SpaceXがStarlink衛星インターネットを60機追加打ち上げ

SpaceX(スペースX)は追加で60機のStarlink衛星を打ち上げた。これは衛星ブロードバンドにおける4回目の打ち上げで、今年だけでも2回目となった。打ち上げは米国フロリダのケープ・カナベラル空軍基地から米国東部標準時1月29日の9時06分(日本時間同日23時6分)に実施され、ブースターは2019年にSpaceXの2回のミッションで使用されたものだ。

さらに同社は、ペイロードがロケットの第2段から分離された後、Falcon 9のブースターを大西洋のドローン船に着陸させて再び回収した。同社のブースターを回収する能力はかなり信頼性が高く、56回のすべての着陸のうち48回成功しており、最後の失敗は2018年12月だった。

Starlinkの衛星の配備は計画通りに進んでいるようで、現在SpaceXはStarlinkにて約240機の衛星を運用している。同社は1月初めに前回の衛星群を打ち上げた後、世界最大の民間衛星オペレーターとなり、今回さらにリードを広げたことになる。

衛星群の打ち上げは続けられており、SpaceXのCOOであるGwynne Shotwell(グウィン・ショットウェル)氏によると、今年中にも米国とカナダの顧客向けに衛星ブロードバンドサービスを開始する予定だという。また、今年末までに少なくともあと6回の衛星打ち上げを予定しており、合計24回の打ち上げにより、全世界でのサービスが提供される。

一方でSpaceXは、衛星コンステレーションが地球からの天体観測に与える影響について天文学者から批判されているが、それに関してStarlink衛星の地球側を暗く塗る処理の実験を含む、対策を講じていると述べている。本日同社は、前回打ち上げた前述のコーティングを施した試験衛星の結果を評価しており、結果を分析しアップデートを提供すると発表した。

十分な衛星数が確保されれば、Starlinkはこれまで高速インターネットにアクセスできなかった地域に、スムーズなビデオ通話とストリーミングを提供する。SpaceXによると、これは遠隔地だけでなくクルーズ船や飛行機も含まれるという。

今回の打ち上げでは、ロケットの打ち上げ時にペイロードを保護する2個のフェアリングの両方を回収する試みが行われた。これらはロケットが宇宙に到達すると地球に落下し、SpaceXは大きなネットを装備した「Ms.Tree」と「Ms.Chief」という2隻の専用船を用いて捕獲を試みた。パラシュートにより落下するフェアリングをキャッチすることで、同社は1回の打ち上げにつき600万ドル(約6億6000万円)を節約できる可能性があり、これはFalcon 9の第1段ブースターに加えて、さらに再利用可能なパーツを追加することになる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

SpaceXがStarlink衛星打ち上げでフェアリングの片方を捕獲

SpaceX(スペースX)は米国時間1月29日のStarlink衛星の打ち上げで使用されたフェアリングの半分を回収し、再利用可能な打ち上げシステムに一歩近づいた。なお、フェアリングの半分は回収用に特別に大きなネットを貼った回収船「Ms.Tree」により、大西洋にて捕獲された。

同社はフェアリングの両方を回収しようとしていたが、もう一方の回収船「Ms. Chief」では回収に失敗し、海へと落下した。しかし同社はは海上に「軟着陸」したと伝えており、残りの半分も回収しようとしている。回収船を利用する目的は、海からフェアリングを回収するという困難で費用がかかり、さらにフェアリングに損害を与える手順を避けることにある。

SpaceXが回収しようとしている主な理由は金銭的なもので、使用されたフェアリングを再使用することで、打ち上げ費用をさらに600万ドル(約6億50000万円)ほど節約できる。同社の全体的なアプローチは、ロケットと同じく再使用に焦点を当て1回あたりの打ち上げコストを削減することだ。

同社がフェアリングを回収しようとしているもう1つの理由は、Crew Dragonのにおける同様の回収システムの可能性を証明するためだ。同社CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は最新の業績発表で、Crew Dragonの飛行中での中断テストが成功したことについて話し、将来的にはこのような回収船を使って宇宙飛行士を乗せた宇宙船を捕獲し、洋上でのクルー回収や地上への着陸と比べてプロセスを簡易化できると語った。

SpaceXはこれまでに3個のフェアリングを回収しているが、Falcon 9の第1段ブースターと同じくらい信頼性の高いフェアリング回収の実現には至っていない。それでも成功率は上昇しており、これは良い兆候だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Virgin OrbitがISIと提携し諜報、防衛機関向けの迅速な衛星打ち上げサービス提供へ

小型衛星の打ち上げを手がけるVirgin Orbit(ヴァージン・オービット)はイスラエルのImageSat International(ISI)と提携して、小型衛星による観測を驚くほど短時間でかつ、ほぼ世界中のどこででも展開できる打ち上げサービスを提供する。これは特に、国家安全保障や諜報関連の顧客を対象としたサービスで、ISIのリモートセンシングの専門知識や運用能力と、Virgin Galactic(ヴァージン・ギャランティック)のLauncherOneシステムを使用し、基本的にどのような宇宙関連施設からでも短期間で打ち上げられる能力を兼ね備えている。

LauncherOneは、ジャンボジェット機を改良した航空機によって係留された後に、2段式ロケットを使って小型衛星(660ポンド、約300kg以下のペイロード)を低軌道に投入する。LauncherOneを高高度に運ぶことで、打ち上げにかかる燃料コストを削減し、また打ち上げごとにわずか1200万ドル(約13億円)で小型のペイロードを宇宙に送ることができる。

ヴァージン・ギャラクティックとISIによるこのシステムは、独自設計の衛星による観測が必要な顧客である諜報機関や防衛機関のニーズを満たすために最適な方法であり、また時限的な状況に対処するためには、迅速な対応が必要であると主張している。確かに、国家偵察局(NRO)のような機関は迅速な打ち上げという要求を満たすベンダーを探しており、特に「Rapid Acquisition of a Small Rocket(RASR)」と呼ばれるプログラムを導入し、これを調達している。また、ロケット打ち上げスタートアップのRocket Lab(ロケット・ラボ)は、2020年最初のミッションをこのプログラム下で実施すると発表しており、Virgin OrbitとISIの提携と競合しそうだ。

高解像度の衛星画像と、そのデータ分析サービスを組み合わせたオンデマンド打ち上げシステムの提供は、国家安全保障機関にとって魅力的なサービスとなりうることは間違いない。ヴァージン・オービットはロケット打ち上げのための重要なハードルをクリアする必要があるが、すべてが計画通りに進めばそれも2020年中に実現するはずだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

人工衛星のKeplerがトロント新施設で小型衛星製造へ

人工衛星スタートアップのKepler(ケプラー)は、カナダのオンタリオ州トロントにある5000平方フィートの新しい施設で、今後小型衛星を製造する。同社はカナダ宇宙庁やトロント大学などのパートナーと共同でこの新施設の建設に取り組んでおり、製造だけでなく衛星の設計や開発も行う予定だ。

Keplerはすでに2機の人工衛星を軌道上で運用しており、2019年末には初の高速インターネット接続を北極に提供し、その技術力を実証した。これらの衛星はKeplerによって設計されたものだが、サードパーティーが製造している。今回の発表にともない、Keplerは「将来の衛星の開発、生産、試験を垂直統合する」と述べている。

これによりKeplerは農業、運輸、海運、物流などの幅広い産業での利用を目的とした広帯域接続を提供する合計140機の衛星群を製造、打ち上げ、運用するという目標を達成することができる。新しい施設は衛星群を構築するために必要な小型衛星の大量生産をサポートし、同時に長期のアウトソーシングと比較してコスト面でのメリットを提供する。

小型衛星産業は、特にSpaceX(スペースX)のFalcon9のような比較的手頃な価格のロケットが、衛星や衛星群の潜在的な市場を拡大して以来、最も需要が増加した宇宙産業の分野である。衛星製造を社内に移行することで、Keplerは全スタックを社内に所有する数少ない小規模な宇宙開発企業の1つとなり、今後、同社に大きな優位をもたらすはずだ。

Keplerによる今後の衛星打ち上げについては、すでに製造を請け負っている実証衛星が2020年春に打ち上げられる予定だ。その後、この新施設で製造された最初の商用衛星を2020年夏に打ち上げ、それ以外にも年内に2回の打ち上げを予定している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

国際宇宙ステーションの商用化に向けてNASAが居住モジュールの設計をAxiom Spaceに発注

NASAは2016年に創業されたヒューストンのAxiom Spaceを、国際宇宙ステーション初の商用居住モジュールの生産者として選んだ。このモジュールは、将来の商用宇宙飛行ミッションの目的地となり、そこでは商用の宇宙旅行者たちにより、居住実験や技術開発などが行われるだろう。そしてそのISSまでの定期的な実用飛行には、SpaceX Crew DragonやBoeing Starlinerのような人間搭載が可能なクラスの宇宙船が使われると思われる。

Axiom Spaceは2016年に創業され、共同創業者でCEOのMichael T. Suffredini(マイケル・T・サフレディーニ)氏が率いている。サフレディーニ氏は以前、NASAのJohnson Space Center(ジョンソン宇宙センター)で、ISSのプログラムマネージャーを務めていた。同社の小さなチームにはNASA出身者が多く、そのスペースモジュールはISSに付設されたあと、同社自身の民間スペースステーションのベースになる予定だ。NASAはISSの供用期間を延長したが、現在のNASAの計画では、その後は民間の軌道ラボや商用の施設がISSに代わるものとして使われることになる。

2018年にAxiomは、Apple(アップル)の創業者Steve Jobs(スティーブ・ジョブズ)氏の豪華ヨットの設計者として知る人ぞ知るデザイナーPhilippe Starck(フィリップ・スタルク)氏をチームに加えて、未来のスペースステーションモジュールのルックスを構想してもらった。それには対話的ディスプレイのある乗員宿所や、地球とその背後の宇宙の絶景が見える半球状ドームなどが含まれている。

このISS用のモジュールは、プライベートな宇宙ステーションとして完全なものではなく、むしろ、既存のスペースステーションの今後の商用化や、さらに将来の低地球軌道における本格的な商用活動への道を拓くための、最初のステップだ。Axiomへの指示には「少なくとも1つの居住可能な商用モジュール」が含まれていて、そこには今後の拡張モジュールの発注も含まれている。納期などの契約条件の詰めが、今後行われるだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

LEGOが国際宇宙ステーションの公式キットを発売、スペースシャトルやロボットアームも付属

LEGOは国際宇宙ステーション(ISS)の公式キットを発売する。このキットには軌道プラットフォームのスケールモデル、ドッキング可能な小型スペースシャトル、展開可能な衛星、2人の宇宙飛行士のミニフィギュアが含まれている。ピースの数は864ピースだ。これはISSの20年以上の稼働を記念したキットで、LEGOファンのコミュニティからの要望を実現するLEGOのIdeasプラットフォームを通じて提案されたものとなる。

この新しいキットは2月に発売予定で、小売価格は69.99ドル(約7700円)。かなり複雑なもののようで、推奨年齢は16歳以上になっている。ファンのような大きな太陽光発電アレイや、スペースシャトルのミニモデルと貨物カプセルの両方に対応するドッキングステーションなどが含まれる。

前述したようにキットには衛星も含まれており、ロボットアームのCanadarmを使用して展開できる。また先日、クリスティーナ・コック宇宙飛行士とジェシカ・メイヤー宇宙飛行士がISSのバッテリーを交換したように、ISSがなんらかの修理を必要とする場合は、2人の宇宙飛行士のミニフィギュアが修理やアップグレードを行う。

実際のISSは、NASAとロシアのRoscosmos、ヨーロッパのESA、カナダのCSAそして日本による共同プロジェクトで、1998年に最初の打ち上げが行われ、宇宙飛行士とともに19年以上も継続的に運用されてきた(公式な20周年は2020年11月となる)。ISSは当初予定されていたミッション寿命を超えているが、計画の変更により、少なくとも2030年までは軌道上の科学実験施設としての役割を継続する予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

高解像度観測画像をリアルタイムで取得できるCapella Spaceの最新衛星技術

人工衛星と地球観測のスタートアップであるCapella Space(カペラ・スペース)は、既存の試験用ハードウェアプラットフォームを改良し、0.5メートル以下の分解能による高解像度観測画像を提供する新しい衛星技術を発表した。Sequoia(セコイア)という開発コード名で呼ばれているこの新しい衛星は、リアルタイムの要求に対応し、Capella Spaceのクライアントは基本的にオンデマンドで希望のエリアの観測画像を取得できる。

Capella Spaceの衛星は合成開口レーダー(SAR)による観測衛星で、撮影領域が雲に覆われていたり、夜間であっても、地上の2次元画像を提供できる。通常、SARによる画像の分解能は、同社の新型衛星による0.5メートルの分解能よりもはるかに低く、Sequoiaのような小型衛星で同様の性能を実現することも難しい。

Capella Spaceによると、新しい衛星デザインは「顧客からのフィードバックの結果」であり、高速充電や迅速なリサイクルのために改良されたソーラーアレイや、一度に長時間の撮影を可能にする進化した温度管理、顧客のニーズに応じたより高速なターゲット設定の切り替えといった改良が含まれるという。またダウンリンクの帯域幅が広いため、他社が提供するこのサイズのどのSARシステムよりも、軌道パスあたりのデータ転送量が多い。

このアップグレードにより、Capella Spaceはアメリカ空軍やアメリカ国家偵察局(NRO)を含む、米国政府の主要顧客との契約を獲得した。この技術は、3月に打ち上げが予定されている6機の次期商用衛星に搭載される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

SpaceXがCrew Dragon宇宙船の安全性テストをライブ配信

SpaceX(スペースX)はFalcon 9ロケットによるCrew Dragon宇宙船のテストを米国時間1月19日に実施した。これは、有人宇宙船の飛行中止(IFA)システムにおける重要なテストだ。この安全機能は、Crew DragonをFalcon 9ロケットから早期に分離し、宇宙船(今回のミッションでは宇宙飛行士は搭乗しない)を超高速に安全な位置まで推進する。

テストは当初1月18日の土曜日に予定されていたが、天候のために東部標準時10時30分(太平洋標準時で7時30分、日本時間1月19日00時30分)へと延期された。これは天候条件で可能な限り良好であることを目指したもので、スペースXの貨物宇宙船の打ち上げよりも厳しい基準だった。さらにこれは、民宇宙開発企業とその政府機関のパートナーが、実際の宇宙飛行士の搭乗を想定していることを反映している。なぜなら、宇宙飛行士の安全は最優先事項だからだ。

ミッションにおける 「飛行中のアボート」 プロセスは、ロケットとそのペイロードが上空約6万フィート(約18km)にて、打ち上げから約84秒後に自動的に起動するように設定されている。実際の有人ミッションでは、大気圏内でロケットが爆発するような問題が起きた場合にこれを利用し、搭乗している宇宙飛行士に可能な限りの脱出の機会を与える。

その目標はCrew Dragonのカプセルを分析し、データを収集するために宇宙船を迅速に回収することであり、これはIFAの過程で宇宙飛行士が体験するであろう状況に関する重要な情報となる。これは、海上の状況が発射台の状況とほぼ同じくらい重要であることを意味しており、NASAとスペースXはカプセルを回収する回収作業員の安全も確保したいと考えている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

SpaceXのCrew Dragon初有人打ち上げは2020年第2四半期か

SpaceX(スペースX)とNASAはCrew Dragonの飛行中止システムのテストに成功した後、米国時間1月19日に記者会見を開き、ミッションと次のステップについて議論した。メディアが最初に質問したのは、実際に宇宙飛行士が搭乗するミッションのスケジュールについてで、SpaceXのCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏がおおまかなスケジュールを回答した。

「最初の打ち上げに必要なハードウェアは、2月末までに準備が整うと我々は考えている」とマスク氏は発言した。「しかし、ハードウェアのすべてを徹底的にチェックし終えるまで、まだ多くの作業が残っている。また、国際宇宙ステーション(ISS)に到着するスケジュールの関係もある。ISSでは多くのミッションが予定されているため、適切なタイミングを決定する必要がある。現時点での一般的な見解では、ハードウェアの準備が整うのが第1四半期(1月〜3月)で、おそらく可能性が高いのは2月だろうが、遅くとも3月までには完了するだろう。そして、最初の有人打ち上げは第2四半期(4月〜6月)に実施される可能性が高いと思われる」。

NASAのJim Bridenstine(ジム・ブライデンスタイン)長官はNASA側からの立場に言及し、最初の打ち上げでは実際のミッションタイミングに影響する要素がいくつかあるかもしれないと指摘した。

「これは非常に公平な評価だと考えている」とブライデンスタイン氏は語る。「また、NASAの観点から私たちの側でいくつかの決定をしなければならないだろう。最初のクルーのミッション期間を短くするか、あるいは長くするか。もし長期間になるのであれば、我々の宇宙飛行士たちが実際にISSに滞在するための追加の訓練をしなければならない」。

同氏によると、これらの決定は「数週間後には」行われる予定で、最初のミッションが短期間になるのか、あるいはより多くの目的を持った長期間のものとなるのかによって、Crew Dragonに搭乗する宇宙飛行士のスケジュールと訓練の必要性に影響し、打ち上げタイミングが変わる可能性があるという。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

SpaceXがCrew Dragon宇宙船の空中脱出システムのテストに成功

SpaceX(スペースX)は米国時間1月20日、Crew Dragon宇宙船の安全システムの重要なテストを完了した。テストではFalcon 9を使ってCrew Dragonを打ち上げたが、乗組員は搭乗しなかった。その後、打ち上げは意図的に中断され、空中脱出(IFA)システムを起動させて、打ち上げプロセスの約1分半後にCrew Dragonがロケットから分離した。

意図したとおり、Dragonカプセルは8基のSuper Dracoエンジンを点火し、ロケットから素早く分離した。実際のミッションでは、ロケットが万一故障した場合に搭乗した宇宙飛行士の安全を確保することになる。Crew Dragonエンジンはわずか7.5秒で半マイル(0.8km)飛行し、この加速中は宇宙飛行士に最大4G(地上重力の4倍)を与える。

Crew Dragonは、安全な距離に達したらパラシュートを開いて大西洋に着水し、カプセルの回収が実施される。実際の緊急事態では、空軍のエリート救助チームが可能な限り迅速に乗員を救出するが、今回のデモはカプセルを無傷かつ安全に回収することが主な目的であるため、その回収には2時間以上かかる可能性がある。

打ち上げられたFalcon 9ロケットは過去3回のミッションで使用されたもので、かつSpaceXが有人ミッションを想定して設計した最初のFalcon 9である。そして予定どおり、Falcon 9はCrew Dragonが分離すると大量の燃料とともに爆発した。

スペースXがCrew Dragonの有人飛行の準備がほぼ整ったことを実証したのは、これが初めてではない。2015年には、地上でのパッド・アボート試験に成功し、打ち上げ前に安全にミッションを中止できることを実証した。Crew DragonのSuper Dracoも、昨年11月に地上でのスタティック・ファイア・テストに成功した。SpaceXは2019年のSuper Dracoの初期テストでも致命的なエラーに遭遇したが、その後NASAと協力して原因を特定して間違いが繰り返されないように修正した。

SpaceXは昨年Crew Dragonによる完全な無人打ち上げのデモミッションも実施し、Falcon 9によってカプセルが打ち上げられ、軌道に投入されてランデブーし、国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングし、地球に帰還した。これは、最初の宇宙飛行士をISSへと輸送する商用サービス前のチェックとなり、今年中には実際にミッションが行われるはずだ。

同社のCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏は、NASAとSpaceXが主催したミッション後の記者会見で、テストは基本的に計画どおりに実施され、これは有人ミッションに向けて順調な経過だと伝えた。

「全体的に見て、完璧なミッションだった」 とマスク氏は語った。そして「予想どおりの結果で、すごく興奮してる。これは本当に素晴らしい」を続けた。そして「これまでの経過はすべてが完璧に見える」とマスク氏はつけ加えた。「しかし、我々は宇宙船を物理的に回収し、テレメトリ(遠隔モニタ)に現れていない問題を確認する必要がある」とも述べた。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

イーロン・マスクがスペースXで開発する宇宙船の詳細を発表、耐用年数は民間航空機並み

Elon Musk(イーロン・マスク)氏は現在、Starshipにかなり熱を上げているようだ。テキサス州ボカチカにあるSpaceXの施設で現在開発中の軌道打ち上げを目指す宇宙船、Starshipのプロトタイプ「SN1」の進捗状況がわかる写真を公開している。米国時間1月16日の夜には、マスク氏はTwitterにおける一連の質問に対してStarshipの詳細と火星にコロニーを建設するというマスク氏の目標を達成するために、Starshipが担う役割について語った。

マスク氏は以前にもその一部について発言しているが、人類が火星での居住を確立し維持するために、Starshipが年間何メガトンもの積み荷を何度も火星へと送り届ける必要があると繰り返した。同氏によると、Starshipは平均して1日に3回の打ち上げられ、1回の飛行で100トン以上の積み荷を運ぶ。そして1機あたり年間1000回以上打ち上げられる計画だという。

最終的には年間100機のStarshipsを建造し、今後10年間で合計1000機のStarshipsを製造したいとマスク氏は言う。これによりStarshipsは年間100メガトンもの積み荷の運搬が可能になり、乗客なら約10万人を地球と火星が最も近づいた際に送ることができる。公転の関係で地球と火星は約2年に1度、最接近する。

マスク氏は別の質問に対して、実現にはStarshipを地球上空の軌道に乗せ、出発する前に宇宙空間で燃料を補給する必要があると答えている。そして26カ月に1度、約1000機の宇宙船が30日間の火星への輸送を行う。地球から火星に行くには、地球大気圏から脱出するために軌道上での燃料補給が必要となるが、火星からの打ち上げは同様ではないと、マスク氏は指摘する。

別のツイートへのマスク氏の返答によれば、SpaceXの最終的な目標は2050年までに100万人を火星に送ることだという。さらにその費用を十分に下げることで、「お金がなくてもローンで、誰でも行くことができる」ようにするという。またマスク氏は、将来の入植者には「火星ではたくさんの仕事があるだろう」と述べた。

マスク氏がSpaceX事業のあらゆる段階で強調してきたように、Starshipはシステムの再利用性が重要となる。宇宙船の耐用年数は20年〜30年程度を目標としており、これは現在の民間航空機と同様だと同氏は述べた。同社が上記の計画を経済的に実現可能にするためには、これに近い必要なやり方で行う必要がある。

