Hummerが1000馬力の電気自動車 「スーパートラック」 として復活

GM(ゼネラル・モーターズ)は、Hummer(ハマー)を新たに電気自動車の形で復活させようとしている。同社は米国時間1月30日に、1000馬力で時速0マイルから60マイル(0〜97km/h)まで3秒で加速できる、完全電動のHummerを生産する計画を認めた。

GMが数本のティーザー動画を投下したこの「スーパートラック」は、GMCブランドで販売される予定だ。なお下の動画は、Hummerによるスーパーボウルでの30秒間のCM「Quiet Revolution」として公開されたものだ。

これらの動画や広告は、5月20日に予定されている発表へと続くGMはHummerの基本価格を公表していない。一方で、1000馬力かつ時速0〜97kmで3秒の加速、トルクは11500重量ポンドフィートと、目をみはるスペックが明かされている。

Buick(ビュイック)およびGMCでバイスプレジデントを務めるDuncan Aldred(ダンカン・アルドレッド)氏は声明で、「GMCは高級で高性能なトラックとSUVを開発しており、GMC HUMMER EVはこれを新たな高みへと引き上げる」と述べた。

Hummer EVはミシガン州のDetroit-Hamtramck(デトロイト=ハムトラムク)組立工場で生産される。GMは1月27日、同工場に22億ドル(約2400億円)を投資して完全電動トラックとSUV、そして子会社のCruiseが発表した自動運転車を生産する計画を発表した。GMは新たな電動トラックのローンチに関連するサプライヤー向けツールやその他のプロジェクトに、さらに8億ドル(約870億円)を投資すると発表した。

GMはこの新しいプログラムを、2021年後半に生産が開始される予定の完全電動ピックアップトラックとともに開始する。Cruise Originはライドシェアリングのために設計された電動自動運転シャトルで、デトロイト地域の工場で生産が開始される2番目の車両となる。

デトロイト=ハムトラムク工場は、GM初の完全な電気自動車の専用組立工場となる。同社によると、工場が完全に稼働すれば、2200人以上の雇用が創出される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Bytonが自社電動SUVのためのアプリ開発プログラムを立ち上げ

中国を拠点とする電気自動車スタートアップのByton(バイトン)は、巨大な48インチのラップアラウンド型デジタルダッシュボードスクリーンと、車内に数多く搭載されたスクリーンを搭載する、今後発売予定の電動SUVことM-Byteでよく知られている。これらの画面は注目を集めるかもしれないが、Bytonにとってこのスクリーンは単なる配信メカニズム、あるいは「プラットフォーム」でしかない。

Bytonは2020年も米国ラスベガスで開催される技術見本市 「CES」 の直前となる米国時間1月5日に、車内スクリーンをインタラクティブかつ価値ある体験を顧客に提供するアプリを開発するための、開発者向けプログラムを開始すると発表した。

Bytonのデジタルエンジニアリング担当バイスプレジデントであるJeff Chung(ジェフ・チョン)氏によると、同社は当初から「本当に魅力的な相互作用を生み出す」ためにパートナーを招く必要があることを知っていたという。

「Bytonのユニークなユーザーインターフェースは、今まで見たこともないような車内体験に関わる挑戦と機会を開発者に提供する」とチョン氏は付け加えた。

Bytonはすでに、Access、Accuweather、Aiqudo、CloudCar、Roadなどの企業と提携し、TravelとXperiとはエンターテイメント、健康、eコマースのためのアプリとサービスを開発している。開発者プログラムの目的は、アプリのエコシステムを拡大することだ。

Bytonはプログラムのローンチと共に、UXデザインのドキュメントとアプリ開発のガイドラインをリリースしている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

テスラは2019年に前年比50%増の36万7500台を出荷、安価なModel 3が牽引

Tesla(テスラ)は米国時間1月3日、2019年に36万7500台の電気自動車を販売したと発表した。これは前年比50%増であり、安価なModel 3の販売に支えられた記録的な数字だ。

これらの販売の3分の1以上 (約11万2000台)が、第4四半期(10月〜12月)に集中した。また、生産台数も前期比10%増の10万5000台だった。この結果、テスラの株価は同日午前の取引で3.8%上昇した。

第4四半期は、テスラが悪いスタートを切った1年の締めくくりだった。同社の第1四半期(1月〜3月)の出荷台数はわずか6万3000台で、前期から3分の1近く減少した。第1四半期の出荷台数が低調だったことや車両コスト、価格調整により、予想を上回る7億200万ドル(約760億円)の損失が見込まれていた。

しかしその後にテスラは復調し、第2四半期(4月〜6月)に9万5200台、第3四半期(7月〜9月)に9万7000台の電気自動車を出荷した。

さらに良いニュースとして、テスラは中国の新工場でのModel 3の生産を拡大している。今週には、同社の10人以上の従業員がModel 3を受け取った。テスラが米国外で最初の工場の建設を開始した1年後となる1月7日から、上海工場で生産されたModel 3の初の一般向け出荷が始まる。

テスラは中国にて「1000台弱の車両の納車を開始した」と述べている。同社は報告書にて「昨年12月下旬に生産を開始した現地生産のバッテリーパックを除き、週に3000台以上の生産能力を実証した」と付け加えた。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

テスラがベルリン郊外にリチウムイオン電池工場「Gigafactory」を建設へ

Tesla(テスラ)がベルリンにGigafactory(リチウムイオン電池の生産工場)を建設する計画を進めていると、Bloomberg(ブルームバーグ)が報じている。Elon Musk(イーロン・マスク)氏が率いるこの自動車メーカーは、ベルリン郊外となるGruenheideの約740エーカー(約3平方キロメートル)の土地を確保する契約に関して、ブランデンブルク州の州当局と協議しており、また政府も契約に同意しており、現在はテスラの署名を待っている状態だ。

この契約にあたり、テスラは工場建設の影響に関する必要書類を地元の環境監視当局に提出しており、これは着工の承認を得るために必要なステップである。マスク氏は11月の受賞式にて、ベルリンのすぐ郊外をヨーロッパのGigafactoryの建設地として選んだと明かした。ここは長年建設が進められてきた、老朽化し手狭になったベルリンのTegel(テーゲル)空港に取って代わる、新空港の近くに位置する。

マスク氏は当時Twitterで、ベルリンのGigafactoryは来るべきコンパクトSUVのTesla Model Yから車両を製造する一方、バッテリーとパワートレインも製造すると述べていた。Bildの報道によると、新施設では最終的に1万人もの従業員が雇用され、年間最大50万台の車両が生産されうるという。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

イーロン・マスクも称賛しそうなレゴ製のTesla Cybertruck

Lego(レゴ)はすでに、Tesla(テスラ)のCybertruckのデザインへの提案を発表しているが、それは純粋にネットミームのためのものだった。しかしこのレゴ製のCybertruckは、Lego Ideasの公式クラウドソーシングサイトに投稿されたもので、非常に忠実に再現されており、オリジナルと同じく特徴的なテールゲートとフロントトラックを備えている。

Lego IdeasユーザーのBrickinNick(ブリッキンニック)氏が製作したこのレゴは、実際のCybertrackのポリゴンのようなサイバーパンク風デザインを見事に再現したもので、同氏によると助手席のドアを開けたり、ランプがスライドしたり、さらにはTesla ATVキットも付属しており、会場でのデモを自宅で楽しめる。もちろん、Elon Musk(イーロン・マスク氏)のミニフィギュアは必須だろうし、交換可能な粉々に割れたウィンドウもあるといいかもしれない。

LEGO Ideasでは、誰でもアカウントを作成してデザインを投稿し、コミュニティがその投稿に投票することができる。十分な票が集まれば、レゴはそのデザインを実際のキットとして製作することを検討するだろう。もちろん、他社の知的財産が絡む際には確かなことはいえないが、このキャンペーンは記事執筆時点ですでに約2000人のサポーターがおり、ユーザーサポートという意味ではうまくいっている。

好むと好まざるとにかかわらず、レゴ製のCybertruckは実に素晴らしいデザインに仕上がっているので、いつか出荷されることを願っている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

テスラの完全電動トラックのCybertruckとフォードのピックアップトラックF-150の牽引試験を数学で解き明かす

数週間前、Tesla(テスラ)は同社初のピックアップトラック「Cybertruck」 を発表した。テスラは発表の際、突如として車同士の牽引デモを提示した。このデモは馬鹿げたテストであるだけでなく、複数の点で欠陥があり、テスラ側に大きなメリットがあった。動画では、それを数学で証明している。

テスラはこのテストをやり直すようだ。最初のテストがオンラインで拡散された後、Ford(フォード)のバイスプレジデントはF-150がよりよい比較結果を出せるように、テスラCEOのEron Musk(イーロン・マスク)氏にCybertruckをフォードに送るよう提案した。同社はすぐに「このコメントは冗談だ」との声明を発表し、なにも証明するつもりはないと述べた。しかしマスク氏はすでに、「提供しよう」とフォードの副社長に回答しており、またテスラも「来週」に別のテストを行うと述べた。

2台のトラックで牽引し合う動画は注目を集めたが、大事な点は他にある。より現実的なテストには牽引重量と航続距離、ハンドリング、充電容量が含まれる。これこそ、実際の購入者にとって重要なことだ。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

BMWが530馬力で航続距離約600kmの電動セダン「i4」を発表

BMWが同社初の完全電動プレミアム中型セダンを発表した。i4と名付けられたこの電気自動車は、同社の第5世代となるeDriveプラットフォームを動力源としており、またBMWにおけるEV攻勢の一部にすぎない。ただし、すぐに購入できるわけではなく、早くても2021年後半まで待つ必要がある。

BMWによるとi4は530馬力を発揮し、同社のM3よりもパワフルだという。80kWhのバッテリーと組み合わせることで、時速0〜62マイル(時速0〜100km)のダッシュなら約4秒、最高速度は時速125マイル(時速約200km)になる。EPAとは異なるWLTP評価は600km(約373マイル)だ。

i4では2020年に発売されるiX3で最初に採用される第5世代のBMW eDriveと、それに続くiNEXTを使用する。BMWによると、このプラットフォームはまったく新しい電気モーターとパワーエレクトロニクス、充電ユニット、高電圧バッテリーを利用するという。同社のプレスリリースによると、i4のバッテリー構造はフラットで、重量は550kg。参考までに、Tesla Model3のバッテリーパックの重量は480kgだ。

i4については最終的なデザインを含め、多くの謎が残っている。BMWは外観が変更されるかもしれない、迷彩柄で覆った車両を披露している。価格もまだ発表されておらず、BMWの4シリーズの中でどのように位置づけられるのかも不明だ。これまでのところi4は素晴らしいようだが、発売は数年後なので、ディーラーに配車される頃には状況が変わっている可能性がある。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

フォードの電動SUVはMustang Mach-E、11月17日から予約開始

Ford(フォード)はMustang(マスタング)に連なる次期電動SUVの正式名称を公表した。この車両は11月17日にロサンゼルスにて正式に発表される予定で、その名称はMustang Mach-Eとなり、公式発表後にオンラインから500ドル(約5万4000円)のデポジットにて予約できる。

予約システムには限定となる「First Edition」 の車両が含まれ、発売イベントでその詳細が明かされる。希望すればデポジットは全額が返金され、一方でそれを支払った場合には納車前に車のオプションが選択できる。なお、予約プロセスでは希望のフォードディーラーを選択し、最終的に車を引き取ることになる。

フォードによるこれまでのティーザー画像は、クロスオーバースタイルの電動SUVを示唆しており、またEPAレーティングにて最低でも300マイル(約480km)、150kWのDC高速充電器なら10分間で約47マイル(約76km)の充電、FordのEV充電器ネットワークによる2年間の無料充電を含む、いくつかのヒントをウェブサイトに載せている。

下は、これまでFordが公開した車両のヒントと画像で、おそらく想像と既存のMustangとのギャップを埋められるだろうが、11月17日にはすべてが明らかになる。TechCrunchもファンの期待に応えるため、続報を届ける予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

電動自動車のMini Cooper SEが米国にて約330万円で発売

電気自動車として初めて設計されたMiniこと電気自動車のMini Cooper SEは、米国で税制優遇措置を考慮しない場合に2万9900ドル+配送手数料850ドル(約330万円+約9万3000円)で販売される。なお、合衆国および州の税制優遇措置を考慮した場合の最終的な価格は1万7900ドル(約190万円)程度に抑えられるほか、一部の州ではEV所有者への優遇措置として、乗車率の高い車のために確保されている車線へのアクセスなども可能だ。

BMWグループ傘下のMiniは今年7月にMini Cooper SEを発表しており、電動自動車へのカテゴリーへの初参入となった。車両の航続距離は146〜168マイル(約230〜270km)で、Tesla Model 3とは比較にならないが、市内や市外への通勤には十分な航続距離となり、その価格は税制優遇措置を考慮したTeslaのセダンをかなり下回っている。

Mini Cooper SEは時速0〜60マイル(約97km) を6.9秒で走行できる。ベースモデルでも、6.5インチのインダッシュディスプレイ、Apple(アップル)のCareplay対応、ヒートフロントシート、クルーズコントロール、オートワイパー、ヘッドライト、最大50kWのDC高速充電を備えるなど、かなり魅力的だ。

また、最大7.4kWの家庭用充電器を使えば4時間で満充電でき、さらに対応する充電ステーションなら、わずか35分で80%まで充電できる。米国ではMini Cooper SEは2020年3月にも販売が開始される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

フォード・マスタングにインスパイアされた電動SUVがついにデビュー

Ford(フォード)は約14カ月近く前に、Mustang(マスタング)にインスパイアされた電動SUVを予告していた。そして今、それがなにを意味するのかを世界に披露する準備が整った。同社はロサンゼルス・オートショーに先立ち、米国時間11月17日に電動SUVを発表すると表明した。

2020年に発売される電動SUVについては、ティーザー画像やヒントが存在するものの、詳細は知られていない。最近公開された新しいウェブページではわずかな詳細しか明かされていないが、EPA準拠で300マイル(約480km)の距離距離を実現している。しかしその外観や仕様、価格は、少なくとも11月17日の発売日まで待たなければならない。

我々にわかるのは、フォードの未来がこの電気自動車へのシフトの成功に結びついていることだ。マスタングにインスパイアされたSUVは、この戦略の要ではないかもしれないが(電気式のF150はおそらくそれに値するだろう)、重要な要素となるだろう。

同社はこれまでハイブリッド技術を支援してきた。2016年、同社のBill Ford(ビル・フォード)会長はFortuneのイベントで、プラグインハイブリッド車は過渡的な技術だと考えていると述べた。

しかし状況は大きく変わった。ハイブリッド車両は今でも選択肢のうちの1つだが、過去18カ月の間、フォードは完全電気自動車の開発と生産により重点を置いてきた。

同社は2018年に110億ドル(約1兆2000億円)を投資し、2022年までに全世界で40車種の電化自動車と16車種の完全電気自動車を投入する計画を明らかにした。

さらに9月には、2022年末までに欧州で100万台の電化自動車を販売する計画の一環として、フランクフルト・モーターショーで一連のハイブリッド車両を発表した。

電気自動車のスタートアップのRivianにも投資しており、VW(フォルクス・ワーゲン)とは自動運転(VWのArgo AIへの投資を通して)や電気自動車の開発における協力など、多くの分野で提携している。フォードは、VWのMEBプラットフォームを使って、ヨーロッパ市場向けに「少なくとも1車種」の完全電気自動車を開発する。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

「Tesla Model SとModel Xの製造は 感傷的な理由で継続」とイーロン・マスク氏

Tesla(テスラ)でCEOを務めるElon Musk(イーロン・マスク)氏は米国時間10月23日、決算発表にて投資家に対して「なによりも感傷的な理由」でニッチな製品だとするModel SとModel Xの生産を継続すると伝えた。「これらは未来にむけて重要なものではない」とマスク氏は付け加えた。

Tesla Model 3の販売台数は、同社のModel SとModel Xを大きく上回っている。Teslaは第3四半期にModel SとModel Xを1万7483台出荷したが、Model 3は7万9703台だった。マスク氏はまだ生産されていないModel Yも、Model 3の販売台数を上回る可能性があると予想している。

Model SとModel XはModel 3よりも高価で販売台数は少ないが、何年も前から同社の財務の健全性にとっては重要な存在だった。テスラの自動車の粗利益率は、高価格(かつ1台あたりの利益率の大きい)Model SとXの販売によって相殺されてきた。

これらの車両は、テスラの長期的な将来の計画の一部ではないかもしれない。しかし現在、テスラはこの2つの車に固執している。

同社でCFOを務めるZach Kirkhorn(ザック・カークホーン)氏は決算発表にて、今四半期は電気自動車の需要増に対応してModel SとModel Xの生産台数を増やしていると述べた。同氏によると、TeslaがModel 3を発売し、生産を増やして安定させたことで同社はほかの製品に注力できるようになったという。さらにカークホーン氏は「テスラは引き続き受注台数の向上を見込んでおり、第4四半期にはModel SとModel Xの出荷台数に反映されるだろう」としている。

マスク氏はModel Sの新しい「Raven」パワートレインを搭載した新バージョンを特に絶賛した。「運転がとても簡単で、スーパーマンが運転しているようだ」「さらに、極めて安全だ」。同氏はModel Xについては「(卵細工のファベルジェのような)自動車における芸術作だ」と述べている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

走行距離720kmの完全ソーラーカーLightyear Oneは予約価格1450万円

電動車は化石燃料を燃やす車より環境に良いけど、依然として通常の電力網に依存しているので、そこで何がどう使われているかによって汚かったりきれいだったりする。このたび登場したプロトタイプカー「Lightyear One」は、走行に必要な電力を太陽から得ることによって、この状況を乗り越えようとする。

オランダのスタートアップLightyearは、最初はStellaという名前で、2015年に本誌主催Crunchie賞を勝ち取った。それが今や、路上走行ができるようになったらしい。プロトタイプ車のLightyear Oneは今日(米国時間6/25)披露されたばかりだが、すっきりとしたドライバーフレンドリーなデザインで、しかも一回の充電で720キロメートル走る。太陽光を電源とし実際に消費者市場をねらっている自動車としてこの性能は、断固初めてだ。

© Twycer / http://www.twycer.nl

同社によると、まだ一度も路上を走ったことのないこの車は、すでに予約が100台以上ある。しかし、お届けは2021年の予定で、最初のリリースの予約はあと500台可能だ。お値段は前払いで11万9000ユーロ、日本円換算ではおよそ1450万円だ。あくまでも予約時前払いなので、よろしく。

Lightyear Oneは、単純に太陽電池を屋根の上に載せたプラグイン電動車ではなくて、通常より小さな電池で最大の性能が得られるよう最適化された太陽電池で屋根とボンネット合わせて1.5平方メートルを覆っている。電池は安全ガラスに収められている。通常のコンセントや充電ステーションも使えるが、軽量化された設計のため、この方式の充電ではフル充電の走行距離が400キロメートルだ。

  1. © Twycer / http://www.twycer.nl

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同社によるとこの車は、電動車はほしいけど走行距離が心配、電池の充電も心配、という客層向けだ。まだ製造は始まっていないが、いずれにしても相当高価で小規模生産の車に当面はなるだろう。しかし感動的な挑戦ではあるし、未来のEVの方向性を示しているかもしれない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

自動運転車にアップグレードできない化石燃料車を買うことは経済的狂気とイーロン・マスクは主張

火曜日(米国時間6/11)に行われたTesla(テスラ)の今年の株主総会で、CEOのイーロン・マスク氏(Elon Musk)は従来の化石燃料車を歯に衣を着せずこき下ろした。彼は、電動車でない全自動運転対応車を買うことは「経済的に正気じゃない」と言った。その主張は、テスラがこれから売ろうとしている車の擁護でもある。

マスクは前にも、2016年10月以降に生産されたテスラ車はすべて、そのままで完全な自動運転車になれる、今年の自動運転車用車載コンピューター以前のものはコンピューターを交換するだけだ、と言っている。そのコンピューターは、これまでのNvidiaのチップに代わって登場したテスラ製のチップだ。

彼はまた数か月前にも、来年は100万台のロボタクシーが公道を走っている、と主張した。2016年10月から今日までに売れたテスラ車、Model X、Model S、Model 3がすべて含まれるならそれは不可能な台数ではない、と彼は言った。

自動運転に関するテスラの進捗に関してマスク氏は、年末までには運転者の監視を要する自動運転車、自宅のガレージから職場まで介入を要しない車を発売できる、と言った。そして来年の目標は、監視の要らない自動運転車、さらにその後は規制当局との協力を前提として、運転席に人間がいない完全自動車を発売できるという。

マスク氏は、漫画のような比喩でこの話を締めくくった。いまどき、今後自動運転車に換えることのできない車、しかも従来的な化石燃料車を買うことは、「馬に乗って折りたたみ式携帯電話を使ってる」ようなものだ、と。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

テスラ、中航続距離の低価格Model 3を発売

TeslaはModel 3の低価格中後続距離バッテリー車を新たに発売する。価格は4万5000ドル(税優遇前)。

Elon Muskはこの推定航続距離260マイル(418 km)の新車種をTwitterで発表した。同社のウェブサイトはすでに更新されている。米国内の顧客は今日(米国時間10/19)から注文可能でカナダでも近々発売予定だ。

Tesla model 3 mid-range

Muskのツイートによると、中航続距離Model 3の連邦およびカリフォルニア州の税優遇を適用した後の価格は3万5000ドルになる。

ただし、7500ドルの連邦税優遇措置を受けるためには2018年12月31日までに車を受け取る必要がある。同車種の納車予定期間は6~10週間なので、10月終わりから11月始めにかけて注文した人は税優遇を受けられるはずだ。

今年Teslaは20万台目の電気自動車を納車した。このことで、電動自動車を新車購入した消費者に適用される連邦税優遇のカウントダウンがはじまった。この税優遇は、ある自動車メーカーが米国内で対象車両を20万台販売した時点で収束し始める。このルールの下、Tesla顧客が税優遇を受けるためには、新しいModel S、Model X、あるいはModel 3が12月31日までに納車される必要がある。

Muskはその後のツイートで、この中距離車のバッテリーは、長距離モデル用バッテリー筐体のバッテリーセルを減らしたものだと説明した。「筐体中のセルのない部分は不釣り合いたほど大きいが、2月に延ばすかわりに今提供することができる」と彼は書いた。

なお、この中航続距離バッテリーモデルは、長航続距離デュアルモーターのModel 3や高性能バージョンよりも安いが、当初約束されていた基本スペックモデルの3万5000ドル(税優遇前)よりもまだ高い。アーキテクチャーの異なる標準バッテリーを搭載した低価格モデルは、4~6ヶ月先にならないと入手できない。

「Model 3の生産および販売が急成長するなか、われわれは安定した生産能力を達成し、いっそう多くの顧客にむけて多様な製品ラインを用意ひることができた」とTeslaの広報担当者がメールによる声明で言った。「今週米国・カナダで発売された新しい中航続距離バッテリーは、Model 3を求める数多くの顧客のさまざまなニーズに答えるものであり、標準バッテリーを注文した顧客の推定納車期間は4~6ヶ月だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tesla、世界最大のバッテリーをオーストラリアの風力発電所に設置

Teslaがなんとか期日どおりに製品を納入した —— 電気自動車のModel 3は計画より遅れているのだが。同社はオーストラリア西部に巨大バッテリー施設を完成した。風力発電で生成したエネルギーを蓄積し、必要なときに送電網に送って夏場によく起きる停電を抑制するのが目的だ。

Teslaのバッテリー施設は、フル充電時にはおよそ3万世帯に1時間電力を供給することが可能で、数日中に最終テストで全設備が準備完了になったことを確認して本格稼働に入る。バッテリーの総容量は100メガワット時で世界最大だ。

Wall Street Journalによると、今後数週間の最終テスト期間中に予備電力を供給するが、本格的な負荷テストが始まるのはオーストラリアに夏が来る12月から3月にかけてだ。その間気温は急上昇し、各家庭がエアコンなどをフル稼働させて猛暑を避けようとするためエネルギーシステムに大きな負荷がかかる。

しかし、Teslaがこの施設でテストしているのは、オーストラリアの夏に対処するためだけではない —— 再生可能エネルギーが従来の環境にやさしくない電力供給方法を完全に置き換える現実的な手段として長期的に有効かどうかを証明することも重要な目的だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ダイソンが電気自動車を開発中、2020年発売を目指す

ハイテク電気掃除機・扇風機メーカーのDysonが、自動車分野に進出するのではないかという話は前々から噂されていた。もはやそれも噂ではなくなった。同社は、バッテリー方式の完全電気駆動自動車を2020年までに発売することを正式に認めた。

このニュースはDysonのファウンダー・CEOのJames Dyson自身の口から語られたもので、全社向けのメールでプロジェクトを発表した。メールには、現在掃除機やヘアドライヤーのトレードマークとなっているサイクロンモーターの当初のビジョンが、ディーゼルエンジンの排ガスをなくしたいというDysonの思いから来ていることが詳しく書かれている。

そのディーゼル排ガス捕獲システムはDysonの思い通りには進まなかったが、最終的に同社の電気掃除機で使用するモーターの基盤を作ることになる。パワーと効率を兼ね備えたバッテリー駆動のコードレス方式も合わせて開発された。しかしDysonは、自分にとっても会社にとっても、ゴールは今でも世界の大気汚染レベルを減らすことだと言っている。

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そのためにこの会社は、様々な消費者製品を作ってきたチームの成果と専門知識を集結して、このバッテリー電動自動車の開発に取り組んでいる。Dysonは、自動車業界のベテランを含む同社の「トップ」エンジニアたちからなるチームを構成した。人数はすでに400人を超え、30億ドル近い金額をプロジェクトに投資する考えだ。

Dysonは、現在自動車開発に取り組み中であり、2020年までに路上デビューさせたい、ということ以上については口をつぐんでいる。いつかこれがやってくることは、雇用その他の情報から本誌も予期していたが、それでも英国ベースのグローバル・テクノロジーのトップ企業が、これまでの成功と大きく異なる分野に進出することには、大いに興味をそそられる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

メルセデスの家庭用バッテリーは、Tesla Powerwallのライバルになれるか

Aus dem Auto ans Netz: Mercedes-Benz Energiespeicher eignen sich auch für die private Nutzung zur verlustfreien Zwischenspeicherung von überschüssigem Strom. / From cars to power grids: Mercedes-Benz energy storages are also suitable for private use to buffer surplus power virtually free of any losses.

Mercedes-Benzの電動自動車の高需要に向けて開発されたバッテリーが、家庭用エネルギー蓄積装置として新たな用途を探している。聞いたことがあるって? そう、Tesla Powerwallとよく似ている。

Mercedes-Benzの親会社であるDaimler AGによると、この蓄電装置は子会社のDeutsche ACCUMOTIVE(Daimlerは大文字が本当に好きだ)が製造している。バッテリーの販売、設置、支援は電気会社やソーラー技術会社等のパートナーが行う。蓄電装置はソーラーパネルと一緒に設置することが多いので、これは理にかなっている。装置はすでにドイツで販売されており、今後は海外にも広げていくとMercedesは言っている。

2.5 kWhの棒状リチイムイオンバッテリーモジュールを最大8本内蔵可能で、最大容量は20kWh。Mercedesによると、これはソーラーエネルギーの余剰分を蓄積し、後で「事実上無駄なく」使用するのに十分な容量だという。装置の価格は公表されていない。これは装置本体以外に、光電パネルや設置費用等、いくつかの部品と合わせて販売されるためのようだ。

Deutsche ACCUMOTIVEは、この種の装置を2015年から工業利用向けに製造している。システムがスケーラブルに設計されていたため、早期に家庭用市場に参入できた。Daimlerは、エネルギー蓄積子会社に大きく賭けている ― Deutsche ACCUMOTIVEの第2のバッテリー工場には5億ドル以上を投資していて2017年夏に稼動を始める。

一方、Tesla Energy Powerwallは同じ目的を、もっとスマートに実現していると言っていいだろう。Powerwallは6.4 kWhのエネルギー容量を「一日サイクルの利用」のために提供しているとウェブサイトに書いてある。Mercedesの装置と同じく、もっと多くのエネルギーを蓄積する必要のあるソーラーシステムのために複数台設置することもできる。Powerwallの価格はわかっている ― 3500ドルだ。その需要の高さは、昨年Powerwallが発表されたとき、 3万8000台の予約が入ったことからわかっている。それだけの需要があれば、Daimler AGのような実績あるバッテリー技術を持つライバルが参入するの余地は十分にありそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Teslaの謎めくライバル、Faraday Futureを支えるのは中国版NetflixのLeTV

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カリフォルニア州ガーデナに拠点を置く謎の電気自動車会社、Faraday Futureの背後に誰がいるかについて、様々な臆測が飛び交っている。Appleの電気自動車プロジェクトの仮の姿だと信じる向きもあるが、それはありそうにない。より確度の高い兆候が、中国のテクノロジー企業、LeTVによる支援を示している。

まず、LeTVの会長、Ja Yuetingは自身のWeibo認証済みページで、Appleをヒトラーと比較したことがある。また複数のメディアが、Jiaは昨年Teslaに対抗する電気自動車を製造するためのライセンス取得を試みたと報じている。

「これはわれわれの夢と情熱だ」とJiaは2014年、Bloombergに電動自動車の開発計画について話した。「中国の空を見上げれば、思慮深い市民なら誰でも何とかしたいと思う。これは真実だ」。

報道によると、中国のこの億万長者は、今春自身が保有するLeTV株12億ドルを現金化し、会社に貸し戻した。これは新たな電気自動車プロジェクトの資金を賄うためだとされている。

当時は、LeTVが「手頃価格の」インターネット接続スマート自動車を中国で作ろうとしていると考えられていた。北京拠点の同社は、以来数々の才能あるエンジニアをTeslaをはじめとする米国自動車会社から引き抜いた ― そしてLeTVは米国での自動車製造を準備しているらしい。

TechCrunchは、Colliersの市場レポートが、2014年にLeTV ENV, Inc.をガーデナ本社の購入者として記載していることを発見した。

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さらに調査した結果、中国の映画監督、Chaoying DengをFaradayのCEOとする記録も見つかった。LinkedInによると、DengはLeTVの子会社、Le Vision Picturesの映画監督である。同サイトの “People Also Viewed”[ここを見た人はこちらも]をざっと見たところ、Zapple New Energy Vehicle Companyのゼネラルマネージャー、Tony Nieの名前があった。

Zapple New Energy Vehicle Companyは、LeTVのFaraday Futureの別名である可能性がある。なぜなら、Faradayがガーデナに建設中の12万4000平方フィート(1万1500平米)の本社ビルの購入者に、LeTV ENV(Energy New Vehicle。New Energy Vehicleの間違いかもしれない)の名前があるからだ。

Zoom Infoにも、Nieがガーデナを住所とするFaraday Futureで「上級副社長」を務めていると書かれている。

Faraday Futureの背後に中国テクノロジー複合企業が控えているという数多くの証拠が公開資料から見てとれる。しかし、このFaradayこあやふやさは何なのか? それは、同社の自動車販売計画に関係しているかもしれない。

この件に詳しい情報筋によると、Faraday Futureは米国に拠点を置くTeslaのライバルとして見られる必要があると言う。「中国人は中国製品を買いたがらない」と情報筋はTechCrunchに伝えた。

しかし、経営には不安な前兆も見られる。Faraday FutureはTeslaのモデルSに対抗する車を2016年に発売しようと計画している。価格は10万ドル以上だと言われている(TeslaはModel Sの価格を7万ドルに設定している)。ある筋によると、一部の社員はこの高い価格や会社の方向性に不満を持っている。

中国は広く開放された市場であり、多くの米国企業が進出に興味を示している。しかし、6桁の価格は中国市場にとって受け入れ難い。実際米国市場でも、Model Sの価格でさえ難しい。

現行の計画を巡って、何人かの重要人物が会社を去ったらしい。Faraday Futureの広報責任者、Marcus Nelsonは9月に同社を静かに離れた。Neslonは今日Medium に、なぜ会社を去ったかの説明(というより黒塗りされた説明)を書いた。

「私が言いたいのは、同じようなチャンスのある会社で働くのは素晴らしいということ」とNelsonは書いた

本誌はFaraday Futureに、価格および社内問題の可能性について質問しているが、返答はまだない。情報が入り次題続報する予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook