東京の大手Bitcoin取引所、Mt.Goxが民事再生法申請―85万ユニットが消える

Mt.Goxは日本時間2月28日に東京地方裁判所に民事再生法の申請を行った。Wall Street Journalによれば、弁護士が記者会見で発表した負債総額は6360万ドルだという。

同社の発表によると、85万ユニットのBitcoin(うち75万ユニットは顧客が預けもの)が失われたという。これは現在の交換相場では4億7700万ドルに相当する。

記者会見にはその後ファウンダー、CEOのMark Karpelesも登場し、「Bitcoinはシステムの弱点のためになくなった」と述べて謝罪した。

Mt.Goxは2月初めからBitcoinの引き出しを停止していた。当初、この運用停止は「技術上の問題であり、一時的なもの」と説明されていた。しかしすぐにMt Goxははるかに深刻な状況にあるという噂が流れ始めた。

世界最大のBitcoin取引所が崩壊したことは利用者の信頼を大きく揺るがし、交換相場は一時急落したものの、現在では回復傾向にある。Mt.Goxの顧客は依然として預けた金を取り戻すことができずにいる。Bitcoin産業に対する長期的な影響はまだ断定できない

イラスト: Bryce Durbin

〔日本版:NHKのニュースはこちら

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Mt. Goxの退場はもっとまともな第二世代のBitcoin起業家の時代を開く

2013年に私がBitcoinのエコシステムを調べ始めたとき、出会うファウンダーたちの半分が少々奇妙な人たちであることに気づいた。

「自分は心理的に『雇用不適格』なんだ」とBitInstantのCEO、Charlie Shremは電話インタビューで私に言った。Shremはイギリスのウェールズ在住の自閉症のハッカー、Gareth Nelsonと共同でBitInstantのシステムを作ったのだという。2人はリアルでは一度も顔を合わせたことがないそうだ。インタビューの間中、Shremは不快なカチカチいう音をさせ続け、話はすぐに横道に逸れた。彼にはあきらかにある種のパラノイアがあった。「誰も信用できない。自分のチームだって信用できない」とShremは私に語った。

次に昨年11月、TechCrunch Japanのイベントで東京を訪れたときに、私は渋谷でMt. Goxのチームに会った。

ファウンダーのMark KarpelesGonzague Gay-Boucheryは弁護士を通じて私に答えた。一時は世界最大のBitcoin交換所だったMt. Goxだったが、BTC ChinaヨーロッパのBitstamp のような強力なライバルに追い上げられ、以前のパートナーのCoinLabを訴える一方でアメリカ政府に500万ドルを差し押さえられていた。

「われわれが何を言っても発言を歪曲されてしまう」とKarpelesは私に言った。(バランスボールの上に座ってロイターの記者の質問に答えているのがKarpeles

残念ながら私は何一つ質問に答えてもらえなかった。私はBitcoinで支払いできるカフェになっているロビーを通って渋谷の街に出た。

それからこうしたBitcoinスタートアップは一つまた一つと失敗していった。

先月、ShremはニューヨークのJFK空港でマネーロンダリングの容疑で逮捕された。昨夜、Mt. Goxのウェブサイトは消滅した。Mt. Goxはマルウェアの攻撃によって75万Bitcoinを喪失したという(これは流通しているBitcoin総額の6%にあたる)。KarpelesもShremもBitcoinの普及と運用ガイドラインの制定に務める世界的NPO、Bitcoin Foundationから脱退しいている。

これまでにもBitcoinは詐欺と盗難の波乱の歴史をたどってきたが、Mt. Goxスキャンダルはその中でも最大のものになりそうだ。1年以上にわたってMt. GoxはBitcoin最大の取引所であり、もっとも目立つ存在だった。

4億ドル相当の資金が行方不明というのはその金額だけでメインストリーム・メディアの大見出しになるニュースだ。Bitcoinの初期には詐欺や不正が発覚すると熱烈な信者の群れが弁護を買って出たものだ。しかしこのスケールの不正となれば、マーチャントや投資家の目に映るBitcoinのイメージは致命的に破壊されただろう。少なくとも数年の後退を余儀なくされたことは間違いない。

今朝のBitcoin相場は490ドルから540ドルあたりで底を打ったようだ。.

東京の起業家とBitcoinのコミュニティーでは「Mt. Goxに不正を働く意図はなかったにせよ、その無能さは重大な過失と評価されるべきだ」だと考えられているようだ。

つまりMt. GoxはBitcoin版のFriendsterということになるのだろうか? Friendsterはソーシャル・ネットワークのパイオニアとして登場したもののスケールに失敗して、後発のFacebookに王座を奪われた。

Bitcoinスタートアップの次世代のファウンダーたちは、もっとまともでウォール・ストリートやワシントンの政治の世界でも受け入れられやすそうだ。彼らは過激なリバタリアンでもないし、見境なく貪欲でもない。

Bitcoinの第一世代とは違い、次世代ははぐれ者のアウトサイダーではない。CircleのCEO、Jeremy Allaireは企業を上場させた経験がある。 彼のBitpayはシリコンバレーでもっとも尊敬されているベンチャーキャピタリスト、Accel、Andreessen Horowitz、Founders Fundから出資を受けている。積極的なBitcoinのエンジェル投資家、Barry Silbertは未公開企業の株式の取引所、SecondMarketを創立し、現在のような有力な存在に育てた。Silbertは独自のBitcoin取引所の設立を準備している。Mt. Goxのもともとのファウンダーで後にKarpelesとGay-Boucheryに売却したJed McCalebも新たな取引所を創立しようとしているという。

アメリカ議会は、昨年驚くほどBitcoinに好意的なところを見せたが、近く資金移動免許を持たないBitcoin業者について調査を始めるという。これは良いことだ。

「短期的には(こうしたスキャンダルは)Bitcoinのイメージにネガティブな影響を与えるだろうが、 システムは次第に成熟しつつあり、運営に透明性を欠いていたり、金融関係の規制に触れたりしたようなプレイヤーは排除されていく」とCoinbaseとBTCJamに出資しているRibbitCapitalのMicky Malkaは言う。

一部の「腐ったりんご」が捨てられ、Bitcoinスタートアップの新しいファウンダーたちの時代が来ようとしている。

–Jonathan Shieberが取材に協力

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Mt.Goxの崩壊をよそに、ライバルのBitcoin交換所は未だに驚くほど安定

ここ数日間のBitcoin価格乱高下のウォッチングは、スポーツ観戦/a>のようだ。しかし、以前の不況や争いとは異なり、 Bitcoin価格は交換所によって大きく開きがある

Bitstamp、BTC-E、およびMt.Goxは、侵入の可能性を理由にそれぞれ様々な期間出金が停止された。BitstampとBTC-Eは出金を再開した。ユーザーによるBitcoinの資金移動を最初に禁止したMt.Goxは、未だに閉鎖中だ。

その結果、Mt.GoxににおけるBitcoin価格は劇的に下落した。以前の1200ドル以上から1月中は900ドル前後で落ち着きを見せていたBitcoinが、Mt.Goxでは今や300ドル以下の価値しかなく、ここ数時間は200ドル台の下の方をさまよっている。同交換所でBitcoinを所有している人々は、Mt.Goxがこの問題を解決できず、自分の預金が安全ではなくなる判断しつつある。彼らは市場をはるかに下回る価格で手放している。

そして、それはこの話で最も興味深い部分だ。周囲から、未成熟、夢想的、不安定、強引などと、再三冷笑されてきた ― 私自身によっても頻繁に ― Bitcoinが、〈他の〉相場と同じような安定価格を享受しているのである。主要交換所の2つが技術的問題に悩まされ、かつては重要だった交換所が崩壊した今でさえも。

Bitcoinを信じている人々は、たとえ技術的弱点が公になり、一時は隆盛を誇ったMt.Goxの事実上の死に直面しても、信じ続けている ― ただしMt.Gox以外で。今や誰がそれを信じるのだろうか?

つまりこれは、Bitcoinが苦しい挫折経験にもかかわらず、完全にオープンな交換所における市場価格に関して主として安定していることを意味している。6~12ヵ月前にそんなことがあり得ただろうか。私には考えられない。

画像提供:FLICKR USER HAMED AL-RAISI UNDER CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN CROPPED) 

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Andreessen HorowitzのBen HorowitzがBitcoinの将来性で靴下一足を賭ける

今日(米国時間2/7)のbitcoinエフェメラは、Andreessen HorowitzのVC Ben Horowitzと、名うてのbitcoinいじめ屋Felix Salmonが行った賭を紹介しよう。Benは複数のbitcoinスタートアップに投資しているし、FelixはTwitterなどで人気があるだけでなく、著名な経済評論家でもある。

簡単な賭だ。NPRPlanet Moneyが、2019年にアメリカ人に対する標本調査を行う。そして、“過去1か月のあいだにbitcoinを使って何かを買った人が10%以上いたらBenの勝ち。10%未満だったらFelixの勝ちだ”。Planet MoneyのホストJacob Goldsteinが、そう説明している。RapGeniusにSalmonが書いた記事にHorowitzがコメントを投稿したことをきっかけに、二人が賭をすることになった。

勝者はアルパカの靴下を一足もらえる。bitcoinで靴下が買われるのは、たぶんこれが初めてだろう。〔日本のネット通販で一足2500~3000円。〕

Salmonは、Bitcoinの揮発性と優勢化によって、ユーザはそれを使うよりは貯め込んだ方が有利だと思うようになる、と主張する。彼は、アルパカのソックスを買う場合を例に挙げる。あれだけたくさんあったbitcoinが靴下に化けたことを見たユーザは、たぶん狼狽するだろう。ソックスを買ったことは時間とともに忘れ去られてしまうかもしれないが、2009年に誰かがピザ一枚に10000BTCを払ったことは記憶と記録に残る。今ならそのピザは、728万ドルの価値がある。

通貨が投機目的で死蔵されると、その成長を損なう、とSalmonは論ずる。Horowitzはきわめて強気で、2019年までにはbitcoinがインターネット上のデファクトの支払決済手段になる、と予想している。

一方Salmonは、“5年後にbitcoinが一般的な支払手段になることは、ありえない。むしろ、5年後には消滅しているだろう。かすかな思い出として残るだけだ”、とHorowitzの説を否定する。

ぼくは、どっちに賭けるだろうか? ぼくは、Salmonの方がある程度正しいと思う。ぼくの考えでは、今われわれがbitcoinという名で知っているものは一般的なインターネットへと吸収されてしまい、今日存在するbitcoinとは何の関係もない、価値取引の方法が作り出されているだろう。bitcoinは無駄が大きすぎるし、遅すぎるし、未だにベータだ。Windows 8.1の時代である今、Windows 3.1が遠い記憶でしかないように、今の初期のbitcoinは5年後のそれ(ネット上に普及しているデジタル通貨)とは大きく違うだろう。ぼくはBTCに強気で張る人間ではないが、弱気で空売りするつもりもない。世界はbitcoinのようなものを必要としているが、それは今のbitcoinとは違う形のものだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Bitcoinには深刻なイメージの問題がある

世の中には「信者」というものがいる。何かの製品なりアイディアなりを熱狂的に支持し、他人がその「聖牛」を拝跪叩頭しないと怒り出す人々だ。Notion Ink信者、Apple信者、Blackberry信者、ワクチンで自閉症になる説の信者、9/11はアメリカ政府の自作自演説の信者、等々だ。こういう信者たちはその対象を全身全霊で擁護し、批判者には限りない憎悪を燃やす。歴史家のウィル・デュラントは「信念が歴史を作る―ことに間違った信念が」と述べた。古来、間違った信念に殉じて死んだ人間は数知れない。

私が思うに、Bitcoinは「間違った信念」ぎりぎりのところに位置している。

念のために言っておくが、私はBitcoinのファンだ。このシステムの価値を理解しているし、第三者が追跡できないシームレスな世界的資金移動システムが必要であることも疑っていない。しかしBitcoinのイメージには大きな問題がある。

