Google+: アプリ ダウンロードのインタースティシャルに関する事例紹介

多くのモバイル サイトでは、プロモーション用のアプリ インタースティシャルを使用して、ユーザーにネイティブ モバイル アプリのダウンロードを宣伝しています。アプリによっては、ネイティブ版のほうがユーザー エクスペリエンスが優れており、ブラウザでは簡単にアクセスできない端末機能を使用できるものもあります。そのため、多くのアプリ所有者は自分のオンライン プロパティやサービスのネイティブ版をユーザーに宣伝したいと考えています。しかし、どれくらい積極的に宣伝すべきかは明らかではありません。ページ全体に表示されるインタースティシャルは、ユーザーがアクセスしたいコンテンツの邪魔になっているかもしれません。


そこで Google では、Google+ モバイル ウェブにおけるインタースティシャルの利用状況を詳しく調査することにしました。Google社内でのユーザー エクスペリエンス調査では、インタースティシャルが妨げになっていることがわかりました。昨年の IO でもジェニファー・ゴーブがこの話題を取り上げ、ユーザーの不満が高かったと語っていました。

インタースティシャルは削除すべきと思われましたが、Google ではデータに基づいて意思決定しているため、まずはインタースティシャルが Google ユーザーにどのような影響を与えているかを調べました。その結果、次のようなことがわかりました。

  • Google のインタースティシャル ページにアクセスしたユーザーのうち 9% が「アプリを入手」ボタンを押していました(このユーザーのうち数パーセントは既にアプリをインストールしているか、アプリストアでのダウンロードを完了しませんでした。
  • Google のページから離れたユーザーは 69% でした。これらのユーザーはアプリストアを訪れることもなく、Google モバイル サイトの閲覧も中止しました。

キャンペーンの CTR が 9% というのは良い結果のようですが、Google ではそれよりも、インタースティシャルで遮られたためにサービスの利用をやめたユーザーの数に注目しました。2014年7月、Google は、前述のデータを踏まえて、インタースティシャルの削除がサービスの実際の利用にどのような影響を与えるかについて実験で調査することにしました。Smart App Banner を追加し、モバイル SEO ガイドのよくあるミスを回避する ページの推奨どおりに、目立たない方法で引き続きネイティブ アプリのプロモーションを行いました。その結果は驚くべきものでした。

  • モバイル サイトの 1 日のアクティブ ユーザーは 17% 増加しました。
  • Google+ の iOS ネイティブ アプリのインストール数には、ほとんど影響がありませんでした(-2%)(Android 搭載端末からのインストール数については、ほとんどのユーザーが Google+ をインストール済みなのでここでは扱いません)。

この結果に基づき、このインタースティシャルを完全に廃止することにしました。Google サービスでユーザー数が増えたことはプラスの変化です。この結果を見て、ウェブマスターの皆様にはプロモーション インタースティシャルの使用を再考していただければと思います。邪魔なものを取り除いて、モバイル ウェブのユーザー エクスペリエンスを向上させましょう!
(この調査の結果、Google は App Banner すら表示しないような、より心地よいモバイル体験(英語)を提供することにしました。※このバナーは、iOS6 以下では表示されています。)

パンダアップデート4.2がついに更新!!10ヶ月の期間を経て、徐々にロールアウトされる見通し。

待ちに待った(?)パンダアップデートが更新されたようです。GoogleがSearch Engine Landに報告したところ、先週末から行われてるとのことです。(下記の記事では、原文通り、”今週末”と表記しています。)先日、ファントムアップデートの記事を掲載しましたが、時期がズレているので別物かと思われます。今回の更新は非常にゆっくりとしたスピードであり、現状の影響範囲は限られているようです。Googleは英語圏の影響範囲を述べていますが、SMX Advancedでゲイリー・イリーズ氏に確認したところ、全地域同時発生と答えてくれています。詳細なデータや情報は不十分でありますが、まずは、速報記事としてお伝えします。– SEO Japan

Googleがパンダアップデートの更新が今週末に開始されていたことを認めた。しかし、完全にロールアウトされるには数ヶ月かかるとのこと。

GoogleがSearch Engine Landに伝えてくれた。今週末にパンダアップデートの更新を行っていたということだ。

多くの人がパンダアップデートの更新に気がついていないのも無理はない。なぜなら、今回のロールアウトは非常にゆっくりと開始されているからだ。Googleは、完全にロールアウトされるには数ヶ月かかる可能性があると述べている。あなたのサイトへの影響は徐々に現れるだろう。パンダアルゴリズムはサイト単位に影響を与えるアルゴリズムだが、一部のページには、すぐには、変化が見られないかもしれない。

最後にパンダアップデートの更新が行われたのは10ヶ月も前である。2014年9月25日に起こったパンダ4.1である。これは28回目のアップデートであったが、私は29回目、もしくは30回目のアップデートと見ている。なぜなら、2014年10月に小規模な変動があったからだ。

私が知る限りでは、今週末のアップデートに気がついたWebマスターは非常に少数であった。しかし、これは当然のことであるのだ。それほど、今回のロールアウトはゆっくりとしているものなのである。

Googleによると、英語でのクエリの2-3%に影響を与えているという。

新たなチャンスを得るサイトと新たなペナルティを受けるサイト

正しい変更を行っていれば、前回のパンダによってペナルティを受けたサイトにとっては、ロールアウトは順位回復の可能性を意味する。以前のパンダによるペナルティを受けたサイトにとっては不幸なことではあるが、順位回復がすぐには見られないだろう。しかし、時間をかけて徐々に回復してくだろうから、順位の変動には注目してよいかもしれない。

今回の更新は、過去の数あるパンダアップデートとは状況が異なっている。過去のアップデートでは、Googleからのトラフィックの大規模な増減をすぐに確認することができていた。

下記に、今まで行われたパンダアップデートをまとめておく。その内の幾つかはAKA (also known asの略。よく知られている別名)も併せて記載している。

*今回の記事では過去のパンダアップデートのリストは省略しています。
原文には記載されていますので、興味のある方はご確認下さい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Panda 4.2 Is Here; Slowly Rolling Out After Waiting Almost 10 Months」を翻訳した内容です。

アップデートの更新にとらわれることも良くないことと思いつつ、やはり、気になっていたところもありました。今回の更新は過去のアップデートとかなり状況が異なるようですが、本質的な部分は変更がないでしょう。パンダアップデートの次はペンギンアップデートやモバイルアップデートに意識が向いてしまうかもしれませんが、一番必要な作業を常に頭に入れておきたいところですね。-SEO Japan

あなたのサイトを”フィーチャード・スニペット”の引用元にする方法。

Googleが検索結果に直接クエリに対する答えを掲載する場合が多々あります。”ダイレクトアンサー”や”リッチアンサー”とも呼ばれていますが、Googleは”フィーチャード・スニペット”と呼んでいるようです。今回の記事は、先日行われたSMX Advancedでも紹介されましたが、”フィーチャード・スニペット”に引用される方法を実験した内容になっています。”フィーチャード・スニペット”に対しては賛否両論あると思いますが、自身のサイトが引用された場合は大きなメリットがありそうです。– SEO Japan

Googleは様々な検索クエリに対しての答えを検索結果に直接表示しているが、多くの人が、自身のコンテンツを答えとして利用される方法を求めていることだろう。幸運にも、我々のコラムニストのエリック・エンジ氏がそのプロセスを紹介してくれている。

多くの人がフィーチャード・スニペット(リッチアンサー、もしくは、ダイレクトアンサーとも呼ばれる)に自身のサイトが引用され、検索結果に表示されることのメリットについて議論している。中には、Googleが検索結果に答えを表示してしまうことで、それに関連するサイトへのトラフィックが減少することを主張している者もいる。私はこの議論に対して、実際のトラフィックデータを元に、一つの提言を投げたいと思う。

ケース1:Confluent Formsの例

Confluent Forms(ドメインオーソリティが47のサイト)のデイビッド氏が、自身のサイト内のページがフィーチャード・スニペットに使用された例を共有してくれた。検索クエリは、「what is a rfp(rfpとは何か)」である。

この例で興味深いところは、スニペットを生成しているページが、検索結果ではWikipediaに次ぐ2位でありながら、スニペットに引用されているという点である。下記に、引用された箇所の実際のページを記載する。

【画像内和訳】
見積依頼書(RFP)とは、ビジネス上の目的を通して製品やサービスを獲得するために、組織が今後取引をする可能性のあるベンダーから入札金額を引き出すために作成された提案資料である。RFPの作成は、購買決定をする上で、取引の構造と透明性を明らかにする一方、要求と議論すべき内容を公にすることでリスクを減らす目的も存在する。

質問に対する回答が、明確で、直接的で、シンプルに記載されていることが確認できるだろう。これはユーザー体験として非常に優れており、確実にGoogleが好む内容と言えよう。それでは、この例におけるトラフィックはどうなっているのだろうか?下記にグラフを記載しよう。

私にとっては明確な勝利に見える。しかし、たった一つの例で結論付けるのは、なんとも心もとない。もう一つの例を見てみよう。

ケース2:Steady Demandの例

次の例はSteady Demandのベン・フィッシャー氏によって共有されたものだ。ちなみに、このWebサイトのドメインオーソリティは38である。また、今回の例の検索クエリは、「how to get more followers on google plus(Google+でより多くのフォロワーを得る方法)」である。

このスニペットに引用されたコンテンツを下記に記載しよう。

【画像内和訳】
下記に記載する方法を行えば、Google+でより多くのエンゲージメントと対象のフォロワーを獲得することができるでしょう。
1.自身のプロフィールを埋め、獲得したいフォロワーを幾つかのタイプに分類し、書き出す。
2.Circloscopeに登録する。これにより、Google+のサークルを容易に管理できるツールを獲得したことになる。
3.あなたがシェアしたコンテンツに興味のあるコミュニティ、ユーザー、Google+の投稿を探し、彼らをサークルに追加する。
4.あなたがサークルに追加した人のエンゲージメントを測定する。また、エンゲージメントが見られるメンバー(もしくは、あなたが消費したいと思う優れたコンテンツを作成したメンバー)をより永続的なサークルに移動させる。
5.定期的にサークルのメンバーを整理する。

Confluent Formsの例と同様に、明確で、直接的で、シンプルに答えが提供されていることがわかるだろう。それでは、このページヘのトラフィックの状況を見てみよう。

今回もトラフィックが増加していることがグラフから読み取れる。上記2つのサイトは、フィーチャード・スニペットに引用されてから、ページヘのトラフィックが増加したのである。

もちろん、2つの例のみでは統計的に十分とは言えないだろう。そのため、あなたのサイトが引用されたとしても、上記の2サイトのようにトラフィックが確実に増加するという証拠はどこにもない。しかし、これらの例は、フィーチャード・スニペットをSEOの1つの手法として取り組むべき可能性を十分に秘めていると言えるのではないか?

フィーチャード・スニペットの作成方法

Googleの検索結果に答えとして表示されるためには、どうすればいいのか?我々がStone Temple Consulting社で行った様々なテストの結果、その過程を以下の4つにまとめてみた。

  1. あなたの業界に関してのシンプルで、共通した疑問(質問)を特定する。
  2. その質問に対して明確で、直接的な答えを提供する。
  3. 上記答えに加え、付加価値のある情報を加える。
  4. ユーザー(そしてGoogle)にとって発見しやすいようにする。

上記4つの項目が、我々が実際のフィーチャード・スニペットに引用されたサイトを数多く研究した結果、得ることができた共通項である。フィーチャード・スニペットに関する我々の研究対象は100,000例を超えている。非常に多くのサイトを見てきたのだ。

それでは次に、上記の方法が実際に上手くいくか試してみよう。

ケーススタディ

我々の研究は非常に興味深いものであったが、実際に上手くいくのだろうか?それを証明するために、SEO業界における5つのよくある疑問を選び、それらに回答するコンテンツを作成してみた。コンテンツには動画を含め、その動画の書き起こしも記載し、5月20日に公開した。

先に記載した項目でも述べたが、我々は単純な答えに加え、より有益な情報も付加している。上記の記事は、NoFollowを使用すべき場面と、NoFollowとは何かを説明している。こうした内容はフィーチャード・スニペットの引用にとって非常に重要であるため、絶対に取り除くべきではない。

状況をより加速させるため、我々は該当記事のURLをGoogle+でシェアし、サーチコンソールに提出した。そして、たった3日後、5つのテストページの内2つがフィーチャード・スニペットに引用された。

40%の成功率はそれほど悪くない数字だろう。

まとめ

個人的には、あなたのサイトの重要なページがフィーチャード・スニペットに引用されることは非常に喜ばしいことだと考えている。ビジネス上の価値は、その業界に関連する、潜在的な消費者からの質問を特定することで決定される。また、あなたのビジネスに関連性のない項目でフィーチャード・スニペットに引用されることはない。

そのため、フィーチャード・スニペットに引用されることは好ましい状況といえるだろう。さらに言えば、ユーザーを念頭においたページデザインが求められているのだ。シンプルで、明確で、直接的な答えを提供するというコンセプトは、ユーザーに多くの価値を与える。また、それによって、Googleが行うべき仕事をより容易にすることとつながることになるのだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How To Get Featured Snippets For Your Site」を翻訳した内容です。

