあるが。

GoogleによるWebサイトの品質評価に関わる特許

Googleが過去に取得した特許の内容を把握することが、彼らが実際に品質評価に使用している要素を推測する手助けとなるだろう。実際の要素とかなり近しいはずであるし、それらは機械学習の技術を用いている。”Webサイトの品質シグナルの生成(Website Quality Signal Generation)”がそれにあたる。

また、この特許が取得された2013年に、ビル・スラウスキ氏によってそのあらすじがまとめられている(外部記事:How Google May Rank Web Sites Based on Quality Ratings)。Webサイトの品質を測るための方法、また、分析アルゴリズムがそうした評価とWebサイトのシグナルを関連付ける方法について説明されている。定量的なシグナルと人間によって算出された評価との関連性を自動的に特定する仕組みだ。そして、特徴的なシグナルからモデルを生成するのである。

こうした各モデルは、まだ評価付されていないWebサイトとの比較に用いられ、品質評価をそうしたWebサイトに付与するために使用される。これについての説明(以下に記載)は非常に魅力的なものである。

評価者(人間)はWebサイトを閲覧するためにインターネットに接続できる環境にあり、各Webサイトの評価付けを行う。評価者はWebサイトの評価を、評価入力装置(rating input device)を通して、品質分析サーバー(quality analysis server)に送信することができる。

品質分析サーバーは、評価入力装置から、Webサイトの評価を受け取り、それをシグナル・ストア(signal store)に格納する。Webサイトの評価はURLと、また、評価付けされたWebサイトと近しい他のWebサイトのシグナルと関連付けられる。

品質分析サーバーは、Webサイトの品質評価とWebサイトのシグナルの関連性を特定し、その関連性を表すモデルを作成する。

さらに、品質分析サーバーは評価付けされていないWebサイト(例えば、品質評価を示すシグナルが欠落しているサイト)を発見するためにシグナル・ストアを検索する。品質分析サーバーは、評価付けされていないwebサイトが品質評価に関連するシグナルを有しているかどうかを判断し、評価付されていないサイトへモデルを適用する。そのモデルのアプリケーションが算出された品質評価となる。

品質分析サーバーは、モデルによる算出された品質評価を、該当のWebサイトに適用する。算出された品質評価は、他のアプリケーションによって使用される目的で、シグナル・ストアに格納される、追加されたWebサイトのシグナルとなる。

検索エンジンは、シグナル・ストアに格納された、Webサイトのシグナルを使用することができる。検索結果におけるふるい分けと並び順を決定するために、格納されたそのWebサイトの品質評価を元に、使用するのだ。

例えば、一定のしきい値を下回る品質評価を持つサイトをふるい分けするために使用される。また、検索デバイスによって返されたWebサイトは、格納された品質評価したがって順位づけされている。

格納された品質評価が高いWebサイトは、品質評価が低いWebサイトよりも検索結果に表示される優先度が高くなっている。

特許の内容には品質評価に用いられているであろう要素の例が、いくつか記載されている。

文法の正確さ、Webページで記載されているテキストのスペル、不適切な素材の有無、空白や不完全なページの有無、その他Webサイトの品質に影響を与える要素、などが品質評価の要素として使用される。

ここに記載されている内容が、まさに品質評価ガイドラインに記載されている内容であることに気がつくだろう。

しかし、特許の内容に非常に説得力が有るという理由は、これだけではない。Webサイトの評価を算出するための方法とランキングを決定づけるために使用される品質スコアの生成方法について、非常にロジカルなフレームワークで説明されているからなのである。比較的小規模なサンプルからモデルが生成され、そのモデルが他の複数の似たWebサイトに対し横断的に使用できる、という方法について説明されているのだ。

あなたが品質スコアを作りたいと思うページがあると仮定しよう。例えば、健康について書かれている情報記事、つまりは、品質評価ガイドラインでYMYL(Your Monery or Your Life*2)と説明されているページだ。Googleは上記で言及した、測定可能なシグナルを使用することができる。

例えば、コンテンツの量、ページのレイアウト、広告の数、ページ内の広告の表示位置(アバブ・ザ・フォールドやインタースティシャル。つまり、広告がメインコンテンツに対し紛らわしかったり煩わしかったりしないか)、サイトについてのレビュー、サイトと異なる場合のコンテンツ作成者のレビューや被リンク、ページからの発リンク(コンテンツ作成者の特定や情報のソースの参照)、サイトやページの被リンク(ページランク)、主要なキーワードの検索結果におけるクリック率、ページのコンテンツ・検索結果のスニペット・メタディスクリプションとページ上部のヘッドラインやタイトルの一致性、などのサイトの信頼性を指し示す要素だ。

*2 金融や医療など、誤った情報を与えてしまうことで、ユーザーの人生に大きな影響を与えかねない領域

複数の同様のページのテストの後、Googleは品質シグナルの組み合わせのモデル(または、パターン)を作成し、スコア値を算出する。そして、健康系のトピックを扱った記事ページが、ある一定の基準を満たしたページランクのようなシグナル、同様のページのコンテンツのレイアウトや量、内部リンクに由来するページランク、クリック率、ユーザーレビューを保持していたとする。

この場合、Googleは算出された品質スコアを、人間による評価を一切しないで、割り当てることができるのだ。Googleはこのようなモデルを、複数の異なるタイプのページに対し、作成していると考えられる。

  1. 複数のWebページ
  2. 品質評価者
  3. スコア付け
  4. 品質分析サーバー
    品質スコアとWebサイトのシグナルの関連性を特定し、その関係性を表すモデルを作成する
  5. 品質スコアと関連付けられたモデルの生成
    モデルは同様のページと比較され、品質スコアが割り当てられる
  6. 品質スコアは検索結果におけるランキングに影響する

この一連の流れにGoogleが機械学習の技術を組み込んでいると思われる理由は、データ内の品質スコアの関連性と紐付いているからである。このデータとは、異なる重み付けを手動で設定する単純なトグルのようなものではない。特定のシグナルに対し重み付けを行う煩わしい作業ではないのだ(例えば、特定の品質スコアのレベルを持つ健康系のトピックは最低でもXのページランクを持ち、最低でもこのくらいのリンク数を持つ、といったものではない)。

機械学習の技術を用いることで、評価システムはより複雑な関連性を特定できるのだ(例えば、ページランクがNからNN、CTRがXからXX、レイアウトが特定のタイプ、の場合は特定の品質スコアを付与するといった具合だ)。

特許の内容がその可能性を指し示している。

モデルはWebサイトのシグナルとサポートベクター回帰を実装した機械学習のサブシステムを用いるWebサイトの品質評価に由来するものである。

本質的に、これは機械学習の階層を生み出す。モデルは共通の階層の全てのページの特定、品質スコアの算出、そして、同質、または同様のスコアを同質のクラスのページへの適用などに使用される。

Googleがデータを該当のページから直接インプットするかどうか、また、それらの品質評価者の評価が機械学習システムに組み込まれるかどうかは大きな問題ではないと考えている。Googleは様々な種類のページの”モデル”を使用し、品質評価がどのようにそれらを算出したかを確認し、手動でその重み付けを調整できる。

しかし、Googleが保持し、好きに使用できる莫大な火力を考慮に入れると、私は全く意味を成さないと考える。事実、エリック・エンジ氏やマーク・トラファガン氏(外部記事:Why Google Uses Machine Learning in Search – Here’s Why #176)のように、多くのSEO分析者がGoogleは機械学習の技術をコンテンツのランキングに用いていると考えているし、Googleもクエリの解釈のみに使用しているわけではないとアナウンス(外部記事:FAQ: All about the Google RankBrain algorithm)している。

コアアルゴリズムの変更により順位が下落したサイトに対しGoogleが提供する曖昧なアドバイスの説明にもなる。サポートベクター、または、ニューラルネットワークは非常に包括的なスコアを伴うのだ。そのため、特定の現象に対しての原因を考えるさい、なにか特定のシグナル、もしくは複数のシグナルを指摘することは、不可能であるといえるのだ。その原因は非常に複雑なモデルに内包されており、とても抽象的なものであるからだ。

算出されたモデルが検索結果のランキングに適用された後、その検索結果に対し、Googleは品質評価者による評価付けを再度行う。これを繰り返し行うことで、検索結果を調整し、時間をかけてより良いものにしていくのだ。

Googleが品質スコアに組み込むと考えられるシグナルは非常に複雑である。下記に記載してみよう。

ページランク

または、その進化系のシグナル。リンクの品質や信頼性も含むかもしれない。

ユーザーレビューの感情

Googleの品質評価ガイドラインはレビュー数に一定のしきい値を設けていることを示唆している。そのため、あるビジネスやWebサイトの総レビュー数が比較的少なかった場合、非常に曖昧で状態を正確に表していないため、Googleはそれらを無視するという選択をするかもしれない。

Googleは感情分析の調査を長いこと行っており、それを実施するための特許も取得している(Domain-specific sentiment classification)。過去にはローカルリストに表示もしていた(外部記事:Google Highlights Review Sentiments On Local Place Pages)。現在、ランキングに使用しているかどうかについてははっきりとしていない(外部記事:Google Suggests They Use Off-Site Sentiment Analysis For Ranking)。

しかし、実質的にはGoogleは感情を使用することを明示している(外部記事:Google Suggests They Use Off-Site Sentiment Analysis For Ranking)。GoogleがWebサイトの評判をランキングアルゴリズムに組み込んでいるのであれば、感情分析無しで、どうやってランキングの調整を行っているのだろうか? 品質評価の算出はいくぶん不明瞭なものであるが、感情分析は、その分析と仕様の対象として、比較的明確であるだろう。

メンションの感情

人々はあなたのプロダクトについてSNSやEメールで言及しているだろうか? ソーシャルメディアの”バズ”は人気度を測る指標であり、そこでの感情も同様に品質の測定となりうる。

クリック率(または直帰率)

クリック率がランキング要素であるかどうかについての議論は長いことされてきている。

しかし、広告のクオリティスコアに使用されているのであれば、自然検索のランキングにも使用されているのではないだろうか? ウォール・ストリート・ジャーナルによって事故的に発表(外部記事:FTC Google Probe Recommendation)されてしまった2012年の情報公開法(freedom-of-information-act)にて、Googleの旧サーチクオリティ・チーフであるウディ・マンバー氏が下記のように言及したのだ。

ランキングはクリックデータに影響される。例えば、特定のクエリで80%のユーザーが2位に表示されているWebサイトをクリックし、1位に表示されているWebサイトをクリックする人が10%しかいなかった場合、人々が求めているのは2位に表示されているWebサイトであるといえる。こうした状況が発見された場合、我々はその順位を入れ替える可能性がある。

CTRがランキングに影響することを説明する調査もあれば、影響はないとする調査もある。もし、CTRが品質スコアの一部でしかない場合、CTRは直接のランキング要素ではなく、これが調査によって異なる結果が出る説明となるかもしれない。

広告の位置が占める割合や煩わしさ

全ページのどれくらいの領域が広告によって占められているだろうか? Googleは、良いしきい値と悪いしきい値を計算しているかもしれない。どのくらいの数の広告があるか、メインコンテンツを過度に侵食していないか、インタースティシャルや閉じることのできないオーバーレイであるかどうか、スコロールしても広告が追ってくるだろうか。このような広告の煩わしさの程度が算出されている可能性がある。

自身を説明する情報の欠落

理想を言えば、Webサイトは”我々について(About)のページ”や”お問い合わせ(Contact Us)ページ”を持つべきである。我々について(About)のページはどのような会社であるかを説明し、欲を言えば、写真とともに優秀な会社のメンバーも掲載したい。

お問い合わせ(Contact Us)のページは可能な限りの量の問い合わせ先の情報を掲載する。番地を含む住所、電話番号、お問い合わせフォームなどだ。会社メンバーのページからソーシャルメディアやLinkedinのページへのリンク(逆もまた然り)も設置したい。Webサイトに訪れたものの、その裏側には誰がいるかがわからない状態ほど、悪いものはない。

ECサイトや金融系サイトにおける重要な要素

HTTPSは必須条件だ。

しかし、単純にHTTPSかどうかである以上のことをGoogleは見ていると、私は考えている。なぜなら、暗号化やその設定は全てが同一ではないからだ。

Googleクロームは不備のあるHTTPSに対し、警告を表示するようになっている。ECサイトや金融情報を提供しているサイトは、利用規約、個人情報の扱い、カスタマーサービスへの問い合わせ先などの情報を記載するべきだ。また、ヘルプセクションやリターンポリシーも重要だろう。かつて、私はトラストバッジ(Trust Badges*3)を目立たせるようにしていた。

おそらく、Googleはトラストバッジ自体をWebサイトの品質評価には使用していないだろうが、ユーザーにとって信頼性を高めることになるし、セールスを強化するという効果も期待できるだろう。

*3 データの収集を適格に行っていることを証明する印

Webサイトのスピード

言うまでも無いが、かつてページスピードは広告のクオリティスコアの要素であった。そして、今日の自然検索結果においては、品質評価の一種として用いられている。

定期的なレビューと更新

品質評価ガイドラインでは、特定のタイプの記事や情報サイトは、必要に応じて定期的に見直され、更新されることに言及している。医療、法律、金融、税についてのアドバイスなどが該当する。

もし、自身のサイトがこのようなタイプの情報を掲載しているのであれば、定期的に内容を見直し、変更が加えられた場合には、該当の記事の目立つところに、”更新日”を記載することを勧める。同様に、Webサイトを横断してフッターに記載されているCopyrightの更新漏れも、品質の測定に関わっているかもしれない。更新がされていないと、Webサイト自体が更新されておらず、最新情報が記載されていないと判断されてしまうかもしれない。

その他の要素としては、欠陥のあるウィジットやアプリの使用、画像切れやリンク切れのページ、最近の情報と掲載しつつも明らかに古いコンテンツへのリンクの掲載、などが挙げられる。

コンテンツがない、または、価値のないコンテンツ

Googleは、クロールしたさいに出くわした空白のページ、十分な内容がないコンテンツの割合を確認することができる。Webサイトの大部分でエラーが発生している場合、更新を怠っており、メンテナンスも不十分であるという事実を示すことになる

価値のないコンテンツが放置されているサイトでは、非常に優れた記事が1記事あったとしても、ユーザーは他のページをクリックし、不満足な状態のコンテンツに出くわす可能性が高まってしまう。

ポルノ、悪意のあるコンテンツ、不愉快なコンテンツ、詐欺ページ

これについて多くを言及する必要はないだろう。このようなタイプのコンテンツは、非常に低い品質評価を受ける可能性が急激に高まってしまう。自身の品質スコアを急激に落としたい場合は、このようなコンテンツを追加するといいだろう。

注意したいことは、Webサイトは他のサーバーからひっぱってこられた、このようなコンテンツを表示する広告にも責任を負う必要があるということだ。自身のサイト内に何が表示されているか、細かいところまで配慮する必要があるだろう。

ページランクのスコア算出方法が使用されている可能性

品質スコアの仕組みにおける興味深い観点として、品質スコアはリンク先のページやドメインの品質スコアと関連している可能性が挙げられる。

品質スコアはリンクグラフ全体の総数から繰り返し計算され、これはページランクアルゴリズムの算出方法に近しいものとなっている。これにより、品質スコアの値の重み付けがされ、高品質なコンテンツであることの確証が得られ、品質の低いコンテンツが検索結果の奥底に表示されるようになるのだ。

メディックアップデート(*4)で影響を受けたサイトの観測

バリー・シュワルツ氏がメディック・アップデートで影響を受けたサイトの調査を公表している。私も簡単な調査を行ったが、メディック・アップデートで影響を受けたサイトは、品質スコアに影響を与えるであろう要素や、品質評価ガイドラインで言及されている要素が欠落していることに気がついた。

*4 2018年8月1日にGoogleが実施したアップデートの俗称。医療・健康系のサイトが大きな影響を受けたとされている。

Prevention.com

我々についてのページがない。無限スクロールが採用されており、プライバシーポリシーや規約についてのページが読み込まれていない可能性がある。お問い合わせページが記載されているのは別のドメイン。記事の執筆者の評判を見てみると、必ずしも医療系の専門家ではない。非常に大きな広告やサイドバーのモジュールはとても煩わしい。

Gcflearnfree.org

リダイレクトされ、スタッフ紹介はアニメーション、テキストがなく、電話番号や住所の記載もない。コンタクトフォームは、人であることを認証するためのボタンをクリックした後でのみ、表示される。

Minted.com

カスタマーサービスへの問い合わせの電話番号が見つけにくく、サブドメインへリダイレクトされる。

Buoyhealth.com

我々についてのページがトップページへリダイレクトされる。電話番号、住所、スタッフ情報の記載がない。ロゴの画像も奇妙だ。

VeryWellHealth.com

驚くべきことに、このサイトはHON(Health On the Net Foundation*5)コードを取得しており、医師が執筆している。なぜ、このサイトが影響を受けてしまったのだろうか? 受賞歴の記載あり。医師が監修したジャーナリズムあふれる記事。我々について(About us)のページはもっと目立たせるべきだろうか?

問い合わせのための電話番号や住所の記載はない。記事ページには広告が多すぎる。ページ上部のアコーディオン式の広告を煩わしく感じるユーザーは多いだろう。また、ロゴのリンクシステムが非常に奇妙だ。画像のマップは検索エンジンが理解するのは難しいだろう。

*5 信頼のある医療情報であることを証明する非営利機関

GoodRX.com

我々についてのページの記載内容が不十分で、パブリックサービスの警告文のように読めてしまう。彼らが何者であるかが書かれていない。サイト全体としては正しいことをしている。

Spine-health.com

HONコードを取得している点は素晴らしい。電話番号と住所の記載はない。お問い合わせページは別のドメイン。ページのフッターには別の名前のリンクがある。

NaturalFoodSeries.com

トップページはほぼ無限スクロールのような作り。我々についてのページとお問い合わせページがなく、電話番号と住所などの記載もない。

私がこれらのサイトを確認したのは数週間前であるから、すでに何らかの変更を加えている可能性はある。また、その中で順位が回復したサイトもあるかもしれない。上記で私が言及した項目が、欠落している項目の全てではない。我々についてのページを追加したことで、全ての問題が解決されるわけではないだろう。

ランキングシグナルについてのメッセージ

過去、また、この記事で私が言及したシグナルは、非常に議論をうむ内容であるだろう。私の意見に反対する者もいるだろう。

しかし、私の意見は、SEOの専門家がランキング要素であると信じていたものと、Googleがそうではないと否定したものとの乖離についての説明に非常に近しいものとなっているはずだ。

Google社員はときおり意味論のゲームに興じると私は考えている。彼らは、議論を生む要素(CTRや感情分析など)は直接のランキング要素ではないと発言する。なぜなら、こうした要素は品質スコアの複雑な評価システムの説明となる場合と、説明とならない場合もあるからだ。

例えば、私の品質スコアに対する推測が実際の仕組みに近しかった場合を考えてみよう。同様のトピックで異なる2つのページが有り、関連性やCTRは高い。

しかし、その他の要素の組み合わせにより、どちらか一方の品質スコアが、もう一方よりも、非常に高くなる可能性もある。別のケースでは、高いCTRによって高品質と判断される場合もあるだろう。

高品質なページのモデル(パターン)は、ダニー・サリバン氏が表現した”検索のレシピ”であるようだ。異なるタイプのページの品質スコアを決定するために、複数の要素が異なる組み合わせと重み付けをされているのである。

サポートベクター回帰やニューラルネットワークを使用することにより、品質スコアのリバースエンジニアをほぼ不可能なものにするだろう。

なぜなら、それらは非常に全体的で包括的なものであるからだ。品質スコアはゲシュタルトである。これが、アルゴリズムの影響を受けてしまったサイトに対し、Googleが「全体的な品質を向上するように努めよう」や「最高品質のコンテンツの作成に注力しよう」のような非常に曖昧なアドバイスを送る理由にもなっている。

技術的なSEOを無視すれば、品質スコアの低いサイトがその順位を改善するために、1つや2つの改善ですむことはほとんどないだろう。グレン・ゲイブ氏がアルゴリズムの更新に影響を受けたサイトを調査した後、次のメッセージを残している。

「サイトオーナーは特定の、単一の要素を注視すべきではない。下降した理由が、たった1つの要素、といったことは絶対にないのだから」

あなたのサイトの品質スコアを改善するために

では、品質スコアが非常に複雑で全体的なものであることを理解することが、自身の品質スコアを改善するために、どのように役立つのだろう?

良いお知らせとして、多くのSEOのガイダンスは非常にわかりやすい。技術的に”健全な”SEOを実装し、エラーページやブランクページを極力少なくする。不必要で、内容の薄いコンテンツを削除する。ガイドラインに違反したリンクビルディングは行わない。

SEOは、それ自体が全体的で包括的な取り組みとなっている。自身のサイトを最適化するために正しいと思われる全てのことを行おう。ユーザーがあなたのサイトは最新の状態に保たれていると感じる要素を確認しよう。我々についてのページ、お問い合わせページ、プライバシーや規約、カスタマーサービス、そして、コンテンツ自体を適切なタイミングで更新する。

技術的なSEOの要素に加え、ユーザビリティ、ユーザー体験、カスタマーサービス、コンテンツの品質などをより良いものにする必要がある。

自身のサイトを厳しく査定し、うまくいっていない箇所の特定と、改善を進めよう。ユーザーの目線を持って自身のサイトを評価し、ユーザーのニーズを満たすためのコンテンツを作成しよう。否定的なレビューへも対応し、自身のサイトを好ましく感じてくれたユーザーからのレビューを引き出そう。自身のサービスとクライアントとの軋轢がるのであれば、その軋轢を生む要因を除外し、カスタマーサービスの慣習を改善しよう。

あなたは最高のコンテンツを作成する必要があり、コンテンツ作成には、最高のコンテンツ作成者の獲得が必要となる。

最後に、自身のコミュニティと積極的に関わることで、先進的なレピュテーション・マネジメントに取り組もう。オンラインでもオフラインでも、長い期間、継続的に行うのだ。ソーシャルメディアへのエンゲージを高め、こうしたチャネルでの露出機会を増やす。評判形成のため、専門家としてのアドバイスを、オンラインで無料にて提供しよう。あなたの業界のプロフェッショナルなグループの一員となろう。プロとして振る舞い、オンラインで感情的になることは避けよう。

こうした試みをすることで、品質スコアにとって良いシグナルを発生させることができ、いずれ大きな利益を獲得することになるだろう。

SEOにおける、検索者の”意図”を理解することの重要性

検索エンジンの進化は留まることを知らず、次々と新しい技術が導入されています。

しかし、ユーザーにフォーカスし、検索者の意図を理解することの重要性は変化することはありません。

今回の記事は、コンテンツ作成における普遍的かつ基本的な内容の記事となります。SEO戦略の振り返りや、この春SEO担当になった方々にとって、とても参考になる記事ではないでしょうか。


検索エンジンの「そのページが検索者の意図にどの程度合致しているのか?」という判断能力は日々洗練され続けている。この記事では、こうした背景のもと、SEOの戦略をより良いものに仕上げるためのいくつかのヒントを記載したいと思う。

検索は刺激的で、常に変化を続けるマーケティング・チャネルである。

Googleアルゴリズムのアップデート、検索方法のイノベーション(モバイルや音声検索など)、ユーザー行動の進化などが我々をSEOに向かわせている。動きが激しいという性質を持つこの業界においては、変化に対して柔軟な戦略や成功するためには常に学び続ける姿勢が必要とされる。

しかし、常に新しい戦略をまとめ上げることは難しく、先進的な戦術を採用するあまり、基本的なSEOの原則を見落としてしまうこともある。

最近、クライアントからの質問に共通点があることに気が付いた。検索者の意図についての調査も多いため、このタイミングでこのテーマを再度取り上げようと思っている。実際、検索者の意図は非常に複雑であり、複数の科学的な研究(PDF)や調査(PDF)が行われている現状がある。

とはいえ、自社内で研究チームを抱えていない場合、検索者の意図や、それらが与えるSEOへの影響度などを分析することは難しいだろう。

この記事では、我々Page One Power社がクライアントと共に行っているプロセスを紹介したいと思う。SEOのターゲットキーワードの背後にある、検索者の意図をよりよく理解する手助けとなるプロセスだ。

クライアントがターゲットキーワードのリストを我々に提示する際に、我々は常に2つの質問を彼らに尋ねる。

  1. あなたのサイト・ページはそのキーワードで上位表示されるべき内容か?
  2. (上位表示された際)それらのキーワードが果たす役割はなにか?

