マネーフォワードが10億円の資金調達、住信SBIや静岡銀行の顧客向けサービスでも連携

マネーフォワードの辻庸介社長

昨日はクラウド会計サービス「freee」などを提供するfreeeが資金調達の発表をしているが、そのライバルであるマネーフォワードも大型調達と業務提携を発表している。

自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」および会計をはじめとする中小企業向けのクラウドサービス「MFクラウド」を提供するマネーフォワードは8月25日、住信SBIネット銀行および静岡銀行との業務提携を発表した。またあわせて、住信SBIネット銀行を傘下に持つSBIホールディングス、静岡銀行、ジャフコ(既存株主)から総額10億円の資金調達を実施した。

マネーフォワードは2012年12月のスタート。ユーザー数は現在220万人。国内銀行を始め1800の金融機関に対応した自動家計簿・資産管理サービスとなっている。一方MFクラウドは会計・確定申告のほか、請求書発行などのクラウドサービスを展開。ユーザー数は40万で、全国1200以上の会計事務所への導入実績がある。

住信SBIネット銀行との業務提携では、11月をめどに同行のユーザーに対してマネーフォワードをベースにしたアプリ「マネーフォワード for 住信SBIネット銀行」を提供する。マネーフォワードではこれまでにもクレディセゾンと連携して公式の接続APIを利用しているが、住信SBIネット銀行でも公式APIを利用した連携となる。今後は各銀行向けに「マネーフォワード for ○○銀行」というかたちで各銀行ユーザー向けのアプリも提供していく予定だ。

また住信SBIネット銀行ではMFクラウドのユーザー向けに創業支援や融資、ビジネスカードの提供などを行う。さらに、SBIホールディングス傘下のSBIベネフィット・システムズとも確定拠出年金領域での新サービス開発を進める予定。

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静岡銀行との業務提携では、両社の経営資源を活用した中小企業向けの新規Fintechサービスを提供するほか、マネーフォワードユーザー向けに資産管理サービスを提供。さらに静岡銀行の業務エリアにおいて、同行がMFクラウドサービスの展開を支援する。

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マネーフォワードは業務提携に加えてMFクラウドのラインアップを拡充することも発表している。10月にマイナンバーの収集・保管サービス「MFクラウドマイナンバー」を提供するほか、今秋中に経費精算サービス「MFクラウド経費」を提供するとしている。

家庭用アシスタント・ロボット、Jiboが日本へも―電通V、KDDI他からアジア展開のために1100万ドルを調達

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日本でSoftBankの家庭用ロボット、Pepperが販売開始されてから2ヶ月で、もうひとつ家庭用ロボットがアジア市場にお目見することが発表された。ボストンに本拠を置くJibo は昨日(米国時間8/5)、戦略的投資のためのラウンドで1100万ドルを調達したことを発表した。この資金は日本、中国、台湾、韓国への進出のために用いられるという。

JiboはIndiegogoで家庭用スマート・アシスタントのプロジェクトとして登場した。このクラウド・ファンディングは10万ドルの目標をはるかに超える370万ドルを集める大成功となった。Jiboは今年1月にRRE Venturesから2530万ドルの資金調達を行い、さらに一段と規模を拡大した。

今回の1100万ドルの資金調達は1月のシリーズAラウンドの拡張ラウンドで、投資家には日本の電通ベンチャーズ、KDDI始め、Acer(台湾)、NetPosa(中国)、LG Uplus(韓国)などが含まれる。今回の資金はこれらの東アジア市場におけるJiboの販売とマーケティングのために用いられる。

昨年われわれはJiboのプロトタイプを試す機会があった。家庭用アシスタント・ロボットとしておそらく世界でもっとも高機能で高価なPepperとは異なり、Jiboはまだフル機能版が完成していない。1年前に試したプロトタイプはある程度のコミュニケーションが図れて、ダンスができるだけだった。それはそれで楽しいが予約価格の749ドルを正当化するほどの完成度ではなかった。

Jiboによれば、完成版には、日程のリマインダー、出前の注文、写真やビデオの撮影、メールの送信や読み上げ、IoTデバイスのコントロール、子供の教育など多様な機能が満載されるということだ。Pepperと同様、人間的で親しみやすいUIが搭載され、高齢者の生活を助けるのにも役に立つという。

このキュートなJiboのファウンダーで、MIT出身のCynthia BreazealはデベロッパーがJibo用に独自のアプリを開発できるようSDKを提供している。この戦略が成功すればJiboのユーザーは購入後も次々に新しい機能を利用できるようになるだろう。SoftBankは先月、企業向けのPepperを発表したが、今のところJiboにはビジネス向けのバージョンの開発計画はない。

JiboはEUや中国を含む45ヵ国に出荷されたが、デベロッパー版も一般消費者版も現在は売り切れとなっている。新しいデベロッパー向けバージョンはこの秋に出荷開始の予定だ。Indiegogoの出資者が最初の製品を受け取るのは早くてこの冬だろう。

Indiegogoのキャンペーン終了後に予約した顧客向けの出荷は2016年の春になるものと思われる。そういう次第でPepperのお友達が市場に現れるまでにはまだかなりの時間がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

シンガポールのテクノロジー・ブログ、E27が65万ドルを調達―さらに300万ドルのラウンドを準備

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今年に入ってアジアのテクノロジー・ブログの活動が目立つようになってきた。シンガポールに本拠を置くE27はこのほど65万ドルのつなぎ資金を調達したが、年内にさらに大きな資金調達ラウンドを準備している。

2006年に創立されたE27はアジアのテクノロジーとスタートアップのニュースを報ずるブログで、 関連するイベントも運営している。フラグシップとなるイベントはEchelonカンファレンスで、今年はBraintreeがスポンサーとなって2日にわたって開催された。

TechCrunchが複数の情報源から聞いたところによると、今回既存の投資家から調達された65万ドルは、今年中に予定されている本格的な資金調達(300万ドル前後とされている)を行うまでのつなぎの資金だという。

E27の共同ファウンダー、CEOのMohan BelaniはTechCrunchの取材に対して資金調達の事実は認めたが、使途など詳しい情報を明かすことは避けた。

E27は2013年に61万5000ドルの資金を調達している。投資家には8capita Partners、Ardent Capital、B Dash Ventures、Pinehurst Advisorsなど東南アジアのベンチャーキャピタルが数多く含まれている。

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今回のE27の資金調達のタイミングは、その最大のライバル、今年Y-Combinatorのクラスを卒業したTech In Asiaテクノロジー・コミュニティーのハブとなるべく400万ドルを調達したことと関係があるかもしれない。Tech In Asiaは、E27やわれわれTechCrunchのようなストレートなニュースブログからユーザー生成コンテンツ(UGC)を本格的に取り入れたソーシャル・メディア的な方向に戦略を転換している。

ユーザー生成コンテンツ、特にAsk Me AnythingスタイルのQ&A機能は興味ある情報を生み出しており、トラフィックの急増をもたらしているという。一方で、TechCrunchが聞いたところでは課題もあるようだ。われわれはアジアのテクノロジー界の有力者から、UGCの導入後、Tech in Asiaのニュースの品質が急落したという強い懸念の声を聞いている。この懸念が実際Tech In Asiaがまさにターゲットしているコミュニティーに広く共有されているすれば大きな問題だ。

逆にE27にとっては、信頼できるストレートなニュースを提供することでTech In Asiaに対して差別化を図れるチャンスかもしれない。今回の資金や近く調達予定の資金はこの方向に投資されるのかもしれない。事情に通じた情報源よれば、現在E27のトラフィックはTech In Asiaを大きく下回っているという。Tech In Asiaは最近、月間で2400万のページビューがあると発表している(E27はトラフィックについて詳細を明かすことを避けた)。

しかしまずは300万ドルの資金調達が実現するかどうか、また実現した場合、誰が投資家として参加するかが注目される。

もちろんアジアにおけるテクノロジー・ブログはTech In AsiaとE27(それにわれわれTechCrunch)だけにとどまるものではない。プリント・メディアのベテラン・ジャーナリストによって作られたDigital News Asiaも昨年30万ドルの資金調達を行っている。またDeal Street Asia もアジアでの取材チームの拡充に力を入れている。同サイトは最近、E27が売りに出ているという記事を掲載した。しかしE27に近い情報源がわれわれに述べたところではそのような事実はないという。

地域は少し離れるが、この3月にNews Corpはインドのメディア、VC Circleを買収している

皮肉なことに、ライバルのTech In Asiaが400万ドルの調達に成功したことが投資家にアジアのおけるテクノロジー・メディアは有望な投資先だと考えさせることになり、E27の資金調達のチャンスを拡げたのかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

いよいよクラウドファンディングが“寄付”から“投資”へと大人になる…SECのReg A+規則で

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クラウドファンディングが、これまでよりもおもしろくなってきた。SECのレギュレーションA+(Regulation A+)によると、本日より企業は、一定の法と規範を守ることを条件に、クラウドファンディングで資金を調達できることになった*。〔*: これまでの米クラウドファンディングの法的定義は“寄付”。リターンがない。〕

SECのMary Jo White議長は2015年3月25日付のプレスリリースで、“これらの新しい規則は、資本調達への効果的で実行可能な経路を与え、また、強力な投資家保護をも提供する”、と述べている。“この規則によって小企業の資本調達がより容易になるための方策を、当委員会が継続的に探究していくことが、とくに重要である”、との言葉もある。

SECによると、新しい規則には二つの層がある:

層1 “12か月間に最大2000万ドルまでの株式を提供し、発行者の協力関係者が保有する株式の売り提供が600万ドルを超えないもの”。

層2 “12か月間に最大5000万ドルまでの株式を提供し、発行者の協力関係者が保有する株式の売り提供が1500万ドルを超えないもの”。

共に要件は似ているが、層2では情報開示の要請がより厳しい。

SECの新規則にかねてから注目していたIndiegogoのSlava Rubin CEOは、大きな可能性を感じている:

“われわれはSECの新しい株式クラウドファンディングの規則に、尻を押されているような気分だ。それによってスタートアップや小企業はより多くの資金を確保でき、同時により強力な投資家保護を提供できる。うちのビジネスモデルで株式クラウドファンディングが演ずる役割について、継続的に探究していきたい”。

実際にはどんな仕組みか? 株式発行に関する法的手続きを終えた者は、この新しいSEC規則の下(もと)で、Kickstarter的なキャンペーンにより、株式を売ることを“テスト”できる。テストというのは、投資するかもしれない者が関心を示すが、まだ実際に株式を買わない…単純に言うとそれは、投資の可能性のある人たちが集まったメーリングリストを作ることだ。そのリストが集まったら、ブローカーのライセンスを持っているディーラーに頼んで、それらの投資家に株を売り始める。

Kickstarterで実際に株を売るわけではないから、この場合は一種のKickstarter-liteだ。法を順守しながら、太鼓をドンドンと叩いて関心を喚起するのだ。利口なマーケターなら、この段階であなたのプロジェクトの真価を嗅ぎ分けるだろう。

イギリスとEUでも同様の規則が作られつつあるから、この株式クラウドファンディングを使って標準的な投資の世界をバイパスする動きが、どこまで広まるか、興味津々だ。SECのプレスリリースの全文を、以下に引用しよう:

〔以下、英文ママ〕

FACT SHEET

Regulation A+

SEC Open Meeting

March 25, 2015

Highlights of the Final Rules

The final rules, often referred to as Regulation A+, would implement Title IV of the JOBS Act and provide for two tiers of offerings:

Tier 1, which would consist of securities offerings of up to $20 million in a 12-month period, with not more than $6 million in offers by selling security-holders that are affiliates of the issuer。
Tier 2, which would consist of securities offerings of up to $50 million in a 12-month period, with not more than $15 million in offers by selling security-holders that are affiliates of the issuer。
In addition to the limits on secondary sales by affiliates, the rules also limit sales by all selling security-holders to no more than 30 percent of a particular offering in the issuer’s initial Regulation A offering and subsequent Regulation A offerings for the first 12 months following the initial offering。
For offerings of up to $20 million, the issuer could elect whether to proceed under Tier 1 or Tier 2. Both tiers would be subject to basic requirements as to issuer eligibility, disclosure, and other matters, drawn from the current provisions of Regulation A. Both tiers would also permit companies to submit draft offering statements for non‑public review by Commission staff before filing, permit the continued use of solicitation materials after filing the offering statement, require the electronic filing of offering materials and otherwise align Regulation A with current practice for registered offerings。
Additional Tier 2 Requirements

In addition to these basic requirements, companies conducting Tier 2 offerings would be subject to other requirements, including:

A requirement to provide audited financial statements。
A requirement to file annual, semiannual and current event reports。
A limitation on the amount of securities non-accredited investors can purchase in a Tier 2 offering of no more than 10 percent of the greater of the investor’s annual income or net worth。
The staff would also conduct a study and submit a report to the Commission on the impact of both the Tier 1 and Tier 2 offerings on capital formation and investor protection no later than five years following the adoption of the amendments to Regulation A。
The Commission is exploring ways to further collaborate with state regulators, including a program for a representative of NASAA or a state securities regulator to work with the staff in the SEC’s Division of Corporation Finance in implementing these rules。
Eligibility

The exemption would be limited to companies organized in and with their principal place of business in the United States or Canada. The exemption would not be available to companies that:

Are already SEC reporting companies and certain investment companies。
Have no specific business plan or purpose or have indicated their business plan is to engage in a merger or acquisition with an unidentified company。
Are seeking to offer and sell asset-backed securities or fractional undivided interests in oil, gas or other mineral rights。
Have been subject to any order of the Commission under Exchange Act Section 12(j) entered within the past five years。
Have not filed ongoing reports required by the rules during the preceding two years。
Are disqualified under the “bad actor” disqualification rules。
The rules exempt securities in a Tier 2 offering from the mandatory registration requirements of Exchange Act Section 12(g) if the issuer meets all of the following conditions:

Engages services from a transfer agent registered with the Commission。
Remains subject to a Tier 2 reporting obligation。
Is current in its annual and semiannual reporting at fiscal year-end。
Has a public float of less than $75 million as of the last business day of its most recently completed semiannual period, or, in the absence of a public float, had annual revenues of less than $50 million as of its most recently completed fiscal year。
An issuer that exceeds the dollar and Section 12(g) registration thresholds would have a two-year transition period before it must register its class of securities, provided it timely files all of its ongoing reports required under Regulation A。
Preemption of Blue Sky Law

In light of the total package of investor protections included in amended Regulation A, the rules provide for the preemption of state securities law registration and qualification requirements for securities offered or sold to “qualified purchasers,” defined to be any person to whom securities are offered or sold under a Tier 2 offering。
Background

Under the Securities Act of 1933, when a company offers or sells securities to potential investors, it must either register the offer and sale or rely on an exemption from registration. Regulation A is a longstanding exemption from registration that permits unregistered public offerings of up to $5 million of securities in any 12-month period, including no more than $1.5 million of securities offered by security-holders of the company. In recent years, Regulation A offerings have been relatively rare in comparison to offerings conducted in reliance on other Securities Act exemptions or on a registered basis。
The JOBS Act amended the Securities Act to require the Commission to update and expand the Regulation A exemption. In particular, the JOBS Act directed the Commission to:

Adopt rules that would allow offerings of up to $50 million of securities within a 12-month period。
Require companies conducting such offerings to file annual audited financial statements with the SEC。
Adopt additional requirements and conditions that the Commission determines necessary。
Effective Date for Regulation A+

The rule amendments become effective 60 days after publication in the Federal Register.

