渋谷区がKDDIと連携しデジタルデバイド解消目的に65歳以上の高齢者1700人にスマホ無償付与、通信料も負担

渋谷区がKDDIと連携しデジタルデバイド解消目的に65歳以上の高齢者1700人にスマホ無償付与、通信料も負担

東京都渋谷区は、コロナ禍による新しい生活様式や防災対策における高齢者のデジタルデバイド(情報格差)解消を目的に、65歳以上でスマートフォンを保有していない約1700人を対象にスマートフォンを無料配布する実証実験を開始しました。

この実験では、KDDIのスマートフォン(Galaxy A21)を、公募した高齢者約1700人に2年間無償で貸与します。その際の通信料も区が負担します。

あわせて、高齢者がスマートフォンをスムーズに使いこなせるように勉強会を適宜開催します。また、参加者専用のコールセンターを設け、遠隔操作でのサポートも実施します。

加えて、アプリの利用ログや勉強会でのアンケート情報を収集し、スマートフォンの利用状況を個人を特定できない形で可視化することで、高齢者のスマートフォン利用の活性化に関する課題を収集します。

渋谷区によると、区内の高齢者約4万3000人のうち、約25%はスマートフォンを保有してらず、渋谷区が実施しているLINEでの情報発信や防災アプリを用いたデジタルサービスの提供が十分に活用できていない状況だといいます。こうした「情報格差」の解消に本実証実験を役立てる狙いがあります。

(Source:KDDIEngadget日本版より転載)

定期的にシニアの⾃宅を個別訪問し暮らしのサポートを⾏う「もっとメイト」のMIHARUが6000万円のシード調達

定期的にシニアの⾃宅を個別訪問し暮らしのサポートを⾏う「もっとメイト」のMIHARUが6000万円のシード調達

シニア世代向け暮らしの相棒サービス「もっとメイト」を展開するMIHARU(ミハル)は8月4日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による6000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、mint、ANRI、Z Venture Capitalのほか、岩井琢磨氏(顧問時間共同CEO代表取締役)、笠原健治氏(ミクシィ取締役ファウンダー)など個人投資家6名。

MIHARUは、事業内容が「親孝行」という保険外の高齢者支援サービスを展開する企業。相棒サービス「もっとメイト」には、スマートフォンなどのデジテル機器の使い方を説明する個別出張講座の提供と、話を傾聴して悩みの解決や願望の実現を支援する「ライフコンシェルジュ」サービスがある。どちらも、若いスタッフが「相棒」となって寄り添うことで、高齢者の孤独の解消や自尊心の向上を目指す。

2020年1月に設立し「もっとメイト」を約1年間運用してきた結果、「孫世代の若者がシニアの暮らしをお手伝いすることによるシニアのQOL向上を実感」できたと、代表の赤木円香氏は話している。利用者からは、「ちょっと出来のいい孫ができたみたい」「老後に光が差し込んだ」といった好評価が寄せられているという。

今回の資金調達で、「もっとメイト」の提供から得られるデータやノウハウを蓄積してサービス品質の向上と新たな事業開発に向けた取り組みの強化、「シニアの笑顔を引き出すことができる」スタッフの育成、テクノロジーを活用した顧客管理基盤の開発を行うとのこと。

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チカク・セコム・兵庫県たつの市が見守りサービス「まごチャンネル with SECOM」活用した高齢者の外出促進・熱中症対策の実証実験

チカク・セコム・兵庫県たつの市が見守りサービス「まごチャンネル with SECOM」活用した高齢者の外出促進・熱中症対策の実証実験

チカクは8月3日、兵庫県たつの市(たつの市)、セコムとともに、セコムの見守りサービス「まごチャンネル with SECOM」を活用し、高齢者の外出促進および熱中症対策の効果を検証する実証実験を8月17日より開始すると発表した。同実証実験は、まごチャンネル with SECOMを活用した全国初の取組みという。

