GoogleのAdvanced Protection ProgramでAppleのiOSアプリが利用可能に

昨年10月、Googleは高度なセキュリティー保護サービス、Advanced Protection Programを提供開始した。Gmail、Google Calendar、Google Drive等のサービスに保存したデータを最高水準で保護することを保証するしくみだ。このプログラムを利用するユーザーは、2段階認証のためにセキュリティーキーを利用しなければならないことに加え、Googleデータをアクセスするためには、Google自身のウェブまたはモバイルアプリを使う必要があった。


このたびGoogleはこの最後の制約を少々緩和して、Appleのメール、カレンダー、及び連絡先のiOSネイティブアプリからも利用できるようにした。Advanced Protection Programを利用しているユーザーは、これらのアプリにもアクセスを許可できるようになった。

「われわれのゴールは、オンライン攻撃を受けるリスクのあるユーザーが誰でもAdvanced Protection Programに参加できるようにすること」とGoogleでこのサービスのプロダクトマネージャーを務めるDario Saliceが言う。「本日われわれは、iOSユーザーのプログラム参加を容易にした。今後も世界中のユーザーにとって使いやすいプログラムになるよう努力を続ける」

プログラムの目的は従来通り、高度な攻撃の被害者になりやすいジャーナリスト、活動家、政治家、ビジネスリーダー等の人々を守ることにある。Appleの純正アプリに対応することで、同サービスがいっそう多くの人たちにとって魅力的になるだろう。要するに、なぜか誰もがGoogle製モバイルアプリを気に入っているわけではない、ということだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

郵便局が毎日あなた宛の郵便物のスキャン画像を配達前にメールで送ってくれる

Informed Delivery〔仮訳: 通知配達〕はアメリカ郵政公社(United States Postal Service, USPS)のサービスで、あなた宛の郵便物の外側をスキャンして、毎朝その画像をメールし、その後(その日のうちに)実際に配達をする。

USPSがこの無料サービスのテストを始めたのは1年あまり前だが、このほどやっと、(ほぼ)全国の居住住所に対して展開することになった。最初は主な大都市圏のみだが、4月14日からはそのほかのZIPコードのほとんどで可利用になる。

他人の郵便物を受け取らないためには、USPSに登録すると確認コードを通常の郵便で送ってくる。

郵便物の中身は実際に配達されないと見られないが、重要な手紙が今日届く/届かないことが分かると、ありがたい場合がある。

現在このサービスは、ふつうの手紙サイズの郵便物のモノクロのスキャン画像だが、今後は雑誌など、そのほかのサイズのフラットな郵便物が加わる。登録ユーザーは毎朝、最初の10通の郵便物の画像と、それ以上の郵便物があればそれらの画像のリンクを受け取る。

実はUSPSはメールの外観のスキャンを前からやっており、そのための自動化装置がZIPコードと住所による郵便物の分類(ソート)を行う。そのスキャン画像が、犯罪捜査のために、求めに応じて警察に提供されることもある

だからこのサービスを開始するための新しいハードウェアは要らないが、スキャンした画像を正しいアカウントにメールするソフトウェアは必要だ。

かつてOutboxというスタートアップが、郵便物の外と中をスキャンしてメールするサービスを提供していたが、需要が少なく、そして “郵便物のセキュリティ”を心配する郵便公社総裁の反対に遭って閉鎖した。

ご自分のZIPコードをここで入力すると、あなたの地区におけるサービスの可用性が分かり、ユーザー登録ができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Mailboxの後継をねらうメールアプリSparkがiPadにも上陸

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Sparkは、相変わらず広く使われているけど、今や死に体のMailboxに代わって使われることを期待している、新しいメールアプリだ。それがこのほど、iPadとiPad Proにもやってきたので、メールのパワーユーザーには嬉しいだろう。

このアプリには、「あとで読む」や「メールボックスの整理」など、人気の機能がいくつかある。でもこのシステムには、「読みました」(読了証)を作ったり、「顔文字」の返事を送ったりする機能もある。

9つの言語をサポートし、Watch OSでも使える。今回、UX(ユーザー体験)もアップデートした。チームは立ち上げのタイミングを、もうすぐ訪れるMailboxの死に合わせたかったようだ。後者は、“スヌージング”(休眠メール)のできる人気のメールアプリだった。

Macバージョンも、もうすぐ出る。アプリのダウンロードは、ここから。

参考ページ

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

SwingmailはメールもFacebookメッセージも一緒に扱えて、最小限の情報だけに絞るiOSアプリ

今日、日本のスタートアップであるBHIがローンチした「Swingmail」は、メールとFacebookメッセージ、TwitterのDM、アプリ経由でFaceTimeなどでかけた電話履歴を、全部まとめて見れるiOSアプリだ。コミュニケーションする相手単位でアプリ横断的に見ることができ、「メールしといたから!」とメッセするような矛盾と混乱から、われわれを救ってくれるかもしれない。

Swingmailはこれまで2013年12月に実験的バージョンをリリースし、その後もオーストラリア、北欧、英国、カナダ、そして2015年1月には北米市場向けとしてテストローンチをしてきたが、今回新バージョンとなる3.0で日本での提供を開始してマスターローンチをした形という。

最近、GoogleがGmailのモバイル向け再発明としてInboxをリリースしたり、Dropboxが買収したことで話題となったMailboxなど、メールのユーザー体験を再発明しようという動きが出てきている。背景にはプッシュ通知によるノーティフィケーションであれ、メールの新着であれ、われわれはもはや洪水のようなメッセージにさらされていることがある。これを解決しようというのがSwingmailだ。

従来のアプリとの違いは、すでに書いたように同一人物である限り、アプリを問わずに1つのスレッドにまとめてくれることが1つ。これについてはYahoo.comのメールやLinkedInのメッセージなど、APIで利用可能なところは今後も対応していくといい、こういうクロスプラットフォーム対応ができるのが、Googleのような大手企業との違いだという。GoogleのInboxがGoogle+に対応しても驚かないけど、LinkedInやFaceTimeに対応したら、だいぶ驚くよね、ということだ。Swingmailではメッセージに対する返事も、右や左にスワイプすることで、電話(音声)による返信なのかテキストなのかを選ぶことができる。

BHIを創業し、2013年4月には大和企業投資株式会社に対して第三者割当を実施(金額は非公開)するなど着々と準備を進めてきた日昔靖裕さんによれば、徹底したい設計哲学は「less is more」で、メッセージのインボックスに届くのは、すでにメッセージのやり取りをしたことがある知人からのものに限るという。何らかの理由でトヨタの社長からあなたのところにメールが来ても、今のところSwingmailのインボックスには届かない。「将来的には、重要人物ならばやり取りしていなくても届くように機械学習していくものを作っていきたい」(日昔氏)のだそう。Swingmailを入れてTwitterやFacebook、Gmailのノーティフィケーションをスマホでオフにしてしまえば、必要なもの以外で気が散ることがなくなる、というのが1つの運用形態だという。

BHIはSwingmailのほか、コンタクトリストの「Swingbook」、予定管理の「Swingcal」を今後1週置きにリリース予定だが、これらも less is more で設計してるのだとか。Swingbookで表示されるコンタクト先は15人だけ。その15人はコミュニケーション頻度のほかに端末の位置情報も加味していて、ニューヨークにいるときには、その周辺の人々の表示優先度が上がるといった具合だそうだ。「そのときに誰に連絡したいかを当てる」(日昔氏)というのがSwingbookの本質だという。確かに、今のコンタクトアプリは直近にアクセスしたもの順に表示するという素朴なアプローチだけとなっているが、やるべきことはもっとあるのかもしれないと個人的には思う。この時間帯に同僚に電話するわけないだろ、それぐらい分かってよ、ダム・フォン! とか、そういうことだ。

予定管理のカレンダー、Swingcalでは同じイベントに紐づくべき人を予測してグループとしてまとめるような機能を実装しているのだという。コンタクトが15人のみとミニマムにしているのと同じで、Swingcalは1週間先までしか予定を表示せず、予定に人が紐付いているのも特徴。「カレンダー形式をした連絡帳と思ってもらえれば」(日昔氏)という。

SwingmailとSwingbook、Swingcalの3つは相互に連携できるよう設計されているが、個別に利用することもできる。

どういうユーザーがターゲットかと聞いたところ、「ガチガチのスーツの仕事はイメージしてない。どちらかというとフリーランス寄りで、仕事とプライベートが混ざってカオスになっている人がターゲット」と日昔さん。

プロダクティ・ツールは結構ホットなM&A狙い市場

「もともと自主制作で映画やドキュメンタリーを撮影していた」という日昔さんは、どちらかというとITを毛嫌いしていたタイプと自らを語る。ある映画祭での受賞をキッカケに予算が付いてパリに3年住んだり、上海で一般人エキストラを集めて映画を撮ったりしていた。映像制作プロダクションの立ち上げのときは渋谷の電信柱に広告を貼って回ってインディーズのミュージック・ビデオを1本3万円という格安で作っていたりもした。

そんな日昔さんは、海底調査を行う科学調査船「ちきゅう」でドキュメンタリーを撮影していたとき、寄港した沖縄で初めてiPhone 4Sを買った。そして情報過多と分散が起こっていてメッセージのやり取りが「壊れている」と感じたことが起業のキッカケだそう。船上で事業計画を書き、2012年にサムライインキュベートから430万円の出資を受けた。最初は自分1人だけでiOS向け開発フレームワークのTitaniumを勉強しながらiOSアプリを作り始めた。いまはエンジニアとデザイナを中心に非常勤やアルバイトも含めると、チームは13人になっている。

正直ぼくはSwingmailのデモを見た程度なので、どのくらい生産性ツールとしてイケてるのか分からない。ただ、メッセージもコンタクトも予定もミニマムに絞るというアイデアと、そのために機械学習を取り入れるというのは良い狙いに思えるし、UIと同じくらい課題はむしろサーバサイドだというのも説得力を感じる話ではある。

生産性ツールは類似のものが大量に出てきていて、メールだけでもBoxer、CloudMagic、Dispatch、Seed、Evomail、Triageなどさまざまにある。一方で、MicrosoftやAppleといったプラットフォーマーによる買収が頻々と起こっているホットな市場でもある。2014年12月のMicrosoftによるAcompliの2億ドルの買収や、同じくMicrosoftによるSunriseの1億ドルでの買収、2013年3月のDropboxによるMailboxの1億ドルの買収などが大きな成功例だ。

「プロダクティビティツールは国境ない」というBHIには、現在スウェーデン人やイギリス人が社員がいて、日本はもとよりグローバルで定番ポジションを目指すという。


Outlook for Macの新版がリリース。他のOfficeプロダクトは2015年に登場予定

新しいOffice for Mac 2015が話題にのぼるようになってきた。そんな中、先陣を切って新しいOutlook for Macが登場した。まずはOffice 365の利用者に向けてリリースされたものだ。新バージョンではルック&フィールが一新され、アーカイブしたメールの検索がやりやすくなっていて(ローカルにあるものとオンラインにあるものの双方に適用)、全体的なパフォーマンスも改善している。またプッシュメールにも対応している。今回の新版Outlookのリリースと同時に、Word、PowerPoint、Excel、およびOnenote for Macの新版の予定も公式に認めた。来年早々に公開ベータが利用可能となり、第2四半期に正式版がリリースになる予定なのだそうだ。

新しいOfficeアプリケーションがリリースされれば、Office 365の利用者は追加料金なしで新しいものを利用できるようになる。もちろん、安定版ができた暁には、パッケージ版も提供していくこととなっている。

ところで新版のOutlookは、Windowsやデスクトップないしモバイルで利用するウェブ版のアプリケーションに近いものとなっている。個人的にはMac上でOutlookを使う必要性がよく理解できないのだが、企業内メールなどを運用している場合には便利なこともあるのだろう。

いずれにせよ、トータルで見ればMicrosoftがMac上のアプリケーションを提供してくれるのは良いことであると言える。Office系ソフトウェアにもいろいろな候補があるのが望ましい。今年はじめには非常によくできたiPad用のOfficeアプリケーションを提供するなど、MicrosoftとしてもWindows利用者以外へのアプリケーション提供を強化しているようだ。ちなみにWindows版に比べてMac版のOfficeのアップデートが遅れたのは、今回についてはモバイル版の提供を急ごうとフォーカスしたためなのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H