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ウォンテッドリーが日経新聞から約1億円の資金調達、採用支援事業などで業務提携

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wantedlyウォンテッドリーは6月10日、日本経済新聞社(日経新聞)との資本業務提携を発表した。

日経新聞を割り当てとした約1億円の第三者割当増資を実施。あわせて採用支援事業や各イベントで業務提携を進める。今後はそれぞれの顧客基盤やブランド、提供コンテンツなどを活用した新サービスの企画や運営も検討する。

ウォンテッドリーはビジネスSNSを軸にした採用支援サービス「ウォンテッドリー」を運営。2015年6月時点でのMAU(月間アクティブユーザー)は60万人、登録企業はスタートアップをはじめとして900社に上る。

ビットコイントレーダー向けのダッシュボード「coincheck tradeview」、レジュプレスが提供

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いつでも決済でき、また手数料もかからないことから、少額決済にも有効だとそのメリットをうたっているビットコイン。しかし日本での利用はまだまだこれからという状況で、現在は投資目的の取引が大半を占めるという。ビットコイン取引所「coincheck exchange」を運営するレジュプレスは6月10日、そんな投資目的のビットコイントレーダー向けのサービス「coincheck tradeview」をリリースした。

coincheck tradeviewでは、FXのオンライントレードにあるようなグラフィカルなUIでユーザーのビットコイン運用をサポートする。

レジュプレスによると、coincheck exchangeの月間取引額1.6億円のうち、8割の取引はトレード目的で運用しているユーザーだという。そしてそのユーザーというのは、入金額でいえば上位5%のユーザーで、それぞれ100万円以上入金しているそうだ。tradeviewはそんな高額取引者向けの機能となる。FXトレーダーに馴染みやすい機能やユーザーインターフェースを採用。ビットコインにこれまで触れたことのない新規ユーザーの獲得にもつなげるとする。

tradeviewの利用は無料だが、利用には一定の条件がある。具体的には以下の条件のいずれかをcoincheck exchangeで満たしている必要があるという。

  • 合計25万円以上の日本円を入金したユーザー
  • 合計20BTC以上のビットコインを入金したユーザー
  • これまでに25万円分以上の取引をしたユーザー

tradeviewではこれまで指値注文(レートを指定しての売買)のみだった取引に加え、成行注文(その時点のレートで売買)にも対応する。将来的には海外ビットコイン取引所の売買情報やチャートのテクニカル分析なども追加する予定だ。

マネタイズに関してだが、coincheckではリリース記念で取引手数料が無料(原稿執筆時点)なこともあり、tradeviewのリリースで取引額が増えても同社の利益には直結しないという(レジュプレス取締役の大塚雄介氏)。それよりもまずはビットコインのマーケットを拡大するということに狙いがあるそうだ。

なお大塚氏は国内におけるビットコインサービスを改善すべく、米国ニューヨークに2週間の視察調査に向かうという。クラウドファンディングのReadyForで支援者を募集中だ。

SoftBank、韓国のeコマース大手、Coupangに10億ドルを投資―評価額は50億ドルか

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6月はソフトバンクにとって早くも大忙しの月になっている。評価額10億ドルのフィンランドのゲーム会社、Supercellを事実上買収した翌日(米国時間6/2)、ソフトバンクは韓国最大のeコマース企業、Coupang.に10億ドルをt投資したことを発表した。

Coupangはいわば韓国のAmazonのような存在で、昨年巨額の資金調達を行った。2014年5月にSequoiaが10億ドルの評価額で1億ドルを出資し、12月にはBlackrockがさらに3億ドルを投資している。

CoupangもSoftBankも今回の出資における会社評価額を公表していないが、TechCrunchが得た情報によれば、50億ドルだという。

10億ドルクラブ

この投資でCoupangは評価額が10億ドルを超えるスタートアップのクラブ入りした。しかも同時に、さらにメンバーが少ない(XiaomiとFlipkartなどを含む)1回のラウンドで10億ドル以上を調達したクラブのメンバーにもなった。いったいCoupangのどこがそれほど魅力的だったのだろう?

Coupangのビジネスはいわば「次世代のeコマース」の先駆けだ。同社のアプリは2500万ダウンロードを数えている。韓国の人口が5000万であることを考えると大変な普及率だ。モバイルが売上の75%、サービスへの全トラフィックの85%を占める(ちなみにAmazonは、2014年のクリスマス商戦でモバイル経由の注文が60%だった と発表している)。

またCoupangは独自の物流ネットワークとフルフィルメント・センター群を構築している。消費者への配送の最後を受け持つのは‘Coupangメン’と呼ばれるドライバーとトラックの大部隊だ。

Coupangも当初はサードパーティーの運送業者と契約していたが、Coupangメンの導入によってブランド認知と消費者との会話を格段に向上させることに成功したという。Coupangメンは配達の際にしばしばキャンディーやサンプル商品などを無料で配り、お礼のメモを置いてくるなどの努力をしている。

こうした消費者サービに加えてCoupangは配達が非常に速い。2014年から即日配達(ときには数時間で配達)をスタートさせている。今回のSoftBankの投資と支援により、「フルフィルメントとモバイルアプリの両面でイノベーションが加速される」とCoupangは述べた。シリコンバレー、シアトル、上海、ソウルに所在する同社の研究開発センターには一層のリソースが流れ込むことになるだろう。

SoftBankのバイスチェアマンで元GoogleのNikesh Aroraは声明を発表し、「クーパンは、世界のインターネット企業の中でも非常に成長が著しく、かつ革新的な企業のうちの一つだ。同社は、先端テクノロジーを活用して世界中で展開するEコマース事業における同日配送、モバイルコマース、カスタマーサービスはどうあるべきかという観点において、新しい業界基準を確立することになるだろう」と述べた。

SoftBankはアジアへの投資を加速

今回の巨額の投資は、アジアにおける有望なeコマース企業を傘下に収める最近のSoftBankの戦略の延長線上にあり、それを加速させるものといえる。昨年SoftBankはインドネシアのeコマース、Tokopediaに1億ドルを投じ、インドにおけるAmazonのライバル、Snapdealの6億2700万ドルのラウンドをリードしている。

SoftBankはまたアジア地域におけるタクシー・アプリにも大金を出資している。東南アジアのGrabTaxiは2億5000万ドルをSoftbankから得ている。同社はインドにおけるUberのライバル、Olaの2億1000万ドルのラウンド 、中国におけるDid Dacheの6億ドルのラウンドでもリード投資家を務めている(Did Dacheはその後最大のライバル、Kuaidi Dacheと10億ドルの評価額で合併した)。

〔日本版〕ソフトバンクが発表した日本語プレスリリースはこちら(PDF)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

DeNA創業メンバ−が手がける学習基盤Quipper、既存株主から5億8000万円を調達

ディー・エヌ・エー(DeNA)創業者の1人である渡辺雅之氏によるクラウドベースの学習プラットフォーム「Quipper」。同サービスを手がける英Quipperが、既存株主であるベネッセホールディングス、グロービス・キャピタル・パートナーズ、Atomico等を中心に340万ポンド(約5億8000万円)の第三者割当増資を実施したと発表した。同社は2012年にも約3億6000万円の資金を調達している。

Quipperは2010年12月の設立。2011年にユーザー誰もが学習コンテンツを作成したり回答したりできる学習UGCサービス「Quipper Quiz」を公開し、サービスをグローバルに展開してきた。これまで30万問以上がプラットフォーム上で制作され、アプリの総ダウンロード数は850万件以上となっている。

2013年には日本オフィスを開設。ベネッセホールディングスとオンライン学習に関する実証実験を開始した。また主力サービスである「Quipper School」 は世界で3000人の教師が登録。1万以上のクラスで利用されている。このサービスは生徒の学習や宿題の管理ができる。また、KDDIと中高生向けの学習サービス「GAKUMO」も展開している。

アジア展開も積極的で、フィリピンやインドネシア、ベトナム、タイなどで事業に注力。すでにアジアの複数の国でKPIに満足している状況だという。今後はラテンアメリカへの進出も検討中だ。

Quipper今回の増資をもとに、Quipperではプラットフォームの機能充実を図るとともにグローバル展開を加速するとしている。