この質問を投げかけることで、我々自身とクライアントが、SEOの戦略のために特定のキーワードやテーマを設定する”以前に”、オーディエンスや検索行動の分析に注視するようになる。

成功するSEO戦略とは、検索者の意図の明確な理解に基づいているのだ。

検索者の意図の種類

検索者の意図とは、特定の検索キーワードの背後にある、”なぜ?”の部分に言及することだ。検索者が達成したいことは何なのであろうか? 検索者の意図は下記の4つに分類することができる。

  • インフォメーショナル(Informational):情報収集型
  • ナビゲーショナル(Navigational):案内型
  • コマーシャル(Commercial):購買型
  • トランザクショナル(Transactional):取引型

検索キーワードをこの4つに分類することで、どのような種類のページを検索者が求めているかを、よりよく理解できるようになるだろう。

インフォメーショナル:情報収集型

このタイプのキーワードで検索する場合、検索者は対象やトピックについての情報を得たいと考えている。これは検索において最も定番の検索意図であり、概して検索ボリュームも大きい。

このタイプの検索はマーケティングファネルの上位に位置づけられている。いわゆる”発見”の段階であり、ここではいきなり訪問者が消費者へとコンバート(転換)することは少ない。

彼らの疑問に対し、簡潔にわかりやすく回答しているコンテンツが豊富なページが求められるだろう。そして、検索結果もこの傾向を反映されたものとなっているはずだ。

ナビゲーショナル:案内型

検索者が特定の企業やブランドのサイトに訪問することが決まっているが、たどり着くまでの案内が必要とされる場合の検索である。特定のブランド名(外部記事:The importance of targeting branded searches)、商品名、サービス名などが、具体的なキーワードの例として挙げられる。

検索結果には、トップページ、特定の商品やサービスの専用ページなどが表示されているはずだ。また、特定のブランドに関するニュース記事も含まれるかもしれない。

コマーシャル:購買型

コマーシャルは、インフォメーショナルとトランザクショナルの混ぜ合わせとして存在している。

このタイプの検索は、購買目的の検索が含まれている。検索者は何かを購入しようとしているが、その判断を助けてくれる情報も同時に欲しているのだ。そのため、情報を提供しているページや、特定の商品やサービスのページなどが検索結果に表示されている。

トランザクショナル:取引型

購買に最も関連する検索である。こうした検索には、「価格」や「セール」といった言葉が併用されることが多い。

このタイプの検索結果では、商業的なページ(商品、サービス、定期購読などのページ)が表示される可能性がかなり高い。

ターゲットキーワードを上記4つに分類することで、検索者のニーズをより良く理解することができる。そして、ページの作成や最適化の方法にも影響を及ぼすだろう。

検索者の意図への最適化:自身のページは上位表示に値するのか?

異なる種類の意図があることを理解した上で、検索者の意図への最適化を進めよう。

我々は、クライアントからターゲットキーワードのリストをいただいた際に、「あなたのページはこうしたキーワードによる検索で上位表示されるべきページですか?」と尋ねるようにしている。

また、この質問をすることで、別の重要な質問へとつなげることができる。

  • これらのキーワードで検索するユーザーの意図はなにか?
  • Googleはそのインテント(意図)は何であると考えているだろうか?
  • どのような種類の検索結果を検索者は求めているだろうか?

特定のキーワードやテーマに対して最適化をする前に、検索者の意図への最適化を行う必要がある。

調査を始めるにあたり、まず行うべきことは、検索結果画面を実際に確認することだ。

現状の検索結果画面を分析するだけでも、インテントの理解に対するヒントを得ることができる。検索結果に表示されているページは、ブログ記事だろうか、レビューや「TOP10」リストのようなページだろうか、商品の特設ページだろうか。

ターゲットキーワードの検索結果が、情報の豊富なガイド記事やリソース元となるような記事で占められている場合、商品のページが上位表示される可能性は限りなく低いだろう。

反対に、競合他社の商品ページで占められていた場合は、十分に最適化がされれば、あなたの商品ページが上位表示される可能性も十分にあるだろう。

Googleは検索者の意図に対する回答となるページを上位に表示したいと考えている。そのため、検索者の目的を達成するために、可能な限りのことを自身のページで行う必要があるのだ。オン・ページの最適化(内部SEO)やリンクは非常に重要だ。

しかし、検索者の意図への対応がなければ、上位表示を達成することはできないのである。

検索意図の調査を行うことは、コンテンツ作成の戦略(外部記事:Searcher intent: The secret ingredient behind successful content development)にも影響を与えるだろう。

上位表示されるためには、自身のページを”少なくとも”現状の検索結果に表示されるページと同等のものにする必要がある。もし、現状の検索結果に表示されるほどの質のページが無いのであれば、そうしたページを作成する必要がある。

(機会は少ないだろうが)検索者の意図にうまく答えていない検索結果に出くわす機会(外部記事:How using search opportunities can guide link-building content strategies)もあるだろう。その場合は、検索者の意図に応える適切なページを早急に作成するべきだ。

また、より深い洞察や「リンク設置の意図(外部記事:The Power of Link Intent)」を考慮することも可能だ。「リンク設置の意図」とは、「情報元やリンクを集めるに値する記事作成の機会があるかどうか?」ということだ。検索者の意図を分析することは、SEO施策における別の側面にも影響を与える可能性があるのだ。

自身に対し、既存のページ、またはこれから作成しようとしているページが、「そのキーワードで上位表示されるべきページであるか?」を尋ねてみよう。こうすることで、検索者の意図の特定と最適化への方法が見えてくるはずだ。

検索者の意図への回答:何を達成するものなのか?

我々が頻繁に尋ねるもう1つの質問は、「それらのキーワードが果たす役割はなにか?」である。

単純な回答としては、「より多くのトラフィックを得るため」となるだろう。しかし、実際にそれが意味していることは何なのだろうか?

キーワードに付随する検索者の意図に依るが、トラフィックが導くものは、ブランド認知、権威性の構築、コンバージョンの創出など多岐に渡るだろう。施策における見込みやKPIを設定するときは、こうした検索者の意図も検討しなければならない。

重要なことは、全てのトラフィックがコンバージョンを導く必要があるのではないと理解することだ。バランスの取れたSEO戦略とは、全ての見込み顧客があなたのブランドを発見できるために、マーケティングファネルにおける複数の段階をターゲットとしているのだ。

ブランドの親和性を高めることは、トラフィックを獲得する初期段階において重要となる。ブランド認知が高まることで、CTRが2倍〜3倍になること(外部記事:How to Use Brand Affinity to Dramatically Increase CTR)もあるのだ。検索者の意図に基づき、キーワードやフレーズを分類することは、ターゲットキーワードのギャップの特定と埋め合わせの手助けとなるだろう。

ターゲットとしているキーワードで上位表示された際、自身のビジネスにどのような影響を与えるかを考えよう。そして、それらの影響がマーケティングにおける最終ゴールに結びついているのかも考えよう。こうした作業をすることで、最も成果を生み出す機会(検索結果)を細分化し、注力する力を養うことができるだろう。

検索者の意図の理解とSEO

検索エンジン最適化の作業は、検索者の意図への最適化から始まるべきだ。検索エンジンはこれからも進化し続けるだろうし、ページと検索者の意図との合致をより正確に測定することができるようになるだろう。

また、上位表示されているページが、そのキーワードを使用した検索者の意図に最も答えているページであるか、を判断する力も伸び続けるだろう。

Page One Power社に相談にくるクライアントに対しては、検索者の意図に注力すべきとアドバイスしている。そのために、我々は下記の質問を尋ねている。

  1. あなたのサイト・ページはそのキーワードで上位表示されるべき内容か?
  2. (上位表示された際)それらのキーワードが果たす役割はなにか?

この質問を、あなた自身にも尋ねてみてほしい。

ターゲットキーワードにおける検索者の意図に対し、あなたのSEO施策は合致しているのか。今一度確認してみてはいかがだろうか。

この記事は、Search Engine landに掲載された「The importance of understanding intent for SEO」を翻訳した内容です。

SEOの施策においては、特定のキーワードにおける上位表示獲得を目指すことは避けては通れません。「そのために必要な作業や考え方とは何か?」が簡潔にまとめられていました。

また、こうしたSEOの施策が、「マーケティング戦略とうまく結びついているか?」の確認も非常に重要です。捉え方を間違えてしまうとせっかくのSEO施策も失敗と認識されてしまうこともあります。

SEOの施策が失敗と認識される事態を避けるためにも、検索意図への最適化と、マーケティング戦略との結びつきを確認しながら施策を進めていきましょう。

タイトル: 検索スパムの 2018 年の傾向 – ウェブスパム レポート 2018

Google は、あらゆる検索に対して最高品質の結果を提供することを目指しています。この取り組みの一環として、Google では、いわゆる「ウェブスパム」という不正行為により検索体験、コンテンツ、行動の品質が低下し、ウェブマスター向けガイドラインに抵触しないよう対策を講じています。その結果、ユーザーがアクセスした検索結果ページに占めるスパムページの割合は 1% を大きく下回っています。本記事では、2018 年に私たちが行ったウェブスパム対策をご紹介します。

2018 年のウェブスパムの傾向と Google の対策

2018 年に私たちが対処したウェブスパムのうち、昨年までに引き続き目立っていたのは以下の 3 種類のスパムでした。

不正なハッキングに関するスパム: 2017 年のレポートでは、検索結果中のハッキングされたウェブサイトで、スパムの大幅な減少が見られました。この傾向は 2018 年も続いており、ハッキングされたウェブページが検索結果に影響したりユーザーに被害を与えたりする前に、より早く発見されるようになりました。ハッキングされたサイトのスパムが検索に及ぼす影響は軽減していますが、こうしたサイトは依然としてウェブの安全性を脅かすセキュリティ上の重要な問題であり続けています。ハッキングされてしまったウェブマスターに対しても、私たちはハッキングされたウェブサイトの復旧に役立つガイドを提供することで、ウェブサイトを侵害されたウェブマスターの支援に取り組んでいます。

ユーザー生成スパム: 私たちはユーザー生成スパムとして知られるタイプのスパムに引き続き注目しています。ユーザー生成スパムには、フォーラムへのスパム投稿や、無料のブログやサービス等のスパム行為があります。いずれも人が利用することを意図しておらず、コミュニケーションを混乱させるだけで、ユーザーには何の価値ももたらしません。2018 年には、この種のスパムが検索ユーザーに及ぼす影響を 80% 以上減らすことができました。ウェブサイトに対する不正行為を防止できなくても、私たちはウェブサイトの所有者が自己防衛の手段を簡単に習得できるようにしたいと考えています。そのため、サイトのコメント欄を不正行為から守る方法を提供しています。

リンクスパム: 私たちは、信頼性と関連性に優れるリンクの価値を検索ランキングにおける重要な要素として守り続けてきました。悪質なリンクスパムには速やかに対処し、ランキングを不正に操作しようとする多くのリンクの影響をできる限り排除しています。長年にわたり何度も浮上する「リンク施策」にまつわる数々の説についても、ウェブマスターやホワイトハットな SEO の専門家の皆様と連携して反証してきました。ウェブサイトの所有者に対しては、ランキングを上げることを主目的としてリンクを作成するのではなく、魅力的なコンテンツの作成に注力すれば、こうした説や現状について心配する必要はないと伝えてきました。私たちは、ウェブサイトの所有者に質の高いコンテンツの作成を奨励することが、あらゆるタイプのスパムと闘うための最善策のひとつであると考えています。検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド

などは、おすすめの方法に焦点を当てており、Google 検索結果でのランキングを上げる秘訣と称するよくある説や誤解を否定するのに役立つものです。リンクスパムのレポートも、こうした不正行為との闘いを支え、公正な検索ランキングを維持するのに大変役立ちます。

より良いウェブの実現に向けて - ユーザー、ウェブマスター、デベロッパーとの連携

ユーザーからは日々、検索結果におけるウェブスパムフィッシングマルウェアが報告されています。そのおかげで、私たちは Google のフィルタとプロセスを逃れたウェブスパムやマルウェアなどが検索に及ぼす問題を発見できます。私たちがユーザーから受け取った検索スパムの報告は 18 万件を超え、処理した報告の 64% で対策を講じることができました。これらの報告は本当に効果があります。ご報告いただいたすべての皆様に感謝したいと思います。

私たちは、ウェブサイトに問題があることを発見したとき、その所有者に通知することが重要だと考えています。2018 年には、検索結果へのサイトの表示に影響を及ぼしうる問題点と改善点をお知らせするため、1 億 8,600 万件を超えるメッセージをウェブサイトの所有者あてに生成しました。こうした通知は、Search Console でサイトの確認が済んでいるサイト所有者にのみ送っており、その数は 9,600 万件に及びます。残りのメッセージは、有効である限りウェブサイトとのリンクが維持されるので、ウェブマスターが Search Console に自分のサイトを登録すれば表示されます。メッセージの大半は Search Console の新規ユーザーへの歓迎メッセージでした。その次に多かったのは、モバイル ファースト インデックスが利用可能になったときに、その旨を Search Console の登録ユーザーに通知するメッセージでした。全メッセージ中、2% をわずかに上回る約 400 万件が、Google のウェブマスター向けガイドライン違反に対する手動対策に関連するものでした。

高品質のコンテンツが増えることは、検索結果をウェブスパムから守ります。私たちは、ウェブマスターのみなさんが

そのようなコンテンツを作成するのに少しでもお役に立てるようツールやレポートを継続的に改善しています。Google Search Console は一から再構築され、新しいレポートと改善されたレポートの両方(パフォーマンスインデックス カバレッジリンクモバイル ユーザビリティのレポート)に加え、最新機能(URL 検査ツールサイトおよびユーザー管理)が利用できるようになりました。この改良版 Search Console は 2018 年中にベータ版の提供を終了し、現在はすべての登録済みウェブサイト所有者に一般提供されています。

私たちは、最新のウェブを開発しているフロントエンド デベロッパーの存在も忘れてはいません。CMS を使用している場合でも、独自の CSS や JS を作成している場合でも、ウェブ フレームワーク上でサイトを構築している場合でも、ユーザーにとって魅力的で検索に適したサイトを作成するデベロッパーの取り組みを支援することに私たちは力を注ぎました。デベロッパーとウェブマスターは、ウェブページの品質向上に役立つオープンソースの自動監査ツールである Lighthouse の新しい SEO 監査機能を使用して、自分のページでアクショナブルな SEO ヘルスチェックを実行し、改善の余地がある領域を速やかに見つけられます。

私たちはまた、ウェブサイトの所有者と直接交流する機会を作り、解決が困難な問題についても支援しています。Google の専門チームのメンバーは、オンラインおよび対面で定期的に世界中のウェブマスターと交流しています。76 以上の都市で、190 を超えるオンライン オフィスアワー、オンライン イベント、オフライン イベントを、SEO、デベロッパー、オンライン マーケティング担当者を含む合計 17 万人以上の方々にお届けしました。また、東京、シンガポール、チューリッヒ、大阪の 4 都市では Google 主催の検索イベントを開催し、インドでは 11 の都市で検索に関するカンファレンスを開催しました。2018 年には、英語、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、日本語に加え、スペイン語でオフィスアワーのライブ配信を開始しました。ウェブマスターは、Google ウェブマスター YouTube チャンネルより、ヘルプ、ヒント、有益なディスカッションをご覧になれます。プロダクト エキスパートは、公式サポート フォーラムを通じて、12 を超える言語で、ウェブマスターの問題が解決するよう手助けをしています。

私たちは、2019 年もウェブスパムのない検索体験を皆様にお届けできるように努力を続けてまいります。

ウェブサイトのトラフィックが正規 URL に統合されます

現在 Search Console の検索パフォーマンス レポートでは Google 検索で表示された URL に、関連するすべての指標が記載されています。この仕様では詳細なデータがわかる反面、プロパティの管理は難しくなります。たとえばサイトのモバイル版と PC 版が複数のプロパティにわかれている場合、同じコンテンツの検索データをすべて表示するには、複数のプロパティを開かなければなりません。

この問題を解消するため、Search Console では今後、検索指標の割り当て先を、Google 検索に表示された URL ではなく(Google が選択した)正規 URL にデータを統合することにしました。この変更には次のような利点があります。

  • 同一のコンテンツに対するすべての検索指標が(1 つの) 正規 URL に統合されます。特定のコンテンツの全体像を 1 つのプロパティで把握できるようになります。
  • 複数のモバイルページや AMP ページがある場合でも、すべてのデータ(一部のモバイル URL が正規となった場合はその URL を除く)が (1 つの)「正規の」プロパティに統合されます。
  • AMP レポートやモバイル フレンドリー レポートのユーザビリティが向上します。現在これらのレポートでは、エラーは正規ページ プロパティに関連付けられますが、表示回数は Google 検索で表示された URL が属するプロパティに関連付けられています。変更後は、表示回数とエラーが同じプロパティ内に表示されます。

移行時期

すべてのパフォーマンス データは 3 月末に移行が完了する予定です。データの継続性を確保するため、Google では統合済みデータの表示を 2018 年 1 月から開始しています。ユーザーの皆様は、移行期間中の数週間に新旧両方のバージョンを表示して、移行による影響や変化をご確認いただけます。

API とデータポータルをお使いの皆様: Search Console API は 3 月末に正規データに変更されます。

現在のデータへの影響

  • 個々の URL レベルでは、トラフィックが正規以外の URL(重複した URL)から正規 URL に移行されます。
  • プロパティ レベルでは、代替プロパティ(モバイルサイトなど)のデータが「正規のプロパティ」に移行されます。正規化がプロパティ レベルではなくそのページで行われ、モバイル プロパティにも正規ページがある可能性があるため、代替プロパティのトラフィックがゼロにならないこともありますが、ほとんどの場合はプロパティ レベルの大部分のデータが 1 つのプロパティに移行されます。また多くの場合、AMP プロパティ トラフィックはゼロになります(自己参照正規化ページを除く)。
  • トラフィックに関する重要な情報を失うことなく、デバイス、検索での見え方(AMP など)、国などのディメンションで引き続きデータをフィルタリングできます。

トラフィックの変化について、以下に例を挙げましたのでご確認ください。

変更に向けた準備

  • 各種プロパティに対するユーザー アクセスを変更するかどうかを検討してください。たとえば正規プロパティに新しいユーザーを追加する必要があるか、既存のユーザーが正規プロパティ以外のプロパティに引き続きアクセスする必要があるか、などです。
  • カスタム トラフィック レポートを作成していた場合は、トラフィック移行に適応するよう変更してください。
  • 特定の URL の正規 URL は、URL 検査ツールで確認できます。
  • 現在のシステムを使用して計算したトラフィック データを保存するには、パフォーマンス レポートの [データをエクスポート] ボタンまたは Search Console API を使用してデータをダウンロードしてください。

サイト内で起こりうるデータの変化について、いくつか例を挙げました。以下の例で、正規サイト(example.com)と代替サイト(m.example.com)のトラフィック数がどのように変わるかをご確認ください。

重要: 以下の例では、PC 版サイトにすべての正規ページが含まれ、モバイルサイトにすべての代替ページが含まれているものとします。実際には、一部の代替ページが PC 版サイトに、一部の正規ページがモバイルサイトに含まれている場合もあります。特定の URL の正規ページは URL 検査ツールで確認できます。

総トラフィック

現行バージョンでは、トラフィックが正規プロパティと代替プロパティで分かれています。新バージョンでは、すべてのトラフィックが正規プロパティに属するようになります。


正規プロパティ
(http://example.com)
代替プロパティ
(http://m.example.com)
現行バージョン

正規 URL に基づいた新バージョン

差異+0.7K     |        +3K-0.7K        |          -3K

ページ別のトラフィック

ページ別の重複 URL と正規 URL のトラフィックの変化は、ページビューで確認できます。次の例は、正規ページと代替ページに分割されていたトラフィックが、すべて正規 URL に属するようになったことを示しています。


正規プロパティ
(http://example.com)
代替プロパティ
(http://m.example.com)

現行バージョン

新バージョン

差異

+150     |        +800

-150     |        -800

モバイル トラフィック

現行バージョンでは、すべてのモバイル トラフィックが m. プロパティに属しています。新バージョンでは、次に示す [端末: モバイル] フィルタを適用すると、すべてのトラフィックが正規プロパティに属するようになります。


正規プロパティ
(http://example.com)
代替プロパティ
(http://m.example.com)

現行バージョン

新バージョン

差異

+0.7K      | +3K

-0.7K      | -3K

まとめ

最初は少々混乱されるかもしれませんが、この変更によってサイトのトラフィック データは、今よりもずっと簡単にトラッキングできるようになります。ご不明な点がある場合は、ウェブマスター ヘルプ フォーラムをご利用ください。

コンバージョンを増加させるための、ユーザーを説得する6つの原則

SEOやその他の施策によって多くのユーザーに訪問してもらえたとしても、Webサイト側が望む行動を取ってくれるとは限りません。つまりは、コンバージョン率が上がらないということになるのですが、コンバージョン率を高めるための施策は積極的に採用していきたいものです。

今回の記事は、あっと驚くテクニックのご紹介というよりも、ユーザーとのコミュニケーションを取る上で不可欠な、普遍的な原則を紹介している記事です。それぞれの原則の具体例も併せて紹介されているので、多くの方のご参考になればと思います。


マーケティングキャンペーンを成功に導くためのツールや、それが提供する機能は常に変化を繰り返している。しかし、時代が変わっても常に有効である、ユーザーを説得させる6つの原則が存在する。それらを用いることで、コンバージョンを加速させるための、競争力のあるランディングページの作成も可能だ。

1984年に“Influence: The Psychology of Persuasion(影響力の武器:なぜ、人は動かされるのか)”が発売されて以来、Dr.ロバート・チャルディーニが提唱する説得における6つの原則は、多くのマーケターによって用いられ、顧客をコンバージョンへと導く助力となってきた。

伝統的なマーケティングのブログを読んだことがあるのであれば、下記の用語に聞き覚えがあるだろう。

  • 返報性(Reciprocity)
  • 社会的証明(Social proof)
  • コミットメント(Commitment)
  • 権威(Authority)
  • 好意(Liking)
  • 希少性(Scarcity)

この記事では、チャルディーニ氏が提唱する6つの原則がどのようにして、より競争力のあるコピー作成やWebサイトへのトラフィックを増加させる魅力的なランディングページデザインなどに用いられているかを解説する。

1.返報性(Reciprocity)

返報性とは適した利益を他者と交換し合うプロセスのことだ。

返報性はフックとして用いることができるだろう。

あなたはユーザーの関心を得るために、彼らへ、何かを与えなければならない。

この原則は、デジタルマーケティングの領域でも当たり前のように使われている。例えば、ユーザーのEメールのアドレスを得るために、有益なコンテンツを提供する、といった具合だ。

返報性の原則に従って何らかの利益を得るためには、あなたは何かを与えるための準備をしなければならないことになる。

多くのユーザーは、彼らにとってなにかしらの有益なことを得られなければ、ニュースレターに自身の情報を登録することはないだろう。

Search Engine Journalでは、何百もの有益な資料を提供しており、その結果、ユーザーへのコンタクト情報を得ている。

このギブ&テイクの原則の例を下記に記載する。

多くの作業がこのコンテンツに費やされており、結果として、多くのユーザーが快く自身の情報を提供してくれた。ユーザーにとって何の利益もない場合と比べ、Eメールの登録数は改善されることとなった。

トップレベルに位置するブログを訪れて欲しい。そこでは、何らかの形で、返報性の原則が用いられることに気がつくだろう。

この戦術はSEO目的でも使用でき、多くの被リンクを獲得することも可能だ。被リンク数が増えれば、ランキング、トラフィック、Webサイト全体のコンバージョンの向上が期待できる。

また、広告のコピーにも応用でき、CTRの上昇を目指すことも可能だろう。

一般的ではあるが、無料トライアルという手法は、何かを与えることで、リードを獲得するための有効な手段だ。

ソフトウェア業界が、顧客をマーケティングファネルに導くための鍵となる手法と言えるだろう。

そのため、無料トライアルの告知を広告文の中でも目立たせることは、非常に重要なのだ。

2.希少性(Scarcity)

希少性もユーザーを説得させるための非常に優れたテクニックだ。こちらを用いることで、広告のクリック数の増加や、ランディングページに訪問したユーザーをコンバージョンへと導く手助けとなるだろう。

希少性は、見逃すことへの恐怖(FOMO:Fear Of Missing Out)を喚起するものだ。

我々は、何らかの選択をしなかった場合に後悔の念に駆られることがある。FOMOはこれに基づいており、多くの人の感情面に訴える手法なのだ。

希少性の例を下記に挙げてみよう。

限定生産や限定版の商品

Booking.comが用いる希少性のテクニックは非常に優れている。可能な限りの領域で、希少性に関わるメッセージを記載しているのだ。

クーポンやセール期間

ブラックフライデーのようなセール期間は短期間で多くの人々を購入へと向かわせるが、これもFOMOの原則に基づいている。

人々は、本当は必要ないものかもしれないが、後に後悔することを恐れ、購入を決断する場合がある。

Amazonは“lightning deals(タイムセール)”によってこの原則を利用している。非常に短い期間での購入条件を提示し、より多くの売上を獲得しているのだ。

希少性の原則をランディングページのコピーに用いることで、CTRやコンバージョン増加を狙うことも可能だ。

全てのビジネスが期間限定のセールに頼っているわけではないが、Booking.comはこの戦術を年間を通して用いている。彼らがWebサイト上で販売している製品(ホテルの部屋)の供給状況をうまく利用しているのだ。

3.権威(Authority)

