人口1万7000人の町からテクノロジーで世界展開を狙う、農業用収穫ロボット開発のAGRISTが資金調達

人口1万7000人の町からテクノロジーで世界展開を狙う、農業用収穫ロボット開発のAGRISTが資金調達

農業用自動収穫ロボットの開発を行う、宮崎県拠点のAGRISTは3月3日、第三者割当増資による資金調達を発表した。調達額は非公開。引受先は、ドーガン・ベータおよび宮崎太陽キャピタルがそれぞれ運営する投資事業組合、ENEOSイノベーションパートナーズ、宮銀ベンチャーキャピタル、ジャフコ グループおよびインキュベイトファンドがそれぞれ運営する投資事業組合。

同社は今後、ピーマンの生産地として知られる茨城県神栖市でピーマン自動収穫ロボットの実証実験を開始する。また埼玉県深谷市主催の「DEEP VALLEY Agritech Award」(ディープバレーアグリテックアワード)で最優秀賞を受賞しており、深谷市できゅうり自動収穫ロボット導入を予定。2021年春には関東にオフィスを開設し、2021年末までに合計25名のエンジニアを宮崎県と首都圏で採用予定としている。

代表取締役兼最高経営責任者の齋藤潤一氏によると、この人材募集について、外資系含め大手企業出身の方からの問い合わせもあるという。最大年収を2000万円としており、スタートアップだから給与が安い、地方企業だから安いということはなく、本気で世界を目指す人を採用したいと明かした。

テクノロジーこそが、地域・地方という壁を越えて勝負できる強みに

AGRISTは、「テクノロジーで農業課題を解決する」をミッションに掲げるスタートアップ。齋藤氏は、2017年から宮崎県新富町の農家と勉強会を開催し、その中で現場の農家からロボットの必要性、DXの必要性に関する声を聞き続けてきたという。取締役・最高技術責任者の秦裕貴氏との出会いの後2019年に試作機を開発し、地域金融機関やベンチャーキャピタルなどから資金調達を実施した。

2020年には、国のスマート農業実証実験で6台のロボットを農研機構に販売したそうだ。また、国内のビジネスプランコンテストで8つの賞を受賞。2021年からは、宮崎県から全国に販路を拡大し、地方から世界の農業課題を解決するグローバルベンチャーへと成長し、同社ビジョンである「100年先も続く持続可能な農業」を実現するという。

齋藤氏は、「人口1万7000人の町から上場企業を生み出したい」「地方を元気にしたい」と考えており、また「テクノロジーこそが地域・地方という壁を越えてオールフラットで勝負できる強みになると証明したい」と明かした。

農家の声を徹底的に聞く「アジャイル型のロボット開発」でシンプルさを追及した自動収穫ロボット

同社の農業用自動収穫ロボット「L」は、ビニールハウス内で自分の位置を把握しつつ、ワイヤーから吊り下がった状態で移動する方式を採用している(露地栽培は不可)。有線で電力を供給し、モーターにより駆動する。

地面にはレールなどを敷設する必要はなく、ワイヤーも一般的な農業資材の鋼線を利用しているという。この吊り下げ式については、世界展開を想定し国際特許(PCT国際特許)を出願しているそうだ。

また、カメラ画像からピーマンとサイズを認識し、画像データを蓄積しながら深層学習を行うようにしており、利用頻度と並行しロボットの能力が向上するという。ハウス内の現在位置を基にハウス各所の収量分布データ化も実施している。

人口1万7000人の町からテクノロジーで世界展開を狙う、農業用収穫ロボット開発のAGRISTが資金調達収穫時には、アームにより野菜(ピーマン)を収穫。アームは上下・奥行き方向に伸縮、ピーマンの茎を巻き取りながら切断する。切り取ったピーマンは、本体のリザーブタンクで一時保管し、ある程度溜まったらコンテナに放出する。収穫を行うアームのハンド部分は2段切りという手法を採用しており、こちらも国際特許を出願している。

人口1万7000人の町からテクノロジーで世界展開を狙う、農業用収穫ロボット開発のAGRISTが資金調達

農業用自動収穫ロボットは、ハウス内の20%を8時間で収穫可能で、年間累計で一般的なパート以上の収穫を実現できるという。一般的なパートと比較した場合、時間あたりの収量は落ちるものの、夜間・休日も作業可能なため、年間累計収穫量はパート水準を上回るそうだ。またこの点については、24時間対応を目指しているという。

