Google、新しいGmailのCMで自らのスパムを認める

Google+やYouTube、Google Offers、Zagatからのメールが多くて困っている人へ。Googleが解決してくれる。ただし、スパムを減らすわけではない。スパムメールを整理してタブに分けてくれるのだ! Googleのあからさまなクロスプロモーションのおかげで、すばらしいに違いないGmailの新しい受信箱が、200ドル出せば宝クジの当選金を送りますよと言ってくる怪しげな外国人のように見える。

もちろん、メールの通知設定は自由に構成可能だが、それは受信箱を空にするイカサマの手口だ。

Googleは、新しいソーシャルタブやプロモーションタブにフィルターされて入ってくるメールを、何か一般的ダミーで済ますこともできたはずだが、あえて自社製品を使った。Gmailの新しいタブは、Facebookや他のソーシャルネットワークが「ソーシャル」として送ってくる不必要な警告を認識できないのかもしれない。しかし受信箱にGoogle+とYouTubeからの警告が10本連続で並ぶのは、あまり見映えがよいとは言えない。

これは、テクノロジーの巨人がGoogleのサービスを他の自社製品のプロモーション[あるいは不当な優遇]に使うことに関して長年批判されてきたことを考えると不可解な選択だ。Google検索でGoogle+を推したのは最悪だった。

はっきりさせておきたいのだが、これらの批判は愛情から来るものだ。スタッフはその仕事をビデオで讃えられるべきだ。このHangoutsメッセンジャー美しいビデオのように。

私が衝撃を受けたのは、技術者やデザイナーたちのチーム全員が何ヵ月もかけて注意深く作り上げた製品が、CMを作る際の不注意によって台無しになったり、誤って伝えられたりすることだ。FacebookのHomeの広告は、それを使うと家族との時間が永久に邪魔されそうに感じた。Spotifyの最初のテレビCMは、誰かが世界の終末にゾンビの海をサーフィンしているように見えた。

秘密を守ることが、特におしゃれな新Gmailのような大型製品の発表の際に重要であることは知っているが、テクノロジー企業はビデオやCMを世界に向けて見せる前に、もう少しプライベート・フィールドテストをした方が良いと思う。さもないと、「だから椅子はFacebookに似ている」のような結果を招いてしまう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Gmailの受信トレイがリニューアル―カテゴリー別のタブが設けられ、自動振り分けされる

今日(米国時間5/29)、GoogleはGmailの受信トレイリニューアルした。新しい受信トレイの上部にはカテゴリー別の複数のタブが設けら、受信したメールは自動的にタブに分類されるようになった。Google+、Twitter、Facebook、YouTubeはソーシャル・タブに、Google OffersやGrouponからのメールはプロモーション・タブに、請求書、領収書などはアップデート・タブに分類される。

ユーザーは自分でフォーラムからの通知などのカスタム・タブを追加できる。私がテストした限りではメーリング・リストを含めることができた。もちろんGoogleのことで、ユーザーが好きなだけタブを追加したり削除したりできるようになっている。以前のスタイルがよければ全部のタブを削除するか、別の受信トレイ・スタイルを選択すればよい。.

このアップデートは今日から一般ユーザーに公開される予定だ。来週にはデスクトップ版だけでなくiOS版とAndroid版のモバイル・アプリにも同様のアップデートが提供される。Googleによればアップデートは順次行われるので、多少待つことになるユーザーもいるという。

早く試したいユーザーは右上端の歯車アイコンを時々開いてみるとよい。メニューに「受信トレイの設定」というオプションが出れば手動で新機能を有効にできるはず。

一つ重要な点は、新しいタブは「重要」その他デフォールトでないGmailのビューには影響しないことだ。私の取材に対してGmail担当のプロダクト・マネージャー、Alex Gawleyは「新しい受信トレイはほとんどのGmailユーザーにとってベストのデザインになっていると思う。将来は重要メール機能と新しいカテゴリー・タブとが何らかの形で統合されるかもしれいない。しかし今はそういうことにはなっていない」と述べた。Gawleyは統合の時期については明らかにしなかった。

ただしGmailは左サイドバーに新カテゴリーを表示するので、タブ・ビューを使わないユーザーもメールの自動振り分けの恩恵にはあずかれる。

モバイル・アプリに関するアップデート:

Gawleyは「われわれはこのアップデートがモバイルでも使われるようにすることが非常に大切だと考えているので、iOS版、Android版に予告編を表示することにした」と語った。現在のスタイルの受信トレイのストリーム中にソーシャル、プロモーションなどの通知が表示され、そのカテゴリーの新規メールの数が表示される。これは本物のタブではなく、個別メールのサマリーが表示されないが、複数のメールをまとめて読むことができる。

今回のアップデートを機に最近、 リークしていたカテゴリーの切り替えが従来より容易にできる 新しいナビゲーション・ページがAndroid版に導入される。デフォールトでは常に重要タブが表示される。

Gawleyによれば「今回のリニューアルの目的は、ユーザーが毎日受け取る膨大なメールの処理を手助けすることだ。重要メールその他のフィルタ機能を導入した結果、ユーザーは頻繁にフィルタを切り替えなければならず、従来の受信トレイで何十回もビューを移動するのはやはりわずらわしい。この点の負担をタブによって軽減しようとした」のだという。

Gawleyはさらに「われわれはGoogle Labのメールの自動振り分け機能で経験を積むことができた。今回の新システムではユーザーがメールを別のカテゴリーにドラグ&ドロップで移動させることによって分類を学習させる機能も備えられる」と付け加えた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、メールをもっとインタラクティブに。Gmailにカスタマイズ可能なアクションボタンが登場

Googleは今日(米国時間5/15)、Gmailの小さいけれども嬉しいアップデートを発表した。新機能を有効にすると、受信箱のメールの横にアクションボタンが表示され、メッセージを開くことさらなく行動を起こすことができる。しかもすばらしいこと、このしくみはデベロッパーに公開されていて、schema.orgマークアップ言語、を使って、独自のアクションをGmailメッセージに追加することができる。

Googleによると、例えばデベロッパーは、サイトに登録したユーザーの確認メールに利用したり、雑誌購読者にワンクリックで購読を更新できるようにしたり、商品、映画、レストラン、サービスなどのレビュー等に使うことができる。フライト確認メールを補強したり、会議の招待メールを開かずに回答することもできる。

アクションの追加は簡単で、デベロッパーは単純なコードをメールに付加するだけでよい。

何より重要なのは、これでメールはこれまで以上にインタラクティブになることだ。多くのメールシステムは、HTMLメールの中でいかなるコードを走らせることも許していない。Microsoftは、少数のメール発信者をホワイトリストに入れることで、受信箱内でスクリプトを実行することを許したが、Googleは、どのデベロッパーにもこのシステムをオープンにするつもりのようだ。

これも重要なことだが、Googleはいくつかのセキュリティー対策を実施して、ユーザー情報の安全を確保している。例えば、あらゆるアクションはHTTPS URL経由で扱われる必要があり、ホストは有効なSSL認証を持っていなければならない。

例えば、財務、請求書発行、プロジェクト管理、CRM等を扱うクラウド用人気オールインワン・ビジネスアプリ、myERPは、すでにボタンを実装しており,他社が追随するのは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


近々、お金をメールに添付できるようになる―GmailがGoogle Walletをサポート

Google Commerceブログによると、GmailにGoogle Walletのサポートが組み込まれたという。つまりユーザーは近々、メールで送金ができるようになるはずだ。

あと数週間もすると、Google Walletを有効にしているGmailユーザーのアカウントに$記号が現れ始める。クリックして金額と受取人を指定し、メール添付の形で送金が可能になる。

送金は既存のGoogle Walletサービスを通じて行われるので各種の注意事項はすべてそのまま当てはまる。登録した銀行口座からの送金は無料だが、クレジットあるいはデビット・カードからの支払いの場合、2.9%の手数料が課金される。また送金も受領も18歳以上のユーザーのみ可能。

メールで送金できるようにすることを考えたのはGoogleが最初ではない。2年前からJPMorgan Chase、Bank of America、Wells Fargoは受取人のメール・アドレスあるいは携帯電話番号を知っていれば送金できるサービスを始めている。しかし受取り人が同じ銀行に口座を持っていない場合、手続きはそうとうに厄介だ。現時点では詳しいことが明らかになっていないが、Googleは相手がGmailのユーザーではない場合でも簡単に送金できるようにするつもりらしい。

だが、Gmailに組み込まれることによってWalletsのユーザーが急激に増えそうだという点がもっと重要だ。 Googleは去年の今頃、4億2500万人のユーザーがいると発表した。Gmailを通じて簡単に送金ができるとなれば、Walletの利用者も相当の割合になるだろう。GoogleがAndroidのアプリ内購入が簡単にできるようにするInstant Buy APIを公開したのもWalletsにとっては追い風だ。

しかしもっとプロモーションに有効であったはずのWalletを利用したGoogleブランドのクレジットカードの計画は最近になって中止され、Walletの責任者、Osama BedlerもGoogleを去った。この突然の方針変更の背景は明らかになっていない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleが無料ストレージを15GBに拡大―ドライブ、Gmail、Google+写真で容量を共通利用へ(Google Appユーザーは30GBに)

これまでユーザーはGoogleのストレージ容量を個別に管理しなければならなかった。今日(米国時間5/13)、Googleは「ユーザーはドライブ、Gmail、Google+写真で共通に15GBの無料ストレージ容量を利用できるようになる」と発表した

容量を有料で追加すれば、Gmailでも利用もできるのでGmailの25GBという容量上限は撤廃されたことになる。Google Appsの契約ユーザーはDriveとGmailを合わせて容量が30GBにアップした

これはGoogleがユーザーのすべてのデータを巨大なクラウド上に保持するChromebookという大胆なプロジェクトを推し進めていることの一環でもあるだろう。同時に、ストレージの統合により、オンラインのハードディスクともいうべきGoogleドライブの使い勝手と知名度を向上させる狙いもある。ユーザーにメールも“Googleドライブに格納されていることを知らせようというわけだ。

次のスクリーンショットは、すぐに公開される予定の新しいストレージ容量のダッシュボードだ。

こちらは現在のダッシュボードで、新ダッシュボードの200GBプランは表示されていない。逆に現行のGmailの25GBボーナス・プランは新ダッシュボードからは消えている。

新しい無料ストレージ・プランはAndroidユーザーにも適用される。すべてのサービスを通じて単一のストレージ容量が適用されるというのはある意味でAppleのiCloudの方式に似ている。またこの容量増加はGoogle+に写真をアップロードするのを助けるだろう。プロやハイ・アマチュアの写真家の場合、ファイルサイズが大きく高精細度の写真を安心してアップロードできるようになる。現在の容量では数百枚の写真で容量を使い果たすことになりかねない。メールの容量はさほど使っていないが、写真は大量にアップするユーザーにとってはストレージの共通化はありがたい。

ビジネスとして考えると、月額9.99ドルの200GBの契約にユーザーを勧誘するところにGoogleの狙いがある。一般ユーザーがオンラインに200GBものファイルをアップロードすることはほとんどないはずだが、容量を気にせずにすむという気楽さが10ドルで買えるなら安いと考えるユーザーも多いことだろう。Googleはさまざまなサービスの統合を進めているので、オンライン記憶容量の重要性は今後ますます大きくなる。また多くのユーザーを抱える大企業のGoogle App管理者にとってもメンバーの利用できる記憶容量の拡大はありがたい話だ。

[写真:Flickr]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Dextr:確かにメールとはこういうものだった。友だちのメールだけ表示するメールクライアント

どうもメールというものが使いにくい。日々、60通から70通のメールを受け取るが、読む必要がありそうなメールは全体の1%程度だ。今やメールを使うことはすなわち散乱するゴミをかき分けることと同意になってしまったようだ。そういう状況にひとつの解決策を示すのがDextrだ。受信箱に届くメールを予め指定しておいた友人や家族からのもののみにフィルタリングするアプリケーションだ。

対応しているのはAndroidで、言ってみればGmailの優先トレイのような機能を持つものだ。但しこちらのDextrの方はスタンドアロンのアプリケーションとなっている。ダウンロードしてメールアカウントの設定を行うと、画面にコンタクトリストが表示される。ここで友だちや家族、仕事関係の人など、要するにメールを受け取りたい人にチェックをいれておくわけだ。Dextrは、ここで設定した人からのメールのみを表示するようになる。

アプリケーションの性質から見てGmailの代替として使うものではないし、使うべきでもないと思う。しかし受信箱に個人的な繋がりを持つ人からのメールしか表示されないという体験はなかなか衝撃的で面白い。受信箱がゴミだらけになるというのは本当に不快なことだ。本当に読みたいメールだけが入っている受信箱というのはとても気持ちのよいものだ。情報がなんでもかんでもメールでやり取りされるようになるまで、確かにメールというのはこうした存在であったはずなのだ。

知り合いのメールだけを表示するという特徴を備えたおかげで、Dextrはメールクライアントというよりも、メッセンジャーのような感じで動作することとなる。Dextrを立ち上げると、対応が必要なメールばかりが目に入ってくるのだ。大事な用事をDextrのおかげで思い出すことにもなる。多くの人がそうした感情をもち、そのせいでDextrは利用者を集めているのだ。但し、実際のところは友だちとの連絡にはTwitterやFacebookなどを使うことが多く、メールでやり取りをすることは少なくなっている。Dextrのインタフェースはなるほど非常によくできているのではあるが、それでもメールはメールで、実のところそれほど使わないかもしれないという感じもする。

Dextr自体にも、少々使いづらいところがある。たとえば添付書類を送ることができない(受信したファイルについてはダウンロードすることはできる)し、メールのスレッド化にも失敗するところがある。しかしそれでもなかなか面白いアプリケーションだとは思う。少なくとも関心を持っている人からのメールのみに集中するという目的に関しては完璧に動作する。

その面だけで使う価値はあると思うのだ。少なくとも知り合いからの大事なメールをスパムと混同することはなくなる。Dextrは$0.99でこちらからダウンロードすることができる。

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(翻訳:Maeda, H)


Gmail、検索のオートコンプリート予測を改善。過去の検索履歴も利用

Gmailの開発チームは今日(米国時間4/3)、検索オートコンプリートの予測に、ユーザーの連絡先や過去の検索履歴を利用するよう改善したことを発表した

Googleが検索の王であることを考えれば、これは歓迎できる当然ともいえる改善だ。さらに、GmailユーザーおよびGoogle Apps for Businessのユーザーは、連絡先のサムネイル等これまでになかった機能を使えるようになる。

オートコンプリートと検索サジェストは、Googleのメイン検索で長年主要な位置を占めており、世界で起きているトレンドや、ユーザーが過去に検索した内容に基づく予測の精度はかなり高い。

今日の改善点に関するGmailチームの発表は以下の通り。

もしあなたが、”supercalifragilisticexpialidocious”のような長いフレーズでメールを検索したことがあるなら、これからはずっと探すのが楽になる。Gmailのオートコンプリート予測が、過去のGmail検索を利用するようになった。

過去の検索や、下のスクリーンショットにある連絡先サムネイルは、世界中のGmailユーザーに徐々に公開中だ。

これが役に立ちそうな好例として、特定の人物、例えば自分の上司からのメールを探す時や、旅行好きな人がフライト予定を探す時などが挙げられる。これはGmail Blueでこそないが、時間と努力の節約になることは間違いない。

Gmailのゴールは、何を削除するかを心配することなくあらゆるメールのやりとりを集めることなので、検索は、アーカイブ機能と共にこのサービスを魅力的にするために不可欠な要素だ。Gmailは世界最大のウェブメールサービスとして、細かな微調整やメール作成画面の改訂などの新機能を提供していくことによってユーザーの利便性を高める努力を続けている。

Googleは、モバイル体験の向上にも力を入れており、昨年12月に公開したiOSクライントのバージョン2.0はレビューでも概ね好評だ。

要するに、Gmailは9年前にスタートして以来ベータ版を続け、われわれが2004年まで慣れ親んできたメール体験を完全に作り変えた。Googleは、検索、アーカイブ、会話スレッドなどを活用し、メールをより早くより反応よくすることによって、受信トレイが読まれることのないメールで一杯になることを防ごうとしている。そして、何かを読みたくなった時には、検索するだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google、Gmailのメール編集画面を新しいものに統一

Googleは昨年10月以来、新しい形のメール編集ウィンドウをオプションとして提供開始していた。そして本日より、この新しいものを標準として採用し始めている。新たな編集ウィンドウとは、画面右の方にポップアップ形式で表示されるものだ。Googleは、これまでよりも簡単かつ迅速に作業を行え、また他の作業と並行しての利用もしやすくなったと自賛している。但し、アンダーライン、インデント、番号付きないし番号なしリストの作成等の文字フォーマットオプションについては、従来よりも目立たないところに配置されることとなった(キーボードショートカットは以前と同じものが利用できる)。

編集画面が新しくなることにより、画面右のサイドバー上に情報を表示していたRapportive(最近LinkedInにより買収された)などとの共存関係は崩れてしまうことになるのかもしれない。新しい編集画面には、そもそもサイドバーが存在しないのだ(広告も表示されないことになる)。これまでサイドバーを使っていたツール群がどのような対応をするのかは興味深いところだ。

これまで利用していたツールが使えなくなるかもしれないが、しかし他の作業との同時進行がしやすくなるのはプラスだろう。編集画面を複数開くこともできるようになっている。但し、2つ以上開くと少々混乱することになるかもしれない(新デザインを使っている人は試してみていただきたい)。尚、Google Driveとの連携もできるようになっていて、Drive内のデータを簡単に添付することができるようになっている。

新しい編集画面は、数日のうちに全ての利用者に対して提供し始める予定となっている。いったん新しい編集画面になれば、元に戻ることはできくなる。

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(翻訳:Maeda, H)


GoogleはGmailユーザのメールを読んでいる–Microsoftのマーケティングが警告

Scroogled

Microsoftさん、2004年さんからお電話よ。同社は今、プライバシー侵害をめぐる昔の言い争いを蒸し返そうとしている。このところなぜか元気の良すぎるMicrosoftは、Googleの検索ショッピングやメールを激しく攻撃している。とくにメールに関しては、同社の悪名高いScroogledサイト*で派手に取りあげている。そこで主張されているGoogleの罪状は、彼らはあなたのGmailを読んで広告のターゲティングに利用している、というものだ。〔*: scroogle, Googleをscrew(やっつける)するという意味の新造語…screw google。〕

この件のあほらしさを理解するためには、ちょっと2004年にタイムスリップする必要がある。その年の初めに、Googleが近く立ち上げるWebメールサービスをめぐる大論争がメディア上で燃え上がった。それは“厄介なプライバシー問題”を抱えるとされ(出典: PCMag)、ジャーナリストやブロガーだけでなく、World Privacy ForumやElectronic Privacy Information Centerなどのプライバシー擁護団体も議論に加わった。それらの中には、“Google Mailは悪である!”という、宣告もあった。

そのときは、Googleがユーザのメールを読んでそのユーザへのターゲット広告に利用している、という嫌疑があった。Google.comが何らかの方法でユーザの個人的な私信を覗いている、というのだ。そうだとしても、それをするのはボットであり、指にチートスの食べかすが付いてる、むさくるしいIT人間ではない、という事実はどこかへ置き忘れられ†、誰もがプライバシーの侵害を怒った。そのデータはどこに保存されるのだ? いつまで? 誰がそれを共有するのか? [†原注: Microsoft Exchangeのメールは、本物の人間が読んでいた。私の昔の職場がそれだったから、そう、この私もチートスを食べながらユーザのメールを読んだわ。]

それは、当時としては意味のある議論だった。そのとき私たちは、プライバシーを代償にしてサービスを得る時代の入り口に立っていた。Facebookが、学生のためのサイトからプライベートなネットワークサービスへと離陸しようとしていた。まだ当時は、ニューズフィードのトラブルもなく、モバイルもない。“共有する!”ボタンなど、どこにもない。ビジネスの、新しいやり方が始まろうとしていたし、それは全面的な検証に値した。

数年たつと、誰も自分のプライバシーを心配していないことが、明らかになった(お怒りのコメントをどうぞ)。もちろん、心配する人もいた。ものすごく、深刻に。でも、数百万、数十億というユーザ数のレベルでは、大多数の人びとがGmailのプライバシー問題に無関心だった。Facebookに関してもそうだ。今では10億人もの人たちがFacebookに、自分のデータを広告主に売ることを許している。

Googleの場合は、Gmailがこれまでのメールソフトやメールサービスよりも優れていたから、ユーザはプライバシーのことなど忘れてしまった。メールがすごく便利になるなら、プライバシーを売ったっていいわ、という次第。

Gmailのプライバシー論争は下火になり、そしてむしろ、Gmailの犠牲者になったのはMicrosoftやYahooのメールだった。Gmailの今のユーザ数は4億2500万あまりで、Hotmail(約3億6000万)やYahoo Mailより多い。Outlook.comの2500万あまりのユーザのうち、昨年の立ち上げ時にGmailから移ってきた人はその1/3にすぎず、そのうち今何人が残っているかは分からない。Outlook.comでMicrosoftは、Gmailと互角に戦える足場を持ったわけだが、巧妙なマーケティング戦略により、プライバシー問題の再燃は起きなかった。

むしろそれは、土俵際の悪あがきに近い。

あるいは、溺れる者は藁をもつかむ、とも言う。

Microsoftは、ユーザがターゲット広告に関してプライバシーを気にしないのは、それを知らないからだ、と主張するかもしれない。“無知こそ幸せなり”だ。でも、ユーザはそのことを知るべきだ、と信ずるMicrosoftは、Gmailユーザを教育しようとする。

Scroogledはこう述べる:

あなたのメールは、あなたにしか用のないもの。しかしGoogleはそれを、自分たちのビジネスにしている。あなたがGmailのユーザでない場合でも、Gmailへ送られたあなたの個人的なメールを調べて、その内容を広告を売るために利用する。

企業による個人情報の扱いを人びとが気にしない本当の理由は、GoogleでもFacebookでも、ほかのどこかでも、実害が起きないからだ。Facebookへの投稿から、クビになったり逮捕されたりする人がたまにいるが、それはFacebookがあろうとなかろうと、いずれクビや逮捕につながる理由からだ。Facebookが守秘をしなかったから、ではない。

でも、MicrosoftがScroogledで嬉々として指摘しているように、個人情報の無断利用の最悪のケースは、それによって精度が向上するターゲット広告だ。

それはまさに、恐怖だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

公開前から25万人が殺到―iOS+Gmailの優れものメール管理アプリ、MailboxがいよいよApp Storeに登場

mailbox app delete

私はMailboxを愛用している。これはOrchestraが開発したメール管理アプリで、ここ数ヶ月メールの利用にはもっぱらこれを使っている。多数のメールをすばやく読み、削除し、アーカイブし、返信するのに実に効率がよい。ただし私は少数のベータテスターに選ばれたので利用できた。

しかしもうすぐMailboxはAppleのApp Storeで公開される〔すでに公開ずみ〕。ただ残念ながら全員がすぐに利用開始できるわけではない。ユーザー数の急増によるシステムのパンクを防ぐため、Mailboxでは招待システムを採用している。Mailboxから先着順で招待が届くのを待たねばならない。

サイトを訪問して行列に並んだユーザーにはアプリをダウンロードして利用できるようになったという通知が来る。今回アプリがApp Storeで公開されたので、ダウンロードしてインストールすると自動的に予約される。行列の中で自分の順番がどのあたりになるかリアルタイムで確認することもできる。

Mailboxはメール管理の処理をスワイプ動作で簡単に実行できるようにしている。アーカイブあるいは削除したければ右にスワイプ、「後で読む」なら左にスワイプだ。返信しなければならないが今すぐでなくてもよいメールを処理するのに「後で読む」は大変便利な機能だ。一定の時間を置いて再度表示させるようにすることもできる。

ところで、なぜわざわざ招待システムをとっているのか? それはMailboxがプッシュ通知や「後で読む」機能のサポートのためにクラウド上のサーバに依存しているからだ。Mailboxでは招待システムによって徐々にユーザー数を増やしていくことで過負荷等による不具合の発生を最小限に抑えようとしている。

もちろんMailboxではベータテスト中にさまざまな負荷試験を行なってきたが、それが本番の運用の代わりになるものではない。本番では必ず何か予期せぬ問題が起きるのだ。メールはきわめて重要なコミュニケーション手段なのでMailboxでは初期不具合によって悪影響を受ける可能性がある人数をできる限り少なくしようと努力している。そういう次第で、行列に並んで招待が届くのを待つしかない。

当面、アプリはiOSプラスGmailの組み合わせだけを対象としている。しかし近く他のメール・サービスやAndroid版のサポートが行われるだろう。チーフデザイナーのElle LunaによればiOS版公開の時点すでに25万人が予約を入れているという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+