賞の受賞歴、業務歴、業界内の認定、専門性など、権威の象徴を用いることで、自社のサイト内で我々が望む行動をユーザーが取ってくれる手助けとなるだろう。

この説得の原理は、おそらく最もレバレッジを効かせることが難しいだろう。なぜなら、真の権威を獲得するには時間が必要となるからだ。

あらゆる市場において、権威となることに簡単な方法はない。しかし、自身を権威のある存在に位置づけるためのテクニックはいくつか存在する。

自社の功績を目立たせる

自身のサイトがノミネートされた、もしくは、賞を獲得した実績を目立たせよう。業界内での認知が高まることにより、権威を示すことにつなげることができるのだ。

自社スタッフの専門性を際立たせよう

サービス業では特に重要であるが、自社メンバーの能力を示し、優れた企業であることを示そう。

透明性を高めるために、可能であれば、LinkedInのプロフィールなども併せて記載しよう。

業界内の認定をWebサイトへの訪問者に示そう

多くのサイトで基本となることではあるが、その重要性を軽視すべきではない。

これは、訪問者があなたのWebサイトで確認したいことの1つでもあるのだ。

業界のイベントにスポンサーとして参加する

協会やつながりを通じて権威性を得る方法である。

あなたのブランドを適した場所で目立たせることで、特定のトピックにおける権威性を示すことになるのだ。

さらに、主要なイベントにおいて公演する機会をもらえたら、権威性を示す上でさらに効果的だろう。

高品質なコンテンツの作成と共有

高品質なコンテンツの作成と情報の共有によって、あなたの専門性を示そう。

優れたコンテンツの参照元となることは、あなたのブランドを業界内の権威に位置づけることになる。

大規模な調査に基づいたホワイトペーパーのような、あなたの専門領域においてリーダーシップをとれるコンテンツの作成は、その一例と言えるだろう。

上記のテクニックを用いることで権威性を得ることにつながり、それはWebサイトへのトラフィックを得る機会へとつながるだろう。

4.コミットメントと一貫性(Commitment & Consistency)

ユーザーは、一度コミットメントを示せば、その後の彼らの意見と行動はコミットメントを伴った一貫性を持つことになる。

原則として、自身のコミットメントに縛られる感覚に陥るだろう。

顧客にコミットさせる手法を確立することは、彼らに行動を促し、最後までやり通す大きな機会を得ることになるだろう。

この手法の例をいくつか挙げてみよう。

ユーザー自らが予約できるようにする

全ての業界で使用できる手法ではないが、特定のビジネスにおいて予約は必須である。

ユーザー自身が予約を取ることを可能にすることで、彼らにコミットを依頼することになり、最後までやり通す可能性を高めることにつながる。

ライブチャット機能を導入する

ライブチャット機能の導入は、顧客があなたのブランドと会話するというコミットメントを獲得する機会となる。

まだ多くの業界で採用されているわけではないが、コミットメントと一貫性を獲得しうる、比較的容易な施策と言えよう。

連続したフォームの設計

Optimizely社の調査によると、フォームの要素が複数のステージで構成された場合、コンバージョン率が上昇するとのことだ。

デザインにおける連続性は、ユーザーへ一つ一つのフォームを記入させ、記入が進んでいる感覚をもたせることでコミットメントの原則を利用していることになる。特定のフォームに記入し、次のステップに進むというコミットメントを得ることで、残りのステップも完了させたいという気に駆られるのだ。

5.好意(Liking)

人々は、好ましい人による要求を聞き入れる傾向にある。

人々は、同僚やセレブリティなどの口コミを信じる傾向にあるが、これは、ここ数年でインフルエンサー・マーケティングが活発になっている理由の1つと言えるだろう。

チャルディーニ氏の言葉を引用すると、「我々は自身と似た人々を好む傾向がある」とのことだ。そのため、ターゲットとなる顧客の共通点を発見することは、ブランドが注力すべきことと言えるだろう。

好まれる存在になることは、ブランドにとって難しいことのように感じるかもしれない。しかし、この説得の原理を獲得するための手法も存在する。

ペルソナの作成

ペルソナを作成し、今まで作成したコンテンツをペルソナが好むように仕立て上げる。

ペルソナを使用したコンテンツ戦略は、ターゲットユーザーの関心を引き、コンテンツに興味を持ってもらえるものになるだろう。

ペルソナの作成を通じて顧客の悩みを理解することは、あなたのブランドが彼らの悩みを解決するために何をすべきかを把握する機会を与えてくれるだろう。

チャリティーへの参加

あなたの顧客が気にかけている問題に対して、チャリティーに参加してみよう。

例えば、あなたがローカルビジネスを営んでいて、その地域特有の問題がある場合、その問題を解決することが可能かどうか、検討してみよう。

無償の奉仕活動かもしれないし、一回限りの仕事になるかもしれない。

この施策には従業員も積極的に参加してくれるかもしれない。

この原則には曖昧な部分があることは認めるが、上記の施策を行うことで、あなたのブランドが潜在的な顧客から好かれる機会を得ることができるだろう。結果として、Webサイトへの訪問客のリード獲得や顧客獲得のチャンスが高まるのだ。

6.社会的証明(Social proof)

社会的影響は非常に強力だ。

人々は、友人や同僚が行っている行為や提案した内容を自分も行うといった傾向がある。

セールストレーナーのキャベット・ロバート氏は、「95%の人々は”真似をする人(Imitators)”であり、5%の人々は”提唱する人(Initiators)”である」と述べている。

社会の大部分の人々は、周囲にいる人の提案や決定に影響を受けているため、この説得の原理が非常に強力であることは明らかだろう。

社会的証明は、オンラインのブランドでも積極的に使用されている。下記に例を挙げてみよう。

レビュー

顧客によるポジティブなレビューを表示しているECサイトは、Webサイトのコンバージョンをあげるために社会的証明の力を活かすことができると理解している。

クライアントや顧客からのレビューを掲載しているBtoBのWebサイトも、同様だ。

ケーススタディ

ケーススタディは顧客によるレビューをさらに深ぼったものだ。

BtoBの業界でよく見られるが、ケーススタディは自身のブランドのストーリーを提供し、それは、あなたがWebサイトに掲載しているメッセージを届けたいと願っている人々に向けられたものなのである。

オンライン上で獲得した認知

もう一つの社会的証明を活かす手法は、あなたのブランドがオンライン上の適切な場所で見られるようにするということだ。

スタートアップ企業が新しく開発した製品を紹介するさいに、“採用している企業”のリストを掲載するが、これは一例と言えよう。

とてもシンプルな作業で、非常に小さなブランドでさえも社会的証明の力を使用することができる。

ポジティブな意見の掲載は、コンバージョン率にもポジティブに作用する。上記のような施策を検討しているのであれば、今すぐに行うべきだ。

まとめ

この記事で紹介した6つの説得の原理は、あらゆるコンテンツのタイプ(テキスト、ビジュアル、動画)に用いることができ、コンバージョン率の増加に寄与するだろう。

Webサイトへの訪問客の関心を掴むための簡単な施策は存在する。その施策を実行することで、購買やコンバージョンの決定に影響を与える重要な行為を、顧客に取ってもらえるのだ。

こうした視点を欠かしてしまうと、顧客に対し過度な情報を提供してしまい、Webサイトのコンバージョンを失うことにもつながってしまうだろう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Using 6 Principles of Persuasion to Increase Conversions」を翻訳した内容です。

普遍的な原則を6つにシンプルにまとめてくれた記事でした。元はビジネス書の内容ですが、Webマーケティングに即して、うまく説明してくれています。

記事内で紹介された施策は、普段から目にするものが多かったですが、こうした原則を意識すると、各施策の目的も明確になりますね。

自身のWebサイトで、上記の原則を満たす施策が行われていない場合、積極的にアイデアを出し合ってみても良いかもしれません。

Search Console の新機能ドメイン プロパティをご紹介します

Google では、Search Console でウェブサイトを包括的に管理するため、すべてのバージョンのウェブサイト(http、https、www あり、www なし)を Search Console に追加することをおすすめしています。しかし、すべてのプロパティのデータを手動で集計するのは大変な手間で、ドメイン全体が Google 検索でどう「認識」されているか把握するのを難しくしていました。そこで、Search Console に新たに「ドメイン プロパティ」を追加し、同じドメインのすべてのウェブサイトのデータを簡単に集計、検証できるようにしました。

ドメイン プロパティには、同じドメイン名のすべての URL のデータが表示されます。Search Console にウェブサイトを登録することで、同じドメインのすべてのプロトコル、サブドメイン、パスのデータが集約されるため、手動でデータを集計する必要はありません。モバイルページ用に「m.」で始まる URL を使用している場合でも、HTTP から HTTPS に移行する場合でも、サイトのデータが Search Console に自動的に集約され、Google 検索でドメイン全体がどう認識されているかを簡単に把握できます。

すでに DNS の確認が済んでいる場合は、これから数週間のうちに新しいドメイン プロパティが自動的に作成され、すべてのレポートに反映されます。新しいドメイン プロパティを手動で追加したい場合は、プロパティ タイプの選択画面から新しいドメイン プロパティを追加し、DNS レコードの確認を行ってください。なお、今後は可能な限りドメイン プロパティを使用することをおすすめします。

ドメイン プロパティは、皆様からのご意見に基づいて開発しました。貴重なご意見をお寄せいただき改めて感謝いたします。今回の変更により、サイト管理の手間が軽減され、手動でデータを集計しなくても全体像を把握できるようになることを願っております。ご不明な点などございましたら、ヘルプ フォーラムでお気軽にご質問ください。引き続き、皆様からのご意見もお待ちしております。Search Console のフィードバック機能をご利用ください。

ウェブページの最適な日付を Google 検索に知らせるには

Google の検索結果ではリストの横に日付が表示されることがあります。今回は、この日付がどのように判断されるのかなど、ウェブマスターの皆様から寄せられる一般的な質問にお答えし、日付の精度向上に役立つおすすめの方法をご紹介します。

日付はどのように判断されるのか

Google では、自動化システムで適切と判断されると、ニュースのような日付や時間が重要なページに対して日付が表示されます。

Google ではさまざまな要素に基づいて日付を判断しています。たとえば、ページ自体に読者にもはっきりとわかるように明確に記載されている日付や、サイト運営者が構造化マークアップで指定している日付などが挙げられますが、これらに限定されません。

どの要素も単独では信頼性にかけるため、Google が 1 つの要素にのみ頼ることはありません。サイト運営者が常に明確に表示される日付を提供しているとは限りません。構造化データが不足している場合や、正しいタイムゾーンが設定されていない場合もあります。そのため、Google のシステムでは、複数の要素を確認して、ページが公開された時点や大幅に更新された時点の最も正確と考えられる日付を推定しています。

ページ上で日付を指定する方法

Google が正しい日付を選択できるように、サイト所有者やサイト運営者は次のことを行ってください。

  • 明確な日付を表示する: ページ上で明確な日付を目立つように表示します。
  • 構造化データを使用する: datePublished および dateModified スキーマを使用し、AMP または非 AMP ページの正しいタイムゾーン指定子を指定します。構造化データを使用する場合は、ISO 8601 形式を使用するようにしてください。

Google ニュースに関するガイドライン

Google ニュースでは、コンテンツが公開または更新された日付と時刻の両方を明確に表示する必要があります。構造化データだけでは不十分なため、日付と時刻の表示に加えて、構造化データを使用することをおすすめします。日付と時刻は見出しと記事のテキストの間に配置してください。詳しくは、記事の日付に関するヘルプページもご覧ください。

大きな変更を加えた記事の場合、日時を更新することには意味があります。しかし、やむを得ない理由もなしに、重要な情報を追加しないまま記事を人為的に更新するのはやめてください。また、以前に公開した記事をわずかに更新しただけの記事を作成し、古い方の記事を削除して、新しい記事にリダイレクトすることも避けてください。このような手法は、記事の URL に関するガイドラインに違反しています。

ウェブページの日付に関するおすすめの方法

  • 上記の最も重要な要件に加えて、Google がウェブページに対して表示する最適な日付を判断するのに役立つ、おすすめの方法は次のとおりです。
  • ページがいつ更新されたかを示す: ページを大幅に更新する場合は、表示される日付も更新します(時刻を表示している場合は、時刻も更新します)。必要に応じて、2 つの日付(ページの当初の公開日と更新日)を表示することもできます。表示する場合は、読者にはっきりと見えるようにしてください。両方の日付を表示する場合は、やはり、アルゴリズムが認識しやすいように、AMP または非 AMP ページdatePublisheddateModified を使用することをおすすめします。
  • 正しいタイムゾーンを使用する: 時刻を指定する場合は、必要に応じて夏時間を考慮し、正しいタイムゾーンを指定してください。
  • 使い方に一貫性を持たせる: ページ内では、構造化データとページの表示部分とで正確に同じ日付(と時刻)を使用するようにしてください。ページで指定している場合は、同じタイムゾーンを使用します。
  • 将来の日付やページの内容に関連する日付を使用しない: そのページで取り上げているイベントに関連する日付、特に、今後発生するイベントやテーマの日付ではなく、ページ自体が公開または更新された時点の日付を必ず使用してください(必要な場合は、イベント マークアップを個別に使用できます)。
  • Google の構造化データのガイドラインに準拠する: Google では、ページで指定されている日付(一般には構造化データ)が使用されることを保証しているわけではありませんが、構造化
    データのガイドライン
    に準拠することで、Google のアルゴリズムに、コンピュータが解読できる形式で日付を認識してもらいやすくなります。
  • ページ上の他の日付を最小限に抑えることで問題を解決する: 上記のおすすめの方法を取り入れても、不正確な日付が選択されているのを見つけた場合は、ページに表示される他の日付(関連記事の横にある日付など)を削除するか最小限に抑えることを検討してください。

これらのガイドラインをご活用いただくことで、ウェブサイトのページで正しい日付を指定するのが簡単になることを願っております。この記事や構造化データについてご不明な点などありましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムでお気軽にご質問ください。

Google 検索のイベントを沖縄と福岡で開催します

2016 年から 2018 年まで 3 年間、Google の検索チームと、ウェブマスターやサイト運営に関わる皆さんを結ぶことを目的に、東京や大阪で Google 検索のイベントを開催してまいりました。
今回、沖縄と福岡で Google 検索をテーマとしたイベントを開催します。イベントでは検索の仕組み、Google 画像検索、Search Console についてのセッションや Q&A の時間を設けるほか、Google 社員と参加者のみなさんの交流タイムなどを予定しています。開催概要は次のとおりです。


開催概要

1)沖縄会場
日時:2019 年 04 月 09 日(火)
13 時 00 分開場、14 時 00 分開始
19 時 00 分頃終了予定
20 時 30 分懇親会終了
スピーカー:
  • Gary Illyes
  • Idan Avraham
  • Anna Ogawa(小川安奈)
  • Takeaki Kanaya(金谷武明)
場所:沖縄青年会館
費用:無料
定員:120 名(招待枠含む)


2)福岡会場
日時:2019 年 04 月 12 日(金)
13 時 00 分開場、14 時 00 分開始
19 時 00 分頃終了予定
20 時 30 分懇親会終了
スピーカー:
  • Gary Illyes
  • Anna Ogawa(小川安奈)
  • Takeaki Kanaya(金谷武明)
場所:ACU Hakata
費用:無料
定員:120 名(招待枠含む)


お申し込みはこちらから!
(締め切り:2019 年 03 月 17 日(日) 深夜 24 時まで)
今回は一般の方による Lightning Talk を設ける予定です。登壇を希望される方は、ぜひお申込みフォームからお知らせください!
みなさまのご応募お待ちしております!
※ 応募多数の場合は、抽選とさせていただきます。
※ 参加者は 3/20 以降メールにてご連絡致します。なお、抽選の場合、参加者のみのご連絡とさせていただきます。
※ 会場までの交通費等のサポートはありませんのでご了承ください。

新しい Search Console で重大な課題に取り組みましょう ~ 今後のロードマップのご紹介

Google では昨年、さまざまな新機能を備えた新しい Search Console正式版としてリリース(英語)しました。新しい Search Console では、サイト所有者の皆様がより重大な課題に取り組めるようにすることを目標とし、ユーザーの利便性を第一に新機能の開発に力を注ぎました。その結果、従来の Search Console の古い機能を一部廃止することができ、新しい Search Console にさらに機能を追加して改善する余地ができました。

2019 年 3 月末までに予定している Search Console の変更点は以下のとおりです。

新しいインデックス カバレッジ レポートのクロールエラー

皆様からのフィードバックで多かったのが、Search Console のクロールエラーの一覧でどのエラーを優先的に解決すべきかわかりづらいというご意見でした(存在しない URL のクロールは通常の動作ですが、解決する必要のない 404 エラーが大量に報告されることがありました)。どの問題を重要視すべきかを再検討し、サイトのインデックス登録に使用するパターンを変更したことで、重要度の高い問題を特定しやすくなりました。この変更が、より迅速な問題解決と再クロール リクエストにつながるものと確信しています。これに伴い、パソコン、スマートフォン、サイト全体のエラーを示す従来のクロールエラー レポートを廃止します。エラーの認識や報告の方法は今後も改善してまいりますので、ご要望などございましたらツールからフィードバックをお送りください。

クロールエラー レポートの廃止に伴い、同じ内部システムをベースとするクロールエラー API も廃止することにしています。現在のところ、代替となる API を提供する予定はありません。この変更については、API をご利用の皆様に改めてお知らせいたします。

インデックス カバレッジのサイトマップ データ

新しい Search Console への移行に伴い、サイトマップ レポートを一新します。新しいサイトマップ レポートは従来のサイトマップ レポートのほとんどの機能を継承し、さらに画像や動画などの情報を充実させることを予定しています。また、サイトマップ ファイルで送信した URL については、インデックス カバレッジ レポート内でサイトマップ ファイルを使用してどの URL をトラッキングするかを選択できるようにしました。これにより、注視しておきたい URL を簡単にトラッキングできるようになります。

Fetch as Google は、URL 検査ツールに置き換わります

新しい URL 検査ツールを使用すると、皆様のウェブサイト上の URL をさまざまな観点から検査できます。現在のインデックスの確認だけでなく、最近変更した URL のライブチェックも可能です。このツールを使用することで、URL に関する詳しい情報(HTTP ヘッダー、ページリソース、JavaScript コンソールログ、ページのスクリーンショットなど)も確認できます。ページの再クロールをツールから直接リクエストできるため、Google 検索への追加や更新がスムーズに行えるようになりました。

ユーザー管理機能を [設定] に統合

ユーザー管理インターフェースを改善し、これまで複数の場所に分かれていたユーザー管理機能を新しい Search Console の [設定] に統合しました。これに伴い、古い Search Console のユーザー管理機能は廃止となります。

構造化データ ダッシュボードにカテゴリ別のレポートを追加

サイトへのリッチリザルトの実装を容易にするため、新しい Search Console にいくつかのレポート(求人、レシピ、イベント、Q&A)を昨年追加しました。新しいレポートには、このような機能を今後も追加していく予定です。ページ上の構造化データの解析中に見つかった構文エラーについても、重大な問題を見過ごすことがないよう集計してレポートに表示することにしました。

リッチリザルト機能でサポートされていないその他の構造化データタイプは、今後は Search Console のレポートには表示されません。これにより、重要性の低い問題に気をとられることなく、Google 検索への表示に影響する可能性のある問題に集中できるようになります。

廃止された古い機能

新しい Search Console では、不可欠と思われる機能に絞り込んだ結果、いくつかの機能を廃止することになりました。廃止された機能は以下のとおりです。

HTML の候補 - 重複したタイトルや短すぎるタイトルを見つけることができるのは便利ですが、Google のアルゴリズムもここ数年で進化し、より効果的なタイトルを生成できるようになってきています。また、ウェブサイトをクロールしてタイトルと説明を抽出できる便利なツールも登場しています。

プロパティ セット - 一部で高く評価されてきた機能ですが、利用者が少ないことから廃止することになりました。ただし、ウェブサイトをもっと包括的に把握したいというニーズがあることがわかりましたので、Search Console アカウントをドメイン全体にわたって(スキーマタイプやサブドメインに関係なく)管理するための機能を追加する予定です。今しばらくお待ちください(本機能につきましては、英語記事となりますが公開しました)。

Android アプリ - 関連する機能のほとんどは、ここ数年で Firebase コンソールに移管されました。

ブロックされたリソース - この機能を追加したのは、モバイル フレンドリーでないためにブロックされた CSS や JavaScript のファイルを特定し、ブロックを簡単に解除できるようにするためでした。この問題は数年前に比べるとかなり減少し、このツールの利用者数も大幅に減っています。また、ブロックされたリソースは URL 検査ツールで直接特定できるようになっています。

フィードバックをお待ちしています!

これらの変更は皆様の作業フローに影響する可能性があるため、可能な限り早い時期にお知らせすることにしました。ご不明な点、ご要望などございましたら、新しい Search Console から直接フィードバックをお送りください。詳細なフィードバックをご提供いただける場合はヘルプ フォーラムをご利用ください。スクリーンショットなども含めることができます。新しくなった Search Console が長きにわたって皆様のお役に立ち、サイトに影響する問題に集中して Google 検索をさらに有効に活用できるようになるものと確信しております。

皆様にとって幸多き一年となりますよう。

ユーザーを強烈に惹きつけるコンテンツにする「好奇心のギャップ」戦術

「せっかく必死になって良質なコンテンツを作ったのに、あまり人に見てもらえてない!!なんでー!」という経験はないだろうか。せっかく一生懸命作ったコンテンツなのだから、一人でも多くの人に見てもらいたい。そのためにはコンテンツ […]

ユーザーを強烈に惹きつけるコンテンツにする「好奇心のギャップ」戦術

「せっかく必死になって良質なコンテンツを作ったのに、あまり人に見てもらえてない!!なんでー!」という経験はないだろうか。せっかく一生懸命作ったコンテンツなのだから、一人でも多くの人に見てもらいたい。そのためにはコンテンツ […]

ユーザーを強烈に惹きつけるコンテンツにする「好奇心のギャップ」戦術

「せっかく必死になって良質なコンテンツを作ったのに、あまり人に見てもらえてない!!なんでー!」という経験はないだろうか。せっかく一生懸命作ったコンテンツなのだから、一人でも多くの人に見てもらいたい。そのためにはコンテンツ […]

グロースにおけるSEOの役割

検索エンジンからの流入を拡大し、自社のWebサイトへの訪問者、ひいては顧客を増加させる手段として、SEOは非常に有効な手法の一つです。しかし、SEOにかかわる領域は複雑・拡大化する一方であるため、SEO担当者のみでその全てを賄うことは困難です。そのため、複数の専門領域を持つメンバーから成るチーム作りが解決策の1つとなるでしょう。
今回は、グロース戦略におけるSEOの役割と、施策を実現するためのチーム作りまで、幅広く取り扱った記事を紹介します。事業会社内でSEOをやることの重要性を改めて気づかされる内容となっています。– SEO Japan

SEOは、グロース戦略の一部として、ユーザー獲得のフェーズで使用できる最も大きな仕掛けの内の1つであろう。

AARRR (Acquisition:ユーザー獲得, Activation:利用開始, Retention:利用継続, Referral:紹介, Revenue:収益)のような他のフレームワークを好む方もいるだろうが、こうしたフレームワークは、すべからく、「Acquisition:ユーザー獲得」から始まっている。Webサイトやアプリに訪問してもらうことで、自身の製品を顧客に知ってもらうのだ。そして、自然検索からのトラフィックは、Webサイトやアプリへの訪問を促すチャネルの中で、最大規模のものである。過去数年間、様々なマーケティングやグロース(SEO)のチームと仕事を行い、自然検索からのトラフィックを可能な限り最大化させることに注力してきた。この記事では、そのような経験から私が学んだことを披露したいと思う。

記事要点まとめ

SEOチームとは、ビジネスを加速させるために、自然検索からの流入と露出を生み出すグロース組織の1つである。
コンテンツ・リンク・キーワードの調査、Webサイトの技術的監査、コンテンツ作成、PR・認知・ブランドキャンペーンなどを担当する。
最高のSEOチームは、組織を横断するメンバー(デザイナー、コンテンツ作成者、SEO担当者、エンジニアなど)から構成されるチームである。

彼らは、ツール、予算、経営メンバーからのサポートを必要とする。
こうしたサポートを得ながら、SEOチームは、新しい製品の開発、各種実験の実施、大規模データセットの適用など、ビジネスを加速させるための施策の大きな助けとなる。
また、彼らはリンクの争奪や低品質コンテンツの作成など古い手法には手を出さず、むしろ他のチームを助けアイデアを拡大させ、自然検索における露出を最大化させるための施策を実施するのである。

グロース戦略全体におけるSEOの位置づけ

グロースチームがある”新しい”会社では、SEOチームは複数あるチームの1つとして存在する。もしくは、他のマーケティングチャネル(PaidやReferrals)か、他のファネル(リテンションやライフサイクル)の一部として存在しているだろう。こうしたグロースチームが共通して注力していることが1つある。より多くのデータと新しい機会を駆使することで、可能な限りの速さでビジネスを加速させる助力となることだ。

SEOはどのようにしてグロースに貢献するのか?

新規顧客

人々はインターネット上のあらゆる場所で検索を行う。そのため、SEO担当者も、Google・Bing・Yahooのような検索エンジンの領域外にも注意を向けている。Quora・Instagram・Facebookはもちろん、YouTubeでの露出を高めるためにできることはなにか?ということまで思いを馳せるのだ。SEOチームは、会社が構築してきたプロダクトやサービスについて、今まで一度も検索したことのないユーザーを可能な限り追いかけている。

ブランド認知・CLTVの向上

AppleやAirbnbなどのように、ブランド認知度が非常に高い企業もある。ユーザーはその製品やサービスについて詳しく、アカウントも既に保有している場合も多い。そのため、こうした企業は、自身の業界内でのユーザーに注視しており、彼らに自身の製品を再発見させることで、ブランド認知やライフタイムバリュー(CLTV)を向上させようとしている。

自然検索における露出の向上

こうしたチームは、ビジネスの成長にどのように貢献しているのだろうか?そのプロセスはどういったものなのだろうか?


SEOのプロセス
1.キーワード調査
2.Webサイトの技術的監査
3.分析とレポート
4.競合・リンク調査
5.コンテンツ作成

どのようにして実験を実施するか?

SEOの施策が進めば進むほど、SEO自体が製品の中に組み込まれるため、より多くの時間を自身の指標に影響を及ぼす領域に費やすことになるだろう。多くのトラフィックが発生している大規模なサイトの場合、SEOの実験を行い、何が効果的で何が効果的でないかを発見することは比較的容易だろう(しっかりとした環境設定とデイリーで5,000以上の流入が必要となる)。しかし、新規ビジネスの場合、時間をかけていくことで、どの施策が有効でどの施策が有効でないのかを発見できるようになっていくのだ。

つまりは、規模の問題である

これまでの話は、いわゆる通常のSEOについての話と言えるだろう。多くの場合、(そして、このことが事態を複雑化させることになるのであるが)、状況が目まぐるしく変わる環境に身をおいているだろうし、業界自体の変化も激しいはずだ。こうした流れに食らいつきながら、リソースを規模化させ、チームをグロースさせ、自身の指標を上昇させなければならない。成長を示す何らかの指標が必要であるし、可能な限りの速度でSEOが成長しているという実感を持たなければならないのだ。

改善対象は何か?何に取り組むべきか?

  • キーワード調査: オーディエンスが何を探しているか、それを把握することから始めよう。業界やビジネス領域内のキーワードでの順位は気になるだろうが、それ以上に、成長の機会についても知りたいはずだ。サイトの規模が大きければ大きいほど、グロースの機会は大きくなるだろう。グロースチームが存在する場合、そのポテンシャルを調査するためにより多くの時間を投資することになりそうだ。
  • Webサイトの技術的監査: インデックスされるべきページがすべてインデックスされているか、技術的な施策がすべて実施されているか、自身のサイトについて確認したことはあるだろうか?おそらくは無いだろう。こうした確認を行うことで、内部リンクの設計を改善したり、注視しているページに適切なタグを追加したり、などの機会が発見されるはずだ。
  • 分析とレポート: おそらく、あなたは組織の一員であるはずだ。そのため、進捗や機会、各種数値に対してどのような影響を与えたかを説明をする必要があるはずだ。場合によっては、それは、あなたがWeb上の分析に対しての責任を負っていることを意味するだろう。
  • 競合・リンク調査: 競争を勝ち抜くため、リンクやメンションを求めてはいないだろうか?現状のリンクは綺麗な状態だろうか?コンテンツやメディアへの言及を得られる機会はどこにあるのだろうか?自分だけで、追い求めることは可能だろうか?PRやマーケティングチームの協力が必要だろうか?SEO担当者として、これらの質問に対して、回答できるようにすべきだろう。多くの場合、自身の業界で何が起こっているのかは分析できるはずであるし、コンテンツに対する機会がどこにあるかも導き出せるはずだ。前述の「キーワード調査」、「分析とレポート」で得られたデータを駆使し、取り組んでみよう。
  • コンテンツ作成: 新規顧客へのコンテンツやランディングページを作成する能力がある場合は、より多くのキーワードと見込み顧客を獲得するために、コンテンツ作成に時間を割くはずだ。最近では、より多くの立場のメンバーが、コンテンツ戦略に加わる傾向を感じている。こうした傾向の中、闇雲にユーザーを追い求めるのではなく、ユーザーが実際に使用するキーワードを提示するなどして、他のチームを助けることができるはずだ。

SEOチームの体制作り

SEOチームをどのように作り、成長させていけばよいのか?SEOチーム、また、組織自体が、その目標を達成するために何が必要であるかを見ていこう。

グロースハック、グロースマーケティング、ブランド、IT・・・SEOはどこに当てはまる?

SEOチームについてのディスカッションを行う場合、彼らが組織内のどこに位置づけられるのか、というトピックがよく持ち上がる。その答えは、組織によって変わるものだ。純粋なWeb業界とハードウェアの製造会社では、組織内の位置づけもかわるだろう。最近のトレンドでは、SEOチームはグロースチームの一部として見られることが多いようだ。ブランドにおけるユーザー獲得に大きく貢献することが、その理由だ。横断的な組織の場合、主体的に動く能力と、SEOの成長(もちろん、スパム的な手法ではなく)を達成するために必要なあらゆる領域の責任と権利を有しているはずだ。

SEOチームはグロース戦略において、何に取り組むのか?

これについては、会社ごとに異なるだろう。有益な答えではないのだが、事実なのだ。The Next Web社では、SEOチームはマーケティングにかかわるさまざまな取り組みを行っているが、技術的な課題に向き合うことが多い。コンテンツに関しては、編集チームが細心の注意のもと、作成を手がけている。我々は、サイトやプラットフォームの技術的なセットアップを中心に取り組んでいるのだ。アーキテクチャの修正や、すべての施策がそうあるべき状態を保つことができているかを確認している。

SEOチームの役割は何か?

一言で表すと、横断的機能、と言えるだろう。私が見てきた中で最高のチームは、SEOスペシャリスト、エンジニア、コンテンツ作成者、デザイナーによって構成されたチームだった。彼らが一堂に会すことで、驚くべき製品やコンテンツを生み出し、多くの自然検索経由によるトラフィックを獲得していたのだ。それぞれの担当を下記に記載しよう。

  • SEOスペシャリスト: 肩書はスペシャリストである必要はない。マネージャーやリーダーや、その他なんでも良い。ポイントは、チームを導き、利用可能なデータから機会を特定する役割を果たすことだ。検索からの潜在的な流入、ランキングデータ、技術的な監査なども担当する。
  • エンジニア/デベロッパー: SEOチームを保有する会社は、概して、大規模なサイトを運営しているはずだ。そのため、サイトに変更を加えるさいは、サイトの運営を手助けする目的が伴う。こうした場合、デベロッパーによる手助けが必要となるだろう。
  • デザイナー: マーケティングチームなど、その他のチームの状況にもよるが、フルタイムのデザイナーを雇う必要は、必ずしもないはずだ。しかし、今後公開する予定の機能やコンテンツは、その見た目も素晴らしいものでなければならない。あなたのデザインのスキルがどれほどのものかはわからないが、私はプロのデザイナーのレベルには(不幸にも)達してはいない。
  • コンテンツ作成者: SEO施策はコンテンツが必要だ。記事、ブログ、翻訳、最適な見出しなど、名前は自由につけてかまわない。あなたが望むものをクリエイティブな手法で具現化することができるコピーライターがいなければ、あなたの目的も達成できない。

他のチームの協力は?

SEOはあなた一人で行うものではない。大きな組織の中、あなた一人でSEOに取り組んだところで、失敗することは目に見えているだろう。理由は単純で、ボトムラインに影響を与えるほどの十分な施策をこなせないからだ。組織が大きくなればなるほど、組織間を横断する取り組みが必要となるだろう。加えて、SEO施策を前進させるために、SEOの知識、ツールの活用、他のチームの協力などが重要となる。

別のチームの協力を得ることで、幅広い領域の知識を得ることができる。このことが、コンテンツの作成やキャンペーンの実行などを可能にするのだ(グロースのSEOチームではよく見られるが、ブランドのマーケティングチームでは当てはまらないこともある)。

SEOチームの成功とはなにか?

自然検索での露出を高めながら、事業の目標達成を加速させることが成功と言える。最終的には、事業の成功につながるような、事業と関連したトラフィックの獲得を目指すことになるはずだ。さまざまなプラットフォームでの上位表示を目指すだろう。YouTube、Facebook、Googleなどが対象になるが、事業の利益を発生させることが最終的な目的となる。そして、それはあなたの上司が最も興味をもつものでもある。事業に対し、あなたはどれほどの利益をもたらすことができるのか?これを達成することが、あなたの成功を意味することになるだろう。

SEOチームの成功は、どのように定義されるのか?

SEO担当者にとっての主要なゴールは、事業に関連したより多くの自然結果からのトラフィックを獲得することだ。しかし、このゴールに到達するまでに多くのKPIが存在する。そして、これらのKPIは直接事業に影響を与えるものではない。私が関わってきたSEOチームも、多くのKPI(クロール数、リンク数、ページの品質、エラー数など)モニタリングしていた。SEOチームのゴールにおいて、障害となるものがないかを確認するためだ。

昨年、SEOにおける適切な指標の選び方、また、SEOのパフォーマンスを測るための適切な指標についての記事を書いているので、そちらも参考にして欲しい。

検索のロードマップを作成し、管理する

何に取り組むべきか?

取り組むべき事項は多々あるが、大きく3つに分類することが可能だ。もちろん、事業によってはさらに考えるべき項目も存在する。しかし、多くの場合は、下記の3つの領域でカバーできるはずだ。

  • プロダクト: あなたのサイトにおける、修正が必要な箇所や追加のページが必要な箇所のすべてが該当する。詳細な技術的監査が必要かもしれないし、全く新しいサイトの構築や、URL構造の変更が必要になるかもしれない。完璧な成功を目指すために、開発者の協力は必須となるだろう。
  • コンテンツとプロモーション: 自社の事業や製品を説明するために、コンテンツやデータなどが必要となるだろう。ときには、サードパーティ製のデータ(市場やEコマースなど)が求められるし、編集者によって作成されたパブリッシャーとしての独自コンテンツが求められることもある。重要なことは、それらを作成した後、プロモーションを行うべきということだ。初回のキャンペーンは成功したが、その後、広がりを見せることは無いといったケースを多く見てきた。拡散せず、その後のプロモーション施策もなければ、そのキャンペーンはそこで終了してしまうだろう。
  • 分析とレポート: 自分が作り上げた検索からのトラフィックが、事業にとって価値を与えるものであることは理解しているだろう。大企業におけるSEOのプロジェクトの場合、事業に与える影響や価値の内容は明らかだろう。そのため、適切な指標を使用し、適切なツールから得られたデータで分析をすればいい。また、今後どのような価値を事業に与えることができるか、どこに機会があるのか、を調査することも可能だろう。

他にどのようなリソースが必要となるか?

  • ツール: 自分自身ですべてを行うことは不可能だ。Webサイトの技術的監査をサポートするツール(ScreamingFrog、Botify、Deepcrawl、SEORadarあたりが私のお気に入りだ)、キーワード調査をサポートするツール(SERPmetrics、AuthorityLabs、Google Adwords Keyword Toolなど)、そして、リンクデータを測定するツールも必要かもしれない。Google Search ConsoleやBing Webmaster Toolsも忘れてはならない。詳細は後述するが、分析作業も忘れてはならない。深い洞察とデータを詳細に分析するため、アナリストのサポートを求めることもあるだろう。
  • 予算: 予算の対象は、ツールの使用料、コンテンツ作成のための人件費、その他自社では賄うことができないために発生する外注費などが含まれる。多くの場合、予算はコンテンツ作成のために使われるだろう。コピーライター、デザイナー、動画作成者の協力を得て、独自のコンテンツを作成するためだ。
  • 協力:
    • エンジニア: 大企業においては特にであるが、SEO施策のためだけではなく、グロースチームの一員として、エンジニアの協力が必要となるはずだ。
    • チーム: 別チームのメンバーも大きな助けとなるだろう。大企業の場合、毎週のように新しい人と会だろうが、彼らもまた、SEOチームのサポートとなってくれるのだ。受付担当がすぐれたライターになる場合もあるし、経理チームがツールのための予算を抑えてくれる知恵をくれる場合もあるし、インフラのチームがログファイルを提供してくれる場合もあるし、直接の関わりがなくとも、SEOチームに貢献してくれることが多くあるはずだ。
  • 経営陣: 他チームからのサポートとして、最も必要なサポートと言えるだろう。SEOがグロース戦略にどのような影響を与えるか、あなたが取り組んでいる内容が事業の前進にどう関わっているか、などを理解し、管理してくれる存在は必要だ。彼らはあなたに、達成すべきゴールについての質問をしてくるだろうが、これは当然のことだ。彼らは(あなたがそれを忘れない限り)あなたに給料を与えるため、あなたの取り組みが事業にとってどのような価値を与えてくれるのかを理解する必要があるのだ。

優先度の付け方は?