齋藤氏によると、他にも収穫ロボットはあるものの、同社ロボットは機能性や究極のシンプルさを追求しているという。

同社は、農家のハウスを実証実験の場として借り、その隣に開発拠点を設けて、農家の声を徹底的に聞くことにこだわり続けている。顧客である農家の課題解決を目指す「顧客ドリブン」により、道具のようなシンプルさにたどり着いたそうだ。

人口1万7000人の町からテクノロジーで世界展開を狙う、農業用収穫ロボット開発のAGRISTが資金調達

軽トラ奥が開発ラボという

最初から完璧さを目指すのではなく、プロトタイプを出して農家の反応を確認し改良を繰り返すという、いわば「アジャイル型のロボット開発」を行った。

またロボットのソフトウェア面も、オープンソースソフトウェアのROS(Robot Operating System)を採用することでソフトウェア構成のシンプルさを追及しているという。

さらに「agris」(アグリス)というOSの開発も進めており、将来的には、ロボットが収集した野菜のデータを集積・活用し、病害虫の早期発見サービスなどのビジネスも手がけ、データドリブンの企業として世界展開することを考えているとした。セールスフォースなどのCRMソリューションのアグリ版といったイメージだ。

そういったテクノロジーをフル活用することで、小さな町からでもアフリカやアジアなどへの進出も狙えると考え、事業を展開しているとしていた。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:農業 / アグリテック(用語)資金調達(用語)食品(用語)日本(国・地域)

農業監視と管理のFlurostatが土壌炭素のエキスパートDaganと合併しRegrowに、炭素排出市場に貢献

FluroSatとDaganの2社は、持続可能な農業が温室効果ガス排出削減に果たす役割をより良く理解するために、農業投入物と生産物の監視と管理に取り組んでいるスタートアップだ、両社はこの度、合併して新しいブランドRegrowの下で一連のサービスをローンチしている。

合併は米国時間2月22日に発表された。共同声明では、FluroSatのデータドリブンな農業経営サービスと、Daganの土壌の生物地球化学的モデリング技術を結びつけた会社を設立すると述べている。

合併により生まれた企業は、異なる作物、畑、農場および地域のための特異的分析およびカスタム介入とともに、作物管理および保全慣行の採用を最適化するための衛星収集データを提供する能力を有している。

Daganの共同創設者であるWilliam Salas(ウィリアム・サラス)博士は、合併した会社は、Daganの土壌炭素に関する研究のおかげで、炭素排出の市場でより良い対応ができるようになるだろうと述べている。

サラス氏は声明で次のように語る。「土壌炭素固定は、最終的に過剰な大気中の二酸化炭素を除去するための世界的に関連する戦略として台頭しつつあります。安易な近道や誤謬、誇大宣伝は土壌炭素の途方もない可能性の邪魔をする可能性があります。しかしFluroSatとDaganの合併により、業界は確信と誠意をもって土壌の健康の最良のデータに取り組み、そこから得られるサイト固有の戦略により、企業が炭素市場で成功するための正確さと透明性を提供することができるでしょう」。

合併の条件は公表されていないが、FluroSatはこの前およそ860万ドル(約9億1000万円)の投資資金と助成金を、MicrosoftのM12ベンチャーファンドのリードにより調達したとCrunchbaseのデータにはある

MicrosoftのAzure GlobalのチーフサイエンティストであるRanveer Chandra(ランヴィール・チャンドラ)氏は「次の10年間で我々人類は100億人の世界人口を十分養える食料を世界中で生産する必要があり、しかもそれは、土地を保護し気候変動の進展を抑止する方法でなければなりません。Regrowの計算農業は機械学習と科学的モデリングを利用して、土壌炭素の収支計算の精度を上げることができます」と述べている。

関連記事:地表温度をモニターする宇宙開発スタートアップConstellRがプレシードラウンドで約1.3億円調達

カテゴリー:EnviroTech
タグ:Regrow農業二酸化炭素

画像クレジット:Pgiam/Getty Images

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(文:Jonathan Shieber、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Future Acresがブドウ収穫を助ける自律農作物運搬ロボット「Carry」を発表し起ち上げ

今後、最も成長が見込まれるロボット分野は何かと聞かれると、私はしばしば農業を挙げる。この技術は倉庫業務やロジスティクスのような場ですでに強力な足がかりを持っているが、アメリカの、そして世界の農業コミュニティを見れば、ヒューマンアシスト・オートメーションの数多くの可能性を想像せずにはいられない。

カテゴリーとしてはまだかなりオープンな印象があるが、関心を欠いているわけではない。このカテゴリーでニッチを切り開いている大小の企業は数多くある。少なくとも今の時点では、多くの異なるプレーヤーが参入する余地があるように思える。結局のところ、ニーズは農場や農作物によって大きく異なるからだ。

サンタモニカに拠点を置くFuture Acresは米国時間2月23日、ブドウの収穫に取り組む計画で立ち上げられた。同社はハンバーガーをひっくり返し調理するロボット、Flippyで知られるMiso Roboticsを立ち上げたWavemaker Partnersから派生したスタートアップで、ローンチと同時に最初のロボット、Carryを発表した。

画像クレジット:Future Acres

TechCrunchの取材に対し、CEOのSuma Reddy(スーマ・レディ)氏はこう語った。「当社はCarryを農業従事者のための収穫の助手のようなものだと考えています。これは自律的な収穫コンパニオンです。現実世界で可能なこととして、あらゆる地形や天候で最大500ポンド(約227キロ)の作物を運ぶことができます。これは生産効率を最大30%向上させることができ、わずか80日で採算が取れることを意味しています」。

Carryは、手摘みで収穫された作物の輸送にAIを利用しており、デリケートな摘み取り作業を完全に代替しようとするのではなく、人間と一緒に作業を行う。同社は、農場が複数の機械を購入し、連動して作業を高速化し、手作業で作物を移動させる人間の負担を軽減することを期待している。

画像クレジット:Future Acres

同社はまだ初期段階で、Carryのプロトタイプを開発したところだ。また、開発のためにパートナーシップを模索している。システムの初期費用は1万ドル(約105万円)から1万5千ドル(約158万円)だが、同社によると、コストを先送りする方法として、RaaS(robotics as a service)モデルを検討しているという。

農業用ロボットへの関心は、健康上の懸念や労働問題などを背景に、パンデミックの最中にますます高まってきた。同社はその関心レベルを踏まえ、Wavemakerがすでに提供している資金に加えるべく、300万ドル(約3億2000万円)の資金調達を目指してSeedInvestでキャンペーンを開始している。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:農業

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

ハエを鶏のエサに変え生ゴミも同時に処理するBetter Originがシード3.2億円を調達

蓋を開けてみると、ハエはお金になることが判明した。Better Originは、標準的な輸送用コンテナの中で鶏に与えられる昆虫を使い、食品廃棄物を必要な栄養素に変換する英国のスタートアップだ。このたび同社は、Fly Venturesとソーラー起業家のNick Boyle(ニック・ボイル)氏が主導し、既存投資家であるMetavallon VCも参加して、300万ドル(約3億2000万円)のシードラウンドを調達した。競合他社には、Protix、Agriprotein、InnovaFeed、Enterra、Entocycleなどがある。

Better Originの製品は、「自律昆虫ミニファーム」である。同社のX1昆虫ミニファームは、現場に設置される。農場主は、近くの工場や農場から集めた生ゴミをホッパーに入れて、ブラック・ソルジャー(black soldier fly)と呼ばれるハエの幼虫に餌を与える。

2週間後には、通常の大豆飼料の代わりに、この昆虫を飼料として直接鶏に与える。さらに使いやすさを高めるために、コンテナ内のすべてが自動化され、ケンブリッジにいるBetter Originのエンジニアによって遠隔制御されているという。

このプロセスには二重の効果がある。農業の副産物である食品廃棄物を処理するだけでなく、ブラジルのような国々で森林破壊や生息地の減少と関係している大豆の使用を抑制することもできるからだ。

さらに、パンデミックが世界的な食糧サプライチェーンの脆弱性を露呈していることを考えると、Better Originのソリューションは、食糧と飼料の生産を分散化し、食糧サプライチェーンと食糧安保を守る方法であると同社は述べている。

Better Originは、同社は現実の問題に取り組んでいると述べているが、それは公正な評価だ。欧米経済は年間生産される食糧の約3分の1を廃棄しているが、平均すると、人口の増加に伴い、食糧の生産量を70%増やす必要がある。また、食糧廃棄物は、米国、中国に次いで、温室効果ガス(GHG)の排出量にすると第3位の原因でもある。

創業者のFotis Fotiadis(フォティス・フォティアディス)氏は、石油・ガス業界で働いていたときに、無公害の持続可能な分野で働きたいと考えたという。ケンブリッジ大学でサステイナブル工学を学び、共同創業者のMiha Pipan(ミハ・ピパン)氏と出会った後に2人は、持続可能なスタートアップに向けて動き出した。

2020年5月に立ち上げられた同社は、現在5つの商業契約を結んでおり、英国全土に拡大する計画だ。

Better Originは、競合他社との差別化は、言ってみれば農場に「ドラッグ&ドロップ」できるユニットによる、昆虫養殖への「分散的」アプローチの性質にあるとしている。ある意味、サーバーファームにサーバーを追加するのと似ているかもしれない。

ビジネスモデルは、システムをリースするか、農場に販売するかのどちらかで、おそらくサブスクリプションモデルを使用することになるという。

関連記事:飲食店と卸売業者間の受発注サービス「クロスオーダー」を手がけるクロスマートが2.7億円を調達

カテゴリー:フードテック
タグ:農業

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(文:Mike Butcher、翻訳:Aya Nakazato)

地表温度をモニターする宇宙開発スタートアップConstellRがプレシードラウンドで約1.3億円調達

宇宙から地表温度をモニターする技術を開発する宇宙開発スタートアップのConstellRは、FTTFが主導し戦略投資家のOHB Venture Capital、バーデン・ビュルテンベルク州立銀行のL-Bank、未公開投資家の参加を得て、100万ユーロ(約1億3000万円)のプレシードラウンドを調達した。最初のシステムは2021年12月に軌道に投入される予定だ。同社は権威あるEuropas Awards 2020でHottest Ag/FoodTech Startupの最終選考に残っている。

ドイツのフライブルクを拠点とするConstellRは、熱赤外線ペイロードを搭載した30台のCubeSatsのコンステレーションを介して土地を監視する。生成されたデータは農家が水や肥料の使用量を減らすために利用され、既存のモニタリングコストを97%削減するのに役立つ可能性があると同社はいう。ConstellRは特許出願中の「自由形状光学系」による小型化アーキテクチャを採用しており、従来の衛星システムよりもはるかに安価で赤外線による監視が可能になると主張している。

ConstellRでCEOを務めるMax Gulde(マックス・グルデ)博士は、「私たちの使命は地球上のあらゆる農場を1日中監視し、高精度の温度データを精密農業会社に提供して世界の食糧供給を守ることです。強力な資金力と技術力を持つパートナーとともに地球規模で農業を変えるために、私たちのコンステレーション開発が飛躍的に活躍する時を楽しみにしています」と述べている。

FTTF(Fraunhofer’s Technology Transfer Fund)のマネージングパートナーであるTobias Schwind(トビアス・シュウィンド)氏は「ConstellRのユニークなテクノロジーとビジネスケース、そして情熱的なチームが、このエキサイティングなプレシード投資を行うように私たちに確信させました」と述べている。

カテゴリー:宇宙
タグ:ConstellR資金調達農業

画像クレジット:ConstellR team

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(文:Mike Butcher、翻訳:塚本直樹 / Twitter

気候変動と戦うための測量技術を提供するYard Stick

著者のJesse Klein(ジェシー・クライン)氏は科学、アウトドア、ビジネス分野のジャーナリスト。New Scientist、GreenBiz、The New York Times、WIREDに執筆している。ベイエリアのスタートアップで働いていたこともあり、明日のビジネスが直面する喫緊の課題に精通している。

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世界の気候変動問題を解決する鍵は、我々の足の下にあるかも知れない。土壌には、大気の3倍以上もの炭素吸収能力がある。だが地球上の土壌のおよそ45パーセントが農業に使われており、その農地のほとんどで、持続性のない土地管理慣習により最大30パーセントもの炭素が放出されている。

農地を、盛んに炭素を吸収できる場所に変えるには、農家は耕うんの削減、計画的な被覆作物の導入、輪作の拡大、生物多様性の強化といった再生可能な農業実践法に切り替え、炭素吸収力を管理できるようにする必要がある。とはいえ、計測ができなければ、何事も適切に管理することはできない。そこでYard Stick(ヤード・スティック)の出番となる。

「土壌炭素隔離は、大変に有効な炭素除去技術になり得ます」とYard StickのCEO、Chris Tolles(クリス・トールズ)氏はいう。「ただし、それを測定できる本当に高度な科学とテクノロジーがあればの話です」

再生可能な農業を定量化するのは難しい。土壌中の炭素量の測定も例外ではない。昔ながらの乾式燃焼法は大変な労力を要する。研究者たちは何エーカーもの土地を歩き回りながら土壌サンプルを掘り出し、遠く離れた研究室にそれを郵送する。研究室では、その土を燃やして炭素量を計る。

「見てのとおりの理由から、規模を拡大できません」とトールズ氏。「そうしたボトルネックをなくしてくれる測定技術が必要なのです」。

Yard Stickは、その提供者になりたいと考えている。同社の製品は、片手で扱える土壌用プローブで、その場で炭素量を計ることができる。マサチューセッツを拠点とするこのスタートアップは、米国エネルギー省のエネルギー高等研究計画局からの助成金325万ドル(約3億4400万円)を元手に非営利団体Soil Health Institute(土壌健康研究所)によって創設された。この助成金は、社会性のある技術的ソリューションの市場投入を特に目的としている。

