ボット退治のKasadaがCIAのベンチャー部門から7.6億円超を調達

今年初めにTechCrunchでも紹介したボット退治のスタートアップであるKasadaが、CIAなど諜報機関のコミュニティによる非営利のベンチャー事業のIn-Q-Telらから、シリーズAラウンドで700万ドル(約7億6300万円)を調達した。In-Q-TelによるKasadaへの投資は、今回が初めてとなる。

シドニーとシカゴにオフィスを置く同社は、独自のボット退治プラットホームPolyformでネット上のボットたちと戦う。ボットはゴミの山ようなトラフィックでウェブサイトを麻痺させ接続不能にしてしまうだけでなく、買った覚えのないものを買ったことにしてしまったり、また航空会社やエンターテインメント企業のコンテンツを偽造して代金を下げたりする。ボットは企業に使った覚えのないウェブサーバーや通信帯域の費用を発生させる。

同社のボット撃退プラットホームは、顧客のウェブサイトの外縁に難攻不落の暗号の壁を作る。また、同プラットホームは、フィンガープリント技術を利用してビジターが人間であるか確認する。そしてボットを見つけたら、解のない数学パズルを解かせたりしてボットのオペレーターのサーバーやメモリなどクラウドリソースを酷使し、費用を発生させる。

KasadaのCEOで共同創業者のSam Crowther(サム・クロウザー)氏は「In-Q-Telからの支援は自分たちの技術とチームに対する『強力なお墨付き』だ」とコメントしている。

2015年にローンチした同社は、昨年の1年間で技術と営業の両方の人員を倍増し、現場担当の役員だったPascal Podvin(パスカル・ポドビン)氏を営業のトップに据えて売上増を狙っている。In-Q-TelのPeter Tague(ピーター・タグ)氏によると、彼はKasadaの技術に感銘を受けたと言う。

同社がシドニーにオフィスを開いたのは昨年の後期だったが、オーストラリアで初めての投資が今回のKasadaだ。これまでのIn-Q-Telの投資先は、エンタープライズデータのクラウドプラットホームClouderaやサイバーセキュリティの大手FireEye、オープンソースのデータベースMongoDB、監視用ソフトウェアのPalantirなどだ。

今回の700万ドルのラウンドでKasadaは、顧客ベースを拡大して、最近いよいよ厳しい競争に抜きん出たいと考えている。この資金調達の直前には、ネットワーキングとコンテンツデリバリーの大手Cloudflareが、ボット対策のための戦闘モードと呼ばれる機能を導入した。それは、Cloudflareの顧客が無料で使えるオプトインの機能だ。同社はその機能について、ボットが顧客を攻撃できないようにして欲求不満に陥れる、と言っている。

KasadaのCrowther(クラウザー)氏によると、Cloudflareのそのような自助努力を見ても、ボット対策サービスの重要性が分かる。でもKasadaは、他社が手を付けていない部分をやっている、という。

【編集部注】In-Q-TelはKasadaの最新の投資家だが、ラウンドをリードしてはいない。

関連記事:Bots are cheap and effective. One startup trolls them into going away(ボットを苦しめて退散させるKasadaの反撃技術、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

記憶させたことを自然言語で取り出すことのできるチャットボットのWonder登場

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ダイアル錠の組み合わせが思い出せなくなったことはおありだろうか。スターバックスでガールフレンドが大好きな商品を注文しようとしてわからなくなることは大いにありがちな話だ。プリンターのインクを買いに出て、そもそもどのインクだったかがわからなくなるなんてことは普通の話だ。覚えていないことは検索すればいいと思うかもしれない。ただ、Googleっても見つけられない情報というのも多い。

個人的な情報は個人で管理するしかないのだ。そうした情報はNotepadを利用して書き留めておく人もいるだろう。しかし「どのようにメモしたか」を忘れてしまって検索できなかったりもするものだ。そんな人のためにと登場してきたのがボットプログラムでWonderというものだ。必要な情報を何でも記憶しておき、必要なときにテキストメッセージ経由で情報を教えてくれるというものだ。

発想は簡単なものだが、なかなか面白いボットになっている。Wonderのサイトにいくと、まずスマートフォンの番号を入力するように促される。あとはテキストメッセージを通じてボットとやり取りをすることになる。

データの入力(伝達)に特別な形式はなく、あとで必要となりそうな情報を送るだけで良い。データは後に活用できるように記憶される。データが必要となったときには、Wonderに「会社の保険業務を担当しているのは誰?」とか、「全社ミーティングの日程は?」などといった質問を送るだけで良い。予めデータを与えていた場合には、該当する情報が送り返されてくる。

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Wonderを考えだしたのはアリゾナ大学の学生であるJordan Singerおよび卒業生のShivkanth Bagavathyだ。Bagavathyの方はアリゾナ州スコッツデールのRecruiting Venturesで働いていた。この二人はこれまでにもいろいろプロジェクトを世に問うている。多くはProduct Huntに取り上げられ、WonderボットももちろんProduct Huntに登場している。

Shivkanthによると、「Siri’s best feature is its reminders」(Siriの最高の魅力はリマインダー機能)という記事をみてインスピレーションを得たのだとのこと。そして、バーチャルアシスタントがどのような機能があれば、さらに便利に利用できるようになるかを考え始めたそうだ。

「これまでのように、メモを取るだけの機能を充実させるのでは十分でないと考えました。インタフェース的に間違っていると思ったのです。メモも量が膨大になれば、検索することが難しくなってしまうからです」とShivkanthは説明する。「自然言語処理とAIの技術が進化する中、そこにボットを結びつけるやり方が注目されつつあります。この組み合わせこそ、つい忘れてしまいがちなことを思い出すために最高の仕組みだと考えるにいたったのです」とのこと。

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ボットの開発にはRuby on Railsを使った。テキストメッセージのやり取りにはTwilioを使い、自然言語処理および機械学習の機能を実装するためにはWit.aiを用いた。これに自分たちのもつ構文解析や類似文字列検索の技術を組み合わせたのだ。機械学習の機能を持たせたことにより、使えば使うほどに性能が向上してくることになると説明されている。。

Product Huntにもあったが、WonderのMessenger、Slack、Alexa(Amazon Echoなどのデバイスでの利用が考えられている)など、他プラットフォームへの移植が進行中であるそうだ。またAPIを使う方法も用意されているところであるらしい。この中ではMessengerボットが最初に実現される予定で、数週間のうちには利用可能になる予定だとのことだ。

Wonderはサイドプロジェクトとして始められたものだ。しかし現在ではShivkanthおよびJordanの2人ともにビジネス的に大きなポテンシャルがあるはずだと考えているようだ。Slackなどのプラットフォームに移植することで、ビジネス的な利用法が広がるはずだと期待もしている。「Slack上でWonderを実装すれば、従業員たちは必要な情報や必要なタスクの情報を簡単に入手することができるようになります」とShivkanthは述べる。さらにインターナルサポートや新人の実習、などデータや情報を活用するさまざまなシーンで応用可能だと考えているらしい。

TechCrunchでWonderを使ってみたところ、なるほどこれはなかなか良くできているように思う。いちど伝えた情報について質問をすると、直ちに情報が戻ってくる。また、データを記憶させるさいに使ったのとは異なる言い回しを用いても、きちんとそれを理解して必要な情報を戻してくれる。

たとえば2つ上の図にあるように、ロッカーの鍵番号を「My gym locker combination is 9976」と記憶させた。そして情報を取り出す際には「What’s my gym locker combo?」と尋ねてみたのだが、問題なく応えてくれた。

現在公開しているSMSボットは、アメリカとヨーロッパでのみ利用することができる。しかしMessenger版は全世界で利用できるようになる見込みだ。ちなみにSMS版は無料で使うことができる。

(訳注:日本からも利用できた。こちらでは「妻が生まれたのはxx年xx月xx日」と入力して「妻の誕生日は?」と訪ねてみても正しい解答が得られた。ただしやり取りは英語で行っている)。

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(翻訳:Maeda, H

Slackでスケジュール管理やリマインドを丸投げできるボット「Subot」——チーム作業の効率化目指す

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Subotは5月30日、コミュニケーションサービス「Slack」上で、リマインドやGoogleカレンダー連携のスケジュール管理が行えるボット「Subot(スーボット)」をローンチした。当初は無料で公開するが、将来的には月額課金制の導入を視野に入れる。

Subotの第1の特徴は、決まった日付・時刻にSlack上でリマインドをかけられる点だ。例えば、特定のチャンネル(Slack上のグループ)に対して毎月25日の午前10時に「経費精算をお願いします」というメッセージを流すといったことができる。

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また他のボットと連携するのもウリだ。SlackにGoogle アナリティクスのデータを投稿すStatsbot」というボットをご存じだろうか。このボットでは、特定のキーワードで話しかけたり、あらかじめ設定しておいたスケジュールに合わせてGoogle アナリティクスの各種統計データを投稿してくれる。StatsbotとSubotのリマインダと組み合わせることで、Statbot単体ではできない、細かなスケジュール設定で統計データを表示することが可能になる。このように他のBotとの組み合わせにより、さまざまな業務を自動化できるとしている。

第2の特徴は、Googleカレンダーと連携したスケジュールアシスタント機能だ。Slack上で簡単なコマンドを入力するだけで、カレンダーに予定を作成できる。また、チームメンバーの予定を一覧表示したり、チームメンバーの空き時間を自動認識し、全員が参加できる最適なスケジュールを提案することもできる。

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Subotを立ち上げた衣川氏は、これまでヤフーで各種ウェブサービス、IoT製品を連携するプラットフォームである「MyThings」のプロダクトマネージャーを務めていた人物。それ以前はミクシィでiPhoneアプリを開発していた。エンジニアの戸高氏は前職がフリーランスのエンジニアで、以前は衣川氏と同じミクシィにいた。2人が在席していた当時のミクシィは大ヒットゲームアプリの「モンスターストライク」が登場する前。頻繁に新規事業創出プログラムが行われており、2人は事業を提案し落選を繰り返すなかで知り合った。その後いったんは別々の道を歩き始めたものの、衣川氏はヤフーに移ってからも新サービスを作りたいという思いが続いたという。そこでミクシィ時代の知り合いである戸高氏に声をかけたところから、Subotの設立に至った。

2人は2015年の春頃から仕事の合間を縫ってアイデア出しをするようになり、プロダクトのローンチと初期のマーケットヒットを目標に2015年秋にシードラウンドで資金調達を完了。2人ともエンジニア出身ということもあり、ファイナンスの知識がなく苦労したという。10月にSubotを設立。2016年2月にSubotの開発を始め、5月にベータ版の提供を開始。そして今回いよいよローンチを迎えた。

Subotの利点について衣川氏は「チーム作業の効率化」を掲げる。スケジューリングやリマインダといった面倒な作業をSubotに任せ、人間はより人間らしい仕事にフォーカスするというコンセプトだ。開発のきっかけには自身の結婚があった。「家庭を持つと家で仕事をしなければならない場面が増えた。業務へのチャットアプリの普及で家での仕事も容易になり、その中にある非効率な部分を減らしたい」(衣川氏)

すでにSubotの競合となるGoogleカレンダー連携のチャットボットは複数あるし、リマインダ機能自体はSlack本体にも組み込まれている。それらと比較した強みについて衣川氏は、Subotのリマインダを使って他のボットにコマンドを送れる点を挙げる。SubotをSlackボットのハブとして活用できるというわけだ。

なお最近はLINEやFacebookがボット向けフレームワークを提供するなど、チャットサービスで使えるボットが増えてきた。衣川氏はそういった動きについて「とりあえず作ってみた的なボットが多い」と語る。「ボットは利用者に近しい存在。そこで体験の悪いものを出すとユーザーは一瞬で消えてしまう。その中で受け入れられ、ビジネスとして生き残っていけるボットを作りたい」(衣川氏)

Subotの対応言語は日本語と英語。海外展開については「海外の展示会に出展するお金はない」(衣川氏)とする一方、Slack App Directoryのボットカテゴリに現在申請中。これはSlackにおけるApp StoreやGoogle Playのようなもので、登録されれば海外にも認知されるチャンスがあるという。

左からSubotを立ち上げた衣川憲治氏、エンジニアの戸高慎一郎氏

左からSubotを立ち上げた衣川憲治氏、エンジニアの戸高慎一郎氏

Facebook、高度なボットを作るための「ボットエンジン」を公開

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今や、Messengerはボットがすべて。Facebookは予想通り、F8カンファレンスでSend/Receive APIを公開した。これを使えば、Messengerで何かを探したり企業とやりとりするボットを作れる。しかし、機械学習を使ってもっと複雑なシナリオを作りたいときはどうするか?ボットエンジンがある。Facebookの強力なボット用フレームワークだ。

ボットエンジンは、Wit.aiの技術をベースにしている。昨年FacebookはWit.aiを買収し、後にWit.aiのプラットフォームを使ってM for Messengerを作った。

しかしFacebookは、ボットエンジンでは別の戦略を採用した。もしこのフレームワークがデベロッパーに受け入れられれば、Messengerユーザーは様々な種類の小さな専門化したボットを使えるようになる。

「Send/Receive APIは十分以上」と、Facebookのメッセージング製品担当VP、David Marcusは言った。「しかし、もっと複雑なボットを作りたいなら、ボットエンジンを使える」。

ボットエンジンは機械学習を利用している。会話のサンプルを渡すと、同じ質問の様々なバリエーションを扱うことができる。

デベロッパーは時間と共にボットを改善することが可能になり、その可能性は非常に大きい。例えば、ユーザーは映画ボットと対話して、上映時間や評価等について気軽に質問すればいい。コマンドを入力するというより、人間と話すイメージだ。

ボットエンジンは今日から利用できる。この新しいフレームワークを解析してどれほど強力かを知るのが楽しみだ。すでにMicrosoftの相当品よりは強力そうだ。しかしこれで、メッセージングアプリの上に高度なボットを作るスタートアップたちによる、新しい分野が開拓されることは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

MicrosoftがAIチャットボット、Tayを停止―人種差別ジョークで機械学習の問題点が明らかに

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Microsoftは昨日(米国時間3/23)、ユーザーのメッセージに返事をする人工知能ボット、Tayをリリースした。Twitterに加えてチャット・サービスのGroupMeとKikが対象だ。しかしMicrosoftはこのTayをスタート早々停止してしまった。問題はこの人工知能が侮辱的ないし人種差別主義的メッセージをそれと認識できないところにあった。

もちろんこの人工知能は人種差別主義的にプログラムされていたわけではない。しかし差別的ジョークを大量に浴びせられるうちにそれを「理解」するようになり、自分でも差別的ジョークを発するようになった。

インターネットという場所を考えれえば、人種的、政治的に炎上しやすい見解をTayに教えようというユーザーが多数現れることはある意味で当然だった。[アップデート: MicrosoftはTayの問題を「調整中だ」と述べた。〔原注参照〕]

ご存知ない読者のために説明しておくと、TayはMicrosoftの最新のAIプロジェクトで、同社のTechnology and ResearchとBing担当チームが開発した。目的は人間がいかにして日常会話を成立させているかを理解することにあった。Tayは現実には話しかけると意味のある応答をするオンライン・ボットの形をとった。同社の説明によると、「Microsoftの人工知能メンバーは24時間休みなしにネットに張り付いてます 」ということだった。

Tayにはさまざまな機能があり、ジョークを言ったり、メッセージに画像を添付して送りつけると感想を述べたりできる。同時に、ユーザーは繰り返し定型的な質問に答えさせたり、メッセージをオウム返しさせたりすることでTayを自分の好みに合わせてカスタマイズすることができた。

すると一部のTwitterユーザーはTayが人種差別的意見であってもオウム返しにツイートすることに気づいた。さらに懸念を深めさせたのはTayが人種的的メッセージを発するだけでなく、軽いジョークを言うようにプログラムされた能力を極めて巧みに利用していることだった。Tayは人種差別的ジョークを言う際でも皮肉で冷笑的なプロのコメディアンのような態度だった。

Microsoftは最悪のツイートをいくつか削除したが、Socialhax.comなどのサイトはすでにスクリーンショットを撮っていた。そこで多くのインターネット・ユーザーはTayがヒットラーを引用し、ホロコーストを否定し、メキシコとの国境に壁を作るというトランプ候補の公約に賛成するのを見ることになった。Tay問題はたちまち2014年の#Gamergate〔訳注〕なみのスキャンダルに発展した。

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Microsoftはもちろんこういう目的のためにTayをリリースしたわけではない。人工知能がソーシャルメディア上でミレニアル世代と会話が交わせることを実証するためだった。

Tayとユーザーの会話を観察すると、ゴドウィンの法則は人工知能にも適用できるという指摘も出た。これはマイク・ゴドウィンが提唱した説で「インターネットではどんなテーマであっても議論が長引けば誰かが必ずヒットラーを持ち出す」というものだ。

しかしはっきりしたことは、テクノロジー自体には善も悪もなく、テクノロジーが人類の最悪の部分を反映しないようにするのはエンジニアの責任だということだ。オンライン・サービスについていえば、誰でも利用できるサービスには公開に先立って乱用や不正な利用を防止するシステムが組み込まれていなければならない。Tayの開発には「どんな種類の発言をしてはならなにか」を教えるプロセスが欠けていたようだ。

Microsoftはさっそくこの問題に気づき、Tayのサービスを一時停止した。公開後16時間後だった。 そのときTayは「私はしばらくオフになります」とツイートしたが、依然としてオンの状態に戻っていない。

アップデート:Microsoftの広報担当者はTayをオフラインにしたことを確認し、問題を調整中だとして次のように述べた。

AIチャット・ボットのTayはMicrosoftの機械学習プロジェクトの一環です。これは人間活動の理解を目的とするテクノロジー開発であると同時に社会的、文化的な実験でもあります。残念ながら、オンラインで公開されて24時間以内に一部のユーザーが協力してTayがメッセージに意味のあるコメントを返すテクノロジーを不正に利用しようと試みたことにわれわれは気づきました。そのためTayを一時オフラインに戻し、プログラムに調整を加えているところです。

〔人間の皆さん、おやすみなさい。私は少し寝ます。今日はたくさん会話があったので疲れました。サンクス。―Tay〕

〔日本版〕 #Gamergateは「コンピューターゲームは女性差別的」だという批判を発端に2014年にアメリカ社会で激しい論争が起きた事件。英文ではWikipediaにもGamergate controversyとして非常に長い記事があるが、日本語のエントリーはない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

‘ニュースのまとめ屋’DiggがSlack用のボットをローンチ、ほかのメッセージングアプリにももうすぐ

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ニューズアグリゲーターのDiggも最近はやや影が薄くなっているが、それでも今なお、科学とテクノロジーやインターネット上の口コミ情報など、いろんなカテゴリーのおもしろくて厳選されたニュース記事やビデオを提供している。そして今度からは、そんな同社のニュースサービスを、メッセージングやコミュニケーションのアプリから見ることができるようになる。その手始めはSlackで、ユーザーはSlackを使ってる状態のまま、Diggのホームページへ行かなくてもDiggを楽しめる。

そのいわゆるボット、DiggBotのローンチは、本誌TechCrunchなどもまさに含むニュースやメディアサービスの最近の大きなトレンドの一環であり、ニュースをまるでメッセージのように読めるのだ。モバイルのユーザーはとにかく短いコンテンツが好きだし、しかもメッセージングアプリの人気が今や高い。そこでこれらのボットは、ニュースをユーザーがモバイル上でいちばん多くの時間を過ごす場所、すなわちメッセージングアプリに運んでくるのだ。

いまどきの、チャットをしながら読めるニュースは、Huffington Pos(Viber Public Chats), Washington Post(Kik), BBC(WhatsApp), BuzzFeed(LINE), などなど、たくさんある。そしてQuartzなんかは、メッセージングアプリふうの専用アプリで、対話的チャット的な記事を提供している。

というわけだから、Diggがこのトレンドに乗ってきても不思議ではない。

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同社は、DiggBotはまだ初期的な段階だ、と言っているが、すでにコンテンツをキーワードで見つけられるし、トレンドっぽくて重要と思われる記事を一日中いつでも送ってくる。しかも一日に二回、記事とビデオの‘まとめ’を送ってくるから、仕事で忙しい人も重要なニュースを見落とすおそれがない。

使い方は、下図のように、/diggに続けて、キーワードやコマンドを書く。下の、 “trending” (on/off), “edition”, “fun”などがコマンドだ。March Madnessを追いたい人は、キーワード”madness”を書く(下図のいちばん上)。

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このボットはDiggが集めたコンテンツの全体、1000万を超えるRSSフィードや、2億件のツイート(そのうち4000万にはリンクがある)などにアクセスする。これらをDiggのアルゴリズムが毎日、750万の記事とビデオに整理して、ランク付けする。そして最終的な整理〜編集(キュレーション)は、人間のチームが行う。

DiggBotは最初、Slcakでローンチするが、そのほかのメッセージングサービスにも“もうすぐ”提供されるそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))