まごチャンネル with SECOMは、セコムとチカクが協働して開発した「たのしい、みまもり。」がコンセプトの高齢者向け見守りサービス。チカクの「まごチャンネル」を通じて、スマートフォンアプリで撮影した動画や写真を実家のテレビで楽しむことができ、家族側ではまごチャンネル本体に接続したセコムの環境センサーからの情報をもとに「みまもりアンテナ」アプリを使って、離れて暮らす親御さんの起床や就寝、室内の温湿度の確認や熱中症危険度のお知らせを受け取ることが可能という。またまごチャンネルでは、自治体と協働し高齢者宅のテレビに行政情報を届ける取組みも始めている。

たつの市がこれら特徴を評価し、見守りだけでなく、外出支援にも活用できると考えたことから今回の実証実験の採用に至ったという。

チカク・セコム・兵庫県たつの市が見守りサービス「まごチャンネル with SECOM」活用した高齢者の外出促進・熱中症対策の実証実験

現在たつの市では、誰もが安心して快適な日常生活を営めるよう、市民と行政がともに助け合い、支え合う、自助・互助・共助・公助のバランスが取れた、ユニバーサルデザインの福祉のまちづくりを推進しているという。ただその一方で、高齢者と地域とのつながりの希薄化、また独居高齢者の増加に伴う孤独・孤立対策が課題となっているそうだ。さらに2020年からのコロナ禍により高齢者が自宅にこもりがちになり、フレイル(虚弱。心と体の働きが弱くなってきた状態)などの健康二次被害や、遠方の家族と会えないなどの心理的被害も懸念されている。

今回の実証実験では、たつの市在住の65歳以上の高齢者10名(親族がたつの市外に在住)の自宅に「まごチャンネル with SECOM」を設置し、離れて住む家族とのコミュニケーションに活用できる。さらにチカクのシステムを活用して、たつの市やセコムから、外出を促進する動画(感染症予防を考慮した場所・時期を案内)、熱中症予防を促す動画を配信する。その上で、以下の検証を行う。

・家族および自治体からのまごチャンネル with SECOMを活用した呼びかけで、高齢者の外出を促せるか?
・家族および自治体からまごチャンネル with SECOMを活用した呼びかけで、高齢者が水分補給などの熱中症対策を行うか?
・まごチャンネル with SECOMを活用することで、実家の熱中症予防に対して、家族の意識が高まるか?

2014年3月設立のチカクは、「シニア・ファースト」を掲げ、高齢者DXを推進するAgeTech(エイジテック)企業。第1弾プロジェクトとして、スマホアプリで撮影した動画や写真を実家のテレビに直接送信し、テレビの大画面とスピーカーを通してインターネットやスマホの利用が苦手なシニア世代でも孫と一緒に暮らしているかのような疑似体験ができる、まごチャンネルを開発・販売している。

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カテゴリー:IoT
タグ:IoT(用語)高齢者(用語)セコム(企業・サービス)チカク(企業)日本(国・地域)

55歳以上対象少人数グループでの「ソーシャル学習」プラットフォームLeapが約3.4億円を調達

55歳以上の人々がソーシャルのやりとりを通じて学ぶプラットフォームのLeapが、シードラウンドで310万ドル(約3億4000万円)を調達した。このラウンドを主導したのはヨーロッパのアーリーステージ投資家のCreandumとサンフランシスコを拠点とするSouth Park Commonsで、他にLearn Start/Learn Capitalと、Peanut創業者のMichelle Kennedy(ミシェル・ケネディ)氏、Sahil Lavingia(サヒール・ラヴィンギア)氏、Tim Tuttle(ティム・タトル)氏といったエンジェルも参加した。

Leapによれば、共通の関心を持つメンバーが少人数のグループになってオンラインで集まり「ともに学び、つながり、成長する」という。ユーザーは音声とビデオでつながり、グループは5〜10人で構成される。現在のベータでは、専門に採用したメンバーが運営する対話とクラスがある。