Soil Health Instituteの最高科学責任者Christine Morgan(クリスティン・モーガン)博士、工学および電気エンジニアで炭素除去スタートアップCharm Industrial(チャーム・インダストリアル)の創設者であり元CTOのKevin Meissner(ケビン・マイスナー)氏、ネブラスカ大学助教授のYufeng Ge(ユーフェン・ジー)氏、シドニー大学のAlex McBratney(アレックス・マクブラットニー)氏という4人の土壌専門家がそれぞれの研究と専門知識を合わせて、スペクトル解析、抵抗センサー、機械学習、農業統計を活用し、その場で土壌の炭素量を測定し計算できるプローブを開発した。トールズ氏はこの製品を学界と商業市場に紹介する役割を担っている。

プローブはハンドドリルに装着して使用する。先端に取りつけられたカメラは、可視近赤外分光法を使って有機炭素から反射する特定の光の波長を捕らえられるよう調整されている。抵抗センサーは、地面にプローブをにねじ込む際にかかった力から土壌の密度を割り出す。この2つのインプットに、いくつか複雑なアルゴリズムと統計分析を加えることで、Yard Stickは土中の炭素量を、サンプルを掘り出すこともなく、それを研究所に送るという面倒もなく測定できる。

画像クレジット:Yard Stick

「1つ、サンプルをずっと早く採取できる。2つ、コストは劇的に低い」とトールズ氏。「そしてそれが意味するものが3つ目。私たちのテクノロジーは非常に安価で簡単で、サンプリング密度を劇的に高められるため、炭素貯蔵量のより正確な計測が可能になります」。

Yard Stickは現在、大手食品企業数社と協力して、米国中の農場で再生可能な農業の試験プログラムを実施している。Yard Stickは、農家に直接製品を販売する予定はなく、こうした企業のようなプロジェクト開発業者と提携している。それらのコネクションを利用して、Yard Stickは従来の王道であった土壌の炭素量測定法と同等の信頼性があることを実証し、そのコネクションを通じて農家に製品とサービスを販売したいと考えている。ハードウェアそのものではなく、データ測定サービスを販売するというのが同社の方針だ。

「分光計を所有したいという顧客はいません」とトールズ氏。「めちゃくちゃシンプルなものを作ったとしても、それで何をすればいいのか、わからないでしょう」。

Yard Stickでは人員を派遣して測定を行い、その後、データを意味の通じるかたちにした報告書を、農家やその他利害関係者に送る。料金はエーカーごとに可算される。トールズ氏は、プローブはいずれ、少し訓練するだけで誰にでも使える簡単なものになると予想しているため、従業員の数が律速要因になるとは考えていない。

2022年までに、Yard Stickは、数千台のプローブで20万エーカー(約8万ヘクタール)を測定したいと考えている。

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もっと多くのデータと、同程度に重要な、もっと多くのデータ共有があって、私たちは気候変動を回避する方向へ舵を切ることができる。しかし、データはセンシティブなビジネスであるため、参入が難しい。

「共有を好まない傾向にあるレイターステージの投資家の世界観には、限界があることを認識してほしいのです」とトールズ氏はいう。「そこには実に悲劇的なリスクがあります。情報は大変に価値が高いため、誰もが自分だけのものにしたがります。なので、土壌炭素市場の利益は、ずっと前から情報を独占してきた工業と農業の巨大企業に集中する一方です」。

土壌炭素市場の開放を目指すアーリーステージのスタートアップは、農地ではなく研究所で活動するLaserAg(レーザーアグ)、衛星を使って土壌の健康を遠隔測定するCloudAgronomics(クラウドアグロノミクス)など、他にも数社ある。しかし、Yard Stickの主要なライバルは、炭素貯蓄量の測定も管理もしていないすべての農場だ。トールズ氏によれば、それは全体の99.9パーセントだという。

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カテゴリー:EnviroTech
タグ:Yard Stick気候変動農業二酸化炭素

画像クレジット:Yard Stick

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(文:ゲストライター、翻訳:金井哲夫)

農機具と生産者のマッチングや修理・買取を支援する農機具流通サービス「ノウキナビ」が1.9億円調達

農機具と生産者のマッチングや修理・買取を支援する農機具流通サービス「ノウキナビ」が1.9億円調達

農機具流通プラットフォーム「ノウキナビ」を運営する唐沢農機サービスは2月16日、第三者割当増資、融資契約を含む1億9000万円の資金調達を2月9日付で実施したと発表した。引受先および借入先は、八十二銀行、八十二キャピタル、群馬銀行、SMBCグループを始めとする複数の金融機関。また同社の5カ年計画と成長戦略を明らかにした。

調達した資金は、主に人件費、広告宣伝費に集中投下し、今後3年をめどにスタッフ拡充を図る。広告宣伝費について、デジタルマーケティングを実践しながら複数媒体に投入していく予定。また、現在の成長ステージをアーリーステージと位置づけ、今後の資本政策を考慮して資金調達を数回実施予定としている。

2007年に設立し、現在第14期を迎える唐沢農機サービスでは、18期(2025年8月期)売上高目標で14期比700%増を計画。株式上場(IPO)を目指した継続的な成長戦略を展開していく。また、M&A戦略にも積極的に力を入れていく方針としている。

ノウキナビは、全国の農機流通を支援するプラットフォーム。全国の農機販売業者の取引支援、高品質な農機具を探す農機ユーザーとのマッチング、修理・買取・部品調達・運送など、農機具に関する様々なサポートを行っている。

2014年9月運用を開始し、2021年2月1日現在、年間のアクセス数は300万PV超、参画している農機販売店は300軒超、農家や農機ユーザーは2000件以上の登録があるという。累計販売実績額は12億4000万円を突破したそうだ。

唐沢農機サービスは、農機具修理業を事業化し1992年創業。農機具の販売・修理・再生を主要事業とする一方、ウェブサイト制作、マーケティング、コンサルティングなどの事業も運営。また、ノウキナビとして農業×ITによる農業関連ビジネスを展開している。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:唐沢農機サービス資金調達(用語)農業 / アグリテック(用語)日本(国・地域)

4大陸18カ国に展開しているAI農業プラットフォームの南アフリカ発Aeroboticsが17.6億円調達

予想される人口増加と食糧需要に応えるために世界中で農業が背伸びをし、地球温暖化によって食糧安全保障がより差し迫った課題となっている中、南アフリカ発のスタートアップが人工知能を使い農場や樹木、果物の管理をすることで農家を支援している。

世界の農業にインテリジェントなツールを提供する南アフリカのスタートアップ、Aeroboticsは応募超過となったシリーズBラウンドで1700万ドル(約17億6000万円)を調達した。

Aerobotics社によると、南アフリカの消費者向けインターネット大手Naspersの投資部門であるNaspers Foundryがこのラウンドを主導し、560万ドル(約5億8000万円)を出資したという。他にはCathay AfricInvest Innovation、オランダのFMO: Entrepreneurial Development BankPlatform Investment Partnersが参加した。

James Paterson(ジェームズ・パターソン)氏とBenji Meltzer(ベンジ・メルツァー)氏によって2014年に設立されたAeroboticsは現在、果樹農家のためのツールの構築に注力している。AI、ドローン、その他のロボットを使用した同社の技術は、樹木の病気の特定、害虫や病気の追跡、より良い収量管理のための分析など、これらの作物の健康状態の追跡と判定を支援している。

同社はその技術を発展させ、シーズンの早い段階で柑橘類の生産者から樹木と果実の両方の画像を収集・処理することで、農家に独立した信頼性の高い収量予測と収穫スケジュールを提供している。これにより農家は在庫を準備し、需要を予測し、顧客が最高の品質の農作物を手に入れることができるようになる。

Aeroboticsはここ数年で記録的な成長を遂げている。1つには、8100万本の樹木と100万個以上の柑橘類の果実を処理した実績から、世界最大の樹木と柑橘類の独自データセットを持っていると主張している。

設立して7年の同社は、南アフリカのケープタウンに拠点を置いている。アフリカ大陸の新興企業の多くが、主に国内での課題の特定と解決に注目している時期に、Aeroboticsは海外でもそのサービスに多くの牽引力を見出している。同社はアフリカと同様に世界の主要な農業経済の中心地である米国、オーストラリア、ポルトガルにオフィスを構えており、アフリカ・南北アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアの4大陸にわたり18カ国で事業を展開している。

画像クレジット: Aerobotics

その中でも米国が同社の主要市場であり、Aeroboticsによると同国では2つの仮特許を申請中であり、1つは樹齢を推定するシステムと方法、もう1つは収量を予測するシステムと方法だという。

同社は今回のシリーズB投資を利用して、米国とその他の市場向けに、より多くの技術と製品を開発し続ける計画だと述べている。

「当社はオートメーションを最適化し、インプットを最小限に抑え、生産を最大化するためのインテリジェントなツールを提供することに尽力しています。農産物業界のリーダーたちとのさらなる共同開発を楽しみにしています」とCEOであるパターソン氏は声明の中で述べている。

何世紀か前にはテクノロジーのフロンティアとして謳われていた農産物業界は、長い間その面で停滞していた。しかし気候に適した農業をサポートし、農家を支援するAeroboticsのようなアグリテック企業は、業界を過去の栄光に戻そうと躍起になっている。投資家は業界に注目しており、過去5年間、息を呑むような勢いで投資が行われてきた。

Aeroboticsの場合、2017年9月にシードラウンドの一環として4Di CapitalとSavannah Fundから60万ドル(約6200万円)を調達した。その後、2019年2月にはNedbank CapitalとPaper Plane Venturesが主導するシリーズAラウンドでさらに400万ドル(約4億2000万円)を調達した。

今回のシリーズBラウンドを主導したNaspers Foundryは、2019年にNaspersが南アフリカのテック系スタートアップのための14億ランド(104億円弱)のファンドとして立ち上げた。

Naspers South AfricaのCEOであるPhuthi Mahanyele-Dabengwa(プーティ・マハニエレ-ダベンガ)氏は、今回の投資についてこう述べている。「南アフリカでは食料安全保障が最も重要であり、Aeroboticsのプラットフォームは、それを維持するための支援に向けて積極的に貢献しています。この種の技術革新は社会的課題を解決するものであり、まさにNaspers Foundryが支援したいと考えているタイプのアーリーステージ企業です」。

Aeroboticsの他にも、Naspers FoundryはオンラインクリーニングサービスSweepSouthやフードサービスプラットフォームFood Supply Networkにも投資している。

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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:Aerobotics農業南アフリカ資金調達

画像クレジット:Aerobotics

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(翻訳:Nakazato)

MITが植物を実験室で植物の組織を培養する方法を開発、最終的には林業や農業の代わりに木材や野菜を生産

企業や研究者が実験室で肉を育てることにアプローチしているように、MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究者は、植物の組織を実験室で育てる新しい方法を開発した。このプロセスは実験室環境で木材や繊維を生産することが可能で、研究者たちはすでにジニアの葉から採取した細胞を使って単純な構造体を成長させることで、このプロセスがどのように機能するかを実証している。

この研究はまだ非常に初期の段階にあるが、実験室で栽培した植物材料の潜在的な応用は大きく、農業と建築材料の両方の可能性を含んでいる。伝統的な農業は畜産に比べれば生態系へのダメージは少ないが、それでも大きな影響とコストがかかり、維持するためには多くの資源を必要とする。もちろん、小さな環境の変化でも作物の収量に大きな影響を与えることはいうまでもない。

一方、林業は環境への悪影響がより顕著だ。今回の研究者たちの研究成果を利用して、最終的には拡張性と効率性を備えた方法で建設や製造に使用する実験用木材を生産する方法が開発できれば、林業が世界的に与える影響を減らすという点で大きな可能性がある。たとえば木製テーブルを直接成長させるように、最終的には植物由来の素材を特定の形状に成長させることで、研究室が製造の一部を担うこともできると、研究チームは考えている。

研究者たちの道のりは、まだ先が長い。彼らは非常に小規模な規模でしか材料を育てておらず、最終的に異なる特性を持つ植物由来の材料を育てる方法を見つけることが、課題の1つになると考えている。また、効率を上げるためには大きな壁を克服する必要があり、研究者たちはこれらの解決策に取り組んでいる。

研究室で栽培された肉はまだ黎明期にあるが、研究室で栽培された植物材料はさらに初期の段階にある。しかし、そこに到達するまでには長い時間がかかるとしても、非常に大きな可能性を秘めている。

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カテゴリー:バイオテック
タグ:MIT植物農業林業

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

さらに成長が加速するインドのアグリテック、スタートアップDeHaatが31.2億円調達

かつては見過ごされてきた、インドのアグリテック系スタートアップが、注目を集め始めている。
米国時間1月19日、農家にフルスタック農業サービスを提供するオンラインプラットフォームのインド企業DeHaat(デハート)は、パンデミックにもかかわらず加速するその成長を維持するために、新しい資金調達ラウンドで3000万ドル(約31億2000万円)を調達したことを発表した。

Prosus Ventures(以前はNaspers Venturesの名で知られていた)が、パトナとグルガオンを拠点とする同スタートアップのシリーズC資金調達ラウンドを主導したのだ。RTP Globalと、既存の投資家であるSequoia Capital India、FMO、Omnivore、AgFunderもこの資金調達ラウンドに参加し、同スタートアップのこれまでの資金調達額は4600万ドル(約47億9000万円)以上になった(なお、この資金調達ラウンドのアドバイザーを努めたのはDexter Capital)。

インドの農家が直面している最大の課題の1つは、種子や肥料といった農作業の必需品を確保し収穫を終えた後に買い手を見つけることだ。

ヒンディー語で「村」を意味するDeHaatは、ブランド、機関投資家、バイヤーを1つのプラットフォームに集めることでこの問題を解決しようとしている。プラットフォームへのアクセスは、ヘルプデスクもしくは地元の言語を使ったアプリを通して行うことができる。

業界の推計によれば、インドの農家の収穫量のうち大きな市場に出荷されているのは、約3分の1に留まっている。これまでは、農家が農産物の買い手を見つけるのは非常に難しいことがわかっていた。

収穫が終わると、DeHaatは農家が、作物をマーケットプレイスのUdaan(ウダーン)、Reliance Fresh(リライアンス・フレッシュ)、フードデリバリー会社のZomato(ゾマト)などの一括購入業者に売り込む支援を行う。

創業10年のDeHaatは、作物検査のデータベースも開発しており、人工知能を使ってある季節に何を蒔くべきかについて、農家に無料で個別のアドバイスも提供している。DeHaatはまた、多数の機関投資家とのパートナーシップを通じて、農家の運転資金の確保を支援している。

私たちは2020年に、DeHaatが1200万ドル(約12億5000万円)の資金調達ラウンドを行ったときに記事を書いている。過去9カ月の間に、国家を何度もロックダウンに追い込んだ新型コロナウィルスのパンデミックにもかかわらず、同社の成長は加速を続けた。

同スタートアップは、現在インド東部のビハール州、ウッタルプラデシュ州、ジャールカンド州、オーディシャ州、西ベンガル州などの州で存在感を出している。同社の共同創業者で最高経営責任者のShashank Kumar(シャシャンク・クマール)氏は、2020年4月の時点では約21万だった支援対象農家が、現在では40万近くに増えたと、インタビューでTechCrunchに語っている。

同社がこれらの課題に取り組んでいるやり方も、印象的なものだ。農村部では、4000種類以上の農作業必需品を、地域のハブから農家に配送し、反対に生産物を同じハブに持ち帰る仕事を請け負う零細起業家の数が、2020年の約400人から1400人近くに増えている。「ラストマイル配送や集荷を担当しているのは彼らです」とクマール氏はいう。

DeHaatでは、2020年から3倍から3.5倍に増加している売上を含むすべての面で、成長が続いていると彼はいう。

「2020年3月末の1日の出荷量は約200トンでした。今では600トンを超えています。毎日、農家からそれだけの作物を集荷し、FMCG(日用消費財)業者や現代的な小売業者へ供給しています。同様に、農作業必需品、つまり種子、肥料、農薬などは、2020年3月の約2600件に比べて、毎日1万件近くの注文を処理しています」と彼はいう。

Prosus Venturesのインド投資責任者であるAshutosh Sharma(アシュトシュ・シャルマ)氏は声明の中で、「Prosus Venturesは、イノベーションが社会の大きなニーズに大きく対応できる世界中の産業に投資しています」という。

「DeHaatは、インド経済に3500億ドル(約36兆3620億円)以上の価値を持ち、推定1億4000万以上の農家で構成されているインドの農業部門からの要求に応えようとしています。DeHaatは、エンド・ツー・エンドの農業サービスを提供することで、インドの農家の収入の可能性を向上させ、インドの農業部門の全体的な収量を向上させると同時に、収入の機会が少ない農村部を含む全国の零細企業家を支援することで、インドに大きな社会的影響を与えることができるでしょう」と付け加えた。

DeHaatは、新規に調達した資金を投入してラジャスタン州、マディヤ・プラデシュ州、マハラシュトラ州を含むインドのより多くの州に拡大し、最終的には1000万の農家にサービスを提供することを計画している。

また、同社が注力したいもう1つの分野は、トップ技術者の採用だ。スタートアップは2020年以降採用を倍増させており、大手企業からの注目度の高い採用者も多い。最近2回目の買収を行ったDeHaatのクマール氏は、同社はさらなるM&Aの機会を模索することにもオープンだと述べている。

かつては無視されていたアグリテック系のスタートアップがここ数年でインドに出現し、多くの既存スタートアップたちが、投資家たちから大口の小切手を受け取り始めている。

【追加情報】Omnivore(オムニボア)とAccel(アクセル)が、最近インドのアグリテックの展望についてのレポートを共同執筆している

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タグ:アグリテックDeHaatインド資金調達

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(翻訳:sako)