Bitcoin信者は「自由の戦士」を自認し、部外者を声高に攻撃し、勝ち誇った調子で成果を語る傾向がある。Redditの/r/bitcoinフォーラムなどがその典型だが、どこそこのカフェが、どこそこの歯医者がBitcoinを受け入れたというようなことを際限なくまくしたてている。こういう些細な勝利には何の意味もない。そういったものは企業や組織の単なるPR作戦にすぎず、どのみちBitcoinはその場で現実の通貨に交換されてしまう。Bitcoinが世界的に成長しているかどうかとは無関係だ。

しばらく前に例のウィンケルヴォス兄弟がBitcoinを助ける白馬の騎士となって登場した。ところがウィンケルヴォス兄弟は「Bitcoin市場に対する一切の規制に反対する」と主張している。これは良識あるユーザーを遠ざけるだけの結果に終わった。現在Bitcoinを受け入れている大規模な合法的サイトは家具通販のOverstock(とSacramento Kingsの試合のチケット)くらいなもので、後はドラッグ流通に使われているのが実態だ。気まぐれな独裁者が支配するバナナ共和国の通貨よろしく乱高下し、なんの規制も受けない通貨に一般消費者が金を投じるはずがない。この欠陥を正す方法はいろいろ考えられるが、ウィンケルヴォス兄弟の「一切の規制に反対する」という主張はそのどれにも当てはまらない。

それにbitcoinユーザーには女嫌いの性差別主義者というイメージがつきまとう。Arianna Simpsonが集会に参加してひどい目にあったというエピソードはbitcoin文化の全体を代表するものではないだろうが、ひとつの好ましからざる傾向を表している。 またこの記事もそういうことになるだろうが、bitcoinを少しでも批判すると無数の攻撃が返ってくる。bitcoinの支持者が女性差別主義の偏狭なオタクだというイメージを払拭したいなら、まず自らを改める必要があるだろう。

TechCrunch自身もコメント欄には強制力のあるハラスメント禁止規則が必要だということを(遅まきながら)気づいた。これはあらゆるコミュニティーに当てはまる。間違った教条の信者はたいてい手遅れになってか気づくのだが、ファナティックな態度は自らを窮地に追い込むばかりだ。しかもbitcoinはまだ幼年期にあり、大企業が所有し、管理する新しい暗号化資金転送システムがいくつも生まれようとしている。モバイル決済サービスのStripeも暗号化通貨の実験を準備しているという噂だ。VisaやMasterCardが暗号化資金移動テクノロジーを採用しない理由はない。

BitcoinはInternetのような存在として自らを確立しなければならない。しかしインターネットとは異なり、一般ユーザーが利用したくなるような価値あるユースケースはまだ存在せず、進むべき方向は不明だ。インターネットは商品流通のあり方を一変させた。しかしbitcoinにはAmazon.comのような信頼できる安定したビジネス・プラットフォームがない。あちこちで「お山の大将」が大言壮語しているだけだ。Bitcoinは自らが何者であるか明確なメッセージを発しなければならない。そのメッセージとは「無料の資金移動」である。それ以外のもろもろはその後に起きる二次的な作用にすぎない。しかし現状ではBitcoinの発するメッセージは不明瞭であり、はっきり聞き取ることができない。まずそこから変えていく必要がある。

Image: 画像: Shutterstock photo

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Bitcoin、最近の価格安定は成熟の証なのか?

まるで酔っぱらいのように崩壊と回復を繰り返した2013年のBitcoinは、マスコミに無限のネタを提供し、存在を大衆に知らしめると共に、それを支えるネットワークは一歩ずつ成熟しつつある。

1日に50%も損したり儲かったりする資産は投機の道具として扱うほかなく、中でもこれは驚くほどリスキーだ。しかし、新年になってBitcoinを巡るメディアの嵐がほぼ収まる中、買い手と売り手のネットワークは順調に拡大を続け、何やら面白そうなことが起きている。Bitcoinの相場が落ちつきつつあるのだ。

Bitcoinは、伝統的通貨と比較してまともに取引するには変動が大きすぎる。しかし、ここ2週間近くは驚くほどの安定を見せており、これはBitcoinを商取引に使いたい人々が、市場の気まぐれで大きく損得することがないと信じられるようになったことを意味している。

このBitcoin D1チャートは依然としてユーモラスだ(D1とは、それぞれのチャートが1日の取引を表していることを意味する)。

しかし、最近のH4チャートの履歴を見ると、白い縦線の右側では、Bitcoinがほぼ行儀よく振舞っているのが見える。白線の位置は1月7日で、その後のBitcoinは正常状態を保っている。

チャートの前半と後半を見比べると ― まるで異なる2つの物質を見ているように感じる。

価格安定性は、長年Bitcoinにつきまとう魔物だった。通貨価値が上がればニュースになり、さらに急騰を呼ぶ。しかしその一方で、Bitcoinが投機対象ではなく取引手段となるためには、狂騒を鎮める必要がある。その結果メディアでの取扱いは変わってきた ― 小誌においてさえ。

自らを引用させていただくなら、これが本誌のスタンスだ

Bitcoinはより安定した価格を必要としている。それは、ネットワークがBitcoin価格を一定レベルで正当化するに十分な大きさになった時にのみ、実現可能だ。そしてそのためには、今は価格変動のためによりつかない小売店をより多く引きつける必要がある。

要するにこういうことだ:Bitcoinの通貨としての有用性と資産としての価値は、すべてそのネットワークに依存している。Bitcoinがどちらとして振舞うにせよ、市場での機会を与えるのはそのネットワークである。

そう。そしてOverstock.comのような主要小売店が参入したことによって、Bitcoinはメディアの目を逃れ、安定した価格をそこそこ続けることができている。

風向きは変わったのだろうか。

トップ画像提供:Flickr

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インドのBitcoin取引所が当局の警告により閉鎖へ

[筆者: Pankaj Mishra]

インドのBitcoin取引所が、同国の銀行行政当局〔==中央銀行〕が仮想通貨のセキュリティと経済面でのリスクを警告したため、自主的に閉鎖している。インド準備銀行(Reserve Bank of India, RBI)はこれまで、中国が取引所の取り締まりを開始してこの仮想通貨の人気をおとしめたときですら、Bitcoinについて沈黙していた。

インドの、小さいが成長しているBitcoinコミュニティが最初のカンファレンスを開催し、国の銀行当局にこの仮想通貨を認めるようアピールしてから1週間後にRBIは、Bitcoinのユーザは監督官庁からの許認可を取得していない、と声明した。そしてそのために、Bitcoinと関わる者はリスクを負うことになった。RBIは、次のように言ったのだ:

いくつかの司法管区において、Bitcoinなどの仮想通貨の利用をめぐる不法行為が報告されている。このようなピアツーピアの匿名/偽名のシステムは取引相手に関する情報が不在のため、ユーザは、意図せずして、マネーロンダリングやテロ行為への資金提供を禁じている法律(AML/CFT)に違反することがありえる。

しかしながらRBIの上記の声明は、Bitcoinの取引行為がはらむ違法性の可能性については触れているが、取引を行うこと自体も違法とみなされるのかついては、このままでは不明である。

今月の初めに本誌が報じたように、インドではBitcoinの取引所がこのところ増加しており、そして同国のおよそ1000名のBitcoinコミュニティは、それが合法的な商行為であることの承認を求めているのだ。

Bitcoinと国内通貨との交換サービスを提供しているBuysellBitco.inは、すでに業務を停止した。BuysellBitco.inのファウンダMahim Guptaは以前、彼の毎月の取引総額が約20万ドルだ、と述べたが、今回の件に関してはコメントを得られなかった。そのほかのBitcoinトレーダーたちも、RBIの声明で自らの法的立場が危うくなったと感じているのか、取材に応じてくれなかった。

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ネット販売大手のOverstock.com、2014年中にBitcoinを受け付ける計画との報道

ネット小売業のOverstock.comは2014年中にBitcoinの支払いを受付ける計画であることを、同社CEOがThe Financial Timesに話した。どうやら同社は、このデジタル通貨を受付ける初めての主要オンライン小売店になる勇気を持っているようだ。主要小売業者で同様の計画を発表をしたところは未だ他にない。ただし、あなたのデジタル財布はまだしまっておいた方が良い。同社がBitcoinを受け付けるのは2014年後半以降で、その頃にはDogecoinの人気が上回っているかもしれない。

この発表の数日前、Bitcoinエコシステムに大変動が起きた。中国最大のBTC取引所が中国元による入金を拒否したために、Bitcoinの貨幣価値は数時間のうち50%暴落した。

Overstockは昨年10億ドルをわずかに越える売上を記録した。同社はNASDAQで取引されており、株価はその1年に109.29%上昇した。Bitcoinを受け付けるというニュースによって、株価はその日だけで7.77%上がった。

Overstock CEOのPatrick Byrneは、健全な通貨制度は、逆ピラミッドや政府の気まぐれに基づくべきではない、Bitcoinはその要件を満たしている、と語った。Byrneによると、OverstockがBitcoinの受付を開始した際、派生システム(Dogecoin等)の人気が上がっていれば、同社はデジタル通貨を預金するつもりだという。もし分派たちが盛り上がらねければ、OverstockはBitcoinを日々ドルに交換し、事実上Bitcoin収益のデイトレーダーになる。

2013年の後半、数々の小売業がBitcoinによる支払いを受け付け始め、OKCupid、Namecheap、Humble Bundleらが名を連ねた。慈善団体もデジタル通貨に理解を示しており、それは通常義援金にかかる手数料が不要だからだ。もしOverstockが計画通りに進めれば、Bitcoinを受け付ける最大の米国拠点小売業者になる。もちろん、Amazon等が出し抜かなければの話ではあるが。

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Bitcoinはバブルだ―暴落は絵に描いたように予想通りの展開

Bitcoinはこの24時間で大暴落を喫した。主要な換金市場のMt.Goxで500以下に落ちた後、やや回復している。 TechCrunchのJohnBiggs記者が今朝書いたとおり、中国最大のBitcoin市場、BTCChinaが中国元での預託金の受け入れを停止したことがこの暴落に拍車をかけたようだ。

しかしBitcoinの値下がりはしばらく前から兆候が現れていた。中国市場の動向は大きなトレンドの一部に過ぎない。要するにBitcoinは勢いを失っている。

Bitcoinを1200ドルという高値に押し上げたのと全く同じ力が今は逆向きに働いている。流行、メディアへの露出、投機がブームを作って価格を上げた。ところが流行が下火になり、メディアの露出が減り、投機の思惑が外れた。その結果が暴落だ。

現在この記事の執筆時点でのBitcoinの価格は606ドルだ。Bitcoinは古典的なバブルである。下にMt.Goxの日ごとの値動きのチャートを載せておこう。

バブルが破裂してBitcoinの価格が元に戻るのに何の不思議もない。Bitcoinがバブルであることを説明した過去記事を振り返ってみよう。

歴史の教訓からこれだけは言える。現在のブームは作られた希少性、熱狂的な投資家層、トラック何台分もの楽観主義の産物だ。だからじきに熱は冷め、事態は平常に戻る。なにもかもオランダのチューリップ・バブルにそっくりだ。

そして、:


Bitcoinはバブルではない」としつこく主張し続ける人々がいる。 もちろんバブルに決まっている。Bitcoinは確実な資産価値のある何ものによっても担保されておらず、それ自身の利用価値が変化していないにもかかわらず、投機的動機による買い手によって突如何倍にも値上がりしている。これがバブルでなければ何がバブルか?

Bitcoinはこの記事を書き始めたとき606ドルだったが、今は621ドルまで上げている。しかしそんなことはバブルかどうかには関係ない。

もっとも重要なのは、上の引用でも指摘されているとおり、Bitcoinが「コンピューティング能力」というその本来をはるかに超えて値上がりしているという点だ。このことはFBIがBitcoinで麻薬取引を行っていた容疑でSilk Roadマーケットを閉鎖した後、いっそうはっきりした。 Bitcoinはそれが提供すると主張する価値に比べて過大評価されている。Bitcoin1枚で得られる価値は、投機的思惑を別にすれば、他の通貨ないし他の確実な金融資産によって得られる価値よりはるかに小さい。

投機的需要によって金融資産の長期的価値が維持されることはない。

しかもBitcoinはまだとても金融資産と呼べる代物ではない。

画像:Flickr

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世界最大の感染国は日本、Bitcoin発掘不正プログラムの狙いは高性能PC

ネット上で取り引きされる仮想通貨「Bitcoin(ビットコイン)」。10月2日には123ドルだった終値が12月4日には1230ドルと、10倍以上の価値が出る値動きを見せている。世界中から投機対象となっているBitcoinだが、サイバー犯罪者も熱い視線を向けているようだ。セキュリティ会社のトレンドマイクロによると、Bitcoinを発掘する不正プログラムの被害が世界的に確認されていて、これまでに日本でも3000台のPCが感染しているのだという。

Mt.Gox取引所が公開しているBitcoinの価格推移

Bitcoinは発行元となる運営会社を持たず、P2Pのシステムにより運営されている点が特徴。P2Pベースであるため低いコストで取り引きでき、取引の匿名性が高くなっている。P2PベースのBitcoinの処理を支えるのが「マイニング(発掘)」という仕組みだ。これは、取引に必要な計算に協力した対価としてBitcoinを獲得できるというもの。このBitcoinのマイニングが攻撃者に悪用されていると、トレンドマイクロは指摘している。

過去3カ月におけるBitcoin発掘不正プログラムの国別感染割合(トレンドマイクロ公式ブログより)

具体的な攻撃手法としては、外部から侵入したPC上でBitcoinマイニング用ツールをインストールしたり、不正プログラム自身がBitcoinマイニングの処理を行って金銭利益を得るという。トレンドマイクロが被害傾向を調査したところ、過去3カ月でBitcoin発掘不正プログラムに感染したPCは世界で1万2213台に上り、国別の内訳では日本(24%)と米国(21%)がとりわけ多く、世界の感染台数の4割以上を占めていた。

PCに感染した不正プログラムは、Bitcoinを発掘するためのツールを外部のサイトよりダウンロードする。このとき、発掘の成果は攻撃者に届くよう設定される。つまり、攻撃者によって、ユーザーのPCリソースが盗用されているわけだ。Bitcoinの発掘には非常に多くのCPUパワーが必要なため、攻撃者の視点で考えれば、性能の高いPCを使用しているユーザーを狙う方が効率的だ。トレンドマイクロは、「標的とすべき性能の高いPCを使用している可能性が高い国として、日本が狙われている」と推測している。

Bitcoinで一儲けをたくらんでいる攻撃者はそのほかの手段も講じている。11月には最大規模のBitcoin取引所サイト「Mt.Gox」を装ったフィッシングサイトが確認された。12月にはファイヤーウォールや検閲を回避するソフトが、ユーザーに無断でBitcoinを発掘していたことも発覚した。このソフトはEULA(ソフトウェア利用許諾書)に「プログラムを走らせた際の数値計算の結果による手数料などは弊社に帰属する」という一文を入れたうえで、堂々と発掘していたことも付け加えておく(関連記事:YourFreeProxy、ツールバーが裏でBitcoinを発掘していたことが発覚)。


YourFreeProxy、ツールバーが裏でBitcoinを発掘していたことが発覚

今日の「テク系サービスがやってはいけないこと」コーナーは、Mutual Public(別名Build Toolbars, LLC = WBT)のYourFreeProxyをご紹介する。ファイヤーウォールや検閲を回避するためのプロキシサーバーを提供するこの会社は、ツールバーを通じて秘かにユーザーのパソコンを利用してBitcoinの発掘を行っている。しかもこの「機能」は、サービス利用規約に堂々と記載されている。

コンピューティング、およびセキュリティー。Mutual Public製品をダウンロードすることによって、取引の確認およびセキュリティー向上を目的に、あなたのコンピューターは当社関連ネットワークのために数値計算を行うことがあります。当社または関連会社が回収した謝礼あるいは手数料はすべて当社および関連会社に帰属します。

みんなが感謝祭の眠りから醒めてネット上を悪口雑言が駆け巡れば、変更されるのではないかと私は思うが、Bitcoinの発掘に必要となる膨大なCPUパワーを考えると、これはユーザーに対する大きな裏切りであり、フリーミアムモデルの明らかな乱用である。事実、あるユーザーがMalwarebytesに報告したところによると、この「ツールバー」をインストール後CPU利用率が50%上昇した。WBTは、Monitor.exeから実行されるjhProtominerというプログラムにこの汚れ仕事を行わせており、伝統的マルウェア技術のおかげでユーザーは削除することができない。

「私に言わせれば、この種の方式は最悪の極みに達した。彼らはすでに検索ツールバーやリダイレクターによって、利用者のブラウジングや購入傾向の情報を集めてきた」と、MalwarebytesのAdam Kjawaは言う。「彼らはポップアップ広告や不必要なソフトウェアによってアフィリートから金を受け取り、ユーザーを冒涜してきた。今度は、リソースを奪いユーザーのシステムを死に追いやることによって、とどめを刺そうとしている」

私の意見では、最悪なのは、発掘ソフトウェアに近々マルウェアの烙印が押されるかもしれないことで、そうなれば場合によってプログラムの利用が困難になるという問題が生じる。要するに、これは誰にとっても悪であり、WBTの詐欺師たちにとってもそうなのである。

via Malwayrebytes

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(翻訳:Nob Takahashi)


Mt.Gox、「Bitcoinとは何か」を説明するサイト、Bitcoins.comを立ち上げる

サンクスギビングデーだ! そしてテク系ブログの読者であるという事実から判断するに、あなたは少なくともある種のギークだ。この意味がおわかりだろうか? 今日は、あなたが親戚一同の技術的質問に山ほど答えなければならない日だ! ガンバレっ!

過去数年間、おそらくそれは、iPhoneとAndroidの違いを説明するという意味だった。おそらく今年は、そもそもこの “Bitcoin” という代物は何かを〈最低〉2回は説明するはめになるだろう。

幸いなことに、トップクラスのBitcoin取引所が、物事を多少なりともわかりやすくするための情報サイトを立ち上げたところだ。

Bitcoins.comドメインを、喜ばしくも非スパム的利用に供したMt.Goxは、Bitcoinのすべてに焦点を当てた入門者向け情報の宝庫として、同ドメインを再立ち上げした。「BITCOINが欲しい? MT. GOXへどうぞ」と書かれた固定ページを作って済ますこともできただろうが、実際彼らは比較的中立でいようとしているようだ。Mt.Goxの名前はページ内で何度か言及されているが、主として他の取引所の名前と共に登場する。

このサイトは、〈すべて〉を説明してはいないが(例えばBitcoinマイニング[発掘]の仕組みについてはわずかに触れているだけだが、おそらく専門的になりすぎないためだろう)、かなりよく出来た入門書であり、多くの情報がかなり凝縮されている。友達や家族が質問を始める前に、知識レベルを引き上げておくには良い方法だ。

そうそう。もし最近の騒ぎを見てBitcoinが真新しいものだと思っている人は、このページの最後にある年表をチェックされたい。

[興味深い事実:Mt.Goxは、”Magic: The Gathering Online eXchange” の頭文字だ。元々Mt.Goxは、Magic: The Gatheringのカードをトレードする場だった。2010年に焦点をBitcoinへと切り替えた。最高のピボットかも?]

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(翻訳:Nob Takahashi)


Kickstarterは資本のATM: テレビ番組”お金の未来”を作ったHeather Schlegelインタビュー

Kickstarterで37000ドルあまりの資金を集めて、お金の未来に関するテレビ番組を作ったHeather Schlegelは、社会についても、経済についても、彼女ならではの視点を持っている。Kickstarterを使ったことについては、“自分の言葉を試してみたのよ”、と言う。彼女は自分のテレビ番組に資金を提供したこの仕組みのことを、“社会的資本を引き出すためのATM”、というおもしろい呼び方をしているが、それが本当に資本のATMか、自分で試してみたのだ。

ぼくが属するメディア業界は、デジタル化ネット化による被害者の典型だが、Schlegelには、金融業界の現体制もメディア産業と同じくメルトダウンを経験するのか、と聞いてみた。

そうかもしれない、と彼女は言う。Schlegelは、“もっと多くの貨幣”が必要だ、と信じている。そして、“Bitcoinのクライマックス(climax, 高度安定期)”が“未来の到来を告げる”だろう、と。その未来には、彼女が今度は6部作のテレビ番組のために35万~60万ドルぐらいを調達できるといいね。お金の未来は、スタートアップの起業家にとっても、消費者にとっても、ものすごく重要な主題だ。そして、彼女がいみじくも言う、この大きな“パラダイムシフト”を理解するためには、Heather Schlegelのような博識の未来学者が必要だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


国内物販のガジェットECサイト「RAKUNEW」がBitcoin決済を開始、国内初か

このところTechCrunchでも、その激しい乱高下をお伝えしているP2P型暗号通貨のBitcoinだが、決済手段として採用する国内事業者が現れた。日本で手に入れづらいKickstarter発の海外ガジェットなど中心にテッキーな生活雑貨なども扱うRAKUNEWというサイトが本日、Bitcoinの取り扱いを開始した。

RAKUNEWといっても聞いたことがない人がほとんどだろう。私も知らなかった。2013年3月にベータサービスをオープンしたRAKUNEWは、キュレーションECサイトを名乗る新しい物販サイトだ。まだ開発途中の商品や、これから人気が出そうな商品を閲覧できること、商品の詳細確認・支払い手続きなどが日本語でできるのが特長で、20~50代の男性を中心に約4000人の会員と月間20万PVを集めているという。ちょっと見てみると、Qualcommのスマートウォッチや、Kickstarterで資金が集まったばかりのLock8が並んでいたりして、ギークなら人なら見ているだけで楽しいサイトかもしれない。ちなみに、iOSアプリやAndroidアプリもあるそうだ。

TechCrunch読者ならご存じの通り、Bitcoinは政府や中央銀行、金融機関の介在なしに、売り手と買い手だけで決済が完結する現金に似た特徴を持つ暗号通貨だ。Bitcoinを扱いやすくするCoinbaseなど他のサービスを介在させなければ、決済手数料はゼロ、そして決済の匿名性も高いということで、売り手にも買い手にもメリットがあるわけだが、一方で、まだ多くの課題を抱えている。各国の法体系との整合性とか犯罪目的の利用ということ以上に、現状だと1 Bitcoinが100ドルとか800ドルの間を乱高下していて、まだとてもマトモな決済手段になるように思えない。現実の通貨とのレートが安定しないのは、Bitcoinが金や主権国家の実体経済といった価値の裏付けがなく、まだ流通量が少ないために投機的な利用が多いことが原因だろう。

RAKUNEWを運用する楽ニューの広報担当者によれば、「正直、Bitcoinの取扱高が多くなることはないからリスクは小さい。むしろ、こうした新しいものを日本でも紹介していくことはサイトの趣旨に合う。現在Bitcoinを使っているような層、新しい価値観で既存のものを切り崩していくような人々にサイトを知ってもらいたいという気持ちでBitcoin採用に踏み切った」とのこと。「バクチのようなことになったら、そのときまた考えます」と、とっても正直なコメントをしている。

海外ではWordPressやReddit、OkCupidがBitcoinの支払いを受け付けているほか、10月には中国のBaiduが一部セキュリティ系のサービスでBitcoinの受け付けを開始している。


Bitcoin乱高下―900ドルの高値から450ドルに急落、今日は700ドルに戻して上昇中

過去数日間、Bitcoin相場は急上昇した後、急落した。しかし私が予想したほどの暴落ではなかった。それでもBitcoinの価値はほぼ1日で半減してしまった。パニックに陥った人々もいたに違いない。

しかしご安心を。900ドルの高値から450ドル前後に落ちたものの現在は735ドルまで戻している。下のグラフはMt.Gox取引所の過去1週間のBitcoin価格だ。

And the same chart with some helpful additions:

RealTimeBitcoinによると、現在のBitcoin総額は80億ドル前後だという。ただし、この総額は上のチャートとは別のBit billion価格をベースにしている。

Bitcoinが2日前の高値をさらに更新することは大いにありそうだ。同時に2013年のBitcoinバブルが近く最終的に終了するという可能性も高い。現在の高値は投機的な買いによるものだから、Bitcoinへの関心が薄れれば、自然に相場は下がるだろう。

Bitcoinについてはわれわれがモニターを続けるので読者はいちいち細かいことを調べなくてよい。何かあればお知らせする。いずれにせよ、GoogleトレンドでBitcoinへの関心が3月くらい前から突然急増した(下のグラフ)。この関心が続くかぎりBitcoinは世間を賑わせるだろう。

Search volume on Google for “Buy Bitcoin.”

Top Image Credit: Flickr

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Bitcoinハイプを(ほぼ)信じる

Mt. Goxによると、Bitcoinはこの数時間に最高900ドルを記録した。よほどの支持者でさえとんでもない数字であることに同意するだろう。これはバブルなので、弾けた時はよろしくない。とは言え、Bitcoinの上り調子は結構なことだが、このプラットフォームの資産移動媒体としての可能性が無視されていると私は言いたい。要するに、今起きていることは、Bitcoinが変人や金投資家やホビイスとの世界から、もっとずっと強力な何かへと変わる関心の高さを示している。

Bitcoinは、一言で言えば金銭移動プラットフォームだ。通貨と呼ぼうが、経済革命の次段階と呼ぼうが、最終的には、われわれに即時かつ匿名の金銭移動の可能性を与えてくれる共有幻影だ(あらゆる通貨と同じように)。これは絶対的に重要だ。従来の銀行たちはこれを重大な危険と考えており、政府もその可能性を明確に理解している。ただし彼らの定義による「悪用」の可能性を。しかし、この惑星に住む平均的人間 ― 実家の両親に送金する若者、市場で瞬時に資金移動が可能になるトレーダー、クレジットカードが不要になる中小店舗 ― なら、少なくともこの無料でオープンな資金移動プラットフォームの威力を理解できる。

なぜ中国はそれほどBitcoinに熱心なのか? そこには群衆の狂気という側面もあるが ― CNNのStan Stalnakerの指摘によると、Tencentの作ったQQというバーチャル通貨で似たような急騰が起きた ― 、同時にある種の自由を可能にし、売買や少額取引における有効な価値移動プラットフォームになる準備が整っている。途上国の小麦取引でカードをスワイプするのは難しい。Bitcoin取引にひも付けされたテキストメッセージを送るのは簡単だ。

しかし、この急騰は異常だ。安定した変動のない価格がなければ、Bitcoinはオランダ人の財布の中のチューリップ球根ほどの価値しかない。ついに通貨としての真価を認められた、などと言うBitcoin擁護派は無限に出てくる。彼らは間違っている。現時点でわれわれが見ているのは純然たる投機だ。確かに価値はあるが、それは今見えているような活気あるものではない。Bitcoinの価値は、解放者として、変化を起こさせるものとして、そして世界初のオープンで、国際的で、使いものになる、世界共通暗号通貨としての価値なのである。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Bitcoinが645ドル? そう、全く理にかなっている

Bitcoin。誰もが知る暗号化通貨の価値が急上昇している。現在、1コイン当たり645ドルで取引きされていて、これは史上最高値であると共に、私の知る限りこれほど見出しをにぎわしたことはない。両者には相関がある可能性が高い。

4月に、Bitcoinは確実な回復を享受し、Mt. Goxマーケットで1コイン275ドル前後に跳ね上った。後に60ドルまで下がった。あれはBitcoinの2度目の回復だった。1度目はかなり以前の2011年6月で、Bitcoinは当時としては空前の30ドルに急騰した。後に1桁台へと下がった。

そして、この2回のBitcoinラリーでは、短期間における急上昇と直後の下落と底値を経験した。Bitcoinラリー1とBitcoinラリー2の間隔は、ラリー2(4月)とラリー3(現在)よりも長いが、パターンはおおよそ同じだ。

Bitcoinはショウを演じているようだ。2010年7月から現在までの、週毎のBitcoin価値チャートを以下に示す。

爆発的と言っていい。

現在のラリーは、いつものように、不足予想、過剰に熱心な投資家グループ、および高すぎる期待が組み合わさった結果だ。だから、近々事態は落ち着き、まともな価格に戻るだろう。歴史が教えてくれる。

Bitcoinは、最近連邦準備理事会のベン・バーナンケ議長が、書簡を通じて議会に話した言葉にも後押しされた。

この種の[Biccoinのような]革新は、法規制あるいは監督省庁に関連したリスクを抱える一方、長期的期待をもたらす分野でもあり、その革新がより速くより安全でより効率的な支払いシステムを促す場合はなおさらだ。

有難い言葉だ。市場には、政府の規制によってBitcoinが最も重要な原則の一つである匿名性を失うのではないか、という恐怖がある。しかし、今のところBitcoinは大丈夫だ。

さあ新しいモニターを買って、チャートを表示させよう。これは面白くなりそうだ。

トップ画像提供:Flickr

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(翻訳:Nob Takahashi)


Silk Roadから没収したBitcoinを入れたFBIの「プライベート・ウォレット」に「荒らし」が殺倒

Bitcoinは、匿名であると同時に完全に公開でもある。同システムを使った取引をリアルタイムに追跡し、大きな買い物、この場合は大きな資金移動がどこで起きているかを知ることができる。 Silk Road閉鎖の後、連邦政府は2万6000BTCをあるプライベート・ウォレットに移動したが、現在そこは、いたずら者たちの標的となり、一種の反政府落書き板と化している。

FBIのウォレットに送られたこれらの少額取引は、Silk Roadの資金没収に対する、「オープン」インターネットにおける最も公開された反応だろう。

Bitcoinをとりまく噂によれば、FBIはSilk Roadユーザーが所有していた2万6000BTUを押収した ― ユーザーが取引を行う前にBTCを入金しておいたウォレットからと思われる。FBIはこのBTCを、アドレス”1F1tAaz5x1HUXrCNLbtMDqcw6o5GNn4xqX”のウォレットに置いた。Silk Roadのオーナー、Ross Ulbricht容疑者が所有する60万BTC ― 推定全流通BTCの5% ― の入ったウォレットは、完全に暗号化されているため、未だにアクセス不能だ。

FBIへのメッセージは、それぞれの少額Bitcoin取引の「公開ノート」欄に書かれている。多くは、ドラッグ禁止のばかばかしさに言及しているが、中には少々それた話題もある。

Howard Zinnが引用したこんなコメントもある。「やつらはオレたちが平和を邪魔していると言うが、平和なんてありはしない。やつらが本当に困っているのはオレたちが戦争を邪魔しているからだ。」

Silk Road閉鎖後の価格は比較的安定しているが、貨弊価値自体が最高値の260ドルから、今日午前には約130ドルまで落ちている。

via ZDNet

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(翻訳:Nob Takahashi)


Bitcoinが15%暴落。FBIによるSilk Road摘発の影響

Bitcoinが痛打を浴びている。FBIによるSilk Road摘発の影響だ。Silk Roadは、ドラッグその他合法の枠から外れた物品のための、人気の ― かつ一部隠ペいされた ― マーケットプレイスだ。TechCrunchが今日報じた通り、Silk Roadには約12億ドルのBitcoinが流れ込み、8000万ドル近い手数料がBitcoinに転がりこんだ。

その主要市場が連邦政府に摘発されたことによって、Bitcoinは、予想通り急速に価値を下げている。

Bitcoinは9月末時点で1コイン当たり最高145ドルで取引きされていた。今日の価格は119ドル前後だ。RealTimeBitCoinは、118.10~119ドルという買売価格を報じている。これは、Mt. Gox Bitcoin-Dollarの交換レートを追跡している他の情報源とも一致している。Mt. Goxはほぼ118ドルの価格を提示している。

Clark Moodyがまとめたグラフを下に貼った。:

大した下がりようだ。

そして実のところ驚きではない。Silk Roadが近い将来、あるいは永遠に展望から消えたことによって、Bitcoinを持つ相当数の人々のデジタル財布に穴があいた。使えないならどうするか? 当然、売る。そしてこの大規模な集団脱出によって価値は暴落した。

さらに恐怖の要素がある。Bitcoinはここ数ヵ月で徐々に社会的信用を得て、一部の予想に反して崩壊を免れた。その価格安定性は世間を驚かせるほどだった。もちろん、それも今日までのことだ。

今日Bitcoinは、139ドル前後でスタートを切った。現在の118ドルという水準は、15%ほど価値を下げたことになる。引き続きグラフに注目だ。[アップデート:Bitcoinは113ドル前後で取引きされており今なお下がり続けている。最新状態は ここをクリック。]

トップ画像提供:Hamed Al-Raisi

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(翻訳:Nob Takahashi)


FBI、悪名高いオンライン闇市場Silk Roadの所有者を逮捕、サイトを閉鎖―麻薬、殺し屋募集など容疑続々

FBIがとうとうSilk Roadを手入れした。このアングラ・ウェブサイトは長らく麻薬売買などの違法行為の温床になっていると見られていた。FBIはサイトを閉鎖し、ニューヨーク州検察当局は所有者のDread Pirate Robertsこと本名Ross William Ulbrichtを麻薬売買共謀、コンピュータ不正侵入、マネー・ローンダリングの3つの容疑で起訴した。


アップデート: 起訴状を入手して精査したところ、Ulbrichtは殺人教唆の容疑でも起訴されていた。Silk Roadのユーザー情報を暴露するとした脅迫者の殺害を引き受ける殺し屋を募ったとされる(関連記事)。

Silk Roadは相当の期間にわたってDeep Webと呼ばれるインターネットの暗い片隅に存在していた。このサイトは匿名性が高いとされるTorネットワークのみによってアクセスが可能だった。スタートしたのは2011年で、急速にドラグと銃の闇市場として悪名をはせるようになる。SilkRoadは「違法物品のAmazon」と呼ばれることもあった。 2013年7月23日には95万7079人の登録ユーザーがあったという(実際のユーザーはもっと多いはず)。

詳細はまだ不明だが、Silk Roadでは莫大な金が動いていたようだ。ローンチから2013年7月23日までの間に951万9664 Bitcoinの売上があり、SilkRoadは61万4305 Bitcoinの手数料収入を得ていたという。 現在のレートでドルに換算すればこの手数料は7980万ドルになる。

Silk Roadのライバル、Atlantisは先月運営を停止している。

起訴状によれば、Silk Roadの所有者、Ross William Ulbrichtは故意にアメリカの麻薬取締法規に違反したという(起訴状全文)。

しかしUlbrichtの容疑はこれにとどまらない。コンピュータ不正侵入とマネー・ローンダリングの容疑もかけられている。サイトは現在ダウンしており、FBIの通告が表示されるだけだ。Silk Road上の取引のほとんどは匿名でBitcoinによる支払いを利用していた。

起訴状によれば、捜査当局は囮捜査でエクスタシー、コカイン、ヘロイン、LSDその他100件以上の違法物質の購入を行ったという。

Ulbrichtは昨日(米国時間10/1)、サンフランシスコのGlenn Park図書館で逮捕されたと報道されている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+