国際的なネットワーキング企業であるEricsson(エリクソン)がこのほどモダナイゼーションが必要と決意し、クラウド通信企業Vonageを62億ドルで買収したことを発表した。
VonageによってEricssonは、通信へのもっとモダンなアプローチ、すなわちクラウド上のコンタクトセンターや、Twilioのような通信API、インターネットによる音声通話(VoIP)などを手中にする。同社は、Vonage系列の主要部位により、4Gと5Gのネットワーキング技術を構築できる、と考えている。
Ericssonの社長兼CEOのBörje Ekholm氏によると、この買収は、今後多くのエンタープライズ企業を顧客としていくための戦略の一環だ。氏は声明で次のように述べている: 「これにより、エンタープライズ事業を構築していくための基盤が弊社に備わる。Vonageの買収は、その戦略的プライオリティを提供していくための次のステップだ。Vonageは、顧客がネットワークへの投資から収益を獲得し、開発者と企業を利していくためのプラットホームを弊社に与える」。
Ericssonが具体的に狙っているのは、Vonageの通信APIだ。それにより同社は、4Gと5Gを用いるアプリケーションを構築している世界中のデベロッパーたちのネットワークに食い込めると信じている。
VonageのCEOであるRory Read氏によると、それは断ることのできないほど良好な取引であり、両社が合わさったより大きな企業は彼の企業にとっても究極的に良いものである。Read氏は、声明でこう述べている: 「Ericssonに加わることは弊社の株主たちの最良の関心事であり、企業のクラウドコミュニケーションにおけるVonageのリーダーシップと革新的なプロダクトポートフォリオ、ならびに傑出したチームの証(あかし)である」。
VonageでEricssonが得るものは技術のポートフォリオだけではない。同社は9月30日までの12か月の売上が14億ドルという健全企業であり、12万の顧客にアクセスでき、登録デベロッパーは100万以上いる、と同社は言っている。
Vonageは2001年にVoIPのプロダクトでローンチし、Crunchbaseのデータによると、2006年の上場の前までにおよそ6億ドルを調達していた。2018年には、クラウドを利用するコンタクトセンターNewVoiceMediaを3億5000万ドルで買収した。
本日の合併はVonageの取締役会や規制当局の承認を要するが、Ericssonの予想では来年の前半中に完了するという。Vonageの株価は今朝、このニュースにより25%急騰した。Ericssonは投資家にとってあまり魅力的に映っていないようで、本稿を書いている時点で株価は4.89%下がっている。
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(文:Ron Miller、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: David Paul Morris/Getty Images
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