Apple、GoogleのAIトップを引き抜く

Apple GoogleのAI担当幹部を引き抜いた。これはかなり大きな影響及ぼすに違いない動きだ。

Appleは、Googleの人工知能と検索の責任者、John Giannandreaを同社に迎えたとNew York Timesが報じた。GiannandreaはAppleの「機械学習およびAI戦略」の責任者になると同社がNY Timesに伝えた。同氏はAppleに16人しかいないCEO Tim Cook直属となる。

つい昨日(米国時間4/2)、The Information(有料ページ)は、GiannandreaがGoogleの職務を外れ、Google19年目の古参であるJeff Deanが引き継ぐことを報じたばかりだ。Giannandreaは2010年にGoogleがMetaWebを買収したあと同社に加わった。MetaWebではCTOを務めていた。当時このスタートアップはタグ付けされた膨大なデータを利用してコンテキストを意識した検索結果を追求していた。

この動きが特に重要なのは、現在Appleは人工知能を利用した知的ソフトウェアの分野でライバルに大きく遅れをとっているからだ。同社が消費者向けAI技術を注ぎ込んでいるデジタルアシスタントのSiriは、AmazonのAlexaやGoogleのアシスタントに能力面で大きく水をあけられている。

TechCrunchは、最近のDisrupt SFカンファレンスでGiannandreaと話す機会があり、人間はコンピュータを賢くするのに役立つが、十分に注意しないと人間の偏見も植えつけてしまうおそれがあると時間を割いて話した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ソーシャルVRのAltspaceVR、Microsoftに売却の数カ月後にCEOがFacebookに加入

10月にソーシャル・バーチャルリアリティーのスタートアップをMicrosoftに売却したAltspaceVRの共同ファウンダー、Eric Romoが、ライバルとなるFacebookのソーシャルVRチームにプロダクトディレクターとして加わる。Romoは「VRがコミュニティーのつながりにどう役立つかを探求する」と言っている。

「これはやさしい決断ではなかったが、チームはMicrosoftのMixed realityエコシステムの一部として、バーチャルコミュニケーションを推進する良い位置にいると確信して私はAltspaceVRを離れた」とRomoはFacebookに書いた。

Romoが参加するのは、チャットと協業のためのソーシャル・バーチャルリアリティー・アプリであるFacebook Spacesを開発したチームだ。これは、日々のニュースフィードをスクロールして出てくるものではないが、Facebookはこのプラットフォームを使って、ソーシャルメディアがどうやって3D空間に進出できるかを探ろうとしている。

FacebookとOculusは密接に協力してバーチャルリアリティープロジェクトを進めている、これまで両社のソーシャル面の取組みはやや分かれていた。OculusのAvatarsシステムはRiftのゲームユーザー向けに作られているのに対してFacebookのSpacesはプラットフォーム無依存で、同社のVR推進「10年ビジョン」のための探求的ソーシャルツールとして作られている。

AltspaceVRは、ここ数年注目されているソーシャルVRスタートアップのひとつで、Romoのビジョンが最大限生かされている。前CEOの今回の行動は、Microsoftへの売却が表面化したときにはすでに予定されていたのだろう。ともあれ彼がFacebookに入ったことは、ソーシャルメディアの巨人がVR分野に賭ける力の大きさを強調するものだ。

AltSpaceVRが身売りせざるを得なかった理由のひとつは、この分野のユーザーの少なさゆえ投資が困難になってきたことにあるが、FacebookのVRに賭ける情熱は鈍る気配がない。同社はすでに数十億ドルをこの分野に投じており、さらに投資する構えだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Eric SchmidtがAlphabetの会長の座を降りて‘テクニカルアドバイザー’になる

休日を控えて、すこし遅すぎたニュースかもしれないが、長年Googleの役員を務めたEric Schmidtが今日(米国時間12/21)、Alphabetの取締役会の常勤会長の役割を降りる、と発表した。

Alphabetは本誌TechCrunchに、この異動を確認し、Schmidtの声明を提示した。

その声明中で彼は曰く、“Larry, Sergey, Sundar, そして私の全員が、この異動がAlphabetの進化における正しいタイミングだと信じている。Alphabetという構造体は良好に作動しており、Googleおよびそのほかも栄えている。最近の数年間の私は、自分の時間の多くを科学とテクノロジーの諸問題、および博愛事業に費やしており、今後はその仕事を拡大するつもりだ”。

Schmidtは2001年にGoogleに加わり、ファウンダーのLarry PageとSergey Brinの強い要請によりCEOの座についた。それまでの彼は、Sun MicrosystemsとNovellに在籍した。Googleが2004年にIPOしたときは、この三人組があと20年間一緒に仕事をすることを誓った、といわれている。

しかしご存知のようにSchmidtは、2011年にバトンをPageに渡した。4年後、Googleの構造再編でAlphabetが生まれたとき、PageがそのCEOになり、GoogleはSundar PichaiがCEOになった。

今回の再度の異動についてAlphabetは詳細を明らかにしていないが、Pageは自分の声明の中で、何事(なにごと)にも積極的であったSchmidtについて述べている: “2001年以降、Ericはわれわれにビジネスとエンジニアリングの専門的能力と、テクノロジーの未来に関する明快なヴィジョンを提供した。17年間の奉職のさらなる継続として彼は、科学とテクノロジーの諸問題に関するテクニカルアドバイザーとして、われわれを助けてくれるだろう。弊社が成し遂げつつある進歩と、そのイノベーションを駆動する強力なリーダーがいることに、私はとても感激している”。

Alphabetは、来月の会議で新しい会長を任命する。今度は、非常勤タイプになるだろう。SchmidtはAlphabetの取締役会に残り、“テクニカルアドバイザー”〔技術顧問〕という、やや軽い役職になる模様だ。その具体的な仕事はまだ不明だが、いずれにしても2004年の誓いどおりに、彼は2024年までは在職するのだろう。

声明の全文はAlphabetの投資家サイトで読める。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Microsoftがプライバシー部門にオバマ時代のFTCの元委員をスカウト

金曜日(米国時間4/28)にMicrosoftは、連邦取引委員会(Federal Trade Commission, FTC)の元委員Julie Brillのための新しい役職を作る、と発表した。Brillは、Microsoftにおける、プライバシーとデータ保護、および規制の問題を扱う部門のトップになり、肩書は同社の常務執行役員兼Privacy and Regulatory Affairs(私権と規制問題)グループの法務部長代理となる。

Brillは2010年にオバマ大統領に指名されて、委員としてFTCに入り、6年間奉職した。その前には、Brillはノースカロライナ州法務部とバーモント州で、消費者保護と独占禁止部門を担当した。

“Microsoftがプライバシー保護に本気で取り組んでいることと、積極的に顧客の側に立つ姿勢、および新たな課題に対する建設的なソリューションを提供することへの注力に、深い感銘を受けている”、とBrillはMicrosoftの発表声明の中で述べている。

同社によると、“Brillの新しい役割はプライバシーだけに留まることなく、通信の規制や企業慣行、インターネットのガバナンス、さらにMicrosoft製品のアクセシビリティをめぐる法的規制的諸問題も対象となる。彼女はまた、インターネットの安全性に関する弊社の取り組みの、重要な側面も担当する”、ということだ。

Brillは今年の夏から同社で仕事を開始し、直属の上司は、Microsoftの社長でCLO(chief legal officer, 法務担当最高責任者)Brad Smithになる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoogleがSoundStageのデベロッパーLogan Olsonを同社のVRチームに引き抜く

ゆっくりと、しかし確実に、Googleは強力なVR企業になりつつある。今週、そのDaydreamのメーカー〔==Google〕は、HTC ViveのVR音楽スタジオとして好評だったSoundStageの作者、Logan Olsonをスカウトした。

これは最初はThe Vergeの特ダネだったが、Googleは本誌にも彼の雇用を確認した。“GoogleのVRチームにLoganを迎えたことは、喜ばしい。SoundStageで、VRの創造と発想のリーダーであることを示した彼とその作品から、VRとクリエティビティについてわれわれが学ぶところは大きい”、と言っている。

Olsonは、2013年以来GoogleでVRを手がけ、2016年の初めにはこの部門のトップになったClay Bavorと同格の職階になる。2016年といえばGoogleがCardboad(ボール紙性VRヘッドセット)を出して、VRに本腰を入れ始めた年だ。

その後GoogleのVRは、Daydreamが主役になり、SamsungのGear VRなどに対応するコンテンツが多くなった。メーカーやデバイスを特定しないという路線だが、最近ではそれをあまり強調していない。

Olsonのチームは、先月、Steam上のSoundStageの1.0を出したばかりだ。音楽を作るVRというその革新的なアプリケーションは、好評だった。

Olsonを迎えたGoogleは、SoundStageの今後の開発を継続せず、メンテナンスのみとするだろう。同社は彼のこれまでの仕事の全容を足場にして、新しいVRコンテンツを開発すると思われる。

その具体的な計画は発表されていないが、彼のチームは2015年にTilt Brushを作っており、したがって今後についても、単純にゲームだけではなく、クリエティビティとコンテンツの創造が中心になるだろう。

なお、今週はGoogleのゲームデザイナーのトップが同社を去り、今後は“複数のゲームの合流化や、 神経科学、そしてVR”を探求したい、と言っている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Macなどのバックドアを指摘した善意のハッカーJonathan ZdziarskiをAppleがセキュリティ部門に雇用

長年AppleとiOSのセキュリティとその調査検証技術では最高の能力を持っていたエキスパートJonathan Zdziarskiが、これからはその専門的能力をAppleの社内で発揮することになった。

iOSに関する本もいくつか書いているZdziarskiはAppleの熱心なサポーターで、昨年のFBIとの抗争でも強力にAppleを支持した。その彼が今日のブログで、AppleのSecurity Engineering and Architectureのチームに加わり、ユーザーのセキュリティとプライバシーを守る仕事をする、と発表した。

すこし、引用してみよう: “これまでは自分が個人的に正しいと思うことをやってきただけだが、これからは違う。プライバシーは神聖だが、デジタルの生活は多くの個人情報や個人の関心事、誰を好きかといことすら、露呈しがちだ。それを保護する情熱を、最高に優秀なチームと共有して仕事をしていけることは、本当にすばらしい”。

初期のころのZdziarskiはiPhoneのジェイルブレイクに取り組んでいたが、2014年にはApple製品のバックドアという問題を提起した。Appleは当時、Zdziarskiが見つけたファンクションは“診断機能だ”、と言った。最近のZdziarskiは、MacOS用のセキュリティアプリケーションLittle Flockerを開発した。

Appleはこの雇用についてコメントを拒否したが、なにしろ同社製品に関する世界最高のエキスパートを社内の人にしたことは、とても有意義だ。Zdziarskiもコメントを拒否したが、ブログでは“同じ志を持つ人たちと一緒に仕事をすることはすごくエキサイティングだ”、と言っている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))