現在、テキサスの施設で新しいStarshipのプロトタイプが開発中だ。SpaceXはすでに、Starship向けの新エンジンをテストするために、ノーズコーンのないサブスケールのデモモデルを開発しており、制御状態での低高度飛行に成功している。当初、同社は高高度におけるテスト飛行に使用する大型のプロトタイプを製作したが、初期の圧力テストに失敗。現在は設計を刷新し、改良された第3バージョンに移行しており、2020年の軌道飛行テストに使用される予定だ。

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Orbexによる2022年の打ち上げミッションの顧客確保を、SpaceXにも協力するTriSeptが担当

宇宙開発スタートアップのOrbex(オーベックス)が、商用と公共事業の両方を対象とするロケット打ち上げサービス「Prime」の顧客を獲得した。2022年中に打ち上げ予定になっているこのOrbex、Primeロケットにおけるすべてのライドシェアの予約をTriSeptが担当した。

Orbexはロケットの製造プロセスを迅速化させつつ、コストを抑えるために、3Dプリンティング技術を採用している。イギリスに拠点を置く同社は、スコットランド高地のサザーランドで新しいスペースポートの最終的な承認獲得と、その建設に取り組んでいる。完成すれば、このスペースポートは、ヨーロッパ本土初のロケット発射施設となる。

TriSeptはロケットペイロードの統合だけでなく、打ち上げの管理と仲介サービスも提供しており、アメリカの宇宙市場において数年の実績がある。また、2020年後半にサザーランドのスペースポートが開設する前に、イギリス・オックスフォードのHarwell Space Campusにも常駐拠点を設ける予定だ。

ヨーロッパ企業であるOrbexにとって、初のアメリカ拠点の顧客という意味で、これは重要な取引となる。TriSeptはSpaceXやRocket Labと密接に協力し、過去にライドシェアミッションを提供してきた経緯があり、前述2社の事業運営の成功を再現しようとしているOrbexにとっては、TriSeptは望ましいパートナーだ。

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ロケット・ラボが本部とミッションコントロール、生産設備を統合した新施設をロングビーチに開設へ

Rocket Lab(ロケット・ラボ)は、米国バージニア州のワロップス島に初となる発射場を開設するとともに、米国での事業を拡大する。この宇宙開発スタートアップは、カリフォルニア州ロングビーチに新しい本社を開設する。同センターは、ニュージーランドの既存の施設を補完する、第2のミッションコントロールセンターとして機能する。

ロケット・ラボによると、新施設の建設はすでに始まっており、今年の第2四半期(4月〜6月)に完成する予定だという。施設では年間12機以上のElectronロケットを生産でき、ワロップス島の発射場からの月間1回というロケット発射サイクルに見合うという点で、同社のニーズを満たすであろう。

Electronにくわえて、ロングビーチの施設はロケット・ラボのオプションサービスとなる、人工衛星も生産する予定だ。同社は昨年、単に顧客に打ち上げサービスを提供するだけでなく、エンドツーエンドのミッションサービスを提供すると発表した。これには、小型衛星をさまざまな目的に利用したい顧客のニーズにあわせてカスタマイズできる、衛星のハードウェアも含まれる。

ロケット・ラボはこのロングビーチに、アメリカでは初となるミッションコントロールセンターを設置する予定で、ここからワロップスでの打ち上げが管理できる。ニュージーランドのLC-1(打ち上げ施設)とワロップスのLC-2、そして最終的にはニュージーランドのマヒア半島に設置される第2の打ち上げ施設にて、増加するロケット打ち上げを管理するのに役立つだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Satellogicが2機の地球観測衛星を打ち上げ、画像・分析サービスを拡大

地球観測ビジネスを手がける宇宙開発企業のSatellogic(サテロジック)は、米国時間1月15日に中国の長征2Dロケットで打ち上げる2機の新型衛星を使って、軌道上の衛星群(コンステレーション)を拡大する。同社は2010年に設立され、現在軌道上で8機の衛星を運用しており、今回の打ち上げでマルチスペクトルおよびハイパースペクトルカメラを搭載し、高解像度での地上撮影を実現する2機のNewSat Mark IV衛星を追加する。

Satellogicの最終的な目標は、地上の画像を顧客に提供するだけでなく、衛星が収集したデータを基にした分析や洞察を提供することだ。同社のデュアルカメライメージング衛星は、マルチスペクトルレベルで1メートル、ハイパースペクトルレベルで30メートルの解像度を実現する。マルチスペクトルカメラはより詳細な画像を撮影できるが、ハイパースペクトルイメージングでは、例えば地上に存在するさまざまな鉱物のような見えない情報を顧客に提供できる。

Satellogicは今後2年間で80機以上の衛星を打ち上げる計画で、すでに契約も結んでいる。そして衛星の打ち上げによりコンステレーションを構築し、衛星画像サービスの範囲と頻度を拡大する。同社はまた、ウルグアイの組立・試験施設を拡大し増加する従業員に対応する予定だと発表しており、また最近は継続的な事業拡大のために5000万ドル(約55億円)の新規資金調達を完了した。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

宇宙開発企業Blue Originが新本社と研究開発センターをワシントン州に開設

eff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏が創設した宇宙開発企業のBlue Origin(ブルー・オリジン)は、ワシントン州ケントに新たな本社および研究開発施設を開設し、正式にリボンカットを行った。Amazon(アマゾン)の本社の近くにある23万平方フィート(約2万1368平方m)の新施設は、30エーカー(約12万1406平方m)以上の土地の中に建設され、最終的には1500人のBlue Originの従業員の拠点となる。

新本社はプリンストン大学の物理学者であるGerard O’Neill(ジェラード・オニール)氏にちなんで、O’Neill Buildingと名付けられた。O’Neill氏は1970年にNASAと共同研究を行い、長期滞在者や宇宙船内での農業のため、地球の重力を再現するために回転するよう設計された、いわゆるO’Neillシリンダーを含む、宇宙で人間が持続的に活動するための未来技術を考案したことで知られている。

ベゾス氏は2019年、オニール氏のビジョンの実現について議論し、地球上の人類の住み家を拡張するために、1つの宇宙ステーションで100万人もの人々が居住する方法を詳しく語った。

Blue Originの従業員数は、米国のフロリダ州ケープ・カナベラル、テキサス州西部のバンホーン、アラバマ州ハンツビルの施設を含めれば2500人を超える。今年3月には、アラバマ州にてエンジン製造の専用施設を開設する計画だ。そして2020年にはサブオービタルロケットのNew Shepardにて、初の有人飛行を実施する。New Shepardは有人飛行の認証の獲得に向けて順調に開発が進んでおり、さらに翌年には大型ロケットのNew Glennの運用を始める予定だ。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

SpaceXのドラゴン補給船が科学実験機器とともにISSから帰還

SpaceX(スペースX)は国際宇宙ステーション(ISS)への19回目の商用補給(CRS)ミッションを成功させ、使用されたDragon補給船が米国時間1月7日の朝早く、太平洋に着水した。今回使用されたDragon補給船は、SpaceXのCRSミッションで、すでに2回もISSを往復している。

12月5日にCRS-19ミッションで打ち上げられたDragon補給船は、12月8日にISSにドッキングし、約1カ月間係留されている間に宇宙飛行士が約5700ポンド(約2.6トン)の物資や実験機器を含む、その内容物を積み降ろした。そしてDragon補給船は、地上の研究者が研究するための実験素材を持ち帰っている。

その中には「ワムシ類」と呼ばれる微小な水生動物やマウスが含まれており、どちらも微小重力がさまざまな生物に及ぼす影響を研究するために利用された。またもう1つの実験は、宇宙飛行士が長期の宇宙滞在中に受ける、放射線被曝の解決策を科学者が開発するのを支援するというものだ。これはほんの一例にすぎず、学術機関やNASA、そして民間のパートナーによる、何百もの実験が行われている。

今後、Dragon補給船は太平洋から回収され、地上にて内容物が回収される。SpaceXは3月上旬にも補給ミッションを予定しており、ISSへの有人宇宙飛行を実現するためのCrew Dragonのミッションも継続している。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

ヴァージン・ギャラクティックの商業旅行用宇宙船、2号機の建造進む

Virgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)の宇宙船は規模を拡大しており、同社の2番目の商用宇宙船は、初号機のSpaceShipTwoよりもはるかに早く、建造プロセスにおける重要なマイルストーンを達成した。2号機となるSpaceShipTwoは初号機の「VSS Unity」に加わり、商業宇宙旅行を提供する予定だが、現在は機体が自立することで組み立てにおける重要な成果に到達している。

この新型のSpaceShipTwoの名前はまだ公表されていないが、現段階では機体の約80%が完成しているという。一方、ヴァージン・ギャラクティックはVSS Unityの飛行テストも実施しており、さらに3号機の建造も開始している。その完成度は約50%に到達しており、作業はカリフォルニア州モハベにある本社で、2号機とともに進められている。

この2号機の次の目標は、飛行制御、出力、高度調整などを提供する、すべての統合システムを接続することだ。組み立ては多くのモジュラーコンポーネントを使用するなど、建造プロセスの効率が大幅に向上したため、初号機よりもはるかに高速化された。同社は2021年の収益化を目指しており、最終的には宇宙旅行のチケットの価格を下げたいと考えているため、複数の宇宙船の建造はそれに貢献することになる。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

SpaceXがCrew Dragon宇宙船の脱出装置の空中テストを1月18日に実施

SpaceX(スペースX)とNASAは、Crew Dragon宇宙船にとって重要な飛行中の脱出装置テストのための、公式なスケジュールを決定した。飛行中の脱出装置のテストは、NASAの宇宙飛行士がCrew Dragonに搭乗して飛び立つ前の必須の条件だ。NASAとSpaceXは現在、米国時間1月18日(日本時間1月19日)の土曜日にこのテストを実施する予定となっている。

飛行中の脱出装置のテストはその名のとおり、ミッションにトラブルが発生したことを想定して、実際にCrew Dragonが飛行している最中にそれを中断するものだ。宇宙船のカプセルをロケットから高速で分離することで搭乗している宇宙飛行士の安全を確保する。

これは、SpaceXとNASAの商業乗員輸送プログラムの最終目標に向けた長い道のりの中で、最も重要なステップのうちの1つだ。これにより、米国は独自に宇宙飛行士を打ち上げる能力の再確立を目指す。SpaceXはすでに、Crew Dragonが大気圏に突入した後に安全に降下するための新型パラシュートシステムの一連のテストに成功しており、今回の重要な脱出装置のテストが成功すれば、2020年後半には乗員を乗せたCrew Dragonを初めて打ち上げる予定だ。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

SpaceXがStarlink衛星群打ち上げへ、約180機の運用予定で民間として最大規模に

 

SpaceX(スペースX)は、2020年中に衛星インターネットサービスを開始する準備を進めるために、さらなるStarlink(スターリンク)の衛星群を打ち上げる。打ち上げは米国時間1月6日の東部標準時で午後9時19分(太平洋標準時で午後6時19分)から始まり、ミッションのライブ配信は打ち上げ時間の約15分前(東部標準時で午後9時4分、太平洋標準時で午後6時04)に始まる。

今回の打ち上げは2019年末に打ち上げられた60機と、テストと実験の目的で2019年に打ち上げられた60機のスペースXのStarlinkコンステレーションの合計120機に、60機の衛星を追加するものとなる。スペースXは約180機の衛星(なお、一部の打ち上げ済み衛星は稼働していない)を運用する予定で、これは現在活動している民間の衛星事業者の中で最もアクティブな運用例となる。

スペースXは、Starlinkのためにさらに多くの衛星を打ち上げる計画だ。その目的は、利用エリアが限られていたり、低速だったり、あるいはサービスがまったく提供されていない地域に高速ブロードバンドを提供することだ。Starlinkはまず、2020年末までにアメリカとカナダでサービスを開始し、60機のStarlink衛星をさらに20回打ち上げたいとしている。

スペースXは同社のグローバルインターネットサービスのために、3万機の衛星打ち上げ許可を申請しており、「Starlinkの総ネットワーク容量とデータ密度を、予想されるニーズの増加にあわせて拡張するための対策を講じる」と記している。同社は、Starlinkが天体観測に与える影響のために科学者から批判されてきたが、地球に面した衛星の側面を黒く塗るなど、その影響を最小限に抑えるための対策を講じるとも伝えている。

今回の打ち上げは、スペースXにとって2020年最初のものとなる。1月初旬からの打ち上げは、2020年に同社が計画している積極的なペースでのそれを期待させるものだ。打ち上げにはFalcon 9ロケットが使用される。このロケットは2019年の2回を含め、これまでに3回使用されている。今回の打ち上げにはブースターだけでなく、ロケットのペイロードを保護するフェアリングの半分の回収の試みも含まれている。

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Maxarが次世代ロボットアーム開発の子会社MDAを約830億円で売却

Reuter(ロイター)の記事によると、人工衛星分野で大手のMaxar(マクサー)が、同社の宇宙ロボット関連子会社のMDAを10億カナダドル(約8億3000万円)で売却する。買収企業は民間投資会社のNorthern Private Capitalが率いる企業コンソーシアムで、Canadarm(カナダアーム)やCanadarm2(カナダアーム2)といったスペースシャトルや国際宇宙ステーション(ISS)で用いられるロボットアームを開発する、MDAのカナダでの事業全体を買収する。

Maxarの事業売却の目的は、昨年9月時点で31億ドル(約3400億円)に達していた多額の負債の一部を軽減することにある。同社がMDAの買い手を探していることは以前から知られており、それほど驚くことではない。MDAは新所有者の元で引き続き自主的に運営され、現在の計画と契約は継続される。

MDAは、山火事の監視衛星や他社の衛星に使用するナビゲーションアンテナ、さらには月を周回するNASAの月軌道ゲートウェイで使用される次世代ロボットアーム「Canadarm3」(カナダアーム3)の開発など、複数顧客向けの多数のプロジェクトに取り組んでいる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter