カリフォルニア州、無人走行車をドライバー必須とする法案を提出

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これを政府介入やテクノロジーへの一般的誤解と見る人たちがいることは間違いない。カリフォルニア州運輸局は、州内では自動走行車にドライバーを必要とする提案を公表した。

これは、両親が子供たちだけを送り出せる可能性や、配達サービスが配達人を雇うことなく無人走行車を利用することや、Uberが構想しているかもしれない「運転手パートナー」無しで乗客を拾う未来が、カリフォルニアでは限定されることを意味している。

またこれは、カリフォルニア州で数年にわたり無人走行車をテストしているGoolgeを失望させた。

「ボタン一つでA地点からB地点に誰でも運べる乗り物を開発することで、われわれは何百万もの人々の移動手段を変えたいと考えている。それは人間が原因である94%の事故を減らし、運転能力がないために排除されていた人々を日々目的地に連れていくことができる。安全はわれわれの最優先事項であり、これを行う主要な動機でもある。完全自動運転車がここに住む全員を手助けする可能性に、カリフォルニア州が既に限界を設けようとしてことに大きく失望している」とGoogleはTechCrunch宛の声明に書いた。

Goolgeの落胆にかかわらず、この規制は長い目で見て良いことかもしれない。高い安全率をもってしても、統一されたオープンソースの無人運転車用コードベースが無人運転車メーカーの間で共有されない限り、未知の問題に遭遇することは間違いない。現在そのようなものは共有されていない。

例えばこんなシナリオを考えてほしい ― 人間が運転する車が高速道路を逆走し始め、2台の無人運転車に向かって突進している。車線はかなり狭い。もし1台が減速してもう1台の後に付けば両方とも問題ない。しかし、共有されたオープンなコードベースがなけれは、どちらが減速すべきかを決めるルールはない。両方が加速すれば、どちらも抜くことができない。両方が減速しても問題は同じだ。

このシナリオや他の想像もできないことが、無人車が路上に増えれば間違いなく起きる。政府が、新しい技術はうまくいくと直ちには信じないことは正しいし、何らかの規制の枠組はわれわれの安全と安心を確保するために必要だ。

上院議院法案 1298号は、少なくともそのための努力を試みているようだ。提案は2つの部分からなる。1番目は、「一定の車両設備要求、設備性能基準、安全性認定、および公道において無人車両が車内に運転手がいるか否かにかかわらず、安全に運行するために必要であると局が定める事柄」を規定している。

2番目がGoogle等の無人走行車製造業者にある程度の動揺を起こしている。提案のこの部分では、無人走行車を人間が操作することを要求している。さらにGoogleその他の無人走行車メーカーは、第三者による安全試験の実施、および事故あるいは自動車ソフトウェアのハッキングを報告する基準を提供する必要がある。

TeslaとFordもカリフォルニア州で無人走行車をテストする許可を持っており、理論的にこの規制は、この種の車を一般に販売するためのあらゆる計画に影響を及ぼす。

提案された法案が通過すれば、カリフォルニア州での進展が鈍り、この種の車のメーカーがこの州を離れ別の場所へと移る結果を招く可能性がある。しかし、われわれがこの新しいテクノロジーを定義しそれに取り組んでいくにつれ、おそらくカリフォルニアでも他の州でも、これが最終決定とはならないだろう。


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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

トースターのように誰もが使える3Dプリンタを目指したSkriware、799ドルでフルオート

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まず、下のビデオをご覧いただきたい。アクション映画の予告編のナレーションを担当しているような男が、ちょっとおかしな英語で喋っているこのビデオは、これまでぼくが見たKickstarter上の売り込みビデオの中では、最高傑作だ。おっと、いきなり脇道に逸れてしまったが、このポーランド製の3DプリンタSkriwareは、これまでの3Dプリンタおよび3Dプリントのあり方に不満だった連中が作った。もうこれ以上、新しい3Dプリンタは要らないよ、という声も聞こえるが、Skriwareはもっともっと使いやすいソフトウェアとハードウェアを目指している。

目標は、ユーザにワンタッチシステムを提供することだ。ネット上にさまざまな、3Dプリントオブジェクトのマーケットプレースがある。そこから何かをダウンロードしてプリント物が出来上がるまで、ほとんど人手が介入しない。それはほかの家庭用3Dプリンタでもできるが、799ドルの機種にそんなフルオートの機能はなかった。

低価格化の鍵は、プリントヘッドの設計を単純化したことと、熱をあまり必要としない素材を使ったことだ。彼らは、焦点を使いやすさに絞った。3Dプリントの市場においては、それは新しい切り口だ。

“Skriwareは、できるかぎり使いやすくて、直観的に使える3Dプリンタを目指した。ゲームのフィギュアを作りたい小学生でも、孫にテレビドラマの超人的ヒーローの形をしたクッキーを作ってあげたいと思っているおばあちゃんでも、簡単に使えるプリンタを作りたかった”、と彼らは書いている。

発売は来年の4月だが、すでに完成度は高いようだ。ヨーロッパ製の、電脳内蔵の、デバイスだ。3Dプリンタを売るために、こんな仰々しいナレーションは要らないと思うが、たしかに3Dプリントの市場は、今や変化の時期だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

米運輸省、自動運転車の規制緩和へ

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自動運転車が急速に進歩する中、連邦当局はこの技術に対するスタンスを考え直そうとしている。

昨日(米国時間11/24)アンソニー・フォックス運輸長官は、政府の自動運転車政策を数週間のうちに改訂すると発表した。

「運輸省として安全面を警戒するのは当然だが、目の前のイノベーションにおじけづきたくはない」とフォックスは語った。Associated Pressが伝えた。

2年前、米国運輸省は自動運転車に対して慎重な立場を取った。同省は、自動運転車の使用はテストに限定し、「一般市民が通常の運転目的に使うことは認めない」とする方針を打ち出した。

今日のニュースは、Googleが自動運転車のテスト地域をマウンテンビュー本社キャンパスから、カリフォルニア州およびテキサス州オースチンの公道へと拡大したことを受けている。Tesla Motors、日産、およびホンダも同技術の実験を続けている。しかし、いずれの場合も、ハンドルの前には人間が座りいつでも代って運転できるよう備えている。

これまでのところ、自動運転車に関連する規制の殆どは州レベルで施行されている。カリフォルニア、ネバダ、ミシガン、フロリダの各州およびワシントンDCはいずれも、自動運転を規制する法案を通過させた。他の多くの州も同様の法規制を検討している。

Googleが自動運転車の安全性が確認され次第すぐにでも、市場に広めようと推進している中、路上のルールも変わる必要がでてくるだろう。2016年に自立走行車が技術政策に関する数多くの議論を呼ぶことは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

3Dプリンタからプリント物を簡単に取り出せるための奇跡の製品Fleks3Dはわずかに25ドル

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3Dプリンタからプリントされた物を取り出すのはいつも厄介だ。こんなことをやりたい人は、地球上に一人もいないだろう。大金を出して、誰かを雇うべきか? 神は、われわれ地球人を見捨てたのか? われわれはこの、冷たい無感覚な宇宙に無力なまま放置されたのか? そうではない、と思いたいが、でもこの苦痛はひどい。

通常の3Dプリンタは平滑なプレートの上にオブジェクトを押し出し、それは化学物質やテープでおおわれている。その平滑な面からオブジェクトを取り外すためには、スクレーパーと馬鹿力を要す。しかしこれからは、この難局をFleks3Dが救ってくれる。

タネを明かせばそれは、上図のように撓(たわ)むプレートだ。プリントが終わったら、それをちょいと曲げれば、オブジェクトは外れる。バカバカしいほどに当たり前だ、と思えるのは、まさしくそうだからだ。Fleks3DのプレートはUltimaker用やMakerbot用があり、お値段は25ドル。発売は来年2月だ。

この前のKickstarterキャンペーンで成功したときは、数百枚を世の中に提供できたが、その後改良を重ね、対応プリンタの機種も増やした。3Dプリンタからオブジェクトを簡単に取り出すか、それとも、苦しみと悲しみで泣きながら仕事をするか。あなたなら、どっちを選ぶかな。

出典: 3DPrint

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

研究者が3Dプリント(プラスチック)植毛システムを開発

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カーネギーメロン大学の研究者らは、3Dプリントされた物体にリアルなプラスチック製毛髪を付加するシステムを開発した。これは頭髪の不自由な人々を助けるものではないが、3Dプリントされたキャラクターに可愛いらしい髪形を付加できるほか、生物の成長過程を模倣することもできる。

システムは標準的な3Dプリンターを使用し、特別なプログラムで微量のプラスチックを射出してホットグルーのように引っぱり上げる。毛髪は表面にランダムあるいは整列して植えることができ、ブラシやカットも可能。

研究者らは、高熱のPLA押出機だけを使って、排出されたプラスチックを引き上げるのは難しいことに気付いた。その代わりに、プレート全体を横向きに移動して、プラスチックを表面から引き離す方法をとった。「プリントヘッドをすばやく上に動かすことはできないが、ヘッドも制作中の作品を支えるプリント台も、横向きにはすばやく動かすこができる」と研究者らは言う。「溶けた材料を付着させた後、プリントヘッドと台を横向きに動かすことによって、望み通りの毛髪のような糸を作りだすことができた」。

「材料をほんの少し押し出して引っぱるだけ」とカーネギーメロン大学人間/コンピューターインタラクション研究所のPh.D生、Gierad Lapuは言った。「実は非常に単純なアイデアなんです」。

プロジェクトの詳細はここで読めるが、近々この技術を私の3Dプリンティング技巧に加えて、最終的には毛むくじゃらの実物大バート・レイノレズを青いプラスチックで3Dプリントするので楽しみにしていてほしい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoPro、来年リリース予定の自社製ドローンから撮影した映像を公開

GoProは2016年初頭に、ドローンをリリースする予定にしている。それにむけて、GoProは発売予定のドローンより撮影した映像を公開している。とても滑らかなビデオが撮れているようだ。

ちなみにこのビデオを公開する数時間前に行ったQ3決算報告では、予想を下回る成長となったことを発表していた。決算発表後は株価が18%も下落する事態ともなった。アナリストたちがGoProの今後の成長力にも疑問を持ち、またビデオのマネタイズの可能性にも懐疑的であることを示した結果だ。GoProとしては、ドローンの投入で改めて市場の注目を取り戻したい狙いがある。

ともかく、公開されたビデオではまずその滑らかさに驚いてしまう。撮影後にぶれ補正などの編集は加えていないとのこと。カメラに搭載されたソフトウェアによるものなのか、それともハードウェア的なスタビライザーの機能によるものなのかはわからない。おそらくは双方の相乗効果によるものなのだろう。

先月のTechCrunch DisruptにてGoProのCEOであるNick Woodmanは、「ドローンの投入により、GoProカメラの魅力をいっそう引き出すことができるようになるでしょう」とも語っていた

GoProのカメラは既に他社製のドローンと組み合わせて利用されることが多い。GoProとしては自社製のドローンを用意することで、さらに売り上げを伸ばしていきたい考えであるわけだ。

Canva Disrupt SF 2015 Nick Woodman copy

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(翻訳:Maeda, H

ParrotのBebopドローンが自律飛行できる…カメラの向き(視点位置)も設定可能

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Parrot Bebopが今や自分で飛べる。Flight Modeを買ったら、Bebopのオーナーはウェイポイントを送信して、あとはドローンが自律飛行をするのを見守るだけだ。そのためにはアプリ内購入でFlight Planというアップグレードをしておくこと。20ドルだ。

モバイルアプリを何度かプレスして、航路や高度をセットする。作業はドラッグ&ドロップだけだ。HDカメラの視点もセットできる。

その機能は、オープンソースのMAVlinkで航路を送信する。飛行中にいつでも、人間操縦者がコントロールを取り戻し、航路を調節できる。Parrotによると、ドローンの位置精度は6フィートだそうだ。

前日にはFAAが、ドローンの保有を登録制にすると発表したばかりだ。自律飛行でも、ルールや規制は守るべきだ。とくに合衆国では、ドローンは必ず人間操縦者の視界内で飛ばさないといけない。

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RPGのダンジョンの各ピースを自分で3DプリントできるキットDragonlockがKickstarterに登場

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パーテイーは暗い部屋へ入っていく。闇の中でろうそくが燃えていて、向こうの壁に何かが光っている。最初に、シーフ(thief, 盗賊)が入る。彼の小人(こびと)ナイフがギラギラし始める。危険はすぐそばだ!

どうしたらいいか? 壁を3Dプリントして、そこの床にはめるのはどうか? それとも3Dプリントしたビホルダーを部屋へ入れるのは? 柱や階段を作るのは? それとも小さな木製のドアをそこに作るのはどうだろう?

Dragonlockでは、それができる。このKickstarterプロジェクトは、ユーザが対話的な3Dダンジョンを自分でプリントできる。小さいからたくさん作れるし、あとで好きな色を塗れる。

10ドルのパッケージにはモデルが10個あって、簡単にプリントできる。60ドルのKingパッケージには、樽、罠、アーチ、毒キノコなど、いろんなピースがある。

これを作ったFat Dragon Gamesは、3Dモデルやペーパークラフトのメーカーだ。キットの多くはPDFとSTLモデルで、ダウンロードはここでできる。バーバヤーガの小屋もある。

ローブを着て魔法使いの帽子をかぶったら、ぜひ3Dプリントしたダンジョンのピースで遊ぶべきだ。きみのバグベアが感謝するだろう。

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via 3DPrintingIndustry

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

この球状の四足ロボットが地球を支配するとしたら、ぼくなら大歓迎だ

 

ロボットが地球を支配したとき、では、その体腔の中には一体何があったんだろう?と、あなたは悔しげに思うかもしれない。その答のヒントになるのが、日本のChiba Institute of Technology(千葉工業大学)のTakeshi AokiとSatoshi ItoとYosuke Seiが作ったQRoSSだ。このロボットは球形の転がるケージと、その中に隠された4本の足から成る。ボールを部屋に投げ込むと、ころころ転がっていくが、自分の意思で動く必要があるときには4つの足を出して立ったり歩いたりする。

ひっくり返ると足で態勢を直すし、転がって障害を避(よ)けることもできる。一言で言うなら、銃と力の場のないDroidekaの、単純化バージョンだ。

チームはこのロボットを、ドイツで行われたIROS 2015で展示し、論文、“Development of Quadruped Walking Robot with Spherical Shell – Mechanical Design for Rotational Locomotion”(球状外殻を持つ四足歩行ロボットの開発–回転移動のための機構の設計)も公開されている。相当面倒な問題への巧妙なソリューションであり、しかも、とってもクールだ。

〔原文の筆者Biggsは、一年あまり前から、“ロボットが地球と人類を支配する”というジョークテーマで数々のロボット記事を書き続けている。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

連邦航空局(FAA)、ドローンの飛行禁止区域を通知するアプリケーションのベータテストを開始

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iPhone-6-3今年のはじめ、Federal Aviation Administration(FAA)は、アプリケーションのテストを開始する旨をアナウンスしていた。ドローンの飛行可能地域(重要性に従った表現をするのなら「飛行“不”可能地域」)を示すためのものだ。そしてそのアプリケーションが、このたびベータ版として公開された。名前をB4UFLYといい、iOS版のみが用意されている。

ただし、今のところプライベートベータで、2ヶ月間の予定でテストすることになっているのだそうだ。Android版もリリース予定ではあるらしいが、リリースの時期についての情報は得られなかった。

さらに、プライベートベータはすでに申込多数で、使ってみるのもなかなか難しい状況にある様子。それでもemailing b4ufly@faa.govにてベータ版への招待を受け付けてはいる。

当方でもスクリーンショットをみただけだが、アプリケーションの使い方はいたって簡単であるようだ。飛行場や国立公園(今ではドローンを飛行させることが禁じられている)、ないしは他の飛行禁止地域に近づきすぎていないかを判定するのが、アプリケーションの主用途だ。

もちろん、実際に飛ばすときだけでなく、飛ばしてみたい場所の事前チェックに使うこともできる。非常にシンプルだが、ドローンを飛行させるにあたってはぜひとも知っておかなければならないことを教えてくれる。

飛行場から5マイル以内の地点では、飛行場の管制官や航空交通管制局の許可を得る必要がある。たいていの人はそのような手間をかけて飛行したいとは思わないもので、そういう場合には制限エリアではないところを探すことになる。FAAによれば、将来的には5マイルの制限エリア内でドローンを飛ばそうとしたときに、航空交通管制局に通知する機能も搭載する予定であるとのこと。

ドローンのを飛ばす人のほとんどは事件をおこしたいなどとは考えていないだろう。ドローンの飛行禁止区域を教えてくれるサービスや、アプリケーション(Hoverなど)もいろいろと出てきている。DJIのPhantomドローンには、制限区域内では飛行できないモデルもある。ただ、FAAのような公式機関がオフィシャルアプリケーションを出すことで、利用者の側がいっそうの安心感を得ることができるということもあるのだろう。

言うまでもないことだが、山火事などの災害現場での飛行も厳に慎むべきだ。

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(翻訳:Maeda, H