Leapを創業したのは、スウェーデンの起業家で子ども向け学習アプリを開発するスウェーデンのToca BocaのCEOだったCaroline Ingeborn(キャロリーン・インゲボーン)氏と、2015年にSlackに買収されたScreenheroの共同創業者でCTOだったVishal Kapur(ビシャル・カプール)氏だ。2人はLeapにつながるコンセプトの多くを実践する意図的学習コミュニティのSouth Park Commonsで出会った。

発表の中でインゲボーン氏は次のように述べている。「この年代の人々のために作られたオンラインサービスを見ても、有意義なつながりを特に促進しているようには思えませんでした。『少人数』と称されるグループは人数が多すぎることが多く、エクスペリエンスは薄っぺらくて無計画であるように感じました。たいてい、1人ずつがたくさんいるだけのようでした。そこで私はもっと参加者に合う親密なものを作ろうと考えたのです」。

CreandumのゼネラルパートナーであるFredrik Cassel(フレドリック・カッセル)氏は次のように述べている。「Leapは社会の中で興味深い層をターゲットにしています。テック系の開発者がほとんど見落としていた、最も裕福で人数が急速に増えつつある定年退職者です。この世代はかなりの時間とエネルギーがあり、スマートフォンを使いこなせます。多様性のある創業者チームは、本当に魅力的なプロダクトを作るという決意とユニークなエクスペリエンスで私たちを納得させました」。

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カテゴリー:EdTech
タグ:Leap資金調達オンライン学習高齢者

画像クレジット:Leapの共同創業者

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(文:Mike Butcher、翻訳:Kaori Koyama)

VRリハビリ機器を提供する「mediVR」が5億円のシリーズB調達、世界初の「成果報酬型自費リハ施設」開設を計画

VRリハビリ機器を提供する「mediVR」が5億円のシリーズB調達、「成果報酬型自費リハ施設」開設を計画

VRを活用したリハビリテーション用医療機器「mediVRカグラ」を販売するmediVR(メディブイアール)は7月8日、シリーズBにおいて5億円の資金調達を発表した。引受先は、リード投資家のMedVenture Partners、また日本政策投資銀行グループ DBJキャピタル、積水化学工業、TARO Ventures。累計調達額は約8.9億円となった。

調達した資金を活用し、mediVRは営業部門を強化するとともに世界初の「成果報酬型自費リハ施設」を2021年中に開設する。これは、慢性期で改善が困難と医師から匙を投げられてしまった患者に対し、「あらかじめ設定した目標の達成に応じた分だけ費用を受け取る」という方式の施設という。「自分らしいからだと暮らしを取り戻したい」と願う患者に、VRを活用した質の高いリハビリを提供できるよう、事業を拡大する。

mediVRは2016年に大阪大学発スタートアップとして設立。2019年3月よりリmediVRカグラを販売してきた。VRリハはエビデンスが弱いとされる中、mediVRでは医師が神経科学・行動科学の知見に基づいて機器を開発。大学との共同研究を行うなど、様々な方向からエビデンスを確認しているという。

医師や理学療法士からの信頼を得て、2021年7月現在、大学やリハビリテーション病院、介護付き有料老人ホーム、デイケアなど全国25の施設に導入されているそうだ。コロナ禍においては、「患者との接触時間の軽減につながる」という点からも期待されているとした。

VRリハビリ機器を提供する「mediVR」が5億円のシリーズB調達、「成果報酬型自費リハ施設」開設を計画

VRリハビリ機器を提供する「mediVR」が5億円のシリーズB調達、「成果報酬型自費リハ施設」開設を計画

mediVRカグラは、仮想現実空間上に表示される対象に向かって手を伸ばす動作(リーチング動作)を繰り返すことで、姿勢バランスや重心移動のコツを掴んでいただくリハビリテーション用医療機器。以下の特徴を備えているという。

mediVRカグラの特徴

  • 立位姿勢の保持や歩行が困難な方でも安全に取り組むことのできる座位トレーニング
  • 認知課題と運動課題に同時に応えることを必要とする二重課題トレーニング
  • これまで曖昧になりがちだったリハビリの指示・評価が的確に行える
  • 認知機能が落ちた患者の自発性を引き出せる設計
  • 視覚・聴覚・触覚と多方面からのフィードバックにより脳の報酬系を刺激しリハビリへのモチベーションを高められる