Googleは様々な分野を実験しながら(廃止されるものも多いですが。。。)、ユーザー体験の向上に務めています。”フィーチャード・スニペット”に関して言えば、今後のモバイルやウェアラブルデバイスの普及にともなって拡大していく可能性は十分にあります。今後の可能性を考え、今のうちに準備しておくことも重要かもしれません。-SEO Japan

新しいトップレベル ドメイン(gTLD)に対する Google での取り扱いについて

新しいジェネリック トップレベル ドメイン(gTLD)が数多く登場していますので、Google の検索でどのように処理しているかについて説明しておきたいと思います。新しいトップレベル ドメイン(.guru、.how、.ブランド名 gTLD など)の処理については、以下に挙げるようにさまざまな疑問や誤解があるようです。

Q: 新しい gTLD は検索に影響しますか?Google は、新しい TLD が有利になるようアルゴリズムを変更しているのですか?検索において、新しい TLD はどの程度重視されるのですか?
A: 基本的に、新しい gTLD も他の gTLD(.com、.org など)と同じように処理されます。検索において、特定の TLD のキーワードが有利に働くことも不利に働くこともありません。

Q: 「.みんな」のような IDN TLD も、Googlebot がクロールしてインデックス登録し、検索で使用できるようになるのですか?
A: はい。このような TLD も、他の TLD と同じように使用できます([site:みんな] を検索すると簡単に確認できます)。Google では、Punycode バージョンのホスト名を Unicode バージョンと同等のものとして処理します。したがって、リダイレクトしたり別々に正規化したりする必要はありません。URL の残りの部分に非 ASCII 文字を使用する場合は、URL 内のパスやクエリ文字列に必ず UTF-8 を使用してください。

Q: .ブランド名 TLD の扱いが .com と異なることはありますか?
A: いいえ。そのような TLD も他の gTLD と同じように扱われます。同じ地域ターゲティング設定が必要ですし、URL のクロール、インデックス登録、ランク付けにおいてウェイトや影響が異なるということもありません。

Q: 地域や都市の TLD(.london、.bayern など)はどう処理されますか?
A: 地域固有の TLD も gTLD と同じように処理します。.eu や .asia などの地域 TLD と同じ扱いということです。ただし、実際にどう使用されているかによって、多少の例外がある場合もあります。詳しくは、ヘルプセンターの多地域、多言語のサイトをご覧ください。必要な場合は、Search Console で地域ターゲティングを設定してください。

Q: 従来の ccTLD(国別コード トップレベル ドメイン)はどうですか?Google では、.uk、.jp などの ccTLD を、その国で検索している人のローカル ドメインとして重視しますか?
A: Google の既定の処理では、ほとんどの ccTLD(例外あり)をウェブサイトの地域ターゲティングに使用しています。ccTLD を見れば、そのウェブサイトが該当の国に関係している可能性が高いと判断できます。詳しくは、ヘルプ記事「多地域、多言語のサイト」をご覧ください。

Q: ドメインを .com から新しい TLD に移転する場合、SEO に関して Google のサポートを受けることはできますか?ウェブサイトを移転する際、検索のランキングや履歴を維持するにはどうしたらよいですか?
A: ヘルプセンターのドキュメントで、サイトの移転について詳しく説明しています。Google では、新しい TLD への移転も他のサイト移転と同じように扱います。ドメインを変更すると検索のための処理に時間がかかるだけでなく、検索以外の面でも、メールアドレスが長期間変わらないことをユーザーは期待するものなので、できるだけ長期間使用できるドメインを選択することが重要です。

今回は、Google が新しいトップレベル ドメインをどのように処理しているかについて説明しました。他にご不明な点などありましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムで質問してください。

先週末の順位変動の原因は”ファントム・アップデート”によるものか?

パンダアップデートと共に少々更新が滞っていたSEO Japanですが、もちろん、関連性はありません(笑)。今回の記事は7月14日に起こったと思われる小規模な変動についてですが、”ファントム・アップデート”による可能性が疑われています。”ファントム・アップデート”について、記事中では、6月中旬のアップデートを指していますが、5月初旬のアップデートでも話題になりました。また、グレン氏の元記事では、調整が行われたと思われる他の日付も記載されているため、興味のある方はぜひ確認して下さい。– SEO Japan

先週末にGoogleがパンダアップデートの更新を行っていないと発言したことをこのブログで報じた。この話題は、多くのWebマスターが私にメールを送ったことに端を発していたが、メール内容の多くがパンダアップデートが行われたことを問うものだった。

SEO関連のフォーラムは静かなものであったが、私のメールボックスはそうではなかった。どちらにせよ、Googleはパンダアップデートの更新ではないとしており、次回のアップデートに取り組んでいる最中だと思われる。

そんな中、グレン・ゲイブ氏が今回の変動をファントム・アップデートによる小規模な変動だとする記事を公表している。皆さんはファントム・アップデートをご存知だろうか?ファントム・アップデートとは、6月16日に行われたGoogleのアップデートであり、グレン・ゲイブ氏が名づけたアップデートだ。Googleは、当初アップデート自体を否定していたが、後に検索アルゴリズムの核となる部分のアップデートであったことを認めている。

グレン氏のデータによると、検索アルゴリズムの核となる部分に調整が入った形跡があるという。そして、それがGoogleがアップデートを認めていない理由であり、また、多くの人々が気づいていない理由でもあるという。

下記に、グレン氏のクライアントのデータを記載する。

繰り返しになるが、フォーラムではこの件に関しての話題は大きくないが、私とグレン氏のメールボックスは同じ状況ではない。グレン氏は7月14日に起こった変動について、非常に優れた記事を掲載しており、その記事の中で関連性を指摘している。

個人的に、何かを結論付けることはできておらず、Googleがこの件について何かを認めているわけではない。しかし、グレン氏のデータが非常に興味深いことは間違いないだろう。

この件に関してのフォーラムはこちら。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Was That A Google Phantom Update Last Week?」を翻訳した内容です。

多くの期待(?)に応えることなく、パンダアップデートの更新はどんどん延期されています。技術的な問題が延期の原因になっているなどの話題もありましたが、その度にGoogleは”間もなく”の更新を示唆しています。ペンギンアップデートやモバイルアップデートの更新も控えている状況のため、気になる方も多くいると思いますが、アップデートよりも大事なことは怠らないでおきたいものです。

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[寄稿]年間予算は1000万円未満?調査で明らかになったBtoB企業のWebマーケティングの実態

はじめに はじめまして、ガイアックスの中村です。BtoB企業にインバウンドマーケティングの導入を支援したり、「INBOUND marketing blog」の編集長をしたり、自社サービスのマーケティングを担当したりしてい […]

先日のGoogleのアップデートはニュースと新鮮なコンテンツに恩恵を与えたアップデートか。

先日アメリカ(日本でも)で比較的大規模な順位変動があり、パンダアップデートでは?という憶測が飛び交いましたが、Googleは後に否定しています。そんな中、SMXでもスピーカーとして登壇している、SearchMetrics社のMarcus Tober氏が非常に興味深い分析記事を公開しているようです。彼の分析によると、クオリティ・アップデートよりも、QDFアップデートに近いとのことです。SEO Japanでは扱いませんでしたが、Googleトレンドの更新も先日行われており、そちらとの関連性も指摘されています。真相のほどは果たして?– SEO Japan

6月17日に我々はGoogleのアップデートについて報じた。後に、Googleはアルゴリズムの核となる部分のアップデートであることを認め、パンダ、ペンギン、HTTPSとの関連性を否定した。

そんな中、Marcus Tober氏が非常に興味深い分析を提供してくれている。彼の分析によると、このアップデート以降、ニュースや新鮮なコンテンツに大きな変動があったようだ。Wall Street JournalはGoogleのビジビリティが19%、USA Todayが11%、Business Insiderが20%上昇している。ちなみに、私のサイトも(SearchMetricsによると)、134%上昇している。

パンダアップデート4.1以前までの回復は見られないが、非常に喜ばしいことだ。Googleからの流入も25%増加している。

非常に興味深いことは、Googleトレンドがリニューアルした時期と同時期であるということだろう。Googleトレンドはほぼリアルタイムでのデータ取得が可能になっている。これが、Googleへより優れたデータを送るようになり、アルゴリズムに新しい機能を与えているのかもしれない。

改めて、上記内容はMarcus氏の意見によるものだが、真実である可能性も、もちろん、ある。

Marcus氏の記事はこちら

この件についてのWebmasterWorldのディスカッションはこちら


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「That Google Update May Have Benefited News Or Fresh Content Sites」を翻訳した内容です。

パンダアップデートの予告時期の範囲でもあったため、先日の順位変動は多くの方の興味を引き付けました。Googleからの返答は曖昧なものでありましたが、それはそれでいつも通りです。今回のMarcus氏の分析が正しければ、パンダアップデートと同様”コンテンツ”へのアップデートとなりますが、内容はパンダらしくありませんね。Marcus氏の記事には実際のデータも公開されており、より詳細な情報も記載されています。もはや周知の事実ではありますが、Googleが今後もコンテンツの評価に力を入れることは間違いないでしょう。

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再審査リクエストの内容が優れていれば、ペナルティ解除のスピードも早まる。Thumbtackの件についてのGoogleからの返答。

先日、Thumbtackというサイトが短期間でペナルティを解除され、話題になっていました。先日行われたハングアウトでGoogleのジョン・ミュラー氏がこの件について言及しています。手動アクションを解除する際は、サイトのバックグラウンドは一切考慮せず、再審査リクエストの内容によって処理速度が異なるとのことです。(つまりはしっかりとリンク精査を行えということですね。)Googleが投資していたサイトであるため、あらぬ疑いがかけられていたようですが、真偽の程は果たして。。。

ここ数日、Thumbtackがなぜ1週間も待たずにペナルティが解除されたのか?という議論が活発に行われていた。

ThumbtackがGoogleからの投資を受けているサイトだからでは?と疑った者もいる。

*Googleの投資会社が出資している、Thumbtack(人材系の会社)の手動ペナルティが解除されたという話題がありました。解除までのスピードが非常に早かったため、疑いをもった人が多かったようです。

Googleのジョン・ミュラー氏が昨日のハングアウトでこの問題について言及した。下記の動画の24分からこの問題について発言している。

非常に長い返答であったため、ここでは短くまとめる。

「通常、手動アクション担当のチームは該当のサイトがどこから投資を受けているかを知る手段がない。そのため、彼らがGoogleの投資について考慮することはありえない。」

また、ジョン氏は優れた再審査リクエストの内容についても言及している。

「不自然なリンクを自動的に削除するプログラムを書く困難さをうかがわせ、非常に詳細で包括的な再審査リクエスト(Thumbtackの再審査リクエストがこのような内容であったことをほのめかしている)。このように、再審査リクエストの内容が優れており、リンクの削除具合も素晴らしい場合は、手動アクションからの早期の復活が可能になる。」

下記に上記発言の動画を掲載する。

また、下記にジョン氏の発言の書き起こしを掲載する。非常に骨の折れる作業だった:(

*非常に長い文章のため、細部は省略します。

質問:
“手動アクションの処理を行う場合、会社やサイトの規模を考慮しているのか?RapGeniusもThumbtackも非常に早く(1週間以内の数日間)処理され、解除された。しかし、小規模のサイトは数週間、もしくは、数ヶ月処理を待たされる場合がある。”

回答:
“我々は、サイトの所有者や、サイトの種類などを全く考慮に入れていない。手動アクションの担当チームがサイトの種類、サイズ、所有者、投資先など、あらゆるバックグラウンドを基準にすることは絶対にない。”

“また、不自然なリンクの削除が本当にキレイに行われている場合がある。広範囲において、手動アクションの問題を解決しようと試みており、その結果(リンク削除)も優れている場合だ。手動アクションの担当チームが確認しても、実際に不自然なリンクは発見されず、キレイな状態になっている。こうした場合は、手動アクションの解除を行う。なぜなら、手動アクションに値する状況ではないからだ。”

“こうした場合、多くの人が不満を漏らすこともわかっている。そのため、このような場合は(リンク削除の結果を)ダブルチェックするようにしているが、実際に、非常にキレイになっているのだ。”

“そのため、巷で言われているような、「非常に有名なサイトのため、ペナルティの解除が早まった」ということは決してない。全ては再審査リクエストの内容によるものなのだ。そして、私が目にするほとんどの再審査リクエストは、非常に低品質だ。あたかも全ての問題を解決したかのように書かれているが、それについての具体的な内容は全く記載されていない。また、短い期間で何回も再審査リクエストを送ってくる場合もある。このような場合は、数週間様子を見て、どのような変化(リンク削除)があったかを見ることにしている。なぜなら、どのような変化があったかについて、我々は何も情報を与えてもらっていないのだから。”

“つまり、単純に処理に時間がかかる場合があるのだ。もしも、再審査リクエストに実際に何を行ったか、完全にキレイな状態にしたことについての情報、を記載していれば、我々の処理も早くなる。再審査リクエストの内容が優れていれば、他のチームに相談したり、どのような変化があるか時間をおいて確認したりする作業を行う必要がなくなる。我々は再審査リクエストの内容を見ており、それが本当に優れていれば、手動アクションの解除を行う。”

“リンク削除の作業を完璧に行った者からその内容を記載した再審査リクエストを受け取った場合は、手動アクションの解除が早まる場合はある。もちろん、広範囲に及ぶ要素を検証しなければいけない時もあり、そうした場合は、処理が遅れる場合もある。”

“再審査リクエストの提出から1週間か2週間ほど経過している場合は、担当チームがダブルチェックを行っている可能性がある。非常に不自然な状況に陥り、プロセスが進まないこともあるため、再審査リクエストの内容は、我々の処理速度を早めるために役立つのだ。”

実際のところ、どうなのだろか?

この件に関する議論はGoogle+でも行われている。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google: Great Reconsideration Requests Get Processed Fast; Hints At Thumbtack」を翻訳した内容です。

ジョン・ミュラー氏の説明は非常に長いものでしたが、簡単にまとめれば、しっかりと不自然なリンクの削除を行い、その内容をきちんと再審査リクエストに記載していれば、解除までのスピードが早まる場合もあるということです。同時に、Thumbtackのペナルティ解除が早かった理由は、それがしっかりと行われていたからだと強調しています。Googleの再審査リクエストへの返答に新たなバージョンがあった(実際はそれほど差異はなさそうでした)などの話題もありましたが、ペナルティの話題は定期的にでてきますね。ペナルティの解除に苦労されている方の参考になれば幸いです。

続きを読む 再審査リクエストの内容が優れていれば、ペナルティ解除のスピードも早まる。Thumbtackの件についてのGoogleからの返答。

Googleマップの新機能!Googleマイビジネスに登録して、営業時間を伝えよう。

先ほど掲載したアップデートの話題とは打って変わり、Googleマップの新機能の話題です。初めて行くレストランやお店の場所を探すためにGoogleマップを利用することは多いですが、営業時間に間に合うか、心配になることはないでしょうか?今回の新機能を使えば、到着時間にお店が閉まっている場合、それを伝えてくれるとのことです。せっかく来ていただいたお客様に不快な思いをさせなくて済むかもしれないですね。先日お伝えした機能と同様、旅行の際にも便利かもしれません。– SEO Japan

Android Policeによって最初に報告されたが、Googleマップに新機能が追加されたようだ。Googleマップを使用して目的地までの経路を検索する際、到着予定時刻にお店が閉まっているようであれば、その旨をGoogleマップが教えてくれるとのことだ。

Googleマップが表示するメッセージは、”あなたの目的地ですが、あなたが到着する時刻には閉まっているかもしれません。”といったものだ。

この機能の追加により、Googleマイビジネスに営業時間を正しく記載するよう、働きかけることになりそうだ。お店のオーナーと顧客の両方にとって良いことだと思う。例えば、Googleには5時に閉店と登録しているが、実際の閉店時間が7時だった場合、売上を逃してしまうことにつながる。

下記に、実際のメッセージ画像を記載する。

Local Search Forumsでこの話題が取り上げられている。そこに記載されているメッセージを掲載しよう。

”営業時間を正しく登録する別の理由が生まれた。今回のAndroidのアップデートは、利用者に、営業時間外に訪れるかもしない可能性を伝えることになるのだ。”

今すぐ登録している営業時間を確認しよう!
(日本語はこちら)

この件に関するフォーラムはこちら。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Businesses; Update Your Business Hours Or Google Maps Might Tell Your Customers To Turn Around」を翻訳した内容です。

モバイル利用の増加に伴い、動画に注目すべきと、Googleのゲイリー・イリー氏は発言していましたが、Googleマップもモバイルでよく利用されていると思います。急ぎの際は近くのお店を検索したりしますが、営業時間内かどうかすぐにわかれば便利ですね。どんどん充実していくGoogleの検索機能に、今後も要注目です!

続きを読む Googleマップの新機能!Googleマイビジネスに登録して、営業時間を伝えよう。

Googleがアップデートを行った?パンダアップデートの開始か?

記事掲載時のタイトルをそのまま使用しましたが、追加情報で、Googleからパンダアップデートではないという連絡があったとのことです。もともと、先週末に変動があったのでは?という話題がありましたが、一昨日の時点ではあまり大きな動きはなかったようです。しかし、昨日になって以外にも大規模な話題になったという経緯があります。日本でも多少動きがあったようですが、関連性はあるのでしょうか?– SEO Japan

昨日の記事で、先週末に起こった小規模の変動のうわさについて取り上げた。個人的に”クリケット・アップデート“と呼んだものだ。一部のグループだろうと思っていたが、昨日の午後からSEOのコミュニティや掲示板で、今回のアップデートの話題が急激に増加し始めた。

*”クリケット”は”コオロギ”という意味です。当初は非常に限定的で、小さい話題だったため、そう名付けたと思われます。

つまり、かなりの数のWebマスターやSEO担当者が順位変動を認め、Googleのアップデートを疑っているということである。しかし、個人的には、今回の変動はパンダアップデートではないと考えている。私の知人にパンダアップデートのエキスパートがいるが、彼らは変動を目撃していないという。また、フォーラムや掲示板でも、パンダアップデートを疑う声は少ない。

WebmasterWorld(こちらこちら)とBlack Hat Forums(こちらこちら)ではそれぞれ今回のアップデートに関してのスレッドが2つ立ち上がっており、議論が行われている。パンダアップデートを疑う者もいれば、それを否定する者もいる。ランキング変動を目撃している者もいれば、クロール率の大幅な変化を目撃している者もいる。

幾つかの発言を下記に記載しよう。

”様々なクライアントのデータから順位変動を確認している。非常に大きな変動を示したケースもある。しかし、今回変動のあったサイトの共通点は発見できていない。現時点でパンダアップデートと判断するには、時期尚早かと感じる。しかし、他の人の発言を見てみると、その可能性も捨てきれない。”

”順位変動を確認した。パンダアップデートの匂いがする。”

”他の人と同様に、順位変動を確認している。ちょっと前に発表のあった、パンダアップデートじゃないかな?”

近い将来、パンダアップデートがやってくるだろう。しかし、今回の変動がパンダアップデートによるものだとすれば、それほど大きな規模ではなかったことになる。おそらく、Googleが何らかのテストをしているのではないだろうか?確証はないが。

Mozcast“、”SERP Metrics“、”Algoroo“、”SERP Watch“などの順位測定ツールも変動を示しており、大体が昨日の時点からだ。”SERPs.com“は昨日から更新されていない。

また、モバイル関連のみの順位変動を疑っている者もいるが、これについても確証はない。

個人的な経験則だが、パンダアップデートは金曜日までは起こらないと思う。

この件に関する議論はWebmasterWorld(こちらこちら)とBlack Hat Forums(こちらこちら)で行われている。

追記:Googleは今回の変動はパンダアップデートではないと私に連絡をくれた。しかし、パンダアップデートとは関係がなくとも、多くの人が変動を確認していることは事実である。以前のパンダアップデートで被害を受けたサイトは変動を示していないようだ。


この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google Update Happening? Maybe Panda About To Kick Off?」を翻訳した内容です。

先日のSMX Advancedで発表されたこともあり、パンダアップデートを疑う声がでるのも自然といえば自然です。皆が注目している件ではありますが、その他のアップデートが起こる可能性も十分にありますね。今回のアップデートで変動したサイトがどのような共通点を持つかなど気になることは多いですが、個々のアップデート対策を考えるのではなく、サイト全体の価値向上が一番に取り組むべき課題でしょう。

続きを読む Googleがアップデートを行った?パンダアップデートの開始か?

米国のローカル検索結果に変動があり、Googleマップの”不適切な表示”への対応が原因か?

少々前の話題ですが、アメリカでローカル検索の順位に変動があったという話題です。そもそもは、Googleマップが不適切な検索結果を表示していたという話題が米国でありました。Googleはこの件の対応を早急に開始したようですが、同時期に、ローカル検索結果にも動きがあったようです。Googleが対応を発表した後の変動であったため、Googleマップへの対応が影響しているのでは?という話題もありました。Googleの対応は完了しているようですが、今回の不適切な表示の原因はクラウドソーシングの”弊害”であったようです。一連の経緯と原因に対する考察の記事、また、SMX Advancedの会場でダニー・サリバン氏に質問した内容をまとめます。– SEO Japan

*記事中のリンク先は全て英語のサイトとなっています。また、記事中の日時は米国時間の日時となります。

Googelマップで不適切な検索結果が表示される

Googleマップで人種差別を意味する言葉で検索すると不適切な検索結果が表示されることが発覚されました。様々な例が挙げられており、検索を行う地域によって異なることもあったようですが、最も有名な例として、以下の検索結果が挙げられています。

上記画像では”○○○ga house”と検索するとホワイトハウスが検索結果として表示されています。
*上記検索語は原文でも伏せ字になってます。アフリカン・アメリカン(この表記も正しくない場合もありますが、いわゆる黒人)の差別を意味する言葉であり、ホワイトハウスで勤務するオバマ大統領への好ましくない印象を与えることとなります。

確認した限りでは、Washington Post紙(2015/5/19)が一番早く記事にしており、次いで、Search Engine Land(2015/5/20)とSearch Engine Roundtable(2015/5/22)も報じています。(その他、多数のブログやニュース記事も取り上げていましたが割愛します。)

Googleからの謝罪文が掲載される

Googleはこの件に対し、すぐに謝罪文を掲載しました。4段落の文章となりますが、最初の段落の和訳を下記に掲載します。

「今週Googleマップにおいて、いくつかの問題が発覚しました。特定の”不快な”検索語に対し、”不適切な”検索結果が表示されていました。多くの方と同様に、我々もこの問題に対して深い憤りを感じており、現在修復に取り組んでおります。この問題の解決にしばらくの時間がかかることをお詫び申し上げます。また、この問題に対し、どのような対応を行っているか、その内容についてのお知らせも今後進めていきたいと思います。」

上記以下の段落の内容は箇条書きでまとめます。

  • Googelマップでの検索は、世界中のWebからの情報と実際の場所の情報を関連付け、ユーザーにとってベストな検索結果を提供する。
  • 上記システムに不備があったため、アルゴリズムの変更を行う。
  • この修復は徐々に、世界中にロールアウトしていく。

まとめると、Googleは今回の件を認識しており、その修復を行うことを明言したということになります。

ローカル検索での変動が多く見られる

2015/5/26にSearch Engine Roundtableがローカル検索での順位変動を記事にしています。フォーラムなどで、「順位変動が起こった」、という投稿が見られるようになったようです。上記問題の修復との関連性を疑っています。

Mozcastでは2015/5/15から変動があったことを示していますが、その時点では変動の報告は確認されておらず、2015/5/22以降、つまりは、Googleが謝罪文を掲載した直後に、変動の報告が見れられるようになったということです。

変動の理由として、①Googleの位置情報のアルゴリズムにバグが発生、②Googleマップの問題の修復がローカル検索にも影響を与えた、③または、その両方、を挙げています。

2015/5/27の記事では、GoogleのGary Illyes氏のツイートを取り上げています。ローカル検索での変動に関する報告を多く目にしていることを認めました。

Search Engine Landでは、”今回の件に関するGoogleからの詳細な情報はないだろう”、としており、”Googleは常に検索結果の改良に努めている”という、お決まり(?)の返信のみが返ってくるだろうとしています。

早くもローカル検索の結果が改善された?

2015/5/28のSearch Engine Roundtableの記事は、ローカル検索の結果が早くも改善されたのでは?という内容でした。

結論付けるには時期尚早としながらも、改善されたとの報告が多く挙がっているとしており、Dan Sharp氏とMehul Solanki氏のツイートを引用しています。

新たな情報がこれから出ることで、問題の原因も特定されるかもしれませんが、バグの可能性も高そうです。

今回の”不適切な表示”の原因は?

Marketing Landでダニー・サリバン氏は、今回の件の原因をGoogle Map Makerによるスパム(以前Googleマップで起きたスパム行為)とは別要因であるとし、個人的見解としながら、以下のように述べています。

「個人的には、今回の現象を以下のように捉えている。人々が特定の場所について、ブログやその他のコンテンツで言及しており、GoogleはそれらWeb上の情報を発見・収集することが出来る。おそらくはオフィシャルサイトやGoogleマップへのリンクとともに、誰かが差別的な表現を用いてホワイトハウスについて言及する。Googleはその情報を発見し、その場所と言葉とを関連付ける。仮に、リンクが張られていなかったとしても、ナレッジグラフの技術はWeb上の情報を収集することを可能とする。そうした”事実”(ホワイトハウスについての不適切な表現)を編纂し、結果として、今回のようなミスが起こった。」

ダニー・サリバン氏はピジョン・アップデートの影響にも言及しつつ、”Googleが進めるクラウドソーシングの闇(良くはない)の部分”と表現しています。

また、ダニー・サリバン氏は”Googleがこの問題を対処しないという言い訳は通用しない”と指摘しています。リンクやコンテンツに対する取組は、パンダやペンギンなどのアルゴリズムによって対処されていることは知られていますが、今回の件に対応する方法も、今後は明らかになってくれるとよいですね。

せっかくなのでご本人に聞いてみた

こういった機会もあまりありませんので、ダニー・サリバン氏に話しを聞こう!ということになりました。以下にQ&A形式にまとめます。

Q:Googleマップの件について、アメリカでは大きな話題になったのでは?
A:そうだね。大きな話題と言えるものだったよ。

Q:Marketing Landの記事にあるように、やはり原因はWeb上の情報収集の仕方に不備があったということ?
A:その通りだ。Googleによる修正も行われている。

Q:Googleからその後、連絡は?
A:連絡はあった。原因の報告と修正の連絡といった内容だ。

Q:ということは、第三者が意図的に操作を試みたわけではない、という認識で間違いないだろうか?ハッキングではないと。
A:その通りだね。意図的に操作した結果ではなく、Googleに不備があった。つまりは、Googleのミスという認識で良いと思う。

Q:もしかしたら、アメリカ以外の国でも同様のことが起きるかもしれない。
A:その可能性はあるかもしれないけど、Googleの修正はすでに完了している。今は適切に表示されているから、このままであるといいね。

“不適切な表示”も改善され、ローカルの順位変動も落ち着いているようです。このままであれば今後はあまり話題にならない可能性もあったため、このタイミングで記事にさせていただきました。SMX Advancedの参加者にも尋ねてみましたが、「出来事は知っているけど、改善は完了している」という認識の方が多かったです。パンダアップデートの発表もありましたので、そちらの方が関心が強いかもしれませんね。

日本国内ではGoogleマップの件に加え、ローカル検索の変動の話題もなかったようです。しかしながら、今回の件の原因が興味深い内容であったため、関連記事をまとめさせていただきました。現在のところ、ローカル検索の順位は通常に戻り、”不適切な表示”は改善されているようですが、Web上の情報を取得する際のフィルタリングは今後も強化されるかもしれません。

続きを読む 米国のローカル検索結果に変動があり、Googleマップの”不適切な表示”への対応が原因か?

「この川の名前は?」「このお店の開店時間は?」~Googleの新しい検索機能、Location-Aware Searchが答えます!~

さきほどSMX Advancedの最後のレポートをアップしましたが、その余韻も冷めやらぬまま、SMX ParisでGoogleから新しい検索機能が発表されたようです。ユーザーの位置情報から推測することで、目の前にある建築物やお店の情報などを、その名前を告げなくとも、情報を返してくれる機能です。例えば、”この建物の高さ”という質問にも答えてくれるようになっています。音声検索の新しい、魅力的な機能と言えそうです。– SEO Japan

自分の周りにある建築物などについて、たとえその名前を知らなくとも、Googleに尋ねて情報を得ることができるようになった。

「あなたの目の前にあるタワーの高さ」、「あなたがいる場所の近くを流れる川の名前」、「これから入ろうと思っているお店の営業時間」など、Googleの新しい機能である”location-aware(ロケーション・アウェアー)”検索がこうした質問に答えてくれる。しかも、あなた自身が、その建物などの名前を知っている必要はない。

この機能は、昨日行われたSMX ParisでGoogleによって披露された。数週間前にリリースされた比較的新しい機能であり、AndroidとiOSのGoogle検索アプリの両方に対応している。しかし、この機能についてのGoogleからの公式な発表はなかった。そのため、今に至るまで、ほんの僅かな人たちのみが、この機能の存在を知っていたことになる。

検索の未来というセッション内で、Googleの音声検索のディレクターであるBehshad Behzadi氏が紹介してくれた。Behshad氏によると、Googleは特にこの機能に名前を付けていないとのことだ。そのため、私にとっては、”ロケーション・アウェアー検索”がこの機能の名前である。

彼が紹介してくれたいくつかの例をキャプチャし、Twitterでシェアした。下記に掲載しておくので、興味のある方はぜひ見て欲しい。また、後ほどYouTubeにもアップするかもしれない。

How Tall Is This?(この高さは?)

Behzadi氏は2つの動画を紹介してくれた。それぞれ1分程の動画であり、人々がこの機能を使用しているデモ動画だ。最初の動画では、目の前にある教会の高さを尋ねている男性が紹介されている。彼は、”この教会の名前は?”と訪ねており、Googleは位置情報から彼が何について訪ねているかを推測し、最適な答えを返している。

また、同動画内では、その男性がいる場所のレストランが閉まっている。彼は、”このレストランの開店時間はいつ?”と訪ねており、自身の場所の言及はしていない。しかし、Googleはそのレストランの開店時間を返答している。さらに、サンフランシスコのCoit Towerを前にした彼は、シンプルに”この高さは?”と、名前を言及せずに尋ねている。もちろん、彼はそのタワーの高さを知ることとなる。

How Deep Is This Lake?(この湖の深さは?)

2つ目の動画では、女性が今自分がいる公園の名前を尋ねている。さらに、彼女の近くにある湖の深さを尋ね、彼女が見た小さな川の名前も尋ねている。

How Long Is This River?(この川の長さは?)

Behzadi氏自身もこの機能をデモンストレートしている。カンファレンスの建物内から、”この川の長さは?”と尋ねたが、Googleは彼がセイン川の近くにいることを伝え、セイン川の長さを返答している。

Call This Conference Center(このカンファレンスセンターに電話をかける)

別の例で彼は、”このカンファレンスセンターに電話をかける”と尋ねた。Googleはこのカンファレンスセンターの名前を理解し、電話をかけた。

私もこの機能を試してみたが、全て上手くいっている。例えば、エッフェル塔の近くで、”この高さは?”と尋ねてみたが、見事に答えが返って来た。

ロケーション・アウェアー検索の使い方

繰り返しになるが、この機能は数週間前からリリースされている。Googleは公式には発表していないため、この機能を知っている人の数は少ないはずだ。しかし、Android端末でGoogleに話しかければ、確かに機能するはずだ。iOSのGoogle検索アプリの場合も同様だ。iPhoneの場合は、Chromeに話しかけても機能するはずだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「[WATCH] Google’s Amazing Location-Aware Search Finds Answers About Nearby Places」を翻訳した内容です。

自身の端末からいくつか試してみたところ正しく動きました。”When does this store open”というクエリ投げたところ、会社内では複数のお店の候補があがりましたが、近くのコンビニの前では”this store”が”某コンビニ名”に置き換わり、情報を提示してくれました。(コンビニの営業時間を聞くのもおかしいですが。。。)しかし、近くのラーメン屋さんの前ではクエリは変換されませんでした。プレイス情報などが関係しているのでしょうか?兎にも角にも、面白い機能だと思います。観光地に行く時など便利だと思いますし、東京オリンピックまでに普及していれば、色々なサービスが期待できるかもしませんね。

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SMX Advanced 2015-ディープリンクとアプリについて、あなたが今すべきこと

Googleのモバイル推しは言わずもがなの状況ですが、アプリもGoogleが力を入れている分野です。モバイル利用が増加するにつれ、アプリの使用頻度も高まることは当然と言えます。しかしながら、まだまだ導入が進んでいないことも事実。今後はマストな知識となることが予想されますので、一連の内容をおさらいしておきましょう!– SEO Japan

原題:What You Should Be Doing With App Deep Linking

このセッションは以下の2セッションで構成されています。

ディープリンクと検索について、マーケターが知っておくべきこと

Speker:Ian Sefferman,CEO,MobileDevHQ

Appストア内の検索について
アプリベースで行っている。コンテンツベースではない。ヘッドタームがロングテールよりも重要となっており、占有状態が生まれている。例えば、”フライト”で検索した時に上位表示されているアプリが、”サンフランシスコ フライト”の場合も上位表示されている、といった具合だ。勝者が全てを勝ち取る状態となっている。

メタデータに注力
“タイトル”、”説明文”、”キーワード”、”アイコン”、”スクリーンショット”、”評価”、”レビュー”などのメタデータに注力しており、アプリ内のコンテンツは無視されている。

アプリについてのいくつかのデータ

  • 「最近でアプリをインストールしたのはいつ?」という質問に対し、「1週間以内」と返答した人が一番多く、64%。
  • 「iPhoneユーザーがアプリを探す場所」は「App Store」が1位で47%。
  • 「Androidユーザーがアプリを探す場所」は「Google Play」が1位で53%。
    *ストアでの検索がいかに重要であるかがわかる。
  • 190以上の国で、63の言語で、4億のユニークな検索ワードが毎月使われている。
    *しかし、ヘッドタームで上位表示されているアプリが専有している状況。
  • 広告では”インプレッション”、”クリック率”、”予算”、”コンバージョン”がデスクトップではダウントレンドなのに対し、スマートフォンとタブレットは伸びている。
    *Google、Bing、Facebookはアプリからの収益が非常に高いため、アプリをモバイルページと同様に考えていることは明らかだ。GoogleがApp IndexingをiOSに対応させるなど、力を入れている。

ディープリンクとは?
ディープリンクを用いることにより、あるアプリから、別のアプリ内のコンテンツに直接つなげることができる。例えば、”Googleマップで経路を検索し、表示された経路の案内の中にUberへのリンクが表示される”、ということが可能になる。コラボレーションのようなもので、FacebookとPinterestなどが代表例。

ディープリンクの現状と成功例
全プラットフォーム対応のタグを設定しているアプリが一番多い。全アプリの1-3%しかディープリンクの設定をしていないが、成功例はある。theguardianはCTRが4.5%上昇し、yellowpageはトラフィックが8%上昇し、Etsyはトラフィックが11.6%上昇した。

アプリをインデックスさせ、インストール数を増加させる方法

Speker:Justin Briggs,CEO,Briggsby

波に乗ろう
アメリカでは、デジタルにおけるメディアの消費時間に変革が起きている。2013年にはモバイルがデスクトップを抜いた。そして、2014年にはモバイルアプリもデスクトップを抜いた。

モバイル検索の変化
Googleは検索結果にアプリのコンテンツを表示させる機会が増やしている。また、音声検索も増加している。若者(10代)の55%と大人の41%が1日の内、1回以上音声検索を使用している。Webサイトではなくアプリを直接訪れ、そこで何らかの行動を起こしているのだ。

まだ導入時期だ
ディープリンクとApp Indexingはアプリ内コンテンツへのアクセスを可能にする。
特定のサイトを開くとき、アプリをデフォルトに設定し常に使用することができる。エンゲージメントを加速させるのだ。
GoogleはAndroidでの検索の15%をアプリへのディープリンクを表示している。BingとiOSも市場に参入している。モバイルでの露出が非常に重要であり、ディープリンクがそれを可能にする。

ディープリンクの設定方法
コンテンツをアプリで表示させるためのフォーマットは以下の通りだ。

android-app://{package_id}/{scheme}/{host_path}

また、各要素の説明も記載する。

  • package_id
    Playストア内の該当アプリのID
  • scheme
    http、もしくは、カスタムスキームが使用可。
  • host_path
    アプリ内の個々のコンテンツを特定する。

*設定後は”Google Play デベロッパー コンソール”と”サーチコンソール”で確認(認証)しよう。

クローラー用にサイトをアノテートする。
アノテーションの記述方法は3つある。以下に記載する。

  • rel=”alternate”
  • ViewAction (schema.orgを使用する場合)
  • XML Sitemap

ちょうど、モバイル専用ページを設定する方法と似ている。

検索からアプリをローンチする。
App Indexing はランキングファクターにもなっていることを忘れずに。全体の利益を上げる技術と言える。我々の調査では平均で0.29の順位上昇が見られた。アプリをインストールしている場合としていない場合の両方で上昇している。

App Indexing API
オートコンプリートに表示させることができる。再エンゲージメントにも効果的。

Schema.orgを使用する
例えば音楽の例。”Taylor Swift”の検索結果にYouTubeなどのアプリが表示されている。

個人的にもモバイルアプリの使用頻度は日増しに高まる一方だと感じます。アプリが全てのWebサイトとユーザーに必要でないことは事実であり、Googleのゲイリー氏もそれを認めています。ただし、対応のアプリとユーザーの数を考えると、やはり無視はできない分野ですね。

今回の記事がSMX Advanced2015の最後のレポートになります。今回のカンファレンスでも様々なトピックがありました。セキュリティ、モバイル、そしてアプリ。どんどん広がる一方ですが、SEOとは切っても切れない分野ですので、継続して情報収集していきたいものです。引き続き、SEO Japanをよろしくお願いします!

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SMX Advanced 2015-最新のSEOの技術的なお話し。

日々進化を続けるWeb業界。Googleもその変化に併せ(むしろ牽引して)、より優れた環境を整えようとしています。このセッションでは、現在Googleが注力している分野の技術の紹介や、SEOにおける技術的な問題の話などの内容になっています。技術系に明るくない人は難しい内容かもしれませんが、逆に言うと学ぶチャンスが非常に多いということでもあります。すぐに全てを理解することは難しいかもしれませんが、こうしたセッションを契機に、徐々に理解を深めていければいいですね。– SEO Japan

原題:The Latest In Advanced Technical SEO

このセッションは以下の3セッションで構成されています。

Googleが伝えたい”http/2″と”https”と”レンダリング”について

Speker:Maile Ohye,Senior Developer Programs Engineer,Google Inc.

httpについて
httpについて1970年台は非常にシンプルなものだった。当時はサイトを構成する要素が少なかったが、現在は様々な要素を用いてサイトを作成している。httpのパフォーマンスを向上させるために様々な手法が用いられているが、http自体を速くすることが可能である。

http/2の利点
http/2には幾つかの利点があるが、具体的に挙げると以下のようになる。

  1. 複数のファイルを同時に送ることができる。
  2. どのデータをまずはダウンロードするか優先順位を付けることができる。
  3. ヘッダを圧縮(サイズを小さく)することができる。

Googleもクロームが今後http/2をサポートしていくことをブログで報告している。

httpsについて
httpsはますますデフォルトとなりつつある。Gメール、Facebook、Twitterなども全てhttpsに対応している。セキュリティを強めることがスタンダードとなっているのだ。

https対応のステップ
httpsへの対応を検討しているのであれば、すぐにでも開始すべきだ。しかし、確かな手順で行う必要がある。以下にその手順をまとめてみよう。

  • 多くのブラウザに対応されている、2048ビットのTLS証明書を認証を受けた機関から取得する。
  • TLS証明書を設定する。
  • サーバーのパフォーマンスを確認し、必要であれば調整する。
  • httpからhttpsへ301リダイレクトを設定する。(両URLをアクセス可能にしない)
  • 挙動を確認する。
     -CSS、JavaScript、画像などのリソースを全てhttpsに通す。
     -ページ内の全てのマークアップがhttps対応になっているか確認する。

レンダリングについて
Googleのレンダリングのパフォーマンスを確認するために、Fetch as Googleを使用しよう。最初の200KBのコンテンツに何が表示されるか?ブロックしているリソースがあれば修正しよう。また、サーバーのパフォーマンスに優先順位をつけよう。

Googleが考えるレンダリング
レンダリングにおけるGoogleの目標は、ユーザーが見るのと同様に、サイトを見ることだ。適切にレンダリングができれば、より多くのコンテンツをインデックスに加える事ができる。また、モバイルかデスクトップかなど、レイアウトの判断も向上する。Googleはユーザーにとって価値のあるコンテンツを全てインデックスしたいと思っている。

隠れたコンテンツがないか?
重要なコンテンツを読むために、クリックやマウスオーバーを要求していないだろうか?そうであれば、すぐにそれらをやめるべきだ。”隠されたコンテンツ”をGoogleは”重要度が低いコンテンツ”と認識することを忘れないで欲しい。重要なものは上に置く、の原則に従ってほしい。

ページを構成する要素が多い場合
例えば、Eコマースのサイトで100個の商品があるページの場合などは特に注意だ。ページのリソースは全てクロールされるようにしよう。商品や記事と平行して優先順位をつけ、キューに加えるようにしよう。

CSSとJavaScript
CSSとJavaScriptはクロール可能な状態にしておこう。ユーザーにとってはきちんと表示され、モバイルフレンドリーのサイトと認識されるかもしれないが、ブロックしていると、Googleは内容を確認できない。結果、Googleにとってはモバイルフレンドリーのサイトでなくなってしまう。

あなたがGoogleに送るべき、技術的なシグナル

Speaker:Jenny Halasz,President, Founder,JLH Marketing

シグナル
シグナルとはGoogleにあなたが何をしているか、していないかを伝える手段である。

決定的なシグナル
まずは最も重要なシグナルをまとめてみよう

  • 301リダイレクト
    恒久的な移動を意味する。サーバー側で設定し、デフォルトではなく、リンクのパワーを渡す。
  • ページ削除
    404(Not Found)はデフォルト、410(Gone)はデフォルトでない。
  • noindex
    ページ単位で設定が可能。デフォルトではなく、nofollowを設定していなければ、リンクパワーは渡される。設定されたページはインデックスされない。
  • robots.txt
    ディレクトリかページ単位で設定が可能。インデックスは(おそらく)される。リンクのパワーは渡される。

それでも重要なシグナル
非常に強いシグナルではあるが、決定的ではない。

  • rel=canonical
    重複コンテンツを知らせる。https設定の場合は気をつける。
  • rel=next/prev
    連続したページの関係性を伝える。外部・内部のリンクに気をつける点はrel=canonicalと同じ。
  • hreflang
    言語の設定を伝える。言語と地域の設定から成り、言語だけでは使えるが、地域だけでは使えない。

よくある間違い

  • リダイレクト(wwwの有り無し、httpとhttpsなど)
  • パンくずリスト
  • サーチコンソールのパラメータ

IBMのサイトに起きた、技術的な問題

Speaker:Christine Smith,IBM Search Marketing Technical Lead,IBM

IBMのサイトに実際に起こった出来事
このセッションではIBMに実際に起こった技術的なエラーの内容と修正方法をお話する。具体的には、1.数千ページがインデックスから消失、2.内部リンク評価、3.URLの特定の不備、というストーリーだ。

1.数千ページがインデックスから消失
サーバーやソフトウェア用のセルフサポートのページがインデックスからなくなってしまった。2013年の出来事で、月のトラフィックの24%が減少した。検索結果に出てこなくなってしまったのだ。

原因究明
検索結果から消えた30ページを抜粋し、色々と確認。ページの表示、リダイレクト、canonical、tobots.txtなど。

サイトマップが原因?
全体の10%しかインデックスされていなかった。そのため、サイトマップを再度作成し、canonicalに注意しながらURLを訂正した。この作業で全体の60%(現在は88%)がインデックスされたが、Googleからの流入の改善はされないまま。

Googleに相談
2014年の4月と5月にGoogleに相談したところ、対象の30ページが重複コンテンツと見なされており、最後のクロールが2013年の11月となっていたことが判明した。その後、状況の説明と伴に再審査リクエストを提出し、クロールの頻度をあげることもリクエストした。その結果、6月には22%までインデックス数が増加した。

原因は?
おそらく、リダイレクトの不備(メンテナンスページヘのリダイレクトなど)と500や504の設定が疑わしい。サイトがメンテナンス状態の場合は503を設定し、Googleが再度クロールしてくれる状態にしておこう。

2.内部リンク評価の消失
IBMのsmarterplanetというサイトが”カード”システム(各記事をカードのように選り分けるレイアウト)を採用したが、その”カード”が内部リンクの評価を受けていないようだ。

原因は?
robots.txtがJavaScriptをブロックしており、JavaScriptがカードをレンダリングしていた。robots.txtのブロックを解除した後、Googleは内部リンクの評価を認めてくれるようになった。しかし、BaiduやYandexはJavaScriptをサポートしていないことは要注意。

3.URLの特定の不備
IBMのとあるサイトにある既存のコンテンツを別のプラットフォームに移動した。そこではコンテンツが動的に再作成されるようになっていた。

検索結果に現れなくなった
原因はcanocnicalの設定に不備があったことだ。結果、全てのコンテンツが重複コンテンツと見なされ、Googleのインデックスから削除されてしまった。canonicalのコードを再度見直した結果改善されたが、canonicalの設定とエンコード文字には特に気をつけることを薦める。

全体のストーリーで学んだこと

  • “canonical”、”robots.txt”、”リダイレクト”は常にダブルチェックしよう。
  • サイトマップはよく確認しよう。
  • サイトメンテナンスの際は503を使おう。
http/2についてはGoogleからの公式文章は日本語では発見できませんでした。(そもそも、Chrome Blogは英語のみかもしれないです。)新しい技術のため、まだまだこれからといったところでしょうか。httpsとレンダリングについては、Googleが注力していることを、色々な場面で見られますね。SEOへの影響というよりも、根本的な問題を発生しかねないため、実装には最新の注意が必要です。アップデートの話題も気になってしまいますが、こうした技術的な話にも、日々注目していきたいと思います。

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SMX Advanced 2015-最適なリンク精査の方法と高品質なリンクを獲得するためのベストプラクティス

パンダやペンギンのアップデート情報もちらほらでてきましたが、ペナルティの話題はやはり注目度が高いようです。いつ何時Googleからペナルティを受けるとも限らないため、日々の予防とペナルティを受けた時の対処方法は理解しておきたいところです。また、解除後の再度のリンク構築も重要な項目ですね。ペナルティに関する幅広いトピックを扱ったセッションになります。– SEO Japan

原題:Advanced Link Auditing & Best Practices For Acquiring Authoritative Links

このセッションは以下の2つのパートで構成されています。

リンク精査とペナルティ解除の方法。あなたのサイトを”牢屋”から開放しよう。

Speaker:Megan Geiss,Marketing Strategy Director,Merkle | RKG

さあ、調査しよう
最近獲得したリンク、被リンク元のドメイン、アンカーテキスト、などが対象だ。リンクネットワークからの被リンクはないか?サイトワイドリンクの比率は?ダイレクトアンカーの量は?怪しいと思われる要素は全て確認しよう。

リンク査定に使用するツール

  • Majestic SEO
    被リンク全体のデータを確認。
  • Ahrefs
    アンカーテキストを深く調査。
  • Moz Open Site Explorer
    被リンクのオーソリティや信頼度を確認。
  • Googleサーチコンソール
    Googleのインデックスからサンプルを取得。

被リンク数の異常値
Majestic SEOでは被リンク数をグラフで確認できるため、不自然なほど多くのリンクを取得した時期を特定することができる。

アンカーテキストの分析
全てのアンカーテキストを抽出し、それぞれの被リンク数とドメイン数を算出する。全体の割合も計算し、不自然な程に割合の高いアンカーテキストの種類や、リンク数とドメイン数の割合が不自然なものを特定する。

非リンク元の地理的な条件を分析
Majestic SEOを使用し、どの国のサイトからのリンクが多いかを確認する。ここでも不自然な値がないかを特定する。

リンクの信頼度
Majestic SEOで”Citation Flow(被リンク元のサイトがどのくらいリンクを獲得しているか)”と”Trust Flow(非リンク元がどのくらい信頼できるサイトからリンクを獲得しているか)”を確認する。

ページ単位のリンクデータ
Moz Open Site Explorerを使用する。サイト全体でなく、それぞれのページのデータも確認する。ペナルティはサイト単位とは限らない。ページ単位でのペナルティも存在する。

ペナルティを受けた?
サイトの内部の問題やクロールエラー以外の理由でトラフィックが急激に落ちていないだろうか?また、Googleからメッセージがきていないだろうか?もしもペナルティを受けていた場合は、下記のステップでリンクを解除しよう。

1.全ての被リンクデータを取得する。
被リンクのデータを抽出しよう。Majestic SEOとサーチコンソールのデータが主要になる。

2.被リンクの品質でランク付をする。
Majestic SEOとサーチコンソールのデータを統合し、重複しているデータやnofllowのリンクは削除する。”Citation Flow”が30以下のリンクを抽出し、IPのCブロックのパターンも確認する。

3.分析する。
上記ステップで抽出したリンクを分析し、Googleの品質ガイドラインに違反していると思われるリンクを抜き出す。ドメイン単位で特定できた場合は、そのドメイン配下のリンクを全て削除対象とする。

4.リンクの削除を要請する。
リンク元のサイトの連絡先をできる限り特定する。Webマスターに削除の要請を依頼するが、相手も人間なので、丁寧に依頼しよう。また、これらの一連のやり取りは全て記録しておくこと。後述する再審査リクエストに含めるからである。

5.フォローアップ。
削除依頼を要請した後のWebマスターの反応は様々。すぐに解除してくれる人もいれば、削除のために金銭を要求してくる人もいる。また、何も反応がない場合もある。

6.リンクの否認ツールを使う。
テキストでリストを作成する。UTF-8か7-bit ASCIIを使用し、1行に1URLという形にする。よくあるミス(“これで十分だろう”という量しか含めない、被リンクの全てを記載してしまう、古いリストを上書きしてアップロードしてしまう)に気をつけよう。

7.再審査リクエストを送信する。
一連の経緯を記す。Googleは”ガイドラインに違反する行為をやめたこと”、”可能な限りリンクをキレイにしたこと”、を見ている。

あなたが本当に必要としているリンクを獲得する方法

Spekaer:Ruth Burr Reedy,Head of On-Site SEO,BigWing Interactive

はじめに
“優れたコンテンツを作成しよう!”というが、実際は結局リンクが必要。自らベストなリンクを構築しよう。ベストなリンクはトラフィックも生み出してくれる。逆にトラフィックを生まないようなリンクは良いリンクとは言えない。人々がリンクを張ってくれるコンテンツを作成するのだ。

リンク獲得のためのコンテンツ作成を計画する
ユーザーは誰か?彼らは何を望んでいるのか?1ヶ月に1テーマを設定し、4つの記事を書く。それぞれの内容は以下のようにする。

  • ローカルコンテンツを1記事。自然検索、関連性のある話題、ローカルSEOなどが指標。
  • 長く参照されるようなコンテンツを2つ。トラフィックの獲得が指標。
  • リンクを張りたくなるようなコンテンツを1つ。リンクの獲得が指標。こちらの記事を参考に。

コンテンツ作成に役立つツール

  • Buzzsumo
    コンテンツのパフォーマンス、トピック、競合サイトの分析など。
  • followerwonk
    Twitterの分析。ソーシャル活動に。
  • TagCrowd
     関連するキーワードを特定。それを元にコンテンツを作成する。

戦略

  • Twitter
     15分に1度アクション(ツイート、シェア、メッセージ)を起こそう。誰が何を話しているか、どこにリンクを張っているか、分析しよう。
  • HARO
     あらゆる分野のエキスパートとコンタクトが取れる。信頼できるソースを探す際に。
  • プレスリリースについて
     リンク獲得のために使う。ユニークでおもしろいコンテンツであれば、リンクを張ってくれる。
  • 個人的に頼む(知り合いなども含む)
     ニッチなマーケットの場合などは特に有効。
ペナルティへの対処方法はほぼ確立されているようなものですが、改めて振り返ると、煩雑なプロセスだと実感できます。また、仮にペナルティを解除されたとしても、有効なリンクも削除してしまうこともあり、ペナルティ以前の順位に回復しないケースもあります。現在ペナルティを受けていないとしても、定期的に被リンクの確認は行いたいところですね。なお、今回のセッションは3つのパートからなるセッションでしたが、残りの一つは割愛させて頂いております。

続きを読む SMX Advanced 2015-最適なリンク精査の方法と高品質なリンクを獲得するためのベストプラクティス

モバイルゲドン襲来!Googleのモバイル・フレンドリーアップデートを乗り切ろう!

Googleのゲイリー・イリーズ氏や、先日弊社パートナー企業であるクロスフィニティ株式会社のセミナーでも登壇していただいた、seoClarity社のミト・ガンジー氏がスピーカーとして参加するセッション。なんだかんだ言ってもやっぱり注目のモバイル・フレンドリーがトピックです。Googleが最も力を入れている分野の一つであるため、今回のSMX Advancedで参加した中では唯一SEOのトラック以外のセッションとなります。この記事を読めば、モバイル対応はバッチリ!!なはずです。– SEO Japan

原題:Mobilegeddon! Surviving Google’s Mobile Friendly Update

このセッションは以下の3セッションで構成されています。

Googleがモバイルフレンドリーを重視する理由

Speaker:Gary Illyes,Webmaster Trends Analyst,Google

モバイルの使用率
52%のユーザーが商品の購入の情報収集にモバイルを使っている。人々は、ますます何かを買う前に調査を行うようになっている。また、イングランドではインターネットでの買い物の40%がスマートフォンかタブレットによって行われている。

モバイル対応拒む障害
モバイルの利用者は、実は、若者が非常に多い。また、彼らはソーシャルやエンターテイメントをメインに利用している。また、モバイルの小さい画面では文字入力が困難であり、何かを購入する手段として、完全に信用できない部分もある。モバイルは機能的ではなく、人々にとって未知の部分が多いツールなのだ。

しかし、モバイルの重要度は高まっている。
メディアの消費方法は確実に変わっている。YouTubeののトラフィックは45%がモバイルからだ。動画の視聴時間はテレビ(113分)やパソコン(108分)を抜き、スマートフォン(147分)がトップになっている。

人々とモバイル
イングランドでは74%の消費者がスマートフォンを所有しており、2020年には90%になると言われている。人々はベッドであれトイレであれ、スマートフォンを持ち込む。イングランドでの調査によると、30%の消費者が朝起きて5分以内にスマホを見ているとのことだ。nomophobia(ノモフォビア)という言葉もあり、スマートフォン自体を持っていない時や、ネットワーク外にいるときに不安を覚えてしまう、という意味だ。

モバイルの実情のジレンマ
商取引の何らかの行動の66%がモバイルで行われているという事実があるが、やはり、モバイル利用の目的はソーシャルとエンターテイメントがメインだ。検索、経路(地図)、アドバイス(情報収集)では非常に使われているが、機能的ではないという事実は変わらない。

Googleがモバイル・フレンドリーアップデートを適用した理由
モバイルフレンドリーではないサイトが多すぎたためだ。そうしたサイトをモバイルフレンドリーにするために適用した。
*別のセッションで、「モバイル・フレンドリーアップデートは成功した」、という発言をしていたが、この意味では成功と言えるかもしれない。

モバイルサイトでよくある過ち
大規模なサイトでは特にだが、実装に時間がかかる場合もある。Googleはモバイル対応になっているかどうかを、レンダリングの過程で算出している。以下によくある間違いを記載する。

  • “disallow:”(robots.txtにて”disallow:”の設定で、CSSやJavaScriptなどのレンダリングをブロックしてしまう。)
  • noindexを記述してしまっている。
  • meta viewport タグが設置されていない。
  • 小さいフォントサイズ。

最後に
今回はGoogleがなぜ、モバイル・フレンドリーアップデートを適用したか、その説明をメインとした。モバイルの利用はますます増加傾向にあるため、無視するべきではない。

モバイルゲドンとその進化論

Speaker:Mitul Gandhi,Chief Architect,seoClarity

ビッグバン
モバイルフレンドリーの適用は大きなイベントだった。なぜなら、Googleが前もってアップデートを報告することは今までなかったからだ。アップデートがローンチされた4/21ではなく、このアナウンスを行った2/26がモバイルゲドンの始まりだ。モバイルゲドンへのカウントダウンが発生した後、あらゆる業界が対応に急いだ。

数年前に戻ってみよう
今から1年前のSMX Advancedにて、マット・カッツ氏はモバイルの重要性を説いていた。「モバイルは重要だ。多くの人が認識している以上のスピードで、その重要性は高まっている」、という発言をした。

データを見てみよう
モバイルトラフィックの増加は著しい。デスクトップのトラフィックも増加しているが、その成長率が95%であるのに対し、モバイルは368%も増加している。CTRもモバイルの方が多い。特に1位のサイトのCTRはデスクトップの19.3%に対し、モバイルでは27.7%となっている。

改革への対応
全員が同じペースで対応しているわけではない。業界ごとによっても違う。また、サイトの規模によっても対応が異なり、大規模なサイトほど、モバイル対応に遅れている傾向はある。おそらく、対応に時間がかかることが理由だが、そうしたサイトがトラフィックを大幅に失った例もある。

アメリカの場合
50,000キーワードを対象にランキングがTOP10のサイトを調査。モバイルとデスクトップのランキングの差異を比較したが、モバイルアップデート前後ではあまり数字が変わらなかった。

アメリカの場合2
対象のキーワード数を450,000に拡大した。この調査では、ランキングのTOP10の内、75%がモバイルフレンドリーになっていた(2015/05/25現在)。

英国の場合
75,000キーワードを対象にランキングがTOP3のサイトを調査。調査機関は4/18から4/25まで。”www.carphonewarehouse.com”は57.6%がTOP3に入らなくなったが、”m.carphonewarehouse.com”のランキングがかなりの数、上昇した。ランキングがデスクトップのサイトからモバイルサイトに代わった例だ。また、”m.airbnb.com”はレスポンシブデザインを適用した結果、”www.airbnb.co.uk”のサイトが上位表示されるようになった。(前者は-56.2%となり、後者は87.7%増加となった。)

SEOの再定義
Search Engine Optimizationは、検索エンジンのための最適化を目的としている。アルゴリズムを追いかけ、短絡的な戦術に終始し、新しい発展を無視してきた。今は、Search Experience Optimizationと定義すべきだろう。エンドユーザーにフォーカスし、全体的なアプローチを採用し、現在と未来を含むあらゆる種類の検索における経験を対象とすべきなのである。

今後の課題は?
コンバージョン率の改善は大きな課題だ。デスクトップに比べ、モバイルの方が50%も低い。また、スマートフォンやタブレットやその他のデバイスへ、あらゆる画面サイズに適用する必要もある。どんなデバイスでも機能するサイトの構築が求められる。

モバイルのためのサイト最適化

Speker:Laura Scott,Strategy Lead,Merkle | RKG

はじめに
モバイルで実現できることは少ない。Flashの読み込みに問題があるし、何よりスクリーンが小さい。それでも、モバイルのカスタマーはあなたの重要なカスタマーだ。モバイル対応のためのポイントを本日は4つに分けてお話したいと思う。

1.モバイル対応の方法を決めよう
アメリカの自然検索のシェア率はモバイルが45%になっている。しかし、フォーチュン500の企業の内、46%がモバイルフレンドリーのサイトを構築していない。早急に対応すべきだが、どの方法が最も良い方法か。①モバイル専用ページ、②動的な配信、③レスポンシブデザインのそれぞれの特徴をまとめてみよう。ちなみに、弊社のクライアントの内、レスポンシブデザイン>モバイル専用ページ>動的な配信、の順で数が多くなっている。

①モバイル専用ページ
デスクトップページとは異なるURLを使用する。コンテンツとユーザー体験をモバイル用に特化でき、比較的簡単にセットアップできることは利点だ。しかし、サイトの維持・運用に労力を割き、エラーが起こりがちなのは不利な点と言える。

②動的な配信
モバイル専用ページと同様、モバイル用にコンテンツを特化することができるが、別のURLを使用する必要がないため、ユーザーと検索エンジンが簡単に発見できる利点がある。しかし、エラーが起こる原因となりがちであり、セットアップが複雑だ。

③レスポンシブデザイン
Googleが推奨する方法だ。動的な配信と同様、一つのURLで賄うことができ、メンテナンスも楽だ。しかし、大規模なページの場合、モバイルではロードに時間がかかり、モバイル用にコンテンツを特化できないことは不利な点である。

2.モバイル対応の方法を最適化しよう
モバイル対応において、注意事項をまとめてみよう。

①JavaScriptやCSSをブロックしない。
②VaryHTTPヘッダーを使用しよう。
③ユーザーエージェントでリダイレクトを適切に設定しよう。
④HTMLやXMLにアノテーションを記述しよう。

3.モバイル対応におけるよくある間違いをなくそう
モバイル対応においてよくある間違いをまとめてみよう。

①下層ページからTOPページへ設定してしまうなどの、間違ったリダイレクト。
②リダイレクト先からさらにリダイレクトしてしまうなどの、終わりのないリダイレクト。
③いつまでたってもロードされない、長い待ち時間。
⑤こちらのページではありません、などのモバイル特有のエラー
④競合調査の欠落

4.モバイル対応をテストしよう
モバイル対応の確認方法をまとめてみよう。

①Googleのモバイルユーザビリティレポート(サーチコンソール>>検索トラフィック>>モバイルユーザビリティ)
②Googleのモバイルフレンドリーテスト
③Fetch as Google(サーチコンソール>>クロール>>Fetch as Google)
④クロールエラーの確認(サーチコンソール>>クロール>>クロールエラー)
⑤ユーザーから学ぼう(Googleアナリティクス>>ユーザー>>モバイル>>サマリー)
⑥ベンチマークとパフォーマンス(サーチコンソール>>検索トラフィック>>検索アナリティクス)

セッション後のゲイリー氏への質問と補足情報

モバイルアップデートの改良について
サイトスピードやインタースティシャル広告(ページがロードされている間に現れる広告)などの項目を追加して改良する予定だ。また、新しいアップデートをする場合は事前予告はしたいと思っている。

サーチコンソールのモバイルのデータの正確性
100%に近い正確性だと思っている。

モバイル用のインデックス
非常に困難な作業のため、まだ取り組んでいる最中。

Googleはデスクトップのデータを見ている(参照元:Search Enginge Land)
ランキングの要素としてデスクトップのデータを参照している。そのため、技術的に言えば、”不思議の国のアリス”についてのコンテンツをデスクトップに掲載し、モバイルには”ペイデイローン”のコンテンツを掲載することで、”不思議の国のアリス”の検索で”ペイデイローン”のコンテンツをモバイル検索に表示させることは可能だ。そう、完全なクローキングである。

もちろん、Googleはそれを見越してスパム対策チームを発足させていた。しかし、驚くことに、過去1年間でそのような行為をするWebマスターを発見できなかったと言うのだ。もしもそうしたWebマスターがいたら、もちろん何らかのアクションは起こしていたはずだ。

上記が、Googleがモバイル用のインデックスを作成しようとしている理由の一つである。賛成・反対意見も多いため、まだこの作業が完了してはいない。兎にも角にも、Googleは今のところデスクトップの要素を見ており、その要素は、”コンテンツ”、”ページスピード”、”リンク”などが含まれている。

アジェンダが掲載されて当時はモバイル・フレンドリーアップデートの導入以前ということもあり、今回のSMX Advancedの目玉となるセッションだと予想していました。モバイル・フレンドリーアップデートが肩透かし(?)となったこともあり、状況の再確認と言ったところでしょうか。しかし、個人的には”Search Experience Optimization”という言葉に説得感を覚えています。最後の補足の箇所は、聞き逃してしまった部分が多かったため、Search Enginge Landの記事を参照したことを、改めて報告させていただきます。

続きを読む モバイルゲドン襲来!Googleのモバイル・フレンドリーアップデートを乗り切ろう!

SMX Advanced 2015-ランド・フィッシュキン氏が語る、未来のランキングシグナルとは?

SEO Advanced 2015の第二回目のセッションレポートです。初回のセッション同様、3セッションから成るセッションに参加しましたが、その中でもWhiteboard Fridayでおなじみのランド・フィッシュキン氏によるセッションをピックアップします。いつも通りのハイテンションなスタイルではありませんでしたが、会場を沸かす技術は健在でした。彼が思う、これからのランキング要素についての発表になります。– SEO Japan

Speaker:Rand Fishkin,Wizard,Moz
(原題:The Future of Search Signals)

未来のランキングシグナル
検索エンジンが将来どのようなシグナルを採用するか、また、それらが現在どのような影響を与えているか。7つのシグナルをピックアップしたので見てみよう。

1.ページやサイトのデータ
“1日あたりの訪問者数の増減”、”セッション率”などの情報を利用し、ランキングに反映させる(“SEO by the Sea”によると、Googleはこの技術に関する特許を取得している)。そうした数値が低いサイトが上位に表示されていることもあるが、エンゲージメントが高ければ上位表示されるのだろう。

CTRのランキングへの相関関係は高いことが、それを証明しているとも言えるが、”CLICK MONKEYS“(クリックをしまくりエンゲージメントを擬似的に上げるサービス)などは、Googleには通用しないだろう。

2.情報の正確性と人気度
Googleによると、ページランクと情報の正確性には高い関連性はない。しかし、様々なデータを見てみると、サイト内の情報の正確性を測定することは可能なようだ。医療分野などのGoogleが正確性を重視する業界では特にだが、一貫した正確性はランキング上位につながる可能性がある。

3.クエリの構造
人気のあるファッションの組み合わせなどの場合、ランキングに影響がある場合がある。例えば、”sunglass(サングラス)”と検索ボックスに入力すると、サジェストの一番上に”sunglass hut(サングラス 帽子)”と表示される。

では、”sunglass(サングラス)”と検索してみよう。1位のサイトは”Sunglass Hut Online Store“というサイトだ。Googleはこうした情報もランキングに使用しているかもしれない。(Googleは”サングラス”には”帽子”との組合せが人気があると判断し、それをサジェストのみならず、検索結果にも使用している可能性がある。)

4.ブランドとエンティティ
ナレッジグラブ内にエンティティとしてブランドが掲載される場合が増加している。また、いくつかのブランドのランキングの下降とそのブランドに対するGoogleの認識(評価基準)には関連性があると個人的には思う。

サジェスト内にブランド名が表示されることがあるが、Googleはそのブランドと検索キーワードに高い関連性があると認めていると思う。漠然としたキーワードの場合でさえ、特定のブランドがサジェスト内に現れることもある。

ある検索を行った時、どのブランドを真っ先に思い浮かべるだろうか?自分のイメージしたブランドが表示されないこともあるが、“多くの人にとってイメージできる”存在になれば、ランキングの上昇に影響するかもしれない。

5.答えまでの道のりを追跡する
Webで答えを見つけるまでの道のりは非常に複雑だ。ブランドを検索してサイトを訪れ、より詳細な検索をして別のサイトを訪れ、さらに。。。といった感じだ。

Googleはその過程をよりシンプルなものにしたいと思っている。漠然としたクエリから、ユーザーが最終的に到達したサイトを突き止めることで、そのサイトを初めから検索結果の上位に表示するかもしれない(例え、他のランキング要素が低かったとしても)。少なくとも、Googleがそうしたデータを計測し、保管していることは確かなようだ。

6.ユーザー体験
パンダ以降、Googleはコンテンツの品質ではなく、サイトの品質を見ている。”httpsの使用”、”モバイルフレンドリー”、”ガイドラインの刷新”などから伺える。現在は使用していないとしても、Googleはユーザー体験を測定する方法とランキングへの使用を検討してはいるだろう。

7.ディープラーニング
人間が作るアルゴリズムから、マシンが学習するアルゴリズムへと変わっていくだろう。GoogleのディープラーニングシステムはYouTubeを分析し、”cats(猫)”という分類を作成することに成功した。個人の検索履歴からベストなサイトを提供することにも使われるようになり、最終的にはGoogleのエンジニアでさえ、ランキングアルゴリズムの特定の要素を知ることができないようになるかもしれない。

ランド・フィッシュキン氏が思う、7つの要素を紹介していただきましたが、サイトとユーザーの情報をランキングに使用することは納得といった感じです。ユーザー体験はどうしても主観が入ってしまう要素だとは思いますが、”大多数のユーザーにとって好ましい状態”を作成できればいいですね。ディープラーニングについては徐々に進めていくという感じでしょうか?すでに他の追随を許さないほどのスピードで進化をし続けているGoogleですが、そのスピードの加速具合もさらに高まる予感が有ります。

続きを読む SMX Advanced 2015-ランド・フィッシュキン氏が語る、未来のランキングシグナルとは?

SMX Advanced 2015-【2015年度版】ランキング要素を大解剖!

SMXではおなじみとなっているセッションの2015年度版です。基本的な考えは大きく変わらないでしょうか、新しい要素の追加など、気になる点はやっぱりあります。ちなみに、Search Engine Landでもランキング要素のテーブルが刷新されており、それに併せて、SEOのガイドラインも変更が加えられているようです。今回のセッションの最後はダイレクトアンサーについてのセッションですが、個人的には非常に面白いセッションでした。SMX Advanced 2015の開幕ともいえるセッション。その内容は果たして??– SEO Japan

原題:The Periodic Table Of SEO Ranking Factors: 2015 Edition

このセッションは以下の3セッションで構成されています。

  • 最新版!ランキング要素の相関関係調査
  • 2015年度版。SEOにおけるランキング要素とは?
  • Googleのダイレクトアンサーに自身のコンテンツを取り上げてもらう簡単な方法
  • 最新版!ランキング要素の相関関係調査

    Speaker:Cyrus Shepard,Director of Audience,Moz

    はじめに
    Mozが数年間続けている調査の最新の報告を行う。約15,000キーワードを対象にGoogleのTop50のランキングを調査した。どのような要素がランキングとの相関関係があるかを調べるためだ。

    相関関係について
    相関関係は因果関係ではない。しかし、ヒントにはなる。マシンラーニングやエンゲージメントの詳細な情報を得ることは不可能であるため、ヒントは非常に重要になる。そして、ヒントを得るためには、複数の要となる要素を組み合わせた調査を行うことが必要だ。

    リンク
    リンクはさらに需要な要素となっているようだ。”リンクを張っているドメイン数”の相関関係は0.30となっている。2011年は0.24、2013年は0.29という結果だったため、さらに相関関係が高まっていると言える。

    みなさんも御存知の通り、Googleはランキングを決定するために200以上の要素を用いている。つまり、何か一つの要素が順位を決定づけているということは考えづらい。そのため、単一の要素の相関関係が0.3ということは、非常に重要な要素と言えよう。逆に、0.1未満(0.00台の数字)は相関関係は薄いと言える。

    アンカーテキストとキーワード
    “アンカーテキスト”の相関関係も非常に高い。部分一致のアンカーは0.29、完全一致は0.24という数字が出ている。しかし、”タイトルタグ内のキーワード”は0.08しかない(しかし、それでも非常に大事)。タイトルタグ内に完全一致のキーワードが含まれていない場合も、相関関係のあるキーワードがあれば1位になる場合もある。我々が思っている以上に、関連性は大事となっているかもしれない。

    ソーシャルシェア
    “ソーシャルシェア”の相関関係も高いが、Googleはランキングの要素としては用いていないだろう(Googleの言葉を信じるのであれば)。サービス別に見てみると、FacebookとGoogle+がそれぞれ0.27と高い数字を出している。また、以前と比べ、Google+の相関関係が下がり、Twitter(今回の調査では0.21)が伸びていることは注目すべき箇所かもしれない。

    https
    相関関係は0.04。低いといえる。MOZのサイトもhttpsに変更したが、大幅なトラフィック増は見られなかった。httpsに対応したURLは、全検索結果の14.3%という数字がでている。Googleはhttpsをテニスで言うタイブレークのポイントのように、”均衡を破る要素”になり得ると、主張している。

    Schema.org
    相関関係は-0.01。今回の調査でも1.8%しか対応していないことがわかった。スキーマとリッチスニペットはイコールではないが、Googleにサイト内容を的確に伝えることで解決する問題もあることから、個人的には導入を強く勧める。

    hreflang
    相関関係は0.14であったため、比較的高いと言える。思ったよりも高かったため、少々驚きだ。検索結果の8.2%が対応しているようだ。

    スパムフラグ
    “内部リンクの少ない大規模サイト”や”小規模のサイトからリンクが被リンクの大部分を占めている”などのスパムフラグの相関関係を調査。個々の要素は大きな相関関係が見られなかったが、より多くのスパムフラグがあればペナルティの可能性が高まる、という事実はあるようだ。

    URLの長さ
    調査した中では最も相関関係の低い要素であった。しかし、短く、人間が読めるものを使おう。

    相関関係の高い要素
    最後に最も相関関係の高かった要素と数字を3つまとめておく。

    • ページオーソリティ(0.39)
    • リンク(0.30)
    • アンカーテキスト(0.29)

    2015年度版。SEOにおけるランキング要素とは?

    Speaker:Marcus Tober,Founder/CTO,Searchmetrics Inc.

    はじめに
    たった一つの真実、というのものはない。業界や状況によって異なるからだ。また、今回のセッションでは“関連性への回帰”を主張したい。様々なデータから、”関連性”は非常に重要になっている。

    相関関係と因果関係
    相関関係と因果関係はイコールではない。また、0は重要でないことを意味するが、誤解を生む場合もある。例えば、全てのサイトがキーワードをタイトルに入れていると、相関関係は0になる。しかし重要でないということではない。
    *上記、サイラスのセッションの補足とも言える

    リンク
    “被リンク数”の相関関係は2015年は0.28だった。2014年は0.31であったため、相関関係は落ちたと言えるが、サイラスの調査と同じような数字だ。”キーワードを含むリンク”の相関関係は去年とほぼ同じで0.17だ。”ドメイン名を含むリンク”は0.16であり、こちらも去年と変わらず。”ニュースサイトからのリンク”は2014年は0.20で、2015年は0.22。多少伸びたと言える。

    キーワード
    “外部リンク内のキーワード”の相関関係は2014年は0.11、2015年は0.03。重要性は下がった。”ドメイン内のキーワード”は、2014年は-0.02で2015年も同じ。ランキングとの相関関係はないと言える。キーワードの相関性はかなり下がっていると感じる。

    コンテンツの要素
    “ファイルサイズ”の相関関係は0.15で変わらず。”文字数”は去年の0.13から0.07へと下がった。”画像数”は0.05から0.04へ。1サイトあたりの”ファイルサイズ”、”文字数”、”画像数”の全てが伸びているが、これは自然な流れと言えよう。
    *上記の通り、全体が上がっているため、相関関係が落ちていると言えるかもしれない。

    事実を表す単語
    2015年のみの調査であるが、関連性は0.03。
    *以前Googleが発表した論文の内容を受けてのものと思われる。

    セマンティック
    “コンシュマーインテント”のためであり、”キーワード”のためではない。ユーザーが求めていることは、あくまでも、”関連性”であり、“検索キーワードがドメインやタイトルに含まれているか”を知りたいのではない。上記にも述べたとおり、”キーワード”を最適化する時代は終わった。”関連性”を求めよう。成功したいのであれば。

    モバイルについて
    モバイルとデスクトップでは調査結果が異なる。幾つか見てみよう。

    • バックリンク数
      相関関係は0.11(デスクトップは0.28)
    • 内部リンク数
      相関関係は0.03(デスクトップは0.09)
    • ファイルサイズ
      相関関係は0.08(デスクトップは0.15)
    • タイトル内のキーワード
      相関関係は-0.02(デスクトップは0)
    • Body内のキーワード
      相関関係は(0.01)

    最後に
    繰り返しになるが、キーワードへの注力はやめよう。そのページからのメッセージを考え、”関連性”を意識しよう。

    Googleのダイレクトアンサーに自身のコンテンツを取り上げてもらう簡単な方法

    Speaker:Eric Enge,CEO,Stone Temple Consulting

    ダイレクトアンサーについて
    Googleのアミット・シンガル氏は、「Googleを完全なアンサーマシンにすることが目標」、と述べている。今回のセッションでは、そのダイレクトアンサーを取り上げるが、まずは簡単なデータを紹介しよう。

    トータルクエリ数 855,423
    リッチアンサー(Google) 166,366 19.4%
    リッチアンサー(Bing) 9,569 1.1%

    このセッションではGoogleのケースを取り上げるが、上記のリッチアンサーは以下のタイプを含む。

    • 表形式
    • 全体の一部を表示する形式
    • ソースへのリンク付きのリスト形式
    • チャート形式 
    • その他

    ダイレクトアンサーのソースとなることで、リンク先をクリックする可能性を生む。また、74.7%のダイレクトアンサーがソース(リンク先)を表示していた。

    勝者はさらに豊かになったか?
    Googleはオーソリティの低いドメインも積極的に利用している。ダイレクトアンサーのソースの57.3%がドメインオーソリティが60以下のサイトだった。

    What is a rfp?(rfpとは?)の例
    ダイレクトアンサーに使用されているサイトのドメインオーソリティは47である。検索順位では上位に表示されているWikipediaを抑えての採用だ。非常に簡潔で明確な答えを提供している。

    さあ、実験してみよう
    上記の通り、ダイレクトアンサーに採用されれば大きな恩恵を受けることができる。しかし、どのようにすれば採用されるのだろうか?以下に実験の内容を記載する。

    質問内容を決める
    どんな質問に対するダイレクトアンサーになろうか?我々は、よくある5つの質問を採用した。内容は以下の通りである。

    • nofollowの実装方法
    • noindexタグの実装方法
    • rel alternateタグの実装方法
    • rel Canonicalタグの実装方法
    • Varyヘッダーの実装方法

    アンサーの作成
    上記の質問に対する答えを提供する5つの動画を作成し、5月20日に公開した。わかりやすいステップの説明と単純な”ハウツー系”の内容以上のコンテンツも作成した。その中の一つをGoogle+でシェアし、サーチコンソールへ提出した。

    結果は…
    動画の公開からわずか3日後、“NoFollowの実装の仕方”という検索でダイレクトアンサーとして表示されるようになった。

    まとめ
    今回の実験で得たポイントを以下にまとめる。ダイレクトアンサーを狙う場合の参考にして欲しい。

    1. シンプルな質問の特定
    2. その質問に対する答えの提供
    3. さらに有益な情報を追加
    4. ユーザーとGoogleが発見しやすいようにする

    セッション後のQ&A

    ランキング要素
    最も重要なランキング要素は”ユーザーを満足させる”こと。Googleが考えることを理解することは不可能。しかし、ユーザーを満足させる方法を考えることはできる。

    https
    現在はランキング上昇などは見られないが、将来はわからない。しかし、全てのURLがhttpsになれば、相関関係は低くなる。これは覚えておくべき。

    リッチアンサーとコンバージョンの相関関係は?
    はっきりとしたデータはないが、個人的にはあると思う。

    ページスピード
    毎年見ているが相関関係はある。そんなに大きくはないが。モバイルでは特に大事。遅いと直帰率が高まる。

    何に注力すべきか?
    ランキングの10位内になるためには、ランキング要素は重要。しかし、No1になりたいのであれば、人々の記憶に残るようなサイトになることが必要。

    セッションを終えての感想は、”おそらくそうであろうというものが多かった”というところです。しかしながら、実際に数字で比較することにより、より深い理解ができたと思います。マーカス氏が述べたとおり、”皆が対応しているため相関関係が低くなるが重要な要素はある”、ということは一つのポイントですね。ダイレクトアンサーのセッションはこうした実験を初めて見ましたので、非常に興味深かったです。オープニングアクトとしては最適なセッションではなかったでしょうか?。– SEO Japan

    SMX Advanced 2015-パンダアップデートの予告あり!Googleの中の人になんでも聞いてみよう!

    6月2日~3日にシアトルで行われているSMX Advancedにアイオイクスの本田と菅尾が参加しています。初日のプログラムを終えましたが、SMXではおなじみのセッションである、”Googleの中の人になんでも聞いてみよう”の内容を先んじてお伝えします。今回のセッション以外の内容は、来週から順次アップする予定です。また、セッション後のフリータイムで尋ねた質問や、パーティでの雑談なども織り交ぜて紹介させていただきます。まずは、今回のSMXの目玉とも言えるセッションを速報記事として掲載させていただきます。

    原題:AMA With Google Search

    Moderator: Danny Sullivan, Founding Editor, Search Engine Land (@dannysullivan)
    Speaker:Gary Illyes,Webmaster Trends Analyst,Google(@methode)

    ダニー:このセッションを始める前に、まずはある動画を紹介させていただきたい。

    長年に渡りSMXに参加していたマット・カッツ氏を偲ぶ(?)動画が流される。

    ダニー:御存知の通り、SMXに必ず参加していただいたマット・カッツ氏が今回はいない。しかしながら、ゲイリー・イリーズ氏が参加してくれている。マット。今までありがとう!!

    それでは最初の質問をしてみよう。

    新しいマット・カッツは誰なんだい?(会場大爆笑)

    ゲイリー:(少しの間を置いた後に)今までマットが一人でやっていたことを、これからはチームでやることになる。スパム対策を担当する者、アップデートを報告する者などでわかれる。兎にも角にも、マットは素晴らしい人であることは間違いない。

    ダニー:OK!それではパンダとペンギンの話をしよう。実際のところ、今はどんな感じなんだい??

    ゲイリー:パンダについてだが。。。この2-4週間以内にアップデートを行う。具体的な日時は伝えられないが、パンダ担当のチームがデータの更新を行なっている。そうだね。2週間以内とはここでは言えない、という感じのスケジュールだ。

    ペンギンについて何かを伝えるのは難しい。アップデートを継続的に行うように取り組んでいるが、予定よりも数ヶ月遅れている。変更すべき箇所が沢山あるんだ。

    ダニー:パンダのデータ更新のスケジュールについて聞きたい。数ヶ月に一度更新されるというスケジュールかな?

    ゲイリー:Googleの目標としては、数ヶ月に一度よりも多く更新したいと思っている。しかし、データの中にノイズが入っていたりするため、実際に行うには非常に難しいと言える。

    ダニー:ペンギンの更新頻度はもっと高くなるのでは?

    ゲイリー:ペンギンは継続的な更新を目標としている。しかし、パンダについては、今のところは、手動でのアップデートが必要とされている。

    ダニー:ジョン・ミュラー氏のパソコンにあった“Google penalty server” とはいったいなんなのだろうか?

    注:先日行われたハングアウトで、あるユーザーから自身のサイトがペナルティを受けているかどうか?という質問に対しジョン・ミュラー氏がペナルティの有無を即答していた。その時のキャプチャに、ジョン氏のパソコンが写っており、どうやらなんらかのツールを使い、ペナルティの有無をすぐに確認していたようであった。それに対する質問を投げている。

    ゲイリー:そうだね。我々は該当のサイトがペナルティを受けているか、すぐに調べることが出来るツールを持っているよ。

    ダニー:ちょっとそのツールを見せてくれない?(会場爆笑)

    ゲイリー:ええとね。無理だね。(会場大爆笑)

    ダニー:我々がどの時点でペナルティを受けたか判断する方法はあるかな?

    ゲイリー:Googleは、Googleが取り組んでいることをもっとはっきりとみんなに伝えようとしている傾向がある。ブログなどで、我々が取り組んでいることを報告しているが、間違ったことに注力している人が驚くほど多い。我々が意図したところと別の箇所に注目してしまうんだ。結局のところ、高品質なコンテンツを作ることでリンクを集めることができる。結果として、Googleのランキングも上昇する。個人的なサイトで実践済みだ。このやり方がうまくいくはずだ。

    ダニー:アップデートについてはっきりと言ってくれないから、我々が勝手に名前をつけているよ。(ピジョンアップデートやモバイルゲドンのように)

    ゲイリー:OK.それじゃ、ピジョンアップデートを今から”タイタニック”とでも改名しようか?(会場爆笑)ちなみに、前もって説明することは大事だが、それが不可能な場合もある。ハッキングされたサイトに対するアップデートがあった場合、それを事前に通知することは難しいだろう。

    ダニー:話題を変えよう。クオリティアップデートについてだ。

    ゲイリー:担当のチームが取り組んでいるんだけど、クオリティアップデートについてはあまり話せることはないかな。

    ダニー:Googleはどのようにしてサイトの品質を査定しているの?どんなシグナルがあるか、詳細に話してくれないか?(会場爆笑)

    ゲイリー:クビになってしまうよ(会場大爆笑)

    ダニー:クリック率はどうかな?Googleはデータを取っていると思うが。

    ゲイリー:クリック率を直接ランキングに反映させることはない。ノイズが多すぎる。

    ダニー:全く使用していない?

    ゲイリー:場合によるだろう。パーソナライズの場合は、過去にクリックしたサイトを考慮するかもしれない。例えば”Apple”と検索した場合、その人がコンピュータの会社か、果物を探しているか、過去のクリックしたサイトを参考に、検索結果に反映する場合もある。もしも、パーソナライズではない検索結果の順位を操作するために果てしなくクリックを続けるのであれば。。。ご勝手にどうぞ、という感じだ。

    ダニー:モバイルゲドンについては?

    ゲイリー:どのくらいの影響があったかを伝えることは難しいが、今回のアップデートは成功したと思っているよ。

    ダニー:影響が大きかったという人もいれば、少なかったという人もいる。潜在的な影響は非常に大きいということは理解できるが、実際の規模はどうだったのだろうか?

    ゲイリー:影響を受けたURLとクエリの数は、パンダとペンギンを合わせた数よりも大きかったよ。しかし、今回のアップデートの直前に、非常に多くのサイトがモバイルフレンドリーに適用したという事実はある。結果として、Googleが予想していた規模よりも、実際の規模は小さかったね。ざっくりと、50%くらい影響があると思っていたが、実際には17%くらいだった、というようなイメージだ。

    ダニー:App Indexingについて。Googleはアプリの作成を薦めているように感じる。しかし、全ての人がアプリを必要としているのだろうか?

    ゲイリー:全ての人がアプリを必要としているとは考えていない。情報提供型のサイトなどは必要ないだろう。しかし、例えば、中古車販売のサイトであれば、アプリは必要と言えるだろう。Googleとしては、ユーザーに、コンテンツを利用する新たな方法を提示しているだけだ。必要であればインストールすればいい。これは、ユニバーサル検索と似ていると思う。Webサイトのみならず、動画や画像を検索結果に表示することで、様々な形を提供しているのだ。

    ダニー:ダイレクトアンサーの数は増加していると感じている。他のサイトのトラフィックを奪っているのではないか?SEOはもはやなくなってしまったのか?

    ゲイリー:いや、SEOがなくなったとは思わない。SEOはユーザーにとって有益であると思う。ちなみに、我々はダイレクトアンサーをフィーチャー・スニペットと読んでいる。

    ダニー:確かに、ダイレクトアンサーのお陰でトラフィックを多く獲得しているサイトもあるだろう。どのくらい増えたか、教えてくれるかな?

    ゲイリー:詳しくはわからないけど、Googleが完全な答えを表示できていない場合は、特にトラフィックが増えているのでは?ブランディングにも貢献できていると思うけど、測定は難しいね。

    ダニー:ダイレクトアンサーに取り上げられた場合、オーソリティを獲得したと認識してもよいのか?

    ゲイリー:ダイレクトアンサーに取り上げられたということは、そのクエリに対する答えを提供しているということだ。それ以上はない。

    ダニー:エンティティについて。リンク以上に強いシグナルと言えるのだろうか?

    ゲイリー:構造化データが無いサイトを理解することはGoogleにとっては難しいことだ。ナレッジグラフなどで使用しているソースは、Wikipediaが多いね。他のソース、そうだね、データベースとしておくが、そこから情報を引っ張ってくる場合もある。

    ダニー:Twitterが検索結果に表示されるようになった。

    ゲイリー:私が知るかぎりでは、SEOにおける影響は少ないと思う。通常は、シグナルとして使う要素は、長い間有効であるものが条件となっている。Twitterの場合、ファイアーホース(Twitterが保有するデータベース)に依存しているため、ファイアーホースが使用できなくなると、非常に困ってしまうよね。

    ダニー:クロムやアンドロイドなどからユーザーのデータを取得して使っているか?

    ゲイリー:ノイズが多くてランキングシグナルとしては使えない。さっき話したクリック率と同じような感じだ。

    ダニー:動画コンテンツは?

    ゲイリー:通常の検索では考慮していないが、動画検索だとそうとは言えない。

    ダニー:サイトのセキュリティについて。

    ゲイリー:個人的には非常に重要だと考えている。

    ダニー:コンテンツの品質について

    ゲイリー:ユーザーにとって有益なコンテンツであれば、ユーザーはそれを好む。リンクを張るようになり、結果としてランキングもあがるかもしれない。これがクオリティ。

    ダニー:絵文字は結局どうなるのだろうか?

    ゲイリー:近いうちになくなるだろうね。

    今回のSMX Advancedからマット・カッツ氏が不在のセッションとなります。少々悲しい気分にもなってしまいますが、それを逆手に取り、ネタにしてしまうところがダニー・サリバン氏らしいですね。パンダアップデートについては新情報と言えるでしょうが、その他は既知の情報の確認といったところでしょうか。冒頭でもお伝えしましたが、SMX Advancedでの他のセッションレポートは来週から掲載予定です!– SEO Japan