第2世代Google Nest Hubが5月5日国内発売、税込価格1万1000円で睡眠トラッキング対応

第2世代Google Nest Hubが5月5日国内発売、税込価格1万1000円で睡眠トラッキング対応Google Japanが第2世代Google Nest Hubの国内投入を発表しました。5月5日に発売予定、価格は税込1万1000円です。

グローバルでは3月22日に発表された本機の特長は、Google Pixel 4で初採用した「Soliレーダー」を搭載する点です。

Soliレーダーは、超低出力の電波を用いて、人の動きをトラッキングするもの。これを搭載することで、画面に触れず手の動きで再生・停止などを操作できるジェスチャー入力に対応します。

更にユニークなのが、Soliレーダーを睡眠トラッキングに応用した点です。本機をベッドサイドに置けばユーザーが眠っているかどうか、睡眠の状態を認識することができます。

第2世代Google Nest Hubが5月5日国内発売、税込価格1万1000円で睡眠トラッキング対応

また、内蔵マイクからの音をローカルで解析することで、睡眠中の咳やイビキも検出。体の動きや呼吸から推定した睡眠、咳の回数やイビキをかいていた長さなどから、トータルでの睡眠の品質を判定します。

オーディオ面では第1世代のGoogle Nest Hubと比較して低音を50%強化。カメラは非搭載のため、カメラ付きのGoogle Nest Hub Maxと比較すると、ビデオ通話などは利用できない反面、プライバシー面はより安心です。

第2世代Google Nest Hubの詳細は下記記事もご覧ください。

新Google Nest Hub発表

(Source:Google Japan BlogEngadget日本版より転載)

関連記事
【レビュー】レーダーで睡眠をトラッキングする7インチの第2世代Google Nest Hub、やっとSoliの良い使い道が見つかった
アマゾンのスマートディスプレイ「Echo Show 10」がZoomとAmazon Chimeをサポート
Amazon Echo Show 10レビュー、「回転するスクリーン」モーション機能は無効化していい
グーグルが7インチディスプレイの新型Nest Hub発表、Soliレーダーが睡眠トラッキング用途で復活

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Google / グーグル(企業)Google Nest(製品・サービス)睡眠(用語)スマートディスプレイ(用語)日本(国・地域)

【レビュー】レーダーで睡眠をトラッキングする7インチの第2世代Google Nest Hub、やっとSoliの良い使い道が見つかった

Nest Home Hubは、初期バージョンがリリースされて2年半になるが、今でも市場に出ている製品の中では筆者のお気に入りのスマートスクリーンの1つだ。これは、このカテゴリーの製品の改善率が悪いということかもしれないし、Google(グーグル)が最初からかなりしっかりとした製品を作ったということかもしれない。堅牢だがシンプルな素材でできた筐体の外観は市場でもトップクラスだ。サイズもちょうどよく、機能面でもグーグルがじっくりと考えて作り込んだことがよくわかる。

こうした類の家電製品はこれまで何十年も(需要を維持しようと)毎年大きなアップデートを発表してきたため、消費者もそれを当たり前のことだとみなすようになっている。そういう意味では、今回の第2世代デバイスには少しがっかりした。新しい機能はほとんど見当たらない。睡眠トラッキング機能が追加され、スピーカーの低音パワーが強化されたが、正直にいってそのくらいしかない。

多分、今回の新バージョンで一番興味深いのは、グーグルのエンジニアが自ら課した制限の下でどのようにしてこの新機能を実現したのかという点だ。筆者は、リリース前のイベントでGoogle Home Hubを見て、カメラを内蔵しないことにした理由を尋ねたときのことをはっきり覚えている。グーグルやAmazon(アマゾン)などの企業はその頃、こうしたデバイスでできるかぎり多くの情報を収集することに注力していた。

画像クレジット:Brian Heater

筆者は当時、カメラを内蔵しないというグーグルの方針に賛辞を送った。そして今回の第2世代デバイスでその方針が維持されたことをうれしく思う(もちろん、容易にそう思えたのは、間もなくカメラ搭載型のNest Hub Maxがリリースされると知っていたからだ)。新しいEcho Hubもテストしてみたが、このデバイスは部屋中どこに移動しても追いかけてくる。これを見て、内蔵カメラを搭載しないというグーグルの考えをますます称賛する気持ちになった。

Nest Hubが人気のベッドサイドデバイスとなったのは、間違いなく、この「内蔵カメラを搭載しない」という決定があったからだ。寝ている姿やベッドで行うあらゆること(クラッカーを食べたり、ホラー映画を観たりなど)をカメラで撮影されて自分のことを学習されるのを嫌がる人は多いだろう。

人気のベッドサイドデバイスの第2世代を設計するとなれば、睡眠トラッキング機能を組み込むことなど誰でも思いつく簡単なことだ。しかし、問題がある。睡眠トラッキングにはカメラを使うのが至極当たり前の方法のように思えるが、カメラが内蔵されたらユーザーは間違いなくベッドサイドにこのデバイスを置くのを嫌がるだろう。では、どうすればよいか。運が良ければ、どこかの会社が大金を投入して開発したものの、何に使ってよいかわからないテクノロジーが見つかるかもしれない。

そんなテクノロジーが見つかる確率ははたしてどのくらいあるのだろうか。実は、グーグルにいればその確率は驚くほど高い。

Project Soli(Soli開発プロジェクト)は、グーグルによくある変わりだねプロジェクトの1つだ。Project Soliはクールなテクノロジーだが、どんな問題の解決に使えるか、用途を探しているところだった。チームが見つけた最初の問題は、ユーザーはタッチスクリーンに触り過ぎるという問題だったのだろう。そこでこのテクノロジーをPixel 4に組み込み、カスタムのポケモンゲームなどとやり取りできるようにした。しかしPixel 5がリリースされる頃には、このテクノロジーはほぼ忘れ去られていた。

画像クレジット:Brian Heater

カメラを使わない睡眠トラッキングがSoliテクノロジーの用途として非常に理に適っているのは明白だ(ただし、電子機器に組み込まれた実質的な小型レーダーをベッドの脇に置くというのは最初は奇妙な感じがするかもしれない)。グーグルの製品概要ページには以下のように記載されている。

Sleep SensingではMotion Senseを使ってディスプレイの最も近くにいる人の睡眠をトラッキングします。Motion Senseは低エネルギーレーダーを使って、動きと呼吸を検出します。Nest Hubには他のセンサーも内蔵されており、いびきや咳などの音、部屋の光や温度などの環境要因を検出します。Sleep Sensingはこのようにして、就寝時刻や睡眠時間だけでなく、睡眠の質も判定します。

関連記事:Amazon Echo Show 10レビュー、「回転するスクリーン」モーション機能は無効化していい

もちろん睡眠トラッキング機能を追加したからといって、このデバイスが家電製品の中でユニークな存在になるわけではない。あらゆる製品が睡眠関連機能をこぞって導入しているからだ。そして、それは当然の流れだと言える。多くの人が慢性的な睡眠不足に悩まされているためだ。新型コロナウイルス感染症のせいで睡眠不足になる人が増える随分前から、この傾向はあった。このデバイスを他社製品と比較してユニークなものにしているのは、ユーザーにもベッドにも触れないで睡眠トラッキングを実現できると謳っている点だ。

関連記事:グーグルはNest Hub MaxでEcho Showに真っ向から挑む

ここ数年で数十台のフィットネストラッカーやスマートウォッチをテストしてきた経験から言わせてもらうと、手首にウェアラブルデバイスを装着して眠るのは最悪だと断言できる。ただでさえ睡眠不足で困っているのに、そんなものを付けたらとても寝られたものではない(睡眠不足でなければ、そもそも睡眠トラッキング機能などに興味を持たなかったとは思うが)。

筆者は、もし自分で本物の睡眠トラッカーを買うなら、マットレスの下に置くWithings Sleep Tracking Matのようなタイプの製品を検討するだろう。体に触れる感覚は最小限で済むし、ベッドの近くに画面を置く必要もない。睡眠トラッキング機能が追加されたという点だけで新しい Nest Hubをお勧めすることはできないが、ベッドの脇にスマートディスプレイを置くことを検討しているなら、このデバイスは市場で最高のモデルの1つであり、他のデバイスよりもはるかに購買欲をそそられる。

画像クレジット:Brian Heater

Soliによる睡眠トラッキングの欠点の1つは、デバイスの設置場所の柔軟性に欠けるという点だ。例えば、筆者はナイトテーブルを持っていないため、間に合わせに椅子を使ってテストする必要があった。また、デバイスはベッドの(上側や下側ではなく)横、つまりマットレスと同じ高さに置く必要がある。また、画面は睡眠中、ユーザーから30~60センチメートルほど離れていなければならない。

キャリブレーションも実行する必要があるが、非常に簡単で、デバイスをあちこち動かさない限り、1回実行するだけで済む。筆者はこの1回のキャリブレーション実行時に、Echo Showの新しい機能の1つがNest Home Hubにはないことに気づいた。Echo Showでは画面の傾きを手動で上下に動かすことができる。これは大変使い勝手が良いので、今後、すべてのスマートスクリーン製品に導入されることを望みたい。

筆者は睡眠トラッキング機能を数日間使用してみて、非常に正確であることに気づいた。デバイスがベッドの端から60センチメートル離れていることを考えるとなおさらだ(ネタバレ:筆者はかなり寝相が悪い)。オンボードのウェルネス機能を使ってさまざまな情報を掘り下げて確認することもできる。睡眠時間や全体的な睡眠の質などの標準的な情報に加えて、夜中に咳をした回数、いびきをかいていた時間(分)の合計、夜中の呼吸数なども教えてくれる。

その他に利用可能な情報として、部屋の温度(まだあまり活用されていない組み込みの温度計を使用)、睡眠の質(覚醒 / 睡眠/ 不安定に分類される)などがある。こうした情報はかなり基本的なものだが、現在のハードウェアで最終的にどの程度詳細な情報まで掘り下げられるようになるのかは興味深いところだ。呼吸器の健康状態に焦点を当てていることを考えると、睡眠時の無呼吸を検出することなど簡単なように思えるが、それにはアップデートが必要になる可能性が高い。また、規制当局による精査の対象にもなる。

画像クレジット:Brian Heater

睡眠に関する限り、既存のハードウェアを使って改善できる余地は十分にあるように思われる。グーグルによるFitbit(フィットビット)の買収が正式に締結された今、そのような改善を実現できる可能性は非常に高くなった。Fitbitの機能との緊密な統合を期待したい。現時点では、目覚まし時計や寝室のスマート照明などと睡眠との統合は慎重に検討する価値があるだろう。

グーグルは希望価格を50ドル(約5530円)下げて99ドル(日本では税込9900円)とした。これにより、今回のアップデートがかなりマイナーだったことに対する不満は確実に和らぐだろう。Nest Hubは、リリースから2年半経過したが、Googleアシスタントによるサポートやソフトウェアが提供されていることもあって、販売中の製品の中では今でも最高のスマートスクリーンの1つだ。今回の新バージョンは、筆者がお勧めする最高の睡眠トラッカーというわけではないが、近くに置いて使うスマートディスプレイや目覚まし時計を探しているなら、悪くない贈り物だと思う。

関連記事:グーグルが7インチディスプレイの新型Nest Hub発表、Soliレーダーが睡眠トラッキング用途で復活

カテゴリー:ハードウェア
タグ:GoogleGoogle Nestスマートディスプレイ睡眠レビュー

画像クレジット:Brian Heater

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)

グーグルが7インチディスプレイの新型Nest Hub発表、Soliレーダーが睡眠トラッキング用途で復活

驚きの復活だ。Google(グーグル)は米国時間3月16日朝、第2世代となる新型「Nest Hub(ネストハブ)」の発売を発表した。2018年に「Google Home Hub(グーグル ホーム ハブ)」という名前で登場したこのスマートディスプレイは、2019年にリブランディングされたにもかかわらず、これまで大きな変更はあまり見られなかった。今回登場した第2世代モデルも、先代から大幅にアップグレードされたわけではないが、見覚えがある(そしてほとんど忘れられていた)機能が搭載されている。

2019年末にPixel 4(ピクセル4)の発表とともに導入された「Project Soli」という技術について、その後あまり耳にすることはなかった。動きを感知するこの小型のレーダー技術は、発表から約4年を経てようやくデバイスに搭載され、大きなセールスポイントとして位置づけられていた。だが、これを利用するアプリケーションは非常に少なく「Motion Sense(モーション センス)」と呼ばれるジェスチャー検知機能や、専用に作られた奇妙なポケモンアプリなどがあったくらいだ。

関連記事:GoogleのPixel 4は進化したカメラで勝負する

そして、Soliは消えてしまった。2020年に発売されたPixel 5には、Motion Senseが搭載されていなかったのだ。家電製品では一度採用された機能が廃止されることは確かに珍しくないが、Googleが間違いなく時間とリソースを費やして開発した技術としては奇妙に思われた。

画像クレジット:Google

新型Nest HubでSoliが再登場したことは確かに予想外だったが、かつてモバイルアプリケーションで行った試みよりも、今度はようやくその意義が活かせるかもしれない。新型Nest HubにおけるSoliの主な用途は、初代Nest Hubからの最も大きな変更点である睡眠トラッキングだ。なぜSoliが使われたのかというと、Googleが既存の技術の新たな使い途を探していたからという理由だけではない(間違いなくそれもあるだろうが)。

新型Nest Hubには、初代と同様にカメラが搭載されていない。Googleがデバイスにカメラを搭載しないと決めたことは、新しいAmazon Echo(アマゾン エコー)が人の追跡機能を使って実際に部屋の中であなたの姿を追いかけるようになった今、この世界における一服の清涼剤のようにも感じられる。カメラが重要だと思うのであれば、これまでと同様に「Nest Hub Max(ネスト ハブ マックス)」を選択することもできる。しかしGoogleは、初代Nest Hubがベッドサイドに置かれることが多かった件に正しく言及している。

それはつまり、

1. ネットワークに接続されたデバイスにカメラを搭載することは、プライバシーに関する重大な懸念を生じさせる。

2. 睡眠トラッキングをするには理想的な場所である。

そこで考えたのが、

  1. カメラを使わずに睡眠トラッキングを行うにはどうすればいいのか?

それに対する簡単な答えは、ウェアラブルデバイスを使うことだ。Googleは、Fitbit(フィットビット)の買収を完了させたことで、その分野における足場をより強固なものにした。しかし、この買収が完全に定着するまでには、まだ時間がかかるだろう。また、筆者はこれまで多くのウェアラブルデバイスを試してきた者として、どんなに快適な製品であっても、手首に装着していない方がよく眠れると断言できる。睡眠トラッカーのせいで眠れないというのも確かに皮肉な話だが、だからといって気にしないようにすることも難しい。

Soli技術についての簡単な復習(Googleによる説明)

Soliは、超低電力の電波を発射し、対象となる場面から反射された信号を測定するFMCW(周波数連続変調)方式のミリ波レーダートランシーバーで構成されています。反射信号の周波数スペクトルには、場面内における物体の距離と速度が集約されています。この信号を処理することで、ユーザーの睡眠領域など特定の範囲を分離し、その領域内における大きな体の動作からセンチメートル以下の呼吸まで、幅広い動きを検出して特徴付けることができます。

画像クレジット:Google

つまり、基本的には、カメラによるセンシングをベッドサイドの小型レーダーと交換するという話だ。確かに、頭では理解しにくいかもしれない。ここで最も重要なことは、レーダーによるモーション・トラッキングでは、画像を収集するのではなく、動きに基づいたデータのみを収集しているということだ。

このSoliを使ったGoogleの「Sleep Sensing(スリーブ センシング)」システムは、10万時間以上の睡眠データを基に学習したもので、データの解析にはTensorFlow(テンソルフロー)が使われているという。これによって、最初の調整プロセスが完了した後は、シーリングファンのような人体以外の動きを排除することができる。睡眠トラッキングだけでなく、画面が徐々に明るくなるSunrise Alarm(目覚ましディスプレイ)やジェスチャーで目覚ましをスヌーズする機能など、従来のNest Hubにソフトウェアアップデートで展開された睡眠に関わるその他の機能も活用されている。