詳細な調査を行うことで、どのような機能やコンテンツが不足しているかが明らかになるだろう。しかし、多くの場合、自社の事業領域においてどのようなキーワードが必要かを明らかにすることが重要だ。Google Search ConsoleやBing Webmaster Toolsを使用し、ターゲットキーワードのボリュームはどのくらいであるか、また、現在のパフォーマンスはどの程度のものなのか、などのデータを集める必要がある。

*左から:平均の検索ボリューム、現状のCTR、順位ごとの最も高いCTR

また、逆を言えば、現在は上位表示されていない領域における、将来的な機会を把握することでもある。そして、ターゲットキーワードのグループを再編成し、どの領域にリソースを注力すべきかを、判断するのだ。

しかし、これだけでは、まだ手を付けていない領域における機会を特定したにすぎない。最終的には、現在保有するアセット(プロダクトやコンテンツ)を最適化しなければならない。ここでは、どの領域を注力すべきか、優先度を設ける必要がでてくる。既存リソースの活用、すでに取り組んでいる領域における新しいリソースの構築、まだ取り組んでいない領域における新しいリソースの構築(つまりは、実験)の3軸をもとに、優先度をつけるべきだろう。

結果はどのように分析する?

可能な限り、事業に関係する指標に注視すべきだ。それらが、あなたが一員として参加しているグロースチムにおける、また、事業における価値となるはずだ。未だに、獲得したリンク数を指標にしているSEO担当者をよく見かける。しかし、リンク数自体は、利益を生み出すものではない。結局の所、事業に貢献している指標をベースとすべきなのだ。

そうであれば、結果をどのように分析すればいいのか?どのくらいの流入を獲得し、どのくらいのコンバージョンを達成したか、を見るべきだろう。これらが事業における利益に直結することになるからだ。NPOの場合は、寄付の金額や寄付をしてくれた人数を見ればいいだろう。こうした数値が、組織のメンバー(CEO、SVP、VP、ディレクター、マネージャーなど)が気にかけている数値なのだ。

まとめ

この記事では、グロース戦略におけるSEOの役割、また、グロースチームにおいてSEOはどうあるべきか、について説明してきた。

  • SEOチームは検索からのトラフィックを増加させ、検索結果における露出を高めることを目的とし、グロースチームの一員となっている。そして、多くの企業にとって、このことが事業の成長を加速させる手助けとなる。
  • 理想的なSEOチームは横断的な機能(デザイナー、コンテンツ作成者、SEO、エンジニア)を保有するメンバーから成る。彼らが求めるサポートは、ツール、予算、そして経営陣からのサポートだ。
  • こうしたチームを構築するために、高い能力を保有するメンバーを募集するべきだが、しっかりとしたサポートも与えるべきだ。組織にとってチャネルを管理するためだけのチームである必要はない。適切に構築されれば、SEOチームは戦略的で独創的なディレクションを組織に提供することができるはずだ。

皆さんは自身の組織で、どのようにしてSEOチームを構築するだろうか?どのようなメンバーを割り当て、どのようにして組織の全体的な成長戦略に貢献できるだろうか?このテーマに対するあなたの意見をぜひ聞かせて欲しい


この記事は、CXLに掲載された「The Role of SEO in Growth」を翻訳した内容です。


組織の規模、ビジネスの領域、リソースの量などによって、SEOチームの役割や担当領域は様々です。
しかし記事内でも指摘されていたように、最終的には「どの程度事業へ貢献しているか?」が求められるということは共通しているはずです。
不確定要素や外的要因などが多く含まれるSEOだからこそ、その重要性や役割を組織全体に対して発信共有することが重要です。
他チームからの支援や理解を得るための努力は、継続して行っていきたいものです。

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アルゴリズムの判断と人による評価。SEOの成功において必要なものはどちらか?

Googleの検索結果の順位付けは、基本的にはアルゴリズムによって全て行われます。しかし、直接的ではありませんが、品質評価者による評価結果も、アルゴリズムの更新に影響を与えている(参考にされている)とも言われています。もちろん、ユーザーへ価値のあるコンテンツを提供することが最重要であることは間違いないのですが、SEO担当者として、我々はアルゴリズムと評価者による評価のどちらを重視すべきなのでしょうか?このような疑問に対する考えの一助として、今回の記事をお読みいただければと思います。– SEO Japan

過去数年における、Googleの品質と権威性の捉え方の変更は、今後のSEOの流れを大きく変更させるものである。Googleはアルゴリズムの改善を継続しながら、”品質評価者”への依存も強めている。

自動生成のコンテンツや手っ取り早いハック的な古い手法は、長期的で安定的なSEOの成功を約束するものではなくなっている。

”新鮮なコンテンツ”の名のもとに、ブログ記事を矢継ぎ早に作成するなどの手法は過去のものとなった。また、オンライン上で手に入る情報を(しかも、引用しているという告知なしに)再利用しただけのコンテンツに、効果的で安定的な結果を期待するという戦略は成り立たなくなっている。

こうした状況の中で成功するために、SEO担当者は、Googleがコンテンツに対する品質と権威性のルールを変更したという事実を学ばなければならない。また、自身のWebサイトが、ターゲットとする領域において権威があるとみなされるために必要なタスクも学ばなければならない。

Path Interavtiv社のSEOディレクターであるリリー・レイ氏は、権威性に関するGoogleのアップデートが、彼女のクライアントのサイトに対してどのような影響を与えたかについて、数ヶ月に及ぶ調査を行った。「1月30日にサンノゼで開催されるSMX Westにて、レイ氏は上記の調査結果に加え、この新しい時代を生き抜くためのアドバイスも共有してくれる」

私はリリー氏にインタビューを行い、我々が注力すべき領域はなにか?また、アルゴリズムの判断が前提であるものの、人による評価の介入も認められる昨今の状況において、SEOの成功をおさめるために必要になるものはなにか?などの質問を投げてみた。

過去数年間で、Webサイトが評価され、順位づけされる方法において、一番変化があったものはなにか?

2018年は、GoogleがWebページとドメインの品質と信頼性を分析する方法を大きく変更させた年であった。以前は、よく知られたランキング要素(タイトルタグや内部リンクの修正)を調整することで、SEOの成果は十分に認められていた。たとえ、そのWebサイトが特定の領域において権威とみなされていなくても、だ。

このような簡易的な内部最適化の手法は、もはや検索結果の最高順位を約束するものではなくなっている。特に、品質や信頼性が重視される領域においては。Googleは、コンテンツの作成者を含め、Webサイト自身の評判や信頼性を重視している。また、ページスピードやモバイル・ファースト・インデックスに関わる変更からも、ユーザー体験に大きな比重を置いていることがうかがえる。

アルゴリズムの変更により大きくトラフィックを落としたクライアントに対し、あなたはどのような対策をとるか?

クライアントのWebサイトがアルゴリズムの変更による影響を受けた場合、品質と信頼性に関わる、Webサイト内外の要因を調査する。影響を受けたページはどこか、サイト全体が影響を受けているのか、を確認するのだ。もちろん、E-A-T (expertise:専門性、authoritativeness:権威性、trustworthiness:信頼性)に課題はあるか、サイト全体の権威性が疑われているのか、なども確認する。また、影響を受けたページと、競合サイトのページとの比較も詳細に行う。情報量、引用数、ページ構成などが、検索クエリに対する答えとして十分であるのかを確認するのだ。

次に、“Site:”を使用し、自身のサイトの自然検索結果における状況を調査する。内容が薄い、重複している、品質が低い、などのコンテンツが多くインデックスされていれば、これらを統合したり削除したりすることで、大きな改善が見込めるためだ。また、(これはGoogleも推奨していることだが)コンテンツ作成者やWebサイト自体の評判も確認する。解決すべき、Webサイトの信頼に影響を与える外的要因が存在することもあるのだ。

Googleの品質評価ガイドラインは、どの程度参考にするべきか?

我々のSEOチームは2018年度版の品質評価ガイドラインのコピーを書棚においている。アルゴリズムの変更の影響を受けたWebサイトを分析する際や、Googleが定義しているコンテンツの”高品質”を再確認する際など、すぐに閲覧できるようにするためだ。もちろん、このガイドラインに書かれている内容の多くが、そのまま現状のランキング要素ではないことは、十分に理解している。それらは、Googleが検索アルゴリズムにいずれ組み込むことを目指している、長期的なマーケティング戦略であると、我々は認識している。

さらに、ここ数ヶ月のアルゴリズムの改良は著しく、人間が行うようにWebサイトの品質の分析が行われており、我々はそうした痕跡を十分に確認することができている。また、多くのSEO担当者にとっては明らかであることだが、現行のガイドラインの内容は、過去のSEOの手法が通用しなくなっていることを指し示している。つまり、キーワードの詰め込みや自動生成、新しいコンテンツの作成のみを目的とした品質の低いブログ記事の大量生産などは、将来に渡って良い結果を生み出す安定的な手段ではなくなっているのだ。

人工知能と機械学習は、ランキングアルゴリズムにどの程度の影響を与えているのか?

私は、過去数ヶ月のアルゴリズムの更新は、Googleが急速に進めている機械学習の進歩に依るものであると考えている。Googleのベン・ゴメス氏は品質評価ガイドラインを”我々が、検索アルゴリズムを向かわせたい場所”と述べている。また、ゴメス氏は、「品質において(少なくとも今のところは)人間が最良の判断を下すことができるし、それは今後も続くだろう」としながらも、「アルゴリズムが人間の判断のレベルに追いつくためにするべきことはまだ残っている」とも述べている。

機械学習はこのプロセスを、過去の例に無いほど急速に、また、安定的に進めることができる。しかし、検索結果の順位が大きく変動するたび(過去6ヶ月においては各アルゴリズムの更新後に急激に順位を上昇・下降させたサイトがあった)、それらは、アルゴリズムが何らかの指標を見落としており、まだ改良すべき点があることを指し示しているのだと思う。

今年になって起こる大きな変化は、どのようのものになるのか?

Webサイト自体、また、コンテンツの作成者の評判が注視されるのだと思う。特にYMYL(Your Money Or Your Life*)においては顕著であり、平凡なコンテンツや専門性に欠けたコンテンツが上位に表示されることは難しくなるだろう。2019年は、上位表示を叶えるために、これまで以上に時間と努力が必要になってくる。短期的なハックはもはや安定的な成功を約束するものではないからである。

※金融や医療など、誤った情報を与えてしまうことで、ユーザーの人生に大きな影響を与えかねない領域

検索結果における露出拡大に注力している個人や企業は、自身のオンライン上での評判に気を配るべきだ。そして、信用や信頼に影響のある施策は、なんだって行うべきだと思う。これには、顧客の意見を聞いたり、多くのプラットフォームで発せられている意見に対する対応などの施策も含まれている。もちろん、圧倒的なコールトゥアクションや広告を提供するという話ではない。なにか問題があったときに顧客が簡単に連絡をとれる機会を増やしたり、彼らからのフィードバックをオペレーションに反映させるなどといった施策だ。

これらを達成するまでには困難がつきまとうだろう。デジタルブランドは、長期的な自然検索結果における露出を確保するために、全精力をもって取り組まなければならない。人間による評価が重要であることは変わりないが、検索エンジンは人間が評価をするプロセスに急速に近づきつつあるのだ。

「上記以上にも、リリー氏やその他のエキスパートからアルゴリズム変更への対応についてのアドバイスをもらいたいならば、2019年1月30日-31日にサンノゼで開催される、SMX Westに、ぜひ、ご参加いただきたい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Machine vs. man: What really matters for SEO success」を翻訳した内容です。


記事中にもありますが、Googleがユーザーを重視している以上、人間による評価も重視されているはずです。アルゴリズムによる判断は、もちろん人間が下す評価と必ずしもイコールではありませんが、SEOに携わっていると、その精度は急速に高まっていることを実感することもあります。直接的なランキング要素ではありませんが、Googleが目指している方向性にキャッチアップするためにも、品質評価ガイドラインは定期的に読み直すべきでしょう。