スポーツ観戦もますますモバイルへ。NBA League Passにモバイル版が登場

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TurnerおよびNBAが共同で提供しているサービスにNBA League Passがある。シーズン中、すべてのゲームをライブ配信するものだ。全チームを視聴する場合は年額199ドル99セントで、特定の1チームだけを見る場合には119ドル99セントとなっている。番組はスマートフォン、タブレット、スマートテレビなど、ネットワークに接続している機器ならたいてい閲覧することができるようになっている。

しかしこれまで、流される映像は50インチのテレビでも、5インチのスマートフォンでも同じものが使われていた。すなわち、テレビで見るほうがはるかに快適で、スマートフォンで観戦する場合にはディテイルがはっきり見て取れないという状況だった。スマートフォンによる観戦は、他にどうしようもない場合の最後の手段的に位置づけられていたわけだ。

しかしその状況が変わることとなった。NBA Mobile Viewなるサービスが始まるのだ。League Passの利用者が使うことができる。家にいるときと外にいるときに、それぞれ最適な映像を樂しむことができるようになるわけだ。Mobile Viewではスマートフォンなどの小さな画面に最適化した映像が流されることとなる。

見て直ちに気付くのは、Mobile View版では画面がズームインされた状態になっていることだ。下にKyrie Irvingなどが登場するシーンのサンプルビデオがある。これまではスマートフォン上では誰がプレイしているのかを確認するのが非常に難しかった。しかしMobile Viewではジャージにある選手名などがすぐに読み取れる大きさになっている。大画面でみるときと同様の情報をキャッチできるようになるわけだ。

従来版と、Mobile View版の双方を映した比較ビデオを掲載しておこう。

画面をみて「ズームしただけじゃん」と感じる人もいることとは思う。実ははるかに手が込んでいる。29ヵ所すべてのアリーナでMobile View専用のカメラが設置され、当然ながら専任のカメラマン、プロデューサーが現地に配置される。Mobile Viewには基本的に専用カメラからの映像を流すことになるわけだが、現場の判断で他のストリームからの映像を使うこともできる。

今のところ、得点などの画面上のテキストなどは、従来のストリーミングと同じものを利用している。しかしこれも専用版を用意する予定があるとのこと。音声も現在はひとつの音声を双方に流しているが、将来的にMobile View版のようなものを用意したいと考えているようだ。

NBA曰く、Mobile Viewはファンの声に応じる形で生まれたものだ。League Passにアクセスするひとのうちの70%がモバイル環境からであり、その割合は毎年上がっているのだそうだ。そこでNBAは昨シーズン、Mobile View風のストリームも試験的に流して効果を確認してみたとのこと。するとやはり、モバイル機器から閲覧する人は、Mobile View仕様の映像の方を好んだのだそうだ。比率でいうと、モバイル版を選んだ人が2.5倍にものぼったとのこと。

モバイル環境で、プレイヤー毎の動きや、細かなプレイ内容を知りたいという人にとってはとくに朗報だろう。もちろん、さほど細かい所に興味はないのだという人もいるだろうが、動きがよく見えることについてはやはり好評であるとのこと。

いずれにせよ、モバイル環境でゲームがいっそう楽しめるようになったことは間違い無いだろう。外出先で観戦手段がスマートフォンしかないという場合でも、かなり楽しめるようになりそうだ。テレビに比べて得られる情報に制限がありすぎると感じていた人も、納得できるようになるのではなかろうか。

こうした動きはNFLのストリーミングサービスであるSunday Ticketにも影響を及ぼすこととなるだろう。今のところはモバイルユーザーに向けた特別な配慮などなされていないのだ。

NBAのMobile Viewは現地火曜日から利用できるようになる。1週間のLeague Passトライアル期間にもMobile Viewを試してみることができるようになっている。

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(翻訳:Maeda, H

モバイルビデオ広告がブレーク寸前であるこれだけの理由

編集部: 筆者のYoni Argamanはモバイル広告ネットワーク企業、Inneractiveのマーケティングとビジネス戦略担当副社長。

モバイルビデオ広告は数年前から着実に成長を続けてきた。しかしここにきて、昨年いっぱい続いた「次はモバイルビデオだ」という大騒ぎに見合う実態を備えつつある。 2014年のアメリカのモバイルビデオ広告は2013年の7億2000万ドルから$15億ドルへと2倍以上に成長した。2018年には60億ドルに達し、オンラインビデオ広告市場の半分を占めるものと予想されれている。

この成長の原因は、まず第一には4G接続の普及、デバイスの高性能化、スクリーサイズの拡大などによるモバイルビデオ全体の視聴量の増大にある。さらにユーザーのモバイルビデオの視聴の仕方の変化も見落とせない。2014年にはモバイル・ユーザーがアプリケーションを利用する率が全利用時間の86%にも上った。

アプリ内ビデオ広告はユーザーに視聴される率が高い上に、ユーザーに関するデータも豊富なのでウェブビデオ広告に比べて高価値だ。もうひとつの売上増大の要因は、ユーザーがスマートフォンよりタブレットでビデオを見る時間が長いという傾向だ。タブレット向けモバイルビデオ広告はスマートフォン向けに比べて30-50%単価が高い。

またビデオコンテンツの制作と流通の低価格化、民主化という要因も関与している。私が最近関心したプロ級の品質で制作された美しいビデオのいくつかはスマートフォンのカメラで撮影されたものだった。才能ある個人はYouTubeなどの大規模で一般的なビデオサービスを離れてニッチな独自のハブに移りつつある。ビデオのモバイル共有は即時でありバイラル効果も強力だ。

こうした要因が合わさって潜在的なモバイルビデオ広告の素材は急拡大している。もちろん現在はまだユーザー制作のビデオは広告として売れるレベルに届いておらず、あくまで「潜在的」だ。現在のビデオ広告の出稿者は主として大規模なブランドであり、このような広告主は最高品質のプレミアム・ビデオを望む傾向が強い。

アマチュア、セミプロのビデオグラファーのためのMaker Studios(Disneyが買収)やインディー映画製作者のためのFullscreenなどのコミュニティーは高品質なビデオをブランドが発見して広告に利用することを助ける。こうしたネットワークはYouTubeとは異なる世界を作り、モバイルビデオの世界で大きくシェアを広げつつある。また、最近注目されているVesselのように、スマートフォンとタブレットに対象を特化したビデオプラットフォームも現れてきた。

Yahoo、AOLなどの大規模な老舗のパブリッシャーもこの変化を理解し、コンテンツの製作、サードパーティーとの提携、シンジケーション・チャンネルの拡大(YahooはBrightrollを買収)、インフラ整備(AOLはAdap.TVを買収FacebookはLiveRaiを買収、RTLはSpotXchangeに出資)に多大なリソースを投じている。ただしこうした大型サービスのの場合、主にモバイル・ウェブへのシフトとなっており、アプリの存在は比較的小さなものとなっている。

ユーザーのアテンションが有限である以上、モバイルにおけるパブリッシャー間の生き残り競争は熾烈化する。そこでモバイルビデオ視聴体験の改良が重要な課題となってくいる。モバイルに特化したコンテンツと視聴環境の整備に加えて、大規模パブリッシャーならではの膨大なユーザーデータに基づく的確な広告ターゲティングが実施できれば売上の急成長が期待できるだろう。

モバイルアプリ化ではFacebookとTwitterが大きくリードしている。この両者はネーティブ・アプリのユーザー体験を高め、アプリ内ディスプレイ広告のマネタイゼーションに成功している。次の一歩がモバイルビデオ広告になるのは明らかだ。SnapchatとTangoも大量のビデオコンテンツを生成しているが、クリエーティブでおおむねユーザーフレンドリーなやり方で収益化を図っている。【中略】

最後にモバイルビデオ広告の流通チャンネルについて検討しておこう。オンラインビデオ広告は現在でも主として直接チャンネルで販売されている。これはパブリッシャー側が高いCPM料率を確保できるプレミアム広告を得ようとするためだ。

最大クラスのブランドと広告代理点は提携してビデオエクスチェンジ・サービスの育成に取り組んでいるが、こうしたビデオ広告のマーケットプレイスはまだトップクラスのチャンネルとは考えられていない。パブリッシャーは、こうしたビデオ広告市場ではリアルタイムの競り(Real-Time Bidding )によって料金が競り下げられ、値崩れを起こすることを嫌っている。モバイルビデオでも事情は変わらないので、ビデオエクスチェンジ・サービスがプレミアムビデオ広告の世界に入ることは依然として困難なようだ。

今年もこの状況は続くだろうが、変化の兆しはある。プライベート・マーケットプレイス(現在のオープンなマーケットプレイスに比べて参加者を限定することでプレミアム対応を図る)の試みが行われている。これによってパブリッシャーがビデオを含むプレミアム広告枠をマーケットプレイスを通じて販売するようになるかもしれない。モバイルビデオ広告がオンライン広告のメインストリームとなるためにはぜひとも必要な転換だ。

プレミアム広告ビデオ枠の増大、高い料率、パブリッシャー、広告主双方にとって明確なKPI、 アルゴリズム化された効率的な広告マーケットプレイスの普及などの要因が合わさって近くモバイルビデオ広告を次の段階に押し上げることだろう。

画像:mickyso/Shutterstock

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


スクープ! Facebook、6/20のイベントでInstagramにVine風のショート・ビデオ共有機能を追加との情報

Facebookが今週予定しているプレスイベントの内容についてわれわれは取材を続けている。ニュースリーダー・アプリが発表されるという噂を聞いたが、どうやらこの情報は間違っていたようだ。情報源によれば「6月20日〔日本時間21日〕のイベントでFacebookは人気の写真共有サービス、Instagramに短いビデオを投稿できるようにする」という。Twitterの6秒のビデオ共有機能、Vineに触発されたものに違いない。

Facebookの20日のイベントについては、なぜかコーヒーカップの底のシミの模様を印刷した招待状が郵便で送られてきた。これもある種の煙幕だったのかもしれない。

もっとも、3週間ほど前に、Matthew Keysが「Instagramで5秒から10秒程度のビデオ共有機能が社内テストされている」という記事を書いていた。ただしその時点では一般公開のスケジュールについてはまったく不明だった。

TwitterのVineを始め、Viddy、Cinemagram、Socialcamなどソーシャル・ビデオ共有サービスが急速に人気を得ている点から、Facebookもビデオ機能をサポートするする必要があるのは明らかだった。

6秒のビデオを独自のサイトとTwitter、Facebookに投稿できるVineアプリはこの1月のリリース以来急速に普及している。当初はiOSアプリだけだったが、今月に入ってAndroid版が登場したのを機にVinのトラフィックは劇的に増加し、TwitterではInstagramの写真を抜くまでなっている(下のグラフ)。

もちろんこの点については、VineのビデオがTwitterのサイト内で表示されるのに対してInstagramの写真はインラインで表示されなくなったことも影響しているだろう。

一方で、Instagramにビデオ機能を取り入れるのはビデオが広告媒体としてきわめて魅力的だという理由もあるだろう。もちろんInstagramは現在広告を表示していない。実際Facebookは去る12月にサービス約款を改定した際、強い反発を受けて改定を取り下げて謝罪する破目になった。Facebookの最近の四半期決算の電話記者発表lで、CEOのマーク・ザッカーバーグは「大手広告主はInstagramでの広告に強い関心を示しているが、当面このサービスに広告を掲載する計画はない」と述べた(ただしInstagram自身はすでにブランドにとって重要なPRプラットフォームとなっている)。

また現在の1億人というInstagramのユーザー数は、Facebookが本格的な収益化を図るにはまだ規模が十分でないのだという考えも成り立つ。ビデオ機能の追加は将来の収益化を可能にするレベルに新規をユーザーを獲得するにも有効だろう。

われわれの取材に対しFacebookはコメントを控えた。

写真ripleyb、Instagram

取材協力: Josh Constine

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


4年後にはビデオがモバイルのデータトラフィックの半分を占める…Ericssonの報告書より

スマートフォンが完全に普及した、と思っているあなた。確かに地球上にはそう言える場所がいくつかある。でも今後の5年間では、もっと大量の人が携帯電話でネットに接続するようになるのだ。Ericssonが最近発表したモバイルに関する6月の月報は、モバイルネットワークのトラフィックの実測値に基づいて、全世界のスマートフォンのユーザは2012年の12億から2018年には45億になる、と予測している。年平均成長率は25%だ。

同報告書によると、スマートフォン1台あたりの月間データ通信量は2012年の450MBから2018年には1900MBになる。タブレットはさらに大きく、同じ期間に600MBから3100MBになる(年平均成長率30%)。その2018年にはLTEないし4Gが世界の人口の60%をカバーする。モバイルのデータ通信の爆発的な伸びをもっぱら引っ張るのは、ビデオだ。LTEによるネットワークの高速化がビデオの成長を支える。デバイスの大型化、とくに画面の大型化と精細化が、トラフィックの増を引っ張る。報告書は曰く:

モバイルのデータトラフィックにおける最大の成長部門はビデオだ。ビデオの利用増を支えるのは、コンテンツの豊富化と多様化、およびHSPAとLTEによるネットワークの高速化だ。デバイスの画面の大型化と精細度の向上により、HDやUHDのビデオが可能になり、そのこともまたビデオデータのトラフィックを押し上げる。

Ericssonの月報によると、ビデオは今日すでに、モバイルのデータトラフィックの最多部分を占める。そして2018年までの年平均成長率は約60%となり、その年の終わりにはビデオが全世界の全データトラフィックのほぼ半分を占め、モバイルのコンテンツ消費の部門としてはダントツとなる(下図の紫の部分)。Vineにとっては、嬉しいニュースだ。

音楽ストリーミングも伸びる(下図の薄赤の部分)…その年平均成長率の予測値は50%である。ただし同報告書が言うには、音楽ストリーミングサービスの将来性に関して不確定要素があるので、この予測値自体の確度も低い。不確定要素とはたとえば、Appleが本当にストリーミングサービスをやり始めるのか、iRadioの影響はどうか、といったことだ。

ソーシャルネットワーク(オレンジ)とWeb閲覧(濃赤)に関しては、それぞれが2018年の全トラフィックの10%を占め、ほぼ互角となる。ただしモバイルユーザの滞留時間とマインドシェアでは、ソーシャルネットワークが上回る。この報告書によると、今のスマートフォンユーザがもっとも長く時間をすごす場所がソーシャルネットワークであり、一部のネットワークでは一日の平均滞留時間が85分に達する。

デバイスの種類別の用途分類(下図)を見ると、ビデオ(紫)の比率がとくに高いのがタブレットだ。すでに、スマートフォンを上回っている。一方、ソーシャルネットワーク(オレンジ)の比率が高いのはスマートフォンだ。つまり、スマートフォンはあくまでもパーソナルなメディアデバイス、それに対しタブレットやラップトップ(モバイルPC)ではグループや家族による共有関係がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))