他にも、新しいスマートホームインターフェースなど、ソフトウェア面のアップデートが行われてる。しかし、全体的には、睡眠トラッキング以外の改善点は多くない。しかし、実際にはそれで全然構わない。初代Nest Hubは市場で最も優れたスマートディスプレイの1つだったからだ。

スピーカーは低音が向上するなどの改良が施されたというが、ほどんど変わっていない。画面サイズは初代と同じ7インチだが、デバイス全体のフットプリントは、スピーカーの改良に合わせて少し大きくなっている。また、本体の54%にポストコンシューマーリサイクル(消費者が製品を使用した後に回収された)プラスチックが使用されているという。

99ドル(約1万800円)という価格は、確かに適切だろう。Googleは初代Nest Hubから49ドル(約5350円)値下げした。米国では16日に予約受付が始まっており、30日に販売開始となる。

関連記事:グーグルはNest Hub MaxでEcho Showに真っ向から挑む

カテゴリー:ハードウェア
タグ:GoogleGoogle Nestスマートディスプレイ睡眠

画像クレジット:Google

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

AIマットレスのBryteが25億円調達、商品販売からのライセンス供与へ

米国時間1月13日、BryteはARCHina Capitalが主導するシリーズAで2400万ドル(約24億9000万円)を調達したと発表した。Bryteは8000ドル(約83万円)のマットレスを消費者に直接販売していたが、今後は同社のテクノロジーを利用するマットレス業者と提携することにともない、今回の資金調達を実施した。

Bryteは提携の話がいくつか進んでいると述べている。

Bryteによれば、このピボットは常に計画の中にあった。人々の睡眠体験を向上させるという目標をライセンス供与を通じてより良いかたちで達成できると見ている。同社はコンシューマブランドを目指すのではなく、最高品質のマットレスを支えるテクノロジーを提供する方針だ。

Bryteのオリジナルの製品はRestorative Bedという製品名で、現在も購入できる。このマットレスにはセンサーとコンピュータ制御の空気式コイルが100個内蔵され、所有者の睡眠パターンを学習してそこで眠る2人に合わせて調整するプラットフォームと連携して動作する。同社は、このテクノロジーで温度や体圧がかかるポイント、部屋の環境をモニターしてマットレスを調整することにより睡眠パターンが改善されると説明する。

ユーザーは最初にマットレスのシステムの設定をいくつか選択する。システムは眠る人に合わせてシステムを調整する。毎晩眠るたびにマットレスのデータポイントが増え、設定の調整が続けられる。2〜4週間で効果が、90日以内に最適なレベルに到達することが多いという。

今回の資金調達ラウンドで、Bryteはミッションの達成にとって重要なキャッシュを得た。

このラウンドはARCHina Capitalが主導し、ARCHinaの共同創業者であるAmy Huang(エイミー・ファン)氏がBryteの経営陣に加わる。このラウンドにはAdobe共同創業者のJohn Warnock(ジョン・ワーノック)氏とRambusのプレジデントだったDave Mooring(デイブ・モーリング)氏も参加した。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:Bryte資金調達睡眠

画像クレジット:Bryte

原文へ

(翻訳:Kaori Koyama)

Boseの最新睡眠イヤフォンSleepbuds IIは現時点で最も洗練されている

2020年は睡眠という点で不思議な年だった。筆者の睡眠レベルは「少なすぎる」と「多すぎる」の間を行ったり来たりしたが、多くの場合、前者に近づく傾向があった。2020年は、個人的なストレスからより大きな社会的懸念まで、睡眠不足のいい訳に事欠くことがなかった。

そしてありがたいことに、過去数年間、不眠の問題に対する技術的解決策が不足することもなかった。もちろん、時として根底にある問題を特定するのは難しいし、治すのはさらに難しい。特効薬はない。筆者がこの仕事でいつも得ている教訓だ。1つのテクノロジーですべての病気を治すことはできない(何年にもわたる大がかりで高額の治療で解決できないことは何もないと確信している)。

スリープイヤフォンはそれ自体新しい現象ではまったくない。Bose(ボーズ)は2018年半ばに本格的にこの分野に参入し、このカテゴリーに洗練された(そして高価な)アプローチを提示した。同社は、たとえばオーバーイヤーソリューションを提供するKokoon(コクーン)とはまったく異なる方向に進んだ。

Sleepbudsはその名が示すように完全ワイヤレスのイヤフォンだ。第2世代のこの製品は、Boseがオリジナルで抱えていた大きな問題をいくつか克服した。その中にバッテリーに関する深刻な苦情もあった。250ドル(日本では税込3万3000円)のイヤフォンへの影響はかなり大きく、それは文字通りひと仕事だった。

バッテリーと接続に関する苦情は、こう表現しても良いと思うが、すぐに解決されたようだ。筆者が数週間、就寝時に着脱したユニットは現在大きな接続の問題はない(電話をベッドの近くに置いているものと仮定する)。概ねバッテリーは一晩中もち、残量は20%弱となる。目を覚ましたらケースに入れて、数時間で充電される。

画像クレジット:Bose

とにかく作りはしっかりしている。会社名とそれから連想する価格からそう期待されているはずだ。スライド式のフタがついたランプ内蔵の金属製充電ケースからイヤフォン自体まで、デザインを全体的にきちんと掘り下げて見ていきたい。ささいなことが眠りの大きな障害になると思う人間として、筆者はイヤフォンが煩わしく感じられないことに好意的に驚いた。イヤフォンは快適に耳に滑り込み、耳と同じ高さに保たれるため、何かに引っかかることはない。柔らかくてゴムのようなウイングも、イヤフォンを所定の位置に保つ素晴らしい仕事をしている。

イヤフォンの最大の制限は、実際にはデザインによるものだ。オリジナルと同様、Sleepbuds IIは付属のアプリでのみ動作する。アプリでイヤフォンをペアリングして位置を特定し、Boseの音楽ライブラリーを提供する。同社のスリープサウンドのキュレーションは全般的に成功している。サウンドは、雨や風のような自然の音から、同社が選んだアンビエントトラック(環境音楽)まである。毎晩「Moby Dick(白鯨)」を読みながら海の音を聞く習慣がついた。とにかくこれは眠りにつくかなり良い方法だ。

機能をある程度限定するという判断を評価したい。筆者はおそらく、デバイスでポッドキャストやテレビ番組を聴き始めると思う。だが、バイノーラルビートやアンビエントセレクションなどにより、イヤフォンで何が達成できるのかを見極めたい。究極的には、消費者に選択肢を与えることは正味ではプラスになると思う。

とはいえ、イヤフォンは限られた(しかし拡大する)サウンドライブラリーに対応できるよう調整されている。アクティブノイズキャンセリングはないが、イヤフォン自体のパッシブキャンセリングとオンボードサウンドが、環境ノイズやいびきなどをうまく遮断する。おそらく、たとえば建設現場の騒音には適さないが、睡眠を妨げる微妙な障害にはうまく機能する。また長距離フライトにも適している。再開された時には。

睡眠市場向けイヤフォンは現在何点かあるが、Boseは現時点で最も洗練されたパッケージだと思う。価格は当然のことながら多くの人にとって障壁となると思われる。そして限られたサウンドライブラリーが断念する理由になる人もいるだろう。だがお金があり、眠りにつくのが難しいなら検討する価値がある。

関連記事:ボーズが睡眠に特化したイヤフォン新製品「Sleepbuds II」を発表

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Boseレビューイヤフォンレビュー

画像クレジット::Bose

原文へ

(翻訳:Mizoguchi

ChiliSleepの親会社が約38億円を調達しEbb Therapeuticsと合併

ChiliSleepブランド製品を提供するKryo(クライオ)は、別の睡眠テクノロジー企業Ebb Therapeutics(エブ・セラピュティクス)と合併し、Ebbの最大の支援者であるKKRから3700万ドル(約38億円)の新たな投資を獲得したと発表した。

2007年に創設されたKryo/ChiliSleepの製品には、ベッドの温度をコントロールして睡眠の質を高めるデバイスchiliPAD(チリパッド)などがある。共同創設者でCEOのTara Yougblood(タラ・ヤングブラッド)氏は、同社は常に「温度調節で睡眠を変える」ことに注力してきたが、近ごろではハードウェアを介さなくとも消費者にリーチできる「ソフトウェアに飢えている」と私に話してくれた。

一方、Ebbは、冷えるヘッドバンドを作っているが、これもやはり消費者の睡眠の質を高めるためのものだ。ヤングブラッド氏は、この2つの企業は「補完的アプローチ」で結ばれ、合弁によって特許を合体して強力なポートフォリオになると話している。

またヤングブラッド氏は、今後の経営はKryoの下に統合されるが、Ebbの人材が一緒に加わるかは明らかにしなかった。

計画としては、5月にSpeel.meというソフトウェア・プラットフォームを立ち上げる。そこでは睡眠関連のコミュニティー、コンテンツ、コーチング(この最後のひとつは今あるEbbのコーチングサービスをあてにしている)をひとつにまとめ、無料と有料の両方でサービスを提供する。ヤングブラッド氏によれば、同社はChiliSleep製品の販売はこのまま継続するという。その後、Kryoの広報担当者は、Ebbのブランドをどうするかは未定だと話していた。

KryoのCEO、タラ・ヤングブラッド氏

ヤングブラッド氏は、睡眠関連製品がこの数年で爆発的に増えていることをよく理解している。むしろ彼女が、人の健康にとって睡眠が重要であるとする研究が増え、意識が高まってきた要因でもある。

「私たちのプラットフォームが他と本当に違う点は、個人と話をすること」であり、個々に適したアドバイスをすることだと彼女は言う。「温度調節がパーソナライズされたアプローチに含まれることもあり、含まれないこともあります」

ヤングブラッド氏はまた、ChiliSleepには医療諮問委員会があることも話していた。同委員会には、アリゾナ大学のMichael Grandner(マイケル・グランドナー)博士、Chris Winter (クリス・ウィンター)博士、Kelly Starret(ケリー・スターレット)博士も参加している。

「不眠症と睡眠関連の問題は、残念ながら増加傾向にあります。しかし、幸いなことに効果的な対処法もあります」とKKR Health Care Strategic Growth(KKRヘルスケア・ストラテジック・グロウス)のグローバルヘッドAli Sarvat(アリ・サトバット)氏は声明の中で述べている。「私たちはChiliSleepとEbbが合弁して市場にイノベーションをもたらし、睡眠の質を向上させたい人たちの、今まで満たされてこなかった需要に対応できることを、大変に嬉しく思っています」

関連記事:Gift Guide: 5 solid tech gifts to help decrease stress and increase sleep(未訳)

画像クレジット:Kryo

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)

AI・IoT・ロボット技術で睡眠の質に合わせ変形するベッド開発のAx Robotixが約1億円を調達

AI・IoT・ロボット技術で睡眠の質に合わせ変形するベッド開発のAx Robotixが約1億円を調達

世界初の変形し成長するベッド「Bexx」を開発するAx Robotixは11月24日、第三者割当増資による約1億円の資金調達を発表した。引受先はライフタイムベンチャーズ、インキュベイトファンド。今回の資金調達により、2021年末にローンチするロボットベッド「Bexx」に必要な開発メンバーの採用を強化する。

一般に、ベッド(マットレス)は購入後劣化していき、高機能化することはない。これに対してAx Robotixは、ベッドをロボット化(自在に変形可能)することで、使うほどユーザーの日々の睡眠の質、体調・体重増減などのデータを学習し最適化されていくサービスを提供する。横寝・仰向け寝、入眠時・熟睡時それぞれに最適と判断した形状に変形し、睡眠の質を従来の常識以上に引き上げるという。

同社は、「もっと精力的に働きたいのにコンディションの良し悪しに振り回されて悔しい思いをしている人」を救いたいとの思いから、睡眠の質を計測するIotセンサーと専用アプリを利用し、常に最適な形状を取り続け、毎日の睡眠の質を観測・向上させるソリューションを提供するとしている。これにより、人類の進歩を牽引するために寝る人すべてのパフォーマンスをさらに一段引き上げ、社会の発展に貢献していく。

AI・IoT・ロボット技術で睡眠の質に合わせ変形するベッド開発のAx Robotixが約1億円を調達

2019年4月創業のAx Robotixは、「快眠のその先へ」をコンセプトに、人類の進歩を加速させるロボットベッドを開発するエンジニア集団。開発中のベッド「Bexx」は、新機軸の変形構造とビッグデータを活用した睡眠ケアで、ひとりひとりの理想の睡眠を実現するまったく新しいタイプの寝具という。疲労回復のさらに先、人間の活力を呼び起こす眠りを目指している。

関連記事
ボーズが睡眠に特化したイヤフォン新製品「Sleepbuds II」を発表
医師が睡眠障害を診断するためのデータを自宅で収集するパッチ開発のTatchが約4.5億円を調達
Androidに睡眠の質を上げる「ベッドタイム」機能が登場、最新アップデートで
子供向け睡眠・マインドフルネスアプリのMoshiが約13億円を調達
より良い睡眠を約束するURGONightの脳トレヘッドバンド

タグ:Ax Robotix資金調達(用語)スリープテック睡眠(用語)Bexxロボティクス日本(国・地域)

ラッパーのスヌープ・ドッグの大麻産業向け投資会社がProperを支援し睡眠産業に参入

米国人のうたた寝は、一部の医療専門家が流行性睡眠と指摘した問題に直面するまで、まったく重要視されず、対策もされてこなかった。だが、ラッパーでもあるSnoop Dogg(スヌープ・ドッグ)のカナビス(大麻)に特化したベンチャー投資企業であるCasa Verde Capital(カーサ・ベルデ・キャピタル)は、そこをなんとかしたいと考えた。

同社は、睡眠指導とサプリを組み合わせた「総合的な」睡眠健康ソリューションの提供を謳うProper(プロパー)に950万ドル(約10億円)を出資した。

Properの計算によれば、米国では成人の3分の1が十分な睡眠が取れていないという。同社の最高経営責任者であるNancy Ramamurthi(ナンシー・ラマムルティ)氏は、新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行によって事態は悪化する一方だと話す。

「ProperはCDC(米疾病管理予防センター)が公衆衛生上の危機と特定した問題、つまり睡眠不足に本当の意味で総合的な、個人に合わせたソリューションを提供することで、解決の一助になりたいと考えています」と、Properの創設者でCEOのラマムルティ氏は述べている。「Properは、これまで消費者の手には届かなかった、天然かつ安全で、エビデンスに基づく睡眠サプリの中でも最高のものを、専門家による行動コーチングと組み合わせています。現在は遠隔医療が普及したおかげで、睡眠指導もオンラインでお届けできるようになりました」。

Properの睡眠指導サービスは、臨床心理学者と行動睡眠医学専門医の助言のもとに有資格の健康コーチが提供すると、同社の声明には書かれている。

ラマムルティ氏は、臨床評価が同社の事業の中核だと話す。実際、同社は現在、独自処方の有効性を立証しようと、臨床試験を行っている。だがこれは、必ずしも目指さなくてもよい付加的なステップなのだと彼女はいう。なぜなら、あらゆるサプリの材料は睡眠障害の治療に有効であると臨床研究ですでに証明されているからだ。「しかも、何千年も前から使われてきたものなのです」とラマムルティ氏は話す。

Properは、消費者向け医療ベンチャースタジオのRedesign Health(リデザイン・ヘルス)で起業支援を受けて生まれた企業だ。スムープ・ドッグのCasa Verdeが主導した今回の投資を受けて、セールスとマーケティングを強化し、研究開発もさらに続ける予定でいる。

睡眠補助はカナビスに特化した投資企業には異質の市場のように思えるが、Casa VerdeのパートナーであるKaran Wadhera(カラン・ワドヒラ)氏は、それが同社の高度に戦略的な投資なのだという。

カナビスも「材料になっています。この使用事例は、人々がカナビスに対する否定的な思いを超えるものです」とワダヒラ氏。Properは「現代の睡眠不足の流行に対処することを本来の目的にしています。カンナビジオール(CBD)もカナビスも、従来の製品では不可能だった形で睡眠問題の解決に幅広く、大きな役割を果たします」。

つまり、Properへの投資は、カナビス産業の成熟を狙ったものだといえる。投資家たちはカナビスに含まれるさまざまな化学成分に着目し、健康への幅広い利用法を引き出そうとしている。「私たちは、この事業への考え方を改めつつあります。カナビス然としたカナビス製品である必要はないのです」とワダヒラ氏は話す。

画像クレジット:Proper

今後は、同社のサプリ製品にカナビノイドの応用も試してゆくとラマムルティ氏はいう。「製品開発を続ける中で、私たちが注目するものの1つとしてCBDがあります」とラマムルティ氏。「CBDは、ストレスと不安の低減効果が大変に高い成分の1つです。そして、人々を眠れなくする第一の原因が、ストレスと不安なのです」。

Properの研究は、Mayo Clinic(メイヨー・クリニック)総合健康科ディレクターAdam Perlman(アダム・パールマン)博士、ノースカロライナ州退役軍人医療センター臨床心理士であり有資格睡眠医療専門医でもある Allison Siebern(アリソン・シーバーン)博士などからなる科学諮問委員会の支援を受けている。

米国人の睡眠への理解が低く、軽視されがちなのには理由がある。Properのデータによれば、かかりつけ医のおよそ90パーセントが、睡眠が肉体に与える影響への自信の理解を「乏しい、または中くらい」と評価しており、さらに有資格の睡眠専門家は、米国人4万3000人に対して1人しかいないという。

Properのサービスに登録すると、5種類あるサプリのうちひとつを39ドル99セント(約4300円)で購入できる。サブスクリプションなら10パーセントの割り引きが受けられる。新規登録者は、Properの睡眠コーチとの30分間の無料相談が受けられると同社は話している。

Properの5つの睡眠アプリの中の「Core Sleep(深い眠り)」はGAVA、バレリアンの根の抽出物、ラフマの葉の抽出物、アシュワガンダの根と葉の抽出物で構成されている。「Sleep + Restore(睡眠と回復)」にはメラトニン、「Sleep + Calm(睡眠と沈静)」にはCore Sleepにも含まれているL-テアニン、「Sleep + Clarity(睡眠とすっきり感)」にはブドウ抽出物を濃縮したもの、そして最後の「Sleep + Immunity(睡眠と免疫)」には亜鉛、ビタミンC、B6、Dが添加されている。

原文へ
(翻訳:金井哲夫)

医師が睡眠障害を診断するためのデータを自宅で収集するパッチ開発のTatchが約4.5億円を調達

睡眠時の無呼吸は大きな問題だが、きちんと診断されていないことが多い。たくさんの機械につながれ、医師の監督の下で眠った状態で診断されるからだ。自宅で行う方法はあるが、そのほとんどは重要な数値を集めるために多数のケーブルやストラップ、チューブを使うやっかいなものだ。

Tatchは、無呼吸などの睡眠障害を診断するために必要なデータの収集に役立つ柔らかくて軽いパッチを開発するニューヨークのスタートアップだ。

TatchはTechCrunchに対して、Spark Capitalが主導するシードラウンドで425万ドル(約4億5600万円)を調達したと伝えた。この資金調達にはAbstract VenturesとCorrelation Venturesも参加した。これまでの調達金額の合計は560万ドル(約6億円)となった。同社は新たに得た資金でエンジニアリングとビジネスのチームを拡張し、2020年末までに全体の人数を2倍にしたい考えだ。

米国時間6月22日に、Apple(アップル)はApple Watch用の睡眠トラッカーを発表した。またFitbitsやOura Ringなどの家電製品は、以前から睡眠分析機能を提供している。Tatchが開発しているのは毎晩の睡眠を追跡するためのものではなく、睡眠の問題をいち早く診断し、データを理解できる専門家に相談するためのデバイスだ。

同社CEOのAmir Reuveny(アミール・ルーベニー)氏はTechCrunchに対して、「これは自分で解読する必要のある睡眠トラッカーではない。我々は次のステップにいるユーザーをターゲットにしている。次のステップとは、何かがおかしいとわかっていて、どうなっているかを理解したいと本気で思っている段階ということだ」と述べた。

ユーザーは柔らかいパッチをひと晩中、体につけておく。自発呼吸、呼吸量、酸素レベル、姿勢などのさまざまな信号をセンサーが測定し、睡眠の状態が良くない夜間に身体がどう機能しているかを明確に把握することを目指す。何日かデータを収集したら、データを解釈して問題を診断し今後どうするかを提示できる専門家に相談する。

Tatchによれば、同社のセンサーで睡眠時無呼吸のほか、むずむず脚症候群、不眠、一部の呼吸器疾患などの問題も診断できるようになる予定だという。Tatchは睡眠の健康に関わる企業として、診断を受けるユーザーが自分の症状を改善する方法を延々探し続けることをなくしたいと考えている。ルーベニー氏は、ユーザーを治療に結びつけたり、睡眠の改善を相談できる専門家とのつながりを促進したりする企業にしたいという。

Tatchは2021年前半の販売開始を目指しているため、まだ購入することはできない。同社によれば、デバイスの認可を受けるためにFDA(アメリカ食品医薬品局)との協議を始めたところだという。現在は、数カ月後に開始するパイロットプログラムを準備中だ。

画像クレジット:Tatch

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

Androidに睡眠の質を上げる「ベッドタイム」機能が登場、最新アップデートで

Google(グーグル)は、開発者向け会議Google I/O 2018で、新しいスイート「デジタルウェルビーイング」を発表した。これによりAndroidユーザーはスクリーンタイムが管理しやすくなった。2019年度のイベントでは、機能の向上と関連するペアレンタル・コントロールの改善が発表された。今年は新型コロナの世界的流行のためGoogle I/Oは開催されないが、同社はウェルビーイングツールセットを今一度刷新する。ユーザーの睡眠を促す新しい就寝ツールを導入するというグーグルの今年の焦点は、まさに時機を得ていると言える。

同社は、4月と5月に「不眠」や「眠れない」など睡眠に関する検索が急増したと報告している。コロナ禍でストレスや不安が増し、睡眠に支障が出ているためだ。

かつては「ワインドダウン」と呼ばれていたAndroidの「ベッドタイム」モードは「Do Not Disturb(おやすみ)」機能で電話やメール、通知の着信音を鳴らないようにし、画面の色もグレースケールで白黒表示になる。この機能の最新アップデートでは、ベッドタイムモードをいつどのように使うかといったカスタマイズが簡単にできるようになったのだ。

ユーザーの睡眠スケジュールに合わせて、スマホを充電するときにベッドタイムモードを自動的にオンにできるようになった。またAndroidのクイック設定にベッドタイムモードを追加して、1回のタップ操作で簡単に切り替えることができるようになった。さらに、もう少しだけ時間が必要なときは、スケジュールを調整することなくベッドタイムモードを一時停止できる。

スマホ充電時にベッドタイムモードが自動的にオンになる機能、クイック設定への追加などが含まれるデジタルウェルビーイングのアップデートは5月初旬にすでに発表されているのだが、グーグルはこの機能をベッドタイムモードの他の変更の一環として今日発表した。

Androidの時計アプリも、新しいベッドタイムタブのアップデートがあった。

このタブで毎日の就寝時間と起床時間が設定できる。またアプリでは、翌日のカレンダーをプレビューし、睡眠時間の合計が計算できるようになっている。こうすることで、通常の睡眠スケジュールを変えることになっても、必要に応じて翌日のスケジュールに合わせて就寝時間を調整できるのだ。

また就寝前のリマインダーや、Calm(カーム)、Spotify(スポティファイ)、YouTube Music(ユーチューブミュージック)などから癒しのサウンドを再生できるオプションが利用できるようになった。デジタルウェルビーイングがインストールされている場合は、ベッドタイムモードとペアリングして、就寝中の障害を制限できる。

またアプリには、設定した就寝時間後に使用したアプリと費やした時間が表示される。

グーグルでは、より良い睡眠を求めるユーザーに「サンライズアラーム」オプションを試すことを勧めている。画面が徐々に明るくなるこのオプションは、目覚めを優しく助けてくれる。この視覚的なアラームはオーディオアラームが鳴る15分前に始まる。またユーザーは、耳障りなアラーム音の代わりに、お気に入りの曲をアラームに設定できる。

サンライズアラームは2018年にPixel 3とPixel Standで最初に導入された。だが今回のアップデートではスタンドが不要になり、時計アプリの新しいベッドタイムタブの一部として機能が使用できるようになった。

また本日発表の新しいベッドタイム機能に関連して、YouTubeに最近追加されたお休み時間の通知機能も紹介された。この機能は、Androidのペアレンタル・コントロール機能ファミリーリンクの毎日の就寝時間スケジュールもサポートする。

アップデートされたベッドタイムモードは、今日からPixel機種に導入され、夏の終わりには時計アプリや別のAndroid機種に導入される予定だ。Pixel機種には他にも、自動調整バッテリーなどを含むアップデートが含まれる。

Pixel 2以降の機種では、バッテリーが切れる時期を知らせてくれ、バックグラウンドでの使用を抑制してバッテリー持続時間を延ばせるようになる。また優秀なレコーダーアプリは、「Hey Google(ヘイグーグル)」と呼びかけるとトリガーされるようになり、書き起こしたものは Googleドキュメントに直接保存できる。

Pixel 4で導入されたパーソナルセーフティアプリがすべての機種で利用可能になり、Pixel 3には自動車衝突検知機能が搭載される。さらに、危険な状況にある場合にアラートを送信する、セーフティチェック機能も新しく搭載される。グーグルは次のように説明している:

たとえば、一人でジョギングやハイキングをする場合、セーフティチェック機能では家に安全に戻ってきたことを確認します。予定されたチェックインに応答しない場合は、緊急時連絡先にアラートが送られます。すぐに助けが必要な場合や、危険な状況にある場合は、緊急時の情報共有機能により、すべての緊急時連絡先に通知され、グーグルマップを通じて現在の位置がリアルタイムで共有されるので、助けを呼んだり、救出に向かったりできます。

パーソナルセーフティアプリでは、自然災害や他の治安問題などの危険についての通知も設定できる。

関連記事:子供向け睡眠・マインドフルネスアプリのMoshiが約13億円を調達

Category:ソフトウェア ヘルステック

Tag:Android 睡眠 スマートフォン

[原文へ]

(翻訳:Dragonfly)