背景がシンプルで認知負荷が低い「水平ゲーム」「落下ゲーム」、注意障害を惹起するよう認知負荷を高めた「水戸黄門ゲーム」「野菜ゲーム」「果物ゲーム」があり、失調、歩行、上肢機能、認知機能、疼痛などに課題を持つ患者も楽しくリハビリを行えるとした。

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タグ:大阪大学(組織)仮想現実 / VR(用語)高齢者(用語)認知症mediVR(企業・サービス)資金調達(用語)日本(国・地域)

見守りタグ「biblle」のジョージ・アンド・ショーンが7000万円を調達、早期認知症の回復に向けた新規サービス開発

見守りタグ「biblle」のジョージ・アンド・ショーンが7000万円を調達、ヘルスケアAI事業を推進

位置追跡可能なタグとモバイルアプリによる見守りサービス「biblle」(ビブル)を展開するジョージ・アンド・ショーン(G&S)は7月7日、NTT西日本を引受先とする第三者割当増資による7000万円の資金調達を実施したと発表。NTT西日本との資本業務提携により、高齢者の認知症および軽度認知症(MCI)の早期発見のためのライフログ解析AIエンジンと、早期認知症の回復に向けた新規サービスの開発を進めるという。

G&Sはこれまでも、医療データに頼らず、日常的な生活習慣データを利用して認知症やMCIの発見する技術の開発を進めてきた。それを、その他の認知症早期発見や回復を目指したコンテンツやサービスと共に、必要な人にいち早く、できるだけ負担の少ない形で提供することが重要と考えたG&Sは、複数のパートナー企業と連携して、次の3つの柱を軸に社会実装を目指している。

ひとつは、「生活様式を変えない」ログ取得。高齢者の長期にわたる生活行動の記録データ「ライフログ」を、「biblle」や、高齢者施設用見守りシステム「施設360」(シセツサンロクマル)といった製品を活用して、当人に負担をかけずに取得する。

2つ目は、「気づき」を与える検知アラート。認知症またはMCIが疑われる人を高感度でスクリーニングし、当人に早い段階で認知症を疑うきっかけを与える。すでに、 認知症とMCIのスコアリング予測を行うAIプラットフォーム「Cognivida」(コグニヴィーダ)を高齢者施設に導入している。現在、認知症高齢者の検出精度は最大95%、MCIは最大81.8%とのこと(最大精度は睡眠データ利用時。センサーごとに推定精度は異なる)。検知に用いるデータは「位置情報の履歴」「睡眠サイクル」「家電利用の状況」「会話データ」などとしている。

3つ目は、「楽しみながら」の回復コンテンツ。食事、運動、コミュニケーション、脳トレなどを日常的に親しみながら継続できる回復コンテンツを提供する。すでに、食を通じて回復を促す動画コンテンツが展開されている。

これらの取り組みは、NTT西日本をはじめとするパートナー企業との連携で行われている。たとえば、NTT PARAVITAとは、睡眠情報を用いた認知機能推定のためのAI開発が進行中だ。今後は、投薬や医学療法との連携も重視し、医療機関や製薬会社との協力を推進してゆくという。

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高齢者転倒時の骨折リスクを軽減する床「ころやわ」の累積出荷「高」が通天閣を突破

製造枚数6000枚に到達、高齢者転倒時の骨折リスクを軽減する⾻折予防床材「ころやわ」の累積出荷「高」が通天閣を突破

出典:photolibrary

医療機関や介護施設で、高齢者の転倒による大腿骨骨折のリスクを軽減させる、「転んだ時だけ柔らかい床『ころやわ』」を製造するMagic Shields(マジック・シールズ)は5月31日、「ころやわ」の製造枚数が6000枚に達し、これを積み上げた高さ他が大阪通天閣の103mを超える120mを突破したことを発表した。

ころやわは、厚さ約2cmのシート。車椅子や杖でへこむことがないため、移動時の安定性は保持されるが、衝撃を加えたときには大きく沈み込みクッションの役割を果たす。基本的な資材サイズは30X30cm。緩衝材エラストマーと塩化ビニールシートで構成されている。「メカニカルマテリアルの概念を応用したもので、素材では出せない特性を独自の構造体で実現」しているという。大きさに合わせて塩化ビニールシートでカバーするので、つなぎ目はない。畳1畳分の「マットタイプ」、既存の床に設置する「設置タイプ」、新築時に施工する「新築 / 改築タイプ」の3つの商品展開を行っている。「マットタイプ」はレンタルもある。

2019年に創設されたMagic Shieldsは、医療機関や介護施設で働く人たちの知見を取り入れたエビデンスに基づく商品開発を行い、2021年5月1日現在、導入施設での転倒骨折報告数0人を達成している(同社調べ)。また衝撃吸収性だけでなく、歩行安定性も重要であるとの指摘を受け、2021年2月に商品仕様を一新。歩行安定性を高めた製品の本格的な販売を開始した。

転倒骨折は、毎年100万件発生すると言われている。同社では、広島県での実証実験(ひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」)を継続し、「ころやわ」の骨折軽減効果と、医療費、介護費の削減効果の試算を進め、「最終的に医療費、介護費1兆円の削減を目指す」という。

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タグ:介護(用語)高齢者(用語)Magic Shields日本(国・地域)

電球1つで通信可能、LEDとSIMの一体型IoT電球「HelloLight」でさりげない見守りサービス

家庭にある電球を取り換えるだけでHelloLightは使えるようになる

LEDとSIMが一体化したIoT電球「HelloLight(ハローライト)」を提供するハローライトは、どの家庭にもある電球に着目し、HelloLightの点灯状況から異常を知らせる見守りサービスを展開している。

HelloLightは一般的な電球と同じ規格となり、明るさは40W形相当で口金はE26となっている。トイレやお風呂、洗面所など、1日のうちに利用する場所の電球と取り換えるだけで使える。Wi-Fiや電源コンセントに繋ぐ必要はなく、特別な設置工事もいらない。

LEDとSIMの一体化

ハローライトが販売する場合、ベーシックプランで本体代と3年間の通信料込みで税込1万6720円となる。また現在、ヤマト運輸などが同社と提携しそれぞれのサービスと組み合わせて販売しているため、販売窓口により価格やサービスは異なる。

増える高齢者の1人暮らし

日本社会は高齢化の一途を辿っている。内閣府の高齢化社会白書によると2019年10月時点で、日本の総人口1億2617万人のうち、3589万人(総人口の28.4%)が65歳以上の高齢者となっている。

高齢者の1人暮らしの人数をみると、1980年に男性が約19万人、女性が約69万人だったが、2015年には男性が約192万人、女性が約400万人に増加。また、厚生労働省の調査では2017年に全国で約627万世帯だった高齢者の1人暮らしは、2019年には約737万世帯となった。今後、高齢者の1人暮らしはさらに増えると予想されている。

さらに、過疎化が進む地方などでは地域コミュニティの繋がりが弱まり、高齢者が孤立しやすい状況が問題になっている。介護福祉事業者や自治会といった見守る側の高齢化や人材不足の他、コロナ禍で帰省なども気軽にできなくなり、見守りサービスの重要性は高まっているのだ。

IoT電球「HelloLight」から点灯状況を発信

HelloLightによる通信の流れ

HelloLightは電球内に、SIMとアンテナが内蔵されている。IoT向けの通信技術のLPWA(Low Power Wide Area)に対応し、スマホで電波が通じる場所であれば、電球1つで基地局に点灯状況の通信ができる。

ユーザーはHelloLightのシリアルナンバーと自身のメールアドレスを紐づけるだけで見守りサービスが始められる。見守りサービスの基本機能は、HelloLightの通信から得た点灯状況をクラウド上で管理し、前日の24時間で点灯と消灯の動きがないといった異常があった時に限り、翌日にメールで知らせるものだ。

異常を知らせる仕組み

メールの送信先は事前にメールアドレスを登録した家族らになる。家族らは異常を知らせるメールを受けたら、設置先の高齢者に連絡を取ることで、状況を把握することができる。メールアドレスの登録者はスマホのブラウザから、点灯状況の最終検知時間なども確認可能だ。

ハローライトでは、登録できるメールアドレスが増え、点灯したら通知が来る機能や、異常を知らせるメールを受ける時間帯を設定できるといったスタンダードプランへのアップグレードを推奨している。ベーシックプラン購入手続き後、追加で月額税込330円を支払うかたちとなる。

見守りカメラ・センサーなど用いたサービスでは、高齢者が常に監視されているという状況に慣れないこともあるという。HelloLightであれば、単に電球のON / OFFを検知しているだけなので、高齢者のプライバシーに干渉せずに済む。HelloLightは見守りサービスとしての機能をシンプルにした結果、サービス利用までのハードルを大きく下げることに成功しているのだ。

ハローライトの鳥居暁代表は「電球の点灯状況は、窓から漏れる明かりと同じ。遠くにいてもその家の明かりを知ることができるようにしたのがHelloLightです。さりげない見守りとして、何かあれば気が付くことができます」と語った。

さりげない見守りサービスとして、シンプルなものに

3年半を経てHelloLightを開発

初年度で5000個を出荷

HelloLightは2019年5月に初出荷したが、試作品はその4年前に発表していた。そもそも鳥居氏の別会社でIoT電球を開発し、別の用途で利用する考えで動いていた。その中で、社員から介護支援を行うケアマネージャーの話を聞き、見守りサービスとしてのアイデアが生まれたという。

当時はIoT電球とは別にインターネット通信用の機器が必要で、月々の費用も高価になるという課題があった。鳥居氏は課題解決のため3年半の間、研究開発・実証実験を続け、2018年12月にHelloLightの開発に漕ぎ付けた。月々の費用も従来から10分の1程度に抑えることに成功した。

販売すると市場からの反響は良く、事業可能性があるとして、鳥居氏は2019年6月にハローライトを立ち上げた。初出荷から1年間で約5000個を売り上げ、2021年6月までの2年間で販売個数は約1万個に到達する見通しだ。

HelloLightの全国展開と海外進出への動き

世界80カ国以上に対応

ハローライトは大手事業者とも連携している。同社とヤマト運輸は2020年6月から東京都多摩市で、HelloLightを活用した見守りサービスの実証実験を行った。ヤマト運輸によると、サービスの実効性が得られた他、地方自治体から導入の要望が多く寄せられたという。このため、2021年2月からは全国で同サービスを展開している。

このヤマト運輸との取り組みのように、事業者などにはHelloLightの法人向けサブスク型サービスを提供。HelloLightにプラスアルファで事業者らが持つサービスを付加し、その上で料金設定をして販売できるようにしている。

今回のヤマト運輸の場合では、HelloLightの設置から異常時のメール通知、ユーザーからの依頼時における代理訪問までのパッケージ料金で、月々税込1078円となる。

鳥居氏によると、不動産会社や地域の自治会単位でも利用が多いという。それぞれがHelloLightの運用をよりしやすくするため、HelloLightを一元管理するシステムも提供している。ハローライト単体でHelloLightを売り出すのではなく、販売パートナーを増やしていくことで、HelloLightの普及をさらに進める狙いだ。

HelloLightは日本で広がりをみせているが、製品自体は世界80カ国以上に対応している。鳥居氏は今後の展開についてこう語る。

「我々は中国進出を検討しています。中国の高齢化も急速に進み、2025年に高齢者は3億人になると言われています。2020年に東京都主催のグローバルアクセラレータープログラム『X-HUB Tokyo』の深センコースに採択されました。現在、中国の企業や銀行などの支援により、協議を進めています」。

カテゴリー:IoT
タグ:ハローライトLED高齢者日本

画像クレジット:ハローライト

高齢者向けフィットネスプログラムのBoldがシードラウンドで約7.4億円を調達

コロナ禍でバーチャル健康&ウェルネスプラットフォームの人気が高まる中、ある新しいスタートアップが高齢者に特化した取り組みを始めている。デジタル健康&ウェルネスサービスのBoldは、加齢にともなう健康の問題を防ぐために、パーソナライズされたエクササイズプログラムを無料で提供する計画だ。Boldを創業したのはAmanda Rees(アマンダ・リース)氏とHari Arul(ハリ・アルル)氏で、同社は2月第1週にシリコンバレーを拠点とするAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)のJulie Yoo(ジュリー・ユー)氏が主導するシードラウンドで700万ドル(約7億4000万円)を調達した。

リー氏はインタビューで、自分の祖母が転倒したりしないように介助していたときにBoldを思いついたと語った。「転倒などの問題が起きるのをただ待つのではなく、長く健康でいるにはどうすればいいかをずっと考えていました」という同氏は、ダンスとヨガを学んだ自身の経験を生かしてBoldを始め、祖母がこの先転倒することのないようバランスを維持する訓練をサポートした。「高齢者向けに間口を広げ、利用しやすいソリューションを構築しようと情熱を注いできました」。

使い方はわかりやすい。ユーザーはウェブベースのプラットフォームでフィットネスに関する簡単な情報を入力し、目標と現在の状況を伝える。その情報をもとにBoldはプログラムをパーソナライズする。プログラムは週に1回座ったままでできる太極拳のクラスから、毎週数回実施する有酸素運動と筋トレのクラスまで幅広い。リー氏は「メンバーの現在の状況にぴったり合うクラスから始め、そこからこのプログラムを通じて短期間で効果が出るエクササイズに進んでいきます」と説明する。

現在、高齢者の医療費の増加が懸念され、現在と将来の両方の世代のために医療費をいかに削減するかが注目されている。転倒は医学的には必ずしも複雑な事故ではないが、骨折などの重傷につながる危険がある。Boldの転倒予防アプローチは、転倒を検知したときに救急に発信するネックレスやブレスレット型のモニタ機器よりも積極的なソリューションだ。バーチャルプログラムを提供すれば、リスクのある高齢者がジムで新型コロナウイルス(COVID-19)感染の危険にさらされることなくエクササイズをすることができる。

このようなエクササイズが有効だという研究結果がある。単純で強度の低いエクササイズであっても、バランスと筋力が強化され転倒を減らすという。転倒は現在、高齢者のケガと、ケガによる死亡の原因の第1位だ。

ケガを減らせば治療の機会が減り、病院や健康保険会社にとってもコスト削減につながるだろう。そのためBoldはシード資金に加え、メディケアアドバンテージ(訳者注:米連邦政府が運営する高齢者および障がい者のための健康保険がメディケアで、病院保険と医療保険、処方薬プランなどを含む「オールインワン」のプランがメディケアアドバンテージ)を扱う企業やリスク対策企業との連携を開始し、Boldのエクササイズプロブラムをユーザーが無料で利用できるようにする計画を立てている。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:Bold資金調達エクササイズ高齢者

画像クレジット:Bold

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(文:Sophie Burkholder、翻訳:Kaori Koyama)

CES 2021で注目を集めた高齢者の暮らしや介護者を支えるテックスタートアップ

新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックは、多くの高齢者が直面している問題に厳しいスポットライトを当てた。高齢者は、入院を必要とするケースが増加している最もリスクの高い人たちであり、老人ホームは特に集団感染に対して脆弱だった。新型コロナに対応する一方で、高齢者はまたロックダウンや隔離中に慢性病の治療を受けることが困難になるなど多くの問題にも直面している。

こうした問題の多くは、パンデミック後もなくならないだろう。国連によると、世界の65歳以上の人口は他のどの年代より速く増加している。と同時に、介護者、特に老人ホームではなく引き続き自宅で暮らしたいと考えている高齢者をサポートする介護者不足は深刻だ。

テクノロジーは、さまざまな方法でこの問題の解決に貢献できる。介護者をサポートする(そしてバーンアウトを減らす)ことで高齢者が自宅で健康状態のモニタリングができ、そして孤独と戦うツールを作り出すことができる。CESではいくつかの「エイジテック」の発表があった。最も注目を集めたものの1つが、非営利スタートアップアクセラレータープログラムのAARP Innovation Lab(AARPイノベーションラボ)だった。

姿勢の安定性やバランスを評価するZibrioのスマート体重計(画像クレジット:Zibrio)

AARPのグループで共通するテーマの1つが、高齢者が「自立して暮らす」あるいは老人ホームに移る代わりに自宅やコミュニティに留まることをサポートするテックだった。たとえばWheel Pad (ホイールパッド)は、既存の構造や敷地に導入できるアクセスしやすい自宅や職場空間をデザインする。Mighty Health(マイティヘルス)はユーザーがヘルスコーチ、有資格のトレーナー、パーソナライズされた栄養プランにアクセスできるアプリであり、また転倒しやすいかどうかを予測するためにユーザーのバランスを評価する体重計のZibrio(ジブリオ)も自宅でのルーティンに組み込むことができる。

AARP Innovation Labの他のスタートアップは、介護者のサポートにもフォーカスしている。たとえば FallCall Solutionsは転倒が感知されたらアラートを出し、家族が本人に連絡を取って確認できるApple Watchアプリを開発している。Ianacareという別のアプリは家族が介護者のタスクを調整し、サポートを求めるのを支える。終活のための計画は家族にとって最も感情的に難しいプロセスだが、「終末期プラットフォーム」のCakeは遺産やヘルスケア計画のためのツール、親類が介護問題や悲しみに対処するのをサポートするリソースを提供している。

また別のスタートアップは医療ケアに焦点を当てている。慢性病を抱える人のためにFolia Health(フォリアヘルス)は治療の進捗状況のモニターをサポートする。臨床面では、Embleema(エンブリーマ)のソフトウェアを使うことで、臨床研究者はデータを共有したり、研究を組み立てたりして薬剤研究をより効率的に行える。

CESに参加した注目に値する他のエイジテックのスタートアップには、ユーザーが立ち上がった時に自動でオンになり、転倒したときに家族にアラートを出すスマートランプのNobiがあった。Nobiは住まいや老人ホームで活用できる。

Caregiver Smart Solutionの介護者がタスクを調整するためのアプリ(画像クレジット: Ianacare)

Caregiver Smart Solutionsは、健康問題の可能性を早期に発見する機械学習ベースのアプリで、転倒センサー、モニターと緊急用のボタンを提供することで、高齢者の自宅暮らしを支える多面的なプラットフォームだ。失禁に悩む人向けには、ウェアラブルデバイスのDFreeがある。超音波センサーを使って膀胱にどれくらい尿が溜まっているのかをモニターし、トイレに行く間隔の平均時間を常に追跡することでユーザーのストレスを減らす。消費者、医療施設向けに展開されている。

コンパニオンロボットCutiiの機能一覧(画像クレジット:Cutii)

老人ホームで暮らす高齢者向けでは、Rendeverがある。これは孤独感を減らすのに役立つバーチャルリアリティプラットフォームで、過去を思い出すという経験を通じて認知症の人をガイドする回想セラピーと一緒に使うことができ、ランドマークへ仮想旅行することもできる。コンパニオンロボットのCutiiもまた孤独感を減らそうとしている。コンパニオンロボットはCESで何年もの間主力だったが、Cutiiは音楽やゲーム、ライブイベントといったエンターテインメントとは一線を画している。Cutiiはビデオコールや夜間パトロールの機能も備えている。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:CES 2021高齢者

画像クレジット:Westend61 / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi